JP5076477B2 - 半透過型液晶表示装置用カラーフィルタとその製造方法および半透過型液晶表示装置 - Google Patents

半透過型液晶表示装置用カラーフィルタとその製造方法および半透過型液晶表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、半透過型の液晶表示装置とこれに用いるカラーフィルタとその製造方法に関する。
フラットディスプレイとして、液晶表示装置(LCD)は、その薄型、軽量、低消費電力といった特徴により、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、ビデオカメラ等から大画面テレビまで市場が急速に拡大してきた。
また、近年の携帯電話等のモバイル機器の高画質化の要請から、従来の透過型液晶表示装置の特徴(明るくコントラスト比の高い表示が可能)と反射型液晶表示装置の特徴(低消費電力)とを兼ね備えた半透過型の液晶表示装置の需要が高まっている。
従来の半透過型液晶表示装置では、透過光領域では光源からの光がカラーフィルタの着色層を1回通過するのに対し、反射光領域では外光がカラーフィルタの着色層を2回通過するので、透過用領域と反射用領域の両方で明るく色純度が高い表示を行うことが困難であった。このため、反射用領域の着色層の一部に開口部を設けるとともに、この部位に透明誘電体層を形成して反射用領域の液晶層の厚みを透過用領域の液晶層の厚みの略半分とすることにより、反射用領域での外光の利用効率を高めた液晶表示装置が開発されている(特許文献1)。しかし、この液晶表示装置では、色純度の改善が未だ十分ではない。
また、透過用領域の着色層を高濃度の赤(R)、緑(G)、青(B)の3色とし、一方、反射用領域の着色層を低濃度の赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の計6色からなる構成とし、かつ、これらの着色層の厚みを、反射用領域の液晶層の厚みが透過用領域の液晶層の厚みの略半分となるように設定した6色型のカラーフィルタを用いた半透過型液晶表示装置が開発されている(特許文献2)。この反射型液晶表示装置は、透過用領域と反射用領域の両方で明るく色純度が高い表示を行うことが可能であるが、カラーフィルタの着色層を形成するために6回の工程が必要であり、製造コスト低減に支障を来たすものであった。
また、反射用領域に透明誘電体層を有し、この透明誘電体層を被覆するように着色層が存在し、反射用領域の着色層の厚みを透過用領域の着色層の厚みよりも小さくすることにより、反射用領域の液晶層の厚みを透過用領域の液晶層の厚みよりも小さくした液晶表示装置が開発されている(特許文献3)。この液晶表示装置では、1つの反射用領域に上記の透明誘電体層を複数配置してもよいとされている。このような透明誘電体層を備えるカラーフィルタでは、着色層の形成に要する工程数が、透明誘電体層と赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の計4回であり、上述のような6色型のカラーフィルタに比べて製造コストの低減が可能であった。
特開2004−86108号公報 特開2004−184737号公報 特開2004−85986号公報
しかし、上述の特許文献3の液晶表示装置では、透明誘電体層が配設されている反射用領域において、透明導電体層を被覆する赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の着色層が隣接した状態であり、このため、透明誘電体層上で着色層の重なりが生じて凸部が形成される場合がある。また、上述のように、1つの反射用領域に複数個の透明誘電体層が配置されると、隣接する透明誘電体層間に着色層が沈み込んで凹部が生じる場合がある。このように透明誘電体層上に凸部、あるいは凹部が存在すると、反射用領域の液晶層の厚みの制御が難しく、また、液晶配向の乱れを生じることがあり、表示品質の低下を来たすという問題があった。
本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたものであり、表示品質に優れた半透過型液晶表示装置と、この液晶表示装置に使用するためのカラーフィルタとその製造方法を提供することを目的とする。
上記のような目的を達成するために、本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタは、透明基板と、該透明基板上に配設されたストライプ形状の複数色の着色層と、各色の前記着色層からなるように画定された複数の画素と、を備え、該画素を構成する各着色層は反射用領域と透過用領域を有し、前記反射用領域には前記透明基板と前記着色層との間に透明樹脂層が介在し、隣接する前記着色層における前記透明樹脂層は、着色層の長手方向に沿って異なる位置をとり相互に不連続となっており、前記透明樹脂層の厚みは2.6〜4.0μmの範囲であり、前記反射用領域における着色層の厚みtは0.3〜1.0μmの範囲であり、前記透過用領域における着色層の厚みTは1.5〜2.5μmの範囲であり、前記反射用領域における着色層の厚みtと、前記透過用領域における着色層の厚みTとの比t/Tは0.20〜0.50の範囲であるような構成とした。
また、本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタは、透明基板と、該透明基板上に間隔を設けて並設されたストライプ形状の透明樹脂層と、該透明樹脂層を被覆するように透明樹脂層の長手方向に沿って各透明樹脂層毎に配設されたストライプ形状の複数色の着色層と、各色の前記着色層からなるように画定された複数の画素と、を備え、該画素を構成する各着色層は前記透明樹脂層が存在する部位が反射用領域であり、前記透明樹脂層が存在しない部位が透過用領域であり、前記透明樹脂層の厚みは2.6〜4.0μmの範囲であり、前記反射用領域における着色層の厚みtは0.3〜1.0μmの範囲であり、前記透過用領域における着色層の厚みTは1.5〜2.5μmの範囲であり、前記反射用領域における着色層の厚みtと、前記透過用領域における着色層の厚みTとの比t/Tは0.20〜0.50の範囲であるような構成とした。
本発明の他の態様として、各画素の境界部位、および各色の着色層間に位置するように前記透明基板上にブラックマトリックスを備えるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記着色層、前記透明樹脂層を覆うように共通透明電極を有し、さらに、前記反射用領域に位置する前記共通透明電極上にスペーサを有し、前記反射用領域における前記共通透明電極から前記スペーサの頂部までの高さは、前記透過用領域における前記共通透明電極から前記スペーサの頂部までの高さの約半分であるような構成とした。
本発明の半透過型の液晶表示装置に用いるカラーフィルタの製造方法は、透明基板の表面に並行して配列するストライプ状の着色層形成領域を設定するとともに、複数色の着色層からなる画素領域を複数設定し、該画素領域毎の各着色層形成領域に、着色層形成領域の長手方向に沿って異なる位置となり相互に不連続となるように透明樹脂層を形成する透明樹脂層形成工程と、前記透明基板上に着色層用塗工液を塗布して塗工層を形成し、所望のマスクを介して前記塗工層を露光し現像することにより所望の前記着色層形成領域に前記透明樹脂層を被覆するように着色層を形成する操作を複数色分繰り返す着色層形成工程と、を有し、前記透明樹脂層形成工程では、透明樹脂層の厚みを2.6〜4.0μmの範囲で設定し、前記着色層形成工程では、前記透明樹脂層上に形成される塗工層の厚みt′を0.3〜1.0μmの範囲で設定し、前記透明樹脂層が存在しない部位の塗工層の厚みT′を1.5〜2.5μmの範囲で設定するとともに、厚みの比t′/T′を0.20〜0.50の範囲で設定するような構成とした。
また、半透過型の液晶表示装置に用いるカラーフィルタの製造方法は、透明基板の表面に並行して配列するストライプ状の着色層形成領域を設定するとともに、複数色の着色層からなる画素領域を複数設定し、前記着色層形成領域毎にその長手方向に沿ってストライプ状の透明樹脂層を、隣接する着色層形成領域に位置する透明樹脂層が離間した状態となるように形成する透明樹脂層形成工程と、前記透明基板上に着色層用塗工液を塗布して塗工層を形成し、所望のマスクを介して前記塗工層を露光し現像することにより所望の前記着色層形成領域に前記透明樹脂層を被覆するように着色層を形成する操作を複数色分繰り返す着色層形成工程と、を有し、前記透明樹脂層形成工程では、透明樹脂層の厚みを2.6〜4.0μmの範囲で設定し、前記着色層形成工程では、前記透明樹脂層上に形成される塗工層の厚みt′を0.3〜1.0μmの範囲で設定し、前記透明樹脂層が存在しない部位の塗工層の厚みT′を1.5〜2.5μmの範囲で設定するとともに、厚みの比t′/T′を0.20〜0.50の範囲で設定するような構成とした。
本発明の他の態様として、ストライプ状の前記透明樹脂層の幅を7〜30μmの範囲に設定するような構成とした。
本発明の半透過型液晶表示装置は、所定の間隔のセルを形成するように対向したTFT基板と半透過型液晶表示装置用カラーフィルタと、前記セルに充填された液晶層とを備える半透過型液晶表示装置であって、半透過型液晶表示装置用カラーフィルタは上述の本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタであり、TFT基板は前記カラーフィルタの透過用領域と反射用領域に対応するように透明画素電極と反射用電極を備えるような構成とした。
本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタは、隣接する着色層における反射用領域を構成する透明樹脂層が、着色層の長手方向に沿って異なる位置にあるので、あるいは、隣接する着色層における反射用領域を構成する透明樹脂層が間隔を設けて並設されているので、透明樹脂層上では異なる色の着色層が存在することがなく、したがって、着色層の重なりがなく平坦であり、これにより、半透過型液晶表示装置に用いた場合に、反射用領域の液晶層の厚みの制御が容易であり、かつ、液晶配向の乱れを防止することができる。
また、本発明の製造方法では、透明樹脂層形成工程において、画素領域毎の各着色層形成領域に、その長手方向に沿って異なる位置となるように透明樹脂層を形成するので、その後の着色層形成工程では、透明樹脂層上に塗布された着色層用塗工液が周囲の透明基板上に流れ易く、透明樹脂層上に形成される塗工層の薄膜化が容易であり、また、透明樹脂層は1色の着色層で被覆され、透明樹脂層上に異なる色の着色層が形成されることがないので、着色層の重なりを防止することができる。
また、本発明の製造方法では、透明樹脂層形成工程において、着色層形成領域毎にその長手方向に沿ってストライプ状の透明樹脂層を、隣接する着色層形成領域に位置する透明樹脂層とは離間した状態となるように形成するので、その後の着色層形成工程では、透明樹脂層上に塗布された着色層用塗工液が周囲の透明基板上に流れ易く、透明樹脂層上に形成される塗工層の薄膜化が容易であり、また、透明樹脂層は1色の着色層で被覆され、透明樹脂層上に異なる色の着色層が形成されることがないので、着色層の重なりを防止することができる。
また、本発明の液晶表示装置は、カラーフィルタの反射用領域を構成する透明樹脂層上に着色層の重なり、あるいは、沈み込みによる凹凸がなく平坦であるので、反射用領域の液晶層の厚みの制御が容易であり、かつ、液晶配向の乱れが防止され、透過用領域と反射用領域の両方で明るく色純度が高い表示を行うことができる。
以下、本発明の最良の実施形態について図面を参照して説明する。
[カラーフィルタ]
第1の実施形態
図1は、本発明のカラーフィルタの一実施形態を示す平面図であり、図2は図1のI−I線における拡大縦断面図であり、図3は図1のII−II線における拡大縦断面図である。図1〜図3において、カラーフィルタ11は、透明基板12と、この透明基板12上に形成されたマトリックス状のブラックマトリックス13と、着色層14とを備えている。
着色層14は、ストライプ形状の赤色パターン14R、緑色パターン14Gおよび青色パターン14Bが配列されたものであり、各色の着色層14(赤色パターン14R、緑色パターン14Gおよび青色パターン14B)からなるように画定された画素P(図1において太線で囲んだ部位)が複数設定されている。各画素Pを構成する各着色層14(赤色パターン14R、緑色パターン14Gおよび青色パターン14B)は、反射用領域P1(図1では斜線を付して示してある)と透過用領域P2とを有している。各反射用領域P1では、透明基板12と各着色層14(赤色パターン14R、緑色パターン14Gおよび青色パターン14B)との間に透明樹脂層16が介在する。そして、隣接する着色層14(赤色パターン14R、緑色パターン14Gおよび青色パターン14B)において、透明樹脂層16は、着色層14の長手方向(図1の矢印a方向)に沿って異なる位置をとっている。
尚、反射用領域P1と透過用領域P2の面積比は、例えば、2:1〜1:5とすることができる。
また、カラーフィルタ11は、上記のブラックマトリックス13、着色層14および透明樹脂層16を覆うように共通透明電極17を有している。また、透明樹脂層16に位置する共通透明電極17上にはスペーサ18が配設されており、このスペーサ18を覆うように配向膜(図示せず)を有している。尚、スペーサ18の個数、配設位置には特に制限はない。
カラーフィルタ11を構成する透明基板12は、石英ガラス、パイレックスガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材であってよい。この中で特にコーニング社製1737ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラスであるため、アクティブマトリックス方式によるカラー液晶表示装置用のカラーフィルタに適している。
ブラックマトリックス13は、各画素Pの境界部位、および各色の着色層14(赤色パターン14R、緑色パターン14Gおよび青色パターン14B)間に位置するマトリックス形状であり、クロム等の金属薄膜からなるものでよく、また、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂からなる層にカーボン微粒子等の遮光性粒子を含有させたものであってもよい。さらに、カーボン微粒子、金属酸化物等の遮光性粒子を含有させた感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層をパターニングしてブラックマトリックス13を形成することもできる。
また、着色層14を構成する赤色パターン14R、緑色パターン14Gおよび青色パターン14Bは、例えば、所望の着色材を含有した感光性樹脂を使用した顔料分散法により形成することができ、さらに、印刷法、電着法、転写法等の公知の方法により形成することができる。そして、本発明では、反射用領域P1における着色層14(赤色パターン14R、緑色パターン14Gおよび青色パターン14B)の厚みtが、透過用領域P2における着色層14(赤色パターン14R、緑色パターン14Gおよび青色パターン14B)の厚みTよりも小さいことが好ましい。この場合、上記の厚みtの範囲は0.3〜1.0μm、好ましくは0.4〜0.6μmの範囲であり、上記の厚みtと厚みTとの比t/Tは、0.20〜0.50、好ましくは0.25〜0.30の範囲である。本発明では、着色層14(赤色パターン14R、緑色パターン14Gおよび青色パターン14B)の厚みが上記のような範囲であることにより、特に、厚みtが従来のカラーフィルタに比べて小さく、かつ、均一であるので、明るく色純度の高い表示が可能となる。
カラーフィルタ11を構成する透明樹脂層16は、例えば、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等からなるものであってよい。この透明樹脂層16の厚みは、2.6〜4.0μmの範囲で設定することができ、スペーサ18の高さとともに、透明樹脂層16上(反射用領域P1)の液晶層の厚みが、透過用領域P2の液晶層の厚みの約半分となるように設定する。また、透明樹脂層16の形状は、例えば、立方体形状、直方体形状、截頭角錐形状等であってよく、特に制限はない。
共通透明電極17は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等、および、その合金等であってよく、厚みは、例えば、200〜5000Å程度とすることができる。
また、スペーサ18は、カラーフィルタ11とTFT基板との間隙部分に形成される液晶層の厚みを所望の厚みに設定するものであり、例えば、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等からなるものであってよい。
また、共通透明電極17、スペーサ18を覆うように形成されている配向膜(図示せず)は、例えば、可溶性ポリイミド、ポリアミック酸タイプポリイミド、変性ポリイミド等からなるものでよく、厚みは500〜1000Å程度とすることができる。
第2の実施形態
また、上述のような本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタは、複数配向分割型垂直配向モード、すなわちMulti-domain Vertical Alignmentモード(MVAモード)の液晶表示装置に使用することもできる。図4は、MVAモードに使用する本発明のカラーフィルタの一例を示す図1相当の平面図であり、図5は図4のIII−III線における拡大縦断面図である。図4、図5において、カラーフィルタ11′は、透過用領域P2に位置する共通透明電極17上に、液晶層の液晶分子の配向方向を複数方向に制御するための透明な突起19が配設されている他は、上述のカラーフィルタ11と同様であり、同じ部材には同じ部材番号を付し、説明を省略する。
カラーフィルタ11′を構成する突起19は、近傍の液晶分子にプレチルト角度を与える作用、および、電気力線を所望の方向に歪ませる作用をなすことにより、例えば、後述する液晶表示装置において、単独で、または、TFT基板の透明画素電極が有するスリットあるいは突起と協働して液晶層の液晶分子の配向方向を複数方向に制御することを可能とするものである。
このような突起19は、図示例では、スポット形状であり、大きさは、高さ0.5〜3.0μm、幅(透明基板12に平行な面での断面幅)5〜20μm程度とすることができる。
このような本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ11,11′は、隣接する着色層14(赤色パターン14R、緑色パターン14Gおよび青色パターン14B)における反射用領域P1を構成する透明樹脂層16が、着色層14の長手方向に沿って異なる位置にあり、相互に非連続となっているので、透明樹脂層16上に異なる色の着色層14が存在することはなく、したがって、着色層14の重なりがなく平坦である。これにより、半透過型液晶表示装置に用いた場合に、反射用領域P1の液晶層の厚みの制御が容易であり、かつ、液晶配向の乱れを防止することができる。
第3の実施形態
図6は、本発明のカラーフィルタの他の実施形態を示す平面図であり、図7は図6のIV−IV線における拡大縦断面図であり、図8は図6のV−V線における拡大縦断面図である。図6〜図8において、カラーフィルタ21は、透明基板22と、この透明基板22上に形成されたマトリックス状のブラックマトリックス23と、着色層24と、透明樹脂層26とを備えている。
透明樹脂層26は、透明基板22上に間隔を設けて並設されたストライプ形状のものである。また、この透明樹脂層26の長手方向(図6の矢印a方向)に沿ってストライプ形状の着色層24が形成されており、着色層24は赤色パターン24R、緑色パターン24Gおよび青色パターン24Bが配列されたものである。図示例では、透明樹脂層26は各色の着色層24(赤色パターン24R、緑色パターン24Gおよび青色パターン24B)の幅方向(図6の矢印b方向)の一方の側端部寄り(図6では左寄り)に位置している。そして、各色の着色層24(赤色パターン24R、緑色パターン24Gおよび青色パターン24B)からなるように画定された画素P(図6において太線で囲んだ部位)が複数設定されている。各画素Pを構成する各着色層24(赤色パターン24R、緑色パターン24Gおよび青色パターン24B)は、透明樹脂層26が存在する部位が反射用領域P1(図6では斜線を付して示してある)であり、透明樹脂層26が存在しない部位が透過用領域P2である。
尚、反射用領域P1と透過用領域P2の面積比は、例えば、2:1〜1:5とすることができる。また、透明樹脂層26の位置は特に制限はなく、各色の着色層24(赤色パターン24R、緑色パターン24Gおよび青色パターン24B)の幅方向(図6の矢印b方向)の反対側の側端部寄り(図6では右寄り)でもよく、幅方向の略中央部であってもよい。いずれにしても、各色の着色層24(赤色パターン24R、緑色パターン24Gおよび青色パターン24B)の配設ピッチに対応した一定の間隔を設けて透明樹脂層26が配設されていればよい。
また、カラーフィルタ21は、上記のブラックマトリックス23、着色層24および透明樹脂層26を覆うように共通透明電極27が配設されている。そして、透明樹脂層26に位置する共通透明電極27上にはスペーサ28が配設されており、このスペーサ28を覆うように配向膜(図示せず)を有している。
カラーフィルタ21を構成する透明基板22は、上述の透明基板12と同様とすることができる。
ブラックマトリックス23は、各画素Pの境界部位、および各色の着色層24(赤色パターン24R、緑色パターン24Gおよび青色パターン24B)間に位置するマトリックス形状であり、材質は上述のブラックマトリックス13と同様とすることができる。
また、着色層24を構成する赤色パターン24R、緑色パターン24Gおよび青色パターン24Bは、上述の着色層14と同様とすることができる。本発明では、反射用領域P1における着色層24(赤色パターン24R、緑色パターン24Gおよび青色パターン24B)の厚みtが、透過用領域P2における着色層24(赤色パターン24R、緑色パターン24Gおよび青色パターン24B)の厚みTよりも小さいことが好ましい。この場合、上記の厚みtの範囲は0.3〜1.0μm、好ましくは0.4〜0.6μmの範囲であり、上記の厚みtと厚みTとの比t/Tは、0.20〜0.50、好ましくは0.25〜0.30の範囲である。本発明では、着色層24(赤色パターン24R、緑色パターン24Gおよび青色パターン24B)の厚みが上記のような範囲であり、特に、厚みtが従来のカラーフィルタに比べて小さく、かつ、均一であるので、明るく色純度の高い表示が可能となる。
カラーフィルタ21を構成する透明樹脂層26は、例えば、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等からなるものであってよい。この透明樹脂層26の幅は、反射用領域P1の面積に応じて設定することができ、例えば、30μm以下、好ましくは7〜30μm、より好ましくは10〜20μmの範囲で設定することができる。また、透明樹脂層26の厚みは、2.6〜4.0μmの範囲で設定することができ、スペーサ28の高さとともに、透明樹脂層26上(反射用領域P1)の液晶層の厚みが、透過用領域P2の液晶層の厚みの約半分となるように設定する。また、透明樹脂層26の幅方向の断面は、図8に示される例では、台形であるが、これに限定されるものでなく、正方形、長方形等であってもよい。
共通透明電極27、スペーサ28は、上述の共通透明電極17、スペーサ18と同様とすることができる。尚、図示例では、スペーサ28は各画素P毎に透明樹脂層26上に位置するように1個配設されているが、スペーサ28の個数、配設位置には特に制限はない。
また、共通透明電極27、スペーサ28を覆うように形成されている配向膜(図示せず)は、例えば、可溶性ポリイミド、ポリアミック酸タイプポリイミド、変性ポリイミド等からなるものでよく、厚みは500〜1000Å程度とすることができる。
第4の実施形態
また、上述のような本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタは、MVAモードの液晶表示装置に使用することもできる。図9は、MVAモードに使用する本発明のカラーフィルタの一例を示す図6相当の平面図である。図9において、カラーフィルタ21′は、透過用領域P2に位置する共通透明電極27上に、液晶層の液晶分子の配向方向を複数方向に制御するための透明な突起29が配設されている他は、上述のカラーフィルタ21と同様であり、同じ部材には同じ部材番号を付し、説明を省略する。
カラーフィルタ21′を構成する突起29は、近傍の液晶分子にプレチルト角度を与える作用、および、電気力線を所望の方向に歪ませる作用をなすことにより、例えば、後述する液晶表示装置において、単独で、または、TFT基板の透明画素電極が有するスリットあるいは突起と協働して液晶層の液晶分子の配向方向を複数方向に制御することを可能とするものである。
このような突起29は、図示例では、スポット形状であるが、突起29の形状、個数は特に制限はない。例えば、図10に示されるように、透明樹脂層26の長手方向(図10の矢印a方向)で、画素P毎に配設されたジグザグ形状であってよく、さらに、透明樹脂層26の長手方向に連続したジグザグ形状であってもよい。
このような本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ21,21′は、透明樹脂層26上に異なる色の着色層24(赤色パターン24R、緑色パターン24Gおよび青色パターン24B)が存在せず、したがって、着色層24の重なりがなく平坦である。これにより、半透過型液晶表示装置に用いた場合に、反射用領域P1の液晶層の厚みの制御が容易であり、かつ、液晶配向の乱れを防止することができる。
上述の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタは例示であり、本発明はこれらに限定されるものではない。
[カラーフィルタの製造方法]
第1の実施形態
次に、上述のカラーフィルタ11を例として、本発明のカラーフィルタの製造方法の一実施形態を説明する。図11〜図13は本発明のカラーフィルタの製造方法を説明するための工程図である。
本発明のカラーフィルタの製造方法では、まず、透明樹脂層形成工程にて、並行して配列するストライプ状の着色層形成領域を設定するとともに、複数色の着色層からなる画素領域を複数設定する。図示例では、赤色パターン、緑色パターンおよび青色パターンを形成するためのストライプ状の着色層形成領域14′R、14′G、14′Bが繰り返し配列するように設定されている。尚、図示例では、1つの画素Pを太線で囲んで示している。そして、設定した着色層形成領域と画素領域に対応させて、各画素の境界部位、および各色の着色層間に位置するように、透明基板12の表面にマトリックス形状のブラックマトリックス13を形成する(図11(A))。
透明基板12としては、石英ガラス、パイレックスガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。この中で特にコーニング社製1737ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラスであるため、アクティブマトリックス方式によるカラー液晶表示装置用のカラーフィルタに適している。
ブラックマトリックス13の形成は、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法等により厚み1000〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングすることにより行なうことができる。また、カーボン微粒子等の遮光性粒子を含有させたポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂層を形成し、この樹脂層をパターニングしてブラックマトリックス13を形成してもよい。さらに、カーボン微粒子、金属酸化物等の遮光性粒子を含有させた感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層をパターニングしてブラックマトリックス13を形成することもできる。
次いで、画素P毎に各着色層形成領域14′R、14′G、14′Bに、着色層形成領域の長手方向(図に矢印aで示される方向)に沿って異なる位置となるように透明樹脂層16を形成する(図11(B))。図示例では、1つの画素Pにおいて、着色層形成領域14′Rの一方の端部側(図面では上側)に透明樹脂層16が位置し、着色層形成領域14′Gの略中央に透明樹脂層16が位置し、着色層形成領域14′Bの他方の端部側(図面では下側)に透明樹脂層16が位置する。したがって、形成された複数の透明樹脂層16は、いずれも他の透明樹脂層16と非連続な独立したものとなる。尚、図示例では、透明樹脂層16に斜線を付して示している。
透明樹脂層16の形成は、例えば、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の透明樹脂組成物を用いてスクリーン印刷法により形成することができる。また、感光性の透明樹脂組成物を全面に塗布し、所望のマスクを介して露光し、現像することにより形成することもできる。この透明樹脂層16の厚みは、2.6〜4.0μmの範囲で設定することができ、後工程で形成するスペーサ18の高さとともに、透明樹脂層16上(反射用領域)の液晶層の厚みが、透過用領域における液晶層の厚みの半分となるように設定する。
次に、着色層形成工程にて、透明基板12上に所望の着色層用塗工液(図示例では赤色の着色層用塗工液4R)を塗布して塗工層を形成する(図12(A))。この塗工層の形成では、上述のように、複数の透明樹脂層16が相互に非連続な独立したものであるため、透明樹脂層16上に塗布された着色層用塗工液4Rが、図面に矢印で示したように周囲の透明基板12上に流れ易く、透明樹脂層16上に形成される塗工層の薄膜化が容易である。本発明では、透明樹脂層16上に形成される塗工層の厚みt′を、例えば、0.3〜1.0μmの範囲で任意に設定することができ、また、透明樹脂層16が存在しない部位(透過用領域)の塗工層の厚みT′を1.5〜2.5μmの範囲で任意に設定することができるとともに、厚みの比t′/T′を0.20〜0.50の範囲で任意に設定することができる。
次いで、赤色の着色層用塗工液4Rからなる塗工層を、所望のマスクを介して露光し現像し、その後、必要に応じて硬化処理を施すことにより、着色層形成領域14′Rに、透明樹脂層16を被覆するように着色層14R(赤色パターン14R)を形成する(図12(B))。尚、上述の本発明のカラーフィルタの説明のように、1つの画素Pにおいて透明樹脂層16が存在する部位が反射用領域P1(図示例では斜線を付している)であり、他の部位が透過用領域P2となる。
次に、着色層14Rが形成された透明基板12上に緑色の着色層用塗工液4Gを塗布して塗工層を形成する(図13(A))。この塗工層の形成でも、透明樹脂層16上に塗布された着色層用塗工液4Gが、図面に矢印で示したように周囲に流れ易く、透明樹脂層16上に形成される塗工層の薄膜化が容易である。次いで、緑色の着色層用塗工液4Gからなる塗工層を、所望のマスクを介して露光し現像し、その後、必要に応じて硬化処理を施すことにより、着色層形成領域14′Gに、透明樹脂層16を被覆するように着色層14G(緑色パターン14G)を形成する(図13(B))。
同様の操作を青色の着色層用塗工液を用いて繰り返し、着色層形成領域14′Bに透明樹脂層16を被覆するように着色層14B(青色パターン14B)を形成する。尚、着色層14R、14G、14B(赤色パターン14R、緑色パターン14G、青色パターン14B)の形成順序は上述の例に限定されるものではない。
本発明の製造方法では、上述のように、透明樹脂層16上に形成される塗工層の薄膜化が容易であるとともに、透明樹脂層16は1色の着色層のみで被覆され、透明樹脂層16上に異なる色の着色層が形成されることがないので、着色層の重なりを防止することができる。
次に、複数色の着色層14R、14G、14B(赤色パターン14R、緑色パターン14G、青色パターン14B)からなる着色層14と、透明樹脂層16を覆うように共通透明電極17を形成する。共通透明電極17の形成は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等、および、その合金等を用いて、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の一般的な成膜方法により行なうことができる。このような共通透明電極17の厚みは、例えば、200〜5000Å程度とすることができる。
次に、共通透明電極17上に感光性樹脂組成物を塗布し、スペーサ用マスクを介して露光、現像することにより(その後、必要に応じて焼成処理を施してもよい)、スペーサ18を形成する。これにより、図1〜3に示されるような本発明のカラーフィルタ11が得られる。
尚、図4、図5に示されるようなカラーフィルタ11′を製造する場合には、スペーサ18の形成と同時に突起19を形成することができる。
第2の実施形態
図14〜図15は、上述のカラーフィルタ21を例として本発明のカラーフィルタの製造方法の他の実施形態を説明するための工程図である。
この実施形態では、本発明のカラーフィルタの製造方法では、まず、透明樹脂層形成工程にて、上述の実施形態と同様に、並行して配列するストライプ状の着色層形成領域を設定するとともに、複数色の着色層からなる画素領域を複数設定する。図示例では、赤色パターン、緑色パターンおよび青色パターンを形成するためのストライプ状の着色層形成領域24′R、24′G、24′Bが繰り返し配列するように設定されている。また、図示例では、1つの画素Pを太線で囲んで示している。そして、設定した着色層形成領域と画素領域に対応させて、各画素の境界部位、および各色の着色層間に位置するように、透明基板22の表面にマトリックス形状のブラックマトリックス23を形成する(図14(A))。
使用する透明基板22は、上述の透明基板12と同様とすることができ、ブラックマトリックス23の形成は、上述のブラックマトリックス13と同様に行なうことができる。
次いで、着色層形成領域24′R、24′G、24′B毎にその長手方向(図に矢印aで示される方向)に沿ってストライプ状の透明樹脂層26を、隣接する着色層形成領域に位置する透明樹脂層26が離間した状態となるように形成する(図14(B))。図示例では、透明樹脂層26は各着色層形成領域24′R、24′G、24′Bの幅方向(図14(B)の矢印b方向)の一方の側端部寄り(図では左寄り)に位置している。尚、図示例では、透明樹脂層26は斜線を付して示してある。
透明樹脂層26の形成は、例えば、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の透明樹脂組成物を用いてスクリーン印刷法により形成することができる。また、感光性の透明樹脂組成物を全面に塗布し、所望のマスクを介して露光し、現像することにより形成することもできる。この透明樹脂層26の幅は、反射用領域P1の面積に応じて設定することができるが、後工程の着色層形成工程での塗工液の流れを容易にして透明樹脂層26上の着色層の薄膜化を達成するために、30μm以下、好ましくは7〜30μm、より好ましくは10〜20μmの範囲で設定することができる。透明樹脂層26の幅が30μmを超えると、着色層の薄膜化に支障を来たすことがあり、好ましくない。また、透明樹脂層26の厚みは、2.6〜4.0μmの範囲で設定することができ、後工程で形成するスペーサ28の高さとともに、透明樹脂層26上(反射用領域)の液晶層の厚みが、透過用領域における液晶層の厚みの半分となるように設定する。
次に、着色層形成工程にて、透明基板22上に所望の着色層用塗工液(図示例では赤色の着色層用塗工液4R)を塗布して塗工層を形成する(図15(A))。この塗工層の形成では、上述のように、複数の透明樹脂層26が相互に離間したものであるため、透明樹脂層26上に塗布された着色層用塗工液4Rが、図面に矢印で示したように周囲の透明基板22上に流れ易く、透明樹脂層26上に形成される塗工層の薄膜化が容易である。本発明では、透明樹脂層26上に形成される塗工層の厚みt′を、例えば、0.3〜1.0μmの範囲で任意に設定することができ、また、透明樹脂層26が存在しない部位(透過用領域)の塗工層の厚みT′を1.5〜2.5μmの範囲で任意に設定することができるとともに、厚みの比t′/T′を0.20〜0.50の範囲で任意に設定することができる。
次いで、赤色の着色層用塗工液4Rからなる塗工層を、所望のマスクを介して露光し現像し、その後、必要に応じて硬化処理を施すことにより、着色層形成領域24′Rに、透明樹脂層26を被覆するように着色層24R(赤色パターン24R)を形成する(図15(B))。尚、上述の本発明のカラーフィルタの説明のように、1つの画素Pにおいて透明樹脂層26が存在する部位が反射用領域P1(図示例では斜線を付している)であり、他の部位が透過用領域P2となる。
同様の操作を、緑色の着色層用塗工液、青色の着色層用塗工液を用いて繰り返し、着色層形成領域24′Gに透明樹脂層26を被覆するように着色層24G(緑色パターン24G)を形成し、更に、着色層形成領域24′Bに透明樹脂層26を被覆するように着色層24B(青色パターン24B)を形成する。尚、着色層24R、24G、24B(赤色パターン24R、緑色パターン24G、青色パターン24B)の形成順序は上述の例に限定されるものではない。
本発明の製造方法では、上述のように、透明樹脂層26上に形成される塗工層の薄膜化が容易であるとともに、透明樹脂層26は1色の着色層のみで被覆され、透明樹脂層26上に異なる色の着色層が形成されることがないので、着色層の重なりを防止することができる。
次に、複数色の着色層24R、24G、24B(赤色パターン24R、緑色パターン24G、青色パターン24B)からなる着色層24と、透明樹脂層26を覆うように共通透明電極27を形成する。共通透明電極27の形成は、上述の共通透明電極17の形成と同様に行なうことができる。
次に、共通透明電極27上に感光性樹脂組成物を塗布し、スペーサ用マスクを介して露光、現像することにより(その後、必要に応じて焼成処理を施してもよい)、スペーサ28を形成する。これにより、図6〜8に示されるような本発明のカラーフィルタ21が得られる。
尚、図9、図10に示されるようなカラーフィルタ21′を製造する場合には、スペーサ28の形成と同時に突起29を形成することができる。
尚、上述の製造方法は本発明に一例であり、これに限定されるものではない。
[液晶表示装置]
次に、本発明の半透過型液晶表示装置について説明する。
第1の実施形態
図16および図17は、本発明の半透過型液晶表示装置の一実施形態を示す概略部分断面図であり、図16は図2相当の断面(図1のI−I線断面)を示し、図17は図3相当の断面(図1のII−II線断面)を示す。
図16および図17において、半透過型液晶表示装置1は、カラーフィルタ11とTFT基板31とを所定の間隔で対向させ、周辺部をシール部材(図示せず)により封止し、間隙部分に液晶層2を備えたものである。尚、カラーフィルタ11は、スペーサ18を覆うように配向膜(図示せず)を有しており、また、カラーフィルタ11とTFT基板31の外側には、それぞれ偏光板(図示せず)が配設されている。
本発明の半透過型液晶表示装置1を構成するカラーフィルタ11は上述のような本発明のカラーフィルタであり、ここでの説明は省略する。この半透過型液晶表示装置1では、透明樹脂層16(反射用領域)上の液晶層2の厚みt1と、透過用領域の液晶層2の厚みT1は適宜設定することができ、通常、厚みt1は厚みT1の半分とする。
本発明の半透過型液晶表示装置1を構成するTFT基板31は、各画素に対応するように透明基板32上に液晶駆動用の薄膜トランジスタ(TFT)33、透明画素電極34、および反射用電極35を備え、透明画素電極34と反射用電極35を覆うように配設された配向膜(図示せず)を備えている。
本発明の半透過型液晶表示装置1を構成するTFT基板31には、薄膜トランジスタ(TFT)33を開閉するゲート線群(図示せず)、映像信号を供給する信号線群(図示せず)、および、カラーフィルタ11の共通透明電極17への電圧供給線(図示せず)が配設されている。これらのリード線は、通常、薄膜トランジスタ(TFT)33の製造工程で一括して形成されたアルミニウム等の金属からなるものである。
上記のTFT基板31を構成する透明基板32としては、上述のカラーフィルタ11の透明基板12と同じものを使用することができる。
また、透明画素電極34は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等、および、その合金等を用いて、電極形成用のマスクを介したスパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の一般的な成膜方法により形成することができる。もしくは、公知のフォトリソグラフィーの手法とエッチングの手法を組み合わせることにより形成することができる。
また、反射用電極35は、1画素Pの中で、カラーフィルタ11の透明樹脂層16(反射用領域P1)に対向する部位の透明画素電極34上に設けられている。この反射用電極35は、電極材料としてアルミニウム等を用いて、電極形成用のマスクを介したスパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の一般的な成膜方法により形成することができる。
上述のような本発明の半透過型液晶表示装置1では、カラーフィルタ11の透明基板12、透明樹脂層16を透過し、液晶層2を通過した光が、反射用電極35で反射され、同じ光路を戻って、画像表示(観察者に認識)される。一方、TFT基板31の裏面に光源を配設することにより、反射用電極35が存在しない領域(透過用領域P2)では、透過光による画像表示がなされる。そして、カラーフィルタ11は、反射用領域P1を構成する透明樹脂層16上に着色層14の重なりによる凸部がないので、反射用領域P1の液晶層2の厚みの制御が容易であり、かつ、液晶配向の乱れが防止され、透過用領域P2と反射用領域P1の両方で明るく色純度が高い表示を行うことができる。
第2の実施形態
図18および図19は、本発明の半透過型液晶表示装置の他の実施形態を示す概略部分断面図であり、図18は図7相当の断面(図6のIV−IV線断面)を示し、図19は図8相当の断面(図6のV−V線断面)を示す。
図18および図19において、半透過型液晶表示装置1′は、カラーフィルタ21とTFT基板41とを所定の間隔で対向させ、周辺部をシール部材(図示せず)により封止し、間隙部分に液晶層2を備えたものである。尚、カラーフィルタ21は、スペーサ28を覆うように配向膜(図示せず)を有しており、また、カラーフィルタ21とTFT基板41の外側には、それぞれ偏光板(図示せず)が配設されている。
本発明の半透過型液晶表示装置1′を構成するカラーフィルタ21は上述のような本発明のカラーフィルタであり、ここでの説明は省略する。この半透過型液晶表示装置1′では、透明樹脂層26(反射用領域P1)上の液晶層2の厚みt2と、透過用領域の液晶層2の厚みT2は適宜設定することができ、通常、厚みt2は厚みT2の半分とする。
本発明の半透過型液晶表示装置1′を構成するTFT基板41は、各画素に対応するように透明基板42上に液晶駆動用の薄膜トランジスタ(TFT)43、透明画素電極44、および反射用電極45を備え、透明画素電極44と反射用電極45を覆うように配設された配向膜(図示せず)を備えている。
本発明の半透過型液晶表示装置1′を構成するTFT基板41には、薄膜トランジスタ(TFT)43を開閉するゲート線群(図示せず)、映像信号を供給する信号線群(図示せず)、および、カラーフィルタ21の共通透明電極27への電圧供給線(図示せず)が配設されている。これらのリード線は、通常、薄膜トランジスタ(TFT)43の製造工程で一括して形成されたアルミニウム等の金属からなるものである。
上記のTFT基板41を構成する透明基板42としては、上述のカラーフィルタ21の透明基板22と同じものを使用することができる。
また、透明画素電極44は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等、および、その合金等を用いて、電極形成用のマスクを介したスパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の一般的な成膜方法により形成することができる。もしくは、公知のフォトリソグラフィーの手法とエッチングの手法を組み合わせることにより形成することができる。
また、反射用電極45は、1画素Pの中で、カラーフィルタ21の透明樹脂層26(反射用領域P1)に対向する部位の透明画素電極44上に設けられている。この反射用電極45は、電極材料としてアルミニウム等を用いて、電極形成用のマスクを介したスパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の一般的な成膜方法により形成することができる。
上述のような本発明の半透過型液晶表示装置1′では、カラーフィルタ21の透明基板22、透明樹脂層26を透過し、液晶層2を通過した光が、反射用電極45で反射され、同じ光路を戻って、画像表示(観察者に認識)される。一方、TFT基板41の裏面に光源を配設することにより、反射用電極45が存在しない領域(透過用領域P2)では、透過光による画像表示がなされる。そして、カラーフィルタ21は、反射用領域P1を構成する透明樹脂層26上に着色層24の重なりによる凸部がないので、反射用領域P1の液晶層2の厚みの制御が容易であり、かつ、液晶配向の乱れが防止され、透過用領域P2と反射用領域P1の両方で明るく色純度が高い表示を行うことができる。
上述の液晶表示装置は例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図4および図5に示されるようなカラーフィルタ11′、あるいは、図9、図10に示されるようなカラーフィルタ21′を使用することも可能である。例えば、上述の半透過型液晶表示装置1′のカラーフィルタとして図10に示されるカラーフィルタ21′を使用することができ、この場合、ジグザグ形状の突起29に対応して、透明画素電極44にジグザグ形状のスリットを形成してもよい。このようなスリットは、カラーフィルタ21′の突起29の配列ピッチに対して半ピッチずれたピッチで形成する。
尚、図示例では、1画素Pを構成する透明画素電極34,44上の所望の部位(透明樹脂層16,26が存在する反射用領域P1に対向する部位)に反射用電極35,45が設けられているが、この反射用電極35,45が存在する部位には透明画素電極34,44が存在せず、かつ、透明画素電極34,44と反射用電極35,45とが電気的に接続されたものであってもよい。
次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
[実施例1]
<透明樹脂層形成工程>
カラーフィルタ用の透明基板として、300mm×400mm、厚さ0.7mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。この基板を定法にしたがって洗浄した後、基板の片側全面に下記組成のブラックマトリックス用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布した。プリベーク後、所定のフォトマスクを介して露光し、過剰に現像した後、ポストベークを行って、線幅10μmのブラックマトリックスを形成した。このブラックマトリックスは、50μm×170μmの長方形の開口部を有するマトリックス形状であった。尚、着色層形成領域をピッチ60μmで並行して配列するストライプ状に設定し、また、1つの画素を3本の着色層形成領域からなる180μm×180μmの寸法に画定し、これを基準に上記のブラックマトリックスを形成した。
(ブラックマトリックス用のネガ型感光性樹脂組成物)
・カーボンブラック … 61重量部
・感光性樹脂組成物 … 39重量部
・メトキシブチルアセテート … 300重量部
尚、上記の感光性樹脂組成物は、下記組成を有するものである。
(感光性樹脂組成物)
・アクリル樹脂 … 32重量部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート … 42重量部
・エピコート180S70(三菱油化シェル(株)製) … 18重量部
・開始剤 … 8重量部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
次に、ブラックマトリックスを覆うように、下記組成の透明樹脂層形成用のネガ型感光性樹脂塗工液をスピンコート法により塗布し、50μm×50μmの正方形状の開口部を複数備えたマスクを介して露光し、現像した。これにより、図11(B)に示されるようなパターンで、60μm×60μmの正方形状の透明樹脂層(厚み3.9μm)を形成した。
(透明樹脂層形成用のネガ型感光性樹脂塗工液)
・スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体 … 42重量部
・エピコート180S70(三菱油化シェル(株)製) … 18重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート … 32重量部
・開始剤 … 8重量部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
・溶剤 … 300重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
<着色層形成工程>
次に、下記組成の赤色パターン用のネガ型感光性樹脂塗工液、緑色パターン用のネガ型感光性樹脂塗工液、青色パターン用のネガ型感光性樹脂塗工液を調製した。
(赤色パターン用のネガ型感光性樹脂塗工液)
・赤顔料 … 4.8重量部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 クロモフタルレッドA2B)
・黄顔料 … 1.2重量部
(BASF社製 パリオトールイエローD1819)
・分散剤(アビシア社製ソルパース24000 … 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) … 4.0重量部
・ポリマーI … 5.0重量部
・開始剤 … 1.4重量部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
・開始剤 … 0.6重量部
(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−
テトラフェニル−1,2′−ビスイミダゾール)
・界面活性剤 … 1.0重量部
(日本油脂(株)製 ノニオンHS−210)
・溶剤 … 79.0重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
(緑色パターン用のネガ型感光性樹脂塗工液)
・緑顔料 … 4.2重量部
(アビシア社製 モナストラルグリーン9Y−C)
・黄顔料 … 1.8重量部
(BASF社製 パリオトールイエローD1819)
・分散剤(アビシア社製ソルパース24000 … 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) … 4.0重量部
・ポリマーI … 5.0重量部
・開始剤 … 1.4重量部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
・開始剤 … 0.6重量部
(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−
テトラフェニル−1,2′−ビスイミダゾール)
・溶剤 … 80.0重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
(青色パターン用のネガ型感光性樹脂塗工液)
・青顔料 … 6.0重量部
(BASF社製 ヘリオゲンブルーL6700F)
・顔料誘導体(アビシア社製 ソルスパース12000)… 0.6重量部
・分散剤(アビシア社製ソルパース24000 … 2.4重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) … 4.0重量部
・ポリマーI … 5.0重量部
・開始剤 … 1.4重量部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
・開始剤 … 0.6重量部
(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−
テトラフェニル−1,2′−ビスイミダゾール)
・溶剤 … 80.0重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
尚、上記のポリマーIは、ベンジルメタクリレート:スチレン:アクリル酸:2−ヒドロキシエチルメタクリレート=15.6:37.0:30.5:16.9(モル比)の共重合体100モル%に対して、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを16.9モル%付加したものであり、重量平均分子量は42500である。
次いで、上記のように設定した着色層形成領域に所定の色の着色層を形成した。すなわち、ガラス基板上にブラックマトリックスと透明樹脂層を覆うように赤色パターン用のネガ型感光性樹脂塗工液をスピンコート法により塗布して塗工層を形成した。その後、この塗工層を赤色パターン用のフォトマスクを介して、露光、現像して、赤色パターンを形成した。この赤色パターンは、図12(B)に示されるように、透明樹脂層を被覆するストライプ形状(幅60μm)であった。
その後、緑色パターン用のネガ型感光性樹脂塗工液、青色パターン用のネガ型感光性樹脂塗工液を用いて、同様の操作により、緑色パターン、青色パターンを形成した。これにより、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンが図1〜図3に示されるようなパターンで配列された着色層を形成した。この着色層は、透明樹脂層上での厚みが0.5μmであり、透明基板上の厚みが2.4μmであった。
次に、ブラックマトリックス、透明樹脂層、着色層を覆うように酸化インジウムスズ(ITO)からなる共通透明電極(厚み1500Å)をスパッタリング法により形成した。
次に、ネガ型感光性樹脂組成物として、JSR(株)製 NN850を共通透明電極上にスピンコート法により塗布し、スペーサ形成用のマスクを介して露光し、現像した。その後、230℃、30分間の焼成処理を施して、スペーサを形成した。スペーサは、透明樹脂層上の着色層に位置し、高さ1.8μm、太さ約12μmであった。
次に、共通透明電極とスペーサを覆うように、配向膜用塗料(日産化学(株)製 SE−5300)をスピンコート法で塗布し、220℃、60分間の焼成処理を施して、厚み(共通透明電極上の厚み)200Åの配向膜を形成し、カラーフィルタを得た。
一方、TFT基板用の透明基板として、300mm×400mm、厚さ0.7mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。この基板を定法にしたがって洗浄した後、基板の片側全面にスパッタリング法により酸化インジウムスズ(ITO)を1500Åの厚さに成膜して透明電極とした。
次に、この透明電極上にポジ型感光性レジスト(東京応化工業(株)製 OFPR−800)を塗布し、所定のマスクを介して露光、現像してレジストパターンを形成した。次いで、このレジストパターンをマスクとして、透明画素電極をエッチングして透明電極を形成した。
次いで、60μm×60μmの大きさの開口部を、上記の透明樹脂層と対向するような配置で備えたマスクを介して、透明画素電極上にアルミニウム電極(反射用電極)をスパッタリング法により成膜(厚み1000Å)して形成した。これにより、60μm×180μmの大きさの領域毎に、60μm×120μmの透明画素電極と、各透明画素電極上に60μm×60μmの反射用電極を形成した。その後、上記のカラーフィルタ作製の場合と同様にして、透明画素電極および反射用電極上に厚み200Åの配向膜を形成し、TFT基板を得た。
尚、実際のTFT基板は、液晶駆動用の薄膜トランジスタ(TFT)を備えた基板上に、画素形状にパターニングされた透明電極、反射用電極を備えるが、本実施例では、簡略化のためTFTを省略してTFT基板とした。
次に、カラーフィルタとTFT基板を配向膜形成面側を対向させ、かつ、反射用電極がカラーフィルタの透明樹脂層が存在する領域(反射用領域)と対向するようにして貼り合わせ、次いで、真空注入法を用いて液晶をセル内に注入し、注入口を紫外線硬化樹脂を用いて封止し、その後、アニーリング処理を行って流動配向効果をキャンセルした。これにより、評価用の液晶表示装置を作製した。この液晶表示装置の液晶層の厚みは、透明樹脂層が存在する部位で1.8μm、透明樹脂層が存在しない部位で3.8μmであった。
[実施例2]
<透明樹脂層形成工程>
まず、実施例1と同様に着色層形成領域と画素を画定し、実施例1と同様にしてブラックマトリックスを形成した。
次に、ブラックマトリックスを覆うように、実施例1と同様の透明樹脂層形成用のネガ型感光性樹脂塗工液をスピンコート法により塗布し、幅15μmのストライプ状の開口部をピッチ60μmで複数備えたマスクを介して露光し、現像した。これにより、図14(B)に示されるようなパターンで、線幅20μmのストライプ状の透明樹脂層(厚み3.8μm)を形成した。
<着色層形成工程>
次に、実施例1と同様の赤色パターン用のネガ型感光性樹脂塗工液、緑色パターン用のネガ型感光性樹脂塗工液、青色パターン用のネガ型感光性樹脂塗工液を使用し、実施例1と同様にして、着色層形成領域に所定の色の着色層を形成した。これにより、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンが図6〜図8に示されるようなパターンで配列された着色層を形成した。この着色層は、透明樹脂層上での厚みが0.6μmであり、透明基板上の厚みが2.4μmであった。
次に、実施例1と同様にして、共通透明電極、スペーサ、配向膜を形成し、カラーフィルタを得た。
次いで、実施例1と同様にTFT基板を作製し、評価用の液晶表示装置を作製した。
[比較例]
透明樹脂層(16′)を、図20に示されるように、隣接する着色層に渡って連続する形状で形成した他は、実施例1と同様にして、カラーフィルタを得た。但し、透明樹脂層上において隣接する赤色パターン、緑色パターン、青色パターンが2.0μmの幅で重複するように故意に設定した。これにより、透明樹脂層上での単層の着色層の厚みが1.3μmであり、重なり部分の厚みが1.9μmであり、また、透明基板上での着色層の厚みが2.4μmであった。
次いで、実施例1と同様にTFT基板を作製し、評価用の液晶表示装置を作製した。
[評 価]
実施例1、2で作製した液晶表示装置は、反射用領域において着色層の重なりがなく、表示ムラのないものであった。また、屋外の環境光で表示特性を観察した結果、透過用領域と反射用領域での明るさに差がなく良好な表示が可能であった。尚、光源として、2波長型のLED光源を用いた。
これに対して、比較例で作製した液晶表示装置は、反射用領域において着色層の重なりあるため、表示ムラが確認された。また、上記と同様にして、屋外の環境光で表示特性を観察した結果、反射用領域での色が濃く、表示色が非常に暗いものであった。
半透過型の液晶表示装置の製造において利用することができる。
本発明のカラーフィルタの一実施形態を示す平面図である。 図1のI−I線における拡大縦断面図である。 図1のII−II線における拡大縦断面図である。 本発明のカラーフィルタの他の実施形態を示す図1相当の平面図である。 図4のIII−III線における拡大縦断面図である。 本発明のカラーフィルタの他の実施形態を示す平面図である。 図6のIV−IV線における拡大縦断面図である。 図6のV−V線における拡大縦断面図である。 本発明のカラーフィルタの他の実施形態を示す図6相当の平面図である。 本発明のカラーフィルタの他の実施形態を示す図6相当の平面図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の一実施形態を説明するための工程図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の一実施形態を説明するための工程図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の一実施形態を説明するための工程図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の他の実施形態を説明するための工程図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の他の実施形態を説明するための工程図である。 本発明の半透過型液晶表示装置の一実施形態を示す概略部分断面図であり、図2相当の断面(図1のI−I線断面)を示す。 本発明の半透過型液晶表示装置の一実施形態を示す概略部分断面図であり、図3相当の断面(図1のII−II線断面)を示す。 本発明の半透過型液晶表示装置の他の実施形態を示す概略部分断面図であり、図7相当の断面(図6のIV−IV線断面)を示す。 本発明の半透過型液晶表示装置の他の実施形態を示す概略部分断面図であり、図8相当の断面(図6のV−V線断面)を示す。 比較例の透明樹脂層を説明するための図11(B)相当の平面図である。
符号の説明
1,1′…半透過型液晶表示装置
11,11′,21,21′…半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ
12,22…透明基板
13,23…ブラックマトリックス
14,24…着色層
14R,14G,14B,24R,24G,24B…着色パターン
14′R,14′G,14′B,24′R,24′G,24′B…着色層形成領域
16,26…透明樹脂層
17,27…共通透明電極
18,28…スペーサ
19,29…突起
31,41…TFT基板
32,42…透明基板
33,43…TFT
34,44…透明画素電極
35,45…反射用電極
P…画素
P1…反射用領域
P2…透過用領域

Claims (8)

  1. 半透過型の液晶表示装置に用いるカラーフィルタにおいて、
    透明基板と、該透明基板上に配設されたストライプ形状の複数色の着色層と、各色の前記着色層からなるように画定された複数の画素と、を備え、該画素を構成する各着色層は反射用領域と透過用領域を有し、前記反射用領域には前記透明基板と前記着色層との間に透明樹脂層が介在し、隣接する前記着色層における前記透明樹脂層は、着色層の長手方向に沿って異なる位置をとり相互に不連続となっており、前記透明樹脂層の厚みは2.6〜4.0μmの範囲であり、前記反射用領域における着色層の厚みtは0.3〜1.0μmの範囲であり、前記透過用領域における着色層の厚みTは1.5〜2.5μmの範囲であり、前記反射用領域における着色層の厚みtと、前記透過用領域における着色層の厚みTとの比t/Tは0.20〜0.50の範囲であることを特徴とする半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ。
  2. 半透過型の液晶表示装置に用いるカラーフィルタにおいて、
    透明基板と、該透明基板上に間隔を設けて並設されたストライプ形状の透明樹脂層と、該透明樹脂層を被覆するように透明樹脂層の長手方向に沿って各透明樹脂層毎に配設されたストライプ形状の複数色の着色層と、各色の前記着色層からなるように画定された複数の画素と、を備え、該画素を構成する各着色層は前記透明樹脂層が存在する部位が反射用領域であり、前記透明樹脂層が存在しない部位が透過用領域であり、前記透明樹脂層の厚みは2.6〜4.0μmの範囲であり、前記反射用領域における着色層の厚みtは0.3〜1.0μmの範囲であり、前記透過用領域における着色層の厚みTは1.5〜2.5μmの範囲であり、前記反射用領域における着色層の厚みtと、前記透過用領域における着色層の厚みTとの比t/Tは0.20〜0.50の範囲であることを特徴とする半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ。
  3. 各画素の境界部位、および各色の着色層間に位置するように前記透明基板上にブラックマトリックスを備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ。
  4. 前記着色層、前記透明樹脂層を覆うように共通透明電極を有し、さらに、前記反射用領域に位置する前記共通透明電極上にスペーサを有し、前記反射用領域における前記共通透明電極から前記スペーサの頂部までの高さは、前記透過用領域における前記共通透明電極から前記スペーサの頂部までの高さの約半分であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ。
  5. 半透過型の液晶表示装置に用いるカラーフィルタの製造方法において、
    透明基板の表面に並行して配列するストライプ状の着色層形成領域を設定するとともに、複数色の着色層からなる画素領域を複数設定し、該画素領域毎の各着色層形成領域に、着色層形成領域の長手方向に沿って異なる位置となり相互に不連続となるように透明樹脂層を形成する透明樹脂層形成工程と、
    前記透明基板上に着色層用塗工液を塗布して塗工層を形成し、所望のマスクを介して前記塗工層を露光し現像することにより所望の前記着色層形成領域に前記透明樹脂層を被覆するように着色層を形成する操作を複数色分繰り返す着色層形成工程と、を有し、
    前記透明樹脂層形成工程では、透明樹脂層の厚みを2.6〜4.0μmの範囲で設定し、
    前記着色層形成工程では、前記透明樹脂層上に形成される塗工層の厚みt′を0.3〜1.0μmの範囲で設定し、前記透明樹脂層が存在しない部位の塗工層の厚みT′を1.5〜2.5μmの範囲で設定するとともに、厚みの比t′/T′を0.20〜0.50の範囲で設定することを特徴とする半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
  6. 半透過型の液晶表示装置に用いるカラーフィルタの製造方法において、
    透明基板の表面に並行して配列するストライプ状の着色層形成領域を設定するとともに、複数色の着色層からなる画素領域を複数設定し、前記着色層形成領域毎にその長手方向に沿ってストライプ状の透明樹脂層を、隣接する着色層形成領域に位置する透明樹脂層が離間した状態となるように形成する透明樹脂層形成工程と、
    前記透明基板上に着色層用塗工液を塗布して塗工層を形成し、所望のマスクを介して前記塗工層を露光し現像することにより所望の前記着色層形成領域に前記透明樹脂層を被覆するように着色層を形成する操作を複数色分繰り返す着色層形成工程と、を有し、
    前記透明樹脂層形成工程では、透明樹脂層の厚みを2.6〜4.0μmの範囲で設定し、
    前記着色層形成工程では、前記透明樹脂層上に形成される塗工層の厚みt′を0.3〜1.0μmの範囲で設定し、前記透明樹脂層が存在しない部位の塗工層の厚みT′を1.5〜2.5μmの範囲で設定するとともに、厚みの比t′/T′を0.20〜0.50の範囲で設定することを特徴とする半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
  7. ストライプ状の前記透明樹脂層の幅を7〜30μmの範囲に設定することを特徴とする請求項6に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
  8. 所定の間隔のセルを形成するように対向したTFT基板と半透過型液晶表示装置用カラーフィルタと、前記セルに充填された液晶層とを備える半透過型液晶表示装置において、
    半透過型液晶表示装置用カラーフィルタは請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタであり、TFT基板は前記カラーフィルタの透過用領域と反射用領域に対応するように透明画素電極と反射用電極を備えることを特徴とする半透過型液晶表示装置。
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