JP2023131480A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体 Download PDF

Info

Publication number
JP2023131480A
JP2023131480A JP2022036270A JP2022036270A JP2023131480A JP 2023131480 A JP2023131480 A JP 2023131480A JP 2022036270 A JP2022036270 A JP 2022036270A JP 2022036270 A JP2022036270 A JP 2022036270A JP 2023131480 A JP2023131480 A JP 2023131480A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
sensitive recording
recording layer
parts
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022036270A
Other languages
English (en)
Inventor
健二 平井
Kenji Hirai
昌也 登坂
Masaya Tosaka
達朗 越
Tatsuro Koshi
佳美 緑川
Yoshimi Midorikawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paper Industries Co Ltd, Jujo Paper Co Ltd filed Critical Nippon Paper Industries Co Ltd
Priority to JP2022036270A priority Critical patent/JP2023131480A/ja
Publication of JP2023131480A publication Critical patent/JP2023131480A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Abstract

【課題】感熱記録層にロイコ染料型発色成分と金属キレート型発色成分の両方を含む発色系を利用した感熱記録体であって、耐熱性や耐黄変性が顕著に改善された感熱記録体を提供する。【解決手段】支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体において、該感熱記録層中の、電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤の合計(ロイコ染料型発色成分)含有量(固形分)に対する金属キレート型発色成分の合計含有量(固形分)の比は、0.05~0.15である。【選択図】なし

Description

この発明は、ロイコ染料型発色成分と金属キレート型発色成分とを含む発色系を利用した感熱記録体において、耐熱性や耐黄変性を改善した感熱記録体に関する。
感熱記録体は、一般に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料(以下、単に「ロイコ染料」と言うことがある。)及び電子受容性顕色剤(以下、単に「顕色剤」ということがある。これらロイコ染料と顕色剤を含む発色成分を、単に「ロイコ染料型発色成分」ともいう。)、バインダー、充填剤、感度向上剤、滑剤及びその他の助剤からなる感熱記録層を有しており、サーマルヘッド、ホットスタンプ、熱ペン、レーザ光等の熱により記録情報(発色情報)を得る情報記録体である。
この感熱記録体は、計測用レコーダー、コンピューターの端末プリンター、ファクシミリ、自動券売機、バーコードラベル等、広範囲の分野に応用されているが、記録装置の多様化及び高性能化に伴い、感熱記録体に対する要求品質もより高度なものとなっている。例えば、記録の高速化に伴って、微小な熱エネルギーでも高濃度で鮮明な記録情報を得ることが要求され、一方では、耐光性、耐熱性、耐水性、耐油性及び耐可塑剤性といった保存性の優れた感熱記録体が要求されている。
また、ロイコ染料と顕色剤の発色反応を利用した感熱記録体は、記録情報が経時的に消色する問題がある。このような記録情報の消色の問題に対して、電子供与体及び電子受容体からなる金属キレート型発色成分を含有する感熱記録体が開示されている(特許文献1~4等)。
特開昭59-89193 特開平06-155915 特開2010-115836 特開2018-167483
従来、感熱記録層にロイコ染料型発色成分と金属キレート型発色成分の両方を含む発色系を利用した感熱記録体は、主に印字画像の退色防止を目的に採用されてきた(特に、特許文献1~3等)。しかし、感熱記録体には、その他の性能(例えば、耐熱性や耐黄変性など)も優れることが望まれる。
このような感熱記録体の感熱記録層にロイコ染料型発色成分と金属キレート型発色成分とを含む発色系において、従来、ロイコ染料型発色成分に対する金属キレート型発色成分の重量比(即ち、金属キレート型発色成分の合計固形分重量/ロイコ染料型発色成分の合計固形分重量)が比較的高い配合が使用されてきた(例えば、特許文献1~4の実施例において、この比は、それぞれ1.16、1.36、0.5、0.19であった。)。
本発明者らは、この比がより低い配合を鋭意検討した結果、この比が0.15以下の場合に、耐熱性や耐黄変性が顕著に改善されることを見出し、本発明を完成させるに至った。また発明者らは、この他の感熱記録体の性能(例えば、耐油性、耐可塑剤性、耐溶媒性など)を維持するためには、この比が少なくとも0.05必要であることも同時に見出した。
即ち、本発明は、支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体において、
該感熱記録層が、金属キレート型発色成分として、ステアリン酸鉄塩と、下記一般式(化1)
Figure 2023131480000001
(式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基、
Figure 2023131480000002
(式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基を表す。)を表し、-X-は-CH-、-CO-、-CO-、-O-、-CONH-、-CONR-(式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基を表す。)、-SO-、-SO-又は-SONH-を表し、nは2又は3の整数を表す。)
で表わされる多価ヒドロキシ芳香族化合物とを含有し、
該感熱記録層中の、電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤の合計含有量(固形分)に対する金属キレート型発色成分の合計含有量(固形分)の比が0.05~0.15である感熱記録体である。
本発明の感熱記録層は、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤(以上、ロイコ染料型発色成分)を含有し、更に金属キレート型発色成分を含有する。
本発明の感熱記録体においては、感熱記録層に用いられる金属キレート型発色成分のうち、電子受容体として含有される高級脂肪酸金属塩として、ステアリン酸鉄塩を用いる。金属キレート型発色成分の電子受容体として一般に使用されるほかの高級脂肪酸金属塩に比べて、ステアリン酸鉄塩を用いる本願発明の場合には、非印字部の耐熱性や耐黄変性が優れるなどの利点がある。
本発明の感熱記録層に用いられる金属キレート型発色成分のうち、電子供与体として含有される多価ヒドロキシ芳香族化合物は下記一般式(化1)で表わされる。
Figure 2023131480000003
(式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基、
Figure 2023131480000004
(式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基を表す。)を表し、-X-は-CH-、-CO-、-CO-、-O-、-CONH-、-CONR-(式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基を表す。)、-SO-、-SO-又は-SONH-を表し、nは2又は3の整数を表す。)で表わされる。
本発明の感熱記録層に電子供与体として含有される多価ヒドロキシ芳香族化合物、換言すれば多価フェノール誘導体は、水系或いは溶剤系のバインダー中で分散処理して塗工液を調製する際に、電子受容体と反応することを避けたり、耐溶媒性および分散安定性を高める必要がある。そのために、発色作用基以外の置換基の炭素数を多くして18~35個とするのが望ましい。また、水酸基の個数は2又は3個とし、各水酸基は互いに隣接することが望ましい。具体的に下記のものを例示することができるが、これらに限定されるものではない。また、これらの多価フェノール類は、単独又は必要に応じて2種以上を用いることができる。なお、下式中、R、R及びRは上記と同様に定義される。
Figure 2023131480000005
Figure 2023131480000006
Figure 2023131480000007
次に、本発明の感熱記録体の感熱記録層で使用される各種材料を例示するが、バインダー、架橋剤、顔料などは上記課題に対する所望の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて設けられた感熱記録層以外の塗工層、すなわち保護層や下塗り層等にも使用することが可能である。
本発明で使用する電子供与性ロイコ染料としては、従来の感圧あるいは感熱記録紙分野で公知のものは全て使用可能であり、特に制限されるものではないが、トリフェニルメタン系化合物、フルオラン系化合物、フルオレン系、ジビニル系化合物等が好ましい。以下に代表的な無色ないし淡色のロイコ染料(染料前駆体)の具体例を示す。また、これらの染料前駆体は単独又は2種以上混合して使用してもよい。
<トリフェニルメタン系ロイコ染料>
3、3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)-6-ジメチルアミノフタリド〔別名クリスタルバイオレットラクトン〕;3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)フタリド;〔別名マラカイトグリーンラクトン〕
<フルオラン系ロイコ染料>
3-ジエチルアミノ-6-メチルフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(o、p-ジメチルアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-クロロフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(m-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(o-クロロアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(o-フルオロアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(m-メチルアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-n-オクチルアニリノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-n-オクチルアミノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-ベンジルアミノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-ジベンジルアミノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-クロロ-7-メチルフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-クロロ-7-アニリノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-クロロ-7-p-メチルアニリノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-エトキシエチル-7-アニリノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-7-メチルフルオラン; 3-ジエチルアミノ-7-クロロフルオラン; 3-ジエチルアミノ-7-(m-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-7-(o-クロロアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-7-(o-フルオロアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-ベンゾ〔a〕フルオラン; 3-ジエチルアミノ-ベンゾ〔c〕フルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-メチル-フルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(o、p-ジメチルアニリノ)フルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(o-クロロアニリノ)フルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(o-フルオロアニリノ)フルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(m-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-メチル-クロロフルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-エトキシエチル-7-アニリノフルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-クロロ-7-アニリノフルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-p-メチルアニリノフルオラン; 3-ジブチルアミノ-7-(o-クロロアニリノ)フルオラン; 3-ジブチルアミノ-7-(o-フルオロアニリノ)フルオラン; 3-ジ-n-ペンチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-ジ-n-ペンチルアミノ-6-メチル-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン; 3-ジ-n-ペンチルアミノ-7-(m-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3-ジ-n-ペンチルアミノ-6-クロロ-7-アニリノフルオラン; 3-ジ-n-ペンチルアミノ-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン; 3-ピロリジノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-ピペリジノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-(N-メチル-N-プロピルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-(N-メチル-N-シクロヘキシルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-(N-エチル-N-シクロヘキシルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-(N-エチル-N-キシルアミノ)-6-メチル-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン; 3-(N-エチル-p-トルイディノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-(N-エチル-N-イソアミルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-(N-エチル-N-イソアミルアミノ)-6-クロロ-7-アニリノフルオラン; 3-(N-エチル-N-テトラヒドロフルフリルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-(N-エチル-N-イソブチルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-(N-エチル-N-エトキシプロピルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-シクロヘキシルアミノ-6-クロロフルオラン; 2-(4-オキサヘキシル)-3-ジメチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 2-(4-オキサヘキシル)-3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 2-(4-オキサヘキシル)-3-ジプロピルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 2-メチル-6-p-(p-ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2-メトキシ-6-p-(p-ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2-クロロ-3-メチル-6-p-(p-フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2-クロロ-6-p-(p-ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2-ニトロ-6-p-(p-ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2-アミノ-6-p-(p-ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2-ジエチルアミノ-6-p-(p-ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2-フェニル-6-メチル-6-p-(p-フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2-ベンジル-6-p-(p-フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2-ヒドロキシ-6-p-(p-フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3-メチル-6-p-(p-ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-p-(p-ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-p-(p-ジブチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2、4-ジメチル-6-〔(4-ジメチルアミノ)アニリノ〕-フルオラン
<フルオレン系ロイコ染料>
3、6、6'-トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フルオレン-9、3´-フタリド〕; 3、6、6'-トリス(ジエチルアミノ)スピロ〔フルオレン-9、3´-フタリド〕
<ジビニル系ロイコ染料>
3、3-ビス-〔2-(p-ジメチルアミノフェニル)-2-(p-メトキシフェニル)エテニル〕-4、5、6、7-テトラブロモフタリド; 3、3-ビス-〔2-(p-ジメチルアミノフェニル)-2-(p-メトキシフェニル)エテニル〕-4、5、6、7-テトラクロロフタリド; 3、3-ビス-〔1、1-ビス(4-ピロリジノフェニル)エチレン-2-イル〕-4、5、6、7-テトラブロモフタリド; 3、3-ビス-〔1-(4-メトキシフェニル)-1-(4-ピロリジノフェニル)エチレン-2-イル〕-4、5、6、7-テトラクロロフタリド
<その他>
3-(4-ジエチルアミノ-2-エトキシフェニル)-3-(1-エチル-2-メチルインドール-3-イル)-4-アザフタリド; 3-(4-ジエチルアミノ-2-エトキシフェニル)-3-(1-オクチル-2-メチルインドール-3-イル)-4-アザフタリド; 3-(4-シクロヘキシルエチルアミノ-2-メトキシフェニル)-3-(1-エチル-2-メチルインドール-3-イル)-4-アザフタリド; 3、3-ビス(1-エチル-2-メチルインドール-3-イル)フタリド; 3、6-ビス(ジエチルアミノ)フルオラン-γ-(3´-ニトロ)アニリノラクタム; 3、6-ビス(ジエチルアミノ)フルオラン-γ-(4´-ニトロ)アニリノラクタム; 1、1-ビス-〔2'、2'、2''、2''-テトラキス-(p-ジメチルアミノフェニル)-エテニル〕-2、2-ジニトリルエタン; 1、1-ビス-〔2'、2'、2''、2''-テトラキス-(p-ジメチルアミノフェニル)-エテニル〕-2-β-ナフトイルエタン; 1、1-ビス-〔2'、2'、2''、2''-テトラキス-(p-ジメチルアミノフェニル)-エテニル〕-2、2-ジアセチルエタン; ビス-〔2、2、2'、2'-テトラキス-(p-ジメチルアミノフェニル)-エテニル〕-メチルマロン酸ジメチルエステル
本発明の感熱記録体に使用することのできる顕色剤としては、従来の感圧あるいは感熱記録紙の分野で公知のものを使用することができ、特に制限されるものではないが、例えば、活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウムなどの無機酸性物質、4,4'-イソプロピリデンジフェノール、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-メチルペンタン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4-ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4'-イソプロポキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4'-n-プロポキシジフェニルスルホン、ビス(3-アリル-4-ヒドロキシフェニル)スルホン、4-ヒドロキシ-4'-メチルジフェニルスルホン、4-ヒドロキシフェニル-4'-ベンジルオキシフェニルスルホン、3,4-ジヒドロキシフェニル-4'-メチルフェニルスルホン、1-[4-(4-ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]-4-[4-(4-イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ブタン、特開2003-154760号公報記載のフェノール縮合組成物、特開平8-59603号公報記載のアミノベンゼンスルホンアミド誘導体、ビス(4-ヒドロキシフェニルチオエトキシ)メタン、1,5-ジ(4-ヒドロキシフェニルチオ)-3-オキサペンタン、ビス(p-ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、1,4-ビス[α-メチル-α-(4'-ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1,3-ビス[α-メチル-α-(4'-ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、ジ(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)スルフィド、2,2'-チオビス(3-tert-オクチルフェノール)、2,2'-チオビス(4-tert-オクチルフェノール)、WO97/16420号に記載のジフェニルスルホン架橋型化合物等のフェノール性化合物、WO02/081229号あるいは特開2002-301873号公報記載の化合物、またN,N'-ジ-m-クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、p-クロロ安息香酸、没食子酸ステアリル、ビス[4-(n-オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸亜鉛]2水和物、4-[2-(p-メトキシフェノキシ)エチルオキシ]サリチル酸、4-[3-(p-トリルスルホニル)プロピルオキシ]サリチル酸、5-[p-(2-p-メトキシフェノキシエトキシ)クミル]サリチル酸の芳香族カルボン酸、及びこれらの芳香族カルボン酸の亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属塩との塩、さらにはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等が挙げられる。これらの顕色剤は、単独で又は2種以上混合して使用することもできる。1-[4-(4-ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]-4-[4-(4-イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ブタンは、例えば、株式会社エーピーアイコーポレーション製商品名JKY-214として入手可能であり、特開2003-154760号公報記載のフェノール縮合組成物は、例えば、株式会社エーピーアイコーポレーション製商品名JKY-224として入手可能であり、国際公開WO97/16420号に記載のジフェニルスルホン架橋型化合物は、日本曹達株式会社製商品名D-90として入手可能である。また、WO02/081229号等に記載の化合物は、日本曹達株式会社製商品名NKK-395、D-100として入手可能である。
本発明の感熱記録体に使用する増感剤としては、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アマイド、エチレンビスアミド、モンタン酸ワックス、ポリエチレンワックス、1,2-ジ-(3-メチルフェノキシ)エタン、p-ベンジルビフェニル、β-ベンジルオキシナフタレン、4-ビフェニル-p-トリルエーテル、m-ターフェニル、1,2-ジフェノキシエタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(p-クロロベンジル)、シュウ酸ジ(p-メチルベンジル)、テレフタル酸ジベンジル、p-ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、ジ-p-トリルカーボネート、フェニル-α-ナフチルカーボネート、1,4-ジエトキシナフタレン、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸フェニルエステル、o-キシレン-ビス-(フェニルエーテル)、4-(m-メチルフェノキシメチル)ビフェニル、4,4'-エチレンジオキシ-ビス-安息香酸ジベンジルエステル、ジベンゾイルオキシメタン、1,2-ジ(3-メチルフェノキシ)エチレン、ビス[2-(4-メトキシ-フェノキシ)エチル]エーテル、p-ニトロ安息香酸メチル、p-トルエンスルホン酸フェニルなどを例示することができる。これらの増感剤は、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
これらの増感剤は、一般にロイコ染料型発色成分の発色性能を向上させることを主な目的とするが、本願発明の発色系における増感剤の効果を調べた結果、これらの増感剤の中で、1,2-ジ(3-メチルフェノキシ)エチレンを使用すると、発色性能、耐黄変性、耐可塑剤性が優れているため、好ましい。
本発明で使用するバインダーとしては、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリビニルアルコール、オレフィン変性ポリビニルアルコール、ニトリル変性ポリビニルアルコール、ピロリドン変性ポリビニルアルコール、シリコーン変性ポリビニルアルコール、その他の変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール類、(メタ)アクリル酸及び、(メタ)アクリル酸と共重合可能な単量体成分(オレフィンを除く)からなるアクリル系樹脂、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、アセチルセルロースなどのセルロース誘導体、酸化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉などの澱粉類、スチレン-無水マレイン酸共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、カゼイン、アラビヤゴム、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルブチラール、ポリスチロース及びそれらの共重合体、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロン樹脂などを例示することができる。これらの高分子物質は水、アルコール、ケトン類、エステル類、炭化水素などの溶剤に溶かして使用するほか、水又は他の媒体中に乳化又はペースト状に分散した状態で使用し、要求品質に応じて併用することもできる。
感熱記録層中のバインダーの含有量(固形分)は5~25重量%程度が好ましい。
本発明の感熱記録層は、更に、バインダーとしてカルボキシル基含有樹脂を含有し、架橋剤としてエピクロロヒドリン系樹脂及びポリアミン/ポリアミド系樹脂(エピクロロヒドリン系樹脂に含まれるものを除く。)を含有してもよい。
本発明で使用するカルボキシル基含有樹脂としては、メタクリル酸、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸2-ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒドロフリフリルなどのカルボキシル基を有する一官能性アクリルモノマーを含む樹脂、酸化澱粉、カルボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコールにカルボキシル基を導入したカルボキシル変性ポリビニルアルコールなどを例示することができるが、特に耐熱性、耐可塑剤性に優れているカルボキシル変性ポリビニルアルコールを用いるのが好ましい。
本発明に用いるカルボキシル変性ポリビニルアルコールは、ポリビニルアルコールとフマル酸、無水フタル酸、無水メリト酸、無水イタコン酸などの多価カルボン酸との反応物、又はこれらの反応物のエステル化物、さらに酢酸ビニルとマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、アクリル酸、メタアクリル酸などのエチレン性不飽和ジカルボン酸との共重合物の鹸化物として得られる。具体的には例えば特開昭53-91995号公報の実施例1もしくは4に例示されている製造方法が挙げられる。また、カルボキシル変性ポリビニルアルコールの鹸化度は72~100mol%であることが好ましく、重合度は500~2400、より好ましくは1000~2000である。
また、所望の性能を阻害しない範囲で下記のバインダーを併用することができる。すなわち、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリビニルアルコール、オレフィン変性ポリビニルアルコール、ニトリル変性ポリビニルアルコール、ピロリドン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、末端アルキル変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、アセチルセルロースなどのセルロースエーテル及びその誘導体、ポリアクリルアミド、カチオン性ポリアクリルアミド、アニオン性ポリアクリルアミド、両性ポリアクリルアミドなどのポリアクリルアミド類、ポリエステルポリウレタン系樹脂、ポリエーテルポリウレタン系樹脂、ポリウレタン系アイオノマー樹脂などのウレタン系樹脂、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-ブタジエン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-ブタジエン-アクリル共重合体などのスチレン-ブタジエン系樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル酸エステル、アラビヤゴム、ポリビニルブチラール、ポリスチロース及びそれらの共重合体、シリコーン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロン樹脂などを例示することができる。これらは単独で又は2種以上混合して使用してもよい。
本発明で使用するエピクロロヒドリン系樹脂の具体例として、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂、ポリアミンエピクロロヒドリン樹脂などを挙げることができ、単独又は併用することもできる。また、エピクロロヒドリン系樹脂の主鎖に存在するアミンとしては第1級から第4級までのものを使用することができ、特に制限はない。さらに、カチオン化度及び分子量は、耐水性が良好なことから、カチオン化度5meq/g・Solid以下(pH7での測定値)、分子量50万以上が好ましい。市販されている商品としては、スミレーズレジン650(30)、スミレーズレジン675A、スミレーズレジン6615(以上住友化学社製)、WS4002、WS4020、WS4024、WS4030、WS4046、WS4010、CP8970(以上、星光PMC社製)などが挙げられる。
本発明において、ポリアミン/ポリアミド系樹脂(エピクロロヒドリン系樹脂に含まれるものを除く。)とは、ポリアミン系樹脂及び/又はポリアミド系樹脂を意味するものであり、上記のエピクロロヒドリン系樹脂とは異なる化合物である。具体的には、ポリアミド尿素樹脂、ポリアルキレンポリアミン樹脂、ポリアルキレンポリアミド樹脂、ポリアミンポリ尿素樹脂、変性ポリアミン樹脂、変性ポリアミド樹脂、ポリアルキレンポリアミン尿素ホルマリン樹脂、ポリアルキレンポリアミンポリアミドポリ尿素樹脂などが挙げられる。市販されている商品としては、スミレーズレジン302(住友化学社製:ポリアミンポリ尿素樹脂)、スミレーズレジン712(住友化学社製:ポリアミンポリ尿素樹脂)、スミレーズレジン703(住友化学社製:ポリアミンポリ尿素樹脂)、スミレーズレジン636(住友化学社製:ポリアミンポリ尿素樹脂)、スミレーズレジンSPI-100(住友化学社製:変性ポリアミン樹脂)、スミレーズレジンSPI-102A(住友化学社製:変性ポリアミン樹脂)、スミレーズレジンSPI-106N(住友化学社製:変性ポリアミド樹脂)、スミレーズレジンSPI-203(50)(住友化学社製)、スミレーズレジンSPI-198(住友化学社製)、プリンティブA-700(旭化成社製)、プリンティブA-600(旭化成社製)、PA6500、PA6504、PA6634、PA6638、PA6640、PA6644、PA6646、PA6654、PA6702、PA6704(以上、星光PMC社製:ポリアルキレンポリアミンポリアミドポリ尿素樹脂)などが挙げられ、特に制限されるものではなく、これらを単独又は2種類以上使用することも可能である。発色感度の点からポリアミン系樹脂(ポリアルキレンポリアミン樹脂、ポリアミンポリ尿素樹脂、変性ポリアミン樹脂、ポリアルキレンポリアミン尿素ホルマリン樹脂、ポリアルキレンポリアミンポリアミドポリ尿素樹)を使用することが好ましい。
本発明の感熱記録層には、上記成分以外に顔料、滑剤、架橋剤などを使用することができる。
本発明で使用する顔料としては、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機又は有機充填剤などが挙げられる。これらは単独で又は2種以上混合して使用してもよい。
本発明で使用する滑剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、ワックス類、シリコーン樹脂類等が挙げられる。
また、本発明においては、上記課題に対する所望の効果を阻害しない範囲で、さらに必要に応じて、架橋剤として、ポリイミン系樹脂、グリオキザール、メチロールメラミン、メラミンホルムアルデヒド樹脂、メラミン尿素樹脂、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ソーダ、塩化第二鉄、塩化マグネシウム、ホウ砂、ホウ酸、ミョウバン、塩化アンモニウム等を併用することもできる。
このほかにベンゾフェノン系やトリアゾール系の紫外線吸収剤、分散剤、消泡剤、蛍光染料等を使用してもよい。
本発明の感熱記録体に使用する金属キレート型発色成分、電子供与性ロイコ染料、電子受容性有機顕色剤、その他の各種成分の種類及び量は要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、通常、金属キレート型発色成分の電子受容体であるステアリン酸鉄塩1重量部に対して電子供与体の多価ヒドロキシ芳香族化合物が0.1~10重量部程度使用される。顔料を使用する場合は、通常、金属キレート型発色成分の電子受容体である高級脂肪酸金属塩1重量部に対して顔料が0.5~50重量部程度使用される。
電子供与性ロイコ染料は、高級脂肪酸金属塩1重量部に対して0.1~10重量部使用され、また、電子供与性ロイコ染料1重量部に対して、電子受容性有機顕色剤0.5~10重量部、増感剤0~10重量部、好ましくは0.5~10重量部程度が使用される。
本発明の感熱記録層中の、電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤の合計(ロイコ染料型発色成分)含有量(固形分)に対する金属キレート型発色成分の合計含有量(固形分)の比は、0.05~0.15、好ましくは0.07~0.13である。
その他の任意成分である、バインダー、顔料、滑剤、架橋剤、画像安定剤、その他の成分の種類及び量は、要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、通常、バインダーは感熱記録層(固形分)100重量部に対し固形分で5~50重量部程度、顔料は感熱記録層(固形分)100重量部に対し固形分で0~50重量部程度が適当である。滑剤を使用する場合には、滑剤の含有量は感熱記録層(固形分)100重量部に対し固形分で5~10重量部程度が適当である。
本発明の感熱記録層が、更に、バインダーとしてカルボキシル基含有樹脂を含有し、架橋剤としてエピクロロヒドリン系樹脂及びポリアミン/ポリアミド系樹脂(エピクロロヒドリン系樹脂に含まれるものを除く。)を含有する場合、カルボキシル基含有樹脂の配合量としては、感熱記録層中の金属キレート型発色成分の電子受容体である高級脂肪酸金属塩1重量部に対して0.1~50重量部配合することが好ましく、より好ましくは0.5~30重量部である。少なすぎると塗工層強度や耐水性が不足しやすく、多すぎると感度低下が起こりやすい。
また、エピクロロヒドリン系樹脂及びポリアミン/ポリアミド系樹脂(エピクロロヒドリン系樹脂に含まれるものを除く。)の配合量は、カルボキシル基含有樹脂100重量部に対してそれぞれ1~100重量部であることが好ましく、より好ましくは5~50重量部である。配合量が少なすぎると架橋反応が不十分となり良好な耐水性が得られにくく、多すぎると塗工液の粘度増加やゲル化により操業性の問題が生じやすい。
本発明の感熱記録体は、感熱記録層上に更に保護層を有してもよい。
この保護層は、主としてバインダーと顔料とから成り、これに更に架橋剤を加えてもよい。このバインダー、顔料及び架橋剤としては、上述の感熱記録層に使用可能なものが適宜使用可能である。
本発明では、支持体と感熱記録層の間に下塗り層を設けてもよい。この下塗り層は、主としてバインダーと顔料とから成る。
下塗り層に使用するバインダーとしては、上述の感熱記録層に使用する各種バインダーが使用可能である。これらのバインダーは1種又は2種以上使用してもよい。
下塗り層に使用する顔料としては、上述の感熱記録層に使用する各種顔料が使用可能である。これらの顔料は1種又は2種以上使用してもよい。
下塗り層中の顔料は、下塗り層の全固形分100重量部に対して、通常50~95重量部、好ましくは70~90重量部である。
下塗り層には、必要に応じて分散剤、可塑剤、pH調整剤、消泡剤、保水剤、防腐剤、着色染料、紫外線防止剤等の各種助剤を適宜配合してもよい。
本発明の感熱記録体は、支持体の感熱記録層とは反対面上にバックコート層を設けてもよい。
このバックコート層は、水分散系樹脂及び顔料を含有してもよい。
この水分散系樹脂としては、天然ゴム、ジエン系ゴム、非ジエン系ゴム及び熱可塑性エラストマーから成る群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。
この顔料としては、上述の感熱記録層に使用可能なものとして挙げた顔料が適宜使用可能であるが、水酸化アルミニウム、シリカ、カオリン、焼成カオリンが好ましく、水酸化アルミニウムがより好ましい。
このバックコート層は、上記課題に対する所望の効果を阻害しない範囲で、さらに必要に応じて、上述の感熱記録層に使用可能なものとして挙げた滑剤、架橋剤、紫外線吸収剤、分散剤、消泡剤、蛍光染料等を適宜含有してもよい。
上記各塗工層用に処方された組成からなる塗工液を紙、再生紙、合成紙、フィルム、プラスチックフィルム、発泡プラスチックフィルム、不織布等任意の支持体に塗工することによって目的とする感熱記録体が得られる。またこれらを組み合わせた複合シートを支持体として使用してもよい。
電子供与性ロイコ染料、電子受容性顕色剤、電子受容体、電子供与体及び必要に応じて添加する材料は、ボールミル、アトライター、サンドグライダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し、目的に応じて各種の添加材料を加えて塗工液とする。
上記各塗工層を塗工する手段は特に限定されるものではなく、周知慣用技術に従って塗工することができる。例えばエアーナイフコーター、ロッドブレードコーター、ベントブレードコーター、ベベルブレードコーター、ロールコーター、カーテンコーター、スプレーコーターなど各種コーターを備えたオフマシン塗工機やオンマシン塗工機が適宜選択され使用される。感熱記録層の塗工量は要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、一般的な塗工量は固形分で2~12g/m程度である。
また、各塗工層の塗工後にスーパーカレンダーがけ等の平滑化処理を施すなど、感熱記録体分野における各種公知の技術を適宜付加してもよい。
以下、実施例にて本発明を例証するが本発明を限定することを意図するものではない。なお、各実施例及び比較例中、特にことわらない限り「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を示す。各分散液と塗工液を以下のように調製した。
下記配合からなる配合物を攪拌分散して、下塗り層用塗工液を調製した。
<下塗り層用塗工液>
焼成カオリン(BASF社製、商品名:アンシレックス90) 100.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(株式会社クラレ製、
商品名:PVA117、固形分10%) 40.0部
水 20.0部
下記配合の高級脂肪酸金属塩分散液(A1、A2液)、多価ヒドロキシ芳香族化合物分散液(B液)、顕色剤分散液(C1液~C3液)、ロイコ染料分散液(D液)、増感剤分散液(E1~E4液)、及びヒンダードフェノール系化合物分散液(F液)を、それぞれ別々にサンドグラインダーで平均粒子径0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。
ステアリン酸第二鉄分散液(A1液)
ステアリン酸第二鉄 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
ベヘン酸鉄・亜鉛複塩分散液(A2液)
ベヘン酸鉄・亜鉛複塩(高級脂肪酸金属複塩内の金属モル比率、鉄:亜鉛=2:1)
(株式会社ADEKA製、商品名:DM-1022) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
多価ヒドロキシ芳香族化合物分散液(B液)
下式(化6)で表される没食子酸ステアリル化合物(大日本住友製薬株式会社製、
商品名:TH-S) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
Figure 2023131480000008
顕色剤分散液(C1液)
4-ヒドロキシ-4'-イソプロポキシジフェニルスルホン(三菱化学株式会社製、
商品名:NYDS) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
顕色剤分散液(C2液)
ジフェニルスルホン架橋型化合物(日本曹達株式会社製、商品名:D-90)
6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
顕色剤分散液(C3液)
4-ベンジルオキシ-4'-ヒドロキシジフェニルスルホン(日華化学株式会社製、
商品名:BPS-MA3) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
ロイコ染料分散液(D液)
3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン(山本化成株式会社製、
商品名:ODB-2) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
増感剤分散液(E1液)
1,2-ビス-(3-メチルフェノキシ)エタン(三光株式会社製、
商品名:KS232) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
増感剤分散液(E2液)
ジフェニルスルホン(Volant社製、商品名:DPS) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
増感剤分散液(E3液)
シュウ酸ジ(パラクロロベンジル)(DIC社製、商品名:HS3519)6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
増感剤分散液(E4液)
ステアリン酸アミド(FineOrganics社製、商品名:
FinawaxS) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
ヒンダードフェノール系化合物分散液(F液)
1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタン
(株式会社ADEKA製、商品名:アデカアークルズDH-37) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
次いで、下記の割合で各分散液を混合して感熱記録層用塗工液1~2を調製した。
<感熱記録層用塗工液1>
ステアリン酸第二鉄分散液(A1液) 1.2部
多価ヒドロキシ芳香族化合物分散液(B液) 0.8部
顕色剤分散液(C1液) 13.0部
ロイコ染料分散液(D液) 7.0部
ヒンダードフェノール系化合物分散液(F液) 0.6部
シリカ分散液(水澤化学工業株式会社製、商品名:ミズカシルP-537、
固形分25%) 40.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 60.0部
<感熱記録層用塗工液2>
ステアリン酸第二鉄分散液(A1液) 1.2部
多価ヒドロキシ芳香族化合物分散液(B液) 0.8部
顕色剤分散液(C1液) 13.0部
ロイコ染料分散液(D液) 7.0部
増感剤分散液(E1液) 4.0部
ヒンダードフェノール系化合物分散液(F液) 0.6部
シリカ分散液(ミズカシルP-537) 40.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 60.0部
<感熱記録層用塗工液3>
ベヘン酸鉄・亜鉛複塩分散液(A2液) 1.5部
多価ヒドロキシ芳香族化合物分散液(B液) 1.0部
顕色剤分散液(C1液) 13.0部
ロイコ染料分散液(D液) 7.0部
増感剤分散液(E液) 4.0部
ヒンダードフェノール系化合物分散液(F液) 0.6部
シリカ分散液(ミズカシルP-537) 40.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 60.0部
[実施例1]
支持体(47g/mの上質紙)の片面に、下塗り層用塗工液を、固形分で塗工量10.0g/mとなるようにベントブレード法で塗工した後、乾燥を行ない、下塗り層塗工紙を得た。
次いで、この下塗り層塗工紙の下塗り層上に、感熱記録層用塗工液1を、固形分で塗工量5.0g/mとなるようにロッドブレード法で塗工した後、乾燥を行い、スーパーカレンダーで感熱記録層を塗工した面の平滑度が500~1000秒になるように処理して、感熱記録体を作製した。
[実施例2]
感熱記録層用塗工液1を感熱記録層用塗工液2に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[実施例3]
感熱記録層用塗工液2中の、A1液の配合量を1.5部に、B液の配合量を1.0部にした以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を作製した。
[実施例4]
感熱記録層用塗工液2中の、A1液の配合量を0.7部に、B液の配合量を0.35部にした以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を作製した。
[実施例5]
感熱記録層用塗工液2中のC1液をC2液に変更した以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を作製した。
[実施例6]
感熱記録層用塗工液2中のE1液をE2液に変更した以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を作製した。
[実施例7]
感熱記録層用塗工液2中のE1液をE3液に変更した以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を作製した。
[実施例8]
感熱記録層用塗工液2中のE1液をE4液に変更した以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を作製した。
[実施例9]
感熱記録層用塗工液2中のE1液の配合量を6.0部にした以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例1]
感熱記録層用塗工液1中の、A1液の配合量を1.5部に、B液の配合量を1.0部に、C1液の配合量を6.0部にした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例2]
感熱記録層用塗工液1中の、A1液の配合量を0.8部に、B液の配合量を0.4部に、C1液の配合量を30.0部にした以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例3]
感熱記録層用塗工液2中の、A1液の配合量を0.3部に、B液の配合量を0.2部に、C1液の配合量を5.0部にした以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例4]
感熱記録層用塗工液1中の、A1液の配合量を0.8部に、B液の配合量を0.4部に、C1液の配合量を30部にして、E1液をE2液に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例5]
感熱記録層用塗工液2中のA1液をA2液に変更した以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例6]
感熱記録層用塗工液2中のA1液とB液を配合せず、これにC2液13部を加えた以外は、実施例2と同様にして感熱記録体を作製した。
作製した感熱記録体について、下記評価を行った。
<発色性能(印字濃度)>
作製した感熱記録体について、大倉電機社製のTH-PMD(感熱記録紙印字試験機、京セラ社製サーマルヘッドを装着)を用い、印字速度50mm/secで、印加エネルギー0.21mJ/dot、0.31mJ/dot、0.41mJ/dotで市松模様を印字した。印字部の印字濃度をマクベス濃度計(RD-914、アンバーフィルター使用)で測定し、発色性能(印字濃度)を評価した。
<耐熱性>
作製した感熱記録体について、70℃の環境条件下で24時間処理した後、23℃×50%RH環境条件下に3時間静置した。
非印字部(白紙部)の濃度をマクベス濃度計(RD-914、アンバーフィルター使用)で測定し、処理前後の値の差から地色発色値を算出し、下記の基準で非印字部(白紙部)の耐熱性を評価した。
地色発色値=(処理後の非印字部の濃度)-(処理前の非印字部の濃度)
優:地色発色値が0.2未満
可:地色発色値が0.2以上0.5未満
不可:地色発色値が0.5以上
<耐黄変性>
作製した感熱記録体について、40℃75%Rhの環境条件下で1週間静置した後、23℃×50%RH環境条件下に3時間静置した。
非印字部(白紙部)のb値を村上色彩技術研究所社製のCMS-35SPXMで測定し、下記の基準で非印字部(白紙部)の耐熱性を評価した。
優:b値が2.0未満
可:b値が2.0以上4.0未満
不可:b値が4.0以上
<耐油性>
作製した感熱記録体について、大倉電機社製のTH-PMD(感熱記録紙印字試験機、京セラ社製サーマルヘッドを装着)を用い、印加エネルギー0.41mJ/dot、印字速度50mm/secで市松模様を印字した。
印字した感熱記録体に、サラダ油を綿棒で塗布し、23℃50%Rhの環境条件下で1週間静置した後、印字部の印字濃度をマクベス濃度計(RD-914、アンバーフィルター使用)で測定し、処理前後の値から残存率を算出して、耐可塑剤性を評価した。
残存率(%)=(処理後の印字部の印字濃度/処理前の印字部の印字濃度)×100
優:残存率が90%以上
良:残存率が80%以上
可:残存率が70%以上、80%未満
不可:残存率が70%未満
<耐可塑剤性>
作製した感熱記録体について、大倉電機社製のTH-PMD(感熱記録紙印字試験機、京セラ社製サーマルヘッドを装着)を用い、印加エネルギー0.41mJ/dot、印字速度50mm/secで市松模様を印字した。
印字した感熱記録体を、紙管に塩ビラップ(三井化学製ハイラップKMA)を1回巻き付けた上に貼り付け、更にその上に塩ビラップを3重に巻き付けて、23℃50%Rhの環境条件下で1週間静置した後、印字部の印字濃度をマクベス濃度計(RD-914、アンバーフィルター使用)で測定し、処理前後の値から残存率を算出して、耐可塑剤性を評価した。
残存率(%)=(処理後の印字部の印字濃度/処理前の印字部の印字濃度)×100
優:残存率が90%以上
良:残存率が80%以上
可:残存率が70%以上、80%未満
不可:残存率が70%未満
評価結果を表1に示す。
Figure 2023131480000009

Claims (4)

  1. 支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体において、
    該感熱記録層が、金属キレート型発色成分として、ステアリン酸鉄塩と、下記一般式(化1)
    Figure 2023131480000010
    (式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基、
    Figure 2023131480000011
    (式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基を表す。)を表し、-X-は-CH-、-CO-、-CO-、-O-、-CONH-、-CONR-(式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基を表す。)、-SO-、-SO-又は-SONH-を表し、nは2又は3の整数を表す。)
    で表わされる多価ヒドロキシ芳香族化合物とを含有し、
    該感熱記録層中の、電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤の合計含有量(固形分)に対する金属キレート型発色成分の合計含有量(固形分)の比が0.05~0.15である感熱記録体。
  2. 前記感熱記録層中の金属キレート型発色成分の合計含有量(固形分)が、2.0~5.0重量%である、請求項1に記載の感熱記録体。
  3. 前記感熱記録層が、更に、増感剤として1,2-ジ-(3-メチルフェノキシ)エタンを含有する、請求項1又は2に記載の感熱記録体。
  4. 前記感熱記録層中の、増感剤1,2-ジ-(3-メチルフェノキシ)エタンの含有量(固形分)が4.0~10.0重量%である、請求項3に記載の感熱記録体。
JP2022036270A 2022-03-09 2022-03-09 感熱記録体 Pending JP2023131480A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022036270A JP2023131480A (ja) 2022-03-09 2022-03-09 感熱記録体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022036270A JP2023131480A (ja) 2022-03-09 2022-03-09 感熱記録体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023131480A true JP2023131480A (ja) 2023-09-22

Family

ID=88064787

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022036270A Pending JP2023131480A (ja) 2022-03-09 2022-03-09 感熱記録体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023131480A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5025029B2 (ja) 感熱記録体
JP6960562B2 (ja) 感熱記録体
JP6712243B2 (ja) 感熱記録体
KR102466923B1 (ko) 감열 기록체
JP2010115836A (ja) 感熱記録体
JP5259347B2 (ja) 感熱記録体
JP2021123009A (ja) 感熱記録体
JP6727082B2 (ja) 感熱記録体
JP2007245362A (ja) 感熱記録体及び感熱記録体ラベル
JP7354483B1 (ja) 感熱記録体
JP7413098B2 (ja) 感熱記録体
JP7411510B2 (ja) 感熱記録体
JP6971434B1 (ja) 感熱記録体
JP7146148B1 (ja) 感熱記録体
JP7072130B1 (ja) 感熱記録体
JP7270431B2 (ja) 感熱記録体
JP2023131480A (ja) 感熱記録体
JP2010000640A (ja) 感熱記録体
JP2009255309A (ja) 感熱記録体ラベル
JP2023124987A (ja) 感熱記録体
WO2023190314A1 (ja) 感熱記録体
WO2014097881A1 (ja) 感熱記録体
JP2008229925A (ja) 感熱記録体
JP2010115834A (ja) 感熱記録体
JP2008001046A (ja) 感熱記録体

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20230301