JP2012060761A - 地域内電力融通システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電力会社による地域毎の逆潮流の受入状況が異なる場合にも適切に地域内で電力を取引する。
【解決手段】各住宅の宅内電力分配器20は、太陽電池11の発電電力と、蓄電池12が蓄電または放電する電力と、商用低圧線を介して受電または送電する電力と、共有低圧線を介して他の住宅または地域設備との間で送電または受電する電力と、電力負荷へ供給される電力との流れを切替える切替部を備える。取引装置80は、宅内電力分配器20が計測した太陽電池11の発電電力、蓄電池12の蓄電電力または蓄電電力、電力負荷の消費電力の計測結果に基づいて、宅内電力分配器20における電力の流れを決定し、切替えを指示するとともに、電力の流れに応じて電力の取引レートを決定する。また、取引装置80は、地域内において余剰電力がある場合は地域蓄電池15へ余剰電力を蓄電し、余剰電力が減少した場合は地域蓄電池15の蓄電電力を共有低圧線に送電する。
【選択図】図3

Description

本発明は、地域内電力融通システムに関する。
特許文献1には、自然エネルギーの売買をオープン化し、電力負荷の平準化を推進する技術が記載されている。また、特許文献2には、太陽光発電を行った場合の二酸化炭素排出権の取引における売買価格の決定に係る技術が記載されている。
特開2005−185016号公報 特開2006−163576号公報
特許文献1では、蓄電池を備えた一般家庭から電力の買取りが行われないと需要家のコストメリットが得られず、太陽光発電システムの普及の推進が損なわれると指摘されている。これを解決するため、特許文献1では、商用電力系統から供給される電力と太陽光発電システムで生成した電力とを分離し、電力の素性を明らかにして、価格を設定することが重要であるとも指摘されている。そしてその方法として、パワーコンディショナーや電力計数器または電力盤などで蓄電池からの電力が商用電力系統への逆潮流することを防止する方法と、住宅内の電力設備を情報ネットワークにより接続し、それぞれの稼動状態をモニタすることによって電力の素性を保証する方法との2つがあるとしている。この実現に当たっては、ホームネットワークやHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)などのシステムを適用して、電力機器、太陽電池、蓄電池等にホームネットワーク機能を付加し、ホームネットGW(ゲートウェイ)と電力会社、プロバイダを広域ネットワークで接続してビジネスモデルを構築するようにしている。
特許文献1では、一般住宅に設置された自然エネルギーを利用した発電電力を無駄なく社会全体の資源として利用し、供給者、需要者ともに納得できる料金を提供して、分散型のエネルギーシステムの普及を目指している。そこで、社会全体でこのシステムの恩恵が得られるように、「(ソーラー設置者のソーラー電力料金)<(機器ユーザのソーラー電力料金)<(商用電力料金)」としている。このように、ソーラー電力を商用電力より安くし、分散発電設備を導入している比較的裕福な人のみが、ソーラシステムの恩恵を受けるのではなく、ソーラシステムを導入できない一般住宅(機器ユーザ)にも恩恵をもたらし、システムの普及を促進しようとしている。従って、自然エネルギーで発電した余剰エネルギーを安く有効に利用できる。
しかし、特許文献1には、以下のような問題がある。
特許文献1では、電力会社が分散して発電された自然エネルギーをすべて受け入れ、その電力を自由に分配できることを前提にしている。しかしその一方で、すべての分散電力を電力会社がいつでも受け入れることができなくなることが想定される。また、電力の価格の決定については公共の利益の観点から、あるいは、需給バランスの経済原理からのみ決定できるものではないと考えられる。従って、特許文献1のような大規模広域システムでは、電力の逆潮流ができる場所や時間が地区毎に異なってきた場合、全体で問題が解決できなくなる可能性がある。さらに、自然エネルギーの発電量と電力の需要量との調整を検討する際に、システム全体での解決策を考えなければいけなくなり、柔軟で早期の対策を立てにくくなる可能性がある。電力会社がすべての電力の逆潮流を受け入れる前提の上で、電力情報が適切に管理されるならば、地域ごとの料金設定の変更や条件による料金の設定等が可能となり、上記のような状況にも柔軟に対応することも可能であるが、電力の流れに制約が発生する場合、この前提が崩れる。また、特許文献2も、上記のような状況における電力の取引を想定したものではない。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、電力会社による地域毎の逆潮流の受入状況が異なる場合にも適切に地域内で電力を取引することができる地域内電力融通システムを提供する。
本発明は、地域内の住宅及び地域設備の電力取引を管理する取引装置と、前記住宅のそれぞれに設置された宅内発電設備、宅内蓄電設備及び宅内電力分配装置と、前記地域設備として設置された地域蓄電設備及び地域電力分配装置とを備える地域内電力融通システムであって、前記宅内電力分配装置は、該宅内電力分配装置が設置されている前記住宅において前記宅内発電設備が発電した電力と、前記宅内蓄電設備に蓄電または前記宅内蓄電設備が放電する電力と、商用低圧線を介して電力会社から受電または前記電力会社へ逆潮流する電力と、共有低圧線を介して他の住宅または前記地域設備から受電あるいは他の住宅または前記地域設備へ送電する電力と、電力負荷へ供給される電力との流れを切替える第1切替部と、前記宅内発電設備の発電電力、前記宅内蓄電設備の蓄電電力または放電電力、電力負荷の消費電力を計測する第1計測部とを備え、前記地域電力分配装置は、前記共有低圧線を介して受電した電力の前記地域蓄電設備への蓄電における電力の流れまたは前記地域蓄電設備が蓄電した電力の前記共有低圧線を介した送電における電力の流れを切替える第2切替部と、前記地域蓄電設備の蓄電電力または放電電力を計測する第2計測部とを備え、前記取引装置は、前記住宅の宅内電力分配装置が備える前記第1計測部による計測結果及び前記地域設備の前記地域電力分配装置が備える前記第2計測部による計測結果に基づいて、電力の流れを変更する対象と、変更後の電力の流れとを決定する状態移行判断部と、前記状態移行判断部による決定に従って、前記変更後の電力の流れを、前記変更する対象として決定された住宅の前記宅内電力分配装置または前記地域設備の前記地域電力分配装置に指示する制御指示部とを備え、前記第1切替部及び前記第2切替部は、前記制御指示部からの前記指示に従って電力の流れを切替える、ことを特徴とする地域内電力融通システムである。
本発明は、上述する地域内電力融通システムであって、前記宅内電力分配装置は、前記第1計測部による計測結果に基づいて該宅内電力分配装置における電力の流れを決定する状態判断部を備え、前記第1切替部は、前記状態判断部が決定した電力の流れに従って電力の流れを切替え、前記状態移行判断部は、さらに、前記住宅に設置された前記宅内電力分配装置における現在の電力の流れに基づいて、電力の流れを変更する対象と、変更後の電力の流れとを決定する、ことを特徴とする。
本発明は、上述する地域内電力融通システムであって、前記状態移行判断部は、前記商用低圧線を介して取引する電力、または、前記共有低圧線を介して取引する電力の取引金額を算出するためのレートを、前記電力の流れに基づいて決定する、ことを特徴とする。
本発明は、上述する地域内電力融通システムであって、前記状態移行判断部は、前記第1計測部による計測結果に基づいて、前記住宅において前記宅内発電設備が発電した電力のうち当該住宅の前記宅内蓄電設備への蓄電及び電力負荷への供給に用いられなかった余剰電力があると判断した場合、前記共有低圧線を介して前記余剰電力を送電するよう当該住宅の前記宅内電力分配装置における電力の流れを決定し、前記共有低圧線を介して前記住宅から送電される余剰電力を前記地域蓄電設備に蓄電するよう前記地域設備の前記地域電力分配装置における電力の流れを決定する、ことを特徴とする。
本発明は、上述する地域内電力融通システムであって、前記状態移行判断部は、前記余剰電力が減少した場合、前記地域設備の前記地域電力分配装置において、前記地域蓄電設備の蓄電電力を共有低圧線を介して送電するよう電力の流れを決定する、ことを特徴とする。
本発明は、上述する地域内電力融通システムであって、前記状態移行判断部は、前記住宅における前記電力負荷への急速充電の要求を受信した場合、前記共有低圧線を介して前記電力を受電するように、要求した前記急速充電を行う前記住宅の前記宅内電力分配装置における電力の流れを決定し、前記地域設備の前記地域電力分配装置において、前記地域蓄電設備の蓄電電力を、要求した前記急速充電を行う前記住宅の前記宅内電力分配装置へ前記共有低圧線を介して送電するよう電力の流れを決定する、ことを特徴とする。
本発明は、上述する地域内電力融通システムであって、前記状態移行判断部は、前記第1計測部による前記計測結果に基づいて前記宅内蓄電設備の残存容量を得るとともに、前記第2計測部による前記計測結果に基づいて前記地域蓄電設備の残存容量を得、前記宅内蓄電設備の残存容量に対応した、取引金額を算出するためのレートと、前記地域蓄電設備の残存容量に対応した、取引金額を算出するためのレートとの中から最も低いレートを選択し、選択された前記レートが前記宅内蓄電設備の残存容量に対応している場合、当該宅内蓄電設備が設置されている前記住宅の前記宅内電力分配装置において、前記宅内蓄電設備の蓄電電力を、要求した前記急速充電を行う前記住宅の前記宅内電力分配装置へ前記共有低圧線を介して送電するよう電力の流れを決定し、選択された前記レートが前記地域蓄電設備の残存容量に対応している場合、当該地域蓄電設備が設置されている前記地域設備の前記地域電力分配装置において、前記地域蓄電設備の蓄電電力を、要求した前記急速充電を行う前記住宅の前記宅内電力分配装置へ前記共有低圧線を介して送電するよう電力の流れを決定する、ことを特徴とする。
本発明は、上述する地域内電力融通システムであって、前記地域蓄電設備の残存容量と前記宅内蓄電設備の残存容量とが同じ場合、前記地域設備の前記地域蓄電設備における前記残存容量に対応したレートは、前記住宅の前記宅内蓄電設備における残存容量に対応したレートよりも低い、ことを特徴とする。
本発明によれば、電力会社においてある地域における逆潮流が受け入れられないときでも、余剰電力がある場合には当該地域内で電力を取引することが可能となる。
本発明の第1の実施形態による地域内電力融通システムの地域内における電力共有の概要を説明するための示す図である。 同実施形態による地域内電力融通システムの電力線の接続構成図である。 同実施形態による地域内電力融通システムの情報ネットワークの接続構成図である。 同実施形態による宅内電力分配器の構成を示すブロック図である。 同実施形態による地域電力分配器の構成を示すブロック図である。 同実施形態によるホームゲートウェイの構成を示すブロック図である。 同実施形態による地域ゲートウェイの構成を示すブロック図である。 同実施形態によるデータセンタ装置の構成を示すブロック図である。 同実施形態による取引装置の構成を示すブロック図である。 同実施形態による宅内電力分配器の状態遷移を示す図である。 同実施形態による地域電力分配器の状態遷移を示す図である。 同実施形態による蓄電池12の残存容量SOCから販売レートを決定するルールを示す図である。 同実施形態による地域蓄電池15残存容量SOCから販売レートを決定するルールを示す図である。 同実施形態による予測危険度から販売レートを決定するルールを示す図である。 同実施形態によるホームゲートウェイの処理フローを示す図である。 同実施形態による地域ゲートウェイの処理フローを示す図である。 同実施形態による取引装置の処理フローを示す図である。 同実施形態による電力レートの推移の例を示す図である。 第2の実施形態による地域電力分配器の構成を示すブロック図である。 同実施形態による地域電力分配器の状態遷移を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
[1.概要]
本実施形態の地域内電力融通システムは、太陽電池発電や風力発電等の自然エネルギーによる発電設備と、電力を保存する蓄電設備とを備えた複数の建物、及び、蓄電設備を備えた地域設備により構成される地域内、すなわち、電力クラスタ内において電力を相互に融通し、電力クラスタ内での電力自給率を高める。また、電力クラスタ内での相互の電力の融通を促進することによって、自然エネルギーの廃棄量を削減する。以下、同一のクラスタ内において相互に融通する電力を、「共有電力」と記載する。また、ここで融通とは、ある住宅において余剰の電力または蓄電している電力や、地域設備において蓄電している電力を、電力が不足している住宅に供給することである。また、住宅の余剰の電力が地域設備に供給される場合も含まれる。
図1は、本実施形態の地域内電力融通システムを用いた、地域内における電力共有の概要を説明するための図である。同図においては省略しているが、地域内の各住宅には、変圧器60により高圧系統から低圧系統に変換された商用電力が供給される。さらに各住宅には、同図に示すように、太陽電池11、及び、太陽電池11が発電した電力を蓄電する住戸用バッテリーである蓄電池12が備えられる。住宅内の機器である電力負荷には、住宅内の太陽電池11や蓄電池12から電力が供給されるが、これらの電力が不足している場合、同期調整器61と接続されている共有低圧線を介して、他の住宅の太陽電池11が発電した電力のうちこの他の住宅の電力負荷に供給されなかった余剰電力が供給される。地域内で余剰電力が不足している場合は、地域設備として設置されている地域用バッテリーである地域蓄電池15から共有電力が供給されるか、商用電力が供給される。一方、地域内で余剰電力が多い場合、地域蓄電池15に充電が行われる。また、電力負荷が電気自動車であるなど急速充電が必要な場合には、地域蓄電池15、または、他の住宅の蓄電池12に蓄電されている電力が供給される。
[2. 第1の実施形態]
[2.1 構成]
続いて、本実施形態による地域内電力融通システムの構成を説明する。
図2は、地域内電力融通システムにおける電力線の接続構成図である。
1つの電力クラスタである地域内の各住宅は、太陽電池11、蓄電池12、宅内電力分配器20、ホームゲートウェイ40を備える。また、当該地域の地域設備は、地域蓄電池15、地域電力分配器30、地域ゲートウェイ50を備える。ただし、同図ではホームゲートウェイ40及び地域ゲートウェイ50や、保護回路やスイッチ等については省略している。当該地域の地域変電所は、変圧器60、同期調整器61を備える。各住宅内の宅内電力分配器20は、地域変電所の変圧器60と商用低圧線により接続されるとともに、地域変電所の同期調整器61と共有低圧線により接続される。また、地域電力分配器30は、地域変電所の変圧器60と接続される。
蓄電池12は、太陽電池11が発電した電力または共有電力を蓄電する。宅内電力分配器20は、太陽電池11の発電量、蓄電池12の充電量及び放電量、宅内機器などの電力負荷の消費電力量を計測し、計測値等に基づいて判断された動作モードに従って、太陽電池11が発電した電力を蓄電池12に蓄電、電力負荷へ供給、共有電力として送電、あるいは、電力会社に送電(逆潮流)したり、電力負荷への電力供給元を太陽電池11、蓄電池12、共有電力、あるいは、商用電力に切替えたり、蓄電池12に蓄電された電力を共有電力として送電したり、蓄電池12に共有電力を蓄電したりする。
地域蓄電池15は、共有電力を蓄電する。地域電力分配器30は、地域蓄電池15の充電量及び放電量を計測する。また、地域電力分配器30は、後述する取引装置80により指示された動作モードに従って、地域蓄電池15に蓄電された電力を共有電力として送電したり、地域蓄電池15に共有電力を蓄電したりする。
変圧器60は、商用高圧線により高圧受電した商用電力を低圧に変換し、商用低圧線によって各住宅の宅内電力分配器20に配電するとともに、電力会社へ売電する逆潮流の電力を宅内電力分配器20から受電して電力会社へ送電する。同期調整器61は、共有低圧線による共有電力の送電及び受電と、変圧器60による商用電力及び逆潮流の送電及び受電とを同期させる。つまり、同期調整器61は、無瞬断で、各宅内電力分配器20や地域電力分配器30に対して、共有低圧線による送電及び受電と、商用低圧線による送電及び受電とを相互に切替える。そのため、各宅内電力分配器20や地域電力分配器30が備えるインバータと、同期調整器61の内部のインバータとは、同期インバータ方式によって動作する。
図3は、地域内電力融通システムにおける情報ネットワークの接続構成図である。同図において、図2と同じ構成には同じ符号を付し、その説明を省略する。
住宅内に備えられたホームゲートウェイ40、及び、地域設備の地域ゲートウェイ50は、データ通信網である広域ネットワークNを介して、データセンタが保有するデータセンタ装置70及び電力取引プロバイダが保有する取引装置80と接続される。
図4は、宅内電力分配器20の構成を示すブロック図である。
同図に示すように宅内電力分配器20は、計測部21、通信インタフェース部22、整流器23、直流電圧変換器(以下、「DC/DC」と記載する。)31、32と、直流交流変換器(以下、「DC/AC」と記載する。)33、34と、スイッチ35、36、37、38、39を備えて構成される。DC/AC33、34は、同期調整器61内のインバータと同期している。この構成により、宅内電力分配器20は、スイッチ35、36、37、38、39を切替えることにより電力の流れを制御する。スイッチ35、36、37、38、39は、制御信号に従って、電子スイッチや電圧や位相を制御することにより流れを切替える機能を有するものであって、物理的に電線の接続や切断を行なう機構の部品である必要はない。図面では、説明のためスイッチの形状で表現している。
整流器23は、電流を一方向にのみ流すダイオードであり、アノード側に太陽電池11が接続され、カソード側にDC/DC31が接続される。
DC/DC31は、太陽電池11が発電した直流の電力の電圧を変換(変更)する。DC/DC32は、双方向の直流電圧変換器であり、蓄電池12に蓄電する直流の電力の電圧を変換するとともに、蓄電池12から放電される直流の電力の電圧を変換する。
DC/AC33は、双方向の直流交流変換器である。DC/AC33は、太陽電池11により発電され、DC/DC31により電圧が変換された直流の電力、または、蓄電池12から放電され、DC/DC32により電圧が変換された直流の電力を交流の電力に変換する。また、DC/AC33は、商用低圧線を介して送電された交流の商用電力、あるいは、共有低圧線を介して送電された交流の共有電力を直流の電力に変換する。DC/AC34は、太陽電池11により発電され、DC/DC31により電圧が変換された直流の電力、または、蓄電池12から放電され、DC/DC32により電圧が変換された直流の電力を交流の電力に変換する。
スイッチ35は、DC/AC33と、DC/DC31及びスイッチ37間の電力線を接続するか否かを切替える。DC/AC33と、DC/DC31及びスイッチ37間の電力線を接続する場合の切替方向を35a、接続しない場合の切替方向を35bとする。
スイッチ36は、DC/DC32と、DC/AC34及びスイッチ37に接続される電力線を接続するか否かを切替える。DC/DC32と、DC/AC34及びスイッチ37に接続される電力線を接続する場合の切替方向を36a、接続しない場合の切替方向を36bとする。
スイッチ37は、DC/DC31及びスイッチ35に接続される電力線と、DC/AC34及びスイッチ36に接続される電力線を接続するか否かを切替える。DC/DC31及びスイッチ35に接続される電力線と、DC/AC34及びスイッチ36に接続される電力線を接続しない場合の切替方向を37a、接続する場合の切替方向を37bとする。
スイッチ38は、宅内機器や電気自動車などの電力負荷が接続される分電盤への電力の出力元をDC/AC34、あるいは、スイッチ39に切替える。スイッチ39側の切替方向を38a、DC/AC34側の切替方向を38bとする。
スイッチ39は、共有低圧線または商用低圧線のいずれをDC/AC33及びスイッチ38に接続される電力電と接続するかを切替える。商用低圧線側に接続する場合の切替方向を39a、共有低圧線に接続する場合の切替方向を39bとする。
計測部21は、太陽電池11の発電電力Pp、蓄電池12の蓄電電力Ps、蓄電池12の放電電力Pd、及び、電力負荷による消費電力Pcを計測する。発電電力Ppは、DC/DC31とスイッチ35の間の計測点m1において計測される。蓄電池12の蓄電電力Ps及び蓄電池12の放電電力Pdは、DC/DC32とスイッチ36との間の計測点m2において計測される。消費電力Pcは、スイッチ38と分電盤との間の計測点m3において計測される。
通信インタフェース部22は、ホームゲートウェイ40との間でデータを送受信し、計測部21による計測結果、つまり、発電電力Pp、蓄電電力Ps、放電電力Pd、及び、消費電力Pcの計測値を示す計測データを出力する。また、通信インタフェース部22は、ホームゲートウェイ40からスイッチの制御信号を受信し、制御信号に従ってスイッチ35〜39の切替えを指示する。
図5は、地域電力分配器30の構成を示すブロック図である。同図において、図4に示す宅内電力分配器20と同じ構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。同図に示すように宅内電力分配器20は、計測部21a、通信インタフェース部22a、DC/DC32、DC/AC33aを備えて構成される。
DC/AC33aは、双方向の直流交流変換器である。DC/AC33aは、蓄電池12から放電され、DC/DC32により電圧が変換された直流電力を交流電力に変換したり、商用低圧線を介して送電された交流の共有電力を直流電力に変換する。
計測部21aは、地域蓄電池15の充電量である蓄電電力Ps、地域蓄電池15の放電電力Pdを計測する。地域蓄電池15の蓄電電力Ps及び地域蓄電池15の放電電力Pdは、DC/DC32とDC/AC33aとの間の計測点m2aにおいて計測される。通信インタフェース部22aは、地域ゲートウェイ50との間でデータを送受信し、計測部21aによる計測結果、つまり、蓄電電力Ps、放電電力Pdの計測値を示す計測データを出力する。
図6は、ホームゲートウェイ40の構成を示すブロック図である。同図に示すように、ホームゲートウェイ40は、通信部41、記憶部42、処理部43を備えて構成される。
通信部41は、広域ネットワークNを介して他の装置とデータを送受信する。記憶部42は、各種データを記憶する。
処理部43は、通信部41を介して他の装置とデータを送受信し、更新部44、状態判断部45、状態通知部46、切替指示部47、リクエスト充電要求部48を備える。
更新部44は、宅内電力分配器20から計測データを受信して記憶部42に書き込むとともに、データセンタ装置70へ通知する。状態判断部45は、記憶部42に記憶されている計測データに基づいて、宅内電力分配器20における電力の流れの状態を表す動作モードを判断する。動作モードの詳細については後述する。状態通知部46は、状態判断部45が判断した動作モードをデータセンタ装置70に通知する。切替指示部47は、状態判断部45が判断した動作モード、あるいは、取引装置80から指示された動作モードに従って、宅内電力分配器20内の各スイッチの切替を指示する。リクエスト充電要求部48は、リクエスト充電の要求信号を送信する。リクエスト充電とは、住宅内の分電盤につながる分岐回路のコネクタに電気自動車などを接続して急速充電を行うことであり、商用電力の受電の定格を超えることもある。
図7は、地域ゲートウェイ50の構成を示すブロック図である。同図において、図6に示すホームゲートウェイ40と同じ構成には同一の符号を付し、その説明を省略する。同図に示すように、地域ゲートウェイ50は、通信部41、記憶部42、処理部43aを備えて構成される。
処理部43aは、通信部41を介して他の装置とデータを送受信し、更新部44a、状態通知部46a、切替指示部47aを備える。
更新部44aは、地域電力分配器30から計測データを受信して記憶部42に書き込むとともに、データセンタ装置70へ通知する。状態通知部46aは、地域電力分配器30の現在の動作モードをデータセンタ装置70に通知する。切替指示部47aは、取引装置80から指示された動作モードに従って、地域電力分配器30に地域蓄電池15の充放電の切替を指示する。
図8は、データセンタ装置70の構成を示すブロック図である。同図に示すように、データセンタ装置70は、通信部71、記憶部72、処理部73を備えて構成される。通信部71は、広域ネットワークNを介して他の装置とデータを送受信する。記憶部72は、各種データを記憶する。処理部73は、通信部71を介して他の装置とデータを送受信し、ホームゲートウェイ40、地域ゲートウェイ50から受信した計測データや、動作モードを記憶部72に書き込む。
図9は、取引装置80の構成を示すブロック図である。同図に示すように、取引装置80は、通信部81、記憶部82、処理部83を備えて構成される。
通信部81は、広域ネットワークNを介して他の装置とデータを送受信する。記憶部82は、各種データを記憶する。
処理部83は、通信部81を介して他の装置とデータを送受信し、更新監視部84、状態移行判断部85、制御指示部86、レート通知部87、課金部88を備える。更新監視部84は、各住宅の宅内電力分配器20、及び、地域電力分配器30の計測データ及び動作モードをデータセンタ装置70から読み出し記憶部82に書き込む。状態移行判断部85は、記憶部82に記憶されている計測データ及び動作モードに基づいて、動作モードを移行させる対象と、その移行させる動作モードとを判断する。制御指示部86は、状態移行判断部85が判断した動作モードへの移行を、移行の対象となる住宅のホームゲートウェイ40や地域設備の地域ゲートウェイ50に指示する。レート通知部87は、電力取引価格の算出に用いるレートをホームゲートウェイ40、地域ゲートウェイ50に通知する。課金部88は、各住宅の電力取引についての課金管理を行なう。
[2.2 動作モード]
次に、宅内電力分配器20、地域電力分配器30の動作モードについて説明する。
図10は、宅内電力分配器20の状態遷移を示す図である。
宅内電力分配器20の動作モードは、電力過剰状態、すなわち、(発電電力Pp)≧{(消費電力Pc)+(蓄電電力Ps)}である場合、充電中モード(SO1)、廃棄モード(SO2)、逆潮流モード(SO3)、共有送電モード(SO4)、リクエスト送電モード(SO5)の何れかの状態となる。また、電力不足状態、すなわち、(発電電力Pp)<{(消費電力Pc)+(蓄電電力Ps)}の場合、放電中モード(SU1)、商用受電モード(SU2)、共有受電モード(SU3)、共有充電モード(SU4)、リクエスト充電モード(SU5)の何れかの状態となる。
電力過剰状態である場合、充電中モード(SO1)であれば蓄電池12の充電を行い、逆潮流モード(SO3)、共有送電モード(SO4)、リクエスト送電モード(SO5)であれば余剰電力を売電する。販売価格は、以下の式(1)により算出される。
(販売価格)=(基準価格)×(電力レートr) …(1)
ここで、基準価格とは、商用電力を受電したときの価格であり、基準価格の算出の計算式は、各住宅の契約等によって異なる。電力レートrは、動作モードによって変動する。
また、電力不足状態である場合、放電中モード(SU1)であれば蓄電池12からの放電を行い、それ以外であれば商用電力または共有電力を購入する。ここでは、説明を簡単にするために、購入価格を、以下の式(2)により算出する。
(購入価格)=(基準価格)×(電力レートr) …(2)
電力レートrは、動作モードによって変動する。本実施形態では、販売と購入における基準価格が同一であり、販売の電力レートrと購入の電力レートrに電力プロバイダやデータセンタのマージン(手数料)が載せられていないものとして説明する。しかし、実際の運用時には、売買の電力レートに手数料を載せることが想定される。
一方、動作モードの判断に使用される蓄電池12の残存容量SOCは、蓄電池12の定格容量Pmaxと、蓄電電力Ps及び放電電力Pdとから、以下の式(3)により算出される。
SOC=(ΣPs−ΣPd)/Pmax …(3)
続いて、各動作モードについて説明する。これらの動作モード間の遷移は、計測データや、データセンタ装置70が収集した情報に基づいて行われる。
充電中モード(SO1):残存容量SOCが1未満の場合、すなわち、蓄電池12が充電可能状態である場合の動作モードである。この動作モードでは、外部に電気を売っておらず、蓄電池12への充電のみを行う。本実施形態では、残存容量SOCの上限を1とし、残存容量SOCがこの上限未満であるかを判断しているが、蓄電池12の運用に当たって、残存容量SOCの上限を0.9とするなど、蓄電池12の寿命を考慮した運用を行う場合もある。
廃棄モード(SO2):残存容量SOCが1以上であり、かつ、電力を他に販売することができない場合の動作モードである。この状態では電力レートr=0であり、販売価格は0円となる。
逆潮流モード(SO3):残存容量SOCが1以上であり、かつ、地域の変電所を経由して電力会社に電気を売ることができる場合の動作モードである。ここでは、電力レートr=2とし、商用電力の購入価格の2倍の価格で売電できるものとして説明する。
共有送電モード(SO4):残存容量SOCが1以上であり、かつ、共有低圧線を経由して電力を他の住宅に電気を売ることができる場合の動作モードである。ここでは、売電する電力を余剰電力の扱いとし、電力レートr=0.2として説明している。これは、余剰電力を無駄にせず、地域内で安く共有するとの考えに基づいた設定である。
リクエスト送電モード(SO5):電力に余剰があり、かつ、他の住宅からのリクエスト充電の要求に応じて送電を行う場合の動作モードである。ただし、複数の住宅がリクエスト充電の要求に対応でき、要求電力が余剰電力より多い場合については、後述するルールから電力レートrが計算され、より電力レートrが低い家がこの動作モードに移行する。なお、リクエスト充電であっても、一定電流以下の充電においては、通常負荷として扱う。契約電力を超えて消費電力が要求される場合に、地域内で電力レートを上げて電力を融通することにより、商用側への負担を与えずかつ、安い価格で電力を融通することができる。
放電中モード(SU1):残存容量SOCが0ではない場合、すなわち、蓄電池12の残存容量がある場合の動作モードである。この動作モードでは、蓄電池12から電力負荷へ電力が供給されるため、外部から電力を購入する必要がなく、購入費用は0円となる。
商用受電モード(SU2):共有低圧線から受電する電力がなく、商用電力を受電する場合の動作モードである。このときの購入電力の価格は、商用電力の購入価格となるため、電力レートr=1となる。
共有受電モード(SU3):共有低圧線から受電する電力がある場合の動作モードである。このときの電力レートrは、商用受電より割安の電力レートを設定しており、ここでは電力レートr=0.2としている。これは、余剰電力を使うためである。
共有充電モード(SU4):共有受電モード(SU3)の状態でさらに、余剰電力が発生している場合の動作モードである。この動作モードは、余剰電力がなくなるか、または、残存容量SOCが1になるまで継続する。
リクエスト充電モード(SU5):商用受電の定格を超えて電気自動車に急速充電を行う場合の動作モードである。急速充電は、放電中モード(SU1)の状態であっても可能であるが、蓄電池12の残存容量SOCが0になった場合には、リクエスト充電モード(SU5)に移行する。このときは、最低価格で提供可能となるように取引装置80において電力の供給元が選択され電力が共有低圧線を通じて供給される。
なお、上記の動作モードへの移行を判断するために用いるルールは、各住宅のホームゲートウェイ40に設定することができる。また、取引装置80に上記の動作モードへの移行を判断するために用いるルールを記憶しておき、そのルールに従って取引装置80が動作モードを移行させる対象とその移行先の動作モードを決定してホームゲートウェイ40に指示することができる。
表1に、各動作モードとスイッチの接続方向との対応付けを示す。なお、異なる動作モードにおいてスイッチが同じ接続状態になっているものは、蓄電池12の充放電を電圧により制御すること、系統の電圧と位相を監視することによってインバータ、つまり、DC/DC32やDC/AC33の動作方向を切替えることによって実現するためであり、これらの技術は既存技術である。
Figure 2012060761
上記の表は、ホームゲートウェイ40の記憶部42に記憶されており、切替指示部47は、状態判断部45により指示された動作モード、あるいは、取引装置80から指示された動作モードに対応したスイッチ35〜39の動作方向を読み出して宅内電力分配器20に指示する。宅内電力分配器20のスイッチ35〜39は、ホームゲートウェイ40に指示された動作方向により示される切替方向への接続の切替を行なう。
例えば、充電中モード(SO1)へ移行する場合、ホームゲートウェイ40の切替指示部47は、宅内電力分配器20に対してスイッチ35を切替方向35bに、スイッチ36を切替方向36aに、スイッチ37を接続線37bに、スイッチ38を切替方向38bに、スイッチ39を切替方向39bに切替えるよう指示する。
図11は、地域電力分配器30の状態遷移を示す図である。
同図に示すように、地域電力分配器30は、共有送電モード(SO4’)、リクエスト送電(SO5)、及び、共有充電モード(SU4)を有する。これらの動作モードの切り替えは、プロバイダ装置8からの指示による。共有送電モード(SO4’)は、地域蓄電池15が蓄電している電力を共有低圧線を経由して他の住宅に売ることができる場合の動作モードである。ここでは、電力レートr=0.2とする。
なお、地域電力分配器30のリクエスト送電モード(SO5)、及び、共有充電モード(SU4)は、宅内電力分配器20のリクエスト送電モード(SO5)、及び、共有充電モード(SU4)と同様であるが、蓄電池12は地域蓄電池15に対応する。
そして、本実施形態の地域内電力融通システムでは、上述した動作モードに従って宅内電力分配器20のスイッチ35、36、37、38、39が切替動作を行なうとともに、地域分配器30における地域蓄電池15の充電及び放電の切替動作を行い、電力プロバイダの取引装置80が宅内電力分配器20や地域分配器30の動作モード、及び、蓄電池12や地域蓄電池15の残存容量SOCに基づいて電力レートrを決定することにより取引を実行する。この取引の実行にあたり、取引装置80は、動作モードを移行させるために、移行対象の宅内電力分配器20のスイッチ35〜39の切替えを指示したり、地域分配器30における地域蓄電池15の充電及び放電の切替を指示する。
[2.3 電力レート]
続いて、本実施形態による地域内電力融通システムにおいて適用する電力レートについて説明する。
[2.3.1 購入レート]
電力を購入する場合の購入レートは電力レートrと等しく、以下のようになる。
(1)商用受電の場合、購入レート=1とする。つまり、取引のベースのなる価格を商用受電の購入価格とする。
(2)共有受電の場合、購入レート=0.2とする。つまり、余剰電力を分けてもらうレートとして低く設定する。
(3)共有充電の場合、購入レート=0.2とする。つまり、共有受電の場合と同一とする。
(4)リクエスト充電の場合、購入レート=0.3〜0.9とする。
上記のように、購入レートは、(商用受電の購入レート)>(リクエスト充電の購入レート)>(共有受電の購入レート)=(共有充電の購入レート)の関係とする。
[2.3.2 販売レート]
実際の運用にあたっては、電力を販売する場合の販売レートはデータセンタと電力プロバイダの利ざやを加えて、購入レートに対して割り増しとすることが想定される。しかし、ここでは、説明をわかりやすくするために購入レート(電力レートr)と同一レートとする。また、電力の損失についても、ここでは言及されていないが、実際の運用時にはロスが発生するために販売量は購入量と一致しない。ここでも損失が発生するが、これについても、別の方法で回収されるものとして説明する。
(1)逆潮流の場合、販売レート=2とする。つまり、電力会社は、販売価格より高く買い取る。
(2)共有送電の場合、販売レート=0.2とする。つまり、余剰電力を低レートで販売する。
(3)廃棄の場合、販売レート=0とする。つまり、電力は販売されずに捨てられてしまうため0となる。
(4)リクエスト送電の場合、販売レート=0.3〜0.9とする。
上記のように、販売レートは、(逆潮流の販売レート)>(リクエスト送電の販売レート)>(共有送電の販売レート)の関係とする。
[2.3.3 リクエスト送電の販売レート]
続いて、リクエスト送電の販売レートの決定ルールについて説明する。
リクエスト送電とは、需要側が、電気自動車に急速充電をしたい場合に、他の住宅に電力の供給を要求することである。通常の充電は、共有受電モード(SU3)または、商用受電モード(SU2)の状態において可能である。共有受電モード(SU3)の場合は、安価であるが、余剰電力での充電となるので、充電の電流が保証できない。また、余剰電力がなくなると商用受電モード(SU2)に切り替わり割高となる。
一方、リクエスト充電モード(SU5)では、他の住宅における(余剰電力+蓄電池12に蓄電されている電力)を利用しての充電となるので充電が補償できるが、他の住宅の余剰ではなく他の住宅の蓄電池12の電力を使うため、販売側の他の住宅の電力が不足するというリスクを伴うことになる。そこで、ルールとして電力レートを上げてリスクを回避する。本実施形態では、このルールがシステム全体で一意的に決まるものとして説明する。
図12は、蓄電池12の残存容量SOCから販売レートを決定する場合のルールを示す図である。同図に示すルールでは、残存容量SOCと販売レートとが逆比例の関係を有する。販売側の住宅における蓄電池12の残存容量SOCが1、つまり100%のときは、販売レートを0.3とする。この状態は余剰電力が十分にあり、送電しても蓄電池12が減らない状態である。この状態は、共有送電モード(SO4)と変わらない状態であるが、リクエスト送電が補償されるメリットが得られるため、受電側の販売レートを上げている。ここでは、販売レートは0.9を上限としている。
図13は、地域蓄電池15の残存容量SOCから販売レートを決定する場合のルールを示す図である。なお、地域蓄電池15と残存容量SOCと販売レートとの関係についても、蓄電池12の残存容量SOCから販売レートとの関係と同様に逆比例の関係とするが、同じ残存容量SOCの場合は、地地域蓄電池15の販売レートが蓄電池12の販売レートよりも低くなるようにする。また、所定の残存容量SCO以下については、販売レートは設定されない。これによって、地域蓄電池15を積極的に活用して、電気自動車を充電する場合は、一般住宅から供給するより低い販売レートで供給し、非常時に対応する分の電力のみを残して、より多くの供給を行う。
リクエスト送電の数が増えるか、発電電力が減ると、余剰電力だけでは間に合わなくなり、蓄電池12や地域蓄電池15の電力を使わなければならなくなる。取引装置80は、蓄電池12の残存容量SOCから、図12に示す残存容量SOCと販売レートとの関係に基づいて各住宅について販売レートを算出し、地域蓄電池15の残存容量SOCから、図13に示す残存容量SOCと販売レートとの関係に基づいて販売レートを算出する。取引装置80は、販売レートが最も低い住宅または地域設備を送電側として選択し、リクエスト送電を要求した住宅に電力を供給する。リクエスト送電の数が増えた場合、取引装置80は、電力を供給する住宅を増加させる。この場合、取引装置80は、販売レートを再計算する。このように、このリクエスト充電モード(SU5)では、取引装置80は、販売レートを余剰電力の状態と需要の状態によって動的に変動させる。
図14は、予測危険度から販売レートを決定する場合のルールを示す図である。同図に示すルールでは、予測危険度と販売レートとが比例の関係を有する。予測危険度とは、蓄電池12の残存容量SOCに対して、その蓄電池12を有する住宅に固有の危険係数を乗じて算出した値である。
各住宅の蓄電池12が蓄電している電力は、夜間など太陽電池11の発電がない時に使用される。そのため、翌日の天候が悪い場合には太陽電池11の発電量が減少し、蓄電池12が蓄電している電力を使用することが想定される。このとき、蓄電池12の残量がより多ければ、翌日の商用電力の購入が減少することになる。このように、翌日の天候が悪い場合には、蓄電池12からの放電はリスクが多くなる。よって、危険係数は、翌日の天候が悪けれれば大きくなる。さらに、危険係数は、その住宅の蓄電池12の蓄電電力の使用量の実績が多ければ大きくなる。
[2.4 地域内電力融通システムの動作]
続いて、本実施形態による地域内電力融通システムの処理を示す。
図15は、地域内電力融通システムのホームゲートウェイ40の処理フローを示す図である。
宅内電力分配器20の計測部21は、所定の時間間隔ごとに計測点m1を計測して太陽電池11の発電電力Ppを、計測点m2を計測して蓄電池12の蓄電電力Ps及び蓄電池12の放電電力Pdを、計測点m3を計測して負荷の消費電力Pcを得る。通信インタフェース部22は、計測部21による発電電力Pp、蓄電電力Ps、放電電力Pd、消費電力Pcの計測結果を示す計測データをホームゲートウェイ40へ出力する。ホームゲートウェイ40の更新部44は、通信部41を介して計測データを受信し(ステップS105:YES)、記憶部42に受信した時刻と対応づけて書き込むとともに(ステップS110)、計測データ、現在時刻(または計測データを受信した時刻)及び住宅を特定する設置場所識別情報を設定した計測結果通知データをデータセンタ装置70へ送信する(ステップS115)。データセンタ装置70の処理部73は、ホームゲートウェイ40から受信した計測結果通知データを記憶部72に書き込む。
状態判断部45は、記憶部42に記憶されている計測データと、移行ルールに基づき動作モードを判断し(ステップS120)、判断した動作モード、現在時刻(または計測データを受信した時刻)、及び、住宅の設置場所識別情報を設定した状態データをデータセンタ装置70に送信する(ステップS125)。データセンタ装置70の処理部73は、ホームゲートウェイ40から受信した状態データを記憶部72に書き込む。
状態判断部45は、動作モードが変化しなかった場合(ステップS130:NO)、処理を終了し、動作モードの移行が発生した場合(ステップS130:YES)、状態の移行を切替指示部47に通知する。切替指示部47は、記憶部42から動作モードに対応したスイッチ35〜スイッチ39の切替方向を読み出して宅内電力分配器20にスイッチの切替えを指示する(ステップS135)。宅内電力分配器20の通信インタフェース部22は、ホームゲートウェイ40から受信した接続指示を各スイッチへ出力する。これにより、宅内電力分配器20のスイッチ35〜39は、ホームゲートウェイ40に指示された切替方向に切替える。
一方、切替指示部47は、取引装置80から移行先の動作モードを受信した場合(ステップS105:NO、S140:YES)、ステップS130の処理を行なう。
なお、状態判断部45は、動作モードの更新があった場合にのみステップS125の処理を行い、状態データをデータセンタ装置70へ送信してもよい。
図16は、地域内電力融通システムの地域ゲートウェイ50の処理フローを示す図である。
地域電力分配器30の計測部21aは、所定の時間間隔ごとに計測点m2aを計測して地域蓄電池15の蓄電電力Ps及び地域蓄電池15の放電電力Pdを得る。通信インタフェース部22aは、計測部21aによる蓄電電力Ps、放電電力Pdの計測結果を示す計測データを地域ゲートウェイ50へ出力する。地域ゲートウェイ50の更新部44aは、通信部41を介して計測データを受信し(ステップS155:YES)、記憶部42に受信した時刻と対応づけて書き込むとともに(ステップS160)、計測データ、現在時刻(または計測データを受信した時刻)、及び、地域設備を示す設置場所識別情報を設定した計測結果通知データをデータセンタ装置70へ送信する(ステップS165)。データセンタ装置70の処理部73は、地域ゲートウェイ50から受信した計測結果通知データを記憶部72に書き込む。
一方、切替指示部47aは、取引装置80から移行先の動作モードを受信した場合(ステップS165:NO、S170:YES)、地域電力分配器30に動作モードの切替えを指示する(ステップS175)。地域電力分配器30の通信インタフェース部22aは、地域ゲートウェイ50から受信した動作モードを受信する。DC/DC32及びDC/AC33aは受信した動作モードに従って、共有電力を地域蓄電池15に蓄電したり、または、地域蓄電池15が放電した電力を共有電力として送電したりする。
図17は、地域内電力融通システムの取引装置80の処理フローを示す図である。
取引装置80の更新監視部84は、データセンタ装置70の記憶部72内の情報をモニタし、更新があったことを検出する(ステップS205)。更新監視部84は、記憶部72から更新された状態データ、計測結果通知データを読み出し、同一の設置場所識別情報が設定されている状態データ及び計測結果通知データを対応づけて記憶部82に書き込み、情報を更新する(ステップS210)。
レート通知部87は、更新された状態データから動作モードが移行した住宅を特定し、特定した住宅のホームゲートウェイ40に、新たな動作モードに対応した電力レートr(販売レートまたは購入レート)を通知する(ステップS215)。
状態移行判断部85は、更新された状態データ、計測結果通知データと、移行ルールに基づいて、動作モードを移行させる対象の住宅または地域設備があるか判断する(ステップS220)。動作モードを移行させる対象がなければ(ステップS220:NO)、状態移行判断部85は処理を終了する。
動作モードを移行させる対象があった場合(ステップS220:YES)、状態移行判断部85は、記憶部82に記憶されている状態データ、計測結果通知データに基づいて、移行の対象となる住宅または地域設備を選択し(ステップS225)、移行させる動作モードと、現在時刻と、選択した住宅または地域設備の設置場所識別情報とからなる状態データを記憶部82に書き込む(ステップS230)。制御指示部86は、設置場所識別情報により特定される住宅のホームゲートウェイ40または地域設備の地域ゲートウェイ50に移行先の動作モードを通知する(ステップS235)。このとき、レート通知部87は、移行先の動作モードに対応した電力レートr(販売レートまたは購入レート)を併せて通知する。
以下に、具体的な動作例について説明する。
[2.4.1 動作例1]
昼間、ある住宅において、充電中モード(SO1)で、すなわち、太陽電池11が発電している状態、かつ、蓄電池12の残存容量SOCが1以下の状態で、蓄電池12が充電されている。宅内電力分配器20において、太陽電池11により発電された直流電力が整流器23を介してDC/DC31に出力され、DC/DC31は、入力された直流電力を所定の電圧に変換して出力する。DC/AC34は、DC/DC31から出力された直流電力の一部を交流電力に変換し、電力負荷に供給する。また、DC/DC32は、DC/DC31から出力された直流電力のうち電力負荷に消費されなかった直流電力の電圧を変換し、蓄電池12は、DC/DC2により電圧が変換された直流電力を蓄電する。
ホームゲートウェイ40の状態判断部45は、宅内電力分配器20から受信した計測データに基づき、電力過剰状態、すなわち、(発電電力Pp)≧{(消費電力Pc)+(蓄電電力Ps)}であり、かつ、式(3)を用いて算出した残存容量SOCが1未満であるため、充電中モード(SO1)であると判断している。状態通知部46は、状態判断部45により判断された充電中モード(SO1)と、当該住宅の設置場所識別情報とを設定した状態データをデータセンタ装置70へ送信する。データセンタ装置70の処理部73は、ホームゲートウェイ40から受信した状態データを記憶部72に書き込む。
蓄電池12への充電量が上限に達した場合、データセンタ装置70にこの情報が即座に伝わる。つまり、ホームゲートウェイ40の状態判断部45は、宅内電力分配器20から受信した計測データに基づき、電力過剰状態、かつ、残存容量SOCが1であることを検出し、共有送電モード(SO4)であると判断する。状態通知部46は、共有送電モード(SO4)を設定した状態データをデータセンタ装置70へ送信し、データセンタ装置70の処理部73は、受信した状態データを記憶部72に書き込む。
ホームゲートウェイ40の切替指示部47は、共有送電モード(SO4)に対応したスイッチ接続方向を宅内電力分配器20に指示する(表1参照)。宅内電力分配器20の通信インタフェース部22は、ホームゲートウェイ40から受信した接続指示をスイッチ35〜39へ出力し、スイッチ35〜39は、指示された切替方向に切替える。
この切替により、宅内電力分配器20においては、太陽電池11により発電された直流電力が整流器23を介してDC/DC31に出力され、DC/DC31は、入力された直流電力を所定の電圧に変換して出力する。DC/AC34は、DC/DC31から出力された直流電力の一部を交流電力に変換し、電力負荷に供給する。また、DC/AC33は、DC/DC31から出力された直流電力のうち電力負荷に消費されなかった直流電力を交流電力に変換し、DC/DC33により交流に変換された電力は共有低圧線に送電される。
一方、他の住宅において、ホームゲートウェイ40の状態判断部45は、宅内電力分配器20から受信した計測データに基づき、電力不足状態、すなわち、(発電電力Pp)<{(消費電力Pc)+(蓄電電力Ps)}であり、かつ、残存容量SOCが0ではないことを検出し、放電中モード(SU1)であると判断する。状態通知部46は、放電中モード(SU1)と、当該住宅の設置場所識別情報とを設定した状態データをデータセンタ装置70へ送信し、データセンタ装置70の処理部73は、受信した状態データを記憶部72に書き込む。
このとき宅内電力分配器20においては、蓄電池12に蓄電されている電力がDC/DC32に出力され、DC/DC32は、入力された直流電力を所定の電圧に変換して出力する。DC/AC34は、DC/DC32から出力された直流電力の一部を交流電力に変換し、電力負荷に供給する。
蓄電池12の蓄電量が0になった場合、データセンタ装置70にこの情報が即座に伝わる。つまり、ホームゲートウェイ40の状態判断部45は、宅内電力分配器20から受信した計測データに基づき、電力不足状態であり、かつ、残存容量SOCが0であることを検出し、商用受電モード(SU2)であると判断する。状態通知部46は、商用受電モード(SU2)を設定した状態データをデータセンタ装置70へ送信し、データセンタ装置70の処理部73は、受信した状態データを記憶部72に書き込む。
ホームゲートウェイ40の切替指示部47は、商用受電モード(SU2)に対応したスイッチ接続方向を宅内電力分配器20に指示する(表1参照)。宅内電力分配器20のスイッチ35〜39は、ホームゲートウェイ40に指示された切替方向に切替える。
この切替により、宅内電力分配器20においては、商用低圧線から受電した交流電力が電力負荷に供給される。
図17に示したように、取引装置80の更新監視部84は、常にデータセンタ装置70の記憶部72内の情報をモニタしており、記憶部82の情報を更新している。
取引装置80の状態移行判断部85は、記憶部82から、共有受電モード(SU3)または共有充電モード(SU4)が設定されている住宅の状態データと同じ設置場所識別情報を含む計測データを特定する。そして、特定した計測データから受電電力を算出して合算し、地域において共有受電モード(SU3)または共有充電モード(SU4)の状態で受電されている電力の合計(以下、「合計消費余剰電力」と記載)を算出する。受電電力は、共有受電モード(SU3)の場合、消費電力Pcであり、共有充電モード(SU4)の場合、消費電力Pcと蓄電電力Psの合計である。
また、さらに、状態移行判断部85は、記憶部82から、共有送電モード(SO4)が設定されている住宅の状態データと同じ設置場所識別情報を含む計測データを特定する。そして、特定した計測データから余剰電力を算出して合算し、地域における余剰電力の合計(以下、「合計供給余剰電力」と記載)を算出する。余剰電力は、(発電電力Pp)−(消費電力Pc)により算出される。
状態移行判断部85は、地域における合計供給余剰電力が、当該地域の合計消費余剰電力を上回る場合は、商用受電モード(SU2)で受電している住宅を共有受電モード(SU3)または共有充電モード(SU4)に移行させる。この移行順序は、決められたものでもよいし、ランダムでもよい。また、商用受電モード(SU2)で受電している対象が多い場合には、一定時間毎に、共有受電モード(SU3)または共有充電モード(SU4)とする住宅を切替えてもよい。ただし、電力の使用量と供給量の総量が一致するようにバランスをとって調整する。
例えば、商用受電モード(SU2)から共有受電モード(SU3)への移行を行なう場合、以下のように動作する。
状態移行判断部85は、記憶部82から商用受電モード(SU2)が設定されている住宅の状態データを特定し、特定した状態データの中から1つを選択して設置場所識別情報を読み出す。選択は、ランダムに選択する、予め記憶部82に設置場所識別情報に対応して記憶されている優先順に選択する、あるいは、状態データと同じ設置場所識別情報により特定される計測データで示される消費電力Pcが多いあるいは少ないものを選択するなど、任意とすることができる。
状態移行判断部85は、読み出された設置場所識別情報である選択設置場所識別情報に対応した計測データから消費電力Pcを読み出し、現在の合計消費余剰電力と読み出した消費電力Pcとの合計から新たな合計消費余剰電力を算出する。状態移行判断部85は、算出した新たな合計消費余剰電力が、合計供給余剰電力より小さい場合、選択設置場所識別情報により特定される住宅を共有受電モード(SU3)に移行させると決定する。状態移行判断部85は、選択設置場所識別情報及び時刻と、共有受電モード(SU3)を設定した状態データを記憶部82に書き込む。
続いて制御指示部86は、選択設置場所識別情報により特定される住宅のホームゲートウェイ40に、共有受電モード(SU3)への移行指示を送信する。ホームゲートウェイ40の切替指示部47は、宅内電力分配器20に対して共有受電モード(SU3)に対応したスイッチ接続方向を宅内電力分配器20に指示する。宅内電力分配器20のスイッチ35〜39は、ホームゲートウェイ40に指示された切替方向に切替える。この切替により、宅内電力分配器20においては、共有低圧線から受電した交流電力が、電力負荷に供給される。状態通知部46は、共有受電モード(SU3)を設定した状態データをデータセンタ装置70へ送信し、データセンタ装置70の処理部73は、受信した状態データを記憶部72に書き込む。
状態移行判断部85は、記憶部82に商用受電モード(SU2)が設定されている状態データがまだあればその中から1つを選択して設置場所識別情報を読み出し、制御指示部86は、上記と同様に共有受電モード(SU3)へ移行させる処理を繰り返す。
なお、共有充電モード(SU4)に移行させる場合も上記と同様の処理を行なうが、ホームゲートウェイ40の切替指示部47は、宅内電力分配器20に対して共有充電モード(SU4)に対応したスイッチ接続方向を宅内電力分配器20に指示する。宅内電力分配器20においては、共有低圧線から供給された交流電力が、電力負荷に供給されるとともに、共有低圧線から供給された交流電力がDC/AC33により直流電力に変換される。DC/DC32は、DC/AC33から出力された直流電力の電圧を変換し、蓄電池12は、DC/DC2により電圧が変換された直流電力を蓄電する。
一方、取引装置80の状態移行判断部85は、地域における合計供給余剰電力が、当該地域の合計消費余剰電力を下回り、余剰電力の供給が不足する場合には、共有受電モード(SU3)または共有充電モード(SU4)の住宅を商用受電モード(SU2)の状態に移行させる。あるいは、状態移行判断部85は、共有充電モード(SU4)の住宅を共有受電モード(SU3)に移行させてもよい。
例えば、共有受電モード(SU3)から商用受電モード(SU2)への移行が行なわれる場合、以下のように動作する。
状態移行判断部85は、記憶部82から共有受電モード(SU3)が設定されている状態データを特定し、特定した状態データの中から1つを選択して設置場所識別情報を読み出す。選択は、ランダムに選択する、予め記憶部82に設置場所識別情報に対応して記憶されている優先順に選択する、あるいは、状態データと同じ設置場所識別情報により特定される計測データで示される消費電力Pcが多いあるいは少ないものを選択するなど、任意とすることができる。
状態移行判断部85は、読み出された設置場所識別情報である選択設置場所識別情報、時刻、及び、商用受電モード(SU2)を設定した状態データを記憶部82に書き込む。続いて制御指示部86は、選択設置場所識別情報により特定される住宅のホームゲートウェイ40に、商用受電モード(SU2)への移行指示を送信する。ホームゲートウェイ40の切替指示部47は、宅内電力分配器20に対して商用受電モード(SU2)に対応したスイッチ接続方向を宅内電力分配器20に指示する。宅内電力分配器20のスイッチ35〜39は、ホームゲートウェイ40に指示された切替方向に切替える。ホームゲートウェイ40の状態通知部46は、商用受電モード(SU2)を設定した状態データをデータセンタ装置70へ送信し、データセンタ装置70の処理部73は、受信した状態データを記憶部72に書き込む。
状態移行判断部85は、現在の合計消費余剰電力から、選択設置場所識別情報に対応して記憶部82に記憶されている計測データ内の消費電力Pcを減算して新たな合計消費余剰電力を算出する。新たな合計消費余剰電力が合計供給余剰電力より大きい場合、状態移行判断部85は、さらに、記憶部82に共有受電モード(SU3)が設定されている状態データを特定し、上記と同様に、商用受電モード(SU2)への移行を指示する。
なお、共有充電モード(SU4)から商用受電モード(SU2)に移行させる場合も上記と同様の処理を行なうが、状態移行判断部85は、現在の合計消費余剰電力から、選択した設置場所識別情報に対応して記憶部82に記憶されている計測データ内の消費電力Pc及び蓄電電力Psを減算して新たな合計消費余剰電力を算出する。
また、共有充電モード(SU4)から共有受電モード(SU3)に移行させる場合も上記と同様の処理を行なうが、ホームゲートウェイ40の切替指示部47は、宅内電力分配器20に対して共有受電モード(SU3)に対応したスイッチ接続方向を宅内電力分配器20に指示する。また、取引装置80の状態移行判断部85は、現在の合計消費余剰電力から、選択した設置場所識別情報に対応して記憶部82に記憶されている計測データ内の蓄電電力Psを減算して新たな合計消費余剰電力を算出する。
上記のように、地域内の各家の宅内電力分配器20の状態を監視することによって、地域蓄電池15を活用することができる。
[2.4.2 動作例2]
動作例1のように、電力の使用量と供給量の総量が一致するようにバランスをとるように調整が行なわれ、いくつかの住宅において共有送電モード(SO4)となっており、またいくつかの住宅において、共有充電モード(SU3)または共有受電モード(SU4)となっている。ここで、合計供給余剰電力が増加した場合、取引装置80は、共有送電モード(SO4)に移行した住宅を廃棄モード(SO2)に移行させる。この状態では電力の無駄が発生している。
そこで、取引装置80は、地域蓄電池15のSCOが1より小さい場合は、地域電力分配器30を共有受電モード(SU3)に移行させる。
取引装置80の状態移行判断部85は、上述した動作例2のように、地域における合計供給余剰電力が、当該地域の合計消費余剰電力を上回る場合は、商用受電モード(SU2)で受電している住宅を共有受電モード(SU3)または共有充電モード(SU4)に移行させる。しかし、移行が終了してもなお、合計供給余剰電力が、当該地域の合計消費余剰電力を上回る場合、状態移行判断部85は、地域設備の設置場所識別情報により特定される計測データを読み出し、式(3)により残存容量SOCを算出する。ただし、定格容量Pmaxには、地域蓄電池15の定格容量Pmaxを用いる。状態移行判断部85は、残存容量SOCが1より小さい場合、地域設備の設置場所識別情報及び時刻と、共有受電モード(SU3)を設定した状態データを記憶部82に書き込む。
続いて制御指示部86は、地域ゲートウェイ50に、共有受電モード(SU3)への移行指示を送信する。地域ゲートウェイ50の切替指示部47aは、地域電力分配器30に対して共有受電モード(SU3)への移行を指示する。地域電力分配器30において、DC/AC33aは、共有低圧線から供給された交流電力を直流電力に変換し、DC/DC32は、DC/AC33aから出力された直流電力の電圧を変換し、地域蓄電池15は、DC/DC2により電圧が変換された直流電力を蓄電する。地域ゲートウェイ50の状態通知部46aは、共有受電モード(SU3)を設定した状態データをデータセンタ装置70へ送信し、データセンタ装置70の処理部73は、受信した状態データを記憶部72に書き込む。
その後、地域内電力融通システムにおいて、地域の合計供給余剰電力が、当該地域の合計消費余剰電力を下回り、余剰電力の供給が不足する場合、動作例1のように、取引装置80の状態移行判断部85は、共有受電モード(SU3)または共有充電モード(SU4)の住宅を商用受電モード(SU2)の状態に移行させる。そして、状態移行判断部85は、商用受電モード(SU2)の状態に移行する家が所定数より増加した場合、地域蓄電池15を共有送電モード(SO4’)の状態に移行させると判断する。制御指示部86は、地域ゲートウェイ50に、共有送電モード(SO4’)への移行指示を送信する。地域ゲートウェイ50の切替指示部47aは、地域電力分配器30に対して共有送電モード(SO4’)への移行を指示する。地域電力分配器30において、地域蓄電池15に蓄電されている電力がDC/DC32に出力され、DC/DC32は、入力された直流電力を所定の電圧に変換して出力する。DC/AC33は、DC/DC32から出力された直流電力を交流電力に変換し、共有低圧線に送電する。
地域ゲートウェイ50の状態通知部46aは、共有送電モード(SO4’)を設定した状態データをデータセンタ装置70へ送信し、データセンタ装置70の処理部73は、受信した状態データを記憶部72に書き込む。
[2.4.3 動作例3]
動作例1と同様に、昼間、ある住宅において、充電中モード(SO1)の状態、すなわち、太陽電池11が発電している状態、かつ、蓄電池12の残存容量SOCが1以下の状態で、蓄電池12を充電している。そして、残存容量SOCが1になった時点で逆潮流が可能であれば逆潮流モード(SO3)の状態に移行する。
つまり、ホームゲートウェイ40の状態判断部45は、充電中モード(SO1)において宅内電力分配器20から受信した計測データから、電力過剰状態、かつ、残存容量SOCが1であることを検出する。状態判断部45は、逆潮流が可能である場合、逆潮流モード(SO3)であると判断する。逆潮流が可能か否かの情報は、例えば、予め記憶部42に記憶さている逆潮流が可能な日時を示す情報を参照することによって、取引装置80へ問い合わせることによって、あるいは、取引装置80から自律的に送信される通知によって得ることができる。状態通知部46は、逆潮流モード(SO3)を設定した状態データをデータセンタ装置70へ送信し、データセンタ装置70の処理部73は、受信した状態データを記憶部72に書き込む。
ホームゲートウェイ40の切替指示部47は、逆潮流モード(SO3)に対応したスイッチ接続方向を宅内電力分配器20に指示する。宅内電力分配器20のスイッチ35〜39は、ホームゲートウェイ40に指示された切替方向に切替える。この切替えにより、宅内電力分配器20においては、太陽電池11により発電された直流電力が整流器23を介してDC/DC31に出力され、DC/DC31は、入力された直流電力を所定の電圧に変換して出力する。DC/AC34は、DC/DC31から出力された直流電力の一部を交流電力に変換し、電力負荷に供給する。また、DC/AC33は、DC/DC31から出力された直流電力のうち電力負荷に消費されなかった直流の電力を交流電力に変換し、商用低圧線により送電する。
逆潮流モード(SO3)への移行後、例えば、取引装置80が記憶部82に記憶さている逆潮流が不可である日時になったことを検出する、あるいは、電力会社の装置から通知を受信するなどして、何らかの原因によって逆潮流が不可の状態になったことを検出した場合、共有送電モード(SO4)の状態に移行させる。しかし、逆潮流モード(SO3)から共有送電モード(SO4)への状態移行が一斉に起こると、共有低圧線の電圧と周波数を安定に保てなくなる。このような状態を回避するために、取引装置80は、逆潮流が不可のために一斉に動作が変化するような状態が発生したことを検出した場合、共有送電モード(SO4)への移行を禁止し、逆潮流モード(SO3)で動作している住宅の宅内電力分配器20を一旦廃棄モード(SO2)に移行させ、商用受電モード(SU2)で動作している住宅の宅内電力分配器20を順次共有受電モード(SU3)または共有充電モード(SU4)に移行させながら、先ほど廃棄モード(SO2)に移行させた住宅の宅内電力分配器20を順次共有送電モード(SO4)に移行させてバランスをとる制御を行う。
このように、取引装置80は、電力線の状態を正常に保つために適切に動作の移行の制御を行う。
なお、逆潮流モード(SO3)から廃棄モード(SO2)への移行、商用受電モード(SU2)から共有受電モード(SU3)または共有充電モード(SU4)への移行、廃棄モード(SO2)から共有送電モード(SO4)への移行の動作は、動作例1に記載した共有受電モード(SU3)から商用受電モード(SU2)への移行を行なう場合と同様である。ただし、合計消費余剰電力の算出は行なわない。
具体的には、状態移行判断部85は、記憶部82に記憶されている状態データから移行元動作モードに対応付けられている住宅の設置場所識別情報を選択し、選択した設置場所識別情報及び時刻と、移行先動作モードを設定した状態データを記憶部82に書き込む。続いて制御指示部86は、選択した設置場所識別情報により特定される住宅のホームゲートウェイ40に、移行先動作モードへの移行指示を送信する。ホームゲートウェイ40の切替指示部47は、移行先動作モードに対応したスイッチ35〜39の接続方向を記憶部42から読み出して宅内電力分配器20に指示し、宅内電力分配器20のスイッチ35〜39は、指示された切替方向に切替える。ホームゲートウェイ40の状態通知部46は、移行先動作モードを設定した状態データをデータセンタ装置70へ送信し、データセンタ装置70の処理部73は、受信した状態データを記憶部72に書き込む。
なお、廃棄モード(SO2)の場合、宅内電力分配器20においては、太陽電池11により発電された直流電力が整流器23を介してDC/DC31に出力され、DC/DC31は、入力された直流電力を所定の電圧に変換して出力する。DC/AC34は、DC/DC31から出力された直流電力の一部を交流電力に変換し、電力負荷に供給する。DC/DC31から出力された直流電力のうち電力負荷に消費されなかった直流の電力は廃棄される。
以上3つの動作例では、固定レートでの状態遷移を示しているが、取引装置80の記憶部82に記憶されている各住宅の計測データ及び状態データから、各住宅が各動作モードにおいて受電した商用電力または共有電力の電力量、あるいは、電力会社へ売電または共有電力として売電した電力量を得ることができる。課金部88は、記憶部82から課金対象期間において動作モードが共有受電モード(SU3)、共有充電モード(SU4)であるときの各住宅の受電量を取得し、電力量から商用受電価格である基準価格を算出する所定の算出式により、取得した受電量と同じ電力量の商用電力を受電した場合の基準価格を算出する。課金部88は、この算出した基準価格に共有受電モード(SU3)及び共有充電モード(SU4)の購入レート=0.2を乗算し、各住宅の共有電力の購入価格を算出する。
さらに、課金部88は、記憶部82から課金対象期間において動作モードが共有送電モード(SO4)であるときの各住宅の送電量を取得し、同様の算出式により、取得した送電量と同じ電力量の商用電力を受電した場合の基準価格を算出し、この算出した基準価格に共有送電モード(SO4)の販売レート=0.2を乗算し、各住宅の共有電力の販売価格を算出する。
課金部88は、各住宅について、共有電力の購入価格から共有電力の販売価格を減算した価格によって課金価格を算出して課金データを作成し、記憶部82に書き込む。電力プロバイダは、この課金データに基づいて各住宅に請求を行なう。
地域設備に対する課金データについても同様に算出することができる。
つまり、取引装置80の課金部88は、記憶部82から課金対象期間において動作モードが共有充電モード(SU4’)であるときの地域設備の受電量を取得し、電力量から商用受電価格である基準価格を算出する所定の算出式により、取得した受電量と同じ電力量の商用電力を受電した場合の基準価格を算出する。課金部88は、この算出した基準価格に共有充電モード(SU4’)の購入レート=0.2を乗算し、共有電力の購入価格を算出する。
さらに、課金部88は、記憶部82から課金対象期間において動作モードが共有送電モード(SO4)であるときの地域設備の送電量を取得し、同様の算出式により、取得した送電量と同じ電力量の商用電力を受電した場合の基準価格を算出し、この算出した基準価格に共有送電モード(SO4)の販売レート=0.2を乗算し、共有電力の販売価格を算出する。
課金部88は、地域設備についての共有電力の購入価格から共有電力の販売価格を減算した価格によって課金価格を算出して課金データを作成し、記憶部82に書き込む。電力プロバイダは、この課金データに基づいて地域設備の管理者に請求を行なう。
また、取引装置80の記憶部82に記憶されている計測結果通知データ及び状態データから、各住宅の商用電力の取引についても得ることができる。そこで、さらに、取引装置80において商用電力の取引についての課金データも生成し、共有電力の課金と併せて商用電力の取引についての課金も同時に行うことができる。電力プロバイダは、各家の個別支払いに代わって、電力会社との取引も行う。
商用電力の課金データは以下のように生成する。課金部88は、記憶部82から課金対象期間において動作モードが商用受電モード(SU2)であるときの各住宅の受電量を取得し、電力量から上記と同様の算出式により、取得した受電量についての基準価格を算出し、各住宅の商用電力の購入価格とする。さらに、課金部88は、記憶部82から課金対象期間において動作モードが逆潮流モード(SO3)であるときの各住宅の送電量を取得し、上記と同様の算出式により、取得した送電量と同じ電力量の商用電力を受電した場合の基準価格を算出し、この算出した基準価格に逆潮流モード(SO3)の販売レート=2を乗算し、各住宅の電力会社への販売価格を算出する。そして、各住宅について、商用電力の購入価格から販売価格を減算した価格によって課金価格を算出して課金データを作成し、記憶部82に書き込む。
[2.4.4 動作例4:リクエスト充電]
現在、地域内において余剰電力が発生しており、宅内電力分配器20が共有受電モード(SU3)で動作している住宅がある。この住宅において、電気自動車の急速充電を行いたいため、リクエスト充電を要求する場合についての動作を説明する。
ホームゲートウェイ40のリクエスト充電要求部48は、電気自動車に備えられたコンピュータ装置などから電気自動車の急速充電要求及び要求電力量を受信すると、設置場所識別情報及び要求電力量を設定したリクエスト充電要求を取引装置80に送信する。
取引装置80の状態移行判断部85は、受信したリクエスト充電要求に設定されている要求電力量と、動作例1と同様に取得した合計供給余剰電力とを比較する。合計供給余剰電力の方が多い場合は残存容量SOCが100%であり、図12に示すようにこのときの販売レート(電力レートr)は0.3である。
取引装置80は、ランダムに、または、予め定められたルール(例えば、販売による利益が電力クラスタ内の各住宅でなるべく均等にする等)に従って共有受電モード(SU3)の住宅を何邸かをこの動作モードからはずした上で、共有送電モード(SO4)の住宅を何邸かリクエスト送電モード(SO5)に、リクエスト充電要求を送信した住宅の宅内電力分配器20をリクエスト充電モード(SU5)に変更し、リクエストに答えるように需給のバランスをとる。
具体的には、取引装置80の状態移行判断部85は、記憶部82から共有受電モード(SU3)と対応付けられている設置場所識別情報を読み出し、読み出した設置場所識別情報により特定される住宅の中から選択した住宅について、商用受電モード(SU2)への移行を指示する。選択は、ランダムに選択する、予め記憶部82に設置場所識別情報に対応して記憶されている優先順に選択する、あるいは、計測データから得られる所定の値に基づいて選択するなど、任意とすることができる。このとき、例えば、共有電力を受電している電力量の合計が、リクエスト充電の要求電力量に達するまで住宅を選択する。また、移行の手順は、上述の動作例と同様である。
さらに、状態移行判断部85は、共有送電モード(SO4)と対応付けられている設置場所識別情報を記憶部82から読み出し、読み出した設置場所識別情報により特定される住宅の中から選択した住宅について、リクエスト送電モード(SO5)に移行させ、リクエスト充電要求の送信元の住宅をリクエスト充電モード(SU5)に移行させる。また、レート通知部87は、これらの住宅へ販売レートを通知する。状態移行判断部85は、記憶部82及びデータセンタ装置70の記憶部72に、リクエスト送電モード(SO5)、リクエスト充電モード(SU5)の販売レートを時刻と対応付けて書き込む。
リクエスト送電モード(SO5)において、宅内電力分配器20は、太陽電池11により発電された直流電力が整流器23を介してDC/DC31に出力され、DC/DC31は、入力された直流電力を所定の電圧に変換して出力する。DC/AC34は、DC/DC31から出力された直流電力の一部を交流電力に変換し、電力負荷に供給する。また、DC/AC33は、DC/DC31から出力された直流電力のうち電力負荷に消費されなかった直流電力を交流電力に変換し、DC/DC33により交流電力に変換された電力は共有低圧線に送電される。
また、リクエスト充電モード(SU5)において、宅内電力分配器20は、共有低圧線から受電した交流電力を、電気自動車へ供給する。
この状態で、リクエスト充電を要求する住宅が増えた場合、あるいは、天候が悪化した場合、取引装置80は、まだ共有受電モード(SU3)である住宅を順次商用受電モード(SU2)に切替えていく。この順序は、ランダムに選択していく、予め記憶部82に設置場所識別情報に対応して記憶されている優先順に選択していく、あるいは、計測データから得られる所定の値に基づいて選択していくなど、任意とすることができる。
さらに、この状態でも送電電力量が不足する場合は、取引装置80は、さらに多くの送電側をリクエスト送電モード(SO5)に切替えていく。つまり、取引装置80は、リクエスト充電要求に設定されている要求電力量が、動作例1に記載したように取得した合計供給余剰電力よりも大きい場合、送電電力が不足すると判断する。
取引装置80の状態移行判断部85は、リクエスト送電モード(SO5)以外の動作モードと対応付けられている住宅の設置場所識別情報を記憶部82から読み出し、読み出した設置場所識別情報により特定される計測データによって残存容量SOCを算出する。そして、図12に示す蓄電池12の残存容量SOCと販売レートの関係に従って販売レートを得る。同様に、状態移行判断部85は、地域設備の設置場所識別情報により特定される計測データによって、地域蓄電池15の残存容量SOCを算出する。そして、図13に示す地域蓄電池15の残存容量SOCと販売レートの関係に従って、算出した地域蓄電池15の残存容量SOCに対応した販売レートを得る。なお、蓄電池12の残存容量SOC、地域蓄電池15の残存容量SOCを算出する際、式(3)におけるΣPdとして、計測データから得られる放電電力Pdの合計を用いてもよく、計測データから得られる放電電力Pdとリクエスト充電要求に設定されている要求電力量の合計を用いてもよい。状態移行判断部85は、販売レートが低い住宅または地域設備から順番にリクエスト送電モード(SO5)に移行させる。
宅内電力分配器20がリクエスト送電モード(SO5)に移行した場合、蓄電池12に蓄電されている電力がDC/DC32に出力され、DC/DC32は、入力された直流電力を所定の電圧に変換して出力する。なお、太陽電池11により発電された直流電力がある場合は、整流器23を介してDC/DC31に出力され、DC/DC31は、入力された直流電力を所定の電圧に変換して出力する。DC/AC34は、DC/DC32、DC/DC31から出力された直流電力の一部を交流電力に変換し、電力負荷に供給する。また、DC/AC33は、DC/DC32、DC/DC31から出力された直流電力のうち電力負荷に消費されなかった直流電力を交流電力に変換し、DC/DC33により交流に変換された電力は共有低圧線に送電される。
地域電力分配器30がリクエスト送電モード(SO5)に移行した場合、蓄電池15に蓄電されている電力がDC/DC32に出力され、DC/DC32は、入力された直流電力を所定の電圧に変換して出力する。DC/AC33aは、DC/DC32から出力された直流電力を交流電力に変換し共有低圧線に送電する。
リクエスト充電の要求元では、この時点で販売レートが上がる。新たな販売レートは、例えば、0.4となる。状態移行判断部85は、新たな販売レートを時刻と対応付けて記憶部82に書き込むとともに、データセンタ装置70の記憶部72にも書き込む。
なおもこの状態でリクエスト充電の要求が増えると、取引装置80は、上記と同様の処理により、さらに送電側または地域設備をリクエスト送電モード(SO5)に切替えていく。販売レートが低い住宅または地域設備からリクエスト送電モード(SO5)へ移行させているため、ここでは、販売レートはさらに上がることになる。状態移行判断部85は、販売レートが変わるたびに、記憶部82にその販売レート及び時刻を書き込むとともに、データセンタ装置70の記憶部72にも書き込む。
なお、取引装置80のレート通知部87は、リクエスト充電の要求元のホームゲートウェイ40に販売レートを通知し、ホームゲートウェイ40、または、ホームゲートウェイ40に接続されている電気自動車のコンピュータ装置に販売レートを表示させる。これによって、リクエスト充電をする際の参考になる。つまり、販売レートが0.3の場合は、余剰があるのでリクエスト充電をしてもよいと判断することができる。ただし、ユーザは、本当に緊急で必要な場合はレートが高くても充電を要求することになる。このような、運用をすれば、余剰電力が十分にある場合には電気自動車を充電することで、効果的に電力の無駄を減らすことが可能になる。
さらにリクエスト充電の要求が増えて販売レートが0.9まで上がり、さらにリクエスト充電の要求が増えた場合、取引装置80はその要求を受け付けない。
また、動作例1のように、地域における合計供給余剰電力が当該地域の合計消費余剰電力を上回り、商用受電モード(SU2)で受電している住宅を共有受電モード(SU3)または共有充電モード(SU4)に移行させる処理など他の処理の途中であっても、取引装置80は、リクエスト充電要求を受信した場合は、リクエスト充電要求受信後の当該動作例の処理を優先して行うようにしてもよい。
上記においては、蓄電池12の残存容量SOCに対応した販売レートを得ているが、予測危険度に対応した販売レートを得てもよい。取引装置80は、例えば、天候と危険係数の相関関係を記憶部82に記憶しておくとともに、取引装置80に明日の天候の情報を入力しておく。状態移行判断部85は、明日の天候に対応した危険係数を読み出し、各住宅の残存容量SOCと乗算して予測危険度を算出する。あるいは、取引装置80は、蓄電量の使用量と危険係数の相関関係と、各住宅の蓄電電力の使用実績とを記憶部82に記憶しておき、各住宅の蓄電電力の使用実績に対応した危険係数を読み出し、当該住宅の残存容量SOCと乗算して予測危険度を算出する。そして、記憶部82に記憶されている予測危険度と販売レートの関係から、各住宅について、算出した予測危険度に対応した販売レートを決定する。
図18は、上述した動作例における販売レートの推移について説明するための図である。図18(a)は、販売レートの推移を示し、図18(b)は、リクエスト充電が要求されている電力を示し、図18(c)は、供給可能予測電力を示す。
同図に示すように、リクエスト充電が要求されていないときには、地域内全体において、太陽電池11による発電によって余剰電力が発生している。そして、時刻t1において、リクエスト充電の要求が発生する。このときの要求充電量が、時刻t1における余剰電力より小さいため、販売レートは0.3である。
そして、時刻t2において、さらにリクエスト充電の要求が発生する。このときの要求充電量の合計が、時刻t2における余剰電力より小さいため、販売レートは0.3のままである。
時刻t3において、さらにリクエスト充電の要求が発生する。このときの要求充電量が、時刻t3における余剰電力より大きいため、地域内の蓄電池12、地域蓄電池15からの電力供給によって、太陽電池11のよる発電では不足している電力を補う。このとき、蓄電池12、地域蓄電池15の残存容量SOCに対応して販売レートは上昇する。
時刻t4において、さらにリクエスト充電の要求が発生する。時刻t3のときよりも低い残存容量SOCの住宅が選択されるため、販売レートはさらに上昇する。
時刻t5において、さらにリクエスト充電の要求が発生する。時刻t4のときよりも低い残存容量SOCの住宅が選択され、リクエスト充電用に供給可能な蓄電池12及び地域蓄電池15から提供可能な電力の容量は0となり、販売レートは上限の0.9となる。
時刻t6において、さらにリクエスト充電の要求が発生する。販売レートが上限に達しているため、この状態ではさらなるリクエスト充電は受け付けない。
時刻t7、t8において、順次リクエスト充電が完了し、リクエスト充電の供給可能予測電力は減少していく。しかし、太陽電池11によって発電された電気は、全てリクエスト充電に使用されるため、蓄電池12は蓄電されない。よって、販売レートは維持される。
時刻t9において、さらにリクエスト充電が完了し、リクエスト充電の要求電力は減少していく。時刻t9における要求電力量は、太陽電池11の発電量よりも小さいため、蓄電池12へ蓄電される。これにより残存容量SOCが上昇するため、販売レートは低下し、0.7となる。
以降、販売レート=0.7によって、新たなリクエスト充電が受付可能となる。
取引装置80の課金部88は、各住宅のリクエスト充電モード(SU5)における購入価格を以下のように算出する。つまり、課金部88は、記憶部82を参照して、リクエスト充電モード(SU5)における受電量を販売レートが変化するまでの期間毎に算出し、それぞれの期間について、当該期間の受電量から算出した基準価格に当該期間の販売レートを乗算した金額を求め、求めた金額を合算する処理を各住宅について行なう。
同様に、各住宅のリクエスト送電モード(SO5)における販売価格を以下のように算出する。つまり、課金部88は、記憶部82を参照して、リクエスト送電モード(SO5)における送電量を販売レートが変化するまでの期間毎に算出し、それぞれの期間について、当該期間の送電量から算出した基準価格に当該期間の販売レートを乗算した金額を求め、求めた金額を合算する処理を各住宅について行なう。
なお、地域設備についても同様に販売価格を算出することができる。取引装置80の課金部88は、記憶部82を参照して、リクエスト送電モード(SO5)における地域設備の送電量を販売レートが変化するまでの期間毎に算出し、それぞれの期間について、当該期間の送電量から算出した基準価格に当該期間の販売レートを乗算した金額を求め、求めた金額を合算する。
[2.4.5 動作例5:商用電力の購入レート低下]
商用電力が余り、購入レートが下がった場合、取引装置80は、共有受電モード(SU3)、共有充電モード(SU4)、または、リクエスト充電モード(SU5)の住宅を商用受電モード(SU2)に移行させる。これにより、購入レートが低い場合には、商用電力が供給される。例えば、夜間電力を利用する場合などが想定される。商用電力の電力料金が変動する場合には、このような運用も可能となる。
取引装置80の状態移行判断部85は、商用受電モード(SU2)における新たな購入レートが入力されると、共有受電モード(SU3)、共有充電モード(SU4)、または、リクエスト充電モード(SU5)における現在の購入レートのうち、商用受電モード(SU2)における新たな購入レートよりも高い購入レートに対応した状態を選択する。状態移行判断部85は、記憶部82に記憶されている状態データから選択した状態に対応付けられている住宅の設置場所識別情報を選択する。地域内電力融通システムは、選択した設置場所識別情報により特定される住宅を移行対象とし、移行先を商用受電モード(SU2)として、上述と同様に、動作モードの移行を行う。
[3. 第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、地域設備に住宅と同様に太陽電池11と、電力負荷を備える。地域設備の電力負荷は、例えば、防犯灯などである。
図19は、本実施形態の地域電力分配器30aの構成を示すブロック図である。地域電力分配器30aは、地域変電所の変圧器60と商用低圧線により接続されるとともに、地域変電所の同期調整器61と共有低圧線により接続される。同図に示すように、地域電力分配器30aは、図4に示す宅内電力分配器20と同様の構成となる。また、本実施形態の地域ゲートウェイ50の構成は、図6に示す宅内ゲートウェイ40と同様となる。
地域電力分配器30aの動作モードについても、図10に示す宅内電力分配器20と同様となる。ただし、地域電力分配器30aの動作モードに共有送電モード(SO4’)を追加し、第1の実施形態の動作例2と同様の動作をおこなってもよい。共有送電モード(SO4’)において、地域電力分配器30aのスイッチ35〜39は、宅内電力分配器20のリクエスト送電モード(SO5)の接続方向と同じである。また、電気自動車の急速充電を行わない場合には、リクエスト充電モード(SU5)を持たない。
[4. 第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、第2の実施形態の地域設備のうち、太陽電池11、電力負荷、または、商用低圧線の接続のうち1以上が備えられていない場合である。
太陽電池11が備えられていない場合、本実施形態の地域電力分配器は、図19に示す地域電力分配器30aの構成のうち、整流器23、DC/DC31を備えていない構成となる。そのため、計測点m1はなく、計測データには、発電電力Ppが含まれない。
また、電力負荷が備えられていない場合、本実施形態の地域電力分配器は、図19に示す地域電力分配器30aの構成のうち、DC/AC34及びスイッチ38を備えていない構成となる。そのため、計測点m3はなく、計測データには、消費電力Pcが含まれない。
また、商用低圧線との接続がない場合、本実施形態の地域電力分配器は、図19に示す地域電力分配器30aの構成のうちスイッチ39を備えず、共有低圧線はDC/AC33及びスイッチ38間の電力線に接続される。
図20は、本実施形態の地域電力分配器30の状態遷移を示す図である。本実施形態の地域電力分配器30の動作モードは、図10に示す第1の実施形態の宅内電力分配器20の動作モードのうち、一部の状態を持たない。
太陽電池11を備えていない場合、地域電力分配器30は、充電中モード(SO1)、廃棄モード(SO2)、逆潮流モード(SO3)を持たない。
電力負荷を備えていない場合、地域電力分配器30は、放電中モード(SU1)、商用受電モード(SU2)、共有受電モード(SU3)、リクエスト充電モード(SU5)を持たない。
商用低圧線との接続を備えていない場合、充電中モード(SO1)、廃棄モード(SO2)、共有送電モード(SO4)、共有受電モード(SU3)を持たない。
また、一部の住宅が太陽電池11、電力負荷、または、商用低圧線の接続のうち1以上を備えない構成とすることもできる。この場合、宅内電力分配器20は、本実施形態の地域電力分配器と同様の構成及び動作モードとなる。
[5.効果]
本実施形態によれば、地域内で電力の流れを制御し、地域内での電力売買を実現する。これにより、電力会社の逆潮流の受け入れ状況に応じて、地域内での電力取引を適切に実行することが可能となる。具体的には、太陽電池発電や風力発電等の自然エネルギーによる発電設備と、電力を保存する蓄電設備とを有する複数の建物と、蓄電設備を有する地域設備とにより構成される電力クラスタ内において電力を相互に融通し、電力クラスタ内での電力自給率を高める。さらには、電力取引に公平感を持たせるために、通常モードとリクエストモードで異なる価格体系を設け、かつ余剰電力の状態や蓄電池の残存容量に応じた価格設定を行うことが可能となる。従って、以下を実現することができる。
(1)分散している自然エネルギーの廃棄を減らすことができる。
(2)低価格の電力を地域内で利用できる。
(3)低価格の電力で電気自動車への充電ができる。
(4)需要の緊急性と供給状況に応じて価格が決定するので、電力の有効な使い方が促進される。
上述したように、本実施形態では、地域毎に電力の流れを制御し、電力会社による地域毎の逆潮流の受入状況が異なる場合であっても、地域内の住宅に設置された宅内電力分配器において計測した発電設備の発電量、蓄電池の蓄電量及び放電量、ならびに、電力負荷の消費電量の計測結果や、地域設備に設置された地域電力分配器において計測した蓄電池の蓄電量及び放電量などの計測結果に応じて宅内電力分配器や地域電力分配器の状態を切り替えるとともに、その状態に応じた電力レートを決定することができる。よって、一般住宅に設置された自然エネルギーを利用した発電電力を無駄なく社会全体の資源として利用し、供給者、需要者ともに納得できる料金を提供して、分散型のエネルギーシステムの普及に貢献する。よって、自然エネルギーの有効な利用を図ることができる。また、電力売買を行なう場合に、需要者側からの緊急度の高いリクエストにより、個別の需要家間での融通を行い、その価格を供給者側の住宅の蓄電池や地域設備の蓄電池の蓄電量などから決定することができる。
[6.その他]
なお、データセンタ装置70は、1つの地域(電力クラスタ)についての管理を行なってもよく、広域の複数の地域のデータを一括して管理してもよい。また、取引装置80は、1つの電力クラスタを単位として上記のような状態の監視制御と課金の管理を行う。つまり、取引装置80は、データセンタ装置70に記憶されるデータのうち、自装置が含まれる電力クラスタに関するデータのみを読み出し及び書き込みの対象とする。取引装置80は、複数の電力クラスタを管理しても良いが、電力クラスタ毎にレート設定や、優先順位の設定ルールもしくは、その他の状態遷移に係るルールの管理を個別に行う。
また、上記実施形態では、ホームゲートウェイ40において状態を切替え、宅内電力分配器20内の電力の流れを切り替えているが、宅内電力分配器20においてこの処理をおこなってもよい。この場合、ホームゲートウェイ40の記憶部42、更新部44、状態判断部45、切替指示部47を宅内電力分配器20に備える。
同様に、第2、第3の実施形態において、記憶部42、更新部44、状態判断部45、切替指示部47を地域ゲートウェイ50に備えず、地域電力分配器30aに備えてもよい。
また、上記実施形態では、ホームゲートウェイ40の切替指示部47が動作モードに従って宅内電力分配器20のスイッチ35〜39の接続を指示しているが、宅内電力分配器20に切替指示部47を設け、ホームゲートウェイ40から動作モードを受信し、宅内電力分配器20においてスイッチ35〜39の接続先を決定するようにしてもよい。
同様に、第2、第3の実施形態において、地域電力分配器30aに切替指示部47を設け、地域ゲートウェイ50から動作モードを受信し、地域電力分配器30aにおいてスイッチ35〜39の接続先を決定するようにしてもよい。
上述のホームゲートウェイ40、地域ゲートウェイ50、データセンタ装置70、及び、取引装置80は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、ホームゲートウェイ40の処理部43、地域ゲートウェイ50の処理部43a、データセンタ装置70の処理部73、及び、取引装置80の処理部83の動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいうコンピュータシステムとは、CPU及び各種メモリやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
11…太陽電池(宅内発電設備)
12…蓄電池(宅内蓄電設備)
15…地域蓄電池(地域蓄電設備)
20…宅内電力分配器(宅内電力分配装置)
21、21a…計測部(第1計測部、第2計測部)
22、22a…通信インタフェース部
23…整流器
30、30a…地域電力分配器(地域電力分配装置)
31、32…直流電圧変換器(DC/DC)(第2切替部)
33、33a、34…直流交流変換器(DC/AC)(第2切替部)
35、36、37、38、39…スイッチ(第1切替部)
40…ホームゲートウェイ
41…通信部
42…記憶部
43、43a…処理部
44、44a…更新部
45…状態判断部
46、46a…状態通知部
47、47a…切替指示部
48…リクエスト充電要求部
50…地域ゲートウェイ
60…変圧器
61…同期調整器
70…データセンタ装置
71…通信部
72…記憶部
73…処理部
80…取引装置
81…通信部
82…記憶部
83…処理部
84…更新監視部
85…状態移行判断部
86…制御指示部
87…レート通知部
88…課金部

Claims (8)

  1. 地域内の住宅及び地域設備の電力取引を管理する取引装置と、前記住宅のそれぞれに設置された宅内発電設備、宅内蓄電設備及び宅内電力分配装置と、前記地域設備として設置された地域蓄電設備及び地域電力分配装置とを備える地域内電力融通システムであって、
    前記宅内電力分配装置は、
    該宅内電力分配装置が設置されている前記住宅において前記宅内発電設備が発電した電力と、前記宅内蓄電設備に蓄電または前記宅内蓄電設備が放電する電力と、商用低圧線を介して電力会社から受電または前記電力会社へ逆潮流する電力と、共有低圧線を介して他の住宅または前記地域設備から受電あるいは他の住宅または前記地域設備へ送電する電力と、電力負荷へ供給される電力との流れを切替える第1切替部と、
    前記宅内発電設備の発電電力、前記宅内蓄電設備の蓄電電力または放電電力、電力負荷の消費電力を計測する第1計測部とを備え、
    前記地域電力分配装置は、
    前記共有低圧線を介して受電した電力の前記地域蓄電設備への蓄電における電力の流れまたは前記地域蓄電設備が蓄電した電力の前記共有低圧線を介した送電における電力の流れを切替える第2切替部と、
    前記地域蓄電設備の蓄電電力または放電電力を計測する第2計測部とを備え、
    前記取引装置は、
    前記住宅の宅内電力分配装置が備える前記第1計測部による計測結果及び前記地域設備の前記地域電力分配装置が備える前記第2計測部による計測結果に基づいて、電力の流れを変更する対象と、変更後の電力の流れとを決定する状態移行判断部と、
    前記状態移行判断部による決定に従って、前記変更後の電力の流れを、前記変更する対象として決定された住宅の前記宅内電力分配装置または前記地域設備の前記地域電力分配装置に指示する制御指示部とを備え、
    前記第1切替部及び前記第2切替部は、前記制御指示部からの前記指示に従って電力の流れを切替える、
    ことを特徴とする地域内電力融通システム。
  2. 前記宅内電力分配装置は、前記第1計測部による計測結果に基づいて該宅内電力分配装置における電力の流れを決定する状態判断部を備え、
    前記第1切替部は、前記状態判断部が決定した電力の流れに従って電力の流れを切替え、
    前記状態移行判断部は、さらに、前記住宅に設置された前記宅内電力分配装置における現在の電力の流れに基づいて、電力の流れを変更する対象と、変更後の電力の流れとを決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の地域内電力融通システム。
  3. 前記状態移行判断部は、前記商用低圧線を介して取引する電力、または、前記共有低圧線を介して取引する電力の取引金額を算出するためのレートを、前記電力の流れに基づいて決定する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の地域内電力融通システム。
  4. 前記状態移行判断部は、前記第1計測部による計測結果に基づいて、前記住宅において前記宅内発電設備が発電した電力のうち当該住宅の前記宅内蓄電設備への蓄電及び電力負荷への供給に用いられなかった余剰電力があると判断した場合、前記共有低圧線を介して前記余剰電力を送電するよう当該住宅の前記宅内電力分配装置における電力の流れを決定し、前記共有低圧線を介して前記住宅から送電される余剰電力を前記地域蓄電設備に蓄電するよう前記地域設備の前記地域電力分配装置における電力の流れを決定する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の地域内電力融通システム。
  5. 前記状態移行判断部は、前記余剰電力が減少した場合、前記地域設備の前記地域電力分配装置において、前記地域蓄電設備の蓄電電力を共有低圧線を介して送電するよう電力の流れを決定する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の地域内電力融通システム。
  6. 前記状態移行判断部は、前記住宅における前記電力負荷への急速充電の要求を受信した場合、前記共有低圧線を介して前記電力を受電するように、要求した前記急速充電を行う前記住宅の前記宅内電力分配装置における電力の流れを決定し、前記地域設備の前記地域電力分配装置において、前記地域蓄電設備の蓄電電力を、要求した前記急速充電を行う前記住宅の前記宅内電力分配装置へ前記共有低圧線を介して送電するよう電力の流れを決定する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の地域内電力融通システム。
  7. 前記状態移行判断部は、前記第1計測部による前記計測結果に基づいて前記宅内蓄電設備の残存容量を得るとともに、前記第2計測部による前記計測結果に基づいて前記地域蓄電設備の残存容量を得、前記宅内蓄電設備の残存容量に対応した、取引金額を算出するためのレートと、前記地域蓄電設備の残存容量に対応した、取引金額を算出するためのレートとの中から最も低いレートを選択し、
    選択された前記レートが前記宅内蓄電設備の残存容量に対応している場合、当該宅内蓄電設備が設置されている前記住宅の前記宅内電力分配装置において、前記宅内蓄電設備の蓄電電力を、要求した前記急速充電を行う前記住宅の前記宅内電力分配装置へ前記共有低圧線を介して送電するよう電力の流れを決定し、
    選択された前記レートが前記地域蓄電設備の残存容量に対応している場合、当該地域蓄電設備が設置されている前記地域設備の前記地域電力分配装置において、前記地域蓄電設備の蓄電電力を、要求した前記急速充電を行う前記住宅の前記宅内電力分配装置へ前記共有低圧線を介して送電するよう電力の流れを決定する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の地域内電力融通システム。
  8. 前記地域蓄電設備の残存容量と前記宅内蓄電設備の残存容量とが同じ場合、前記地域設備の前記地域蓄電設備における前記残存容量に対応したレートは、前記住宅の前記宅内蓄電設備における残存容量に対応したレートよりも低い、
    ことを特徴とする請求項7に記載の地域内電力融通システム。
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