JP2023124987A - 感熱記録体 - Google Patents

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健二 平井
Kenji Hirai
昌也 登坂
Masaya Tosaka
達朗 越
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佳美 緑川
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Abstract

【課題】耐溶剤浸漬性に優れた感熱記録体を提供する。【解決手段】本発明は、支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体において、該感熱記録層が、金属キレート型発色成分として、ステアリン酸鉄塩と多価ヒドロキシ芳香族化合物とを含有し、電子受容性顕色剤として、下記一般式TIFF2023124987000037.tif37164(式中、Yは-O-又は-NH-を表し、R1は、水素原子または-SO2-R3を表し、R3は、置換若しくは無置換のアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表し、R2は、水素原子又はアルキル基を表し、mは0~2の整数、nは0又は1を表す。)で表されるウレア化合物を少なくとも1種を含有する、感熱記録体である。【選択図】なし

Description

この発明は、耐溶剤浸漬性に優れた感熱記録体に関する。
感熱記録体は、一般に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料(以下、単に「ロイコ染料」と言うことがある。)及び電子受容性顕色剤(以下、単に「顕色剤」ということがある。これらロイコ染料と顕色剤を含む発色成分を、単に「ロイコ染料型発色成分」ともいう。)、バインダー、充填剤、感度向上剤、滑剤及びその他の助剤からなる感熱記録層を有しており、サーマルヘッド、ホットスタンプ、熱ペン、レーザ光等の熱により記録情報(発色情報)を得る情報記録体である。
この感熱記録体は、計測用レコーダー、コンピューターの端末プリンター、ファクシミリ、自動券売機、バーコードラベル等、広範囲の分野に応用されているが、記録装置の多様化及び高性能化に伴い、感熱記録体に対する要求品質もより高度なものとなっている。例えば、記録の高速化に伴って、微小な熱エネルギーでも高濃度で鮮明な記録情報を得ることが要求され、一方では、耐光性、耐熱性、耐水性、耐油性及び耐可塑剤性といった保存性の優れた感熱記録体が要求されている。更に、感熱記録層の反対面(裏面)にスタンプやペン書きで更なる情報を記入する用途も拡大してきた。
また、ロイコ染料と顕色剤の発色反応を利用した感熱記録体は、記録情報が経時的に消色する問題がある。このような記録情報の消色の問題に対して、電子供与体及び電子受容体からなる金属キレート型発色成分を含有する感熱記録体が開示されている(特許文献1、2)。
また、特定の2種類の顕色剤を組み合わせて用いることにより、耐水性、画像部の耐可塑剤性、白紙部の耐熱性などを向上させた感熱記録体(特許文献3等)や、感熱記録体の発色濃度、白色度、印字部の保存性、耐油性などの要求性能を向上させるための顕色剤としてのウレア化合物(特許文献4、5等)などが開示されている。
特開平06-155915 特開2010-115836 特開2015-80852 特開2020-066148 国際公開WO2021/095751
本発明は、耐溶剤浸漬性に優れた感熱記録体を提供することを目的とする。
ここで、耐溶剤浸漬性とは、感熱記録体をアルコールなどの溶剤に浸漬しても印字部の印字濃度の低下が抑えられる性質をいい、例えば、有機溶剤を多く用いる作業現場や、医療現場で厳重なアルコール消毒を行う場においても、感熱記録体を有効に使用し保存できるなどの利点がある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意検討の結果、ロイコ染料型発色成分と金属キレート型発色成分とを含む発色系において、顕色剤として特定のウレア化合物を含有させることによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体において、該感熱記録層が、金属キレート型発色成分として、ステアリン酸鉄塩と、下記一般式(化1)
Figure 2023124987000001
(式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基、
Figure 2023124987000002
(式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基を表す。)を表し、-X-は-CH-、-CO-、-CO-、-O-、-CONH-、-CONR-(式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基を表す。)、-SO-、-SO-又は-SONH-を表し、pは2又は3の整数を表す。)で表わされる多価ヒドロキシ芳香族化合物と、を含有し、電子受容性顕色剤として、下記一般式(化3)
Figure 2023124987000003
(式中、Yは-O-又は-NH-を表し、Rは、水素原子または-SO-Rを表し、Rは、置換若しくは無置換のアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表し、Rは、水素原子又はアルキル基を表し、mは0~2の整数、nは0又は1を表す。)で表されるウレア化合物を少なくとも1種を含有する、感熱記録体である。
本発明の感熱記録体は、支持体上に感熱記録層を設けた感熱記録体であり、感熱記録層上に保護層、支持体と感熱記録層の間に下塗り層、支持体の感熱記録層とは反対面上にバックコート層などを設けてもよい。
本発明の感熱記録層は、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤(以上、ロイコ染料型発色成分)を主成分として含有し、更に電子受容体と電子供与体とを主成分として含有する金属キレート型発色成分を含有する。
本発明の感熱記録体において、感熱記録層に用いられる金属キレート型発色成分のうち、電子受容体として含有される高級脂肪酸金属塩として、ステアリン酸鉄塩を用いる。金属キレート型発色成分の電子受容体として一般に使用されるほかの高級脂肪酸金属塩に比べて、ステアリン酸鉄塩を用いる本願発明の場合には、非印字部の耐熱性や耐黄変性が優れるなどの利点がある。
本発明の感熱記録体において、感熱記録層に用いられる金属キレート型発色成分のうち、電子供与体として含有される多価ヒドロキシ芳香族化合物は下記一般式(化1)で表わされる。
Figure 2023124987000004
(式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基、
Figure 2023124987000005
(式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基を表す。)を表し、-X-は-CH-、-CO-、-CO-、-O-、-CONH-、-CONR-(式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基を表す。)、-SO-、-SO-又は-SONH-を表し、pは2又は3の整数を表す。)で表わされる。
本発明の感熱記録体において、感熱記録層に電子供与体として含有される多価ヒドロキシ芳香族化合物、換言すれば多価フェノール誘導体は、水系或いは溶剤系のバインダー中で分散処理して塗工液を調製する際に、電子受容体と反応することを避けたり、耐溶媒性および分散安定性を高める必要がある。そのために、発色作用基以外の置換基の炭素数を多くして18~35個とするのが望ましい。また、水酸基の個数は2又は3個とし、各水酸基は互いに隣接することが望ましい。具体的に下記のものを例示することができるが、これらに限定されるものではない。また、これらの多価フェノール類は、単独又は必要に応じて2種以上を用いることができる。なお、下式中、R、R及びRは上記と同様に定義される。
Figure 2023124987000006
Figure 2023124987000007
Figure 2023124987000008
本発明の感熱記録体は、その感熱記録層が顕色剤として下記一般式(化3)で表されるウレア化合物を少なくとも1種含有する。
Figure 2023124987000009
(式中、Y、R~R、m、nは上記のとおりであり、以下で詳説する。)
上記一般式(化3)中、Rは、好ましくは置換若しくは無置換のアリール基であり、より好ましくは下式で表される基である。
Figure 2023124987000010
(式中、R~Rは、それぞれ同じであっても異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、又はアリールアミノ基を表す。)
このウレア化合物は、下記(1)~(3)から選択されることが好ましい。
(1)下記一般式(化4)で表される第1のウレア化合物、
Figure 2023124987000011
(式中、R、R及びRは、上記と同様に定義される。)
(2)下記一般式(化5)で表される第2のウレア化合物、
Figure 2023124987000012
(式中、R及びmは上記と同様に定義され、R~Rは後述する。)
(3)下式(化6)で表される第3のウレア化合物
Figure 2023124987000013
(式中、Rは上記と同様に定義され、R~Rは後述する。)
更に、本発明で用いるウレア化合物は、上記(1)~(3)で表されるウレア化合物から選択される少なくとも2種であることがより好ましい。ただし、この場合、ウレア化合物は、各(1)、(2)又は(3)から2種以上選択されない。即ち、この少なくとも2種のウレア化合物は、第1ウレア化合物及び第2ウレア化合物の併用、第1ウレア化合物及び第3ウレア化合物の併用、第2ウレア化合物及び第3ウレア化合物の併用、並びに(1)~(3)で表される第1~3ウレア化合物の併用である。
本発明で用いる第1のウレア化合物は下式(化4)で表され、好ましくは下式(化7)で表される。
Figure 2023124987000014
Figure 2023124987000015
一般式(化4)中、Rは、水素原子または-SO-Rを表し、nは0又は1、好ましくは1を表す。
一般式(化4)及び一般式(化7)中、Rは、置換若しくは無置換であってもよい、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。このアルキル基は、例えば、直鎖状、分岐鎖状若しくは脂環状のアルキル基であり、炭素数は好ましくは1~12である。このアラルキル基の炭素数は好ましくは7~12であり、このアリール基炭素数は好ましくは6~12のである。また、これらが置換されている場合、その置換基は、好ましくは、炭素数1~12のアルキル基、炭素数1~12のアルコキシ基、炭素数6~12のアリール基又はハロゲン原子である。また、複数のRは、同じであっても異なっていてもよい。
一般式(化4)のベンゼン環中のR-O-の位置は、同じであっても異なってもよく、好ましくは、3位、4位又は5位である。
一般式(化4)及び一般式(化7)のベンゼン環中のR-SO-O-の位置は、同じであっても異なってもよく、好ましくは、3位、4位又は5位である。
このアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、2-エチルへキシル基、ラウリル基などが挙げられる。
このアラルキル基としては、ベンジル基、1-フェニルエチル基、2-フェニルエチル基、3-フェニルプロピル基、p-メチルベンジル基、m-メチルベンジル基、m-エチルベンジル基、p-エチルベンジル基、p-i-プロピルベンジル基、p-t-ブチルベンジル基、p-メトキシベンジル基、m-メトキシベンジル基、o-メトキシベンジル基、m,p-ジ-メトキシベンジル基、p-エトキシ-m-メトキシベンジル基、p-フェニルメチルベンジル基、p-クミルベンジル基、p-フェニルベンジル基、o-フェニルベンジル基、m-フェニルベンジル基、p-トリルベンジル基、m-トリルベンジル基、o-トリルベンジル基、p-クロロベンジル基などの無置換又はアルキル基、アルコキシ基、アラルキル基、アリール基若しくはハロゲン原子で置換されたアラルキル基などが挙げられる。
このアリール基としては、フェニル基、p-トリル基、m-トリル基、o-トリル基、2,5-ジメチルフェニル基、2,4-ジメチルフェニル基、3,5-ジメチルフェニル基、2,3-ジメチルフェニル基、3,4-ジメチルフェニル基、メシチレン基、p-エチルフェニル基、p-i-プロピルフェニル基、p-t-ブチルフェニル基、p-メトキシフェニル基、3,4-ジメトキシフェニル基、p-エトキシフェニル基、p-クロロフェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、t-ブチル化ナフチル基などの無置換又はアルキル基、アルコキシ基、アラルキル基、アリール基若しくはハロゲン原子で置換されたアリール基などが挙げられる。
は、水素原子又はアルキル基、好ましくは水素原子を表し、このアルキル基としては、炭素数1~4のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基などである。
一般式(化4)のベンゼン環中のRの位置は、同じであっても異なってもよく、好ましくは3位、4位又は5位である。
本発明の第1のウレア化合物として、下記一般式(化8)で表されるウレア化合物が更に好ましい。
Figure 2023124987000016
一般式(化8)中、Rはアルキル基又はアルコキシ基、好ましくはアルキル基であり、oは0~3、好ましくは0~2、より好ましくは0~1の整数を表す。このアルキル基の炭素数は、例えば、1~12、好ましくは1~8、より好ましくは1~4である。
一般式(化8)のベンゼン環中のRの位置は、同じであっても異なってもよく、好ましくは3位、4位又は5位、好ましくは4位である。
また、本発明の第1のウレア化合物として、例えば、N,N'-ジ-[3-(ベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(ベンゼンスルホニルオキシ)-4-メチル-フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(ベンゼンスルホニルオキシ)-4-エチル-フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(ベンゼンスルホニルオキシ)-5-メチル-フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(ベンゼンスルホニルオキシ)-4-プロピル-フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(o-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(m-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)-4-メチル-フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(p-キシレンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(m-キシレンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(メシチレンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(1-ナフタレンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(2-ナフタレンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(p-エチルベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(p-プロピルベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(p-イソプロピルベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(p-t-ブチルベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(p-メトキシベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(m-メトキシベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(o-メトキシベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(m,p-ジメトキシベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(p-エトキシベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(p-プロポキシベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(p-ブトキシベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(p-クミルベンジルスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(p-クミルベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(o-フェニルベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(p-フェニルベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(p-クロロベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[4-(ベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[4-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(エタンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N'-ジ-[3-(ベンジルスルホニルオキシ)フェニル]尿素、などが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明で用いる第2のウレア化合物は下式(化5)で表される。
Figure 2023124987000017
一般式(化5)中、R、R~Rは、上記と同様に定義される。一般式(化5)中、R~Rは、好ましくは水素原子、アルキル基、アルコキシ基である。特に、R、R、R、Rとしては、水素原子が好ましく、Rとしては、水素原子、又はアルキル基が好ましい。Rとしては、特にアルキル基が好ましい。
このアルキル基(アルキルカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基に含まれるものを含む。)、及びアリール基(アリールオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アリールカルボニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アリールアミノ基に含まれるものを含む。)については、上記一般式(化4)中のアルキル基及びアリール基と同様に定義される。
このアルコキシ基は、例えば、直鎖状、分岐鎖状若しくは脂環状のアルコキシ基であり、炭素数は好ましくは1~12である。
一般式(化5)のベンゼン環中の-O-(CONH)-SO-置換フェニル基の位置は、好ましくは、3位、4位又は5位である(下記一般式(化9)及び一般式(化10)においても同じ。)。
一般式(化5)中、mは0~2、好ましくは0~1の整数を表す。
本発明の第2のウレア化合物として、下記一般式(化9)又は下記一般式(化10)で表されるウレア化合物が好ましい。
Figure 2023124987000018
Figure 2023124987000019
本発明で用いる第3のウレア化合物は下式(化6)で表される。
Figure 2023124987000020
一般式(化6)中、R、R~Rは上記と同様に定義される。
この第3のウレア化合物としては、N-[2-(3-フェニルウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミドが好ましく、この化合物は下式で表され、例えば、日本曹達株式会社から商品名NKK1304として入手可能である。
Figure 2023124987000021
本発明の感熱記録層は、前記第1~3のウレア化合物以外の顕色剤を使用してもよく、このような顕色剤として、例えば、活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウムなどの無機酸性物質、4,4'-イソプロピリデンジフェノール、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-メチルペンタン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4-ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4'-イソプロポキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4'-n-プロポキシジフェニルスルホン、ビス(3-アリル-4-ヒドロキシフェニル)スルホン、4-ヒドロキシ-4'-メチルジフェニルスルホン、4-ヒドロキシフェニル-4'-ベンジルオキシフェニルスルホン、3,4-ジヒドロキシフェニル-4'-メチルフェニルスルホン、1-[4-(4-ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]-4-[4-(4-イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ブタン、特開2003-154760号公報記載のフェノール縮合組成物、特開平8-59603号公報記載のアミノベンゼンスルホンアミド誘導体、ビス(4-ヒドロキシフェニルチオエトキシ)メタン、1,5-ジ(4-ヒドロキシフェニルチオ)-3-オキサペンタン、ビス(p-ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、1,4-ビス[α-メチル-α-(4'-ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1,3-ビス[α-メチル-α-(4'-ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、ジ(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)スルフィド、2,2'-チオビス(3-tert-オクチルフェノール)、2,2'-チオビス(4-tert-オクチルフェノール)、WO02/081229号あるいは特開2002-301873号公報記載の化合物、またN,N'-ジ-m-クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、p-クロロ安息香酸、没食子酸ステアリル、ビス[4-(n-オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸亜鉛]2水和物、4-[2-(p-メトキシフェノキシ)エチルオキシ]サリチル酸、4-[3-(p-トリルスルホニル)プロピルオキシ]サリチル酸、5-[p-(2-p-メトキシフェノキシエトキシ)クミル]サリチル酸の芳香族カルボン酸、及びこれらの芳香族カルボン酸の亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属塩との塩、さらにはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等が挙げられる。これらの顕色剤は、単独又は2種以上混合して使用することもできる。1-[4-(4-ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]-4-[4-(4-イソプロポキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ブタンは、例えば、株式会社エーピーアイコーポレーション製商品名JKY-214として入手可能であり、特開2003-154760号公報記載のフェノール縮合組成物は、例えば、株式会社エーピーアイコーポレーション製商品名JKY-224として入手可能である。また、WO02/081229号等に記載の化合物は、日本曹達(株)製商品名NKK-395、D-100として入手可能である。この他、特開平10-258577号公報記載の高級脂肪酸金属複塩や多価ヒドロキシ芳香族化合物などの金属キレート型発色成分を含有することもできる。
本発明の感熱記録層が、第1~3のウレア化合物以外の顕色剤を含有する場合、感熱記録層中に含有される全顕色剤(前記第1~3のウレア化合物を含む)に対する、使用する第1~3のウレア化合物の合計含有量(固形分)は、好ましくは50重量%以上、より好ましくは80重量%以上、更に好ましくは90重量%以上である。
本発明で使用する電子供与性ロイコ染料としては、従来の感圧あるいは感熱記録紙分野で公知のものは全て使用可能であり、特に制限されるものではないが、トリフェニルメタン系化合物、フルオラン系化合物、フルオレン系、ジビニル系化合物等が好ましい。以下に代表的な無色ないし淡色のロイコ染料(染料前駆体)の具体例を示す。また、これらの染料前駆体は単独又は2種以上混合して使用してもよい。
<トリフェニルメタン系ロイコ染料>
3、3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)-6-ジメチルアミノフタリド〔別名クリスタルバイオレットラクトン〕;3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)フタリド;〔別名マラカイトグリーンラクトン〕
<フルオラン系ロイコ染料>
3-ジエチルアミノ-6-メチルフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(o、p-ジメチルアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-クロロフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(m-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(o-クロロアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(o-フルオロアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-(m-メチルアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-n-オクチルアニリノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-n-オクチルアミノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-ベンジルアミノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-ジベンジルアミノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-クロロ-7-メチルフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-クロロ-7-アニリノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-クロロ-7-p-メチルアニリノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-エトキシエチル-7-アニリノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-7-メチルフルオラン; 3-ジエチルアミノ-7-クロロフルオラン; 3-ジエチルアミノ-7-(m-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-7-(o-クロロアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-7-(o-フルオロアニリノ)フルオラン; 3-ジエチルアミノ-ベンゾ〔a〕フルオラン; 3-ジエチルアミノ-ベンゾ〔c〕フルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-メチル-フルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(o、p-ジメチルアニリノ)フルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(o-クロロアニリノ)フルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(o-フルオロアニリノ)フルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-(m-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-メチル-クロロフルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-エトキシエチル-7-アニリノフルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-クロロ-7-アニリノフルオラン; 3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-p-メチルアニリノフルオラン; 3-ジブチルアミノ-7-(o-クロロアニリノ)フルオラン; 3-ジブチルアミノ-7-(o-フルオロアニリノ)フルオラン; 3-ジ-n-ペンチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-ジ-n-ペンチルアミノ-6-メチル-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン; 3-ジ-n-ペンチルアミノ-7-(m-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン; 3-ジ-n-ペンチルアミノ-6-クロロ-7-アニリノフルオラン; 3-ジ-n-ペンチルアミノ-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン; 3-ピロリジノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-ピペリジノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-(N-メチル-N-プロピルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-(N-メチル-N-シクロヘキシルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-(N-エチル-N-シクロヘキシルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-(N-エチル-N-キシルアミノ)-6-メチル-7-(p-クロロアニリノ)フルオラン; 3-(N-エチル-p-トルイディノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-(N-エチル-N-イソアミルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-(N-エチル-N-イソアミルアミノ)-6-クロロ-7-アニリノフルオラン; 3-(N-エチル-N-テトラヒドロフルフリルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-(N-エチル-N-イソブチルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-(N-エチル-N-エトキシプロピルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 3-シクロヘキシルアミノ-6-クロロフルオラン; 2-(4-オキサヘキシル)-3-ジメチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 2-(4-オキサヘキシル)-3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 2-(4-オキサヘキシル)-3-ジプロピルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン; 2-メチル-6-p-(p-ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2-メトキシ-6-p-(p-ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2-クロロ-3-メチル-6-p-(p-フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2-クロロ-6-p-(p-ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2-ニトロ-6-p-(p-ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2-アミノ-6-p-(p-ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2-ジエチルアミノ-6-p-(p-ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2-フェニル-6-メチル-6-p-(p-フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2-ベンジル-6-p-(p-フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2-ヒドロキシ-6-p-(p-フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3-メチル-6-p-(p-ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-p-(p-ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 3-ジエチルアミノ-6-p-(p-ジブチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン; 2、4-ジメチル-6-〔(4-ジメチルアミノ)アニリノ〕-フルオラン
<フルオレン系ロイコ染料>
3、6、6'-トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フルオレン-9、3´-フタリド〕; 3、6、6'-トリス(ジエチルアミノ)スピロ〔フルオレン-9、3´-フタリド〕
<ジビニル系ロイコ染料>
3、3-ビス-〔2-(p-ジメチルアミノフェニル)-2-(p-メトキシフェニル)エテニル〕-4、5、6、7-テトラブロモフタリド; 3、3-ビス-〔2-(p-ジメチルアミノフェニル)-2-(p-メトキシフェニル)エテニル〕-4、5、6、7-テトラクロロフタリド; 3、3-ビス-〔1、1-ビス(4-ピロリジノフェニル)エチレン-2-イル〕-4、5、6、7-テトラブロモフタリド; 3、3-ビス-〔1-(4-メトキシフェニル)-1-(4-ピロリジノフェニル)エチレン-2-イル〕-4、5、6、7-テトラクロロフタリド
<その他>
3-(4-ジエチルアミノ-2-エトキシフェニル)-3-(1-エチル-2-メチルインドール-3-イル)-4-アザフタリド; 3-(4-ジエチルアミノ-2-エトキシフェニル)-3-(1-オクチル-2-メチルインドール-3-イル)-4-アザフタリド; 3-(4-シクロヘキシルエチルアミノ-2-メトキシフェニル)-3-(1-エチル-2-メチルインドール-3-イル)-4-アザフタリド; 3、3-ビス(1-エチル-2-メチルインドール-3-イル)フタリド; 3、6-ビス(ジエチルアミノ)フルオラン-γ-(3´-ニトロ)アニリノラクタム; 3、6-ビス(ジエチルアミノ)フルオラン-γ-(4´-ニトロ)アニリノラクタム; 1、1-ビス-〔2'、2'、2''、2''-テトラキス-(p-ジメチルアミノフェニル)-エテニル〕-2、2-ジニトリルエタン; 1、1-ビス-〔2'、2'、2''、2''-テトラキス-(p-ジメチルアミノフェニル)-エテニル〕-2-β-ナフトイルエタン; 1、1-ビス-〔2'、2'、2''、2''-テトラキス-(p-ジメチルアミノフェニル)-エテニル〕-2、2-ジアセチルエタン; ビス-〔2、2、2'、2'-テトラキス-(p-ジメチルアミノフェニル)-エテニル〕-メチルマロン酸ジメチルエステル
本発明の感熱記録体に使用する増感剤としては、従来公知の増感剤を使用することができる。かかる増感剤としては、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アマイド、エチレンビスアミド、モンタン酸ワックス、ポリエチレンワックス、1,2-ジ-(3-メチルフェノキシ)エタン、p-ベンジルビフェニル、β-ベンジルオキシナフタレン、4-ビフェニル-p-トリルエーテル、m-ターフェニル、1,2-ジフェノキシエタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(p-クロロベンジル)、シュウ酸ジ(p-メチルベンジル)、テレフタル酸ジベンジル、p-ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、ジ-p-トリルカーボネート、フェニル-α-ナフチルカーボネート、1,4-ジエトキシナフタレン、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸フェニルエステル、o-キシレン-ビス-(フェニルエーテル)、4-(m-メチルフェノキシメチル)ビフェニル、4,4'-エチレンジオキシ-ビス-安息香酸ジベンジルエステル、ジベンゾイルオキシメタン、1,2-ジ(3-メチルフェノキシ)エチレン、ビス[2-(4-メトキシ-フェノキシ)エチル]エーテル、p-ニトロ安息香酸メチル、p-トルエンスルホン酸フェニルなどを例示することができるが、特にこれらに制限されるものではない。これらの増感剤は、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
また、所望の性能を阻害しない範囲で下記のバインダーを併用することができる。すなわち、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリビニルアルコール、オレフィン変性ポリビニルアルコール、ニトリル変性ポリビニルアルコール、ピロリドン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、末端アルキル変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、アセチルセルロースなどのセルロースエーテル及びその誘導体、ポリアクリルアミド、カチオン性ポリアクリルアミド、アニオン性ポリアクリルアミド、両性ポリアクリルアミドなどのポリアクリルアミド類、ポリエステルポリウレタン系樹脂、ポリエーテルポリウレタン系樹脂、ポリウレタン系アイオノマー樹脂などのウレタン系樹脂、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-ブタジエン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-ブタジエン-アクリル共重合体などのスチレン-ブタジエン系樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル酸エステル、アラビヤゴム、ポリビニルブチラール、ポリスチロース及びそれらの共重合体、シリコーン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロン樹脂などを例示することができる。これらは単独で又は2種以上混合して使用してもよい。
本発明の感熱記録層は、更に、バインダーとしてカルボキシル基含有樹脂を含有し、架橋剤としてエピクロロヒドリン系樹脂及びポリアミン/ポリアミド系樹脂(エピクロロヒドリン系樹脂に含まれるものを除く。)を含有してもよい。
本発明で使用するカルボキシル基含有樹脂としては、メタクリル酸、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸2-ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒドロフリフリルなどのカルボキシル基を有する一官能性アクリルモノマーを含む樹脂、酸化澱粉、カルボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコールにカルボキシル基を導入したカルボキシル変性ポリビニルアルコールなどを例示することができるが、特に耐熱性、耐可塑剤性に優れているカルボキシル変性ポリビニルアルコールを用いるのが好ましい。
本発明に用いるカルボキシル変性ポリビニルアルコールは、ポリビニルアルコールとフマル酸、無水フタル酸、無水メリト酸、無水イタコン酸などの多価カルボン酸との反応物、又はこれらの反応物のエステル化物、さらに酢酸ビニルとマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、アクリル酸、メタアクリル酸などのエチレン性不飽和ジカルボン酸との共重合物の鹸化物として得られる。具体的には例えば特開昭53-91995号公報の実施例1もしくは4に例示されている製造方法が挙げられる。また、カルボキシル変性ポリビニルアルコールの鹸化度は72~100mol%であることが好ましく、重合度は500~2400、より好ましくは1000~2000である。
本発明で使用するエピクロロヒドリン系樹脂の具体例として、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂、ポリアミンエピクロロヒドリン樹脂などを挙げることができ、単独又は併用することもできる。また、エピクロロヒドリン系樹脂の主鎖に存在するアミンとしては第1級から第4級までのものを使用することができ、特に制限はない。さらに、カチオン化度及び分子量は、耐水性が良好なことから、カチオン化度5meq/g・Solid以下(pH7での測定値)、分子量50万以上が好ましい。市販されている商品としては、スミレーズレジン650(30)、スミレーズレジン675A、スミレーズレジン6615(以上住友化学社製)、WS4002、WS4020、WS4024、WS4030、WS4046、WS4010、CP8970(以上、星光PMC社製)などが挙げられる。
本発明において、ポリアミン/ポリアミド系樹脂(エピクロロヒドリン系樹脂に含まれるものを除く。)とは、ポリアミン系樹脂及び/又はポリアミド系樹脂を意味するものであり、上記のエピクロロヒドリン系樹脂とは異なる化合物である。具体的には、ポリアミド尿素樹脂、ポリアルキレンポリアミン樹脂、ポリアルキレンポリアミド樹脂、ポリアミンポリ尿素樹脂、変性ポリアミン樹脂、変性ポリアミド樹脂、ポリアルキレンポリアミン尿素ホルマリン樹脂、ポリアルキレンポリアミンポリアミドポリ尿素樹脂などが挙げられる。市販されている商品としては、スミレーズレジン302(住友化学社製:ポリアミンポリ尿素樹脂)、スミレーズレジン712(住友化学社製:ポリアミンポリ尿素樹脂)、スミレーズレジン703(住友化学社製:ポリアミンポリ尿素樹脂)、スミレーズレジン636(住友化学社製:ポリアミンポリ尿素樹脂)、スミレーズレジンSPI-100(住友化学社製:変性ポリアミン樹脂)、スミレーズレジンSPI-102A(住友化学社製:変性ポリアミン樹脂)、スミレーズレジンSPI-106N(住友化学社製:変性ポリアミド樹脂)、スミレーズレジンSPI-203(50)(住友化学社製)、スミレーズレジンSPI-198(住友化学社製)、プリンティブA-700(旭化成社製)、プリンティブA-600(旭化成社製)、PA6500、PA6504、PA6634、PA6638、PA6640、PA6644、PA6646、PA6654、PA6702、PA6704(以上、星光PMC社製:ポリアルキレンポリアミンポリアミドポリ尿素樹脂)などが挙げられ、特に制限されるものではなく、これらを単独又は2種類以上使用することも可能である。発色感度の点からポリアミン系樹脂(ポリアルキレンポリアミン樹脂、ポリアミンポリ尿素樹脂、変性ポリアミン樹脂、ポリアルキレンポリアミン尿素ホルマリン樹脂、ポリアルキレンポリアミンポリアミドポリ尿素樹)を使用することが好ましい。
本発明の感熱記録層には、上記成分以外に顔料、滑剤、架橋剤などを使用することができる。
本発明で使用する顔料としては、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機又は有機充填剤などが挙げられる。これらは単独で又は2種以上混合して使用してもよい。
本発明で使用する滑剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、ワックス類、シリコーン樹脂類等が挙げられる。
また、本発明においては、上記課題に対する所望の効果を阻害しない範囲で、さらに必要に応じて、架橋剤として、ポリイミン系樹脂、グリオキザール、メチロールメラミン、メラミンホルムアルデヒド樹脂、メラミン尿素樹脂、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ソーダ、塩化第二鉄、塩化マグネシウム、ホウ砂、ホウ酸、ミョウバン、塩化アンモニウム等を併用することもできる。
このほかにベンゾフェノン系やトリアゾール系の紫外線吸収剤、分散剤、消泡剤、蛍光染料等を使用してもよい。
本発明の感熱記録体に使用する金属キレート型発色成分、電子供与性ロイコ染料、電子受容性有機顕色剤、その他の各種成分の種類及び量は要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、通常、金属キレート型発色成分の電子受容体であるステアリン酸鉄塩1重量部に対して電子供与体の多価ヒドロキシ芳香族化合物が0.1~10重量部程度使用される。顔料を使用する場合は、通常、金属キレート型発色成分の電子受容体である高級脂肪酸金属塩1重量部に対して顔料が0.5~50重量部程度使用される。
電子供与性ロイコ染料は、高級脂肪酸金属塩1重量部に対して0.1~10重量部使用され、また、電子供与性ロイコ染料1重量部に対して、電子受容性有機顕色剤0.5~10重量部、増感剤0~10重量部、好ましくは0.5~10重量部程度が使用される。
本発明の感熱記録層中の、電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤の合計含有量(固形分)に対する金属キレート型発色成分の合計含有量(固形分)の比は、通常0.04~0.18、好ましくは0.05~0.15である。
なお、本発明の感熱記録層が、顕色剤として第1及び第2のウレア化合物を含む場合、感熱記録層中の第2のウレア化合物の含有量は、第1のウレア化合物1.0重量部に対して、好ましくは0.1~30.0重量部、より好ましくは0.5~25.0重量部、更に好ましくは1.0~20.0重量部、特に好ましくは2.0~15.0重量部である。また、本発明の感熱記録層が、第1及び第3のウレア化合物を含む場合、感熱記録層中の前記第3のウレア化合物の含有量は、前記第1のウレア化合物1.0重量部に対して、好ましくは0.1~30.0重量部、より好ましくは0.5~25.0重量部、更に好ましくは1.0~20.0重量部、特に好ましくは2.0~15.0重量部である。また、本発明の感熱記録層が、第2及び第3のウレア化合物を含む場合、感熱記録層中の前記第3のウレア化合物の含有量は、前記第2のウレア化合物1.0重量部に対して、好ましくは0.1~30.0重量部、より好ましくは0.3~25.0重量部、更に好ましくは0.5~20.0重量部、特に好ましくは0.7~15.0重量部である。
その他の任意成分である、バインダー、顔料、滑剤、架橋剤、画像安定剤、その他の成分の種類及び量は、要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、通常、バインダーは感熱記録層(固形分)100重量部に対し固形分で5~50重量部程度、顔料は感熱記録層(固形分)100重量部に対し固形分で0~50重量部程度が適当である。滑剤を使用する場合には、滑剤の含有量は感熱記録層(固形分)100重量部に対し固形分で5~10重量部程度が適当である。
本発明の感熱記録層が、更に、バインダーとしてカルボキシル基含有樹脂を含有し、架橋剤としてエピクロロヒドリン系樹脂及びポリアミン/ポリアミド系樹脂(エピクロロヒドリン系樹脂に含まれるものを除く。)を含有する場合、カルボキシル基含有樹脂の配合量としては、感熱記録層中の金属キレート型発色成分の電子受容体である高級脂肪酸金属塩1重量部に対して0.1~50重量部配合することが好ましく、より好ましくは0.5~30重量部である。また、エピクロロヒドリン系樹脂及びポリアミン/ポリアミド系樹脂(エピクロロヒドリン系樹脂に含まれるものを除く。)の配合量は、カルボキシル基含有樹脂100重量部に対してそれぞれ1~100重量部であることが好ましく、より好ましくは5~50重量部である。
本発明の感熱記録体は、感熱記録層上に更に保護層を有してもよい。
この保護層は、主としてバインダーと顔料とから成り、これに更に架橋剤を加えてもよい。このバインダー、顔料及び架橋剤としては、上述の感熱記録層に使用可能なものが適宜使用可能である。
本発明では、支持体と感熱記録層の間に下塗り層を設けてもよい。この下塗り層は、主としてバインダーと顔料とから成る。
下塗り層に使用するバインダーとしては、上述の感熱記録層に使用する各種バインダーが使用可能である。これらのバインダーは1種又は2種以上使用してもよい。
下塗り層に使用する顔料としては、上述の感熱記録層に使用する各種顔料が使用可能である。これらの顔料は1種又は2種以上使用してもよい。
下塗り層中の顔料は、下塗り層の全固形分100重量部に対して、通常50~95重量部、好ましくは70~90重量部である。
下塗り層には、必要に応じて分散剤、可塑剤、pH調整剤、消泡剤、保水剤、防腐剤、着色染料、紫外線防止剤等の各種助剤を適宜配合してもよい。
本発明の感熱記録体は、支持体の感熱記録層とは反対面上にバックコート層を設けてもよい。
このバックコート層は、水分散系樹脂及び顔料を含有してもよい。
この水分散系樹脂としては、天然ゴム、ジエン系ゴム、非ジエン系ゴム及び熱可塑性エラストマーから成る群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。
この顔料としては、上述の感熱記録層に使用可能なものとして挙げた顔料が適宜使用可能であるが、水酸化アルミニウム、シリカ、カオリン、焼成カオリンが好ましく、水酸化アルミニウムがより好ましい。
このバックコート層は、上記課題に対する所望の効果を阻害しない範囲で、さらに必要に応じて、上述の感熱記録層に使用可能なものとして挙げた滑剤、架橋剤、紫外線吸収剤、分散剤、消泡剤、蛍光染料等を適宜含有してもよい。
上記各塗工層用に処方された組成からなる塗工液を紙、再生紙、合成紙、フィルム、プラスチックフィルム、発泡プラスチックフィルム、不織布等任意の支持体に塗工することによって目的とする感熱記録体が得られる。またこれらを組み合わせた複合シートを支持体として使用してもよい。
電子供与性ロイコ染料、電子受容性顕色剤、電子受容体、電子供与体及び必要に応じて添加する材料は、ボールミル、アトライター、サンドグライダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し、目的に応じて各種の添加材料を加えて塗工液とする。
上記各塗工層を塗工する手段は特に限定されるものではなく、周知慣用技術に従って塗工することができる。例えばエアーナイフコーター、ロッドブレードコーター、ベントブレードコーター、ベベルブレードコーター、ロールコーター、カーテンコーター、スプレーコーターなど各種コーターを備えたオフマシン塗工機やオンマシン塗工機が適宜選択され使用される。感熱記録層の塗工量は要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、一般的な塗工量は固形分で2~12g/m程度である。
また、各塗工層の塗工後にスーパーカレンダーがけ等の平滑化処理を施すなど、感熱記録体分野における各種公知の技術を適宜付加してもよい。
以下、実施例にて本発明を例証するが本発明を限定することを意図するものではない。なお、各実施例及び比較例中、特にことわらない限り「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を示す。各分散液と塗工液を以下のように調製した。
下記配合からなる配合物を攪拌分散して、下塗り層用塗工液を調製した。
<下塗り層用塗工液>
焼成カオリン(BASF社製、商品名:アンシレックス90) 100.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(株式会社クラレ製、
商品名:PVA117、固形分12%) 40.0部
水 20.0部
下記配合の高級脂肪酸金属塩分散液(A1、A2液)、多価ヒドロキシ芳香族化合物分散液(B液)、顕色剤分散液(C1液~C6液)、ロイコ染料分散液(D液)、増感剤分散液(E液)、及びヒンダードフェノール系化合物分散液(F液)を、それぞれ別々にサンドグラインダーで平均粒子径0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。
ステアリン酸第二鉄分散液(A1液)
ステアリン酸第二鉄 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
ベヘン酸鉄・亜鉛複塩分散液(A2液)
ベヘン酸鉄・亜鉛複塩(高級脂肪酸金属複塩内の金属モル比率、鉄:亜鉛=2:1)
(株式会社ADEKA製、商品名:DM-1022) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
多価ヒドロキシ芳香族化合物分散液(B液)
下式(化16)で表される没食子酸ステアリル化合物(大日本住友製薬株式会社製、
商品名:TH-S) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
Figure 2023124987000022
顕色剤分散液(C1液)
N-[2-(3-フェニルウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミド
(日本曹達株式会社製、商品名:NKK1304) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
顕色剤分散液(C2液)
下記化学式(化9)で表されるウレア化合物(以下「ウレア化合物A」という。)
6.0部
Figure 2023124987000023
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
顕色剤分散液(C3液)
N,N'-ジ-[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素
(以下「ウレア化合物B」という。) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
顕色剤分散液(C4液)
4-ヒドロキシ-4'-イソプロポキシジフェニルスルホン(三菱化学株式会社製、
商品名:NYDS) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
顕色剤分散液(C5液)
ジフェニルスルホン架橋型化合物(日本曹達株式会社製、商品名:D-90)
6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
顕色剤分散液(C6液)
式(化17)で表されるウレアウレタン系化合物(ファインエース社製、
商品名:UU) 6.0部
Figure 2023124987000024
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
ロイコ染料分散液(D液)
3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン
(山本化成株式会社製、商品名:ODB-2) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
増感剤分散液(E液)
1,2-ビス-(3-メチルフェノキシ)エタン(三光株式会社製、
商品名:KS232) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
ヒンダードフェノール系化合物分散液(F液)
1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタン
(株式会社ADEKA製、商品名:アデカアークルズDH-37) 6.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 5.0部
水 1.5部
次いで、下記の割合で各分散液を混合して感熱記録層用塗工液1~5を調製した。
<感熱記録層用塗工液1>
ステアリン酸第二鉄分散液(A1液) 1.2部
多価ヒドロキシ芳香族化合物分散液(B液) 0.8部
顕色剤分散液(C1液) 13.0部
ロイコ染料分散液(D液) 7.0部
増感剤分散液(E液) 4.0部
ヒンダードフェノール系化合物分散液(F液) 0.6部
シリカ分散液(水澤化学工業株式会社製、商品名:ミズカシルP-537、
固形分25%) 40.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 60.0部
<感熱記録層用塗工液2>
ステアリン酸第二鉄分散液(A1液) 1.2部
多価ヒドロキシ芳香族化合物分散液(B液) 0.8部
顕色剤分散液(C1液) 9.0部
顕色剤分散液(C6液) 4.0部
ロイコ染料分散液(D液) 7.0部
増感剤分散液(E液) 4.0部
ヒンダードフェノール系化合物分散液(F液) 0.6部
シリカ分散液(ミズカシルP-537) 40.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 60.0部
<感熱記録層用塗工液3>
顕色剤分散液(C1液) 13.0部
顕色剤分散液(C6液) 13.0部
ロイコ染料分散液(D液) 7.0部
増感剤分散液(E液) 4.0部
ヒンダードフェノール系化合物分散液(F液) 0.6部
シリカ分散液(ミズカシルP-537) 40.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 60.0部
<感熱記録層用塗工液4>
ベヘン酸鉄・亜鉛複塩分散液(A2液) 1.5部
多価ヒドロキシ芳香族化合物分散液(B液) 1.0部
顕色剤分散液(C1液) 13.0部
ロイコ染料分散液(D液) 7.0部
増感剤分散液(E液) 4.0部
ヒンダードフェノール系化合物分散液(F液) 0.6部
シリカ分散液(ミズカシルP-537) 40.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 60.0部
<感熱記録層用塗工液5>
顕色剤分散液(C4液) 13.0部
顕色剤分散液(C5液) 13.0部
ロイコ染料分散液(D液) 7.0部
増感剤分散液(E液) 4.0部
ヒンダードフェノール系化合物分散液(F液) 0.6部
シリカ分散液(ミズカシルP-537) 40.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(PVA117) 60.0部
[実施例1]
支持体(47g/mの上質紙)の片面に、下塗り層用塗工液を、固形分で塗工量10.0g/mとなるようにベントブレード法で塗工した後、乾燥を行ない、下塗り層塗工紙を得た。
次いで、この下塗り層塗工紙の下塗り層上に、感熱記録層用塗工液1を、固形分で塗工量5.0g/mとなるようにロッドブレード法で塗工した後、乾燥を行い、スーパーカレンダーで感熱記録層を塗工した面の平滑度が500~1000秒になるように処理して、感熱記録体を作製した。
[実施例2]
感熱記録層用塗工液1において、顕色剤分散液C1液をC2液に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[実施例3]
感熱記録層用塗工液1において、顕色剤分散液C1液をC3液に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[実施例4]
感熱記録層用塗工液1を感熱記録層用塗工液2に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例1]
感熱記録層用塗工液1において、顕色剤分散液C1液をC4液に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例2]
感熱記録層用塗工液1を感熱記録層用塗工液3に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例3]
感熱記録層用塗工液3において、顕色剤分散液C1液をC2液に変更した以外は、比較例2と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例4]
感熱記録層用塗工液3において、顕色剤分散液C1液をC3液に変更した以外は、比較例2と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例5]
感熱記録層用塗工液1を感熱記録層用塗工液5に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
[比較例6]
感熱記録層用塗工液1を感熱記録層用塗工液4に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を作製した。
作製した感熱記録体について、下記評価を行った。
<発色性能(印字濃度)>
作製した感熱記録体について、大倉電機社製のTH-PMD(感熱記録紙印字試験機、京セラ社製サーマルヘッドを装着)を用い、印字速度50mm/secで、印加エネルギー0.21mJ/dot、0.31mJ/dot、0.41mJ/dotで市松模様を印字した。印字部の印字濃度をマクベス濃度計(RD-914、アンバーフィルター使用)で測定し、発色性能(印字濃度)を評価した。
<耐溶剤浸漬性>
作製した感熱記録体について、大倉電機社製のTH-PMD(感熱記録紙印字試験機、京セラ社製サーマルヘッドを装着)を用い、印加エネルギー0.41mJ/dot、印字速度50mm/secで市松模様を印字した。印字した感熱記録体を50%濃度のエタノール溶液に1週間浸した後、23℃×50%RH環境条件下に3時間静置した。
印字部の耐溶剤性を、下記の基準で目視評価した。
残存率(%)=(処理後の印字部の印字濃度/処理前の印字部の印字濃度)×100
優:容易に読取り可能
可:印字が薄くなっているが、読取り可能
不可:印字部全体が目視不可
<耐溶剤性>
作製した感熱記録体の白紙部に、エタノール(50.0%)を綿棒で塗布し、23℃×50%RH環境条件下に24時間静置した後、以下の基準で目視評価した。
優:全く発色しない
可:僅かに発色する
不可:強く発色する
<白紙部の耐熱性>
作製した感熱記録体について、70℃の環境条件下で24時間処理した後、23℃×50%RH環境条件下に3時間静置した。
非印字部(白紙部)の濃度をマクベス濃度計(RD-914、アンバーフィルター使用)で測定し、処理前後の値の差から地色発色値を算出し、下記の基準で非印字部(白紙部)の耐熱性を評価した。
地色発色値=(処理後の非印字部の濃度)-(処理前の非印字部の濃度)
優:地色発色値が0.2未満
可:地色発色値が0.2以上0.5未満
不可:地色発色値が0.5以上
<白紙部の耐黄変性>
作製した感熱記録体について、40℃75%Rhの環境条件下で1週間静置した後、23℃×50%RH環境条件下に3時間静置した。
非印字部(白紙部)のb値を村上色彩技術研究所社製のCMS-35SPXMで測定し、下記の基準で非印字部(白紙部)の耐熱性を評価した。
優:b値が2.0未満
可:b値が2.0以上4.0未満
不可:b値が4.0以上
評価結果を表1に示す。
Figure 2023124987000025
下記配合からなる配合物を攪拌分散して、下塗り層用塗工液を調製した。
<下塗り層用塗工液>
焼成カオリン(BASF社製、商品名:アンシレックス90) 100.0部
完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液(株式会社クラレ製、
商品名:PVA117、固形分10%) 40.0部
水 20.0部

Claims (10)

  1. 支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性ロイコ染料及び電子受容性顕色剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体において、
    該感熱記録層が、金属キレート型発色成分として、ステアリン酸鉄塩と、下記一般式(化1)
    Figure 2023124987000026
    (式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基、
    Figure 2023124987000027
    (式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基を表す。)を表し、-X-は-CH-、-CO-、-CO-、-O-、-CONH-、-CONR-(式中、Rは炭素数が18~35のアルキル基を表す。)、-SO-、-SO-又は-SONH-を表し、pは2又は3の整数を表す。)で表わされる多価ヒドロキシ芳香族化合物と、を含有し、
    電子受容性顕色剤として、下記一般式(化3)で表されるウレア化合物を少なくとも1種を含有する、感熱記録体。
    Figure 2023124987000028
    (式中、Yは-O-又は-NH-を表し、Rは、水素原子または-SO-Rを表し、Rは、置換若しくは無置換のアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表し、Rは、水素原子又はアルキル基を表し、mは0~2の整数、nは0又は1を表す。)
  2. 前記ウレア化合物が、下記(1)~(3)から成る群から選択される、請求項1に記載の感熱記録体。
    (1)下記一般式(化4)で表される第1のウレア化合物、
    Figure 2023124987000029
    (式中、R、R、R及びnは、上記と同様に定義される。)
    (2)下記一般式(化5)で表される第2のウレア化合物、
    Figure 2023124987000030
    (式中、Rは、上記と同様に定義され、R~Rは、それぞれ同じであっても異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、又はアリールアミノ基を表し、mは、上記と同様に定義される。)
    (3)下式(化6)で表される第3のウレア化合物
    Figure 2023124987000031
    (式中、R、R~Rは、上記と同様に定義される。)
  3. 該感熱記録層が、電子受容性顕色剤として、前記(1)~(3)から成る群から選択される少なくとも2種のウレア化合物を含有する、但し、各(1)、(2)又は(3)から2種以上選択されない、請求項2に記載の感熱記録体。
  4. 前記第1のウレア化合物が下記一般式(化7)で表される、請求項2又は3に記載の感熱記録体。
    Figure 2023124987000032
    (式中、Rは、上記と同様に定義され、Rは、それぞれ同じであっても異なってもよく、下式(化14)で表される基であり、一般式(化7)のベンゼン環中のR-SO-O-の位置は、同じであっても異なってもよく、3位、4位又は5位である。)
    Figure 2023124987000033
    (式中、R~Rは、それぞれ同じであっても異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、又はアリールアミノ基を表す。)
  5. 前記第1のウレア化合物が下記一般式(化8)で表される、請求項4に記載の感熱記録体。
    Figure 2023124987000034
    (式中、Rは、それぞれ同じであっても異なってもよく、アルキル基又はアルコキシ基を表し、oは0~3の整数を表す。)
  6. 前記第1のウレア化合物において、Rが炭素数が1~4のアルキル基を表し、oが0~1の整数を表し、ベンゼン環中のRの位置が4位である、請求項5に記載の感熱記録体。
  7. 前記第2のウレア化合物が、下記一般式(化9)又は下記一般式(化10)で表される請求項2~6のいずれか一項に記載の感熱記録体。
    Figure 2023124987000035
    Figure 2023124987000036
  8. 前記第3のウレア化合物が、N-[2-(3-フェニルウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミドである、請求項2~7のいずれか一項に記載の感熱記録体。
  9. 前記感熱記録層中のウレア化合物の含有量(固形分)が1.0~70.0重量%である、請求項1~8のいずれか一項に記載の感熱記録体。
  10. 前記感熱記録層が、第1のウレア化合物、第2のウレア化合物、及び第3のウレア化合物以外の顕色剤を含有し、前記感熱記録層中に含有される全顕色剤に対する、第1のウレア化合物、第2のウレア化合物及び第3のウレア化合物の合計含有量(固形分)が90重量%以上である、請求項2~9のいずれか一項に記載の感熱記録体。
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