JP2009083394A - 感熱記録体 - Google Patents

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JP2009083394A
JP2009083394A JP2007258370A JP2007258370A JP2009083394A JP 2009083394 A JP2009083394 A JP 2009083394A JP 2007258370 A JP2007258370 A JP 2007258370A JP 2007258370 A JP2007258370 A JP 2007258370A JP 2009083394 A JP2009083394 A JP 2009083394A
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立如 栗原
Yoshimi Midorikawa
佳美 緑川
Tatsuo Nagai
龍夫 永井
Akito Ogino
明人 荻野
Mamoru Suga
守 須賀
Yoshimune Aosaki
義宗 青嵜
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Abstract

【課題】 長期間フィルムや合成皮などに接した状態、高温高湿下の状態で保管した場合においても、経時でのバーコード読み取り適性に問題を生じない、画像部の耐可塑剤性、耐光性に優れた感熱記録体を提供する。
【解決手段】 支持体上に無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料と電子受容性顕色剤とを含有する感熱発色層を設けた感熱記録体であって、顕色剤として、ジフェニルスルホン誘導体、染料として3(N−エチル−N−p−メチルフェニルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、増感剤としてシュウ酸エステルを含有する。
【選択図】 なし

Description

この発明は、塩基性無色染料と顕色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関し、特に画像部の耐可塑剤性、耐光性に優れた感熱記録体に関する。
一般に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料(以下、染料という)と染料と加熱した時に反応して発色させる電子受容性顕色剤(以下、顕色剤という)とを主成分とする感熱発色層を有する感熱記録体は、広く実用化されている。この感熱記録体に記録を行うには、サーマルヘッドを内蔵したサーマルプリンター等が用いられる。この感熱記録方式は、従来実用化された他の記録方式に比べて、記録時に騒音がない、現像定着の必要がない、メンテナンスフリーである、機器が比較的安価である、コンパクトである、得られた発色が非常に鮮明であるといった特徴があり、ファクシミリ、コンピューターの端末プリンタ、自動券売機、計測用レコーダー、屋外で使用されるハンディターミナルなどに広範囲に使用されている。この感熱記録体の用途としては、前述した各種機器の出力用紙のほか、高保存性が要求される金券用紙などの分野においても使用されるようになっていている。
各種チケット用、レシート用、ラベル用、銀行のATM用、ガスや電気の検針用、車馬券などの金券用などに感熱記録体が使用された場合、長期間フィルムや合成皮などに接した状態で保管しても印字部の読み取り適性に問題を生じない耐可塑剤性、長時間日光にさらされても消色しない耐光性が求められている。
そのため、画像部の保存性を向上させるために、ジフェニルスルホン誘導体を顕色剤又は画像安定剤として用いる感熱記録体(特許文献1)、染料と顕色剤にジフェニルスルホン誘導体を安定剤として併用した感熱記録体(特許文献2)などが開示されている。更に、染料として3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランを用いたり(特許文献3等)、これに増感剤としてシュウ酸エステルを加えた感熱記録体(特許文献4,5等)が開示されている。
特開平8−333329 特開2003−212841 特許第3085172号 特開平09−11620 特開2000−141911
しかし、感熱記録体が金券用途等の過酷な環境下で用いられる用途に使用されることが多くなるにつれて、従来以上の品質の画像保存性やバーコード適性が要求されるようになっており、上記のような従来技術では十分な品質が得られていないのが現状である。また、特許文献4に開示されている技術は、染料、増感剤の種類により発色反応の進みやすさや、反応生成物の安定性が異なり、選択する染料、増感剤によっては感度や保存性が得られないことが判明した。
そこで、本発明は、過酷な環境下であっても、バーコード読み取り適性に問題を生じない、画像部の保存性(耐可塑剤性、耐光性)に優れた感熱記録体を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討の結果、感熱発色層に、特定の電子受容性顕色剤、電子供与性染料及び増感剤を含有させることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、支持体上に無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料と電子受容性顕色剤及び増感剤とを含有する感熱発色層を設けた感熱記録体であって、該感熱発色層が、電子受容性顕色剤として下記一般式(化1):
Figure 2009083394
(式中、Rは、炭素数が1〜12の直鎖又は分岐の飽和又は不飽和炭化水素を表し、R〜Rは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、又は炭素数が1〜12のアルキル基若しくはアルケニル基を表し、n、o、p、q、r及びsはそれぞれ0〜4の整数を表し、mは0〜5の整数を表し、Aは、それぞれ独立して、エーテル結合を有してもよい炭素数が1〜12の直鎖又は分枝の飽和又は不飽和の炭化水素基を表す。)で表されるジフェニルスルホン誘導体を含有し、電子供与性ロイコ染料として3−(N−エチル−N−p−メチルフェニルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランを含有し、増感剤として下記一般式(化2)
OOC‐COOR
(式中、R及びRは、それぞれ同じであっても異なってもよく、置換基としてハロゲン原子、炭素数が1〜4のアルキル基、又は炭素数が1〜4のアルコキシ基を有してもよいアリール基若しくはアラルキル基、又は置換基として炭素数が1〜4のアルキル基を有してもよいシクロヘキシル基を表す。)で表されるシュウ酸エステルを含有する感熱記録体である。
本発明の感熱記録体は、支持体上に感熱発色層を設けてなり、この感熱発色層が、特定構造のジフェニルスルホン誘導体、電子供与性ロイコ染料として3−(N−エチル−N−p−メチルフェニルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、増感剤として特定構造のシュウ酸エステルを含有する。
本発明で用いる顕色剤であるジフェニルスルホン誘導体は下式で表される。
Figure 2009083394
ここで、Rは、炭素数が1〜12、好ましく1〜5、より好ましくは1〜4の直鎖又は分岐の飽和又は不飽和炭化水素を表すが、飽和炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソアミル等が挙げられる。また、不飽和炭化水素基の炭素数は好ましくは2〜5であり、不飽和炭化水素基として、例えば、エチレン、1−n−プロピレン、2−n−プロピレン、イソプロピレン、1−n−ブチレン、2−n−ブチレン、3−n−ブチレン等が挙げられる。
〜Rは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、又は炭素数が1〜12のアルキル基若しくはアルケニル基を表すが、ハロゲン原子としては、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素が挙げられるが、塩素、臭素が好ましい。
〜Rのアルキル基は、炭素数が1〜12、好ましく1〜5、より好ましくは1〜4の直鎖又は分岐の飽和炭化水素であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基等が挙げられる。
〜Rのアルケニル基は、直鎖又は分岐の炭素数が2〜12の不飽和炭化水素であり、例えば、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基、2−メチル−2−プロペニル基等が挙げられ、中でもビニル基、アリル基が好ましい。
n、o、p、q、r及びsはそれぞれ0〜4の整数を表すが、好ましくは0〜2であり、より好ましくは0である。但し、n、o、p、q、r、sが2〜4である場合、R〜Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、同一が好ましい。
Aは、それぞれ独立して、エーテル結合を有してもよい炭素数が1〜12の直鎖又は分枝の飽和又は不飽和の炭化水素基を表すが、直鎖のエーテル結合を有していてもよい飽和炭化水素が好ましく、直鎖のエーテル結合を有しない飽和炭化水素が更に好ましい。
Aの飽和炭化水素基としては、炭素数が1〜12、好ましくは2〜6、より好ましくは3〜4の直鎖又は分岐の飽和炭化水素が挙げられる。
飽和炭化水基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、メチルエチレン基、メチレンエチレン基、エチルエチレン基、1,2−ジメチルエチレン基、1−メチルトリメチレン基、1−メチルテトラメチレン基、1,3−ジメチルトリメチレン基、1−エチル−4−メチル−テトラメチレン基等が挙げられ、中でもエチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基等の炭素数2〜6の飽和炭化水素基が好ましい。
Aの不飽和炭化水素基としては、炭素数が1〜12、好ましくは2〜6、より好ましくは2〜4の直鎖又は分岐の不飽和炭化水素が挙げられる。不飽和炭化水素基の具体例としては、ビニレン基、エチニレン基、プロペニレン基、2−ブテニレン基、2−ブチニレン基、1−ビニルエチレン基等が挙げられ、中でもプロペニレン基、2−ブテニレン基等の芳香族炭化水素基が好ましい。
エーテル結合を有する炭化水素基としては、例えば、エチレンオキシエチレン基、テトラメチレンオキシテトラメチレン基、エチレンオキシエチレンオキシエチレン基、エチレンオキシメチレンオキシエチレン基、1,3−ジオキサン−5,5−ビスメチレン基等が挙げられ、中でもエチレンオキシエチレン基、エチレンオキシエチレンオキシエチレン基が好ましい。
mは0〜5の整数を表すが、好ましくは0〜2であり、より好ましくは0である。
上記ジフェニルスルホン誘導体は、一般式(化2)において特定のmを有する化合物であってもよいし、一般式(化2)においてmの異なる化合物の任意の割合の混合物であってもよい。
一般式(化2)のジフェニルスルホン誘導体として、例えば、下記の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−2−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]エタン、1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−3−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]プロパン、1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−4−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ブタン、1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−5−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ペンタン、1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−6−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ヘキサン、1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−7−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ヘプタン、1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−8−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]オクタン、4-(4-[4-(4-ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ブトキシ)−4'-(4-[4-(4-メトキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ブトキシ)ジフェニルスルホン、4-(4-(2-(4-(4-(2-(4-(4-(2-(4-(4-メトキシフェニルスルホニル)フェノキシ)ブトキシ)フェニルスルホニル)フェノキシ)ブトキシ)フェニルスルホニル)フェノキシ)ブトキシ)フェニルスルホニル)フェノールなどが挙げられる。この中で、発色感度と保存性のバランスの点から、1−(4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ)−4−(4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ)ブタンが好ましい。
この感熱発色層は、顕色剤としてこのジフェニルスルホン誘導体の他に少なくとも1種の顕色剤を含むことが好ましい。
このような顕色剤としては、従来の感圧あるいは感熱記録紙の分野で公知のものはすべて使用可能であり、特に制限されるものではないが、例えば、活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4'ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシフェニル−4’−ベンジルオキシフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルフェニルスルホン、特開平8−59603号公報記載のアミノベンゼンスルホンアミド誘導体、ビス(4−ヒドロキシフェニルチオエトキシ)メタン、1,5−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1,3−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、ジ(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、2,2’−チオビス(3−tert−オクチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェノール)、国際公開WO02/081229号あるいは特開2002−301873号公報記載の化合物、またN,N’−ジ−m−クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、p−クロロ安息香酸、没食子酸ステアリル、ビス[4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸亜鉛]2水和物、4−[2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ]サリチル酸、4−[3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ]サリチル酸、5−[p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル]サリチル酸の芳香族カルボン酸、及びこれらの芳香族カルボン酸の亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属塩との塩、さらにはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等が挙げられる。これらの顕色剤は、単独又は2種以上混合して使用することもできる。特開平10−258577号公報記載の高級脂肪酸金属複塩や多価ヒドロキシ芳香族化合物などの金属キレート型発色成分を含有することもできる。
本願で染料として使用する3−(N−エチル−N−p−メチルフェニルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランは下式で表される。
Figure 2009083394
更に、本発明の感熱発色層には、この染料に加えて他の染料を併用してもよい。
本発明で併用することのできる電子供与性ロイコ染料としては、従来の感圧あるいは感熱記録紙分野で公知のものは全て使用可能であり、特に制限されるものではないが、トリフェニルメタン系化合物、フルオラン系化合物、フルオレン系、ジビニル系化合物等が好ましい。以下に代表的な無色ないし淡色の染料(染料前駆体)の具体例を示す。また、これらの染料前駆体は単独又は2種以上混合して使用してもよい。
<トリフェニルメタン系ロイコ染料>
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド〔別名クリスタルバイオレットラクトン〕; 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド〔別名マラカイトグリーンラクトン〕
<フルオラン系ロイコ染料>
3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−メチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアミノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ベンジルアミノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン;
3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−p−メチルアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオラン;
3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔c〕フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−クロロフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−p−メチルアニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−キシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−エトキシプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン; 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 2−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−メトキシ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−クロロ−3−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−クロロ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ニトロ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−アミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−フェニル−6−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ベンジル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ヒドロキシ−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジブチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2,4−ジメチル−6−〔(4−ジメチルアミノ)アニリノ〕−フルオラン
<フルオレン系ロイコ染料>
3,6,6’−トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9,3’−フタリド〕; 3,6,6’−トリス(ジエチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9,3’−フタリド〕
<ジビニル系ロイコ染料>
3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド; 3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド; 3,3−ビス−〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド; 3,3−ビス−〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
<その他>
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド; 3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド; 3−(4−シクロヘキシルエチルアミノ−2−メトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド; 3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド; 3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(3’−ニトロ)アニリノラクタム; 3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4’−ニトロ)アニリノラクタム; 1,1−ビス−〔2’,2’,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジニトリルエタン; 1,1−ビス−〔2’,2’,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2−β−ナフトイルエタン; 1,1−ビス−〔2’,2’,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジアセチルエタン; ビス−〔2,2,2’,2’−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−メチルマロン酸ジメチルエステル
本願で増感剤として使用するシュウ酸エステルは下記一般式(化2)で表される。
OOC‐COOR
及びRは、それぞれ同じであっても異なってもよく、置換基としてハロゲン原子、炭素数が1〜4のアルキル基、又は炭素数が1〜4のアルコキシ基を有してもよいアリール基若しくはアラルキル基、又は置換基として炭素数が1〜4のアルキル基を有してもよいシクロヘキシル基を表す。アリール基としてはフェニル基が好ましく、アラルキル基としてはベンジル基が好ましい。
このようなシュウ酸エステルとして下式のシュウ酸ビス(パラメチルベンジル)が好ましい。
Figure 2009083394
更に、本発明の感熱発色層には、この増感剤に加えて他の増感剤を併用してもよい。併用できる増感剤としては、従来公知の増感剤を使用することができる。かかる増感剤としては、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アマイド、エチレンビスアミド、モンタン酸ワックス、ポリエチレンワックス、1,2−ジ−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−ベンジルビフェニル、β−ベンジルオキシナフタレン、4−ビフェニル−p−トリルエーテル、m−ターフェニル、1,2−ジフェノキシエタン、テレフタル酸ジベンジル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−α−ナフチルカーボネート、1,4−ジエトキシナフタレン、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、o−キシレン−ビス−(フェニルエーテル)、4−(m−メチルフェノキシメチル)ビフェニル、4,4′−エチレンジオキシ−ビス−安息香酸ジベンジルエステル、ジベンゾイルオキシメタン、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エチレン、ビス[2−(4−メトキシ−フェノキシ)エチル]エーテル、p−ニトロ安息香酸メチル、p−トルエンスルホン酸フェニルを例示することができるが、特にこれらに制限されるものではない。これらの増感剤は、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
本発明の感熱発色層には、更にバインダー、架橋剤、顔料などを上記課題に対する所望の効果を阻害しない範囲で使用でき、また感熱発色層のみならず保護層等をはじめとする必要に応じて設けられた各塗工層にも使用することができる。
本発明においては、上記課題に対する所望の効果を阻害しない範囲で、記録画像の耐油性効果等を示す安定剤として、4,4′−ブチリデン(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメチル−4,4′−スルホニルジフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン等と併用することができる。
本発明の感熱記録体には、バインダーとして重合度が200〜1900の完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリビニルアルコール、オレフィン変性ポリビニルアルコール、ニトリル変性ポリビニルアルコール、ピロリドン変性ポリビニルアルコール、シリコーン変性ポリビニルアルコール、その他の変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体並びにエチルセルロール、アセチルセルロースのようなセルロース誘導体、カゼイン、アラビヤゴム、酸化澱粉、エーテル化澱粉、ジアルデヒド澱粉、エステル化澱粉、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルブチラール、ポリスチロース及びそれらの共重合体、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロ樹脂等を例示することができる。これらの高分子物質は水、アルコール、ケトン類、エステル類、炭化水素などの溶剤に溶かして使用するほか、水又は他の媒体中に乳化又はペースト状に分散した状態で使用し、要求品質に応じて併用することも出来る。
本発明で使用する架橋剤としては、グリオキザール、メチロールメラミン、メラミンホルムアルデヒド樹脂、メラミン尿素樹脂、ポリアミンエピクロロヒドリン樹脂、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ソーダ、塩化第二鉄、塩化マグネシウム、ホウ砂、ホウ酸、ミョウバン、塩化アンモニウムなどを例示することができる。
本発明で使用する顔料としては、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機又は有機充填剤などが挙げられる。
本発明で使用する滑剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、ワックス類、シリコーン樹脂類などが挙げられる。
このほかにベンゾフェノン系やトリアゾール系の紫外線吸収剤、分散剤、消泡剤、酸化防止剤、蛍光染料等を使用することができる。
本発明の感熱発色層に使用する染料、顕色剤、その他の各種成分の種類及び量は要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、通常、染料1重量部に対して顕色剤(合計)0.5〜10重量部、増感剤0.5〜10重量部程度、安定化剤0.01〜10重量部程度、その他の成分0.01〜10重量部が使用される。
顕色剤として上記ジフェニルスルホン誘導体を含有するが、この他に少なくとも1種の顕色剤を含むことが好ましい。このジフェニルスルホン誘導体に対するその他の顕色剤の重量比は好ましくは1:10〜10:1、より好ましくは1:4〜4:1である。
またこのジフェニルスルホン誘導体は、染料である3−(N−エチル−N−p−メチルフェニルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン1重量部当たり0.01重量部以上の割合で使用するのが好ましく、0.1〜5.0重量部の割合で使用するのがより好ましい。
染料として3−(N−エチル−N−p−メチルフェニルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランを含むが、その他の染料を含んでもよい。染料中の3−(N−エチル−N−p−メチルフェニルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランの割合は好ましくは50重量%以上、より好ましくは80重量%以上であり、全て3−(N−エチル−N−p−メチルフェニルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランであることが最も好ましい。
増感剤として上記シュウ酸エステルを含むが、その他の増感剤を含んでもよい。増感剤中のシュウ酸エステルの割合は好ましくは50重量%以上、より好ましくは80重量%以上であり、全てシュウ酸エステルであることが最も好ましい。このシュウ酸エステルは3−(エチル−4−メチルベンジルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン1重量部当たり0.1重量部以上の割合で使用するのが好ましく、1.0〜5.0重量部の割合で使用するのがより好ましい。
染料、顕色剤及び必要に応じて添加する材料は、ボールミル、アトライター、サンドグライダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し、バインダー及び目的に応じて各種の添加材料を加えて塗液とする。この塗液に用いる溶媒しては、水あるいはアルコール等を用いることができ、その固形分は20〜40重量%程度である。
本発明の感熱記録体においては、感熱発色層上に更に保護層を設けることもできる。
該保護層としては、顔料と樹脂を主成分とすることが多く、例えば、ポリビニルアルコールや澱粉などの水溶性高分子が主成分として用いられる。
本発明において、保護層にカルボキシル基含有樹脂、特にカルボキシ変性ポリビニルアルコールとエピクロロヒドリン系樹脂及び変性ポリアミン/アミド系樹脂を含有させることは、耐熱性、耐水性、耐湿熱性の点から望ましい。
本発明において保護層のバインダーとして使用されるカルボキシル基含有樹脂とは、主にカルボキシル基を有するものであれば何れでも良く、例えば、メタクリル酸、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ターシャーリーブチルアミノエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒドロフリフリルなどのカルボキシル基を有する一官能性アクリルモノマーを含む樹脂、酸化でんぷん、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコールにカルボキシル基を導入したカルボキシ変性ポリビニルアルコールなどを挙げられるが、特に、耐熱性、耐溶剤性が優れているカルボキシ変性ポリビニルアルコールを用いるのが好ましい。
本発明で使用されるカルボキシ変性ポリビニルアルコールは、水溶性高分子に反応性を高める目的でカルボキシル基を導入したものであり、ポリビニルアルコールとフマル酸、無水フタル酸、無水メリト酸、無水イタコン酸などの多価カルボン酸との反応物、あるいはこれらの反応物のエステル化物、さらに酢酸ビニルとマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、アクリル酸、メタアクリル酸などのエチレン性不飽和ジカルボン酸との共重合物の鹸化物として得られる。具体的には例えば特開昭53−91995号公報などに例示されている製造方法が挙げられる。
本発明に使用されるカルボキシ変性ポリビニルアルコールの重合度及び鹸化度は、塗料の保水性や塗工層の表面強度の点から、適宜選択して用いることができる。
本発明に使用されるエピクロロヒドリン系樹脂の具体例として、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂、ポリアミンエピクロロヒドリン樹脂などを挙げることができ、単独又は併用することもできる。また、エピクロロヒドリン系樹脂の主鎖に存在するアミンとしては第1級から第4級までのものを使用することができ、特に制限はない。さらに、カチオン化度及び分子量は、耐水性が良好なことから、カチオン化度5meq/g・Solid以下(pH7での測定値)、分子量50万以上が好ましい。具体例としては、スミレーズレジン650(30)、スミレーズレジン675A、スミレーズレジン6615(以上、住友化学社製)、WS4002、WS4020、WS4024、WS4030、WS4046、WS4010、CP8970(以上、星光PMC社製)などが挙げられる。
本発明において、変性ポリアミン/アミド系樹脂は、ポリアミド尿素系樹脂、ポリエチレンイミン樹脂、ポリアルキレンポリアミン樹脂、ポリアルキレンポリアミド樹脂、ポリアミンポリ尿素系樹脂、変性ポリアミン樹脂、変性ポリアミド樹脂、ポリアルキレンポリアミン尿素ホルマリン樹脂、ポリアルキレンポリアミンポリアミドポリ尿素樹脂などが挙げられ、具体例としてはスミレーズレジン302(住友化学社製:ポリアミンポリ尿素系樹脂)、スミレーズレジン712(住友化学社製:ポリアミンポリ尿素系樹脂)、スミレーズレジン703(住友化学社製:ポリアミンポリ尿素系樹脂)、スミレーズレジン636(住友化学社製:ポリアミンポリ尿素系樹脂)、スミレーズレジンSPI−100(住友化学社製:変性ポリアミン樹脂)、スミレーズレジンSPI−102A(住友化学社製:変性ポリアミン樹脂)、スミレーズレジンSPI−106N(住友化学社製:変性ポリアミド樹脂)、スミレーズレジンSPI−203(50)(住友化学社製:ポリアミド樹脂)、スミレーズレジンSPI−198(住友化学社製:ポリアミド樹脂)、プリンティブA−700(旭化成社製)、プリンティブA−600(旭化成社製)、PA6500(星光PMC社製:ポリアルキレンポリアミン尿素ホルマリン樹脂)、PA6504(星光PMC社製:ポリアルキレンポリアミン尿素ホルマリン樹脂)、PA6634、PA6638、PA6640、PA6644、PA6646、PA6654、PA6702、PA6704(以上、星光PMC社製:ポリアルキレンポリアミンポリアミドポリ尿素樹脂)、CP8994(星光PMC社製:ポリエチレンイミン樹脂)などが挙げられ、特に制限されるものではないが、発色感度の点からポリアミン系樹脂(ポリアルキレンポリアミン樹脂、ポリアミンポリ尿素系樹脂、変性ポリアミン樹脂、ポリアルキレンポリアミン尿素ホルマリン樹脂、ポリアルキレンポリアミンポリアミドポリ尿素樹)を使用することが望ましい。
本発明に用いられるエピクロロヒドリン系樹脂及び変性ポリアミン/アミド系樹脂の含有量は、カルボキシ変性ポリビニルアルコール100重量部に対してそれぞれ1〜100重量部であることが好ましく、より好ましくは5〜50重量部である。含有量が少なすぎると架橋反応が不十分となり良好な耐水性が得られず、多すぎると塗液の粘度増加やゲル化により操業性の問題が生じる。また、エピクロロヒドリン系樹脂はpH6.0以上で架橋反応するため、保護層塗料のpHは6.0以上に調整することが望ましい。
本発明の保護層に使用する各種成分の種類及び量は要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、通常、顔料100重量部に対してポリビニルアルコールが10〜500重量部、ポリビニルアルコール100重量部に対して架橋剤成分が1〜100重量部を使用することが好ましい。
これら材料は、ボールミル、アトライター、サンドグライダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し、バインダー及び目的に応じて各種の添加材料を加えて塗液とする。この塗液に用いる溶媒としては、水あるいはアルコール等を用いることができ、その固形分は20〜40重量%程度である。
本発明において保護層に使用できる顔料はカオリン、(焼成)カオリン、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ケイソウ土、タルク等を使用することが可能である。本発明において、保護層中の顔料及びバインダーの含有量は、顔料100重量部に対しバインダーは固形分で30〜300重量部程度である。
以下、実施例にて本発明を例証するが本発明を限定することを意図するものではない。
以下の実施例及び比較例においては、支持体の片面にアンダー層、感熱発色層(記録層)及び保護層を形成した。
感熱記録体の各塗工層に用いた塗液を以下のように調製した。
尚、説明中、部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を示す。
アンダー層塗液
−焼成カオリン(BASF社製アンシレックス90) 90.0部
−スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(固形分50%) 10.0部
−水 50.0部
上記組成よりなる混合物を混合攪拌してアンダー層塗液を調成した。
感熱発色層塗液
下記のA液〜D液を、それぞれ別々にサンドグラインダーで平均粒子径が0.5μmになるまで湿式磨砕を行った。
A液(顕色剤分散液)
1−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]−4−[4−(4−イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ブタン(特開2003−212841に記載の方法で合成した。下式) 6.0部
−ポリビニルアルコール 10%水溶液 5.0部
−水 1.5部
Figure 2009083394
B液(併用顕色剤分散液)
−4ヒドロキシ−4'−n−プロポキシジフェニルスルホン(エーピーアイコーポレーション社製、商品名トミラックKN) 6.0部
−ポリビニルアルコール 10%水溶液 5.0部
−水 1.5部
C液(塩基性無色染料分散液)
3−(N−エチル−N−p−メチルフェニルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン(山田化学社製、商品名:ETAC) 6.0部
−ポリビニルアルコール 10%水溶液 5.0部
−水 1.5部
D液(増感剤分散液)
−シュウ酸ビス(パラメチルベンジル)(DIC社製、商品名:HS3520)
6.0部
−ポリビニルアルコール 10%水溶液 5.0部
−水 1.5部
次いで下記の割合で各分散液を混合して感熱発色層塗液とした。
A液(顕色剤分散液) 27.0部
B液(併用顕色剤分散液) 9.0部
C液(染料分散液) 18.0部
D液(増感剤分散液) 18.0部
シリカ(水澤化学社製、商品名:P537 25%分散液) 17.5部
ポリビニルアルコール(10%溶液) 25.0部
保護層塗液
−水酸化アルミニウム50%分散液
(商品名:マーティフィンOL、マーティンスベルグ社製) 9.0部
−カルボキシル変性ポリビニルアルコール(クラレ社製、商品名:KL318<重合度:約1700、鹸化度:95〜99モル%>)10%水溶液 30.0部
−ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂(星光PMC社製商品名:WS4030、固形分25%<カチオン化度:2.7、分子量:220万、4級アミン>) 4.0部
−変性ポリアミン系樹脂(住友化学社製商品名:スミレーズレジンSPI−102A、固形分45%) 2.2部
−ステアリン酸亜鉛(中京油脂社製商品名:ハイドリンZ−7−30、固形分30%)
2.0部
上記組成よりなる混合物を混合攪拌して保護層塗液を調成した。
[実施例1]
上質紙(47g/mの基紙)の片面にアンダー層塗液をマイヤーバーで10.0g/mになるように塗工・乾燥(送風乾燥機、60℃、2分間)し、アンダー塗工紙を得た。このアンダー塗工紙のアンダー層上に感熱発色層塗液を塗工量6.0g/mとなるように塗工・乾燥(送風乾燥機、60℃、2分間)した。このシートをスーパーカレンダーで平滑度が500〜1000秒になるように処理して感熱記録体を得た。
[実施例2]
実施例1のシリカ配合部数を7.5部として感熱記録体を作製し、その上に保護層塗液を塗工量3g/mになるように塗工・乾燥(送風乾燥機、60℃、2分間)し、感熱記録体を作製した。
[実施例3]
B液中の顕色剤を4−ヒドロキシ−4'−イソプロポキシジフェニルスルホン(特許第2500532号記載の方法で合成した。)に代えた以外は実施例1と同様にして、感熱記録体を作製した。
[比較例1]
C液中の染料を3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン(山本化成社製、商品名:ODB−2)に変更した以外は、実施例1と同様にして、感熱記録体を作製した。
[比較例2]
D液中の増感剤をジフェニルスルホン(UCB社製、商品名:DPS)に変更した以外は実施例1と同様にして、感熱記録体を作製した。
[比較例3]
A液中の顕色剤をジフェニルスルホン架橋型化合物(日本曹達社製、商品名:D−90)に変更した以外は実施例1と同様にして、感熱記録体を作製した。
[比較例4]
比較例1のシリカ配合部数を7.5部として感熱記録体を作製し、その上に保護層塗液を塗工量3g/mになるように塗工・乾燥(送風乾燥機、60℃、2分間)し、感熱記録体を作製した。
上記の実施例及び比較例で得られた感熱記録体について次のような評価を行い、その結果を表1に示す。
<印字濃度>
大倉社製感熱プリンタTH−PMD印加エネルギー0.35mJ/dotで市松模様を印字し、発色部をマクベス濃度計で測定した。
<耐可塑剤性:発色性>
上記のように印字した感熱記録体の表裏にダイヤラップ(三井化学社製)を接触させ50℃、90%の環境下に24時間放置した後、発色部印字濃度を測定し、試験前後の値から残存率を算出した。
残存率=(試験後の印字部濃度)/(試験前の印字部濃度)×100(%)
◎:残存率が90%以上
○:残存率が75%以上90%未満
△:残存率が50%以上75%未満
×:残存率が50%未満
<耐可塑剤性:バーコード読取り性>
ゼブラ社製ラベルプリンタ140XiIIIにてバーコード印字(CODE39)した感熱記録体の表裏にダイヤラップ(三井化学社製)を接触させ40℃、90%の環境下に24時間放置した後、バーコードリーダー(日本システックス社製、Quick Check PC600)にて評価した。評価はANSIグレード(CEN法、測定回数10回)にて行い、評価は下記の通りである。なお、評価C以上であれば、バーコード読み取り適性において実用上問題ないレベルであり、一方、評価D以下であると、バーコード読み取り適性において実用上問題が発生する。
(優) A > B > C > D > F (劣)
<耐光性>
上記のように印字した感熱記録体を、アトラス社製Ci3000F型キセノンフェードメーターにて、出力67W/mで24時間処理を行った。処理前後の発色部印字濃度を測定し、残存率を算出した。
◎:残存率が90%以上
○:残存率が75%以上90%未満
△:残存率が50%以上75%未満
×:残存率が50%未満
評価結果を下表に示す。
Figure 2009083394
表1から、感熱発色層に電子受容性顕色剤として一般式(化1)で表されるジフェニルスルホン誘導体、電子供与性染料として3−(N−エチル−N−p−メチルフェニルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、増感剤としてシュウ酸ビス(パラメチルベンジル)を含有させた場合には、いずれかの化合物を配合しない感熱記録体よりも耐可塑剤性及び耐光性が優れていることがわかる。

Claims (6)

  1. 支持体上に無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料と電子受容性顕色剤及び増感剤とを含有する感熱発色層を設けた感熱記録体であって、該感熱発色層が、電子受容性顕色剤として下記一般式(化1):
    Figure 2009083394
    (式中、Rは、炭素数が1〜12の直鎖又は分岐の飽和又は不飽和炭化水素を表し、R〜Rは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、又は炭素数が1〜12のアルキル基若しくはアルケニル基を表し、n、o、p、q、r及びsはそれぞれ0〜4の整数を表し、mは0〜5の整数を表し、Aは、それぞれ独立して、エーテル結合を有してもよい炭素数が1〜12の直鎖又は分枝の飽和又は不飽和の炭化水素基を表す。)で表されるジフェニルスルホン誘導体を含有し、電子供与性ロイコ染料として3−(N−エチル−N−p−メチルフェニルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランを含有し、増感剤として下記一般式(化2)
    OOC‐COOR
    (式中、R及びRは、それぞれ同じであっても異なってもよく、置換基としてハロゲン原子、炭素数が1〜4のアルキル基、又は炭素数が1〜4のアルコキシ基を有してもよいアリール基若しくはアラルキル基、又は置換基として炭素数が1〜4のアルキル基を有してもよいシクロヘキシル基を表す。)で表されるシュウ酸エステルを含有する感熱記録体。
  2. 前記一般式(化1)のmが0である請求項1に記載の感熱記録体。
  3. 顕色剤として前記一般式(化1)で表されるジフェニルスルホン誘導体の他に少なくとも1種の顕色剤を含む請求項1又は2に記載の感熱記録体。
  4. 前記シュウ酸エステルがシュウ酸ビス(パラメチルベンジル)である請求項1〜3のいずれか一項に記載の感熱記録体。
  5. 前記感熱発色層上に、カルボキシル基含有樹脂、エピクロロヒドリン系樹脂及びポリアミン/アミド系樹脂を含有する保護層を有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の感熱記録体。
  6. 前記ポリアミン/アミド系樹脂が、ポリアミン系樹脂である請求項5に記載の感熱記録体。
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JP2012076300A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Nippon Paper Industries Co Ltd 感熱記録材料

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JP2012076300A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Nippon Paper Industries Co Ltd 感熱記録材料

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