JP2012060824A - ジャンパー線補強装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】送電用碍子の長さが大きくなっても、鉄塔のアームを跨ぐように配線されたジャンパー線の両側部に沿わせることができるようにする。
【解決手段】鉄塔TのアームAを挟むようにして配置される一対の碍子1と、各鉄塔T間に架設される架空送電線Cおよび鉄塔TのアームAを跨ぐように配線されるジャンパー線5を保持する引留クランプKとを連結するための支持具10と、支持具10に吊設されるとともに、ジャンパー線5の両側部に沿うように連結されるジャンパー線補強体25とを備えたジャンパー線補強装置において、ジャンパー線補強体25を、上下方向の長さ調整できるように構成するとともに、架空送電線Cの軸線、該軸線に対して上下方向に交差する軸線を回動軸として、ジャンパー線補強体25を回動させて角度調整できるように、支持具10を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄塔のアームにおいて配線されるジャンパー線の両側部に沿うように連結されるジャンパー線補強体を備えたジャンパー線補強装置に関する。
従来のこの種のジャンパー線補強装置を説明する前に、架空送電線が架設される鉄塔のアームにおける電線引留部の構成について説明する。該電線引留部の構成は、例えば、図12に示すように、所定区間に立設される複数の鉄塔T,…のうち、一の鉄塔TのアームAの両側に、送電線路に沿うようにして、一端部が取り付けられる一対の送電用碍子(以下、碍子連という場合もある)1,1と、一の鉄塔Tを挟んで立設される各鉄塔間に架設される架空送電線Cと、アームAを跨ぐように配線されるジャンパー線5と、架空送電線Cおよびジャンパー線5が接続される引留クランプKとを備えている。
送電用碍子1は、複数の碍子1aが直列して配列された碍子連2と、該碍子連2の両側部に配置されたアークホーン3,3とを有している。そして、アークホーン3は、落雷などによるフラッシオーバーを各アークホーン3,3の間に起させて、碍子連2がアーク熱によって破壊されないようにするために取り付けられている。
ジャンパー線5は、該ジャンパー線5を風圧などの外力から保護したり、鉄塔TのアームAなどとの絶縁間隔を保持したりするためのジャンパー線補強装置50が取り付けられている。該ジャンパー線補強装置50は、送電用碍子1と引留クランプKとの間に配置されて、各引留クランプKを送電用碍子1に接続する支持具55と、各支持具55に吊設されるとともに、ジャンパー線5の両側部に沿うように連結されるジャンパー線補強体60とを備えている。
ところで、実際の架線作業においては、ジャンパー線5とジャンパー線補強体60とがうまく沿わない場合がある。具体的に説明すると、ジャンパー線5は、鉄塔TのアームAを跨ぐように配線されることから、重力の影響を受けて円弧状に垂れ下がるようになっている。したがって、ジャンパー線5の両側部は、水平位置から斜め下方に向かって延出されるようになるが、この曲線の形状は、鉄塔Tの設置場所やジャンパー線5の長さなどによって一定形状とはならない。よって、ジャンパー線5の両側部の曲線と、所定形状に折り曲げ加工されたジャンパー線補強体60の曲線とは異なるものとなる。すなわち、ジャンパー線5とジャンパー線補強体60とがうまく沿わないことになる。また、図12においては、上、中、下のアームA,…を跨ぐように配線されるジャンパー線5,…は、便宜上、同じ弛みになるように図示されているが、各位置のアームAにおけるジャンパー線5の弛みは実際には異なっている。このため、各位置のアームAにおいて、前記と同様に、ジャンパー線5とジャンパー線補強体60とがうまく沿わないことがある。
この問題を解消するジャンパー線補強装置として、例えば、ジャンパー線補強体に、架空送電線の軸線に対して上下方向に交差する軸線を回動軸として回動させるための複数の連結孔が形成される円板状の連結具と、該連結具の下面に、上面が接合するように配置されるとともに、連結孔に連通する一対の円弧状の長孔が形成される円板状の上板と、該上板に先端部が固着されるとともに、ジャンパー線の両側部にジャンパー線補強体を沿わせるための複数の調整孔が形成される扇形状の調整板とを備えたものが公知になっている(特許文献1参照)。
そして、前記ジャンパー線補強装置によれば、連結具の連結孔を適宜選択し、選択した連結孔と上板の長孔とが連通するように連結具と上板とを重合して、ボルト及びナットで締結する。すなわち、ジャンパー線と鉄塔などとの絶縁距離を確保しつつ、ジャンパー線とジャンパー線補強体とを位置合わせする。一方、調整板の調整孔を適宜選択して、ジャンパー線にジャンパー線補強体が沿うように、ジャンパー線補強体の長さを調整する。
実公昭61−14266号公報
しかしながら、昨今、送電用碍子1の長さが大きくなっており、これに伴って、ジャンパー線5の長さも大きくなっている。したがって、前記従来のジャンパー線補強装置50を、これに対応させようとすると、ジャンパー線補強体60を上下方向に大きく調整しなければならないが、前記ジャンパー線補強装置50は、これに対応できる構成にはなっていない。
そこで、本発明は、前記問題を鑑み、送電用碍子の長さが大きくなっても、鉄塔のアームを跨ぐように配線されたジャンパー線の両側部に沿わせることができるジャンパー線補強装置を提供することを目的とする。
本発明に係るジャンパー線補強装置は、鉄塔TのアームAを挟むようにして配置される一対の碍子1,1と、各鉄塔T間に架設される架空送電線C、および、鉄塔TのアームAを跨ぐように配線されるジャンパー線5を保持する引留クランプKとを連結するための支持具10と、該支持具10に吊設されるとともに、ジャンパー線5の両側部に沿うように連結されるジャンパー線補強体25とを備えたジャンパー線補強装置において、前記ジャンパー線補強体25は、上下方向に長さ調整できるように構成されることを特徴とする。
図7に示すように、架空送電線が水平に架設されている場合は、ジャンパー線5全体に略均等に重力がかかっており、送電線路の上流側及び下流側に配置されたジャンパー線補強体25と、鉄塔のアームを跨ぐように配線されるジャンパー線5とに位置ずれは生じることは少ない。しかしながら、図8(a)に示すように、架空送電線が所定の勾配をもって鉄塔間に架設される場合、ジャンパー線5全体に略均等にかかっていた重力が、ジャンパー線5の下流側の湾曲部に偏ってしまい、ジャンパー線5とジャンパー線補強体25とに位置ずれが生じる。すなわち、ジャンパー線5の上流側の湾曲部が小さくなって、ジャンパー線補強体25の内側に移行して交差するようになり、ジャンパー線5の下流側の湾曲部が大きくなって、ジャンパー線補強体25の外側に移行して、ジャンパー線補強体25から離間するようになる。
この場合、図8(b)に示すように、ジャンパー線5の上流側において、ジャンパー線補強体25の外面が、ジャンパー線5の上流側の湾曲部の内面に当接するように、上流側のジャンパー線補強体25の長さを短くする。一方、ジャンパー線5の下流側において、ジャンパー線補強体25の外面が、ジャンパー線5の下流側の湾曲部の内面に当接するように、下流側のジャンパー線補強体25の長さを長くする。
そうすることで、偏りの生じたジャンパー線5の形状に、ジャンパー線補強体25の形状が沿うようになり、鉄塔のアームなどとの絶縁間隔が保持されるとともに、風圧などの外力がジャンパー線5に作用しても、大きく揺動することがない。よって、ジャンパー線補強体25の吊設部にかかる応力を低減することができて、長寿命化を図ることができる。
また、図9(a)に示すように、架空送電線が水平に架設された状態で、一対の碍子1,1に跨って配線されるジャンパー線5の長さが、図9(a)の破線に示す設計長さよりも大きい場合、ジャンパー線5がジャンパー線補強体25に沿うようになりつつも、下側に大きく弛んでしまう。この弛みをなくすべく、従来では、図9(a)の破線に示すように、ジャンパー線を中途部で2箇所切断するとともに、各切断箇所をジャンパースリーブ(以下、単にスリーブという)Sで接続して、ジャンパー線全体の長さを調整している。これに対して、本発明では、図6の右側の図に示すように、ジャンパー線補強体25を伸長させて、下側に大きく弛んだジャンパー線5に沿わせることができる。つまり、スリーブSが不要になるとともに、スリーブSを圧縮して接続する作業が不要になる。
また、図9(b)に示すように、架空送電線Cが水平に架設された状態で、一対の碍子1,1に跨って配線されるジャンパー線5の長さが、図9(b)の破線に示す設計長さよりも短い場合、ジャンパー線5がジャンパー線補強体25よりも内側に位置するようになる。これを解消すべく、従来では、図9(b)の破線に示すように、ジャンパー線5を中途部で2箇所切断するとともに、各切断箇所の間に所定長さのジャンパー線5を継ぎ足すとともに、各切断箇所をスリーブSで接続して、ジャンパー線5全体の長さを調整している。これに対して、本発明では、図6の左側の図に示すように、ジャンパー線補強体25の長さを短くすることで、ジャンパー線補強体25をジャンパー線に沿わせることができる。
また、本発明によれば、架空送電線Cの軸線、該軸線に対して上下方向および水平方向に交差する軸線の少なくともいずれか一方を回動軸として、前記ジャンパー線補強体25を回動させて角度調整できるように、前記支持具10を構成するようにしてもよい。
架空送電線Cの軸線を回動軸として、ジャンパー線補強体25を回動させて角度調整した場合、鉄塔などとの絶縁距離を確保できるとともに、風圧などの外力によって生じる応力を低減することができる。また、図4に示すように、架空送電線の軸線に対して上下方向(斜め方向も含む)に交差する軸線を回動軸として、ジャンパー線補強体25を回動させた場合、鉄塔などとの絶縁距離を確保できるとともに、ジャンパー線補強体25とジャンパー線5との位置ずれを解消できるようになる。また、図10に示すように、架空送電線の軸線に対して水平方向に交差する軸線を回動軸として、ジャンパー線補強体25を回動させた場合、ジャンパー線補強体25とジャンパー線5との位置ずれを解消できるようになる。特に、架空送電線が傾斜して架設される場合に生じるジャンパー線補強体25とジャンパー線5との位置ずれを解消するのに好適である。
以上説明したように、本発明によれば、ジャンパー線補強体の上下方向の長さを調整するようにしたので、鉄塔のアームを跨ぐように配線されるジャンパー線に、ジャンパー線補強体をうまく沿わせることができ、作業性が向上する一方、鉄塔などとの絶縁間隔を維持でき、風圧などによる外力に対しても十分に耐えうることができる。
本発明の一実施形態に係るジャンパー線補強装置の要部を示す斜視図。 図1の送電用碍子、ジャンパー線補強体、引留クランプ、ジャンパー線、架空送電線の各連結部を示す図。 図1のジャンパー線補強体の長さ調整部および角度調整部を示す拡大図。 図1のジャンパー線補強体を架空送電線の軸線に上下方向に交差する軸を回動軸にして角度調整する図。 図1のジャンパー線補強体の長さ調整部の分解図。 図1のジャンパー線補強体の長さを調整する際の説明図であり、左側が短く調整した場合、中央が標準の長さ、右側が長く調整した場合を示している。 架空送電線が水平に架設されている場合において、ジャンパー線がジャンパー線補強体に沿うように配線されている状態を示す図。 (a)は、架空送電線が傾斜して架設されている場合において、ジャンパー線とジャンパー線補強体とが位置ずれしている状態を示す図、(b)は、架空送電線が傾斜して架設されている場合において、ジャンパー線とジャンパー線補強体とを位置合わせした状態を示す図。 (a)は、ジャンパー線の長さが設計の長さに対して長い状態を示す図、(b)は、ジャンパー線の長さが設計の長さに対して短い状態を示す図。 ジャンパー線補強体の角度調整部の変形例を示す平面図。 図10の角度調整部の側断面を示す図。 ジャンパー線補強装置が設置されている鉄塔を示す概略斜視図。
本発明の一実施形態に係るジャンパー線補強装置について図1〜図11を参照しながら説明する。なお、架空送電線Cが架設される鉄塔TのアームAにおける電線引留部の構成については、図12と同様であるため、その説明は省略する。また、図1、図2、図7〜図9において、図12と同一符号は同一もしくは相当するものを示す。
本実施形態に係るジャンパー線補強装置は、図1〜図3に示すように、鉄塔TのアームAを挟むようにして配置される一対の送電用碍子1,1と、各鉄塔T,…間に架設される架空送電線C、および、鉄塔TのアームAを跨ぐように配線されるジャンパー線5を保持する引留クランプKとを連結するための支持具10と、該支持具10に吊設されるとともに、ジャンパー線5に沿うように連結されるジャンパー線補強体25と、ジャンパー線補強体25を、架空送電線Cの軸線に対して上下方向に交差する軸線を回動軸として回動させる角度調整部20と、ジャンパー線補強体25を上下方向に長さ調整する長さ調整部27とを備える。
ここで、鉄塔TのアームAを挟むように配置された一対の送電用碍子1,1、ジャンパー線補強体25、引留クランプKの各連結部の構成について、図1および図2を参照して詳細に説明する。鉄塔TのアームAの先端部には、平板からなる取付金具6が取り付けられている。また、送電用碍子1は、その両側にアークホーン3,3が配置されている。そして、鉄塔TのアームAを挟むように配置された各送電用碍子1,1の対向する接地側端部1b,1bに、架線金具としてのクレビス(U字ボルト)7が取り付けられている。このクレビス7は、ボルトB・ナットNにより、鉄塔TのアームAの取付金具6に締結されている。一方、ジャンパー線補強装置の支持具10の両側にそれぞれ一対の連結板8,8の一端部が接続され、一方の連結板8がアークホーン3に接続されるとともに、他方の連結板8が引留クランプKに装着された連結部材9に接続されている。すなわち、アークホーン3、ジャンパー線補装置、引留クランプKが連結板8、連結部材9によって架空送電線Cの延線方向に沿って連設される。
つぎに、図1の各部材について図3〜図5を参照して順次説明する。ジャンパー線補強装置の支持具10は、図3に示すように、両側部が一対の連結板8,8で接続される吊設部11と、該吊設部11から垂設される支持部15と、該支持部15の下端部に固設される角度調整部20とを備えている。
吊設部11は、図3および図4に示すように、両端部が架空送電線Cの延線方向に沿って突出しており、該両端部にねじ孔11aが形成されている。そして、該両端部の表裏を一対の連結板8,8が挟むように配置され、吊設部11の両端部と各連結板8,8の各端部とがボルトB・ナットNによって締結されて、支持具10の両側に、アークホーン3および引留クランプKが接続される。
支持部15は、その両側部が互いに内側に向かって切除されている。すなわち、両側部に縊れ15a,15aが形成されている。この縊れ15a,15aを形成した理由は、角度調整する場合、工具を用いてボルトBを取り外すことになるが、その際に、工具が支持部15に干渉しないように、縊れ15a,15aが逃げ部の役目を担っている。
角度調整部20は、図4に示すように、支持部15の幅寸法よりも大きい直径の円板状の調整板21からなり、該調整板21の周縁に沿うように複数の調整孔21a,…が形成されている。この調整孔21a,…には、ボルトBが挿通されるようになっており、所望の調整孔21aにボルトBを挿通してナットNで固定する。すなわち、架空送電線Cの軸線に対して上下方向に交差する軸線を回動軸にしてジャンパー線補強体25を回動させることで、ジャンパー線5の角度調整が行われる。つまり、ジャンパー線5が鉄塔Tに対して近接・離間する位置が決定される。また、ジャンパー線補強体25に風圧などの外力が作用した際、ジャンパー線補強体25自体が剛性を有していても、ジャンパー線補強体25の角度調整できるように構成されているので、外力によって生じる応力を回避することができる。
ジャンパー線補強体25は、前記角度調整部20の調整板21に連結される連結部26と、該連結部26から垂設されるジャンパー線補強体25の長さ調整部27とを備えている。連結部26は、前記調整板21と同じ大きさの円板状の連結板からなり、角度調整孔21a,…に対応した連通孔26a,…が形成されている。長さ調整部27は、図3および図5に示すように、所定の間隔をおいて配置された一対の長尺の固定側板材28,28と、該固定側板材28,28の間に上下方向に沿って移動する移動側板材29とを有している。そして、固定側板材28は、基端部が、連結部26の一つの中心線を挟んだ両側に固着される一方、上下方向に沿って等間隔に複数の長さ調整孔28a,…が形成されている。移動側板材29は、固定側板材28と幅寸法が同一で、長さ寸法が固定側板材28よりも長くなっている。また、移動側板材29は、固定側板材28の長さ調整孔28a,…に対応した位置に連通孔29a,…が形成されている。そして、一方の固定側板材28の長さ調整孔28a、移動側板材29の連通孔29a、他方の固定側板材28の長さ調整孔28aにボルトBが挿通され、他方の固定側板材28の長さ調整孔28aから突出したボルトBの先端部にナットNが螺合することで、ジャンパー線補強体25としての長さが決定される。すなわち、ジャンパー線5に沿うように、ジャンパー線補強体25の長さが調整される一方、ジャンパー線5が風圧などの外力によって揺動しないように補強されることになる。
つぎに本実施形態に係るジャンパー線補強装置の施工方法について説明する。まず、架空送電線Cの給電を停止して、架空送電線Cを手前に取り込む。そして、ジャンパー線補強体25の支持具10と送電用碍子1のクレビス7に締結されているボルトB・ナットNを取り外して、送電用碍子1の一端部を開放状態にしておく。つぎに、送電用碍子1の一端部と引留クランプKとの間に、ジャンパー線補強体25を介在させて、架空送電線C、引留クランプK、ジャンパー線補強体25、送電用碍子1を連結する。その後、架空送電線Cを元の位置に戻す。
この際、図6に示すように、ジャンパー線5がジャンパー線補強体25に沿うように、ジャンパー線補強体25の移動側板材29の上下方向の長さを調整して、所望の箇所でボルトB・ナットNを緊締して固定する。図6において、左側から右側に移行するにしたがって、移動側板材29の長さが長く調整されている状態が図示されている。すなわち、図6において、左側の図が、短く調整した場合を示し、中央の図が、標準の長さを示し、右側の図が、長く調整した場合を示している。
ここで、ジャンパー線補強装置の長さ調整をする場合、および角度調整をする場合について具体的に説明する。まず、架空送電線Cが水平に架設されている場合について図7を参照して説明する。この場合、水平位置から斜め下方に向かって延出されるジャンパー線5の両側部は、ジャンパー線5に対する重力が全体に略均等にかかることから、この両側部の曲線も略同一形状になっている。このため、ジャンパー線補強体25を、架空送電線Cの軸線に対して上下方向(斜め方向も含む)に交差する軸線を回動軸にして回動させて、ジャンパー線5とジャンパー線補強体25との位置合わせを行う。そして、ジャンパー線5にジャンパー線補強体25が沿うように、ジャンパー線補強体25の長さを調整する。
つぎに、架空送電線Cが所定の勾配をもって鉄塔T間に架設される場合について図8を参照して説明する。架空送電線Cが所定の勾配をもって鉄塔T間に架設される場合は、図8(a)に示すように、ジャンパー線5の下流側の湾曲部に偏ってしまい、ジャンパー線5とジャンパー線補強体25とに位置ずれが生じる。すなわち、ジャンパー線5の上流側の湾曲部が小さくなって、ジャンパー線補強体25の内側に移行して交差するようになり、ジャンパー線5の下流側の湾曲部が大きくなって、ジャンパー線補強体25の外側に移行して、ジャンパー線補強体25から離間するようになる。
この場合、ジャンパー線5の上流側において、ジャンパー線補強体25の外面が、ジャンパー線5の上流側の湾曲部の内面に当接するように、上流側のジャンパー線補強体25の長さを短くする。一方、ジャンパー線5の下流側において、ジャンパー線補強体25の外面が、ジャンパー線5の下流側の湾曲部の内面に当接するように、下流側のジャンパー線補強体25を伸長する(図8(b)参照)。
そうすることで、偏りの生じたジャンパー線5の形状に、ジャンパー線補強体25の形状が沿うようになり、鉄塔TのアームAなどとの絶縁間隔が保持されるとともに、風圧などの外力がジャンパー線5に作用しても、大きく揺動することがない。
また、図9(a)に示すように、架空送電線Cが水平に架設された状態で、一対の送電用碍子1,1に跨って配線されるジャンパー線5の長さが、破線に示す設計長さよりも大きい場合、ジャンパー線5がジャンパー線補強体25に沿うようになりつつも、下側に大きく弛んでしまう。この場合、ジャンパー線補強体25を伸張して、下側に大きく弛んだジャンパー線5に沿うようにしている。
また、図9(b)に示すように、架空送電線Cが水平に架設された状態で、一対の送電用碍子1,1に跨って配線されるジャンパー線5の長さが、破線に示す設計長さよりも小さい場合、ジャンパー線5がジャンパー線補強体25よりも内側に位置するようになる。この場合、ジャンパー線補強体25の長さを短くして、ジャンパー線補強体25がジャンパー線5に沿うようにしている。
このように、ジャンパー線5の長さが設計長さに長短が生じた場合、従来であれば、ジャンパースリーブを使用していたが、ジャンパー線補強体25の長さを調整するだけでよく、スリーブを不要にすることができるとともに、スリーブの接続作業も不要にすることができる。すなわち、部品点数の削減と、作業効率の向上が図れる。
なお、本発明に係るジャンパー線補強装置は、前記実施の形態に限定することなく種々変更することができる。例えば、前記実施形態の場合、ジャンパー線補強体25を、図3に示す支持具10によって、架空送電線Cの軸線に対して上下方向に交差する軸線を回動軸にして回動するようにしたが、図10に示す支持具30によって、ジャンパー線補強体25を、架空送電線Cの軸線に対して水平方向に交差する軸線を回動軸にして回動するようにしてもよい。
該支持具30は、図10および図11に示すように、外周面の下部に円弧状のガイド孔31aが形成された筒体31、および該筒体31の上側の開口部31bの周縁部に立設された一対の支持片32,32を有する固定側支持体35と、基部が角度調整部20の調整板21の中央部に固着されるとともに、先端部が固定側支持体35の筒体31の下側の開口部31cから挿通される回動側支持体36とを備えている。
そして、固定側支持体35の支持片32,32は、架空送電線Cの軸線に沿って延出される両側部が連結板8,8に接続されるとともに、中央部が、筒体31の上側の開口部31bの周縁部に固着されている。また、回動側支持体36の下部に、固定側支持体35のガイド孔31aに遊挿されるピン37が植設されている。
そして、固定側支持体35の各支持片32,32の間に、回動側支持体35の先端部が位置しており、各支持片32,32および回動側支持体35の先端部を貫通する支軸(ボルト)38によって、回動側支持体35が回動支持されている。すなわち、架空送電線Cの軸線に対して水平方向に交差する軸線を回動軸として、ジャンパー線補強体25を回動支持することができる。
一方、回動側支持体36のピン37がガイド孔31aの一端部から他端部に移動することで、回動側支持体36の回動範囲が規制されるようになる。この場合、支軸38とガイド孔31aの一端部に位置するピン37とを結ぶ直線と、支軸38とガイド孔31aの他端部に位置するピン37とを結ぶ直線とのなす角度は、15度程度に設定されている。すなわち、ジャンパー線補強体25を15度の範囲で角度調整することができる。角度調整の範囲を15度とした理由は、15度よりも回動範囲を大きくすると、ジャンパー線5に偏った弛みが生じるためである。
このように構成されたジャンパー線補強装置によれば、ジャンパー線5とジャンパー線補強体25とに位置ずれが生じていた場合、ジャンパー線補強体25を、架空送電線Cの軸線に対して水平方向に交差する軸線を回動軸にして回動させると、固定側支持体35のガイド孔31aの中央部に位置した回動側支持体36のピン37が、固定側支持体35のガイド孔31aに沿って移動するようになり、ジャンパー線5にジャンパー線補強体25をより一層うまく沿わせることができる。つまり、ジャンパー線5とジャンパー線補強体25との位置ずれを有効に解消することができる。
また、架空送電線Cの軸線を回動軸としてジャンパー線補強体25を回動できるように支持具を構成すれば、支持具自体が剛性を有していても、ジャンパー線補強体25に風圧などの外力によって生じる支持具への応力を、支持具の回動機構によって低減することができる。つまり、角度調整部としては、架空送電線Cの軸線、該軸線に対して上下方向および水平方向に交差する軸線の少なくともいずれか一方を回動軸として、ジャンパー線補強体25を回動させて角度を調整することが考えられる。
また、前記実施形態の場合、本実施形態に係るジャンパー線補装置を、鉄塔TのアームAをジャンパー線5が跨ぐように配線された場合に適用したが、鉄塔TのアームAを架空送電線C5が跨ぐように配線された場合にも適用できることは言うまでもない。
1…送電用碍子、1a…碍子、1b…接地側端部、2…碍子連、3…アークホーン、5…ジャンパー線、6…取付金具、7…クレビス、8…連結板、9…連結部材、10…支持具、11…吊設部、11a…ねじ孔、15…支持部、15a…縊れ、20…角度調整部、21…調整板、21a…調整孔、25…ジャンパー線補強体、26…連結部(連結板)、26a…連通孔、27…長さ調整部、28…固定側板材、28a…調整孔、29…移動側板材、29a…連通孔、30…支持具、31…筒体、31a…ガイド孔、31b…上側の開口部、31c…下側の開口部、32…支持片、35…固定側支持体、35…回動側支持体、37…ピン、38…支軸、50…ジャンパー線補強装置、55…支持具、60…ジャンパー線補強体、A…アーム、B…ボルト、C…架空送電線、K…引留クランプ、N…ナット、S…ジャンパースリーブ、T…鉄塔

Claims (2)

  1. 鉄塔(T)のアーム(A)を挟むようにして配置される一対の碍子(1,1)と、各鉄塔(T)間に架設される架空送電線(C)、および、鉄塔(T)のアーム(A)を跨ぐように配線されるジャンパー線(5)を保持する引留クランプ(K)とを連結するための支持具(10)と、該支持具(10)に吊設されるとともに、ジャンパー線(5)の両側部に沿うように連結されるジャンパー線補強体(25)とを備えたジャンパー線補強装置において、
    前記ジャンパー線補強体(25)は、上下方向に長さ調整できるように構成されることを特徴とするジャンパー線補強装置。
  2. 前記支持具(10)は、架空送電線(C)の軸線、該軸線に対して上下方向および水平方向に交差する軸線の少なくともいずれか一方を回動軸として、前記ジャンパー線補強体(25)を回動させて角度を調整できるように構成されることを特徴とする請求項1に記載のジャンパー線補強装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012210021A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Asahi Electric Works Ltd ジャンパ線補強装置
CN104104047A (zh) * 2013-04-02 2014-10-15 国家电网公司 一种支撑式防风偏装置
CN110544915A (zh) * 2018-05-29 2019-12-06 中国电力工程顾问集团华北电力设计院有限公司 自调式直通型耐张金具
WO2023078448A1 (zh) * 2021-11-08 2023-05-11 上海神马电力工程有限公司 耐张塔

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