JP2012087762A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転部材の回転により駆動アームと被駆動アームとの相対的な位相を変えてバルブのリフト特性を変更する内燃機関の可変動弁装置において、バルブリフト量の調整を正確にかつ容易に実施してバルブリフト量のばらつきを抑制するとともに、バルブリフト量調整機構を簡素化することにある。
【解決手段】回転部材(50)に設けられる第1接触部(56)を第2接触部(70)側に突出する曲面(71)に形成し、かつ第1接触部(56)を回転部材(50)に周方向の位置を調整可能に取り付けている。
【選択図】図1

Description

この発明は、内燃機関の可変動弁装置に係り、特にバルブのリフト特性を変更する内燃機関の可変動弁装置に関する。
車両の内燃機関には、駆動カム(吸気カム)によって揺動するカムフォロアとバルブ(吸気バルブ)を開閉する揺動カムとを支持軸に揺動可能に支持し、カムフォロアから揺動カムに伝わる駆動力で揺動カムを揺動させてバルブを開閉する一方、支持軸から揺動カムに伝わる駆動力でバルブのリフト高さを連続的に変化させて、バルブのリフト特性を変更する可変動弁装置を設けているものがある。
このような可変動弁装置では、各気筒間あるいは各バルブ間のリフト高さのばらつきが吸入空気量のばらつきになる。特に、低リフト時には、吸入空気量が少ないので、そのばらつきが全吸入空気量に対して占める割合が大きくなり、内燃機関の性能に大きく影響する。そのため、可変動弁装置には、各気筒間のバルブリフト量のばらつきを補正するための調整手段が設けられている。
特表2004−521234号公報 特開2004−340140号公報
特許文献1に係る内燃機関のバルブ駆動装置は、旋回レバーの制御軌道に、空リフト曲線部とリフト曲線部との間の移行領域内で、バルブ駆動装置内のバルブクリアランスに適合されている傾斜部を形成したものである。
特許文献2に係る内燃機関の可変動弁機構は、コントロールシャフトと連動して軸方向に移動するスライダギヤと、スライダギヤのヘリカルスプラインに係合する入力部と、スライダギヤの異なるスプラインに係合する揺動カムと、スライダギヤと入力部又は揺動カムとの相対位置関係を調整する調整手段とを有する仲介駆動機構を、カム軸と吸気バルブとの間に配置したものである。
ところが、従来、上記の特許文献1では、構成部品を選択勘合して組み付ける必要があるため、選択勘合部品の数が増加し、組付工数が増大するという不都合があった。
また、上記の特許文献2では、揺動カムとシリンダヘッドの立壁部との間にシムを配置することによって、コントロールシャフトの軸方向における揺動カムとヘリカルスプラインの噛み合い位置を調整して、バルブリフト量を調整するので、構成部品の熱膨張差により、バルブリフト量にばらつきが発生するという不都合があった。
そこで、この発明の目的は、バルブリフト量の調整を正確かつ容易に実施してバルブリフト量のばらつきを抑制するとともに、バルブリフト量調整機構を簡素化する内燃機関の可変動弁装置を提供することにある。
この発明は、駆動カムによって揺動するカムフォロアとバルブを開閉する揺動カムとを支持軸に揺動可能に支持し、前記カムフォロアに揺動中心から外方へ延びる駆動アームを設け、前記揺動カムに揺動中心から外方へ延びる被駆動アームを設け、前記両アームのうちの一方のアームに前記支持軸と平行な軸を中心に回転する回転部材を取り付け、この回転部材と残りのアームとに夫々互いに接触する第1接触部と第2接触部とを設け、前記回転部材を回転により前記駆動アームと前記披駆動アームとの相対的な位相を変えて前記バルブのリフト特性を変更する内燃機関の可変動弁装置において、前記回転部材に設けられる前記第1接触部を前記第2接触部側に突出する曲面に形成し、かつ前記第1接触部を前記回転部材に周方向の位置を調整可能に取り付けたことを特徴とする。
この発明は、バルブリフト量の調整を正確かつ容易に実施してバルブリフト量のばらつきを抑制することができ、また、バルブリフト量を調整するバルブリフト量調整機構を簡素化できる。
図1はバルブリフト量調整機構の分解斜視図である。(実施例) 図2は支持軸及びその周辺の拡大断面図である。(実施例) 図3は可変動弁装置が備えられたシリンダヘッドの斜視図である。(実施例) 図4は可変動弁装置が備えられたシリンダヘッドの断面図である。(実施例) 図5は内燃機関の可変動弁装置の分解斜視図である。(実施例) 図6は内燃機関の可変動弁装置の斜視図である。(実施例) 図7は内燃機関の可変動弁装置の平面図である。(実施例) 図8は図7のVIII−VIII線による可変動弁装置の断面図である。(実施例) 図9(A)はバルブの大リフト・非作動時の動作を示す正面図である。図9(B)はバルブの大リフト・作動時の動作を示す正面図である。(実施例) 図10(A)はバルブの小リフト・非作動時の動作を示す正面図である。図10(B)はバルブの小リフト・作動時の動作を示す正面図である。(実施例)
この発明は、バルブリフト量の調整を正確かつ容易に実施してバルブリフト量のばらつきを抑制するとともに、バルブリフト量調整機構を簡素化する目的を、第1接触部の位置を回転部材の周方向に移動させて実現するものである。
図1〜図10は、この発明の実施例を示すものである。
図4において、1は車両に縦置きに搭載される多気筒用の内燃機関、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はシリンダヘッドカバーである。以下に、内燃機関1のクランク軸線方向を前後方向とし、気筒軸線方向を上下方向、クランク軸線及び気筒中心線と直交する方向を左右方向として説明する。
シリンダヘッド3には、中央部の下面に燃焼室5が形成され、また、ポートとして、右部で吸気ポート6及び左部で排気ポート7が形成されているとともに、バルブ挿通部として、吸気ポート6に対応した筒状の吸気バルブ挿通部8及び排気ポート7に対応した筒状の排気バルブ挿通部9が形成され、さらに、中央部で燃焼室5に連通する点火プラグホール10のプラグホール壁11が筒状に上下方向に向かって形成されている。
また、シリンダヘッド3には、点火プラグホール10に挿入した点火プラグ12が取り付けられている。この点火プラグ12には、点火コイル13が接続している。
シリンダヘッド3の上面には、図3に示すように、ラダーフレーム状のロアハウジング(カムブラケット)14が複数のロア側締結ボルト15で締結されている。また、このロアハウジング14の上面には、前部・後部で左右方向に向かって配置された直線状の前側アッパハウジング(カムキャップ)16A・後側アッパハウジング(カムキャップ)16Bが複数の前側アッパ側締結ボルト17A・後側アッパ側締結ボルト17Bで締結されている。更に、図4に示すように、ロアハウジング14の上面には、前側アッパハウジング16A・後側アッパハウジング16Bを覆うように、シリンダヘッドカバー4が載置されている。
ロアハウジング14と前側アッパハウジング16A・後側アッパハウジング16Bとの間には、カム軸として、右側の吸気カム軸18及び左側の排気カム軸19が所定間隔で軸支されている。
吸気カム軸18は、タイミングチェーンあるいはタイミングベルトを介してクランク軸と同期して回転、つまり、クランク軸の1回転に対して1/2回転するものであって、前後方向に向かって配置されている。
この吸気カム軸18は、駆動カム軸であって、駆動カムとしての吸気カム20を備えている。また、排気カム軸19は、排気カム21を備えている。
図3〜図7に示すように、シリンダヘッド3には、一つの気筒に対して、燃焼室5に連通する吸気ポート6を開閉する吸気バルブとして、前方に配置した一側吸気バルブ22Aと、この一側吸気バルブ22Aと並んで後方に配置した他側吸気バルブ22Bとが設けられる。この一側吸気バルブ22A及び他側吸気バルブ22Bは、正面視で、軸線が右方へ所定に傾斜し、且つ夫々の吸気バルブスプリング23によって上下方向で往復動可能にシリンダヘッド3に支持される。
また、シリンダヘッド3には、図3、図4に示すように、一つの気筒に対して、燃焼室5に連通する排気ポート7を開閉する排気バルブ24が、吸気バルブと同様に、2つ並んで配置される。この排気バルブ24は、正面視で、軸線が左方へ所定に傾斜し、且つ排気バルブスプリング25によって上下方向で往復動可能にシリンダヘッド3に支持される。
図5、図6に示すように、シリンダヘッド3には、一側吸気バルブ22Aを軸方向(上下方向)移動して開弁・閉弁するように一側吸気ローラ式ロッカアーム26Aと、他側吸気バルブ22Bを軸方向(上下方向)移動して開弁・閉弁する他側吸気ローラ式ロッカアーム26Bとが設けられる。
一側吸気ローラ式ロッカアーム26Aは、中央部の一側吸気ローラピン27Aで回転自在に支持された一側吸気ローラ28Aを備えるとともに、右方の基端部が下方からの一側吸気油圧ラッシュアジャスタ29Aで支持され、また、左方の先端部の下面が一側吸気バルブ22Aの上端部に当接して配置されている。
他側吸気ローラ式ロッカアーム26Bは、中央部の他側吸気ローラピン27Bで回転自在に支持された他側吸気ローラ28Bを備えるとともに、右方の基端部が下方からの他側吸気油圧ラッシュアジャスタ29Bで支持され、また、左方の先端部の下面が他側吸気バルブ22Bの上端部に当接して配置されている。
また、シリンダヘッド3には、図3、図4に示すように、排気バルブ24を軸方向(上下方向)移動して開弁・閉弁するように排気ローラ式ロッカアーム30が設けられる。
排気ローラ式ロッカアーム30は、中央部の排気ローラピン31で回転自在に支持された排気ローラ32を備えるとともに、右方の基端部が下方からの排気油圧ラッシュアジャスタ33で支持され、また、左方の先端部の下面が排気バルブ24の上端部に当接して配置されている。
図5、図6に示すように、吸気カム軸18と一側吸気ローラ式ロッカアーム26A・他側吸気ローラ式ロッカアーム26Bとの間には、一側吸気バルブ22A・他側吸気バルブ22Bのリフト特性を変更する可変動弁装置34が設けられる。
この可変動弁装置34は、一側吸気バルブ22A・他側吸気バルブ22Bと吸気カム軸18との間においてこの吸気カム軸18と平行で前後方向に配置された支持軸35と、この支持軸35に揺動可能に支持されて駆動カムである吸気カム20によって揺動するカムフォロア36と、この支持軸35に揺動可能に支持されてバルブとしての一側吸気バルブ22A・他側吸気バルブ22Bを開閉する揺動カム37とを備え、カムフォロア36から揺動カム37に伝わる駆動力で揺動カム37を揺動させて一側吸気バルブ22A・他側吸気バルブ22Bを開閉する一方、支持軸35から揺動カム37に伝わる駆動力で一側吸気バルブ22A・他側吸気バルブ22Bのリフト特性を変更するものである。
支持軸35は、図2、図3、図5、図6に示すように、パイプ形状に形成され、ロアハウジング14と前側アッパハウジング16A・後側アッパハウジング16Bとの間に回転自在に支持され、電動モータ等からなるアクチュエータ38によって回転制御される。このアクチュエータ38は、制御手段39によって駆動制御される。
カムフォロア36は、吸気カム軸18の吸気カム20に押されて支持軸35を中心に揺動するものであり、中央部で支持軸35を挿通する支持軸用孔40が形成されたカムフォロア本体41と、このカムフォロア本体41の外周面の一側に連結して吸気カム軸18の吸気カム20側に突出したカムフォロアアーム部としての一対の一側カムフォロアアーム部42A・他側カムフォロアアーム部42Bと、この一側カムフォロアアーム部42Aと他側カムフォロアアーム部42Bとの間でかつカムフォロア用ローラピン43によって回転自在に支持されて吸気カム軸18の吸気カム20に接するカムフォロアローラ44と、揺動中心としての支持軸35から外方でかつ上方へ延びる駆動アームとしての一対の一側駆動アーム45A・他側駆動アーム45Bとを備える。
また、支持軸35には、カムフォロア36の一側駆動アーム45Aと他側駆動アーム45Bとの間で、ギヤ側軸挿通孔46を備えた環状の支持軸側ギヤ部47が、圧入ピン等の固定手段によって固定される。
カムフォロア36の一側駆動アーム45A・他側駆動アーム45Bには、一側アーム孔48A・他側アーム孔48Bが形成されている。この一側アーム孔48A・他側アーム孔48Bには、支持軸35と平行な軸としての回転軸49が設けられる。
この回転軸49には、回転部材50が揺動自在に取り付けられる。この回転部材50は、回転軸49を挿通する回転軸挿通孔51と、外周面の一部で支持軸側ギヤ部47に噛み合う回転部材側ギヤ部52と、回転軸49と交差する方向へ延びる貫通孔53が形成されたバルブリフト量調整機構用取付部54とを備える。
この回転部材50のバルブリフト量調整機構用取付部54には、バルブリフト量調整機構55が取り付けられる。
このバルブリフト量調整機構55は、図1に示すように、スリッパ形状の第1接触部56と、この第1接触部56に備えられた軸部57と、所定厚さで調整用部材を構成するシム58と、軸部57に螺合するナット59とからなる。バルブリフト量調整機構55は、第1接触部56と回転部材50との間の軸部57にシム58が配置され、この軸部57が吸気カム軸18側から貫通孔53に貫通され、この軸部57に吸気カム軸18とは反対側からナット59が締め付けられることによって回転部材50のバルブリフト量調整機構用取付部54に取り付けられ、シム58の厚さ等によって第1接触部56の位置を調整してバルブリフト量を調整するものである。従って、このような構造では、カムフォロア36には、回転部材50と第1接触部56とが1個づつ設けられる。
図1に示すように、シム58は、軸部57を挟む腕部としての一対の一側腕部60A・他側腕部60Bを有するフォーク状で軸部挿通空間60Cを形成して逆U字状に構成されている。そして、このシム58は、回転部材50に対して回転方向に位置決めされるとともに、シム58は第1接触部56を回転方向に位置決めする。
また、第1接触部56には、一側腕部60A・他側腕部60Bに挟まれる回転規制部61が設けられている。更に、回転部材50には、一側腕部60A・他側腕部60Bの先端に当接してシム58の回転を防止する段差部62が設けられている。
揺動カム37は、図5に示すように、支持軸35を挿通する一側孔63A・他側孔63Bが形成された円形状の一側孔壁64A・他側孔壁64Bと、この一側孔壁64A・他側孔壁64Bと一体で一側吸気ローラ28A・他側吸気ローラ28Bに接する左部のベース部65及び右部のリフト部(押圧部)66とが形成されたカム本体67を備えるとともに、一側孔壁64A・他側孔壁64Bに揺動中心となる支持軸35から外方でかつ上方に延びる被駆動アームとしての一対の一側被駆動アーム68A・他側被駆動アーム68Bを備える。
つまり、この揺動カム37は、一側吸気バルブ22A・他側吸気バルブ22Bを開閉するリフト部66を有するとともに、このリフト部66を支持軸35の周方向でカムフォロア36の一側カムフォロアアーム部42A・他側カムフォロアアーム部42Bと略同一方向へ向け、また、一側駆動アーム45A・他側駆動アーム45B及び一側被駆動アーム68A・他側被駆動アーム68Bを支持軸35の周方向でカムフォロア36の一側カムフォロアアーム部42A・他側カムフォロアアーム部42B及び揺動カム37のリフト部66と略直交する方向へ延ばしている。
この揺動カム37の一側被駆動アーム68A・他側被駆動アーム68Bは、図5に示すように、カムフォロア36のカムフォロア本体41の両側部に夫々配置される。つまり、揺動カム37の一側孔壁64Aと他側孔壁64Bとの間には、一側駆動アーム45Aと他側駆動アーム45Bとの間の支持軸側ギヤ部47と共に、カムフォロア36のカムフォロア本体41が配置される。そして、支持軸用孔40とギヤ側軸挿通孔46と一側孔63A・他側孔63Bとには、支持軸35が挿通する。
一側被駆動アーム68Aと他側被駆動アーム68Bとは、支持軸35と平行に配置された先端側のステー部材69によって一体に連結している。
このステー部材69には、単一の第2接触部70が設けられる。
この場合において、第1接触部56は、第2接触部70側に突出する曲面71に形成され、また、周方向の位置を調整可能に回転部材50に取り付けられている。また、第2接触部70は、前記第1接触部56に接する凹曲面72を形成している。
このような構造により、第1接触部56と第2接触部70とを確実に線接触させるように、第1接触部56の姿勢を保持できる。
即ち、この実施例では、駆動アームとしての一対の一側駆動アーム45A・他側駆動アーム45Bと被駆動アームとしての一対の一側被駆動アーム68A・他側被駆動アーム68Bとの両アームのうちの一方のアームである一対の一側駆動アーム45A・他側駆動アーム45Bに支持軸35と平行な回転軸49を中心に回転する回転部材50を取り付け、この回転部材50と残りのアームである一側被駆動アーム68A・他側被駆動アーム68Bとに夫々互いに接触する第1接触部56と第2接触部70とを設け、回転部材50の回転により一側駆動アーム45A・他側駆動アーム45Bと一側被駆動アーム68A・他側被駆動アーム68Bとの相対的な位相を変えて、一側吸気バルブ22A・他側吸気バルブ22Bのリフト特性を変更する。
図2、図5に示すように、支持軸35には、カム本体67の前部に接する環状の一側スペーサ部材73Aと、この一側スペーサ部材73Aよりも前側で一側ロストモーションスプリング74Aとが嵌装して設けられている。この一側ロストモーションスプリング74Aは、一端がカム本体67の前部に係合されるとともに、他端が前側アッパハウジング16Aに係止して取り付けられる。
また、支持軸35には、カム本体67の後側に接する環状の他側スペーサ部材73Bと、この他側スペーサ部材73Bよりも後側で他側ロストモーションスプリング74Bとが嵌装して設けられている。この他側ロストモーションスプリング74Bは、一端がカム本体67の後部に係合されるとともに、他端が後側アッパハウジング16Bに係止して取り付けられる。
次いで、一側吸気バルブ22A・他側吸気バルブ22Bの大リフト時及び小リフト時における可変動弁装置34の動作について説明する。
一側吸気バルブ22A・他側吸気バルブ22Bの大リフト・非作動時には、図9(A)で示すように、支持軸35と一体の支持軸側ギヤ部47の水平方向に延びる第1基準線L1に対する角度がα1の時、支持軸側ギヤ部47と噛み合う回転部材側ギヤ部52を備える回転部材50に取り付けられた第1接触部56の鉛直方向に延びる第2基準線L2に対する角度がβ1である。この時、揺動カム37の第1基準線L1に対する角度は、γ1である。揺動カム37と一側吸気ローラ式ロッカアーム26A・他側吸気ローラ式ロッカアーム26Bとの関係にあっては、一側吸気ローラ式ロッカアーム26A・他側吸気ローラ式ロッカアーム26Bの一側吸気ローラ28A・他側吸気ローラ28Bが揺動カム37のベース部65のうちリフト部66との略境界付近で接している。
このような状態から、図9(B)で示すように、吸気カム軸18の回転により、カムフォロア36が揺動すると、揺動カム37のリフト部66により、一側吸気ローラ式ロッカアーム26A・他側吸気ローラ式ロッカアーム26Bが揺動して、一側吸気バルブ22A・他側吸気バルブ22Bが大きくリフトする(大リフト)。
一方、一側吸気バルブ22A・他側吸気バルブ22Bの小リフト・非作動時には、図10(A)で示すように、支持軸35と一体の支持軸側ギヤ部47が水平方向に延びる第1基準線L1に対して角度α1から角度α2の位置まで回転した時、回転部材50の角度がβ2、揺動カム37の角度がγ2に減少する。揺動カム37と一側吸気ローラ式ロッカアーム26A・他側吸気ローラ式ロッカアーム26Bとの関係にあっては、一側吸気ローラ式ロッカアーム26A・他側吸気ローラ式ロッカアーム26Bの一側吸気ローラ28A・他側吸気ローラ28Bは、揺動カム37のリフト部63から位置が離れたベース部65の左端付近に接している。
このような状態から、図10(B)で示すように、吸気カム軸18の回転により、吸気カム20に押されてカムフォロア36が揺動すると、揺動カム37と一側吸気ローラ式ロッカアーム26A・他側吸気ローラ式ロッカアーム26Bの一側吸気ローラ28A・他側吸気ローラ28Bとが殆どベース部65で接している時間が長くなる。よって、揺動カム37の揺動の最終部位でリフト部66と一側吸気ローラ式ロッカアーム26A・他側吸気ローラ式ロッカアーム26Bの一側吸気ローラ28A・他側吸気ローラ28Bとが僅かに接するだけとなり、一側吸気バルブ22A・他側吸気バルブ22Bのリフト量が減少する(小リフト)。
即ち、この実施例に係る可変動弁装置34では、バルブリフト量のばらつきを各気筒間で調整するために、回転部材50の動きを揺動カム37に伝える第1接触部56を回転部材50から別体構造とし、この第1接触部56の出代を、シム58を選択することによって調整し、バルブリフト量を調整する。
揺動カム37は、一側吸気バルブ22A・他側吸気バルブ22Bを開閉する2つの揺動カムを一体化した構造である。これにより、バルブリフト量調整機構55は、1気筒につき、1箇所設置するだけでよい。
ところで、一側吸気バルブ22A・他側吸気バルブ22Bを正確にリフトさせるためには、第1接触部56を、軸部57を中心とする回転を規制しつつ、第2接触部70と接触させる必要がある。
このため、この実施例では、第1接触部56に外周形状が非円形の回転規制部61を設けるとともにシム58には一側腕部60A・他側腕部60Bを設け、これらを回転規制部61の外周に嵌合させた。さらに、シム58に一側腕部60A・他側腕部60Bを設けるとともに回転部材50にはに一側腕部60A・他側腕部60Bの外周に接触する段差部62を設け、これらを嵌合させた。
これにより、図1に示すように、回転部材50の回転軸挿入孔51の中心線と第1接触部56の水平線Hを平行に保つことが可能である。また、シム58は一側腕部60A・他側腕部60Bを備えた逆U字状であり、容易に脱着が可能である。
この結果、可変動弁装置34においては、バルブリフト量の調整を正確かつ容易に実施することが可能となる。
以上、この発明の実施例について説明してきたが、上述の実施例の構成を請求項毎に当てはめて説明する。
請求項1に係る発明では、カムフォロア36に揺動中心から外方へ延びる一側駆動アーム45A・他側駆動アーム45Bを設け、揺動カム37に揺動中心から外方へ延びる一側被駆動アーム68A・他側被駆動アーム68Bを設け、一側駆動アーム45A・他側駆動アーム45B、一側被駆動アーム68A・他側被駆動アーム68Bのうちの一方の一側駆動アーム45A・他側駆動アーム45Bに支持軸35と平行な軸である回転軸49を中心に回転する回転部材50を取り付け、この回転部材50と残りの一側被駆動アーム68A・他側被駆動アーム68Bとに夫々互いに接触する第1接触部56と第2接触部70とを設け、回転部材50に設けられる第1接触部56を第2接触部70側に突出する曲面71に形成し、かつ第1接触部56を回転部材50に周方向の位置を調整可能に取り付けた。
このように、第1接触部56を第2接触部70側に突出する曲面71に形成したため、回転部材50の回転位置によらず、第1接触部56を安定した状態で第2接触部70に接触させることができる。また、第1接触部56の位置を回転部材50の周方向に移動させるだけで、バルブリフト量の調整を正確かつ容易に実施でき、また、バルブリフト量調整機構55を簡素化できる。
請求項2に係る発明では、回転部材50は回転軸49と交差する方向へ延びる貫通孔53を有し、第1接触部56は貫通孔53を貫通する軸部57を有し、第1接触部56と回転部材50との間の軸部57にシム58を配置することによって第1接触部56の位置を調整するようにした。
このような構造により、シム58を交換するだけで、第1接触部56の位置を移動してバルブリフト量を調整でき、バルブリフト量調整機構55を簡素化できる。
請求項3に係る発明では、シム58を回転部材50に対して回転方向に位置決めするとともにシム50に対して第1接触部56を回転方向に位置決めした。
このような構造により、部品点数を増加させることなく、回転部材50に対して第1接触部56を回転方向に位置決めでき、バルブリフト量調整機構55を簡素化できる。
請求項4に係る発明では、シム58は軸部57を挟む一対の一側腕部60A・他側腕部60Bを有するフォーク状に形成され、第1接触部56には一側腕部60A・他側腕部60Bに挟まれる回転規制部61を設け、回転部材50には一側腕部60A・他側腕部60Bの先端に当接してシム58の回転を防止する段差部62を設けた。
これにより、第1接触部56、シム58、回転部材50の相対的な回転を防止する回転防止機構を、簡素化できる。
請求項5に係る発明では、第2接触部70は、凹曲面72である。これにより、第2接触部70が第1接触部56から受ける応力を低減できる。
請求項6に係る発明では、カムフォロア36の両側部に揺動カム37の一側被駆動アーム68A・他側被駆動アーム68Bを夫々配置し、カムフォロア36には回転部材50と第1接触部56とを1個づつ設け、揺動カム37の一側被駆動アーム68A・他側被駆動アーム68Bの夫々を支持軸35と平行なステー部材69によって一体に連結し、ステー部材69に単一の第2接触部70を設けた。
これにより、バルブ数に対するバルブリフト量調整機構55の数を減少させることができ、バルブリフト量調整機構55を簡素化できる。
なお、この発明においては、よりさらに接触応力を低減させるために、回転部材の第1接触部を凸面、揺動カムの第2接触部を凹面(あるいは、その逆)にすることも可能である。
この発明に係る可変動弁装置を、各種車両の内燃機関に適用可能である。
1 内燃機関
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
18 吸気カム軸(駆動カム軸)
20 吸気カム(駆動カム)
22A 一側吸気バルブ(バルブ)
22B 他側吸気バルブ(バルブ)
26A 一側吸気ローラ式ロッカアーム
26B 他側吸気ローラ式ロッカアーム
28A 一側吸気ローラ
28B 他側吸気ローラ
34 可変動弁装置
35 支持軸
36 カムフォロア
37 揺動カム
42A 一側カムフォロアアーム部
42B 他側カムフォロアアーム部
44 カムフォロアローラ
45A 一側駆動アーム
45B 他側駆動アーム
47 支持軸側ギヤ部
49 回転軸(軸)
50 回転部材
52 回転部材側ギヤ部
55 バルブリフト量調整機構
56 第1接触部
57 軸部
58 シム
59 ナット
60A シムの一側腕部
60B シムの他側腕部
61 第1接触部の回転規制部
62 回転部材の段差部
65 揺動カムのベース部
66 揺動カムのリフト部
68A 一側被駆動アーム
68B 他側被駆動アーム
69 ステー部材
70 第2接触部
71 第1接触部の曲面
72 第2接触部の凹曲面

Claims (6)

  1. 駆動カムによって揺動するカムフォロアとバルブを開閉する揺動カムとを支持軸に揺動可能に支持し、前記カムフォロアに揺動中心から外方へ延びる駆動アームを設け、前記揺動カムに揺動中心から外方へ延びる被駆動アームを設け、前記両アームのうちの一方のアームに前記支持軸と平行な軸を中心に回転する回転部材を取り付け、この回転部材と残りのアームとに夫々互いに接触する第1接触部と第2接触部とを設け、前記回転部材を回転により前記駆動アームと前記披駆動アームとの相対的な位相を変えて前記バルブのリフト特性を変更する内燃機関の可変動弁装置において、前記回転部材に設けられる前記第1接触部を前記第2接触部側に突出する曲面に形成し、かつ前記第1接触部を前記回転部材に周方向の位置を調整可能に取り付けたことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. 前記回転部材は前記軸と交差する方向へ延びる貫通孔を有し、前記第1接触部は前記貫通孔を貫通する軸部を有し、前記第1接触部と前記回転部材との間の前記軸部にシムを配置することによって前記第1接触部の位置を調整するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。
  3. 前記シムを前記回転部材に対して回転方向に位置決めするとともに、前記シムに対して前記第1接触部を回転方向に位置決めしたことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の可変動弁装置。
  4. 前記シムは前記軸部を挟む一対の腕部を有するフォーク状に形成され、前記第1接触部には前記腕部に挟まれる回転規制部を設け、前記回転部材には前記腕部の先端に当接して前記シムの回転を防止する段差部を設けたことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の可変動弁装置。
  5. 前記第2接触部は、凹曲面であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。
  6. 前記カムフォロアの両側部に前記揺動カムの前記被駆動アームを夫々配置し、前記カムフォロアには前記回転部材と前記第1接触部とを1個づつ設け、前記揺動カムの前記被駆動アームの夫々を前記支持軸と平行なステー部材によって一体に連結し、このステー部材に単一の第2接触部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。
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