JP2012090645A - 魚釣用電動リール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る魚釣用電動リールは、リール本体5の左右側板5A,5B間に設けられ、釣糸が巻回されるスプール7と、リール本体5に設けられ、スプール7を回転駆動する駆動モータ8と、駆動モータ8の出力を調整する操作部材25とを有する。そして、操作部材25は、釣竿とリール本体5を把持保持した手の親指でスプール7をサミング操作しながら親指の指先で操作可能となるように、スプール7の上方で左右側板間においてスプール7を露出させる開口領域に面するように回転可能に支持され、かつ、リール本体5を把持保持しながら上から押し付けて回転操作可能に支持されている。
【選択図】図1
Description
このような構成においても、サミング操作からスプールの巻き取り操作に至る一連の操作が違和感なくスムーズに行えるようになる。また、操作部材は、制御ケースの後端側に、後方に向けて下降するように形成された傾斜面に沿ってスライド操作するようになっているため、親指の腹部を押さえ付けて位置をずらす操作をするだけで駆動モータの出力を調整することが可能となり、安定性が高く容易に駆動モータの巻き取り操作が行えるようになる。
図1から図5は、本発明に係る魚釣用電動リールの第1の実施形態を示しており、図1は平面図、図2は魚釣用電動リールをハンドル側から見た側面図、図3は魚釣用電動リールを反ハンドル側から見た側面図、図4は魚釣用電動リールを後方側から見た図、そして、図5は図1のA−A線に沿った断面図である。
なお、前後方向、左右方向、上下方向については、図1及び図2に記載の方向と定義する。
なお、クラッチON切り換え部材19は、機械式以外にも、電気式(例えば、ソレノイドを利用したもの)で構成されていても良い。また、クラッチOFF切り換え部材18と一体部材で構成されていても良い。
以下、図6及び図7を参照しながら、本実施形態の操作部材25の構成について詳細に説明する。
このように、略円筒形状の操作部材25の回転軸25aを、スプール7の回転軸7aと略平行(平行を含む)にすることで、リール本体を把持保持した状態で、操作部材25を自由に回転しても、指(親指T)の位置が横方向にずれ難くなり、リール本体を把持保持した際のバランスが悪くなることがなくなる。すなわち、図7の矢印で示すように、操作部材は前後方向にしか移動しないため、親指Tの位置が大きく横にずれることはなく、リール本体の重心や給電部20にかかる力(図に示すように、給電部20は側部に設けられていることから、給電コードに引っ張られる力や携帯バッテリの重量負荷などで、釣竿Rの長手軸を中心に回転負荷による力がかかり易い)によるねじれ負荷に対し、操作性が低下したり疲れ易くなることがなくなる。この場合、操作部材25を回転させた際の指(親指T)の位置の横方向のずれを考慮すると、略平行の範囲は、スプールの回転軸に対して±30°の範囲と定義しても良い。従って、操作部材25の変位方向である「略前後方向」には、前後方向(釣竿の軸方向)は勿論、軸方向に対して±30°の範囲内を含むものとする。
本実施形態では、上述したように、スプール7の前方に駆動モータ8を配置したことにより、スプール7の外径を小さくでき、操作部材25を低い位置に取り付けることが可能となる。その際、駆動モータ8を前方にしたため、重心が前方にシフトしてしまうが、操作部材25をスプールの回転軸7aよりも駆動モータ側とすることで、リール本体5の重心と把持部との関係が良くなり、操作性の向上が図れると共に、疲れ難い構成とすることが可能となる。なお、操作部材25を低い位置に設置できるため、操作部材25をスプールの回転軸7aよりも前方側に設置しても、親指は容易に届くようになる。特に、操作部材25の中心位置は、スプール7の回転軸7aより駆動モータ8側に、1〜15mmの範囲にすることが好ましく、これにより、把持性、及び操作性のバランスが良くなる。
もちろん、操作部材25については、後方に向けて回転操作した際に、駆動モータ8の出力が上昇するように設定しても良い。このような操作部材の構成によれば、スプールをサミングしている親指の第一関節を折り曲げる動作をするだけで、サミング操作をONからOFFにすると同時に、操作部材を手前側に回転操作(駆動モータの増速回転)することができ操作性の良い構成となる。
図8は、上記した構成の魚釣用電動リールの動作を制御する制御部の構成を示すブロック図である。
まず、(a)に示すように、仕掛けを放出して着底した後、棚取りを行う(魚のいる水深まで巻き取り操作する)。また、棚取りした後、必要に応じてコマセ振りを行う(コマセ釣りの場合)。これらの一連の操作(着底した後の巻き上げ操作)は、図12で示したように実施することができ、コマセ振りのときは、図14で示すように、しっかりとリール本体5を把持して実施することができる。また、魚の魚信を待つのであれば、図13に示したように、サミングしながら操作部材25に親指を当てておくことができるため、魚信を感知し易いと共に、魚信があった場合、直ちに巻き取り操作に移行することが可能となる。
このように、本発明では、釣竿とともにリール本体を片手持ち状態で一連の魚釣り操作が容易に行えることを特徴としている。ここで、そのような操作に適したリール本体の大きさ、及び操作部材の25の具体的な配置箇所について説明する。
前記操作部材25については、図5に示すように、その後端位置Pまでの高さ(リール脚取付け部5aの幅方向中心位置からの高さ)Hが、30mm〜90mmの範囲となるように設定される。これは、30mm未満では、スプール径が小さくなり過ぎてしまい、90mmを越えると、釣竿とともに把持保持した際の操作性が低下してしまう。すなわち、操作部材25を上から押し付けるような操作ができるようにするのであれば、90mm未満にするのが良く、30mm〜75mmにするのが特に好ましい。また、操作部材25の前後方向における配置位置に関しては、図2に示すように、標準的な糸巻量S2のときの後端位置P3より前方、かつリール本体5の後端位置P2より前方で水平方向の距離Lpが60mm以内となることが好ましい。特に、釣糸が50%程度の巻回量S1のときの後端位置P4より前方とすることが好ましく、さらには、スプールの底部7b(図6参照)より前方に設置しておくことが好ましい。
図16から図24は、本発明に係る魚釣用電動リールの第2の実施形態を示す図であり、図16は平面図、図17は操作部材の断面図、図18はハンドル側から見た側面図、図19は反ハンドル側から見た側面図、図20は後方側から見た図、図21は図16のB−B線に沿った断面図、図22は図21の主要部を拡大した図、図23は釣竿とともにリール本体を把持して操作部材を操作する状態を示す平面図、そして、図24は、リール本体を把持した状態で後方側から見た図である。
5 リール本体
5A,5B 左右側板
6 手動ハンドル
7 スプール
8 駆動モータ
12 クラッチ機構
15 制御ケース
18 クラッチOFF切り換え部材
19 クラッチON切り換え部材
25,45,55,65,75,85,95,105,115,125,135,145 操作部材
Claims (3)
- リール本体の左右側板間に設けられ、釣糸が巻回されるスプールと、
前記リール本体に設けられ、スプールを回転駆動する駆動モータと、
前記駆動モータの出力を調整する操作部材と、
を有する魚釣用電動リールにおいて、
前記操作部材は、前記釣竿と前記リール本体を把持保持した手の親指で前記スプールをサミング操作しながら前記親指の指先で操作可能となるように、スプールの上方で前記左右側板間において前記スプールを露出させる開口領域に面するように回転可能に支持され、かつ、前記リール本体を把持保持しながら上から押し付けて回転操作可能に支持されていることを特徴とする魚釣用電動リール。 - 前記操作部材は、前記左右側板間に配設された制御ケースの後端部に形成された凹部内に回転可能に支持されていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用電動リール。
- リール本体の左右側板間に設けられ、釣糸が巻回されるスプールと、
前記リール本体に設けられ、スプールを回転駆動する駆動モータと、
前記駆動モータの出力を調整する操作部材と、
を有する魚釣用電動リールにおいて、
前記操作部材は、前記釣竿と前記リール本体を把持保持した手の親指で前記スプールをサミング操作しながら前記親指の指先で操作可能となるように、スプールの上方に配設され、かつ、前記左右側板間に配設された制御ケースの後端側に、後方に向けて下降するように形成された傾斜面に沿ってスライド可能に配設されていることを特徴とする魚釣用電動リール。
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