JP2012068522A - 現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ベタ画像を形成した場合に、該画像に対し変角光度計により入射角−45°の入射光を照射した際に測定される受光角+30°での反射率Aと受光角−30°での反射率Bとの比(A/B)が2以上100以下であるトナーと、磁性粉及び樹脂を含むコア上に、第1の樹脂膜、及び導電性を有する第2の樹脂膜をこの順に有するキャリアと、を含む現像剤である。
【選択図】なし
Description
また、特許文献2には、電子写真法による導体パターン形成用の現像剤に用いられる金属トナーであって、金属粒子が表面処理剤の薄膜層で被覆されている金属トナーが提案されている。
また、特許文献3には、光反射材を含むトナーが提案されており、この光反射材として、金属粉、合金粉、フレーク状の金属粉、フレーク状の合金粉、金属により被覆されたフレーク状の粉体、金属ペースト、及び合金ペーストからなる群より選ばれる1種以上とすることが提案されている。
また、特許文献5には、金属粉、無機化合物粉、またはこれらの混合原料粉のいずれかを回路形成用トナー粉として用い、このトナー粉と共に用いるキャリアとして、芯材粒子の粒子表面にアミノ基含有ポリマーを含有するアクリル樹脂組成物を用いた樹脂被覆層を有する構成のキャリアを用いることが提案されている。
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、ベタ画像を形成した場合に、該画像に対し変角光度計により入射角−45°の入射光を照射した際に測定される受光角+30°での反射率Aと受光角−30°での反射率Bとの比(A/B)が2以上100以下であるトナーと、磁性粉及び樹脂を含むコア上に、第1の樹脂膜、及び導電性を有する第2の樹脂膜をこの順に有するキャリアと、を含む現像剤である。
請求項4に係る発明は、前記トナーは、顔料粒子を含有し、前記トナーの平均最大厚さCよりも平均円相当径Dが長く、且つ前記トナーの厚さ方向への断面を観察した場合に、観察される全顔料粒子のうち、トナーの該断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる顔料粒子の数が観察される全含量粒子のうち60%以上である請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の現像剤である。
請求項5に係る発明は、前記平均最大厚さCと前記平均円相当径Dの比(C/D)が0.001以上0.500以下の範囲にある請求項4に記載の現像剤である。
請求項7に係る発明は、像保持体、被帯電部材を帯電する帯電装置、被形成部材に静電潜像を形成する潜像形成装置、及びトナー像を被記録体へ転写する転写装置のうちの少なくとも1つと、静電潜像を請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の現像剤に含まれるトナーによってトナー像として現像する現像装置と、を備えたプロセスカートリッジである。
繰り返しの画像形成前の画像の光輝性が維持される現像剤が提供される。
請求項4及び請求項5に係る発明によれば、本発明におけるトナーを用いない場合に比べて、画像形成が繰り返し行われた後であっても、繰り返しの画像形成前の画像の光輝性が更に維持される。
請求項7に係る発明によれば、本発明における現像剤を用いない場合に比べて、画像形成が繰り返し行われた後であっても、繰り返しの画像形成前の画像の光輝性が維持されるプロセスカートリッジが提供される。
≪現像剤≫
本実施の形態に係る現像剤は、トナーとキャリアとを含むに二成分現像剤である。
本実施の形態の現像剤に含まれるトナーは、光輝性を有し、ベタ画像を形成した場合に、該画像に対し変角光度計により入射角−45°の入射光を照射した際に測定される受光角+30°での反射率Aと受光角−30°での反射率Bとの比(A/B)が2以上100以下のトナーである。ここで「光輝性」とは、該トナーによって形成された画像を視認した際に金属光沢のごとき輝きを有することを表す。
また、本実施の形態の現像剤に含まれるキャリアは、磁性粉及び樹脂を含むコア上に、第1の樹脂膜、及び導電性を有する第2の樹脂膜をこの順に有するキャリアである。
以下、各成分の詳細について説明する。
上述のように、本実施形態に係るトナーは、光輝性を有し、ベタ画像を形成した場合に、該画像に対し変角光度計により入射角−45°の入射光を照射した際に測定される受光角+30°での反射率Aと受光角−30°での反射率Bとの比(A/B)が2以上100以下のトナーである。
一方、比(A/B)が100を超えると、反射光を視認し得る視野角が狭くなり過ぎ、正反射光成分が大きいために見る角度によって黒っぽく見えてしまうと考えられる。また、比(A/B)が100を超えるトナーは、製造も困難である。
ここで、まず入射角および受光角について説明する。本実施形態において変角光度計による測定の際には、入射角を−45°とするが、これは光沢度の広い範囲の画像に対して測定感度が高いためである。
また、受光角を−30°および+30°するのは、光輝感のある画像と光輝感のない画像を評価するのに最も測定感度が高いためである。
本実施形態においては、比(A/B)を測定するに際し、まず「ベタ画像」を以下の方法により形成する。試料となる現像剤を、富士ゼロックス(株)社製DocuCentre−III C7600の現像器に充填し、記録紙(OKトップコート+紙、王子製紙(株)社製)上に、定着温度190℃、定着圧力4.0kg/cm2にて、トナー載り量が4.5g/cm2のベタ画像を形成する。尚、前記「ベタ画像」とは印字率100%の画像を指す。
なお、このトナーにおける上記A/B比の測定の際には、現像剤に含まれるキャリアとしては、マグネタイトなど磁性粉含有の樹脂キャリアを重合反応により得て、コア粒子とした後、第1、2層として、第1層の方が第2層より高硬度の被覆樹脂を有するキャリアを測定用に用いた。具体的に被覆樹脂は、エポキシ樹脂とアミノ系硬化剤で得られる第一層とスチレンメタクリレート共重合体樹脂から得たものを用いた。
本実施形態に係るトナーは、前述の比(A/B)を満たす観点から下記(1)乃至(3)の要件を満たすことが好ましい。
(1)トナーの平均最大厚さCよりも平均円相当径Dが長い
(2)トナーの厚さ方向への断面を観察した場合に、観察される全顔料粒子のうち、トナーの該断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる顔料粒子の数が、観察される全含量粒子のうち60%以上である
図1に示すトナー2は、厚さLよりも円相当径が長い扁平状のトナーであり、鱗片状の顔料粒子4を含有している。
そのため、このトナー中に含有される鱗片状の顔料粒子のうち上記(3)に示される「トナーの該断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲にある」との要件を満たす顔料粒子は、面積が最大となる面側が記録媒体表面と相対するよう並ぶと考えられる。こうして形成された画像に対し光を照射した場合には、入射光に対して乱反射する顔料粒子の割合が抑制されるため、前述の比(A/B)の範囲が達成されるものと考えられる。
本実施形態に係るトナーに用いられる、光輝性を有する顔料粒子としては、例えば、以下のものが用いられる。アルミニウム、黄銅、青銅、ニッケル、ステンレス、亜鉛などの金属粉末、酸化チタンや黄色酸化鉄を被覆した雲母、硫酸バリウム、層状ケイ酸塩、層状アルミニウムのケイ酸塩などの被覆薄片状無機結晶基質、単結晶板状酸化チタン、塩基性炭酸塩、酸オキシ塩化ビスマス、天然グアニン、薄片状ガラス粉、金属蒸着された薄片状ガラス粉など、光輝性を有するものならば特に制限はない。
本実施形態に用いられる結着樹脂としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のエチレン系樹脂;ポリスチレン、α−ポリメチルスチレン等のスチレン系樹脂;ポリメチルメタアクリレート、ポリアクリロニトリル等の(メタ)アクリル系樹脂;ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂およびこれらの共重合樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリエステル樹脂を用いることが望ましい。
以下においては、特に好ましく用いられるポリエステル樹脂について説明する。
前記多価カルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、などの芳香族カルボン酸類;無水マレイン酸、フマール酸、コハク酸、アルケニル無水コハク酸、アジピン酸などの脂肪族カルボン酸類;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式カルボン酸類が挙げられ、これらの多価カルボン酸が1種または2種以上用いられる。
これら多価カルボン酸の中でも、芳香族カルボン酸を用いることが好ましく、また良好なる定着性を確保するために架橋構造あるいは分岐構造をとるためにジカルボン酸とともに3価以上のカルボン酸(トリメリット酸やその酸無水物等)を併用することが好ましい。
これら多価アルコールの中でも、芳香族ジオール類、脂環式ジオール類が好ましく、このうち芳香族ジオールがより好ましい。また、より良好なる定着性を確保するため、架橋構造あるいは分岐構造をとるためにジオールとともに3価以上の多価アルコール(グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール)を併用してもよい。
本実施形態に係るトナー中における結晶性ポリエステル樹脂の含有量としては、2質量%以上30質量%以下が好ましく、4質量%以上25質量%以下がより好ましい。
前記酸由来構成成分となるための酸としては、種々のジカルボン酸が挙げられるが本実施形態に係る結晶性ポリエステル樹脂における酸由来構成成分としては、直鎖型の脂肪族ジカルボン酸が望ましい。
例えば、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼリン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸など、或いはその低級アルキルエステルや酸無水物が挙げられるが、この限りではない。これらの中では、アジピン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸が好ましい。
上記スルホン基を持つジカルボン酸としては、例えば、2−スルホテレフタル酸ナトリウム塩、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、スルホコハク酸ナトリウム塩等が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの低級アルキルエステル、酸無水物等も挙げられる。これらの中でも、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩等が好ましい。
これらの脂肪族ジカルボン酸由来構成成分以外の酸由来構成成分(2重結合を持つジカルボン酸由来構成成分および/またはスルホン酸基を持つジカルボン酸由来構成成分)の、酸由来構成成分における含有量としては、1構成モル%以上20構成モル%以下が好ましく、2構成モル%以上10構成モル%以下がより好ましい。
アルコール由来構成成分となるためのアルコールとしては、脂肪族ジオールが望ましく、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9―ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ドデカンジオール、1,12−ウンデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、などが挙げられるが、この限りではない。これらの中でも、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールが好ましい。
ポリエステル樹脂の製造方法としては、特に制限はなく、酸成分とアルコール成分とを反応させる一般的なポリエステル重合法で製造される。例えば、直接重縮合、エステル交換法等を、モノマーの種類によって使い分けて製造する。前記酸成分とアルコール成分とを反応させる際のモル比(酸成分/アルコール成分)としては、反応条件等によっても異なるため、一概には言えないが、高分子量化するためには通常1/1程度が好ましい。
本実施形態に係るトナーには、必要に応じて離型剤を含有してもよい。離型剤としては、例えば、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン等のパラフィンワックス;シリコーン樹脂;ロジン類;ライスワックス;カルナバワックス;等が挙げられる。これらの離型剤の融点は、50℃以上100℃以下が望ましく、60℃以上95℃以下がより望ましい。
トナー中の離型剤の含有量は、0.5質量%以上15質量%以下が望ましく、1.0質量%以上12質量%以下がより望ましい。
本実施形態に係るトナーには、上記した成分以外にも、更に必要に応じて内添剤、帯電制御剤、無機粉体(無機粒子)、有機粒子等の種々の成分を添加してもよい。
・平均最大厚さCおよび平均円相当径D
前記(2)に示すとおり、本実施形態に係るトナーは、その平均最大厚さCよりも平均円相当径Dが長いことが好ましい。尚、平均最大厚さCと平均円相当径Dの比(C/D)が0.001以上0.500以下の範囲にあることがより好ましく、0.010以上0.200以下の範囲が更に好ましく、0.050以上0.100以下の範囲が特に好ましい。
比(C/D)が0.001以上であることにより、トナーの強度が確保され、画像形成の際における応力による破断が抑制され、顔料が露出することによる帯電の低下、その結果発生するカブリが抑制される。一方0.500以下であることにより、優れた光輝性が得られる。
トナーを平滑面にのせ、振動を掛けてムラのないように分散する。1000個のトナーについて、カラーレーザ顕微鏡「VK−9700」(キーエンス社製)により1000倍に拡大して最大の厚さCと上から見た面の円相当径Dを測定し、それらの算術平均値を求めることにより算出する。
前記(2)に示すとおり、トナーの厚さ方向への断面を観察した場合に、観察される全顔料粒子のうち、トナーの該断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる顔料粒子の数が、観察される全含量粒子のうち60%以上であることが好ましい。更には、上記数が70%以上95%以上であることがより好ましく、80%以上90%以下であることが特に好ましい。上記の数が60%以上であることにより優れた光輝性が得られる。
トナーをビスフェノールA型液状エポキシ樹脂と硬化剤を用いて包埋したのち、切削用サンプルを作製する。次にダイヤモンドナイフを用いた切削機(本実施形態においては、LEICAウルトラミクロトーム(日立テクノロジーズ社製)を使用)を用いて−100℃の下、切削サンプルを切削し、観察用サンプルを作製する。この観察サンプルを透過型電子顕微鏡(TEM)により倍率5000倍前後でトナー粒子の断面を観察する。観察された1000個のトナーについて、トナーの該断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる顔料粒子の数を、画像解析ソフトを用いて数えその割合を計算する。
以下、本明細書における地積平均粒径の測定方法は、この方法を用いる。
本実施形態に係るトナーは、湿式法や乾式法など公知の方法により作製されるが、特に湿式法で製造することが望ましい。該湿式法としては、溶融懸濁法、乳化凝集法、溶解懸濁法等が挙げられ、中でも特に、乳化凝集法にて製造することが望ましい。
ここで、乳化凝集法とは、トナーに含まれる成分(結着樹脂、着色剤等)を含む分散液(乳化液、顔料分散液等)をそれぞれ調製し、これらの分散液を混合して混合液とし、その後凝集粒子を結着樹脂の融点またはガラス転移温度以上(結晶性樹脂と非結晶性樹脂とを両方含有するトナーを製造する場合には、結晶性樹脂の融点以上、かつ非結晶性樹脂のガラス転移温度以上)に加熱してトナー成分同士を凝集させると共に、合一させる方法である。
まず、顔料粒子を準備し、該顔料粒子と結着樹脂とを溶剤に分散・溶解して混合する。これを転相乳化やせん断乳化により水中へ分散することにより、樹脂で被覆された光輝性の顔料粒子を形成する。ここにその他の組成物(例えば離型剤、シェル用樹脂等)を添加し、さらに凝集剤を添加し、攪拌しながら温度を樹脂のガラス転移温度(Tg)の近くまで上昇させ、凝集粒子を形成する。この工程において、例えば2枚パドルを有した層流を形成する攪拌翼を使用し、攪拌速度を高速度にして(例えば500rpm以上1500rpm以下)攪拌することで、光輝性の顔料粒子が凝集粒子中で長軸方向の向きを揃え、且つ、凝集粒子も長軸方向に向かって凝集し、トナーの厚さが小さくなる(即ち前記(2)の要件を満たす)。最後に粒子安定化のためにアルカリ性にした後、温度をトナーのガラス転移温度(Tg)以上融点(Tm)以下まで上昇させ、凝集粒子を合一させる。この合一工程において、より低温(例えば60℃以上80℃以下)で合一させることで、材料の再配置に伴う移動を小さくし、顔料の配向性が保たれ、前記(3)の要件を満たすトナーが得られる。
本実施形態においては、トナー粒子表面に流動化剤や助剤等の外添剤を添加処理してもよい。外添剤としては、表面を疎水化処理したシリカ粒子、酸化チタン粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、カーボンブラック等の無機粒子やポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、シリコーン樹脂等のポリマー粒子等、公知の粒子が使用される。
本実施の形態の現像剤に含まれるキャリアは、磁性粉及び樹脂を含むコア上に、第1の樹脂膜、及び導電性を有する第2の樹脂膜をこの順に有する。
本実施の形態の現像剤のキャリアに含まれるコアは、磁性粉と、樹脂とを含む。
この磁性粉としては、例えば、マグネタイト、フェライト(γ酸化鉄、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Li系フェライト、Cu−Zn系フェライト)、マグヘマタイトなどの鉄系酸化物等が挙げられる。中でも、磁力の安定性の観点から、磁性粉としては、フェライト、マグネタイト、及びマグヘマタイトが望ましい。
20cm2の電極板を配した円形の治具の表面に、測定対象物を1mm以上3mm以下の厚さになるように平坦に載せて測定対象物の層を形成する。この上に20cm2(20cm×20cm)電極板を載せて該測定対象物の層を挟み込む。該測定対象物間の空隙をなくすため、該層上に載置した電極板の上に4kgの荷重をかけてから層の厚み(cm)を測定する。層の上下の両電極には、エレクトロメーターおよび高圧電源発生装置に接続されている。両電極に電界が103.8V/cmとなるように高電圧を印加し、電圧印加開始から3秒後に流れた電流値(A)を読み取ることにより、測定対象物の体積電気抵抗(Ω・cm)を計算する。測定対象物の体積電気抵抗(Ω・cm)の計算式は、下記式に示す通りである。
式:R=E×20/(I−I0)/L
本実施の形態においては、キャリアを構成する上記コアの表面に、第1の樹脂膜が設けられている。
この第1の樹脂膜は、コアと、第2の樹脂膜と、を接着する機能を有すると共に、トナーに対する機械的負荷を低減する、キャリア自身の抵抗変動を抑制するといった機能を有する膜である。
なお、コアに含まれる樹脂と、第1の樹脂膜を構成する樹脂と、第2の樹脂膜に含まれる樹脂と、の組合せとしては、相対的に相溶性パラメーターが、コア樹脂と第2の樹脂の間に第1の樹脂があればよく、上記組合せに限られない。
また、この第1の樹脂膜に含まれていてもよい導電性粉末としては、第2の樹脂膜に含まれていてもよい導電性粉末と同じものを用いてもよいし、異なるものを用いてもよい。
第2の樹脂膜は、上記コアの表面に設けられた第1の樹脂膜上に設けられている。この第2の樹脂膜は、導電性を有する樹脂膜である。
なお、本実施の形態において「導電性」とは、101Ω・cm以上1011Ω・cm以下の体積抵抗を有することを示す。なお本明細書において、第2の樹脂膜の体積抵抗は、以下の方法で測定した値をいう。
電極上に、厚み1mmの第2の樹脂膜を形成し、常温常湿下で、この形成した第2の樹脂膜上に、金属製部材により、1×104kg/m2の荷重をかける。そして、この金属製部材と、該電極との間に106V/mの電界が生じる電圧を印加してから3秒後に測定された電流値から算出した値を、体積抵抗値とする。
一方、第2の樹脂膜に含まれる導電性粉末として、球状(形状係数SF1の平均値が110以下)の導電性粉末を用いる場合には、該球状の導電性粉末の体積平均粒径は、0.01μm以上1μm以下の範囲であることが望ましく、0.01μm以上0.5μm以下が更に望ましく、0.05μm以上0.45μm以下であることが特に望ましい。球状の導電性粉末の体積平均粒径が上記範囲内とされていることで、第2の樹脂膜中における導電性粉末の分散性の向上や、第2の樹脂膜からの導電性粉末の離脱が抑制されると考えられる。
・式 SF1=((導電性粉末の絶対最大長)2/導電性粉末の投影面積)×(π/4)×100
導電性粉末の体積平均粒径が上記範囲内とされていることで、第2の樹脂膜からの導電性粉末の脱落が抑制され、トナーの帯電性の低下が抑制されると考えられる。
ものである。
具体的には、XPS測定装置としては、日本電子製、JPS80を使用し、測定は、X線源としてMgKα線を用い、加速電圧を10kV、エミッション電流を20mVに設定して実施し、樹脂層を構成する主たる元素(通常は炭素)と、コア粒子を構成する主たる元素(例えばコア粒子がマグネタイトなどの酸化鉄系材料の場合は鉄および酸素)と、について測定する。
式(III):SF1=100π×(ML)2/(4×A)
ここで、MLはキャリア粒子の最大長、Aはキャリア粒子の投影面積である。なお、キャリア粒子の最大長と投影面積は、スライドガラス上にサンプリングしたキャリア粒子を光学顕微鏡により観察し、ビデオカメラを通じて画像解析装置(LUZEX III、NIRECO社製)に取り込んで、画像解析を行うことにより求めたものである。この際のサンプリング数は100個以上で、その平均値を用いて、式(III)に示す形状係数を求められる。
磁気特性を測定する装置としては、振動試料型磁気測定装置VSMP10−15(東英工業社製)を用いる。測定試料は内径7mm、高さ5mmのセルに詰めて前記装置にセットする。測定は印加磁場を加え、最大1000エルステッドまで掃引する。ついで、印加磁場を減少させ、記録紙上にヒステリシスカーブを作製する。カーブのデータより、飽和磁化、残留磁化、保持力を求める。実施の形態においては、飽和磁化は1000エルステッドの磁場において測定された磁化を示す。
図2は、本実施形態に係る現像剤が適用された現像装置を含む画像形成装置の実施の形態を示す概略構成図である。
同図において、本実施形態に係る画像形成装置は、定められた方向に回転する像保持体としての感光体20を有し、この感光体20の周囲には、感光体20を帯電する帯電装置21と、この感光体20上に静電潜像Zを形成する潜像形成装置としての例えば露光装置22と、感光体20上に形成された静電潜像Zを可視像化する現像装置30と、感光体20上で可視像化されたトナー像を被転写体である記録紙28に転写する転写装置24と、感光体20上の残留トナーを清掃するクリーニング装置25と、を順次、配設したものである。
ここで、電荷注入ロール34の回転方向については選定して差し支えないが、トナーの供給性および電荷注入特性を考慮すると、電荷注入ロール34としては、現像ロール33との対向部にて同方向で且つ周速差(例えば1.5倍以上)をもって回転し、電荷注入ロール34と現像ロール33とに挟まれる領域にトナー40を挟み、摺擦しながら電荷を注入する態様が好ましい。
作像プロセスが開始されると、先ず、感光体20表面が帯電装置21により帯電され、露光装置22が帯電された感光体20上に静電潜像Zを書き込み、現像装置30が前記静電潜像Zをトナー像として可視像化する。しかる後、感光体20上のトナー像は転写部位へと搬送され、転写装置24が被転写体である記録紙28に感光体20上のトナー像を静電的に転写する。尚、感光体20上の残留トナーはクリーニング装置25にて清掃される。この後、不図示の定着装置によって記録紙28上のトナー像が定着され、画像が得られる。
また、本実施の形態の現像剤を用いることで、本実施の形態の現像剤を用いない場合に比べて、トナーへの機械的負荷が軽減され、トナーに含まれる顔料がトナーの外部に露出したりトナーから脱落したりすることが抑制されると考えられる。このため、本実施の形態における現像剤を用いた画像形成装置では、画像形成速度を向上させて画像を繰り返し形成した場合であっても、画像形成速度の向上前と同様に、繰り返しの画像形成前の画像の光輝性が維持されると考えられる。
図3は、本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。本実施形態に係るプロセスカートリッジは、前述の本実施形態に係るトナーを収容すると共に、該トナーを保持して搬送するトナー保持体を備えることを特徴としている。
〔光輝性のトナー1の作製〕
<結着樹脂の合成>
・ビスフェノールAエチレンオキシド付加物:216部
・エチレングリコール :38部
・テトラブトキシチタネート(触媒) :0.037部、
上記成分を加熱乾燥した二口フラスコに入れ、容器内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ち攪拌しながら昇温した後、160℃で7時間共縮重合反応させ、その後、10Torrまで徐々に減圧しながら220℃まで昇温し4時間保持した。一旦常圧に戻し、無水トリメリット酸9部を加え、再度10Torrまで徐々に減圧し220℃で1時間保持することにより結着樹脂を合成した。
・結着樹脂 :160部
・酢酸エチル :233部
・水酸化ナトリウム水溶液(0.3N):0.1部
・カルナウバワックス(東亜化成(株)製、RC−160 ) :50部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK):1.0部
・イオン交換水 :200部
以上を混合して95℃に加熱し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザ(ゴーリン社)で360分間の分散処理をして、体積平均粒径が0.23μmである離型剤粒子を分散させてなる離型剤分散液(固形分濃度:20%)を調製した。
・アルミニウム顔料(昭和アルミパウダー(株)製、2173EA):100部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR) :1.5部
・イオン交換水 :900部
アルミニウム顔料のペーストから溶剤を除去した後、以上を混合し、乳化分散機キャビトロン(太平洋機工(株)製、CR1010)を用いて1時間ほど分散して、光輝性顔料粒子(アルミニウム顔料)を分散させてなる着色剤分散液(固形分濃度:10%)を調製した。
・樹脂粒子分散液 :450部
・離型剤分散液 :50部
・光輝性顔料粒子分散液 :21.74部
・ノニオン性界面活性剤(IGEPAL CA897):1.40部
上記原料を2Lの円筒ステンレス容器に入れ、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラララックスT50)により4000rpmでせん断力を加えながら10分間分散して混合した。次いで、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.75部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして15分間分散して混合し、原料分散液とした。
その後、層流を形成するための2枚パドルの攪拌翼を用いた攪拌装置、および温度計を備えた重合釜に原料分散液を移し、攪拌回転数を810rpmにしてマントルヒーターにて加熱し始め、54℃にて凝集粒子の成長を促進させた。またこの際、0.3Nの硝酸や1Nの水酸化ナトリウム水溶液で原料分散液のpHを2.2以上3.5以下の範囲に制御した。上記pH範囲で2時間ほど保持し、凝集粒子を形成した。この際、マルチサイザーII(アパーチャー径:50μm、ベックマン−コールター社製)を用いて測定した凝集粒子の体積平均粒子径は10.4μmであった。
次に、樹脂粒子分散液:100部を追添加し、前記凝集粒子の表面に結着樹脂の樹脂粒子を付着させた。さらに56℃に昇温し、光学顕微鏡及びマルチサイザーIIで粒子の大きさ及び形態を確認しながら凝集粒子を整えた。その後、凝集粒子を融合させるためにpHを8.0に上げた後、67.5℃まで昇温させた。光学顕微鏡で凝集粒子が融合したのを確認した後、67.5℃で保持したままpHを6.0まで下げ、1時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後20μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥してトナー粒子を得た。得られたトナー粒子の体積平均粒子径は12.2μmであった。
上記に記載した光輝性のトナー1の作製において、以下の通り変更した以外は、光輝性のトナー1に記載の方法によりトナーを作製した。
「比(A/B)」、「トナーの平均最大厚さCと平均円相当径Dの比(C/D)」、「トナーの厚さ方向への断面を観察した場合に、観察される全顔料粒子のうち、トナーの該断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる顔料粒子の数(以下単に「±30°範囲の顔料粒子の数」と称す)」を、前述の方法により測定した。結果を下記表1に示す。なお、上記「光輝性のトナー」は、表1中では、単に「トナー」と称して記載した。
(コアの作製)
フェノール40質量部、ホルマリン60質量部、マグネタイト((体積平均粒子径0.25μmの球形マグネタイト粒子粉末(戸田工業社製、磁化値64emu/g(1kOe)、1質量%KBM403処理品)500質量部、アンモニア水12質量部、イオン交換水60質量部を加え、攪拌しながら、85℃まで徐々に昇温させ、5時間反応、硬化させた後、冷却、ろ過、洗浄、乾燥し、体積平均粒径36μmの球状のコア1を得た。
真空脱気型ニーダーに、上記に調整したコア1を100質量部投入し、更に下記の第1の樹脂膜形成用の溶液A1を10質量部入れ60℃/−200mmHgまで昇温/減圧し、15分攪拌した後、更に90℃/−720mmHgまで昇温/減圧させ、30分攪拌・乾燥させ、大気圧下に戻した後、180℃まで昇温し、30分攪拌を行うことにより、第1の樹脂膜の形成された1次被覆キャリア粒子1を得た。
また、このキャリア1について、XPS測定を行なうことによって被覆率を測定したところ、第2の樹脂膜によるコア1の被覆率は、97%であった。また、このキャリア1について、TEM観察を行うことによって、キャリア1における第2の樹脂膜の平均膜厚を測定したところ、0.5μmであった。
・トルエン 150質量部
・メチルエチルケトン 150質量部
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(EP−4100、アデカ製) 15質量部
・アミノ系硬化剤(アデカハードナーEH4602、アデカ製) 1.5質量部
上記成分をスターラーにて攪拌し、第1の樹脂膜形成用の溶液A1を調整した。
・トルエン 100質量部
・スチレン−メタクリレート共重合体(成分比30:70) 2.4質量部
・カーボンブラック(Regal330;キャボット社製) 0.4質量部
上記成分とガラズビーズ(粒径1mm、トルエンと同量)を関西ペイント社製サンドミルに投入し、回転速度1200rpmで30分攪拌し、第2の樹脂膜形成用の溶液B1を調整した。
上記に記載したキャリア1の作製において、以下の通り変更した以外は、キャリア1に記載の方法によりキャリアを作製した。
キャリア2においては、上記キャリア1の作製において、第1の樹脂膜形成用の溶液A1を、10質量部から20質量部に増量して第1の膜厚のみ厚くなるように調製した以外はキャリア1と同様にして、キャリア2を得た。
キャリア3においては、上記キャリア1の作製において、第2の樹脂膜形成用の溶液B1のスチレン−メタクリレート共重合体を2.4質量部から3.6質量部に、カーボンブラックを0.4質量部から0.6質量部に増量して、第2の膜厚のみ厚くなるように調製した以外は、キャリア1と同様にして、キャリア3を得た。
キャリア4においては、上記キャリア1の作製において、第2の樹脂膜形成用の溶液B1の、カーボンブラックの替わりに針状酸化チタン(石原産業製:TTO−V3)を1.0質量部用いた以外は、キャリア1と同様にしてキャリア4を得た。
キャリア5においては、エポキシ樹脂固体(4010P、三菱化学製 ビスェノ−ルA型エポキシ樹脂)100質量部、アジピン酸ジヒドラジッド硬化剤10質量部、マグネタイト((体積平均粒子径0.25μmの球形マグネタイト粒子粉末(戸田工業社製、磁化値64emu/g(1kOe)、1質量%KBM403処理品)300質量部の配合物をドライブレンド(ヘンシェルミキサ−)、溶融混合分散(2軸エクストル−ダ−混練機)、冷却、粗粉砕、微粉砕(ジェットミル)、風力分級機で分級しエポキシ樹脂粒子を得たのち、ハイブリタイゼーションシステム(奈良機械社製)にて球形化処理を行い球状のコア5を得た。
・トルエン 100質量部
・スチレン−メタクリレート共重合体(成分比70:30) 4.2質量部
上記成分とガラズビーズ(粒径1mm、トルエンと同量)を関西ペイント社製サンドミルに投入し、回転速度1200rpmで30分攪拌し、第2の樹脂膜形成用の溶液A5を調整した。
・トルエン 100質量部
・メタクリル酸パーフルオロオクチル・メタクリル酸メチル共重合体(共重合 モル比20/80) 5質量部、
・カーボンブラック(Regal330;キャボット社製) 0.4質量部
上記成分とガラズビーズ(粒径1mm、トルエンと同量)を関西ペイント社製サンドミルに投入し、回転速度1200rpmで30分攪拌し、第2の樹脂膜形成用の溶液B5を調整した。
キャリア6においては、キャリア1用のコア1作製の際、メラミン樹脂のコアの合成を実施し、第1樹脂膜形成にはスチレンアクリル樹脂を用い、第2の樹脂膜形成にはシリコーン樹脂を用いてキャリア6を得た。
ホルマリン40質量部、メラミン31質量部、コア1で使用したマグネタイト500質量部にアンモニア水12質量部、イオン交換水60質量部を加え、攪拌しながら、水温を85℃まで上げ、メチロール化(一次反応)させた(反応時間:1時間)。その後、ギ酸を加えてpH7に調整した後、85℃で5時間縮合反応(二次反応)させ、冷却、ろ過、洗浄、乾燥し、球状のコア6を得た。
・トルエン 100質量部
・スチレン−メタクリレート共重合体(成分比70:30) 3.0質量部
・カーボンブラック(Regal330;キャボット社製) 1.2質量部
上記成分とガラズビーズ(粒径1mm、トルエンと同量)を関西ペイント社製サンドミルに投入し、回転速度1200rpmで30分攪拌し、第2の樹脂膜形成用の溶液A6を調整した。
・トルエン 183質量部
・シリコーン樹脂溶液 113質量部
(固形分23質量%(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)
・カーボンブラック 0.4質量部
上記成分とガラズビーズ(粒径1mm、トルエンと同量)を関西ペイント社製サンドミルに投入し、回転速度1200rpmで30分攪拌し、第2の樹脂膜形成用の溶液B6を調整した。
キャリア7においては、キャリア1で用いたコア1中のマグネタイトの替わりにフェライト(DOWA Srフェライト 平均粒径1.40μ NF350 保磁力 123Oe)を用いた以外はキャリア1と同条件で、キャリア7を調製した。
比較キャリア1においては、上記キャリア1の作製において、コアの作製時にカーボンブラック(Regal330;キャボット社製) 1.2質量部を追加で用いてコアを得た。樹脂膜1、2は形成しないで得た。
比較キャリア2においては、上記キャリア1の作製で用いた、第1の樹脂膜形成用の溶液A1の調整時に、カーボンブラック(Regal330;キャボット社製)1.2質量部を更に追加して、第1の樹脂膜形成用の比較溶液A2を得た。
そして、キャリア1の作製において用いた第1の樹脂膜形成用の溶液A1に変えて、第1の樹脂膜形成用の比較溶液A2を用いた以外は、キャリア1と同条件で比較キャリア2を作製した。
比較キャリア3としては、キャリア1において、第2の樹脂膜を形成しなかった以外は、キャリア1と同じ条件で比較キャリア3を作製した。
上記において製造したキャリアまたは比較キャリアを100質量部と、上記において製造したトナーまたは比較トナーを7質量部とを、表3に示す組合せで、それぞれ混合しVブレンダーにて40rpmで20分間混合して現像剤を得た。
−光輝性の維持の評価−
下記表3に示す現像剤の各々を用いて、下記の画像形成装置を用いて、下記条件によりベタ画像を形成した。
具体的には、以下の方法によりベタ画像を形成した。
試料となる現像剤を、富士ゼロックス(株)社製DocuCentre−III C7600の現像器に充填し、記録紙(OKトップコート+紙、王子製紙(株)社製)上に、定着温度190℃、定着圧力4.0kg/cm2にて、トナー載り量が4.5g/cm2のベタ画像を形成した。
得られたベタ画像(1枚目のベタ画像)に関し、JIS K5600−4−3:1999「塗料一般試験方法−第4部:塗膜の視覚特性−第3節:色の目視比較」に準じた色観察用照明(自然昼光照明)下で目視にて光輝性を評価した。なお評価は、粒子感(キラキラと輝く光輝性の効果)、光学的効果(見る角度による色相の変化)を評価し、下記段階(光輝性レベル)に分類した。2以上が実際に使用可能なレベルである。
4:やや粒子感、光学的効果がある。
3:普通の感覚
2:ぼけた感じがする
1:全く粒子感、光学的効果がない。
◎ :光輝性レベル低下なし、非常に良好。
○ :光輝性レベル低下ややある(Δレベル1)が、良好。
○− :光輝性レベル低下あるが(Δレベル2)が問題なし。
△ :光輝性レベル低下あり(Δレベル2)、低下後のレベルも実使用上許容範囲。
× :光輝性レベル低下顕著(Δレベル3)、レベル低下小さい(Δレベル2以下)でも低下後のレベルが許容範囲未満(レベル1)
Claims (8)
- ベタ画像を形成した場合に、該画像に対し変角光度計により入射角−45°の入射光を照射した際に測定される受光角+30°での反射率Aと受光角−30°での反射率Bとの比(A/B)が2以上100以下であるトナーと、
磁性粉及び樹脂を含むコア上に、第1の樹脂膜、及び導電性を有する第2の樹脂膜をこの順に有するキャリアと、
を含む現像剤。 - 前記第1の樹脂膜の平均膜厚が、前記第2の樹脂膜の平均膜厚以上である請求項1に記載の現像剤。
- 前記第2の樹脂膜が第1の樹脂より低硬度である請求項1または請求項2に記載の現像剤。
- 前記トナーは、顔料粒子を含有し、
前記トナーの平均最大厚さCよりも平均円相当径Dが長く、
且つ前記トナーの厚さ方向への断面を観察した場合に、観察される全顔料粒子のうち、トナーの該断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる顔料粒子の数が、観察される全含量粒子のうち60%以上である請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の現像剤。 - 前記平均最大厚さCと前記平均円相当径Dの比(C/D)が0.001以上0.500以下の範囲にある請求項4に記載の現像剤。
- 請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の現像剤を収容したトナーカートリッジ。
- 像保持体、被帯電部材を帯電する帯電装置、被形成部材に静電潜像を形成する潜像形成装置、及びトナー像を被記録体へ転写する転写装置のうちの少なくとも1つと、
静電潜像を請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の現像剤に含まれるトナーによってトナー像として現像する現像装置と、
を備えたプロセスカートリッジ。 - 像保持体と、
前記像保持体を帯電する帯電装置と、
前記像保持体に静電潜像を形成する潜像形成装置と、
前記静電潜像を請求項1〜請求項5に記載の現像剤に含まれるトナーによりトナー像として現像する現像装置と、
前記像保持体に形成された前記トナー像を被記録体へ転写する転写装置と、
を有する画像形成装置。
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