JP2012090970A - 内視鏡、医療用マニピュレータ、および操作ワイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】管腔内に挿入する挿入部と、この挿入部の内部に配置した操作ワイヤ11と、操作ワイヤ11を牽引することにより操作される湾曲部5を備えた内視鏡1であって、操作ワイヤ11は、第1素線と第2素線とをそれぞれ含む複数の金属素線を撚り合わせてなるとともに、第1素線の金属材料の破断伸びが、第2素線の金属材料の破断伸びよりも小さい構成とする。
【選択図】図2
Description
実例として、以下に内視鏡先端の湾曲部および湾曲部を操作するための湾曲操作ワイヤについて記載する。
先にも述べたとおり、操作ワイヤの牽引量は、機能部位の操作量と相関を持つ。このように、操作ワイヤに経時的な伸びが生じる事が原因で、内視鏡の湾曲角度の低下および、観察性・処置性の低下といった問題が存在する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る内視鏡の構成を示す模式的な斜視図である。図2(a)は、本発明の第1の実施形態に係る内視鏡の湾曲部の主要部の構成を示す模式的な断面図である。図2(b)は、図2(a)におけるA−A断面図である。図2(c)は、本発明の第1の実施形態に係る内視鏡の操作部の斜視図である。図3(a)は、本発明の第1の実施形態に係る操作ワイヤの構成を示す模式的な正面図である。図3(b)、(c)は、図3(a)におけるB−B断面図、およびC−C断面図である。
以下では、内視鏡1の長手方向に沿う相対位置を参照する場合、特に断らない限りは、挿入部2の先端の方を先端側、操作部3の基端の方を基端側と称する。
操作部3には、挿入管6に接続する筒状の筐体からなる操作部枠体9を備える。操作部枠体9の中央部には、術者が把持するための把持部7が設けられている。操作部枠体9において把持部7よりも基端側には、湾曲部5を湾曲させる操作を行うための湾曲操作ノブ8A、8Bが設けられている。
湾曲部5は、図2(a)に示すように、先端側には先端部4を外嵌して先端部4を連結する連結管20と、環状に形成された複数の湾曲駒22A、22Bとを有する湾曲駒連結体22とを備える。
湾曲駒連結体22において、湾曲駒22A、22Bは、回動ジョイント24a、24bによって互いに回動可能な状態で先端側から基端側に向かって直列に連結されている。
また、図2(a)では図示を省略しているが、湾曲駒連結体22の外周側は、可撓性を有する被覆チューブ5a(図1参照)によって覆われている。
本実施形態では、湾曲駒連結体22は、最も先端側に連結管20と回動ジョイント24aを介して連結する湾曲駒22Aが配置され、最も基端側に挿入管6の最も先端側に設けられた連結管23と回動ジョイント24aを介して連結する湾曲駒22Aが配置されている。
本実施形態では、連結管20の基端側の端部、各湾曲駒22Aの先端側の端部、各湾曲駒22Bの先端側の端部、および連結管23の先端側の端部において、それぞれの端部から軸方向に沿って突片部が延ばされ、各突片部同士が重ね合わされた状態で連結ピンによって回動可能に連結された構成を採用している。
なお、図2(a)は断面図のため、紙面奥側に位置する回動ジョイント24aのみが図示されているが、図示の紙面手前側となる湾曲駒等の径方向に対向する位置に、これらと対をなして、それぞれ1つずつの回動ジョイント24a(図示略)が設けられている。
本実施形態では、回動ジョイント24aと同様に、互いに連結される湾曲駒22A、22Bの端部において、それぞれの端部から軸方向に沿って突片部が延ばされ、各突片部同士が重ね合わされた状態で連結ピンによって回動可能に連結された構成を採用している。
ただし、回動ジョイント24bは、各湾曲駒において回動ジョイント24aが設けられたのと反対側の端部において、対をなす回動ジョイント24aの対向方向と直交する方向に、1組ずつ対向して設けられている点が異なる。
なお、図2(a)の図示例では、回動ジョイント24a、24bが交互に連結されていることにより、2方向に湾曲が可能な構成を図示しているが、本実施形態の湾曲部5は、一部に1方向に湾曲する湾曲駒同士が連続する構成を有していてもよい。
各湾曲駒22Bの内周部には、図2(a)、(b)に示すように、回動ジョイント24bの近傍の位置において、回動ジョイント24aを回動させて湾曲操作を行うための操作ワイヤ11a、11cを軸方向に挿通させる1対のワイヤ挿通部22bが、径方向に対向する位置関係に設けられている。
また、各湾曲駒22Aの内周部には、回動ジョイント24aの近傍の位置において、回動ジョイント24bを回動させて湾曲操作を行うための操作ワイヤ11b、11dを軸方向に挿通させる1対のワイヤ挿通部22aが径方向に対向する位置関係に設けられている。
1対のワイヤ挿通部22a、22bのそれぞれの対向方向は、互いに直交する方向になっている。
各ワイヤ挿通部20aには、操作ワイヤ11a、11b、11c、11dの先端部が挿通され、これら各操作ワイヤの先端部に形成されたワイヤ固定部21によって、ワイヤ挿通部20aと固定されている。本実施形態では、一例として、ろう付けによって、ワイヤ固定部21を形成している。
また、ワイヤ固定部21を介してワイヤ挿通部20aに先端部が固定された操作ワイヤ11b、11dは、連結管20の内周部および湾曲駒連結体22の内周面に沿って基端側に延ばされ、各ワイヤ挿通部22aに挿通され、湾曲駒連結体22の基端側まで延ばされている。
コイルパイプ25Aは、金属線が操作ワイヤ11a、11b、11c、11dの外径とほぼ同一の内径を有する管状に密巻きされたコイル状部材である。このため、コイルパイプ25Aは、可撓性を有するものの、挿通された操作ワイヤの進退によって全長が変化することはない。
コイルパイプ25Aの一方の端部は、連結管23の先端側の内周部において内周面を等分する4箇所に設けられたコイルパイプ固定部26Aによって固定されている。
また、コイルパイプ25Aの他方の端部は、図2(c)に示すように、操作部枠体9の内部におけるコイルパイプ固定部26Bに固定されている。なお、図2(c)では、図示を省略しているが、操作ワイヤ11b、11dが挿通されたコイルパイプ25Aにもそれぞれ同様なコイルパイプ固定部26Bによって固定されている。
チェーン12は、湾曲操作ノブ8Aの回転軸8cを中心に回転するチェーンスプロケット8aに係合され、たるみを防止するため、図示略のテンショナによって適宜の張力が印加されている。
また、図2(c)では図示を書略しているが、コイルパイプ25Aに挿通されて、操作部枠体9の内部に導かれた操作ワイヤ11b、11dの基端側の各端部も、操作ワイヤ11a、11cと同様に、それぞれ連結部13を介して他のチェーンの一方の端部と他方の端部とに連結されている。
操作ワイヤ11b、11dが連結されたチェーンは、湾曲操作ノブ8Bと同軸に回転するチェーンスプロケット(図示略)に係合され、チェーンスプロケット8aに係合されたチェーン12と同様にして適宜の張力が印加されている。
各操作ワイヤ11は、図3(a)、(b)、(c)に示すように、7本のストランドS1を撚り合わせて形成した撚り線ワイヤである。
操作ワイヤ11の中心部には、ワイヤ本体の芯部ストランドを構成する1本のストランドS1が配置され、このストランドS1の外周に外層部ストランドを構成する6本のストランドS1が螺旋状に撚り合わされている。
操作ワイヤ11の外周面は、外層部ストランドを構成する各ストランドS1の外層部34A、すなわち、第2素線33によって形成されている。
また、操作ワイヤ11の撚り方は、Z撚りでもS撚りでもよい。
図3(a)では、好ましい例として、芯部ストランドがZ撚り、外層部ストランドがS撚り、ワイヤ本体がZ撚りである場合を示している。このような撚り方によれば、芯部ストランドと、芯部ストランドの外周を覆う外層部ストランドとの撚り方向が反対となるため、ほどけにくくなり、さらに耐久性が向上される。
各第2素線33は、周方向に隣接する他の第2素線33と密着されている。このため、外層部34Aは、第1素線32を側方から隙間なく覆っている。したがって、ストランドS1の外周面は、第2素線33のみによって構成されている。
第1素線32および第2素線33の線径は、使用時に受ける荷重に応じて適宜選定することができる。
操作ワイヤ11の端部形状は、用途に応じて適宜形状を採用することができる。
例えば、第1素線32および各第2素線33が、1つの端面に整列するように切り揃えられていてもよいし、図示しない端部部品が溶接等によって固定されていたり、一体成形されていたりしてもよい。
破断伸びが小さい金属材料は、破断伸びがより大きい金属材料に比べて、塑性変形を起こしにくい。
一般に非晶質合金(非結晶性の金属材料)は、結晶質金属(結晶性の金属材料)に比べて塑性変形を起こしにくく、破断伸びが小さくなっている。特に、金属ガラスとして知られる非晶質合金は、高弾性を有し、高強度であるため、細線化が可能となり、操作ワイヤ11における第1素線32として好適な材料である。
第2素線33として好適な金属材料は、例えば、SUS304等のステンレス鋼線材、ニッケル−チタン(Ni−Ti)合金などの例を挙げることができる。
金属ガラスの材質としては、ジルコニウム(Zr)基合金、鉄(Fe)基合金、チタン(Ti)基合金、マグネシウム(Mg)基合金、銅(Cu)基合金などを挙げることができる。
金属ガラスは、一定組成を有する金属の母材料を溶融して、母材料合金の溶湯を形成し、この溶湯を母材料合金の臨界冷却速度以上の冷却速度で母材料合金のガラス転移点以下に冷却して非晶質化することにより形成される。
具体的には、例えば、組成(atm%)が、Zr55Cu30Al10Ni5や、Zr60Cu20Al10Ni10などの例を挙げることができる。これらの非晶質合金材料は、Zrを主成分とするため、成形転写性に優れ複雑形状の成形が容易である。また、これらは、ニッケル(Ni)を添加しているため、耐薬品性にも優れる。
また、例えば、チタン(Ti)を主成分とする非晶質合金材料も好適である。例えば、Ti40Zr10Cu36Pd14を挙げることができる。この材料は、生体適合性が特に優れており、人体に直接接触して用いる内視鏡部品に好適な材料である。
Cu基合金としては、例えば、組成(atm%)が、Cu60Zr30Ti10などの例を挙げることができる。
これに対して結晶性の金属材料であるSUS304、Ni−Ti合金の超弾性材、Ni−Ti合金の焼鈍材の(破断伸び,破断応力)は、それぞれ、(40%,520MPa)、(20%,1600MPa)、(60%,1000MPa)である。
このように金属ガラスは、結晶性の金属材料に比べて格段に破断伸びが小さく、破断応力も大きいことが分かる。
内視鏡1の湾曲部5を湾曲させるには、湾曲量に応じて湾曲操作ノブ8A、8Bを回転させる。
例えば、図2(c)において湾曲操作ノブ8Aを図示時計回りに回転すると、チェーンスプロケット8aが時計回りに回転するため、操作ワイヤ11aに接続されたチェーン12の一方の端部が操作部3の基端側(図示右側)に牽引されるとともに、操作ワイヤ11cに接続されたチェーン12の他方の端部が操作部3の先端側に繰り出される。
これにより、操作ワイヤ11a、11cは、それぞれが挿通されたコイルパイプ25A、ワイヤ挿通部22a、22b内を摺動移動し、それぞれの牽引量、繰り出し量に応じて、湾曲駒連結体22内に挿通される操作ワイヤ11a、11cの長さが変化する。このため、ワイヤ固定部21が変位するとともに、湾曲駒連結体22が連結管23の中心軸線に対して、矢印RCWの方向(時計回り方向)に湾曲される。
湾曲操作ノブ8Aを逆方向に回転すると、同様にして、湾曲駒連結体22が連結管23の中心軸線に対して、矢印RCCWの方向(反時計回り方向)に湾曲される。
このようにして、湾曲操作ノブ8A、8Bを操作することで、湾曲駒連結体22を2軸方向に湾曲操作することができる。
また、湾曲駒連結体22の湾曲に伴って被覆チューブ5aも容易に湾曲するため、湾曲部5が湾曲されることになる。
このため、湾曲部5は、操作ワイヤ11を牽引することにより湾曲量が操作される被操作部を構成している。
また、このような湾曲操作が繰り返されることで、各操作ワイヤ11には、これらの曲げ応力、引張応力、圧縮応力、摩擦力も繰り返し負荷として作用することになる。
このため、ストランドS1および操作ワイヤ11は、破断伸びが大きい金属素線のみから構成される撚り線ワイヤに比べて、内視鏡1の操作を繰り返しても伸びにつながる長手方向の塑性変形量を低減することができる。
このように、操作ワイヤ11によれば、複数のストランドS1が撚り合わされているため、伸びが生じにくく、かつ屈曲に対する耐久性にも優れる。
ところが、第2素線33は、第1素線32に比べて塑性変形が容易であるため、撚られた状態において、ある程度塑性変形して、第1素線32および隣接する他の第2素線33に密着している。このため、ストランドS1に曲げ応力が作用すると、外層部34Aにおいて一体性の高い複数の第2素線33によって抵抗することができる。
このため、外層部34Aを破断伸びが小さい金属材料からなる素線によって構成する場合に比べて、屈曲に対する耐久性を向上することができる。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る操作ワイヤの評価に用いた屈曲試験方法を説明する模式図である。図5は、本発明の第1の実施形態に係る操作ワイヤの評価に用いた屈曲試験方法を説明する模式図である。
下記の表2に、この屈曲試験に用いた操作ワイヤの素線材料および評価結果を示す。
実施例1〜3と、比較例1〜6とは、それぞれ、芯線、および外層部を構成する素線(以下、外層部素線)の材質のみが異なる。それぞれの材質としては、上記表1に示す材質から選択した。
実施例1は、操作ワイヤ11の一実施例であり、第1素線32の材質がMG(Zr基)、第2素線33の材質がSUS304である。
実施例2は、操作ワイヤ11の一実施例であり、第1素線32の材質がMG(Fe基)、第2素線33の材質がSUS304である。
実施例3は、操作ワイヤ11の一実施例であり、第1素線32の材質がMG(Cu基)、第2素線33の材質がNi−Ti超弾性材である。
比較例1〜6は、金属素線の材質が、それぞれ、MG(Zr基)、MG(Fe基)、MG(Cu基)、SUS304、Ni−Ti超弾性材、Ni−Ti焼鈍材からなる。
したがって、比較例1〜3は、破断伸びが小さいため塑性変形しにくい材質のみで構成されており、比較例4〜6は、破断伸びが大きいため塑性変形しやすい材質のみで構成されている。
屈曲試験機104は、牽引部107に掛け回した供試ワイヤWに錘105による負荷荷重をかけて、繰り返しの屈曲を与える装置である。
このため、供試ワイヤWは、その一端が錘105に接続され、供試ワイヤWを直径Dのプーリー106に半周掛け回すことで錘105を吊り下げている。供試ワイヤWの他端は、鉛直下方に延ばされて、牽引部107の保持部107aによって鉛直方向に昇降可能に保持されている。
試験条件は、プーリー106のプーリー径DをD=15(mm)、錘105の質量を5kgとし、保持部107aをストローク100mmで、60往復/分の頻度で繰り返し往復駆動した。
これにより、供試ワイヤWの100mmの範囲が、真直状態からプーリー106の曲率半径7.5mmの間で繰り返し屈曲される。また、供試ワイヤWの張力は、錘105によるオフセット荷重49Nを中心として繰り返し変化する繰り返しの引張力が作用する。
伸びの評価は、屈曲試験終了後の伸び量の大きさで評価した。具体的には、内視鏡の操作性が悪化する経験値に基づいて、伸び量の大きさが、10%未満を○、10%以上を×とした。屈曲試験で破断が生じたものは、破断時の状態で測定した。
一方、比較例1〜3では、金属素線全部が金属ガラスで構成されているため、伸びが生じにくくなっているものの、外層部素線が塑性変形しにくく一体性に欠けるため、屈曲耐久性が、実施例1〜3に比べて劣っている。
また、比較例4〜6では、金属素線全部が結晶性の金属材料構成されているため、塑性変形しやすく、屈曲耐久性は良好であるものの、塑性変形にしやすいため、伸びにおいては、実施例1〜3に比べて劣っている。
また、本実施形態のストランドS1によれば、破断伸びの異なる第1素線32と第2素線33とを撚り合わせてストランドS1を構成することで、しなやかさ、つまりは小さな曲げ半径で屈曲し、かつ繰返しの屈曲耐性が高い性質を有し、成形性に優れ、かつ繰り返し使用環境下における操作ワイヤ11の伸びを低減することができ、結果内視鏡の挿入性・操作性の低下を防ぐことが出来る。
本屈曲試験では、図5に示すように、内視鏡1の湾曲操作を行う操作ワイヤに、供試ワイヤWを装着して、中心軸を水平に配置した半径Rの円柱部材108に内視鏡1の挿入管6を上方から係止した。半径Rは、R=20(mm)とした。
これにより、挿入管6が内視鏡1の自重により円柱部材108の外周面に沿ってU字状に湾曲された状態となった。さらに、湾曲操作ノブ8Aを操作して、湾曲部5を一定の形状に湾曲させた。
この状態で、内視鏡1の基端側を、ストローク300mm、周期20秒で、上下方向に繰り返し往復移動させた。
このような屈曲試験によれば、挿入管6の内部のコイルパイプ25A内に挿通された供試ワイヤWは、湾曲操作に伴う張力Tが発生した状態で、円柱部材108の曲率に沿って繰り返しの曲げ応力を受けることになる。
また、湾曲部5内の供試ワイヤWには、湾曲部5の湾曲形状に沿って湾曲され、負荷に応じて各種の応力が発生しており、周期的な上下運動に伴って外力として繰り返しの慣性力を受ける。このため、各供試ワイヤWは、周期的に変動する各種の応力を受ける。
下記の表3に、本屈曲試験の評価結果を示す。
表3に示すように、実施例1の供試ワイヤWは、300往復まで変形が見られず、600往復で変形の兆候が見られる程度であった。一方、比較例4の供試ワイヤWは、200往復で変形の兆候が見られ、300往復以上で完全に変形していた。
このように、実施例1の供試ワイヤWは、内視鏡1の内部に挿通された実使用に近い繰り返しの負荷を受けた場合に、比較例4の供試ワイヤWに比べて格段に変形しにくくなっており、耐久性が向上していることが分かる。
本実施形態の第1変形例の操作ワイヤについて説明する。
図6は、本発明の第1の実施形態の第1変形例に係る操作ワイヤの構成を示す模式的な断面図である。
ストランドS1は、第2素線33によって外周面が形成された第2素線被覆ストランドを構成している。このため、操作ワイヤ40の外周面は、各ストランドS1の外層部34A、すなわち、第2素線33によって形成されている。
また、操作ワイヤ40の撚り方は、Z撚りでもS撚りでもよい。第1素線32および第2素線33の線径は、使用時に受ける荷重に応じて適宜選定することができる。
また、ストランドS1を3本撚り合わせているため、上記第1の実施形態の操作ワイヤ11に比べて線径を細くすることが可能である。このため、細径化が要求される内視鏡1の湾曲操作の操作ワイヤとして特に好適である。
また、3本のストランドS1が撚り合わされることによって、各外層部34Aが他のストランドS1の外層部34Aと密着して当接しているため、上記第1の実施形態の操作ワイヤ11と同様に、屈曲に対する抵抗を向上することができる。
次に、本実施形態の第2変形例の操作ワイヤについて説明する。
本変形例の操作ワイヤ41は、図3(c)に示すように、上記第1の実施形態のストランドS1と同様の1×7ワイヤである。
操作ワイヤ41によれば、従来構成の1×7ワイヤに比べて、屈曲に対する耐久性を向上することができる。
また、操作ワイヤ41によれば、操作ワイヤ11に比べて素線数が少ないため、細径の操作ワイヤを構成することができる。また、第1素線32、第2素線33の素線径を適宜の寸法とすることで、強度の変更が可能である。例えば操作による湾曲の曲率半径があまり小さくない用途において、第1素線32の線径を太くすることで、高強度かつ経時的な伸びが小さい操作ワイヤを構成することができる。
次に、本実施形態の第3変形例の操作ワイヤについて説明する。
図7(a)は、本発明の第1の実施形態の第3変形例に係る操作ワイヤの構成を示す模式的な断面図である。
操作ワイヤ42の撚り方は、特に限定されない。
また、外層部34Bにおいて、第1素線32は、塑性変形し易い第2素線33に挟まれた状態で撚られている。このため、第1素線32は、ワイヤ本体の周方向の両側から、第2素線33に挟まれているため、第2素線33によって周方向の位置が拘束されている。この結果、外層部が第1素線32のみから構成される場合に比べて、屈曲に対する耐久性を向上することができる。
次に、本実施形態の第4、第5変形例の操作ワイヤについて説明する。
図7(b)、(c)は、それぞれ、本発明の第1の実施形態の第4、第5変形例に係る操作ワイヤの構成を示す模式的な断面図である。
また、第5変形例の操作ワイヤ44は、図7(c)に示すように、上記第2変形例の操作ワイヤ11の7本のストランドS1に代えて、7本のストランドS2を備える7×7ワイヤである。
また、伸びに強いストランドS2を3本または7本撚り合わせているため、上記第3変形例の操作ワイヤ42に比べて高荷重が作用する操作用途に用いることができる。
また、3本または7本のストランドS2が撚り合わされることによって、それぞれ操作ワイヤ43、44の内部側でも、第1素線32が第2素線33と当接するため、内部側の第1素線32が第2素線33によって拘束され、屈曲に対する抵抗をより向上することができる。
次に、本実施形態の第6変形例の操作ワイヤについて説明する。
図8(a)は、本発明の第1の実施形態の第6変形例に係る操作ワイヤの構成を示す模式的な断面図である。
また、操作ワイヤ45によれば、第1素線32の外周が第2素線33によって2重に覆われているため、万一、内視鏡の操作中に第1素線32が屈曲状態で破断した場合でも、操作ワイヤ41に比べて、第1素線32の破断した先端がより突出しにくい構造となっている。
次に、本実施形態の第7変形例の操作ワイヤについて説明する。
図8(b)は、本発明の第1の実施形態の第7変形例に係る操作ワイヤの構成を示す模式的な断面図である。
本変形例は、上記第6変形例の中間層部35Aに代えて、中間層部35Bを備える構成にもなっている。以下、上記第3、第6変形例と異なる点を中心に説明する。
次に、本実施形態の第8〜第10変形例の操作ワイヤについて説明する。
図9(a)、(b)、(c)は、本発明の第1の実施形態の第8〜第10変形例に係る操作ワイヤの構成を示す模式的な断面図である。
第8〜第10変形例は、それぞれ、7本構成のストランドを撚り合わせて、ワイヤ本体の外周面が第2素線33のみから形成された7×7ワイヤを構成した場合の一例になっている。
操作ワイヤ47によれば、芯部ストランドに、より伸びにくいストランドS2を採用しているため、操作ワイヤ11に比べて伸びが発生しにくくなっている。
ストランドS5は、ストランドS1のストランド芯線である第1素線32を第2素線33に代えたものである。このため、ストランドS5は7本の第2素線33のみからなるストランドになっている。
操作ワイヤ48によれば、外層部ストランドに、より屈曲耐久性に優れるストランドS5を採用しているため、操作ワイヤ11に比べて屈曲に対する耐久性を向上することができる。
また、第1素線32は、第2素線33によって多重に囲まれているため、破断時に側方に突出するおそれがさらに少なくなる。
操作ワイヤ49によれば、芯部ストランドに伸びが発生しにくいストランドS2を採用し、外層部ストランドに屈曲耐久性に優れるストランドS5を採用しているため、伸びの抑制と屈曲耐久性の向上とが両立し易くなっている。
また、第1素線32は、芯部ストランドのみに配置され、外層部ストランドを構成するストランドS1によって囲まれているため、操作ワイヤ47に比べて、破断時に側方に突出する可能性をさらに低減することができる。
次に、本実施形態の第11、第12変形例の操作ワイヤについて説明する。
図10(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態の第11、第12変形例に係る操作ワイヤの構成を示す模式的な断面図である。
第11、第12変形例は、それぞれ、第1素線32のみからなる芯部ストランドと、第2素線33のみからなる外層部ストランドとを撚り合わせて、ワイヤ本体の外周面が第2素線33のみから形成されたワイヤを構成した場合の一例になっている。
また、ストランドS6は、第1素線32のみから構成されるストランドである第1素線ストランドを構成している。
操作ワイヤ50の撚り方向は、特に限定されないが、例えば、ストランドS6がZ撚り、ストランドS7がS撚り、ワイヤ本体がZ撚りの構成を採用することができる。
操作ワイヤ50によれば、芯部ストランドに伸びの発生しにくい第1素線32のみからなるストランドS6を採用し、外層部ストランドに、屈曲耐久性に優れる第2素線33のみからなるストランドS7を採用しているため、伸びの抑制と屈曲耐久性の向上とが両立し易くなっている。
ストランドS8は、ストランドS2の外層部34Bの第2素線33をすべて第1素線32に代えたものである。このため、ストランドS8は7本の第1素線32のみからなる第1素線ストランドを構成している。
操作ワイヤ51によれば、芯部ストランドに伸びの発生しにくい第1素線32のみからなるストランドS8を採用し、外層部ストランドに、屈曲耐久性に優れる第2素線33のみからなるストランドS5を採用しているため、伸びの抑制と屈曲耐久性の向上とが両立し易くなっている。
次に、本実施形態の第13変形例の操作ワイヤについて説明する。
図11は、本発明の第1の実施形態の第13変形例に係る操作ワイヤの構成を示す模式的な断面図である。
また、第1素線32aの材質は、第1素線32と同じでもよいし、異なっていてもよい。
操作ワイヤ52によれば、ワイヤ芯線に伸びの発生しにくい単線ワイヤである第1素線32aを採用しているため、上記第8変形例の操作ワイヤ47に比べて簡素な構成となり、安価に製造することができる。
また、塑性変形しにくいため撚り合わせにくい第1素線32のみからなる撚り線ワイヤの代わりに、単線の第1素線32aを用いるため、製造が容易となる。
次に、本実施形態の第14〜第16変形例の操作ワイヤについて説明する。
図12(a)、(b)、(c)は、それぞれ、本発明の第1の実施形態の第14〜第16変形例に係る操作ワイヤの構成を示す模式的な断面図である。
第14〜第16変形例は、上記第1の実施形態、各変形例に説明した操作ワイヤのうち、それぞれ、1×7ワイヤ、3×7ワイヤ、7×7ワイヤの構成においてさらに金属素線の線径を変えた変形例である。ただし、図示では分かりにくいため、断面のハッチングの種類をのみを変えて径を変えていることを示している場合がある。
操作ワイヤ53は、図12(a)に示すように、1×7ワイヤの7本の金属素線のうち、中心部に配置されたワイヤ芯線である大径素線38の線径が、大径素線38の外周に撚り合わされて外層部を構成する6本の金属素線である小径素線39の線径よりも大きくなっているものである。すなわち、大径素線38、小径素線39の線径を、それぞれ、d8、d9と表すと、d8>d9である。
すなわち、操作ワイヤ41に適用した場合、第1素線32の線径をd8とし、外層部34Aを構成する第2素線33の線径をd9とする。
また、操作ワイヤ42に適用した場合、芯線を構成する第1素線32の線径をd8とし、外層部34Bを構成する第1素線32および第2素線33の線径をd9とする。
このように、大径素線38、小径素線39は、線径の違いのみを表し、各金属素線の材質は適用する変形例の構成に準じる(以下の変形例でも同じ)。
操作ワイヤ54は、図12(b)に示すように、上記第14変形例の操作ワイヤ53を1つのストランドSt1として、このストランドSt1を3本撚り合わせて構成した3×7ワイヤである。
操作ワイヤ55は、図12(c)に示すように、上記第14変形例の操作ワイヤ53を1つのストランドSt1として、このストランドSt1を7本撚り合わせて構成した7×7ワイヤである。
ただし、ストランドSt1内における第1素線32と第2素線33との配分は、適用する変形例の構成に準じる。したがって、ストランドSt1と記載されていてもそれぞれの材質の構成は、例えば芯部ストランドと外層部ストランドとで異なる場合がある。
次に、本実施形態の第17、第18変形例の操作ワイヤについて説明する。
図13(a)、(b)は、それぞれ、本発明の第1の実施形態の第17、第18変形例に係る操作ワイヤの構成を示す模式的な断面図である。
第17、第18変形例は、上記各変形例に説明した操作ワイヤのうち、それぞれ、7×3ワイヤ、7×7ワイヤの構成においてさらに金属素線の線径を変えた変形例である。
操作ワイヤ56は、図13(a)に示すように、操作ワイヤ50のストランドS6の各金属素線をすべて大径素線38で構成したストランドSt2とし、操作ワイヤ50のストランドS7の各金属素線をすべて小径素線39で構成したストランドSt3としたものである。
操作ワイヤ57は、図13(b)に示すように、芯部ストランドをすべて大径素線38からなるストランドSt4とし、外層部ストランドをすべて小径素線39からなる7本のストランドSt5として構成した7×7ワイヤである。
ただし、ストランドSt4および各ストランドSt5内における第1素線32と第2素線33との配分は、適用する変形例の構成に準じる。
次に、本実施形態の第19変形例の操作ワイヤについて説明する。
図14は、本発明の第1の実施形態の第19変形例に係る操作ワイヤの構成を示す模式的な断面図である。
第19変形例は、上記各変形例に説明した操作ワイヤのうち、7×7ワイヤの構成においてさらに金属素線の線径を変えた他の変形例である。
操作ワイヤ58は、図14に示すように、芯部ストランドとしてストランドSt6を備え、外層部ストランドとして7本のストランドSt7を備える7×7ワイヤである。
ストランドSt6は、そのストランド芯線(芯部ストランド芯線)が、線径d8aを有する第1大径素線38aからなり、この第1大径素線38aの外周に、第1大径素線38aの線径よりも小径の線径d8bを有する第2大径素線38bが6本撚り合わされて配置されたものである。
ストランドSt7は、そのストランド芯線(外層部ストランド芯線)が、第2大径素線38b以下の線径d9aを有する第1小径素線39aからなり、この第1小径素線39aの外周に、第1小径素線39aの線径よりも小径の線径d9bを有する第2小径素線39bが6本撚り合わされて配置されたものである。
すなわち、本変形例の金属素線の線径は、d9b<d9a≦d8b<d8aの関係を満足している。
ただし、ストランドSt6および各ストランドSt7内における第1素線32と第2素線33との配分は、適用する変形例の構成に準じる。
このため、ワイヤ本体の小径化を図ることができるとともに、相対的に伸びの発生を抑えつつ、屈曲耐久性を向上することができる。
次に、本実施形態の第20、第21変形例の操作ワイヤについて説明する。
図12(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態の第20、第21変形例に係る操作ワイヤの構成を示す模式的な断面図である。
被覆材60の材質としては、内視鏡内で操作ワイヤ41Aが当接する部材に対して、良好な摺動特性が得られる樹脂材料、例えばフッ素樹脂などを好適に採用することができる。
第21変形例の操作ワイヤ41Bは、図15(b)に示すように、操作ワイヤ41の外周面に固体潤滑材料からなる被覆材61をコーティングしたものである。
被覆材61の材質としては、例えば、二硫化モリブデン(MoS2)などを好適に採用することができる。
また、被覆材60、61は、第1素線32や第2素線33に比べて剛性が小さいため、操作ワイヤ41の変形の妨げとなることはない。したがって、操作ワイヤ41A、41Bの伸びや屈曲に対する耐久性は操作ワイヤ41と同等である。
また、これらの操作ワイヤ41A、41Bは、それぞれストランドとして用いることができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る内視鏡について説明する。
図16は、本発明の第2の実施形態に係る内視鏡の構成を示す模式的な斜視図である。図17は、本発明の第2の実施形態に係る内視鏡の湾曲部と挿入管との接続部の構成を示す模式的な断面図である。図18(a)は、本発明の第2の実施形態に係る内視鏡の硬度可変機構の基端側の構成を示す図16におけるF−F断面図である。図18(b)は、図18(a)におけるG−G断面図である。
挿入管6Aの内部に、挿入管6Aの硬度(可撓性)を調整する挿入管硬度調整機構6aが設けられている。
硬度調整操作ノブ10は、挿入管硬度調整機構6aを操作する操作部材であり、操作部枠体9において把持部7よりも先端側において、操作部枠体9の中心軸回りに回転可能に設けられた環状部材からなる。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
連結管23の基端側には、挿入管6の外皮を構成する樹脂チューブからなる軟性管6bが内嵌して固定されている。
本実施形態では、挿入管硬度調整機構6aを操作して、軟性管6bの硬度、すなわち挿入管6の可撓性を可変するため、一例として、上記第1の実施形態の第6変形例の操作ワイヤ45を用いる。
挿入管硬度調整機構6aの概略構成は、硬度調整用コイルパイプ25B、円筒管75、カムリング72、移動リング74、牽引部材73、および移動ピン78を備える。
硬度調整用コイルパイプ25Bの先端部は、連結管23の内周面にろう付けなどによって固定された接続用パイプ70に接続されている。
また、硬度調整用コイルパイプ25Bに挿通された操作ワイヤ45の先端部は、例えばろう付けなどにより形成されたワイヤ固定部71を介して連結管23の内部および接続用パイプ70の先端部に固定されている。
硬度調整用コイルパイプ25Bの構成は、上記第1の実施形態におけるコイルパイプ25Aと同様の構成を採用することができる。
後端口金6cは、操作部枠体9の先端部を構成する円筒部75に連結されている。
後端口金6cの内周面には、軟性管6b内を挿通された硬度調整用コイルパイプ25Bの基端側の端部を固定するコイルストッパ77が取り付けられている。
硬度調整用コイルパイプ25Bの基端側の端部は、コイルストッパ77に対して、例えばろう付けなどによって固定されている。さらに、円筒管75内の後端口金6cに隣接する部分には移動リング74が配置されており、この移動リング74に操作ワイヤ45の基端側を軸方向に牽引する牽引部材73が取り付けられている。
この移動ピン78は、円筒管45の外周面に被せられたカムリング72に螺旋状に設けられているカム溝72aに嵌まっている。そして、カムリング72の上には硬度調整操作ノブ10が被せられており、不図示の凹凸部によって、硬度調整操作ノブ10の回転方向への固定がなされている。
図18(b)に実線で示すように、牽引部材73とワイヤストッパ76とが離間している状態では、硬度調整用コイルパイプ25Bには外力が作用しないため、硬度調整用コイルパイプ25Bは容易に湾曲される。このため、軟性管6bも容易に湾曲され、挿入管6は可撓性に富んだ低硬度の状態になる。
術者が、硬度調整操作ノブ10を回転させて移動リング74および牽引部材73を基端側に移動させると、牽引部材73の端部がワイヤストッパ76に係止され、図18(b)に二点鎖線で示すように、操作ワイヤ45を基端側に牽引する。これにより、硬度調整用コイルパイプ25Bが、コイルストッパ77によって軸方向に圧縮力を受ける。この結果、硬度調整用コイルパイプ25Bが湾曲しにくくなる。このため、軟性管6bを曲げようとする外力が作用しても湾曲しにくくなり、挿入管6は可撓性の少ない高硬度の状態になる。
本実施形態の内視鏡1Aによれば、このように挿入管6の硬度を調整する操作に、操作を繰り返しても伸びが発生しにくく、屈曲に対する耐久性に優れる操作ワイヤ45を用いるため、経時的に操作量に応じた硬度の変化量が安定し、安定した操作性と、優れた耐久性が得られる。
なお、硬度調整に用いる操作ワイヤは特に限定されないが、引っ張り強度や伸び難さが特に重視されるため、操作ワイヤ45のような1×19ワイヤが特に好適である。
次に、本発明の第3の実施形態に係る内視鏡について説明する。
図19は、本発明の第3の実施形態に係る内視鏡の構成を示す模式的な斜視図である。図20は、本発明の第3の実施形態に係る内視鏡の先端部の構成を示す軸方向に沿う模式的な断面図である。図21は、本発明の第3の実施形態に係る内視鏡の操作部の主要部の構成を示す軸方向に沿う模式的な断面図である。
操作部3Aは、上記第1の実施形態の操作部3にズーム操作レバー8Cを追加したものである。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
対物光学系80は、先端側から順に、第1固定レンズ群80A、移動レンズ群80B、第2固定レンズ群80Cが配置されている。第1固定レンズ群80Aおよび第2の固定レンズ群80Cは、それぞれが、レンズ枠81、83に収容されて、先端部本体84に固定されている。
移動レンズ枠82の側部には、径方向外側に突出するワイヤ接続部82aが設けられている。
コイルパイプ25Cは、上記第1の実施形態のコイルパイプ25Aと同様の構成を採用することができる。ただし、コイルパイプ25Cの内径は、本実施形態に用いる操作ワイヤ41の外径と略同径であって、操作ワイヤ41を摺動可能に挿通できる内径とする。
図21に示すように、コイルパイプ25Cは、挿入管6の内部を通って、操作部3Aのズーム操作レバー8Cの近傍まで延ばされている。コイルパイプ25Cの基端側の端部は、操作部枠体9の内周面に設置された固定板91に固定されている。
操作ワイヤ41の基端部は、固定板91から基端側に延ばされた管状のガイド部材89の内部を挿通して延ばされ、最も基端側で、ガイド部材89の内部を摺動移動するスライダ90が固定されている。
また、操作ワイヤ41の先端側は、コイルパイプ25Cの先端側の端部から延出され、移動レンズ枠82のワイヤ接続部82aに、ワイヤ固定部86を介して接続されている。なお、ワイヤ固定部86は、上記第1の実施形態のワイヤ固定部21と同様の構成を採用することができる。
そして、アーム部8bとスライダ90とには、それぞれ回動支点88a、88bを介してリンク88が連結されている。
これにより、操作ワイヤ41の基端側の端部が基端側に牽引される。
また、逆に術者がズーム操作レバー8Cを基端側に倒すと、操作ワイヤ41の基端側の端部が先端側に押し出される。
このようにして、ズーム操作レバー8Cの操作により、操作ワイヤ41を進退させて、先端部4Aにおけるコイルパイプ25Cからの操作ワイヤ41の突出長さを可変できるようになっている。この結果、操作ワイヤ41の進退に伴って、操作ワイヤ41の先端に固定された移動レンズ枠82およびこれに固定された移動レンズ群80bを対物光学系80の光軸に沿って変位させることができる。これにより、対物光学系80のズーム変倍を行うことができる。
このため、本実施形態では、移動レンズ枠82は、操作ワイヤ41を牽引することにより操作される被操作部を構成している。
ズーム変倍の操作は、変位量が微小であるとともに、低荷重で移動させることができるため、例えば、操作ワイヤ41のような1×7ワイヤ等の細径のワイヤが特に好適である。
次に、本発明の第4の実施形態に係る内視鏡について説明する。
図22は、本発明の第4の実施形態に係る内視鏡の先端部の構成を示す軸方向に沿う模式的な断面図である。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
先端部4Bは、開口部65aの近傍に、処置具チャンネル65内を挿通された処置具の突出方向を変更する起上台66(被操作部)を備える。
処置具チャンネル65に挿通させる処置具の例としては、例えば、鉗子などを挙げることができる。
起上台66の厚さ方向の側面には、孔部66bから離間した位置に、起上台66の回動位置を操作するため、上記第1の実施形態の第1変形例の操作ワイヤ41の端部を接続するワイヤ接続部66cが設けられている。
ただし、起上台66の操作力は、例えば、上記第3の実施形態のズーム変倍の操作力よりも大きくなるため、第1素線32、第2素線33の線径は、いずれも上記第3の実施形態に用いる操作ワイヤ41よりは、太めに設定することが好ましい。
コイルパイプ25Dは、挿入部2が湾曲してもパイプ径やパイプ長が変化しないように、例えば、操作ワイヤ41のワイヤ外径よりもわずかに大径とされ、上記第1の実施形態のコイルパイプ25Aと同様な構成を採用することができる。このため、コイルパイプ25D内に挿通される操作ワイヤ41は、コイルパイプ25D内で座屈することなく牽引したり、押し出したりすることが可能である。
起上台66のワイヤ接続部66cに接続された操作ワイヤ41は、起上台66の厚さ方向の側方に配回されてからコイルパイプ25D内に挿入され、コイルパイプ25Dを通して、起上台操作レバー8Dの近傍まで案内される。
このため、操作部3Bによれば、術者が、ズーム操作レバー8Cと同様にして、起上台操作レバー8Dを操作することにより、起上台操作レバー8Dの操作量に応じて、先端部4Bにおけるコイルパイプ25Dからの操作ワイヤ41の突出長さを可変できるようになっている。
本実施形態の内視鏡1Cによれば、起上台66の回動動作の操作に、操作を繰り返しても伸びが発生しにくく、屈曲に対する耐久性に優れる操作ワイヤ41を用いるため、経時的に操作量に応じた回動量が安定し、処置具の向きを所望の方向に正確に向けることができるため、安定した操作性と、優れた耐久性が得られる。
起上台66の操作は、起上台66とともに処置具を動かす操作であり高荷重がかかるため、操作ワイヤ41のように、線径を増大させて容易に高強度が得ることが可能な1×7ワイヤが特に好適である。
次に、本発明の第5の実施形態に係る内視鏡および医療用マニピュレータについて説明する。
図23は、本発明の第5の実施形態に係る内視鏡および医療用マニピュレータの構成を示す模式的な正面図である。図24は、本発明の第5の実施形態に係る医療用マニピュレータの主要部の構成を示す模式的な断面図である。
開口部110a(110b)は、Z軸正方向側に開口されるとともに、少なくともX軸正方向(負方向)側に一部が開口している。このため、開口部110a(110b)から外部に延出されたマニピュレータアーム113R(113L)は、開口部110a(110b)の近傍で、X軸正方向(負方向)側に湾曲することが容易になっている。
マニピュレータアーム113Rの概略構成は、基端側から先端側に向かって、直管部112、第1湾曲部115(被操作部)、連結部116、第2湾曲部117(被操作部)、および先端シース118がこの順に連結されている。
直管部112の先端部には、図24に示すように、第1湾曲部115の基端側と連結する連結管112aが設けられている。
また、直管部112の内部には、上記第1の実施形態のコイルパイプ25Aと同様の構成を有するコイルパイプ122a、122b、120a、120b、120c、120dが挿通されている。
コイルパイプ122a、122b、120a、120b、120c、120dは、第1湾曲部115、第2湾曲部117が湾曲した場合にも、湾曲した部分の長さの変化に追従して先端側に移動できる程度の長さの余裕を有している。
操作ワイヤ121a、121bは、上記第1の実施形態の内視鏡1の湾曲操作に用いる操作ワイヤ11と同様の構成を採用することができる。
コイルパイプ122a、122bの基端部は、特に図示しないが操作部111の内部に固定されている。
コイルパイプ122a、122bの先端部は、それぞれ連結管112aの中心軸線を挟んで、X軸方向において互いに対向する位置に配置されている。
ただし、コイルパイプ122aの先端部は、連結管112aに設けられた固定部112bに固定されている。また、コイルパイプ122bは、連結管112aに設けられたコイルパイプ122bの外径よりわずかに大きな内径を有するパイプ挿通孔112cに進退可能に挿通され、第1湾曲部115の内部まで延ばされている。
操作ワイヤ119a、119b、119c、119dは、上記第1の実施形態の内視鏡1の湾曲操作に用いる操作ワイヤ11と同様の構成を採用することができる。
コイルパイプ120a、120b、120c、120dの基端部は、特に図示しないが操作部111の内部に固定されている。
また、コイルパイプ120a、120b、120c、120dは、連結管112aの内部に挿通され、連結部116まで延ばされている。
ただし、湾曲駒連結体22におけるワイヤ挿通部22aの対に代えて、操作ワイヤ121aを挿通させるワイヤ挿通部124aと、コイルパイプ122bを挿通させるパイプ挿通部124bと、を備える。
また、上記第1の実施形態の対をなすワイヤ挿通部22bは削除されている。
ただし、上記第1の実施形態の対をなすワイヤ挿通部22aに代えて、X軸負方向側に操作ワイヤ121bを挿通させるワイヤ挿通部126bを備える。
連結駒115Bの内周部の先端側には、連結駒115Bの中心軸をZ軸に沿わせた際にX軸負方向側となる方に、コイルパイプ122bの先端部が、例えば、ろう付けなどによって固定されている。
また、連結駒115Bの内周部には、連結駒115Bの中心軸をZ軸に沿わせた際にX軸正方向側となる方にワイヤ固定部123aが形成されている。ワイヤ固定部123aは、連結駒115B内に延ばされた操作ワイヤ121aの先端部を固定するものである。ワイヤ固定部123aは、例えば、ろう付けなどによって形成することができる。
連結部116の先端側の内周部には、コイルパイプ120a、120b、120c、120dの先端部が、例えば、ろう付けなどによって固定されている。図24は模式図のためそれぞれの固定位置が模式的に描かれているが、本実施形態では、連結部116の中心軸をZ軸に沿わせた際に、X軸方向に対向する位置に、コイルパイプ120a、120cが固定され、Y軸方向に対向する位置に、コイルパイプ120b、120dが固定されている。
また、連結部116の内周部には、連結部116の中心軸をZ軸に沿わせた際にX軸不方向側となる方にワイヤ固定部123bが形成されている。ワイヤ固定部123bは、連結部116内に延ばされた操作ワイヤ121bの先端部を固定するものである。ワイヤ固定部123bは、例えば、ろう付けなどによって形成することができる。
ただし、図24は模式図のため、詳細は図示しないが、湾曲駒連結体22におけるワイヤ挿通部22aの対に代えて、操作ワイヤ119a、119cを進退可能に挿通させる一対のワイヤ挿通部と、操作ワイヤ119b、119dを進退可能に挿通させる一対のワイヤ挿通部とを備える。
このため、湾曲駒連結体117Aの内周部には、湾曲駒連結体117AをZ軸に沿う方向に延ばしたときに、Z軸を挟んで、操作ワイヤ119a、119cがX軸方向に対向し、操作ワイヤ119b、119dがY軸方向に対向するように、各ワイヤ挿通部に挿通されている。
各操作ワイヤ119a、119b、119c、119dの先端部は、先端シース118の内部に延ばされ、先端シース118の内周面に湾曲駒連結体117Aの内部と同様にX軸方向、Y軸方向に対向する位置関係に設けられた4箇所のワイヤ固定部128によって固定されている。ワイヤ固定部128は、例えば、ろう付けなどによって形成することができる。
先端シース118の先端側の外周部は、先端側に向かって縮径するテーパ部118aが設けられている。
先端シース118の先端側の内周部には、少なくとも処置具130、131が進退可能な開口部118bが設けられている。
先端シース118の基端側の内周部には、操作ワイヤ119a、119b、119c、119dの先端部がワイヤ固定部128によって固定されている。
本実施形態におけるマニピュレータアーム113Lは、図23に示すように、マニピュレータアーム113Rと同様に、直管部112、第1湾曲部115、連結部116、第2湾曲部117、および先端シース118を備える。
ただし、マニピュレータアーム113Lの構成は、上記に説明したマニピュレータアーム113Rの構成を、YZ平面を対称面として、面対称に配置した構成になっている。このため、内部構成は省略するが、マニピュレータアーム113Rと同様に、コイルパイプ122a、122b、120a、120b、120c、120d、および操作ワイヤ121a、121b、119a、119b、119c、119dが挿通され、面対称な位置にそれぞれが固定されている。
内視鏡110を用いて、体腔内の処置を行うには、まず、マニピュレータアーム113R、113Lをチャンネル110A、110Bの内部に収容した状態で、内視鏡110の先端部を体腔に挿入する。
次に、マニピュレータアーム113R、113Lを、開口部110a、110bの外部に繰り出して、以下の湾曲動作を行う。湾曲動作は、マニピュレータアーム113Rにおける湾曲動作を中心にして説明する。
また、操作部111によって、マニピュレータアーム113Rの121bを牽引すると、ワイヤ固定部125bと、連結駒115Bに固定されたコイルパイプ122bの先端部との間のワイヤ121bの突出長さが短縮されるため、先端側湾曲駒連結体115Cが、ZX平面内で、X軸負方向側に湾曲する。
このようにして、第1湾曲部115は、逆S字状に湾曲される。
同様にして、マニピュレータアーム113Lを操作すると、マニピュレータアーム113Lの第1湾曲部115が、図23に示すように、S字状に湾曲される。
このようにして、一対の先端シース118がX軸方向において離間した状態で前方に延出される。
このようなマニピュレータアーム113R、113Lは、3箇所において、それぞれ異なる湾曲操作が可能であり、各操作ワイヤには、それぞれの湾曲量に応じて、湾曲負荷が発生するが、操作ワイヤ119a、119b、119c、119d、121a、121bは、操作を繰り返しても伸びが発生しにくく、屈曲に対する耐久性に優れる上記第1の実施形態の操作ワイヤ11を用いるため、安定した操作性と、優れた耐久性が得られる。
また、本評価は、7×7ワイヤのワイヤ構成に限定して本願発明の実施例と比較例とを相対比較した評価であり、比較例に比べて本願発明の実施例の屈曲耐久性が優れていることを具体的に示したものである。ここで、本試験方法における10万回という屈曲耐久性の許容値は、特定用途の操作ワイヤを想定した許容値の一例であり、操作ワイヤの使用用途や使用部位等が異なる場合には、異なる許容値を設定することができることは言うまでもない。
このため、他の使用用途や使用部位、またこれらに応じたワイヤ構成では、例示した試験方法で破断することなく10万回往復ができなくても、これによりただちに本願発明の効果を奏しないということにはならない。
例えば、上記第1の実施形態および第1〜第19変形例の各操作ワイヤの外周面に、上記第20、第21変形例の被覆材60、61をコーティングしてもよい。
また、被覆材60、61は、上記の各変形例の操作ワイヤに適用することが可能である。
すなわち、被覆材60、61は、複数のストランドが撚り合わされたワイヤ本体の外周面にコーティングすることもできる。ただし、被覆材60、61は、ワイヤ本体の外周面に限らず、ストランドの外周面に設けてもよい。
また、被覆材60、61を外周面にコーティングしたストランドを撚り合わせたワイヤ本体の外周面に、被覆材60、61を被覆してもよい。
また、上記第2〜第5の実施形態の説明では、一例として、特定構成の操作ワイヤを用いた場合の例で説明したが、上記第1の実施形態および各変形例に説明したすべての操作ワイヤを用いることができる。
また、ワイヤ固定部21を一体成形による金属部材として形成する場合に、図25(a)、(b)に示す構成としてもよい。
図25(a)は、本発明の第1の実施形態に係る操作ワイヤにワイヤ固定部を形成する際の他の構成例を示す模式的な断面図である。図25(b)は、図25(a)におけるD−D断面図である。
例えば、ワイヤ固定部21が形成される端部では、図25(a)、(b)に示すように、各ストランドS1から各第1素線32を突出させて、ワイヤ固定部21が第1素線32と直接固定される構成とすることが可能である。このような構成によれば、例えば、第2素線33よりも第1素線32の方が、ワイヤ固定部21の材料と密着性が良好な場合に、ワイヤ固定部21との固定を強固にすることができる。
また、上記のような操作ワイヤを用いた内視鏡であれば、経時的な操作性・観察性・処置性の低下を低減することができ、従来より使い易さを長期間に亘り維持できる内視鏡とすることができる。
2 挿入部
3、3A、3B 操作部
4、4A、4B 先端部
5 湾曲部(被操作部)
6、6A 挿入管
6a 挿入管硬度調整機構(被操作部)
8A、8B 湾曲操作ノブ
8C ズーム操作レバー
8D 起上台操作レバー
10 硬度調整操作ノブ
11、11a、11b、11c、11d、40、41、41A、41B、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、119a、119b、119c、119d、121a、121b 操作ワイヤ
22 湾曲駒連結体
25B 硬度調整用コイルパイプ
32、32a 第1素線
33 第2素線
34A、34B、34C 外層部
38 大径素線
38a 第1大径素線
38b 第2大径素線
39 小径素線
39a 第1小径素線
39b 第2小径素線
60、61 被覆材
65 処置具チャンネル
66 起上台
113R、113L マニピュレータアーム(医療用マニピュレータ)
115 第1湾曲部(被操作部)
117 第2湾曲部(被操作部)
S1、S2、S3、S4、S5、S6、S7、S8、St1、St2、St3、St4、St5、St6、St7 ストランド
Claims (11)
- 管腔内に挿入する挿入部と、該挿入部の内部に配置した操作ワイヤと、該操作ワイヤを牽引することにより操作される被操作部を備えた内視鏡であって、
前記操作ワイヤは、
第1素線と第2素線とをそれぞれ含む複数の金属素線を撚り合わせてなるとともに、前記第1素線の金属材料の破断伸びが、前記第2素線の金属材料の破断伸びよりも小さい
ことを特徴とする内視鏡。 - 前記操作ワイヤは、
前記第1素線と前記第2素線とが撚り合わせられて形成されるストランドを少なくとも一つ含み、
該ストランドの中心部には、前記第1素線が配置され、前記ストランドの外周面の少なくとも一部には、前記第2素線が配置される
ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。 - 前記操作ワイヤは、
単一の前記ストランドから構成され、
該ストランドは、最外周に前記第2素線が配置された
ことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡。 - 前記操作ワイヤは、
前記ストランドが複数撚り合わせて構成され、
該ストランドは、それぞれ最外周に前記第2素線が配置された
ことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡。 - 前記第1素線の金属材料は、20K以上のガラス遷移領域を有する非晶質合金である金属ガラスである
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の内視鏡。 - 前記第2素線の金属材料は、ステンレスまたはニッケル−チタン合金である
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の内視鏡。 - 前記第1素線の金属材料は、ジルコニウム(Zr)系金属ガラスである
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の内視鏡。 - 前記ストランドの外周面は、前記第1素線及び前記第2素線よりも剛性が小さい被覆材によって被覆された
ことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡。 - 端部に一体成形された金属製の成形部品を有し、該成形部品に一体化された前記金属素線の端部において、前記第1素線の線端が前記第2素線の線端よりも先端側に突出している
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の内視鏡。 - 管腔内に挿入する挿入部の先端側に、前記挿入部内に配置した操作ワイヤと接続されるとともに該操作ワイヤを牽引することにより操作される被操作部を備えた医療用マニピュレータであって、
前記操作ワイヤは、
第1素線と第2素線とをそれぞれ含む複数の金属素線を撚り合わせてなるとともに、前記第1素線の金属材料の破断伸びが、前記第2素線の金属材料の破断伸びよりも小さい
ことを特徴とする医療用マニピュレータ。 - 医療機器の被操作部を牽引することにより該被操作部を操作する操作ワイヤであって、
第1素線と第2素線とをそれぞれ含む複数の金属素線を撚り合わせてなるとともに、前記第1素線の金属材料の破断伸びが、前記第2素線の金属材料の破断伸びよりも小さい
ことを特徴とする操作ワイヤ。
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