JP2012067023A - コウバクニクジュヨウエキスを含有する生体機能改善用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】免疫機能の活性化に加えて、あらたに生体機能を活性化し、高齢者の疲労感を軽減し、動脈硬化度を改善する組成物を提供する。
【解決手段】コウバクニクジュヨウ(学名:Cistanche deserticola Y. C. Ma)エキスを含有し、生体機能を活性化し、高齢者の疲労感を軽減し、免疫機能を活性化し、動脈硬化度を改善する組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、生体機能を活性化し、高齢者の疲労感を軽減し、免疫機能を活性化し、動脈硬化度を改善する組成物に関する。
抗加齢(アンチエイジング)医学の目標は、日々の健康増進を行い、生活の質(QOL: Quality of Life)を向上させ、その結果として健康長寿を達成することにある。抗加齢医療を実践する医療機関では老化度ならびに老化を促進する危険因子について評価し、その結果に基づき個々のアンチエイジング指導および治療を実践している。
老化とは生理機能の低下によって起こる現象であり、生理機能の低下によって、疲労感や骨粗鬆症、認知症など、一般に老化といわれる病気や様々な症状がおこる。この生理機能の低下(老化)は免疫系、内分泌系、神経系の機能低下が主体であるが、特に60歳以降では免疫機能の低下が著しい(非特許文献1)。そのため、免疫力を強化することは、高齢者の健康を維持し、QOLを向上させるために重要である。
コウバクニクジュヨウについては免疫力向上に関する有効性が報告されている(非特許文献2)。コウバクニクジュヨウはハマウツボ科に属する植物で学名をCistanche deserticola Y.C.Maとする多年生寄生草本で、木の根に寄生し、主として内モンゴルで産する(非特許文献3)。生薬ニクジュヨウは、本発明でいうコウバクニクジュヨウをふくめ、3種の属が使用される。主としてニクジュヨウ(肉▲従▼蓉)Cistanche salsa、カンカニクジュヨウCistanche tubulosaが通常用いられて研究もすすんでいるが、本発明に用いるコウバクニクジュヨウCistanche deserticola Y.C.Maについては殆ど研究されていない。本出願人はコウバクニクジュヨウのエキスがアポトーシスを抑制し、細胞DNAの損傷を抑制し、さらには、活性酸素による障害を抑制することを見出し、特願2009−030761号を出願している。
ニクジュヨウの一種で最も多用されているカンカニクジュヨウについては、滋養強壮効果(特許文献1)、更年期障害改善(特許文献2)、抗疲労効果(特許文献3)、マトリックスメタロプロテナーゼ阻害(特許文献4)、抗TNF−α作用(特許文献5)、リパーゼ阻害効果(特許文献6)、化粧料用途(特許文献7)、ヒアルロニダーゼ阻害作用(特許文献8)などの用途が見出されている。
特開2007−191416号公報 特開2007−197392号公報 特開2008−074792号公報 特開2009−091280号公報 特開2009−196905号公報 特開2009−196908号公報 特開2009−209063号公報 WO2008/093678号公報
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コウバクニクジュヨウエキスを含有する組成物であって、免疫機能の活性化に加えて、あらたに生体機能を活性化し、高齢者の疲労感を軽減し、動脈硬化度を改善する組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、コウバクニクジュヨウの免疫機能活性化効果をさらに高めるため、細胞性免疫や液性免疫を増強する成分を添加した組成物を調製し、これを免疫機能の低下した老人に飲用させたところ、免疫機能の改善のみならず動脈硬化の改善や、疲労感の軽減など、従来の知識では全く予想できないような効果を見出した。このように本発明はコウバクニクジュヨウの免疫活性を研究する過程で見出された発明である。
本発明の主な構成は、次のとおりである。
(1)コウバクニクジュヨウ(学名:Cistanche deserticola Y. C. Ma)エキスを含有し、生体機能を活性化し、高齢者の疲労感を軽減し、免疫機能を活性化し、動脈硬化度を改善する組成物。
(2)生体機能の活性化が免疫機能の活性化である(1)の組成物。
(3)組成物が、コウバクニクジュヨウ(学名:Cistanche deserticola Y. C. Ma)エキスに加えて、ビタミンE、コエンザイムQ10、フコイダン、亜鉛、ビタミンB6を含有するものである(1)又は(2)の組成物。
(4)組成物の形態が薬剤である(1)乃至(3)のいずれかに記載の組成物。
(5)組成物の形態が食品又は飲料である(1)乃至(3)のいずれかに記載の組成物。
本発明の実施により生体機能を活性化し、高齢者の疲労感を軽減し、免疫機能を活性化し、動脈硬化度を改善する組成物を提供することができる。
本発明の組成物を投与したヒトの12週間後の細胞性免疫の変化を示すグラフ
本発明は、コウバクニクジュヨウから抽出した抽出物に細胞性免疫を活性化し、高齢者の疲労感を軽減し、動脈硬化度を改善する作用があることを究明し完成した発明である。
コウバクニクジュヨウは、食品又は生薬として用いられているので、安全に服用することができる。またエキスの安全性についても下記に述べるように全く問題はなく、食品としての安全性を満たしている。
コウバクニクジュヨウ(学名:Cistanche deserticola Y. C. Ma)は、中国の内モンゴルなど西域の乾燥地帯で採取される寄生植物である。
本発明の組成物は、コウバクニクジュヨウの肉質茎、又はそれを、水、低級脂肪族アルコールもしくはその含水物により抽出して得られる抽出液又は抽出エキスを主な有効成分とするものである。
コウバクニクジュヨウの肉質茎をそのまま、または粉砕、破砕、切断、すりつぶしなどによる形状変化を行ったもの、あるいは乾燥などの調製を実施したものを用いることができる。抽出液又は抽出エキスの調製には、コウバクニクジュヨウの肉質茎の乾燥品で、粉砕、破砕、切断、すりつぶしなどによる形状変化を行ったもの(抽出材料)を用いると抽出効率の面で好ましい。抽出液又は抽出エキスを得るために用いられる溶媒は水及び/又はアルコール類が挙げられる。アルコールとしては、炭素数1〜4の低級アルコール類が挙げられ、具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノールもしくはこれらの混液またはこれらの水を含有する含水アルコール等が挙げられる。なかでもエタノールが好ましい。これらの抽出溶媒は抽出材料に対して、1〜50倍(容量)程度が用いられる。
抽出温度は、室温〜溶媒の沸点の間で任意に設定できるが、抽出溶媒を振盪下もしくは非振盪下または還流下に、上記の抽出材料を上記の抽出溶媒に浸漬することによって行うのが適当である。抽出材料を振盪下に浸漬する場合には、30分間〜10時間程度行うのが適当であり、非振盪下に浸漬する場合には、1時間〜20日間程度行うのが適当である。また、抽出溶媒の還流下に抽出するときは、30分間〜数時間加熱還流するのが好ましい。抽出操作は、同一材料について1回だけ行ってもよいが、複数回、例えば2〜5回程度繰り返すのが好ましい。
本発明は、抽出液をそのまま、また、抽出液を濃縮して抽出エキスにしてもよい。濃縮は、低温で減圧下に行うのが好ましい。なお、濃縮する前にろ過して濾液を濃縮してもよい。また、抽出エキスは、濃縮したままの状態であってもよいし、粉末状又は凍結乾燥品等としてもよい。濃縮する方法、粉末状及び凍結乾燥品とする方法は、当該分野で公知の方法を用いることができる。
本発明は、液体又は半固形、固形の製品、具体的には散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤又は液剤等のほか、抽出物等を他の剤と混合して用いることができる。
抽出液もしくは抽出エキス使用量は、濃縮、精製の程度、活性の強さ等、使用目的、対象疾患や自覚症状の程度、使用者の体重、年齢等によって適宣調整することができ、例えば、成人1回につき抽出液又は抽出エキスでは精製度や水分含量等に応じて、1mg〜20g程度が挙げられ、乾燥エキスでは1mg〜10g程度が挙げられる。
コウバクニクジュヨウエキスに加えて、他の活性成分を添加することができる。例えば免疫機能をさらに活性化させるために、生体の免疫反応を強化する物質を添加することができる。例えば、β1−3グルカンなどの多糖類や硫酸多糖類などを例示することができる。特に好ましいものとして、海草由来の硫酸多糖であるフコイダンを例示することができる。フコイダンは抗癌効果が注目されているが、本発明の組成物に用いると細胞性免疫を増強する。特にコウバクニクジュヨウエキスのNK細胞活性増強効果を増大させることができる。フコイダンを使用する場合は、コウバクニクジュヨウに対して1乃至100質量%添加することができる。特に好ましくはコウバクニクジュヨウエキスに対して1〜20質量%である。また、ピリドキシン(ビタミンB6)のように、抗体産生や免疫細胞であるリンパ球の走化性に関与する成分を添加することも可能である。ピリドキシンを添加する場合、コウバクニクジュヨウエキスに対して0.1乃至10質量%を添加することができる。ピリドキシンは蛋白質のグリケーションに伴う細胞の機能低下を抑制することができる。
さらに、本発明の組成物には、脂質の酸化系を介して細胞性免疫を改善する目的でビタミンEを添加することができる。ビタミンEはα―トコフェロール換算で、コウバクニクジュヨウエキスに対して10乃至300質量%の割合で添加することができる。特に好ましくはコウバクニクジュヨウエキスに対して100乃至200質量%である。
さらにまた、免疫アジュバントとして機能する、ユビキノン(コエンザイムQ10)を添加することができる。ユビキノンは、コウバクニクジュヨウエキスに対して10乃至100質量%、特に好ましくはコウバクニクジュヨウに対して30乃至80質量%である。
さらにまた、必須元素である亜鉛を添加することもできる。亜鉛は、生体内代謝の中心となる酵素系に関与する元素であるとともに、免疫応答のシグナルの伝達物質として作用している。亜鉛はコウバクニクジュヨウエキスに対して5乃至50質量%を添加することができる。特に好ましくは、コウバクニクジュヨウに対して10乃至20質量%である。
上記のような組成物は、そのまま、あるいは各種添加剤を使用して錠剤、カプセル剤、散財、顆粒剤とすることができる。また、パンやケーキなどに添加することもできる。また果汁や甘味料、酸味料とともに水に溶解または分散させて飲料とすることもできる。
以下に、実施例を示し、本発明をより詳細に説明する。
コウバクニクジュヨウエキスの調製方法
コウバクニクジュヨウの木質部の乾燥物10kgを粉砕し、これに70%エタノールを60kgを加え、1時間回流抽出を行い、アルコール画分を回収した。残渣に70%エタノールを40kg加え、同じく1時間回流抽出を行った。アルコール画分を回収し、アルコール画分を合わせて、低温で減圧濃縮しアルコール及び水分を蒸散させ、油状の残渣を全て回収した。この抽出画分を、コウバクニクジュヨウエキスとした。
表1の処方に賦形剤(油)を加え、溶解又は分散させ、これをゼラチンソフトカプセルで包埋充填し、カプセル剤を調製した。
〔ヒト投与試験〕
方法
・対象
対象は重篤な疾患を有さない65歳以上から80歳未満の者25名(68.4±3.5歳、BMI 22.7±3.2)(男性13名、女性12名)とした。
・試験品
試験品であるコウバクニクジュヨウエキス含有食品は、上記実施例2に記載したカプセルを用いた。
・試験デザイン
試験デザインは、被験者全員が試験品を摂取するオープンラベル試験とした。摂取量はソフトカプセル1日6カプセル、1日2回(朝食後と夕食後)にわけて1回3カプセルずつ摂取した。摂取期間は12週間であった。試験開始前および12週後の計2回、以下に述べる自覚症状調査、身体計測検査、免疫機能検査、動脈硬化度検査を行った。
・検査方法
自覚症状
自覚症状の評価は、「身体の症状」と「心の症状」に分け、抗加齢QOL共通問診票(Anti-Aging QOL Common Questionnaire: AAQol)を用いてポイント1〜5の5段階に分けて評価した。本問診票は日本抗加齢医学会ホームページ(http://www.anti-aging.gr.jp/anti/clinical.html)よりダウンロードして入手した。
身体計測・理学的検査
身長、体重、血圧および、体組成測定を行った。
免疫機能
免疫機能については血液中のCD4陽性細胞数、CD8陽性細胞数、CD4/CD8比、 NK細胞活性を測定した。
動脈硬化度検査
動脈硬化検査指標として、Cardio Ankle Vascular Index(CAVI;心臓足首血管指数)およびAnkle Brachial Pressure Index(ABI;足関節上腕血圧比)、指尖加速度脈波を用いた。CAVIは血管固有の硬さ・緊張度を示し、ABIは下肢動脈の狭窄・閉塞を評価する。CAVIおよびABIの測定にはVaSeraVS-1000(フクダ電子株式会社製、東京都文京区)を用いた。また指尖加速度脈波計(ダイナパルス SDP-100、フクダ電子)を用いて指尖加速度脈波を測定、血管年齢を算出した。すなわち指標b/a, c/a, d/a, e/aを使ってSDPTGAIを算出、

男性: 血管年齢=43.5×SDPTGAI+65.9
女性: 血管年齢=41.666×SDPTGAI+61.75

の式に従い血管年齢を計算した。
・統計解析
試験結果は平均値±標準偏差として表した。摂取前と摂取12週後の比較を、ノンパラメトリックなデータに関してはWilcoxonの符号付順位検定を、パラメトリックなデータに関しては対応のあるt検定を行った。いずれも有意水準を両側検定で危険率5%未満とした。
結果
・自覚症状の評価
AAQolによる自覚症状スコアについて表2に示した。身体症状32項目中、試験前に比べ12週後に有意なスコア改善を認めた項目は「目が疲れる」、「抜け毛」の2項目であった。疲労関係の追加項目として「疲れが取れない」が2.4±1.0から12週後2.0±0.9へ有意に改善した。
・身体計測値
身体計測値の結果を表3に示した。体組成および血圧には有意な変化を認めず、脈拍数は12週後に有意に減少した。
・免疫機能
免疫機能に関する指標の変化について図1に示した。CD4,CD8については試験前に比べ12週後にCD4陽性細胞百分率が上昇、CD8陽性細胞百分率、CD8陽性細胞絶対数が有意に減少、CD4/CD8比は有意に上昇した。NK細胞活性は試験前54.0 ±17.0%から12週後60.3 ±16.4%に有意に上昇した。
・動脈硬化度検査
動脈硬化度を確認する指尖加速度脈検査ではSDPTGAIが有意に低下し、血管年齢が試験前63.6 ±8.0 歳から12週後61.0 ±7.0歳に有意に改善した(表4)。CAVIは両側とも有意に改善した。ABIには有意な変化を認めなかった。
・本試験の評価
本試験品では、高齢者がコウバクニクジュヨウエキス含有食品の摂取によって、自覚症状やQOLを改善するか否か、免疫機能を改善するか否か、動脈硬化度を改善するか否か検証を試みた。
その結果、本試験では、自覚症状としてAAQol身体症状「目が疲れる」「抜け毛」、疲労関係の追加項目として「疲れが取れない」が有意に改善していた。
免疫担当細胞のなかでT細胞は機能的に異なった細胞亜群(サブセット)に分類され、このうちCD4陽性細胞は、B細胞の免疫グロブリン産生を促進的に作用し、CD8陽性細胞は抑制する。リンパ性の悪性腫瘍や免疫不全症では、CD4陽性細胞、CD8陽性細胞の比率(CD4/CD8比)が減少するため、診断や治療経過観察のため有用な指標となる。今回の試験ではCD4陽性細胞百分率の有意な上昇、CD8陽性細胞百分率の有意な減少、CD4/CD8比の有意な上昇を認め、いずれも免疫機能が賦活化されたことを示している。
NK細胞は生体防御の初期段階で重要な役割を果たす。NK細胞活性は40歳ごろから低下し、ストレス付加によりさらに低下する。NK細胞活性が低下すると抵抗力がなくなりウイルス感染を惹起しやすくなる。今回の試験ではNK細胞活性の有意な上昇を認め、免疫機能が賦活化されたことを示している。
動脈硬化度については、指尖加速度脈波法で血管年齢の有意な改善を示し、CAVI値が有意に低下していた。これらの検査法は血管壁の器質的硬化と血管壁の緊張の双方を反映する。12週間という短い観察期間での器質的改善は困難であることから、今回の改善作用は主として血管壁の緊張が緩和されたことによる。血管緊張には血管内皮細胞由来nitric oxide (NO)とNO由来フリーラジカルのバランスが反映され、一般的に抗酸化物質は血管拡張性に作用し、フリーラジカルは血管収縮性に作用して血管を緊張させる。本試験品は、血管拡張性に作用し、血管緊張が緩和したものと考えられる。その結果、心臓の循環負荷が軽減され、脈拍数の有意な低下に至った。
本発明の組成物は、生体機能を活性化し、高齢者の疲労感を軽減し、免疫機能を活性化し、動脈硬化を改善する効果が明らかであった。
以上の試験例を総括すると、以下のとおりである。
本発明組成物を12週間経口摂取した際の、ヒトにおける有用性と安全性について検証することを目的とし、重篤な疾患を有さない高齢者(68.4±3.5歳)25例(男性13例、女性12例)を対象に無対照オープン試験を行った。自覚症状として「目が疲れる」「疲れが取れない」スコアが有意に改善した。身体計測検査では脈拍数が有意に低下した。免疫機能検査ではCD4陽性細胞百分率の上昇、CD8陽性細胞百分率の減少、CD4/CD8比の上昇、NK細胞活性の上昇など免疫機能の賦活化がみられた。動脈硬化度検査では指尖加速度脈波検査で血管年齢の有意な若返り、CAVIの有意な低下を認め、高齢者の疲労感を軽減、免疫機能を賦活化、動脈硬化度を改善することでQOL改善に貢献できることが明らかとなった。

Claims (5)

  1. コウバクニクジュヨウ(学名:Cistanche deserticola Y. C. Ma)エキスを含有し、生体機能を活性化し、高齢者の疲労感を軽減し、免疫機能を活性化し、動脈硬化度を改善する組成物。
  2. 生体機能の活性化が免疫機能の活性化である請求項1の組成物。
  3. 組成物が、コウバクニクジュヨウ(学名:Cistanche deserticola Y. C. Ma)エキスに加えて、ビタミンE、コエンザイムQ10、フコイダン、亜鉛、ビタミンB6を含有するものである請求項1又は請求項2の組成物。
  4. 組成物の形態が薬剤である請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の組成物。
  5. 組成物の形態が食品又は飲料である請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の組成物。
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