JP2012058445A - カラーフィルタおよびその製造方法とそれを用いた液晶ディスプレイ - Google Patents
カラーフィルタおよびその製造方法とそれを用いた液晶ディスプレイ Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】カラーフィルタ1を、透明基板2と、この透明基板2上に位置する着色層4を備えたものとし、着色層4は赤色パターン4R、緑色パターン4G、青色パターン4Bを有するとともに、イエローパターン4Y、マゼンタパターン4M、および、シアンパターン4Cの少なくとも1種を有するものとし、赤色パターン4Rの厚みTr、緑色パターン4Gの厚みTg、青色パターン4Bの厚みTbの間には、Tr<Tg<Tbの関係が成立し、イエローパターン4Yの厚みTyはTr<Ty<Tgの関係にあり、マゼンタパターン4Mの厚みTmはTm=Tgの関係にあり、シアンパターン4Cの厚みTcはTg<Tc<Tbの関係にあるように構成する。
【選択図】 図1
Description
また、近年、カラー液晶ディスプレイにおける輝度の向上を目的として、赤色、緑色、青色のパターン(画素)に他の色、例えば、イエローのパターン(画素)を加えたカラーフィルタが開発されている(特許文献1)。
本発明は上述のような実情に鑑みてなされたものであり、色再現性や輝度に優れた液晶ディスプレイと、これに用いるカラーフィルタおよびこのカラーフィルタの製造方法を提供することを目的とする。
また、カラーフィルタの第2の発明は、透明基板と、該透明基板上に位置する着色層と、を備え、該着色層は赤色パターン、緑色パターン、青色パターン、白色パターンを有し、赤色パターンの厚みTr、緑色パターンの厚みTg、青色パターンの厚みTb、および、白色パターンの厚みTwの間には、Tw<Tr<Tg<Tbの関係が成立するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記着色層は、さらにイエローパターン、マゼンタパターン、および、シアンパターンのいずれか1種を有し、赤色パターンの厚みTr、緑色パターンの厚みTg、青色パターンの厚みTbとの間で、イエローパターンの厚みTyはTr<Ty<Tgの関係にあり、マゼンタパターンの厚みTmはTm=Tgの関係にあり、シアンパターンの厚みTcはTg<Tc<Tbの関係にあるような構成とした。
I=sin2[θ(1+u2)1/2] … 式(1)
u=Δn・d/λ
λ:各色の設定波長
Δn:各色の設定波長における液晶の複屈折率
d:セルギャップ
イエロー、マゼンタ、シアンの各設定波長λを、イエロー波長λy1=545nm、λy2=610nm、マゼンタ波長λm1=450nm、λm2=610nm、シアン波長λc=500nmとして、前記式(1)から、λy1におけるI(透過率)とλy2におけるI(透過率)とが同じとなるようにイエローセルギャップdyを算出し、λm1におけるI(透過率)とλm2におけるI(透過率)とが同じとなるようにマゼンタセルギャップdmを算出し、I(透過率)が最大となるようにシアンセルギャップdcを算出し、液晶層を介して前記透明基板と対向させる対向基板との設定間隔に基づいて、赤色パターンに重なる液晶層厚みが前記赤色セルギャップdrとなり、緑色パターンに重なる液晶層厚みが前記緑色セルギャップdgとなり、青色パターンに重なる液晶層厚みが前記青色セルギャップdbとなるように赤色パターンの厚みTr、緑色パターンの厚みTg、青色パターンの厚みTbを設定し、イエローパターンに重なる液晶層厚みが前記イエローセルギャップdyとなり、マゼンタパターンに重なる液晶層厚みが前記マゼンタセルギャップdmとなり、シアンパターンに重なる液晶層厚みが前記シアンセルギャップdcとなるようにイエローパターンの厚みTy、マゼンタパターンの厚みTm、シアンパターンの厚みTcを設定するような構成とした。
I=sin2[θ(1+u2)1/2] … 式(1)
u=Δn・d/λ
λ:各色の設定波長
Δn:各色の設定波長における液晶の複屈折率
d:セルギャップ
液晶層を介して前記透明基板と対向させる対向基板との設定間隔に基づいて、赤色パターンに重なる液晶層厚みが前記赤色セルギャップdrとなり、緑色パターンに重なる液晶層厚みが前記緑色セルギャップdgとなり、青色パターンに重なる液晶層厚みが前記青色セルギャップdbとなるように赤色パターンの厚みTr、緑色パターンの厚みTg、青色パターンの厚みTbを設定し、白色パターンの厚みTwを赤色パターンの厚みTrよりも薄く設定するような構成とした。
本発明の他の態様として、着色層としてイエローパターン、マゼンタパターン、および、シアンパターンのいずれか1種を前記透明基板上に形成する工程を有し、イエローパターンはその厚みTyがTr<Ty<Tgの関係となり、マゼンタパターンはその厚みTmがTm=Tgの関係となり、シアンパターンはその厚みTcがTg<Tc<Tbの関係となるように形成するような構成とした。
I=sin2[θ(1+u2)1/2] … 式(1)
u=Δn・d/λ
λ:各色の設定波長
Δn:各色の設定波長における液晶の複屈折率
d:セルギャップ
I=sin2[θ(1+u2)1/2] … 式(1)
u=Δn・d/λ
λ:各色の設定波長
Δn:各色の設定波長における液晶の複屈折率
d:セルギャップ
また、本発明のカラーフィルタは、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンの各厚みに所定の関係が成立し、かつ、白色パターンの厚みが、赤色パターンよりも薄いので、液晶ディスプレイに使用したときに、液晶が有する複屈折の波長分散性による色変化が抑制され、輝度が高く色再現性に優れた液晶ディスプレイの製造を可能とする。
また、本発明のカラーフィルタの製造方法は、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンの各厚みに所定の関係が成立し、かつ、赤色パターンよりも薄くなるように白色パターンを形成して着色層とするので、液晶が有する複屈折の波長分散性による色変化の抑制と輝度の向上が可能なカラーフィルタを製造することができる。
[カラーフィルタ]
(第1の実施形態)
図1は、本発明のカラーフィルタの第1の実施形態を示す部分断面図である。図1において、本発明のカラーフィルタ1は、透明基板2と、この透明基板2の一方の面2aに配設されたブラックマトリックス3と着色層4と、を備えている。
着色層4は、透明基板2の一方の面2aの所定部位を被覆するように位置する赤色パターン4R、緑色パターン4G、青色パターン4B、イエローパターン4Y、マゼンタパターン4M、および、シアンパターン4Cで構成されている。そして、本発明のカラーフィルタ1では、赤色パターン4Rの厚みTr、緑色パターン4Gの厚みTg、青色パターン4Bの厚みTbの間にTr<Tg<Tbの関係が成立し、また、イエローパターン4Yの厚みTyはTr<Ty<Tgの関係にあり、マゼンタパターン4Mの厚みTmはTm=Tgの関係にあり、シアンパターン4Cの厚みTcはTg<Tc<Tbの関係にある。図示例では、各色パターンの厚みの関係を明確に表すために、赤色パターン4R、緑色パターン4G、青色パターン4Bの各色パターンの厚みを鎖線で示している。
I=sin2[θ(1+u2)1/2] … 式(1)
u=Δn・d/λ
λ:各色の設定波長
Δn:各色の設定波長における液晶の複屈折率
d:セルギャップ
まず、着色層4が赤色パターン4R、緑色パターン4G、青色パターン4Bに加えて、イエローパターン4Yのみを有する場合、赤色パターン4Rの厚みTr、緑色パターン4Gの厚みTg、青色パターン4Bの厚みTbと、イエローパターン4Yの厚みTyとの間には、Tr<Ty<Tg<Tbの関係が成立する。
また、着色層4が赤色パターン4R、緑色パターン4G、青色パターン4Bに加えて、マゼンタパターン4Mのみを有する場合、赤色パターン4Rの厚みTr、緑色パターン4Gの厚みTg、青色パターン4Bの厚みTbと、マゼンタパターン4Mの厚みTmとの間には、Tr<Tm=Tg<Tbの関係が成立する。
また、着色層4が赤色パターン4R、緑色パターン4G、青色パターン4Bに加えて、シアンパターン4Cのみを有する場合、赤色パターン4Rの厚みTr、緑色パターン4Gの厚みTg、青色パターン4Bの厚みTbと、シアンパターン4Cの厚みTcとの間には、Tr<Tg<Tc<Tbの関係が成立する。
また、着色層4が赤色パターン4R、緑色パターン4G、青色パターン4Bに加えて、イエローパターン4Yおよびマゼンタパターン4Mを有する場合、赤色パターン4Rの厚みTr、緑色パターン4Gの厚みTg、青色パターン4Bの厚みTbと、イエローパターンの厚みTy、マゼンタパターン4Mの厚みTmとの間には、Tr<Ty<Tm=Tg<Tbの関係が成立する。
さらに、着色層4が赤色パターン4R、緑色パターン4G、青色パターン4Bに加えて、イエローパターン4Yおよびシアンパターン4Cを有する場合、赤色パターン4Rの厚みTr、緑色パターン4Gの厚みTg、青色パターン4Bの厚みTbと、イエローパターンの厚みTy、シアンパターン4Cの厚みTcとの間には、Tr<Ty<Tg<Tc<Tbの関係が成立する。
また、ブラックマトリックス3は、例えば、カーボン微粒子等の遮光性粒子を含有させた樹脂材料を硬化させたもの、クロム等の金属材料をスパッタリング法、真空蒸着法等の成膜方法により成膜して、厚み1000〜2000Å程度の薄膜としたもの等であってよい。ブラックマトリックスのパターン形状は、平行に配設された複数のストライプからなる形状、格子形状等、いずれであってもよい。
また、着色層4を構成する赤色パターン4R、緑色パターン4G、青色パターン4B、および、イエローパターン4Y、マゼンタパターン4M、シアンパターン4Cは、所望の着色材を含有した感光性樹脂を使用した顔料分散法により形成することができ、さらに、印刷法、電着法、転写法、インクジェット法等の公知の方法により形成することができる。
図2は、本発明のカラーフィルタの第2の実施形態を示す部分断面図である。図2において、本発明のカラーフィルタ11は、透明基板12と、この透明基板12の一方の面12aに配設されたブラックマトリックス13と着色層14と、を備えている。
着色層14は、透明基板12の一方の面12aの所定部位を被覆するように位置する赤色パターン14R、緑色パターン14G、青色パターン14B、および、白色パターン14Wを有している。そして、本発明のカラーフィルタ11では、赤色パターン14Rの厚みTr、緑色パターン14Gの厚みTg、青色パターン14Bの厚みTbと、白色パターン14Wの厚みTwとの間にTw<Tr<Tg<Tbの関係が成立する。図示例では、赤色パターン14Rと白色パターン14Wの厚みの関係を明確に表すために、赤色パターン14Rの厚みを鎖線で示している。
このように本発明のカラーフィルタ11は、着色層14を構成する赤色パターン14R、緑色パターン14G、青色パターン14Bの各厚みTr,Tg,Tbに上記の関係が成立し、かつ、白色パターン14Wの厚みTwが、赤色パターン14Rよりも薄いので、液晶ディスプレイに使用したときに、液晶が有する複屈折の波長分散性による色変化が抑制され、例えば、白色パターン14Wの透過光が色味を帯びるような色変化が防止される。したがって、輝度が高く色再現性に優れた液晶ディスプレイの製造を可能とする。
I=sin2[θ(1+u2)1/2] … 式(1)
u=Δn・d/λ
λ:各色の設定波長
Δn:各色の設定波長における液晶の複屈折率
d:セルギャップ
上記のカラーフィルタ11を構成する透明基板12およびブラックマトリックス13は、上述のカラーフィルタ1を構成する透明基板2、ブラックマトリックス3と同様とすることができる。また、カラーフィルタ11を構成する赤色パターン14R、緑色パターン14G、青色パターン14Bの形成は、上述のカラーフィルタ1を構成する赤色パターン4R、緑色パターン4G、青色パターン4Bの形成と同様とすることができる。
カラーフィルタ11を構成する白色パターン14Wは、波長域380nm〜780nmの平均透過率が80%以上の透明樹脂層である。ここで、波長域380nm〜780nmの平均透過率の測定は、オリンパス(株)製 OSP−SP200を用いて行う。このような白色パターン14Wは、例えば、感光性樹脂を使用して形成することができ、さらに、印刷法、電着法、転写法、インクジェット法等の公知の方法により形成することができる。
上述の実施形態は例示であり、本発明のカラーフィルタは、これらに限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図4は、本発明のカラーフィルタの製造方法の第1の実施形態を説明するための工程図であり、図1に示されるカラーフィルタ1を例としている。
本発明では、透明基板2の一方の面2aに、所望のパターン形状でブラックマトリックス3を形成する(図4(A))。ブラックマトリックス3の形成は、スパッタリング法、真空蒸着法等により厚み1000〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングする方法、また、カーボン微粒子等の遮光性粒子を含有させたポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂層を形成し、この樹脂層をパターニングする方法、また、カーボン微粒子等の遮光性粒子を含有させた感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層をパターニングする方法等、いずれであってもよい。
次に、透明基板2の一方の面2aのブラックマトリックス3が形成されていない所定箇所に、赤色パターン4R、緑色パターン4G、青色パターン4Bを形成する(図4(B))。このような赤色パターン4R、緑色パターン4G、青色パターン4Bの形成では、赤色パターン4Rの厚みTr、緑色パターン4Gの厚みTg、青色パターン4Bの厚みTbの間にTr<Tg<Tbの関係が成立するように赤色パターン4R、緑色パターン4G、青色パターン4Bを形成する。赤色パターン4R、緑色パターン4G、青色パターン4Bの形成は、所望の着色材を含有した感光性樹脂を使用した顔料分散法により形成することができ、さらに、印刷法、電着法、転写法、インクジェット法等の公知の方法により形成することができる。赤色パターン4R、緑色パターン4G、青色パターン4Bの厚みは、例えば、使用する塗料、インク等の固形分含有量を調整したり、粘度、塗布量を調整したり、電着条件を調整することにより制御することができる。
尚、赤色パターン4R、緑色パターン4G、青色パターン4B、イエローパターン4Y、マゼンタパターン4M、シアンパターン4Cの形成順序は特に制限はない。
このような本発明のカラーフィルタの製造方法は、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンを、上記の厚みの関係が成立するように形成し、かつ、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンの厚みと上記の関係が成立するようにイエローパターン、マゼンタパターン、および、シアンパターンの少なくとも1種を形成するので、液晶が有する複屈折の波長分散性による色変化が抑制されたカラーフィルタの製造が可能である。
I=sin2[θ(1+u2)1/2] … 式(1)
u=Δn・d/λ
λ:各色の設定波長
Δn:各色の設定波長における液晶の複屈折率
d:セルギャップ
尚、シアンセルギャップdcは、シアンパターン4Cの透過スペクトルの中心が緑色光(λ=545nm)に近いので、シアンの設定波長を単一波長λm=500nmとすることができる。
図7は、本発明のカラーフィルタの製造方法の第2の実施形態を説明するための工程図であり、図2に示されるカラーフィルタ11を例としている。
本発明では、透明基板12の一方の面12aに、所望のパターン形状でブラックマトリックス13を形成する(図7(A))。ブラックマトリックス13は、上述のブラックマトリックス3と同様に形成することができる。
次に、透明基板12の一方の面12aのブラックマトリックス13が形成されていない所定箇所に、赤色パターン14R、緑色パターン14G、青色パターン14B、白色パターン14Wを設けて着色層14を形成する(図7(B))。この着色層14の形成では、赤色パターン14Rの厚みTr、緑色パターン14Gの厚みTg、青色パターン14B、白色パターン14Wの厚みTbの間にTw<Tr<Tg<Tbの関係が成立するように赤色パターン14R、緑色パターン14G、青色パターン14B、白色パターン14Wを形成する。
赤色パターン14R、緑色パターン14G、青色パターン14Bの形成は、上述の赤色パターン4R、緑色パターン4G、青色パターン4Bの形成と同様に行うことができる。
このような本発明のカラーフィルタの製造方法は、赤色パターン、緑色パターン、青色パターン、白色パターンの各厚みに上記の関係が成立するように着色層を形成するので、液晶が有する複屈折の波長分散性による色変化の抑制と輝度の向上が可能なカラーフィルタを製造することができる。
また、着色層14を構成する白色パターンの形成において、上記のように、その厚みTwが赤色パターン14Rの厚みTrよりも薄く(Tw<Tr)なるように、好ましくはTrとTwの差が0.3μm以上となるように厚みTwを設定する。そして、白色の設定波長λを、λw1=450nm、λw2=545nm、λw3=610nmとして、上記式(1)から、λw1におけるI(透過率)とλw2におけるI(透過率)とλw3におけるI(透過率)とが同じとなるように白色セルギャップdwを算出し、液晶層を介して透明基板と対向させる対向基板との設定間隔に基づいて、白色パターン14Wに重なる液晶層厚みが白色セルギャップdwとなるように白色パターン14Wの厚みTwを設定することができる。
尚、赤色パターン14R、緑色パターン14G、青色パターン14B、および、白色パターン14Wの形成順序、さらに、イエローパターン14Y、マゼンタパターン14M、シアンパターン14Cの形成順序は特に制限はない。
上述の実施形態は例示であり、本発明のカラーフィルタの製造方法は、これらに限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図8は、本発明の液晶ディスプレイの第1の実施形態を示す部分断面図であり、上述の本発明のカラーフィルタ1を使用した例である。図8において、液晶ディスプレイ21は、カラーフィルタ1と対向基板31を所望の設定間隔Lで対向させ、周辺部をシール部材(図示せず)により封止し、間隙部分に液晶層35が位置するものである。カラーフィルタ1の透明基板2の液晶層35と反対側、および、対向基板31の液晶層35と反対側には、それぞれ偏光膜22,25が配設されている。また、カラーフィルタ1の着色層4を被覆するように共通透明電極23が配設され、対向基板31の液晶層35側には対向電極24が配設され、この対向電極24は、対向基板31に設けられた駆動素子(図示せず)に接続されている。
偏光膜22,25としては、例えば、ポリビニルアルコールフィルムに2色性を有するヨウ素錯体等の異方性材料を吸着配向させたもの等、公知の偏光材料を使用することができる。
共通透明電極23、対向電極24は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等、および、その合金等を用いて、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の一般的な成膜方法により形成されたものである。
対向基板31は、上述のカラーフィルタ用の透明基板2として挙げたものを使用することができる。
カラーフィルタ1は、着色層4を構成する複数色の各色パターンがそれぞれ1個の画素をなすものであり、赤色パターン4R、緑色パターン4G、青色パターン4B、イエローパターン4Y、マゼンタパターン4M、シアンパターン4Cの6個の画素により1個の絵素が構成されている。
また、カラーフィルタ1では、上述のように、赤色パターン4Rの厚みTr、緑色パターン4Gの厚みTg、青色パターン4Bの厚みTbの間にTr<Tg<Tbの関係が成立し、イエローパターン4Yの厚みTyはTr<Ty<Tgの関係にあり、マゼンタパターン4Mの厚みTmはTm=Tgの関係にあり、シアンパターン4Cの厚みTcはTg<Tc<Tbの関係にある。
I=sin2[θ(1+u2)1/2] … 式(1)
u=Δn・d/λ
λ:各色の設定波長
Δn:各色の設定波長における液晶の複屈折率
d:セルギャップ
このような本発明の液晶ディスプレイ21は、カラーフィルタ1と対向基板31との間隔と、各色パターンの厚みと、各色パターンにおけるセルギャップが特定の関係にあるので、液晶が有する複屈折の波長分散性による色変化が抑制され、色再現性や輝度に優れたものである。
図9は、本発明の液晶ディスプレイの第2の実施形態を示す部分断面図であり、上述の本発明のカラーフィルタ11を使用した例である。図9において、液晶ディスプレイ41は、カラーフィルタ11と対向基板51を所望の設定間隔Lで対向させ、周辺部をシール部材(図示せず)により封止し、間隙部分に液晶層55が位置するものである。カラーフィルタ11の透明基板12の液晶層55と反対側、および、対向基板51の液晶層55と反対側には、それぞれ偏光膜42,45が配設されている。また、カラーフィルタ11の着色層14を被覆するように共通透明電極43が配設され、対向基板51の液晶層55側には対向電極44が配設され、この対向電極44は、対向基板51に設けられた駆動素子(図示せず)に接続されている。
偏光膜42,45、共通透明電極43と対向電極44、対向基板51、液晶層55は、上述の液晶ディスプレイ21を構成する偏光膜22,25、共通透明電極23と対向電極24、対向基板31、液晶層35と同様とすることができ、ここでの説明は省略する。
また、カラーフィルタ11では、上述のように、赤色パターン14Rの厚みTr、緑色パターン14Gの厚みTg、青色パターン14Bの厚みTb、および、白色パターン14Wの厚みTwの間に、Tw<Tr<Tg<Tbの関係が成立する。
I=sin2[θ(1+u2)1/2] … 式(1)
u=Δn・d/λ
λ:各色の設定波長
Δn:各色の設定波長における液晶の複屈折率
d:セルギャップ
また、着色層14を構成する白色パターン14Wの厚みTwは、赤色パターン14Rの厚みTrよりも薄くなるように設定されるが、液晶が有する複屈折の波長分散性による色付き防止をより確実なものとするために、TrとTwの差は0.3μm以上であることが好ましい。ここでは、白色パターン14Wに重なる液晶層厚みが所望の白色セルギャップdwとなるように、白色パターン14Wの厚みTwを設定することができる。そして、白色セルギャップdwは、白色の設定波長λを、λw1=450nm、λw2=545nm、λw3=610nmとして、上記式(1)から、λw1におけるI(透過率)とλw2におけるI(透過率)とλw3におけるI(透過率)とが同じとなるように算出することができる。
上述の実施形態は例示であり、本発明の液晶ディスプレイは、これに限定されるものではない。例えば、カラーフィルタ11に代えて、図3に示されるように、着色層14にイエローパターン14Yを有するカラーフィルタ11′を使用することもできる。また、イエローパターン14Yに代えて、マゼンタパターン、あるいは、シアンパターンを配設することもできる。
上述の実施形態は例示であり、本発明の液晶ディスプレイは、これらに限定されるものではない。
[実施例1]
<各色パターンのセルギャップの算出>
液晶としてメルク社製 MLC−2038を準備した。この液晶において、赤色、緑色、青色の各設定波長λを、赤色波長λr=610nm、緑色波長λg=545nm、青色波長λb=450nmとして、下記式(1)からI(透過率)が最大となるように、赤色セルギャップdr、緑色セルギャップdg、青色セルギャップdbを算出した。その結果、赤色セルギャップdr=3.5μm、緑色セルギャップdg=3.3μm、青色セルギャップdb=3.1μmとなった。
I=sin2[θ(1+u2)1/2] … 式(1)
u=Δn・d/λ
λ:各色の設定波長
Δn:各色の設定波長における液晶の複屈折率
d:セルギャップ
(共重合樹脂溶液の調製)
重合槽中にメタクリル酸メチル(MMA)を63質量部、アクリル酸(AA)を12質量部、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)を6質量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)を88質量部仕込み、撹拌し溶解させた後、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を7質量部添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下、85℃で2時間撹拌し、更に100℃で1時間反応させた。得られた溶液に、更にメタクリル酸グリシジル(GMA)を7質量部、トリエチルアミンを0.4質量部、およびハイドロキノンを0.2質量部添加し、100℃で5時間撹拌し、共重合樹脂溶液(固形分50%)を得た。
(硬化性樹脂組成物の調製)
下記の各材料を室温で撹拌、混合して硬化性樹脂組成物を得た。
(硬化性樹脂組成物の組成)
・上記の共重合樹脂溶液(固形分50%) … 14W質量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート … 24質量部
(サートマー社製 SR399)
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂 … 4質量部
(油化シェルエポキシ社製 エピコート180S70)
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モノフォリノプロパン−
1−オン … 4質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル … 52質量部
まず、下記分量の成分を混合し、サンドミルにて十分に分散し、黒色顔料分散液を調製した。
(黒色顔料分散液の組成)
・黒色顔料 … 23質量部
・高分子分散剤 … 2質量部
(ビックケミー・ジャパン(株)製 Disperbyk111)
・ジエチレングリコールジメチルエーテル … 75質量部
(ブラックマトリックス用感光性塗料の組成)
・上記の黒色顔料分散液 … 61質量部
・上記の硬化性樹脂組成物 … 20質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル … 30質量部
次いで、透明基板として厚み1.1mmのガラス基板(旭硝子(株)製 AN材)上に上記のブラックマトリックス用感光性塗料をスピンコート法により塗布し、100℃で3分間乾燥させ、膜厚約1μmのブラックマトリックス形成用層を形成した。このブラックマトリックス形成用層を、超高圧水銀ランプで所望のブラックマトリックス形状パターンに露光した後、0.05重量%水酸化カリウム水溶液で現像し、その後、透明基板を180℃の雰囲気下に30分間放置することにより加熱処理を施してブラックマトリックスを形成した。
上記のようにブラックマトリックスを形成した透明基板上に、下記組成の赤色パターン用感光性塗料をスピンコート法により塗布し、その後、70℃のオーブン中で3分間乾燥して赤色パターン形成用層を形成した。次いで、この赤色パターン形成用層から100μmの距離にスリットマスク(凹凸形成用遮光部幅10μm)を配置してプロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いて赤色パターンの形成領域に相当する領域のみに紫外線を10秒間照射した。次いで、0.05重量%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、赤色パターン形成用層の未硬化部分のみを除去した。その後、透明基板を180℃の雰囲気下に30分間放置することにより加熱処理を施して赤色パターン(厚み1.5μm)を形成した。
さらに、下記組成の青色パターン用感光性塗料を用いて、赤色パターンと同様の工程で、青色パターン(厚み1.9μm)を形成した。
また、下記組成のイエローパターン用感光性塗料を用いて、赤色パターンと同様の工程で、イエローパターン(厚み1.6μm)を形成した。
これにより赤色パターン、緑色パターン、青色パターンおよびイエローパターンを有するカラーフィルタ(試料1(イエロー))を得た。
(赤色パターン用感光性塗料)
・C.Iピグメントレッド177 … 10質量部
(大日精化工業(株)製 Chromofine Red 6605)
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 … 3質量部
・上記の硬化性樹脂組成物 … 5質量部
・酢酸−3−メトキシブチル … 82質量部
(緑色パターン用感光性塗料)
・C.Iピグメントグリーン36 … 10質量部
(BASF社製 Heliogen Green D9360)
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 … 3質量部
・上記の硬化性樹脂組成物 … 5質量部
・酢酸−3−メトキシブチル … 82質量部
(青色パターン用感光性塗料)
・C.Iピグメントブルー15:6 … 10質量部
(DIC(株)製 Fastogen Blue EP-7)
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 … 3質量部
・上記の硬化性樹脂組成物 … 5質量部
・酢酸−3−メトキシブチル … 82質量部
(イエローパターン用感光性塗料)
・C.Iピグメントイエロー150 … 10質量部
(Lanxess社製 Byplast Yellow 5GN01)
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 … 3質量部
・上記の硬化性樹脂組成物 … 5質量部
・酢酸−3−メトキシブチル … 82質量部
<各色パターンのセルギャップの算出>
実施例1と同じ液晶を準備し、この液晶において、マゼンタの設定波長をλm1=450nm、λm2=610nmとして、上記式(1)から、λm1におけるI(透過率)とλm2におけるI(透過率)とが同じとなるようにマゼンタセルギャップdmを算出た。その結果、マゼンタセルギャップdm=3.3μmとなった。
また、赤色セルギャップdr、緑色セルギャップdg、青色セルギャップdbは、実施例1において算出した各セルギャップとした。
実施例1と同じ組成のブラックマトリックス用感光性塗料、赤色パターン用感光性塗料、緑色パターン用感光性塗料、青色パターン用感光性塗料を調製し、また、下記組成のマゼンタパターン用感光性塗料を調製した。そして、イエローパターンの形成に代えてマゼンタパターンを形成した他は、実施例1と同様にして、赤色パターン(厚み1.5μm)、緑色パターン(厚み1.7μm)、青色パターン(厚み1.9μm)、マゼンタパターン(厚み1.7μm)を形成した。
これによりカラーフィルタ(試料2(マゼンタ))を得た。
(マゼンタパターン用感光性塗料)
・C.Iピグメントバイオレット19 … 10質量部
(Clarinat社製 Hostaperm Red E2B 70)
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 … 3質量部
・上記の硬化性樹脂組成物 … 5質量部
・酢酸−3−メトキシブチル … 82質量部
<各色パターンのセルギャップの算出>
実施例1と同じ液晶を準備し、この液晶において、シアンの設定波長をλc=500nmとして、上記式(1)から、I(透過率)が最大となるようにシアンセルギャップdcを算出た。その結果、シアンセルギャップdc=3.2μmとなった。
また、赤色セルギャップdr、緑色セルギャップdg、青色セルギャップdbは、実施例1において算出した各セルギャップとした。
実施例1と同じ組成のブラックマトリックス用感光性塗料、赤色パターン用感光性塗料、緑色パターン用感光性塗料、青色パターン用感光性塗料を調製し、また、下記組成のシアンパターン用感光性塗料を調製した。そして、イエローパターンの形成に代えてシアンパターンを形成した他は、実施例1と同様にして、赤色パターン(厚み1.5μm)、緑色パターン(厚み1.7μm)、青色パターン(厚み1.9μm)、シアンパターン(厚み1.8μm)を形成した。
これによりカラーフィルタ(試料3(シアン))を得た。
(シアンパターン用感光性塗料)
・C.Iピグメントグリーン7 … 10質量部
(DIC(株)製 Fastogen Green S)
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 … 3質量部
・上記の硬化性樹脂組成物 … 5質量部
・酢酸−3−メトキシブチル … 82質量部
<各色パターンのセルギャップの算出>
実施例1と同じ液晶を準備し、この液晶において、白色の設定波長をλw1=450nm、λw2=545nm、λw3=610nmとして、上記式(1)から、λw1におけるI(透過率)とλw2におけるI(透過率)とλw3におけるI(透過率)とが同じとなるように白色セルギャップdwを算出た。その結果、白色セルギャップdw=3.8μmとなった。
また、赤色セルギャップdr、緑色セルギャップdg、青色セルギャップdbは、実施例1において算出した各セルギャップとした。
実施例1と同じ組成のブラックマトリックス用感光性塗料、赤色パターン用感光性塗料、緑色パターン用感光性塗料、青色パターン用感光性塗料を調製し、また、下記組成の白色パターン用感光性塗料を調製した。そして、イエローパターンの形成に代えて白色パターンを形成した他は、実施例1と同様にして、赤色パターン(厚み1.5μm)、緑色パターン(厚み1.7μm)、青色パターン(厚み1.9μm)、白色パターン(厚み1.2μm)を形成した。
これによりカラーフィルタ(試料4(白色))を得た。
(白色パターン用感光性塗料)
・上記の硬化性樹脂組成物 … 18質量部
・酢酸−3−メトキシブチル … 82質量部
イエローの設定波長をλy=610nmの単一波長として、上記式(1)から、I(透過率)が最大となるようにイエローセルギャップdy=3.5μmを算出し、イエローパターンの厚みTyを1.5μmに設定した他は、実施例1と同様にして、カラーフィルタ(比較試料1(イエロー610))を得た。
尚、このカラーフィルタは、イエローパターンの厚みTyと、赤色パターンの厚みTr、緑色パターンの厚みTgとの間に、Tr<Ty<Tgの関係が成立しないものであった。
イエローの設定波長をλy=545nmの単一波長として、上記式(1)から、I(透過率)が最大となるようにイエローセルギャップdy=3.3μmを算出し、イエローパターンの厚みTyを1.7μmに設定した他は、実施例1と同様にして、カラーフィルタ(比較試料2(イエロー545))を得た。
尚、このカラーフィルタは、イエローパターンの厚みTyと、赤色パターンの厚みTr、緑色パターンの厚みTgとの間に、Tr<Ty<Tgの関係が成立しないものであった。
マゼンタの設定波長をλm=610nmの単一波長として、上記式(1)から、I(透過率)が最大となるようにマゼンタセルギャップdm=3.5μmを算出し、マゼンタパターンの厚みTmを1.5μmに設定した他は、実施例2と同様にして、カラーフィルタ(比較試料3(マゼンタ610))を得た。
尚、このカラーフィルタは、マゼンタパターンの厚みTmと、緑色パターンの厚みTgとの間に、Tm=Tgの関係が成立しないものであった。
マゼンタの設定波長をλm=450nmの単一波長として、上記式(1)から、I(透過率)が最大となるようにマゼンタセルギャップdm=3.1μmを算出し、マゼンタパターンの厚みTmを1.9μmに設定した他は、実施例2と同様にして、カラーフィルタ(比較試料4(マゼンタ450))を得た。
尚、このカラーフィルタは、マゼンタパターンの厚みTmと、緑色パターンの厚みTgとの間に、Tm=Tgの関係が成立しないものであった。
参照用として、イエローパターンを形成せずに赤色パターン、緑色パターン、青色パターンからなるカラーフィルタ(RGB品)を実施例1と同様にして作製した。
上記の各カラーフィルタ(試料1〜4、比較試料1〜4、RGB品)上に酸化インジウムスズ(ITO)からなる共通透明電極(厚み0.15μm)を形成した。
また、対向基板を定法にしたがって洗浄した後、対向基板上の所定の複数の個所に駆動素子として薄膜トランジスタ(TFT)を形成し、各TFTのドレイン電極に接続するように対向電極(厚み0.15μm)を酸化インジウムスズ(ITO)により形成した。
次に、上記のカラーフィルタの共通透明電極を覆うように、また、対向基板上の対向電極を覆うようにポリイミド樹脂塗料(JSR(株)製 JALS−204)を塗布、乾燥して配向層(厚み0.5μm)を設け、配向処理を施した。
次いで、これらのカラーフィルタと対向基板を用いて液晶ディスプレイ(試料1〜8、RGB品)を作製した。尚、液晶は、上記と同じものを使用した。
作製した8種の液晶ディスプレイ(試料1〜8)について、下記の条件、評価基準で白表示時の輝度の測定と、色味の観察を行い、結果を下記の表1に示した。
(輝度の測定条件)
輝度計((株)トプコン製 SR−3AR)、バックライト光源(東芝(株)製
メロウ5D FL10EX−D−H、色温度6500K)を用いて測定する。
(色味の評価基準)
○: 目視でRGB品に対して色味の変化無し
×: 目視でRGB品に対して色味の変化有り
2,12…透明基板
3,13…ブラックマトリックス
4,14…着色層
21,41…液晶ディスプレイ
31,51…対向基板
35,55…液晶層
Claims (17)
- 透明基板と、該透明基板上に位置する着色層と、を備え、該着色層は赤色パターン、緑色パターン、青色パターンを有するとともに、イエローパターン、マゼンタパターン、および、シアンパターンの少なくとも1種を有し、
赤色パターンの厚みTr、緑色パターンの厚みTg、青色パターンの厚みTbの間には、Tr<Tg<Tbの関係が成立し、
イエローパターンの厚みTyはTr<Ty<Tgの関係にあり、マゼンタパターンの厚みTmはTm=Tgの関係にあり、シアンパターンの厚みTcはTg<Tc<Tbの関係にあることを特徴とするカラーフィルタ。 - 透明基板と、該透明基板上に位置する着色層と、を備え、該着色層は赤色パターン、緑色パターン、青色パターン、白色パターンを有し、
赤色パターンの厚みTr、緑色パターンの厚みTg、青色パターンの厚みTb、および、白色パターンの厚みTwの間には、Tw<Tr<Tg<Tbの関係が成立することを特徴とするカラーフィルタ。 - 赤色パターンの厚みTrと白色パターンの厚みTwとの差は0.3μm以上であることを特徴とする請求項2に記載のカラーフィルタ。
- 前記着色層は、さらにイエローパターン、マゼンタパターン、および、シアンパターンのいずれか1種を有し、
赤色パターンの厚みTr、緑色パターンの厚みTg、青色パターンの厚みTbとの間で、イエローパターンの厚みTyはTr<Ty<Tgの関係にあり、マゼンタパターンの厚みTmはTm=Tgの関係にあり、シアンパターンの厚みTcはTg<Tc<Tbの関係にあることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のカラーフィルタ。 - 赤色パターン、緑色パターン、青色パターンを有するとともに、イエローパターン、マゼンタパターン、および、シアンパターンの少なくとも1種を有する着色層を透明基板上に形成する工程を有するカラーフィルタの製造方法において、
赤色パターン、緑色パターン、青色パターンを、赤色パターンの厚みTr、緑色パターンの厚みTg、青色パターンの厚みTbの間にTr<Tg<Tbの関係が成立するように形成し、イエローパターンはその厚みTyがTr<Ty<Tgの関係となり、マゼンタパターンはその厚みTmがTm=Tgの関係となり、シアンパターンはその厚みTcがTg<Tc<Tbの関係となるように形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。 - 赤色、緑色、青色の各設定波長λを、赤色波長λr=610nm、緑色波長λg=545nm、青色波長λb=450nmとして、下記式(1)からI(透過率)が最大となるように、赤色セルギャップdr、緑色セルギャップdg、青色セルギャップdbを算出し、
I=sin2[θ(1+u2)1/2] … 式(1)
u=Δn・d/λ
λ:各色の設定波長
Δn:各色の設定波長における液晶の複屈折率
d:セルギャップ
イエロー、マゼンタ、シアンの各設定波長λを、イエロー波長λy1=545nm、λy2=610nm、マゼンタ波長λm1=450nm、λm2=610nm、シアン波長λc=500nmとして、前記式(1)から、λy1におけるI(透過率)とλy2におけるI(透過率)とが同じとなるようにイエローセルギャップdyを算出し、λm1におけるI(透過率)とλm2におけるI(透過率)とが同じとなるようにマゼンタセルギャップdmを算出し、I(透過率)が最大となるようにシアンセルギャップdcを算出し、
液晶層を介して前記透明基板と対向させる対向基板との設定間隔に基づいて、赤色パターンに重なる液晶層厚みが前記赤色セルギャップdrとなり、緑色パターンに重なる液晶層厚みが前記緑色セルギャップdgとなり、青色パターンに重なる液晶層厚みが前記青色セルギャップdbとなるように赤色パターンの厚みTr、緑色パターンの厚みTg、青色パターンの厚みTbを設定し、イエローパターンに重なる液晶層厚みが前記イエローセルギャップdyとなり、マゼンタパターンに重なる液晶層厚みが前記マゼンタセルギャップdmとなり、シアンパターンに重なる液晶層厚みが前記シアンセルギャップdcとなるようにイエローパターンの厚みTy、マゼンタパターンの厚みTm、シアンパターンの厚みTcを設定することを特徴とする請求項5に記載のカラーフィルタの製造方法。 - 赤色パターン、緑色パターン、青色パターン、白色パターンを有する着色層を透明基板上に形成する工程を有するカラーフィルタの製造方法において、
赤色パターン、緑色パターン、青色パターンおよび白色パターンを、赤色パターンの厚みTr、緑色パターンの厚みTg、青色パターンの厚みTb、および、白色パターンの厚みTwの間にTw<Tr<Tg<Tbの関係が成立するように形成することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。 - 赤色、緑色、青色の各設定波長λを、赤色波長λr=610nm、緑色波長λg=545nm、青色波長λb=450nmとして、下記式(1)からI(透過率)が最大となるように、赤色セルギャップdr、緑色セルギャップdg、青色セルギャップdbを算出し、
I=sin2[θ(1+u2)1/2] … 式(1)
u=Δn・d/λ
λ:各色の設定波長
Δn:各色の設定波長における液晶の複屈折率
d:セルギャップ
液晶層を介して前記透明基板と対向させる対向基板との設定間隔に基づいて、赤色パターンに重なる液晶層厚みが前記赤色セルギャップdrとなり、緑色パターンに重なる液晶層厚みが前記緑色セルギャップdgとなり、青色パターンに重なる液晶層厚みが前記青色セルギャップdbとなるように赤色パターンの厚みTr、緑色パターンの厚みTg、青色パターンの厚みTbを設定し、白色パターンの厚みTwを赤色パターンの厚みTrよりも薄く設定することを特徴とする請求項7に記載のカラーフィルタの製造方法。 - 白色パターンの厚みTwを赤色パターンの厚みTrよりも0.3μm以上薄く設定することを特徴とする請求項7または請求項8に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 白色の設定波長λを、λw1=450nm、λw2=545nm、λw3=610nmとして、前記式(1)から、λw1におけるI(透過率)とλw2におけるI(透過率)とλw3におけるI(透過率)とが同じとなるように白色セルギャップdwを算出し、液晶層を介して前記透明基板と対向させる対向基板との設定間隔に基づいて、白色パターンに重なる液晶層厚みが前記白色セルギャップdwとなるように白色パターンの厚みTwを設定することを特徴とする請求項9に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 着色層としてイエローパターン、マゼンタパターン、および、シアンパターンのいずれか1種を前記透明基板上に形成する工程を有し、イエローパターンはその厚みTyがTr<Ty<Tgの関係となり、マゼンタパターンはその厚みTmがTm=Tgの関係となり、シアンパターンはその厚みTcがTg<Tc<Tbの関係となるように形成することを特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
- イエロー、シアン、マゼンタの各設定波長λを、イエロー波長λy1=545nm、λy2=610nm、マゼンタ波長λm1=450nm、λm2=610nm、シアン波長λc=500nmとして、前記式(1)から、λy1におけるI(透過率)とλy2におけるI(透過率)とが同じとなるようにイエローセルギャップdyを算出し、λm1におけるI(透過率)とλm2におけるI(透過率)とが同じとなるようにマゼンタセルギャップdmを算出し、I(透過率)が最大となるようにシアンセルギャップdcを算出し、
液晶層を介して前記透明基板と対向させる対向基板との設定間隔に基づいて、イエローパターンに重なる液晶層厚みが前記イエローセルギャップdyとなり、マゼンタパターンに重なる液晶層厚みが前記マゼンタセルギャップdmとなり、シアンパターンに重なる液晶層厚みが前記シアンセルギャップdcとなるようにイエローパターンの厚みTy、あるいは、マゼンタパターンの厚みTm、あるいは、シアンパターンの厚みTcを設定することを特徴とする請求項11に記載のカラーフィルタの製造方法。 - カラーフィルタが液晶層を介して対向基板と対向して配設され、カラーフィルタを構成する複数色の各色パターンが画素をなすような液晶ディスプレイにおいて、
カラーフィルタは請求項1に記載のカラーフィルタであり、
カラーフィルタの着色層を構成する赤色パターンの厚みTr、緑色パターンの厚みTg、青色パターンの厚みTbは、赤色パターンに重なる液晶層厚みが赤色セルギャップdrとなり、緑色パターンに重なる液晶層厚みが緑色セルギャップdgとなり、青色パターンに重なる液晶層厚みが青色セルギャップdbとなる厚みであり、該赤色セルギャップdr、緑色セルギャップdg、青色セルギャップdbは、赤色、緑色、青色の各設定波長λを、赤色波長λr=610nm、緑色波長λg=545nm、青色波長λb=450nmとして、下記式(1)からI(透過率)が最大となるように算出したものであり、
カラーフィルタの着色層を構成するイエローパターンの厚みTy、マゼンタパターンの厚みTm、シアンパターンの厚みTcは、イエローパターンに重なる液晶層厚みがイエローセルギャップdyとなり、マゼンタパターンに重なる液晶層厚みがマゼンタセルギャップdmとなり、シアンパターンに重なる液晶層厚みがシアンセルギャップdcとなる厚みであり、該イエローセルギャップdyは、イエローの設定波長λをλy1=545nm、λy2=610nmとして、下記式(1)から、λy1におけるI(透過率)とλy2におけるI(透過率)とが同じとなるように算出したものであり、該マゼンタセルギャップdmは、マゼンタの設定波長λをλm1=450nm、λm2=610nmとして、下記式(1)から、λm1におけるI(透過率)とλm2におけるI(透過率)とが同じとなるように算出したものであり、該シアンセルギャップdmは、シアンの設定波長λをλc=500nmとして、下記式(1)から、I(透過率)が最大となるように算出したものであることを特徴とする液晶ディスプレイ。
I=sin2[θ(1+u2)1/2] … 式(1)
u=Δn・d/λ
λ:各色の設定波長
Δn:各色の設定波長における液晶の複屈折率
d:セルギャップ - カラーフィルタが液晶を介して対向基板と対向して配設され、カラーフィルタを構成する複数色の各色パターンが画素をなすような液晶ディスプレイにおいて、
カラーフィルタは請求項2に記載のカラーフィルタであり、
カラーフィルタの着色層を構成する赤色パターンの厚みTr、緑色パターンの厚みTg、青色パターンの厚みTbは、赤色パターンに重なる液晶層厚みが赤色セルギャップdrとなり、緑色パターンに重なる液晶層厚みが緑色セルギャップdgとなり、青色パターンに重なる液晶層厚みが青色セルギャップdbとなる厚みであり、該赤色セルギャップdr、緑色セルギャップdg、青色セルギャップdbは、赤色、緑色、青色の各設定波長λを、赤色波長λr=610nm、緑色波長λg=545nm、青色波長λb=450nmとして、下記式(1)からI(透過率)が最大となるように算出したものであることを特徴とする液晶ディスプレイ。
I=sin2[θ(1+u2)1/2] … 式(1)
u=Δn・d/λ
λ:各色の設定波長
Δn:各色の設定波長における液晶の複屈折率
d:セルギャップ - 赤色パターンの厚みTrと白色パターンの厚みTwとの差は0.3μm以上であることを特徴とする請求項14に記載の液晶ディスプレイ。
- 着色層を構成する白色パターンの厚みTwは、白色パターンに重なる液晶層厚みが白色セルギャップdwとなる厚みであり、該白色セルギャップdwは、白色の設定波長λを、λw1=450nm、λw2=545nm、λw3=610nmとして、前記式(1)から、λw1におけるI(透過率)とλw2におけるI(透過率)とλw3におけるI(透過率)とが同じとなるように算出したものであることを特徴とする請求項15に記載の液晶ディスプレイ。
- 前記着色層は、さらにイエローパターン、マゼンタパターン、および、シアンパターンのいずれか1種を有するものであり、
赤色パターンの厚みTr、緑色パターンの厚みTg、青色パターンの厚みTbとの間で、イエローパターンの厚みTyはTr<Ty<Tgの関係にあり、マゼンタパターンの厚みTmはTm=Tgの関係にあり、シアンパターンの厚みTcはTg<Tc<Tbの関係にあり、かつ、イエローパターンの厚みTyはイエローパターンに重なる液晶層厚みがイエローセルギャップdyとなる厚み、あるいは、マゼンタパターンの厚みTmはマゼンタパターンに重なる液晶層厚みがマゼンタセルギャップdmとなる厚み、あるいは、シアンパターンの厚みTcはシアンパターンに重なる液晶層厚みがシアンセルギャップdcとなる厚みであり、該イエローセルギャップdyは、イエローの設定波長λをλy1=545nm、λy2=610nmとして、前記式(1)から、λy1におけるI(透過率)とλy2におけるI(透過率)とが同じとなるように算出したものであり、該マゼンタセルギャップdmは、マゼンタの設定波長λをλm1=450nm、λm2=610nmとして、前記式(1)から、λm1におけるI(透過率)とλm2におけるI(透過率)とが同じとなるように算出したものであり、該シアンセルギャップdmは、シアンの設定波長λをλc=500nmとして、前記式(1)から、I(透過率)が最大となるように算出したものであることを特徴とする請求項14乃至請求項16のいずれかに記載の液晶ディスプレイ。
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