JP2012065373A - モータ制御装置、これを用いた圧縮機駆動装置及びこれを用いた冷凍機器 - Google Patents

モータ制御装置、これを用いた圧縮機駆動装置及びこれを用いた冷凍機器 Download PDF

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Abstract

【課題】位置フィードバック運転モード中に必要トルクが急激かつ大きく変化した場合に発生する速度変動を抑制し、必要トルクの変化に対して一様な安定性を持つ制御構成を提供することを目的とする。
【解決手段】モータのトルクに係る電気量を演算する演算手段と、電流指令値を入力とする電流制御器と、前記電流制御器の出力を入力とする電圧指令値作成器と、前記電圧指令値作成器の出力に従って永久磁石モータに電圧を印加する電力変換回路とを備えたモータ制御装置において、位置フィードバック運転モード中にモータのトルクが変化あるいは安定するタイミングをトリガとし、そのトリガに合わせて、変化後のトルクに比例する値を基に、前記演算手段と前記電流制御器のうち少なくとも1つに係る電気量を設定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、モータ制御装置、これを用いた圧縮機駆動装置及びこれを用いた冷凍機器に関する。
従来のモータ制御装置として、以下の方式が知られている。
位置決めモードとして、特定の相に電流を通電することにより回転子の位置決めを行う。次に、同期運転モードとして、永久磁石モータの回転角度位置の情報を用いずに同期モータを駆動して、インバータの出力周波数を徐々に高めて、上記位置決め状態からある回転数まで加速する。次に、上記回転数にて運転モードを位置フィードバック運転モードに移行し、磁極位置の推定値もしくは磁極位置センサ等による回転角度位置の情報を用いて運転する。
また、負荷トルクによらず一様な加速特性を実現するための技術として、特開2007−37352号公報(特許文献1)に記載の以下の方式が知られている。
同期運転モード中に永久磁石モータのトルクに比例する値の推定演算を行い、前記トルクに比例する値を基に制御定数を設定し、前記位置フィードバック運転モードに移行する。次に、同期運転モード中に、位置決め時に通電した電流位相における第1の電流と、回転方向に90度進んだ位相での第2の電流との比率を順次変えていき、位置フィードバック運転モード移行時には、第1の電流及び第2の電流指令値に一定の初期値を設定する。
特開2007−37352号公報
特許文献1に記載の制御方式は、同期運転モード中に電流指令値を変化させ、位置フィードバック運転モードに切り替えた際の速度変動を抑制するものであり、位置フィードバック運転中に負荷トルクが大きく変化した場合に発生する速度変動への対策法については記載がない。
従来のモータ制御方式では、その制御ループの構成上、自動速度制御器(Automatic Speed Regulator。以下、「ASR」という。)の応答周波数は、自動電流制御器(Automatic Current Regulator。以下、「ACR」という。)よりも十分に低く設定する必要がある。
そのため、従来のモータ制御方式では、位置フィードバック運転モード中に、負荷トルクと加速トルクの和から求まるモータを回転させるために必要な出力トルク(以下、必要トルクとする)が大きく変化した場合、ASRの応答がその変化に追従しきれず制御が不安定となる。
そこで本発明は、位置フィードバック運転モード中に必要トルクが急激かつ大きく変化した場合に発生する速度変動を抑制し、必要トルクの変化に対して一様な安定性を持つ制御構成を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、モータのトルクに係る電気量を演算する演算手段と、電流指令値を入力とする電流制御器と、前記電流制御器の出力を入力とする電圧指令値作成器と、前記電圧指令値作成器の出力に従って永久磁石モータに電圧を印加する電力変換回路とを備えたモータ制御装置において、位置フィードバック運転モード中にモータのトルクが変化あるいは安定するタイミングをトリガとし、そのトリガに合わせて、変化後のトルクに比例する値を基に、前記演算手段と前記電流制御器のうち少なくとも1つに係る電気量を設定する。
本発明によれば、位置フィードバック運転モード中に必要トルクが急激かつ大きく変化した場合に発生する速度変動を抑制し、必要トルクの変化に対して一様な安定性を持つ制御構成を提供することができる。
本発明の一実施例に係わるモータ制御装置の制御構成図である。 電力変換回路の一構成例を示す図である。 d軸及びq軸電流制御器の一例を示す図である。 速度制御器の一例を示す図である。 各運転モードへの遷移と特徴を説明するための簡略図である。 位置フィードバック運転中に必要トルクが急激に小さくなった場合の試験結果の一例を示す図である。 本発明における速度制御器の一例を示す図である。 本発明による効果を示す試験結果の一例を示す図である。 本発明の一実施例に係わるモータ制御装置の制御構成図である。 本発明における速度制御器の一例を示す図である。 レシプロ式圧縮機における、負荷トルクの変動現象を説明するための一例を示す図である。 本発明が解決しようとする課題の一例を示す図である。 本発明による効果を示す試験結果の一例を示す図である。 本発明の一実施例に係わるモータ制御装置の制御構成図である。 本発明における速度制御器の一例を示す図である。 本発明による効果を示す試験結果の一例を示す図である。 本発明の一実施例に係わるモータ制御装置の制御構成図である。 本発明における速度制御器の一例を示す図である。 本発明による効果を示す試験結果の一例を示す図である。 本発明による効果を示す試験結果の一例を示す図である。 本発明を冷蔵庫の圧縮機駆動用モータの制御装置に適用した際の冷蔵庫の模式図の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
本実施例では、位置フィードバック運転モードの位置情報は、モータ電圧指令とモータ電流情報から得る位置センサレス制御を行うものとして、永久磁石モータの回転子の磁束方向の位置をd軸、それから回転方向に90度進んだq軸からなるd−q軸実回転座標系(モータ軸)に対して、制御上の仮想回転子位置dc軸と、それから回転方向に90度進んだ制御上の位置qc軸からなる制御上のdc−qc制御回転座標系での制御を基本としている。なお、これ以降dc−qc座標軸を単に制御軸と呼ぶ。
また、モータとしてd−q軸インダクタンスの差が小さい非突極型永久磁石モータを例に挙げ、リラクタンストルクの発生はないものとして説明するが、本実施例の内容は非突極型永久磁石モータに限られるものではない。
以下、本発明の第1の実施形態について、図を用いて説明する。
図1は、本発明に係るモータ制御装置の制御構成図である。モータ制御装置1は大きく分けて、電流検出手段2と、制御部4と電力変換回路5によって構成される。
電流検出手段2は、モータに流れる3相の交流電流の内、U相およびW相に流れる電流IuとIwを検出するモータ電流検出手段6a,6bから構成される。
モータ電流検出手段6a,6bの一つの例として、シャント抵抗を用いて電流を電圧に変換する方法がある。この場合、シャント抵抗を2つ使用する2シャント電流検出あるいはインバータ20の直流側に付加したシャント抵抗を1つ使用する1シャント電流検出のどちらの方法を用いても良い。
制御部4は、主に、軸誤差演算器8,PLL制御器10,速度制御器12a,電流制御器15aおよび15b、電圧指令値作成器16,dq/3相変換器17,3相/dq変換器7から構成される。
3相/dq変換器7は、モータ電流検出手段6a,6bと検出したモータ電流を推定磁極位置θdcを入力とし、3相軸から制御軸へと座標変換してd軸検出電流Idcおよびq軸検出電流Iqcを出力する。
軸誤差演算器8は、d軸検出電流Idcおよびq軸検出電流Iqcと、d軸およびq軸電圧指令値(Vd*およびVq*)と、インバータ周波数指令値ω1*または周波数指令値ω*を入力とし、永久磁石モータ6の回転子の実回転位置(実回転座標軸)と仮想回転位置(制御軸)との位置誤差(軸誤差Δθc)を出力する。
PLL制御器10は、軸誤差Δθcと軸誤差指令値Δθ*(通常はゼロ)との差を減算器9aで求め、これがゼロになるようにインバータ周波数指令値ω1*を出力する。
速度制御器12aは、図4に示すように、周波数指令値ω*とインバータ周波数指令値ω1*を入力とし、これらの差を減算器9eで求め、差分がゼロになるようにPI制御器によって、q軸電流指令値Iq*を出力する。なお、q軸電流指令値Iq*は次式によって求まる。
〔数1〕
Iq*=(ω*−ω1*)×(Kps+Kis/S)・・・(式1)
ここで、Kpsは比例ゲイン、Kisは積分ゲインである。
なお、Iq*が(式1)によって出力されるのは制御切替スイッチ11bがB側にあるときであり、制御切替スイッチ11bがA側にあるときはIq*の値は上位コントローラなどの他から与えられるq軸電流指令値Iq*0となる。
電流制御器15aおよび15bは、図3に示すように、d軸およびq軸電流指令値(Id*およびIq*)と、d軸検出電流Idcおよびq軸検出電流Iqcを入力とし、それぞれの差分を減算器9c,9dで求め、差分がゼロになるように第2の電流指令値Id**およびIq**を出力する。なお、第2の電流指令値Id**およびIq**は次式によって求まる。
〔数2〕
Id**=(Id*−Idc)×(Kpd+Kid/S)・・・(式2)
Iq**=(Iq*−Iqc)×(Kpq+Kiq/S)・・・(式3)
ここで、KpdおよびKpqは比例ゲイン、KidおよびKiqは積分ゲインである。
電圧指令値作成器16は、第2の電流指令値(Id**およびIq**)とインバータ周波数指令値ω1*を入力とし、ベクトル演算を行いd軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*を出力する。なお、d軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*は次式によって求まる。
〔数3〕
Vd*=R×Id**−ω1*×Lq×Iq**・・・(式4)
Vq*=R×Iq**+ω1*×Ld×Id**+ω1*×Ke・・・(式5)
ここで、(式4)(式5)において、Rは永久磁石モータ3の一次巻線抵抗値、Ldはd軸のインダクタンス、Lqはq軸のインダクタンス、Keは誘起電圧定数である。
dq/3相変換器17は、d軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*を入力とし、制御軸から3相軸へ座標変換して永久磁石モータ3に印加する3相電圧指令値(Vu*,Vv*,Vw*)を出力する。
電力変換回路5は図2に示すように、インバータ20と直流電圧源21とドライバ回路22によって構成される。なお、前記インバータ20はIGBTやパワーMOSFET等のスイッチング素子で構成される。インバータ20はドライバ回路22から出力されるパルス信号23a,23b,23cに応じてスイッチング動作を行い、任意の周波数の交流電圧を永久磁石モータへ印加してモータを駆動する。
永久磁石モータ3を起動する際の基本動作について説明する。図5は、永久磁石モータ3を起動する際の各運転モードの遷移を示した簡略図である。運転モードは、任意の相のモータ巻線に、徐々に直流電流を流して永久磁石モータ3の回転子をある位置に固定する位置決めモードと、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*と周波数指令ω*にしたがって永久磁石モータ3に印加する電圧を決定する同期運転モードと、軸誤差Δθcがゼロになるようにインバータ周波数指令値ω1*を調整する位置フィードバック運転モード、の3つがある。
これらの運転モードは、d軸電流指令値Id*,q軸電流指令値Iq*,インバータ周波数指令値ω1*のうちいずれかを変更あるいは、制御部4a内の制御切替スイッチ11a,11bを切り替えることによって別の運転モードへ遷移する。なお、制御切替スイッチ11a,11bは、特に断りがない限り2つ同時に切り替わる。
同期運転モードでは、周波数指令ω*を徐々に増加させ、それに応じて永久磁石モータ3の速度も増加する。位置フィードバック運転が可能になる周波数になった時点で、制御切替スイッチ11a,11bをB側にして位置フィードバック運転モードへ遷移する。これにより、軸誤差Δθcと軸誤差指令値Δθ*(通常はゼロ)との差がゼロになるようにPLL制御器10がインバータ周波数指令値ω1*を調整すると共に、周波数指令値ω*とインバータ周波数指令値ω1*との差がゼロになるように速度制御器12がq軸電流指令値Iq*を調整する。Iq*は、加速トルク分と負荷トルク分の和である必要トルク分に相当する値になり、永久磁石モータ3は加速する。その後一定速になると、q軸電流指令値Iq*は必要トルク(=負荷トルク)分に相当する値で一定となる。また、d軸電流指令値Id*の値は、永久磁石モータが非突極型としているので、位置フィードバック運転モード中はゼロに設定する。
上記位置フィードバック運転中に必要トルクが変化しさらにその変化量が大きい場合、速度制御器の応答(=q軸電流指令値Iq*の変化)が間に合わず、周波数指令値ω*と永久磁石モータの実際の回転周波数ωrにズレが生じる。
例えば図6に示すように、位置フィードバック運転中に速度制御器の応答(=q軸電流指令値Iq*の変化)が間に合わないほど急激に必要トルクが小さくなると、周波数指令値ω*に対して永久磁石モータの実際の回転周波数ωrは大きくオーバーシュートし、制御が不安定となる場合や、モータ制御装置1の用途によっては、設計された最大回転数を超える場合もあり問題となる。
また、必要トルクが急激に大きくなると、周波数指令値ω*に対して永久磁石モータの実際の回転周波数ωrは減少し、この変化に速度制御器12aの応答(=q軸電流指令値Iq*の変化)が間に合わない場合、モータが停止するため問題となる。
また、一般的に速度制御器12aはアウターループとして用いられるため、インナーループの制御器(ACRなど)に比べて応答周波数等の設定に制限を受けやすく、応答性を上げることが困難な場合がある。
このような問題を解決するために、速度制御器12aの積分項の値あるいは電流指令値を、必要トルクが変化するタイミングに合わせて変化後の必要トルクに対して適切な値に調節し、必要トルクが急激かつ大きく変化する際に発生する速度変動を抑制することが本発明の目的である。
上記の目的を実現するための方法について述べる。
必要トルクは先述のように、加速トルクと負荷トルクの和である。また、回転数N1[rpm]から回転数N2[rpm]まで時間T[s]で加速するときの加速トルクτaは次式で求めることができる。
〔数4〕
τa=(Jm+JL)×2×π×(N2−N1)/60/T・・・(式6)
ここで、Jmはモータのイナーシャであり、JLはモータに機械的に接続された負荷のイナーシャである。
また、負荷トルクτLを求める方法の一例としては、トルク電流Iqとの関係を用いて次式で求めることができる。
〔数5〕
τL={(3/2)×Pm×Ke}×Iq・・・(式7)
ここで、Pmはモータ極対数、Keは誘起電圧定数であり、いずれも定数であることから、モータが一定速で回転しているとき(=加速トルクはゼロ)のモータ電流を測定すれば、そのときの負荷トルクτLを知ることができる。
上記の方法はあくまで一例であり、変化後の負荷トルクを求める方法に特に制限はない。
(式6)および(式7)あるいは他の方法によって変化後の必要トルクを求めることができればそれに相当するq軸電流値Iqsetを(式7)より求めることが出来る。
必要トルクが変化あるいは安定するタイミングをトリガとして、速度制御器12aの積分項あるいはq軸電流指令値に上記で求めたq軸電流設定値Iqsetを設定する。これにより、速度制御器12aが応答周波数等の設定に制約を受けた場合でも速度変動を抑制でき、安定に永久磁石モータ3を駆動できる。
また、上記以外の方法として、速度制御器12aの代わりに速度制御器12bを用いる方法がある。
速度制御器12bは、図7に示すように、通常動作時に用いるPI制御器33aと、予めq軸電流設定値Iqsetが設定されたPI制御器33bと、それらPI制御器を切り替えるPI制御器切替スイッチ32aおよび32bを備え、必要トルクが変化あるいは安定するタイミングで、PI制御器切替スイッチ32aおよび32bによって、PI制御器33aからPI制御器33bに切り替える。また、備えるPI制御器の個数は2つである必要はなく、複数用意しても良い。これにより、速度制御器12bでも同様に、応答周波数等の設定に制約を受けた場合でも速度変動を抑制でき、安定に永久磁石モータ3を駆動できる。また、PI制御器を複数用意することで、複数の負荷状態において最適な制御を選択することが可能になる。
必要トルクが変化あるいは安定するタイミングのトリガの例として、インバータ周波数指令値ω1*を用いる場合について説明する。
インバータ周波数指令値ω1*は、PLL制御器10の出力から得られる、速度変動に応じて変化する値である。図8に示すように、モータの必要トルクの変動により速度変動が発生した場合、このインバータ周波数指令値ω1*を観測しておくことによって速度変動の発生タイミングとその変動量Dltω1(例えば、周波数指令値ω*とインバータ周波数指令値ω1*の差分)を知ることができる。よって、トリガ判定値にインバータ周波数指令値ω1*の変動量を用いれば、速度変動量に制限を持たせることができる。すなわち、インバータ周波数指令値ω1*が減少に転じた場合、モータの必要トルクも減少しているため、このタイミングをトリガとして速度制御器12aの積分項の値あるいは電流指令値を変更すれば良い。
本実施例によれば、位置フィードバック運転中に必要トルクが変化しさらにその変化量が大きく、速度制御器の応答(=q軸電流指令値Iq*の変化)が間に合わない場合であっても、速度制御器12aあるいは12bの積分項は変化後の必要トルクに相当する値に設定されるため、必要トルクが急激かつ大きく変化する際に発生する速度変動を抑制することができる。
本発明に係わるモータ制御装置の第2の実施形態について説明する。なお、本実施例におけるモータ制御装置の構成について図9に示す。既に説明した図1に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
図9は、制御部4b,電力変換回路5,位置センサ34から構成される。
位置センサ入力変換器35は、例えば、ホールICやエンコーダ等の位置センサ34からの入力をモータ回転子の実際の回転周波数ωrに変換して出力する。
制御部4bは、速度制御器12c,電圧指令値作成器16,dq/3相変換器17,位置センサ入力変換器35,タイマ36から構成される。
速度制御器12cは、速度制御器12aと同様に周波数指令値ω*とインバータ周波数指令値ω1*を入力とし、比例制御器および積分制御器によってq軸電流指令値Iq*を出力する。
速度制御器12aと異なる点として、速度制御器12cは、図10に示すように、PI制御器33cと、PI制御器33cとは応答周波数の異なるPI制御器33dと、それらを切り替えるPI制御器切替スイッチを備え、必要トルクが変化あるいは安定するタイミングをトリガとして、PI制御器33cからPI制御器33dを切り替える。なお、備えるPI制御器の個数は2つである必要はなく、複数用意しても良い。
ここで、圧縮機やポンプのような負荷トルクが周期的に変化するような機械の駆動用モータに、特許文献1に記載のモータ制御装置を用いる場合に生じる問題についてレシプロ式圧縮機を例に説明する。
レシプロ式圧縮機は、ピストンにより圧縮工程と膨張工程を圧縮機駆動用モータの回転周期に応じて繰り返している。このときモータの負荷トルクは、通常、膨張工程よりも圧縮工程のほうが大きくなる。つまり、負荷トルクは大小交互にかつ周期的に変動する。
また、図11に示すように、圧縮機には圧縮機の入力と出力側の圧力差がほとんどない均圧状態や圧力差がある差圧状態がある。差圧状態でモータを起動すると、均圧状態での起動に比べ、圧縮・膨張工程での負荷変動幅が大きくなる。ただし、どちらの圧力状態でモータを起動しても、ある時間が経過すれば負荷変動の幅は小さくなり定常状態となる。
図12に示すように、位置フィードバック運転中に負荷トルクが大小交互に変動を起こした場合について考える。負荷トルクが小さく変動するタイミングでは、速度制御器12cはq軸電流指令値Iq*を瞬時には調整できないため、一時的にモータ回転子の回転周波数ωrが大きくなる。速度制御器12cは、インバータ周波数指令値ω1*を周波数指令値ω*に一致させるためにq軸電流指令値Iq*を小さく調整する。一方、負荷トルクが大きくなるタイミングでは、逆の現象となり、モータ回転子の回転周波数ωrが小さくなり、q軸電流指令値Iq*は大きくなる。
周波数指令値ω*の値は目標回転数に達するまで、一様に増加を続ける。そのため、一時的にモータ回転子の回転周波数ωrが小さくなった際に、周波数指令値ω*とインバータ周波数指令値ω1*の差が大きくなり、制御が不安定になる場合がある。
また、モータ起動時(特に差圧がある状態でモータを起動した場合)は、負荷トルクの変化幅が大きいためモータの速度変動幅も大きくなり、負荷トルクが大きくなった際にモータ回転子の回転周波数ωrが小さくなり、モータが停止する場合がある。
この課題を解決するため、本実施例では、図13に示すように、必要トルクが変化あるいは安定するタイミングのトリガとして速度制御器12cのPI制御器の応答周波数を切り替える。負荷トルク変動が大きい間は速度制御器12cのPI制御器の応答周波数を低い側へ切り替え、負荷トルク変動により生じる、モータ回転子の速度変動によるq軸電流指令値Iq*の変動を抑制する。言い換えると、周波数指令値ω*への追従性は維持しつつ、負荷トルク変動分に対しては必要以上にq軸電流指令値Iq*を変動させないことができる。例えば、起動時の速度指令が負荷によらず毎回同じ割合で増加する場合などには、特に有効となる。
本実施例において、必要トルクが変化あるいは安定するタイミングのトリガの例として、タイマを用いる場合について説明する。
先述の圧縮機のように、一定の時間経過によりトルクが変化あるいは安定するような系の場合、それまでに要する時間を予め設定値(図の場合TrigOnTimeが設定値)として用意しておき、タイマによってカウントを行い判定する。カウント値が設定値を超えたときをトリガとして用いる。これにより、常に一定のタイミングでPI制御器の応答周波数を切り替えることができ、安定した制御システムを得ることができる。また、タイマに設定する経過時間は、モータ起動時からカウントしてもよいし、運転途中からカウントしてもよい。さらに、起動時の圧縮機の入力と出力側の圧力条件や温度条件によって、設定時間を複数用意しておき、適切な設定値を用いることで、様々な負荷条件での起動においても安定した起動特性を得ることができる。
次に、本実施例において、必要トルクが変化あるいは安定するタイミングのトリガの例として、モータ回転子の実際の回転周波数ωrを用いる場合について説明する。
図9に示すように位置センサを備えた制御構成の場合、その位置センサの出力からモータ回転子の実際の回転周波数ωrを得ることができる。回転周波数ωrは、モータのトルク変動が発生するとそれに応じて変動する。そのため、この回転周波数ωrの変動を観測することによって、つまり、回転周波数ωrの変動幅がある判定値よりも小さくなった、あるいは回転周波数ωrの変動幅の変化量がある判定値よりも小さくなった、という判定を基に、必要トルクが変化あるいは安定したかを推測することが可能である。
よって、必要トルクが変化あるいは安定するタイミングのトリガとして、回転周波数ωrを用いれば、不規則なタイミングでトルク変動が発生するような装置に本実施例のモータ制御装置を用いても適切なタイミングでPI制御器の応答周波数を切り替えることができ、制御の安定性を保つことが可能になる。
以上より、本実施例によれば、位置フィードバック運転中に負荷トルクが周期的に変動するような場合であってもモータ回転子の回転周波数ωrの減少を抑制することができ、モータの起動性能が向上する。
本発明に係わるモータ制御装置の第3の実施形態について説明する。なお、本実施例におけるモータ制御装置の構成について図14に示す。既に説明した図1に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
図14における速度制御器12dの構成を図15に示す。
速度制御器12dは、速度制御器12aと同様に周波数指令値ω*とインバータ周波数指令値ω1*を入力とし、比例制御器および積分制御器によってq軸電流指令値を求める。
速度制御器12aと異なる点として、速度制御器12dは、q軸電流指令下限リミット値IqStarLimitを用いてq軸電流指令値のリミット判定処理を行い、q軸電流指令値Iq*を出力する。また、q軸電流指令値のリミット判定処理は、負荷トルク変動が定常状態になるまで行い、定常状態になった場合はリミット判定処理を行わない。なお、リミット判定処理の切り替えは制御切替スイッチを用いて行う。
本実施例では、図16に示すように、q軸電流指令値に下限リミット値IqStarLimitを設け、q軸電流指令値をリミットする。これにより、負荷トルク変動により必要トルクが小さくなる期間においてもq軸電流指令値Iq*の減少量に制限を設けることができ、リミット判定処理実行中(図16中のリミット機能ONの期間)はq軸電流指令下限リミット値IqStarLimit以上のトルクを得ることができる。これにより、一定以上の加速性能を得ることができる。そのため、例えば、起動時間を短くしたい場合に、特に有効となる。
本実施例において、必要トルクが変化あるいは安定するタイミングのトリガとして、周波数指令値ω*を用いる場合について説明する。
周波数指令値ω*は、図16に示すようにある一定の傾きで目標回転数まで増加する。そこで、負荷トルク変動が定常状態になるときの周波数指令値ω*を予めトリガとして設定することによって、常に一定のタイミングで、q軸電流指令値のリミット判定処理機能のON/OFFを行うことができる。もちろん、リミット判定処理機能のON/OFFは、本実施例のモータ制御装置に接続される他の制御装置から行っても良い。
本実施例によれば、位置フィードバック運転中に負荷トルクが周期的に変動するような場合であってもモータ回転子の回転周波数ωrの減少を抑制することができ、一定以上の加速性能を得ることができる。
本発明に係わるモータ制御装置の第4の実施形態について説明する。なお、本実施例におけるモータ制御装置の構成について図17に示す。既に説明した図1に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
図15における速度制御器12eの構成を図18に示す。速度制御器12eは、速度制御器12aと同様に周波数指令値ω*とインバータ周波数指令値ω1*を入力とし、比例制御器および積分制御器によってq軸電流指令値を求める。
速度制御器12aと異なる点として、速度制御器12eは、q軸検出電流Iqcとqc軸電流加算判定値IqcLimitとの差分DltIqcをPI制御器の出力値に加算し、q軸電流指令値Iq*を出力する。また、DltIqcの加算処理の実行は、トリガによって判定する。つまり、負荷トルク変動が定常状態になるまで行い、定常状態になった場合は加算処理を行わない。なお、加算処理の切り替えは制御切替スイッチ11dを用いて行う。
周波数指令値ω*の値はある一定の傾きで目標回転数に達するまで増加するため、負荷トルクが急激に変化した場合には、周波数指令値ω*と回転周波数ωrの差が大きくなり制御が不安定となり、モータが停止する場合がある。
本実施例では、図19に示すように、q軸電流指令値にq軸検出電流とqc軸電流加算判定値IqcLimitとの差分DltIqcを加算することにより、設計値通りの応答周波数による制御を行いつつ、トルク変動により生じるq軸電流指令値の不足分を補償することができる。軸誤差Δθcが発生している場合は、軸誤差Δθcの大きさによってはモータのq軸に流れる電流の一部はd軸検出電流Idcと検出されるため、見かけ上q軸検出電流Iqcが小さく検出される場合がある。しかし、本実施例のように、qc軸電流加算判定値IqcLimitを設けることで、モータのq軸には一定以上の電流が流れてその分に応じたトルクを得ることができる。これにより、一定以上の加速性能を得ることができる。そのため、例えば、モータのイナーシャが小さく軸誤差Δθcが発生しやすい装置においても起動時間を短くしたい場合に、特に有効となる。
本実施例において、必要トルクが変化あるいは安定するタイミングのトリガとして、軸誤差Δθcを用いる場合について説明する。
必要トルクが急激に増加した場合、制御器(PLL制御器10や速度制御器12cなど)はインバータ周波数指令値ω1*やq軸電流指令値Iq*を瞬時には調整できないため、一時的にモータ回転子の回転周波数ωrが小さくなる。この時のモータ軸と制御軸の関係は、モータ軸が制御軸に対してモータの回転が遅れることになる。つまり、軸誤差Δθcはプラス方向に変化する。反対に必要トルクが急激に減少した場合やインバータ周波数指令値ω1*にオーバーシュートが発生した場合、軸誤差Δθcはマイナス方向に変化する。また、負荷トルク変動が定常状態になり、制御が安定すると、PLL制御器10により軸誤差Δθcの値はゼロあるいはゼロ近辺で安定する。
したがって、軸誤差Δθcの変化を観測すれば、トルクの変化あるいは安定するタイミングを知ることができる。方法の一例としては、図19に示すように、軸誤差Δθcの値が判定値以内で安定すれば負荷トルク変動が定常状態になったと判定できる。
本実施例によれば、位置フィードバック運転中に負荷トルクが周期的に変動するような場合であってもモータ回転子の回転周波数ωrの減少を抑制することができ、設計値通りの応答周波数を保持したまま、トルク変動によるq軸電流指令値Iq*の不足分を補償することができる。
本発明に係わるモータ制御装置の第5の実施形態について説明する。本発明によるモータ制御装置を冷蔵庫に適用した場合について図を用いて説明する。冷蔵庫は、図21に示すように、熱交換器24,送風機25,圧縮機26,圧縮機駆動用モータ27,冷蔵庫制御装置28により構成される。
また、冷蔵庫制御装置28は、各種センサ情報により送風機や庫内灯などを制御する庫内制御装置29とモータ制御装置1から構成され、モータ制御装置1は制御部4aと電力変換回路5から構成される。
なお、圧縮機はピストン運動により冷媒を圧縮・膨張させるレシプロ式圧縮機として説明する。
このような構成において、圧縮機には、圧縮機の入力と出力側の圧力差がほとんどない均圧状態や圧力差がある差圧状態がある。差圧状態でモータを起動すると、均圧状態での起動に比べ、圧縮・膨張工程での負荷トルクの変動幅が大きくなる。また、この負荷トルクの変動は圧縮・膨張工程の繰り返しにより周期的に発生する。
また、冷蔵庫においては圧縮機停止状態から起動を行う場合において、圧縮機内の油を吸い上げるために高加速で起動する増速運転モードと、冷凍サイクルへの負担を減らすために低加速で運転する通常運転モードがある。増速運転モードと通常運転モードはどちらも位置フィードバック運転で行われ、増速運転モードによりある所定の回転数まで達したところで、通常運転モードに切り替える。
そのため、差圧状態において圧縮機を停止状態から起動する(以下、差圧起動とする)場合、起動時には差圧による負荷トルクが大きく、その上増速運転モード中は加速トルクも大きいため、モータの必要トルクが大きい。
しかし、時間がある程度経過すると差圧による負荷トルクは小さくなりある定常の負荷トルクで安定する。また、通常運転モードに切り替わると低加速になるため加速トルクも小さくなる。
よって、冷蔵庫において差圧起動を行うと、起動時は必要トルクが大きくかつ周期的に変動し、位置フィードバック運転中に必要トルクが急激に小さくなるという現象が発生する。
そのため、モータ起動時はモータ回転子の回転周波数ωrの速度変動が大きく、q軸電流指令値Iq*が不安定となる上、必要トルクが急激に小さくなるタイミングでインバータ周波数指令値ω1*に対する永久磁石モータの実際の回転周波数ωrのオーバーシュートが発生する。よって、制御が不安定になりモータが停止する場合がある。このような理由から、冷蔵庫において差圧起動は解決すべき課題の1つとなる。
図20に示すように、本発明を用いれば、位置フィードバック運転中に周期的な負荷トルク変動がある場合であっても応答周波数を切り替えることにより、q軸電流指令値Iq*を安定させることができる。速度制御器12の応答周波数が低い場合は、負荷トルク変動分に対して必要以上にq軸電流指令値Iq*を変動させないことになる。そのため、負荷トルク変動によって必要以上にq軸電流指令値Iq*が減ることを避けられ、一定以上の加速性能を得ることができる。
また、必要トルクが小さくなるタイミングをトリガとして、速度制御器の積分項にq軸電流値Iqsetを設定することにより、発生するインバータ周波数指令値ω1*に対する永久磁石モータの実際の回転周波数ωrのオーバーシュートの抑制も可能である。通常、速度制御器の積分項の変化量は速度制御器の応答周波数に応じて決まる。そのため、必要トルクに相当する値よりも大きな値をq軸電流指令値Iq*に設定し、かつ速度制御器の応答周波数を低く設定した場合には、インバータ周波数指令値ω1*が周波数指令値ω*に近い値になっても速度制御器の積分項の減りが遅いため、オーバーシュートが発生する場合がある。したがって、あるトリガによって速度制御器の積分項にq軸電流値Iqsetを設定することで、そのオーバーシュートを抑制できる。この方法は、例えば、起動時の負荷トルクの変化幅が大きいため、起動失敗を避けるために最大負荷に合わせてq軸電流指令値Iq*を大きめに設定せざるを得ない場合などに、特に有効となる。また、図20では、速度制御器の応答周波数がトリガによって高い値に設定する場合を示したが、逆に、トリガによって高い値から低い値に設定する場合も考えられる。例えば、起動時間が非常に短い、つまり、加速トルクが大きいが、通常の負荷トルクは小さくその変化幅も小さい場合は、起動時のみ速度制御器の応答周波数を高く設定する。これにより、短時間での起動と通常運転時の安定を実現できる。
必要トルクが小さくなるタイミングのトリガとして、必要トルクの推定値を用いる場合について説明する。
負荷トルクの値を推定する方法の一例として、q軸検出電流値Iqcを観測することで先述した(式7)から負荷トルクの値を推定する方法がある。よって、q軸電流検出値Iqcから負荷トルクの値を推定し、その推定値τaが判定値以下となったときをトリガとすればよい。また、冷蔵庫制御装置28で、送風機25の回転数、庫内や冷蔵庫の周囲の温度から、圧縮機の負荷トルクを推定し、トリガをモータ制御装置に与えてもよい。
本実施例によれば、冷蔵庫の圧縮機において位置フィードバック運転中に必要トルクが急変するような場合(例えば圧縮機に差圧がある状態での起動)であっても一様な加速特性を得ることができ、スムーズな起動が実現できるようになる。
また、実施例1〜5では説明のために速度制御器12について述べたが、制御器の構成を考えれば、本発明の内容が電流制御器15に対しても適用可能であり、電流制御器に適用した場合も同様の効果を得ることができることは容易に想像できる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるわけではない。また、ある実施例の一部を他の実施例の構成と置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成,機能,処理部,処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現しても良い。また、上記の各構成,機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。
1,28 モータ制御装置
2,6a,6b 電流検出手段
3 永久磁石モータ
4,4a,4b,4c,4d 制御部
5 電力変換回路
7 3相/dq変換器
8 軸誤差演算器
9a,9b,9c,9d,9e,9f 減算器
10 PLL制御器
11a,11b,11c,11d 制御切替スイッチ
12a,12b,12c,12d,12e 速度制御器
13 負荷推定器
14 積分項初期値演算部
15a,15b 電流制御器
16 電圧指令作成器
17 dq/3相変換器
18 積分器
20 インバータ
21 直流電圧源
22 ドライバ回路
23a,23b,23c PWMパルス信号
24 熱交換器
25 送風機
26 圧縮機
27 圧縮機駆動用モータ
28 冷蔵庫制御装置
29 庫内制御装置
30 加算器
31a,31b 応答周波数切替スイッチ
32a,32b PI制御器切替スイッチ
33a,33b,33c,33d PI制御器
34 位置センサ
35 位置センサ入力変換器

Claims (16)

  1. モータのトルクに係る電気量を演算する演算手段と、電流指令値を入力とする電流制御器と、前記電流制御器の出力を入力とする電圧指令値作成器と、前記電圧指令値作成器の出力に従って永久磁石モータに電圧を印加する電力変換回路とを備えたモータ制御装置において、
    位置フィードバック運転モード中にモータのトルクが変化あるいは安定するタイミングをトリガとし、そのトリガに合わせて、変化後のトルクに比例する値を基に、前記演算手段と前記電流制御器のうち少なくとも1つに係る電気量を設定することを特徴するモータ制御装置。
  2. 請求項1において、前記演算手段と前記電流制御器のうち少なくとも1つに係る電気量は電流指令値又は電流指令値に係る値であることを特徴とするモータ制御装置。
  3. 請求項1において、モータのトルクに比例する値は、q軸電流推定値であることを特徴とするモータ制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、速度制御器と速度制御器の応答周波数をトリガ情報により切り替える応答周波数切替スイッチを備え、モータのトルク変動が安定するタイミングをトリガとして、速度制御器の応答周波数を切り替えることを特徴とするモータ制御装置。
  5. 請求項1〜3のいずれかにおいて、q軸電流指令値のリミット処理機能を備え、モータのトルク変動が安定するタイミングをトリガとして、q軸電流指令値のリミット処理機能のON/OFFを切り替えることを特徴とするモータ制御装置。
  6. 請求項5において、q軸電流指令値のリミット値として、モータのトルク変動が定常状態となっているときの負荷トルクに相当するq軸電流指令値あるいはそれに近い値を用いることを特徴とするモータ制御装置。
  7. 請求項1〜3のいずれかにおいて、q軸電流指令値の加算処理機能を備え、モータのトルク変動が安定するタイミングをトリガとして、q軸電流指令値の加算処理機能のON/OFFを切り替えることを特徴とするモータ制御装置。
  8. 請求項7において、q軸電流指令値の加算値として、q軸検出電流値とq軸検出電流判定値の差分を用いることを特徴とするモータ制御装置。
  9. 請求項7において、q軸検出電流判定値として、モータのトルク変動が定常状態となっているときの負荷トルクに相当するq軸電流指令値あるいはそれに近い値を用いることを特徴とするモータ制御装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかにおいて、モータのトルクが変化するタイミングもしくはモータのトルク変動が安定するタイミングのトリガとして、位置フィードバック運転中の負荷を測定あるいは推定してその変化量を用いることを特徴とするモータ制御装置。
  11. 請求項1〜9のいずれかにおいて、モータのトルクが変化するタイミングもしくはモータのトルク変動が安定するタイミングのトリガとして、モータ回転子の速度推定値を用いることを特徴とするモータ制御装置。
  12. 請求項1〜9のいずれかにおいて、モータのトルクが変化するタイミングもしくはモータのトルク変動が安定するタイミングのトリガとして、インバータ周波数指令値を用いることを特徴とするモータ制御装置。
  13. 請求項1〜9のいずれかにおいて、モータのトルクが変化するタイミングもしくはモータのトルク変動が安定するタイミングのトリガとして、モータの起動あるいは起動途中からの経過時間を用いることを特徴とするモータ制御装置。
  14. 請求項1〜9のいずれかにおいて、モータのトルクが変化するタイミングもしくはモータのトルク変動が安定するタイミングのトリガとして、モータの回転子の実回転位置と仮想回転位置との位置誤差を用いることを特徴とするモータ制御装置。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載のモータ制御装置を備えたことを特徴とする圧縮機駆動装置。
  16. 請求項15記載の圧縮機駆動装置を備えたことを特徴とする冷凍機器。
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