JP2012086894A - 結束バンド - Google Patents

Abstract

【課題】結束バンドを提供する。
【解決手段】結束バンドは、挿入穴を備えた穴開き基部と、ベルトと、少なくとも１個のファスナーとを有する。挿入穴の少なくとも１個の面は、傾斜面をなす。ベルトの一つの面には、ロック歯が設けられる。ファスナーは、穴開き基部の挿入穴に相応してはめ込まれる。ファスナーは、挿入穴の傾斜面に対応する傾斜面と、ベルトのロック歯に対応する複数個の突出歯と備える。ベルトを穴開き基部の挿入穴に通して複数個の対象物をきつく結束すると、ファスナーは、ファスナーの突出歯が、ベルトのロック歯とかみ合ってベルトをロックし固定するように、挿入穴にはめ込まれる。ベルトをファスナーから外すと、結束バンドは、再び用いることができる。
【選択図】図４

Description

本発明は、結束バンド、特に、ロックされた固定状態から解放して再度用いることができる結束バンドに関する。

図１を参照すると、一般に、締め付けて束ねるのに使用する結束バンド１は、穴開き基部１１とベルト１２とを備えた一体部品である。穴開き基部１１には、挿入穴１１１が設けられ、一方、挿入穴の内面には、少なくとも１個の締め付け歯１１２が設けられる。ベルト１２は、穴開き基部１１の側部の一つに沿ってのびる。ベルト１２の一側面には、複数個のロック歯１２１が設けられる。

このため、ベルト１２を穴開き基部１１の挿入穴１１１に通すと、挿入穴１１１の内面にある締め付け歯１１２が、ベルト２の一側面に設けたロック歯１２１の一つとかみ合ってベルト２をロックし固定する。

結束バンドは、対象物を束ねて固定するのに用いることができるが、一旦、ベルトを穴開き基部の挿入穴に通して、挿入穴の内面にある締め付け歯をロック歯の一つとかみ合わせると、穴開き基部から解放することはできない。つまり、結束バンドは、対象物を一旦結束すると、解放することはできない。結束バンドを解放する唯一の方法は、切断具により結束バンドを切断することである。しかしながら、切断した結束バンドは、もはや再び用いることはできない。したがって、廃棄する他なく、結束バンドに費やす使用者の費用が増加する。

図２を参照すると、市場には、再び用いることができるタイプの結束バンドが出回っている。一体型の結束バンド２は、穴開き基部２１と、弾性力を利用したロック／解放部２２と、ベルト２３とで構成される。挿入穴２１１を備える穴開き基部２１は、弾性力を利用したロック／解放部２２と結合されている。弾性力を利用したロック／解放部２２の両端は、それぞれ、ロック端２２１と解放端２２２とを構成する。ロック端２２１は、挿入穴２１１に対応するように位置付けられる。穴開き基部２１は、ロック端２２１と解放端２２２とが、シーソーのように動くように、ロック端２２１と解放端２２２と間にある、弾性力を利用したロック／解放部２２の部分と結合される。ベルト２３については、穴開き基部２１の側部の一つからのびる。ベルト２３の一側部には、ロック端２２１に対応するように、複数個の規則的なロック歯２３１が設けられる。

使用に際しては、穴開き基部２１の挿入穴２１１にベルト２３を通し、弾性力を利用したロック／解放部２２のロック端２２１を、ベルト２３のロック歯２３１の一つとかみ合わせる。こうして、ベルト２３は、対象物を輪にして束ねて固定する。使用者が、ベルト２３を外そうとする場合には、弾性力を利用したロック／解放部２２の解放端２２２を矢印の向きに押す。すると、弾性力を利用したロック／解放部２２のロック端２２１が、ベルト２３のロック歯２３１から解放される。こうして、結束バンドを、再び用いることができる。

しかしながら、この結束バンドには、改良の余地がある。輪にして締めた結束バンド２を矢印の向きに引っ張るように力が加わると、ベルト２３のロック歯２３１にロックされている弾性力を利用したロック／解放部２２のロック端２２１により、弾性力を利用したロック／解放部２２も引っ張られる。このため、弾性力を利用したロック／解放部２２は、図３に示すように、反対方向（矢印で示す向き）に回る。したがって、結束バンドは、対象物をしっかりと保持できなくなる。さらに、弾性力を利用したロック／解放部２２は、回ると、破断又は損傷し易くなる。

そこで、本発明の主目的は、ベルトを挿入穴に通し、ファスナーの突出歯をベルトのロック歯とかみ合わせた後に、ベルトを挿入穴から取り出せる、結束バンドを提供することにある。このため、ベルトは、挿入穴から取出して、対象物を束ね締め付けるのに再び用いることできる。さらに、輪にして締めた結束バンドを引っ張れば引っ張るほど、結束バンドは、対象物にきつく巻き付く。

上述した目的を達成するため、本発明による結束バンドは、少なくとも１個の挿入穴を備えた穴開き基部と、ベルトと、少なくとも１個のファスナーとを備える。挿入穴の少なくとも１個の面は、傾斜面をなす。ベルトの一側部の面には、複数個のロック歯が設けられる。ファスナーは、穴開き基部の挿入穴にはめ込めるようになっている。ファスナーは、挿入穴の傾斜面に対応する傾斜面と、ベルトのロック歯に対応する複数個の突出歯と備える。使用に際しては、穴開き基部の挿入穴にベルトの自由端を通して対象物を結束し、ファスナーを穴開き基部の挿入穴にはめ込む。すると、ファスナーの突出歯が、ベルトのロック歯とかみ合い、挿入穴の傾斜面が、ファスナーと傾斜面と接触する。このため、ベルトは、ロックされ確実に固定される。輪にして締めた結束バンドを引っ張れば引っ張るほど、ファスナーとベルトとの間のロック状態は、きつくなり、対象物は、きつく保持される。ベルトの自由端を引っ張ると、ファスナーは、ベルトに押しつけられなくなり、結束バンドが解放され、結束バンドを再びもちいることができる。

さらに、結束バンドの穴開き基部は、挿入穴を２個備え、それぞれの挿入穴が、対応するファスナーが組み合わされてもよい。

穴開き基部には、ロック溝部と解放溝部とを互いに近接して設け、ファスナーには、クランプ部を設けるようにしてもよい。ファスナーのクランプ部をロック溝部又は解放溝部にはめると、ベルトは、ファスナーによりロックされ、又は、ベルトは、ファスナーから解放される。

ファスナーの中央部は、ファスナーの両側部が、弾性変形できるスペースがもたらされるように、中空になっているとよい。こうすると、ファスナーのクランプ部を、ロック溝部又は解放溝部に対して円滑に着脱できる。

上述した目的及び他の目的を達成する、本発明による構成及び技術的手段は、後述する好ましい実施の形態についての詳細な説明及び添付図面を参照することによって、よりよく理解される。

先行技術に係る結束バンドの概略図である。 複数個の対象物に巻きつけた別の先行技術に係る結束バンドの一部断面図である。 先行技術に係る結束バンドの弾性力を利用した拘束／解放部が回った状態を示す概略図である。 本発明の１実施の形態の斜視図である。 図４に示す実施の形態をロックした状態を示す斜視図である。 （Ａ）は、図４に示す実施の形態を解放した状態を示す断面図であり、（Ｂ）は、図４に示す実施の形態をロックした状態の断面図である。 本発明の他の実施の形態の分解図である。 （Ａ）は、図７に示す実施の形態を解放した状態の一部断面図であり、（Ｂ）は、図７に示す実施の形態をロックした状態の一部断面図である。 本発明に従って穴開き基部とベルトとを一体化した、本発明の他の実施の形態の分解図である。 本発明に従って複数個の対象物を保持する、図９に示す実施の形態の概略図である。 本発明の他の実施の形態の分解図である。 本発明に従って複数個の対象物を保持する、図１１に示す実施の形態の概略図である。 本発明の他の実施の形態の分解図である。 ファスナーの突出歯を傾斜面に設けることにより、本発明に従って複数個の対象物を保持する、他の実施の形態の概略図である。

図４を参照すると、本発明による結束バンドは、穴開き基部３とベルト４とファスナー５とを備える。穴開き基部３には、挿入穴３１が形成される。挿入穴３１の少なくとも一面は、傾斜面３１１をなす。ベルト４の一側面には、複数個のロック歯４１が、設けられる。ファスナー５は、穴開き基部３の挿入穴３１にはめ込まれるようになっている。ファスナー５は、穴開き基部３の傾斜面３１１に対応するように設けられる傾斜面５１と、ベルト４のロック歯４１に対応する複数個の突出歯５２とを備える。突出歯５２は、ファスナー５の一方の面に設けられる。

図５に示すように、穴開き基部３の挿入穴３１にベルト４を通し、少なくとも１個の対象物Ａを締め付けると、ファスナー５は、穴開き基部３の挿入穴３１内にはめ込まれたまま、ファスナー５の突出歯５２は、ベルト４のロック歯４１とかみ合ってベルト４をロックする。

穴開き基部３の挿入穴３１には傾斜面３１１があるため、挿入穴３１の一端は、小さな穴となっているのに対して、挿入穴の他端は、大きい穴となっている。ファスナー５は、挿入穴３１の傾斜面３１１に対応して傾斜面５１を備える。このため、ベルト４の自由端を穴開き基部３の挿入穴３１に入れると、ベルト４が、小さい方の穴がある挿入穴３１の端部に近づくにつれて、ファスナー５の突出歯５２が、ベルト４のロック歯４１にきつく食い込む。対象物Ａを保持するベルト４に押し込めば押し込むほど、ファスナー５は、ベルト４をきつく拘束状態にする。対象物Ａは、しっかりと確実に保持される。

使用者が、ファスナー５の突出歯５２をベルト４のロック歯４１から解放したい場合、ベルト４を大きい方の穴がある挿入穴３１の端部から引き出す。すると、ベルト４と一緒に、ファスナー５も穴開き基部３の挿入穴３１の大きい方の穴がある端部の方に引っ張られて移動する。このため、ファスナー５の突出歯５２とベルト４のロック歯４１とが、互いにロック状態を脱する。こうして、結束バンドは、解放される。

結束バンドは、上述した構造を有するので、図５に示すように、複数個の穴開き基部３を、ベルト４に取付け、ベルト４の２個の隣接する穴開き基部３間にあるベルト４の部分を、複数個の対象物Ａに渡す。

さらに、図４、図６Ａ及び図６Ｂを参照すると、穴開き基部３は、さらに、ロック溝部３２と解放溝部３３とを互いに近接して備え、一方、ファスナー５には、クランプ部５３を設ける。ファスナー５のクランプ部５３が、解放溝部３３に入り込むと、ファスナー５は、穴開き基部３の挿入穴３１の大きい方の穴がある端部と接触する。この状態では、ファスナー５の突出歯５２は、ベルト４のロック歯４１とはかみ合っていない。ファスナー５が穴開き基部３の挿入穴３１の小さい方の穴がある端部の方へ移動するように、ファスナー５を押し込むと、ファスナー５のクランプ部５３は、ロック溝部３２と拘束状態になり、ファスナー５の突出歯５２が、ベルト４のロック歯４１とかみ合ってロック状態になる。こうして、ベルト４が、締め付けられて固定される。ファスナー５のクランプ部５３が、ロック溝部３２又は解放溝部３３に入るかに応じて、ベルト４は、ファスナー５にロックされ又はファスナーから解放される。

図４、図６Ａ及び図６Ｂにおいて、近接するロック溝部３２と解放溝部３３とは、穴開き基部３の挿入穴３１の２個の対応する内側面のそれぞれに設けられる。クランプ部５３は、ファスナー５の２個の側壁のそれぞれに設けられる。

図７、図８Ａ及び図８Ｂを参照すると、この実施の形態では、近接するロック溝部３２と解放溝部３３とは、穴開き基部３の２個の対応する外側面のそれぞれに設けられる。ファスナー４の両側部の各々からは、アーム５４が突出し、クランプ部５３は、アーム５４の後端に設けられる。クランプ部５３は、穴開き基部３のロック溝部３２又は解放溝部３３にかみ合う。

図６Ａ及び図６Ｂに戻ると、ファスナー５の中央部は、ファスナーの両側部が、弾性変形できるスペースがもたらされるように、中空になっている。これにより、ファスナー５のクランプ部５３をロック溝部３２又は解放溝部３３にスムーズに入れ込んだり、これらから外したりできる。

図９を参照すると、この実施の形態では、穴開き基部３とベルト４とは、互いに結合されている。図１０を参照すると、複数個の対象物Ａを束ねてから、ベルト４を穴開き基部３の挿入穴３１に挿入する。次いで、ファスナー５を挿入穴３１にはめ込んで、複数個の対象物Ａを束ねるベルト４を、ファスナー５の突出歯５２をベルト４のロック歯４１とかみ合わせることによって、ロックし締め付ける。

図１１を参照すると、この実施の形態の穴開き基部３には、もう一つの挿入穴３１が設けられていて、穴開き基部３は、２個の挿入穴３１を備えるようになっている。２個の挿入穴３１の少なくとも一方には、傾斜面３１１が設けられる。挿入穴３１のそれぞれは、対応するファスナー５を備える。挿入穴３１の２個の対応する面には、ロック溝部３２と解放溝部３３が設けられる一方、ファスナー５の２個の側壁のそれぞれに、クランプ部５３が設けられる。

図１２を参照すると、この実施の形態では、ベルト４の一端を挿入穴３１の一方に通し、ファスナー５をこの挿入穴３１にはめ込んでベルト４をロックする。ベルト４の他端を他方の挿入穴３１に通して他方のファスナーにより固定する。複数個の対象物Ａは、２個の挿入穴３１に通されたベルト４により形成される輪になった空間内に束ねられる。

図１３を参照すると、他の実施の形態が示されている。この実施の形態の穴開き基部３には、２個の挿入穴３１が設けられていて、それぞれが、対応するファスナー５を備える。ロック溝部３２と解放溝部３３とは、各挿入穴３１の２個の対応する外面に設けられる。ファスナー５については、ファスナー５の２個の側部から、アーム５４が突出し、アーム５４の後端に、クランプ部５３が設けられる。クランプ部５３は、穴開き基部３のロック溝部３２又は解放溝部３３とかみ合う。

図１４を参照すると、この実施の形態では、ファスナー５の突出歯５２は、傾斜面５１に設けられる。図４及び図５に示す実施の形態では、ファスナー５の突出歯５２は、傾斜面５１とは反対側の面に設けられる。

この他の利点及び変形態様については、当業者には、直ちに思い浮かぶ。つまり、本発明は、その広範囲な観点において、上記詳述した事項、図示し記載した例示的な構造に限定されない。したがって、特許請求の範囲に記載された一般的な発明概念の要旨及び特許請求の範囲の記載に均等な事項を逸脱することなく、種々の修正を加えることができる。

Claims (10)

1. 少なくとも１個の挿入穴であって、少なくとも１個の傾斜面を備えた挿入穴を有する穴開き基部と、
   一方の側部の表面に複数個のロック歯を設けられたベルトと、
   穴開き基部の挿入穴にはめ込まれるようになっている少なくとも１個のファスナーであって、挿入穴の傾斜面に対応する傾斜面と、ベルトのロック歯に対応する複数個の突出歯と備えるファスナーとを有する結束バンド。
2. 前記穴開き基部には、ロック溝部と解放溝部とが互いに近接して設けられ、前記ファスナーには、前記穴開き基部のロック溝部又は解放溝部と対応してかみ合う、少なくとも１個のクランプ部を備える、請求項１に記載の結束バンド。
3. 前記近接して設けられるロック溝部と解放溝部とは、前記穴開き基部の挿入穴の２個の対応する内面に設けられ、一方、前記クランク部は、前記ファスナーの２個の側部のそれぞれに設けられる、請求項２に記載の結束バンド。
4. 前記ファスナーの中央部は、前記ファスナーの両側部が、弾性変形できるスペースをもたらすように中空になっている、請求項３に記載の結束バンド。
5. 前記近接して設けられるロック溝部と解放溝部とは、前記穴開き基部の挿入穴の２個の対応する外面に設けられ、一方、前記クランク部は、前記ファスナーの２個の側部の各々から突出するアームの後端に設けられる、請求項２に記載の結束バンド。
6. 前記穴開き基部と前記ベルトとは、互いに結合される、請求項１に記載の結束バンド。
7. 前記穴開き基部には、ロック溝部と解放溝部とが互いに近接して設けられ、前記ファスナーには、前記穴開き基部のロック溝部又は解放溝部と対応してかみ合う、少なくとも１個のクランプ部を備える、請求項６に記載の結束バンド。
8. 前記近接して設けられるロック溝部と解放溝部とは、前記穴開き基部の挿入穴の２個の対応する内面に設けられ、一方、前記クランク部は、前記ファスナーの２個の側部の各々に設けられる、請求項７に記載の結束バンド。
9. 前記ファスナーの中央部は、前記ファスナーの両側部が、弾性変形できるスペースをもたらすように中空になっている、請求項８に記載の結束バンド。
10. 前記近接して設けられるロック溝部と解放溝部とは、前記穴開き基部の挿入穴の２個の対応する外面に設けられ、一方、前記クランク部は、前記ファスナーの２個の側部の各々から突出するアームの後端に設けられる、請求項７に記載の結束バンド。

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