JP2012078621A - 光学積層体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】偏光板と液晶セル基板とを、活性エネルギー線硬化性の接着剤を介して貼合することにより、薄型軽量性及び耐久性能に優れる光学積層体とするとともに、偏光板が紫外線吸収能を有する場合でも、その接着剤を適切に硬化させることができるようにする。
【解決手段】液晶セル基板1と、ポリビニルアルコール系樹脂に二色性色素が吸着配向された偏光フィルムを有する偏光板5とが、接着剤層2を介して貼合されており、その接着剤層2は、分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有するエポキシ系化合物を含有し、さらに組成物の固形分100重量部あたり0.3〜10重量部の光増感剤を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物である光学積層体10が提供される。この光学積層体10は、上記組成物の層が配置された状態で、偏光板5側から活性エネルギー線を照射してその組成物層を硬化させる方法により、製造できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置に用いられる光学積層体に関し、詳しくは、液晶表示装置を構成するガラスやプラスチックシートなどからなる液晶セル基板上に、接着剤層を介して偏光板が積層されてなる光学積層体に関するものである。本発明はまた、その光学積層体の製造方法にも関係している。
偏光板は、液晶表示装置を構成する光学部品として有用であり、従来から伝統的に、偏光フィルムの片面又は両面に水系接着剤などを用いて透明樹脂フィルムからなる保護層を積層した構成のものが用いられてきた。かかる透明樹脂フィルムには、光学的透明性や透湿性に優れることから、トリアセチルセルロースフィルムが多く用いられている。保護層を偏光フィルムの片面にのみ設ける場合でも、偏光フィルムのもう一方の面には、位相差機能などの光学機能を有する樹脂フィルムが、偏光フィルムの保護機能を兼ねて、接着剤又は粘着剤を介して積層されることが多い。このように構成される偏光板は、必要に応じて他の光学機能層を介して、液晶セルに粘着剤で貼り合わされ、液晶パネルとなって液晶表示装置に組み込まれる。
液晶表示装置は、液晶テレビ、液晶モニター、パーソナルコンピュータなど、薄型の表示画面として、用途が急拡大している。このような用途拡大のなかで、それを構成する部材にも一層の薄型化が求められている。上述の如く偏光板は一般に、粘着剤を用いて液晶セルに貼り合わされるが、これは、貼り合わせた後なんらかの不具合があった場合に、容易に液晶セルから剥がして、別の偏光板を貼り合わせるのに好都合だからである。しかしながら、粘着剤は通常、適度の粘着力を保持するために少なくとも20μm 程度の厚さが必要であり、液晶パネルないし液晶表示装置の薄型化を図るうえで一つのネックになっている。
偏光フィルムの液晶セル側保護層を省略し、そこに直接粘着剤層を形成して、その粘着剤層を液晶セルに貼り合わせることで薄型化を図る試みもある。しかし、このように偏光フィルムと液晶セルとを直接粘着剤層で貼合した状態では、高温にさらす耐熱試験を行った場合に、粘着剤層だけでは偏光フィルムの収縮を十分に吸収しきれず、偏光フィルムと粘着剤層との間に浮きや剥がれ、発泡等の不良を生じることがあった。また、高温状態と低温状態を繰り返す熱衝撃試験(ヒートショック試験)を行った場合に、やはり粘着剤層だけでは偏光フィルムの伸縮を十分に吸収しきれず、偏光フィルムが割れてしまうことがあった。
偏光板の薄型化を図る別の試みとして、例えば、特許第 4306269号公報(特許文献1)には、ポリビニルアルコール系樹脂に二色性色素が吸着配向された偏光フィルムの少なくとも片面に未硬化のエポキシ樹脂組成物を塗工した後、その組成物を硬化させることで、保護膜を形成する技術が開示されている。しかしながら、エポキシ樹脂組成物の硬化物を保護膜とする偏光板を、粘着剤を介して液晶セルに貼合した状態では、耐久性が十分でなく、例えばヒートショック試験を行った場合に、やはり偏光フィルムが割れてしまうことがあった。また、特許第 4306270号公報(特許文献2)には、ポリビニルアルコール系樹脂に二色性色素が吸着配向された偏光フィルムに、芳香環を含まないエポキシ樹脂を主成分とする組成物からなる接着剤を介して保護膜を貼合し、偏光板とする技術が開示されている。
一方、特開 2008-257199号公報(特許文献3)には、脂環式エポキシ化合物と脂環式エポキシ基を有さないエポキシ化合物とを組み合わせ、さらに光カチオン重合開始剤を配合した光硬化性接着剤を、偏光フィルムと保護膜との接着に用いる技術が開示されている。この文献には、アントラセン化合物からなる光増感剤を併用することで、保護膜が紫外線吸収剤を含む場合でも、良好な接着力を与えることが記載されている。
特許第4306269号公報(特開2004−245924号公報) 特許第4306270号公報(特開2004−245925号公報) 特開2008−257199号公報
本発明者らは先に、液晶セル基板に、エポキシ系化合物を主成分とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物から形成される接着剤層を介して、ポリビニルアルコール系樹脂に二色性色素が吸着配向された偏光フィルムを有する偏光板を貼合することにより、薄型軽量化が達成できるとともに、耐久性能にも優れる光学積層体が得られることを見出し、特願 2009-142108号として特許出願している。この技術を用いて、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物からなる接着剤を介して液晶セル基板に偏光板を貼合する場合、その接着剤を硬化させるための活性エネルギー線の照射を液晶セル側から行うと、液晶セル内に封入されている液晶分子の配向に狂いを生じるなど、液晶セルに不具合をきたすことがある。そのため、活性エネルギー線の照射面は偏光板側に限られる。
ところが、偏光板側から活性エネルギー線を照射しても、偏光板が紫外線吸収能を有しない場合には、偏光板側から照射された活性エネルギー線が液晶セルに達し、上と同様に液晶セルに不具合をきたすことがある。一方、偏光板を構成するいずれかのフィルムに紫外線吸収剤を含有させるなどの手段で、偏光板に紫外線吸収能を付与した場合には、活性エネルギー線が接着剤まで到達せず、接着剤が硬化しない可能性がある。活性エネルギー線の照射量を制御して、照射される活性エネルギー線が偏光板を通過するが、液晶セルまでは到達しないようにすることは考えられるが、頻繁に照射量を変更することは、操作の煩雑さを伴う。
そこで本発明の課題は、偏光板と液晶セル基板とを、活性エネルギー線硬化性の接着剤を介して貼合することにより、薄型軽量性及び耐久性能に優れる光学積層体とするとともに、偏光板が紫外線吸収能を有する場合であっても、その接着剤を適切に硬化させることができるようにすることにある。また、本発明のもう一つの課題は、かかる光学積層体を有利に製造する方法を提供することにある。
本発明によれば、液晶セル基板と、ポリビニルアルコール系樹脂に二色性色素が吸着配向された偏光フィルムを有する偏光板とが、接着剤層を介して貼合されており、その接着剤層は、分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有するエポキシ系化合物を含有し、さらに組成物の固形分100重量部あたり 0.3〜10重量部の光増感剤を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物である光学積層体が提供される。
この光学積層体において、接着剤層を形成する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、上記したエポキシ系化合物及び光増感剤に加え、オキセタン系化合物を含有してもよい。接着剤層は、10μm 以下の厚さとすることが好ましい。
光学積層体を構成する偏光板は、200μm 以下の膜厚を有するものであることが、薄型軽量化という面からは有利である。この偏光板は、上記した偏光フィルムと、その片面に積層された透明保護層とを有し、その偏光フィルムの透明保護層とは反対側の面で、上記の接着剤層を介して液晶セルに貼合されていることが、やはり薄肉軽量化という面では有利である。またこの偏光板は、波長380nmの光に対する透過率が5%以下であることが、硬化性樹脂組成物を硬化させるために偏光板側から照射される活性エネルギー線が液晶セル中の液晶分子に影響を与えないようにするうえで好ましい。
さらに本発明によれば、ポリビニルアルコール系樹脂に二色性色素が吸着配向された偏光フィルムを有する偏光板の表面に、分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有するエポキシ系化合物を含有し、さらに組成物の固形分100重量部あたり 0.3〜10重量部の光増感剤を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の層を形成する工程、液晶セル基板に、上記偏光板の表面に形成された硬化性樹脂組成物の層を貼り合わせる工程、及び、液晶セル基板に貼合された偏光板側から活性エネルギー線を照射し、上記硬化性樹脂組成物の層を硬化させて接着剤層とする工程を備える光学積層体の製造方法も提供される。
本発明の光学積層体は、偏光板を液晶セル基板に粘着剤を介して貼合した従来の光学積層体に比べ、薄型軽量化されており、液晶パネルの薄型軽量化に寄与するものとなる。また、偏光板と液晶セル基板との密着性も良好である。さらに、接着剤層を形成する組成物に光増感剤を含有させているので、偏光板を構成するフィルムのいずれかが紫外線吸収能を有する場合でも、光学積層体の偏光板側から活性エネルギー線を照射することにより、接着剤を適切に硬化させることができる。この光学積層体は、テレビなど大型の液晶表示装置に対して、特に好適に適用することができる。また、本発明の方法によれば、液晶セル中の液晶分子に影響を及ぼすことなく、かかる光学積層体を有利に製造することができる。
本発明に係る光学積層体の基本的な層構成を示す断面模式図である。 本発明に係る光学積層体の層構成の一形態を示す断面模式図である。 本発明に係る光学積層体の層構成の別の形態を示す断面模式図である。
本発明の光学積層体は、図1に断面模式図で示すように、液晶セル基板1と、ポリビニルアルコール系樹脂に二色性色素が吸着配向された偏光フィルムを有する偏光板5とが、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる接着剤層2を介して貼合されたものである。このように液晶セル基板1/接着剤層2/偏光板5が積層された状態で、光学積層体10となる。以下、本発明の光学積層体及びその製造方法について詳細に説明する。
[液晶セル基板]
液晶セル基板1は、もう1枚の基板(図示せず)との間に液晶を挟持して液晶セルを構成するものであり、この液晶セルは、液晶表示装置の中核的部材となる。液晶セル基板1は、ガラスや透明プラスチックシートで構成することができる。ガラスは、ソーダ石灰ガラス、低アルカリ硼珪酸ガラス、無アルカリアルミノ硼珪酸ガラスなど、一般に知られている各種のガラス板であることができるが、液晶セルには特に無アルカリガラスが好ましく用いられる。また、透明プラスチックシートも、透明で液晶セル基板となり得るものであれば、各種公知のものを用いることができ、具体例として、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート、エポキシ樹脂など、透明な樹脂からなるフレキシブル基板を挙げることができる。
[接着剤層]
上記の液晶セル基板1と、偏光フィルムを有する偏光板5とは、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を介して貼合される。活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、活性エネルギー線硬化性化合物、すなわち、活性エネルギー線の照射により硬化し得る化合物を有効成分として含有するものであるが、本発明では、かかる活性エネルギー線硬化性化合物の少なくとも一つとして、分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有するエポキシ系化合物を採用する。ここで、「分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有するエポキシ系化合物」とは、分子内に1個以上のエポキシ基を有し、活性エネルギー線の照射により硬化し得る化合物を意味する。エポキシ系化合物は特に、分子内に少なくとも2個のエポキシ基を有することが好ましい。この組成物は、エポキシ系化合物に加えて、他の活性エネルギー線硬化性化合物、例えば、後述するオキセタン系化合物や(メタ)アクリル系化合物を含有することもできる。
このような硬化性樹脂組成物が硬化されて、液晶セル基板1と偏光板5とを接合する接着剤層2となる。この硬化は通常、活性エネルギー線の照射により行われる。活性エネルギー線硬化性樹脂組成物にエポキシ系化合物を含有させることにより、液晶セル基板1と偏光板5との間の良好な接着性を与えるとともに、透明性、機械的強度、熱安定性などに優れる耐久性能の高い接着剤層を形成することができる。
〈エポキシ系化合物〉
硬化性樹脂組成物を構成するエポキシ系化合物は、耐候性や屈折率、カチオン重合性などの観点から、分子内に芳香環を含まないエポキシ系化合物を主成分とすることが好ましい。分子内に芳香環を含まないエポキシ系化合物として、脂環式環を有するポリオールのグリシジルエーテル、脂肪族エポキシ系化合物、脂環式エポキシ系化合物などが例示できる。このような、硬化性樹脂組成物に配合される好ましいエポキシ系化合物は、先の特許文献1(特許第 4306269号公報)や特許文献2(特許第 4306270号公報)などで詳細に説明されているが、ここでも概略を説明することとする。
脂環式環を有するポリオールのグリシジルエーテルは、脂環式環に結合した水酸基を分子内に少なくとも2個有する化合物の水酸基をグリシジルエーテル化して得られる化合物である。脂環式環を有するポリオール、すなわち、脂環式環に結合した水酸基を分子内に少なくとも2個有する化合物は、芳香族ポリオールを触媒の存在下、加圧下で芳香環に選択的に水素添加反応を行うことにより得られるものであることができる。芳香族ポリオールとしては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェールF及びビスフェノールSのようなビスフェノール型化合物;フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂及びヒドロキシベンズアルデヒドフェノールノボラック樹脂のようなノボラック型樹脂;テトラヒドロキシジフェニルメタン、テトラヒドロキシベンゾフェノン及びポリビニルフェノールのような多官能型の化合物などが挙げられる。これら芳香族ポリオールの芳香環に水素化反応を行って得られる脂環式ポリオールに、エピクロロヒドリンを反応させることにより、グリシジルエーテルとすることができる。脂環式環を有するポリオールのグリシジルエーテルのなかでも好ましいものとして、水素化されたビスフェノールAのジグリシジルエーテルが挙げられる。
脂肪族エポキシ系化合物は、脂肪族多価アルコール又はそのアルキレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテルであることができる。具体的には、1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル;1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル;グリセリンのトリグリシジルエーテル;トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル;ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル;プロピレングリコールのジグリシジルエーテル;エチレングリコール、プロピレングリコール又はグリセリンのような脂肪族多価アルコールにアルキレンオキサイド(エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド)を付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。
また、脂環式エポキシ系化合物は、脂環式環に結合したエポキシ基を分子内に少なくとも1個有する化合物である。ここで、「脂環式環に結合したエポキシ基」とは、次式における橋かけの酸素原子「−O−」を意味し、この式中、mは2〜5の整数である。
Figure 2012078621
この式における (CH2)m 中の水素原子を1個又は複数個取り除いた形の基が他の化学構造に結合している化合物が、脂環式エポキシ系化合物となり得る。脂環式環を形成する (CH2)m 中の1個又は複数個の水素原子は、メチル基やエチル基のような直鎖状アルキル基で適宜置換されていてもよい。
以上のようなエポキシ系化合物のなかでも、脂環式エポキシ系化合物、すなわち、エポキシ基の少なくとも1個が脂環式環に結合している化合物が好ましく、とりわけ、オキサビシクロヘキサン環(上記式においてm=3のもの)や、オキサビシクロヘプタン環(上記式においてm=4のもの)を有するエポキシ系化合物は、硬化物の弾性率が高く、偏光板と液晶セル基板との間の良好な接着性を与えることから、より好ましく用いられる。
以下に、本発明において好ましく用いられる脂環式エポキシ系化合物の具体的な例を掲げる。ここでは、まず化合物名を挙げ、その後、それぞれに対応する化学式を示すこととし、化合物名とそれに対応する化学式には同じ符号を付す。
A:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、
B:3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、
C:エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、
D:ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル) アジペート、
E:ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル) アジペート、
F:ジエチレングリコールビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチルエーテル)、
G:エチレングリコールビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチルエーテル)、
H:2,3,14,15−ジエポキシ−7,11,18,21−テトラオキサトリスピロ[5.2.2.5.2.2]ヘンイコサン、
I:3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−8,9−エポキシ−1,5−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカン、
J:4−ビニルシクロヘキセンジオキサイド、
K:リモネンジオキサイド、
L:ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、
M:ジシクロペンタジエンジオキサイドなど。
Figure 2012078621
本発明において、エポキシ系化合物は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
〈任意に配合しうるカチオン重合性化合物〉
本発明に用いる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、上記のエポキシ系化合物に加えて、オキセタン系化合物を含有することもできる。オキセタン系化合物を添加することにより、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度を低くし、硬化速度を速めることができる。
オキセタン系化合物は、分子内に少なくとも1個のオキセタン環(4員環エーテル)を有する化合物であり、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル〕ベンゼン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、ビス〔(3−エチル−3−オキセタニル)メチル〕エーテル、3−エチル−3−(2−エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン、フェノールノボラックオキセタンなどが挙げられる。これらのオキセタン系化合物は市販品を容易に入手することが可能であり、例えば、いずれも東亞合成(株)から販売されている商品名で、“アロンオキセタン OXT-101”、“アロンオキセタン OXT-121”、“アロンオキセタン OXT-211”、“アロンオキセタン OXT-221”、“アロンオキセタン OXT-212”などを挙げることができる。オキセタン系化合物の配合量は特に限定されないが、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に含まれる活性エネルギー線硬化性化合物全体を基準に、通常50重量%以下、好ましくは10〜40重量%である。
〈光カチオン重合開始剤〉
接着剤層の形成に用いる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が、エポキシ系化合物やオキセタン系化合物などのカチオン重合性化合物を含む場合、その硬化性樹脂組成物には通常、光カチオン重合開始剤が配合される。光カチオン重合開始剤を使用すると、常温での接着剤層の形成が可能となるため、偏光フィルムの耐熱性や膨張による歪を考慮する必要が減少し、密着性良く液晶セル基板1と偏光板5とを貼合できるようになる。また、光カチオン重合開始剤は光で触媒的に作用するため、これを硬化性樹脂組成物に混合しても、硬化性樹脂組成物は保存安定性や作業性に優れる。
光カチオン重合開始剤は、可視光線、紫外線、X線、又は電子線のような活性エネルギー線の照射によって、カチオン種又はルイス酸を発生し、エポキシ系化合物やオキセタン系化合物を包含するカチオン重合性化合物の重合反応を開始させるものである。本発明においては、いずれのタイプの光カチオン重合開始剤を用いてもよく、具体例を挙げれば、芳香族ジアゾニウム塩;芳香族ヨードニウム塩や芳香族スルホニウム塩のようなオニウム塩;鉄−アレン錯体などがある。
芳香族ジアゾニウム塩としては、例えば、次のような化合物を挙げることができる。
ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロホスフェート、
ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロボレートなど。
芳香族ヨードニウム塩としては、例えば、次のような化合物を挙げることができる。
ジフェニルヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、
ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
ビス(4−ノニルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェートなど。
芳香族スルホニウム塩としては、例えば、次のような化合物を挙げることができる。
トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、
トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
トリフェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
4,4′−ビス(ジフェニルスルホニオ)ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、
4,4′−ビス〔ビス(β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロアンチモネート、
4,4′−ビス〔ビス(β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、
7−〔ビス(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントン ヘキサフルオロアンチモネート、
7−〔ビス(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントン テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
4−フェニルカルボニル−4′−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド ヘキサフルオロホスフェート、
4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4′−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド ヘキサフルオロアンチモネート、
4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4′−ビス(p−トルイル)スルホニオ−ジフェニルスルフィド テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなど。
また、鉄−アレン錯体としては、例えば、次のような化合物を挙げることができる。
キシレン−シクロペンタジエニル鉄(II) ヘキサフルオロアンチモネート、
クメン−シクロペンタジエニル鉄(II) ヘキサフルオロホスフェート、
キシレン−シクロペンタジエニル鉄(II) トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メタナイドなど。
これらの光カチオン重合開始剤は、市販品を容易に入手することが可能であり、例えばそれぞれ商品名で、ダイセル・サイテック(株)から販売されている“UVACURE 1590”、(株)ADEKAから販売されている“アデカオプトマー SP-150 ”及び“アデカオプトマー SP-170”、日本化薬(株)から販売されている“カヤラッド PCI-220 ”及び“カヤラッド PCI-620”、ユニオンカーバイド社から販売されている“UVI-6990”、 日本曹達(株)から販売されている“CI-5102”、“CIT-1370”、“CIT-1682”、“CIP-1866S”、“CIP-2048S”及び“CIP-2064S”、 みどり化学(株)から販売されている“DPI-101”、“DPI-102”、“DPI-103”、“DPI-105”、“MPI-103”、“MPI-105”、“BBI-101”、
“BBI-102”、“BBI-103”、“BBI-105”、“TPS-101”、“TPS-102”、“TPS-103”、
“TPS-105”、“MDS-103”、“MDS-105”、“DTS-102”及び“DTS-103”、 ローディア社から販売されている“PI-2074”などを挙げることができる。
これらの光カチオン重合開始剤は、それぞれ単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらのなかでも、特に芳香族スルホニウム塩は、300nm付近の波長領域でも吸収特性を有することから、硬化性に優れるとともに、良好な機械的強度を有し、かつ液晶セル基板及び偏光板に対する良好な密着性を有する硬化物を与えることができるため、好ましく用いられる。
光カチオン重合開始剤の配合量は、エポキシ系化合物やオキセタン系化合物を包含するカチオン重合性化合物の合計100重量部に対して、通常 0.5〜20重量部であり、好ましくは1〜6重量部である。光カチオン重合開始剤の配合量が少ないと、硬化が不十分になり、機械的強度や液晶セル基板と偏光板の接着性を低下させる傾向にある。一方、その配合量が多すぎると、硬化物中のイオン性物質が増加することで硬化物の吸湿性が高くなり、得られる光学積層体の耐久性能を低下させる可能性がある。
〈光増感剤〉
本発明では、活性エネルギー線硬化性化合物として少なくとも上で説明したエポキシ系化合物を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に、光増感剤を含有させる。ここで用いる光増感剤は、380nmより長い波長の光に極大吸収を示すものであればよい。前記した光カチオン重合開始剤は、300nm付近又はそれより短い波長に極大吸収を示し、その付近の波長の光に感応して、カチオン種又はルイス酸を発生し、カチオン重合性化合物のカチオン重合を開始させるが、それよりも長い波長の光にも感応させるために、このような380nmより長い波長の光に極大吸収を示す光増感剤を配合する。
例えば、カルボニル化合物、有機硫黄化合物、過硫化物、レドックス系化合物、アゾ及びジアゾ化合物、ハロゲン化合物、アントラセン系化合物、光還元性色素などが、かかる光増感剤となり得るが、特に下式(I)で示されるアントラセン系化合物が好ましい。
Figure 2012078621
式中、R1及びR2は各々独立に炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2〜12のアルコキシアルキル基を表し、R3 は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
式(I)で示されるアントラセン系化合物の具体例として、次のようなものを挙げることができ、必要に応じてそれらの2種以上を組み合わせて用いてもよい。
9,10−ジメトキシアントラセン、
9,10−ジエトキシアントラセン、
9,10−ジプロポキシアントラセン、
9,10−ジイソプロポキシアントラセン、
9,10−ジブトキシアントラセン、
9,10−ジペンチルオキシアントラセン、
9,10−ジヘキシルオキシアントラセン、
9,10−ビス(2−メトキシエトキシ)アントラセン、
9,10−ビス(2−エトキシエトキシ)アントラセン、
9,10−ビス(2−ブトキシエトキシ)アントラセン、
9,10−ビス(3−ブトキシプロポキシ)アントラセン、
2−メチル−又は2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、
2−メチル−又は2−エチル−9,10−ジエトキシアントラセン、
2−メチル−又は2−エチル−9,10−ジプロポキシアントラセン、
2−メチル−又は2−エチル−9,10−ジイソプロポキシアントラセン、
2−メチル−又は2−エチル−9,10−ジブトキシアントラセン、
2−メチル−又は2−エチル−9,10−ジペンチルオキシアントラセン、
2−メチル−又は2−エチル−9,10−ジヘキシルオキシアントラセンなど。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に光増感剤を配合することにより、それを配合しない場合に比べ、硬化性樹脂組成物の硬化性が向上するので、380nm付近の波長の光に対する偏光板の透過率が小さい場合でも、硬化性樹脂組成物を適切に硬化させることができる。光増感剤の配合量は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の固形分100重量部あたり 0.3〜10重量部の範囲とする。好ましくは、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の固形分100重量部あたり0.3〜5重量部、さらには0.3〜3重量部である。ここで、「活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の固形分」とは、その硬化性樹脂組成物を構成する成分であって、その後の硬化処理において反応することは構わないが、硬化後の接着剤層に残るものを意味する。例えば、硬化性樹脂組成物が溶剤を含む場合、その溶剤は接着剤層に残らないので、固形分を構成しない。光増感剤の配合量が活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の固形分100重量部あたり10重量部を超えると、硬化膜が着色したり、低温保管時に析出するなどの問題を生じたりする。一方、その配合量が活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の固形分100重量部あたり 0.3重量部を下回ると、硬化性樹脂組成物の硬化が不十分となり、液晶セルと偏光板との間の十分な接着力が得られにくくなる。
〈任意に配合しうるラジカル重合性化合物〉
接着剤層2の形成に用いられる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、上記エポキシ系化合物とともに、あるいはエポキシ系化合物及びオキセタン系化合物とともに、ラジカル重合性である(メタ)アクリル系化合物を含有してもよい。(メタ)アクリル系化合物を併用することにより、接着剤層の硬度や機械的強度を高める効果が期待でき、さらには、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度や硬化速度などの調整をより容易に行うことができるようになる。
ここでいう(メタ)アクリル系化合物とは、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルのいずれでもよいことを意味し、その他本明細書において、(メタ)アクリロイル、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸などというときの「(メタ)」も同様の趣旨である。(メタ)アクリル系化合物は、分子内に(メタ)アクリロイルオキシ基を少なくとも1個有する(メタ)アクリレートモノマーや、官能基を有する化合物を2種以上反応させて得られ、分子内に(メタ)アクリロイルオキシ基を少なくとも2個有する(メタ)アクリレートオリゴマーなどを包含する。以下に、これらのモノマーやオリゴマーを具体的に説明するが、これらはそれぞれ単独で用いることができるほか、所望により2種以上を組み合わせて用いることもできる。2種以上の組合せには、モノマー同士の組合せ、及びオリゴマー同士の組合せが包含されるほか、モノマーの1種又は2種以上とオリゴマーの1種又は2種以上との組合せも、もちろん包含される。
(メタ)アクリレートモノマーには、分子内に(メタ)アクリロイルオキシ基を1個有する単官能(メタ)アクリレートモノマー、分子内に(メタ)アクリロイルオキシ基を2個有する2官能(メタ)アクリレートモノマー、及び分子内に(メタ)アクリロイルオキシ基を3個以上有する多官能(メタ)アクリレートモノマーがある。
単官能(メタ)アクリレートモノマーの具体例を挙げると、次のような化合物がある。
テトラヒドロフルフリル (メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシエチル (メタ)アクリレート、
2−又は3−ヒドロキシプロピル (メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシブチル (メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル (メタ)アクリレート、
イソブチル (メタ)アクリレート、
tert−ブチル (メタ)アクリレート、
2−エチルヘキシル (メタ)アクリレート、
シクロヘキシル (メタ)アクリレート、
ジシクロペンテニル (メタ)アクリレート、
ベンジル (メタ)アクリレート、
イソボルニル (メタ)アクリレート、
2−フェノキシエチル (メタ)アクリレート、
ジシクロペンテニルオキシエチル (メタ)アクリレート、
N,N−ジメチルアミノエチル (メタ)アクリレート、
エチルカルビトール (メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパン モノ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトール モノ(メタ)アクリレート、
フェノキシポリエチレングリコール (メタ)アクリレートなど。
また、(メタ)アクリロイルオキシ基1個とともにカルボキシル基を分子内に有する化合物も、単官能(メタ)アクリレートモノマーとなり得る。カルボキシル基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーの具体例を挙げると、次のような化合物がある。
2−(メタ)アクリロイルオキシエチル フタル酸、
2−(メタ)アクリロイルオキシエチル ヘキサヒドロフタル酸、
2−カルボキシエチル (メタ)アクリレート、
2−(メタ)アクリロイルオキシエチル コハク酸、
4−(メタ)アクリロイルオキシエチル トリメリット酸など。
2官能(メタ)アクリレートモノマーには種々のものがあり、代表的なものとして、アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類、ポリオキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類、ハロゲン置換アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類、脂肪族ポリオールのジ(メタ)アクリレート類、水添ジシクロペンタジエン又はトリシクロデカンジアルカノールのジ(メタ)アクリレート類、ジオキサングリコール又はジオキサンジアルカノールのジ(メタ)アクリレート類、ビスフェノールA又はビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート類、ビスフェノールA又はビスフェノールFのエポキシジ(メタ)アクリレート類などが挙げられる。
2官能(メタ)アクリレートモノマーのより具体的な例を挙げると、次のような化合物がある。
エチレングリコール ジ(メタ)アクリレート、
1,3−ブタンジオール ジ(メタ)アクリレート、
1,4−ブタンジオール ジ(メタ)アクリレート、
1,6−ヘキサンジオール ジ(メタ)アクリレート、
1,9−ノナンジオール ジ(メタ)アクリレート、
ネオペンチルグリコール ジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパン ジ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトール ジ(メタ)アクリレート、
ジトリメチロールプロパン ジ(メタ)アクリレート、
ジエチレングリコール ジ(メタ)アクリレート、
トリエチレングリコール ジ(メタ)アクリレート、
ジプロピレングリコール ジ(メタ)アクリレート、
トリプロピレングリコール ジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコール ジ(メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコール ジ(メタ)アクリレート、
ポリテトラメチレングリコール ジ(メタ)アクリレート、
ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのジ(メタ)アクリレート、
2,2−ビス[4−{2−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)エトキシ}フェニル]プロパン、
2,2−ビス[4−{2−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)エトキシ}シクロヘキシル]プロパン、
水添ジシクロペンタジエニル ジ(メタ)アクリレート、
トリシクロデカンジメタノール ジ(メタ)アクリレート、
1,3−ジオキサン−2,5−ジイルジ(メタ)アクリレート〔別名:ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレート〕、
ヒドロキシピバルアルデヒドとトリメチロールプロパンとのアセタール化合物〔化学名:2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン〕のジ(メタ)アクリレート、
1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレートなど。
3官能以上の多官能(メタ)アクリレートモノマーにも種々のものがあり、例えば、3価以上の脂肪族ポリオールのポリ(メタ)アクリレートが代表的であるが、その具体例を挙げると、次のような化合物がある。
グリセリン トリ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパン トリ(メタ)アクリレート、
ジトリメチロールプロパン トリ(メタ)アクリレート、
ジトリメチロールプロパン テトラ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトール トリ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトール テトラ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトール テトラ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトール ペンタ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトール ヘキサ(メタ)アクリレートなど。
そのほかに、3価以上のハロゲン置換ポリオールのポリ(メタ)アクリレート、グリセリンのアルキレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリス[2−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}エトキシ]プロパン、1,3,5−トリス[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]イソシアヌレートなども、多官能(メタ)アクリレートモノマーとなり得る。
一方、(メタ)アクリレートオリゴマーには、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーなどがある。
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとは、分子内に(メタ)アクリロイルオキシ基を少なくとも2個有するとともに、ウレタン結合(−NHCOO−)を有する化合物をいう。具体的には、分子内に1個の水酸基及び少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基をそれぞれ有する水酸基含有(メタ)アクリレートモノマーとポリイソシアネートとのウレタン化反応生成物や、ポリオール類をポリイソシアネートと反応させて得られる末端イソシアナト基含有ウレタン化合物と、分子内に1個の水酸基及び少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基をそれぞれ有する水酸基含有(メタ)アクリレートモノマーとのウレタン化反応生成物などであり得る。
上記ウレタン化反応に用いられる水酸基含有(メタ)アクリレートモノマーとして、具体的には次のような化合物が挙げられる。
2−ヒドロキシエチル (メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシプロピル (メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシブチル (メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル (メタ)アクリレート、
グリセリン ジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパン ジ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトール トリ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトール ペンタ(メタ)アクリレートなど。
かかる水酸基含有(メタ)アクリレートモノマーとのウレタン化反応に供されるポリイソシアネートとして、具体的には次のような化合物が挙げられる。
ヘキサメチレンジイソシアネート、
リジンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、
トリレンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、
芳香族ジイソシアネート類を水素添加して得られる化合物、例えば、水素添加トリレンジイソシアネートや、水素添加キシリレンジイソシアネート、
トリフェニルメタントリイソシアネート、
ジベンジルベンゼントリイソシアネート、
これらのうちのジイソシアネート類を多量化させて得られるポリイソシアネートなど。
また、ポリイソシアネートとの反応により末端イソシアナト基含有ウレタン化合物を製造するためのポリオール類としては、脂肪族及び脂環式のポリオールのほか、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールなどを用いることができる。脂肪族及び脂環式のポリオールとして、具体的には、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ジメチロールヘプタン、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸、グリセリン、水添ビスフェノールAなどが挙げられる。
ポリエステルポリオールは、上記したポリオール類に多塩基性カルボン酸又はその無水物を脱水縮合反応させることにより得られる化合物である。多塩基性カルボン酸及びその無水物の具体例を、無水物であり得るものに「(無水)」という表示を付して掲げると、(無水)コハク酸、アジピン酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸、(無水)トリメリット酸、(無水)ピロメリット酸、(無水)フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロ(無水)フタル酸などがある。
ポリエーテルポリオールは、ポリアルキレングリコールのほか、上記したポリオール類又はビスフェノール類に、アルキレンオキサイドを反応させることにより得られるポリオキシアルキレン変性ポリオールなどであり得る。
ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマーとは、分子内に(メタ)アクリロイルオキシ基を少なくとも2個有するとともに、エステル結合を有する化合物をいう。具体的には、(メタ)アクリル酸、多塩基性カルボン酸又はその無水物、及びポリオールの脱水縮合反応により得ることができる。脱水縮合反応に用いられる多塩基性カルボン酸又はその無水物の具体例を、無水物であり得るものに「(無水)」という表示を付して掲げると、(無水)コハク酸、アジピン酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸、(無水)トリメリット酸、(無水)ピロメリット酸、ヘキサヒドロ(無水)フタル酸、(無水)フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などがある。また脱水縮合反応に用いられるポリオールの具体例を挙げると、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ジメチロールヘプタン、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸、グリセリン、水添ビスフェノールAなどがある。
エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーとは、ポリグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸との付加反応により得られるものをいい、やはり分子内に(メタ)アクリロイルオキシ基を少なくとも2個有している。この付加反応に用いられるポリグリシジルエーテルの具体例を挙げると、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルなどがある。
接着剤層2の形成に用いられる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に(メタ)アクリル系化合物を配合する場合、その量は、活性エネルギー線硬化性化合物全体の量を基準に、20重量%以下、さらには10重量%以下とすることが好ましい。(メタ)アクリル系化合物の配合量が多くなると、液晶セル基板1と偏光板5との密着性を低下させる傾向にある。
〈光ラジカル重合開始剤〉
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が、以上説明した(メタ)アクリル系化合物のようなラジカル重合性化合物を含有する場合には、光ラジカル重合開始剤を配合することが好ましい。光ラジカル重合開始剤は、活性エネルギー線の照射により、ラジカル重合性化合物の重合を開始できるものであればよく、従来公知のものを使用することができる。光ラジカル重合開始剤の具体例を挙げれば、アセトフェノン、3−メチルアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル−2−モルホリノプロパン−1−オン及び2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンのようなアセトフェノン系開始剤;ベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン及び4,4′−ジアミノベンゾフェノンのようなベンゾフェノン系開始剤;ベンゾインプロピルエーテル及びベンゾインエチルエーテルのようなベンゾインエーテル系開始剤;4−イソプロピルチオキサントンのようなチオキサントン系開始剤;その他、キサントン、フルオレノン、カンファーキノン、ベンズアルデヒド、アントラキノンなどがある。
光ラジカル重合開始剤の配合量は、(メタ)アクリル系化合物などのラジカル重合性化合物100重量部に対して、通常 0.5〜20重量部であり、好ましくは1〜6重量部である。ラジカル重合性化合物が存在する場合に光ラジカル重合開始剤の量が少ないと、硬化が不十分になって、機械的強度や液晶セル基板1と偏光板5との接着性が低下する傾向にある。一方、光ラジカル重合開始剤の量が多すぎると、硬化性樹脂組成物中の活性エネルギー線硬化性化合物(エポキシ系化合物を含むカチオン重合性化合物及び(メタ)アクリル系化合物などのラジカル重合性化合物)の量が相対的に少なくなり、得られる光学積層体の耐久性能が低下する可能性がある。
〈硬化性樹脂組成物に配合しうるその他の任意成分〉
また、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、光学積層体に帯電防止性能を付与するための帯電防止剤を含有してもよい。帯電防止剤は特に限定されず、公知の各種のものを使用することができる。例えば、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、上記カチオン界面活性剤以外の有機カチオンを有するイオン性化合物、上記アニオン界面活性剤以外の有機アニオンを有するイオン性化合物、導電性無機粒子、導電性高分子などを使用することができる。これら帯電防止剤の配合割合は、所望とする特性に合わせて適宜決められるが、活性エネルギー線硬化性化合物全体を100重量部として、通常 0.1〜10重量部程度である。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には、高分子材料に通常使用されている公知の添加剤を配合することもできる。例えば、フェノール系やアミン系のような一次酸化防止剤、イオウ系の二次酸化防止剤などが挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には、レベリング剤を配合することもできる。この硬化性樹脂組成物を偏光板上へ塗布するにあたり、偏光板への塗れ性が乏しい場合には、レベリング剤を配合することで、濡れ性を改善することができる。レベリング剤は、シリコーン系、フッ素系、ポリエーテル系、アクリル酸共重合物系、チタネート系など、レベリング効果を有する各種の化合物であることができる。レベリング剤を配合する場合、その量は、硬化性樹脂組成物に含まれる活性エネルギー線硬化性化合物100重量部に対して 0.01〜1重量部程度である。
さらに活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、必要に応じて溶剤を含んでいてもよい。溶剤は、硬化性樹脂組成物を構成する成分の溶解性を考慮して、適宜選択される。一般に用いられる溶剤としては、n−ヘキサン及びシクロヘキサンのような脂肪族炭化水素類;トルエン及びキシレンのような芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール及びブタノールのようなアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びシクロヘキサノンのようなケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸ブチルのようなエステル類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ及びブチルセロソルブのようなセロソルブ類;塩化メチレン及びクロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類などが挙げられる。溶剤の配合割合は、成膜性などの加工上の目的による粘度調整などの観点から、適宜決定される。
〈接着剤層の厚さ〉
接着剤層2は、10μm 以下の厚さとすることが、光学積層体の薄型軽量化の観点から好ましく、5μm以下であるのがより好ましい。接着剤層の厚さが10μm以下であると、偏光板の外観を損ねるおそれも少ない。一方で、その厚さが10μm を超えると、接着剤の硬化不足により、液晶セル基板と偏光板との接着力が十分でなくなるおそれもある。
[偏光板]
本発明の光学積層体は、図1を参照して先に説明したように、液晶セル基板1上に、上で説明した接着剤層2を介して貼合された偏光板5を備える。偏光板5は少なくとも、ポリビニルアルコール系樹脂に二色性色素が吸着配向された偏光フィルムを有する。偏光板5は、光学積層体10、さらに液晶パネルを薄くする観点から、200μm 以下の厚さを有するもので構成することが好ましく、100μm 以下の厚さを有するもので構成することがさらに好ましい。上記のような偏光フィルムそれ自体を単独で偏光板5とすることもできるが、偏光フィルム単独では脆いため、その少なくとも片面、特に液晶セル基板1に貼合される面とは反対側の面に透明保護層を設けたものが、好ましく用いられる。
図2は、本発明に係る光学積層体の層構成の一形態を示す断面模式図である。この形態では、偏光フィルム6の片面に透明保護層7を設けて偏光板5とし、透明保護層7が設けられた面とは反対側の偏光フィルム6の面が直接、接着剤層2を介して液晶セル基板1に貼合され、光学積層体11が構成されている。
図3は、本発明に係る光学積層体の層構成の別の形態を示す断面模式図である。この形態では、偏光フィルム6の片面に透明保護層7を設け、偏光フィルム6の他面には適宜の樹脂層8を設けて偏光板5とし、その樹脂層8側が、接着剤層2を介して液晶セル基板1に貼合され、光学積層体12が構成されている。樹脂層8は、偏光フィルム6の反対側に設けられる透明保護層7と同様の、あるいはそれとは異なる透明保護層であることができるほか、光学機能層であってもよい。光学機能層の例を挙げると、液晶セルによる位相差の補償等を目的として使用される位相差板がある。位相差板としては、例えば、各種プラスチックの延伸フィルムからなる複屈折性フィルム、ディスコティック液晶やネマチック液晶が配向固定されたフィルム、フィルム基材上に上記の液晶や無機層状化合物などの位相差発現物質を含む塗膜を形成し、配向固定したものなどがある。この場合、位相差発現物質を含む塗膜を支持するフィルム基材として、トリアセチルセルロースなどのセルロース系フィルムが好ましく用いられる。
このように偏光板5は、偏光フィルム6を含んでいれば、さらにどのような層を有していてもよいが、偏光フィルム6以外の層は、2層以下、特に1層又は2層であることが、偏光フィルム6を保護しながら光学積層体ないしは液晶パネルを薄くする観点から好ましい。このような観点からは、図2に示したような、偏光フィルム6の片面に透明保護層7を有し、その透明保護層7とは反対側のポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルム面で直接、接着剤層2を介して液晶セル基板1に貼合されている形態は、好ましいものの一つである。
偏光板5は、活性エネルギー線の照射により液晶セルに発生しやすい不具合を防ぐ観点から、紫外線吸収能を有していることが好ましい。具体的には、波長380nmの光に対する透過率が5%以下であることが好ましい。本発明では、接着剤層2を形成する硬化性樹脂組成物に光増感剤を配合しており、この光増感剤は先述のとおり、380nm以上の波長域に吸収を有するので、波長380nmの光に対する偏光板5の透過率は事実上ゼロであっても構わない。ただ一般には、この波長の光に対してある程度の、例えば 0.1%以上の透過率を有しているほうが、接着剤層2となる硬化性樹脂組成物を確実に硬化させるうえでは有利である。
〈偏光フィルム〉
偏光板5を構成する偏光フィルム6は、ポリビニルアルコール系樹脂に二色性色素が吸着配向されたものである。より具体的には、一軸延伸されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向されたものが好適に用いられる。
偏光フィルムを構成するポリビニルアルコール系樹脂は、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することにより得られる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルと、これに共重合可能な他の単量体との共重合体などが例示される。酢酸ビニルと共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、不飽和スルホン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類などが挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85〜100モル%程度、好ましくは98〜100モル%である。ポリビニルアルコール系樹脂はさらに変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマールやポリビニルアセタールなども使用し得る。またポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、通常1,000〜10,000程度、好ましくは1,500〜10,000程度である。
かかるポリビニルアルコール系樹脂を製膜したものが、偏光フィルムの原反フィルムとして用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂を製膜する方法は特に限定されるものでなく、公知の方法で製膜することができる。ポリビニルアルコール系原反フィルムの膜厚は特に限定されないが、例えば10〜150μm 程度である。
偏光フィルムは通常、上記したようなポリビニルアルコール系樹脂からなる原反フィルムを一軸延伸する工程、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色してその二色性色素を吸着させる工程、二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程、及びホウ酸水溶液による処理後に水洗する工程を経て製造される。
一軸延伸は、二色性色素による染色の前に行ってもよいし、染色と同時に行ってもよいし、染色の後に行ってもよい。一軸延伸を二色性色素による染色の後で行う場合には、この一軸延伸は、ホウ酸処理の前に行ってもよいし、ホウ酸処理中に行ってもよい。また、これらの複数の段階で一軸延伸を行うことも可能である。一軸延伸にあたっては、周速の異なるロール間で一軸に延伸してもよいし、熱ロールを用いて一軸に延伸してもよい。また、大気中で延伸を行うなどの乾式延伸であってもよいし、溶剤にて膨潤させた状態で延伸を行う湿式延伸であってもよい。延伸倍率は、通常4〜8倍程度である。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの二色性色素による染色は、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、二色性色素を含有する水溶液に浸漬することにより行われる。二色性色素としては、ヨウ素、二色性の有機染料などが用いられる。また、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、染色処理の前に水への浸漬処理を施しておくことが好ましい。
二色性色素としてヨウ素を用いる場合の染色には、通常、ヨウ素及びヨウ化カリウムを含有する水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬する方法が採用される。この水溶液におけるヨウ素の含有量は、水100重量部に対し、通常0.01〜0.5重量部程度であり、また、ヨウ化カリウムの含有量は、水100重量部に対し、通常 0.5〜10重量部程度である。染色に用いる水溶液の温度は、通常20〜40℃程度であり、また、この水溶液への浸漬時間(染色時間)は、通常30〜300秒程度である。
一方、二色性色素として二色性の有機染料を用いる場合の染色には、通常、水溶性の二色性染料を含む染料水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬する方法が採用される。この染料水溶液における二色性染料の含有量は、水100重量部に対し、通常1×10-3〜1×10-2重量部程度である。染料水溶液は、硫酸ナトリウムなどの無機塩を染色助剤として含有していてもよい。染料水溶液の温度は、通常20〜80℃程度であり、また、染料水溶液への浸漬時間(染色時間)は、通常30〜300秒程度である。
二色性色素による染色後のホウ酸処理は、染色されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸含有水溶液に浸漬することにより行われる。ホウ酸含有水溶液におけるホウ酸の含有量は、水100重量部に対し、通常2〜15重量部程度、好ましくは5〜12重量部程度である。二色性色素としてヨウ素を用いる場合には、ホウ酸含有水溶液は、ヨウ化カリウムを含有することが好ましい。ホウ酸含有水溶液におけるヨウ化カリウムの含有量は、水100重量部に対し、通常2〜20重量部程度、好ましくは5〜15重量部程度である。ホウ酸含有水溶液への浸漬時間は、通常 100〜1,200秒程度、好ましくは150〜600秒程度、さらに好ましくは200〜400秒程度である。ホウ酸含有水溶液の温度は、通常50℃以上であり、好ましくは50〜85℃である。
ホウ酸処理後のポリビニルアルコール系樹脂フィルムは通常、水洗処理される。水洗処理は、例えば、ホウ酸処理されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水に浸漬することにより行われる。水洗処理における水の温度は、通常5〜40℃程度であり、浸漬時間は、2〜120秒程度である。水洗後は乾燥処理が施されて、偏光フィルムが得られる。乾燥処理は、熱風乾燥機や遠赤外線ヒーターを用いて行うことができる。乾燥温度は、通常40〜100℃程度である。乾燥処理の時間は、通常120〜600秒程度である。
以上のようにして、一軸延伸されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向された偏光フィルムを作製することができる。偏光フィルムの厚さは5〜40μm 程度とすることができる。
〈透明保護層及び樹脂層〉
偏光フィルム6の片面に設けられる透明保護層7、及びその反対面に必要に応じて設けられる樹脂層8は、例えば、酢酸セルロース系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂など、当分野において従来から保護層の形成材料として広く用いられている適宜の熱可塑性樹脂フィルムで構成することができる。また、透明保護層7は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物で構成することもできる。量産性及び接着性の観点からは、これらのなかでも、酢酸セルロース系樹脂若しくはシクロオレフィン系樹脂からなるフィルム、又は活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物を透明保護層7とすることが好ましい。透明保護層7及び/又は樹脂層8を熱可塑性樹脂フィルムで構成する場合、その厚さは通常10〜50μm 程度である。一方、透明保護層7を活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物で構成する場合、その厚さは10μm 以下、例えば1〜10μm 程度とすることができる。
透明保護層7及び/又は樹脂層8として用いられる酢酸セルロース系樹脂フィルムは、セルロースの部分又は完全酢酸エステル化物からなるフィルムであり、例えば、トリアセチルセルロースフィルム、ジアセチルセルロースフィルムなどが挙げられる。
酢酸セルロース系樹脂フィルムは、適宜の市販品を用いることができる。市販品の例を挙げると、富士フイルム(株)から販売されている“フジタック TD80”、“フジタック TD80UF”及び“フジタック TD80UZ”、 コニカミノルタオプト(株)から販売されている“KC8UX2M”及び“KC8UY”など(いずれも商品名)がある。
また、透明保護層7及び/又は樹脂層8として用いられるシクロオレフィン系樹脂は、例えば、ノルボルネンや多環ノルボルネン系モノマーのような環状オレフィン(シクロオレフィン)からなるモノマーのユニットを有する熱可塑性の非晶性樹脂である(非晶性ポリオレフィン系樹脂とも呼ばれる)。シクロオレフィン系樹脂は、上記シクロオレフィンの開環重合体の水素添加物や、2種以上のシクロオレフィンを用いた開環共重合体の水素添加物であってもよいし、シクロオレフィンと鎖状オレフィン及び/又はビニル基を有する芳香族化合物などとの付加共重合体であってもよい。また、極性基が導入されていてもよい。
シクロオレフィンと鎖状オレフィン及び/又はビニル基を有する芳香族化合物との共重合体を用いて透明保護層を構成する場合、鎖状オレフィンとしては、エチレン、プロピレンなどが挙げられ、またビニル基を有する芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、核アルキル置換スチレンなどが挙げられる。このような共重合体において、シクロオレフィンからなるモノマーのユニットは50モル%以下(好ましくは15〜50モル%)であってもよい。特に、シクロオレフィンと鎖状オレフィンとビニル基を有する芳香族化合物との三元共重合体を用いる場合、シクロオレフィンからなるモノマーのユニットは、上述のように比較的少ない量とすることができる。かかる三元共重合体において、鎖状オレフィンからなるモノマーのユニットは、通常5〜80モル%、ビニル基を有する芳香族化合物からなるモノマーのユニットは、通常5〜80モル%である。
シクロオレフィン系樹脂は、適宜の市販品を用いることができる。市販品の例を挙げると、TOPAS ADVANCED POLYMERS GmbH製で、日本ではポリプラスチックス(株)から販売されている“TOPAS ”、JSR(株)から販売されている“アートン”、日本ゼオン(株)から販売されている“ゼオノア(ZEONOR)”及び“ゼオネックス(ZEONEX)”、三井化学(株)から販売されている“アペル”など(いずれも商品名)がある。このようなシクロオレフィン系樹脂を製膜してフィルムとする際には、溶剤キャスト法、溶融押出法などの公知の方法が適宜用いられる。また例えば、積水化学工業(株)から販売されている“エスシーナ”及び“SCA40 ”、JSR(株)から販売されている“アートンフィルム”、日本ゼオン(株)から販売されている“ゼオノアフィルム”など(いずれも商品名)、予め製膜されたシクロオレフィン系樹脂製のフィルムを透明保護層7及び/又は樹脂層8として用いてもよい。
樹脂層8に用いるシクロオレフィン系樹脂フィルムは、一軸延伸又は二軸延伸され、位相差が付与されたものであってもよい。この場合の延伸倍率は、通常 1.1〜5倍、好ましくは1.1〜3倍である。
一方、透明保護層7を活性エネルギー線硬化性樹脂組成物から形成する場合、前述の接着剤層2を形成する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物について説明したのと同様のものを用いることができる。透明保護層を形成するための活性エネルギー線硬化性樹脂組成物と、接着剤を形成するための活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
透明保護層7に用いられる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、具体的には、前述した接着剤層2の形成に用いられる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物と同様、エポキシ系化合物を含有するものが有効であり、さらにオキセタン系化合物を含有することも有効である。このようにエポキシ系化合物を含有し、任意にさらにオキセタン系化合物を含有する場合、通常は光カチオン重合開始剤も配合される。これらのエポキシ系化合物、オキセタン系化合物及び光カチオン重合開始剤については、先に接着剤層2についてしたのと同様の説明があてはまる。
また、特に透明保護層7に用いる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、エポキシ系化合物及び任意成分であるオキセタン系化合物に加えて、ラジカル重合性の化合物、具体的には先述したような(メタ)アクリル系化合物を含有することが有効である。(メタ)アクリル系化合物を併用することにより、硬度が高く、機械的強度に優れ、より耐久性能に優れた透明保護層とすることができる。さらには、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度や硬化速度などの調整がより容易に行えるようになる。透明保護層7のための活性エネルギー線硬化性樹脂組成物において、(メタ)アクリル系化合物は、活性エネルギー線硬化性化合物全体の量を基準に、70重量%程度まで加えることができる。(メタ)アクリル系化合物の配合量は、35〜70重量%、とりわけ40〜60重量%とすることがより好ましい。(メタ)アクリル系化合物の配合量が70重量%を超えると、偏光フィルムとの密着性が低下する傾向にある。
このような(メタ)アクリル系化合物を配合する場合は、さらに先述したような光ラジカル重合開始剤も配合される。光ラジカル重合開始剤の配合量については、先に接着剤層2について述べたのと同様の説明があてはまる。透明保護層7に用いる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物はまた、先に接着剤層2について説明したのと同様のその他の各種成分を含有することもできる。
偏光板の透明保護層7は、偏光フィルムに貼着する面と反対側の面に、防眩処理、ハードコート処理、帯電防止処理、反射防止処理などの表面処理が施されたものであってもよい。また、樹脂層8の偏光フィルムに貼着する面と反対側の面に、液晶性化合物、その高分子量化合物などからなるコート層が形成され、上述した位相差板となっていてもよい。
図2に示した形態や図3に示した形態を採用する場合は、透明保護層7を、紫外線吸収剤を含有するフィルム、又は紫外線吸収剤を含有する硬化性樹脂組成物の硬化物で構成することにより、偏光板5に紫外線吸収能を付与することができる。この場合、透明保護層7の波長380nmの光に対する透過率は、10%以下とすることが好ましい。紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸エステル系など、紫外線域に吸収を示す適宜の化合物であることができる。
〈偏光フィルムと透明保護層及び/又は樹脂層との接着〉
透明保護層7が樹脂フィルムである場合、また樹脂層8がフィルムである場合、偏光フィルム6と透明保護層7の貼着、そして偏光フィルム6と樹脂層8の貼着には、接着剤が用いられる。このために用いる接着剤は特に限定されないが、例えば、活性エネルギー線硬化性化合物を含有する硬化性樹脂組成物や、接着剤成分を水に溶解又は分散させた水系の接着剤が挙げられる。これらのなかでも、乾燥工程が不要であることから、活性エネルギー線硬化性化合物を含有する硬化性樹脂組成物を用いることが好ましい。硬化性樹脂組成物を接着剤として用いる場合には、通常、偏光フィルム6と透明保護層7、また必要に応じて偏光フィルム6と樹脂層8とを、硬化性樹脂組成物の層を介して貼合した後、この貼合物に活性エネルギー線を照射して硬化性樹脂組成物層を硬化させる。
硬化性樹脂組成物を接着剤とする場合には、前述した液晶セル基板1と偏光板5との接着に用いる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物について説明したのと同様のものを用いることができる。液晶セル基板1と偏光板5との接着に用いる硬化性樹脂組成物と、偏光フィルム6と透明保護層7との接着、また偏光フィルム6と樹脂層8との接着に用いる硬化性樹脂組成物は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
一方、接着剤成分を水に溶解又は分散させた水系の接着剤としては、ポリビニルアルコール系樹脂やウレタン樹脂を主成分とする組成物が挙げられる。
水系の接着剤の主成分としてポリビニルアルコール系樹脂を用いる場合、そのポリビニルアルコール系樹脂は、部分ケン化ポリビニルアルコールや完全ケン化ポリビニルアルコールであることができるほか、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、メチロール基変性ポリビニルアルコール、アミノ基変性ポリビニルアルコールなどの、変性されたポリビニルアルコール系樹脂であってもよい。ポリビニルアルコール系樹脂を接着剤成分とする場合、その接着剤は、ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液として調製されることが多い。接着剤中のポリビニルアルコール系樹脂の濃度は、水100重量部に対して、通常1〜10重量部程度、好ましくは1〜5重量部である。
主成分としてポリビニルアルコール系樹脂を含む接着剤には、接着性を向上させるために、グリオキザールや水溶性エポキシ樹脂などの硬化性成分又は架橋剤を添加することが好ましい。水溶性エポキシ樹脂としては、例えば、ジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミンのようなポリアルキレンポリアミンとアジピン酸のようなジカルボン酸との反応で得られるポリアミドポリアミンに、エピクロロヒドリンを反応させて得られるポリアミドポリアミンエポキシ樹脂を挙げることができる。このようなポリアミドポリアミンエポキシ樹脂の市販品の例を挙げると、住化ケムテックス(株)から販売されている“スミレーズレジン 650”及び“スミレーズレジン 675”、日本PMC(株)から販売されている“WS-525”などがある。これら硬化性成分又は架橋剤の添加量は、ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、通常1〜100重量部、好ましくは1〜50重量部である。その添加量が少ないと、接着性向上効果が小さくなり、一方でその添加量が多いと、接着剤層が脆くなる傾向にある。
水系の接着剤の主成分としてウレタン樹脂を用いる場合、適当な組成物の例として、ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂とグリシジルオキシ基を有する化合物との混合物を挙げることができる。ここでいうポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂とは、ポリエステル骨格を有するウレタン樹脂であって、その中に少量のイオン性成分(親水成分)が導入されたものである。かかるアイオノマー型ウレタン樹脂は、乳化剤を使用せずに直接、水中で乳化してエマルジョンとなるため、水系の接着剤として好適である。ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂を偏光板用の接着剤とすることは公知である。例えば、特開 2005-70140 号公報及び特開 2005-181817号公報には、ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂とグリシジルオキシ基を有する化合物との混合物を接着剤として、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光フィルムにシクロオレフィン系樹脂フィルムを接合する形態が示されている。
[光学積層体の製造方法]
以上説明した光学積層体は、以下の(1)硬化性樹脂組成物層形成工程、(2)貼合工程、及び(3)硬化工程を備える方法により、有利に製造することができる。
(1)ポリビニルアルコール系樹脂に二色性色素が吸着配向された偏光フィルムを有する偏光板5の表面に、分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有するエポキシ系化合物を含有し、さらに組成物の固形分100重量部あたり 0.3〜10重量部の光増感剤を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の層を形成する硬化性樹脂組成物層形成工程、
(2)液晶セル基板1に、上記の硬化性樹脂組成物層形成工程で偏光板5の表面に形成された硬化性樹脂組成物の層を貼り合わせる貼合工程、及び
(3)上記貼合工程で得られる液晶セル基板1/硬化性樹脂組成物層/偏光板5からなる貼合物の偏光板5側から、可視光線、紫外線、X線、又は電子線のような活性エネルギー線を照射し、硬化性樹脂組成物層を硬化させて接着剤層2とする硬化工程。
この製造方法において、偏光板5は、偏光フィルム単独であってもよいし、上述の如く予め他の層が積層されたものであってもよい。偏光フィルムの片面に、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる透明保護層を形成する場合、あるいは活性エネルギー線硬化性樹脂組成物からなる接着剤を介してフィルムを積層する場合、上記硬化工程において、接着剤層2となる硬化性樹脂組成物層の硬化と同時に、透明保護層の硬化、あるいは偏光フィルムと他のフィルムを接着するための接着剤の硬化を行うことも可能である。以下、各工程について具体的に説明する。
まず、硬化性樹脂組成物層形成工程(1)において、偏光板5の表面に、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の層を形成するには、偏光板5の液晶セル基板1への貼合面に、直接上記した硬化性樹脂組成物を塗工し、必要に応じて乾燥する方法や、別に用意される透明樹脂からなる基材フィルムに、硬化性樹脂組成物を塗工し、必要に応じて乾燥した後、その硬化性樹脂組成物の塗布層を偏光板5に転写する方法などが採用できる。後者の方法を採用した場合は、その後基材フィルムを除去し、次の貼合工程に供する。基材フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムを代表例とするポリエステル系樹脂フィルム、ポリカーボネートフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、ポリスチレンフィルムなどを用いることができる。基材フィルムの硬化性樹脂組成物が塗工される面は、剥離処理が施されていてもよい。
図2に示すように、偏光フィルム6における液晶セル基板1側とは反対側の面に透明保護層7を設ける場合であって、その透明保護層7を硬化性樹脂組成物の硬化物で構成する場合には、偏光フィルム6の表面に、この透明保護層7となる硬化性樹脂組成物の層も設けておき、透明保護層7となる層の硬化と、接着剤層2となる層の硬化を同時に行うことが好ましい。透明保護層7となる硬化性樹脂組成物の層を別の基材フィルム上に形成し、これを偏光フィルム6に貼り合わせる場合、その基材フィルムは、後の硬化工程までそのままとし、硬化工程が終わった後、剥離するのが好ましい。
その後、貼合工程(2)においては、偏光板5に設けられた接着剤層2を、液晶セル基板1に貼り合わせる。次いで硬化工程(3)においては、液晶セル基板1/硬化性樹脂組成物層/偏光板5の順に積層された貼合物の偏光板5側から、可視光線、紫外線、X線、又は電子線のような活性エネルギー線を照射することにより、硬化性樹脂組成物層を硬化させて接着剤層2とし、光学積層体を得る。この際、偏光フィルム6における液晶セル基板1側とは反対側の面に透明保護層7を形成するための硬化性樹脂組成物層を設けていた場合には、この透明保護層7とするための硬化性樹脂組成物も同時に硬化させることができる。透明保護層7の上に基材フィルムを設けていた場合には、最後にこの基材フィルムを剥離除去する。
一方、例えば、図2に示すような偏光フィルム6の片面に樹脂フィルムからなる透明保護層7を有する偏光板5、又は図3に示すような偏光フィルム6のもう一方の面にフィルムからなる樹脂層8を有する偏光板5を用いる場合であって、偏光フィルム6と透明保護層7、また偏光フィルム6と樹脂層8とを、硬化性樹脂組成物からなる接着剤で接着させる場合には、偏光フィルム6、透明保護層7及び/又は樹脂層8の接合面に硬化性樹脂組成物を塗布し、その組成物の層を介して偏光フィルム6と透明保護層7(及び/又は樹脂フィルム8)とを積層し、その他は上と同様にして、液晶セル基板1/硬化性樹脂組成物層/偏光板5の順に積層された貼合物を得た後、この貼合物に上と同様の方法で活性エネルギー線を照射すればよい。
なお、液晶セル基板1と偏光板5とを接着するための硬化性樹脂組成物層を、偏光板5の表面に形成するのではなく、液晶セル基板1における偏光板との貼合面にスピンコート法などによって塗布し、そこに偏光板5を重ねて、偏光板5側から活性エネルギー線を照射し、硬化性樹脂組成物の層を硬化させる方法により、光学積層体を製造することもできる。ただ、生産の容易さも考慮すれば、偏光板5の片面に、先述した硬化性樹脂組成物の層を形成し、液晶セル基板1にその硬化性樹脂組成物の層を貼り合わせた後、それを硬化させて接着剤層2とする方法が有利である。
接着剤層や透明保護層を形成する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を、偏光板、樹脂フィルム又は基材フィルムに塗工する手段は、特に制限されるものでなく、例えば、ドクターブレード、ワイヤーバー、ダイコーター、カンマコーター、グラビアコーターなど、種々の塗工方式が利用できる。また、各塗工方式には各々最適な粘度範囲があるため、溶剤を用いて粘度調整を行うことも有用な技術である。このための溶剤としては、先に説明したのと同様のものを用いることができる。
活性エネルギー線の照射に用いる光源は、特に限定されないが、400nm以下の波長に発光分布を有する、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプなどを用いることができる。
硬化性樹脂組成物への光照射強度は、組成物毎に異なるが、光カチオン重合開始剤及び必要に応じて配合される光ラジカル重合開始剤の活性化に有効な波長領域における照射強度が10〜2,500mW/cm2となるようにすることが好ましい。光照射強度が小さいと、反応時間が長くなりすぎ、一方でその強度が大きすぎると、ランプから輻射される熱及び活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の重合時の発熱により、硬化性樹脂組成物の黄変や偏光フィルムの劣化を生じる可能性がある。
硬化性樹脂組成物への光照射時間は、やはり組成物毎に制御されるものであって、特に限定されないが、照射強度と照射時間の積で表される積算光量が10〜2,500mJ/cm2となるように設定されることが好ましい。積算光量が少ないと、重合開始剤由来の活性種の発生が十分でなく、得られる接着剤層の硬化が不十分となる可能性がある。一方で、その積算光量を多くしようとすると、照射時間が非常に長くなり、生産性にとって不利になる。なお、活性エネルギー線の照射は、偏光フィルムの偏光度や透過率などの各種性能が低下しない範囲で行われることが好ましい。
[液晶表示装置]
本発明の光学積層体10〜12は、その液晶セル基板1の偏光板5が貼合されている面とは反対側に、もう一つの液晶セル基板を配置し、両者の間に液晶を挟持することで、液晶セル又は液晶パネルとすることができる。この液晶セル又は液晶パネルを表示素子として、液晶表示装置が構成される。2枚の液晶セル基板間に液晶が封入された状態の液晶セル自体を図1〜3における液晶セル基板1とし、その一方又は双方の表面に、本発明に従って偏光板を貼合し、液晶パネルとすることもできる。本発明の光学積層体は、熱衝撃試験などに対する耐久性に優れるものであることから、上記のようにして作製される液晶表示装置も同様に、熱衝撃試験などに対する耐久性に優れるとともに、薄型軽量化が図られたものとなる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。例中、使用量を表す部は、特に断りのない限り重量基準である。また、以下の例において用いた光カチオン重合開始剤“UVACURE 1590”(化学名は後記)は、プロピレンカーボネート溶液の形でメーカーのダイセル・サイテック(株)から入手したものであるが、以下では、その有効成分量で表示した。
さらに、以下の例で用いた光増感剤は、いずれも川崎化成工業(株)から入手した次の商品名の化合物であり、以下ではそれぞれの商品名で表示する。ただし、表では、冠称の「ANTHRACURE」を省略して番号のみで表示する。
ANTHRACURE UVS-1221 : 9,10−ジプロポキシアントラセン、
ANTHRACURE UVS-1331 : 9,10−ジブトキシアントラセン。
[製造例1](接着剤組成物の調製)
次の各成分を混合して、紫外線硬化性接着剤組成物Aを調製した。
(紫外線硬化性接着剤組成物A)
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート〔ダイセル化学(株)製の“セロキサイド 2021P”) 75部
ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル〔東亞合成(株)製の“アロンオキセタン OXT-221”〕 25部
4,4′−ビス(ジフェニルスルホニオ)ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート系の光カチオン重合開始剤〔ダイセル・サイテック(株)製の“UVACURE
1590”〕 2.5部
シリコーン系レベリング剤〔東レ・ダウコーニング(株)製の“SH710 ”〕 0.2部
[実施例1]
(a)トリアセチルセルロースを保護フィルムとする偏光板
ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している偏光フィルムの片面に、紫外線吸収剤を含有する厚さ40μm のトリアセチルセルロースフィルム(波長380nmの光に対する透過率は7%)が、ポリビニルアルコール系接着剤を介して貼合されている偏光板(住友化学(株)製の“SR0661A-XNSY”、厚さ約70μm )を用意した。この偏光板は、波長380nm の光に対して1.3%の透過率を示した。
(b)光増感剤入り接着剤組成物の調製
製造例1で調製した紫外線硬化性接着剤組成物Aの100部に対して、光増感剤である“ANTHRACURE UVS-1221”を0.3部混合し、光増感剤入り接着剤組成物を調製した。
(c)光学積層体の作製
上記(a)で用意した偏光板を8cm×8cmのサイズに裁断し、トリアセチルセルロースフィルムが貼合されていないポリビニルアルコール面に、バーコーター〔第一理化(株)製〕を用いて、上記(b)で調製した光増感剤入り接着剤組成物を塗工した。接着剤組成物を塗工するときの膜厚は粘度によって変化するため、バーコーターの番線の番号を変えて硬化後の膜厚が2μm となるように調節した。
次に、透明ガラス基板(液晶セル基板となるもの)の一方の面に、上記接着剤組成物の塗膜を有する偏光板を、その塗膜側が透明ガラス基板との貼合面となるように、貼付装置(フジプラ(株)製の“LPA3301 ”)を用いて貼合した。この貼合品の偏光板側から、フュージョンUVシステムズ社製の“Dバルブ”により積算光量1,500mJ/cm2で紫外線を照射し、接着剤組成物を硬化させて光学積層体を作製した。
[実施例2〜8]
実施例1の(b)における光増感剤の種類及び添加量を表1のように変更し、その他は実施例1と同様にして光学積層体を作製した。
[実施例9]
(a)ポリエチレンテレフタレートを保護フィルムとする偏光板の作製
紫外線吸収剤を含有する厚さ38μm のポリエチレンテレフタレートフィルム(波長
380nmの光に対する透過率は2%)の片面に、バーコーター〔第一理化(株)製〕を用いて、製造例1で調製した紫外線硬化性接着剤組成物Aを硬化後の厚みが2μm となるように塗工した。次に、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している偏光フィルムの片面に、この紫外線硬化性接着剤組成物Aの塗膜を有するポリエチレンテレフタレートフィルムを、塗膜面と偏光フィルムが重なるように貼付装置(フジプラ(株)製の“LPA3301 ”)を用いて貼合した。この貼合品の偏光フィルム側から、フュージョンUVシステムズ社製の“Dバルブ”により積算光量1,500mJ/cm2で紫外線を照射し、紫外線硬化性接着剤組成物Aを硬化させ、片面に紫外線吸収能を有するポリエチレンテレフタレートフィルムが貼合された偏光板を作製した。この偏光板は、波長380nmの光に対して0.2%の透過率を示した。
(b)光増感剤入り接着剤組成物の調製
製造例1で調製した紫外線硬化性接着剤組成物Aの100部に対して、光増感剤である“ANTHRACURE UVS-1221”を0.5部混合し、光増感剤入り接着剤組成物を調製した。
(c)光学積層体の作製
上記(a)で作製した片面にポリエチレンテレフタレートフィルムを有する偏光板、及び上記(b)で調製した光増感剤入り接着剤組成物を用い、その他は実施例1の(c)と同様にして光学積層体を作製した。
[実施例10及び11]
実施例9の(b)における光増感剤の添加量を表1のように変更し、その他は実施例9と同様にして光学積層体を作製した。
[比較例1]
実施例1の(b)において光増感剤を添加せず、製造例1で調製した紫外線硬化性接着剤組成部Aをそのまま用いて、その他は実施例1と同様の方法で光学積層体を作製した。
[比較例2]
実施例1の(b)において、光増感剤の添加量を 0.1部に変更し、その他は実施例1と同様の方法で光学積層体を作製した。
[比較例3]
実施例9の(b)において光増感剤を添加せず、製造例1で調製した紫外線硬化性接着剤組成部Aをそのまま用いて、その他は実施例9と同様の方法で光学積層体を作製した。
[比較例4]
実施例1の(a)に示したのと同じ片面にトリアセチルセルロースフィルムが貼合されている偏光板を用い、そのトリアセチルセルロースフィルムが貼合されていないポリビニルアルコール面にアクリル系粘着剤層を形成した。この粘着剤付き偏光板を8cm×8cmのサイズに裁断し、そのアクリル系粘着剤層を、実施例1の(c)で用いたのと同じ透明ガラス基板の一方の面に貼合した。この貼合品を、50℃のオートクレーブ中、圧力5kg/cm2(約0.5MPa )で20分間処理して、光学積層体を作製した。
[光学積層体の粘着耐久試験]
以上の実施例及び比較例で作製した光学積層体に対し、−35℃で1時間保持する過程と70℃で1時間保持する過程を1サイクルとして、これを300回繰り返すヒートショック試験を行った。試験後の偏光板を目視で観察して以下の基準で評価し、結果を表1にまとめた。
(ヒートショック試験の評価基準)
○:偏光フィルムに浮きや剥がれが全く認められず、割れも認められない。
△:偏光フィルムに浮きや剥がれは認められないものの、割れが認められる。
×:偏光フィルムに浮きや剥がれが認められる。
Figure 2012078621
表1に示すように、接着剤組成物が光増感剤を含有しない比較例1及び3、並びに光増感剤を含有するがその量が少ない比較例2は、ヒートショック試験により偏光フィルムに浮きや剥がれが認められた。これは、接着剤組成物層の硬化が十分でなかったためと考えられる。一方、偏光板とガラス基板の貼合に粘着剤を用いた比較例4は、ヒートショック試験により偏光フィルムに浮きや剥がれが認められず、偏光板とガラス基板は接着していたが、偏光フィルムに割れが認められた。これは、偏光フィルムの収縮を粘着剤層だけでは十分に吸収しきれなかったためと考えられる。
これに対し、本発明で規定する量の光増感剤が配合された接着剤組成物を用いた実施例1〜11は、ヒートショック試験により偏光フィルムに浮きや剥がれが認められず、かつ割れも認められず、偏光板又は光学積層体が薄型化されていながら、良好な耐久性を有していた。
1……液晶セル基板、 2……接着剤層、 5……偏光板、 6……偏光フィルム、
7……透明保護層、 8……樹脂層、 10,11,12……光学積層体。

Claims (7)

  1. 液晶セル基板と、ポリビニルアルコール系樹脂に二色性色素が吸着配向された偏光フィルムを有する偏光板とが、接着剤層を介して貼合されており、
    前記接着剤層は、分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有するエポキシ系化合物を含有し、さらに組成物の固形分100重量部あたり 0.3〜10重量部の光増感剤を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物であることを特徴とする光学積層体。
  2. 前記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、オキセタン系化合物をさらに含有する請求項1に記載の光学積層体。
  3. 前記接着剤層は、10μm 以下の厚さを有する請求項1又は2に記載の光学積層体。
  4. 前記偏光板は、200μm 以下の膜厚を有する請求項1〜3のいずれかに記載の光学積層体。
  5. 前記偏光板は、前記偏光フィルムと、その片面に積層された透明保護層とを有し、その偏光フィルムの前記透明保護層とは反対側の面で、前記接着剤層を介して前記液晶セルに貼合されている請求項1〜4のいずれかに記載の光学積層体。
  6. 前記偏光板は、波長380nmの光に対する透過率が5%以下である請求項1〜5のいずれかに記載の光学積層体。
  7. ポリビニルアルコール系樹脂に二色性色素が吸着配向された偏光フィルムを有する偏光板の表面に、分子内に少なくとも1個のエポキシ基を有するエポキシ系化合物を含有し、さらに組成物の固形分100重量部あたり 0.3〜10重量部の光増感剤を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の層を形成する工程、
    液晶セル基板に、前記偏光板の表面に形成された硬化性樹脂組成物の層を貼り合わせる工程、及び
    液晶セル基板に貼合された偏光板側から活性エネルギー線を照射し、前記硬化性樹脂組成物の層を硬化させて接着剤層とする工程
    を備えることを特徴とする光学積層体の製造方法。
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