JP2012060355A - 振動片、振動子、振動デバイスおよび電子機器 - Google Patents

振動片、振動子、振動デバイスおよび電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた振動特性を発揮することのできる振動片を提供すること、また、この振動片を備える信頼性に優れた振動子、振動デバイスおよび電子機器を提供すること。
【解決手段】振動片2は、基部27と、基部27からY軸方向に延出し、X軸方向に複数並んで設けられた振動腕28、29、30と、振動腕28、29、30に設けられ、振動腕28、29、30をZ軸方向に屈曲振動させる圧電体素子22、2324とを有している。また、各振動腕28、29、30は、屈曲振動により圧縮または伸長する第1の面281、291、301と、第1の面281、291、301が圧縮したときに伸長し、伸長したときに圧縮する第2の面282、292、302とを有している。また、振動腕28、29は、第1の面281、291側に圧電体素子22、23が設けられており、振動腕30は、第2の面302側に圧電体素子24が設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、振動片、振動子、振動デバイスおよび電子機器に関するものである。
水晶発振器等の振動デバイスとしては、複数の振動腕を備える音叉型の振動片を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、特許文献1に記載の振動片は、基部と、この基部から互いに平行となるように延出する3つの振動腕と、各振動腕上に下部電極膜、圧電体膜および上部電極膜がこの順で成膜されて構成された圧電体素子とを有する。このような振動片において、各圧電体素子は、下部電極膜と上部電極膜との間に電界が印加されることにより、圧電体層を伸縮させ、振動腕を基部の厚さ方向(いわゆる面外方向)に屈曲振動させる。この際、隣り合う2つの振動腕が互いに反対方向に屈曲振動する。すなわち、両端部に位置する2つの振動腕(端部振動腕)が厚さ方向の一方側に屈曲すると、中央部に位置する1つの振動腕(中央部振動腕)が厚さ方向の他方側に屈曲し、2つの端部振動腕が厚さ方向の他方側に屈曲すると、中央部振動腕が厚さ方向の一方側に屈曲する。これにより、振動漏れを抑制して振動特性の向上を図っている。
特開2009−5022号公報
しかしながら、このような特許文献1に記載の振動片では、3つの振動腕の同じ面(上面)に圧電体素子が設けられているため、次のような問題が生じる。すなわち、2つの端部振動腕の上部電極膜と中央部振動腕の下部電極膜とを接続する配線(以下第1配線)と、2つの端部振動腕の下部電極膜と中央部振動腕の上部電極膜とを接続する配線(以下第2配線)とがクロスしており、配線が非常に煩雑であった。この場合、第1配線と第2配線のクロス部分において、第1配線と第2配線との間に絶縁膜を設け両者を電気的に分離する必要があり、製造効率を悪くする原因となっていた。
また、特許文献1に記載の振動片では、3つの振動腕の同じ面(上面)に圧電体素子が設けられているため、次のような問題が生じる。すなわち、各振動腕の重心は、その厚さ方向のほぼ中央に位置しているが、3つの振動腕の同じ面(上面)に圧電体素子が設けられることにより、各振動腕の重心が上側(圧電体素子が形成されている面側)に向けて移動する。このように、全ての振動腕の重心が同じ方向にずれると、3つの振動腕の屈曲振動のバランスが崩れ、振動特性が低下する。
本発明の目的は、配線の簡略化、および振動バランスの改善による振動特性の向上の少なくとも1つを実現する振動片を提供すること、また、この振動片を備える信頼性に優れた振動子、振動デバイスおよび電子機器を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明の振動片は、第1の方向と該第1の方向に直交する第2の方向とを含む平面上に設けられた基部と、
前記基部から前記第1の方向に延出し、前記第2の方向に複数並んで設けられた振動腕と、
前記振動腕の各々に設けられ、前記振動腕を前記平面の法線方向に屈曲振動させる圧電体素子と、を有し、
前記振動腕の各々は、前記屈曲振動により圧縮または伸長する第1の面と、前記第1の面が圧縮したときに伸長し前記第1の面が伸長したときに圧縮する第2の面と、前記第1の面および前記第2の面を接続する側面と、を有し、
複数の前記振動腕は、互いに反対方向へ前記屈曲振動する少なくとも1本の第1の振動腕および少なくとも1本の第2の振動腕を有し、
前記第1の振動腕は、前記第1の面側に前記圧電体素子が設けられ、
前記第2の振動腕は、前記第2の面側に前記圧電体素子が設けられたことを特徴とする。
これにより、従来のように全ての圧電体素子が振動腕の一方の面側に配置されている場合と比較して、配線同士がクロスするのを回避できる。さらに、複数の振動腕全体の重心の第1の方向と第2の方向とを含む平面の法線方向へのずれを抑制することができる。したがって、各振動腕を前記法線方向にバランスよく屈曲振動させることができ、その結果、優れた振動特性を発揮することのできる振動片が得られる。
[適用例2]
本発明の振動片では、前記第1の振動腕と前記第2の振動腕とが前記第2の方向に交互に配置されたことを特徴とすることが好ましい。
これにより、隣り合う2つの振動腕により生じる漏れ振動を互いに相殺することができる。その結果、振動漏れを防止することができる。
[適用例3]
本発明の振動片では、前記圧電体素子の各々は、第1の電極層と、第2の電極層と、前記第1の電極層および前記第2の電極層の間に配置された圧電体層とを有し、
前記第1の振動腕は、前記第1の面上に前記第1の電極層が設けられ、
前記第2の振動腕は、前記第2の面上に前記第1の電極層が設けられたことを特徴とすることが好ましい。
これにより、各圧電体素子の第1の電極層を段差なく接続することができる。したがって、振動片の信頼性が向上する。また、振動腕自体が圧電性を有していなかったり、振動腕が圧電性を有していても、その分極軸や結晶軸の方向が屈曲振動に適していなかったりする場合でも、比較的簡単かつ効率的に、各振動腕に屈曲振動させることができる。また、振動腕の圧電性の有無、分極軸や結晶軸の方向を問わないので、各振動腕の材料の選択の幅が広がる。そのため、所望の振動特性を有する振動片を比較的簡単に実現することができる。
[適用例4]
本発明の振動片では、前記第1の振動腕および前記第2の振動腕の少なくとも一方に設けられた前記第2の電極層は、前記振動腕の前記側面を経て、前記第1の電極層が設けられた面とは反対側の面に引き出されたことを特徴とすることが好ましい。
これにより、第2の電極層の基部への電気的な引き出しを簡単に行うことができる。
[適用例5]
本発明の振動片では、前記基部には、第1の接続電極と第2の接続電極とが設けられ、
前記第1の接続電極は、複数の前記振動腕に設けられた前記第1の電極層の各々に接続され、
前記第2の接続電極は、複数の前記振動腕に設けられた前記第2の電極層の各々に接続されたことを特徴とすることが好ましい。
これにより、第1の電極層および第2の電極層を基部に引き出すことができる。
[適用例6]
本発明の振動片では、前記圧電体層は、少なくとも前記第2の接続電極の形成領域にまで設けられ、且つ、平面視で前記第2の接続電極と重なり合うことを特徴とすることが好ましい。
これにより、第1の電極層の基部に引き出された部分と、第2の電極層の基部に引き出された部分とを圧電体層によって絶縁することができる。
[適用例7]
本発明の振動子は、本発明の振動片と、
前記振動片を収納したパッケージと、を備えたことを特徴とする。
これにより、信頼性に優れた振動子を提供することができる。
[適用例8]
本発明の振動デバイスでは、本発明の振動片と、
前記振動片に接続された発振回路と、を備えたことを特徴とする。
これにより、信頼性に優れた発振器等の振動デバイスを提供することができる。
[適用例9]
本発明の電子機器は、本発明の振動片を備えたことを特徴とする。
これにより、信頼性に優れた携帯電話、パーソナルコンピューター、デジタルカメラ等の電子機器を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る振動子を示す断面図である。 図1に示す振動子を示す上面図である。 図1に示す振動子を示す下面図である。 図2中のA−A線断面図である。 図1に示す振動子を示す上面図である。 図2に示す振動片の動作を説明するための斜視図である。 従来の振動片に対する有効な効果を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態に係る振動片を説明するための断面図である。 本発明の第3実施形態に係る振動片を説明するための断面図である。 本発明の振動片を備える電子機器(ノート型パーソナルコンピュータ)である。 本発明の振動片を備える電子機器(携帯電話機)である。 本発明の振動片を備える電子機器(ディジタルスチルカメラ)である。
以下、本発明の振動片、振動子、振動デバイスおよび電子機器を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る振動子を示す断面図、図2は、図1に示す振動子を示す上面図、図3は、図1に示す振動子を示す下面図、図4は、図2中のA−A線断面図、図5は、図1に示す振動子を示す上面図、図6は、図2に示す振動片の動作を説明するための斜視図、図7は、従来の振動片に対する有効な効果を説明するための断面図である。
なお、各図では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示している。また、以下では、Y軸に平行な方向(第1の方向)をY軸方向、X軸に平行な方向(第2の方向)を「X軸方向」、Z軸に平行な方向(第1の方向と第2の方向とを含む平面の法線方向)をZ軸方向と言う。また、以下の説明では、説明の便宜上、図1中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。また、図1では、説明の便宜上、振動基板21上に形成された複数の圧電体素子や複数の配線層については、図示を省略している。
図1に示す振動子1は、振動片2と、この振動片2を収納するパッケージ3とを有する。
以下、振動子1を構成する各部を順次詳細に説明する。
(振動片)
まず、振動片2について説明する。
振動片2は、例えば、図2に示すような3脚音叉型の振動片である。この振動片2は、振動基板21と、この振動基板21上に設けられた圧電体素子22、23、24および第1の配線層51、第2の配線層52、第3の配線層53、第4の配線層54、絶縁層55とを有している。
振動基板21は、基部27と、3つの振動腕28、29、30とを有している。
振動基板21の構成材料としては、所望の振動特性を発揮することができるものであれば、特に限定されず、各種圧電体材料および各種非圧電体材料を用いることができる。
かかる圧電体材料としては、例えば、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、ホウ酸リチウム、チタン酸バリウム等が挙げられる。特に、振動基板21を構成する圧電体材料としては水晶(Xカット板、ATカット板、Zカット板等)が好ましい。水晶で振動基板21を構成すると、振動基板21の振動特性(特に周波数温度特性)を優れたものとすることができる。また、エッチングにより高い寸法精度で振動基板21を形成することができる。
また、かかる非圧電体材料としては、例えば、シリコン、石英等が挙げられる。特に、振動基板21を構成する非圧電体材料としてはシリコンが好ましい。シリコンで振動基板21を構成すると、振動基板21の振動特性を優れたものを比較的安価に実現することができる。また、基部27に集積回路を形成するなどして、振動片2と他の回路素子との一体化も容易である。また、エッチングにより高い寸法精度で振動基板21を形成することができる。
このような振動基板21において、基部27は、Z軸方向を厚さ方向とする略板状をなしている。また、図1および図3に示すように、基部27は、薄肉に形成された薄肉部271と、この薄肉部271よりも厚肉に形成された厚肉部272とを有し、これらがY軸方向に並んで設けられている。
また、薄肉部271は、後述する各振動腕28、29、30と等しい厚さとなるように形成されている。したがって、厚肉部272は、そのZ軸方向での厚さが各振動腕28、29、30のZ軸方向での厚さよりも大きい部分である。
このような薄肉部271および厚肉部272を形成することにより、振動腕28、29、30の厚さを薄くして振動腕28、29、30の振動特性を向上させるとともに、振動片2を製造する際のハンドリング性を優れたものとすることができる。
そして、基部27の薄肉部271の厚肉部272とは反対側には、3つの振動腕28、29、30が接続されている。
振動腕(第1の振動腕)28、29は、基部27のX軸方向での両端部に接続され、振動腕(第2の振動腕)30は、基部27のX軸方向での中央部に接続されている。3つの振動腕28、29、30は、互いに平行となるように基部27からそれぞれY軸方向に延出して設けられている。より具体的には、3つの振動腕28、29、30は、基部27からそれぞれY軸方向に延出するとともに、X軸方向に並んで設けられている。
振動腕28、29、30は、それぞれ、長手形状をなし、その基部27側の端部(基端部)が固定端となり、基部27と反対側の端部(先端部)が自由端となる。また、各振動腕28、29、30は、長手方向での全域に亘って幅が一定となっている。なお、各振動腕28、29、30は、幅の異なる部分を有していてもよい。
また、振動腕28、29、30は、互いに同じ長さとなるように形成されている。なお、振動腕28、29、30の長さは、各振動腕28、29、30の幅、厚さ等に応じて設定されるものであり、互いに異なっていてもよい。
なお、振動腕28、29、30の各先端部には、必要に応じて、基端部よりも横断面積が大きい質量部(ハンマーヘッド)を設けてもよい。この場合、振動片2をより小型なものとしたり、振動腕28、29、30の屈曲振動の周波数をより低めたりすることができる。また、振動腕28、29、30の各先端部には、周波数調整用の錘を形成してもよい。この場合、振動片2の各振動腕28、29、30に形成された錘を除去することにより、振動片2の周波数を所定の値に合わせ込むことができる。
図4に示すように、振動腕28には、圧電体素子22が設けられ、また、振動腕29には、圧電体素子23が設けられ、さらに、振動腕30には、圧電体素子24が設けられている。これにより、振動腕28、29、30自体が圧電性を有していなかったり、振動腕28、29、30が圧電性を有していても、その分極軸や結晶軸の方向がZ軸方向での屈曲振動に適していなかったりする場合でも、比較的簡単かつ効率的に、各振動腕28、29、30をZ軸方向に屈曲振動させることができる。また、振動腕28、29、30の圧電性の有無、分極軸や結晶軸の方向を問わないので、各振動腕28、29、30の材料の選択の幅が広がる。そのため、所望の振動特性を有する振動片2を比較的簡単に実現することができる。
圧電体素子22は、通電により伸縮して振動腕28をZ軸方向に屈曲振動させる機能を有する。また、圧電体素子23は、通電により伸縮して振動腕29をZ軸方向に屈曲振動させる機能を有する。また、圧電体素子24は、通電により伸縮して振動腕30をZ軸方向に屈曲振動させる機能を有する。
このような圧電体素子22は、図4に示すように、振動腕28上に、第1の電極層221、圧電体層(圧電薄膜)222、第2の電極層223がこの順で積層されて構成されている。同様に、圧電体素子23は、振動腕29上に、第1の電極層231、圧電体層232、第2の電極層233がこの順で積層されて構成されている。また、圧電体素子24は、振動腕30上に、第1の電極層241、圧電体層242、第2の電極層243がこの順で積層されて構成されている。
以下、各圧電体素子22、23、24を構成する各層を順次説明するが、圧電体素子23、24の各層の構成は互いにほぼ同様であるため、以下では、圧電体素子22、24を構成する各層について説明する。
(圧電体素子22)
まず、圧電体素子22の各層について説明する。
[第1の電極層]
図4に示すように、第1の電極層221は、振動腕28の上面281上に設けられている。また、第1の電極層221は、基部27上から振動腕28上にその延出方向(Y軸方向)に沿って設けられている。本実施形態では、振動腕28上において、第1の電極層221の長さは、振動腕28の長さよりも短くなっている。
また、本実施形態では、第1の電極層221の長さは、振動腕28の長さの2/3程度に設定されている。なお、第1の電極層221の長さは、振動腕28の長さの1/3〜1程度に設定することができる。
このような第1の電極層221は、金(Au)、金合金、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等の金属材料や、ITO、ZnO等の透明電極材料により形成することができる。
中でも、第1の電極層221の構成材料としては、金を主材料とする金属(金、金合金)、白金を用いるのが好ましく、金を主材料とする金属(特に金)を用いるのがより好ましい。
Auは、導電性に優れ(電気抵抗が小さく)、酸化に対する耐性に優れているため、電極材料として好適である。また、AuはPtに比しエッチングにより容易にパターニングすることができる。さらに、第1の電極層221を金または金合金で構成することにより、圧電体層222の配向性を高めることもできる。
また、第1の電極層221の平均厚さは、特に限定されないが、例えば、1〜300nm程度であるのが好ましく、10〜200nmであるのがより好ましい。これにより、第1の電極層221が圧電体素子22の駆動特性や振動腕28の振動特性に悪影響を与えるのを防止しつつ、前述したような第1の電極層221の導電性を優れたものとすることができる。
なお、例えば第1の電極層221を金で構成し、振動基板21を水晶で構成した場合、これらの密着性が低い。そのため、このような場合、第1の電極層221と振動基板21との間には、Ti、Cr等で構成された下地層を設けるのが好ましい。これにより、下地層と振動腕28との密着性、および、下地層と第1の電極層221との密着性をそれぞれ優れたものとすることができる。その結果、第1の電極層221が振動腕から剥離するのを防止し、振動片2の信頼性を優れたものとすることができる。
この下地層の平均厚さは、下地層が圧電体素子22の駆動特性や振動腕28の振動特性に悪影響を与えるのを防止しつつ、前述したような密着性を高める効果を発揮することができれば、特に限定されないが、例えば、1〜300nm程度であるのが好ましい。
[圧電体層]
圧電体層222は、第1の電極層221上に振動腕28の延出方向(Y軸方向)に沿って設けられている。
また、振動腕28の延出方向(Y軸方向)における圧電体層222の長さは、同方向(Y軸方向)における第1の電極層221の長さに略等しい。
これにより、圧電体層222のY軸方向の全域に亘って前述したように第1の電極層221の表面状態により圧電体層222の配向性を高めることができる。そのため、振動腕28の長手方向(Y軸方向)において圧電体層222を均質化することができる。
このような圧電体層222の構成材料(圧電体材料)としては、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、ニオブ酸カリウム(KNbO)、四ホウ酸リチウム(Li)、チタン酸バリウム(BaTiO)、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等が挙げられるが、AIN、ZnOを用いるのが好ましい。
中でも、圧電体層222の構成材料としては、ZnO、AlNを用いるのが好ましい。ZnO(酸化亜鉛)や窒化アルミニウム(AlN)は、c軸配向性に優れている。そのため、圧電体層222をZnOを主材料として構成することにより、振動片2のCI値を低減することができる。また、これらの材料は、反応性スパッタリング法により成膜することができる。
また、圧電体層222の平均厚さは、50〜3000nmであるのが好ましく、200〜2000nmであるのがより好ましい。これにより、圧電体層222が振動腕28の振動特性に悪影響を与えるのを防止しつつ、圧電体素子22の駆動特性を優れたものとすることができる。
[第2の電極層]
第2の電極層223は、圧電体層222上に振動腕28の延出方向(Y軸方向)に沿って設けられている。また、振動腕28の延出方向(Y軸方向)における第2の電極層223の長さは、圧電体層222の長さに略等しい。これにより、第2の電極層223と前述した第1の電極層221との間に生じる電界により、振動腕28の延出方向(Y軸方向)において圧電体層222の全域を伸縮させることができる。そのため、振動効率を高めることができる。
このような第2の電極層223は、金(Au)、金合金、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等の金属材料や、ITO、ZnO等の透明電極材料により形成することができる。特に、第2の電極層223の構成材料は、第1の電極層221と同様、金を主材料とする金属(金、金合金)、白金を用いるのが好ましく、金を主材料とする金属(特に金)を用いるのがより好ましい。
また、第2の電極層223の平均厚さは、特に限定されないが、例えば、1〜300nm程度であるのが好ましく、10〜200nmであるのがより好ましい。これにより、第2の電極層223が圧電体素子22の駆動特性や振動腕28の振動特性に悪影響を与えるのを防止しつつ、第2の電極層223の導電性を優れたものとすることができる。
なお、圧電体層222と第2の電極層223との間には、必要に応じて、SiO(酸化ケイ素)、AlN(窒化アルミ)等の絶縁体層を設けてもよい。この絶縁体層は、圧電体層222を保護するとともに、第1の電極層221と第2の電極層223との間の短絡を防止する機能を有する。また、この絶縁体層は、圧電体層222の上面のみを覆うように形成してもよいし、圧電体層222の上面および圧電体層222の側面(第1の電極層221に接する面以外の面)も覆うように形成してもよい。
この絶縁体層の平均厚さは、特に限定されないが、50〜500nmであるのが好ましい。かかる厚さが前記下限値未満であると、前述したような短絡を防止する効果が小さくなる傾向となり、一方、かかる厚さが前記上限値を超えると、圧電体素子22の特性に悪影響を与えるおそれがある。
このような圧電体素子22においては、第1の電極層221と第2の電極層223との間に電圧が印加されると、圧電体層222にZ軸方向の電界が生じる。この電界により、圧電体層222は、Y軸方向に伸張または収縮し、振動腕28をZ軸方向に屈曲振動させる。
同様に、圧電体素子23においては、第1の電極層231と第2の電極層233との間に電圧が印加されると、圧電体層232は、Y軸方向に伸張または収縮し、振動腕29をZ軸方向に屈曲振動させる。
(圧電体素子24)
次いで、圧電体素子24の各層について説明する。なお、前述した圧電体素子22の各層と同様の事項については、その説明を省略する。
[第1の電極層]
図4に示すように、第1の電極層241は、振動腕30の下面302上に設けられている。また、第1の電極層241は、基部27上から振動腕30上にその延出方向(Y軸方向)に沿って設けられている。なお、第1の電極層241の構成材料、長さ、平均厚さ等は、前述した第1の電極層221と同様であるため、その説明を省略する。
[圧電体層]
図4に示すように、圧電体層242は、環状(筒状)をなしており、振動腕30の先端部を除く部分の外周を覆いつつ(囲みつつ)、振動腕30の延出方向(Y軸方向)に沿って設けられている。
振動腕30の延出方向(Y軸方向)における圧電体層242の長さは、同方向における第1の電極層241の長さに略等しい。これにより、圧電体層242のY軸方向の全域に亘って前述したように第1の電極層241の表面状態により圧電体層242の配向性を高めることができる。そのため、振動腕30の長手方向(Y軸方向)において圧電体層242を均質化することができる。
圧電体層242は、前述したように、振動腕30の外周の一部を覆うように形成されているため、振動腕30の下面302側(第1の電極層241上)に位置する第1の部位242aと、振動腕30の上面301側に位置する第2の部位242bとを有している。このように、圧電体層242が第2の部位242bを有することにより、後述するように、圧電体層242を絶縁層55と段差なく簡単に接続することができる。
第1の部位242aの平均厚さは、特に限定されないが、圧電体層222の平均厚さとほぼ等しいことが好ましい。また、第2の部位242bの平均厚さは、特に限定されないが、その上面が、圧電体層222の上面と同一平面上に形成されるような厚さ、すなわち、第1の電極層221の平均厚さと圧電体層222の平均厚さの和とほぼ等しいのが好ましい。
圧電体層242の構成材料(圧電体材料)としては、圧電体層222と同様の材料を用いることができる。
[第2の電極層]
図4に示すように、第2の電極層243は、環状(筒状)をなしており、圧電体層242の外周を覆いつつ、振動腕30の延出方向(Y軸方向)に沿って設けられている。
また、振動腕30の延出方向(Y軸方向)における第2の電極層243の長さは、圧電体層242の長さに略等しい。これにより、第2の電極層243と前述した第1の電極層241との間に生じる電界により、振動腕30の延出方向(Y軸方向)において圧電体層242の第1の部位242aの全域を伸縮させることができる。そのため、振動効率を高めることができる。
第2の電極層243は、前述したように、圧電体層242の外周の一部を覆うように形成されているため、振動腕30の下面302側(圧電体層242の第1の部位242a上)に位置する第1の部位243aと、振動腕30の上面301側(圧電体層242の第2の部位242b上)に位置する第2の部位243bとを有している。このように、第2の電極層243が第2の部位243bを有することにより、後述するように、第2の電極層243を第2の配線層52と段差なく簡単に接続することができる。なお、図4では、圧電体層242および第2の電極層243の両方を環状に外周の一部を覆うように形成しているが、第2の電極層243のみを環状に外周の一部を覆うように形成しても良い。その場合、第2の電極層243と第2の配線層52との間に段差が生じてしまうが、段差部分をスロープ状にすれば段差の角度を緩和でき、配線パターンの断線を抑制できる。
第2の電極層243の構成材料や平均厚さは、前述した第2の電極層223と同様であるため、その説明を省略する。
このような構成の圧電体素子24においては、第1の電極層241と第2の電極層243との間に電圧が印加されると、圧電体層242の第1の部位242a(第1の電極層241と第2の電極層243の第1の部位243aとの間に位置する部位)にZ軸方向の電界が生じる。この電界により、圧電体層242の第1の部位242aは、Y軸方向に伸張または収縮し、振動腕30をZ軸方向に屈曲振動させる。
このように、圧電体素子24のうち、その伸縮によって振動腕30をY軸方向に屈曲振動させるのは、第1の電極層241と、第2の電極層243の第1の部位243aと、これらの間に位置する圧電体層242の第1の部位242aである。すなわち、図4中点線で囲まれた領域Sである。このことから、圧電体素子24は、振動腕30の下面(第2の面)302側に設けられていると言える。
以上、圧電体素子22、23、24の構成について詳細に説明した。
図2および5に示すように、基部27の上面27a上には、第1の配線層51と、第2の配線層52と、これら2つの配線層51、52の間に位置し、2つの配線層51、52を絶縁する絶縁層55とが積層してなる積層体が形成されている。また、図3に示すように、基部27の下面27bには、第3の配線層53が形成されている。また、基部27の側面27cには、第4の配線層54が形成されている。これら各層51〜55を設けることにより、後述するように、各圧電体素子22、23、24の第1の電極層221、231、241および第2の電極223、233、243の電気的な引き出しを簡単に行うことができる。
以下、各層の構成について順次詳細に説明する。
[第1の配線層]
図5は、振動片2を上面側から見た平面図であるが、第2の配線層52および絶縁層55の図示を省略している。同図に示すように、第1の配線層51は、基部27の上面27a上に形成されている。このような第1の配線層51は、互いに電気的に接続された配線部511および第1の接続電極512を有している。
配線部511は、振動腕28上に設けられた圧電体素子22の第1の電極層221と基部27の上面27aにて電気的に接続されているとともに、振動腕29上に設けられた圧電体素子23の第1の電極層231と上面27aにて電気的に接続されている。これにより、第1の電極層221、231は、配線部511を介して第1の接続電極512と電気的に接続される。
このような構成とすることにより、第1の配線層51を段差なく形成することができるとともに、第1の配線層51と第1の電極層221、231とを段差なく接続することができる。すなわち、第1の配線層51および第1の電極層221、231を平面的(同一平面上)に形成することができる。より具体的には、従来の振動片のようなコンタクトホールを形成することなく、第1の配線層51と第1の電極層221、231を接続することができる。そのため、第1の配線層51の途中や、第1の配線層51と第1の電極層221、231との境界部(繋ぎ目)での断線を効果的に防止でき、より確実かつ簡単にこれらを電気的に接続することができる。
第1の配線層51は、金(Au)、金合金、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、銅(Cu)、モリブデンン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等の金属材料やITO、ZnO等の透明電極材料により形成することができる。
また、第1の配線層51は、第1の電極層221、231と同時に一括形成することができる。
[絶縁層]
図2に示すように、絶縁層55は、第1の配線層51と第2の配線層52の間に位置しており、第1の配線層51と第2の配線層52とを絶縁する機能を有している。この絶縁層55は、第1の配線層51の第1の接続電極512を振動片2の外部に露出させつつ、配線部511の少なくとも一部(特に、第2の配線層52と交差する箇所を含む周辺)を覆うように上面27a上に形成されている。
絶縁層55は、基部27の上面27a上にて、振動腕28に設けられた圧電体素子22の圧電体層222と接続されていると共に、振動腕29に設けられた圧電体素子23の圧電体層232と接続されている。さらに、絶縁層55は、基部27の上面27a上にて、振動腕30に設けられた圧電体素子24の圧電体層242の第2の部位242bと接続されている。このような構成とすることにより、絶縁層55によって、第1の配線層51を前述のように覆い隠すことができ、第1の配線層51と第2の配線層52とをより確実に絶縁することができる。
絶縁層55は、その上面551が圧電体層222、232、242(第2の部位242b)の上面と同一平面上に位置している。これにより、絶縁層55と圧電体層222、232、242(第2の部位242b)との境界部に段差が生じず、絶縁層55の上面551に第2の配線層52を容易に形成することができる。
本実施形態では、絶縁層55は、各圧電体層222、232、242と同一の材料で一体的に形成されている。これにより、絶縁層55の形成が簡単となるとともに、前述したように、絶縁層55、圧電体層222、232、242(第2の部位242b)の上面を簡単に同一平面上に形成することができる。さらに、絶縁層55と各圧電体層222、232、242との境界部に段差等が生じるのを効果的に防止または抑制することができる。
なお、絶縁層55の構成材料としては、絶縁性を有していれば特に限定されず、例えば、樹脂材料等を用いてもよい。
[第2の配線層]
図2に示すように、第2の配線層52は、その全域が、絶縁層55の上面551上に形成されている。このような第2の配線層52は、互いに電気的に接続された配線部521および第2の接続電極522を有している。
配線部521は、絶縁層55の上面551上にて、振動腕28上に設けられた圧電体素子22の第2の電極層223と電気的に接続されていると共に、振動腕29上に設けられた圧電体素子23の第2の電極層233と電気的に接続されている。さらに、配線部521は、絶縁層55の上面551上にて、振動腕30上に設けられた圧電体素子24の第2の電極層243の第2の部位243bと電気的に接続されている。これにより、第2の電極層223、233、234は、配線部521を介して第2の接続電極522と電気的に接続される。
このような構成とすることにより、第2の配線層52を段差なく形成することができるとともに、第2の配線層52と第2の電極層223、233、243とを段差なく接続することができる。すなわち、第2の配線層52および第2の電極層223、233、243(第2の部位243b)を平面的(同一平面上)に形成することができる。より具体的には、従来の振動片のようなコンタクトホールを形成することなく、第2の配線層52と第2の電極層223、233、243とを接続することができる。そのため、第2の配線層52の途中や、第2の配線層52と第2の電極層223、233、243との境界部(繋ぎ目)での断線を効果的に防止でき、より確実かつ簡単にこれらを電気的に接続することができる。
なお、配線部521は、第1の配線層51の配線部511となるべく重ならないように配置されているのが好ましい。前述したように、絶縁層55が圧電体材料で構成されている場合には、絶縁層55の配線部511と配線部521とで挟まれた部分が圧電効果により伸縮し、振動片2に不本意な振動が発生するおそれがあるが、配線部521を配線部511となるべく重ならないように配置することにより、このような振動の発生を効果的に抑制することができる。
このような第2の配線層52は、金(Au)、金合金、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、銅(Cu)、モリブデンン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等の金属材料やITO、ZnO等の透明電極材料により形成することができる。
また、第2の配線層52は、第2の電極層223、233、243と同時に一括形成することができる。
[第3の配線層]
図3に示すように、第3の配線層53は、基部27の下面27b上に形成されている。このような第3の配線層53は、基部27の下面27b上にて、振動腕30に設けられた圧電体素子24の第1の電極層241と電気的に接続されている。
このような構成とすることにより、第3の配線層53を段差なく(振動基板21の外形に起因する段差は除く。)形成することができるとともに、第3の配線層53と第1の電極層241とを段差なく接続することができる。そのため、従来の振動片のようなコンタクトホールを形成することなく、第3の配線層53と第1の電極層241とを接続することができる。したがって、第3の配線層53の途中や、第3の配線層53と第1の電極層241との境界部(繋ぎ目)での断線を効果的に防止でき、より確実かつ簡単に電気的に接続することができる。
第3の配線層53は、金(Au)、金合金、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、銅(Cu)、モリブデンン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等の金属材料やITO、ZnO等の透明電極材料により形成することができる。
また、第3の配線層53は、第1の電極層241と同時、すなわち、第1の配線層51と同時に一括形成することができる。
[第4の配線層]
図2に示すように、第4の配線層54は、基部27の側面27c上に形成されている。この第4の配線層54によって、第3の配線層53が第1の配線層51(第1の接続電極512)と電気的に接続されている。これにより、各圧電体素子22、23、24の第1の電極層221、231、241がそれぞれ第1の配線層51(第1の接続電極512)と電気的に接続される。
第4の配線層54は、金(Au)、金合金、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、銅(Cu)、モリブデンン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等の金属材料やITO、ZnO等の透明電極材料により形成することができる。
また、第4の配線層54は、第1の配線層51や第3の配線層53と同時に一括形成することができる。
このような構成の振動片2は、次のように駆動する。すなわち、第1の接続電極512と第2の接続電極522との間に電圧(各振動腕28、29、30を振動させるための電圧)を印加すると、第1の電極層221、231、241と、第2の電極層223、233、243とが逆極性となるようにして、圧電体層222、232、242(第1の部位242a)にそれぞれZ軸方向の電圧が印加される。
これにより、圧電体材料の逆圧電効果によって、ある一定の周波数(共振周波数)で各振動腕28、29、30が屈曲振動する。このとき、図6に示すように、振動腕(第1の振動腕)28、29は、互いに同方向に屈曲振動し、振動腕(第2の振動腕)30は、振動腕28、29とは反対方向に屈曲振動する。
また、前述のように各振動腕28、29、30が屈曲振動すると、第1、第2の接続電極512、532間には、圧電体材料の圧電効果により、ある一定の周波数で電圧が発生する。これらの性質を利用して、振動片2は、共振周波数で振動する電気信号を発生させることができる。
前述したように、振動片2は、圧電体素子が上面に設けられた振動腕(第1の振動腕)28、29と、圧電体素子が下面に設けられた振動腕(第2の振動腕)30とを有しているため、優れた振動特性を発揮することができる。以下、具体的に説明する。
図7(a)に、従来の構成、すなわち、各振動腕28、29、30に設けられた圧電体素子が、それぞれ、その振動腕の上面281、291、301側に設けられている構成を図示している。同図中の鎖線L1は、圧電体素子を設けていない場合の、振動腕28、29、30全体の重心の位置を示し、鎖線L2は、各振動腕28、29、30に圧電体素子が設けられている状態での、当該圧電体素子を含む振動腕28、29、30全体の重心の位置を示している。
一方、図7(b)は、本実施形態の振動片2であり、同図中鎖線L1、L2は、図7(a)中の鎖線L1、L2と同じ意味を持つものである。図7(a)、(b)を比較すれば明らかなように、図7(b)に示された本実施形態の振動片2では、図7(a)に示された従来の振動片と比較して、圧電体素子を含む振動腕28、29、30全体の重心のZ軸方向へのずれが小さい。すなわち、振動片2では、前記重心のZ軸方向へのずれを効果的に抑制することができる。したがって、振動片2は、各振動腕28、29、30をZ軸方向にバランスよく屈曲振動させることができ、その結果、優れた振動特性を発揮することができる。
振動片2では、振動腕(第1の振動腕)28、29の上面(第1の面)281、291側に圧電体素子22、23を設け、振動腕(第2の振動腕)30の下面(第2の面)302側に圧電体素子24を設けることにより、上記のような構成を実現している。これにより、振動片2の構成がより簡単なものとなる。
ここで、第1の振動腕の数と、第2の振動腕の数は、等しいか、その差が1であるのが好ましい。すなわち、振動腕の数が奇数の場合には、第1の振動腕および第2の振動腕のいずれか一方が他方よりも1つ多くなるようにし、振動腕の数が偶数の場合には、第1の振動腕と第2の振動腕の数が等しくなるようにするのが好ましい。これにより、前述したような重心のずれをより効果的に抑制することができ、より優れた振動特性を発揮することのできる振動片2が得られる。
さらに、振動片2は、互いに反対方向に屈曲振動する第1の振動腕と第2の振動腕がX軸方向に交互に配置されている。このように、隣り合う2つの振動腕を互いに反対方向に屈曲振動させることにより、隣り合う2つの振動腕28、30および29、30により生じる漏れ振動を互いに相殺することができる。その結果、振動漏れを防止することができる。
また、振動片2では、第1の振動腕28、29の上面(第1の面)281、291上に第1の電極層221、231が形成されており、第2の振動腕30の下面(第2の面)302上に第1の電極層241が形成されている。このように、電気的に接続されている3つの第1の電極221、231、241を、各圧電体素子22、23、24を構成する3つの層(第1の電極層、圧電体層、第2の電極層)のうちの最も振動基板21側に形成することにより、これらを第1の配線層51、第3の配線層53および第4の配線層54を用いて段差なく(ただし、振動基板21の外形に起因した段差は除く)接続することができる。
以上、振動片2の構成について詳細に説明した。
(振動片の製造方法)
振動片2の製造方法の一例について簡単に説明する。
振動片2の製造方法は、[A]振動腕28、29、30上に第1の電極層221、231、241を形成すると共に、基部27上に第1の配線層51、第3の配線層53および第4の配線層54を形成する工程と、[B]第1の電極層221、231、241上に圧電体層222、232、242を形成すると共に、基部27上に絶縁層55を形成する工程と、[C]圧電体層222、232、242上に第2の電極層223、233、343を形成すると共に、絶縁層55上に第2の配線層52を形成する工程とを有する。
以下、各工程を簡単に説明する。
[A]
まず、振動基板21を形成するための基板を用意する。
そして、この基板をエッチングすることにより、振動基板21を形成する。
より具体的に説明すると、例えば、上記基板が水晶基板である場合、水晶基板の薄肉部271となる部分を、BHF(buffer hydrogen fluoride)をエッチング液として用いた異方性エッチングにより除去して薄肉化する。その後、その薄肉化された部分を、上記と同様の異方性エッチングにより部分的に除去して、振動腕28、29、30を形成する。これにより、振動基板21が形成される。
その後、振動腕28、29、30上に第1の電極層221、231、241を形成すると共に、基部27上に第1の配線層51、第3の配線層53および第4の配線層54を形成する。この際、第1の電極層221、231、241、第1の配線層51、第3の配線層53および第4の配線層54は、下記に示すように、同一の成膜工程で一括形成することができる。
各層221、231、241、51、53、54の形成方法としては、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理成膜法、CVD(Chemical Vapor Deposition)等の化学蒸着法等の気相成膜法、また、インクジェット法等の各種塗布法等が挙げられるが、気相成膜法(特にスパッタリング法もしくは真空蒸着法)を用いるのが好ましい。また、各層221、231、241、51、53、54の形成に際しては、フォトリソグラフィ法を用いるのが好ましい。
[B]
次に、第1の電極層221、231上に圧電体層222、232を、振動腕30および第1の電極層241の外周を囲むように圧電体層242をそれぞれ形成すると共に、基部27上に第1の配線層51の配線部511の少なくとも一部を覆い隠すように絶縁層55を形成する。この際、圧電体層222、232、242および絶縁層55は、下記に示すように、同一の成膜工程で一括形成することができる。
各層222、232、242、55の形成方法としては、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理成膜法、CVD等の化学蒸着法等の気相成膜法、また、インクジェット法等の各種塗布法等が挙げられるが、気相成膜法(特に反応性スパッタリング法)を用いるのが好ましい。また、各層222、232、242、55の形成(パターニング)に際しては、フォトリソグラフィ法を用いるのが好ましい。また、各層222、232、242、55をパターニングする際に、不要部分の除去にはウェットエッチングを用いるのが好ましい。
[C]
次に、圧電体層222、232上に第2の電極層223、233を、圧電体層242の外周を囲むように第2の電極層243をそれぞれ形成すると共に、絶縁層55上に第2の配線層52を形成する。この際、第2の電極層223、233、243および第2の配線層52は、下記に示すように、同一の成膜工程で一括形成することができる。
各層223、233、243、52の形成方法としては、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法等の物理成膜法、CVD(Chemical Vapor Deposition)等の化学蒸着法等の気相成膜法、また、インクジェット法等の各種塗布法等が挙げられるが、気相成膜法(特にスパッタリング法もしくは真空蒸着法)を用いるのが好ましい。また、各層223、233、243、52の形成に際しては、フォトリソグラフィ法を用いるのが好ましい。
以上説明したようにして振動片2を製造することができる。
(パッケージ)
次に、振動片2を収容・固定するパッケージ3について説明する。
パッケージ3は、図1に示すように、板状のベース基板31と、枠状の枠部材32と、板状の蓋部材33とを有している。ベース基板31、枠部材32および蓋部材33は、下側から上側へこの順で積層されている。ベース基板31と枠部材32とは、後述のセラミック材料等で形成されており、互いに一体に焼成されることで接合されている。そして、枠部材32と蓋部材33は、接着剤あるいはろう材等により接合されている。そして、パッケージ3は、ベース基板31、枠部材32および蓋部材33で画成された内部空間Sに、振動片2を収納している。なお、パッケージ3内には、振動片2の他、振動片2を駆動する電子部品(発振回路)等を収納することもできる。
ベース基板31の構成材料としては、絶縁性(非導電性)を有しているものが好ましく、例えば、各種ガラス、酸化物セラミックス、窒化物セラミックス、炭化物系セラミックス等の各種セラミックス材料、ポリイミド等の各種樹脂材料などを用いることができる。
また、枠部材32および蓋部材33の構成材料としては、例えば、ベース基板31と同様の構成材料、Al、Cuのような各種金属材料、各種ガラス材料等を用いることができる。
このベース基板31の上面には、固定材36を介して、前述した振動片2が固定されている。この固定材36は、例えば、エポキシ系、ポリイミド系、シリコーン系等の接着剤で構成されている。このような固定材36は、未硬化(未固化)の接着剤をベース基板31上に塗布し、さらに、この接着剤上に振動片2を載置した後、その接着剤を硬化または固化させることにより形成される。これにより、振動片2(基部27)がベース基板31に確実に固定される。
なお、この固定は、導電性粒子を含有するエポキシ系、ポリイミド系、シリコーン系等の導電性接着剤を用いて行ってもよい。
また、ベース基板31の上面には、一対の電極35a、35bが内部空間Sに露出するように形成されている。
この電極35aは、例えばワイヤーボンディング技術により形成された金属ワイヤー(ボンディングワイヤー)38を介して、前述した第2の接続電極522に電気的に接続されている。また、電極35bは、例えばワイヤーボンディング技術により形成された金属ワイヤー(ボンディングワイヤー)37を介して、前述した第1の接続電極512に電気的に接続されている。
なお、一対の電極35a、35bと第1の接続電極512、第2の接続電極522との接続方法は、これに限定されず、例えば、導電性接着剤により行ってもよい。この場合、例えば、振動片2の図示とは表裏反転するか、振動片2の下面に第1の接続電極512、第2の接続電極522を形成すればよい。
また、ベース基板31の下面には、4つの外部端子34a、34b、34c、34dが設けられている。
これら4つの外部端子34a〜34dのうち、外部端子34a、34bは、それぞれ、ベース基板31に形成されたビアホールに設けられた導体ポスト(図示せず)を介して電極35a、35bに電気的に接続されたホット端子である。また、他の2つの外部端子34c、34dは、それぞれ、パッケージ3を実装用基板に実装するときに、接合強度を高めたり、パッケージ3と実装用基板との間の距離を均一化したりするためのダミー端子である。
このような電極35a、35bおよび外部端子34a〜34dは、それぞれ、例えば、タングステンおよびニッケルメッキの下地層に、金メッキを施すことで形成することができる。
なお、パッケージ3内部に電子部品を収納した場合、ベース基板31の下面には、必要に応じて、電子部品の特性検査や、電子部品内の各種情報(例えば、振動子の温度補償情報)の書き換え(調整)を行うための書込端子が形成されていてもよい。
以上説明したような第1実施形態によれば、振動腕28、29、30をバランスよくスムーズに屈曲振動させることができる。したがって、優れた振動特性を発揮することのできる振動片2となる。
また、このような振動片2を備える振動子1は、信頼性に優れたものとなる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図8は、本発明の第2実施形態に係る振動片を説明するための断面図である。なお、図8は、図2中のA−A線断面図に対応するものである。
以下、第2実施形態について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態は、振動腕(第1の振動腕)28、29に設けられた圧電体素子の構成が異なる以外は、第1実施形態とほぼ同様である。なお、図8では、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。また、本実施形態では、振動腕28上に設けられた圧電体素子22Aについて代表的に説明するが、振動腕29上に設けられた圧電体素子23Aについても同様である。
図8に示すように、圧電体素子22Aは、第1の電極層221Aと、圧電体層222Aと、第2の電極層223Aとを有しており、圧電体素子24に対応する形状をなしている。
すなわち、第1の電極層221Aは、振動腕28の上面281上に設けられており、圧電体層222Aは、振動腕28および第1の電極層221Aの外周を覆うように設けられており、さらに、第2の電極層223Aは、圧電体層222Aの外周を覆うように設けられている。
圧電体層222Aは、振動腕28の上面281側に位置する第1の部位222Aaと、振動腕28の下面282側に位置する第2の部位222Abとを有しており、同様に、第2の電極層223Aは、振動腕28の上面281側に位置する第1の部位223Aaと、振動腕28の下面282側に位置する第2の部位223Abとを有している。
このような構成の圧電体素子22Aにおいては、第1の電極層221Aと第2の電極層223Aとの間に電圧が印加されると、圧電体層222Aの第1の部位222AaにZ軸方向の電界が生じる。この電界により、圧電体層222Aの第1の部位222Aaは、Y軸方向に伸張または収縮し、振動腕28をZ軸方向に屈曲振動させる。
このように、圧電体素子22Aのうち、その伸縮によって振動腕28をY軸方向に屈曲振動させるのは、第1の電極層221Aと、第2の電極層223Aの第1の部位223Aaと、これらの間に位置する圧電体層222Aの第1の部位222Aaである。すなわち、図8中点線で囲まれた領域である。このことから、圧電体素子22Aは、振動腕28の上面281側に設けられていると言える。
本実施形態のように、各圧電体素子22、23、24を対応した構成、すなわち、振動腕の一つの面上に設けられた第1の電極層と、振動腕の外周を覆うようにして形成された圧電体層および第2の電極層とを有する構成とすることにより、圧電体素子22、23、24の重さのバランスを取ることができる。これにより、振動腕28、29、30をよりスムーズに屈曲振動させることができる。
また、以上説明したような第2実施形態は、前述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図9は、本発明の第3実施形態に係る振動片を説明するための断面図である。なお、図9は、図2中のA−A線断面図に対応するものである。
以下、第3実施形態について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態は、振動腕(第2の振動腕)30に設けられた圧電体素子の構成が異なる以外は、第1実施形態とほぼ同様である。なお、図9では、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図9に示すように、圧電体素子24Bは、第1の電極層241Bと、圧電体層242Bと、第2の電極層243Bとを有している。このような圧電体素子24Bは、振動腕の下面側に設けられている以外は、圧電体素子22、23と同様の構成をなしている。すなわち、圧電体素子24Bは、振動腕30の下面302に、第1の電極層241B、圧電体層242Bおよび第2の電極層243Bがこの順で積層した構成をなしている。
このような本実施形態では、振動腕30に設けられた圧電体素子24が、振動腕30の上面301側に位置する部位を有していないため、例えば、前述した第1実施形態と比較して、より振動腕28、29、30全体の重心のZ軸方向へのずれを抑制することができる。
また、以上説明したような第3実施形態は、前述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
以上説明したような各実施形態の振動片は、各種の電子機器に適用することができ、得られる電子機器は、信頼性の高いものとなる。
ここで、本発明の振動片を備える電子機器について、図10〜図12に基づき、詳細に説明する。
図10は、本発明の振動片を備える電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部100を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピューター1100には、フィルター、共振器、基準クロック等として機能する振動子1が内蔵されている。
図11は、本発明の振動片を備える電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部100が配置されている。
このような携帯電話機1200には、フィルター、共振器等として機能する振動子1が内蔵されている。
図12は、本発明の振動片を備える電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部は、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリ1308に転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリ1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなディジタルスチルカメラ1300には、フィルター、共振器等として機能する振動子1が内蔵されている。
なお、本発明の振動片を備える電子機器は、図10のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図11の携帯電話機、図12のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレーター等に適用することができる。
以上、本発明の振動片、振動子、振動デバイスおよび電子機器を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。また、上記実施例においては、補強部材にエネルギー線を照射させて周波数調整を行う例について説明したが、これに限らず、イオンエッチング、サンドブラスト、ウェットエッチングにより補強部材の質量を減少させても良い。
例えば、前述した実施形態では、振動片が3つの振動腕を有する場合を例に説明したが、振動腕の数は、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
また、前述した実施形態では、第2の振動腕に設けられた圧電体素子の圧電体層および第2の電極層がそれぞれ環状をなしている構成について説明したが、これに限定されない。例えば、第2の振動腕の両側面のうちの一方の側面側には、圧電体層および第2の電極層が形成されていなくてもよい。
また、本発明の振動デバイスは、振動片に発振回路を接続することにより、水晶発振器(SPXO)、電圧制御水晶発振器(VCXO)、温度補償水晶発振器(TCXO)、恒温槽付水晶発振器(OCXO)等の圧電発振器の他、ジャイロセンサー等に適用される。
1‥‥振動子 2‥‥振動片 21‥‥振動基板 22‥‥圧電体素子 22A‥‥圧電体素子 221‥‥第1の電極層 221A‥‥第1の電極層 222‥‥圧電体層 222A‥‥圧電体層 222Aa‥‥第1の部位 222Ab‥‥第2の部位 223‥‥第2の電極層 223A‥‥第2の電極層 223Aa‥‥第1の部位 223Ab‥‥第2の部位 23‥‥圧電体素子 23A‥‥圧電体素子 231‥‥第1の電極層 232‥‥圧電体層 233‥‥第2の電極層 24‥‥圧電体素子 24B‥‥圧電体素子 241‥‥第1の電極層 241B‥‥第1の電極層 242‥‥圧電体層 242B‥‥圧電体層 242a‥‥第1の部位 242b‥‥第2の部位 243‥‥第2の電極層 243B‥‥第2の電極層 243a‥‥第1の部位 243b‥‥第2の部位 27‥‥基部 27a‥‥上面 27b‥‥下面 27c‥‥側面 271‥‥薄肉部 272‥‥厚肉部 28‥‥振動腕 281‥‥上面 282‥‥下面 29‥‥振動腕 291‥‥上面 292‥‥下面 30‥‥振動腕 301‥‥上面 302‥‥下面 3‥‥パッケージ 31‥‥ベース基板 32‥‥枠部材 33‥‥蓋部材 34a、34b、34c、34d‥‥外部端子 35a‥‥電極 35b‥‥電極 36‥‥固定材 37‥‥金属ワイヤー 38‥‥金属ワイヤー 51‥‥第1の配線層 511‥‥配線部 512‥‥第1の接続電極 52‥‥第2の配線層 521‥‥配線部 522‥‥第2の接続電極 53‥‥第3の配線層 54‥‥第4の配線層 55‥‥絶縁層 551‥‥上面 100‥‥表示部 1100‥‥パーソナルコンピューター 1102‥‥キーボード 1104‥‥本体部 1106‥‥表示ユニット 1200‥‥携帯電話機 1202‥‥操作ボタン 1204‥‥受話口 1206‥‥送話口 1300‥‥ディジタルスチルカメラ 1302‥‥ケース 1304‥‥受光ユニット 1306‥‥シャッターボタン 1308‥‥メモリ 1312‥‥ビデオ信号出力端子 1314‥‥入出力端子 1430‥‥テレビモニター 1440‥‥パーソナルコンピューター S‥‥領域 L1‥‥鎖線 L2‥‥鎖線

Claims (9)

  1. 第1の方向と該第1の方向に直交する第2の方向とを含む平面上に設けられた基部と、
    前記基部から前記第1の方向に延出し、前記第2の方向に複数並んで設けられた振動腕と、
    前記振動腕の各々に設けられ、前記振動腕を前記平面の法線方向に屈曲振動させる圧電体素子と、を有し、
    前記振動腕の各々は、前記屈曲振動により圧縮または伸長する第1の面と、前記第1の面が圧縮したときに伸長し前記第1の面が伸長したときに圧縮する第2の面と、前記第1の面および前記第2の面を接続する側面と、を有し、
    複数の前記振動腕は、互いに反対方向へ前記屈曲振動する少なくとも1本の第1の振動腕および少なくとも1本の第2の振動腕を有し、
    前記第1の振動腕は、前記第1の面側に前記圧電体素子が設けられ、
    前記第2の振動腕は、前記第2の面側に前記圧電体素子が設けられたことを特徴とする振動片。
  2. 前記第1の振動腕と前記第2の振動腕とが前記第2の方向に交互に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の振動片。
  3. 前記圧電体素子の各々は、第1の電極層と、第2の電極層と、前記第1の電極層および 前記第2の電極層の間に配置された圧電体層とを有し、
    前記第1の振動腕は、前記第1の面上に前記第1の電極層が設けられ、
    前記第2の振動腕は、前記第2の面上に前記第1の電極層が設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の振動片。
  4. 前記第1の振動腕および前記第2の振動腕の少なくとも一方に設けられた前記第2の電極層は、前記振動腕の前記側面を経て、前記第1の電極層が設けられた面とは反対側の面に引き出されたことを特徴とする請求項3に記載の振動片。
  5. 前記基部には、第1の接続電極と第2の接続電極とが設けられ、
    前記第1の接続電極は、複数の前記振動腕に設けられた前記第1の電極層の各々に接続され、
    前記第2の接続電極は、複数の前記振動腕に設けられた前記第2の電極層の各々に接続されたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の振動片。
  6. 前記圧電体層は、少なくとも前記第2の接続電極の形成領域にまで設けられ、且つ、平面視で前記第2の接続電極と重なり合うことを特徴とする請求項5に記載の振動片。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の振動片と、
    前記振動片を収納したパッケージと、を備えたことを特徴とする振動子。
  8. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の振動片と、
    前記振動片に接続された発振回路と、を備えたことを特徴とする振動デバイス。
  9. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の振動片を備えたことを特徴とする電子機器。
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