JP5174212B2 - カラーフィルタおよび液晶表示装置 - Google Patents

カラーフィルタおよび液晶表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5174212B2
JP5174212B2 JP2011114896A JP2011114896A JP5174212B2 JP 5174212 B2 JP5174212 B2 JP 5174212B2 JP 2011114896 A JP2011114896 A JP 2011114896A JP 2011114896 A JP2011114896 A JP 2011114896A JP 5174212 B2 JP5174212 B2 JP 5174212B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display pixel
pigment
color filter
parts
red
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011114896A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011227506A (ja
Inventor
港  浩一
健 糸井
壮介 赤尾
英聡 萩原
昌幸 山本
悠生 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Toppan Inc
Original Assignee
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink SC Holdings Co Ltd, Toppan Inc filed Critical Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority to JP2011114896A priority Critical patent/JP5174212B2/ja
Publication of JP2011227506A publication Critical patent/JP2011227506A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5174212B2 publication Critical patent/JP5174212B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Description

本発明は、液晶表示装置や固体撮像素子に用いられるカラーフィルタ、およびこのカラーフィルタを備えた液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、近年、薄型であることによる省スペース性や軽量性、また省電力性などが評価され、最近ではテレビ用途への普及が急速に進んでいる。テレビ用途向けでは、輝度、コントラストや全方位の視認性などの性能をより高めることが要求されており、これらの表示装置には、位相差制御層を直線偏光板と組み合わせて適用されることが多い。
特に近年、高コントラストの表示が可能な垂直配向モード液晶ディスプレイでは、光軸が基板に垂直で、負の複屈折異方性を有する位相差フィルム(負のCプレート)と、光軸が基板に水平で、正の複屈折異方性を有する位相差フィルム(正のAプレート)が併用されている(例えば、特許文献1参照)。
これらにおける位相差制御は、通常ポリカーボネートフィルム等を延伸したものか、もしくは複屈折異方性を有する液晶材料をトリアセチルセルロースフィルム等に塗布した位相差制御フィルムが用いられる。
しかしながら、これらの位相差フィルムでは、そのリタデーション量は面内で均一に保たれているため、実際に表示される画素ごとには最適なリタデーション量に設定されておらず、必ずしも最適な位相差補償が行われているわけではない。
その理由の一つは、液晶の位相差・屈折率そのものが透過光の波長依存性を持つため、カラーフィルタを構成する各着色表示画素色(実際には透過光の波長)に応じて位相差フィルムに要求されるリタデーション量も異なることが挙げられる。これに対しては、透過光の波長に応じてリタデーションを制御し、位相差補償をより最適に行う試みが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
他の理由は、カラーフィルタを構成する各着色表示画素自身が厚み方向位相差を有する場合に、透過光に位相差が生じることである。この場合、液晶表示装置の視野角依存性が大きくなり、表示特性が低下してしまう。これに対しては、着色高分子薄膜に側鎖に平面構造基を有する高分子を含有させるか、または着色高分子薄膜に、高分子と正負逆の複屈折率をもつ複屈折低減粒子を含有させることで、カラーフィルタのもつリタデーション量を低減させる試みが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、実際には、このような試みにもかかわらず、斜め方向からの視野角補償を施された黒表示を観察すると、赤色と青色の漏れ光により赤紫色に着色されて見えるといった問題があった。
本発明者らは、先に、この問題は、カラーフィルタを構成する赤色、緑色、および青色の各着色表示画素の厚み方向位相差値がそれぞれ異なり、例えば顔料分散型の着色組成物を用いて製造されたカラーフィルタにおいては、赤色及び青色の着色表示画素のリタデーション量に対して、緑色着色表示画素が負の大きなリタデーション量を示すためであることを見出した。
液晶表示装置に用いられる他の部材に比べて、カラーフィルタのリタデーションは比較的小さいものであったために、これまでこの問題は重視されていなかったが、通常、光学設計は緑色を中心として行われるため、赤色及び青色の着色表示画素と緑色着色表示画素のリタデーションが大きく異なると、漏れ光として視野角視認性に問題が生じてしまう。
また、カラーフィルタを構成する赤色、緑色、および青色の各着色表示画素の厚み方向位相差値は、エリプソメータもしくは位相差測定装置を用いて測定されるが、基板上に形成された着色表示画素の厚みは通常1〜3μmであることが多く、着色表示画素の屈折率は、通常1.55から1.8の範囲にあることが多く、着色表示画素と空気層や基板との屈折率差による干渉の影響が、測定値である位相差Δに含まれるために、従来の技術では特定の波長での厚み方向位相差に関する値を精度良く得ることは困難であった。
また、特に斜め方向からの視認性に関しては、カラーフィルタの赤色、緑色および青色の各着色表示画素の透過率バランスやバックライトの分光強度比にも影響を受けやすいため、必ずしもカラーフィルタの厚み方向位相差値の制御だけでは説明することが困難であった。
特開平10-153802号公報(第12-13頁、図54) 特開2005-148118号公報 特開2000-136253号公報
従って、本発明の第1の目的は、位相差フィルムおよび他の構成部材と組み合わせることによって、黒表示時の斜め方向からの視認性の良好な液晶表示装置を得ることを可能とするカラーフィルタを提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、上記カラーフィルタを備える、黒表示時における斜め方向からの視認性の良好な液晶表示装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、基板上に、少なくとも3色以上の着色表示画素を備えるカラーフィルタの評価方法において、前記着色表示画素のそれぞれに、380nm〜780nmの範囲内における透過光ピーク域の波長λを含む連続した光を任意の角度から照射し、分光エリプソメータを用いて測定された位相差値をΔ(λ)、前記着色表示画素の380nm〜780nmの範囲内における前記波長λでの分光透過率をT(λ)とするとき、各着色表示画素について下記式(1)により求められた値ξにより、前記カラーフィルタを備える液晶表示装置の斜め方向の視認性を判断することを特徴とするカラーフィルタの評価方法を提供する。
Figure 0005174212
(式中、a、bは、前記連続した照射光の波長範囲を表し、380≦a、b≦780かつa<bを満たす数値である。)
本発明の第2の態様は、基板上に、少なくとも3色以上の着色表示画素を備えるカラーフィルタの評価方法において、前記着色表示画素のそれぞれに、380nm〜780nmの範囲内における透過光ピーク域の波長λを含む連続した光を任意の角度から照射し、分光エリプソメータを用いて測定された位相差値をΔ(λ)、前記着色表示画素の380nm〜780nmの範囲内における前記波長λでの分光透過率をT(λ)、液晶表示装置に用いられる光源の前記波長λでの分光放射輝度をS(λ)とするとき、各着色表示画素について下記式(2)により求められた値ξ2により、前記カラーフィルタを備える液晶表示装置の斜め方向の視認性を判断することを特徴とするカラーフィルタの評価方法を提供する。
Figure 0005174212
(式中、a、bは、前記連続した照射光の波長範囲を表し、380≦a、b≦780かつa<bを満たす数値である。)
本発明の第3の態様は、基板上に、少なくとも赤色表示画素、緑色表示画素および青色表示画素を備えるカラーフィルタにおいて、前記赤色表示画素、緑色表示画素および青色表示画素のそれぞれに、380nm〜780nmの範囲内における透過光ピーク域の波長λを含む連続した光を任意の角度から照射し、分光エリプソメータを用いて測定された赤色表示画素の位相差値Δ(λ)、緑色表示画素の位相差値Δ(λ)、並びに青色表示画素の位相差値Δ(λ)、及び380nm〜780nmの範囲内の前記波長λでの赤色表示画素の分光透過率T(λ)、緑色表示画素の分光透過率T(λ)、並びに青色表示画素の分光透過率T(λ)が、下記式(3)及び式(4)を満たすことを特徴とするカラーフィルタを提供する。
Figure 0005174212
Figure 0005174212
(式中、a、bは、前記連続した照射光の波長範囲を表し、380≦a、b≦780かつa<bを満たす数値である。)
本発明の第4の態様は、基板上に、少なくとも赤色表示画素、緑色表示画素および青色表示画素を備えるカラーフィルタにおいて、前記赤色表示画素、緑色表示画素および青色表示画素のそれぞれに、380nm〜780nmの範囲内における透過光ピーク域の波長λを含む連続した光を任意の角度から照射し、分光エリプソメータを用いて測定された赤色表示画素の位相差値Δ(λ)、緑色表示画素の位相差値Δ(λ)、並びに青色表示画素の位相差値Δ(λ)、380nm〜780nmの範囲内の前記波長λでの赤色表示画素の分光透過率T(λ)、緑色表示画素の分光透過率T(λ)、並びに青色表示画素の分光透過率T(λ)、及び液晶表示装置に用いられる光源の前記波長λでの分光放射輝度S(λ)が、下記式(5)及び式(6)を満たすことを特徴とするカラーフィルタを提供する。
Figure 0005174212
Figure 0005174212
(式中、a、bは、前記連続した照射光の波長範囲を表し、380≦a、b≦780かつa<bを満たす数値である。)
また、発明の第5の態様は、上述のカラーフィルタを備えることを特徴とする液晶表示装置を提供する。
本発明によれば、カラーフィルタを構成する3色以上の着色表示画素の厚み方向位相差をエリプソメータもしくは位相差測定装置を用いて測定し、この各波長における位相差と分光透過率の積を積分することで、着色表示画素と空気層や基板との屈折率差による干渉の影響を位相差に含んだまま、厚み方向位相差に関する値を求め、この値と液晶表示装置の黒表示時における斜め方向の視認性との相関とから、カラーフィルタの評価を精度良く行うことができる。
また、本発明によれば、上記カラーフィルタを用いて液晶ディスプレイを作製した場合、各着色表示画素の表示領域を通過する光の偏光状態にばらつきが生じないため、黒表示時における斜め方向の視認性が良好な液晶表示装置を得ることができる。
本発明の一実施の形態に係るカラーフィルタを示す概略断面図である。 本発明のカラーフィルタを備えた液晶表示装置の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態につき説明する。
図1に、本発明の第1の実施形態に係るカラーフィルタを示す。図1において、カラーフィルタは、ガラス基板1上に、遮光層であるブラックマトリクス2、及び着色表示画素3を備えている。着色表示画素3は、赤色表示画素3R、緑色表示画素3Gおよび青色表示画素3Bからなる。
各着色表示画素の厚み方向位相差に関する値ξ1またはξ2は、下記式(3)および式(4)、又は式(5)および式(6)を満たしている。
Figure 0005174212
Figure 0005174212
Figure 0005174212
Figure 0005174212
以上の式において、a、bは、前記連続した照射光の波長範囲を表し、380≦a、b≦780かつa<bを満たす数値である。
これらの式は、符号の正負を問わず、緑色表示画素の位相差に関する値ξ1またはξ2が赤色表示画素の位相差に関する値ξ1またはξ2以上となる場合には、青色表示画素の位相差に関する値ξ1またはξ2が緑色表示画素の位相差に関する値ξ1またはξ2以上となっており、緑色表示画素の位相差に関する値ξ1またはξ2が赤色表示画素の位相差に関する値ξ1またはξ2以下となる場合には、青色表示画素の位相差に関する値ξ1またはξ2が緑色表示画素の位相差に関する値ξ1またはξ2以下であることを意味する。
各着色表示画素の厚み方向位相差に関する値ξ1は、少なくとも赤色表示画素3R、緑色表示画素3Gおよび青色表示画素3Bの3色の着色表示画素3を備えたカラーフィルタに、380nmから780nmのうち透過光ピーク域の波長を含む連続した光を任意の角度あるいは目的とする角度で照射し、分光エリプソメータを用いて測定することで得られるΔ(λ)と、前記着色表示画素の前記波長λでの分光透過率T(λ)の積を積分することにより求められる。
また、各着色表示画素の厚み方向位相差に関する値ξ2は、少なくとも赤色表示画素3R、緑色表示画素3Gおよび青色表示画素3Bの3色の着色表示画素3を備えたカラーフィルタに、380nmから780nmのうち透過光ピーク域の波長を含む連続した光を任意の角度から照射し、分光エリプソメータを用いて測定することで得られるΔ(λ)、前記着色表示画素の前記波長λでの分光透過率T(λ)、および液晶表示装置に用いられる光源の前記波長λでの分光放射輝度S(λ)の積を積分することにより求められる。
この際、分光エリプソメータで測定する基板がカラーフィルタである場合には、R、G、Bのいずれかの単一着色表示画素のみを透過するようにパターニングされたマスクを介して測定することにより、単一着色表示画素の位相差値Δ(λ)を求めることができる。測定する基板がR、G、Bのうちいずれかの単一着色表示画素である場合には、マスクを介することなく位相差の測定が可能となる。また、分光透過率T(λ)は0≦T(λ)≦1の範囲で表される数値であり、光源の分光放射輝度は任意の単位の数値を使用できる。
Δ(λ)、T(λ)およびS(λ)が、 例えば1nmおきや2nmおきなどの波長に対応する不連続な数値で与えられる場合には、上述した式(1)ないし式(6)の積分は、各波長でのΔとTの積の総和、又はΔ、T、およびSの積の総和とみなすことができる。また、測定に用いる波長は380nmから780nmのうち透過光ピーク域の波長を含む任意の連続した光を用いることができるが、好ましくは400nmから700nmの5nmおきのすべての波長、さらに好ましくは380nmから780nmの1nmおきのすべての波長を用いることである。なぜなら、基板上に形成された着色表示画素の位相差を測定した際に含まれる、基板と着色表示画素との界面による干渉の影響は、波長を10nmから100nmのうちのいずれかの値とする振幅として現れるため、出来る限り広い範囲の波長での位相差値Δ(λ)を用いてξ1またはξ2を求めた方がより精度が高まるためである。
カラーフィルタの複屈折率の絶対値が0.01以下であること、すなわち各着色表示画素の厚み方向位相差に関する値ξ1またはξ2が、限りなくξ1(赤色表示画素)=ξ1(緑色表示画素)=ξ1(青色表示画素)=0、またはξ2(赤色表示画素)=ξ2(緑色表示画素)=ξ2(青色表示画素)=0 に近いことが望まれているが、カラーフィルタ以外の構成部材、例えば液晶、偏光板、配向膜などの位相差の波長分散性と組み合わせた場合、ξ1(赤色表示画素)=ξ1(緑色表示画素)=ξ1(青色表示画素)=0、またはξ2(赤色表示画素)=ξ2(緑色表示画素)=ξ2(青色表示画素)=0である以外にも、最適なカラーフィルタの各着色表示画素の厚み方向位相差に関する値が存在する。
カラーフィルタにおいて、各着色表示画素の位相差に関する値ξ1またはξ2がどの値をとるのが最も望ましいかは、他の部材との組み合わせにより変わるが、重要なのは、緑色表示画素の位相差に関する値ξ1またはξ2が赤色表示画素の位相差に関する値ξ1またはξ2以上であるにもかかわらず、青色表示画素の位相差に関する値ξ1またはξ2が緑色表示画素の位相差に関する値ξ1またはξ2以下である場合や、緑色表示画素の位相差に関する値ξ1またはξ2が赤色表示画素の位相差に関する値ξ1またはξ2以下であるにもかかわらず、青色表示画素の位相差に関する値ξ1またはξ2が緑色表示画素の位相差に関する値ξ1またはξ2以上である場合には、液晶表示装置の良好な斜め視認性を得ることができないという点である。
これは、液晶表示装置で用いられる他の部材では、複屈折性の波長分散が透過光の波長に対して連続的に変化することによるものである。
式(3)および式(4)を満たさない場合、すなわち下記式(3)’、式(4)’が成立する場合は、各着色表示画素の厚み方向位相差の差が大きすぎるか、もしくは、各着色表示画素の厚み方向位相差が透過光の波長に対して連続的に変化しない状態を表し、これによって液晶表示装置で用いられる他の部材の波長分散性と一致しなくなるため、良好な斜め視認性の液晶表示装置を得ることができない。
式(3)’
Figure 0005174212
式(4)’
Figure 0005174212
同様に、式(5)および式(6)を満たさない場合、すなわち下記式(5)’、式(6)’が成立する場合は、各着色表示画素の厚み方向位相差の差が大きすぎるか、もしくは、各着色表示画素の厚み方向位相差が透過光の波長に対して連続的に変化しない状態を表し、これによって液晶表示装置で用いられる他の部材の波長分散性と一致しなくなるため、良好な斜め視認性の液晶表示装置を得ることができない。
式(5)’
Figure 0005174212
式(6)’
Figure 0005174212
赤色表示画素には、例えば、C.I.Pigment Red 7、14、41、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、81:4、146、168、177、178、179、184、185、187、200、202、208、210、246、254、255、264、270、272、279等の赤色顔料を用いることができる。
なお、黄色顔料と橙色顔料を併用することもできる。黄色顔料としては、C.I. Pigment Yellow 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、147、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、187、188、193、194、199、198、213、214等が挙げられる。橙色顔料としては、C.I. Pigment ORanGe 36、43、51、55、59、61、71、73等が挙げられる。
赤色表示画素が、これら顔料のなかでジケトピロロピロール系赤色顔料及びアントラキノン系赤色顔料のうちの1種類以上を含む場合には、任意のξ1またはξ2を得ることが容易になるので好ましい。なぜなら、ジケトピロロピロール系赤色顔料は、その微細化処理を工夫することにより、ξ1またはξ2を正負のどちらにすることも可能であり、その絶対値もある程度制御可能であり、また、アントラキノン系赤色顔料は、微細化処理に関わらず0に近いξ1またはξ2を得やすいためである。
赤色表示画素は、顔料の合計重量を基準として、ジケトピロロピロール系赤色顔料を10〜90重量%、アントラキノン系赤色顔料を5〜70重量%を含有することが、画素の色相や明度、膜厚、コントラスト等の点から好ましく、特に、コントラストに着目した場合、ジケトピロロピロール系赤色顔料を25〜75重量%、アントラキノン系赤色顔料を25〜60重量%を含有ことがより好ましい。
また、赤色表示画素には、色相を調整する目的で黄色顔料や橙色顔料を含有させることができるが、高コントラスト化の点からアゾ金属錯体系黄色顔料を用いることが好ましい。その使用量は、顔料の合計重量を基準として、5〜25重量%を含有することが好ましく、5重量%未満の場合には、充分な明度向上などの色相調整が困難となり、30重量%を超える場合には、色相が黄味にシフトし過ぎるため、色再現性は悪い傾向となる。
ジケトピロロピロール系赤色顔料としてはC.I.Pigment Red 254、アントラキノン系赤色顔料としてはC.I.Pigment Red 177、アゾ金属錯体系黄色顔料としてはC.I.Pigment Yellow 150が、優れた耐光性、耐熱性、透明性、および着色力等の点から好適である。
緑色表示画素には、例えば、C.I.Pigment Green 7、10、36、37等の緑色顔料を用いることができ、黄色顔料を併用することもできる。黄色顔料としては、赤色表示画素のところで挙げた顔料と同様のものが使用可能である。
緑色表示画素が、これら顔料のなかでハロゲン化金属フタロシアニン系緑色顔料、アゾ系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料のうちの少なくとも1種類を含む場合には、任意のξ1またはξ2を得ることが容易になるために好ましい。なぜなら、ハロゲン化金属フタロシアニン系緑色顔料は、中心金属の選択により、ある程度ξ1またはξ2を変更することが可能であり、アゾ系黄色顔料では、微細化処理に関わらず正のξ1またはξ2を、キノフタロン系黄色顔料では、微細化処理に関わらず負のξ1またはξ2が得られるからである。
緑色表示画素は、顔料の合計重量を基準として、ハロゲン化金属フタロシアニン系緑色顔料を30〜90重量%、アゾ系黄色顔料またはキノフタロン系黄色顔料を10〜70重量%を含有するのが、画素の色相や明度、膜厚等の点から好ましく、さらに、ハロゲン化金属フタロシアニン系緑色顔料を50〜85重量%、アゾ系黄色顔料を5〜45重量%、キノフタロン系黄色顔料を5〜45重量%を含有することがより好ましい。
ハロゲン化金属フタロシアニン系緑色顔料としてはC.I.Pigment Green 7、36、アゾ系黄色顔料としてはC.I.Pigment Yellow 150、キノフタロン系黄色顔料としてはC.I.Pigment Yellow 138が、優れた耐光性、耐熱性、透明性、および着色力等の点から好適である。
また、ハロゲン化金属フタロシアニン系緑色顔料の中で、中心金属が亜鉛である顔料は、微細化処理に関わらず正のξ1またはξ2となり、優れた耐光性、耐熱性、透明性、および着色力等も有することから、好適に用いられる。
青色表示画素としては、例えば、C.I.Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64等の青色顔料を用いることができ、紫色顔料を併用することもできる。紫色顔料としては、C.I.Pigment VioleT 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等が挙げられる。
青色表示画素が、これら顔料のなかで金属フタロシアニン系青色顔料と、ジオキサジン系紫色顔料のうち1種類以上を含む場合には、0に近いξ1またはξ2を得ることが容易になる。
青色表示画素は、顔料の合計重量を基準として、金属フタロシアニン系青色顔料を40〜100重量%、ジオキサジン系紫色顔料を0〜50重量%を含有することが、画素の色相や明度、膜厚等の点から好ましく、さらに、金属フタロシアニン系青色顔料を50〜98重量%、ジオキサジン系紫色顔料を2〜25重量%含有することがより好ましい。
金属フタロシアニン系青色顔料としてはC.I.Pigment Blue 15:6、ジオキサジン系紫色顔料としてはC.I.Pigment VioleT 23が、優れた耐光性、耐熱性、透明性、および着色力等の点から好適である。
各着色表示画素は、無機顔料を含むことができる。無機顔料としては、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑等の金属酸化物粉、金属硫化物粉、金属粉等が挙げられる。無機顔料は、彩度と明度のバランスを取りつつ良好な塗布性、感度、現像性等を確保するために、有機顔料と組み合わせて用いられる。
各着色表示画素には、調色のため、耐熱性を低下させない範囲内で染料を含有させることができる。
また、着色表示画素に含まれる顔料は、カラーフィルタの高輝度化、高コントラスト化を実現させるため、微細化されていることが好ましく、平均一次粒子径が小さいことが好ましい。顔料の平均一次粒子径は、顔料を透過型電子顕微鏡で撮り、その写真の画像解析により算出することができる。
顔料の平均一次粒子径は、40nm以下であることが好ましく、より好ましくは30nm以下であり、更に好ましくは20nm以下である。また、平均一次粒子径は5nm以上であることが好ましい。顔料の平均一次粒子径が40nmを超える場合には、液晶表示装置の黒表示時の視認性が悪くなる。また、平均一次粒子径が5nmより小さい場合には、顔料分散が難しくなり、着色組成物としての安定性を保ち、流動性を確保することが困難になる。その結果、塗布むらが生じ、カラーフィルタの輝度、色特性が悪化する。
また、基板上に形成された各着色画素を2枚の偏光板の間に挟み、一方の偏光板側からバックライトを当てて、他方の偏光板を透過した光を輝度計にて測定し、偏光板が平行状態における光の輝度(Lp)と直交状態における光の輝度(Lc)の比より算出されるコントラストCはC=Lp/Lcより算出され、CSはカラーフィルタがない基板のみ、CRは赤色カラーフィルタ、CGは緑色カラーフィルタ、CBは青色カラーフィルタのコントラストを表す場合、下記式を満たす場合に、液晶表示装置の黒表示時の正面の視認性が優れたものとなる。すなわち、光漏れの少ない締まった黒表示を再現できる。
CR/CS>0.5
CG/CS>0.5
CB/CS>0.4
上記式を満たさない場合、すなわち、CR/CS≦0.5、または、CG/CS≦0.5、または、CB/CS≦0.4の場合には、黒表示時の光漏れが多くなり、優れた正面視認性の液晶表示装置が得にくくなる。
顔料の平均一次粒子径および厚み方向位相差を制御する手段としては、顔料を機械的に粉砕して一次粒子径および粒子形状を制御する方法(磨砕法と呼ぶ)、良溶媒に溶解したものを貧溶媒に投入して所望の一次粒子径および粒子形状の顔料を析出させる方法(析出法と呼ぶ)、および合成時に所望の一次粒子径および粒子形状の顔料を製造する方法(合成析出法と呼ぶ)等がある。使用する顔料の合成法や化学的性質等により、個々の顔料について適当な方法を選択して行うことができる。
以下に、それぞれの方法について説明するが、本発明のカラーフィルタを構成する着色表示画素に含まれる顔料の一次粒子径および粒子形状の制御方法は、上記方法のいずれを用いてもよい。
磨砕法は、顔料をボールミル、サンドミルまたはニーダーなどを用いて、食塩等の水溶性の無機塩などの磨砕剤およびそれを溶解しない水溶性有機溶剤とともに機械的に混練(以下、この処理をソルトミリングと呼ぶ)した後、無機塩と有機溶剤を水洗除去し、乾燥することにより所望の一次粒子径および粒子形状の顔料を得る方法である。ただし、ソルトミリング処理により、顔料が結晶成長する場合があるため、処理時に上記有機溶剤に少なくとも一部溶解する固形の樹脂や顔料分散剤を加えて、結晶成長を防ぐ方法が有効である。
顔料と無機塩の比率は、無機塩の比率が多くなると顔料の微細化効率は良くなるが、顔料の処理量が少なくなるために生産性が低下する。一般的には、顔料が1重量部に対して無機塩を1〜30重量部、好ましくは2〜20重量部用いるのが良い。また、上記水溶性有機溶剤は、顔料と無機塩とが均一な固まりとなるように加えるもので、顔料と無機塩との配合比にもよるが、通常は顔料1重量部に対して0.5〜30重量部の量で用いられる。
上記磨砕法についてさらに具体的には、顔料と水溶性の無機塩の混合物に湿潤剤として少量の水溶性有機溶剤を加え、ニーダー等で強く練り込んだ後、この混合物を水中に投入し、ハイスピードミキサー等で攪拌しスラリー状とする。次に、このスラリーを濾過、水洗して乾燥することにより、所望の一次粒子径および粒子形状の顔料を得ることができる。
析出法は、顔料を適当な良溶媒に溶解させたのち、貧溶媒と混ぜ合わせて、所望の一次粒子径および粒子形状の顔料を析出させる方法で、溶媒の種類や量、析出温度、析出速度などにより一次粒子径の大きさおよび粒子形状が制御できる。一般に顔料は溶媒に溶けにくいため、使用できる溶媒は限られるが、例として濃硫酸、ポリリン酸、クロロスルホン酸などの強酸性溶媒または液体アンモニア、ナトリウムメチラートのジメチルホルムアミド溶液などの塩基性溶媒などが知られている。
本法の代表例としては、酸性溶剤に顔料を溶解させた溶液を他の溶媒中に注入し、再析出させて微細粒子を得るアシッドペースティング法がある。工業的にはコストの観点から硫酸溶液を水に注入する方法が一般的である。硫酸濃度は特に限定されないが、95〜100重量%が好ましい。顔料に対する硫酸の使用量は特に限定されないが、少ないと溶液粘度が高くハンドリングが悪くなり、逆に多すぎると顔料の処理効率が低下するため、顔料に対して3〜10重量倍の硫酸を用いることが好ましい。なお、顔料は完全溶解している必要はない。溶解時の温度は0〜50℃が好ましく、これ以下では硫酸が凍結する恐れがあり、かつ溶解度も低くなる。高温すぎると副反応が起こりやすくなる。注入される水の温度は1〜60℃が好ましく、この温度以上で注入を始めると硫酸の溶解熱で沸騰して作業が危険である。これ以下の温度では凍結してしまう。注入にかける時間は顔料1部に対して0.1〜30分が好ましい。時間が長くなるほど一次粒子径は大きくなる傾向がある。
顔料の一次粒子径および粒子形状の制御は、アシッドペースティング法などの析出法とソルトミリング法などの磨砕法を組み合わせた手法を選択することにより、顔料の整粒度合を考慮しつつ行うことができ、さらにはこのとき分散体としての流動性も確保できることからより好ましい。
ソルトミリング時あるいはアシッドペースティング時には、一次粒子径および粒子形状制御に伴う顔料の凝集を防ぐために、下記に示す色素誘導体や樹脂型顔料分散剤、界面活性剤等の分散助剤を併用することもできる。また、一次粒子径および粒子形状制御を2種類以上の顔料を共存させた形で行うことにより、単独では分散が困難な顔料であっても安定な分散体として仕上げることができる。
特殊な析出法としてロイコ法がある。フラバントロン系、ペリノン系、ペリレン系、インダントロン系等の建染染料系顔料は、アルカリ性ハイドロサルファイトで還元すると、キノン基がハイドロキノンのナトリウム塩(ロイコ化合物)になり水溶性になる。この水溶液に適当な酸化剤を加えて酸化することにより、水に不溶性の一次粒子径の小さな顔料を析出させることができる。
合成析出法は、顔料を合成すると同時に所望の一次粒子径および粒子形状の顔料を析出させる方法である。しかし、生成した微細顔料を溶媒中から取り出す場合、顔料粒子が凝集して大きな二次粒子になっていないと一般的な分離法である濾過が困難になるため、通常、二次凝集が起きやすい水系で合成されるアゾ系等の顔料に適用されている。
さらに、顔料の一次粒子径および粒子形状を制御する手段として、顔料を高速のサンドミル等で長時間分散すること(顔料を乾式粉砕する、いわゆるドライミリング法)により、顔料の一次粒子径を小さくすると同時に分散することも可能である。
以下に、本発明のカラーフィルタの各着色画素を形成するために用いられる着色組成物について説明する。
着色組成物は、顔料および顔料担体を含む。各着色画素を形成するために用いられる着色組成物に含まれる顔料担体は、顔料を分散させるものであり、透明樹脂、その前駆体、またはそれらの混合物により構成される。 透明樹脂は、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂である。透明樹脂には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および感光性樹脂が含まれ、その前駆体には、放射線照射により硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが含まれ、これらを単独でまたは2種以上混合して用いることができる。
顔料担体は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、30〜700重量部、好ましくは60〜450重量部の量で用いることができる。また、透明樹脂とその前駆体との混合物を顔料担体として用いる場合には、透明樹脂は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、20〜400重量部、好ましくは50〜250重量部の量で用いることができる。また、透明樹脂の前駆体は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、10〜300重量部、好ましくは10〜200重量部の量で用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば, ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリブタジエン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
感光性樹脂としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の反応性の置換基を有する線状高分子にイソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該線状高分子に導入した樹脂が用いられる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも用いられる。
透明樹脂の前駆体であるモノマーおよびオリゴマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。これらは、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。
着色組成物には、該組成物を紫外線照射により硬化する場合には、光重合開始剤等が添加される。光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−T−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−S−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−S−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤等が用いられる。
光重合開始剤は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、5〜200重量部、好ましくは10〜150重量部の量で用いることができる。
上記光重合開始剤は、単独あるいは2種以上混合して用いるが、増感剤として、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(T−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等の化合物を併用することもできる。増感剤は、光重合開始剤100重量部に対して、0.1〜60重量部の量で含有させることができる。
さらに、着色組成物には、連鎖移動剤としての働きをする多官能チオールを含有させることができる。多官能チオールは、チオール基を2個以上有する化合物であればよく、例えば、ヘキサンジチオール 、デカンジチオール 、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−S−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−S−トリアジン等が挙げられる。これらの多官能チオールは、1種または2種以上混合して用いることができる。多官能チオールは、着色組成物中の顔料100重量部に対して、0.2〜150重量部、好ましくは0.2〜100重量部の量で用いることができる。
また、顔料を充分に顔料担体中に分散させ、ガラス基板等の透明基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布してフィルタセグメントを形成することを容易にするために溶剤を含有させることができる。溶剤としては、例えばシクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルベンゼン、エチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルセロソルブ、メチル−nアミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルケトン、石油系溶剤等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。
溶剤は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、800〜4000重量部、好ましくは1000〜2500重量部の量で用いることができる。
着色組成物は、1種または2種以上の顔料を、必要に応じて上記光重合開始剤と共に、顔料担体および有機溶剤中に三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、アトライター等の各種分散手段を用いて製造することができる。また、2種以上の顔料を含む着色組成物は、各顔料を別々に顔料担体および有機溶剤中に微細に分散したものを混合して製造することもできる。
顔料を顔料担体および有機溶剤中に分散する際には、適宜、樹脂型顔料分散剤、界面活性剤、顔料誘導体等の分散助剤を含有させることができる。分散助剤は、顔料の分散に優れ、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて顔料を顔料担体および有機溶剤中に分散してなる着色組成物を用いた場合には、透明性に優れたカラーフィルタが得られる。分散助剤は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、0.1〜40重量部、好ましくは0.1〜30重量部の量で用いることができる。
樹脂型顔料分散剤としては、顔料に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、顔料担体と相溶性のある部位とを有し、顔料に吸着して顔料の顔料担体への分散を安定化する働きをするものである。樹脂型顔料分散剤として具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレートなどのポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩などの油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、燐酸エステル系等が用いられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
色素誘導体は、有機色素に置換基を導入した化合物であり、用いる顔料の色相に近いものが好ましいが、添加量が少なければ色相の異なるものを用いても良い。有機色素には、一般に色素とは呼ばれていないナフタレン系、アントラキノン系等の淡黄色の芳香族多環化合物も含まれる。色素誘導体としては、特開昭63−305173号公報、特公昭57−15620号公報、特公昭59−40172号公報、特公昭63−17102号公報、特公平5−9469号公報等に記載されているものを使用できる。特に、塩基性基を有する色素誘導体は、顔料の分散効果が大きいため、好適に用いられる。これらは単独でまたは2種類以上を混合して用いることができる。
着色組成物には、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。貯蔵安定剤としては、例えばベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、T−ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。貯蔵安定剤は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、0.1〜10重量部の量で含有させることができる。
また、着色組成物には、基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。シランカップリング剤としては、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン類、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のチオシラン類等が挙げられる。シランカップリング剤は、着色組成物中の顔料100重量部に対して、0.01〜100重量部の量で含有させることができる。
着色組成物は、グラビアオフセット用印刷インキ、水無しオフセット印刷インキ、シルクスクリーン印刷用インキ、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジストの形態で調製することができる。着色レジストは、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または感光性樹脂と、モノマーと、光重合開始剤と、有機溶剤とを含有する組成物中に色素を分散させたものである。
顔料は、着色組成物の全固形分量を基準(100重量%)として5〜70重量%の割合で含有されることが好ましい。より好ましくは、20〜50重量%の割合で含有され、その残部は、顔料担体により提供される樹脂質バインダーから実質的になる。
着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
本発明の一実施形態に係るカラーフィルタ中の赤色表示画素、緑色表示画素、および青色表示画素は、透明基板上に、印刷法またはフォトリソグラフィー法により、上記の各色着色組成物を用いて形成される。
透明基板としては、ソーダ石灰ガラス、低アルカリ硼珪酸ガラス、無アルカリアルミノ硼珪酸ガラスなどのガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板が用いられる。また、ガラス板や樹脂板の表面には、液晶パネル化後の液晶駆動のために、酸化インジウム、酸化錫などからなる透明電極が形成されていてもよい。
印刷法による各色フィルタセグメントの形成は、上記各種の印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、カラーフィルタの製造法としては、低コストで量産性に優れている。さらに、印刷技術の発展により高い寸法精度および平滑度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性の制御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の調整を行うこともできる。
フォトリソグラフィー法により各着色画素を形成する場合は、上記溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジストとして調製した着色組成物を、透明基板上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2〜10μmとなるように塗布する。塗布膜を乾燥させる際には、減圧乾燥機、コンベクションオーブン、IRオーブン、ホットプレート等を使用してもよい。必要により乾燥された膜には、この膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤またはアルカリ現像液に浸漬するかもしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去して所望のパターンを形成したのち、同様の操作を他色について繰り返してカラーフィルタを製造することができる。さらに、着色レジストの重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィー法によれば、上記印刷法より精度の高いカラーフィルタが製造できる。
現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。現像処理方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。
なお、紫外線露光感度を上げるために、上記着色レジストを塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
本発明のカラーフィルタは、上記方法の他に電着法、転写法などにより製造することができる。なお、電着法は、透明基板上に形成した透明導電膜を利用して、コロイド粒子の電気泳動により各色フィルタセグメントを透明導電膜の上に電着形成することでカラーフィルタを製造する方法である。また、転写法は剥離性の転写ベースシートの表面に、あらかじめカラーフィルタ層を形成しておき、このカラーフィルタ層を所望の透明基板に転写させる方法である。
次に、本発明の一実施形態に係るカラーフィルタを備えた液晶表示装置について説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係るカラーフィルタを備えた液晶表示装置の概略断面図である。図2に示す液晶表示装置4は、ノート型パソコン用のTFT駆動型液晶表示装置の典型例であって、離間対向して配置された一対の透明基板5および6を備え、それらの間には、液晶(LC)が封入されている。本発明は、TN(Twisted Nematic)、STN(Super Twisted Nematic)、IPS(In-Plane switching)、VA(Vertical Alignment)、OCB(Optically Compensated Birefringence)等の偏光板、位相差板を用いる液晶表示装置に適用可能である。
第1の透明基板5の内面には、TFT(薄膜トランジスタ)アレイ7が形成されており、その上には例えばITOからなる透明電極層8が形成されている。透明電極層8の上には、配向層9が設けられている。また、透明基板5の外面には、偏光板10が形成されている。
他方、第2の透明基板6の内面には、本発明の一実施形態に係るカラーフィルタ11が形成されている。カラーフィルタ11を構成する赤色、緑色および青色のフィルタセグメントは、ブラックマトリックス(図示せず)により分離されている。カラーフィルタ11を覆って、必要に応じて透明保護膜(図示せず)が形成され、さらにその上に、例えばITOからなる透明電極層12が形成され、透明電極層12を覆って配向層13が設けられている。また、透明基板6の外面には、偏光板14が形成されている。なお、偏光板10の下方には、三波長ランプ15を備えたバックライトユニット16が設けられている。
このような本実施形態に係るカラーフィルターを備えた液晶表示装置によれば、カラーフィルタを構成する赤色、緑色、および青色の着色表示画素の厚み方向位相差に関する値をエリプソメータもしくは位相差測定装置を用いて測定することで、基板上に形成された着色表示画素の厚みが1〜3μmであっても、着色表示画素と空気層や基板との屈折率差による干渉の影響を位相差Δに含んだまま、厚み方向位相差に関する値を求めることにより、この値と液晶表示装置の斜め方向の視認性との相関から、カラーフィルタの評価を精度良く行うことができる。
また、本実施形態によれば、赤色、緑色、および青色の各着色画素が、バックライトやLCDの特性に合うように数色の顔料を組み合わせて調色した着色組成物を使用して形成される場合において、特にその各着色画素層の厚み方向位相差に関する値ξ1またはξ2が、式(3)および式(4)、もしくは式(5)および式(6)を満たすことにより、各着色画素の表示領域を通過する光の偏光状態にばらつきが生じないため、斜め方向からの視野角表示に優れた液晶表示装置を得ることができる。さらにいうと斜め方向からの視野角補償を施された黒表示となるため、斜め方向から見た場合、カラーシフトを低減し、かつニュートラルな黒色が再現でき、非常に優れた表示特性を呈することができる。
実施例
以下、本発明の実施形態についての具体的な実施例を挙げるが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。また、本実施例で用いる材料は光に対して極めて敏感であるため、自然光などの不要な光による感光を防ぐ必要があり、全ての作業を黄色、または赤色灯下で行うことは言うまでもない。なお、実施例および比較例中、「部」とは「重量部」を意味する。また、顔料の記号はカラーインデックスナンバーを示し、例えば、「PR254」は「C.I.Pigment Red 254」を、「PY150」は「C.I.Pigment Yellow 150」を表す。
以下の実施例にて使用した色素誘導体を下記表1に示す。
Figure 0005174212
a)微細化顔料の製造
実施例および比較例で用いた微細化顔料を以下の方法により製造した。得られた顔料を透過型電子顕微鏡(日本電子社製「JEM−1200EX」)により観察し、撮影した画像解析により、顔料の一次粒子径を算出した。ここで言う一次粒子径は、個数粒度分布の積算曲線において積算量が全体の50%に相当する粒子径(円相当径)を表す
[製造例1]
ジケトピロロピロール系赤色顔料PR254(チバスペシャリティケミカルズ社製「イルガフォアレッドB-CF」;R−1)100部、色素誘導体(D−1)18部、粉砕した食塩1000部、およびジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、60℃で10時間混練した。
この混合物を温水2000部に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、115部のソルトミリング処理顔料(R−2)を得た。得られた顔料の一次粒子径を下記表2に示す。
[製造例2]
アントラキノン系赤色顔料PR177(チバスペシャリティケミカルズ社製「クロモフタルレッドA2B」;R−3)100部、色素誘導体(D−2)8部、粉砕した食塩700部、およびジエチレングリコール180部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で4時間混練した。
この混合物を温水4000部に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、102部のソルトミリング処理顔料(R−4)を得た。得られた顔料の一次粒子径を下記表2に示す。
[製造例3]
スルホン化フラスコにtert−アミルアルコール170部を窒素雰囲気下において装填した。これにナトリウム11.04部を添加し、この混合物を92〜102℃に加熱した。溶融したナトリウムを激しく撹拌しながら100〜107℃に一晩保持した。
得られた溶液に、4−クロロベンゾニトリルの44.2部およびジイソプロピルスクシナートの37.2部を80℃において、tert−アミルアルコールの50部中に溶解した溶液を、80〜98℃において2時間かけて導入し、反応させた。この反応混合物を80℃においてさらに3時間撹拌し、同時にジイソプロピルスクシナートの4.88部を滴下添加した。
この反応混合物を室温に冷却し、メタノールの270部、水200部、および濃硫酸48.1部の20℃の混合物へ添加し、20℃において攪拌を6時間続け、赤色混合物を得た。この赤色混合物を濾過し、残留物をメタノールと水とで洗浄した後、80℃で乾燥して、46.7部の赤色顔料(R−5)を得た。得られた顔料の一次粒子径を下記表2に示す。
[製造例4]
ハロゲン化銅フタロシアニン系緑色顔料PG36(東洋インキ製造社製「リオノールグリーン6YK」)120部、粉砕した食塩1600部、およびジエチレングリコール270部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で12時間混練した。
この混合物を温水5000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、117部のソルトミリング処理顔料(G−1)を得た。得られた顔料の一次粒子径を下記表2に示す。
[製造例5]
塩化アルミニウム356部および塩化ナトリウム6部の200℃の溶融塩に、亜鉛フタロシアニン46部を溶解し、130℃まで冷却し、1時間攪拌した。反応温度を180℃に昇温し、臭素を1時間あたり10部で10時間滴下した。その後、塩素を1時間あたり0.8部で5時間導入した。この反応液を水3200部に徐々に注入したのち、濾過、水洗して107.8部の粗製ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料を得た。粗製ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料の1分子内に含まれる平均臭素数は14.1個、平均塩素数は1.9個であった。得られた粗製ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料120部、粉砕した食塩1600部、およびジエチレングリコール270部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で12時間混練した。この混合物を温水5000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、117部のソルトミリング処理顔料(G−2)を得た。得られた顔料の一次粒子径を下記表2に示す。
[製造例6]
セパラブルフラスコに水150部を仕込み、さらに攪拌しながら35%塩酸63部を仕込み、塩酸溶液を調製した。発泡に注意しながらベンゼンスルホニルヒドラジド38.7部を仕込み、液温が0℃以下になるまで氷を追加した。冷却した後、30分かけて亜硝酸ナトリウム19部を仕込み、0〜15℃の間で30分撹拌し、ヨウ化カリウムでんぷん紙で着色が認められなくなるまでスルファミン酸を仕込んだ。
次いでバルビツール酸25.6部を添加した後、55℃まで昇温し、2時間そのまま撹拌した。さらにバルビツール酸25.6部を投入し、80℃まで昇温した後、pHが5になるまで水酸化ナトリウムを投入した。次に、80℃で3時間撹拌した後、70℃まで温度を下げ、濾過し、温水洗浄を行った。
得られたプレスケーキを1200部の温水にリスラリーした後、80℃で2時間攪拌した。その後、そのままの温度で濾過を行い、80℃の水2000部で温水洗浄を行い、ベンゼンホンアミドが濾液側へ移行していることを確認した。
得られたプレスケーキを80℃で乾燥し、アゾバルビツール酸ジナトリウム塩61.0部を得た。次いで、セパラブルフラスコに水200部を仕込み、さらに撹拌しながら、得られたアゾバルビツール酸ジナトリウム塩の粉末8.1部を投入して分散した。均一に分散した後、溶液を95℃まで昇温した、メラミン5.7部、ジアリルアミノメラミン1.0部を添加した。さらに、塩化コバルト(II)6水和物6.3部を水30部に溶解した緑色溶液を30分かけて滴下した。
滴下終了後、90℃で1.5時間錯体化を行った。その後、pHを5.5に調整し、さらにキシレン4部、オレイン酸ナトリウム0.4部、水16部をあらかじめ攪拌してエマルジョン状態とした溶液20.4部を添加し、さらに4時間加温撹拌した。70℃まで冷却した後、速やかに濾過し、無機塩が洗浄できるまで70℃の温水洗を繰り返した。その後、乾燥、粉砕の工程を経て、14部のアゾ系黄色顔料(Y−2)を得た。得られた顔料の一次粒子径を下記表2に示す。
[製造例7]
キノフタロン系黄色顔料PY138(BASF社製「パリオトールイエローK0961HD」)100部、色素誘導体(D−3)5部、粉砕した食塩750部、およびジエチレングリコール180部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、60℃で6時間混練した。
この混合物を温水3000部に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、100部のソルトミリング処理顔料(Y−3)を得た。得られた顔料の一次粒子径を下記表2に示す。
[製造例8]
銅フタロシアニン系青色顔料PB15:6(東洋インキ製造社製「リオノールブルーES」)100部、粉砕した食塩800部、およびジエチレングリコール100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で12時間混練した。この混合物を温水3000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、98部のソルトミリング処理顔料(B−1)を得た。得られた顔料の一次粒子径を下記表2に示す。
[製造例9]
ジオキサジン系紫色顔料PV23(東洋インキ製造社製「リオノゲンバイオレットRL」)300部を96%硫酸3000部に投入し、1時間撹拌した後、5℃の水に注入した。1時間撹拌した後、濾過し、温水で洗浄液が中性になるまで洗浄し、70℃で乾燥した。得られたアシッドペースティング処理顔料120部、粉砕した食塩1600部、およびジエチレングリコール100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、90℃で18時間混練した。
この混合物を温水5000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、118部のソルトミリング処理顔料(V−1)を得た。得られた顔料の一次粒子径を下記表2に示す。
[製造例10]
カーボンブラック(CABOT社製「ブラックパールズ800」)8部をアクリル樹脂溶液24部、シクロヘキサノン40部と均一に混合し、直径1mmのガラスビーズを用いてサンドミルにて5時間分散することによりカーボンブラック分散体を調製した。得られた顔料の一次粒子径を下記表2に示す。
Figure 0005174212
Y−1:PY150、ランクセス社製「E4GN」
b)アクリル樹脂溶液の調製
反応容器にシクロヘキサノン800部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら100℃に加熱して、同温度で下記のモノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
スチレン 60.0部
メタクリル酸 60.0部
メタクリル酸メチル 65.0部
メタクリル酸ブチル 65.0部
アゾビスイソブチロニトリル 10.0部
滴下終了後、さらに100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル2.0部をシクロヘキサノン50部で溶解した溶液を添加し、さらに100℃で1時間反応を続けて樹脂溶液を合成した。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃で20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20%となるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液を調製した。
c)顔料分散体の調製
下記表3に示す組成(重量比)の混合物を均一に撹拌混合した後、直径1mmのジルコニアビーズを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過して各色顔料分散体を得た。
Figure 0005174212
d)着色組成物(以下、レジストという)の調製
次いで、下記表4に示す組成(重量比)の混合物を均一に撹拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して各色レジストを得た。
Figure 0005174212
モノマー:トリメチロールプロパントリアクリレート
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤:2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガキュア 907」)
増感剤:4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」)
有機溶剤:シクロヘキサノン
e)各色塗膜の作製
上記表4に示した各色レジストをスピンコート法によりガラス基板に塗工した後、クリーンオーブン中で、70℃で20分間プリベークした。次いで、この基板を室温に冷却した後、超高圧水銀ランプを用い、紫外線を露光した。その後、この基板を23℃の炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄し、風乾した。次に、クリーンオーブン中で、230℃で30分間ポストベークを行い、各色塗膜を得た。乾燥塗膜の膜厚は、いずれも2.0μmであった。
f)各色塗膜の色度、分光透過率、厚み方向位相差に関する値、及びコントラストの測定
[色度、分光透過率]
XYZ表色系色度図における色度および分光透過率T(λ)は、分光光度計(オリンパス社製「OSP−200」)を用いて、400nmから700nmの範囲で5nmおきの波長で測定した。上記表4に示した各色レジストより作製された各色塗膜の色度を下記表5に示す。
[厚み方向位相差に関する値]
厚み方向位相差に関する値は、透過型分光エリプソメータ(日本分光社製「M−220」)を用いて、表面に塗膜を形成した基板の法線方向から45°傾けた方位より、400nmから700nmの範囲で5nmおきの波長で測定し、エリプソパラメータであるδを得た。
式Δ=δ/360×λにより位相差値Δ(λ)を算出し、この値を用いて、波長400nmから700nmの範囲でのΔ(λ)×T(λ)の総和により厚み方向位相差に関する値ξ1を算出し、Δ(λ)×T(λ)×S(λ)の総和により厚み方向位相差に関する値ξ2を算出した。上記表4に示した各色レジストより作製された各色塗膜のξ1およびξ2を下記表5に示す。
[コントラスト]
塗膜を形成した基板の両側に偏光板を重ね、偏光板が平行時の輝度(Lp)と直交時の輝度(Lc)との比、Lp/Lcをコントラスト(C:CR,CG,CB)として算出した。そして、着色塗膜がない基板のみのコントラスト(CS)を測定し、C/CSにより規格化を行った。なお、輝度は、色彩輝度計(トプコン社製「BM−5A」)を用い、2°視野の条件で測定し、偏光板は、日東電工社製「NPF−SEG1224DU」を用いた。上記表4に示す各色レジストより作製された各色塗膜のコントラストを下記表5に示す。
Figure 0005174212
h)カラーフィルタの作製
上記表4に示した各色レジストを組み合わせて、下記に示す方法により、カラーフィルタを作製した。
[実施例1]
まず、赤色レジスト(RR−1)をスピンコート法により、予めブラックマトリックスが形成されてあるガラス基板に塗工した後、クリーンオーブン中で、70℃で20分間プリベークした。次いで、この基板を室温に冷却した後、超高圧水銀ランプを用い、フォトマスクを介して紫外線を露光した。
その後、この基板を23℃の炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄し、風乾した。さらに、クリーンオーブン中で、230℃で30分間ポストベークを行い、基板上にストライプ状の赤色表示画素を形成した。
次に、緑色レジスト(GR−1)を使用して同様に緑色表示画素を形成し、さらに、青色レジスト(BR−1)を使用して青色表示画素を形成し、カラーフィルタを得た。各着色画素の形成膜厚はいずれも2.0μmであった。
[実施例2]
緑色レジストを(GR−1)から(GR−3)に代えた以外は、実施例1と同様にして、カラーフィルタを得た。
[実施例3]
赤色レジストを(RR−1)から(RR−2)に、緑色レジストを(GR−3)から(GR−4)に代えた以外は、実施例1と同様にして、カラーフィルタを得た。
[実施例4]
赤色レジストを(RR−2)から(RR−3)に代えた以外は、実施例1と同様にして、カラーフィルタを得た。
[実施例5]
赤色レジストを(RR−1)から(RR−4)に、緑色レジストを(GR−1)から(GR−3)に代えた以外は、実施例1と同様にして、カラーフィルタを得た。
[実施例6]
緑色レジストを(GR−1)から(GR−5)に代えた以外は、実施例1と同様にして、カラーフィルタを得た。
[比較例1]
緑色レジストを(GR−1)から(GR−2)に代えた以外は、実施例1と同様にして、カラーフィルタを得た。
[比較例2]
赤色レジストを(RR−1)から(RR−2)に代えた以外は、比較例1と同様にして、カラーフィルタを得た。
[比較例3]
赤色レジストを(RR−1)から(RR−3)に、緑色レジストを(GR−1)から(GR−3)に代えた以外は、実施例1と同様にして、カラーフィルタを得た。
i)液晶表示装置の作製
以上のようにして得られたカラーフィルタ上に、透明ITO電極層を形成し、その上にポリイミド配向層を形成した。このガラス基板の他方の表面に偏光板を形成した。他方、別の(第2の)ガラス基板の一方の表面にTFTアレイおよび画素電極を形成し、他方の表面に偏光板を形成した。
このようにして準備された2つのガラス基板を電極層同士が対面するよう対向させ、スペーサビーズを用いて両基板の間隔を一定に保ちながら位置合わせし、液晶組成物注入用開口部を残すように周囲を封止剤で封止した。次いで、開口部から液晶組成物を注入し、開口部を封止した。このようにして作製した液晶表示装置をバックライトユニットと組み合わせて液晶パネルを得た。
j)液晶表示装置の黒表示時の視認性評価
作製した液晶表示装置を黒表示させ、液晶パネルの法線方向(正面)および法線方向から45°傾けた方位(斜め)より漏れてくる光(直交透過光;漏れ光)の量を目視観察した。評価ランクは下記の通りであり、その結果を下記表6に示す。
○:漏れ光が観察されず、ニュートラルな黒色で視認性良好。
△:わずかに漏れ光が観察され、少し色味付いた黒色であるが、実情上は問題ないレベル。
×:かなり漏れ光が観察され、黒色の色味付きも多く、視認性不良。
Figure 0005174212
上記表6から明らかなように、実施例1ないし6で得たカラーフィルタを用いた液晶表示装置では、いずれも式(3)及び(4)の双方、式(5)及び(6)の双方を満足しているため、いずれも斜め方向の視認性が良好であった。また、実施例3〜5で得たカラーフィルタを用いた液晶表示装置では、CR/CS>0.5、CG/CS>0.5、CB/CS>0.4のすべてを満たしているため、正面方向においても視認性が良好であった。
これに対し、式(3)及び(4)、式(5)及び(6)のいずれか一方しか満たしていない比較例1ないし3で得たカラーフィルタを用いた液晶表示装置では、赤色表示画素、緑色表示画素、および青色表示画素の厚み方向の位相差のバランスが良くないため、斜め方向において色ずれが生じ、視認性が不良となった。
なお、実施例6で得たカラーフィルタと比較例1で得たカラーフィルタの相違は、実施例6で得たカラーフィルタが緑色表示画素としてGR−5レジストを用いているのに対し、比較例1で得たカラーフィルタは、緑色表示画素としてGR−2レジストを用いていることである。GR−5はGR−2にカーボンブラック分散体を加えて意図的に明度を低下させたものであり、従って、緑色顔料からなる厚み方向位相差値を変えることなく、透過率を大きく変化させることによる比較を行うことができる。
すなわち、通常求められる厚み方向位相差だけでは、斜め方向の視認性の傾向を表すことができないが、透過率を考慮したξ1及びξの指標を用いることで、斜め方向の視認性との相関を最適に表すことが可能となり、これによってカラーフィルタを簡単かつ正確に評価することができる。
1…ガラス基板、2…ブラックマトリックス、3…着色表示画素、4…液晶表示装置、5,6…透明基板、7…TFTアレイ、8,12…透明電極、9,13…配向層、10,14…偏光板、11…カラーフィルタ、15…三波長ランプ、16…バックライトユニット。

Claims (3)

  1. 基板上に、少なくとも赤色表示画素、緑色表示画素および青色表示画素を備えるカラーフィルタにおいて、前記赤色表示画素、緑色表示画素および青色表示画素のそれぞれに、380nm〜780nmの範囲内における透過光ピーク域の波長λを含む連続した光を基板の法線方向から45°傾けた方位の角度から照射し、分光エリプソメータを用いて測定された赤色表示画素の位相差値Δ(λ)、緑色表示画素の位相差値Δ(λ)、並びに青色表示画素の位相差値Δ(λ)、及び380nm〜780nmの範囲内の前記波長λでの赤色表示画素の分光透過率T(λ)、緑色表示画素の分光透過率T(λ)、並びに青色表示画素の分光透過率T(λ)が、下記式(3)及び式(4)を満たすことを特徴とするカラーフィルタ。
    Figure 0005174212
    Figure 0005174212
    (式中、a、bは、前記連続した照射光の波長範囲を表し、380≦a、b≦780かつa<bを満たす数値である。)
  2. 基板上に、少なくとも赤色表示画素、緑色表示画素および青色表示画素を備えるカラーフィルタにおいて、前記赤色表示画素、緑色表示画素および青色表示画素のそれぞれに、380nm〜780nmの範囲内における透過光ピーク域の波長λを含む連続した光を基板の法線方向から45°傾けた方位の角度から照射し、分光エリプソメータを用いて測定された赤色表示画素の位相差値Δ(λ)、緑色表示画素の位相差値Δ(λ)、並びに青色表示画素の位相差値Δ(λ)、380nm〜780nmの範囲内の前記波長λでの赤色表示画素の分光透過率T(λ)、緑色表示画素の分光透過率T(λ)、並びに青色表示画素の分光透過率T(λ)、及び液晶表示装置に用いられる光源の前記波長λでの分光放射輝度S(λ)が、下記式(5)及び式(6)を満たすことを特徴とするカラーフィルタ。
    Figure 0005174212
    Figure 0005174212
    (式中、a、bは、前記連続した照射光の波長範囲を表し、380≦a、b≦780かつa<bを満たす数値である。)
  3. 請求項1又は2に記載のカラーフィルタを備えることを特徴とする液晶表示装置。
JP2011114896A 2011-05-23 2011-05-23 カラーフィルタおよび液晶表示装置 Active JP5174212B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011114896A JP5174212B2 (ja) 2011-05-23 2011-05-23 カラーフィルタおよび液晶表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011114896A JP5174212B2 (ja) 2011-05-23 2011-05-23 カラーフィルタおよび液晶表示装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006341842A Division JP4848262B2 (ja) 2006-12-19 2006-12-19 カラーフィルタの評価方法、カラーフィルタおよび液晶表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011227506A JP2011227506A (ja) 2011-11-10
JP5174212B2 true JP5174212B2 (ja) 2013-04-03

Family

ID=45042819

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011114896A Active JP5174212B2 (ja) 2011-05-23 2011-05-23 カラーフィルタおよび液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5174212B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000187114A (ja) * 1998-12-22 2000-07-04 Toray Ind Inc カラーフィルターおよび液晶表示装置
JP4482969B2 (ja) * 1998-08-28 2010-06-16 東レ株式会社 液晶表示装置用カラーフィルターおよび液晶表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011227506A (ja) 2011-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4967644B2 (ja) カラーフィルタおよび液晶表示装置
JP4306736B2 (ja) カラーフィルタ、カラーフィルタ用着色組成物、および液晶表示装置
US7420632B2 (en) Color filter and liquid crystal display device provided with the same
JP5428198B2 (ja) カラーフィルタおよび液晶表示装置
JP5045126B2 (ja) カラーフィルタおよび液晶表示装置
JP4848262B2 (ja) カラーフィルタの評価方法、カラーフィルタおよび液晶表示装置
JP4930394B2 (ja) 液晶表示装置
WO2010001733A1 (ja) カラーフィルタ及び液晶表示装置
JP2010145787A (ja) カラーフィルタ基板及びそれを用いた液晶表示装置
JP2008185986A (ja) カラーフィルタおよび液晶表示装置
JP4938406B2 (ja) カラーフィルタおよびこれを備えた液晶表示装置
JP5223465B2 (ja) カラーフィルタおよび液晶表示装置
JP2010032870A (ja) カラーフィルタおよび液晶表示装置
JP4905532B2 (ja) 液晶表示装置用カラーフィルタ基板及び液晶表示装置
JP5174212B2 (ja) カラーフィルタおよび液晶表示装置
JP4961981B2 (ja) カラーフィルタ、カラーフィルタを備える液晶表示装置およびカラーフィルタの測定装置
JP5003669B2 (ja) 赤色着色組成物、赤色着色塗膜、それを用いたカラーフィルタ、及び液晶表示装置
JP2013105010A (ja) カラーフィルタ用感光性着色組成物、液晶表示装置用カラーフィルタ及び液晶表示装置
JP2009180783A (ja) 液晶表示装置及びそれに用いるカラーフィルタ
JP2011013274A (ja) 液晶表示装置用カラ−フィルタ及びカラーフィルタ用赤色着色組成物
JP2012088475A (ja) カラーフィルタおよび液晶表示装置
JP2007041550A (ja) 赤色着色膜、赤色着色組成物、カラーフィルタおよび液晶表示装置
JP2011118033A (ja) カラーフィルタおよび液晶表示装置
JP2009109620A (ja) カラーフィルタ及びこれを備えた液晶表示装置
JP2007047760A (ja) 赤色着色膜、赤色着色組成物、カラーフィルタおよび液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120907

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5174212

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250