JP2006127493A - 車両用決済支援装置及び金融取引処理装置 - Google Patents

車両用決済支援装置及び金融取引処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006127493A
JP2006127493A JP2005280701A JP2005280701A JP2006127493A JP 2006127493 A JP2006127493 A JP 2006127493A JP 2005280701 A JP2005280701 A JP 2005280701A JP 2005280701 A JP2005280701 A JP 2005280701A JP 2006127493 A JP2006127493 A JP 2006127493A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
reservation
fee
withdrawal
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005280701A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Kurato
淳一 蔵納
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MUFG Bank Ltd
Original Assignee
Bank of Tokyo Mitsubishi UFJ Trust Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bank of Tokyo Mitsubishi UFJ Trust Co filed Critical Bank of Tokyo Mitsubishi UFJ Trust Co
Priority to JP2005280701A priority Critical patent/JP2006127493A/ja
Publication of JP2006127493A publication Critical patent/JP2006127493A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Devices For Checking Fares Or Tickets At Control Points (AREA)

Abstract

【課題】金融機関に開設している口座の預金を通行料金の決済に利用することを可能とする。
【解決手段】車両が通行すべき経路が選択され(134)、有料道路の通行料金を演算し(138)、利用者の認証情報及び通行料金を引落予約設定を金融機関へ送信する(150)し、通行料金の引落が実行される迄の間、引落予約金額分の預金を他の金融取引の対象から除外する設定を依頼する。金融機関は引落予約情報を登録(154)・設定し、識別番号・引落予約金額を通知する(156)。通知された識別番号はカーナビゲーション装置に記憶され(158,160)、車両が有料道路の出口を通過する際に、識別番号・引落予約金額をETC車載器から路側装置へ送信させ(172)、路側装置(路側システム)では受信した識別番号に基づいて通行料金の引落を金融機関へ依頼し(180)、金融機関は識別番号を照合した後に通行料金の引落を実行し(182)、引落予約の設定を解除する(184)。
【選択図】図3

Description

本発明は車両用決済支援装置及び金融取引処理装置に係り、特に、路側装置と料金収受のための情報を無線で送受する機能を備えた車載機と接続され、金融機関のコンピュータと通信する機能を備えた車両用決済支援装置、及び、前記金融機関のコンピュータによって実現される金融取引処理装置に関する。
ETC(Electronic Toll Collection System)は、車両にETC車載機を取付けておくと共に、このETC車載機にETCカードと称するICカードを挿入しておくことで、車両が有料道路の料金所を通過する際に、ETC車載機と路側装置との間で通行料金の決済のための無線通信が自動的に行われ、車両を停止させることなく料金所を通過することを可能とするシステムであり、近年普及が進んできている。ETCに関しては、例えば特許文献1に、目的地までの経路を探索し、探索した経路に有料道路が含まれているかどうかを判断し、走行経路に有料道路が含まれていた際に、ナビゲーション装置にETC車載器が接続され、かつETC車載器からETCカードの未挿入が通知された場合にのみ、ETCカードを挿入するよう表示部を介して警告する技術が開示されている。
ところで、ETCでは非常に短い時間内の無線通信によって通行料金の決済を完了させる必要があるので、決済にはクレジットカードが利用される。すなわち、クレジットカードを既に保有している利用者がETCの利用を申し込むと、別途ETCカードが発行されて利用者へ渡されると共に、路側装置に接続された路側システムに、ETCカードの番号と利用者が保有しているクレジットカードの番号が対応付けて登録される。そして、ETCにおける決済は、料金所通過時にETC車載器から路側装置へ送信されたETCカードの番号に基づき、利用者が保有しているクレジットカードの番号が特定されることによって成される。
また、これに関連して特許文献2には、有料道路の通行料金の決済に利用するクレジットカード等の情報と、このクレジットカード等に関連付けられた通行料金の前納残高情報を格納しておき、車両からクレジットカード等の情報と通行料金の課金処理に必要な情報を受け取ると、車両の通行料金を算出し、前納残高が通行料金に満たない場合又は前納残高がない場合に、通行料金の不足分又は全額をクレジットカード等で決済することで、通行料金の前納を可能とする技術が開示されている。
特開2004−219306号公報 特開2003−187280号公報
上述したように、ETCにおける決済にはクレジットカードが利用されており、特許文献2に記載の技術においても、利用者がクレジットカードを保有していることが前提となっている。このため、クレジットカードを保有していない利用者はETCを利用できないという問題がある。この問題は、利用者が金融機関に開設している口座の預金をETCにおける決済に利用可能とすることで解決できるものの、利用者が金融機関に開設している口座の預金をETCにおける決済に利用しようとした場合には、利用者の口座の預金残高が決済すべき通行料金以上か否かを金融機関のコンピュータに問い合せて確認する必要があるので、非常に短い時間内に通行料金の決済を完了させることは困難であり、利用者が金融機関に開設している口座の預金をETCにおける決済に利用可能とすることは実現に至っていないのが実情である。
またETCは、有料道路の通行料金の決済以外に、車両に乗車したまま支払を行う様々な料金の決済への応用が検討されているが、有料道路の通行料金以外の料金をETCで決済する際にも、利用者が金融機関に開設している口座の預金を利用可能となることが望ましい。
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、金融機関に開設している口座の預金を有料道路の料金の決済に利用することを可能とする車両用決済支援装置及び金融取引処理装置を得ることが目的である。
また本発明は、車両に乗車したまま行う任意の料金の決済に、金融機関に開設している口座の預金を利用することを可能とする車両用決済支援装置及び金融取引処理装置を得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る車両用決済支援装置は、有料道路の料金所に設けられた路側装置と料金収受のための情報を無線で送受する機能を備えた車載器と接続され、金融機関のコンピュータと通信する機能を備えた車両用決済支援装置であって、車両が通行を予定している経路上に、通行に際して料金が徴収される有料道路が存在している場合に、前記車両が前記有料道路を通行することで徴収される料金を演算する演算手段と、前記金融機関に口座を開設している利用者からの指示に従い、前記利用者の認証を行うための認証情報及び前記演算手段によって演算された料金を表す金額情報を前記金融機関のコンピュータへ送信することで、実際に前記料金の引落が実行される迄の間、前記口座の預金のうち前記料金に応じて定まる引落予約金額分の預金を他の金融取引の対象から除外する前記料金の引落予約を設定すると共に、該引落予約に対して引落予約識別番号を付与する処理を前記コンピュータによって行わせ、前記コンピュータから送信された前記引落予約識別番号を受信する引落予約手段と、前記車両が有料道路の料金所を通過する際に、前記引落予約識別番号を含む前記口座からの前記料金の引落を行うために必要な情報を前記車載器から前記路側装置へ送信させる送信制御手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項1記載の発明に係る車両用決済支援装置は、有料道路の料金所に設けられた路側装置と料金収受のための情報を無線で送受する機能を備えた車載器と接続され、金融機関のコンピュータと通信する機能を備えている。また、請求項1記載の発明は、車両が通行を予定している経路上に、通行に際して料金が徴収される有料道路が存在している場合に、車両が有料道路を通行することで徴収される料金を演算する演算手段を備えている。車両が通行を予定している経路としては、例えば車両に搭載され車両の現在位置を検知して目的地迄の経路を案内するカーナビゲーション装置によって案内された経路、或いは該カーナビゲーション装置を介して利用者が設定した経路を適用することができるが、常に一定の経路を走行する車両(例えば高速バス等)であれば事前に固定的に登録されていてもよい。また、経路上に有料道路が存在しているか否かは、車両が通行を予定している経路を地図データ(有料道路と一般道路を区別して記憶する地図データ)と照合することで判断することができ、車両が有料道路を通行することで徴収される料金は、有料道路の料金表を予め記憶しておき、通行する車両の車種や有料道路上の車両が通行する区間に基づいて料金表を検索することで演算することができる。
また、請求項1記載の発明は引落予約手段を備えており、この引落予約手段は、金融機関に口座を開設している利用者からの指示に従い、利用者の認証を行うための認証情報及び演算手段によって演算された料金を表す金額情報を前記金融機関のコンピュータへ送信する。なお、認証情報は車両用決済支援装置に予め記憶させておいてもよいし、利用者が都度入力するようにしてもよい。これにより、金融機関のコンピュータでは、実際に料金の引落が実行される迄の間、前記口座の預金のうち前記料金に応じて定まる引落予約金額分の預金を他の金融取引の対象から除外する料金の引落予約を設定すると共に、該引落予約に対して引落予約識別番号を付与する処理が行われる。これにより、利用者の口座の預金のうち有料道路の料金の決済に利用可能な引落予約金額分の預金が、料金の決済に備えて確保(予約)されることになる。また、請求項1記載の発明では、引落予約識別番号が金融機関のコンピュータから本発明に係る車両用決済支援装置へ送信され、送信された引落予約識別番号は引落予約手段によって受信される。
なお、引落予約金額は料金と同額でもよいし、料金に所定の金額を加算した金額でもよいが、引落予約金額を料金に所定の金額を加算した金額としておけば、後述するように、当初通行を予定していた経路と異なる経路を車両が通行することで、車両が実際に通行した経路における有料道路の料金(実徴収料金)が、演算手段が当初演算した料金を若干上回った等の場合にも、引落予約の追加を指示する等の対処を利用者が行う必要が無くなる可能性が高くなるので望ましい。
そして、請求項1記載の発明に係る送信制御手段は、車両が有料道路の料金所を通過する際に、引落予約識別番号を含む前記口座からの料金の引落を行うために必要な情報を車載器から路側装置へ送信させる。なお、料金の引落を行うために必要な情報としては、引落予約識別番号以外に、例えば利用者の口座を特定するための情報(口座番号(金融機関の番号や支店番号等を含む)や口座種別、口座名義人名等)が挙げられるが、利用者の口座を特定するための情報はユーザID等の識別情報と対応付けて路側装置(又は該路側装置に接続されたシステム)に予め登録しておき、口座を特定するための情報に代えて上記のユーザID等の識別情報を送信させるようにしてもよい。上記のように引落予約識別番号を路側装置へ送信することで、利用者の口座からの料金の引落を金融機関へ依頼する際に、引落予約識別番号を伝達することで対応する引落予約を容易に特定することができ、予約された引落を確実に実行することができる。
このように、請求項1記載の発明では車両が有料道路の料金所を通過するより以前に、金融機関のコンピュータによって料金の引落予約を設定させることで、利用者の口座の預金のうち料金の決済に利用可能な引落予約金額分の預金が、料金の決済に備えて確保(予約)されるので、車両が有料道路の料金所を通過する際に利用者の口座の残高を確認するための通信を行う必要がなくなり、車両が有料道路の料金所を通過する際の車載器と路側装置の通信を短時間で完了させることができる。従って、請求項1記載の発明によれば、金融機関に開設している口座の預金を有料道路の料金の決済に利用することが可能となり、金融機関に口座を開設しているもののクレジットカードを保有していない利用者であっても本発明を利用して有料道路の料金の決済を行うことができるので、利用者の利便性が向上する。
なお、請求項1記載の発明において、車両用決済支援装置は、専用の装置を新たに開発して実現することも可能であるが、例えば請求項2に記載したように、車両に搭載され車両の現在位置を検知して目的地迄の経路を案内するカーナビゲーション装置と、利用者に所持され金融機関のコンピュータと通信する機能を備えた携帯端末で構成することが好ましい。カーナビゲーション装置も携帯端末も広範に普及しており、これらを組み合わせて本発明に係る料金決済装置として機能させることにより、車両用決済支援装置を低コストかつ容易に普及可能に構成することができる。
また、請求項2記載の発明のように、車両用決済支援装置をカーナビゲーション装置と携帯端末で構成する場合、例えば請求項3に記載したように、カーナビゲーション装置に演算手段が設けられ、携帯端末に引落予約手段及びバーコードリーダが設けられており、演算手段によって演算された料金を表す金額情報は、カーナビゲーション装置の表示装置にバーコード(一次元のバーコードでもよいが情報量の多い二次元バーコードが好適である)として表示され、携帯端末は、表示装置に表示されたバーコードをバーコードリーダによって読み取ることで、演算された料金を表す金額情報を取得するように構成することができる。なお、カーナビゲーション装置と携帯端末との間の情報の送受は、上記のようにバーコードを利用することに限られるものではなく、例えばbluetooth等の近距離無線通信や赤外線通信、或いはカーナビゲーション装置と携帯端末の間を通信ケーブルで接続することで実現される有線通信を適用して行うことも可能である。
また、請求項1記載の発明において、当初通行を予定していた経路に沿って車両が通行するとは限らないことを考慮すると、例えば請求項4に記載したように、車両の現在位置を検知する検知手段と、検知手段によって検知された車両の現在位置に基づき、前記車両が有料道路を通行している間に、有料道路の料金所で実際に徴収される実徴収料金を適宜更新する実徴収料金更新手段と、実徴収料金更新手段によって実徴収料金が更新される毎に、前記引落予約金額が更新後の実徴収料金以上か否かを確認し、引落予約金額が実徴収料金未満となった場合に利用者へ報知する実徴収料金確認手段を更に備えることが好ましい。
請求項4記載の発明では、検知手段によって検知された車両の現在位置に基づき、車両が有料道路を通行している間に、有料道路の料金所で実際に徴収される実徴収料金が実徴収料金更新手段によって適宜更新され、実徴収料金が更新される毎に、引落予約金額が更新後の実徴収料金以上か否かが実徴収料金確認手段によって確認され、引落予約金額が実徴収料金未満となった場合に利用者へ報知されるので、当初通行を予定していた経路と異なる経路を車両が通行することで、車両が実際に通行した経路における有料道路の料金(実徴収料金)が引落予約金額を上回った等の場合にも、これを利用者に認識させることができ、例えば車両が料金所を通過する前に引落予約の追加を指示する等の対処を利用者が行うことが可能となる。
また、請求項1記載の発明において、利用者からの指示に従い、車両用決済支援装置が認証情報及び金額情報を金融機関のコンピュータへ送信したものの、利用者の口座の預金残高が、料金に応じて定まる引落予約金額未満の場合も生じ得る。この場合、金融機関のコンピュータにおいて、引落予約の設定が行われずに預金残高の不足を通知する処理が行われるようにしてもよいが、前記口座からの預金残高分の料金の引落予約を設定し引落予約識別番号を付与する処理が行われると共に、預金残高が引落予約金額として引落予約識別番号と共に通知されるようにしてもよい。そして、請求項4記載の発明において、預金残高の不足時に預金残高分の料金の引落予約が設定される場合、実徴収料金確認手段は、例えば請求項5に記載したように、引落予約金額として預金残高がコンピュータから通知された場合には、実徴収料金が更新される毎に通知された引落予約金額が更新後の実徴収料金以上か否かを確認し、通知された引落予約金額が実徴収料金未満の場合に利用者へ報知するように構成することができる。
請求項6記載の発明に係る車両用決済支援装置は、路側装置と料金収受のための情報を無線で送受する機能を備えた車載器と接続され、金融機関のコンピュータと通信する機能を備えた車両用決済支援装置であって、車両の乗員である利用者による任意の施設の利用、又は任意の施設での所望の商品の購入に伴う料金を当該料金の引落のための情報送信が行われる前に取得する取得手段と、 前記金融機関に口座を開設している利用者からの指示に従い、前記利用者の認証を行うための認証情報と、利用者によって指定された金額又は前記取得手段によって取得された料金に応じて定まる金額を表す金額情報を前記金融機関のコンピュータへ送信することで、前記口座の預金のうち前記金額情報が表す金額に応じて定まる引落予約金額分の預金を料金引落用の預金として他の金融取引の対象から除外する引落予約を設定すると共に、該引落予約に対して引落予約識別番号を付与する処理を前記コンピュータによって行わせ、前記コンピュータから送信された前記引落予約識別番号を受信する引落予約手段と、前記料金を徴収するための前記路側装置の設置箇所を前記車両が通過する際に、前記引落予約識別番号を含む前記口座からの前記料金の引落を行うために必要な情報を前記車載器から前記路側装置へ送信させる送信制御手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項6記載の発明に係る車両用決済支援装置は、路側装置と料金収受のための情報を無線で送受する機能を備えた車載器と接続され、金融機関のコンピュータと通信する機能を備えている。なお、上記の路側装置としては、有料道路の料金所に設置された路側装置に限らず、車両の乗員である利用者が利用する任意の施設、又は前記利用者が商品を購入する任意の施設に設置された路側装置を適用できる。また請求項6記載の発明は、車両の乗員である利用者による任意の施設の利用、又は任意の施設での所望の商品の購入に伴う料金を当該料金の引落のための情報送信が行われる前に取得する取得手段を備えている。
また、請求項6記載の発明は引落予約手段を備えており、この引落予約手段は、金融機関に口座を開設している利用者からの指示に従い、利用者の認証を行うための認証情報と、利用者によって指定された金額又は取得手段によって取得された料金に応じて定まる金額(この金額は、取得手段によって取得された金額と同額でもよいし、前記取得された金額に所定金額を加算した金額でもよい)を表す金額情報を金融機関のコンピュータへ送信する。これにより、金融機関のコンピュータでは、前記口座の預金のうち金額情報が表す金額に応じて定まる引落予約金額(この引落予約金額も、金額情報が表す金額と同額でもよいし、金額情報が表す金額に所定金額を加算した金額でもよい)分の預金を料金引落用の預金として他の金融取引の対象から除外する引落予約を設定すると共に、該引落予約に対して引落予約識別番号を付与する処理が行われる。これにより、利用者の口座の預金のうち引落予約金額分の預金が、料金の決済に備えて確保(予約)されることになる。また、請求項6記載の発明では、引落予約識別番号が金融機関のコンピュータから本発明に係る車両用決済支援装置へ送信され、送信された引落予約識別番号は引落予約手段によって受信される。
そして、請求項6記載の発明に係る送信制御手段は、料金を徴収するための路側装置の設置箇所を車両が通過する際に、請求項1記載の発明と同様に、引落予約識別番号を含む前記口座からの料金の引落を行うために必要な情報を車載器から路側装置へ送信させる。上記のように引落予約識別番号を路側装置へ送信することで、利用者の口座からの料金の引落を金融機関へ依頼する際に、引落予約識別番号を伝達することで対応する引落予約を容易に特定することができ、予約された引落を確実に実行することができる。
このように、請求項6記載の発明では料金を徴収するための路側装置の設置箇所を車両が通過するより以前に、金融機関のコンピュータによって料金の引落予約を設定させることで、利用者の口座の預金のうち引落予約金額分の預金が、料金の決済に備えて確保(予約)されるので、料金を徴収するための路側装置の設置箇所を車両が通過する際に利用者の口座の残高を確認するための通信を行う必要がなくなり、料金を徴収するための路側装置の設置箇所を車両が通過する際の車載器と路側装置の通信を短時間で完了させることができる。従って、請求項6記載の発明によれば、金融機関に口座を開設しているもののクレジットカードを保有していない利用者であっても、有料道路の料金の決済に限らず、車両に乗車したまま行う任意の料金の決済に、金融機関に開設している口座の預金を利用することが可能となり、利用者の利便性が向上する。
ところで、車両の乗員である利用者が利用する施設の中には、利用に伴う料金が一律又は車両の車種毎に一律の施設が存在している(例えば一部のドライブインシアターや首都高速等の一部の有料道路)。これを考慮すると、請求項6記載の発明において、取得手段は、例えば請求項7に記載したように、利用者が利用する特定施設が、施設の利用に伴う料金が一律又は車両の車種毎に一律の施設である場合、記憶手段に予め記憶されている、多数の施設の各々について利用に伴う料金体系を表す多数の施設の料金体系情報のうち、利用者が選択した特定施設の料金体系情報を記憶手段から読み出すことで取得するか、特定施設の料金体系情報を送信する路側装置から車載器が受信した施設の料金体系情報を取得し、取得した料金体系情報に基づいて特定施設の利用に伴う料金を判断するように構成することが好ましい。これにより、利用に伴う料金が一律又は車両の車種毎に一律の施設を利用者が利用した場合の料金を事前に把握することができ、上記施設の利用に伴う料金の決済に、金融機関に開設している口座の預金を利用することが可能となる。
また、車両の乗員である利用者が特定施設で商品を購入する場合、料金は利用者が購入(注文)した商品の販売価格及び購入数量に応じて定まる。なお、上記施設としては例えばドライブスルー等が挙げられる。上記を考慮すると、請求項6記載の発明において、例えば請求項8に記載したように、取得手段は、利用者が特定施設で商品を購入する場合、記憶手段に予め記憶されている、多数の施設の各々について販売商品と販売価格を表す多数の施設の料金体系情報のうち、利用者が選択した特定施設の料金体系情報を記憶手段から読み出し、読み出した料金体系情報の内容を表示手段に表示させ、利用者によって購入対象として選択された商品の販売価格及び購入数量に基づいて、特定施設での商品購入に伴う料金を演算すると共に、利用者によって購入対象として選択された商品及び購入数量を表す注文情報を生成し、送信制御手段は、口座からの料金の引落を行うために必要な情報を車載器から路側装置へ送信させる際に、前記注文情報も送信させるように構成することが好ましい。これにより、利用者が特定施設で商品を購入することに伴う料金を事前に把握することができ、前記料金の決済に金融機関に開設している口座の預金を利用することが可能となる。また、注文情報を路側装置へ送信させることで、購入対象の商品及びその購入数量を利用者が特定施設で改めて伝達する手間も省ける。
また、請求項6記載の発明において、請求項9に記載したように、特定施設での商品購入に際し、利用者が携帯端末を介し、特定施設で購入する商品を注文するためのウェブサイトにアクセスし、購入対象の商品及び購入数量を選択すると、前記ウェブサイトを運営するウェブサーバにより、利用者によって購入対象として選択された商品及び購入数量を表す注文情報が生成されると共に料金が演算され、前記ウェブサーバから特定施設のコンピュータへ注文情報、演算した料金を表す料金情報及び注文IDが送信され、かつウェブサーバから携帯端末へ料金情報及び注文IDが送信され、取得手段は、携帯端末が前記ウェブサーバから受信した料金情報及び注文IDを携帯端末から受信することで取得し、送信制御手段は、口座からの前記料金の引落を行うために必要な情報を車載器から路側装置へ送信させる際に、注文IDも送信させるように構成してもよい。この場合も、携帯端末から受信した料金情報に基づき、利用者が特定施設で商品を購入することに伴う料金を事前に把握することができ、前記料金の決済に金融機関に開設している口座の預金を利用することが可能となる。また、注文情報及び注文IDがウェブサーバから特定施設のコンピュータへ送信されているので、注文IDを路側装置へ送信させることで、購入対象の商品及びその購入数量を利用者が特定施設で改めて伝達する手間も省ける。
また、車両の乗員である利用者が利用する施設の中には、利用終了時に料金が確定する施設も存在している(例えば後述する駐車場や高速道路等の一部の有料道路)。これを考慮すると、請求項6記載の発明において、取得手段は、例えば請求項10に記載したように、利用者が利用する特定施設が、施設の利用終了時に料金が確定する施設である場合、特定施設の料金体系情報を送信する路側装置から車載器が受信した特定施設の料金体系情報を取得し、利用者による特定施設の利用終了時に、取得した料金体系情報に基づいて特定施設の利用に伴う料金を演算するように構成することが好ましい。これにより、利用終了時に料金が確定する施設を利用者が利用した場合の料金を事前に把握することができ、上記施設の利用に伴う料金の決済に、金融機関に開設している口座の預金を利用することが可能となる。
なお、請求項10に記載の特定施設が駐車場である場合、例えば請求項11に記載したように、当該駐車場には、入場時刻情報を含むチケット情報と料金体系情報を車両へ送信する第1の路側装置が入口に、料金を徴収するための第2の路側装置が出口に設置されており、取得手段は、車載器が第1の路側装置から受信したチケット情報及び料金体系情報を記憶手段に記憶しておき、利用者による駐車場の利用終了時に、チケット情報の入場時刻情報と現在時刻に基づいて駐車時間を演算し、演算した駐車時間と料金体系情報に基づいて料金を演算するように構成することができる。
また、利用者が利用した施設や利用者が商品を購入した施設が、クーポン情報によって料金の割引を行う料金体系を採用している場合があることを考慮すると、請求項7、請求項8、請求項10及び請求項11の何れかの発明において、取得手段は、例えば請求項12に記載したように、料金の割引に利用可能なクーポン情報が入力された場合に、入力されたクーポン情報に基づく割引後の料金を演算し、送信制御手段は、クーポン情報も車載器から路側装置へ送信させるように構成することが好ましい。これにより、利用者が利用した施設や利用者が商品を購入した施設が、クーポン情報によって料金の割引を行う料金体系を採用しており、利用者がクーポン情報を所持している場合にも、クーポン情報に基づく割引後の料金を把握できると共に、クーポン情報に基づく料金の割引を適用させることができる。
また請求項6記載の発明では、金融機関のコンピュータへ送信する金額情報として、利用者によって指定された金額を表す金額情報を適用することも可能であり、例えば引落予約に基づく決済を複数予定している等の場合に、利用者がこれらの決済を見越し、複数の決済の総額やそれ以上の金額を指定して引落予約の設定を指示することも可能とされている。但しこの場合、引落予約を利用して料金の決済を行う毎に引落予約金額(残高)が料金(決済金額)分ずつ減額されていくことになるが、現在の引落予約金額(残高)がどの程度かを利用者自身が常に把握・管理することは利用者にとって多大な負担である。これを考慮すると、請求項6記載の発明において、例えば請求項13に記載したように、引落予約手段が引落予約識別番号を受信する毎に、受信した引落予約識別番号に対応する引落予約における引落予約金額を、記憶手段に記憶されている初期値が0の引落予約残高に加算すると共に、取得手段によって前記料金が取得される毎に、前記料金を記憶手段に記憶されている引落予約残高から減算し、引落予約残高の表示が指示されると、記憶手段から引落予約残高を読み出して表示手段に表示させる引落予約残高管理手段を更に設けることが好ましい。これにより、利用者自身が現在の引落予約金額(残高)を常に把握・管理する必要がなくなり、利用者の負担を軽減することができる。
請求項14記載の発明に係る金融取引処理装置は、利用者が口座を開設している金融機関に設置され、請求項1乃至請求項13の何れか1項記載の車両用決済支援装置と通信可能なコンピュータから成る金融取引処理装置であって、前記金融機関に口座を開設している利用者の認証を行うための認証情報を記憶する第1記憶手段と、前記車両用決済支援装置から前記認証情報及び前記金額情報を受信した場合に、受信した認証情報を前記第1記憶手段に記憶されている認証情報と照合することで、前記車両用決済支援装置からの前記認証情報及び前記金額情報の送信を指示した利用者の認証を行う認証手段と、前記認証手段によって利用者が認証された場合に、前記利用者の前記口座からの前記料金の引落予約を設定する処理として、前記料金の引落予約に対して引落予約識別番号を付与し、当該引落予約識別番号、及び、前記受信した金額情報が表す金額に応じて定まる引落予約金額を表す引落予約金額情報を含む引落予約情報を第2記憶手段に記憶させると共に、前記引落予約識別番号を前記車両用決済支援装置へ送信する処理を行う引落予約処理手段と、前記第2記憶手段に前記引落予約情報が記憶されている口座に対し、該口座の預金残高の減少を伴う金融取引の実行を指示する情報を受信した場合に、受信した情報に基づき、指示された金融取引が前記口座からの引落であり、受信した情報に引落予約識別番号が含まれており、かつ当該引落予約識別番号が前記口座の前記引落予約情報に設定されている引落予約識別番号と一致しているか否か判定し、判定が否定された場合には、前記指示された金融取引を実行しても前記口座の預金残高が前記引落予約情報に含まれる引落予約金額情報が表す引落予約金額以上であるときにのみ前記指示された金融取引を実行し、前記判定が肯定された場合には、前記指示された金融取引を無条件で実行すると共に前記第2記憶手段に記憶されている引落予約情報の消去又は引落予約金額の更新を行う金融取引処理手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項14記載の発明に係る金融取引処理装置は、利用者が口座を開設している金融機関に設置され、請求項1乃至請求項13の何れか1項記載の車両用決済支援装置と通信可能なコンピュータによって実現される。請求項14記載の発明では、金融機関に口座を開設している利用者の認証を行うための認証情報が第1記憶手段に記憶されており、車両用決済支援装置から認証情報及び金額情報を受信した場合に、認証手段は、受信した認証情報を第1記憶手段に記憶されている認証情報と照合することで、車両用決済支援装置からの認証情報及び金額情報の送信を指示した利用者の認証を行う。また、引落予約処理手段は、認証手段によって利用者が認証された場合に、利用者の口座からの料金の引落予約を設定する処理として、前記料金の引落予約に対して引落予約識別番号を付与し、当該引落予約識別番号と受信した金額情報が表す料金に応じて定まる引落予約金額を表す引落予約金額情報を含む引落予約情報を第2記憶手段に記憶させると共に、引落予約識別番号を車両用決済支援装置へ送信する処理を行う。
また金融取引処理手段は、第2記憶手段に引落予約情報が記憶されている口座に対し、該口座の預金残高の減少を伴う金融取引(例えば引落や払出、仕向送金等)の実行を指示する情報を受信した場合に、受信した情報に基づき、指示された金融取引が前記口座からの引落であり、受信した情報に引落予約識別番号が含まれており、かつ当該引落予約識別番号が前記口座の引落予約情報に設定されている引落予約識別番号と一致しているか否か判定する。そして、判定が否定された場合(受信した情報によって実行が指示された金融取引が設定した引落予約に対応する引落でない場合)には、指示された金融取引を実行しても口座の預金残高が引落予約情報に含まれる引落予約金額情報が表す引落予約金額以上であるときにのみ指示された金融取引を実行する。これにより、設定した引落予約に対応する料金の引落を実行する迄の間、前記口座の預金のうち引落予約金額分の預金が他の金融取引の対象から除外されることになる。
一方、前記判定が肯定された場合(受信した情報によって実行が指示された金融取引が設定した引落予約に対応する引落の場合)には、指示された金融取引(料金の引落)を無条件で実行すると共に第2記憶手段に記憶されている引落予約情報の消去又は引落予約金額の更新を行う。これにより、設定した引落予約が実行されると共に、実行後に引落予約の解除又は引落予約金額の減額が行われることになる。従って、請求項14記載の発明によれば、上記情報の送受を請求項1乃至請求項5の何れかに記載の車両用決済支援装置との間で行った場合には、金融機関に開設している口座の預金を有料道路の料金の決済に利用することが可能となり、上記情報の送受を請求項6乃至請求項13の何れかに記載の車両用決済支援装置との間で行った場合には、車両に乗車したまま行う任意の料金の決済に、金融機関に開設している口座の預金を利用することが可能となる。
なお、請求項14記載の発明において、引落予約金額は受信した金額情報と同額であってもよいが、引落予約処理手段は、例えば請求項15に記載したように、車両用決済支援装置から受信した金額情報が表す料金に所定金額を加算した金額を引落予約金額として設定することが好ましい。これにより、例えば有料道路の料金の決済に際し、前述のように当初通行を予定していた経路と異なる経路を車両が通行することで、車両が実際に通行した経路における有料道路の料金(実徴収料金)が、演算手段が当初演算した料金を若干上回った等の場合にも、引落予約の追加を指示する等の対処を利用者が行う必要が無くなる可能性を向上させることができる。
また、請求項14記載の発明において、引落予約処理手段は、例えば請求項16に記載したように、認証手段によって認証された利用者の口座の預金残高が引落予約金額以上か否かを判定し、預金残高が引落予約金額以上の場合にのみ引落予約金額全額の引落予約を設定する処理を行い、預金残高が引落予約金額未満の場合は、車両用決済支援装置へ預金残高の不足を通知するか、又は、預金残高を引落予約金額として引落予約を設定する処理を行い、預金残高を前記引落予約金額として引落予約識別番号と共に車両用決済支援装置へ送信するように構成することができる。
以上説明したように本発明は、金融機関に口座を開設している利用者からの指示に従い、認証情報及び演算した料金を表す金額情報を金融機関のコンピュータへ送信することで、実際に料金の引落が実行される迄の間、前記口座の預金のうち前記料金に応じて定まる引落予約金額分の預金を他の金融取引の対象から除外する料金の引落予約を設定すると共に、引落予約に対して引落予約識別番号を付与する処理を行わせて引落予約識別番号を受信し、車両が有料道路の料金所を通過する際に、引落予約識別番号を含む口座からの料金の引落を行うために必要な情報を車載器から路側装置へ送信させるようにしたので、金融機関に開設している口座の預金を通行料金の決済に利用することが可能となる、という優れた効果を有する。
また本発明は、金融機関に口座を開設している利用者からの指示に従い、認証情報と、利用者によって指定された金額又は取得された料金に応じて定まる金額を表す金額情報を金融機関のコンピュータへ送信することで、前記口座の預金のうち金額情報が表す金額に応じて定まる引落予約金額分の預金を料金引落用の預金として他の金融取引の対象から除外する引落予約を設定すると共に、引落予約に対して引落予約識別番号を付与する処理を行わせて引落予約識別番号を受信し、料金を徴収するための路側装置の設置箇所を車両が通過する際に、引落予約識別番号を含む前記口座からの前記料金の引落を行うために必要な情報を前記車載器から前記路側装置へ送信させるようにしたので、車両に乗車したまま行う任意の料金の決済に、金融機関に開設している口座の預金を利用することが可能となる、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1には本第1実施形態に係る通行料金収受システム10が示されている。通行料金収受システム10は、利用者が口座を開設している特定金融機関に設置されたホスト・コンピュータ12、前記利用者が保持している携帯端末30、利用者が乗車する車両60に設置されたカーナビゲーション装置62及びETC車載器80、車両60が通行する有料道路の料金所に設置された路側装置88を含む路側システム108から構成される。なお、携帯端末30及びカーナビゲーション装置62は本発明に係る車両用決済支援装置(詳しくは請求項2に記載の車両用決済支援装置)に対応している。
特定金融機関に設置されたホスト・コンピュータ12は汎用の大型コンピュータから成り、CPU12A、ROM12B、RAM12C、入出力ポート12Dを備え、これらがアドレスバス、データバス、制御バス等のバス12Eを介して互いに接続されている。入出力ポート12Dには、各種の入出力機器として、通信制御装置14、ディスプレイ16、マウス18、キーボード20、HDD(ハード・ディスク・ドライブ)22が各々接続されている。HDD22の記憶領域には、特定金融機関の顧客によって開設された各口座の情報(例えば預金残高等)を記憶するための口座情報DB(データベース)が記憶されており、認証情報DB及び引落予約DBも記憶されている。またた、ホスト・コンピュータ12のHDD22には、引落予約受付処理を行うための引落予約受付プログラム、金融取引実行処理を行うための金融取引実行プログラムが各々インストールされている(上記各処理については後述する)。ホスト・コンピュータ12は、CPU12Aが上記の引落予約受付プログラム及び金融取引実行プログラムを実行することで、本発明に係る金融取引処理装置として機能する。
また、ホスト・コンピュータ12の通信制御装置14は、オンライン金融取引用ウェブサイトを運営するウェブサーバ26を介してインターネット28に接続されている。本実施形態に係る特定金融機関は、特定金融機関に口座を開設している利用者がオンラインで金融取引を行うことを可能とするサービスとして、ウェブサーバ26が運営するオンライン金融取引用ウェブサイトを利用して利用者からのオンラインでの金融取引の実行指示を受け付けるオンライン金融取引受付サービスを提供している。このオンライン金融取引受付サービスを利用した金融取引では、利用者が携帯端末30(或いはPC等)を介してオンライン金融取引用ウェブサイトのウェブページを閲覧し、該ウェブページ上で必要な情報を入力することで、利用者が所望している金融取引の実行を指示するための情報(金融取引指示情報)が携帯端末30からウェブサーバ26へ送信され、ホスト・コンピュータ12へ転送される。そして、この金融取引指示情報に基づいて、利用者から指示された金融取引がホスト・コンピュータ12によって行われるようになっている。なお、前述の認証情報DBには、オンライン金融取引受付サービスを利用して金融取引を行う利用者の認証を行うための認証情報(例えばユーザIDとアクセス用パスワード等)が予め記憶されている。従って、HDD22は請求項14に記載の第1記憶手段に対応している。
一方、携帯端末30はCPUやメモリ等の周辺回路を含んで構成された制御部32を備えており、この制御部32には、各種のキー等を含んで構成された操作部34と、LCD等から成り各種情報を表示可能な表示部36と、レンズやCCD、A/D変換器等を含んで構成され画像を撮影可能な撮像部38が各々接続されている。また、携帯端末30はスピーカ40及びマイクロフォン42を内蔵しており、スピーカ40及びマイクロフォン42も増幅器44,46を介して制御部32に各々接続されている。また、制御部32には第1無線通信部48が接続されており、この第1無線通信部48にはアンテナ50が接続されている。第1無線通信部48は、公衆電話回線網を介しての無線通信を司る部分であり、アンテナ32を介し、携帯電話機用として予め定められた所定の周波数帯域の電磁波により、有線の公衆電話回線に接続された基地局と無線通信を行う機能を有している。
また、第1無線通信部48はインターネット28を介して所定のウェブサイト(例えば前述のオンライン金融取引用ウェブサイト)にアクセスする機能も有している。携帯端末30は不揮発性メモリ(例えばフラッシュROM等)を備えたICチップ52を内蔵しており、ICチップ52はI/F部54を介して制御部32に接続されている。ICチップ52の不揮発性メモリには、電話番号等の情報が記憶されており、更に、利用者がオンライン金融取引用ウェブサイトを介して所望の金融取引の実行を指示するために必要な情報(例えばユーザIDや利用者が特定金融機関に開設している口座の口座番号等)が予め記憶されている。更に、制御部32には第2無線通信部56が接続されており、この第2無線通信部56にはアンテナ58が接続されており、アンテナ58を介し、微弱な電磁波(例えば通信可能範囲が10m程度以下の電磁波)による無線通信(例えばBluetoothの規格に準拠した無線通信)を行う機能を備えている。なお、第2無線通信部56による無線通信には赤外線通信を適用してもよい。この場合、アンテナ58に代えて赤外線送受信ユニットを設ければよい。
また、車両60に設置されたカーナビゲーション装置62は、CPUやメモリ等の周辺回路を含んで構成された制御部64を備えており、この制御部64には、アンテナを備えGPS衛星からのGPS信号やDGPS(Differential GPS)信号を受信するGPS受信部66と、車両60の車輪の回転速度を検出することで車両60の移動速度(車速)を検出する車速センサ68と、車両60の方向が変化した際の角速度を検出するジャイロセンサ70と、LCD等から成り各種情報を表示可能な表示部72と、HDD等から成り地図データを記憶する地図データ記憶部74と、アンテナ76が接続され、アンテナ76を介して携帯端末30の第2無線通信部56と無線通信を行うことが可能な無線通信部78が各々接続されている。なお、地図データ記憶部74はHDDに代えて別の媒体(例えばDVD−ROM等)に地図データを記憶する構成であってもよい。地図データ記憶部74に記憶されている地図データは有料道路と一般道路を区別して記憶するデータであり、地図データが表す地図上の各有料道路の通行料金表を表す通行料金表情報も付加されている。また、図示は省略するが、カーナビゲーション装置62には利用者が各種の情報を入力するためのリモートコントローラも付属している。
カーナビゲーション装置62の制御部64はETC車載器80の制御部82と接続されている。ETC車載器80の制御部82もCPUやメモリ等の周辺回路を含んで構成されており、この制御部82には、ETCカードと称するICカードを挿入可能で、挿入されたICカードからの情報の読み出し及び書き込みが可能なカードリーダ/ライタ84と、路側装置88の路側アンテナ92と通信を行うことが可能なアンテナ86が接続されている。なお、ETC車載器80のカードリーダ/ライタ84には、従来通りクレジットカードを利用して通行料金の決済を行う場合にETCカードが挿入される。
また、有料道路の料金所に設置される路側装置88は、CPUやメモリ等の周辺回路を含んで構成された制御部90を備えており、制御部90には路側アンテナ92が接続されている。図2に示すように、有料道路の料金所において、車両60が通行する通行レーンにはアーチ100が設置されており、路側アンテナ92はアーチ100に取付けられ、通行レーンを通行する車両60に設置されたETC車載器80(のアンテナ86)と無線通信を行うことが可能とされている。また制御部90には、通行レーンに設置され車両60の車種を判別する車種判別装置94と、路側装置88とETC車載器80との間の無線通信が不調であった等の場合に車両60を撮影するためのカメラ96が接続されている(何れも図2では図示省略)。また、アーチ100が設置されている箇所よりも通行レーンの下流側には、車両60による通行レーンの通過を遮断可能なゲート102と、ゲート102を開閉可能なゲート開閉装置98が設置されており、このゲート開閉装置98も制御部90に接続されている。
上述した路側装置88は各有料道路の各料金所の各通行レーンに各々設置されており、個々の路側装置88は通信回線を介してコンピュータ104に各々接続されている。コンピュータ104は、例えば汎用の大型コンピュータから構成されており、HDD106が接続されている。HDD106には、従来通りクレジットカードを利用して通行料金の決済を行う際に必要な情報(例えば利用者のクレジットカード番号等)を登録するための決済情報DBが記憶されている。路側システム108は、各路側装置88、コンピュータ104及びHDD106から構成されている。また、図示は省略するが、路側システム108のコンピュータ104は通信回線を介して特定金融機関のホスト・コンピュータ12と接続されており、ホスト・コンピュータ12に対して特定の金融取引(具体的には、利用者の口座からの通行料金の引落)の実行を依頼することも可能とされている。
次に本第1実施形態の作用として、本第1実施形態における通行料金決済の流れを説明する。車両60を運転又は車両60に同乗して目的地へ移動する場合、利用者は携帯端末30を所持した状態で車両60に乗り込み、カーナビゲーション装置62のリモートコントローラを操作して目的地を指定した後に、現在位置から目的地迄の経路を探索するようカーナビゲーション装置62に指示する(図3のステップ130も参照)。
カーナビゲーション装置62の制御部64は、GPS受信部66が複数個のGPS衛星から受信したGPS信号に基づいて自車(車両60)の現在位置及び方位を演算によって常時検知している(GPS航法)。なお、現在位置の検知はGPS信号を利用することに限られるものではなく、GPS信号は誤差を含んでいる場合があるので、必要に応じて、GPS信号により検出された現在位置を補正するための補正情報が含まれたDGPS信号を受信し、前記補正情報により現在位置を補正したり、地図データ記憶部74に記憶されている地図データに基づいて車両60が位置している道路を予測し、検知した現在位置を予測した道路上に合わせるマップマッチングを行うことで現在位置が検知される。また、GPS信号を受信できない状況下では、車速センサ68によって検出される車速及びジャイロセンサ70によって検出される角速度から推定可能な車両60の方向(方位)に基づいて現在位置が推測される(自立航法)。なお、上記各種方法により車両60の現在位置を検知する処理は、請求項4に記載の検知手段に対応している。
カーナビゲーション装置62の制御部64は、目的地が指定されて経路探索が指示されると、地図データ記憶部74に記憶されている地図データに基づいて、常時検知している現在位置から指定された目的地へ至る経路を探索し、探索によって得られた経路を表示部72に表示することで利用者へ提示する(図3のステップ132も参照)。なお、上記の経路探索では、複数の経路を探索し選択肢として各々提示するようにしてもよいし、単一の経路を探索・提示すると共に、利用者が経路の探索条件を変更する毎に、変更後の探索条件に従って新たな経路を探索・提示するようにしてもよい。探索された経路が表示部72に表示されると、利用者はリモートコントローラを操作し、必要に応じて経路の探索条件の変更等を行って車両60が走行すべき経路を選択・決定する(図3のステップ134も参照)。
車両60が走行すべき経路が選択・決定されると、カーナビゲーション装置62の制御部64は、地図データ記憶部74に記憶されている地図データに基づいて、選択・決定された経路(車両60が通行を予定している経路)上に有料道路が存在しているか否か判定する(図3のステップ136も参照)。経路上に有料道路が存在していなかった場合は以下で説明する処理は行われないが、経路上に有料道路が存在していた場合には、当該有料道路の通行料金表情報を地図データから抽出し、抽出した通行料金表情報、カーナビゲーション装置62に予め登録された車両60の車種、前記有料道路のうち車両60が通行を予定している区間(通行した区間によって通行料金が相違する有料道路の場合)に基づいて、上記経路を車両60が通行したときに、経路上の有料道路を通行することで徴収される通行料金を演算する(図3のステップ138も参照)。なお、上記処理は本発明に係る演算手段に対応している。
また制御部64は、演算した通行料金を表す二次元バーコードを生成し、生成した二次元バーコードを表示部72に表示させると共に、表示した二次元バーコードを携帯端末30によって撮影するよう利用者へ要請するメッセージと、利用者が口座を開設している金融機関に対して通行料金の引落予約の設定を依頼するよう利用者へ要請するメッセージを表示部72に各々表示させる(図3のステップ140も参照)。表示部72に表示された上記メッセージを確認した利用者は、表示部72に表示されている二次元バーコードを携帯端末30の撮像部38によって撮影する操作を行う(図3のステップ142も参照)。二次元バーコードが撮影されると、携帯端末30の制御部32は、撮像部38から入力された撮影画像データが表す撮影画像中の二次元バーコードを認識し、認識した二次元バーコードが表す通行料金を認識し、認識した通行料金を通行料金情報として内蔵メモリに記憶させる(図3のステップ144も参照)。上記事項は請求項3記載の発明に対応しており、携帯端末30の撮像部38及び制御部32は請求項3に記載のバーコードリーダとして機能する。
また利用者は、表示部72に表示されたメッセージに従い、携帯端末30の操作部34を操作することで、ウェブサーバ26が運営する特定金融機関のオンライン金融取引用ウェブサイトにアクセスし、当該サイトのうち引落予約を依頼するためのウェブページを携帯端末30の表示部36に表示させる(図3のステップ146も参照)。引落予約を依頼するためのウェブページには、アクセス用パスワード等の認証情報を入力するための入力欄が設けられており、利用者は操作部34を操作することで、表示部36に表示されたウェブページの入力欄に認証情報を入力する(図3のステップ148も参照)。
なお、本第1実施形態では、引落予約金額として、携帯端末30から通知される通行料金に所定の金額を加えた金額を自動的に設定するオプション(予約金額増額オプションと称する)も用意されており、上記のウェブページには予約金額増額オプションを利用するか否かを選択するための選択欄も設けられている。例えば車両60が先に選択・決定した経路と異なる経路を走行することで請求される通行料金が変動する可能性がある等の場合、利用者は予約金額増額オプションの利用を選択する情報を前記選択欄に入力することで、引落予約の設定依頼と共に予約金額増額オプションの利用も申し込む。
認証情報等の入力を完了した利用者によって情報の送信が指示されると、携帯端末30の制御部32は、ICチップ52の不揮発性メモリに記憶されているユーザIDや口座番号等の情報を読み出すと共に、内蔵メモリに記憶されている通行料金情報を読み出し、これらの情報に利用者によって入力された認証情報を付加し(予約金額増額オプションの利用が選択された場合はこの選択情報も付加される)、特定金融機関に対して引落予約の設定を依頼するための引落予約設定依頼情報としてウェブサーバ26へ送信する(図3のステップ150も参照)。
ウェブサーバ26は、携帯端末30から引落予約設定依頼情報を受信すると、受信した引落予約設定依頼情報をホスト・コンピュータ12へ転送する。これにより、ホスト・コンピュータ12では、CPU12Aによって引落予約受付プログラムが実行されることで、図4に示す引落予約受付処理が行われる。
この引落予約受付処理では、まずステップ200において、ウェブサーバ26経由で携帯端末30より受信した引落予約設定依頼情報からユーザIDと認証情報を抽出し、次のステップ202において、抽出したユーザIDと認証情報が認証情報DBに対応付けて登録されているか否かを検索・確認することで、携帯端末30を操作している利用者が、特定金融機関に口座を開設している利用者本人か否かを確認する認証処理を行う。なお、ステップ200,202は請求項14に記載の認証手段に対応している。ステップ204では、ステップ202における認証処理の結果、携帯端末30を操作している利用者が本人であることが確認されたか否か判定する。判定が否定された場合はステップ226へ移行し、引落予約設定依頼情報送信元の携帯端末30に対し、認証処理でエラーが発生したことを通知する情報をウェブサーバ26経由で送信し、処理を終了する。
一方、ステップ204の判定が肯定された場合はステップ206へ移行し、引落予約設定依頼情報から口座番号を抽出し、抽出した口座番号をキーにして口座情報DBを検索することで、利用者の口座(引落予約設定対象の口座)の口座情報を抽出する。また、ステップ208では引落予約設定依頼情報から通行料金情報を抽出し、次のステップ210では引落予約設定依頼情報に前述の選択情報が含まれているか否かに基づいて、予約金額増額オプションの利用が選択(指示)されたか否か判定する。判定が否定された場合はステップ212へ移行し、今回設定する引落予約における引落予約金額として、ステップ208で抽出した通行料金情報が表す通行料金を設定する。また、ステップ210の判定が肯定された場合(予約金額増額オプションの利用が選択された場合)はステップ214へ移行し、今回設定する引落予約における引落予約金額として、通行料金情報が表す通行料金に所定金額を加算した金額を設定する。なお、所定金額は一定額であってもよいし、通行料金に対して一定割合の金額であってもよい。ステップ214は請求項15に記載の引落予約処理手段に対応している。
次のステップ216では、先のステップ206で抽出した口座情報に含まれる引落予約設定対象口座の預金残高が、ステップ212又はステップ214で設定した引落予約金額以上か否か判定する(図3のステップ152も参照)。判定が否定された場合はステップ224へ移行し、引落予約設定依頼情報送信元の携帯端末30に対し、残高不足を通知する情報をウェブサーバ26経由で送信して処理を終了する。なお、このステップ214は、請求項16に記載の「預金残高が引落予約金額未満の場合に、車両用決済支援装置へ預金残高の不足を通知する」処理に対応している。また、ステップ216の判定が肯定された場合はステップ218へ移行し、今回設定する引落予約に対して引落予約識別番号を付与する。なお、引落予約識別番号には、該番号を付与した金融機関(この場合は利用者が口座を開設している特定金融機関)を識別する情報も含まれている。またステップ220では、ステップ218で付与した引落予約識別番号、ステップ212又はステップ214で設定した引落予約金額、引落予約設定対象口座の口座番号等の情報を、引落予約情報として引落予約DBに登録する(図3のステップ154も参照)。
そしてステップ222では、引落予約設定依頼情報送信元の携帯端末30に対し、引落予約識別番号及び引落予約金額をウェブサーバ26経由で送信することで引落予約の設定完了を上記の携帯端末30へ通知し(図3のステップ156も参照)、引落予約受付処理を終了する。なお、上述したステップ206〜224は請求項14に記載の引落予約処理手段に対応しており、引落予約情報を記憶するHDD22は請求項14に記載の第2記憶手段にも対応している。
特定金融機関(のホスト・コンピュータ12)から引落予約識別番号及び引落予約金額を受信することで引落予約の設定完了が通知されると、携帯端末30の制御部32は、受信した引落予約識別番号及び引落予約金額を第2無線通信部56を介してカーナビゲーション装置62へ転送する(図3のステップ158も参照)。また、カーナビゲーション装置62の制御部64は、無線通信部78を介して携帯端末30から引落予約識別番号及び引落予約金額を受信すると、受信した引落予約識別番号及び引落予約金額を内蔵メモリに記憶させる(図3のステップ160も参照)。なお、ホスト・コンピュータ12から引落予約識別番号及び引落予約金額を受信して記憶する処理は、先に説明した引落予約設定依頼情報を送信する処理と共に、本発明に係る引落予約手段に対応している。
ところで、特定金融機関のホスト・コンピュータ12は、金融取引指示情報を受信することで任意の金融取引の実行が指示される毎に、CPU12Aが金融取引実行プログラムを実行することで、図5に示す金融取引実行処理を行う。なお、この金融取引実行処理は請求項14に記載の金融取引処理手段に対応しており、まずステップ230では受信した金融取引指示情報を参照し、受信した金融取引指示情報によって実行が指示されている金融取引が引落か否か判定する。判定が肯定された場合はステップ232へ移行し、受信した金融取引指示情報に引落予約識別番号が設定されているか否か判定する。
ステップ230又はステップ232の判定が否定された場合には、金融取引指示情報によって実行が指示されている金融取引は、設定した引落予約を利用した引落ではないと判断できるので、ステップ234へ移行し、受信した金融取引指示情報から口座番号を抽出することで、指示された金融取引の実行対象口座の口座番号を認識する。ステップ236では、ステップ234で抽出した口座番号をキーに引落予約DBを検索する。次のステップ238では、ステップ236における検索により該当する引落予約情報が抽出されたか否かを判定する。判定が否定された場合には、指示された金融取引は引落予約が設定されていない口座を対象とした金融取引であると判断できるので、ステップ248へ移行し、金融取引指示情報によって指示された金融取引を実行して処理を終了する。
一方、ステップ238の判定が肯定された場合は、指示された金融取引は引落予約が設定されている口座を対象とした金融取引であると判断できるので、ステップ240へ移行し、先の検索によって抽出された引落予約情報を引落予約DBから読み出す。ステップ242では、金融取引指示情報によって実行が指示された金融取引が、実行対象口座(この場合は引落予約が設定されている口座)の預金残高の減少を伴う金融取引か否か判定する。実行が指示された金融取引が、例えば実行対象口座への入金や振込等であった場合には、判定が否定されて前述のステップ248へ移行し、金融取引指示情報によって指示された金融取引が実行される。
また、実行が指示された金融取引が、例えば実行対象口座からの預金の引出しや別口座への振込等であった場合には、ステップ242の判定が肯定されてステップ244へ移行し、ステップ234で認識した実行対象口座の口座番号をキーとして口座情報DBを検索することで実行対象口座の口座情報を抽出し、抽出した口座情報を参照することで実行対象口座の預金残高を認識した後に、指示された金融取引を実行した場合の実行対象口座の預金残高を試算する。そしてステップ246では、ステップ244で試算した金融取引実行後の預金残高が、先のステップ240で読み出した引落予約情報に設定されている引落予約金額よりも少ないか否か判定する。
判定が否定された場合には、指示された金融取引を実行しても設定されている引落予約を利用した引落は実行可能であるので、ステップ248で金融取引指示情報によって指示された金融取引を実行する。一方、ステップ246の判定が肯定された場合には、指示された金融取引を実行すると設定されている引落予約を利用した引落を実行できない状態になるので、ステップ250へ移行し、金融取引指示情報の送信元に対してエラー応答を送信して処理を終了する。このように、引落予約が設定された口座については、預金残高が設定された引落予約金額を下回らないように、金融取引の実行が制限されることになる。
一方、車両60が先に選択・決定された走行予定の経路に沿って走行すると、車両60はやがて有料道路の入口(料金所)に到達する。以下では、車両60が走行する有料道路が、出口(インターチェンジ)が複数設けられており、車両が任意の出口で有料道路から降りる際に、車両が通行した区間(及び車種)に応じた通行料金を徴収する有料道路(例えば高速道路)である場合を説明する。車両60が有料道路に進入するために料金所の通行レーン(路側装置88が設置されている通行レーン)を通行すると、通行レーンを通行する車両60が路側装置88の制御部90によって検知される。そして制御部90は、車両60が進入した入口を特定するための入口情報(この入口情報には、車種判別装置94によって判別された車両60の車種を表す車種情報も含まれている)を、路側アンテナ92を介して車両60のETC車載器80へ送信する(図3のステップ162も参照)。
従来通りクレジットカードを利用して通行料金の決済を行う場合、アンテナ86を介して路側装置88から受信した入口情報は、ETC車載器80のカードリーダ/ライタ84に挿入されているETCカードに記録されるが、本第1実施形態のように、予め設定した引落予約を利用して通行料金の決済を行う場合には、カードリーダ/ライタ84にETCカードが挿入されないので、ETC車載器80の制御部82は、アンテナ86を介して路側装置88から入口情報を受信すると、受信した入口情報を内蔵メモリに記憶させ(図3のステップ164も参照)、アンテナ86を介して路側装置88へ応答信号を送信する。路側装置88は、車両60のETC車載器80から応答信号を受信したか否かに基づいて、入口情報が正常に記録されたか否かを判断しており、応答信号を受信した場合には車両60が通行レーンを通行することを許可するが、応答信号を受信しない場合はゲート開閉装置98によってゲート102を閉鎖方向へ移動させることで、車両60による通行レーンの通過を遮断する。
また車両60が有料道路に進入すると、カーナビゲーション装置62の制御部64は、内蔵メモリに実徴収料金を記憶するための領域を確保し、この実徴収料金として、車両60が次の出口で有料道路を降りたと仮定したときの通行料金を設定・記憶する。また制御部64は、常時検知している車両60の現在位置に基づき、車両60が或る出口を越えて有料道路の通行を継続していることを検知する毎に、実徴収料金を、車両60が次の出口で有料道路を降りたと仮定したときの通行料金へ変更設定する(図3のステップ166も参照)。なお、この処理は請求項4に記載の実徴収料金更新手段に対応している。そして制御部64は、実徴収料金を変更設定する毎に、変更設定後の実徴収料金が、携帯端末30から受信して内蔵メモリに記憶させている引落予約金額内か否か判定する(図3のステップ168も参照)。
制御部64は、上記判定が肯定された場合は何ら処理を行わないが、上記判定が否定された場合には、有料道路の出口で請求される通行料金が引落予約金額を超えていることを警告するメッセージを表示部72に表示させる(図3のステップ170も参照)。これにより、例えば車両60が当初走行を予定していた区間を超えて有料道路の走行を継続した等の理由で引落予約金額が不足した場合にも、利用者はこれを認識し、例えば特定金融機関に対して新たな引落予約の設定を依頼する等の対処を行うことができる。なお、上記のメッセージを表示させる処理は、実徴収料金が引落予約金額内か否かを判定する処理と共に、請求項4に記載の実徴収料金確認手段に対応している。
なお、上記のように実徴収料金が引落予約金額を超えたことが判明した時点で警告を発することに代えて、実徴収料金が引落予約金額を超える前に(例えば次の出口を通過して有料道路の走行を継続すると実徴収料金が引落予約金額を超えることになる時点で)警告を発するようにしてもよい。また、予約金額増額オプションの利用が選択された場合には、引落予定金額として、カーナビゲーション装置62によって演算された通行料金に所定金額を加算した金額が設定されるので、車両60が当初走行を予定していた区間を超えて有料道路の走行を継続した等の場合にも、実徴収料金が引落予約金額を超える可能性を低くすることができる。
また、車両60が或る出口で有料道路を降りる際に、出口(料金所)の通行レーン(路側装置88が設置されている通行レーン)を通行すると、通行レーンを通行する車両60が路側装置88の制御部90によって検知され、制御部90により、各種情報の送信を要求する要求信号が路側アンテナ92を介して車両60のETC車載器80へ送信される。ETC車載器80の制御部82は、アンテナ86を介して要求信号を受信すると、要求信号を受信したことをカーナビゲーション装置62の制御部64へ通知する。この通知を受けて制御部64は、引落予約識別番号及び引落予約金額を内蔵メモリから読み出してETC車載器80の制御部82へ送信し、引落予約識別番号及び引落予約金額を路側装置88へ送信するよう指示する。なお、この処理は本発明に係る送信制御手段に対応している。この指示を受けてETC車載器80の制御部82は、内蔵メモリから入口情報を読み出し、読み出した入口情報を受信した引落予約識別番号及び引落予約金額に付加し、アンテナ86を介して路側装置88へ送信する(図3のステップ172も参照)。
路側装置88の制御部90は、路側アンテナ92を介してETC車載器80から入口情報、引落予約識別番号及び引落予約金額を受信すると、まず受信した入口情報に基づいて有料道路のうち車両60が通行した区間を判断し、判断した区間と車両60の車種に基づいて車両60の通行料金を演算する(図3のステップ174も参照)。次に、演算した通行料金をETC車載器80から受信した引落予約金額と比較し、通行料金が引落予約金額以下か否かに基づいて、引落予約を利用した利用者の口座からの引落によって通行料金の決済が可能か否か判定する(図3のステップ176も参照)。この判定が否定された場合は、ゲート開閉装置98によってゲート102を閉鎖方向へ移動させることで、車両60による通行レーンの通過を遮断する。
一方、通行料金の決済が可能と判断した場合、路側装置88の制御部90は、演算した通行料金とETC車載器80から受信した引落予約識別番号をコンピュータ104へ送信する。これにより、路側システム108のコンピュータ104は、路側装置88から受信した引落予約識別番号に基づいて、該番号を付与した金融機関(利用者が口座を開設している金融機関)を認識し、路側装置88から受信した通行料金及び引落予約識別番号を金融取引指示情報として編集し(例えば実行すべき金融取引が引落であることを表す情報の付加等を行い)、編集後の金融取引指示情報を認識した金融機関(この場合は特定金融機関)のホスト・コンピュータ12へ送信する(図3のステップ180も参照)ことで、通行料金の引落を依頼する。
上記の金融取引情報が特定金融機関のホスト・コンピュータ12で受信されると、ホスト・コンピュータ12では前述の金融取引実行処理(図5)が実行されるが、この場合は実行すべき金融取引が引落であり、金融取引指示情報に引落予約識別番号も設定されているので、前述のステップ230,232の判定が各々肯定されてステップ252へ移行する。ステップ252では、受信した金融取引指示情報から引落予約識別番号を抽出し、抽出した引落予約識別番号をキーにして引落予約DBを検索する。ステップ254では、ステップ252の検索によって該当する引落予約情報が抽出されたか否か判定する。判定が否定された場合はステップ262へ移行し、金融取引指示情報の送信元に対してエラー応答を送信して処理を終了する。
一方、ステップ254の判定が肯定された場合には(引落予約を利用した正規の引落依頼であれば上記判定は必ず肯定される)、ステップ256において、先のステップ252の検索によって抽出された引落予約情報を引落予約DBから読み出し、読み出した引落予約情報から口座番号を抽出することで、引落対象口座の口座番号を認識する。次のステップ258では、金融取引指示情報に設定されている引落金額(車両60の通行料金)を引落対象口座(利用者の口座)から引き落し、引き落した金額を通行料金収納用の所定の口座へ振替えるすことで、依頼された通行料金の引落を実行する(図3のステップ182も参照)。これにより、事前に設定した引落予約を利用した通行料金の決済が完了する。また、次のステップ260では引落予約DBから該当する引落予約情報を消去する。これにより、引落対象口座に対する引落予約の設定も解除される。
このように、本第1実施形態では車両60が有料道路の出口(料金所)を通過するより以前に通行料金の引落予約が設定され、引落予約が設定された口座については、先にも述べたように、預金残高が設定された引落予約金額を下回らないように金融取引の実行が制限されるので、車両60が有料道路の料金所を通過する際に利用者の口座の残高を確認するための通信を行う必要はなく、車両60が有料道路の出口(料金所)を通過する際のETC車載器と路側装置の通信は短時間で完了する。従って、金融機関に開設している口座の預金を通行料金の決済に利用することができ、金融機関に口座を開設しているもののクレジットカードを保有していない利用者であっても、上記口座の預金によって通行料金の決済を行うことができるので、利用者の利便性が向上する。
また、現状のETCは、利用者がクレジットカードに加えてETCカードも保有・管理する必要があるので、管理が煩雑で利用者に負担がかかるという問題もあるが、事前に設定した引落予約を利用して通行料金の決済を行うようにすれば、ETCカードが不要となるので、カードの管理に関する利用者の負担も軽減することが可能となる。
なお、上記では車両が走行する有料道路の一例として、出口が複数設けられ、車両が任意の出口で有料道路から降りる際に、車両が通行した区間(及び車種)に応じた通行料金を徴収する有料道路を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、有料道路への進入時に車種に応じた一定の通行料金を徴収する有料道路(例えば首都高速等)における通行料金の決済にも適用可能である。
また、上記では引落予約の設定が依頼された際に、預金残高が引落予約金額未満であった場合には引落予約を設定しない例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、引落予約金額を預金残高の全額に変更設定して引落予約を設定すると共に、引落予約金額を変更設定したことを携帯端末30を介して利用者へ通知するようにしてもよい。上記事項は請求項5記載の発明及び請求項16に記載の「預金残高が引落予約金額未満の場合に、預金残高を引落予約金額として引落予約を設定する処理を行い、預金残高を引落予約金額として引落予約識別番号と共に車両用決済支援装置へ送信する」処理に対応している。
また、上記では車両が走行を予定しているルート上に単一の有料道路が存在している場合を前提に説明したが、これに限定されるものではなく、ルート上に複数の有料道路が存在していてもよい。この場合、利用者は、個々の有料道路毎に引落予約の設定を依頼するようにしてもよいし、複数の有料道路における通行料金の合計金額の引落予約を依頼するようにしてもよい。合計金額の引落予約を依頼する場合には、引落回数(通行する有料道路の数)も同時に金融機関(のホスト・コンピュータ12)へ伝達し、ホスト・コンピュータ12では、特定の引落予約を利用した通行料金の引落が依頼され、該依頼に従って通行料金の引落を実行する毎に引落回数をカウントアップし、カウントアップ後の引落回数が利用者から伝達された引落回数に達した時点で引落予約の設定を解除するようにすればよい。
更に、上記では金融機関のホスト・コンピュータ12において、路側システム108のコンピュータ104からの送信された金融取引指示情報に設定されている引落予約識別番号のみに基づいて、対応する引落予約を判別する例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば路側システム108のコンピュータ104から送信される金融取引指示情報に引落対象口座の口座番号も設定しておき、ホスト・コンピュータ12において、金融取引指示情報に設定されている引落予約識別番号と口座番号に基づいて、対応する引落予約を判別するようにしてもよい。引落対象口座の口座番号は、例えば携帯端末30のICチップ52に記憶しておき、携帯端末30からカーナビゲーション装置62、ETC車載器80を介して路側装置88へ送信することで、引落対象口座の口座番号を金融取引指示情報に設定させるようにしてもよいし、路側システム108の決済情報DBに各利用者の引落対象口座の口座番号を各々登録しておき、携帯端末30からカーナビゲーション装置62、ETC車載器80を介して路側装置88へ送信された利用者識別情報に基づいて、利用者に対応する引落対象口座の口座番号を特定することで、引落対象口座の口座番号を金融取引指示情報に設定させることも可能である。
また、上記では金融機関のホスト・コンピュータ12において、事前に設定した引落予約を利用した通行料金の引落を依頼する金融取引指示情報を受信し、該金融取引指示情報に従って通行料金の引落を実行した後に、対応する引落予約の設定を解除する例を説明したが、車両が当初予定していたルートと異なるルートを走行することで、車両が有料道路を通行しなかった場合も生じ得ることを考慮すると、引落予約に有効期限を定め、有効期限内に対応する引落依頼が無い場合は引落予約の設定を解除すると共に、設定を解除したことを携帯端末30等を介して利用者へ通知するようにしてもよい。
〔第2実施形態〕
次に本発明の第2実施形態を説明する。なお、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略し、以下、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図6には本第2実施形態に係る料金決済システム110が示されている。本第2実施形態に係る料金決済システムは、車両60の乗員である利用者が任意の施設を利用したり、任意の施設で所望の商品を購入することに伴う料金を車両に乗車したまま決済する際に、金融機関に開設している口座の預金を利用することを可能とするシステムであり、第1実施形態で説明した通行料金収受システム10と同様に、ホスト・コンピュータ12、携帯端末30、カーナビゲーション装置62、ETC車載器80、路側システム108から構成されている。なお、本第2実施形態に係る携帯端末30及びカーナビゲーション装置62は請求項6に記載の車両用決済支援装置(詳しくは請求項7〜請求項12に記載の車両用決済支援装置)に対応している。
また、本第2実施形態に係る路側システム108は、第1実施形態と同様に路側装置88、コンピュータ104(以下、施設側コンピュータ104と称する)及びHDD106から構成されているが、金融機関に開設している口座の預金を利用して車両に乗車したまま料金を決済することが可能な多数の施設に各々設置されている(図6では個々の施設に設けられた路側システムに「108A」〜「108C」の符号を付して区別している)。なお、施設側コンピュータ104はPC等で構成することも可能である。
また、図6では個々の路側システム108に単一の路側装置88が設けられた例を示しているが、各施設における料金決済パターンには複数のパターンがあり(詳細は後述)、路側装置88は、対応する施設が採用している料金決済パターンに応じて、対応する施設の入口付近に設置される場合と、対応する施設の出口付近に設置される場合と、対応する施設の入口付近及び出口付近に各々設置される場合がある。また、第1実施形態で説明した路側装置88の各構成要素のうち車種判別装置94,カメラ96、ゲート開閉装置98及びゲート102は、対応する施設が採用している料金決済パターンによっては不要な場合があり、個々の施設に設けられている路側装置88は、対応する施設が採用している料金決済パターンに応じて不要な構成要素が省略されている。
一方、本第2実施形態に係るカーナビゲーション装置62は、第1実施形態で説明した地図データ記憶部74に代えて記憶部75が設けられており、この記憶部75には、第1実施形態で記憶した地図データに加えて、路側システム108が設けられた施設(金融機関に開設している口座の預金を利用して車両に乗車したまま料金を決済することが可能な施設)のうちの一部の施設について、施設情報(対応する施設の名称、個々の施設を識別するために対応する施設に予め付与された施設ID、対応する施設の位置情報、対応する施設が採用している料金体系を表す料金体系情報等)が記憶されている。
本第2実施形態において、路側システム108が設けられた施設(金融機関に開設している口座の預金を利用して車両に乗車したまま料金を決済することが可能な施設)における料金決済パターンには、図7(A)〜(E)に示す5個のパターンがある。図7(A)に示す料金決済パターン1は、施設の利用に伴う料金が一律又は車両の車種毎に一律の施設(例えば一部のドライブインシアターや首都高速等の一部の有料道路)で採用される料金決済パターンであり、料金決済パターン1を採用している施設の料金体系情報を含む施設情報がカーナビゲーション装置62の記憶部75に予め記憶されており、料金決済パターン1を採用している施設の利用にあたっては、上記施設の料金体系情報が記憶部75から読み出されることで料金が認識されると共に、必要に応じて新たな引落予約が設定され(ステップ300)、ETC車載器80が、上記施設の入口付近又は出口付近に設置された路側装置88と通信を行うことで料金が決済される(ステップ302)。なお、本第2実施形態では、上記のように料金が一律又は車両の車種毎に一律の料金体系を「料金体系種別1」と称する。
また、上記のように料金体系種別1の施設では、図7(B)に示す料金決済パターン2を採用することも可能である。料金決済パターン2では、料金体系情報等を送信する路側装置88が上記施設の入口付近に、料金決済のための情報の送受を行う路側装置88が上記施設の出口付近に各々設置されており、料金体系種別1かつ料金決済パターン2を採用している施設の利用にあたっては、ETC車載器80が上記施設の入口付近に設置された路側装置88から上記施設の料金体系情報を受信し(ステップ304)、受信した料金体系情報に基づいて料金が認識されると共に、必要に応じて新たな引落予約が設定され(ステップ306)、ETC車載器80が上記施設の出口付近に設置された路側装置88と通信を行うことで料金が決済される(ステップ308)。
また、商品を販売している施設では図7(C)に示す料金決済パターン3又は図7(D)に示す料金決済パターン4が採用される。なお、この種の施設における料金は、利用者が購入する商品の販売価格及び数量に応じて定まるが、このような料金体系を本第2実施形態では「料金体系種別2」と称する。
料金決済パターン3では、料金決済パターン1と同様に、料金決済パターン3を採用している施設の料金体系情報を含む施設情報がカーナビゲーション装置62の記憶部75に予め記憶されている。なお、料金体系種別2の施設における料金体系情報は、前記施設で販売している各商品について名称・ID・販売価格・画像等の情報が登録された情報となる。料金体系種別2かつ料金決済パターン3を採用している施設で商品を購入する場合、上記施設の料金体系情報が記憶部75から読み出される(ステップ310)。また、読み出された料金体系情報に基づいて、販売商品の名称や販売価格等が一覧表示された注文画面が表示部72に表示され、車両の乗員である利用者が上記の注文画面上で購入対象の商品を選択すると共に購入数量を指定すると、利用者による注文の内容を表す注文情報が生成される(ステップ312)。また、利用者による注文の内容と先の料金体系情報に基づいて料金(購入代金)が演算されると共に、必要に応じて新たな引落予約が設定される(ステップ314)。そして、ETC車載器80が上記施設の入口付近に設置された路側装置88と注文情報の送信を含む通信を行うことで料金が決済され(ステップ314)、施設側が上記の注文情報に基づいて用意した商品を上記施設内の商品受渡所で利用者が受け取る(ステップ316)。
また、料金体系種別2かつ料金決済パターン4を採用している施設は、商品の注文が可能な注文用ウェブサイトをウェブサーバ112(図6参照)によってインターネット28上に公開しており、当該施設に設置された路側システム108の施設側コンピュータ104は上記のウェブサーバ112と通信回線を介して接続されている(図6に示す路側システム108Aの施設側コンピュータ104Aを参照)。料金決済パターン4を採用している施設で商品を購入する利用者は、まず携帯端末30を操作して上記の注文用ウェブサイトにアクセスし、購入対象の商品を選択すると共に購入数量を指定することで商品を注文する(ステップ318)。これにより、ウェブサーバ112は携帯端末30から受信した注文に対して注文IDを付与すると共に、注文内容を表す注文情報を生成し、更に料金(購入代金)を演算し得られた料金を表す料金情報を生成する。そして、注文ID、注文情報及び料金情報を施設側コンピュータ104へ送信すると共に、注文ID、上記施設の施設ID及び料金情報を携帯端末30へ送信する。なお、施設側コンピュータ104へ送信された各情報のうち注文ID及び料金情報は、上記施設に設置された路側装置88へ転送され、制御部90に内蔵されている記憶部に記憶される。
携帯端末30がウェブサーバ112から受信した注文ID、施設ID及び料金情報は、携帯端末30からカーナビゲーション装置62へ送信され、これにより料金(購入代金)が認識されると共に、必要に応じて新たな引落予約が設定される(ステップ320)。そして、ETC車載器80が上記施設の入口付近に設置された路側装置88と注文IDの送信を含む通信を行うことで料金が決済され(ステップ322)、路側装置88が受信した注文IDと施設側コンピュータ104がウェブサーバ112から受信した注文IDが施設側コンピュータ104によって照合されることで対応する注文情報が認識され、認識された注文情報に基づいて施設側が用意した商品を上記施設内の商品受渡所で利用者が受け取る(ステップ324)。
更に、利用終了時に料金が確定する施設(例えば施設を利用した時間(駐車時間)によって料金が異なる駐車場や、第1実施形態で説明したように車両60が走行した区間によって料金が異なる高速道路等の有料道路等)では、図7(E)に示す料金決済パターン5が採用される。なお、上記のように利用終了時に利用時間や走行区間等に応じて料金が定まる料金体系を、本第2実施形態では「料金体系種別3」と称する。料金決済パターン5では、チケット情報等を送信する路側装置88(当該路側装置88によって料金体系情報も送信させるようにしてもよい)が上記施設の入口付近に、料金決済のための情報の送受を行う路側装置88が上記施設の出口付近に各々設置されており、料金体系種別3かつ料金決済パターン5を採用している施設の利用にあたっては、ETC車載器80が上記施設の入口付近に設置された路側装置88からチケット情報及び料金体系情報を受信し(ステップ326)、施設の利用終了時に、路側装置88から受信した料金体系情報に基づいて料金が演算されると共に、必要に応じて新たな引落予約が設定され(ステップ328)、ETC車載器80が上記施設の出口付近に設置された路側装置88と通信を行うことで料金が決済される(ステップ330)。
上記説明からも明らかなように、カーナビゲーション装置62の記憶部75には、少なくとも料金決済パターン1又は3を採用する施設の施設情報が記憶されているが、他の料金決済パターンを採用する施設の施設情報も併せて記憶されていてもよい。
次に本第2実施形態の作用を説明する。本第2実施形態に係るカーナビゲーション装置62の制御部64では、上記のように各種の料金体系種別、各種の料金決済パターンを採用する施設に対応するために、図8に示す料金決済支援処理を行っている。この料金決済支援処理では、まずステップ340で引落予約の残高を表示するよう利用者から指示されたか否か判定する。判定が否定された場合はステップ342へ移行し、利用者が利用する施設を選択するための処理の実行が指示されたか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ344へ移行し、携帯端末30から料金情報及び注文情報を受信したか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ346へ移行し、ETC車載器80によって路側装置88の存在が検知されたか否か判定する。この判定も否定された場合はステップ340に戻り、何れかの判定が肯定される迄ステップ340〜ステップ346を繰り返す。
本第2実施形態では、引落予約における予約金額を利用者自身が指定するようになっており、例えば引落予約に基づく決済を複数予定している等の場合に、利用者がこれらの決済を見越し、複数の決済の総額やそれ以上の金額を指定して引落予約の設定を指示することも可能とされている。このため、本第2実施形態に係るホスト・コンピュータ12は、図10に示す金融取引実行処理において、引落予約に基づく引落(ステップ258)を行った後に、今回の引落における引落金額が引落予約金額と同額か否か、すなわち引落予約により料金の決済に備えて確保(予約)された預金を今回の引落で使い切ったか否かを判定する(ステップ259)。そして、ステップ259の判定が肯定された場合は、第1実施形態と同様に引落予約情報を消去することで、引落対象口座に対する引落予約の設定を解除する(ステップ260)が、ステップ259の判定が否定された場合は、記憶している引落予約金額を今回の引落における引落金額分だけ減額し(ステップ261)、引落対象口座に対する引落予約の設定は維持する。
このため、本第2実施形態に係る制御部64は、利用者の引落対象口座に対して既に設定されている引落予約によって新たな決済に使用可能な残高を、引落予約残高として記憶部75に記憶・管理している。そして、カーナビゲーション装置62の図示しない操作部が利用者によって操作されることで、引落予約残高の表示が利用者から指示された場合には、ステップ340の判定が肯定されてステップ348へ移行し、記憶部75から引落予約残高(初期値は0)を読み出して表示部72に表示させる。この引落予約残高を表示することで、利用者は、引落対象口座に対して既に設定されている引落予約によって新たな決済に使用可能な残高を認識することができ、既に設定されている引落予約が、今後予定している料金の決済に使用可能な十分な残高があるか否かを判断することができる。
また、ステップ348では新たな引落予約を実行するか否かを利用者に問い合わせるメッセージも表示部72に表示させており、次のステップ350では前記メッセージに基づき利用者が操作部を操作して入力した情報に基づいて、新たな引落予約の実行が指示されたか否か判定する。新たな引落予約の実行が指示されなかった場合には判定が否定されてステップ340に戻るが、新たな引落予約の実行が指示された場合は上記判定が肯定されてステップ352へ移行し、予約金額を入力するよう要請するメッセージを表示部72に表示させる。次のステップ354では予約金額が入力されたか否か判定し、判定が肯定される迄ステップ354を繰り返す。利用者によって操作部が操作されて予約金額が入力されると、ステップ354の判定が肯定されてステップ356へ移行し、利用者によって入力された予約金額を表す二次元バーコードを生成し、生成した二次元バーコードを表示部72に表示させると共に、表示した二次元バーコードを携帯端末30によって撮影するよう利用者へ要請するメッセージと、利用者が口座を開設している金融機関に対して引落予約の設定を依頼するよう利用者へ要請するメッセージを表示部72に各々表示させる。
表示部72に上記メッセージが表示されると、利用者は、第1実施形態でも説明したように表示部72に表示されている二次元バーコードを携帯端末30の撮像部38によって撮影する操作を行い、携帯端末30の制御部32は、撮像部38から入力された撮影画像データが表す撮影画像中の二次元バーコードを認識し、認識した二次元バーコードが表す予約金額を認識し、認識した予約金額を予約金額情報として内蔵メモリに記憶させる。また利用者は、携帯端末30の操作部34を操作することで特定金融機関のオンライン金融取引用ウェブサイトにアクセスし、当該サイトのうち引落予約を依頼するためのウェブページを携帯端末30の表示部36に表示させた後に、操作部34を操作して認証情報を入力し、更に情報の送信を指示することで、入力した認証情報及び予約金額情報を含む引落予約設定依頼情報を携帯端末30からウェブサーバ26へ送信させる。
上記の予約設定依頼情報がウェブサーバ26から転送されることで、特定金融機関のホスト・コンピュータ12では、第1実施形態で説明した引落予約受付処理(図4)と同様の処理が行われ(但し通行料金情報に代えて予約金額情報が用いられる)、新たな引落予約が設定されると共に、新たな設定された引落予約における引落予約識別番号及び引落予約金額が携帯端末30へ送信されることで、引落予約の設定完了が通知される。そして携帯端末30の制御部32は、受信した引落予約識別番号及び引落予約金額を第2無線通信部56を介してカーナビゲーション装置62へ転送する。
料金決済支援処理では、次のステップ358で携帯端末30から引落予約識別番号を受信したか否かを判定し、判定が肯定される迄ステップ358を繰り返している。上記のように携帯端末30から引落予約識別番号及び引落予約金額が転送されると、ステップ358の判定が肯定されてステップ360へ移行し、携帯端末30から転送された引落予約識別番号及び引落予約金額を記憶部75に記憶させる。そしてステップ362では、記憶部75に記憶・管理している引落予約残高に携帯端末30から転送された引落予約金額を加算した金額を、新たな引落予約残高として記憶部75に記憶させることで、引落予約残高を更新し、ステップ340に戻る。これにより、利用者の引落対象口座に対して新たな引落予約が追加設定され、新たな決済に使用可能な残高が増額されることになる。なお、ステップ348,362は請求項13に記載の引落予約残高管理手段に対応しており、ステップ350〜ステップ360は請求項6に記載の引落予約手段に対応している。
なお、本第2実施形態において、引落予約の追加設定を行うタイミングは利用者が任意に決めることができ、例えば車両60で外出する際に、まず上記のように引落予約残高を表示させ、引落予約残高が不足していると判断したときに引落予約の追加設定を行うことも、後述するように引落予約残高の不足が検知される毎に、引落予約の追加設定を行うことも可能とされている。
ところで、料金体系種別1かつ料金決済パターン1を採用している施設の利用を予定しているか、又は料金体系種別2かつ料金決済パターン3を採用している施設での商品の購入を予定している場合、利用者はカーナビゲーション装置62の操作部を操作し、利用する施設を選択するための処理の実行を指示する。これにより、ステップ342の判定が肯定されてステップ364へ移行し、記憶部75から地図データを読み出して表示部72に地図として表示させると共に、利用者によって操作部が操作されて表示地域の移動又は縮尺の変更が指示される毎に、当該指示に応じて記憶部75から新たな地図データを読み出し表示部72に表示している地図を更新する地図表示処理を行う。
利用者は、上記のように表示地域の移動又は縮尺の変更を適宜指示することで、利用を予定している施設が明示された地図を表示部72に表示させた後に、地図上に明示された利用予定施設を選択する操作を行う。次のステップ366では何れかの施設が選択されたか否か判定しており、上記のように利用予定施設が選択されると判定が肯定されてステップ368へ移行し、選択された利用予定施設の施設情報を記憶部75から読み出す。ステップ370では、ステップ368で読み出した利用予定施設の施設情報から料金体系情報を抽出し、抽出した料金体系情報に基づいて利用予定施設の料金体系種別を判定する。
利用予定施設が料金体系種別1である場合には、ステップ370からステップ372へ移行し、ステップ370で抽出した料金体系情報に基づいて、利用予定施設を利用した場合の料金を判別し(この料金判別は、一律料金であれば当該料金を料金体系情報から読み出し、車両の車種毎に一律の料金であれば自車両の車種に対応する料金を料金体系情報から読み出すことによって実現できる)、判別した料金を表す料金情報を生成する。なお、ステップ372は請求項6(詳しくは請求項7)に記載の取得手段に対応している。またステップ374では、ステップ372で生成した料金情報、ホスト・コンピュータ12から受信して記憶している引落予約識別番号のうち決済に使用する引落予約に対応する引落予約識別番号、及び、現在の引落予約残高を、先のステップ368で読み出した施設情報に含まれる施設IDと対応付けて決済時送信情報として記憶部75に記憶させ、ステップ392へ移行する。
また、利用予定施設が料金体系種別2である場合には、ステップ370からステップ376へ移行し、ステップ370で抽出した料金体系情報に基づいて、利用予定施設で販売している個々の商品について名称・ID・販売価格・画像等が各々表示されると共に、購入する商品及び数量を設定するための設定欄が設けられた注文設定画面を生成し、生成した注文設定画面を表示部72に表示させることで購入する商品及び数量の設定を利用者に要請する。次のステップ378では利用者による商品の注文設定が完了したか否か判定し、判定が肯定される迄ステップ378を繰り返す。利用者がカーナビゲーション装置62の操作部を操作することによる商品の注文設定が完了すると、ステップ378の判定が肯定されてステップ380へ移行し、利用者が設定した購入商品の注文内容を表す注文情報を生成する。なお注文情報としては、利用者によって購入対象として設定された個々の商品毎にID及び購入数量が設定された情報を用いることができる。
次のステップ382では、ステップ370で抽出した料金体系情報とステップ380で生成した注文情報に基づいて、利用者が設定した注文内容に従って商品を購入した場合の料金を演算し、演算した料金を表す料金情報を生成する。なお、ステップ376〜ステップ382は請求項6(詳しくは請求項8)に記載の取得手段に対応している。また、ステップ384では上記の料金体系情報に基づき、利用予定施設がクーポン情報によって料金の割引を行う料金体系を採用しているか否か判定する。判定が否定された場合はステップ387へ移行し、ステップ382で生成した料金情報、ステップ380で生成した注文情報、ホスト・コンピュータ12から受信して記憶している引落予約識別番号のうち決済に使用する引落予約に対応する引落予約識別番号、及び、現在の引落予約残高を、先のステップ368で読み出した施設情報に含まれる施設IDと対応付け決済時送信情報として記憶部75に記憶させ、ステップ392へ移行する。
また、利用予定施設がクーポン情報によって料金の割引を行う料金体系を採用している場合には、ステップ384の判定が肯定されてステップ386へ移行し、利用予定施設での商品の購入に際して料金の割引が適用されるクーポン情報を所持しているか否かを利用者に問い合わせるメッセージを表示し、当該メッセージに基づいて利用者が行った操作の結果に基づいて、利用者がクーポン情報を所持しているか否か判定する。クーポン情報を所持していないことを表す情報が利用者によって入力された場合には、ステップ386の判定が否定されて前述のステップ387へ移行し、決済時送信情報を記憶部75に記憶させてステップ392へ移行する。
また、例えば利用者が利用予定施設又は利用予定施設と提携している別の施設等を以前に利用した等に基づいて、利用予定施設での商品購入時に料金の割引が適用されるクーポン情報が利用者に提供され、このクーポン情報が携帯端末30の記憶部等に記憶されていた場合、利用者は前記クーポン情報を携帯端末30からカーナビゲーション装置62へ転送する操作を行うことで、カーナビゲーション装置62にクーポン情報を入力する。この場合、ステップ386の判定が肯定されてステップ388へ移行し、料金体系情報及び入力されたクーポン情報に基づいて割引後の料金を演算し、演算した割引後の料金を表す料金情報を新たに生成し、ステップ382で生成した料金情報を新たに生成した料金情報で上書きする。なお、ステップ388は請求項12に記載の取得手段に対応している。そしてステップ390では、ステップ380で生成した注文情報、上書きした料金情報、入力されたクーポン情報、ホスト・コンピュータ12から受信して記憶している引落予約識別番号のうち決済に使用する引落予約に対応する引落予約識別番号、及び、現在の引落予約残高を、施設IDと対応付け決済時送信情報として記憶部75に記憶させる。
次のステップ392では、記憶部75に記憶・管理している引落予約残高を、記憶部75に記憶させた決済時送信情報に含まれる料金情報が表す料金分だけ減額する。なお、ステップ392も請求項13に記載の引落予約残高管理手段に対応している。ステップ394では、ステップ392で減額した後の引落予約残高の符号がマイナスか否かに基づいて、利用者の引落対象口座に対して設定されている引落予約の残高が、記憶部75に今回記憶させた決済時送信情報による決済金額(料金)に対して不足していないか否か判定する。この判定が否定された場合には何ら処理を行うことなくステップ340に戻るが、引落予約残高が不足している場合(減額後の引落予約残高の符号がマイナスの場合)には、上記判定が肯定されてステップ396へ移行し、利用者に対して引落予約の実行を要請するメッセージを表示部72に表示させた後にステップ350へ移行する。この場合、引落予約残高の不足が解消されるように、前述した引落予約の追加設定が行われ、引落予約残高が増額されることになる。
また、料金体系種別2かつ料金決済パターン4を採用している施設での商品の購入を予定している場合、先にも説明したように利用者は、まず携帯端末30を操作して上記施設の注文用ウェブサイトにアクセスし、購入対象の商品を選択すると共に購入数量を指定することで商品を注文し、上記の注文要ウェブサイトを運営するウェブサーバ112から送信された注文ID、施設ID及び料金情報を携帯端末30によって受信した後に、受信した注文ID、施設ID及び料金情報を携帯端末30からカーナビゲーション装置62へ転送する操作を行う。この場合、ステップ344の判定が肯定されてステップ397へ移行し、携帯端末30から受信した注文ID、ホスト・コンピュータ12から受信して記憶している引落予約識別番号のうち決済に使用する引落予約に対応する引落予約識別番号、及び、現在の引落予約残高を、携帯端末30から受信した施設IDと対応付け決済時送信情報として記憶部75に記憶させ、ステップ392へ移行する。従って、この場合も引落予約残高の更新や引落予約残高の不足チェック等の処理が行われることになる。なお、ステップ397も請求項6(詳しくは請求項9)に記載の取得手段に対応している。
また、利用施設に到来した車両60が、路側装置88が設置された当該施設の入口付近又は出口付近又はその両方を通行する際には、路側装置88の制御部90により、所定の要求信号が路側アンテナ92を介して車両60のETC車載器80へ送信され、アンテナ86を介して要求信号を受信したことがETC車載器80の制御部82からカーナビゲーション装置62の制御部64へ通知されると、ステップ346の判定が肯定されてステップ398へ移行し、路側装置検知時処理が行われる。この路側装置検知時処理について、図9のフローチャートを参照して説明する。
ステップ400では、ETC車載器80が路側装置88から受信した要求信号が決済を要求する信号か否かに基づいて、路側装置88から決済が要求されたか否か判定する。図7に示すように、料金決済パターン1,3,4では決済に必要な情報(決済時送信情報)が利用施設に到着する前に記憶部75に記憶されるので、料金決済パターン1,3,4の何れかを採用している施設には、決済を要求する要求信号を送信する路側装置88のみが設置されている。従って、利用する施設が料金決済パターン1,3,4の何れかを採用している施設である場合には、ETC車載器80が路側装置88から要求信号を受信すると、ステップ400の判定が肯定されてステップ436へ移行し、まず路側装置88から受信した要求信号に含まれている施設IDを抽出し、記憶部75に記憶されている決済時送信情報のうち、受信した要求信号から抽出した施設IDと対応付けて記憶されている決済時送信情報を記憶部75から読み出してETC車載器80の制御部82へ送信し、決済時送信情報を路側装置88へ送信するよう指示する。この指示を受けてETC車載器80の制御部82は、上記の決済時送信情報をアンテナ86を介して路側装置88へ送信する。なお、ステップ436の処理を行うと、路側装置検知時処理を終了してステップ340(図8)に戻る。上記のステップ436は請求項6に記載の送信制御手段に対応している。
路側装置88の制御部90は、路側アンテナ92を介してETC車載器80から決済時送信情報を受信すると、まず車両60に乗車している利用者に対して徴収すべき料金を認識する。すなわち、料金決済パターン1を採用している施設に設置された路側装置88は、料金体系が一律料金であれば、制御部90が内蔵している記憶部に予め記憶された料金体系情報から前記一律料金を読み出し、料金体系が車両の車種毎に一律の料金であれば、車種判別装置94によって判別された車両60の車種に対応する料金を料金体系情報から読み出すことによって料金を認識する。また、料金決済パターン3を採用している施設に設置された路側装置88に対しては、購入する商品のID及び購入数量を表す注文情報も決済時送信情報として車両60から送信されるので、上記の路側装置88は、車両60から受信した注文情報と内蔵記憶部に予め記憶されている料金体系情報に基づいて料金を演算することで認識する。また、料金決済パターン4を採用している施設に設置された路側装置88に対しては、注文IDも決済時送信情報として車両60から送信されると共に、注文ID及び料金情報がウェブサーバ26から施設側コンピュータ104を介して転送され、内蔵記憶部に記憶されているので、上記の路側装置88は、車両60から受信した注文IDをキーとして内蔵記憶部を検索し、受信した注文IDと共に記憶されている料金情報を読み出すことで料金を認識する。なお、料金決済パターン3又は4を採用している施設がクーポン情報によって料金の割引を行う料金体系を採用しており、かつ車両60から受信した決済時送信情報にクーポン情報が含まれていた場合、上記施設に設置された路側装置88はクーポン情報に基づく割引後の料金を演算・認識する。
続いて路側装置88の制御部90は、認識した料金を車両60から受信した引落予約残高と比較し、認識した料金が引落予約残高以下か否かに基づいて、引落予約を利用した利用者の口座からの引落によって料金の決済が可能か否か判定する。判定が否定された場合は、ゲート開閉装置98によってゲート102を閉鎖方向へ移動させることで、車両60による通行レーンの通過を遮断するが、料金の決済が可能と判断した場合には、認識した料金と車両60から受信した引落予約識別番号を施設側コンピュータ104へ送信する。これにより、施設側コンピュータ104は、路側装置88から受信した引落予約識別番号に基づいて対応する金融機関を認識し、路側装置88から受信した料金及び引落予約識別番号を金融取引指示情報として編集し、編集後の金融取引指示情報を認識した金融機関のホスト・コンピュータ12へ送信することで、料金の引落を依頼する。これにより、第1実施形態でも説明したように、利用者の引落対象口座から料金が引き落とされることになる。
一方、図7(B),(E)に示すように、料金決済パターン2,5では料金体系情報等を路側装置88から受信するので、料金決済パターン2又は料金パターン5を採用している施設には、決済を要求する要求信号を送信する路側装置88と別に、料金体系情報や施設ID等を送信する路側装置88が入口付近に設置されている。利用する施設が料金決済パターン2又は料金パターン5を採用している施設であり、ETC車載器80が料金体系情報等を送信する路側装置88から信号を受信した場合には、ステップ400の判定が否定されてステップ402へ移行し、路側装置88より受信した信号(情報)から料金体系情報を抽出する。ステップ404では、ステップ402で抽出した料金体系情報に基づいて利用施設の料金体系種別を判定する。
利用施設が料金体系種別1である(料金決済パターン2を採用している)場合には、ステップ404からステップ406へ移行し、先に説明したステップ372と同様に、料金体系情報に基づいて料金を判別し、判別した料金を表す料金情報を生成する。なお、ステップ406は請求項6(詳しくは請求項7)に記載の取得手段に対応している。またステップ408では、先に説明したステップ374と同様に、生成した料金情報、ホスト・コンピュータ12から受信して記憶している引落予約識別番号のうち決済に使用する引落予約に対応する引落予約識別番号、及び、現在の引落予約残高を、路側装置88から受信した情報に含まれる施設IDと対応付けて決済時送信情報として記憶部75に記憶させ、ステップ430へ移行する。
また、利用施設が料金体系種別3である(料金決済パターン5を採用している)場合には、ステップ404からステップ410へ移行する。なお、以下では料金体系種別3かつ料金決済パターン5を採用している施設として駐車場を例に説明する。駐車場の入口付近に設置された路側装置88は、料金体系情報及び施設IDに加えて、車両60が駐車場に入場した時刻を表す入場時刻情報を含むチケット情報も送信する。このため、ステップ410では路側装置88より受信した料金体系情報、施設ID及びチケット情報を記憶部75に記憶させる。ステップ414では利用者より料金の精算が指示されたか否か判定し、判定が肯定される迄ステップ414を繰り返す。
車両60を駐車場に駐車させて降車した後に、用事を済ませて車両60に再乗車した利用者が、カーナビゲーション装置62の操作部を操作して料金の精算を指示すると、ステップ414の判定が肯定されてステップ416へ移行し、先に記憶部75に記憶したチケット情報から入場時刻情報を読み出し、当該入場時刻情報が表す入場時刻と現在の時刻に基づいて駐車場の利用時間を演算する。またステップ418では、ステップ416で演算した利用時間と先に記憶部75に記憶した料金体系情報に基づいて料金を演算し、演算した料金を表す料金情報を生成する。なお、ステップ410〜ステップ418も請求項6(詳しくは請求項10,11)に記載の取得手段に対応している。また、ステップ420では上記の料金体系情報に基づき、利用している駐車場がクーポン情報によって料金の割引を行う料金体系を採用しているか否か判定する。判定が否定された場合はステップ424へ移行し、ステップ418で生成した料金情報、記憶部75に記憶したチケット情報、ホスト・コンピュータ12から受信して記憶している引落予約識別番号のうち決済に使用する引落予約に対応する引落予約識別番号、及び、現在の引落予約残高を、記憶部75に記憶した施設IDと対応付け決済時送信情報として記憶部75に記憶させ、ステップ430へ移行する。
また、利用している駐車場がクーポン情報によって料金の割引を行う料金体系を採用している場合には、ステップ420の判定が肯定されてステップ422へ移行し、利用している駐車場の料金の割引が適用されるクーポン情報を所持しているか否かを利用者に問い合わせるメッセージを表示し、当該メッセージに基づいて利用者が行った操作の結果に基づいて、利用者がクーポン情報を所持しているか否か判定する。クーポン情報を所持していないことを表す情報が利用者によって入力された場合には、ステップ422の判定が否定されて前述のステップ424へ移行し、決済時送信情報を記憶部75に記憶させてステップ430へ移行する。
また、例えば利用している駐車場と提携している店舗で利用者が所定金額以上の買い物をした等に基づいて、前記駐車場の料金の割引が適用されるクーポン情報が利用者の携帯端末30の記憶部等に書き込まれた場合、利用者は前記クーポン情報を携帯端末30からカーナビゲーション装置62へ転送する操作を行うことで、カーナビゲーション装置62にクーポン情報を入力する。この場合、ステップ422の判定が肯定されてステップ426へ移行し、料金体系情報及び入力されたクーポン情報に基づいて割引後の料金を演算し、演算した割引後の料金を表す料金情報を新たに生成し、ステップ418で生成した料金情報を新たに生成した料金情報で上書きする。なお、ステップ426も請求項12に記載の取得手段に対応している。そしてステップ428では、ステップ426で上書きした料金情報、記憶部75に記憶したチケット情報、携帯端末30から転送されたクーポン情報、ホスト・コンピュータ12から受信して記憶している引落予約識別番号のうち決済に使用する引落予約に対応する引落予約識別番号、及び、現在の引落予約残高を、記憶部75に記憶した施設IDと対応付け決済時送信情報として記憶部75に記憶させ、ステップ430へ移行する。
次のステップ430以降では、記憶部75に記憶・管理している引落予約残高を、記憶部75に記憶させた決済時送信情報に含まれる料金情報が表す料金分だけ減額し(ステップ430)、減額した後の引落予約残高の符号がマイナスか否かに基づいて、利用者の引落対象口座に対して設定されている引落予約の残高が、記憶部75に今回記憶させた決済時送信情報による決済金額(料金)に対して不足していないか否か判定する(ステップ432)。判定が否定された場合は路側装置検知時処理を終了してステップ340(図8)に戻るが、引落予約残高が不足している場合(減額後の引落予約残高の符号がマイナスの場合)は、上記判定が肯定されてステップ434へ移行し、利用者に対して引落予約の実行を要請するメッセージを表示部72に表示させた後にステップ350(図8)へ移行する。この場合、引落予約残高の不足が解消されるように、前述した引落予約の追加設定が行われ、引落予約残高が増額される。なお、ステップ430も請求項13に記載の引落予約残高管理手段に対応している。
また、利用施設が料金決済パターン2又は5を採用している施設である場合、当該施設の出口付近を車両60が通行する際にも、ETC車載器80が路側装置88から要求信号を受信することで路側装置検知時処理が再度実行される。この場合、路側装置88から受信する要求信号は決済を要求する信号であるので、ステップ400の判定が肯定されてステップ434へ移行し、ステップ408又はステップ424又はステップ428で記憶部75に記憶された決済時送信情報が記憶部75から読み出されて路側装置88へ送信される。
決済時送信情報を受信した路側装置88の制御部90は、設置されている施設が料金決済パターン2を採用している場合には、料金体系が一律料金であれば、制御部90が内蔵している記憶部に予め記憶された料金体系情報から前記一律料金を読み出し、料金体系が車両の車種毎に一律の料金であれば、車種判別装置94によって判別された車両60の車種に対応する料金を料金体系情報から読み出すことによって料金を認識する。また、料金決済パターン5を採用している駐車場に設置されている路側装置88は、受信した決済時送信情報に含まれているチケット情報から入場時刻情報を取り出し、入場時刻情報と現在の時刻に基づいて利用時間(駐車時間)を演算し、演算した利用時間と内蔵記憶部に予め記憶されている料金体系情報に基づいて料金(駐車料金)を演算することで認識する。なお、料金決済パターン5を採用している施設(駐車場)がクーポン情報によって料金の割引を行う料金体系を採用しており、かつ車両60から受信した決済時送信情報にクーポン情報が含まれていた場合、上記施設に設置された路側装置88はクーポン情報に基づく割引後の料金を演算・認識する。
そして路側装置88は、前述のように認識した料金及び車両60から受信した引落予約残高に基づき、引落予約を利用した利用者の口座からの引落によって料金の決済が可能か否か判定し、決済可能であれば料金及び引落予約識別番号を施設側コンピュータ104へ送信する。これにより、施設側コンピュータ104により、利用者の引落対象口座から料金を引き落とすための処理が行われる。
このように、本第2実施形態によれば、料金体系種別1〜3の何れを採用している施設(料金決済パターン1〜5の何れを採用している施設)を利用する際にも、利用者の引落対象口座の預金を利用して、料金の決済を車両に乗車したまま行うことが可能になる、という優れた効果が得られる。
なお、上記では料金決済パターン3〜5の場合にのみクーポン情報に基づく料金の割引が行われる態様を説明したが、これに限定されるものではなく、料金決済パターン1や料金決済パターン2においても、クーポン情報に基づく料金の割引を行うことが可能であることは言うまでもない。
また、有料道路の中には、入口で通行区間を申請して料金を支払うと共にチケットを預かり、出口でチケットを引き渡す料金収受パターンを採用している道路があるが、このような場合には、例えば料金決済パターン3と料金決済パターン5を組み合わせ、事前に通行区間を設定して決済時送信情報を用意しておき、入口で車両60が路側装置88へ決済時送信情報を送信すると共に、路側装置88から車両60へ送信されたチケット情報を記憶しておき、出口では車両60が記憶しているチケット情報を路側装置88へ送信するように構成すればよい。
第1実施形態に係る通行料金収受システムの概略構成を示すブロック図である。 有料道路の料金所に設置された路側アンテナ等を示す斜視図である。 第1実施形態における通行料金決済の流れの一例を示すシーケンス図である。 金融機関のホスト・コンピュータで実行される引落予約受付処理の内容を示すフローチャートである。 金融機関のホスト・コンピュータで実行される金融取引実行処理の内容を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る料金決済システムの概略構成を示すブロック図である。 第2実施形態における料金決済のパターンを示す概略図である。 第2実施形態においてカーナビゲーション装置で実行される料金決済支援処理の内容を示すフローチャートである。 路側装置検知時処理の内容を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る金融取引実行処理の内容を示すフローチャートである。
符号の説明
10 通行料金収受システム
12 ホスト・コンピュータ
30 携帯端末
32 制御部
38 撮像部
52 ICチップ
60 車両
62 カーナビゲーション装置
64 制御部
66 GPS受信部
74 地図データ記憶部
75 記憶部
80 ETC車載器
82 制御部
86 アンテナ
88 路側装置
90 制御部
92 路側アンテナ
104 コンピュータ
108 路側システム
110 料金決済システム
112 ウェブサーバ

Claims (16)

  1. 有料道路の料金所に設けられた路側装置と料金収受のための情報を無線で送受する機能を備えた車載器と接続され、金融機関のコンピュータと通信する機能を備えた車両用決済支援装置であって、
    車両が通行を予定している経路上に、通行に際して料金が徴収される有料道路が存在している場合に、前記車両が前記有料道路を通行することで徴収される料金を演算する演算手段と、
    前記金融機関に口座を開設している利用者からの指示に従い、前記利用者の認証を行うための認証情報及び前記演算手段によって演算された料金を表す金額情報を前記金融機関のコンピュータへ送信することで、実際に前記料金の引落が実行される迄の間、前記口座の預金のうち前記料金に応じて定まる引落予約金額分の預金を他の金融取引の対象から除外する前記料金の引落予約を設定すると共に、該引落予約に対して引落予約識別情報を付与する処理を前記コンピュータによって行わせ、前記コンピュータから送信された前記引落予約識別情報を受信する引落予約手段と、
    前記車両が有料道路の料金所を通過する際に、前記引落予約識別情報を含む前記口座からの前記料金の引落を行うために必要な情報を前記車載器から前記路側装置へ送信させる送信制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両用決済支援装置。
  2. 前記車両用決済支援装置は、車両に搭載され前記車両の現在位置を検知して目的地迄の経路を案内するカーナビゲーション装置と、前記利用者に所持され前記金融機関のコンピュータと通信する機能を備えた携帯端末で構成されることを特徴とする請求項1記載の車両用決済支援装置。
  3. 前記カーナビゲーション装置に前記演算手段が設けられ、前記携帯端末に前記引落予約手段及びバーコードリーダが設けられており、
    前記演算手段によって演算された料金を表す金額情報は、前記カーナビゲーション装置の表示装置にバーコードとして表示され、前記携帯端末は、前記表示装置に表示されたバーコードを前記バーコードリーダによって読み取ることで、前記演算された料金を表す金額情報を取得することを特徴とする請求項2記載の車両用決済支援装置。
  4. 前記車両の現在位置を検知する検知手段と、
    前記検知手段によって検知された前記車両の現在位置に基づき、前記車両が有料道路を通行している間に、前記有料道路の料金所で実際に徴収される実徴収料金を適宜更新する実徴収料金更新手段と、
    前記実徴収料金更新手段によって前記実徴収料金が更新される毎に、前記引落予約金額が更新後の実徴収料金以上か否かを確認し、前記引落予約金額が実徴収料金未満となった場合に利用者へ報知する実徴収料金確認手段を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の車両用決済支援装置。
  5. 前記引落予約手段によって前記認証情報及び前記金額情報が送信された際に、前記利用者の口座の預金残高が前記引落予約金額未満の場合には、前記金融機関のコンピュータにより、前記口座からの前記預金残高分の料金の引落予約を設定し前記引落予約識別情報を付与する処理が行われると共に、前記預金残高が引落予約金額として前記引落予約識別情報と共に通知され、
    前記実徴収料金確認手段は、前記引落予約金額として前記預金残高が前記コンピュータから通知された場合には、前記実徴収料金が更新される毎に前記通知された引落予約金額が更新後の実徴収料金以上か否かを確認し、前記通知された引落予約金額が実徴収料金未満の場合に利用者へ報知することを特徴とする請求項4記載の車両用決済支援装置。
  6. 路側装置と料金収受のための情報を無線で送受する機能を備えた車載器と接続され、金融機関のコンピュータと通信する機能を備えた車両用決済支援装置であって、
    車両の乗員である利用者による任意の施設の利用、又は任意の施設での所望の商品の購入に伴う料金を当該料金の引落のための情報送信が行われる前に取得する取得手段と、
    前記金融機関に口座を開設している利用者からの指示に従い、前記利用者の認証を行うための認証情報と、利用者によって指定された金額又は前記取得手段によって取得された料金に応じて定まる金額を表す金額情報を前記金融機関のコンピュータへ送信することで、前記口座の預金のうち前記金額情報が表す金額に応じて定まる引落予約金額分の預金を料金引落用の預金として他の金融取引の対象から除外する引落予約を設定すると共に、該引落予約に対して引落予約識別情報を付与する処理を前記コンピュータによって行わせ、前記コンピュータから送信された前記引落予約識別情報を受信する引落予約手段と、
    前記料金を徴収するための前記路側装置の設置箇所を前記車両が通過する際に、前記引落予約識別情報を含む前記口座からの前記料金の引落を行うために必要な情報を前記車載器から前記路側装置へ送信させる送信制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両用決済支援装置。
  7. 前記取得手段は、前記利用者が利用する特定施設が、施設の利用に伴う料金が一律又は車両の車種毎に一律の施設である場合、記憶手段に予め記憶されている、多数の施設の各々について利用に伴う料金体系を表す多数の施設の料金体系情報のうち、利用者が選択した前記特定施設の料金体系情報を前記記憶手段から読み出すことで取得するか、前記特定施設の料金体系情報を送信する路側装置から前記車載器が受信した前記施設の料金体系情報を取得し、取得した料金体系情報に基づいて前記特定施設の利用に伴う料金を判断することを特徴とする請求項6記載の車両用決済支援装置。
  8. 前記取得手段は、前記利用者が特定施設で商品を購入する場合、記憶手段に予め記憶されている、多数の施設の各々について販売商品と販売価格を表す多数の施設の料金体系情報のうち、利用者が選択した前記特定施設の料金体系情報を前記記憶手段から読み出し、読み出した料金体系情報の内容を表示手段に表示させ、前記利用者によって購入対象として選択された商品の販売価格及び購入数量に基づいて、前記特定施設での商品購入に伴う料金を演算すると共に、前記利用者によって購入対象として選択された商品及び購入数量を表す注文情報を生成し、
    前記送信制御手段は、前記口座からの前記料金の引落を行うために必要な情報を前記車載器から前記路側装置へ送信させる際に、前記注文情報も送信させることを特徴とする請求項6記載の車両用決済支援装置。
  9. 特定施設での商品購入に際し、前記利用者が携帯端末を介し、前記特定施設で購入する商品を注文するためのウェブサイトにアクセスし、購入対象の商品及び購入数量を選択すると、前記ウェブサイトを運営するウェブサーバにより、前記利用者によって購入対象として選択された商品及び購入数量を表す注文情報が生成されると共に料金が演算され、前記ウェブサーバから前記特定施設のコンピュータへ前記注文情報、前記演算した料金を表す料金情報及び注文IDが送信され、かつ前記ウェブサーバから前記携帯端末へ前記料金情報及び前記注文IDが送信され、
    前記取得手段は、前記携帯端末が前記ウェブサーバから受信した前記料金情報及び前記注文IDを前記携帯端末から受信することで取得し、
    前記送信制御手段は、前記口座からの前記料金の引落を行うために必要な情報を前記車載器から前記路側装置へ送信させる際に、前記注文IDも送信させることを特徴とする請求項6記載の車両用決済支援装置。
  10. 前記取得手段は、前記利用者が利用する特定施設が、施設の利用終了時に料金が確定する施設である場合、前記特定施設の料金体系情報を送信する路側装置から前記車載器が受信した前記特定施設の料金体系情報を取得し、前記利用者による前記特定施設の利用終了時に、前記取得した料金体系情報に基づいて前記特定施設の利用に伴う料金を演算することを特徴とする請求項6記載の車両用決済支援装置。
  11. 前記特定施設は、入場時刻情報を含むチケット情報と前記料金体系情報を車両へ送信する第1の路側装置が入口に、料金を徴収するための第2の路側装置が出口に設置された駐車場であり、
    前記取得手段は、前記車載器が前記第1の路側装置から受信した前記チケット情報及び前記料金体系情報を記憶手段に記憶しておき、前記利用者による前記駐車場の利用終了時に、前記チケット情報の前記入場時刻情報と現在時刻に基づいて駐車時間を演算し、演算した駐車時間と前記料金体系情報に基づいて前記料金を演算することを特徴とする請求項10記載の車両用決済支援装置。
  12. 前記取得手段は、料金の割引に利用可能なクーポン情報が入力された場合に、入力されたクーポン情報に基づく割引後の料金を演算し、
    前記送信制御手段は、前記クーポン情報も前記車載器から前記路側装置へ送信させることを特徴とする請求項7、請求項8、請求項10及び請求項11の何れか1記載の車両用決済支援装置。
  13. 前記引落予約手段が前記引落予約識別情報を受信する毎に、受信した前記引落予約識別情報に対応する引落予約における引落予約金額を、記憶手段に記憶されている初期値が0の引落予約残高に加算すると共に、前記取得手段によって前記料金が取得される毎に、前記料金を前記記憶手段に記憶されている前記引落予約残高から減算し、前記引落予約残高の表示が指示されると、前記記憶手段から前記引落予約残高を読み出して表示手段に表示させる引落予約残高管理手段を更に備えたことを特徴とする請求項6記載の車両用決済支援装置。
  14. 利用者が口座を開設している金融機関に設置され、請求項1乃至請求項13の何れか1項記載の車両用決済支援装置と通信可能なコンピュータから成る金融取引処理装置であって、
    前記金融機関に口座を開設している利用者の認証を行うための認証情報を記憶する第1記憶手段と、
    前記車両用決済支援装置から前記認証情報及び前記金額情報を受信した場合に、受信した認証情報を前記第1記憶手段に記憶されている認証情報と照合することで、前記車両用決済支援装置からの前記認証情報及び前記金額情報の送信を指示した利用者の認証を行う認証手段と、
    前記認証手段によって利用者が認証された場合に、前記利用者の前記口座からの前記料金の引落予約を設定する処理として、前記料金の引落予約に対して引落予約識別情報を付与し、当該引落予約識別情報、及び、前記受信した金額情報が表す金額に応じて定まる引落予約金額を表す引落予約金額情報を含む引落予約情報を第2記憶手段に記憶させると共に、前記引落予約識別情報を前記車両用決済支援装置へ送信する処理を行う引落予約処理手段と、
    前記第2記憶手段に前記引落予約情報が記憶されている口座に対し、該口座の預金残高の減少を伴う金融取引の実行を指示する情報を受信した場合に、受信した情報に基づき、指示された金融取引が前記口座からの引落であり、受信した情報に引落予約識別情報が含まれており、かつ当該引落予約識別情報が前記口座の前記引落予約情報に設定されている引落予約識別情報と一致しているか否か判定し、判定が否定された場合には、前記指示された金融取引を実行しても前記口座の預金残高が前記引落予約情報に含まれる引落予約金額情報が表す引落予約金額以上であるときにのみ前記指示された金融取引を実行し、前記判定が肯定された場合には、前記指示された金融取引を無条件で実行すると共に前記第2記憶手段に記憶されている引落予約情報の消去又は引落予約金額の更新を行う金融取引処理手段と、
    を備えたことを特徴とする金融取引処理装置。
  15. 前記引落予約処理手段は、前記車両用決済支援装置から受信した前記金額情報が表す金額に所定金額を加算した金額を前記引落予約金額として設定することを特徴とする請求項14記載の金融取引処理装置。
  16. 前記引落予約処理手段は、前記認証手段によって認証された利用者の口座の預金残高が前記引落予約金額以上か否かを判定し、前記預金残高が前記引落予約金額以上の場合にのみ前記引落予約金額全額の引落予約を設定する処理を行い、前記預金残高が前記引落予約金額未満の場合は、前記車両用決済支援装置へ前記預金残高の不足を通知するか、又は、前記預金残高を引落予約金額として引落予約を設定する処理を行い、前記預金残高を前記引落予約金額として前記引落予約識別情報と共に前記車両用決済支援装置へ送信することを特徴とする請求項14記載の金融取引処理装置。
JP2005280701A 2004-09-28 2005-09-27 車両用決済支援装置及び金融取引処理装置 Withdrawn JP2006127493A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005280701A JP2006127493A (ja) 2004-09-28 2005-09-27 車両用決済支援装置及び金融取引処理装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004281067 2004-09-28
JP2005280701A JP2006127493A (ja) 2004-09-28 2005-09-27 車両用決済支援装置及び金融取引処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006127493A true JP2006127493A (ja) 2006-05-18

Family

ID=36722130

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005280701A Withdrawn JP2006127493A (ja) 2004-09-28 2005-09-27 車両用決済支援装置及び金融取引処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006127493A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014127057A1 (en) * 2013-02-15 2014-08-21 Cah Technology Systems and methods for an automated parking facility
KR101459139B1 (ko) * 2007-12-06 2014-11-12 엘지전자 주식회사 통행료 결제 방법 및 이를 이용한 네비게이션 및 시스템
CN104574527A (zh) * 2013-10-28 2015-04-29 北京车信源商务服务有限公司 基于车辆身份电子标识的消费支付方法
WO2019087314A1 (ja) * 2017-10-31 2019-05-09 三菱重工機械システム株式会社 情報中継装置、料金収受機、メディア、車載器、及び路側機
CN112884925A (zh) * 2021-01-21 2021-06-01 支付宝(杭州)信息技术有限公司 多账户切换处理方法及装置
CN113706733A (zh) * 2021-08-12 2021-11-26 北京无限感测科技有限公司 一种基于蓝牙控制obu设备的使用方法和系统
CN113743917A (zh) * 2020-05-29 2021-12-03 丰田自动车株式会社 记录介质、结算系统及结算服务器
JP7041928B1 (ja) * 2020-11-27 2022-03-25 パラカ株式会社 駐車場精算システム、その方法、そのプログラム及びサーバ装置

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101459139B1 (ko) * 2007-12-06 2014-11-12 엘지전자 주식회사 통행료 결제 방법 및 이를 이용한 네비게이션 및 시스템
WO2014127057A1 (en) * 2013-02-15 2014-08-21 Cah Technology Systems and methods for an automated parking facility
CN104574527A (zh) * 2013-10-28 2015-04-29 北京车信源商务服务有限公司 基于车辆身份电子标识的消费支付方法
WO2019087314A1 (ja) * 2017-10-31 2019-05-09 三菱重工機械システム株式会社 情報中継装置、料金収受機、メディア、車載器、及び路側機
GB2581075A (en) * 2017-10-31 2020-08-05 Mitsubishi Heavy Ind Mechatronics Systems Ltd Information relay device, toll collection machine, medium, onboard device, and roadside device
JPWO2019087314A1 (ja) * 2017-10-31 2020-11-12 三菱重工機械システム株式会社 情報中継装置、料金収受機、メディア、車載器、及び路側機
CN113743917A (zh) * 2020-05-29 2021-12-03 丰田自动车株式会社 记录介质、结算系统及结算服务器
JP7041928B1 (ja) * 2020-11-27 2022-03-25 パラカ株式会社 駐車場精算システム、その方法、そのプログラム及びサーバ装置
CN112884925A (zh) * 2021-01-21 2021-06-01 支付宝(杭州)信息技术有限公司 多账户切换处理方法及装置
CN112884925B (zh) * 2021-01-21 2023-08-01 支付宝(中国)网络技术有限公司 多账户切换处理方法及装置
CN113706733A (zh) * 2021-08-12 2021-11-26 北京无限感测科技有限公司 一种基于蓝牙控制obu设备的使用方法和系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4041417B2 (ja) 課金情報通知システム
JP4209928B1 (ja) 路線バス料金精算システム
CN107111792B (zh) 用于在交通网络中售检票及验票的方法和系统
WO2014018485A1 (en) Universal toll tag device and systems and methods to automate toll payments
JP2006127493A (ja) 車両用決済支援装置及び金融取引処理装置
JP6695683B2 (ja) 駐車場管理装置、駐車場管理方法、駐車場管理プログラム、登録装置、登録方法、及び駐車場管理システム
JP7209052B2 (ja) 施設管理装置、施設管理方法、プログラム、及び施設管理システム
JP2018106414A (ja) 駐車場管理システム、及び駐車場管理方法
JP2008033402A (ja) Etc利用履歴照会装置
JP5751777B2 (ja) カード決済装置、カード決済方法およびカード決済プログラム
JP2002049942A (ja) 料金徴収システム
JP2005275719A (ja) 駐車場案内と料金自動支払いシステム及びその方法並びに駐車場案内サービスホストコンピュータ
JP2005227996A (ja) 駐車場管理システム
JP5497354B2 (ja) 車載装置、決済意思確認方法及び車載装置用プログラム
JP6954538B2 (ja) 車両通過情報処理システムおよび車両通過情報処理方法
JP2006079172A (ja) 駐車場システム、駐車料金精算システム、および可搬型記憶装置
JP2006053869A (ja) 通行料金支払方法及び通行料金支払プログラム
JP6952829B2 (ja) 駐車場管理装置、駐車場管理方法、駐車場管理プログラム、登録装置、登録方法、及び駐車場管理システム
JP4630428B2 (ja) 料金収受システム、icカード、料金収受方法
KR100426610B1 (ko) 주차장의 요금징수 서비스방법
JP4733846B2 (ja) 料金収受方法、料金収受システム及び車載器
KR20130082568A (ko) 휴대용 단말기를 이용한 주차요금 정산시스템
JP2002074435A (ja) サーバ及び料金徴収システム
JP2001256526A (ja) 料金収受システム、車載器、icカード、予約受付システム、予約装置、icカード処理装置、料金収受方法、予約方法、記憶媒体
JP2003256897A (ja) 駐車システム、駐車方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20081202