JP2008106029A - 生体内脂質過酸化抑制剤 - Google Patents

生体内脂質過酸化抑制剤 Download PDF

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潤司 田中
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Abstract

【課題】高齢者における生体内過酸化脂質の生成を抑制し、これにより、高齢者等における、虚血性疾患、老化等を効果的に予防することができる新規の生体内脂質過酸化抑制剤を提供する。
【解決手段】本発明の生体内脂質過酸化抑制剤は、ニラの花、ニラの種子、並びにニラの花及び/又は種子の抽出物、から選ばれる少なくとも1種を有効成分とすることを特徴とする。また、前記ニラの種子は、脱脂したものであることが好ましい。更に、本発明の生体内脂質過酸化抑制剤は、飲食品、医薬品、哺乳類動物用飼料、皮膚外用剤に有効成分として含有することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は優れた過酸化脂質生成抑制剤及び該抑制剤を含有する組成物に関するものである。更に、本発明は、医薬品、医薬部外品、化粧品、飲食品及び飼料等の分野に利用可能な脂質過酸化抑制剤に関するものである。
近年、生体内で生成される活性酸素等が、不飽和脂肪酸と反応して過酸化脂質を生じ、これが人体に悪影響を及ぼすことが明らかとなってきている。例えば、過酸化脂質やその酸化分解物は、核酸やタンパクに作用し、動脈硬化、高血圧症、それらにより発症する血管障害、肝機能障害、網膜症及び白内障などを引き起こす。特に皮膚は生体の最外層に位置し、外部環境に最も曝露されやすい部位である。このため、紫外線などの環境因子の刺激を直接受けており、活性酸素の生成による過酸化脂質の異常産生が、シミ・ソバカス等の色素沈着、炎症、浮腫、壊死、老化等の原因となっていることが知られている。
このために、従来より過酸化脂質の異常生成を改善する為の薬剤の探索研究が、広く行われている。代表的なものでは、天然物由来のものとして、脂溶性のトコフェノール(ビタミンE)や、水溶性のアスコルビン酸(ビタミンC)があり、合成化合物としてBHT(3,5−tert−butyl−4−hydroxytolen)やBHA(2,(3)−tert−butyl−hydroxyanysol)等が挙げられるが、その効果は満足できるものではない。更に、合成化合物は安全性の面で問題がある。
そこで、種々の生薬抽出物を用いて効果の高い過酸化脂質生成抑制物質を得ようとする試みが数多くなされている。
一方、ネギ属(Allium属)植物(タマネギ、ギョウジャニンニク、長ネギ等)は、数多くの野菜の中でも最も多く消費されているものの一つで、近年生活習慣病の予防効果について多数の研究がなされ、脳梗塞・心筋梗塞などの動脈硬化症の予防、発ガン予防、抗糖尿病や脂質代謝改善などに有効であることが明らかにされつつある。
このような背景の下、本発明者は、ネギ属のニラの花や種子に含まれる成分に特に生体内の過酸化脂質の生成を抑制する作用を有することを見出し、また、高齢マウス(ddy,雄,8ヶ月齡)にて、強い過酸化脂質の生成を抑制する作用を有し、これにより、特に高齢者等における、虚血性疾患、糖尿病等の生活習慣病、過酸化脂質の生成による種々の細胞機能障害、老化等を予防することができることを見出して本発明を完成させた。
即ち、本発明は、特に、高齢者における生体内過酸化脂質の生成を抑制し、これにより、高齢者等における、虚血性疾患、糖尿病等の生活習慣病、過酸化脂質の生成による種々の細胞機能障害、老化等を効果的に予防することができる新規の生体内脂質過酸化抑制剤を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の生体内脂質過酸化抑制剤は、ニラの花、ニラの種子、並びにニラの花及び/又は種子の抽出物、から選ばれる少なくとも1種を有効成分とすることを特徴とする。
また、前記ニラの種子は、脱脂したものであることが好ましい。
更に、本発明の生体内脂質過酸化抑制剤は、飲食品、医薬品、哺乳類動物用飼料、皮膚外用剤に有効成分として含有することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の生体内脂質過酸化抑制剤は、ニラ(Allium tuberosum)及び/又はその抽出物を有効成分とすることを特徴とする。
上記「ニラ」は、ユリ科ネギ属の多年草の緑黄色野菜である。鱗茎は長卵形で、鱗茎の下には短い根茎がある。多数に株分かれして葉を伸ばす。葉の長さは20〜30cmで束生する。形は線形で扁平であり、ネギのように円筒形にはならない。夏には葉の間から30〜40cmほどの花茎を伸ばす。花期は8〜10月頃で、半球形の散形花序で白い小さな花を20〜40個もつける。花弁は3枚だが苞が3枚あり、花弁が6枚あるように見える。雄しべは6本、子房は3室になっている。子房は熟するとわれて黒色の小さな種を散布する。中国西部が原産。株分けまたは種によって増やす。全草に独特の匂いがあり、匂いの原因物質は硫化アリルなどの硫黄化合物である。ビタミンAをはじめとするビタミン類やミネラルを豊富に含むことが知られている。葉は、韮白(きゅうはく)という生薬で強精、強壮作用があることが知られ、種子は、韮子(きゅうし)という生薬で腰痛、頻尿等に効くことが知られている。
本発明では、ニラの花及び種子を用いることを特徴としている。このとき、花及び種子の両方を用いても良いし、何れか一方を用いても良い。また、これらのうち特に種子を用いることが好ましい。脂質過酸化抑制機能を有する有効成分をより高濃度に得ることができるからである。
また、本発明は、ニラの花や種子を用いるものであれば特に限定されず、ニラの花や種子をそのまま用いても良いが、ニラの花や種子の抽出物を用いることが好ましい。ニラの花や種子に含有される過酸化脂質抑制作用を有する有効成分をより高濃度に得ることができるからである。
また、ニラの種子(以下「ニラ種子」という)の抽出物を用いる場合、ニラ種子から有効成分を抽出する方法は特に限定されず、極性溶媒抽出及び超臨界抽出等が挙げられる。
また、極性溶媒にて抽出する場合、抽出原料として、ニラ種子をそのまま用いても良いが、脱脂したニラ種子を用いても良い。有効成分を容易に抽出することができるからである。
このとき、脱脂方法としては、例えば、ニラ種子を圧搾して油分を分離するだけでも良いし、上記油分を分離した後、圧搾物の残留油分を脱脂用溶媒(脂溶性有機溶媒)により抽出分離しても良い。更に、ニラ種子を粉砕して、脱脂用溶媒(脂溶性有機溶媒)を用いて抽出分離しても良い。
このとき、好ましい脱脂用溶媒としては、n−ヘキサン、アセトン等が挙げられる。特に、n−ヘキサンを用いることが好ましい。抽出油分を食用油として使用し得るとともに、脱脂ニラ種子の抽出物を食品素材等に利用しやすくなるからである。尚、これらの脱脂用の溶媒は、1種のみを用いても良いし2種以上併用しても良い。
ニラ種子から有効成分を抽出する方法は特に限定されず、たとえば、極性溶媒抽出、超臨界抽出等が挙げられる。尚、これらのうちの何れか一方のみを行っても良いし、これらの両方を行っても良い。また、抽出を行う回数は特に限定されない。
更に、極性溶媒抽出にて抽出する場合、用いる極性溶媒は特に限定されないが、たとえば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、酢酸、酢酸エチル、エーテル、ヘキサン等が挙げられる。これらのうち、水、エタノールが好ましい。特に、含水エタノールを用いることが好ましい。尚、これらは1種のみ用いても良いし、2種以上併用しても良い。
抽出溶媒として水を使用する場合には、抽出温度20〜100℃、好ましくは80〜100℃程度で行うとよい。これは、抽出温度が低すぎると、有効成分が抽出されにくいためである。抽出用の水の種類は、特に限定されず、水道水、蒸留水、ミネラル水、アルカリイオン水等を使用することができる。
抽出溶媒として含水エタノールを使用する場合、エタノール濃度30〜90wt%であることが好ましい。30wt%程度よりも少ないか、90wt%を超えると、有効成分の抽出量が低下しやすくなるからである。また、抽出温度は、20〜80℃、好ましくは50〜80℃程度で行うとよい。なお、含水エタノール抽出は、有効成分の含有率を向上させるため、種々の濃度で繰り返すとよい。
また、極性溶媒にて抽出する場合、その抽出方法としては、連続抽出、浸漬抽出、向流抽出等の任意の方法を採用することができ、室温ないし還流加熱下において任意の装置を使用することができる。また、上記抽出方法等を組み合わせても良い。
具体的な方法としては、抽出溶媒を満たした処理槽に抽出原料を投入し、攪拌しながら有効成分を溶出させる。例えば、抽出溶媒として水または含水エタノールを用いる場合には、抽出原料の5〜100倍量程度(重量比)の極性溶媒を使用し、30分〜5時間程度抽出を行う。溶媒中に有効成分を溶出させた後、ろ過して抽出残渣を除くことによって、抽出液を得る。その後、常法に従って抽出液に希釈、濃縮、乾燥、精製等の処理を施し、生体内脂質過酸化抑制剤とする。
なお、精製方法としては、例えば、活性炭処理、樹脂吸着処理、イオン交換樹脂、液−液向流分配等の方法が挙げられるが、食品等に添加する場合には大量に使用するものではないから、未精製のままで使用してもよい。
また、超臨界抽出により抽出を行う場合、用いる超臨界流体は特に限定されないが、たとえば、二酸化炭素及び水等が挙げられる。尚、これらは1種のみを用いても良いし、2種類以上併用しても良い。また、これらのうち特に二酸化炭素が好ましい。より容易に有効成分を抽出することができるからである。また、このときの抽出方法は、公知の方法にて行えばよい。
本発明の生体内脂質過酸化抑制剤は、各種飲食品の素材として使用することができる。飲食品としては、例えば、食用油(サラダ油)、菓子類(ガム、キャンディー、キャラメル、チョコレート、クッキー、スナック、ゼリー、グミ、錠菓等)、麺類(そば、うどん、ラーメン等)、乳製品(ミルク、アイスクリーム、ヨーグルト等)、調味料(味噌、醤油等)、スープ類、飲料(ジュース、コーヒー、紅茶、茶、炭酸飲料、スポーツ飲料等)をはじめとする一般食品や、健康食品(錠剤、カプセル等)、栄養補助食品(栄養ドリンク等)が挙げられる。これらの飲食品に本発明の生体内脂質過酸化抑制剤を適宜配合するとよい。
これら飲食品には、その種類に応じて種々の成分を配合することができ、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤等の食品素材を使用することができる。さらに、健康維持機能をもった本生体内脂質過酸化抑制剤には、他の抗酸化物質や健康食品素材などの配剤、例えば、抗酸化物質(還元型アスコルビン酸(ビタミンC)、ビタミンE、還元型グルタチン、トコトリエノール、ビタミンA誘導体、リコピン、ルテイン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、フコキサンチン、尿酸、ユビキノン、コエンザイムQ10、葉酸、ニンニクエキス、アリシン、セサミン、リグナン類、カテキン、イソフラボン、カルコン、タンニン類、フラボノイド類、クマリン、イソクマリン類、ブルーベリーエキス)、健康食品素材(V.(ビタミン)A、V.B1、V.B2、V.B6、V.B12、V.C、V.D、V.E、V.P、コリン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸カルシウム、EPA、オリゴ糖、食物繊維、スクアレン、大豆レシチン、タウリン、ドナリエラ、プロテイン、オクタコサノール、DHA、卵黄レシチン、リノール酸、ラクトフェリン、マグネシウム、亜鉛、クロム、セレン、カリウム、ヘム鉄、カキ肉エキス、キトサン、キチンオリゴ糖、コラーゲン、コンドロイチン、ウコン、カンゾウ、クコシ、ケイヒ、サンザシ、生姜、霊芝、シジミエキス、スッポン、カンゾウ、クコシ、ケイヒ、サンザシ、生姜、霊芝、オオバコ、カミツレ、カモミール、セイヨウタンポポ、ハイビスカス、ハチミツ、ボーレン、ローヤルゼリー、ライム、ラベンダー、ローズヒップ、ローズマリー、セージ、ビフィズス菌、フェーカリス菌、ラクリス、小麦胚芽油、ゴマ油、シソ油、大豆油、中鎖脂肪酸、アガリクス、イチョウ葉エキス、ウコン、コンドロイチン、玄米胚芽エキス、レイシ、タマネギ、DHA、 EPA、 DPA、甜茶、冬虫夏草、ニンニク、蜂の子、パパイヤ、プーアル、プロポリス、メグスリの木、ヤブシタケ、ロイヤルゼリー、ノコギリヤシ、ヒアルロン酸、コラーゲン、ギャバ、ハープシールオイル、サメ軟骨、グルコサミン、レシチン、ホスファチジルセリン、田七ニンジン、桑葉、大豆抽出物、エキナセア、エゾウコギ、大麦抽出物、オリーブ葉、オリーブ実、ギムネマ、バナバ、サラシア、ガルシニア、キトサン、セントジョーンズワート、ナツメ、ニンジン、パッションフラワー、ブロッコリー、プラセンタ、ハトムギ、ブドウ種子、ピーナッツ種皮、ビルベリー、ブラックコホシュ、マリアアザミ、月桂樹、セージ、ローズマリー、ラフマ、黒酢、ゴーヤー、マカ、紅花、亜麻、ウーロン茶、花棘、カフェイン、カプサイシン、キシロオリゴ糖、グルコサミン、ソバ、シトラス、食物繊維、プロテイン、プルーン、スピルリナ、大麦若葉、核酸、酵母、椎茸、梅肉、アミノ酸、深海鮫抽出物、ノニ、カキ肉、スッポン、シャンピニオン、オオバコ、アセロラ、パイナップル、バナナ、モモ、アンズ、メロン、イチゴ、ラズベリー、オレンジ、フコイダン、メシマコブ、クランベリー、コンドロイチン硫酸、亜鉛、鉄、セラミド、シルクペプチド、グリシン、ナイアシン、チェストツリー、L-システイン、赤ワイン葉、ミレット、ホーステール、ビオチン、センテラアジアティカ、ハスカップ、ピクノジェノール、フキ、ルバーブ、クローブ、ローズマリー、カテキン、プーアル、クエン酸、ビール酵母、メリロート、ブラックジンガー、ショウガ、ガジュツ、ナットウキナーゼ、ベニコウジ、トコトリエノール、ラクトフェリン、シナモン、韃靼ソバ、ココア、ユズ種子エキス、シソの実エキス、ライチ種子エキス、月見草エキス、黒米エキス、α−リポ酸、ギャバ、生コーヒー豆エキス、フキエキス、キウイ種子エキス、温州みかんエキス、アカショウガエキス、アスタキサンチン、クルミエキス)なども配合することができる。
具体的な製法としては、生体内脂質過酸化抑制剤を粉末セルロースとともにスプレードライまたは凍結乾燥し、これを粉末、顆粒、打錠または溶液にすることで容易に飲食品(インスタント食品等)に含有させることができる。また、生体内脂質過酸化抑制剤を、例えば、油脂、エタノール、グリセリンあるいはこれらの混合物に溶解して液状にし、飲料に添加するか、固形食品に添加することが可能である。必要に応じてアラビアガム、デキストリン等のバインダーと混合して粉末状あるいは顆粒状にし、飲料に添加するか固形食品に添加することも可能である。
本発明の生体内脂質過酸化抑制剤を飲食品に適用する場合の添加量としては、健康を維持することが主な目的であるので、飲食品に対して有効成分の含量が合計1〜20wt%であるのが好ましい。
本発明の生体内脂質過酸化抑制剤は、薬品(医薬品および医薬部外品を含む。)の素材として用いてもよい。薬品製剤用の原料に、本発明の生体内脂質過酸化抑制剤を適宜配合して製造することができる。本発明の生体内脂質過酸化抑制剤に配合しうる製剤原料としては、例えば、賦形剤(ブドウ糖、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等)、結合剤(蒸留水、生理食塩水、エタノール水、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等)、崩壊剤(アルギン酸ナトリウム、カンテン、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖、アラビアゴム末、ゼラチン、エタノール等)、崩壊抑制剤(白糖、ステアリン、カカオ脂、水素添加油等)、吸収促進剤(第四級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等)、吸着剤(グリセリン、デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、硅酸等)、滑沢剤(精製タルク、ステアリン酸塩、ポリエチレングリコール等)などが挙げられる。
本発明による生体内脂質過酸化抑制剤の投与方法は、一般的には、錠剤、丸剤、軟・硬カプセル剤、細粒剤、散剤、顆粒剤、液剤等の形態で経口投与することができるが、非経口投与であってもよい。非経口剤として投与する場合は、溶液の状態、または分散剤、懸濁剤、安定剤などを添加した状態で、ハップ剤、ローション剤、軟膏剤、チンキ剤、クリーム剤などの剤形で適用することができる。
投与量は、投与方法、病状、患者の年齢等によって変化し得るが、大人では、通常、1日当たり有効成分として0.5〜1000mg、子供では通常0.5〜500mg程度投与することができる。
また、本発明の生体内脂質過酸化抑制剤は、哺乳類の動物用飼料に含有することができる。上記動物用飼料は、上記飲食品と同様の方法にて含有することができる。また、上記動物用飼料は、使用する動物は特に限定されず、例えば、牛、豚等の家畜用動物、犬、猫、ハムスタ等の伴侶動物(ペットとして飼われている動物)等にも使用することができる。
また、例えば、伴侶動物の飼料として、穀粉、食肉等を用いることができる。このとき、穀粉としては、小麦粉、米粉、ライ麦粉、えんばく粉、ひえ粉、あわ粉、トウモロコシ粉、大豆粉などが例示でき、これらの穀粉は2種以上を併用してもよい。穀粉を使用することにより、伴侶動物に炭水化物などの栄養素を供給することができる。上記の穀粉の中で小麦粉を使用するのが最も好ましく、小麦粉としては、強力粉、中力粉、薄力粉を単独又は適宜組み合わせて使用することができ、また係る小麦粉と他の穀粉を併用してもよい。更に、加熱処理後の動物用飼料の弾力を調整するために、小麦粉と小麦グルテン、大豆蛋白質などを組み合わせてもよい。なお、小麦粉に含まれるグルテンに由来する網目構造は、加熱処理されると、膨化した組織構造を構成することができ、食感の改善に寄与する。
本発明で使用される食肉は特に限定されず、鶏肉、豚肉、牛肉、羊肉、山羊肉、兎肉、七面鳥肉、馬肉などを使用するこができるが、風味の点から鶏肉が好適に使用される。上記の食肉は常法により家畜類を屠殺し解体して得られる。なお、中間水分又は低水分状態の製品の品質劣下は主に脂肪の酸化により生じるので、使用する食肉は脂肪含量が少ないか脂肪を取り除いた赤身肉が好適に使用される。また、食肉の共存は、良質の動物性蛋白質の強化と共に伴侶動物に対する嗜好性の改善を図ることができる。
伴侶動物の飼料は種々の方法により調製することができるが、好ましい方法としては、穀粉(好ましくは小麦粉)及び食肉を含有した練りあがり原料混合物(以下、「ドウ」という。)を調製し、成形後、加熱処理する方法が例示できる。ドウ中の穀粉及び食肉の組成は特に限定されないが、通常、穀粉5〜60%程度、好ましくは10〜50%程度、食肉5〜80%程度、好ましくは20〜50%程度、及び必要量の水からなるように調整される。また、Aw調整剤を使用する場合には、当該Aw調整剤は5〜30%程度、好ましくは10〜20%程度となるように添加される。なお、水の使用量は、ドウが混練・成形できる程度に、穀粉、食肉、Aw調整剤などの使用量に応じて適宜調整すればよい。
ドウの調製方法は特に限定されないが、好ましくは、まず食肉をサイレントカッター、チョッパーなどにより細挽する。この際、細挽した食肉に気泡が十分に含まれるように細切しておくのが好ましい。ついで、細挽した食肉に、穀粉、水及び必要に応じてAw調整剤などを添加し、十分に混練して気泡を含有させることにより含泡体ドウを調製することができる。ドウの調製に際して、起泡剤を添加してもよく、特に穀粉として小麦粉以外の穀粉を使用する場合には起泡剤を使用するのが好ましい。起泡剤の添加により、ドウ中に微細な気泡を均一に含有させることができる。起泡剤としては各種起泡剤が使用できるが、気泡の安定性などの点から、大豆蛋白系起泡剤及び/又は酵素分解大豆蛋白系起泡剤を使用するのが好ましい。
かくして調製されたドウを成形し、加熱処理することにより、本発明の伴侶動物の飼料が得られる。ドウの成形は、本発明の伴侶動物用飼料を伴侶動物が食する際の食べ易さ、飼い主の取扱い易さなどに応じて適宜な形状に成形すればよく、例えば、板状、スティック状、円板状、ドーナツ状、ハート形状などが例示される。また、同一の配合から調製したドウから、各々異なる色調の色素で染色し、又は野菜又はフルーツなどを配合して異なる外観の複数のドウを調製し、それらを多層状又は同心円状に組み合わせて成形することもできる。
成形されたドウの加熱手段は特に限定されず、例えば、オーブン加熱、マイクロ波加熱などが例示される。これらの加熱方法は公知であり、常法に準じて加熱処理を行えばよい。加熱処理後の飼料の水分含量は、通常20〜40%程度である。上記の加熱処理により、水分の蒸発と気泡の膨張によりドウは膨化し、また短時間に水分が蒸発するのでAwが低下し、保存性が向上する。また、穀粉として小麦粉を使用した場合には、加熱処理により、小麦粉に含まれるグルテンに由来する網目構造が固定化し、食感が改善される。なお、オーブン加熱の場合には、飼料に独特の色調(狐色)や香気を生じさせることができる利点があり、一方、マイクロ波加熱による場合には、ドウの内部から加熱することができるので、均質に膨化させることが可能であり、均一な気泡を有する飼料を得ることができる利点がある。上記の加熱処理に際して、得られた飼料のAwが0.6〜0.9の範囲になるように調整するのが好ましい。前述のように、Awをこの範囲に調整することより、飼料の保存性を著しく高めることができる。
かくして得られた上記伴侶動物の飼料は、パン状の性状を有する飼料であり、ソフトな食感と適度な柔軟性と弾力性を有するので、幼犬、老齢犬や猫などの歯の弱い伴侶動物の飼料、おやつなどとして好適である。勿論、健常な成犬や成猫の飼料、おやつなどとしても利用することができる。上記動物用飼料は、包装容器に適当量を収納し、密封することにより製品化される。包装容器としては、酸素ガス非透過性の包材を使用するのが好ましい。包装の形態としては、真空包装、不活性ガス充填包装などが例示されるが、脱酸素剤(例えば、エージレスTM等)と共に不活性ガス充填包装するのが好ましい。係る包装形態によれば、保存期間中における酸素による品質劣化と微生物の増殖を防止することができる。
また、上記伴侶動物の飼料は、例えば、使用する食肉又はドウには、当業者が慣用的に用いている添加物(例えば、食塩、重合リン酸塩、エリソルビン酸ナトリウム等の酸化防止剤、植物性蛋白質、脱脂粉乳、カゼインナトリウム、卵白、グルテン、貝殻粉、骨粉、ビタミン類、ミネラル類、微量元素、調味料、香料、色素、保存料、pH調整剤等)及び/又は野菜やフルーツを添加することもできる。また、ドウを板状に成形し加熱処理し、その後にスティック状、円板状、ドーナツ状、ハート形状などに切断して飼料を調製してもよい。更に、使用する食肉又はドウに、各種のビタミン類やミネラル類などを配合し、犬又は猫のNRC栄養基準に合致させることもできる。
本発明の本発明の生体内脂質過酸化抑制剤は、皮膚外用剤(化粧品、医薬品および医薬部外品を含む。)として用いても、脂質過酸化抑制作用を期待することができる。
本発明の生体内脂質過酸化抑制剤を配合しうる皮膚外用剤の形態としては、例えば、乳液、石鹸、洗顔料、入浴剤、クリーム、乳液、化粧水、オーデコロン、ひげ剃り用クリーム、ひげ剃り用ローション、化粧油、日焼け・日焼け止めローション、おしろいパウダー、ファンデーション、香水、パック、爪クリーム、エナメル、エナメル除去液、眉墨、ほお紅、アイクリーム、アイシャドー、マスカラ、アイライナー、口紅、リップクリーム、シャンプー、リンス、染毛料、分散液、洗浄料等が挙げられる。
また、本発明の生体内脂質過酸化抑制剤を配合しうる医薬品または医薬部外品の形態としては、軟膏剤、クリーム剤、外用液剤等が挙げられる。
上記形態の皮膚外用剤には、本発明による生体内脂質過酸化抑制剤の他に、その脂質過酸化抑制作用を損なわない範囲で化粧品、医薬部外品などの皮膚外用剤に配合される成分、油分、高級アルコール、脂肪酸、紫外線吸収剤、粉体、顔料、界面活性剤、多価アルコール・糖、高分子、生理活性成分、溶媒、酸化防止剤、香料、防腐剤等を配合することができる。
例を以下に羅列するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
(1)油分の例
エステル系の油相成分:トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、2-エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、パルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸ブチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソセチル、セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル、ネオペンタン酸イソアラキル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリ2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、カプリル酸セチル、ラウリン酸デシル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、オレイン酸デシル、リシノレイン酸セチル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソセチル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソセチル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸オクチルドデシル、リノール酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、2-エチルヘキサン酸セトステアリル、2-エチルヘキサン酸ステアリル、イソステアリン酸ヘキシル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリカプリル酸グリセリル、トリウンデシル酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、オクタン酸イソステアリル、イソノナン酸オクチル、ネオデカン酸ヘキシルデシル、ネオデカン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸オクチルデシル、ポリグリセリンオレイン酸エステル、ポリグリセリンイソステアリン酸エステル、炭酸ジプロピル、炭酸ジアルキル(C12-18)、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリイソアラキル、クエン酸トリイソオクチル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、乳酸オクチルデシル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリオクチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ヒドロキシステアリン酸2-エチルヘキシル、コハク酸ジ2-エチルヘキシル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジオクチル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、オレイン酸ジヒドロコレステリル、イソステアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソセチル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸ステアリル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソステアリル等が挙げられる。
炭化水素系の油相成分:スクワラン、流動パラフィン、α-オレフィンオリゴマー、イソパラフィン、セレシン、パラフィン、流動イソパラフィン、ポリブテン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。
動植物油とその硬化油、および天然由来のロウ:牛脂、硬化牛脂、豚脂、硬化豚脂、馬油、硬化馬油、ミンク油、オレンジラフィー油、魚油、硬化魚油、卵黄油等の動物油およびその硬化油、アボカド油、アルモンド油、オリーブ油、カカオ脂、キウイ種子油、杏仁油、ククイナッツ油、ゴマ油、小麦胚芽油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サフラワー油、シアバター、大豆油、月見草油、シソ油、茶実油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、硬化ナタネ油、パーム核油、硬化パーム核油、パーム油、硬化パーム油、ピーナッツ油、硬化ピーナッツ油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ホホバ油、硬化ホホバ油、マカデミアナッツ油、メドホーム油、綿実油、硬化綿実油、ヤシ油、硬化ヤシ油等の植物油およびその硬化油、ミツロウ、高酸価ミツロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬化ラノリン、液状ラノリン、カルナバロウ、モンタンロウ等のロウ等が挙げられる。
シリコーン系の油相成分:ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルシクロシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチルセチルオキシシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルステアロキシシロキサン共重合体、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、アミノ変性シリコーン油、アミノ変性オルガノポリシロキサン、ジメチコノール、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴム等が挙げられる。
フッ素系の油相成分:パーフルオロポリエーテル、フッ素変性オルガノポリシロキサン、フッ化ピッチ、フルオロカーボン、フルオロアルコール、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
(2)高級アルコールの例
ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、2-エチルヘキサノール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等が挙げられる。
(3)脂肪酸の例
カプリル酸、カプリン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、エルカ酸、2-エチルヘキサン酸等が挙げられる。
(4)紫外線吸収剤の例
パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸アミル、パラアミノ安息香酸エチルジヒドロキシプロピル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸オクチル、パラアミノ安息香酸オクチルジメチル、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸オクチル、サリチル酸トリエタノールアミン、サリチル酸フェニル、サリチル酸ブチルフェニル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸ホモメンチル、ケイ皮酸ベンジル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ2-エチルヘキサン酸グリセリル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシヒドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩、ジイソプロピル・ジイソプロピルケイ皮酸エステル混合物、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、ヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸及びその塩、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ヒドロキシオクトキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、2、4、6-トリアニリノ-p-(カルボ-2-エチルヘキシル-1-オキシ)-1、3、5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、メチル-O-アミノベンゾエート、2-エチルヘキシル-2-シアノ-3、3-ジフェニルアクリレート、フェニルベンゾイミダゾール硫酸、3-(4-メチルベンジリデン)カンフル、イソプロピルジベンゾイルメタン、4-(3、4-ジメトキシフェニルメチレン)-2、5-ジオキソ-1-イミダゾリジンプロピオン酸2-エチルヘキシル等、およびこれらの高分子誘導体やシラン誘導体等が挙げられる。
(5)粉体・顔料の例
赤色104号、赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号ALレーキ、黄色203号BAレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、テフロン(登録商標)パウダー、シリコーンパウダー、ポリメタクリル酸メチルパウダー、セルロースパウダー、デンプン、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の高分子、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、板状硫酸バリウム等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ等の無機粉体、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛等の金属セッケン、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素等が挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状等)および粒子径に特に制限はない。なおこれらの粉体は、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N-アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属セッケン処理、アミノ酸処理、レシチン処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等によって事前に表面処理されていてもいなくても構わない。
(6)界面活性剤の例
アニオン性界面活性剤:脂肪酸セッケン、α-アシルスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、POEアルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキルリン酸塩、POEアルキルリン酸塩、アルキルアミドリン酸塩、アルキロイルアルキルタウリン塩、N-アシルアミノ酸塩、POEアルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルスルホ酢酸ナトリウム、アシル化加水分解コラーゲンペプチド塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤:塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セトステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベヘニン酸アミドプロピルジメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラノリン誘導体第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤:カルボキシベタイン型、アミドベタイン型、スルホベタイン型、ヒドロキシスルホベタイン型、アミドスルホベタイン型、ホスホベタイン型、アミノカルボン酸塩型、イミダゾリン誘導体型、アミドアミン型等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤:プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビット脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POEアルキルエーテル、POE脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油、POEヒマシ油、POE・POP共重合体、POE・POPアルキルエーテル、ポリエーテル変性シリコーンラウリン酸アルカノールアミド、アルキルアミンオキシド、水素添加大豆リン脂質等が挙げられる。
天然系界面活性剤:レシチン、サポニン、糖系界面活性剤等が挙げられる。
(7)多価アルコール、糖の例
エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、3-メチル-1、3-ブタンジオール、1、3-ブチレングリコール、ソルビトール、マンニトール、ラフィノース、エリスリトール、グルコース、ショ糖、果糖、キシリトール、ラクトース、マルトース、マルチトール、トレハロース、アルキル化トレハロース、混合異性化糖、硫酸化トレハロース、プルラン等が挙げられる。またこれらの化学修飾体等も使用可能である。
(8)高分子の例
アクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合体(プラスサイズ、互応化学社製)、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体(レジン28-1310、NSC社製)、酢酸ビニル/クロトン酸/ビニルネオデカネート共重合体(28-2930、NSC社製)、メチルビニルエーテルマレイン酸ハーフエステル(ガントレッツES、ISP社製)、T-ブチルアクリレート/アクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体(ルビマー、BASF社製)、ビニルピロリドン/ビニルアセテート/ビニルプロピオネート共重合体(ルビスコールVAP、BASF社製)、ビニルアセテート/クロトン酸共重合体(ルビセットCA、BASF社製)、ビニルアセテート/クロトン酸/ビニルピロリドン共重合体(ルビセットCAP、BASF社製)、ビニルピロリドン/アクリレート共重合体(ルビフレックス、BASF社製)、アクリレート/アクリルアミド共重合体(ウルトラホールド、BASF社製)、ビニルアセテート/ブチルマレエート/イソボルニルアクリラート共重合体(アドバンテージ、ISP社製)、カルボキシビニルポリマー(カーボポール、BFGoodrich社製)、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(ペミュレン、BF Goodrich社製)等のアニオン性高分子化合物や、ジアルキルアミノエチルメタクリレート重合体の酢酸両性化物(ユカフォーマー、三菱化学社製)、アクリル酸オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体(AMPHOMER、NSC社製)等の両性高分子化合物、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートの4級化物(GAFQUAT、ISP社製)、メチルビニルイミダゾリウムクロリド/ビニルピロリドン共重合体(ルビコート、BASF社製)等のカチオン性高分子化合物、ポリビニルピロリドン(ルビスコールK、BASF社製)、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体(ルビスコールVA、BASF社製)、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体(コポリマー937、ISP社製)、ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体(コポリマーVC713、ISP社製)等のノニオン性高分子化合物等がある。また、セルロースまたはその誘導体、ケラチン及びコラーゲンまたはその誘導体、アルギン酸カルシウム、プルラン、寒天、ゼラチン、タマリンド種子多糖類、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、グアーガム、アラビアゴム、結晶セルロース、アラビノガラクタン、カラヤガム、トラガカントガム、アルギン酸、アルブミン、カゼイン、カードラン、ジェランガム、デキストラン等の天然由来高分子化合物も好適に用いることができる。
(9)生理活性成分の例
生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、美白成分、抗疲労用組成物、老化防止剤、紫外線防御剤、スリミング剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、発毛剤、育毛剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。これらの好適な配合成分の例としては、例えばアシタバエキス、アボカドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、キナエキス、キューカンバ-エキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セ-ジエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、パセリエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
また、デオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子、アミノ酸、加水分解ペプチド、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイ、トリメチルグリシンなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、フィトスフィンゴシン、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分、ε-アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β-グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコールチゾン等の抗疲労用組成物、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4-アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、トコフェロール、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、α-ヒドロキシ酸、β-ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ-オリザノール、ビタミンE誘導体などの血行促進剤、レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤、アルブチン、コウジ酸、プラセンタエキス、イオウ、エラグ酸、リノール酸、トラネキサム酸、グルタチオン等の美白剤、セファランチン、カンゾウ抽出物、トウガラシチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸ピリドキシン、DL-α-トコフェロール、酢酸DL-α-トコフェロール、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、パントテン酸カルシウム、D-パントテニルアルコール、アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチン、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、エストラジオール、エチニルエストラジオール、塩化カプロニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、タカナール、カンフル、サリチル酸、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタデカン酸グリセリル、L-メントール、モノニトログアヤコール、レゾルシン、γ-アミノ酪酸、塩化ベンゼトニウム、塩酸メキシレチン、オーキシン、女性ホルモン、カンタリスチンキ、シクロスポリン、ジンクピリチオン、ヒドロコールチゾン、ミノキシジル、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ハッカ油、ササニシキエキス等の育毛剤などが挙げられる。
(10)酸化防止剤の例
亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、チオジプロピオン酸ジラウリル、トコフェロール、トリルビグアナイド、ノルジヒドログアヤレチン酸、パラヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、ステアリン酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、没食子酸オクチル、没食子酸プロピル、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン、リンゴエキスやチョウジエキスなどの酸化防止効果の認められる植物エキス等が挙げられる。
(11)溶媒の例
精製水、エタノール、低級アルコール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N-メチルピロリドン、フルオロアルコール、揮発性直鎖状シリコーン、次世代フロン等が挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
実施例
ニラ種子抽出物の製造
ニラ種子を粉砕し、ニラ種子の3倍量(重量比)のへキサンで,抽出温度40〜50℃の範囲で、1時間攪拌しながら,脱脂抽出した。この動作を2回行った。その後、ヘキサン抽出残渣を自然にオーバーナイトで乾燥して、この乾燥物の重量を計ってから、この乾燥物の5倍量(重量比)の50重量%含水エタノールで、抽出温度80〜100℃、2時間攪拌しながら抽出した。そして、真空濾過して残渣を棄却し、濾液をエバポレーターで濃縮して、60℃、オーバーナイトで、真空乾燥してニラ種子抽出物(実施例)を得た。
試験例1:マウス(n=6)の肝臓を用いた生体内脂質過酸化抑制作用の評価
上記本実施例のニラ種子抽出物における高月齢(8ヶ月)マウスの肝臓における過酸化脂質(マロンジアルデヒド、以下、単に「MDA」ともいう。)を測定し,その抑制作用について評価した。
マウス(ddy,雄,8ヶ月齡)をcontrol群,朝鮮人参エキス(市販品)群(100 mg/kg),ニラ種子抽出物(実施例)50および100 mg/kg群の4群に分けて飼育し,各種エキス水溶液を各投与量で,1日1回,4週間マウスに経口投与した。投与終了後に,肝臓を採取し肝臓湿重量当たりのマロンジアルデヒド(MDA)量をTBA(チオバルビツール酸)法を用いて測定した。すなわち,肝臓重量の10倍量の0.15M KClを加えてホモジナイズした。このホモジネート0.5mLに0.1Mリン酸(3mL)および0.04M TBA(1mL)を加え,100℃で30分間加熱した。これを流水中にて冷却した後,n-ブタノール(4mL)を加えてTBA-RS(TBA反応性物質)を抽出した。その後,遠心分離(3000 rpm, 10 min, 4℃)を行い,得られた上層の535 nmにおける吸光度を測定した。その結果を図1に示す。
図1によれば、ニラ種子抽出物は,50〜100 mg/kg投与群において,controlと比べて,MDA量を抑制する傾向が濃度依存的に認められた。
その結果,ニラ種子抽出物投与群はcontrol群と比較して,高齢マウスの肝臓におけるMDA量を抑制する傾向が確認された(図1)。また,滋養強壮素材として有名な朝鮮人参エキスと比較した結果,ニラ種子抽出物により強い脂質過酸化抑制作用を有することが確認された。
試験例2
マウス(n=12)の肝臓、心臓および腎臓を用いた生体内脂質過酸化抑制作用の評価
マウス(ddy,雄,8ヶ月齡)をcontrol群,朝鮮人参エキス群(100 mg/kg),ニラ種子抽出物50,100および200 mg/kg群の5群(n=12)に分けて飼育し,各種エキス水溶液を各投与量で,1日1回,4週間マウスに経口投与した。投与終了後に肝臓、心臓および腎臓を採取し,湿重量当たりのマロンジアルデヒド(MDA)量をTBA(チオバルビツール酸)法を用いて測定した。すなわち,臓器重量の10倍量の0.15M KClを加えてホモジナイズした。このホモジネート0.5mLに0.1Mリン酸(3mL)および0.04M TBA(1mL)を加え,100℃で30分間加熱した。これを流水中にて冷却した後,n-ブタノール(4mL)を加えてTBA-RS(TBA反応性物質)を抽出した。その後,遠心分離(3000rpm, 10min,4℃)を行い,得られた上層の535nmにおける吸光度を測定した。その結果のうち、肝臓のMDA量を図2に、心臓のMDA量を図3に、腎臓のMDA量を図4に示す。
図2、図3及び図4によればニラ種子抽出物は,50〜200
mg/kg投与群において,マウスの肝臓,心臓および腎臓の各臓器において,controlと比べて,MDA量を抑制する傾向を有することが判る。
実施例の効果
以上によりニラ種子抽出物は高月齢(8ヶ月)のマウス肝臓,心臓および腎臓において脂質過酸化抑制作用が認められた。また,滋養強壮素材として有名な朝鮮人参エキスと比較した結果,朝鮮人参エキスより強い脂質過酸化抑制作用が認められた。
従って、ニラ種子抽出物は、虚血性疾患、糖尿病等の生活習慣病、過酸化脂質の生成による種々の細胞機能障害、老化等を効果的に予防することが確認された。
以下に本発明の生体内脂質過酸化抑制剤(ニラ種子抽出物)の配合例を挙げるが、下記配合例は本発明を限定するものではない。
配合例1:チューインガム
砂糖 53.0wt%
ガムベース 20.0
グルコース 10.0
水飴 16.0
香料 0.5
ニラ種子抽出物 0.5
100.0wt%
配合例2:グミ
還元水飴 40.0wt%
グラニュー糖 20.0
ブドウ糖 20.0
ゼラチン 4.7
水 9.68
キウイ果汁 4.0
キウイフレーバー 0.6
色素 0.02
ニラ種子抽出物 1.0
100.0wt%
配合例3:キャンディー
砂糖 50.0wt%
水飴 33.0
水 14.4
有機酸 2.0
香料 0.2
ニラ種子抽出物 0.4
100.0wt%
配合例4:ヨーグルト(ハード・ソフト)
牛乳 41.5wt%
脱脂粉乳 5.8
砂糖 8.0
寒天 0.15
ゼラチン 0.1
乳酸菌 0.005
ニラ種子抽出物 0.4
香料 微量
水 残余
100.0wt%
配合例5:清涼飲料
果糖ブドウ糖液糖 30.0wt%
乳化剤 0.5
ニラ種子抽出物 0.05
香料 適量
精製水 残余
100.0wt%
配合例6:ソフトカプセル
米胚芽油 87.0wt%
乳化剤 12.0
ニラ種子抽出物 1.0
100.0wt%
配合例7:錠剤
乳糖 54.0wt%
結晶セルロース 30.0
澱粉分解物 10.0
グリセリン脂肪酸エステル 5.0
ニラ種子抽出物 1.0
100.0wt%
配合例8:顆粒内服剤(医薬品)
ニラ種子抽出物 1.0wt%
乳糖 30.0
コーンスターチ 60.0
結晶セルロース 8.0
ポリビニールピロリドン 1.0
100.0wt%
配合例9:錠菓
砂糖 76.4wt%
グルコース 19.0
ショ糖脂肪酸エステル 0.2
ニラ種子抽出物 0.5
精製水 3.9
100.0wt%
配合例10:化粧クリーム
スクワラン 20.0wt%
ミツロウ 5.0
精製ホホバ油 5.0
グリセリン 5.0
グリセリンモノステアレート 2.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタン-
モノステアレート 2.0
ニラ種子抽出物 2.0
防腐剤 適量
香料 適量
精製水 残余
100.0wt%
配合例11:化粧水
エタノール 5.0wt%
グリセリン 2.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
ポリエチレンオレイルエーテル 0.5
クエン酸ナトリウム 0.1
クエン酸 0.1
ニラ種子抽出物 0.1
精製水 残余
100.0wt%
配合例12:ボディージェル
マカデミアナッツ油 2.0wt%
ミリスチン酸オクチルドデシル 10.0
メチルフェニルポリシロキサン 5.0
ベヘニルアルコール 3.0
ステアリン酸 3.0
バチルアルコール 1.0
モノステアリン酸グリセリル 1.0
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット 2.0
水素添加大豆リン脂質 1.0
セラミド 0.1
パルミチン酸レチノール 0.1
防腐剤 適量
ツボクサ抽出物 1.0
ニラ種子抽出物 1.0
1、3−ブチレングリコール 5.0
精製水 残余
100.0wt%
配合例13:乳液
スクワラン 4.0wt%
ワセリン 2.5
セタノール 2.0
グリセリン 2.0
親油型モノステアリン酸グリセリン 1.0
ステアリン酸 1.0
L−アルギニン 1.0
ニラ種子抽出物 0.5
水酸化カリウム 0.1
香料 微量
精製水 残余
100.0wt%
配合例14:浴用剤(液状)
プロピレングリコール 50.0wt%
エタノール 20.0
硫酸ナトリウム 5.0
ニラ種子抽出物 0.5
ラノリン 0.5
アボガド油 0.5
色素 1.5
香料 22.0
100.0wt%
配合例15:キャットフード
とうもろこし 34.0wt%
小麦粉 35.0
ミートミール 15.0
牛脂 8.9
食塩 1.0
かつおエキス 4.0
ニラ種子抽出物 1.0
タウリン 0.1
ビタミン類 0.5
ミネラル類 0.5
100.0wt%
配合例16:ドッグフード
とうもろこし 30.0wt%
肉類(チキン) 15.0
脱脂大豆 10.0
小麦粉 25.0
糟糠類 5.0
ニラ種子抽出物 5.0
動物性油脂 8.9
オリゴ糖 0.1
ビタミン 0.5
ミネラル 0.5
100.0wt%
以上説明したように、本発明は、特に、高齢者における生体内過酸化脂質の生成を抑制し、これにより、高齢者等における、虚血性疾患、糖尿病等の生活習慣病、過酸化脂質の生成による種々の細胞機能障害、老化等を効果的に予防することができる新規の生体内脂質過酸化抑制剤を提供することができる。
試験例1の肝臓内のMDA量とニラ種子抽出物の濃度との関係を示すグラフである。 試験例2の肝臓内のMDA量とニラ種子抽出物の濃度との関係を示すグラフである。 試験例2の心臓内のMDA量とニラ種子抽出物の濃度との関係を示すグラフである。 試験例2の腎臓内のMDA量とニラ種子抽出物の濃度との関係を示すグラフである。

Claims (6)

  1. ニラの花、ニラの種子、並びにニラの花及び/又は種子の抽出物、から選ばれる少なくとも1種を有効成分とする生体内脂質過酸化抑制剤。
  2. 前記ニラの種子は、脱脂したものである請求項1に記載の生体内脂質過酸化抑制剤。
  3. 請求項1又は2に記載の生体内脂質過酸化抑制剤を含有する飲食品。
  4. 請求項1又は2に記載の生体内脂質過酸化抑制剤を含有する医薬品。
  5. 請求項1又は2に記載の生体内脂質過酸化抑制剤を含有する哺乳類動物用飼料。
  6. 請求項1又は2に記載の生体内脂質過酸化抑制剤を含有する皮膚外用剤。

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012067023A (ja) * 2010-09-22 2012-04-05 Fancl Corp コウバクニクジュヨウエキスを含有する生体機能改善用組成物
KR102502945B1 (ko) * 2022-11-23 2023-02-24 김영명 갈변 방지가 가능하고 개선된 식감을 제공하는 중화면 및 이의 제조방법
US11696593B2 (en) 2018-08-24 2023-07-11 Bioscience Formulators, LLC Astaxanthin nutritional compositions and uses

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