JP2012076300A - 感熱記録材料 - Google Patents

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義宗 青嵜
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Abstract

【課題】画像保存性(特に耐熱性、耐光性および耐可塑剤性)に優れた感熱記録材料を提供すること。
【解決手段】電子供与性ロイコ染料と電子受容性顕色剤とを含有する感熱発色層を支持体上に有する感熱記録材料であって、平均粒径(D50)が0.1μm〜0.5μmである1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンを、感熱発色層が含有することを特徴とする感熱記録材料。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子供与性ロイコ染料と電子受容性顕色剤との発色反応を利用した感熱記録材料に関する。
一般に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料(以下、単に「染料」ともいう。)と、加熱した時に該染料と反応して発色する電子受容性顕色剤(以下、単に「顕色剤」ともいう。)とを含有する感熱発色層を有する感熱記録材料は、広く実用化されている。かかる感熱記録材料への画像(情報)の記録は、通常、サーマルヘッドにより感熱発色層の画像とすべき部分を加熱することによって行われる。この感熱記録方式は、従来公知の他の記録方式に比べて、記録時に騒音がない、現像および定着の必要がない、メンテナンスフリーである、機器が比較的安価である、コンパクトである、得られる画像の発色が非常に鮮明である等の特徴があり、ファクシミリ、コンピューターの端末プリンタ、自動券売機、計測用レコーダー、屋外で使用されるハンディターミナル等に広範囲に採用されている。また、感熱記録材料は、このような種々の機器の出力用紙のほか、高保存性が要求される金券用紙等としても使用されるようになってきている。
ところで、感熱記録材料が、各種チケット、レシート、ラベル、銀行のATM用出力紙(シート)、ガス、電気および水道の検針用出力紙(シート)、車馬券等の金券等として使用される場合、プラスチックフィルムや合成皮革等に長期間接した状態で保管されても印字部の読み取り適性に問題を生じないようにするため、さらに長時間日光にさらされても記録画像が消色したり白紙部が変色したりしないようにするため、感熱記録材料に対して、耐可塑剤性、耐油性、耐光性および耐熱性などが求められている。このため、保存性が高いとされる特定のジフェニルスルホン誘導体を用いた感熱記録材料が開示されている(特許文献1)。また、保存性に乏しい顕色剤を使用する場合は、その保存性を向上させるために、ヒンダードフェノール系化合物を画像安定化剤として含有させた感熱記録材料が開示されている(特許文献2、3)。
特開2003−212841号公報 特開2009−166250号公報 特開平6−127124号公報
しかしながら、ヒンダードフェノール系化合物を含有させた感熱記録材料は、耐熱性は向上するものの、耐可塑剤性や耐光性(特に白紙部の変色抑制)は満足いくものではなかった。
本発明が解決しようとする課題は、画像保存性(特に耐熱性、耐光性および耐可塑剤性)に優れた感熱記録材料を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、電子供与性ロイコ染料と電子受容性顕色剤とを含有する感熱発色層を支持体上に有する感熱記録材料において、該感熱発色層中に、画像安定化剤として、平均粒径(D50)が0.1μm〜0.5μmである微粒子化した1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンを分散・含有させることにより、耐熱性、耐光性、耐可塑剤性等が極めて高くなることを見出し、以下の本発明を完成するに至った。
[1] 電子供与性ロイコ染料と電子受容性顕色剤とを含有する感熱発色層を支持体上に有する感熱記録材料であって、平均粒径(D50)が0.1μm〜0.5μmである1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンを、感熱発色層が含有することを特徴とする感熱記録材料。
[2] 電子受容性顕色剤が、下記式(1):
Figure 2012076300
(式(1)中、
1は、炭素数が1〜12である直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、または炭素数が2〜12である直鎖状若しくは分岐状の不飽和炭化水素を表し、
2〜R7は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、または炭素数が1〜12である直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、または炭素数が2〜12である直鎖状若しくは分岐状のアルケニル基を表し、
n、o、p、q、rおよびsは、それぞれ独立して、0〜4の整数を表し、
mは、0〜5の整数を表し、
各Aは、それぞれ独立して、炭素数が1〜12である直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基、または炭素数が2〜12である直鎖状若しくは分岐状の2価の不飽和炭化水素基を表し、各Aは、エーテル結合を有してもよい。)
で表されるジフェニルスルホン誘導体であることを特徴とする上記[1]に記載の感熱記録材料。
[3] ジフェニルスルホン誘導体が、1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−4−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ブタンであることを特徴とする上記[2]に記載の感熱記録材料。
[4] 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンの含有量が、電子受容性顕色剤1重量部に対して、0.01〜10重量部であることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれか一つに記載の感熱記録材料。
本発明によれば、画像保存性(特に、耐熱性、耐光性、耐可塑剤性)に優れた感熱記録材料を提供することができる。本発明の感熱記録材料は、例えば、各種チケット、レシート、ラベル、銀行のATM用出力紙(シート)、ガス、電気、水道等の検針用出力紙(シート)、車馬券等の金券、等として特に好適に使用することができる。
実施例で使用した1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンのX線回折チャートである。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々に変更して実施することができる。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
以下、本発明の感熱記録材料に含まれる各成分について、順に説明する。
<1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン>
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンとしては、CuKα線のX線源を用いたX線回折測定において、
(1)回折角(2θ)=6.4°〜6.6°の範囲に最大の回折X線ピークを示し、さらに、(2θ)=13.0°〜13.2°の範囲、および、(2θ)=19.6°〜19.8°の範囲のいずれか一方に2番目に強い回折X線ピークを示し、いずれか他方に3番目に強い回折X線ピークを示す結晶構造を有する水和物が好ましく;
(2)回折角(2θ)=6.4°〜6.6°の範囲に最大の回折X線ピークを示し、(2θ)=13.0°〜13.2°の範囲に2番目に強い回折X線ピークを示し、(2θ)=19.6°〜19.8°の範囲に3番目に強い回折X線ピークを示す結晶構造を有する水和物がより好ましい。
また、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンの融点は、好ましくは100℃〜140℃、より好ましくは110℃〜135℃である。なお、ここでいう融点は、JIS K 0064に準拠して測定される融点である。
このような好ましい結晶構造や融点を示す1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンとしては、例えば、特開昭56−40629号公報に記載されている化合物、大阪新薬株式会社製のOS−930(商品名)、吉富製薬株式会社製のヨシノックス930(商品名)等が挙げられる。
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンの平均粒径(D50)は、0.1μm〜0.5μmが好ましく、0.1μm〜0.3μmがより好ましく、0.1μm〜0.2μmが殊更好ましい。1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンの平均粒径が、0.5μmを超えると耐熱性、耐光性、耐可塑剤性の画像保存性の向上がみられない場合があり、一方、0.1μmより小さいと、白紙部の地肌発色が見られ画像保存性が低下する傾向がある。
なお、本明細書における平均粒径とは、個数基準分布での体積平均粒径(メジアン径D50)のことであり、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置で測定することができる。例えば、日機装株式会社製のレーザー回折・散乱式粒度分析計マイクロトラックMT3000により測定することができる。
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンを、平均粒径(D50)が0.1μm〜0.5μmである微粒子にする方法は、特に限定されるものではないが、例えば、ビーズ径(φ)0.3mm径以下のマイクロビーズを使用した湿式粉砕機を用いて、これを微粒子化することができる。湿式粉砕機の具体例としては、寿工業(株)製のウルトラアペックスミル(UAM−015型、UAM−05型、UAM−1型、UAM−2型、UAM−5型、UAM−10型、UAM−30型、スーパーアペックスミル(SAM−05型、SAM−1型、SAM−2型、SAM−5型、SAM−10型、SAM−30型)、アシザワファインテック(株)製のスターミルLMZ(LMZ06、LMZ2、LMZ4、LMZ10、LMZ25、LMZ60)やスターミルZRS(ZRS2、ZRS4、ZRS10)などが挙げられる。
感熱発色層中の1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンの含有量は、後述する電子受容性顕色剤1重量部に対して、好ましくは0.01重量部〜10重量部、より好ましくは0.02重量部〜2重量部、さらに好ましくは0.05重量部〜0.5重量部である。
<電子受容性顕色剤>
本発明において、電子受容性顕色剤としては、例えば、感圧または感熱記録紙の分野において公知である電子受容性顕色剤や、電子受容性である種々の化合物または酸化剤を使用することができる。電子受容性顕色剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。電子受容性顕色剤として、下記式(1)で表されるジフェニルスルホン酸誘導体が好ましい。
Figure 2012076300
式(1)中、R1は、炭素数が1〜12である直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、または炭素数が2〜12である直鎖状若しくは分岐状の不飽和炭化水素を表す。式(1)中のR1がアルキル基である場合、その炭素数は、好ましくは1〜5、より好ましくは1〜4である。R1のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基等が挙げられる。また、式(1)中のR1が不飽和炭化水素基である場合、その炭素数は、好ましくは2〜5である。R1の不飽和炭化水素基としては、例えば、エチレン基、1−プロピレン基、2−プロピレン基、イソプロピレン基、1−ブチレン基、2−ブチレン基、3−ブチレン基等のアルケニル基、およびエチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアルキニル基が挙げられる。R1の不飽和炭化水素基としては、アルケニル基が好ましい。
式(1)中、R2〜R7は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、または炭素数が1〜12である直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、または炭素数が2〜12である直鎖状若しくは分岐状のアルケニル基を表す。ハロゲン原子としては、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素が挙げられる、塩素、臭素が特に好ましい。また、R2〜R7のアルキル基の説明は、R1のアルキル基の説明と同じである。また、R2〜R7のアルケニル基の炭素数は、好ましくは2〜5である。R2〜R7のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基、2−メチル−2−プロペニル基等が挙げられる。これらの中でも、ビニル基、アリル基が好ましい。
式(1)中、n、o、p、q、rおよびsは、それぞれ独立して、0〜4の整数、好ましくは0〜2の整数、より好ましくは0を表す。nが複数である場合、各R2は、同一でも異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。o、p、q、rおよびsが複数である場合、各R2と同様に、各R3〜各R7は、同一でも異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
式(1)中、mは、0〜5の整数、好ましくは0〜2の整数、より好ましくは0を表す。
式(1)中、各Aは、それぞれ独立して、炭素数が1〜12である直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基、または炭素数が2〜12である直鎖状若しくは分岐状の2価の不飽和炭化水素基を表す。各A(即ち、アルキレン基または2価の不飽和炭化水素基)は、エーテル結合を有してもよい。Aとしては、アルキレン基が好ましく、エーテル結合を有さないアルキレン基がより好ましい。
Aのアルキレン基の炭素数は、好ましくは2〜6、より好ましくは3〜4である。アルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、メチルエチレン基、メチレンエチレン基、エチルエチレン基、1,2−ジメチルエチレン基、1−メチルトリメチレン基、1−メチルテトラメチレン基、1,3−ジメチルトリメチレン基、1−エチル−4−メチル−テトラメチレン基等が挙げられる。これらの中でも、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基が好ましい。
Aの2価の不飽和炭化水素基の炭素数は、好ましくは2〜6、より好ましくは2〜4である。2価の不飽和炭化水素基としては、例えば、ビニレン基、エチニレン基、プロペニレン基、2−ブテニレン基、2−ブチニレン基、1−ビニルエチレン基等が挙げられる。これらの中でも、プロペニレン基、2−ブテニレン基が好ましい。
エーテル結合を有するAとしては、例えば、エチレンオキシエチレン基、テトラメチレンオキシテトラメチレン基、エチレンオキシエチレンオキシエチレン基、エチレンオキシメチレンオキシエチレン基、1,3−ジオキサン−5,5−ビスメチレン基等が挙げられる。これらの中でも、エチレンオキシエチレン基、エチレンオキシエチレンオキシエチレン基が好ましい。
式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体としては、1種を単独で使用してもよく、2種以上の混合物を使用してもよい。例えば、mの値が互いに異なる式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体の混合物を使用してもよい。
式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体は、様々な合成方法で容易に得ることができる。例えば、式(3):
Figure 2012076300
(式中、R1は前記と同義であり、R21およびR22は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、または炭素数が1〜12であるアルキル基、または炭素数が2〜12であるアルケニル基を表し、tおよびuは、それぞれ独立して、0〜4の整数を表す。)
で表される化合物と、式(4):
Figure 2012076300
(式中、Aは前記と同義である。)
で表される化合物とを塩基性触媒存在下で反応させて、該反応で得られた化合物と、式(5):
Figure 2012076300
(式中、R23およびR24は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、または炭素数が1〜12であるアルキル基、または炭素数が2〜12であるアルケニル基を表し、vおよびwは、それぞれ独立して、0〜4の整数を表す。)
で表される化合物とを、塩基性触媒存在下で反応させることによって、式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体を得ることができる。
前記の合成反応は、原料および反応生成物を溶解し得るとともに反応に不活性な適当な溶媒(例えば、水、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトニトリル、トルエン、クロロホルム、ジエチルエーテル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジエチルケトン、エチルメチルケトン、アセトン、テトラヒドロフラン等)中で、反応温度0℃〜150℃で数時間から数十時間行われる。反応後、目的化合物を精製してもよい。精製方法としては、上述の溶媒を用いた再結晶またはシリカゲルカラムクロマトグラフィーなどが挙げられる。
式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体としては、例えば、以下の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない:1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−2−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]エタン、1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−3−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]プロパン、1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−4−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ブタン、1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−5−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ペンタン、1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−6−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ヘキサン、1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−7−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ヘプタン、1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−8−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]オクタン、4−(4−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ブトキシ)−4’−(4−[4−(4−メトキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ブトキシ)ジフェニルスルホン、4−(4−(2−(4−(4−(2−(4−(4−(2−(4−(4−メトキシフェニルスルホニル)フェノキシ)ブトキシ)フェニルスルホニル)フェノキシ)ブトキシ)フェニルスルホニル)フェノキシ)ブトキシ)フェニルスルホニル)フェノール等が挙げられる。これらのジフェニルスルホン誘導体は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、発色感度と保存性のバランスの点から、1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−4−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ブタンが好ましい。
また、電子受容性顕色剤として、上述したジフェニルスルホン誘導体以外の顕色剤(以下「他の顕色剤」ともいう)を併用してもよい。他の顕色剤としては、例えば、活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシフェニル−4’−ベンジルオキシフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルフェニルスルホン、特開平8−59603号公報に記載のアミノベンゼンスルホンアミド誘導体、ビス(4−ヒドロキシフェニルチオエトキシ)メタン、1,5−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1,3−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、ジ(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、2,2’−チオビス(3−tert−オクチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェノール)、国際公開WO02/081229号パンフレットまたは特開2002−301873号公報に記載の化合物等が挙げられる。
また、N,N’−ジ−m−クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、p−クロロ安息香酸、没食子酸ステアリル、ビス[4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸亜鉛]2水和物、4−[2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ]サリチル酸、4−[3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ]サリチル酸、5−[p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル]サリチル酸の芳香族カルボン酸およびこれらの芳香族カルボン酸の、亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属塩との塩、さらにはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等が挙げられる。これらの他の顕色剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、特開平10−258577号公報に記載の高級脂肪酸金属複塩や多価ヒドロキシ芳香族化合物等の金属キレート型発色成分を使用してもよい。
電子受容性顕色剤の平均粒径(D50)は、0.5μm〜5μmが好ましく、0.5μm〜1.5μmがより好ましく、0.5μm〜1.0μmがさらに一層好ましく、0.5μm〜0.9μmがとりわけ好ましい。この平均粒径が0.5μmより小さいと、感熱発色層の着色を防止する効果が不十分となる傾向があり、5μmを超えると発色感度が低下する傾向がある。
感熱発色層中の電子受容性顕色剤の含有量は、要求される性能および記録適性に従って適宜決定されるが、後述する電子供与性ロイコ染料1重量部に対して、好ましくは0.1重量部〜10重量部、より好ましくは0.5重量部〜5重量部である。この含有量が多すぎると保存性が低下する場合があり、少なすぎると印字濃度が低くなったり、保存性が低下したりする場合がある。
<電子供与性ロイコ染料>
電子供与性ロイコ染料としては、従来の感圧あるいは感熱記録分野において公知である無色ないし淡色のものを制限なく使用できる。トリフェニルメタン系化合物、フルオラン系化合物、フルオレン系、ジビニル系化合物等が、好ましい電子供与性ロイコ染料である。以下に代表的な無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料(染料前駆体)の具体例を示す。また、これらの染料(染料前駆体)は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<トリフェニルメタン系ロイコ染料>
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド〔別名:クリスタルバイオレットラクトン〕;
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド〔別名:マラカイトグリーンラクトン〕
<フルオラン系ロイコ染料>
3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン;
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン;
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン;
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン;
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン;
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン;
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン;
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン;
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−メチルアニリノ)フルオラン;
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアニリノフルオラン;
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアミノフルオラン;
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ベンジルアミノフルオラン;
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン;
3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン;
3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン;
3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−p−メチルアニリノフルオラン;
3−ジエチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン;
3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン;
3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン;
3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン;
3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン;
3−ジエチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン;
3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン;
3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオラン;
3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔c〕フルオラン;
3−ジブチルアミノ−6−メチル−フルオラン;
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン;
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン;
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン;
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン;
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン;
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン;
3−ジブチルアミノ−6−メチル−クロロフルオラン;
3−ジブチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン;
3−ジブチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン;
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−p−メチルアニリノフルオラン;
3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン;
3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン;
3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン;
3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン;
3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン;
3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン;
3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン;
3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン;
3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン;
3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン;
3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン;
3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン;
3−(N−エチル−N−キシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン;
3−(N−エチル−p−トルイディノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン;
3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン;
3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロロ−7−アニリノフルオラン;
3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン;
3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン;
3−(N−エチル−N−エトキシプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン;
3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン;
2−(4−オキサヘキシル)−3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン;
2−(4−オキサヘキシル)−3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン;
2−(4−オキサヘキシル)−3−ジプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン;
2−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン;
2−メトキシ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン;
2−クロロ−3−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン;
2−クロロ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン;
2−ニトロ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン;
2−アミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン;
2−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン;
2−フェニル−6−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン;
2−ベンジル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン;
2−ヒドロキシ−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン;
3−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン;
3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン;
3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジブチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン;
2,4−ジメチル−6−〔(4−ジメチルアミノ)アニリノ〕−フルオラン
<フルオレン系ロイコ染料>
3,6,6’−トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9,3’−フタリド〕;
3,6,6’−トリス(ジエチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9,3’−フタリド〕
<ジビニル系ロイコ染料>
3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド;
3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド;
3,3−ビス−〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド;
3,3−ビス−〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
<その他のロイコ染料>
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド;
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド;
3−(4−シクロヘキシルエチルアミノ−2−メトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド;
3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド;
3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(3’−ニトロ)アニリノラクタム;
3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4’−ニトロ)アニリノラクタム;
1,1−ビス−〔2’,2’,2”,2”−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジニトリルエタン;
1,1−ビス−〔2’,2’,2”,2”−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2−β−ナフトイルエタン;
1,1−ビス−〔2’,2’,2”,2”−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジアセチルエタン;
ビス−〔2,2,2’,2’−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−メチルマロン酸ジメチルエステル
電子供与性ロイコ染料の含有量は、要求される性能等に従って適宜決定されるが、感熱発色層(固形分)中、好ましくは5重量%以上、より好ましくは8重量%以上、特に好ましくは10重量%以上であり、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下、特に好ましくは25重量%以下である。この含有量が多すぎると感熱発色層(感熱記録体の白紙部)が着色する場合がある。逆に、この含有量が少なすぎると発色感度が低下したり、印字濃度が低下したり、保存性が低下する場合がある。
<感熱発色層が含有し得る他の成分>
感熱発色層は、本発明の効果を阻害しない範囲で、上述した電子供与性ロイコ染料等以外の他の成分を含有することができる。他の成分としては、例えば、増感剤、バインダー、架橋剤、顔料、滑剤等を挙げることができる。他の成分は、それぞれ、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<増感剤>
増感剤としては、従来公知のものを制限なく使用することができる。増感剤としては、例えば、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アマイド、エチレンビスアミド、モンタン酸ワックス、ポリエチレンワックス、1,2−ジ−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−ベンジルビフェニル、β−ベンジルオキシナフタレン、4−ビフェニル−p−トリルエーテル、m−ターフェニル、1,2−ジフェノキシエタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(p−クロロベンジル)、シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)、テレフタル酸ジベンジル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−α−ナフチルカーボネート、1,4−ジエトキシナフタレン、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、o−キシレン−ビス−(フェニルエーテル)、4−(m−メチルフェノキシメチル)ビフェニル、4,4’−エチレンジオキシ−ビス−安息香酸ジベンジルエステル、ジベンゾイルオキシメタン、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エチレン、ビス[2−(4−メトキシ−フェノキシ)エチル]エーテル、p−ニトロ安息香酸メチル、p−トルエンスルホン酸フェニルなどが挙げられる。これらの中でも、発色感度の観点から、β−ベンジルオキシナフタレン、1,2−ジ−(3−メチルフェノキシ)エタンが好ましい。
<バインダー>
バインダーとしては、特に制限はないが、以下のものが好適である。例えば、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリビニルアルコール、オレフィン変性ポリビニルアルコール、ニトリル変性ポリビニルアルコール、ピロリドン変性ポリビニルアルコール、シリコーン変性ポリビニルアルコール、その他の変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール系高分子物質;ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アセチルセルロース等のセルロース誘導体;スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体等のスチレン系コポリマー等が挙げられる。また、カゼイン、アラビヤゴム、酸化澱粉、エーテル化澱粉、ジアルデヒド澱粉、エステル化澱粉、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルブチラール、ポリスチロールおよびそれらの共重合体、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロン樹脂等を例示することができる。これらの中でも、ポリビニルアルコール系高分子物質が好ましい。なお、バインダーは、支持体上への感熱発色層の形成にあたり、通常、水、アルコール類、ケトン類、エステル類、炭化水素等の溶媒に溶解させた溶液で使用されるか、或いは、乳化またはペースト状に分散させた分散液の状態で使用される。
<架橋剤>
架橋剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができる。架橋剤としては、例えば、グリオキザール、メチロールメラミン、メラミンホルムアルデヒド樹脂、メラミン尿素樹脂、ポリアミンエピクロロヒドリン樹脂、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ソーダ、塩化第二鉄、塩化マグネシウム、ホウ砂、ホウ酸、ミョウバン、塩化アンモニウム等が挙げられる。
<顔料>
顔料としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができる。顔料としては、例えば、シリカ、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ケイソウ土、タルク等の無機顔料が挙げられる。なお、有機顔料(例えば、メラミン樹脂フィラー、尿素−ホルマリン樹脂フィラー、ポリエチレンパウダー、ナイロンパウダー等)を使用してもよい。
<滑剤>
滑剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができる。滑剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、ワックス類、シリコーン樹脂類等が挙げられる。
なお、上述の増感剤等以外にも、感熱発色層において、目的に応じてベンゾフェノン系やトリアゾール系の紫外線吸収剤、分散剤、消泡剤、蛍光染料、その他の画像安定剤等を適宜使用することができる。
感熱発色層中で他の成分を使用する場合、その含有量は、感熱記録材料の要求される性能および記録適性に従って決定され、特に限定されるものではない。増感剤を使用する場合、その含有量は、電子供与性ロイコ染料1重量部に対して、好ましくは0.5重量部〜10重量部程度である。また、増感剤以外の他の成分を使用する場合、それぞれの含有量は、電子供与性ロイコ染料1重量部に対して、一般的には0.01重量部〜10重量部程度である。
なお、上述のバインダー、架橋剤、顔料等は、感熱発色層のみならず、必要に応じて設けられる後述の機能層(例えば、保護層等)において使用することもできる。
<感熱発色層の形成方法>
感熱発色層の形成方法には特に制限はなく、一般に知られている方法により感熱発色層を形成することができる。例えば、染料、顕色剤および1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、並びに必要に応じて添加する他の成分(増感剤等)が分散した塗工液(感熱発色層用塗工液)を調製し、該塗工液を支持体上に塗工して塗膜を形成し、塗膜を乾燥することによって形成することができる。なお、塗工液調製には、水、アルコール類、ケトン類、エステル類等の溶媒を使用することができる。
染料、顕色剤、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、および他の成分は、ボールミル、アトライター、サンドグライダー等の粉砕機あるいは乳化装置によって平均粒径が数ミクロン以下の粒子になるまで微粒化して塗工液調製に供するのが好ましい。また、成分ごとに、その成分が分散した分散液を調製して、それらの分散液を混合して、塗工液を調製することも好ましい。また、バインダー以外の成分(染料等)を、バインダーおよび溶媒(水、アルコール類、ケトン類、エステル類等)との存在下で湿式粉砕して、平均粒径が数ミクロン以下(好適には0.1μm〜5μm程度)の微粒化物に分散した分散液を作製し、それらを混合することで塗工液(感熱発色層用塗工液)を調製することも好ましい。
塗工液の固形分は、好ましくは20重量%〜40重量%程度である。また、塗工液を塗工する手段は特に限定されるものではなく、周知慣用技術に従って塗工液を塗工することができる。例えば、エアーナイフコーター、ロッドブレードコーター、ベントブレードコーター、ベベルブレードコーター、ロールコーター、カーテンコーター等の各種コーターを備えたオフマシン塗工機やオンマシン塗工機を適宜使用することができる。塗膜の乾燥方法は特に限定されず、放置処理による乾燥、送風乾燥機による乾燥等の種々のものを使用できる。加熱下に乾燥する場合、温度は約30℃〜100℃程度で行なうのがよい。
なお、感熱発色層の塗工量(塗膜の乾燥重量)は、その組成や感熱記録材料の用途等により適宜選択することができるが、好ましくは1g/m2〜20g/m2、より好ましくは2g/m2〜12g/m2の範囲である。
<支持体>
支持体としては、その形状、構造、大きさ、材料等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。その形状としては、例えば、シート状、ロール状、平板状等が挙げられる。その構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。その大きさとしては、目的とする感熱記録材料の用途等に応じて適宜選択することができる。その材料としては、例えば、プラスチックフィルム、合成紙、上質紙、古紙パルプ、再生紙、片艶紙、耐油紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、微塗工紙、樹脂ラミネート紙、剥離紙等が挙げられる。またこれらを組み合わせた複合シートを支持体として使用してもよい。
支持体の厚み(総厚み)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、30μm〜2,000μmが好ましく、50μm〜1,000μmがより好ましい。
<機能層>
本発明の感熱記録材料は、支持体と、支持体上に形成された感熱発色層とを有する構成を基本構成とするが、感熱発色層以外の機能層(例えば保護層等)をさらに設けることができる。以下、かかる機能層について説明する。
<保護層>
本発明の感熱記録材料においては、印字部の耐可塑剤性、耐油性、耐熱性、耐光性、耐水性、耐湿性、印字走行性等の点から、感熱発色層上に保護層を設けることが好ましい。保護層は、主に高分子物質から形成される。かかる高分子物質としては、前述の「バインダー」として例示した種々の高分子物質を使用できる。水溶性高分子物質(例えば、ポリビニルアルコール系高分子物質、澱粉等)を主成分とし、さらに顔料および/または滑剤を含有する保護層を設けることが好ましい。
保護層には顔料を配合するのが好ましい。当該顔料としては、前述の感熱発色層における顔料において例示した物を使用することができ、これらの顔料は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。保護層中、顔料100重量部に対する高分子物質(固形分)の含有量は、好ましくは30重量部〜300重量部程度である。
また、保護層には、必要に応じて上記以外の成分(例えば滑剤等)を含有させてもよい。上記以外の成分の種類および量は、要求される性能および記録適性に従って決定することができる。
なお、保護層の塗工量(塗膜の乾燥重量)は、その組成や感熱記録材料の用途等により適宜選択することができるが、好ましくは1g/m2〜5g/m2程度である。
<他の機能層>
本発明の感熱記録材料においては、発色感度をさらに高める目的で、顔料や高分子物質等を含有する下塗層を感熱発色層の下に設けることもできる。また、支持体の感熱発色層とは反対側の面にバックコート層を設け、カールの矯正を図ることも可能である。また、支持体と感熱発色層との間、感熱発色層と保護層との間、更に支持体とバックコート層との間に、中間層(断熱層)を形成してもよい。機能層(例えば保護層、下塗層等)の形成は、前述の感熱発色層の形成方法に準じて行なえばよい。即ち、その機能層を構成する成分の分散液を調製し、その分散液を塗工液として塗工し、塗膜を乾燥すればよい。また、各層の塗工後にスーパーカレンダー等による平滑化処理を施す等、感熱記録材料分野における各種公知の技術を必要に応じて適宜付加することができる。
<感熱記録材料>
本発明の感熱記録材料は、支持体と、該支持体上に設けた、電子供与性ロイコ染料、電子受容性顕色剤および1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンを含む感熱発色層とを少なくとも有する感熱記録材料であり、好ましくは、感熱記録層上に保護層を有するものである。また、必要に応じて、下塗層、バックコート層、中間層等を有していてもよい。
以下、実施例にて本発明を例証するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
以下の実施例および比較例においては、支持体の片面に下塗層(アンダー層)および感熱発色層(記録層)を形成した。尚、以下の説明中、成分量および濃度における部および%は、それぞれ重量部および重量%を示す。
感熱記録材料の下塗層塗工紙および感熱発色層用塗工液を、以下のように調製した。
<下塗層塗工紙>
下記配合からなる配合物を攪拌分散して得られた下塗層用塗工液を支持体(60g/m2の基紙)の片面に塗工した後、乾燥を行ない、塗工量10.0g/m2の下塗層塗工紙を得た。
下塗層用塗工液(U液)
・焼成カオリン(エンゲルハード社製、商品名:アンシレックス90):100部
・スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(固形分48%):40部
・完全ケン化型ポリビニルアルコール(クラレ社製、商品名:PVA117)の10%水溶液:30部
・水:160部
<感熱発色層用塗工液>
下記A液を、寿工業(株)製ウルトラアペックスミル(UAM−015)を用いて、φ0.1mmのジルコニアビーズを使用して、液中の画像安定化剤(1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン)の平均粒径(D50)が0.2μmになるまで湿式粉砕を行った。下記B液〜D液は、液中の固形材料の平均粒径(D50)が0.5μmになるまで、それぞれ別々に、サンドグラインダーで湿式磨砕を行った。
なお、平均粒径は、レーザー回折・散乱式粒度分析計マイクロトラックMT3000(日機装株式会社製)により測定した個数基準分布での体積平均粒径(D50)である。
A液(1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンの分散液)
・1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン(大阪新薬株式会社製、商品名:OS−930、分子量545):6.0部
・ポリビニルアルコール(日本合成化学工業株式会社製、商品名:ゴーセランL−3266)の10%水溶液:5.0部
・水:1.5部
ここで、上記1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン(大阪新薬株式会社製、商品名:OS−930)は、CuKα線のX線源を用いたX線回折測定において、回折角(2θ)=6.5°に最大の回折X線ピークを示し、回折角(2θ)=13.1°に2番目に強い回折X線ピークを示し、回折角(2θ)=19.7°に3番目に強い回折X線ピークを示すものであった(図1参照)。このX線回折測定は、株式会社RIGAKU製X線回折装置RAD−RBを用いて行なった。
(測定条件)
X線:CuKa1
管電圧/管電流:40kv/40Ma
発散スリット:1/2deg
散乱スリット:1/2deg
受光スリット:0.3mm
走査モード:連続
スキャンスピード:4deg/min
スキャンステップ:0.02deg
走査軸:2θ/θ
走査範囲:2deg〜60deg
上記1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン(商品名:OS−930)は、6%の水分を含む結晶であった。
また、上記1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンの融点をJIS K 0064に準拠して測定したところ、その融点は123℃であった。
B液(電子受容性顕色剤の分散液)
・1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−4−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ブタン(特開2003−212841号公報に記載の方法で合成した化合物):6.0部
・ポリビニルアルコール(日本合成化学工業株式会社製、商品名:ゴーセランL−3266)の10%水溶液:5.0部
・水:1.5部
C液(無色の電子供与性ロイコ染料の分散液)
・3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン(山本化成株式会社製、商品名:ODB−2):6.0部
・ポリビニルアルコール(日本合成化学工業株式会社製、商品名:ゴーセランL−3266)の10%水溶液:5.0部
・水:1.5部
D液(増感剤の分散液)
・β−ベンジルオキシナフタレン(上野製薬株式会社製):6.0部
・ポリビニルアルコール(日本合成化学工業株式会社製、商品名:ゴーセランL−3266)の10%水溶液:5.0部
・水:1.5部
[実施例1]
下記の割合で各分散液を混合して、感熱発色層用塗工液を調製した。
・A液(1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンの分散液):1.25部
・B液(電子受容性顕色剤の分散液):12.5部
・C液(無色の電子供与性ロイコ染料の分散液):6.25部
・D液(増感剤の分散液):12.5部
・シリカ(水澤化学工業株式会社製、商品名:P537 25%分散液):13.5部
・ポリビニルアルコール(日本合成化学工業株式会社製、商品名:ゴーセランL−3266)の10%水溶液:19.3部
この感熱発色層用塗工液を、前記下塗層塗工紙の下塗層上に、塗工量(塗膜の乾燥重量)が6.0g/m2となるように塗工・乾燥を行ない、感熱記録材料を得た。
[実施例2]
実施例1のA液において、液中の画像安定化剤の平均粒径(D50)を0.2μmから0.5μmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、感熱記録材料を得た。
[比較例1]
実施例1の感熱発色層用塗工液において、A液を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、感熱記録材料を得た。
[比較例2]
実施例1のA液において、液中の画像安定化剤の平均粒径(D50)を0.2μmから1.0μmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、感熱記録体を得た。
実施例1および2並びに比較例1および2で得られた感熱発色層の組成(固形分)および画像安定化剤(1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン)の平均粒径を下記表1に示す。
Figure 2012076300
上記の実施例および比較例で得られた感熱記録材料について、次のような評価を行った。これらの結果を、下記表2に示す。
[印字濃度]
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、作成した感熱記録材料に印加エネルギー0.35mJ/dotで印字を行った。印字部の画像濃度(印字濃度)はマクベス濃度計(RD−914、アンバーフィルター使用)で測定した。
[耐熱性]
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、印加エネルギー0.35mJ/dotで印字を行った感熱記録材料を60℃の環境下で24時間静置した後、印字部の画像濃度をマクベス濃度計(RD−914、アンバーフィルター使用)で測定し、下記の式にて画像残存率を算出した。
画像残存率(%)=試験後の濃度/試験前の濃度×100
[耐光性]
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、印加エネルギー0.35mJ/dotで印字を行った感熱記録材料をキセノンフェードメーター2時間の環境下に置き、印字部の画像濃度をマクベス濃度計(RD−914、アンバーフィルター使用)で測定し、下記の式にて画像残存率を算出した。
画像残存率(%)=試験後の濃度/試験前の濃度×100
また、白紙部の黄色濃度をマクベス濃度計(RD−914、イエローフィルター使用)で測定した。
[耐可塑剤性]
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、印加エネルギー0.35mJ/dotで印字を行った感熱記録材料の表裏にダイアラップ(三菱樹脂製)を接触させ、23℃の環境下で2時間静置した後、印字部の画像濃度をマクベス濃度計(RD−914、アンバーフィルター使用)で測定し、下記の式にて画像残存率を算出した。
画像残存率(%)=試験後の濃度/試験前の濃度×100
Figure 2012076300
表2の結果から明らかなように、平均粒径(D50)が0.1μm〜0.5μmの範囲内にある微粒子化した1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンを画像安定化剤として使用した実施例1および2は、該画像安定化剤を使用しなかった比較例1、および該画像安定化剤の平均粒径(D50)が1.0μmである比較例2と比べて、耐熱性、耐光性(白紙部の黄色濃度)、耐可塑剤性が良好である。
本発明の感熱記録材料は、ファクシミリ、コンピューターの端末プリンタ、自動券売機、計測用レコーダー、屋外で使用されるハンディターミナル等の出力媒体として使用できる。

Claims (4)

  1. 電子供与性ロイコ染料と電子受容性顕色剤とを含有する感熱発色層を支持体上に有する感熱記録材料であって、平均粒径(D50)が0.1μm〜0.5μmである1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンを、感熱発色層が含有することを特徴とする感熱記録材料。
  2. 電子受容性顕色剤が、下記式(1):
    Figure 2012076300
    (式(1)中、
    1は、炭素数が1〜12である直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、または炭素数が2〜12である直鎖状若しくは分岐状の不飽和炭化水素を表し、
    2〜R7は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、または炭素数が1〜12である直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、または炭素数が2〜12である直鎖状若しくは分岐状のアルケニル基を表し、
    n、o、p、q、rおよびsは、それぞれ独立して、0〜4の整数を表し、
    mは、0〜5の整数を表し、
    各Aは、それぞれ独立して、炭素数が1〜12である直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基、または炭素数が2〜12である直鎖状若しくは分岐状の2価の不飽和炭化水素基を表し、各Aは、エーテル結合を有してもよい。)
    で表されるジフェニルスルホン誘導体であることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録材料。
  3. ジフェニルスルホン誘導体が、1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−4−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ブタンであることを特徴とする請求項2に記載の感熱記録材料。
  4. 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンの含有量が、電子受容性顕色剤1重量部に対して、0.01〜10重量部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の感熱記録材料。
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