JP2012071902A - 媒体搬送装置及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送される薄板状の媒体に働く摩擦力をより軽減すること。
【解決手段】実施形態によれば、振動部と、冷却部と、搬送部と、温度検出部と、制御部とを備える。振動部は、搬送対象となる薄板状媒体に振動を加える。冷却部は、前記薄板状媒体に近接する空気を冷却する。搬送部は、前記薄板状媒体を搬送させる。温度検出部は、前記薄板状媒体の周囲の温度を検出する。制御部は、前記温度検出部により検出された温度に基づいて前記冷却部を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、薄板状の媒体を搬送する媒体搬送装置及び制御方法に関する。
搬送機構において搬送される媒体に働く摩擦力を高周波振動により軽減する技術が知られている。
一つの例として、有価証券などの紙状媒体を取り扱う省力化機器に関し、積層された束から媒体を1枚ずつ次々と取り出す機構において摩擦力を減少させる技術がある。この技術では、紙状媒体を高周波加振する際に振動子の押圧力を制御することより、最上面の媒体とその下に接する2枚めの媒体との間の摩擦力を減少させる。
他の例として、フィルム製造装置など連続する紙状媒体を扱うウェブ搬送機器に関し、ウェブと搬送機構との摺動抵抗を低減させる技術がある。この技術では、搬送機構を振動させ、搬送機構とウェブとの接触状態を制御することにより、摺動抵抗を低減させる。
特開2007−314264号公報 特開平10−139240号公報
搬送機構において搬送される薄板状の媒体に働く摩擦力をより軽減する技術が望まれている。
本実施形態は、搬送される薄板状の媒体に働く摩擦力をより軽減することの可能な媒体搬送装置及び制御方法を提供することを目的とする。
実施形態によれば、振動部と、冷却部と、搬送部と、温度検出部と、制御部とを備える。振動部は、搬送対象となる薄板状媒体に振動を加える。冷却部は、前記薄板状媒体に近接する空気を冷却する。搬送部は、前記薄板状媒体を搬送させる。温度検出部は、前記薄板状媒体の周囲の温度を検出する。制御部は、前記温度検出部により検出された温度に基づいて前記冷却部を制御する。
第1の実施形態に係る媒体搬送装置の構成例を示す図。 第1〜第4の実施形態に係る媒体搬送装置の動作例を示すフローチャート。 第2の実施形態に係る媒体搬送装置の構成例を示す図。 噴射ノズルの構成例を示す図。 第2の実施形態に係る媒体搬送装置の他の構成例を示す図。 第3の実施形態に係る媒体搬送装置の構成例を示す図。 第4の実施形態に係る媒体搬送装置の構成例を示す図。 摩擦力測定実験の概要について説明するための図。 摩擦力測定実験の概要について説明するための図。 厚紙を使用し、振動による摩擦力減少効果が温度低下により増加する実験結果を示す図。 SUS板を使用し、低湿度状態において、振動による摩擦力減少効果が温度低下により増加する実験結果を示す図。 SUS板を使用し、高湿度状態において、振動による摩擦力減少効果が温度低下により増加することを示した実験結果を示す図。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る媒体搬送装置について詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
以下、「薄板状の媒体」とは、例えば形状が長方形又は矩形で厚みが薄いもの、又は、例えば幅に比べて長さが非常に長い形状で厚みが薄いものを含む。前者は、一枚の紙のような連続していない媒体(以下、非連続・薄板状媒体とも呼ぶ)であり、例えば、郵便物、有価証券、鋼板などが該当するが、これらに制限されない。後者は、一連の紙のような連続している媒体(以下、連続・薄板状媒体とも呼ぶ)であり、例えば、紙やフィルムのウェブなどが該当するが、これらに制限されない。非連続・薄板状媒体の形状は、長方形又は矩形には制限されない。連続・薄板状媒体の側面の形状は、直線状には制限されない。薄板状媒体の材質は、紙やプラスチックに制限されず、他の材質、例えば金属などでも構わない。
最初に、薄板状媒体を搬送する機構においてその媒体(被搬送媒体)に働く摩擦力について検討・説明する。
従来、媒体搬送機構において高周波振動により摩擦力の低減するメカニズムに関して、十分な現象の説明がなされた文献等は知られていない。そこでまず、本願発明者は、これについて解析を行った。
高周波振動により摩擦力が減少するメカニズムは、摩擦する場所の空気の振動状態により説明される。具体的には、例えば積層された紙媒体から1枚ずつ紙を取り出して搬送する機構では、1枚目の媒体と2枚目の媒体と間の摩擦力が問題になるが、その摩擦力は1枚目と2枚目との間の空気層の状態に影響されると考えられる。また、ウェブの搬送機構では、ターンバーとウェブとの間の空気層の状態が摩擦力に影響を与えると考えられる。
空気層が非常に薄い場合、空気は主に被搬送媒体の平面方向に振動することとなる。一般的に、ある領域で流体が高周波数で振動するとき、非線形効果によりその領域の流体の圧力が上昇する現象が知られている。よって、上記のような機構では、空気層の圧力が上昇して被搬送媒体の接触状態が変化し、摩擦力が減少することが予想される。
空気の運動は、式(1)〜式(3)でモデル化される。式(1)は流体方程式、式(2)は流体の連続の式、式(3)は断熱変化を仮定した際の気体の状態方程式である。ここで、ρは流体(空気)の密度、vは流体の速度、Pは流体の圧力、cは音速である。
Figure 2012071902
ここで、振動する物性値について、定常項、1次微小項、2次微小項を考える。例として、圧力Pは、定常項である大気圧P、線形成分P、摂動成分Pを考え、P=P+P+Pと記される。密度ρ、速度vについても同様に考え、ρ=ρ+ρ+ρ及びv=v+v+vと記される。
式(1)及び式(2)に対し2次の微小近似を行い、式(3)をそれぞれ代入すると、式(4)及び式(5)が得られる。
Figure 2012071902
式(4)及び式(5)に強制振動の一般式である式(6)及び式(7)を代入し、時間定常項及び高調波を含まない項を抜き出すと、式(8)及び式(9)が得られる。なお、ここで紙面に平行な平面座標を、加振中心をゼロ点としてrと記した。
Figure 2012071902
式(8)及び式(9)をPについて解くと、式(10)を得る。
Figure 2012071902
式(10)をポアソン方程式と見ると、解は式(11)となる。
Figure 2012071902
式(11)より、非線形効果による空気層の圧力上昇量Pはcに反比例することが示される。音速cは絶対温度の平方根に略比例するため、Pは周囲の絶対温度に反比例する。Pが増加するほど媒体が持ち上げられ、媒体間の接触状態に変化が生じる。よって、温度が低下するほど高周波振動による摩擦力低減効果が促進されると考えられる。
さらに、本願発明者は、実験により、被搬送媒体の周囲の温度が高周波振動による摩擦力低減効果に影響を与えることを確認した。
図8に、積層した紙媒体間の摩擦力を測定する実験のレイアウトを示す。
この実験レイアウトにおいては、台120の上に、積層した紙媒体100を載せ、その上部の媒体101に、荷重となるおもり122及び振動子124を配置する。おもり122には図9のように開口部123を設け、開口部123を通して振動子124を上部媒体101に接触させる。台120上で積層された紙媒体100は、移動しないようほぼ固定された2枚の媒体101,103の間に測定対象の媒体102を挟んだ状態にされる。測定対象の媒体102は伸び難いワイヤー132で荷重計130に接続し、荷重計130は移動機構(図示しない)に搭載する。この移動機構を図中134の引き抜き方向に移動することにより荷重計130が同方向に移動されると、測定対象の媒体102も同方向に移動する(ワイヤー132により引き抜かれる)仕組みになっている。
実験時には、測定対象の媒体102を上記のようにして引き抜く際に荷重計130が示す引抜き力を、上記の摩擦力として記録する。
摩擦力の比較を、おもり122を配置し且つ振動子124を配置しない状態と、おもり122を配置し且つ振動子124を配置する状態とで行って、振動子124による摩擦力低減効果を定量化する。
最初の実験では、媒体として100mm×148mmで厚さ0.2mmの紙(いわゆる厚紙)を用い、おもりは100g、引抜き速度は5mm/sとし、8秒間摩擦力を測定した。図10に、周囲の温度を調節した下での測定結果を示す。(a)(b)(c)はそれぞれ周囲の温度を5℃、20℃、60℃に調節した下での測定に対応し、それぞれ3回ずつ摩擦力を測定した結果を重ねて表す(なお、(a)は湿度測定不可(加湿無し)、(b)は湿度65%、(c)は湿度50%である)。この結果、温度が低いほど加振時に摩擦力が大きく低下する傾向がみられた。
次に、厚紙は湿度の影響を受けるため、湿度の影響を受けない媒体として100mm×148mmで厚さ0.2mmのSUS板を用い、同様の実験を行った。
図11に、湿度50%の乾燥状態で測定した各温度での摩擦力を示す。(a)(b)(c)はそれぞれ周囲の温度を5℃、20℃、60℃に調節した下での測定に対応し、それぞれ3回ずつ摩擦力を測定した結果を重ねて表す(なお、(a)は湿度測定不可(加湿無し)である)。
図12に、湿度80%以上の加湿状態で測定した各温度での摩擦力を示す。(a)(b)(c)はそれぞれ周囲の温度を20℃、40℃、60℃に調節した下での測定に対応し、それぞれ3回ずつ摩擦力を測定した結果を重ねて表す(なお、5℃では湿度調節ができなかったため、40℃で測定した)。
図11及び図12に示した結果ともに、温度が低いほど加振時に摩擦力が大きく低下する傾向が見られた。
以上の本願発明者による解析及び実験結果より、高周波振動により被搬送媒体の摩擦力が減少する効果が低温環境下で高まることが示された。よって、高周波加振による摩擦力減少効果を増加させるためには、媒体の周囲の温度を低下させるようコントロールすることが有効である。
一方、媒体を冷却することで媒体が結露したり凍結したりする可能性があり、媒体の種類に応じて可能な限り温度を低下させる必要がある。そこで、本実施形態では、媒体周囲又は媒体の温度をモニターし、温度コントロール可能な構成をとる。
本実施形態の基本的な構成としては、搬送対象となる薄板状媒体に振動を加える振動部と、前記薄板状媒体に近接する空気を冷却する冷却部と、前記薄板状媒体を搬送させる搬送部と、前記薄板状媒体の周囲の温度を検出する温度検出部と、前記温度検出部により検出された温度に基づいて前記冷却部を制御する制御部とを備える。
本実施形態によれば、高周波振動による摩擦力低減効果を、増加させることができる(あるいは、媒体の状態に悪影響を与えない範囲で、増加させることができる)。
以下、幾つかの実施形態についてより詳しく説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態について説明する。
本実施形態は、非連続・薄板状媒体を搬送する媒体搬送装置に関するものである。
図1に、第1の実施形態に係る媒体搬送装置100の構成例を示す。
図1に示されるように、媒体搬送装置100は、搬送対象となる、積層された薄板状媒体(以下、積層媒体)10の最上面に位置する媒体1を加振する振動体2と、媒体の周囲及び媒体間の空気を冷却する機構として空気冷却部3と、媒体を搬送させるための搬送機構として積層媒体10の最上面の媒体1に搬送力を与える搬送部4と、媒体の周囲の気温をモニターする温度検出部5と、温度検出部5による温度検出結果に応じて上記空気冷却部3の出力をコントロールする制御部6を含む。図中、7は積載台である。
積層媒体10の一つ一つの薄板状媒体は、前述のとおり、例えば、有価証券や鋼板などの薄い紙やプラスチックや金属からなる媒体が積層されたものであっても良い。
媒体搬送装置100は、媒体を1枚1枚、所定のタイミングで取り出して(例えば媒体を処理する処理部(図示せず)に)送り出す機能をもつ装置である。媒体搬送装置100は、例えば郵便物処理装置などの一部を構成する装置であっても良い。
積層媒体10は、積載台7上に配置される。積層媒体10の最上面の媒体1が搬送されると、積載台7が上昇し、それまでの2枚目の媒体が、新たな最上面の媒体となって同じ状態が保たれるようにするのが望ましい。
媒体搬送装置100は、積層媒体10の最上面の媒体1を搬送するために、媒体1と、媒体1の下に位置する2枚目の媒体とを分離するが、その際にそれらの間の摩擦力が低くなるように、本実施形態では、媒体に高周波加振するとともに、媒体及び媒体周囲の気体の温度を低くする。
振動体2は、媒体1を高周波で加振する振動体である。具体的には、例えば、BLT型振動子、積層金属磁気歪振動子、π型フェライト振動子などを用いることができる。振動体2によって媒体1を振動させることにより、媒体1とその下の2枚目の媒体との間の空気層が振動し、媒体1と2枚目の媒体との摩擦力が低下する。
空気冷却部3は、媒体1及び周囲の空気及び媒体間の空気(或いは、これに加えて、振動体)を冷却する機構である。具体的には、例えば、ペルチェ素子、コンプレッサを有する熱交換器などを用いることができる。図1の構成例において、例えば、空気冷却部3を積層媒体10の周囲を取り囲むように配置することで、媒体1及び周囲の空気及び媒体間の空気を冷却することとしても良いが、配置の仕方はこれに制限されない。空気冷却部3は、制御部6によりコントロールされる。
搬送部4は、媒体1を取り出す機構である。具体的には、例えば、ゴムローラ、吸着式ロータ、吸着式ベルトなど一般的な取出し機構を用いることができる。
温度検出部5は、媒体1又は媒体1の周囲の温度を測定する機構である。具体的には、例えば、熱電対、放射型非接触温度計など一般的な温度計を用いることができる。温度検出部5により測定された温度は、制御部6に入力される。温度を検出する場所としては様々な場所が考えられ、例として、振動体2及び振動体2の固定部、媒体1と振動体2との接触部、あるいは、媒体1の近傍の空気などの温度を測定するように設置できる。
制御部6は、空気冷却部3の出力をコントロールする機構である。媒体1又は媒体の周囲が、所定の温度になるよう、例えば一般的な制御アルゴリズムによりコントロールする。この制御アルゴリズムに、特に制限はない。所定の温度については、例えば、最適な温度を予め求めておき、これを該所定の温度として、装置に設定しておいても良い。例として、コピー用紙では用紙表面が結露すると印字性能に影響を与えるため、用紙表面に氷や霜がつかないよう、媒体温度を5℃程度にコントロールすることが好ましい。
図2は、第1〜第4の実施形態に係る媒体搬送装置の動作を示すフローチャートの一例である。
この例では、搬送対象となる薄板状媒体が存在する間(ステップS6)、搬送対象となる薄板状媒体に振動を加え(ステップS1)、薄板状媒体を搬送するとともに(ステップS2)、一方、薄板状媒体に近接する空気を冷却し(ステップS3)、薄板状媒体の周囲の温度を検出し(ステップS4)、検出された温度に基づいて空気冷却部を制御する(ステップS5)。
なお、常に薄板状媒体に振動を加えるようにしても良いし、例えば搬送の前後などの一定の期間、薄板状媒体に振動を加えるようにしても良い。
また、薄板状媒体の搬送と関連付けられた所定のタイミングで、空気冷却部の出力を変化させるようにしても良いし、薄板状媒体の搬送とは無関係に、空気冷却部の出力を変化させるようにしても良い。
図2のフローチャートは一例であり、他の動作も可能である。
本実施形態によれば、薄板状媒体を搬送する際に、高周波加振するとともに、媒体の周囲の温度を低下させるよう制御するので、搬送される薄板状媒体に働く摩擦力をより軽減することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について第1の実施形態と相違する点を中心に説明する。
図3に、第2の実施形態に係る媒体搬送装置200の構成例を示す。
図3に示されるように、媒体搬送装置200は、媒体の周囲及び媒体間の空気を冷却する機構として、図1(第1の実施形態)の空気冷却部3に替えて、空気を圧縮するための空気圧縮部21と、該空気圧縮部21により圧縮された空気を冷却するための空気冷却部22と、該空気冷却部22により冷却された圧縮空気を媒体(あるいは、媒体及び振動体)に向けて噴射するための噴射ノズル23とを含むものであり、それ以外は、図1の構成と同様である。
空気圧縮部21は、空気を圧縮する機構であり、例えばコンプレッサなどにより空気を圧縮し、圧縮空気を空気冷却部22に送る機能をもつ。
空気冷却部22は、空気圧縮部21で圧縮された空気を冷却し、噴射ノズル23に送り出す。
噴射ノズル23は、媒体1に接近して配置される媒体1の近傍に冷却風を吹き込む機構である。噴射ノズル23は、媒体間の空気を冷却すると同時に、一般的な紙さばき機構として用いられているように、凝着した媒体を引きはがす効果をもつ。
図4に、噴射ノズルの配置例を示す。
図中、800は被搬送媒体である積層媒体(例えば、用紙束)であり、801は通常の噴射ノズルを紙幅全体に並べたものであり、802は紙幅全体にわたる冷却風幅広導入ノズルである。
媒体の周囲の空気を効率的に媒体全面で冷却するため、801に示すように噴射ノズルを紙幅全体に空気を送り込むように配置しても良いし、802に示すように紙幅全体にわたる冷却風幅広導入ノズルを利用しても良い。
なお、積層媒体800のすべての側面について801の方法を用いても良いし、すべての側面について802の方法を用いても良いし、801の方法と802の方法とを併用しても良い。
図5に、第2の実施形態に係る媒体搬送装置230の他の構成例を示す。
図5の媒体搬送装置230は、空気圧縮と空気冷却の順序が図3とは逆になるものであり、媒体の周囲及び媒体間の空気を冷却する機構として、空気を冷却するための空気冷却部32と、該空気冷却部32により冷却された空気を圧縮するための空気圧縮部31と、該空気圧縮部31により圧縮された冷却空気を媒体(あるいは、媒体及び振動体)に向けて噴射するための噴射ノズル33とを含むものである。それ以外は、図1及び図3の構成と同様である。
(第3の実施形態)
第3の実施形態についてこれまでの実施形態と相違する点を中心に説明する。
図6に、第3の実施形態に係る媒体搬送装置300の構成例を示す。
図3に示されるように、媒体搬送装置300は、図3(第2の実施形態)の構成に加え、媒体を除湿するための機構として、空気を圧縮するための空気圧縮部41と、該空気圧縮部41により圧縮された空気を除湿するための空気除湿部42と、該空気除湿部42により除湿された圧縮空気を媒体に向けて噴射するための噴射ノズル43とを含むものである。また、媒体搬送装置300は、用紙束しごき部51を更に含んでも良い。それら以外は、図1,図3,図5の構成と同様である。
媒体1が紙である場合、媒体冷却時に結露が生じることを防止するのが望ましい。そこで、積載台7に載せられた積層媒体10を予め除湿することが望ましい。
空気除湿部42は、積層媒体10の冷却空気噴射ノズル23の下部に配置された噴射ノズル43に送り込む空気を除湿する機能を有する。除湿機構は、凝結再加熱を利用した公知の除湿機構を使用する。
搬送が進むにつれて積載台7が上昇するようにすれば、積載台7に載せられた各媒体は、下方から上方に移動するので、まず、除湿を受け、そして、冷却されるようになる。
用紙束しごき部51は、除湿空気及び冷却空気が用紙間に入りやすくするため、積層媒体の端部をしごく機構である。具体的には、例えば、ベルトを積層媒体端部に摩擦させることで積層媒体端部に空間を生じさせ、これによって空気を入りやすくするような公知の技術を応用することができる。
なお、図6は、図3の構成に、媒体を除湿するための機構(又は、これに加えて用紙束しごき部)を付加したものであったが、図5の構成に、図6の媒体を除湿するための機構(又は、これに加えて用紙束しごき部)を付加する構成も可能である。また、そのような構成又は図6の構成において、図6の媒体を除湿するための機構に替えて、空気を除湿するための空気除湿部と、該空気除湿部により除湿された空気を圧縮するための空気圧縮部と、該空気圧縮部により圧縮された除湿空気を媒体に向けて噴射するための噴射ノズルとを含むようにしても良い。
(第4の実施形態)
第4の実施形態についてこれまでの実施形態と相違する点を中心に説明する。
本実施形態は、連続・薄板状媒体を搬送する媒体搬送装置に関するものである。
図7に、第4の実施形態に係る媒体搬送装置400の構成例を示す。
図7に示されるように、媒体搬送装置400は、搬送対象となる一連の媒体(ウェブ)401を加振する振動体402と、媒体の周囲及び媒体間の空気を冷却する機構として空気冷却部403と、媒体を搬送させるための搬送機構として、自ら媒体に搬送力を与えるのではなく、(他の機構により搬送力を与えられる)媒体401の搬送をサポートする搬送部404と、媒体の周囲の気温をモニターする温度検出部405と、温度検出部405による温度検出結果に応じて上記空気冷却部403の出力をコントロールする制御部406を含む。
媒体401は、一連の媒体からなるウェブであり、前述のとおり、例えば、紙やフィルムであっても良い。
振動体402は、媒体401が巻きつく表面が振動する構造であり、公知の振動体が使用できる。
空気冷却部403は、媒体401の周囲を冷却する。
搬送部404は、媒体401に巻きつかれながら回転することによって、媒体401を搬送する機構である(この場合、媒体401の搬送方向を変化させる働きをもつ)。搬送部404の表面が振動する構成となっており、振動体402としても機能する。
温度検出部405は、媒体401の周囲及び振動体402の温度を測定し、制御部406に対し測定結果を出力する。制御部406は空気冷却部403の出力を調節し、媒体401の周囲の気温を所定の温度に制御する機能を有する。
なお、図7の例では、振動体402と搬送部404とが同じ構造物により実現されるものとしたが、搬送部404とは独立した振動体402が、搬送部404に振動を加えるような構成も可能である。
なお、ウェブを搬送する媒体搬送装置について、図3,図5,図6のような冷却制御構成を適用することも可能である。
以上の各実施形態は、用紙束やウェブを搬送する機構を例にとって説明したが、本実施形態は、高周波振動により摩擦力を減少させながら媒体を搬送する他の機構にも適用可能である。他の機構としては例えば、高周波振動を用いたウェハー搬送機構、高周波リニアスライダ機構などが挙げられる。その際、第4の実施形態で例示したように、振動体と搬送部が同一構造である機構もある。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1,101〜103…媒体、2…振動体、3,22,32…空気冷却部、4…搬送部、5…温度検出部、6…制御部、7…積載台、10,100…積層媒体、21,31,41…空気圧縮部、23,33,43…噴射ノズル、42…空気除湿部、51…用紙束しごき部、100,200,230,300…媒体搬送装置、120…台、122…おもり、124…振動子、123…開口部、132…ワイヤー、130…荷重計。

Claims (9)

  1. 搬送対象となる薄板状媒体に振動を加える振動部と、
    前記薄板状媒体に近接する空気を冷却する冷却部と、
    前記薄板状媒体を搬送させる搬送部と、
    前記薄板状媒体の周囲の温度を検出する温度検出部と、
    前記温度検出部により検出された温度に基づいて前記冷却部を制御する制御部とを備えたことを特徴とする媒体搬送装置。
  2. 前記冷却部は、前記薄板状媒体に近接する空気を冷却するための空気冷却部を含み、
    前記制御部は、前記温度検出部により検出された温度に基づいて、前記空気冷却部の出力を制御することを特徴とする請求項1に記載の媒体搬送装置。
  3. 前記冷却部は、
    空気を圧縮するための空気圧縮部と、
    前記空気圧縮部により圧縮された空気を冷却するための空気冷却部と、
    前記空気冷却部により冷却された圧縮空気を前記薄板状媒体に向けて噴射するための噴射ノズルとを含み、
    前記制御部は、前記温度検出部により検出された温度に基づいて、前記空気冷却部の出力を制御することを特徴とする請求項1に記載の媒体搬送装置。
  4. 前記冷却部は、
    空気を冷却するための空気冷却部と、
    前記空気冷却部により冷却された空気を圧縮するための空気圧縮部と、
    前記空気圧縮部により圧縮された冷却空気を前記薄板状媒体に向けて噴射するための噴射ノズルとを含み、
    前記制御部は、前記温度検出部により検出された温度に基づいて、前記空気冷却部の出力を制御することを特徴とする請求項1に記載の媒体搬送装置。
  5. 前記制御部は、前記温度検出部により検出された温度に基づいて、前記薄板状媒体の周囲の温度が予め定められた温度になるように、前記空気冷却部の出力を制御することを特徴とする請求項1に記載の媒体搬送装置。
  6. 前記搬送部は、積層された薄板状媒体のうちから1枚ずつ薄板状媒体を取り出して搬送するものであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の媒体搬送装置。
  7. 前記積層された薄板状媒体の端部を開いて空間を広げるための媒体しごき部を更に備えたことを特徴とする請求項6に記載の媒体分離装置。
  8. 前記搬送部は、連続する薄板状媒体に巻きつかれながら回転することによって薄板状媒体を搬送するものであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の媒体搬送装置。
  9. 媒体搬送装置の制御方法において、
    振動部が、搬送対象となる薄板状媒体に振動を加え、
    冷却部が、前記薄板状媒体に近接する空気を冷却し、
    搬送部が、前記薄板状媒体を搬送させ、
    温度検出部が、前記薄板状媒体の周囲の温度を検出し、
    制御部が、前記温度検出部により検出された温度に基づいて前記冷却部を制御する制御方法。
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