JP5277884B2 - 感熱記録体 - Google Patents

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Description

この発明は、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤との反応を利用した感熱記録体に関し、特にハンディターミナル用紙や配送伝票などの低い印加エネルギーで印字した場合であっても高い発色感度が得られる感熱記録体に関する。
無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料(以下、染料という)と染料と加熱した時に反応して発色させる電子受容性顕色剤(以下、顕色剤という)とを主成分とする感熱記録層を有する感熱記録体は、広く実用化されている。この感熱記録体への記録は、サーマルヘッドを内蔵したサーマルプリンタ等が用いられる。この感熱記録方式は、従来実用化された他の記録方式に比べて、記録時に騒音がない、現像定着の必要がない、メンテナンスフリーである、機器が比較的安価である、コンパクトである、得られた発色が非常に鮮明であるといった特徴から、ファクシミリ、コンピューター用プリンタ、自動券売機、計測用レコーダー、ハンディターミナルなどに広範囲に使用されている。
特に屋外で使用されるハンディターミナル等に使用される感熱記録体には、雨水など対する耐水性が求められている。また、省電力プリンタや高速プリンタ(印字及び画像形成)の低印加エネルギーにおいても高い発色感度が得られる感熱記録体が求められている。
一方、感熱記録体の耐水性を向上させるために感熱記録層上にポリビニルアルコールなどのバインダーを含有する保護層(オーバーコート層)を設けることが行われており、特に、保護層にカルボキシル基含有樹脂、エピクロロヒドリン系樹脂及びポリアミン/アミド系樹脂を含有させた場合には、優れた耐水性や印字走行性を示すことが知られている(特許文献1)。
しかし、感熱記録層上に保護層を設けると、サーマルヘッドからの熱が直接感熱記録層に伝わらないため、低印加エネルギーにおいて十分な発色感度が得られないといった問題がある。
そこで、発色感度と耐水性を両立させるために、保護層を設けずに感熱記録層にバインダーとして、カルボキシル変性ポリビニルアルコールを含有させることや(特許文献2,3)、ポリビニルアルコールとグリオキザールを配合すること(特許文献4)などが行われている。
また、感熱記録体の耐光性や耐熱性を向上させるために顕色剤としてジフェニルスルホン誘導体を用いることが行われている(特許文献5)。
WO2006/075467 特許第3501308号 特開平6−155916 特開平6−270547 特開2003−212841
感熱記録体には、発色感度を向上させること、保護層を設けずとも耐水性等の膜性能を向上させること、環境への悪影響が無いことなどが求められている。
エピクロロヒドリン系樹脂(特許文献1)は、グリオキザール以外のポリビニルアルコールなどの水溶性樹脂の架橋剤(耐水化剤)として一般的に知られているが、ビスフェノールAなどの顕色剤と反応するため、染料と顕色剤との反応を阻害することがある。このため、感熱記録層にエピクロロヒドリン系樹脂が含有されていると、低印加エネルギーにおいて十分な発色感度が得られない、長期保管時に地肌発色してしまうといった問題が発生する。
また、ロイコ染料の発色機構を用いた感熱記録層中にカルボキシル基含有樹脂(特許文献1)を使用すると、発色作用を低減させる傾向がある。ロイコ系材料による発色機構は、酸性顕色剤との反応によってロイコ染料が開環し発色するものである。一般的に顕色剤にはフェノール系水酸基を持つ化合物が使用されるが、カルボキシル基の酸乖離定数pKaが3.77であるのに対し、フェノール系水酸基の酸乖離定数は概して10以上である。このため、樹脂中に含まれるカルボキシル基が顕色剤と競合し、発色作用を妨害する場合があると考えられる。このため、水酸基を多く含有する樹脂や、カルボキシル基を含有する樹脂は、感熱紙の感度が低下する問題を有している。
そこで、本発明は、感熱記録層上に保護層を設けない感熱記録体において、該感熱記録層にカルボキシル基含有樹脂、エピクロロヒドリン系樹脂、及びポリアミン/アミド系樹脂を含有させた感熱記録体を改良して、発色感度、耐水性、耐可塑剤性、保存性(耐地肌発色性)に優れた、環境にやさしい感熱記録体を提供することを目的とする。
本発明者らは、感熱記録層上に保護層を設けず、感熱記録層に(a)カルボキシル基含有樹脂、(b)ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂又はポリアミンエピクロロヒドリン樹脂及び(c)ポリアミン/アミド系樹脂を含有させた感熱記録体において、感熱記録層に顕色剤としてジフェニルスルホン架橋型化合物を含有させることにより、カルボキシル基含有樹脂による減感作用、及びエピクロロヒドリン系樹脂による染料と顕色剤との反応阻害の問題を解決し、上記課題を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤を主成分として含有する感熱記録層を設け、該感熱記録層上に保護層を設けない感熱記録体において、該感熱記録層が(a)カルボキシル基含有樹脂、(b)ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂又はポリアミンエピクロロヒドリン樹脂、及び(c)ポリアミン/アミド系樹脂を含有し、更に電子受容性顕色剤として下記一般式(化1)
Figure 0005277884
Figure 0005277884
Figure 0005277884
本発明によれば、発色感度、耐水性、保存性(地肌発色性)に優れた、環境にやさしい感熱記録体を得ることができる。
特に本発明の感熱記録体は、ハンディターミナルプリンターなどで低印加エネルギーで印字した場合であっても、その発色感度が優れている。
本発明の感熱記録体は、支持体上に染料及び顕色剤を主成分として含有する感熱記録層を設け、この感熱記録層上に保護層を設けない感熱記録体であり、この感熱記録層が(a)カルボキシル基含有樹脂、(b)ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂又はポリアミンエピクロロヒドリン樹脂、及び(c)ポリアミン/アミド系樹脂を含有し、顕色剤としてジフェニルスルホン架橋型化合物を含有する。ここで、感熱記録層上に保護層を設けないとは、感熱記録層が最表層であることをいう。
本発明で使用されるカルボキシル基含有樹脂としては、メタクリル酸、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒドロフリフリルなどのカルボキシル基を有する一官能性アクリルモノマーを含む樹脂、酸化澱粉、カルボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコールにカルボキシル基を導入したカルボキシル変性ポリビニルアルコールなどを例示することができるが、特に耐熱性、耐可塑剤性に優れているカルボキシル変性ポリビニルアルコールを用いるのが好ましい。
本発明に用いるカルボキシル変性ポリビニルアルコールは、ポリビニルアルコールとフマル酸、無水フタル酸、無水メリト酸、無水イタコン酸などの多価カルボン酸との反応物、又はこれらの反応物のエステル化物、さらに酢酸ビニルとマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、アクリル酸、メタアクリル酸などのエチレン性不飽和ジカルボン酸との共重合物の鹸化物として得られる。具体的には例えば特開昭53−91995号公報の実施例1もしくは4に例示されている製造方法が挙げられる。また、カルボキシル変性ポリビニルアルコールの鹸化度は72〜100mol%であることが好ましく、重合度は500〜2400、より好ましくは1000〜2000である。
また、所望の性能を阻害しない範囲で下記のバインダーを併用することができる。すなわち、重合度が200〜1900の完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリビニルアルコール、オレフィン変性ポリビニルアルコール、ニトリル変性ポリビニルアルコール、ピロリドン変性ポリビニルアルコール、シリコーン変性ポリビニルアルコール、その他の変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体並びにエチルセルロール、アセチルセルロースのようなセルロース誘導体、カゼイン、アラビヤゴム、酸化澱粉、エーテル化澱粉、ジアルデヒド澱粉、エステル化澱粉、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルブチラール、ポリスチロース及びそれらの共重合体、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロ樹脂等を例示することができる。これらの高分子物質は水、アルコール、ケトン類、エステル類、炭化水素などの溶剤に溶かして使用するほか、水又は他の媒体中に乳化又はペースト状に分散した状態で使用し、要求品質に応じて併用することも出来る。
本発明でエピクロロヒドリン系樹脂として使用されるポリアミドエピクロロヒドリン樹脂とポリアミンエピクロロヒドリン樹脂は、単独又は併用することもできる。また、エピクロロヒドリン系樹脂の主鎖に存在するアミンとしては第1級から第4級までのものを使用することができ、特に制限はない。さらに、カチオン化度及び分子量は、耐水性が良好なことから、カチオン化度5meq/g・Solid以下(pH7での測定値)、分子量50万以上が好ましい。具体例としては、スミレーズレジン650(30)、スミレーズレジン675A、スミレーズレジン6615(以上住友化学社製)、WS4002、WS4020、WS4024、WS4030、WS4046、WS4010、CP8970(以上、星光PMC社製)などが挙げられる。
本発明において、ポリアミン/アミド系樹脂とは、ポリアミン系樹脂及び又はポリアミド系樹脂を意味するものであり、上記のエピクロロヒドリン系樹脂とは異なる化合物である。具体的には、ポリアミン樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリアミン樹脂、変性ポリアミド樹脂、ポリアミド尿素樹脂、ポリアルキレンポリアミン樹脂、ポリアルキレンポリアミド樹脂、ポリアミンポリ尿素樹脂、変性ポリアミン樹脂、変性ポリアミド樹脂、ポリアルキレンポリアミン尿素ホルマリン樹脂、ポリアルキレンポリアミンポリアミドポリ尿素樹脂などが挙げられ、市販されている商品としては、スミレーズレジン302(住友化学社製:ポリアミンポリ尿素樹脂)、スミレーズレジン712(住友化学社製:ポリアミンポリ尿素樹脂)、スミレーズレジン703(住友化学社製:ポリアミンポリ尿素樹脂)、スミレーズレジン636(住友化学社製:ポリアミンポリ尿素樹脂)、スミレーズレジンSPI−100(住友化学社製:変性ポリアミン樹脂)、スミレーズレジンSPI−102A(住友化学社製:変性ポリアミン樹脂)、スミレーズレジンSPI−106N(住友化学社製:変性ポリアミド樹脂)、スミレーズレジンSPI−203(50)(住友化学社製)、スミレーズレジンSPI−198(住友化学社製)、プリンティブA−700(旭化成社製)、プリンティブA−600(旭化成社製)、PA6500、PA6504、PA6634、PA6638、PA6640、PA6644、PA6646、PA6654、PA6702、PA6704(以上、星光PMC社製:ポリアルキレンポリアミンポリアミドポリ尿素樹脂)、CP8994(星光PMC社製:ポリエチレンイミン樹脂)などが挙げられ、特に制限されるものではなく、これらを単独又は2種類以上使用することも可能であるが、発色感度の点からポリアミン系樹脂(ポリアルキレンポリアミン樹脂、ポリアミンポリ尿素樹脂、変性ポリアミン樹脂、ポリアルキレンポリアミン尿素ホルマリン樹脂、ポリアルキレンポリアミンポリアミドポリ尿素樹)を使用することが望ましい。
カルボキシル基含有樹脂の配合量としては、感熱記録層中の顔料100重量部に対して1〜80重量部配合することが好ましく、より好ましくは10〜60重量部である。少なすぎると塗工層強度や耐水性が不足し、多すぎると感度低下が起こりやすい。
本発明に用いられるエピクロロヒドリン系樹脂及び変性ポリアミン/アミド系樹脂の含有量は、カルボキシル基含有樹脂100重量部に対してそれぞれ1〜100重量部であることが好ましく、より好ましくは5〜50重量部である。含有量が少なすぎると架橋反応が不十分となり良好な耐水性が得られず、多すぎると塗液の粘度増加やゲル化により操業性の問題が生じる。
本発明で使用する電子供与性ロイコ染料としては、従来の感圧あるいは感熱記録紙分野で公知のものは全て使用可能であり、特に制限されるものではないが、トリフェニルメタン系化合物、フルオラン系化合物、フルオレン系、ジビニル系化合物等が好ましい。以下に代表的な無色ないし淡色の染料(染料前駆体)の具体例を示す。また、これらの染料前駆体は単独又は2種以上混合して使用してもよい。
<トリフェニルメタン系ロイコ染料>
3、3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド〔別名クリスタルバイオレットラクトン〕;3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド;〔別名マラカイトグリーンラクトン〕
<フルオラン系ロイコ染料>
3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o、p−ジメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−メチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアミノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ベンジルアミノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−p−メチルアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオラン; 3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔c〕フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o、p−ジメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−クロロフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−p−メチルアニリノフルオラン; 3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−キシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン; 3−(N−エチル−p−トルイディノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロロ−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−(N−エチル−N−エトキシプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン; 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン; 2−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−メトキシ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−クロロ−3−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−クロロ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ニトロ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−アミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−フェニル−6−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ベンジル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2−ヒドロキシ−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジブチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2、4−ジメチル−6−〔(4−ジメチルアミノ)アニリノ〕−フルオラン
<フルオレン系ロイコ染料>
3、6、6’−トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9、3´−フタリド〕; 3、6、6’−トリス(ジエチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9、3´−フタリド〕
<ジビニル系ロイコ染料>
3、3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4、5、6、7−テトラブロモフタリド; 3、3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4、5、6、7−テトラクロロフタリド; 3、3−ビス−〔1、1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4、5、6、7−テトラブロモフタリド; 3、3−ビス−〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4、5、6、7−テトラクロロフタリド
<その他>
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド; 3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド; 3−(4−シクロヘキシルエチルアミノ−2−メトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド; 3、3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド; 3、6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(3´−ニトロ)アニリノラクタム; 3、6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4´−ニトロ)アニリノラクタム; 1、1−ビス−〔2’、2’、2''、2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2、2−ジニトリルエタン; 1、1−ビス−〔2’、2’、2''、2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2−β−ナフトイルエタン; 1、1−ビス−〔2’、2’、2''、2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2、2−ジアセチルエタン; ビス−〔2、2、2’、2’−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−メチルマロン酸ジメチルエステル
本発明で電子受容性顕色剤として用いられるジフェニルスルホン架橋型化合物は下記一般式(化1)で表わされる。
Figure 0005277884
ここで、R1は、それぞれ同じであっても異なってもよいが、好ましくは同一であり、ハロゲン原子、炭素数が1〜6のアルキル基又はアルケニル基を表す。
このアルキル基又はアルケニル基は、炭素数が1〜6のアルキル基又はアルケニル基であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソへキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基、2−メチル−2−プロペニル基等が挙げられる。
また、ハロゲン原子としては塩素、臭素、フッ素又はヨウ素、好ましくは塩素又は臭素を表す。
mは、それぞれ同じであっても異なってもよく、好ましくは同一であり、0〜4、好ましくは0を表す。
OH基及び−OR2O−基は、SO2基に対して、パラ位にあることが好ましい。
nは1〜11である。この化合物はnが1〜11の混合物であることが好ましい。
は、それぞれ同じであっても異なってもよいが、好ましくは同一である。
としては、エーテル結合を有してもよい炭素数1〜12、好ましくは3〜7の飽和若しくは不飽和の、好ましくは飽和の、直鎖若しくは分枝の、好ましくは直鎖の炭化水素基であってもよい。このような炭化水素としては、ポリアルキレンオキシド鎖やアルキレン基、好ましくはポリアルキレンオキシド鎖が好ましい。Rがポリアルキレンオキシド鎖の場合、−ORO−としては、−O−(C2oO)1〜3−(式中、o=2〜4、好ましくは2〜3、より好ましくは2)が挙げられる。アルキレン基としては、−C2p−(式中、p=1〜12、好ましくは3〜7)が挙げられる。
またRとしては、下記一般式
Figure 0005277884
(式中、Rはメチレン基又はエチレン基を表す。Rは互いにパラ位にあることが好ましい。)で表される置換フェニレン基であってもよい。
更に、Rとしては、下記一般式
Figure 0005277884
(式中、Rは水素原子又は炭素数が1〜4のアルキル基、好ましくは水素原子を表す。)で表される2価基を表す。)であってもよい。
としては、これらの中で、上記のエーテル結合を有してもよい炭素数1〜12の飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分枝の炭化水素基が好ましい。
一般式(化1)のジフェニルスルホン架橋型化合物において、Rで表される基を具体的に示すと以下のものが挙げられる。メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、メチルエチレン基、メチレンエチレン基、エチルエチレン基、1,2−ジメチルエチレン基、1−メチルトリメチレン基、1−メチルテトラメチレン基、1,3−ジメチルトリメチレン基、1−エチル−4−メチル−テトラメチレン基、ビニレン基、プロペニレン基、2−ブテニレン基、エチニレン基、2−ブチニレン基、1−ビニルエチレン基、エチレンオキシエチレン基、テトラメチレンオキシテトラメチレン基、エチレンオキシエチレンオキシエチレン基、エチレンオキシメチレンオキシエチレン基、1,3−ジオキサン−5,5−ビスメチレン基、1,2−キシリル基、1,3−キシリル基、1,4−キシリル基、2−ヒドロキシトリメチレン基、2−ヒドロキシ−2−メチルトリメチレン基、2−ヒドロキシ−2−エチルトリメチレン基、2−ヒドロキシ−2−プロピルトリメチレン基、2−ヒドロキシ−2−イソプロピルトリメチレン基、2−ヒドロキシ−2−ブチルトリメチレン基等が挙げられる。
一般式(化1)で表されるジフェニルスルホン架橋型化合物は、置換基(R)及び/又はnの数が違う数種類のものを混合して使用してもよく、その含有比率は任意である。また混合する方法も粉体での混合、水等に分散した分散液の状態による混合、製造条件により複数の種類のジフェニルスルホン架橋型化合物を同時に生成含有させる方法など特に制限はない。
一般式(化1)のジフェニルスルホン架橋型化合物としては、例えば、4,4’−ビス〔4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕−2−トランス−ブテニルオキシ〕ジフェニルスルホン; 4,4’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−4−ブチルオキシ〕ジフェニルスルホン; 4,4’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−3−プロピルオキシ〕ジフェニルスルホン; 4,4’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチルオキシ〕ジフェニルスルホン; 4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−4−ブチルオキシ〕−4’−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルフォニル)フェノキシ−3−プロピルオキシ〕ジフェニルスルホン; 4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−4−ブチルオキシ〕−4’−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルフォニル)フェノキシ−2−エチルオキシ〕ジフェニルスルホン; 4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−3−プロピルオキシ〕−4’−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルフォニル)フェノキシ−2−エチルオキシ〕ジフェニルスルホン; 4,4’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−5−ペンチルオキシ〕ジフェニルスルホン; 4,4’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−6−ヘキシルオキシ〕ジフェニルスルホン; 4−〔4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕−2−トランス−ブテニルオキシ〕−4’−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−4−ブチルオキシ〕ジフェニルスルホン; 4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−トランス−ブテニルオキシ〕−4’−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−3−プロピルオキシ〕ジフェニルスルホン; 4−〔4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕−2−トランス−ブテニルオキシ〕−4’−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチルオキシ〕ジフェニルスルホン; 1,4−ビス〔4−〔4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−トランス−ブテニルオキシ〕フェニルスルホニル〕フェノキシ〕−シス−2−ブテン; 1,4−ビス〔4−〔4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−トランス−ブテニルオキシ〕フェニルスルホニル〕フェノキシ〕−トランス−2−ブテン; 4,4’−ビス〔4−〔4−(2−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ブチルオキシ〕ジフェニルスルホン; 4,4’−ビス〔4−〔2−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ブチルオキシ〕ジフェニルスルホン; 4,4’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチレンオキシエトキシ〕ジフェニルスルホン; 4,4’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル−1,4−フェニレンビスメチレンオキシ〕ジフェニルスルホン; 4,4’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル−1,3−フェニレンビスメチレンオキシ〕ジフェニルスルホン; 4,4’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル−1,2−フェニレンビスメチレンオキシ〕ジフェニルスルホン; 2,2’−ビス〔4−〔4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチレンオキシエトキシ〕フェニルスルホニル〕フェノキシ〕ジエチルエーテル; α,α’−ビス〔4−〔4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル−1,4−フェニレンビスメチレンオキシ〕フェニルスルホニル〕フェノキシ〕−p−キシレン; α,α’−ビス〔4−〔4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル−1,3−フェニレンビスメチレンオキシ〕フェニルスルホニル〕フェノキシ〕−m−キシレン; α,α’−ビス〔4−〔4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル−1,2−フェニレンビスメチレンオキシ〕フェニルスルホニル〕フェノキシ〕−o−キシレン; 2,4’−ビス〔2−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチレンオキシエトキシ〕ジフェニルスルホン; 2,4’−ビス〔4−(2−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチレンオキシエトキシ〕ジフェニルスルホン; 4,4’−ビス〔3,5−ジメチル−4−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチレンオキシエトキシ〕ジフェニルスルホン; 4,4’−ビス〔3−アリル−4−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチレンオキシエトキシ〕ジフェニルスルホン; 4,4’−ビス〔3,5−ジメチル−4−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル−1,4−フェニレンビスメチレンオキシ〕ジフェニルスルホン; 4,4’−ビス〔3,5−ジメチル−4−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル−1,3−フェニレンビスメチレンオキシ〕ジフェニルスルホン; 4,4’−ビス〔3,5−ジメチル−4−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル−1,2−フェニレンビスメチレンオキシ〕ジフェニルスルホン; 4,4’−ビス〔3−アリル−4−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニルスルホニル)1,4−フェニレンビスメチレンオキシ〕ジフェニルスルホン; 4,4’−ビス〔3−アリル−4−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニルスルホニル)1,3−フェニレンビスメチレンオキシ〕ジフェニルスルホン; 4,4’−ビス〔3−アリル−4−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニルスルホニル)1,2−フェニレンビスメチレンオキシ〕ジフェニルスルホン; 4,4’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ〕ジフェニルスルホン; 1,3−ビス〔4−〔4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ〕フェニルスルホニル〕フェノキシ〕−2−ヒドロキシプロパンが挙げられる。
また、一般式(化1)で表される数種類のジフェニルスルホン架橋型化合物を混合して使用する場合に特に好ましい組成物は、Rが同一で、nの値のみが異なる2種以上を含有するものである。このような化合物であれば製法も簡便であり、原料の反応比率を変更することによりnの値の異なる化合物を、任意の含有比率で一度に合成することができる。これらのうち、特にn=1で表される化合物としては、例えば、1,3−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕−2−ヒドロキシプロパン; 1,1−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕メタン 1,2−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕エタン; 1,3−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕プロパン; 1,4−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ブタン; 1,5−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ペンタン; 1,6−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ヘキサン; α,α’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕−p−キシレン; α,α’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕−m−キシレン; α,α’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕−o−キシレン; 2,2’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ジエチルエーテル; 4,4’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ジブチルエーテル; 1,2−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕エチレン; 1,4−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕−2−ブテンが挙げられる(例えば、特開平7−149713号、国際公開WO93/06074、WO95/33714号等参照)。
本発明の感熱記録層において、一般式(化1)のジフェニルスルホン架橋型化合物をその他の顕色剤と併用することが好ましい。このような顕色剤として、従来の感圧あるいは感熱記録紙分野で公知の顕色剤を使用することが可能であり、特に制限されるものではないが、例えば、活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質、4,4'−イソプロピリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4'−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4'−n−プロポキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4'−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシフェニル−4'−ベンジルオキシフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4'−メチルフェニルスルホン、特開平8−59603号公報記載のアミノベンゼンスルホンアミド誘導体、ビス(4−ヒドロキシフェニルチオエトキシ)メタン、1,5−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス[α−メチル−α−(4'−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1,3−ビス[α−メチル−α−(4'−ヒドロキシフェニル)エチル]ベン
ゼン、ジ(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、2,2'−チオビス(3−tert−オクチルフェノール)、2,2'−チオビス(4−tert−オクチルフェノール)、国際公開WO97/16420号に記載のジフェニルスルホン架橋型化合物等のフェノール性化合物、国際公開WO02/081229号あるいは特開2002−301873号記載のフェノール性化合物、国際公開WO02/098674号あるいはWO03/029017号に記載のフェノールノボラック型縮合組成物、国際公開WO00/14058号あるいは特開2000−143611号に記載のウレアウレタン化合物、N,N'−ジ−m−クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、p−クロロ安息香酸、没食子酸ステアリル、ビス[4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸亜鉛]2水和物、4−[2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ]サリチル酸、4−[3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ]サリチル酸、5−[p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル]サリチル酸の芳香族カルボン酸、及びこれらの芳香族カルボン酸の亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属塩との塩、さらにはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等が挙げられる。これらの顕色剤は、単独又は2種以上混合して使用することもできる。この他、特開平10−258577号公報記載の高級脂肪酸金属複塩や多価ヒドロキシ芳香族化合物などの金属キレート型発色成分を含有することもできる。
ジフェニルスルホン架橋型化合物と併用する顕色剤としては、下記一般式(化4):
Figure 0005277884
で表されるジフェニルスルホン化合物が発色感度などの点からい望ましい。
ここで、Rは、水素原子又は炭素数が1〜4の直鎖若しくは分岐の飽和若しくは不飽和炭化水素、好ましくは炭素数が1〜4の直鎖又は分岐の飽和又は不飽和炭化水素を表す。この飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、イソアミル基等が挙げられ、不飽和炭化水素基として、例えば、エチレン、1−n−プロペニル、2−n−プロペニル、イソプロペニル、1−n−ブテン、2−n−ブテン、3−n−ブテン等が挙げられる。
及びR10は、それぞれ独立して、アルキル基又はアルケニル基を表す。このアルキル基及びアルケニル基の炭素数は、それぞれ、好ましくは1〜4であり、より好ましくは3である。アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基が挙げられ、アリル基が好ましい。
t及びuは、それぞれ独立に、0又は1を表し、好ましくは0を表す。
このジフェニルスルホン化合物の具体例としては、4−ヒドロキシ−4'−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4'−アリルオキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4'−エトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4'−n−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4'−2−プロピレキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4'−1−プロベニルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4'−ベンゾキシジフェニルスルホン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン等が挙げられる。
このようなジフェニルスルホン化合物としては、例えば、エーピーアイコーポレーション社製トミラックKN(商品名)、日本曹達社製D−8(商品名)、日華化学社製BPS−MAE(商品名)、日本化薬社製TG−SA(商品名)、TG−SH(商品名)、日華化学社製BPS(商品名)等が挙げられる。
これらのジフェニルスルホン化合物は、単独又は混合して使用することができる。
このように少なくとも2種類の顕色剤、即ち、ジフェニルスルホン架橋型化合物とジフェニルスルホン化合物を用いることにより、上記のエピクロロヒドリン系樹脂による染料と顕色剤との反応阻害や、カルボキシル基含有樹脂による減感作用に起因する問題を解消できるものと考えられる。
本発明の感熱記録体に使用する増感剤としては、従来公知の増感剤を使用することができる。かかる増感剤としては、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アマイド、エチレンビスアミド、モンタン酸ワックス、ポリエチレンワックス、1,2−ジ−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−ベンジルビフェニル、β−ベンジルオキシナフタレン、4−ビフェニル−p−トリルエーテル、m−ターフェニル、1,2−ジフェノキシエタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(p−クロロベンジル)、シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)、テレフタル酸ジベンジル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−α−ナフチルカーボネート、1,4−ジエトキシナフタレン、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、o−キシレン−ビス−(フェニルエーテル)、4−(m−メチルフェノキシメチル)ビフェニル、4,4'−エチレンジオキシ−ビス−安息香酸ジベンジルエステル、ジベンゾイルオキシメタン、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エチレン、ビス[2−(4−メトキシ−フェノキシ)エチル]エーテル、p−ニトロ安息香酸メチル、p−トルエンスルホン酸フェニルなどを例示することができるが、特にこれらに制限されるものではない。これらの増感剤は、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
本発明の感熱記録層には、上記成分以外に顔料、滑剤、安定剤、架橋剤などを使用することができる。
本発明で使用する顔料としては、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機又は有機充填剤などが挙げられる。
本発明で使用する滑剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、ワックス類、シリコーン樹脂類等が挙げられる。
また、本発明においては、上記課題に対する所望の効果を阻害しない範囲で、さらに必要に応じて、架橋剤として、ポリイミン系樹脂、メチロールメラミン、メラミンホルムアルデヒド樹脂、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ソーダ、塩化第二鉄、塩化マグネシウム、ホウ砂、ホウ酸、ミョウバン、塩化アンモニウム等を併用することもでき、記録画像の耐油性効果等を示す画像安定剤として、4,4′−ブチリデン(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメチル−4,4′−スルホニルジフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン等を添加することもできる。
このほかにベンゾフェノン系やトリアゾール系の紫外線吸収剤、分散剤、消泡剤、酸化防止剤、蛍光染料等を使用することができる。
本発明の感熱記録体に使用する電子供与性ロイコ染料、電子受容性顕色剤、その他の各種成分の種類及び量は要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、通常、電子供与性ロイコ染料1部に対して電子受容性顕色剤0.5〜10部、増感剤0.5〜10部、顔料0.5〜10部程度が使用される。
顕色剤全量に対するジフェニルスルホン架橋型化合物の割合は、30重量%以上、好ましくは30〜70重量%である。
上記組成からなる塗液を紙、再生紙、合成紙、フィルム、プラスチックフィルム、発泡プラスチックフィルム、不織布等任意の支持体に塗布することによって目的とする感熱記録体が得られる。またこれらを組み合わせた複合シートを支持体として使用してもよい。
電子供与性ロイコ染料、電子受容性顕色剤並びに必要に応じて添加する材料は、ボールミル、アトライター、サンドグライダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し、バインダー及び目的に応じて各種の添加材料を加えて塗液とする。塗布する手段は特に限定されるものではなく、周知慣用技術に従って塗布することができ、例えばエアーナイフコーター、ロッドブレードコーター、ベントブレードコーター、ベベルブレードコーター、ロールコーター、カーテンコーター、スプレーコーターなど各種コーターを備えたオフマシン塗工機やオンマシン塗工機が適宜選択され使用される。感熱記録層の塗布量は特に限定されず、通常乾燥重量で2〜12g/mの範囲である。
本発明の感熱記録体はさらに、発色感度を高める目的で、填料を含有した高分子物質等の下塗層を感熱記録層の下に設けることが望ましく、感熱記録層との密着性の点から、カルボキシル基含有樹脂、エピクロロヒドリン系樹脂、ポリアミン/アミド系樹脂の少なくとも一成分を含有させることが望ましい。
また、支持体の感熱記録層とは反対面にバックコート層を設け、カールの矯正を図ることも可能である。また、各層の塗工後にスーパーカレンダーがけ等の平滑化処理を施すなど、感熱記録体分野における各種公知の技術を適宜付加することができる。
本発明の感熱記録体に公知の方法で印字することができる。通常は、発熱抵抗体を有するサーマルヘッドから熱エネルギーを感熱記録体に作用させて発色させる。通常、このサーマルヘッドは複数のブロックに時分割されて駆動制御され、感熱記録紙を送ることにより、所望の文字等が感熱記録紙上に印字される。
本発明の感熱記録紙は、0.1〜0.3mj/dot、特に0.2〜0.3mj/dotの低印字エネルギーで印字した場合であっても良好な発色感度を示すことが特徴である。このような低印字エネルギーで印字する方式としては、ハンディターミナルプリンター、POSプリンター、小型ラベルプリンターなどがある。なお、印字エネルギーは、サーマルヘッドの発熱素子1個(1dot)に与えられるエネルギーであり、(ヘッド部で消費される電力)と(その電力が消費される時間)の積で表される。
以下、実施例にて本発明を例証するが本発明を限定することを意図するものではない。
以下の実施例及び比較例において、支持体の片面に、順にアンダー層及び感熱記録層を設けた。
尚、説明中、部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を示す。感熱記録体の各塗工層に用いた、塗料を以下のように調製した。
[アンダー層塗料調整]
焼成カオリン(BASF社製アンシレックス90) 90.0部
10%カルボキシル変性ポリビニルアルコール溶液(クラレ社製:PVA−KL318) 10.0部
スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(固形分50%) 10.0部
45%変性ポリアミド樹脂(住友化学社製:スミレーズレジンSPI−106N)
2.0部
25%ポリアミドエピクロロヒドリン(星光PMC社製:WS4020)
1.3部
水 50.0部
上記組成よりなる混合物を混合攪拌してアンダー層塗料を調成した。
[感熱記録層塗料調整]
下記A〜D液を、それぞれ別々にサンドグラインダーで平均粒子径が約1μmになるまで湿式磨砕を行った。
A液(第1顕色剤分散液)
2,2'−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホン)フェノキシ〕ジフェニルエーテル(日本曹達社製、商品名:D−90(化5)) 6.0部
Figure 0005277884
ポリビニルアルコール 10%水溶液 5.0部
水 1.5部
B液(第2顕色剤分散液)
4−ヒドロキシ−4'−n−プロポキシジフェニルスルホン(エーピーアイコーポレーション社製:トミラックKN) 6.0部
ポリビニルアルコール 10%水溶液 5.0部
水 1.5部
C液(塩基性無色染料分散液)
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン(山本化成社製:ODB−2) 6.0部
ポリビニルアルコール 10%水溶液 5.0部
水 1.5部
D液(増感剤分散液)
1,2ビス(2−メチルフェノキシ)エタン(三光社製:KS232)6.0部
ポリビニルアルコール 10%水溶液 5.0部
水 1.5部
次いで下記の割合で分散液を混合して感熱発色層の塗液とした。
感熱発色層塗液1
A液(50%顕色剤分散液) 15.0部
B液(50%顕色剤分散液) 15.0部
C液(50%塩基性無色染料分散液) 15.0部
D液(50%増感剤分散液) 30.0部
25%シリカ分散液(水澤化学社製:P527) 40.0部
10%カルボキシル変性ポリビニルアルコール溶液(クラレ社製:PVA−KL318) 37.5部
45%ポリアミド樹脂(住友化学社製:スミレーズレジンSPI−106N)
2.5部
25%ポリアミドエピクロロヒドリン(星光PMC社製:WS4020)
5.0部
30%ステアリン酸亜鉛分散液(中京油脂社製:ハイドリンZ−7−30)
7.5部
感熱発色層塗液2
A液(50%顕色剤分散液) 15.0部
B液(50%顕色剤分散液) 15.0部
C液(50%塩基性無色染料分散液) 15.0部
D液(50%増感剤分散液) 30.0部
25%シリカ分散液(水澤化学社製:P527) 40.0部
10%ポリビニルアルコール溶液(クラレ社製:PVA−117) 37.5部
40%グリオキザール溶液(三井東圧社製) 5.0部
30%ステアリン酸亜鉛分散液(中京油脂社製:ハイドリンZ−7−30)
7.5部
感熱発色層塗液3
A液(50%顕色剤分散液) 15.0部
B液(50%顕色剤分散液) 15.0部
C液(50%塩基性無色染料分散液) 15.0部
D液(50%増感剤分散液) 30.0部
25%シリカ分散液(水澤化学社製:P527) 40.0部
20%アクリルエマルション溶液(三井化学製:バリアスターB2000)
19.0部
40%グリオキザール(三井東圧社製) 5.0部
30%ステアリン酸亜鉛分散液(中京油脂社製:ハイドリンZ−7−30)
7.5部
[実施例1]
坪量47 g/mの上質紙(支持体)にアンダー層塗料をマイヤーバーで塗工し、120℃に保った送風乾燥器で1分間乾燥した。得られたアンダー紙の重量差から求めた塗布量は8g/mであった。このアンダー紙の上に感熱層塗料1をマイヤーバーで塗工し、60℃に保った送風乾燥器で2分間乾燥し、感熱記録体を作製した。重量差から求めた塗布量は5.1g/mであった。
[実施例2]
感熱発色層塗液1の45%ポリアミド樹脂の代わりに45%ポリアミン樹脂(住友化学社製:スミレーズレジンSPI−102A)を使用して、実施例1と同様に感熱記録体を作製した。
[実施例3]
感熱発色層塗液1のA液を24部、B液を6部とした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を作製した。
[実施例4]
感熱発色層塗液1のA液を6部、B液を24部とした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を作製した。
[実施例5]
感熱発色層塗液2の4−ヒドロキシ−4'−n−プロポキシジフェニルスルホンを4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン(日華化学社製、BPS)に変更した以外は実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例1]
記録層塗液1に45%ポリアミド樹脂を配合せずに、実施例1と同様に感熱記録紙を作製した。
[比較例2]
記録層塗液1の代わりに記録層塗液2を使用して、実施例1と同様に感熱記録紙を作製した。
[比較例3]
記録層塗液1の代わりに記録層塗液3を使用して、実施例1と同様に感熱記録紙を作製した。
[比較例
感熱発色層塗液1のA液を配合せず、B液を30部とした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を作製した。
得られた感熱記録体について下記の評価を行った。
<発色濃度>
感熱記録紙印字試験機(大倉電気社製 TH−PMD、京セラ社製サーマルヘッドを装着)を用いて、0.23mj/dot及び0.35mJ/dotで印字し、印字部の発色濃度を、マクベス濃度計(RD−914)で測定した。
<耐地肌発色性>
感熱記録体を50℃、90%Rh、24時間放置した後、地肌のマクベス濃度を測定した。
<耐可塑剤性>
紙管に塩ビラップ(三井東圧製ハイラップKMA)を1重に巻き付け、この上に前記プリンターTH−PMD(0.23mj/dot)により印字した感熱記録体を貼り付け、更にこの上に塩ビラップを3重に巻き付けたものを23℃、24時間放置した後、印字部のマクベス濃度を測定した。
<湿潤摩擦>
水道水を指につけて感熱記録層塗液塗工面を50往復摩擦し、塗工層の剥がれを以下の基準で目視評価した。
○:塗工層剥がれが全くない
△:塗工層が僅かに剥がれる
×:塗工層全体が剥がれる
<耐水ブロッキング>
感熱記録層塗液の塗工面に10mlの水道水を滴下し、その上に記録層の塗工面を向かい合わせて重ね、10g/cmの加重をかけて24時間放置したのち剥がし、水を滴下した部分の塗工層の剥がれを以下の基準で目視評価した。
○:塗工層剥がれが全くない
△:塗工層が僅かに剥がれる
×:塗工層全体が剥がれる
評価結果を表1に示す。表1の発色濃度欄の数字は、印字した試験機の印加エネルギーを示す。
表1から、本発明の感熱記録体は、良好な発色濃度、保存性(耐地肌発色性、耐可塑剤性)、及び耐水性を示し、低印加エネルギー(0.23mj/dot)で印字した場合であっても、発色感度が優れている。
Figure 0005277884

Claims (5)

  1. 支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤を主成分として含有する感熱記録層を設け、該感熱記録層上に保護層を設けない感熱記録体において、該感熱記録層が(a)カルボキシル基含有樹脂、(b)ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂又はポリアミンエピクロロヒドリン樹脂、及び(c)ポリアミン/アミド系樹脂を含有し、更に電子受容性顕色剤として下記一般式(化1)
    Figure 0005277884
    (式中、R1は、それぞれ同じであっても異なってもよく、ハロゲン原子、炭素数が1〜6のアルキル基又はアルケニル基を表し、mは、それぞれ同じであっても異なってもよく、0〜4の整数を表し、nは1〜11の整数を表し、R2は、それぞれ同じであっても異なってもよく、エーテル結合を有してもよい炭素数1〜12の飽和若しくは不飽和の直鎖若しくは分枝の炭化水素基、下記一般式
    Figure 0005277884
    Figure 0005277884
  2. 前記(c)ポリアミン/アミド系樹脂が、ポリアミン樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリアミン樹脂、変性ポリアミド樹脂、ポリアミド尿素樹脂、ポリアルキレンポリアミン樹脂、ポリアルキレンポリアミド樹脂、ポリアミンポリ尿素樹脂、変性ポリアミン樹脂、変性ポリアミド樹脂、ポリアルキレンポリアミン尿素ホルマリン樹脂、又はポリアルキレンポリアミンポリアミドポリ尿素樹脂である請求項1に記載の感熱記録体。
  3. 前記(a)カルボキシル基含有樹脂がカルボキシル変性ポリビニルアルコールである請求項1〜2に記載の感熱記録体。
  4. (b)ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂又はポリアミンエピクロロヒドリン樹脂及び(c)変性ポリアミン/アミド系樹脂の含有量が、(a)カルボキシル基含有樹脂100重量部に対してそれぞれ1〜100重量部である請求項1〜3に記載の感熱記録体。
  5. 印加エネルギー0.1〜0.3mj/dotで印字する感熱プリンター用である請求項1〜4に記載の感熱記録体。
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