JP2012076091A - 加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法、並びに、加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成装置 - Google Patents

加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法、並びに、加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】圧延制約及び加熱制約を満たし、圧延能率及び加熱効率のよい、加熱炉装入順、圧延順のサイクルスケジュールを作成できる加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法、並びに、加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成装置を提供する。
【解決手段】データ読込ステップ(S1)で得られた仕掛中サイクル実績データ、材源データ、及び設定データに基づいて、残り組込み本数算出ステップ(S2)と、スラブ在庫推移算出ステップ(S3)と、組込み位置範囲作成ステップ(S4〜S12)と、スラブ割り当てステップ(S13)と経て作成された圧延制約及び加熱制約を満たし、圧延能率及び加熱効率のよい、加熱炉装入順、圧延順のサイクルスケジュールを出力(S15)する加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法である。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧延対象となる複数本のスラブを2基以上の加熱炉にて加熱した後、これらのスラブを圧延機により熱間圧延して圧延製品を製造する際に、2基以上の加熱炉に対する複数のスラブの装入順及び抽出順、並びに、圧延機による圧延順をそれぞれ最適に計画する加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法、並びに、加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成装置に関するものである。
2基以上の加熱炉による加熱工程と圧延機による圧延工程からなる厚板(スラブ)の熱間圧延加工に際しては、複数種類のスラブから圧延製品を製造する場合、各スラブ材の各加熱炉への割り付けと装入順序と、加熱されたスラブの圧延機による圧延順序の計画立案が、生産効率や生産コストに大きく影響する。ところが、かかる計画には、各スラブ材の材質や幅、厚さ等に応じて、加熱及び圧延に関する多くの制約条件が存在するために、極めて複雑であり、従来では、作業者の経験や勘に頼らざるを得なかった。そのために、計画立案に多くの時間を要し、作業者の労力負担が大きかったのであり、加えて、作業者によって計画内容のばらつきが大きく、常に最適なものであるとは言い難かった。
上記のような加熱炉装入順・圧延順を計画する際の問題を解決する技術としては、例えば、特許文献1〜特許文献3に記載されたものが知られている。
特許文献1は、複数のスラブを全て圧延する際の生産効率の目安となる生産効率評価量をスラブの長さの関数として予め定めておき、複数のスラブが加熱炉に装入される前に、該生産効率評価量を計算し、計算された生産効率評価量を少なくとも1つの項に含む評価関数から評価関数値を計算し、該評価関数値が最小となるようにスラブの圧延順を決定することを特徴とするものである。
また、特許文献2は、製鋼工場から熱延工場にいたるスケジュール対象鋼材の情報処理装置と、将来の物流状態を予測するシミュレーション装置、該シミュレーション装置が予測する将来のスケジュール対象鋼材の熱延到着状態及び加熱炉などの物流進捗状態に応じ最適なスケジュールロット編成を算出する最適スケジュールロット編成算出装置とを具備し、最適スケジュールロット編成算出装置は、各ロット組み込み対象鋼材の性質に応じ、ロット組み込み対象鋼材を複数のロットに適材適所に配置するロット編成問題を組み合わせ最適化問題として定式化し最適解を算出することを特徴とするものである。
また、特許文献3は、連続鋳造工程から熱延工程に及ぶプロセススケジュールの実績管理を行うスケジュール対象鋼材情報処理装置と、将来のスケジュール対象鋼材の熱延到着状態や、加熱炉などの物流進捗状態などの未来物流状態を予測するシミュレーション装置と、シミュレーション装置が予測する未来物流状態に応じて最適なスケジュールロット編成を算出する最適スケジュールロット編成算出装置とを具備し、最適スケジュールロット編成算出装置は、コア材源抽出処理部と、コア材源分類処理部と、コア材源出鋼材源対応処理部と、ロット数算出処理部と、コア材源性格区分最適配置処理部とを更に具備することを特徴とするものである。
特開2009−274096号公報 特開2009−262209号公報 特開2005−059020号公報
ここで、通常、薄板の熱間圧延工程では、ロールの磨耗などの影響を考慮して100〜200本の圧延のまとまりを1ロット(サイクル)とし、サイクル毎にワークロールの交換を行い、次のサイクルに移るという作業が繰り返される。1サイクルの時間は4〜6時間程である。
一方、厚板の場合も同様に、ロール摩耗等の影響を考慮するが、1サイクルの本数は300〜600本と薄板の圧延サイクルと比較して本数が多く、1サイクルの時間も最大24時間程度と長い。
また、圧延時に制御圧延と呼ばれる鋼板の冷却工程がある、圧延以降の下流側のラインに鋼板を切断する工程が存在する等、薄板製品の製造と比較して、検討すべき課題が多かった。すなわち、以上の制約等の条件を満たしつつ、ワークロール内の最大組込み可能本数に近いサイクルを構成するために、効率的な操業を行う上で検討の余地があった。
本発明の目的は、上記事実を考慮し、圧延制約及び加熱制約を満たし、圧延能率及び加熱効率のよい、加熱炉装入順、圧延順のサイクルスケジュールを作成できる加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法、並びに、加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成装置を提供することにある。
本発明者は、上記従来技術の問題点に留意しつつ鋭意研究を重ねた結果、現在仕掛かり中のスラブ、上工程の製鋼鋳造、出鋼予定のスラブ(搬入予定スラブ)と、既にスラブヤード内に到着しているスラブとの加熱、圧延、切断工程のバランスを考慮して、圧延、加熱サイクルスケジュールを作成することが上記課題を解決することを知見した。
本発明は、本発明者による前記知見に基づくものであり、上記課題を解決するための本発明の請求項1に係る加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法は、仕掛中サイクル内での圧延済み、加熱炉内、加熱炉入側の装入テーブル上、加熱炉装入決定済みのスラブを示す仕掛中サイクル実績データ、スラブヤード内に在庫として山積みされているスラブ、今後スラブヤード内に搬送される予定のスラブを示す材源データ、及び仕掛中サイクル、次サイクルの最大組込み可能スラブ本数とロールチャンス組込み基本パターンデータとを含む設定データを読み込むデータ読込ステップと、
前記仕掛中サイクル実績データに基づいて仕掛中サイクルの圧延幅の状態を判断し、仕掛中サイクルの残り組込み本数を算出する残り組込み本数算出ステップと、
前記材源データに基づいて、単位時間当たりのスラブ在庫推移を算出するスラブ在庫推移算出ステップと、
前記スラブの在庫推移に基づいて、スラブの圧延幅及び圧延厚毎に予め規定されたロールチャンス区分毎の組込み位置範囲を作成する組込み位置範囲作成ステップと、
前記仕掛中サイクルの残り組込み本数と、前記ロールチャンス区分毎の組込み位置範囲とから単位時間にスラブを割り当てるスラブ割り当てステップとを含むことを特徴とする。
また、前記加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法において、前記スラブ割り当てステップが、評価関数に基づく探索処理を用いることを特徴とする。
また、本発明に係る加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成装置は、仕掛中サイクル内での圧延済み、加熱炉内、加熱炉入側の装入テーブル上、加熱炉装入決定済みのスラブを示す仕掛中サイクル実績データ、スラブヤード内に在庫として山積みされているスラブ、今後スラブヤード内に搬送される予定のスラブを示す材源データ、及び仕掛中サイクル、次サイクルの最大組込み可能スラブ本数とロールチャンス組込み基本パターンデータとを含む設定データを読み込むデータ読込手段と、
前記仕掛中サイクル実績データに基づいて仕掛中サイクルの圧延幅の状態を判断し、仕掛中サイクルの残り組込み本数を算出する残り組込み本数算出手段と、
前記材源データに基づいて、単位時間当たりのスラブ在庫推移を算出するスラブ在庫推移算出手段と、
前記スラブの在庫推移に基づいて、スラブの圧延幅及び圧延厚毎に予め規定されたロールチャンス区分毎の組込み位置範囲を作成する組込み位置範囲作成手段と、
前記仕掛中サイクルの残り組込み本数と、前記ロールチャンス区分毎の組込み位置範囲とから単位時間にスラブを割り当てるスラブ割り当て手段とを有することを特徴とする。
さらに、前記スラブ割り当て手段が、評価関数に基づく探索処理を用いる手段であることを特徴とする。
本発明に係る加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法、並びに、加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成装置によれば、圧延制約及び加熱制約を満たし、圧延能率及び加熱効率のよい、加熱炉装入順、圧延順のサイクルスケジュールを作成できる。
本発明の実施形態に係る加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法が適用される厚板工場の構成を模式的に示す平面図である。 ロールチャンス区分毎の圧延可能位置の一例を示す図である。 本発明に係る加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成装置の一実施形態により実行される加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法の処理フローを示すフローチャートである。 本発明に係る加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成装置の一実施形態における構成を機能的に示すブロック図である。 本実施形態における1サイクルの圧延のパターンの模式図である。 本実施形態における単位時刻毎のスラブ在庫推移を示す図である。 本実施形態における材源データの装入可能時刻の定義について説明する図である。 本実施形態におけるサイクル(仮)終了予定単位時刻の計算方法の概要を示す図である。 本実施形態における新しいサイクルの終点の定義について説明する図である。 本実施形態における圧延幅に基づくサイクルの装入パターンについて説明する図である。 本実施形態におけるRC区分毎の組込基準範囲枠について説明する図である。 本実施形態における仮決めされたRC区分別組込み位置範囲の在庫のチェックフローである。 本実施形態におけるRC区分別組込み位置範囲の確定について説明する図である。 本実施形態におけるRC優先度の計算の一例としての擬似コードである。 本実施形態におけるRC優先度の計算の一例としての擬似コード中、詳細(1)について説明する図である。 本実施形態におけるRC優先度の計算の一例としての擬似コード中、詳細(1)について説明する図である。 本実施形態におけるRC優先度の計算の一例としての擬似コード中、詳細(2)について説明する図である。 本実施形態におけるRC優先度の計算の一例としての擬似コード中、詳細(2)について説明する図である。 本実施形態における探索対象材源の選択について説明する図である。 本実施形態における探索処理の準備について説明する図である。 本実施形態における探索処理について説明する図である。
以下、本発明に係る加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法及び加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1の平面図には、本発明の実施形態に係る加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法が適用される厚板工場の構成が模式的に示されている。図1において、スラブヤード10には、製鋼工場の連続鋳造機により製造されたスラブ12がトレーラ等により搬送される。スラブヤード10では、圧延対象となる複数種類のスラブ12に関するスラブ厚(スラブサイズ)、スラブ12から製造される圧延製品の圧延幅及び圧延厚(圧延サイズ)に応じて分類されたロールチャンス区分、スラブ12に対する圧延種別、及び、ロールチャンス区分毎に設定されたスラブ12の圧延位置の範囲を記述した圧延制約データ等を考慮して、個々のスラブは複数に分類して、山高さ制約Hを満たすように山積みされる。以下の説明では、必要に応じて、複数本のスラブ12がスラブヤード10に山積みされたものを「スラブ山14」という。
スラブ山14のスラブ12は、上段側のものから順にヤードクレーン16により掴み取られ、装入テーブル22上に移動される。ここで、ヤードクレーン16は、予め決められたクレーンの掴み制約条件を満たす範囲で、スラブ山14から1本ないし複数本のスラブ12を掴み取り、通常、1つのスラブ山14のスラブ12を複数回に分けて装入テーブル22上に移動させる。ヤードクレーン16には、一度に持ち上げることができる重量の制約(最大掴み重量:CGトン)や一度に掴むことができるスラブ12の厚さの和(最大掴みスラブ厚の和:TKミリ)に応じた本数の制約がある。そのため、ヤードクレーン16は、これらの制約を満たす範囲内、つまり、クレーンの掴み制約条件を満たす移動単位(以下、これを「掴み単位」と記す。)でスラブ12を1本以上掴んで待機ステージ18上に移動させ、積み上げられる。なお、ヤードクレーン16には上記のような掴み制約条件があるため、スラブ山14はなるべく少ない掴み単位で構成されることが望ましい。
待機ステージ18上に積み上げられたスラブ12は、デパイラ装置20により1本ずつ装入テーブル22に送り出され、装入テーブル22により搬送方向(矢印FC方向)へ搬送される。そして、装入テーブル22上を搬送されてきたスラブ12は、2基の加熱炉24、26に振り分けられて装入される。図1は、厚板工場に2基の加熱炉24、26が設置され、2基の加熱炉24、26がそれぞれ2列ずつ、計4列の加熱通路28、30、32、34を備えている場合を示している。ここで、装入テーブル22上に直線的に配列され、1本ずつ搬送されるスラブ12の順序パターン(以下、この順番パターンを「装入テーブル上の配列順パターン」と記す。)は、ヤードクレーン16が1回に掴むスラブ12の本数及びスラブ12を掴む順序を変えることで複数のパターンを取り得る。なお、加熱炉が1基あるいは3基以上設置されている場合でも同様である。
加熱炉24、26に装入されたスラブ12は、加熱炉24、26内での滞留時間が所定の基準在炉時間(zt01〜zt53)を満たすまで加熱炉24、26から抽出できない。そのため、下記表1に示すように、スラブサイズ(ここでは、スラブ12の厚さ)、装入時のスラブ温度(装入スラブ温度)に応じた基準在炉時間をデータテーブル上に予め設定しておき、それに基づいて同一の加熱炉24、26へ同時に装入される2本(一対)のスラブ12の割り振りを行うことが好ましい。これにより、一対のスラブ12の基準在炉時間をそれぞれ満たしつつ、且つ、無駄な滞留時間を削減することが可能となる。
Figure 2012076091
なお、表1では、スラブ12の厚さによって3種類(t1、t2及びt3、但し、t1<t2<t3)のサイズに分類した場合を示している。装入スラブ温度(T1〜T5、但し、T1<T2<T3<T4<T5)は、下記表2に示すように、連続鋳造機によりスラブ12が製造完了したスラブ発生時間から、加熱炉24、26に装入完了する加熱炉装入時間までの時間差(st1〜st6、但し、st1>st2>st3>st4>st5>st6)に応じて決められる。
Figure 2012076091
加熱炉24、26により加熱が完了したスラブ12は、加熱炉24、26から抽出された順番で圧延機36により圧延される。ここで、圧延機36で使用される圧延ロール38には、その種類に応じて、圧延出来るスラブ本数の上限値が決まっており、上限値に達した時点で圧延ロール38は交換される。圧延されるスラブ12は、圧延ロール38の交換直後から圧延できるスラブ本数の上限値の間で、ロールチャンス区分(以下、「RC区分」と記す。)毎に圧延可能な位置(順序)の基準が決められている。
なお、圧延機36には、圧延スタンド37の前面及び後面にそれぞれ待機設備42及び待機設備44が設けられると共に、先行するスラブ12の追越圧延を可能にするために追越設備46が設けられている。
RC区分は、圧延後のスラブ12(圧延製品)の圧延サイズ(仕上げ幅W1〜W4(但し、W1>W2>W3>W4)及び仕上げ厚t)に応じて分類される区分であり、例えば、下記表3に示すように分類されている。なお、RC区分の分類方法は、設備仕様、操業条件等により適宜設定し得るものであり、表3の場合に限られるものではない。
Figure 2012076091
下記表4には、RC区分毎に決められた圧延ロール38の交換後における圧延の開始位置(開始本数)及び終了位置(終了本数)により規定されるRC基準データの一例が示されている。また図2には、RC区分毎の圧延可能位置を図示した他の例が示されている。図2において、縦軸はRC区分、横軸は圧延位置(ロール交換後からの圧延されるスラブ12の本数)であり、横軸の0は圧延ロール38の交換タイミングを表している。図2において、例えば、RC区分0の場合、圧延位置はp3本目からp6本目の範囲で圧延を行い、この間で最大n0本まで圧延可能である。またRC区分4及びRC区分6のように、圧延位置の範囲が重なり合っている範囲内では、異なるRC区分のスラブを混在させて圧延を行ってもよい。
Figure 2012076091
図3には、本発明に係る加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成装置の一実施形態により実行される加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法の処理フローの一例が示されている。図4には、本実施形態に係る加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成装置の構成がブロック図として機能的に示されている。図3に示す本発明に係る加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法は、図4に示すコンピュータなどのハードウェア資源を用いて実施されるものである。
本実施形態の加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法は、圧延(圧延機36)及び加熱(加熱炉24、26)の両方の視点から、それぞれの高能率化を果たす装入順、抽出順及び圧延順を作成するものである。
ここで、圧延の視点からは、総圧延時間が最小、つまり、ダブル圧延(圧延機36の前面及び後面に設けられた待機スペースにスラブ12を待機させて、別のスラブ12を圧延するもの)や追越設備46(図1参照)を用いた追い越し圧延が多いことや、同種のRC区分のスラブ12がそろって並んでいること等が求められる。
加熱の視点からは、スラブ12の抽出待ち時間が最小、同一サイズのスラブ12が可及的に同一の加熱炉24、26で加熱されることや、複数の加熱炉24、26間の抽出終了タイミングがほぼ一緒であること(4本のスラブ12が同時に抽出可能)等が求められる。
また、製鋼工場からスラブヤード10に搬入される予定のスラブ12に関しては、ヤードクレーン16の待機ステージ18への移動回数が最小であること、スラブヤード10内に作成されるスラブ山14の数が最小であること等が求められる。
以下、図3に示す処理フロー及び図4のブロック図に基づき、本実施形態の加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成装置により実行される加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法の各ステップについて詳細に説明する。
図3に示すように、本実施形態の加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法は、データ読込ステップ(S1)と、残り組込本数算出ステップ(S2)と、スラブ在庫推移算出ステップ(S3)と、組込み位置範囲作成ステップ(S4〜S12)と、スラブ割り当てステップ(S13〜S14)と、サイクル結果出力ステップ(S15)とを含む。
<データ読込ステップ>
データ読込ステップは、図4に示すデータ読込手段52が、生産管理を行う上位コンピュータ40から「仕掛中サイクル実績データ」、「材源データ」、及び「設定データ」を読み込む工程である(S1)。データ読込手段52によって読み込まれた各データは、データ読込手段52によってデータベース54に格納される。
[仕掛中サイクル実績データ]
仕掛中サイクル実績データは、仕掛中のサイクルにおいて、圧延済み、加熱炉内、加熱炉入側の装入テーブル上、加熱炉装入決定済みのスラブを示すデータである。
[材源データ]
材源データは、スラブヤード内に在庫として山積みされているスラブ、今後スラブヤード内に搬送される予定のスラブを示すデータである。
「仕掛中サイクルの実績データ」及び「材源データ」の内容を表5に示す。
Figure 2012076091
表5に示すように、仕掛中サイクル実績データ及び材源データは、スラブを判別するスラブID、スラブの厚さ、幅、重量、圧延後の厚さ、幅、長さ、製品枚数、RC区分、圧延種別、特急材区分、スラブ出鋼時刻予定/実績、スラブ到着時刻予定/実績、山番号、山段、加熱炉装入時刻予定/実績、炉番、加熱炉抽出時刻予定/実績、圧延開始時刻予定/終了、サイクル番号、進捗サインに関する情報である。
仕掛サイクル実績データと材源データとは、サイクル番号(サイクル連番)有無、進捗サインから容易に判別することができる。ここで、進捗サインは、表5に示すように、例えば、Z:圧延済み、Y:炉内、X:加熱炉入側装入テーブル上、W:決定済み、V:スラブヤード内、U:搬入予定と規定される。
表5中の「RC区分」は、表3で示したように、圧延厚と幅によって分類された区分を示す記号である。また、表5中の「圧延種別」は、表6に示すように、温調なし、温調あり(温調時間:長、中、短)を示す記号である。さらに、表5中の「特急材区分」は、納期が迫っている場合のスラブを判別するための項目であり、特急材の場合は1が、そうでない場合は0が規定される。
Figure 2012076091
[設定データ]
設定データは、「仕掛中サイクル、次サイクルの最大組込み可能スラブ本数」と「RC組込み基本パターンデータ」とを含むデータである。
「仕掛中サイクル、次サイクルの最大組込み可能スラブ本数」は、利用するワークロールに応じて、決められているスラブの最大圧延本数である。ここでは、仕掛中のものと、次サイクルの本数が読み込まれる。
ここで、1サイクルの圧延のパターンの模式図を図5に示す。
図5に示すように、1サイクルの圧延パターンは、最初の100本程度まで圧延幅が狭いものから広いものへと推移して行き、その後、逆に圧延幅の広いものから狭いものへと進んでいく。
以上をRC区分で示すと、6→4→2→0→2→4→6→8のようになり、以上のデータを、データ読込手段52が1サイクルのRC組込み基本パターンデータとして読み込む。
<残り組込本数算出ステップ>
残り組込本数算出ステップは、データ読込ステップ(S1)で読み込まれた仕掛中サイクル実績データから、仕掛状況及び加熱炉抽出ピッチを作成する工程である(S2)。具体的には、図4に示す残り組込本数算出手段62が、データベース54に格納された仕掛中サイクル実績データを読み込んで、仕掛状況及び加熱炉抽出ピッチを作成する工程である。
仕掛状況は、図4に示す残り組込本数算出手段62が、仕掛中サイクルで利用されているワークロールのスラブ最大圧延本数と、仕掛実績スラブ本数から残りの組込み可能本数と、仕掛中サイクルの状況が、圧延幅が狭いものから広いものへ移行している(圧延幅:狭→広)のか、広いものから狭いものへ移行している(圧延幅:広→狭)のかを判別し、その後の組み込みパターンの決定、圧延済みの実績から、加熱炉抽出ピッチの計算を行う。
ここで、残りの組込み可能本数は、仕掛中サイクルで利用されているワークロールのスラブ最大圧延本数と、仕掛実績スラブ本数の差とから容易に計算することができる。
また、仕掛中サイクルの状況は、仕掛中実績中でのRC区分の0(最大幅のRC区分)の有無によって、圧延幅:狭→広もしくは圧延幅:広→狭なのかが判別される。抽出ピッチは、圧延済みの実績から計算した平均値を利用する。
<スラブ在庫推移算出ステップ>
スラブ在庫推移算出ステップは、S1で得られた材源データから、単位時刻毎のスラブ在庫推移を算出する工程である(S3)。具体的には、図4に示すスラブ在庫推移算出手段64が、データベース54に格納された材源データを読み込んで、その材源データの装入可能時刻を算出し、算出された時刻を元に単位時刻(例えぱ30分)毎のRC区分、サイズ(スラブ厚)別の在庫推移(図6参照)を作成する。
ここで、材源データの装入可能時刻を計算するにあたっては、図7に示すように、単位時刻開始時刻tsより例えば60分前の到着済みスラブを装入可能スラブと定義する。これは、LMヤード到着から加熱炉装入までのタイムラグを考慮するためである。
<組込み位置範囲作成ステップ>
組込み位置範囲作成ステップでは、まず、図4に示す組込み位置範囲作成手段66が、S3で作成した加熱炉抽出ピッチから、該当サイクルの各単位時刻の必要加熱炉装入本数を求める(S4)。そして、組込み位置範囲作成手段66は、各単位時刻当たりに装入しなければならないスラブ本数、サイクル装入可能本数を満たすサイクル(仮)終了予定単位時刻の計算を、図8のように行う。ここで、必要装入本数積み上げ値は、t:単位時刻、抽出ピッチ(分/本)、単位時間(分)としたとき、下記式(1)によって与えられる。
Figure 2012076091
その後、組込み位置範囲作成手段66は、該当サイクルトータルとして在庫が満たせるかの判別を行う(S5)。組込み位置範囲作成手段66は、該当サイクルトータルとしての在庫が満たせない場合は、図9に示す手順で該当サイクルトータルとして在庫が満たせるまで、最大組込み本数を削減する(S6)。
次に、組込み位置範囲作成手段66は、図9に示すように、在庫が、抽出ピッチに基づく必要本数の積み上げ本数を満たさないために、本来の最大組込本数時の単位時刻を、在庫が満たせるまで単位時刻を戻して、その時刻を新しいサイクルの終点とする。
その後、組込み位置範囲作成手段66は、RC区分別組込み位置範囲の仮決めを行う(S7)。
まず、組込み位置範囲作成手段66は、圧延幅に基づくサイクルの装入パターンを図10に示すようにα→β→γの点を直線近似して作成する。
ここで、図10におけるα点は、サイクル開始時の単位時刻内の平均圧縮幅である。また、β点は、該当単位時刻に装入可能なRC:Aがあれば、該当単位時刻に装入可能なRC:Aの平均圧縮幅を適用し、なければ、該当単位時刻に装入可能なスラブの最大圧縮幅が適用される。また、γ点は、該当単位時刻に装入可能なRC:6があれば、該当単位時刻に装入可能なRC:6の平均圧縮幅を適用し、なければ、該当単位時刻に装入可能なスラブの最小圧縮幅が適用される。
次に、組込み位置範囲作成手段66は、図10のようにして作成された装入パターンから、RC区分毎の基本枠の作成を行う。表3に示したように、圧延幅とRC区分の関係がわかっているので、直線近似された組込みパターンから、図11に示すように、RC区分毎の組込基準範囲枠が作成される。
その後、組込み位置範囲作成手段66は、S7で仮決めされたRC区分別組込み位置範囲の在庫が満たせるかチェックを行う(S8)。在庫のチェックは図12に示すフローで実行される。図12に示すように、組込み位置範囲作成手段66は、開始時刻t=0とし(S−16)、単位時刻tにおいて、必要装入本数が単位時刻tの該当RC在庫で満たせるか否かを判別する(S17)。必要装入本数が単位時刻tの該当RC在庫で満たせなかった場合(S17−No)、組込み位置範囲作成手段66は、単位時刻tの(該当RC+代替RC)在庫で満たせるか否かを判別する(S18)。そして、組込み位置範囲作成手段66は、単位時刻tの(該当RC+代替RC)在庫で満たせなかった場合(S18−No)、すなわち、代替RC在庫を含めても満たせない場合、S17において、該当RC在庫で満たせる(S17−Yes)の場合、S18において、代替RC在庫込みで満たせる(S18−Yes)場合のいずれかのとき、単位時刻が終了点か否かを判別する(S19)。単位時刻が終了点であれば(S19−Yes)、在庫のチェックを終了し、単位時刻が終了点でなければ(S19−No)、単位時刻をt+1として再びS17に戻る(S20)。
ここで、仮決めされた該当RC区分で在庫が満たせなかった場合は、以下に示す順で代替のRC区分で在庫を満たすものとする。
圧延幅:狭→広の場合
RC:6→4
RC:4→6→2
RC:2→4→0
RC:0→2→1
圧延幅:広→狭の場合
RC:0→2→1
RC:2→4→1→3
RC:4→6→3→8
RC:6→8→5→7
RC:8→6→7
その後、組込み位置範囲作成手段66は、図12の在庫判別で在庫が満たせない場合があるかを調べ(S9)、在庫が満たせなかった場合(S9−No)は材欠として、エラーメッセージを表示させ(S10)、終了する(S11)。
その後、組込み位置範囲作成手段66は、図13に示すようにRC区分別組込み位置範囲の確定を行う(S12)。
<スラブ割り当てステップ>
スラブ割り当てステップは、図4に示すスラブ割り当て手段68が、S12で作成されたRC区分別組込み位置範囲を基に、各単位時刻に材源データの割り当てを実行する工程である(S13)。
この工程では、単位時刻tに装入する材源を、単位時刻tー1の特徴量との比較と単位時刻t内での評価を行いながら決定する。以下(A)〜(H)にその手順を示す。
(A)単位時刻tで装入可能な材源の選択
RC優先度を計算し、装入可能な材源を集める。
このRC優先度の計算は、例えば、図14に示す擬似コードによって実行される。なお、図14に示す擬似コードにおいて、RC(t)は、単位時間tでの装入可能なRC区分を指し、Z_RC(t,id)は、単位時間tで装入可能な材源のRC区分の平均値を指す。Z_RC(t,id)のうち、idは材源のid番号を指す。
図14中、圧延幅昇りの場合のRC優先度の計算方法(図14中の「詳細(1)」)については、各RC優先度関数が図15(a)に示すように台形となっている。そこで、図15(a)の右下がりの斜線の関数値を利用する場合を「ケース1」とし、図15(a)の右上がりの斜線の関数値を利用する場合を「ケース2」とした場合のそれぞれのRC優先度の計算方法について説明する。
「ケース1」は、対象材源のRC区分平均値が、組込可能なRC区分より大であった場合のRC優先度の計算方法として適用される。まず、一番左端のRC優先度関数の扱いは、図15(b)のようになる。ここで、RC:6で、材源のRC平均値が4より大きい場合、RC:8が混ざっているので、対象外材源とする。一方、RC:6以外は、図15(c)に示すように、計算しておいた(開始点−1)から作成する。その他の場合は、図16(a)のように順次作成される。一方、「ケース2」の場合も同様に形成されるが、図16(b)に示すように、RC:0の開始点は、RC:2の半分の単位時刻からとなる。
このようにして、圧延幅昇りの場合のRC優先度の計算方法は、図16(c)に示すように、単位時刻tにおける装入可能な材源について、RC平均値=2.5の材源が入ってきた場合、ケース1でのRC優先度を計算し、RC平均値=1.5の材源が入ってきた場合、ケース2でのRC優先度を計算する。
また、図14中、圧延幅降りの場合のRC優先度の計算方法(図14中の「詳細(2)」)については、各RC優先度関数が図17(a)に示すように台形となっている。そこで、圧延幅昇りの場合とは逆に、図17(a)の右上がりの斜線の関数値を利用する場合を「ケース3」とし、図17(a)の右下がりの斜線の関数値を利用する場合を「ケース4」とした場合のそれぞれのRC優先度の計算方法について説明する。
「ケース3」は、対象材源のRC区分平均値が、組込可能なRC区分より大であった場合のRC優先度の計算方法として適用される。まず、一番右端のRC優先度関数の扱いは、図17(b)のようになる。ここで、RC:8で、材源のRC平均値が8より大きい場合、RC:7が混ざっているので、対象外材源とする。また、RC:8の開始点は、RC:6の2/3の位置の単位時刻からとなる。その他の場合は、図17(b)のように順次作成される。一方、「ケース4」の場合も同様に形成されるが、図18(a)に示すように、RC:0の開始点は、RC:2の半分の単位時刻までとなる。また、RC:4の開始点は、RC:6の2/3の単位時刻までとなる。また、RC:6の開始点は、RC:8の半分の単位時刻までとなる。
このようにして、圧延幅降りの場合のRC優先度の計算方法は、図18(b)に示すように、単位時刻tにおける装入可能な材源について、RC平均値=1.5の材源が入ってきた場合、ケース3でのRC優先度を計算し、RC平均値=0.6の材源が入ってきた場合、ケース4でのRC優先度を計算する。
(B)次に、集められた材源(山、スラブ)毎に、評価値を計算する。材源評価値は、以下の式(2)で示される。
材源評価値=RC優先度+RC区分差+状態評価値+特急材評価・・・式(2)これら各要素について以下(B−1)〜(B−3)に示す。
(B−1)RC区分差
単位時刻(t−1)のRC区分平均値との絶対値差
(B−2)材源状態評価
山積みスラブ:0
搬入予定スラブ:1
以上は表5に示した材源データの項目、仕掛サイクル実績データにより、ヤード内スラブ(山積みスラブとみなす)と搬入予定スラブの判別ができる。
(B−3)特急材評価
特急材:−1
その他:0
以上は表5に示した材源データの項目、特急材区分により判別ができる。
(C)次に、「材源の並び替え」として、式(2)によって計算された材源評価値をKeyに昇順ソートを実行する。
(D)次に、初期解を作成する。具体的には、昇順に並べられた材源を上から順に選択し、S4で求められた必要装入本数を超えるまで続け、以上で選ばれた材源を初期解とする。
(E)次に、探索によるスラブの選択を行うための探索用評価値を計算する。まず、初期解としての探索評価値を以下(E−1)及び(E−12)のように計算し、それぞれの評価値の和を初期解としての探索評価値とする。以下の評価値の計算においては、各評価値は初期解時の各評価値を分母とし[0,1]に正規化する。
(E-1)単位時刻(t−1)と比較による評価計算
(E-1−1)RC区分差
RC区分差は、「単位時刻(t−1)のRC区分平均値」と「単位時刻(t)のRC区分平均値」との差の絶対値で与えられる。
(E-1−2)在炉時間差
在炉時間差は、「サイズ別在炉時間平均値(t−1)」と、「サイズ別在炉時間平均値(t)」との差で与えられる。
(E-2)単位時間内の評価計算
単位時間内の評価値は、以下(E-2−1)〜(E-2−6)の和が最小となるように探索して与えられる。
(E-2−1)材源状態評価
山積みスラブ:0
搬入予定スラブ:1
以上は表5に示した材源データの項目、仕掛サイクル実績データにより、ヤード内スラブ(山積みスラブとみなす)と搬入予定スラブの判別ができる。
(E-2−2)特急材評価
特急材:−1
その他:0
以上は表5に示した材源データの項目、仕掛サイクル実績データにより、ヤード内スラブ(山積みスラブとみなす)と搬入予定スラブの判別ができる。
(E-2−3)スラブサイズ別在炉時間の標準偏差
この標準偏差は、√(Σ(在炉時間平均値−在炉時間)^2)で与えられる。
(E-2−4)リフト材、弱CR材本数評価
この評価は、リフト材本数/単位時刻組込本数+(1−弱CR材本数/単位時刻組込本数)で与えられる。
(E-2−5)圧延長ぱらつき評価
この評価は、「圧延長標準偏差」が0より大きければ、「1/圧延長標準偏差」とし、「圧延長標準偏差」が0以下であれば0とする。
(E-2−6)スラブ幅和
スラブ幅の広いスラブを多く加熱炉に装入すると、加熱炉へのスラブの装入枚数数が減ってしまうため、抽出待ちが生じる可能性がある。加熱炉内になるべく多くのスラブを装入できるように、スラブ幅の和を計算し、探索評価値として用いる。
(F)探索対象材源の選択
次に、図19に示すように、スラブ割り当て手段68は、初期解とした材源以外のものを、初期解のスラブ本数の2倍を越えるまで、材源評価値の小さい順に選択し、探索対象の材源とする。
(G)探索処理の準備
次に、図20に示すように、スラブ割り当て手段68は、初期解材源と(探索対象材源+自分以外の初期解材源)との組み合わせを作成する。その後、作成された組み合わせはランダムに並べられる。
(H)探索処理
次に、スラブ割り当て手段68は、図21に示すように、ランダムに並べられた組み合わせに基づき材源の交換を行い、探索評価値が元の探索評価値より小さくなれば交換成立とし、悪くなる場合は元に戻す。評価が変わらなければ、交換成立とみなす。なお、組み合わせの相手が、同じ集合(解、探索対象)の場合は交換を行わない。そして、ランダムな並びを10回繰り返し、最良値を解とする。スラブ割り当て手段68は、以上の作業を最大1日先(48回)まで繰り返す。
このようにして、各単位時刻に材源データを割り当てた後、スラブ割り当て手段68は、次のサイクルに関しても実行するかを判別し(S14)、次のサイクルに関しても処理を実行する場合はS4に戻り、そうでない場合は、図4に示すサイクル結果出力手段78が、サイクルの結果を出力し(S15)、処理を終了する。
このようにして得られた(サイクル)出力データの例を表7に示す。
表7に示すように、出力データには、材源データのスラブ単位に組み込まれる単位時刻(項目単位時刻)が含まれる。
Figure 2012076091
以上説明したように、本発明に係る加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法、並びに、加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成装置は、圧延制約及び加熱制約を満たし、圧延能率及び加熱効率のよい、加熱炉装入順、圧延順のサイクルスケジュールを作成することができる。
10 スラブヤード
12 スラブ
14 スラブ山
16 ヤードクレーン
18 待機ステージ
20 デパイラ装置
22 装入テーブル
24、26 加熱炉
30、32、34、36 加熱通路
36 圧延機
38 圧延ロール
40 上位コンピュータ
42、44 待機設備
46 追越設備
50 加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成装置
52 データ読込手段
54 データベース
60 メモリ
62 残り組込本数算出手段
64 スラブ在庫推移算出手段
66 組込位置範囲作成手段
68 スラブ割り当て手段
78 サイクル結果出力手段

Claims (4)

  1. 仕掛中サイクル内での圧延済み、加熱炉内、加熱炉入側の装入テーブル上、加熱炉装入決定済みのスラブを示す仕掛中サイクル実績データ、スラブヤード内に在庫として山積みされているスラブ、今後スラブヤード内に搬送される予定のスラブを示す材源データ、及び仕掛中サイクル、次サイクルの最大組込み可能スラブ本数とロールチャンス組込み基本パターンデータとを含む設定データを読み込むデータ読込ステップと、
    前記仕掛中サイクル実績データに基づいて仕掛中サイクルの圧延幅の状態を判断し、仕掛中サイクルの残り組込み本数を算出する残り組込み本数算出ステップと、
    前記材源データに基づいて、単位時間当たりのスラブ在庫推移を算出するスラブ在庫推移算出ステップと、
    前記スラブの在庫推移に基づいて、スラブの圧延幅及び圧延厚毎に予め規定されたロールチャンス区分毎の組込み位置範囲を作成する組込み位置範囲作成ステップと、
    前記仕掛中サイクルの残り組込み本数と、前記ロールチャンス区分毎の組込み位置範囲とから単位時間にスラブを割り当てるスラブ割り当てステップとを含むことを特徴とする加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法。
  2. 前記スラブ割り当てステップが、評価関数に基づく探索処理を用いることを特徴とする請求項1に記載の加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成方法。
  3. 仕掛中サイクル内での圧延済み、加熱炉内、加熱炉入側の装入テーブル上、加熱炉装入決定済みのスラブを示す仕掛中サイクル実績データ、スラブヤード内に在庫として山積みされているスラブ、今後スラブヤード内に搬送される予定のスラブを示す材源データ、及び仕掛中サイクル、次サイクルの最大組込み可能スラブ本数とロールチャンス組込み基本パターンデータとを含む設定データを読み込むデータ読込手段と、
    前記仕掛中サイクル実績データに基づいて仕掛中サイクルの圧延幅の状態を判断し、仕掛中サイクルの残り組込み本数を算出する残り組込み本数算出手段と、
    前記材源データに基づいて、単位時間当たりのスラブ在庫推移を算出するスラブ在庫推移算出手段と、
    前記スラブの在庫推移に基づいて、スラブの圧延幅及び圧延厚毎に予め規定されたロールチャンス区分毎の組込み位置範囲を作成する組込み位置範囲作成手段と、
    前記仕掛中サイクルの残り組込み本数と、前記ロールチャンス区分毎の組込み位置範囲とから単位時間にスラブを割り当てるスラブ割り当て手段とを有することを特徴とする加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成装置。
  4. 前記スラブ割り当て手段が、評価関数に基づく探索処理を用いる手段であることを特徴とする請求項3に記載の加熱炉装入順及び抽出順・圧延順作成装置。
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