JP2016210561A - シート部材の搬送方法及び搬送装置 - Google Patents

シート部材の搬送方法及び搬送装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シート部材の移動方向に対する傾きを十分に抑制可能なシート部材の搬送方法等を提供する。【解決手段】ローラ部材7で支持しながらシート部材30を搬送するシート部材30の搬送方法であって、ローラ部材7に支持されているシート部材30によって前記ローラ部材7の幅方向両端側にかかる力を、互いに異なる複数の方向における分力としてそれぞれ検知することと、前記分力の検知結果に基づいて、前記幅方向両端側の分力を所定のバランスになるように調整することとを備えたシート部材30の搬送方法。【選択図】図1

Description

本発明は、シート部材の搬送方法及び搬送装置に関する。
従来、例えばフィルム等のシート部材をローラ部材で支持しつつ搬送するシート部材の搬送方法が用いられている。
かかる搬送方法で用いられるローラ部材としては、駆動回転することによってシート部材を下流側に搬送する駆動ローラ、及び、シート部材の移動に伴って自由回転する従動ローラに用いられるローラ部材等が挙げられる。これら駆動ローラ及び従動ローラは、それぞれ単独でも、これらがニップ部分を形成するように構成された一対のニップローラとしても、使用され得る。
この種のローラ部材においては、通常、ローラ部材の回転軸が前後の(上流側及び下流側の)ローラ部材と平行、且つ、搬送方向に対して垂直となるように、これらローラ部材を精度良く設置している。
しかし、ローラ部材の設置における平行不良、風等の外部要因に起因するシート部材の搬送の乱れ、シート部材の厚みのバラツキに起因するその面方向の重量バラツキ、シート部材の自重に起因する撓み、シート部材の弾性変形等の原因によって、シート部材の幅方向の張力が不均一となり、その結果、シート部材が蛇行してしまう。また、張力の不均一が大きくなると、シート部材の幅方向における張力がかからない片側が、ローラ部材から浮いてしまい、ローラ部材上でスリップし、その結果、シート部材の裏面の傷付き、シワ、巻き取り不良等の不具合が発生してしまう。
そこで、このような不具合を抑制するために、例えば、シート部材からローラ部材の幅方向両端部にかかる張力の偏差を検知し、得られた検知結果に基づいて、ローラ部材を、その幅方向中央を中心として旋回させるシート部材の搬送方法が提案されている。かかるシート部材の搬送方法によれば、シート部材を搬送する際の張力バランスを均一に制御することができる(特許文献1参照)。
特開2008−44787号公報
しかし、上記特許文献1のようなシート部材の搬送方法を用いても、シート部材を搬送する際の張力バラツキを十分に抑制できない場合があった。
本発明は、上記事情に鑑み、シート部材を搬送する際の張力バラツキを十分に抑制可能なシート部材の搬送方法及び搬送装置を提供することを課題とする。
本発明者らが、シート部材をローラ部材で搬送する際にローラ部材にかかる力に関して鋭意研究したところ、シート部材におけるローラ部材との接触部分よりも上流側の部分(ローラ部材に向かう部分)からローラ部材にかかる張力と、下流側の部分(ローラ部材から離れる部分)からローラ部材にかかる張力とが互いに異なることを見出した。
さらに、この知見に基づいて、上記特許文献1のようなシート搬送方法を用いた場合に張力バラツキが十分に均一に制御されない理由について鋭意研究したところ、特許文献1では、ローラ部材の幅方向両端側にかかる力を、それぞれ全体として1つの力として検知することが原因であることを突き止めた。すなわち、上流側の部分からの張力と下流側からの張力とを1つの合力として検知することが原因であることを突き止めた。
そして、これら知見に基づき、さらに鋭意研究を行い、ローラ部材の幅方向両端側にかかる力の差を、互いに異なる複数の方向の分力として検知することによって、従来よりも精度良く検知することができることを見出した。さらに、このように精度良く検知した幅方向両端側の分力を所定のバランスになるように調整することによって、張力バラツキの原因を十分に除去することができ、これにより、シート部材を搬送する際の張力バラツキを十分に抑制することができ、その結果、張力バラツキを従来よりも均一に制御し得ることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係るシート部材の搬送方法は、
ローラ部材で支持しながらシート部材を搬送するシート部材の搬送方法であって、
前記ローラ部材に支持されている前記シート部材によって前記ローラ部材の幅方向両端側にかかる力を、互いに異なる複数の方向における分力としてそれぞれ検知することと、
前記分力の検知結果に基づいて、前記幅方向両端側の分力を所定のバランスになるように調整することとを備える。
かかる構成によれば、シート部材によってローラ部材の幅方向両端側にかかる力を、複数の分力として検知することによって、従来よりも精度良く検知することができる。
そして、このように精度良く検知した分力の検知結果に基づいて、幅方向両端側の分力を所定のバランスになるように調整することによって、シート部材を搬送する際の張力バラツキを十分に抑制することができる。
また、上記構成のシート部材の搬送方法においては、
前記調整においては、前記幅方向両端側の分力の差が小さくなるように、さらに調整することが好ましい。
かかる構成によれば、前記幅方向両端側の分力の差が小さくなるように、さらに調整することによって、シート部材を搬送する際の張力バラツキを、より十分に抑制することができる。
また、上記構成のシート部材の搬送方法においては、
前記シート部材を、第1のローラ部材と、該第1のローラ部材の上流側及び下流側の少なくとも一方に配された第2のローラ部材とで少なくとも支持しながら搬送し、
前記検知においては、前記第1のローラ部材の前記幅方向両端側の分力を検知し、
前記調整においては、前記第1及び第2のローラ部材の少なくとも1つの配置を調整することによって、前記幅方向両端側の分力を前記所定のバランスになるように調整することが好ましい。
かかる構成によれば、第1のローラ部材の幅方向両端側の分力を検知し、第1及び第2のローラ部材の少なくとも1つの配置を調整して、幅方向両端側の分力を所定のバランスになるように調整することによって、シート部材を搬送する際の張力バラツキを、より十分に抑制することができる。
また、上記構成のシート部材の搬送方法においては、
前記ローラ部材は、回転駆動力によって駆動される駆動ローラであることが好ましい。
かかる構成によれば、自由回転する従動ローラよりも、ローラ部材にかかる力の変動がシート部材の張力バラツキに影響を及ぼし易い駆動ローラにおいて、その張力バラツキを十分に抑制し得るため、上記シート部材の搬送方法が、より有用となる。
また、上記構成のシート部材の搬送方法においては、
前記検知では、互いに異なる3つの方向に沿う3つの力と、該各方向を軸としてそのまわりに回転する3つのモーメントとの6つの力から選択される前記複数の力を、前記複数の方向における分力として検知することが好ましい。
かかる構成によれば、上記6つの力から選択される前記複数の力を検知して、上記複数の方向における分力を検知することによって、簡単、且つ、確実に、各分力を測定することが可能となる。
従って、簡単、且つ、確実に、シート部材の張力バラツキを十分に抑制することができる。
本発明に係るシート部材の搬送装置は、
シート部材を搬送するシート部材の搬送装置であって、
前記シート部材を支持しながら下流側に搬送するローラ部材と、
前記ローラ部材に支持されている前記シート部材によって前記ローラ部材の幅方向両端側にかかる力を、互いに異なる複数の方向における分力としてそれぞれ検知する検知部と、
前記分力の検知結果に基づいて、前記幅方向両端側の分力を所定のバランスになるように調整する調整部とを備える。
かかる構成によれば、シート部材によってローラ部材の幅方向両端側にかかる力を、複数の分力として検知部が検知することによって、シート部材の張力バラツキの原因となるローラ部材にかかる力を、従来よりも精度良く検知することができる。
そして、このように精度良く検知した分力の検知結果に基づいて、幅方向両端側の分力を所定のバランスになるように調整部が調整することによって、シート部材を搬送する際の張力バラツキを十分に抑制することができる。
また、上記構成のシート部材の搬送装置においては、
前記調整部は、前記幅方向両端側の分力を、これらの差が小さくなるように、さらに調整することが好ましい。
かかる構成によれば、調整部が、前記幅方向両端側の分力の差が小さくなるように、さらに調整することによって、シート部材の張力バラツキを、より十分に抑制することができる。
また、上記構成のシート部材の搬送装置においては、
前記ローラ部材として、第1のローラ部材と、該第1のローラ部材の上流側及び下流側の少なくとも一方に配された第2のローラ部材とを備え、
前記検知部は、前記第1のローラ部材の前記幅方向両端側の分力を検知し、
前記調整部は、前記第1及び第2のローラ部材の少なくとも1つの配置を調整することによって、前記幅方向両端側の分力を前記所定のバランスになるように調整することが好ましい。
かかる構成によれば、検知部が、第1のローラ部材の前記幅方向両端側の分力を検知し、調整部が、第1及び第2のローラ部材の少なくとも1つの配置を調整して、幅方向両端側の分力を所定のバランスになるように調整することによって、シート部材の張力バラツキを、より十分に抑制することができる。
また、上記構成のシート部材の搬送装置においては、
前記ローラ部材は、回転駆動力によって駆動される駆動ローラであることが好ましい。
かかる構成によれば、自由回転する従動ローラよりも、ローラ部材にかかる力の変動がシート部材の張力バラツキに影響を及ぼし易い駆動ローラにおいて、その張力バラツキを十分に抑制し得るため、上記シート部材の搬送装置が、より有用となる。
また、上記構成のシート部材の搬送装置においては、
前記検知部が、互いに異なる3つの方向に沿う3つの力と、該各方向を軸としてそのまわりに回転する3つのモーメントとの6つの力から選択される前記複数の力を、前記複数の分力として検知するように構成されていることが好ましい。
かかる構成によれば、検知部が、上記6つの力から選択される前記複数の力を検知して、上記複数の方向の分力を測定することによって、簡単、且つ、確実に、各分力を測定することが可能となる。
従って、簡単、且つ、確実に、シート部材の張力バラツキを十分に抑制することができる。
以上の通り、本発明によれば、シート部材を搬送する際の張力バラツキを十分に抑制可能なシート部材の搬送方法及び搬送装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るシート部材の搬送装置を示す概略側面図 図1の搬送装置の検知部及び配置調整部周辺を示す概略部分斜視図 図1の搬送装置の検知部及び配置調整部周辺を示す概略上面図 図1の搬送装置において、検知部によって検知される力の方向を示す概略側面図 図1の搬送装置において、検知部によって測定され得る力の方向を示す概略斜視図 本発明の第2実施形態に係るシート部材の搬送装置を示す概略側面図 図6の搬送装置の検知部及び配置調整部周辺を示す概略部分斜視図 本発明の他の実施形態に係るシート部材の搬送装置を示す概略側面図 本発明の他の実施形態に係るシート部材の搬送装置を示す概略側面図
まず、本発明の第1実施形態に係るシート部材の搬送装置及び搬送方法について説明する。
図1〜4に示すように、本実施形態のシート部材30の搬送装置1は、帯状のシート部材30が巻き取られてなるロール体31からシート部材30を繰り出して所望の位置Aに供給する供給部3と、所望の位置Aで所望の処理を経たシート部材30を巻き取ってローラ体33として回収する回収部5と、供給部3と位置Aとの間に配されて、シート部材30を支持して下流側に搬送する第1及び第2のローラ部材7、8と、シート部材30によってローラ部材7の幅方向両端側にかかる力を、互いに異なる複数の分力(ここでは一端側で2つの分力F1、F2、他端側で2つの分力F1’、F2’)として検知する2つの検知部21、21’と、検知部21、21’によって検知された分力F1、F2、F1’、F2’の検知結果に基づいて、幅方向両端側の分力F1、F2’と分力F1’、F2’(すなわち、一端側の分力F1、F2と他端側の分力F1’、F2’)を所定のバランスとなるように調整する調整部23と、検知部21、21’によって検知された分力F1、F2、分力F1’、F2’の検知結果に基づいて、調整部23によって幅方向両端側の分力F1、F2と分力F1’、F2’を所定のバランスに調整させる制御部25とを備える。また、第2のローラ部材8は、第1のローラ部材7の下流側に配されている。
具体的には、本実施形態では、調整部23は、検知部21、21’によって検知された分力F1、F2、分力F1’、F2’に基づいて、幅方向両端側の分力F1、F2と分力F1’、F2’の差が小さくなるように、さらに調整するようになっている。
また、制御部25は、検知部21、21’によって検知された分力F1、F2、分力F1’、F2’に基づいて、調整部23によって第1のローラ部材7の配置を調整させるようになっている。
シート部材30は、帯状であり、第1及び第2のローラ部材7、8の表面で支持されつつ送られるように可撓性を有するものであれば、特に限定されるものではない。シート部材30としては、例えば樹脂材料から形成されたシート部材が挙げられる。
供給部3は、シート部材30がロール状に巻回されてなるロール体31から、シート部材30を繰り出すためのものである。かかる供給部3としては、例えば、繰り出し装置等が挙げられる。
回収部5は、所望の位置Aで所望の処理が施されたシート部材30を、巻き取ってロール体33として回収するものである。かかる回収部5としては、例えば、巻き取り装置等が挙げられる。
第1及び第2のローラ部材7、8は、フィルム等のシート部材30を搬送するためのものである。具体的には、図1の態様では、第1及び第2のローラ部材7、8は、例えば、該シート部材30上に塗工膜を形成する塗工位置といった所望の位置Aにシート部材30を搬送するためのものである。
なお、その他の態様では、例えば、第1及び第2のローラ部材7、8は、位置Aと回収部5との間に配されて、位置Aから回収部5に搬送するためのものであってもよい。
また、第1及び第2のローラ部材7、8は、回転するようになっており、具体的には、不図示の駆動部からの駆動によって回転したり、フィルムの移動に追随して回転したりするようになっている。
かかる第1及び第2のローラ部材7、8としては、ローラ部13が駆動回転することによってシート部材30を下流側に搬送する駆動ローラ、及び、シート部材30の移動に伴って自由回転する従動ローラ等が挙げられる。本実施形態では、第1及び第2のローラ部材7、8が従動ローラである態様が採用されている。
また、本実施形態では、第1のローラ部材7の幅方向両端側の分力F1、F2、分力F1’、F2’が検知部21、21’によって検知されるようになっている。かかる第1のローラ部材7は、軸芯部11と、軸芯部11を中心として該軸芯部11に対して回転するローラ部13とを有しており、ローラ部13の表面でシート部材30と接触しながら軸芯部11を中心として回転することにより、シート部材30を下流側に移動させるようになっている。
なお、第1のローラ部材7は、軸芯部11とローラ部13とが、共に回転するようになっていてもよい。
また、第1のローラ部材7は、シート部材30における第1のローラ部材7との接触部分Sよりも上流側の部分30aと、下流側の部分30bとが、互いに所定の角度をなすように配されている(図4参照)。
検知部21、21’は、シート部材30によって第1のローラ部材7の幅方向両端側にかかる力を、該第1のローラ部材7と垂直な方向であって、且つ、互いに異なる複数の方向における分力F1、F2、分力F1’、F2’として、それぞれの端側で検知するように構成されている。また、検知部21、21’は、それぞれ、シート部材30の上流側の部分30aと平行な方向の分力F1、F1’、及び、下流側の部分30bと平行な方向の分力F2、F2’を検知するように構成されている。
ここで、軸芯部11の幅方向両端部11a、11bには、図4に示すように、シート部材30における上記接触部分Sよりも上流側の部分30aから第1のローラ部材7に及ぼされる張力T1と、下流側の部分30bから第1のローラ部材7に及ぼされる張力T2とによって、第1のローラ部材7の軸芯部11の幅方向両端部11a、11bにそれぞれ力がかかっている。
そこで、本実施形態では、検知部21、21’は、これら張力T1、T2によって各端部11a、11bにかかる合計の力を、軸芯部11と垂直な方向であって、且つ、シート部材30における上記接触部分Sよりも上流側の部分30a及び下流側の部分30bとそれぞれ平行な2つの方向に分けて、各方向の分力F1、F2、分力F1’、F2’を検知するようになっている。なお、端部11a側の検知部21によって、分力F1、F2が検知され、端部11b側の検知部21’によって、分力F1’、F2’が検知されるようになっている。
なお、上流側の部分30aと平行な方向は、接触部分Sの上流側端縁におけるシート部材30と第1のローラ部材7との接線の方向に相当し、下流側の部分30bと平行な方向は、接触部分Sの下流側端縁におけるシート部材30と第1のローラ部材7との接線の方向に相当する。
かかる検知部21、21’は、上記複数の分力F1、F2、分力F1’、F2’を検知可能であれば、特に限定されるものではない。
例えば、図5に示すように、検知部21、21’として、互いに異なる任意の3つの方向(a方向、b方向、c方向)に沿う3つの力〔(Fa、Fb、Fc)、(Fa’、Fb’、Fc’)〕と、該各方向を軸としてそのまわりに回転する3つのモーメント〔(Ma、Mb、Mc)、(Ma’、Mb’、Mc’)〕との6つの力から選択される前記複数の力を、前記複数の方向における分力として検知する6分力ロードセルを採用し得る。
かかる6分力ロードセルは、例えば、上記6つの力のうち、b方向の力Fb、Fb’と、c方向の力Fc、Fc’とを、それぞれ分力F1、F2、分力F1’、F2’として検知することができる。
かかる6分力ロードセルは、第1のローラ部材7の軸芯部11の幅方向両端部11a、11bの端縁にそれぞれ接触するように2つ配されている。これにより、軸芯部11の幅方向両端部11a、11bでの分力F1、F2、分力F1’、F2’を検知し、この分力F1、F2、分力F1’、F2’を、それぞれ第1のローラ部材7の幅方向両端側の分力とするようになっている。
ここで、検知部21、21’として6分力ロードセルを用いた場合、(1)検出軸の各軸(Fa、Fb、Fc)、(Fa’、Fb’、Fc’)間の相対角度は既知であり、(2)シート部材30における第1のロール部材7との接触部分Sよりも上流側(入側)の部分30aと、下流側(出側)の部分30bとがなす相対角度も既知であり、(3)検知部21、21’が受ける荷重のうち、シート部材30以外から受ける荷重は、シート部材30の有無によって変化しない、の3つの前提が成立しているとする。
この場合、検知部21、21’によって検知される6成分における荷重(力)には、シート部材30から受ける荷重(力)の他に、検出軸間の相対角度によって生じる荷重(力)や検知部21、21’の荷重(力)といったシート部材30以外から受ける荷重(外力ベクトル)も含まれて、6成分それぞれにおいて合力ベクトルを形成している。
そこで、検知部21、21’は、6成分の各成分において、合力ベクトルから外力ベクトルを差し引くことによって、各成分におけるシート部材30の上流側の部分30a及び下流側の部分30bから受ける張力に起因する荷重(力)のみを算出するようになっている。
また、ここでは、この6成分のうち、〔(Fb、Fc)、(Fb’、Fc’)〕の2成分の分力F1、F2、分力F1’、F2’が、制御部25によって用いられるように設定されている。
なお、上記(1)において相対角度が変更されたり、(2)において相対角度が変更されたり、(3)においてのシート部材30による影響が発生したりした場合には、それらに応じて、上記合力ベクトルから差し引かれる外力ベクトルを調整することによって、検知部21、21’が、シート部材30の張力に起因する荷重のみを算出(抽出)するように設定すればよい。
また、検知部21、21’は、分力F1、F2、分力F1’、F2’の検知結果を電子データとして制御部25に送信するようになっている。
調整部23は、分力F1、F2、分力F1’、F2’の検知結果に基づいて、分力F1、F2と分力F1’、F2’を所定のバランスになるように調整するように構成されている。ここでは、所定のバランスとなることとして、分力F1、F2と分力F1’、F2’との差の絶対値が所定値未満(許容範囲内)となることを採用する。また、調整部23は、分力F1、F2と分力F1’、F2’の差が小さくなるように、さらに調整するようになっている。また、調整部23は、第1のローラ部材7の配置を調整するようになっている。
図1の態様では、第1のローラ部材7の両端側にそれぞれ対応して、調整部23が2つ備えられている。
調整部23は、ローラ部材7の軸芯部11の両端部11a、11bの上方に配された支軸部23aと、支軸部23aに対して回転可能であるように該支軸部23aに一端部が連結されて、該支軸部23aを中心として他端部が揺動可能なアーム部23bと、アーム部23bの上記他端部に連結されたピストン部23cと、ピストン部23cを突出及び没入させることにより、アーム部23bを揺動させる、例えばエアシリンダ等のシリンダ部23dとを備えている。
また、調整部23は、シリンダ部23dによって、該シリンダ部23dからピストン部23cを突出させることによって、軸芯部11の各端部11a、11bをシリンダ部23dから離れる方向に移動させる、すなわち、シート部材30における上記接触部分Sよりも上流側の部分30aが延在する方向において、軸芯部11の各端部11a、11bをシート部材30の移動方向下流側に移動させるようになっている。
一方、調整部23は、シリンダ部23dによって、シリンダ部23dにピストン部23cを没入させることによって、軸芯部11の各端部11a、11bをシリンダ部23dに近づく方向に移動させる、すなわち、シート部材30における上記接触部分Sよりも上流側の部分30aが延在する方向において、軸芯部11の各端部11a、11bをシート部材30の移動方向上流側に移動させるようになっている。
このように、調整部23は、軸芯部11の両端部11a、11bを移動させることにより、第1のローラ部材7の配置を調整するようになっており、これにより、分力F1、F2と、分力F1’、F2’との差(対応する分力同士の差)を小さくして、シート部材30の張力バランスを十分に均一にするようになっている。
また、調整部23は、制御部25からの指令に基づいて、ピストン部23cをシリンダ部23dから突出及び没入させて、上記のように、第1のローラ部材7の配置を調整するようになっている。
制御部25は、検知部21、21’の検知結果(分力F1、F2、分力F1’、F2’)に基づいて、調整部23によって分力F1、F2と分力F1’、F2’を所定のバランスになるように調整させるように構成されている。
具体的には、制御部25は、検知された分力F1、F2、分力F1’、F2’を、例えば、後述するようにこれら分力が検知される対象とされた第1のローラ部材7の配置を調整したり、この他、例えば、第1のローラ部材7の上流側及び下流側に配されたローラ部材(ここでは下流側の第2のローラ部材8)の配置を調整したりすることによって、分力F1、F2、分力F1’、F2’を所定のバランスになるように調整させることができる。
より具体的には、制御部25は、調整部23によって第1のローラ部材7の配置を調整させることによって、分力F1、F2、分力F1’、F2’の差を小さくすることができる。
また、制御部25は、受信した分力F1、F2、分力F1’、F2’との差を算出する機能、及び、この差の絶対値が所定値未満となるように、さらには、この差ができるだけ小さくなるように、調整部23によって第1のローラ部材7の配置(すなわち、ローラ部材7の軸芯部11の両端部11a、11bの位置)を調整させる機能を有している。
かかる制御部25としては、中央演算処理装置(CPU)等が挙げられる。
次いで、上記搬送装置1を用いたシート部材30の搬送方法について説明する。
本実施形態のシート部材30の搬送方法は、
第1のローラ部材7で支持しながらシート部材30を搬送するシート部材30の搬送方法であって、
第1のローラ部材7に支持されているシート部材30によって第1のローラ部材7の幅方向両端側にかかる力を、該第1のローラ部材7と垂直な方向であって、且つ、互いに異なる複数の方向における分力F1、F2、分力F1’、F2’としてそれぞれ検知すること(検知工程)と、
前記分力F1、F2、分力F1’、F2’の検知結果に基づいて、前記幅方向両端側の分力F1、F2、分力F1’、F2’を上記所定のバランスになるように調整すること(調整工程)とを備える。
また、ここでは、第1のローラ部材7と、該第1のローラ部材7の下流側に配された第2のローラ部材8とで、シート部材30を搬送する。
また、ここでは、調整工程として、分力F1、F2、分力F1’、F2’の検知結果に基づいて、前記分力F1、F2と分力F1’、F2’の差が小さくなるように第1のローラ部材7の配置を調整する。
具体的には、搬送装置1において、供給部3によってロール体31からシート部材30を繰り出し、第1及び第2のローラ部材7、8によって所望の位置Aに搬送する。
このとき、第1のローラ部材7の幅方向両端側にかかる力を、第1の部材7と垂直な方向であって、互いに異なる複数の方向(上記b方向及びc方向)における分力F1、F2、分力F1’、F2’を検知する検知工程を実施する。
より具体的には、検知工程では、検知部21、21’としての6分力ロードセルによってそれぞれ、シート部材30における上記上流側の部分30aと平行な方向(上記b方向)の分力F1、F1’と、上記下流側の部分30bと平行な方向(上記c方向)の分力F2、F2’とを検知し、検知結果(分力F1、F2、分力F1’、F2’)を制御部25に電子データとして送信する。
次いで、調整工程では、制御部25によって、受信した分力F1、F2と分力F1’、F2’が予め設定された所定のバランスになるように、調整部23を作動させる。
具体的には、制御部25によって、受信した分力F1、F2と分力F1’、F2’の差を算出し、この差の絶対値が所定値よりも小さくなるように、さらには、この差の絶対値ができるだけ小さくなるように、調整部23を作動させて、調整部23によって第1のローラ部材7の配置(すなわち、ローラ部材7の軸芯部11の両端部11a、11bの位置)を調整する。
より具体的には、例えば、分力F1(またはF2)の方が分力F1’(またはF2’)よりも大きく、これによって分力F1(またはF2)と分力F1’(またはF2’)との差の絶対値が所定値以上であると算出された場合には、制御部25によって、検知部21側に位置する調整部23のピストン部23cを、シリンダ部23dに没入させて、軸芯部11の端部11aを、上記上流側の部分30aの延在方向においてシート部材30の移動方向上流側に移動させる。一方、分力F1(またはF2)の方が分力F1’(またはF2’)よりも小さく、これによって、分力F1(またはF2)と分力F1’(またはF2’)との差の絶対値が所定値以上であると算出された場合には、検知部21側の調整部13のピストン部23cを、シリンダ部23dから突出させて、軸芯部11の端部11aを、上記移動方向下流側に移動させる。このようにして、分力F1、F2と分力F1’、F2’との差を小さくする。これにより、シート部材30の幅方向両端側の分力F1、F2と分力F1’、F2’を所定のバランスに調整する。
一方、例えば、分力F1’(またはF2’)の方が分力F1(またはF2)よりも大きく、これによって分力F1(またはF2)と分力F1’(またはF2’)との差の絶対値が所定値以上であると算出された場合には、制御部25によって、検知部21’側に位置する調整部23のピストン部23cをシリンダ部23dに没入させて、軸芯部11の端部11bを、上記上流側の部分30aの延在方向においてシート部材30の移動方向上流側に移動させる。一方、分力F1’(またはF2’)の方が分力F1(またはF2)よりも小さく、これによって分力F1(またはF2)と分力F1’(またはF2’)との差の絶対値が所定値以上であると算出された場合には、検知部21’側の調整部23のピストン部23cをシリンダ部23dから突出させて、軸芯部11の端部11bを、上記移動方向下流側に移動させる。このようにして、分力F1、F2と分力F1’、F2’との差を小さくする。これにより、シート部材30の幅方向両端側の分力F1、F2と分力F1’、F2’を所定のバランスに調整する。
また、上記の他例えば、上記2つの調整部23のうち、一方の調整部23のピストン部23cと、他方の配置調整部23のピストン部23cとの双方の突出及び没入を適宜組み合わせて、第1のローラ部材7の配置を調整してもよい。
そして、このようにシート部材30の幅方向両端側の分力F1、F2と分力F1’、F2’が所定のバランスに調整された状態で、シート部材30が第1のローラ部材7によって、さらには第2のローラ部材8によって所望の位置Aに搬送され、位置Aにおいてシート部材30に所望の処理が施された後、位置Aからシート部材30が回収部5によって巻き取ってロール体33として回収する。
位置Aとしては、例えば、シート部材20に塗工液を塗布する塗工を行う位置等が挙げられる。
本実施形態のシート部材30の搬送装置1及び搬送方法によれば、シート部材30によって第1のローラ部材7の幅方向両端側にかかる力を、複数の分力F1、F2、分力F1’、F2’として検知することによって、従来よりも精度良く検知することができる。
そして、このように精度良く検知した分力F1、F2、分力F1’、F2’の検知結果に基づいて、幅方向両端側の分力F1、F2と分力F1’、F2’を所定のバランスになるように調整することによって、シート部材30を搬送する際の張力バラツキを十分に抑制することができる。
また、本実施形態のシート部材30の搬送装置1及び搬送方法によれば、前記幅方向両端側の分力F1、F2と分力F1’、F2’の差が小さくなるように調整することによって、シート部材30を搬送する際の張力バラツキを、より十分に抑制することができる。
また、本実施形態のシート部材30の搬送装置1及び搬送方法によれば、前記シート部材30を、第1のローラ部材7と、該第1のローラ部材7の上流側及び下流側の少なくとも一方(ここでは下流側)に配された第2のローラ部材8とで少なくとも支持しながら搬送し、前記検知において、前記第1のローラ部材7の前記幅方向両端側の分力F1、F2、分力F1’、F2’を検知し、第1及び第2のローラ部材の少なくとも1つの配置(ここでは第1のローラ部材7)を調整して、幅方向両端側の分力F1、F2、分力F1’、F2’を所定のバランスになるように調整することによって、シート部材30を搬送する際の張力バラツキを、より十分に抑制することができる。
また、本実施形態のシート部材30の搬送装置1及び搬送方法によれば、上記検知部21、21’によって、互いに異なる3つの方向(a方向、b方向、c方向)に沿う3つの力〔(Fa、Fb、Fc)、(Fa’、Fb’、Fc’)〕と、該各方向を軸としてそのまわりに回転する3つのモーメント〔(Ma、Mb、Mc)、(Ma’、Mb’、Mc’)〕との6つの力から選択される複数の力Fb、Fc、及び、複数の力Fb’、Fc’を、各分力F1、F2、及び、各分力F1’、F2’として検知することができる。
このように、上記6つの力から選択される複数の力Fb、Fc、複数の力Fb’、Fc’を、複数の方向における分力F1、F2、分力F1’、F2’として検知することによって、簡単、且つ、確実に、各分力F1、F2、各分力F1’、F2’を測定することが可能となる。
従って、簡単、且つ、確実に、シート部材30の張力バラツキを十分に抑制できる。
次に、本発明の第2実施形態に係るシート部材30の搬送装置1及び搬送方法について説明する。
なお、上記第1実施形態と共通する部分については、共通する符号を付して説明を繰り返さない。
本実施形態の搬送装置1は、図6、図7に示すように、第1のローラ部材7とでニップ部分を形成するように配された第3のローラ部材9をさらに備えている。また、第1のローラ部材7が第3のローラ部材9に押圧されることにより、上記ニップ部分を形成するように構成されている。
また、第1のローラ部材7として、駆動ローラが採用され、第3のローラ部材9として、従動ローラが採用されている。
また、図7に示すように、シート部材30における上記接触部分Sよりも上流側の部分30aから第1のローラ部材7に及ぼされる張力T1と、下流側の部分30bから第1のローラ部材7に及ぼされる張力T2とに加えて、さらに、第1のローラ部材7から第3のローラ部材9にかかる圧接力Nとによって、第1のローラ部材7の軸芯部11の幅方向両端部11a、11bに力がかかっている。
また、圧接力Nの方が張力T1よりも大きく設定されており、これにより、第1のローラ部材7が第3のローラ部材9に圧接されるようになっている。
また、検知部21、21’としての、6分力ロードセルは、これら張力T1、T2、及び圧接力Nによって第1のローラ部材7の軸芯部11の各端部11a、11bにかかる合計の力を、軸芯部11と垂直な方向であって、且つ、シート部材30における上記接触部分Sよりも上流側の部分30a及び下流側の部分30bとそれぞれ平行な2つの方向、すなわち、b軸方向とc軸方向に分けて、各方向の分力F1、F2を含む合力Ft1、Ft2、各方向の分力F1’、F2’を含む合力Ft1’、Ft2’を検知するようになっている。
そして、制御部25は、検知部21、21’で検知された各方向の合力Ft1、Ft2、合力Ft1’、Ft2’から、それぞれ、圧接力Nに起因する各方向の力を差し引いて、シート部材30からの張力T1、T2に起因する分力F1、F2、分力F1’、分力F2’を算出するようになっている。
本実施形態のシート部材30の搬送装置1におけるその他の構成は、第1実施形態と同じであるため、説明を繰り返さない。
かかる搬送装置1を用いた本実施形態のシート部材30の搬送方法は、
上記した第1のローラ部材7と第3のローラ部材9とでシート部材30を挟みつつ下流側に搬送する。
また、上記した検知部21、21’によって、張力T1、T2、及び圧接力Nによって各端部11a、11bにかかる合計の力を、上記b方向とc方向とに分けて、各方向の分力F1、F2を含む合力Ft1、Ft2、各方向の分力F1’、F2’を含む合力Ft1’、Ft2’を検知する。
そして、制御部25によって、合力Ft1、Ft2、合力Ft1’、Ft2’から、圧接力Nに起因する力を差し引いて、分力F1、F2、分力F1’、F2’を算出し、この分力F1、F2、分力F1’、F2’を所定のバランスになるように調整する。
本実施形態のシート部材30の搬送方法におけるその他の構成は、第1実施形態と同じであるため、説明を繰り返さない。
上記した通り、本実施形態のシート部材30の搬送装置1及び搬送方法においては、第1のローラ部材7が回転駆動力によって駆動される駆動ローラ23である。
かかる構成によれば、自由回転する従動ローラよりもシート部材の傾きに影響を及ぼし易い駆動ローラにおいて、その傾きを抑制し得るため、より有用となる。
本発明の第1及び第2実施形態のシート部材30の搬送装置1及び搬送方法は、上記の通りであるが、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の意図する範囲内において適宜設計変更されることが可能である。
例えば、上記各実施形態では、第2のローラ部材8を用いたが、かかる第2のローラ部材8を用いない態様を採用することもできる。また、かかる第2のローラ部材8についても、上記と同様に、その幅方向両端側の分力をして検知し、検知結果に基づいて、上分力同士の差が小さくなるように配置調整部によって第2のローラ部材8の配置を調整してもよい。
また、シート部材30における第1のローラ部材7との接触部分Sよりも上流側の部分30aと、下流側の部分30bとの角度は、特に限定されるものではなく、これらが互いに垂直に位置するように配されていても、垂直ではないように配されていてもよい。
また、上記各実施形態では、シート部材30における第1のローラ部材7との接触部分Sよりも上流側の部分30a及び下流側の部分30bとそれぞれ平行な2つの方向の分力F1、F2、及び分力F1’、F2’を検知したが、検知する分力の方向は、特に限定されるものではない。
また、上記各実施形態では、第1のローラ部材7の下流側に第2のローラ部材8が配される態様を示したが、第1のローラ部材7の上流側に第2のローラ部材が配されていても、上流側及び下流側に第2のローラ部材が配されていてもよい。また、上記各実施形態では、第1のローラ部材7の配置を調整することによって、分力F1、F2と分力F1’、F2’を所定のバランスに調整したが、第2のローラ部材8の配置を調整しても、第1及び第2のローラ部材7、8の両方の配置を調整してもよい。さらに、第1のローラ部材7の上流側及び下流側に第2のローラ部材が配されている場合には、3つのローラ部材のうち少なくともいずれか1つの配置を調整してもよい。
また、上記各実施形態では、ローラ部材の配置を調整することによって、分力F1、F2と分力F1’、F2’を所定のバランスに調整したが、分力F1、F2と分力F1’、F2’を所定のバランスに調整可能であれば、その調整手段は、ローラ部材の配置を調整することに限定されるものではない。
例えば、シート部材30の幅方向両端部に、エアタンバーやエアノズルで空気を吹き付け、その風圧によって、シート部材30の幅方向両端部の分力F1、F2、分力F1’、F2’を所定のバランスに調整してもよい。
また、例えば、シート部材30の幅方向両端部を、加熱装置等で加熱することによって、シート部材30の幅方向両端部の分力F1、F2、分力F1’、F2’を所定のバランスに調整してもよい。
また、ローラ部材の配置を調整する態様として、ローラ部材の傾きを調整する態様を採用してもよい。
また、図8に示すように、例えば、位置Aでは、2つのシート部材30を、互いにニップ部分を形成している一対の積層用ローラ51を備えた積層装置50を用いて積層して積層体35を形成するようになっており、シート搬送装置1が、かかる位置Aに2つのシート部材30を搬送する第1のローラ部材7を備えたものであり、シート搬送方法が、かかる位置Aに第1のローラ部材7でシート部材を搬送するような態様を採用してもよい。
また、図9に示すように、例えば、第1のローラ部材7とでニップ部分を形成するように配された第3のローラ部材9を備え、第1のローラ部材7が第3のローラ部材9に押圧されることによって上記ニップ部分を形成するように構成されており、第1のローラ部材7が従動ローラであり、第3のローラ部材9がシート部材30を巻き取ってロール体33として回収可能な駆動ローラ(巻き取りローラ)であるような態様を採用してもよい。この態様では、前述した第2実施形態と同様、シート部材30における上記接触部分Sよりも上流側の部分30aから第1のローラ部材7に及ぼされる張力T1と、下流側の部分30bから第1のローラ部材7に及ぼされる張力T2と、第1のローラ部材7から第3のローラ部材9にかかる圧接力Nとによって、第1のローラ部材7に力がかかることになる。また、張力T2は、第3のローラ部材9の巻き取りによって発生することになる。
1:搬送装置、3:供給部、5:回収部、7:第1のローラ部材、8:第2のローラ部材、9:第3のローラ部材、11:軸芯部、11a、11b:端部、13:ローラ部、21:検知部、23:調整部、23a:支軸部、23b:アーム部、23c:ピストン部、23d:シリンダ部、25:制御部、30:シート部材

Claims (10)

  1. ローラ部材で支持しながらシート部材を搬送するシート部材の搬送方法であって、
    前記ローラ部材に支持されている前記シート部材によって前記ローラ部材の幅方向両端側にかかる力を、互いに異なる複数の方向における分力としてそれぞれ検知することと、
    前記分力の検知結果に基づいて、前記幅方向両端側の分力を所定のバランスになるように調整することとを備えたシート部材の搬送方法。
  2. 前記調整においては、前記幅方向両端側の分力の差が小さくなるように、さらに調整する、請求項1に記載のシート部材の搬送方法。
  3. 前記シート部材を、第1のローラ部材と、該第1のローラ部材の上流側及び下流側の少なくとも一方に配された第2のローラ部材とで少なくとも支持しながら搬送し、
    前記検知においては、前記第1のローラ部材の前記幅方向両端側の分力を検知し、
    前記調整においては、前記第1及び第2のローラ部材の少なくとも1つの配置を調整することによって、前記幅方向両端側の分力を前記所定のバランスになるように調整する、請求項1または2に記載のシート部材の搬送方法。
  4. 前記ローラ部材は、回転駆動力によって駆動される駆動ローラである、請求項1〜3のいずれかに記載のシート部材の搬送方法。
  5. 前記検知では、互いに異なる3つの方向に沿う3つの力と、該各方向を軸としてそのまわりに回転する3つのモーメントとの6つの力から選択される前記複数の力を、前記複数の方向における分力として検知する、請求項1〜4のいずれかに記載のシート部材の搬送方法。
  6. シート部材を搬送するシート部材の搬送装置であって、
    前記シート部材を支持しながら下流側に搬送するローラ部材と、
    前記ローラ部材に支持されている前記シート部材によって前記ローラ部材の幅方向両端側にかかる力を、互いに異なる複数の方向における分力としてそれぞれ検知する検知部と、
    前記分力の検知結果に基づいて、前記幅方向両端側の分力を所定のバランスになるように調整する調整部とを備えたシート部材の搬送装置。
  7. 前記調整部は、前記幅方向両端側の分力を、これらの差が小さくなるように、さらに調整する、請求項6に記載のシート部材の搬送装置。
  8. 前記ローラ部材として、第1のローラ部材と、該第1のローラ部材の上流側及び下流側の少なくとも一方に配された第2のローラ部材とを備え、
    前記検知部は、前記第1のローラ部材の前記幅方向両端側の分力を検知し、
    前記調整部は、前記第1及び第2のローラ部材の少なくとも1つの配置を調整することによって、前記幅方向両端側の分力を前記所定のバランスになるように調整する、請求項6または7に記載のシート部材の搬送装置。
  9. 前記ローラ部材は、回転駆動力によって駆動される駆動ローラである、請求項6〜8のいずれかに記載のシート部材の搬送装置。
  10. 前記検知部が、互いに異なる3つの方向に沿う3つの力と、該各方向を軸としてそのまわりに回転する3つのモーメントとの6つの力から選択される前記複数の力を、前記複数の方向における分力として検知するように構成された、請求項6〜9のいずれかに記載のシート部材の搬送装置。
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