JP6171879B2 - レーザ成形装置 - Google Patents

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Description

本発明は、砥粒と結合剤とを備える被成形工具に対して、レーザ光によりツルーイングおよびドレッシングを行うレーザ成形装置に関するものである。
特許文献1には、レーザ光により、砥石の表面のツルーイング(成形)およびドレッシング(目立て)を行うことが記載されている。特許文献1には、ツルーイングおよびドレッシング共に砥石の接線方向からレーザ光を照射する方法(図3)、ツルーイングにおいて砥石の接線方向から、ドレッシングにおいて砥石の法線方向からレーザ光を照射する方法(図4)、ツルーイングおよびドレッシング共に砥石の法線方向からレーザ光を照射する方法(図5)が記載されている。また、特許文献2〜5にも、レーザ光により、ツルーイングおよびドレッシングを行うことが記載されている。
特開2004−276144号公報 特開平10−202530号公報 特開2005−52942号公報 特開2005−95992号公報 特開2007−160505号公報
ところで、レーザ光のエネルギー密度の大きな範囲は、集光点を中心とした進行方向前後の範囲(例えばレイリー範囲に相当)である。ここで、特許文献1の図5(b)には、砥石の法線方向からレーザ光を照射して、砥石の表面とレンズの距離を短くすることで、砥石の表面におけるレーザ光の集光径を大きくしてドレッシングを行うことが記載されている。
しかしながら、一般に砥石成形において、熱的損傷の少ない鋭利な切刃を得るためにフェムト秒レーザ等の超短パルスレーザが要求され、この超短パルスレーザは透明部材の中で焦点を結んでしまう。そのため、ドレッシングにおいて、成形対象である砥石の表面とレンズとの距離を短くしたとしても、砥石の内部に位置する集光点付近のエネルギー密度が大きくなり、砥石の表面のみならず、砥石の内部を加工してしまう。このことから、単に、成形対象である砥石の表面とレンズとの距離を短くしただけでは、所望の状態にドレッシングを行うことはできない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、被成形工具に対してレーザ光によりドレッシングおよびツルーイングを確実に行うことができるレーザ成形装置を提供することを目的とする。
(請求項1)本手段に係るレーザ成形装置は、砥粒と前記砥粒を結合する結合剤とを備える被成形工具に対して、レーザ光によりツルーイングおよびドレッシングを行うレーザ成形装置であって、前記砥粒のレーザ加工閾値は、前記結合剤のレーザ加工閾値より大きく、前記レーザ成形装置は、前記砥粒および前記結合剤をアブレーション加工可能なツルーイング用の第一レーザ光と、前記結合剤をアブレーション加工可能であって前記砥粒を加工不能なドレッシング用の第二レーザ光とを照射し、前記第一レーザ光および前記第二レーザ光は、前記被成形工具の表面の接面に対して角度を有する方向から照射され、前記第一レーザ光による集光点のエネルギー密度は、前記第二レーザ光による集光点のエネルギー密度より大きく設定され、前記第一レーザ光のレイリー範囲に含まれる前記被成形工具の表面からの深さは、前記第二レーザ光のレイリー範囲に含まれる前記被成形工具の表面からの深さより浅く設定される。
ここで、ツルーイングは、第一レーザ光における集光点を中心とした進行方向前後の所定範囲によって行われる。また、ドレッシングは、第二レーザ光における集光点を中心とした進行方向前後の所定範囲によって行われる。そして、砥粒のレーザ加工閾値は、結合剤のレーザ加工閾値より大きい。さらに、第一レーザ光による集光点のエネルギー密度は、第二レーザ光による集光点のエネルギー密度より大きく設定される。これらによって、第一レーザ光が、砥粒および結合剤を加工可能であって、第二レーザ光が、結合剤を加工可能であるが砥粒を加工不能とすることができる。
さらに、第一レーザ光および第二レーザ光は、被成形工具の表面の接面に対して角度を有する方向から照射されるため、被成形工具の表面から内部へ進入する。つまり、ツルーイングは、第一レーザ光による加工可能な範囲のうち被成形工具の表面からの深さに応じた分だけ加工される。また、ドレッシングは、第二レーザ光による加工可能な範囲のうち被成形工具の表面からの深さに応じた分だけ加工される。
そして、第一レーザ光のレイリー範囲に含まれる被成形工具の表面からの深さは、第二レーザ光のレイリー範囲に含まれる被成形工具の表面からの深さより浅く設定される。つまり、第一レーザ光により加工される被成形工具の深さが、第二レーザ光により加工される被成形工具の深さより浅くなる。換言すると、第一レーザ光によるツルーイングの加工深さは、第二レーザ光によるドレッシングの加工深さより浅い。従って、ツルーイングにおいて、表面側に存在する砥粒および結合剤を加工することで、被成形工具を所望の形状に成形できる。さらに、ドレッシングにおいて、表面から深い位置に存在する結合剤を加工することで、表面側に存在する砥粒を露出させることができる。
さらに、ツルーイングおよびドレッシングは、アブレーション加工であるため、被成形工具に対する熱影響が少ない。従って、高い加工精度を得ることができる。
(請求項2)また、好ましくは、前記第一レーザ光のレイリー範囲の長さが前記第二レーザ光のレイリー範囲の長さより短く設定されることにより、前記第一レーザ光のレイリー範囲に含まれる前記被成形工具の表面からの深さが、前記第二レーザ光のレイリー範囲に含まれる前記被成形工具の表面からの深さより浅く設定される。
このように、レイリー範囲の長さの異なるレーザ光を用いることで、ツルーイングおよびドレッシングを確実に行うことができる。
(請求項3)また、好ましくは、前記第一レーザ光の集光点および前記第二レーザ光の集光点は、前記被成形工具の表面に位置するように設定される。レイリー範囲の長さの異なるレーザ光を用いる場合に、それぞれのレーザ光の集光点を被成形工具の表面に位置させることで、ツルーイングおよびドレッシングによる加工深さをレイリー範囲の長さに応じた深さとすることができる。従って、ツルーイングおよびドレッシングにおいて、確実に、所望の状態に加工できる。
(請求項4)また、好ましくは、前記第一レーザ光および前記第二レーザ光は、前記被成形工具の表面の法線方向から照射される。これにより、ツルーイングおよびドレッシングにおいて、加工深さを容易に設定できる。
(請求項5)また、好ましくは、前記被成形工具は、前記第一レーザ光および前記第二レーザ光を透過する。そして、第一レーザ光および第二レーザ光の集光点付近において、最もエネルギー密度が高くなり、被成形工具において各レーザ光の集光点付近の位置が加工深さにとって重要となる。
(請求項6)また、好ましくは、前記レーザ成形装置は、1つの光源と、前記光源から出力されたレーザ光を分岐して、前記第一レーザ光と前記第二レーザ光とが干渉しないように前記第一レーザ光および前記第二レーザ光を前記被成形工具に対して同時に照射するレーザ光分岐装置と、を備える。
1つの光源を用いる場合であって、第一レーザ光と第二レーザ光とを同時に照射する場合に、両者が干渉しないようにすることで、確実にツルーイングおよびドレッシングを行うことができる。
第一実施形態において、第一レーザ光によってツルーイングを行う場合の図である。 第一実施形態において、第二レーザ光によってドレッシングを行う場合の図である。 図1Aの第一レーザ光の詳細を示す図である。 図1Bの第二レーザ光の詳細を示す図である。 第二実施形態において、他の第一レーザ光によってツルーイングを行う場合の図である。 第三実施形態において、同一光源から第一レーザ光および第二レーザ光を照射するシステム図である。
<第一実施形態>
本実施形態のレーザ成形装置は、被成形工具10に対して、レーザ光によりツルーイングおよびドレッシングを行う。つまり、レーザ成形装置は、ツルーイング用の第一レーザ光21(図1Aに示す)とドレッシング用の第二レーザ光31(図1Bに示す)を照射可能である。
被成形工具10は、工作物を研削するための円盤状の砥石車、または、砥石車を成形するための円盤状のツルアである。その他に、被成形工具10は、円盤状に限られず、任意の形状のものとすることができる。被成形工具10は、図1Aおよび図1Bに示すように、複数の砥粒11、11、・・・と、複数の砥粒11、11、・・・を結合する結合剤12を備える。ここで、ツルーイングは、被成形工具10の表面を成形することであり、ドレッシングは、被成形工具10の表面の目立てを行うことである。
ここで、砥粒11のレーザ加工閾値は、結合剤12のレーザ加工閾値より大きくなるように、砥粒11および結合剤12の材料が選定される。レーザ加工閾値とは、レーザ光により対象物が加工されるエネルギー密度である。つまり、砥粒11のレーザ加工閾値より大きなエネルギー密度のレーザ光を照射する場合には、砥粒11および結合剤12が加工される。一方、砥粒11のレーザ加工閾値より小さく且つ結合剤12のレーザ加工閾値以上のエネルギー密度のレーザ光を照射する場合には、砥粒11は加工されず、結合剤12のみが加工される。
また、砥粒11および結合剤12は、レーザ光の少なくとも一部を透過させる材料によって形成される。つまり、レーザ光の集光点が被成形工具10の内部に位置する場合であっても、集光点付近のエネルギー密度が最も高くなる。そして、被成形工具10においてレーザ光の集光点付近の位置が加工深さにとって重要となる。
(ツルーイング)
ツルーイングは、図1Aおよび図2Aに示すように、第一レーザ光21により行う。ツルーイングは、砥粒11および結合剤12に対してレーザ加工を行うことで、被成形工具10の表面を成形する。
第一レーザ光21は、レーザ成形装置を構成する第一レンズ22によって被成形工具10の表面に照射され、被成形工具10の表面を集光点23とする。第一レーザ光21は、被成形工具10に対してアブレーション加工(非熱加工)が可能な超短パルスレーザ光である。例えば、第一レーザ光21は、フェムト秒レーザまたはピコ秒レーザである。ツルーイングは、アブレーション加工であるため、被成形工具10に対する熱影響が少ない。従って、高い加工精度を得ることができる。
さらに、第一レーザ光21のレイリー範囲の長さは、bである。第一レーザ光21のレイリー範囲の長さbは、式(1)のように表される。レイリー範囲とは、第一レーザ光21において、集光点23の直径(集光ビーム径とも言う)dの√2倍に広がるまでの範囲である。式(1)において、ωは、集光点23における第一レーザ光21の半径(集光ビーム半径とも言う)であり、λは、波長であり、Mは、エムスクエアである。また、集光ビーム径dは、式(2)のように表される。式(2)において、fは、焦点距離であり、Dは、入射ビーム径である。
Figure 0006171879
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さらに、第一レーザ光21による集光点23のエネルギー密度は、砥粒11のレーザ加工閾値および結合剤12のレーザ加工閾値より大きい。従って、第一レーザ光21の集光点23付近(レイリー範囲に含まれる範囲)では、砥粒11および結合剤12が加工される。
そして、本実施形態においては、第一レーザ光21は、被成形工具10の表面の法線方向(接面に対して直角方向)から照射される。つまり、第一レーザ光21は、被成形工具10の表面から内部へ進入する。さらに、被成形工具10は、第一レーザ光21の少なくとも一部を透過する。従って、第一レーザ光21による被成形工具10の表面からの加工深さtは、第一レーザ光21のレイリー範囲の長さbに対して相関を有する深さとなる。つまり、ツルーイングは、第一レーザ光21による加工可能な範囲のうち被成形工具10の表面からの深さtに応じた分だけ加工される。図1Aは、被成形工具10のうち第一レーザ光21のレイリー範囲に含まれる部分が、加工されるものとして図示する。
(ドレッシング)
ドレッシングは、図1Bおよび図2Bに示すように、第二レーザ光31により行う。ドレッシングは、砥粒11を加工せずに結合剤12のみをレーザ加工することで、被成形工具10の表面の目立てを行う。つまり、ドレッシングは、砥粒11を結合剤12から露出させる。
第二レーザ光31は、レーザ成形装置を構成する第二レンズ32によって被成形工具10の表面に照射され、被成形工具10の表面を集光点33とする。第二レーザ光31は、第一レーザ光21と同様に、被成形工具10に対してアブレーション加工(非熱加工)が可能な超短パルスレーザ光である。例えば、第二レーザ光31は、フェムト秒レーザまたはピコ秒レーザである。ドレッシングは、アブレーション加工であるため、被成形工具10に対する熱影響が少ない。従って、高い加工精度を得ることができる。
さらに、第二レーザ光31のレイリー範囲の長さは、bである。第二レーザ光31のレイリー範囲の長さbは、式(3)のように表される。式(3)において、ωは、集光点33における第二レーザ光31の半径であり、λは、波長であり、Mは、エムスクエアである。また、集光ビーム径dは、式(4)のように表される。式(4)において、fは、焦点距離であり、Dは、入射ビーム径である。
Figure 0006171879
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さらに、第二レーザ光31による集光点33のエネルギー密度は、砥粒11のレーザ加工閾値より小さく結合剤12のレーザ加工閾値より大きい。従って、第二レーザ光31の集光点33付近(レイリー範囲に含まれる範囲)では、砥粒11の加工は不能であるが、結合剤12が加工される。
そして、本実施形態においては、第二レーザ光31は、被成形工具10の表面の法線方向(接面に対して直角方向)から照射される。つまり、第二レーザ光31は、被成形工具10の表面から内部へ進入する。さらに、被成形工具10は、第二レーザ光31の少なくとも一部を透過する。従って、第二レーザ光31による被成形工具10の表面からの加工深さtは、第二レーザ光31のレイリー範囲の長さbに対して相関を有する深さとなる。つまり、ドレッシングは、第二レーザ光31による加工可能な範囲のうち被成形工具10の表面からの深さtに応じた分だけ加工される。図1Bは、被成形工具10のうち第二レーザ光31のレイリー範囲に含まれる部分が、加工されるものとして図示する。
(ツルーイングとドレッシングの対比)
ここで、ツルーイングとドレッシングとを対比する。ツルーイング用の第一レーザ光21による集光点23のエネルギー密度は、ドレッシング用の第二レーザ光31による集光点33のエネルギー密度より大きく設定されている。具体的には、第一レーザ光21が砥粒11および結合剤12を加工可能なエネルギー密度であるのに対して、第二レーザ光31が砥粒11を加工不能であり結合剤12のみ加工可能なエネルギー密度である。
ツルーイング用の第一レーザ光21のレイリー範囲の長さbは、ドレッシング用の第二レーザ光31のレイリー範囲の長さbより短く設定されている。さらに、第一レーザ光21および第二レーザ光31は、被成形工具10の表面の法線方向から照射する。従って、第一レーザ光21のレイリー範囲に含まれる被成形工具10の表面からの深さtは、第二レーザ光31のレイリー範囲に含まれる被成形工具10の表面からの深さtより浅く設定されることになる。従って、第一レーザ光21によるツルーイングの加工深さtは、第二レーザ光31によるドレッシングの加工深さtより浅い。
つまり、第一レーザ光21によるツルーイングの加工深さtは、図1Aに示すように、被成形工具10の表面付近だけとなる。そうすると、ツルーイングにおいて、被成形工具10の表面側に存在する砥粒11および結合剤12が加工されることで、被成形工具10を所望の形状に成形できる。
一方、第二レーザ光31によるドレッシングの加工深さtは、図1Bに示すように、被成形工具10の表面から深い位置まで到達する。従って、図1Bに示すように、ドレッシングにおいて、被成形工具10の表面から深い位置に存在する結合剤12のみが加工されることで、結合剤12が加工された領域に存在する砥粒11が表面に露出する。
上記のように、レイリー範囲の長さb、bの異なる第一、第二レーザ光21、31を用いることで、ツルーイングおよびドレッシングを確実に行うことができる。ここで、上記において、第一レーザ光21の集光点23および第二レーザ光31の集光点33は、被成形工具10の表面に位置するように設定されている。レイリー範囲の長さb、bの異なる第一、第二レーザ光21、31を用いる場合に、第一、第二レーザ光21、31の集光点23、33のそれぞれを被成形工具10の表面に位置させることで、ツルーイングおよびドレッシングによる加工深さt、tをレイリー範囲の長さb、bに応じた深さとすることができる。従って、ツルーイングおよびドレッシングにおいて、確実に、所望の状態に加工できる。
さらに、本実施形態においては、第一レーザ光21および第二レーザ光31は、被成形工具10の表面の法線方向から照射される。この場合、ツルーイングの加工深さtは、第一レーザ光21のレイリー範囲およびエネルギー密度に応じたものとなる。ドレッシングの加工深さtは、第二レーザ光31のレイリー範囲およびエネルギー密度に応じたものとなる。従って、ツルーイングおよびドレッシングにおいて、加工深さt、tを容易に設定できる。
<第二実施形態>
上記実施形態においては、第一レーザ光21および第二レーザ光31は、被成形工具10の表面の法線方向から照射した。本実施形態においては、図3に示すように、ツルーイング用の第一レーザ光41は、第一レンズ42によって被成形工具10の表面に照射され、被成形工具10の表面を集光点43とする。第一レーザ光41は、被成形工具10の表面の法線および接面に対して角度を有する方向から照射する。ここでは、図3に示すように、第一レーザ光41の照射方向は、被成形工具10の法線から角度θ(0°<θ<90°)を有する方向である。
この場合、第一レーザ光41のレイリー範囲に含まれる被成形工具10の表面からの深さtは、第二レーザ光31(図1Bに示す)のレイリー範囲に含まれる被成形工具10の表面からの深さtより浅く設定される。被成形工具10のうち第一レーザ光41のレイリー範囲に含まれる部分が加工され、且つ、第一レーザ光41の集光点43が被成形工具10の表面に位置する場合には、加工深さtは、式(5)に示すようになる。式(5)において、bは、第一レーザ光41のレイリー範囲の長さである。
Figure 0006171879
つまり、ツルーイングの加工深さtは、第一レーザ光41のレイリー範囲、エネルギー密度および照射角度θに応じたものとなる。
<変形態様>
第一、第二実施形態においては、第二レーザ光31は、被成形工具10の表面の法線方向から照射するものとしたが、被成形工具10の表面の接面に対して0°より大きく90°より小さな角度を有するようにしてもよい。
そして、入射角度によっては、第一レーザ光21のレイリー範囲の長さbと第二レーザ光31のレイリー範囲の長さbとが、同一のものを適用することができる。ただし、両者を異なるようにすることで、容易に、所望のツルーイングおよびドレッシングが可能となる。
<第三実施形態>
次に、同一光源を用いて第一レーザ光21および第二レーザ光31を照射するレーザ成形装置100について説明する。レーザ成形装置100は、図4に示すように、1つの光源101と、光源101から出力されたレーザ光を2つに分岐するビームスプリッタ102(レーザ光分岐装置)と、分岐された一方のレーザ光の光量を低減させるNDフィルタ103と、NDフィルタ103を通過したレーザ光を反射させる反射板104と、反射板104にて反射されたレーザ光の幅を低減するビーム幅変更器105と、レンズ106とを備える。
レンズ106は、本実施形態においては、ビームスプリッタ102を透過したレーザ光、および、ビーム幅変更器105から出力されるレーザ光を入射する。ここで、ビームスプリッタ102を透過してレンズ106から照射されるレーザ光が、第一レーザ光21であり、ビーム幅変更器105から出力されてレンズ106から照射されるレーザ光が、第二レーザ光31である。第一レーザ光21および第二レーザ光31は、上記実施形態にて説明したとおりである。このように、1つの光源101を用いて、第一レーザ光21および第二レーザ光31を被成形工具10の表面に照射することができる。
ここで、第一レーザ光21と第二レーザ光31とを同時に照射する場合には、第一レーザ光21と第二レーザ光31とが干渉しないようにする。仮に干渉すると、所望のレーザ光を被成形工具10に照射することができない。つまり、干渉しないようにすることで、所望のツルーイングおよびドレッシングが可能となる。
干渉しないようにする第一手段は、第一レーザ光21と第二レーザ光31との光路差を設けて、当該光路差をコヒーレント長より長く設定する。第二手段は、第一レーザ光21の集光点23と第二レーザ光31の集光点33とを異なる位置とし、集光点23、33の離間距離をレイリー範囲の長さの長い第二レーザ光31の集光ビーム径dの3倍以上とする。
なお、上記実施形態においては、光源101から出力されるレーザ光をビームスプリッタ102によって分岐したが、回折格子を用いて分岐することもできる。
10:被成形工具、 11:砥粒、 12:結合剤、 21:第一レーザ光、 22:第一レンズ、 23:第一レーザ光21の集光点、 31:第二レーザ光、 32:第二レンズ、 33:第二レーザ光31の集光点、 41:第一レーザ光、 42:第一レンズ、 43:第一レーザ光41の集光点、 100:レーザ成形装置、 101:光源、 102:ビームスプリッタ、 103:フィルタ、 104:反射板、 105:ビーム幅変更器、 106:レンズ、 d:第一レーザ光21の集光ビーム径、 d:第二レーザ光31の集光ビーム径、 θ:照射角度

Claims (6)

  1. 砥粒と前記砥粒を結合する結合剤とを備える被成形工具に対して、レーザ光によりツルーイングおよびドレッシングを行うレーザ成形装置であって、
    前記砥粒のレーザ加工閾値は、前記結合剤のレーザ加工閾値より大きく、
    前記レーザ成形装置は、前記砥粒および前記結合剤をアブレーション加工可能なツルーイング用の第一レーザ光と、前記結合剤をアブレーション加工可能であって前記砥粒を加工不能なドレッシング用の第二レーザ光とを照射し、
    前記第一レーザ光および前記第二レーザ光は、前記被成形工具の表面の接面に対して角度を有する方向から照射され、
    前記第一レーザ光による集光点のエネルギー密度は、前記第二レーザ光による集光点のエネルギー密度より大きく設定され、
    前記第一レーザ光のレイリー範囲に含まれる前記被成形工具の表面からの深さは、前記第二レーザ光のレイリー範囲に含まれる前記被成形工具の表面からの深さより浅く設定される、
    レーザ成形装置。
  2. 前記第一レーザ光のレイリー範囲の長さが前記第二レーザ光のレイリー範囲の長さより短く設定されることにより、前記第一レーザ光のレイリー範囲に含まれる前記被成形工具の表面からの深さが、前記第二レーザ光のレイリー範囲に含まれる前記被成形工具の表面からの深さより浅く設定される、請求項1のレーザ成形装置。
  3. 前記第一レーザ光の集光点および前記第二レーザ光の集光点は、前記被成形工具の表面に位置するように設定される、請求項2のレーザ成形装置。
  4. 前記第一レーザ光および前記第二レーザ光は、前記被成形工具の表面の法線方向から照射される、請求項2または3の何れか一項のレーザ成形装置。
  5. 前記被成形工具は、前記第一レーザ光および前記第二レーザ光を透過する、請求項1〜4の何れか一項のレーザ成形装置。
  6. 前記レーザ成形装置は、
    1つの光源と、
    前記光源から出力されたレーザ光を分岐して、前記第一レーザ光と前記第二レーザ光とが干渉しないように前記第一レーザ光および前記第二レーザ光を前記被成形工具に対して同時に照射するレーザ光分岐装置と、
    を備える、
    請求項1〜5の何れか一項のレーザ成形装置。
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