以下に添付図面を参照して、この発明にかかるカード決済装置、タクシー利用支援装置、カード決済方法、タクシー利用支援方法、カード決済プログラムおよびタクシー利用支援プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
(カード決済システムのシステム構成)
まず、この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置を備えるカード決済システムのシステム構成について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置を備えるカード決済システムのシステム構成を示す説明図である。図1において、この発明にかかる実施の形態1のカード決済システム100は、決済サーバ110と、カード決済装置(図5を参照)と、を備えている。カード決済システム100において、決済サーバ110とカード決済装置とは、インターネットなどのネットワーク120を介して、相互に通信可能に接続されている。
決済サーバ110は、サービスを受けた料金や商品の購入代金を、クレジットカードなどのカードを用いて支払う決済(以下「カード決済」という)をおこなう。決済サーバ110は、たとえば、パーソナルコンピュータなどのコンピュータ装置によって実現することができる。決済サーバ110を実現するコンピュータ装置については、説明を後述する。
カード決済システム100において、決済サーバ110は、カード決済に利用する各種の情報が登録された顧客情報データベースを備えている。決済サーバ110は、たとえばカードの発行時や、カードの所有者(ユーザ)からの住所変更の要望があった場合に、顧客情報データベースを更新する。顧客情報データベースについては、説明を後述する(図6を参照)。
また、決済サーバ110は、カード決済の履歴に関する情報が登録されるカード決済情報データベースを備えている。決済サーバ110は、たとえばカード決済がおこなわれるごとに、カード決済の履歴に関する情報をカード決済情報データベースに登録する。カード決済情報データベースについては、説明を後述する(図7を参照)。
カード決済システム100において、カード決済装置は、少人数の旅客を有料で輸送することを目的とした交通手段に搭載される。少人数の旅客を有料で輸送することを目的とした交通手段は、具体的には、タクシーなどの車両101によって実現することができる。タクシーを実現する車両101は、小型車両、中型車両、大型車両などのように各種の車両が存在する。
タクシーを実現する車両101は、カーナビゲーションシステムを搭載している。カード決済装置は、タクシーを実現する車両101に搭載されたカーナビゲーションシステムとの間で通信可能に設けられている。また、タクシーを実現する車両101は、タクシーメーターを搭載している。カード決済装置は、タクシーを実現する車両101に搭載されたタクシーメーターとの間で通信可能に設けられている。
カーナビゲーションシステムは、車両101の走行に際して、当該車両101の現在位置や目的地点への道順(経路)を案内する。タクシーメーターは、車両の走行距離や走行時間に応じて、タクシー運賃(タクシーの利用者から収受すべき料金)を算出する。カーナビゲーションシステムについては、説明を後述する(図3を参照)。
タクシーメーターは、認可された初乗運賃と、加算運賃と、を合算することによってタクシー運賃(タクシー料金)を算出する。たとえば、時間距離併用運賃に対応したタクシーメーターの場合、加算運賃は、車両101のトランスミッションの回転パルスのパルス数に基づいて以下のように算出される。タクシーメーターについては、説明を後述する(図4を参照)。
(決済サーバ110のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態1のカード決済システム100における決済サーバ110を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成について説明する。図2は、この発明にかかる実施の形態1のカード決済システム100における決済サーバ110を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成を示すブロック図である。
図2において、この発明にかかる実施の形態1のカード決済システム100における決済サーバ110を実現するコンピュータ装置は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HDD(ハードディスクドライブ)204と、HD(ハードディスク)205と、FDD(フレキシブルディスクドライブ)206と、着脱可能な記録媒体の一例としてのFD(フレキシブルディスク)207と、ネットワークI/F(インターフェース)208と、を備えている。また、この発明にかかる実施の形態1の決済サーバ110を実現するコンピュータ装置が備える各部201〜208は、バス209によってそれぞれ接続されている。
CPU201は、コンピュータ装置全体の制御をつかさどる。ROM202は、ブートプログラムやカード決済プログラムなどの各種プログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU201は、RAM203をワークエリアとして使用しながら、ROM202に記録された各種プログラムを実行することによって、コンピュータ装置の全体の制御をつかさどる。
HDD204は、CPU201の制御にしたがってHD205に対するデータのリード/ライトを制御する。HD205は、HDD204の制御で書き込まれたデータを記憶する。FDD206は、CPU201の制御にしたがってFD207に対するデータのリード/ライトを制御する。FD207は、FDD206の制御で書き込まれたデータを記憶する。
FD207に代えてあるいはFD207に加えて、CD−ROM(CD−RW)、MO、DVD(Digital Versatile Disc)などの各種の記録媒体を、着脱可能な記録媒体として用いてもよい。この場合、決済サーバ110を実現するコンピュータ装置は、各種の記録媒体に対するデータのリード/ライトを制御するドライブを備える。
ネットワークI/F208は、インターネットなどのネットワーク120に接続され、ネットワーク120を介してカード決済装置に接続される。ネットワークI/F208は、ネットワーク120とコンピュータ装置の内部とのインターフェースをつかさどり、コンピュータ装置とカード決済装置との間におけるデータの入出力を制御する。
(カーナビゲーションシステムのハードウエア構成)
つぎに、カーナビゲーションシステムのハードウエア構成について説明する。図3は、カーナビゲーションシステムのハードウエア構成を示すブロック図である。
図3において、カーナビゲーションシステム300は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、磁気ディスクドライブ304と、磁気ディスク305と、光ディスクドライブ306と、光ディスク307と、映像I/F308と、ディスプレイ309と、音声I/F310と、スピーカ311と、マイク312と、入力デバイス313と、カメラ314と、通信I/F315と、GPSユニット316と、各種センサ317と、を備えている。各構成部301〜317は、バス320によってそれぞれ接続されている。
CPU301は、カーナビゲーションシステム300の全体の制御をつかさどる。ROM302は、ブートプログラムやルート案内プログラムなどの各種プログラムを記録している。また、RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU301は、RAM303をワークエリアとして使用しながら、ROM302に記録された各種プログラムを実行することによって、カーナビゲーションシステム300の全体の制御をつかさどる。
ルート案内プログラムは、CPU301によって実行されることにより、カーナビゲーションシステム300に対して、案内開始地点として指定された地点(たとえば、乗車地点)から案内終了地点として指定された地点(たとえば、目的地点)またはその近傍の地点までのルートを探索させ、探索されたルートに関する案内情報を出力させる。
以下、上述した決済サーバ110が備える各部と同様の構成については説明を省略し、カーナビゲーションシステム300に特徴的な構成について説明する。磁気ディスク305は、地図データや機能データを記録する。地図データは、建物、河川、地表面などの地物(フィーチャ)をあらわす背景データと、道路の形状をあらわす道路形状データとを含んでおり、地区ごとに分けられた複数のデータファイルによって構成されている。
道路形状データは、さらに交通条件データを有する。交通条件データには、たとえば、各ノードについて、信号や横断歩道などの有無、高速道路の出入り口やジャンクションの有無、各リンクについての長さ(距離)、道幅、進行方向、道路種別(高速道路、有料道路、一般道路など)などの情報を含んでいる。
交通条件データは、通信I/F315を介して外部装置から取得した道路交通情報を含んでいる。また、交通条件データは、過去の渋滞情報を、季節・曜日・大型連休・時刻などを基準に統計処理した過去渋滞情報を含んでいてもよい。カーナビゲーションシステム300は、通信I/F315を介して外部装置から取得された道路交通情報に基づいて現在発生している現在の渋滞の情報を取得するとともに、既に取得された現在の渋滞情報を過去の渋滞情報として記憶する。これにより、指定した時刻における渋滞状況の予想をおこなうことが可能となる。
機能データは、経路探索、所要時間の算出、経路誘導などを実現するプログラムなど、カーナビゲーションシステム300において各種の機能を実現するためのプログラムデータである。地図データおよび機能データは、それぞれ、地区ごとあるいは機能ごとに分けられた複数のデータファイルによって構成されている。
ディスプレイ309は、上述した地図データを、2次元または3次元に描画する。ディスプレイ309に表示された地図データには、カーナビゲーションシステム300の現在地点をあらわすマークなどを重ねて表示することができる。カーナビゲーションシステム300の現在地点は、後述するGPSユニット316によって取得される。ディスプレイ309は、たとえば、車両101のダッシュボード付近に設置される。ディスプレイ309は、車両101のダッシュボード付近のほか、車両の後部座席周辺などに設置するなど、車両において複数設置されていてもよい。
映像I/F308には、ディスプレイ309およびカメラ314が接続されている。映像I/F308は、具体的には、たとえば、ディスプレイ309あるいはカメラ314との間における所定の処理をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいてディスプレイ309を制御する制御ICなどによって構成される。
音声I/F310には、音声入力用のマイク312および音声出力用のスピーカ311が接続されている。マイク312に集音された音声は、音声I/F310内でA/D変換される。マイク312は、たとえば、車両のサンバイザー付近に設置され、その数は単数でも複数でもよい。スピーカ311からは、所定の音声信号を音声I/F310内でD/A変換した音声が出力される。
通信I/F315は、ネットワーク120を介して、外部装置に接続されている。通信I/F315は、たとえば、FMチューナー、VICS(Vehicle Information and Communication System/登録商標)/ビーコンレシーバ、などを含み、VICSセンターから配信される渋滞や交通規制などの道路交通情報を取得してもよい。
また、通信I/F315は、カード決済装置に接続されている。通信I/F315は、カーナビゲーションシステム300の内部とカード決済装置とのインターフェースをつかさどり、カーナビゲーションシステム300とカード決済装置との間におけるデータの入出力を制御する。
カーナビゲーションシステム300は、たとえば、通信I/F315を介して、カード決済装置から出力された走行ルートに関する情報を取得し、取得された情報に基づく走行ルートをディスプレイ309に表示する。走行ルートは、乗車地点から目的地点までの道順を示し、タクシー利用者によってあらかじめ定められている。走行ルートに関する情報は、タクシー利用者のカードにあらかじめ登録されている。タクシー利用者のカードは、たとえば、クレジットカードによって実現することができる。
GPSユニット316は、GPS衛星からの電波を受信し、車両の位置に関する情報を出力する。GPSユニット316から出力された情報は、後述する各種センサ317からの出力値とともに、CPU301による車両(カーナビゲーションシステム300)の現在地点の算出に際して利用される。現在地点を示す情報は、たとえば緯度・経度、高度などの、地図データ上の1点を特定する情報である。
各種センサ317は、車速センサ、加速度センサ、角速度センサなどの、車両の位置や挙動を判断することが可能な情報を出力する。各種センサ317からの出力値は、GPSユニット316による現在地点の算出や、速度や方位の変化量の測定に用いられる。
カーナビゲーションシステム300においては、カメラ314を用いて取得された車両101の内外の映像、マイク312を用いて取得された車両101の内外の音声、GPSユニット316によって検出された車両101の現在地点情報、各種センサ317からの出力値などを含むドライブ情報を磁気ディスク305に記録するようにしてもよい。なお、図示および説明を省略するが、カーナビゲーションシステム300は、上述した構成301〜317に加えて、DVDやCDなどの再生、テレビ放送の受信・録画、インターネットへの接続などの各種機能を実現する構成を備えていてもよい。
(タクシーメーターのハードウエア構成)
つぎに、タクシーメーターのハードウエア構成について説明する。図4は、タクシーメーターのハードウエア構成を示す説明図である。図4において、タクシーメーター400は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、通信I/F404と、ディスプレイ405と、を備えている。タクシーメーター400が備える各部401〜405は、バス410によって接続されている。
CPU401は、タクシーメーター400の全体の制御をつかさどる。ROM402は、ブートプログラムや料金差出プログラムなどの各種プログラムを記録している。また、RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU401は、RAM403をワークエリアとして使用しながら、ROM402に記録された各種プログラムを実行することによって、タクシーメーター400の全体の制御をつかさどる。
通信I/F404は、タクシーを実現する車両101に接続されている。通信I/F404は、タクシーメーター400の内部と車両101(が備える制御部)とのインターフェースをつかさどり、タクシーメーター400と車両101との間におけるデータの入出力を制御する。通信I/F404は、たとえば、車両101から出力される当該車両101のトランスミッションの回転パルスを取得する。
また、通信I/F404は、カード決済装置に接続されている。通信I/F404は、タクシーメーター400の内部とカード決済装置とのインターフェースをつかさどり、タクシーメーター400とカード決済装置との間におけるデータの入出力を制御する。通信I/F404は、たとえば、CPU401の動作によって算出されたタクシー運賃に関する情報を、カード決済装置に出力する。
ディスプレイ405は、CPU401の動作によって算出されたタクシー運賃や、(「空車」、「実車」、「賃走」、「割増」、「迎車」などのようにタクシーメーター400の動作モードを表示する。ディスプレイ405は、たとえば7セグメントディスプレイ(seven−segment display)によって実現することができる。
この発明にかかる実施の形態1のカード決済システム100において、タクシーメーター400は、たとえば、時間距離併用運賃に対応した料金を算出する。タクシーメーター400は、車両101から出力される当該車両101のトランスミッションの回転パルスを取得し、取得された回転パルスのパルス数に基づいて走行距離を算出し、算出された走行距離に基づいてタクシー運賃を算出する。車両101のトランスミッションの回転パルスは、たとえば、車両101のトランスミッションが1回転するごとに4パルスを出力する。
タクシーメーター400は、たとえば、車両101の走行速度が所定速度(たとえば、時速10Km)以上であるか否かを判定する周期の判定用パルスを発生しており、車両101から出力されるトランスミッションの回転パルスの周期と判定用パルスの周期とを比較することによって、車両101の走行速度が所定速度以上であるか否かを判断する。
タクシーメーター400は、たとえば、車両101から出力されるトランスミッションの回転パルスの周期が、判定用パルスの周期よりも短い場合は、当該車両101の走行速度が所定速度以上であると判定する。また、タクシーメーター400は、たとえば、車両101から出力されるトランスミッションの回転パルスの周期が、判定用パルスの周期よりも長い場合は、当該車両101の走行速度が所定速度未満であると判定する。
タクシーメーター400は、車両101の走行速度に基づいて、当該車両101の走行速度が所定速度以上である場合、走行距離に基づいたタクシー運賃の算出をおこなう。具体的には、たとえば、1分間に時速60Kmでの走行時に車両101のトランスミッションが637回転することを基準値とした場合、車両のトランスミッションが1回転した場合の当該車両101の走行距離は、60000m÷(60分×637回転)という算出式に基づいて、約1.57mとされる。また、この場合、1パルス(トランスミッションの回転パルスが1)あたりの車両101の走行距離は、1.57m÷4パルスという算出式に基づいて、約0.39mとされる。
また、タクシーメーター400は、車両101の走行速度に基づいて、当該車両101の走行速度が所定速度未満である場合、当該車両101の走行速度が所定速度未満である時間に基づいてタクシー運賃を算出する。この場合、タクシーメーター400は、車両101の走行速度が所定速度未満である時間を累積して加算しており、累積して加算された時間に基づいてタクシー運賃を算出する。
タクシー料金の算出に際して、タクシーメーター400は、車両101のトランスミッションの回転パルスのパルス数が車種によって異なることによる車種ごとの誤差を補正する機能を備えている。車種ごとの誤差を補正する機能については、公知の技術であるため説明を省略する。また、初乗運賃や加算運賃を決定する料金体系は、小型車両、中型車両、大型車両などのように、タクシーを実現する車両101の区分やタクシーの営業エリアなどによって異なる。
(カード決済装置のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置のハードウエア構成について説明する。図5は、この発明にかかる実施1の形態のカード決済装置のハードウエア構成を示す説明図である。
図5において、この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置500は、CPU501と、ROM502と、RAM503と、カードリーダ504と、ディスプレイ505と、タッチパネル506と、スピーカ507と、通信I/F508と、を備えている。また、この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置500が備える各構成部501〜508は、バス510によってそれぞれ接続されている。
CPU501は、カード決済装置500全体の制御を司る。ROM502は、ブートプログラムや、カード決済プログラム、信用照会プログラムなどの各種プログラムを記憶している。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU501は、RAM503をワークエリアとして使用しながら、ROM502に記録された各種プログラムを実行することによって、カード決済装置500の全体の制御をつかさどる。
カードリーダ504は、利用者が所有するカードのカード情報を読み取る。利用者が所有するカードは、たとえば、クレジットカードによって実現することができる。カード情報は、当該カードのカード番号(クレジットカード番号)や当該カードの有効期限に関する情報を含んでいる。
ディスプレイ505は、タクシー利用者に対するカード決済装置500の操作指示や、カード決済装置500の動作モードなどを表示する。また、ディスプレイ505は、カーナビゲーションシステム300によるルート案内中に、カーナビゲーションシステム300のディスプレイ309に表示される地図と同様の地図を表示してもよい。ディスプレイ505は、たとえば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどによって実現される。
タッチパネル506は、ディスプレイ505に積層されており、カード決済装置500に対する各種の操作指示を受け付ける。タッチパネル506は、指やペンなどの筆記部材が接触したことを検出した場合に、タッチパネル506に対する筆記部材の接触位置に応じた電気信号を出力する。
また、タッチパネル506は、タッチパネル506に対する筆記部材の接触が解除された場合は、信号の出力を停止する。あるいは、タッチパネル506は、タッチパネル502に対する筆記部材の接触が解除された場合に、タッチパネル506に対する筆記部材の接触がないことを示す信号を出力してもよい。
タッチパネル506は、抵抗膜方式、静電容量方式、電磁誘導方式、表面弾性波方式など公知の各種の方式によってタッチパネル506に対する筆記部材の接触位置を検出し、検出した接触位置に応じた電気信号を、CPU501に対して出力する。電磁誘導方式を採用する場合、電子ペンなどと称される専用の筆記部材を用いる。
スピーカ507は、タクシー利用者に対するカード決済装置500の操作指示を示す音声ガイダンスを出力する。スピーカ507は、CPU501から出力されたデジタル形式の音声データをデジタル/アナログ変換し、アナログ形式の音声データに基づいてスピーカコーンにおけるコイルに通電するなどして音声を出力する。
通信I/F508は、インターネットなどのネットワーク120に接続され、ネットワーク120を介して決済サーバ110に接続される。通信I/F508は、ネットワーク120と決済装置500の内部とのインターフェースをつかさどり、カード決済装置500とカード決済サーバ110との間におけるデータの入出力を制御する。
(顧客情報データベースの一例)
図6は、この発明にかかる実施の形態1の決済サーバ110が備える顧客情報データベースの一例を示す説明図である。図6において、顧客情報データベース600は、カード番号を記憶している。カード番号は、カードごとに固有の情報であって、個々のカードを識別可能な情報とされる。具体的には、カード番号は、たとえば、クレジットカードごとに固有のクレジットカード番号とすることができる。
クレジットカード番号においては、最初の6桁の銀行識別番号(Bank Identification Number:BIN)によって、クレジットカード会社などのカードの発行事業者(イシュア)を特定することができる。クレジットカード番号は、BINを含み、カードの発行事業者によって割り当てられた任意の数列によって構成され、カードごとに固有の情報とされている。
カード番号は、各カードを識別することができる情報(カード識別情報)であればよく、クレジットカード番号のように、数字の羅列によって構成されるものに限らない。具体的には、カード番号は、たとえばアルファベットのみを含む所定桁数の情報、あるいは、数字とアルファベットとを含む所定桁数の情報によって実現してもよい。
また、顧客情報データベース600は、たとえば各カードの有効期限、各カードの所有者(顧客)の氏名、住所(請求書の送付先)、電話番号、メールアドレス、性別など、カードの所有者(顧客)あるいはカードに関する各種の情報を記憶している。また、顧客情報データベース600は、たとえばカードの所有者(顧客)の年収や、所定期間における利用限度額など、カードの所有者の支払い能力に関する情報を記憶していてもよい。
所定期間は、前回の締め日の翌日から次回の締め日までの期間であって、たとえば1ヶ月間とすることができる。締め日は、カード会社が加盟店への立替払金額やカード会員への請求金額を確定するための締め切り日であり、たとえば「毎月10日」、「毎月25日」などのように設定されている。
具体的には、たとえば締め日が「毎月10日」である場合、所定期間は、毎月11日〜翌月の10日までの期間とされる。所定期間ごとの利用金額は、たとえば、1ヶ月ごとに締め日がある場合、前回の締め日の翌日から次回の締め日までの累積のカード決済の利用金額とされる。
また、顧客情報データベース600は、たとえば支払い方法、支払いに利用する金融機関名、支店名、預金種目や口座番号など、支払いに関する情報を記憶していてもよい。具体的には、たとえばリボルビング払いを設定しているカードの所有者(顧客)に関しては、リボルビング払いによる1回あたりの支払い額を、支払いに関する情報として記憶するようにしてもよい。
顧客情報データベース600における各種の情報は、たとえばカードの発行受付時(申し込み時)など、カードが発行される前にカードの所有者(顧客)から取得し、カードの発行元によって顧客情報データベース600に登録される。顧客情報データベース600における各種の情報は、それぞれ、カード番号に関連づけて記憶されている。
これにより、カード番号が指定された場合は、指定されたカード番号に関連づけられている各種の情報を特定することができる。顧客情報データベース600においては、カード番号以外にも、カードの所有者(顧客)の氏名および住所、電話番号、メールアドレスなど、任意の情報が指定されることによって、指定された任意の情報に関連づけられた情報を抽出することができる。
(カード決済情報データベースの一例)
つぎに、決済サーバ110が備えるカード決済情報データベースについて説明する。図7は、この発明にかかる実施の形態1の決済サーバ110が備えるカード決済情報データベースの一例を示す説明図である。図7において、カード決済情報データベース700は、カード決済に関する情報を記憶している。カード決済に関する情報は、カード決済が完了するごとに、カード決済情報データベース700に登録される。カード決済に関する情報は、カード番号を含んでいる。
また、カード決済に関する情報は、カードの利用日時を特定可能な情報を含んでいる。カードの利用日時を特定可能な情報は、たとえばカード決済装置500から送信されたカード決済要求情報に含まれるカード決済の日時情報(カードを読み取った日時情報)とすることができる。あるいは、カードの利用日時を特定可能な情報は、決済サーバ110が備える計時機能によって計時される時刻において、カード決済装置500から送信されたカード決済要求情報を受信した日時を特定可能な情報であってもよい。
また、カード決済に関する情報は、カードの利用店舗すなわちカード決済をおこなった店舗を特定可能な情報を含んでいる。カードの利用店舗を特定可能な情報は、たとえば各店舗を識別する店舗識別情報とすることができる。店舗識別情報は、店舗ごとに異なり、たとえばカード会社などによってあらかじめ設定されている。
カード決済情報データベース700において、店舗識別情報は、たとえば「同一の店舗の支店どうし」などのように、店舗名が同一であっても同一の店舗ではない店舗どうしを識別できるように設定されていてもよい。この場合、カード決済情報データベース700においては、店舗名が同じであっても場所が異なる店舗であれば、それぞれを異なる店舗として登録することができる。
また、カード決済に関する情報は、たとえばカード決済ごとに指定された支払い回数、カード決済ごとの利用金額(カード決済1回あたりの利用金額)、所定期間ごとの利用金額など、各カード決済の内容を特定可能な情報を含んでいてもよい。図7に示したカード決済情報データベース700においては、所定期間ごとの利用金額として、1ヶ月あたりの利用金額が記憶されている。
カード決済情報データベース700においては、所定期間ごとの利用金額として、既に満了した所定期間の利用金額と、満了していない所定期間の利用金額と、が記憶されている。満了していない所定期間の利用金額は、未確定であり、所定期間(前月11日〜翌月10日まで)が満了した時点で確定する。カード決済情報データベース700において、満了していない所定期間の利用金額は、請求予定金額として記憶されている。
カード決済情報データベース700において、カード決済に関する情報は、カード決済ごとに記憶されている。具体的には、たとえば、1枚のカードを用いて同日に3回のカード決済をおこなった場合、カード決済情報データベース700においては、当該カードのカード番号に関連づけられた3件分のカード決済に関する情報が、1日におけるカード決済に関する情報としてそれぞれ記憶される。
顧客情報データベース600やカード決済情報データベース700などの各種のデータベースは、たとえば、決済サーバ110を実現するコンピュータ装置が備えるHD205に設けられている。顧客情報データベース600やカード決済情報データベース700などの各種のデータベースは、HD205など決済サーバ110を実現するコンピュータ装置が備える記憶媒体に設けられているものに限らない。顧客情報データベース600やカード決済情報データベース700などの各種のデータベースは、決済サーバ110を実現するコンピュータ装置とは別体で設けられた記憶媒体や、決済サーバ110を実現するコンピュータ装置とは異なるコンピュータ装置が備える記憶媒体に設けられていてもよい。
(カード決済装置500の機能的構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置500の機能的構成について説明する。図8は、この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置500の機能的構成を示す説明図である。
図8において、この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置500は、読取部801と、報知部802と、タクシー運賃決済部803と、消去部804と、取得部805と、算出部806と、予測タクシー運賃情報報知部807と、決済予定金額取得部808と、照会処理部809と、通信部810と、を備えている。読取部801、報知部802、タクシー運賃決済部803、消去部804、取得部805、算出部806、予測タクシー運賃情報報知部807、決済予定金額取得部808、照会処理部809および通信部810は、決済サーバ110を実現するコンピュータ装置が備える各部によって実現することができる。
読取部801は、タクシー利用者のカードにあらかじめ登録されている乗車地点から目的地点までの走行ルートに関する走行ルート情報と、当該カードのカード情報とを当該カードから読み取る。走行ルート情報は、たとえば、タクシー利用者がパーソナルコンピュータを用いて乗車地点および目的地点を設定し、設定された乗車地点および目的地点に基づいて検索した走行ルートを、当該パーソナルコンピュータに接続されたカードリーダライタを用いてカードに書き込むことによってカードに登録することができる。
タクシー利用者のカードは、たとえば、タクシー利用者がタクシーに乗車した後、行き先を指定する際に、カード決済装置500に挿入(装着)される。読取部801は、タクシー利用者のカードがカード決済装置500に挿入(装着)された場合に、走行ルート情報やカード情報を読み取る。
カード決済装置500に挿入(装着)されたタクシー利用者のカードは、たとえば、目的地点に到着し、カード決済が完了した後に、カード決済装置500から回収する(取り出す)。カード決済装置500は、カード決済が完了するまでの間、カード決済装置500からタクシー利用者のカードを回収(取り出し)できないような構成を備えていてもよい。
あるいは、カード決済装置500に挿入(装着)されたタクシー利用者のカードは、たとえば、走行ルート情報やカード情報など必要な情報の読み取りが完了した時点で、カード決済装置500から回収する(取り出す)ようにしてもよい。この場合、たとえば、走行ルート情報やカード情報など必要な情報の読み取りが完了した時点で、タクシー利用者によって把持できるように、カード決済装置500からタクシー利用者のカード(の一部)を排出する。
あるいは、この場合、たとえば、走行ルート情報やカード情報など必要な情報の読み取りが完了した時点で、「カードを取り出してください。」などの案内メッセージを表示し、タクシー利用者によってカード決済装置500に対する所定の指示操作がおこなわれたことをもってカード決済装置500からタクシー利用者のカードを取り出せるようにしてもよい。いずれの場合も、カード決済装置500に挿入(装着)されたタクシー利用者のカードは、タクシー利用者の判断によって取り出すことができ、タクシー利用者の判断によってはタクシーを降車するまでカード決済装置500に挿入(装着)したままであってもよい。
タクシー利用者のカードは、クレジットカードやデビットカードなど、サービスを受けた料金や商品の購入代金の支払を可能とし、現金に代わる決済手段として機能可能なカードを用いてもよい。現金に代わる決済手段として機能可能なカードは、カード番号と有効期限とを含むカード情報を記憶している。現金に代わる決済手段として機能可能なカードをタクシー利用者のカードとして用いる場合、読取部801は、走行ルート情報に加えて、カード情報を読み取る。
報知部802は、読取部801によってカードから読み取られた走行ルート情報を乗務員に報知する。報知部802は、たとえば、読取部801によってカードから読み取られた走行ルート情報に基づいて乗車地点から目的地点までの走行ルートを、タクシーに搭載されたカーナビゲーションシステム300を介して報知させることによって、走行ルート情報を乗務員に報知する。具体的には、報知部802は、たとえば、タクシーに搭載されたカーナビゲーションシステム300が備えるディスプレイ309に、走行ルートを重ね合わせた地図情報を表示することによって、走行ルート情報を乗務員に報知する。
タクシー運賃決済部803は、報知部802によって報知された走行ルート情報にしたがって移動することによって目的地に到着した際に、読取部801によって読み取られたカード情報を用いてタクシー運賃の決済をおこなう。タクシー運賃決済部803は、読取部801によって読み取られたカード情報およびタクシーメーター400によって算出されたタクシー運賃などに基づいて決済サーバ110との間で通信をおこない、該当するタクシー運賃の支払いが可能であるかどうかのオーソリゼーション(与信照会、信用承認)をとる。そして、タクシー運賃決済部803は、オーソリゼーションの結果、該当するタクシー運賃の支払いが可能である場合に決済処理をおこない、決済を完了する。
消去部804は、目的地点に到着した際に、読取部801によって読み取られた走行ルート情報を消去する。目的地点に到着したか否かは、走行ルート情報に基づいて、タクシーを実現する車両101が目的地点として指定された場所あるいは目的地点として指定された場所から所定範囲内に到達したか否かによって判断することができる。
あるいは、消去部804は、タクシー運賃決済部803によってタクシー運賃の決済が完了した際に、読取部801によって読み取られた走行ルート情報を消去するようにしてもよい。タクシー運賃の決済が完了したか否かは、たとえば、タクシーメーター400に対して、当該タクシーメーター400の動作モードを「支払」モードに切り替える操作があったか否かに基づいて判断することができる。あるいは、タクシー運賃の決済が完了したか否かは、タクシーを実現する車両101に搭載された領収書発行用のプリンタから領収書が発行されるタイミングとしてもよい。
取得部805は、タクシーへの乗車日時情報を取得する。取得部805は、たとえば、タクシーに乗車した利用者が行き先を指定することによってタクシーの目的地点が定まった時点で、タクシーの乗務員によってタクシーメーター400の動作モードを「賃走」モードに切り替える操作がおこなわれた時点における現在日時情報を、タクシーへの乗車日時情報として取得することができる。
算出部806は、取得部805によって取得された乗車日時および読取部801によって読み取られた走行ルート情報に基づいて、予測タクシー運賃を算出する。算出部806は、読取部801によって読み取られた走行ルート情報に基づいて、当該走行ルートの距離、当該走行ルートのコスト、過去の道路交通情報などを特定し、特定された各種の情報に基づいて予測タクシー運賃を算出する。走行ルートのコストは、たとえば、当該走行ルートにおける交差点や信号の数、右左折の回数、幹線道路であるか否か、道幅など各種の情報に基づいて算出することができる。
予測タクシー運賃情報報知部807は、算出部806によって算出された予測タクシー運賃に関する情報をタクシー利用者に報知する。予測タクシー運賃情報報知部807は、たとえば、算出部806によって算出された予測タクシー運賃を示す数値を、ディスプレイ505に表示することによって予測タクシー運賃に関する情報をタクシー利用者に報知する。
決済予定金額取得部808は、タクシー運賃の決済にかかる決済金額に関する情報を取得する。決済予定金額取得部808は、たとえば、タクシーが目的地点あるいは当該目的地点の近傍に到達した際に、タクシーメーター400によって算出されているタクシー運賃を示す情報を、タクシー運賃の決済にかかる決済金額に関する情報として取得する。
あるいは、決済予定金額取得部808は、たとえば、タクシーが目的地点から所定の距離に到達した時点においてタクシーメーター400によって算出されているタクシー運賃に所定金額を加算した仮のタクシー運賃に関するオーソリゼーションをおこなってもよい。所定金額は、たとえば、「1メーター分」、「2メーター分」などのように、1メーターあたりの単位料金に基づいて設定することができる。このように、タクシーが目的地点に到達する以前に、所定金額分のオーソリゼーションを事前に開始することによって、タクシー利用者がタクシーを降車する際に決済に要する時間の短縮を図ることができる。
また、所定金額は、たとえば、500円分、1000円分などのように、任意の金額に基づいて設定してもよい。所定金額は、カード決済システム100(の運用者)において任意に設定することができる。あるいは、所定金額は、カード利用者によって、カード利用者ごとに任意に設定できるものであってもよい。
あるいは、決済予定金額取得部808は、タクシーメーター400に対して、当該タクシーメーター400の動作モードを「支払」モードに切り替える入力操作があった場合に、当該入力操作があった時点におけるタクシー運賃を、当該タクシー運賃の決済にかかる決済金額に関する情報として取得してもよい。
照会処理部809は、タクシーが目的地点から所定の距離に到達した際に、読取部801によって読み取られたカード情報に基づいて、当該カードのカード会社に対して信用照会に関する処理を開始する。照会処理部809は、たとえば、目的地点から所定の距離に到達した場合は、タクシー運賃が確定する前に、カード決済装置500と決済サーバ110との通信を確立させる。照会処理部809は、たとえば、目的地点から所定の距離に到達した場合は、タクシー運賃が確定する前に、カード利用者のカードから取得したカード情報(カード番号や有効期限)を、決済サーバ110に送信してもよい。
また、照会処理部809は、タクシーが目的地点から所定の距離に到達した際に、決済サーバ110に対して、決済予定金額取得部808によって取得された決済金額に関するオーソリゼーションをおこなうようにしてもよい。すなわち、この場合、照会処理部809は、タクシー利用者が降車する時点におけるタクシー運賃が確定していない状態であっても、タクシーが目的地点から所定の距離に到達したことをもって、当該到達した時点におけるタクシー運賃、あるいは、当該タクシー運賃に所定金額を加算した仮のタクシー運賃に関するオーソリゼーションをおこなう。
タクシーが目的地点から所定の距離に到達した際に、決済サーバ110に対して、決済予定金額取得部808によって取得された決済金額に関するオーソリゼーションをおこなうことによって、タクシー利用者がタクシーを降車する際に決済に要する時間の短縮を図ることができる。これによって、タクシーを利用しやすい環境を提供し、タクシーの利用促進を図ることができる。
通信部810は、カーナビゲーションシステム300およびタクシーメーター400と、カード決済装置500と、の間における通信をおこなう。通信部810は、たとえば、カーナビゲーションシステム300を介して報知される走行ルート情報を、カーナビゲーションシステム300に対して送信する。
また、通信部810は、たとえば、カーナビゲーションシステム300との間で通信をおこなうことにより、目的地点に対するタクシーの現在地点に関する情報を取得する。これにより、目的地点あるいは目的地点から所定距離の範囲に到着したかどうかを判断することができる。また、通信部810は、たとえば、タクシーメーター400との間で通信をおこなうことにより、タクシーメーター400において算出されているタクシー運賃に関する情報を取得する。
(表示画面例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置500の表示画面例について説明する。図9−1、図9−2、図9−3、図9−4、図9−5および図9−6は、この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置500の表示画面例を示す説明図である。
図9−1において、表示画面910は、待機中のカード決済装置500に表示される。表示画面910は、タクシー利用者がタクシーに乗車した時点において、カード決済装置500のディスプレイ505に表示されている。表示画面910は、たとえば「毎度ありがとうございます。クレジットカードを挿入してください。」などのように、クレジットカードなどのカードの挿入を案内するメッセージを表示する。表示画面910は、カード決済装置500におけるクレジットカードの挿入位置を示すイラストなどをあわせて表示してもよい。
図9−2において、表示画面920は、表示画面910にしたがって、タクシー利用者がタクシー乗車時に、カード決済装置500に対してカードを挿入した場合に表示される。表示画面920は、カードに記憶されている目的地点および当該目的地点までの走行ルートを表示する。表示画面920においては、少なくとも乗車地点(現在地点)と目的地点とを含み、当該乗車地点から目的地点までの走行ルートの全体が表示されていることが好ましい。
表示画面920は、たとえば、現在地点から目的地点までが所定距離以上離れている場合などは、複数画面にわたって、走行ルートの全体を表示してもよい。この場合、ディスプレイ505に、たとえば、画面を切り替えるためのカーソルや、ページ切り替えキーなどを表示する。
また、表示画面920は、タクシーの現在位置が、走行ルートの途中である場合は、タクシー利用者によって登録された出発地点から目的地点までの走行ルートと、当該走行ルート上の現在位置と、を表示する。あるいは、表示画面920は、タクシーの現在位置が、走行ルート上から外れている場合は、現在位置から走行ルート上の地点までのルートをあわせて表示してもよい。
また、表示画面920は、たとえば、「このルートにしたがって走行します。」のように、表示画面920に表示された走行ルートに沿って移動することを案内するメッセージを表示する。表示画面920は、このメッセージに加えて、たとえば「よろしいですか?」という確認メッセージや、タクシー利用者の意思を確認する「はい」や「いいえ」のキーを表示する。
タクシー利用者は、表示画面920に表示された走行ルートでの移動を希望する場合に「はい」を操作する。表示画面920における「はい」が操作された場合、タクシー利用者が設定した走行ルートを含む地図が、カーナビゲーションシステム300のディスプレイ309に表示される。カーナビゲーションシステム300は、ディスプレイ309に表示された走行ルートにしたがってタクシーを移動させるようにルート案内をおこなう。
カーナビゲーションシステム300のディスプレイ309には、走行ルートの全体が表示されるものであってもよいし、タクシー乗務員が設定した縮尺に応じて走行ルートの一部が表示されるものであってもよい。タクシー乗務員は、カーナビゲーションシステム300によるルート案内にしたがって、カーナビゲーションシステム300のディスプレイ309に表示されたルートに沿って走行する。
図9−3において、表示画面930は、タクシーが表示画面920にしたがって移動し、目的地点に到着した際に、ディスプレイ505に表示される。カード決済装置500は、たとえば、タクシーメーター400の動作モードが「支払」モードになった場合に、表示画面930を表示する。表示画面930は、たとえば、「ご乗車ありがとうございました。料金は10,620円です。」などのように、タクシー運賃を案内するメッセージを表示してもよい。
図9−4において、表示画面940は、表示画面930を所定時間(たとえば、5秒間など)表示したあとに、ディスプレイ505に表示される。表示画面940は、カード決済装置500に挿入されているカードを用いたカード決済をおこなうことを、タクシー利用者に確認するメッセージや、カード決済に必要な情報(暗証番号)の入力に用いるキーなどを表示する。タクシー利用者は、カード決済をおこなう場合、ディスプレイ505に表示されたキーを操作して、暗証番号を入力する。表示画面940は、現金での支払いを希望する意思表示をするためのキーを、あわせて表示してもよい。
図9−5において、表示画面950は、表示画面940において暗証番号が入力され、確定された暗証番号に基づいておこなわれた照会処理が完了した(カード決済が完了した)場合に、ディスプレイ505に表示される。表示画面950は、たとえば、「決済が完了しました。」などのメッセージによって、カード決済が完了したことを案内する。「決済が完了しました。」などのメッセージは、たとえば、タクシーに搭載されたプリンタから領収書が発行されている間に表示する。
カード決済装置500においては、表示画面950を表示してから数秒経過してもカード決済装置500からカードが取り出されていなかった場合、アラートを(再度)鳴らすようにしてもよい。これにより、タクシー利用者が、たとえば酒に酔っていたり高齢であったりして、直前の行動を忘れがちな状況にある場合にも、決済後のカード取り忘れを効果的に防止することができる。
カードが取り出されなかった場合に鳴らすアラートは、乗車地点から目的地点までの間カード決済装置500にカードを挿入したままとする運用であっても、乗車中はカード決済装置500からカードを抜き、決済時に再度カード決済装置500にカードを挿入する運用であっても、いずれの運用方法であってもよい。
また、表示画面950は、たとえば、「カードを取り出してください。」などのように、カード決済装置500からカードを回収することを案内するメッセージを表示する。表示画面950は、カード決済装置500からのカードの回収手順を示す説明図などをあわせて表示してもよい。カードの取り出しと同時に「走行ルートを消去しています・・・。」というメッセージを表示することにより、カード決済装置500から走行ルート情報を消去していることを、タクシー利用者に対して確実に案内することができる。
また、表示画面950は、たとえば、「走行ルートを消去しています・・・。」などのように、カード決済装置500から走行ルート情報を消去していることを示すメッセージを表示する。表示画面950において、メッセージは、「お客様の走行ルート情報をカード決済装置500から消去しています。」などのように、処理の内容をより明確に案内するものであってもよい。
「走行ルートを消去しています・・・。」などのような、カード決済装置500から走行ルート情報を消去していることを示すメッセージは、「カードを取り出してください。」などのカード決済装置500からカードの取り出しを要求するメッセージを表示した後に表示してもよい。「カードを取り出してください。」などのメッセージの後に、カード決済装置500から走行ルート情報を消去していることを示すメッセージを表示することにより、カードからではなく、カード決済装置500から走行ルート情報が消去されていることを明確に案内することができる。
図9−6において、表示画面960は、カード決済装置500からの走行ルート情報の消去が完了した場合に、ディスプレイ505に表示される。表示画面960は、たとえば「走行ルートを消去しました。」などのように、カード決済装置500からの走行ルート情報の消去が完了したことを示すメッセージを表示する。
(カード決済装置500の処理手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置500の処理手順について説明する。図10は、この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置500の処理手順を示すフローチャートである。図10のフローチャートにおいて、まず、カードが挿入されたか否かを判断する(ステップS1001)。カードが挿入されていない場合(ステップS1001:No)は、カードが挿入されるまで待機する。
ステップS1001において、カードが挿入された場合(ステップS1001:Yes)は、挿入されたカードのカード情報を取得する(ステップS1002)とともに、当該カードに記憶されている走行ルート情報を取得する(ステップS1003)。ステップS1002の処理とステップS1003の処理とは、実行する順序が逆であってもよい。すなわち、走行ルート情報を取得してからカード情報を取得してもよい。
つぎに、カーナビゲーションシステム300に対して、ステップS1003において取得された走行ルート情報を出力する(ステップS1004)。そして、カーナビゲーションシステム300によるルート案内にしたがって、タクシーが目的地点周辺に到達したか否かを判断する(ステップS1005)。ステップS1005においては、たとえば、所定間隔(たとえば30秒)ごとにカーナビゲーションシステム300との間で通信をおこない、タクシーの現在位置が、目的地点から所定距離の範囲に含まれるか否かを判断する。タクシーが目的地点周辺に到達していない場合(ステップS1005:No)は、タクシーが目的地点周辺に到達するまで待機する。
ステップS1005において、タクシーが目的地点周辺に到達した場合(ステップS1005:Yes)は、照会処理を開始する(ステップS1006)。ステップS1006においては、たとえば、決済サーバ110との間における通信を確立し、ステップS1002において取得されたカード情報に基づいて、該当するカードの有効性を判断する。また、ステップS1006においては、たとえば、ステップS1005:Yesにおいてタクシーが目的地点周辺に到達したと判断した時点におけるタクシー運賃および当該タクシー運賃に所定金額を加算した金額でのオーソリゼーションを開始する。
そして、目的地点に到着したか否かを判断する(ステップS1007)。ステップS1007においては、たとえば、タクシーメーター400との間で通信をおこない、タクシーメーター400における動作モードが「支払」モードになったか否かを判断する。目的地点に到着していない場合(ステップS1007:No)は、目的地点に到着するまで待機する。
ステップS1007において、目的地点に到着した場合(ステップS1007:Yes)は、ステップS1006において開始した照会処理が完了したか否かを判断する(ステップS1008)。ステップS1008においては、たとえば、ステップS1007:Yesにおいて目的地点に到着した時点におけるタクシー運賃での決済が承認されたか否かを判断する。ステップS1008において、照会処理が完了していない場合(ステップS1008:No)は、照会処理が完了するまで待機する。
ステップS1008において、照会処理が完了した場合(ステップS1008:Yes)は、カード決済装置500から、ステップS1003において取得された走行ルート情報を消去する(ステップS1009)。ステップS1009においては、ステップS1002において取得されたカード情報をあわせて消去してもよい。
その後、カード決済装置500からのカードの取り出しを案内するカード取り出し案内を報知して(ステップS1010)、一連の処理を終了する。ステップS1010においては、たとえば、「カードを取り出してください。」などのカード決済装置500からカードの取り出しを要求するメッセージを、ディスプレイ505に表示することによって、カード取り出し案内を報知する。
この発明にかかる実施の形態1のカード決済システム100におけるカード決済装置500は、たとえば、勤務先あるいは勤務先の最寄り駅を乗車地点とし、自宅を目的地点として走行ルートを登録して利用することができる。この場合、勤務先から自宅に帰る際に、タクシー利用者がタクシー乗務員に対して道案内をしなくてもよいので、タクシー利用者は、煩わしさをおぼえることなく、当該タクシー利用者の希望する道順で帰宅することができる。
これによって、たとえば、飲酒により道案内に不安があるような状況でタクシーに乗車した場合にも、タクシー利用者の希望する道順で確実に帰宅することができる。また、タクシー乗務員は、当該タクシー乗務員が不案内な場所を目的地点として移動する場合にも、タクシー利用者の希望する道順にしたがってスムーズに移動することができる。
また、この発明にかかる実施の形態1のカード決済システム100におけるカード決済装置500は、タクシー利用者が降車する際には走行ルート情報を消去し、走行ルート情報がタクシー利用者のカードのみに記憶されるように構成されているため、走行ルート情報が悪用されることを防止することができる。また、このような構成とすることにより、タクシー利用者が、読み取ったカードの情報が悪用されるのではないかという不安をおぼえることを防止し、安全かつ快適にタクシーを利用することができる。
この発明にかかる実施の形態1のカード決済システム100におけるカード決済装置500において、走行ルート情報を読み取った後は、カード決済装置500から利用者のカードを引き抜くように構成した場合、たとえば、タクシー利用者がタクシーの車内で居眠りしてしまった場合などに、カードが不正に引き抜かれて悪用されることを防止することができる。また、このような構成にすることにより、タクシー利用者に対して、カードがタクシー利用者自身の手元にあるという安心をあたえることができる。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置500は、タクシーに搭載されたカード決済装置500であって、タクシー利用者(ユーザ)のカードにあらかじめ登録されている乗車地点から目的地点までの走行ルートに関する走行ルート情報と、当該カードのカード情報とを当該カードから読み取り、カードから読み取られた走行ルート情報を乗務員に報知し、報知された走行ルート情報に即して走行して目的地点に到着した際に、先に読み取られたカード情報を用いてタクシー運賃の決済をおこなうようにしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置500によれば、タクシーの乗務員に対してタクシー利用者(ユーザ)が道順を案内することなく、当該タクシー利用者が乗車したタクシーを当該タクシー利用者の希望する道順にしたがって移動させることができる。これによって、タクシーを利用する際の利用者の利便性の向上を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置500は、目的地点に到着した際またはタクシー運賃の決済が完了した際に、先に読み取られた走行ルート情報を消去するようにしたことを特徴としている。この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置500によれば、タクシー利用者の降車地点となる目的地点がカード決済装置500内に残されることを防止し、カード決済装置500内に残された、カードにあらかじめ登録されている走行ルート情報が第三者に悪用されることを防止することができる。
また、この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置500によれば、カード決済装置500から走行ルート情報を消去することにより、タクシー運賃の決済をおこなった地点とタクシー運賃の決済をおこなったこととが、カード決済装置500において関連づけて記憶されることを防止することができる。これによって、カード決済装置500内に残された、カードにあらかじめ登録されている走行ルート情報が第三者に悪用されることを防止することができる。
また、この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置500は、タクシーへの乗車日時情報を取得し、取得された乗車日時および先に読み取られた走行ルート情報に基づいて、予測タクシー運賃を算出し、算出された予測タクシー運賃に関する情報をタクシー利用者に報知するようにしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置500によれば、タクシー利用者は、目的地点に到着する前に、乗車日時に応じたおおよそのタクシー運賃を把握することができるので、乗車日時にかかわらず、安心してタクシーに乗車することができる。
また、この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置500によれば、タクシー利用者は、目的地点に到着する前に、乗車日時に応じたおおよそのタクシー運賃を把握することができるので、目的地点において実際に請求されたタクシー運賃や目的地点までの途中における渋滞の有無などに基づいて、タクシー利用者が希望する道順に沿って移動したかどうかを判断する判断基準とすることができる。これによって、タクシーへの乗車地点から目的地点までの地理に不案内であっても、確実に、タクシー利用者が希望する最適なルートで移動することができる。
また、この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置500は、目的地点から所定の距離に到達した際に、先に読み取られたカード情報に基づいて、当該カードのカード会社に対して信用照会に関する処理を開始することを特徴としている。この発明にかかる実施の形態1のカード決済装置500によれば、目的地点に到着してから信用照会に関する処理を開始する場合よりも早く信用照会処理を完了することができる。これによって、バス停や駅などのように乗降場所が限られた交通手段を利用する場合よりも早く行き先に到着できるというタクシーならではの利便性を一層高めることができる。
(実施の形態2)
つぎに、この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置について説明する。実施の形態2においては、上述した実施の形態1と同一部分は同一符号で示し、説明を省略する。
(タクシー利用支援装置のハードウエア構成)
まず、この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置のハードウエア構成について説明する。図11は、この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置のハードウエア構成を示す説明図である。
図11において、この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置1100は、たとえば、駅や公共施設などに設けられたタクシー乗り場に設置される。タクシー利用支援装置1100は、CPU1101と、ROM1102と、RAM1103と、HDD1104と、HD1105と、カードリーダ1106と、ディスプレイ1107と、操作部1108と、通信I/F1109と、を備えている。タクシー利用支援装置1100が備える各部1101〜1109は、バス1110によってそれぞれ接続されている。
CPU1101は、タクシー利用支援装置1100全体の制御をつかさどる。ROM1102は、ブートプログラムやタクシー利用支援プログラムなどの各種プログラムを記憶している。RAM1103は、CPU1101のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU1101は、RAM1103をワークエリアとして使用しながら、ROM1102に記録された各種プログラムを実行することによって、タクシー利用支援装置1100の全体の制御をつかさどる。
HDD1104は、CPU1101の制御にしたがってHD1105に対するデータのリード/ライトを制御する。HD1105は、HDD1104の制御で書き込まれたデータを記憶する。カードリーダ1106は、利用者が所有するカードのカード情報を読み取る。利用者が所有するカードは、たとえば、クレジットカードによって実現することができる。カード情報は、当該カードのカード番号(クレジットカード番号)や当該カードの有効期限に関する情報を含んでいる。
ディスプレイ1107は、走行ルートを含む地図や当該ルートにしたがって移動した場合のタクシー運賃などを表示する。ディスプレイ1107は、たとえば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどによって実現することができる。操作部1108は、タクシー利用支援装置1100に対する各種の指示操作を受け付ける。具体的には、操作部1108は、たとえば、ディスプレイ1107に表示された表示画面の切り替えを指示する指示操作を受け付ける。
通信I/F1109は、インターネットなどのネットワーク120に接続され、タクシー利用支援装置1100の内部と外部装置とのインターフェースをつかさどり、タクシー利用支援装置1100と外部装置との間におけるデータの入出力を制御する。タクシー利用支援装置1100は、通信I/F1109を介して、ネットワーク120に接続された外部装置から道路交通情報を取得する。通信I/F1109を介して外部装置から取得された道路交通情報は、HDD1104の制御によって、当該道路交通情報を取得した日時情報とともにHD1105に記憶される。
(タクシー利用支援装置1100の機能的構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置1100の機能的構成について説明する。図12は、この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置1100の機能的構成を示す説明図である。
図12において、この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置1100は、読取部1201と、算出部1202と、記憶部1203と、交通情報取得部1204と、報知部1205と、を備えている。読取部1201、算出部1202、記憶部1203、交通情報取得部1204および報知部1205は、タクシー利用支援装置1100が備える各部によって実現することができる。
読取部1201は、タクシー利用者のカードにあらかじめ登録されている乗車地点から目的地点までの走行ルートに関する走行ルート情報を読み取る。走行ルート情報は、上述した実施の形態1と同様に、たとえば、タクシー利用者がパーソナルコンピュータを用いて乗車地点および目的地点を設定し、設定された乗車地点および目的地点に基づいて検索した走行ルートを、当該パーソナルコンピュータに接続されたカードリーダライタを用いてカードに書き込むことによってカードに登録することができる。
算出部1202は、読取部1201によって読み取られた走行ルート情報に基づいて、乗車地点から目的地点までの予測タクシー運賃および所要時間の少なくともいずれかを算出する。算出部1202は、予測タクシー運賃や所要時間の算出に際して、記憶部1203に記憶された道路交通情報に基づいて予測タクシー運賃や所要時間を算出する。
また、算出部1202は、目的地点に関する情報に基づいて、当該タクシー以外の交通手段による目的地点までの予測運賃および所要時間の少なくともいずれかを算出してもよい。この場合、算出部1202は、たとえば、バスや鉄道などのタクシー以外の交通手段を利用して目的地点へ移動する移動ルートを算出し、算出された移動ルートにしたがって移動した場合に要する運賃を算出する。
タクシー以外の交通手段を利用して目的地点へ移動する移動ルートは、途中にタクシーを利用するものであってもよい。すなわち、タクシー利用者のカードにあらかじめ登録されている乗車地点が鉄道の駅(たとえば「A駅」とする)の周辺である場合、「A駅から鉄道を利用して隣駅B駅へ移動する。B駅からタクシーに乗車して目的地点へ移動する。」という移動ルートであってもよい。
また、タクシー以外の交通手段を利用して目的地点へ移動する移動ルートは、複数種類の交通手段を利用するものであってもよい。たとえば、「A駅から鉄道を利用して隣駅B駅へ移動する。B駅からCバス停に向かうバスに乗車し、Cバス停で下車する。つぎに、Cバス停近傍のD駅から鉄道を利用してE駅で下車する。E駅から徒歩で目的地点へ移動する。」という移動ルートであってもよい。
また、算出部1202は、走行ルートの所要時間(予測所要時間)、および、タクシー以外の交通手段を利用して目的地点へ移動する移動ルートの所要時間(予測所要時間)の算出に際して、交通手段を利用するまでの待ち時間を含めた予測所要時間を算出してもよい。たとえば、「A駅から鉄道を利用して隣駅B駅へ移動する。A駅においては、10分の待ち時間がある。B駅からタクシーに乗車して目的地点へ移動する。B駅でのタクシー乗車の予測待ち時間は、5分。」などのように、予測される所要時間(予測所要時間)を算出する。
また、算出部1202は、現在日時に関する情報に基づいて、運賃および所要時間の少なくともいずれかを算出するようにしてもよい。この場合、現在日時までに取得された道路交通情報のうち、最新の道路交通情報に基づいて、予測タクシー運賃、予測運賃、予測所要時間などが算出される。予測タクシー運賃、予測運賃や予測所要時間などを、現在日時に関する情報に基づいて算出することにより、「今、どのような交通手段で、どのようなルートで移動したらもっとも有効か。」という判断に有用な情報を利用者に提供することができる。
記憶部1203は、交通情報取得部1204によって取得された道路交通情報を記憶している。交通情報取得部1204は、所定時間ごとに、道路交通情報を配信する外部装置との間で通信をおこない、当該外部装置から道路交通情報を取得する。あるいは、交通情報取得部1204は、外部装置から任意のタイミングで配信される道路交通情報を受信するものであってもよい。
記憶部1203は、交通情報取得部1204によって取得された道路交通情報を、当該道路交通情報が取得された時刻情報と関連付けて累積して記憶している。これにより、過去の渋滞状況を加味した予測タクシー運賃や所要時間を算出することができる。
また、記憶部1203は、交通情報取得部1204によって取得された道路交通情報に、天候情報を関連付けて記憶している。これにより、たとえば、雨天時に著しく混雑する交差点を経由する走行ルートであるか、当該交差点を通過する時刻が通勤通学の時間帯に重複するか、などの情報に基づいて、天候に起因する渋滞状況を加味した予測タクシー運賃や所要時間を算出することができる。
報知部1205は、算出部1202によって算出された予測タクシー運賃および所要時間の少なくともいずれかに関する情報を利用者に報知する。報知部1205は、たとえば、ディスプレイ1107に、算出部1202によって算出された予測タクシー運賃や所要時間を表示することによって、予測タクシー運賃や所要時間に関する情報を報知する。
報知部1205は、算出部1202によって算出された走行ルートにしたがってタクシーで移動した場合の予測タクシー運賃および所要時間と、タクシー以外の交通手段を利用して目的地点へ移動する移動ルートにしたがって移動した場合の予測運賃および所要時間と、を表示してもよい。
この場合、報知部1205は、走行ルートに関する情報と、移動ルートに関する情報と、を比較可能に表示してもよい。具体的には、たとえば、走行ルートにしたがってタクシーで移動した場合の予測タクシー運賃と、タクシー以外の交通手段を利用して目的地点へ移動する移動ルートにしたがって移動した場合の予測運賃と、を並べて表示するようにしてもよい。
あるいは、報知部1205は、具体的には、たとえば、走行ルートにしたがってタクシーで移動した場合の所要時間と、タクシー以外の交通手段を利用して目的地点へ移動する移動ルートにしたがって移動した場合の所要時間と、当該タクシー以外の交通手段を利用して目的地点へ移動する移動ルートにしたがって移動した場合の所要時間に含まれる待ち時間と、を表示してもよい。
また、報知部1205は、各運賃および各所要時間の少なくともいずれかを利用者に報知するようにしてもよい。たとえば、走行ルートにしたがってタクシーで移動した場合の予測タクシー運賃と、タクシー以外の交通手段を利用して目的地点へ移動する移動ルートにしたがって移動した場合の予測運賃と、を比較可能に並べて表示してもよい。
(表示画面例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置1100の表示画面例について説明する。図13−1、図13−2および図13−3は、この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置1100の表示画面例を示す説明図である。待機中のタクシー利用支援装置1100のディスプレイ1107には、カード決済装置500の表示画面910と同様の表示画面が表示されている。
図13−1において、表示画面1310は、表示画面910と同様の待機中の表示画面にしたがって、利用者がタクシー利用支援装置1100にカードを挿入し、所定の操作をおこなった場合に表示される。あるいは、表示画面1310は、タクシー利用支援装置1100にカードを挿入するだけで表示されるものであってもよい。
表示画面1310は、目的地点の住所(あるいは名称)、乗車地点の住所(あるいは名称)、予測タクシー運賃などを表示する。表示画面1310は、予測タクシー運賃に加えて、目的地点までの予測所要時間や、タクシー乗車までの予測タクシー乗車待ち時間などを表示してもよい。
また、表示画面1310は、条件を変えた場合の予測タクシー運賃の算出および表示を指示する操作キーを表示する。具体的には、表示画面1310は、たとえば、高速道路を使用した場合の予測タクシー運賃の算出および表示を指示する「高速使用」キー、深夜料金体系を適用した場合の予測タクシー運賃の算出および表示を指示する「深夜」キー、高速道路および深夜料金体系を適用した場合の予測タクシー運賃の算出および表示を指示する「高速・深夜」キーなどを表示する。
また、表示画面1310は、たとえば、表示画面1310に表示されたおおよその内容に納得してタクシーに乗車する意思を示したり、走行ルート情報とは条件を変えてあらためてタクシー料金を算出する指示をおこなったりするための各種の操作キーが表示されている。表示画面1310が表示する各種の操作キーは、操作部1108を介して操作することができる。
図13−2において、表示画面1320は、表示画面1310における「深夜・高速」キーが操作され、走行ルートにしたがって移動した場合の予測タクシー運賃を再度算出した場合にディスプレイ1107に表示される。このような、同じ走行ルートにしたがって、異なる条件下で移動した場合の予測タクシー運賃は、それぞれを比較可能に並べて表示してもよい。
図13−3において、表示画面1330は、表示画面1310、1320において「検索終了」キーが操作された場合に、ディスプレイ1107に表示される。表示画面1330においては、タクシーへの乗車を案内するメッセージや、タクシー利用支援装置1100に挿入したカードの取り忘れがないように案内するメッセージなどを表示する。
(タクシー利用支援装置1100の処理手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置1100の処理手順について説明する。図14は、この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置1100の処理手順を示すフローチャートである。図14のフローチャートにおいて、まず、カードが挿入されたか否かを判断する(ステップS1401)。カードが挿入されていない場合(ステップS1401:No)は、カードが挿入されるまで待機する。
ステップS1401において、カードが挿入された場合(ステップS1401:Yes)は、挿入されたカードに記憶されている走行ルート情報を取得する(ステップS1402)。そして、取得された走行ルート情報に基づいて、予測タクシー運賃および所要時間を算出し(ステップS1403)、算出された予測タクシー運賃および所要時間を表示する(ステップS1404)。
つぎに、条件が変更されたか否かを判断する(ステップS1405)、ステップS1405においては、たとえば、表示画面1310、1320における「高速使用」キー、「深夜」キー、「高速・深夜」キー、「高速不使用」キー、「昼間」キー、「高速不使用・昼間」キー、「出発地変更」キー、「目的地変更」キーが操作されたか否かを判断することによって、条件が変更されたか否かを判断することができる。
ステップS1405において、条件が変更された場合(ステップS1405:Yes)は、変更された条件にしたがって予測タクシー運賃および所要時間を算出し(ステップS1403)、算出された予測タクシー運賃および所要時間を表示する(ステップS1404)。
一方、ステップS1405において、条件が変更されていない場合(ステップS1405:No)は、終了指示があったか否かを判断する(ステップS1406)。ステップS1406においては、たとえば、表示画面1310、1320における「検索終了」キーが操作されたか否かを判断することによって、終了指示があったか否かを判断することができる。
ステップS1406において、終了指示がない場合(ステップS1406:No)は、ステップS1405へ戻る。一方、ステップS1406において、終了指示があった場合(ステップS1406:Yes)は、乗車案内の表示画面1330を表示して(ステップS1407)、一連の処理を終了する。
この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置1100は、以下のような方法で利用することができる。たとえば、A地点からC地点へ移動する場合、A地点からC地点までの間をすべてタクシーを利用して移動した場合の予測タクシー運賃が5000円(所要時間45分)であるとする。
また、別の移動方法として、このA地点から鉄道(電車)を利用してA地点とC地点との間にあるB地点へ移動し、B地点からタクシーを利用してC地点へ移動した場合、電車賃が600円(所要時間10分)、B地点からC地点までの測タクシー運賃が3000円(所要時間25分)であるとする。すなわち、この場合、A地点からC地点までの移動には、3600円の運賃と、35分の所要時間がかかる。
上記の状況において、タクシー利用者が支払う金額を考慮した場合、A地点からC地点までの間をすべてタクシーを利用して移動する場合よりも、A地点からB地点まで鉄道(電車)で移動し、B地点からC地点までの間をタクシーを利用して移動する場合の方が、タクシー利用者が支払う金額を抑えることができる。
このように、この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置1100は、乗車地点から目的地点まで移動可能な複数のルートおよび当該複数のルートにしたがってそれぞれ移動する場合の各運賃を案内することができる。これによって、タクシー利用者に対して、当該タクシー利用者にとって運賃や所要時間の観点から考慮した最適な移動方法を選択させることができる。
また、上記の状況におけるA地点やB地点のように、タクシーを利用する場合は、各地点におけるタクシー待ち時間を、あわせて案内してもよい。具体的には、たとえば上記の例において、「A地点におけるタクシー待ち時間は0分、B地点におけるタクシー待ち時間は20分」であるものとする。このような状況においては、A地点からC地点までの間をすべてタクシーを利用して移動する場合の所要時間が45分、A地点からB地点まで鉄道(電車)で移動し、B地点からC地点までの間をタクシーを利用して移動する場合の所要時間が55分となる。
このように、上述した状況に加えて、タクシー待ち時間を含めることにより、A地点からC地点までの間をすべてタクシーを利用して移動する方が所要時間が大幅に短くなる場合などのように、運賃が高くてもそれ以外のメリットがある移動方法を選択する機会を与えることができ、タクシー利用者によって最適な移動方法を選択させることができる。
また、この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置1100は、走行ルート情報がカードに記憶されているため、駅などの乗車地点において同じ方向へ移動するタクシー利用者を探すことができる。たとえば、同じ方向へ移動するタクシー利用者を探し出した場合、タクシーに複数人が同乗した区間におけるタクシー運賃(料金)を人数で分ける(いわゆる「割り勘」)という利用方法が可能になる。
この場合、同じタクシーに乗車する複数人分の複数枚のカードを、カード決済装置500に挿入(装着)し、複数人が同乗した区間のタクシー運賃を当該複数人で分割した金額をそれぞれのタクシー利用者が負担するようにしてもよい。この場合、具体的には、たとえば、複数人のカードにそれぞれ記憶された走行ルート情報に基づいて、複数人の走行ルートが重複する区間の各人の負担金額を、あらかじめディスプレイ1107に表示するようにしてもよい。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置1100は、タクシー乗り場に設置されたカード読取装置を備えたタクシー利用支援装置1100であって、タクシー利用者のカードにあらかじめ登録されている乗車地点から目的地点までの走行ルートに関する走行ルート情報を読み取り、読み取られた走行ルート情報に基づいて、乗車地点から目的地点までの予測タクシー運賃および所要時間の少なくともいずれかを算出し、算出された予測タクシー運賃および所要時間の少なくともいずれかに関する情報を利用者(ユーザ)に報知するようにしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置1100によれば、タクシーに乗車する前に、タクシー利用者の希望する道順にしたがってタクシーが走行した場合の予測タクシー運賃および所要時間の少なくともいずれかを案内することができる。これによって、タクシー利用者は、タクシーに乗車する前に、タクシーを利用するかどうかを判断することができる。
また、この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置1100は、目的地点に関する情報に基づいて、当該タクシー以外の交通手段による目的地の予測運賃および所要時間の少なくともいずれかを算出し、各運賃および各所要時間の少なくともいずれかを利用者(ユーザ)に報知することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置1100によれば、タクシーに乗車する前に、タクシー利用者の希望する道順にしたがってタクシーが走行した場合の予測タクシー運賃および所要時間の少なくともいずれかと、タクシー以外の交通手段による目的地の予測運賃および所要時間の少なくともいずれかと、を案内することができる。これによって、利用者(ユーザ)は、タクシーに乗車する前に、タクシーを利用するかタクシー以外の交通手段を利用するかを判断することができ、最適な方法で移動することができる。
また、この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置1100は、現在日時に関する情報に基づいて、運賃および所要時間の少なくともいずれかを算出することを特徴としている。この発明にかかる実施の形態2のタクシー利用支援装置1100によれば、タクシーおよびタクシー以外の交通手段による乗車日時に応じた予測運賃および乗車日時に応じた所要時間の少なくともいずれかを把握することができるので、タクシーに乗車する前に、タクシーを利用するかタクシー以外の交通手段を利用するかを判断することができる。これによって、タクシー利用者は、乗車日時にかかわらず、最適な方法で移動することができる。
上述した実施の形態1および実施の形態2においては、タクシー利用者がタクシー運転手(タクシー会社)に支払う金額(タクシー運賃、タクシー料金)は、タクシー利用者がタクシーに乗車してから降車するまでの時間および走行距離に基づいて、タクシーの降車時に決定する例について説明したが、タクシー運賃は実際の走行時間および走行距離に基づいて決定されるものに限らない。
たとえば、カード決済装置500が、タクシーへの乗車後であって降車前に、タクシー利用者のカードから読み出した走行ルート情報に基づいて、予測タクシー運賃を算出し、算出された予測タクシー運賃を確定したタクシー運賃(確定金額)としてタクシー利用者に提示するようにしてもよい。あるいは、たとえば、タクシー利用支援装置1100が、タクシー利用者のカードから読み出した走行ルート情報に基づいて、タクシーへの乗車前に予測タクシー運賃を算出し、算出された予測タクシー運賃を確定したタクシー運賃(確定金額)としてタクシー利用者に提示するようにしてもよい。
このようなタクシー運賃(確定金額)は、たとえば、以下の(1)〜(5)に示した情報に基づいて算出することができる。
(1)出発〜到着地点までの距離。
(2)上記(1)に含まれる経路上で予測される渋滞(現在の情報含む)。
(3)過去の経路情報(過去最低金額、最高金額、平均額など)。
(4)天気情報(たとえば「雨天の場合は渋滞していなくても所要時間を長め(たとえば、通常算出された所要時間の1.1倍)に算出する」など)。
(5)現在の交通規制(たとえば「花火大会のための通行規制」など)。
乗車地点から目的地点までの距離が比較的短い場合などは、当該乗車地点から目的地点までの距離とタクシーに乗車しようとしている日時とに基づいて、タクシー利用者自身が或る程度の精度をもってタクシー運賃を予測することができるが、たとえば(1)〜(5)に示した情報に基づいてタクシー運賃(確定金額)をタクシーへの乗車前に高精度に算出することにより、タクシー利用者が「今、タクシーを利用するか、しないか」を迅速に判断しやすくなる。具体的には、たとえば出勤時に遅刻しそうな状況(迅速な判断が必要な状況)において、家から駅まで、あるいは会社の最寄り駅から会社までの間、タクシーを利用するかどうかを迅速かつ容易に判断することができる。これによって、少しでも、無駄な時間をなくすことができる。
タクシー運賃(確定金額)については、たとえば、タクシー乗車時あるいはタクシー乗車前に精算することができる。また、タクシー運賃(確定金額)については、タクシー降車時に精算するようにしてもよい。あるいは、タクシー運賃(確定金額)については、タクシーへの乗車(乗車時、降車時あるいは乗車中)に際して、タクシー運賃(確定金額)分の請求書のみを発行し、後日クレジットカード決済をおこなうようにしてもよい。
このように、タクシーへの乗車前、あるいは、タクシーへの乗車後であって降車前に、タクシー運賃(確定金額)を算出し、タクシー利用者に提示することにより、タクシー利用者は安心してタクシーに乗車することができる。すなわち、タクシー利用者は、自身の目的地点に到達するまでにかかるタクシー運賃を、目的地点に到着する前に把握することができるので、たとえば、現金の持ち合わせが少なかったり、現時点におけるカードの利用金額が利用限度額に近づいていたりする場合にも、安心してタクシーに乗車することができる。
上記のタクシー運賃(確定金額)は、目的地点すなわち降車地点が一定であることが前提であるが、タクシー乗車後に目的地点が変更になった場合など状況が変更した場合は、変更の都度、再計算するようにしてもよい。具体的には、たとえば、タクシー乗車後に目的地点が変更になった場合、目的地点が変更になる都度、タクシー運賃(確定金額)の再計算やオーソリゼーションをおこなうようにしてもよい。あるいは、タクシー乗車後に目的地点が変更になった場合は、あらかじめ算出されたタクシー運賃(確定金額)に対して増減が発生する都度、タクシー運賃(確定金額)の再計算やオーソリゼーションをおこなうようにしてもよい。
また、タクシー運賃(確定金額)は、あらかじめカードに登録された乗車地点からタクシーに乗車する例、すなわち乗車地点が一定である場合に限るものではない。カードに登録された目的地点へ向かうタクシー利用者が、カードに登録された乗車地点以外であってかつカードに登録された走行ルート上から逸脱する地点から乗車した場合に、乗車地点から目的地点までのタクシー運賃(確定金額)を算出するようにしてもよい。
たとえば、カード決済装置500を搭載するタクシーへの乗車地点が走行ルート上から逸脱している場合、カード決済装置500にカードが挿入された時点における現在地点から、カードに登録されている走行ルートに到達する中継地点までの中継ルートを算出する。中継ルートは、たとえば、タクシーへの乗車地点から、カードに登録されている走行ルート上の任意の地点までの距離が最短となるルートによって実現することができる。この場合、カードに登録されている走行ルート上の任意の地点のうち、タクシーへの乗車地点からの距離が最短となる地点が中継地点とされる。
あるいは、中継ルートは、タクシーへの乗車地点からカードに登録されている目的地点までのルートを算出し、算出されたルートとカードに登録されている走行ルートとが交わる地点を特定し、タクシーへの乗車地点から交わる地点までのルートによって実現してもよい。この場合、この場合、カードに登録されている走行ルート上の任意の地点のうち、算出されたルートとカードに登録されている走行ルートとが交わる地点が中継地点とされる。
タクシーへの乗車地点がカードに登録されている走行ルート上から逸脱している場合、タクシーへの乗車地点から中継地点までの中継ルートを第1のルートとし、中継地点からカードに登録されている目的地点までのルートを第2のルートとし、第1のルートの予測タクシー運賃と第2のルートの予測タクシー運賃とをタクシー運賃(確定金額)とすることができる。
このように、この発明にかかるカード決済装置500は、タクシーへの乗車地点がカードに登録されている走行ルート上から逸脱している場合にも利用することができる。この場合、カード決済装置500が接続されたカーナビゲーションシステム300においては、カードに登録されていない地点からタクシーに乗車した場合にも、中継地点以降は、カードに登録された走行ルートにしたがったルート案内をおこなうことができる。
また、たとえば、タクシー利用支援装置1100の設置地点がカードに登録されている走行ルート上から逸脱している場合、上記のカード決済装置500の場合と同様にして、タクシー利用支援装置1100の設置地点から、カードに登録されている走行ルート上の任意の地点までの中継ルートを算出する。
そして算出した中継ルートを第1のルートとし、中継地点からカードに登録されている目的地点までのルートを第2のルートとすることによって、第1のルートの予測タクシー運賃と第2のルートの予測タクシー運賃とをタクシー運賃(確定金額)を算出することができる。このように、この発明にかかるタクシー利用支援装置1100は、当該タクシー利用支援装置1100の設置地点がカードに登録されている走行ルート上から逸脱している場合にも利用することができる。
なお、この実施の形態1、2で説明したカード決済方法およびタクシー利用支援方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワーク120を介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。