JP2001350138A - 液晶装置およびその製造方法 - Google Patents

液晶装置およびその製造方法

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JP2001350138A
JP2001350138A JP2000173557A JP2000173557A JP2001350138A JP 2001350138 A JP2001350138 A JP 2001350138A JP 2000173557 A JP2000173557 A JP 2000173557A JP 2000173557 A JP2000173557 A JP 2000173557A JP 2001350138 A JP2001350138 A JP 2001350138A
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Kenichi Honda
賢一 本田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示品位と機械的強度に優れ、しかも歩留り
よく安価に製造することができるカラー表示の液晶装置
を得る。 【解決手段】 この液晶装置は、カラーフィルタ基板1
1の第1の面に着色層形成用の凹部12が形成され、こ
の凹部に着色層13R,13G,13Bが形成され、液
晶層31は、このカラーフィルタ基板11の第1の面と
対向する第2の面側に位置している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶装置およびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶装置としては近年特に液晶表示装置
が広範な分野で使用されている。液晶表示装置には種々
のタイプがあるが、基本的には、例えばパッシブマトリ
クス方式の透過型カラー液晶表示装置の一例を図14に
示すように、2枚のガラス製透明基板111,121と
シール部材132とで囲まれた空隙に液晶が充填され液
晶層131が形成された構成を有している。
【0003】透明基板の内面には、液晶層131を駆動
するための液晶駆動回路が形成されている。この液晶駆
動回路は、図14に示すパッシブマトリクスタイプの例
では、透明基板111,121のそれぞれの内面に互い
に直交配列されたストライプ状のITO(Indium Tin
Oxide)層からなる透明電極114,124からな
る。図示しないがアクティブマトリクスタイプの液晶表
示装置の一例では、一方の透明基板に共通電極が、他方
の透明基板にそれぞれの画素に対応する画素電極と薄膜
トランジスタ(TFT)などの駆動回路とが配置され
る。
【0004】それぞれの透明基板111,121の液晶
層131と接する最内面には、液晶分子を配向させる配
向層116,126が形成されている。また、液晶層1
31の内部には必要に応じて、液晶層131の厚さを保
持するためにスペーサ133が分散配置されている。
【0005】透明基板111,121の外側には、偏光
板118,128や層間反射を防止する位相差板117
などの光学制御層が形成されている。更に必要に応じ
て、表示面の反対側(非表示面側)には例えば蛍光管1
41と導光板142との組合わせからなる光源装置14
0が配設される。反射型液晶表示装置の場合には、前記
光源装置140の代わりに液晶表示装置の非表示面側に
反射層が設けられる。
【0006】更に、パッシブマトリクスタイプまたはア
クティブマトリクスタイプのカラー液晶表示装置の場合
は、一方の基板(例えば透明基板111)の内面に、一
般に符号113で示すカラーフィルタが設けられる。こ
のカラーフィルタ113は、図14における透明電極1
14と透明電極124とが交差するそれぞれの領域(画
素)に、互いに隣接してそれぞれR(赤)、G(緑)、
B(青)に着色された着色層113R,113G,11
3Bが形成され、この3色の画素が画素ユニット101
を形成し、この画素ユニットがマトリクス状に配列され
てなっている。また各着色層の周囲にはカラーフィルタ
113と同層に、または別層として図示しないブラック
マトリクスと呼ばれる遮光層が形成される場合もある。
【0007】前記カラーフィルタを形成する方法として
は、染色法、顔料分散法、印刷法、電着法、転写法な
ど、多くの方法が提案されているが、現在では顔料分散
法が主流となっている。この顔料分散法は、顔料を分散
させたフォトレジスト(感光性樹脂)をガラス基板に塗
布し、画素ユニットの内の1色に対応するパターンマス
クを用いて露光し、現像処理を経て1色分の着色層をガ
ラス基板上に形成するいわゆるフォトリソグラフィ法を
R,G,B3色について合計3回繰返えすものである。
更にブラックマトリクスを形成する場合や、色補正層を
形成する場合にはそれぞれの層に対応する回数のフォト
リソグラフィが繰返えされることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】最近は、腕時計、携帯
電話、ページャー(pager)、PHS(Personal Handy-pho
ne System)、PDA(personal digital assistant)、カ
ー・ナビゲーション・システムなど、携帯用や車載用な
どの情報機器が発展するに伴い、より大画面、より薄
型、より軽量、より堅牢、より自由な形状、より安価な
液晶表示装置、特にマトリクスタイプのカラー液晶表示
装置が強く求められるようになってきた。この要求に応
える観点から従来の液晶装置を評価すると、様々な問題
が指摘される。
【0009】問題の一つはガラス基板の使用にある。ガ
ラス基板は破損しやすい上に厚く重い。また形状や屈曲
の自由度も低い。そこで最近はガラス基板に代えてプラ
スチック基板の液晶装置が盛んに開発されている。プラ
スチック基板を用いれば、例えばロールシートから積層
法によって大量かつ安価に製造できるばかりでなく、壊
れにくく、薄型軽量で、形状や屈曲にも自由度が高い液
晶装置が得られる。
【0010】カラーフィルタについての問題はまず、フ
ォトリソグラフィを多数回繰返えす製造工程が煩雑で、
歩留りも悪いということがある。この観点から最近はフ
ォトリソグラフィ法に代わって印刷法、特にインクジェ
ット印刷法が注目されている。しかし印刷法の場合は印
刷精度の問題からカラーインクの重なりによる混色や画
素の変形が起こりやすい。この問題を解決するために画
素の周辺にカラーインクの展着領域を規定する枠が形成
される。例えば特開平10−160925号公報は、プ
ラスチック製透明基板の一表面に一体的に微細な窪みパ
ターンを形成し、この窪みに例えばインクジェット印刷
技術により着色剤を充填してカラーフィルタを得てい
る。
【0011】カラーフィルタに関しては更に表面の平滑
性が問題になる。すなわち、カラーフィルタにおける各
色の着色層は、それぞれの色濃度を調整するために厚さ
が異なる場合が多い。またカラーフィルタにブラックマ
トリクスや色補正層が形成されれば、それに対応してカ
ラーフィルタの局部的な厚さが変化する。カラーフィル
タの局部的な厚さが変化すると液晶層131の厚さ、す
なわちセルギャップが局部的に変化することになり、画
像コントラストの低下や色ムラなど画質低下の原因とな
る。このため、図14に示すように、このカラーフィル
タ113の上に平坦化層115を形成する必要がある。
また別の問題として、カラーフィルタ113や平坦化層
115からは不純物が液晶層131に滲出し液晶を汚染
するという場合もある。
【0012】本発明は前記の課題を解決するためになさ
れたものであって、従ってその目的は、表示品位と機械
的強度に優れ、しかも歩留りよく安価に製造することが
できるカラー表示の液晶装置およびその製造方法を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに本発明は、透光性を有する基板と、液晶層を具備す
る液晶装置において、前記基板は第1の面とその第1の
面と対向する第2の面を有し、前記第1の面側には凹部
が形成され、且つその凹部内に着色層を有し、前記液晶
層は前記第2の面側に位置する液晶装置を提供する。本
発明の液晶装置は、カラーフィルタとなる着色層が液晶
層に対して外側となる第1の面に形成されているので、
透光性を有する基板の液晶層に対向する第2の面は平坦
であり、従って液晶層の厚さ、すなわちセルギャップを
均一にすることができる。また着色層の不純物などによ
り液晶層が汚染されることもない。これによりコントラ
ストが高く色ムラのない高い表示品位の液晶装置が得ら
れる。
【0014】前記凹部の深さは、0.1μm〜20μmの
範囲内であることが好ましい。凹部がこの範囲内の深さ
であれば、この中に形成される着色層がカラーフィルタ
としての十分な色濃度を有しながら凹部内に収容され、
着色層のはみ出しが防げる。凹部の深さが0.1μm未
満では、この中に収容し得る着色層のカラーフィルタと
しての色濃度が不足し、深さが20μmを越えると着色
層が形成された凹部内の間隙に空気層が形成され、ヘイ
ズ(白色散乱光)など視認性を阻害する悪影響が現れ
る。この観点から、凹部の深さは0.5μm〜5μmの範
囲内とすることがより好ましい。本発明の液晶装置は、
基板が可撓性を有する基板であることが好ましい。これ
によって基板が湾曲するような外力が加えられても破壊
することがなく、さらに表示面が湾曲した、または屈伸
可能な液晶装置も製造可能となり製品設計の自由度が増
大する。特に前記基板はプラスチック製であることが好
ましい。プラスチック製の透明基板はガラス基板に比べ
て軽く、薄く、壊れず、自由な形状に成形でき、しかも
ロールシートなどの形態で大量かつ安価に入手できる。
中でもポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン、ア
クリル系樹脂、およびポリオレフィンからなる群から選
ばれたプラスチックは透明性、加工性、物性、耐薬品
性、耐候性、耐水性などの特性が優れ、液晶装置の透明
基板として好適な素材である。前記液晶装置は、複数の
前記凹部を有してなり、隣接する前記凹部からなる組に
はそれぞれ異なる色の着色層を具備するものであること
が好ましい。隣接する凹部の組が例えばR(赤),G
(緑),B(青)のそれぞれ異なる色の着色層を具備
し、この3色の着色層の組が行列配置されることによっ
てフルカラーの液晶装置が実現する。
【0015】前記各凹部のそれぞれに対応する前記着色
層は、各々その膜厚が異なるものであってもよい。フル
カラーのカラー液晶装置においては、画素ユニットを形
成するR,G,B各色の色相や色濃度がバランス調整さ
れている必要がある。この場合、本発明によれば、液晶
層の厚さに影響を及ぼすことなく各色の色濃度を着色層
の厚さを変えることで調整できるので、良好なカラーバ
ランスを容易に得ることができる。前記において、凹部
の深さと、その凹部に形成された着色層の膜厚とは略等
しくされていることが好ましい。着色層の膜厚と凹部の
深さとが略等しければ、異なる色の着色層がそれぞれ固
有の厚さを有していても、透明基板の外側面が面一にな
るので凹部に空気層が形成されることによるヘイズなど
の悪影響が防止され、またこの上に貼付される偏光板な
どに表面の凹凸による悪影響を及ぼすことがない。色に
よって深さが異なる凹部は、この凹部を成形する際の型
の対応する凸部の高さを変化させることによって形成す
ることができる。また前記凹部内には前記着色層、及び
無機材或いは有機材からなる実質的に透明な層を具備し
ていてもよい。この場合は、凹部の深さと着色層の膜厚
とが異なっていても、その差分は透明な層によって充填
されるので、基板の第1の面が平坦化され、第1の基板
上に光学制御層を形成する際にも表面の凹凸による悪影
響を及ぼすことがない。前記基板の前記第1の面側には
反射層を具備することができる。この場合は、外光が液
晶装置の画像表示面側から入射し、液晶層を通って反対
側に配された前記基板の反射層により反射され、再び液
晶層を通って画像表示面側から出射する過程で着色層を
透過する反射型の液晶装置を構成することができる。こ
の反射層は反射面に凹凸が形成されていることが好まし
い。凹凸反射面は入射光を乱反射し、出射される反射光
を広範囲に拡散し、広い視野で画面の明るさが均一とな
る。またこの反射層は半透過反射層であってもよく、こ
の場合はバックライトの点/滅によって透過型、反射型
のいずれとしても使用できるいわゆる半透過半反射型液
晶装置が得られる。または、前記基板の前記第1の面側
には偏光板、位相差板又は散乱板を具備することができ
る。この液晶装置は透過型の場合であって、これによっ
て液晶装置の各種光学制御が行えるようになる。反射型
液晶装置の場合は偏光板、位相差板、散乱板等は液晶層
を挟む反対側の基板に装着される。本発明はまた、透光
性を有する基板と、液晶層を具備する液晶装置を製造す
る方法において、前記基板の第1の面側には凹部を形成
し、その凹部内に着色層を形成する工程、前記第1の面
と対向する第2の面が液晶層側に向くように前記基板を
配置する工程を具備する液晶装置の製造方法を提供す
る。
【0016】これによって、本発明の請求項1に記載の
液晶装置を製造することができる。前記において、凹部
を形成する工程においては、一方の型面に前記凹部に対
応する凸部を有するキャスト型を用い、キャスト法又は
連続キャスト法により前記基板の第1の面に前記凹部を
形成することができる。
【0017】または、前記基板の第1の面に凹部を形成
する工程において、前記基板を軟化点以上の温度に加熱
し、前記第1の面に前記凹部に対応する凸部を有する押
型を押圧するプレス法により前記基板の前記第1の面に
前記凹部を形成することもできる。前記凹部に着色層を
形成する工程においては、前記着色層をインクジェット
印刷法により形成することが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面を
用いて更に詳しく説明する。以下の説明においては便宜
上、フルカラーパッシブマトリクス液晶表示装置の例を
掲げるが、本発明がこれらの実施形態に限定されるもの
でないことはいうまでもない。なお、以下に示す図面は
全て、説明のために要素の数および寸法形状が省略また
は誇張されており、実体を反映するものではない。
【0019】(実施形態1)図1は、実施形態1のST
N型フルカラーパッシブマトリクス液晶表示装置(以下
一般に「液晶装置」という)の層構成を示す断面図であ
る。
【0020】図2は、実施形態1の液晶装置の層構成を
示す平面図である。
【0021】図1,図2に示す実施形態1の液晶装置
は、基本的には2枚のポリカーボネート製透明基板すな
わちカラーフィルタ基板11および対向基板21とシー
ル部材32とで囲まれた空隙に液晶が充填され液晶層3
1が形成された構成を有している。カラーフィルタ基板
11,対向基板21の厚さは、この実施形態ではそれぞ
れ125μmである。カラーフィルタ基板11および対
向基板21の内面には、それぞれ液晶層31を駆動する
ための信号線14R,14G,14B(総称して「信号
線14」という)および走査線24が直交して形成され
ている。なお、以下の実施形態の説明において「信号
線」「走査線」の名称は便宜的なものであり、逆に読み
替えても差し支えない。
【0022】表示面側のカラーフィルタ基板11には、
液晶層31に対して外側となる面(第1の面)に複数の
行列に配置された凹部12…が形成されている。それぞ
れの凹部12は前記の信号線14と走査線24とが交差
する領域(画素領域)と重畳するように配置され、1画
素を構成している。これらの凹部12…は、隣接する3
画素が1組となってR(赤)、G(緑)、B(青)の3
原色のいずれかに着色された着色層13R,13G,又
は13B(総称して「着色層13」という)を有してい
る。そして複数の前記3原色の組が縦横に行列配置され
て、この液晶装置における画像表示面を形成している。
【0023】凹部12…の深さはこの実施形態ではいず
れも均一で1μmである。
【0024】カラーフィルタ基板11の、前記凹部12
…が形成された第1面とは反対側の面(第2面)に形成
された信号線14は、ITO(Indium Tin Oxide)か
らなるストライプ状の透明導電膜が間隙を隔てて多数本
平行配列されてなり、これらの信号線は、行列配置され
た着色層13R,13G,13Bとカラーフィルタ基板
11を挟んで重畳するように配置されている。これらの
内、隣接する3本の信号線はそれぞれ1組となってR,
G,B信号を供給する信号線14R,14G,14Bを
構成している。
【0025】一方、対向基板21の内側面には走査線2
4が形成されている。この走査線24は、前記信号線1
4R,14G,14Bと液晶層31を挟んで直交し、画
素ユニット61内を延びるITOからなるストライプ状
の透明導電膜であり、点灯すべき画素に選択信号を供給
する。すなわちこの液晶装置においては、表示面側から
見たとき、図2に示すように、信号線14R,14G,
14Bと走査線24とが交差する位置にそれぞれ着色層
13R,13G,13Bが配置され、これらが3原色の
組1を構成している。カラーフィルタ基板11に形成さ
れた信号線14R,14G,14Bおよびその間隙は、
平坦化層15によって平坦化され、この上に配向層16
が形成されている。また対向基板21に形成された走査
線24上にも同様に配向層26が形成されている。液晶
層31内にはスペーサ33が分散配置されている。カラ
ーフィルタ基板11の外側面すなわち第1面上には順
次、前方散乱板19、第2位相差板172、第1位相差
板171および偏光板18が貼着され、また対向基板2
1の外側面には第3位相差板27および偏光板28が形
成され、更に非表示面となる対向基板21の外側には蛍
光管41および導光板42からなるバックライト40が
配設されている。
【0026】実施形態1の液晶装置は、バックライト4
0が点灯され画素電極に電圧が印加されない状態では、
バックライト40から放射された光が偏光板28を透過
して偏光とされ、無負荷モードの液晶分子によって偏光
軸を旋回され、偏光板18を通して各画素の色光として
出射し、3原色が網膜上で合成されて白色光として視認
される。
【0027】図示しないドライバによって選択された走
査線24と選択された信号線14との交点に配置された
画素電極に電位差が印加されると、当該画素内の液晶分
子が配向を変化させ、偏光板28を透過した偏光の少な
くとも一部が偏光板18によって遮られ、出射光量が減
少し画素が暗く見えるようになり、電位差が最大になれ
ば当該画素は黒と視認される。この電位差が各画素につ
いて選択されるとき液晶装置の表示画面に透過光による
フルカラー画像が表現される。この液晶装置は、着色層
13が液晶層31に対して外側となるようにカラーフィ
ルタ基板11が装着されているので、液晶層に対向する
面は信号線14が形成されているのみであり、配向層1
6が平坦となり、液晶層31の厚さ、すなわちセルギャ
ップを高い精度で均一に維持することができる。また着
色層13の不純物などにより液晶層31が汚染されるこ
ともない。これにより高い表示品位の透過型液晶装置が
得られている。この液晶装置のカラーフィルタ基板1
1,対向基板21はプラスチック製であるので可撓性で
割れ難くかつ軽量であり、しかも厚さが125μmであ
るので、標準的に用いられるガラス基板の厚さ700μ
mに比べて1/5以下の薄さになっている。従って当
然、液晶装置として従来のガラス基板の同様な液晶装置
に比べて大幅に軽量、薄型かつ堅牢である。実際に、同
様な構成・形状のガラス基板の液晶装置と比べるとき、
実施形態1の液晶装置は厚さが1/2.5、重量が1/
3.5であった。
【0028】この液晶装置は、カラーフィルタ基板11
の凹部12が形成された面(第1の面)とは反対側の面
(第2の面)に、液晶駆動用の回路要素である信号線1
4が形成されているので、1枚のカラーフィルタ基板1
1がカラーフィルタと液晶駆動回路基板とを兼ねること
になり、カラーフィルタを別体のパネルとして製造しこ
れをガラス基板に貼付する従来の液晶装置に比べると、
この点でも液晶装置全体の厚さを大幅に薄くすることが
できる。またこの液晶装置の製造に際しては、組立て時
にカラーフィルタと液晶駆動回路基板との煩雑な位置合
わせ作業が省略できるなどの利点がある。
【0029】実施形態1の液晶装置は下記の製造方法に
より製造した。
【0030】図3(a)〜図3(e)は実施形態1の液
晶装置の製造工程を、便宜上3原色1組の断面図として
示している。 図3(a):〔カラーフィルタ基板の作製〕 平板状プレス型材の型面に縦320μm、横100μm、
高さ1μmの長方形凸部52を5μmの間隙を隔てて行列
配置した凸形パターンのプレス型51と平板状プレス型
53との間に125μm厚のポリカーボネート板10を
挟み、熱プレスして、第1の面に凹部12…が形成され
たカラーフィルタ基板11を作製した。 図3(b):〔液晶駆動用回路の形成〕 前記カラーフィルタ基板11の平坦な第2の面にスパッ
タリングによりITO膜を成膜し、フォトリソグラフィ
技術を用いて信号線間隙をエッチングして除去し、信号
線14R,14G,14Bを形成した。このとき露光マ
スクはカラーフィルタ基板11の裏側に形成された凹部
12を参照して容易に位置合わせができた。信号線形成
後、この上にスピンコート法により平坦化層15を形成
した。
【0031】また同様に、対向基板21の一方の面に、
前記と同様にスパッタリングとフォトリソグラフィ技術
を用いて走査線24を形成した。 図3(c):〔着色層の形成〕 前記カラーフィルタ基板11の各凹部12…に、インク
ジェットプリンタを用いて、順次R,G,Bの各色イン
クを充填し、乾燥して着色層13R,13G,13Bを
形成した。 図3(d):〔液晶素子の組立て〕 カラーフィルタ基板11の信号線側の面(第2の面)と
対向基板21の走査線側の面とにそれぞれ配向膜16,
26を成膜し、それぞれ所定の方向に配向処理を行い、
一方の配向膜上にスペーサ33を散布し、かつ配向膜の
外縁にシール部材32を印刷した上でカラーフィルタ基
板11および対向基板21のそれぞれ配向膜側を対向さ
せ、すなわちカラーフィルタ基板の凹部12…が液晶層
に対して外側となるように向けて、双方の基板をシール
部材32を介して接着し、双方の基板とシール部材とに
よって囲まれた空間に液晶を注入した後に封止して液晶
パネルを作製した。 図3(e):〔液晶装置の製造〕 前記カラーフィルタ基板の第1の面に補償層17及び偏
光板18を貼着し、また対向基板外側面にも偏光板28
を貼着し、対向基板外側にバックライト40を装着して
実施形態1の液晶装置を製造した。
【0032】(実施形態2)図4は、実施形態2の液晶
装置におけるカラーフィルタ基板および着色層の構成
を、便宜上3原色1組の断面図として示している。実施
形態2のカラーフィルタ基板61は、液晶層に対して外
側となる第1の面に複数の行列配置された凹部62R,
62G,62B(総称して「凹部62」という)が形成
され、それぞれの凹部に着色層63R,63G,63B
が形成されている。この着色層63R,63G,63B
はそれぞれ固有の厚さを有している。そして凹部62
R,62G,62Bがそれぞれ、対応する着色層63
R,63G,63Bの厚さと略等しい深さを有してい
る。このカラーフィルタ基板61は、着色層63R,6
3G,63Bのそれぞれの厚さを規定することによって
3原色の色濃度のバランスが調整されている。そして、
凹部62R,62G,62Bの深さが対応する着色層の
厚さと略等しくされていることによって、凹部62の上
部に空隙が生じることなく、カラーフィルタ基板61の
外側面(第1の面)は平坦化されている。従ってこのカ
ラーフィルタ基板61の外側面には補償層17や偏光板
18が密着して貼着でき、凹部62と補償層17との間
に空気層がないのでヘイズなどの障害がない視認性の良
好な画像が得られる。
【0033】このカラーフィルタ基板61の液晶層側
(第2の面)には、図示しないが液晶駆動用の回路要素
などが形成されている。
【0034】着色層の厚さに略等しい深さの凹部を有す
るカラーフィルタ基板は、例えば図3(a)に示したプ
レス型51の代わりに、それぞれ着色層の厚さに略等し
い高さの凸形パターンが形成されたプレス型を用いるプ
レス法により作製できる。
【0035】(実施形態3)図5は、実施形態3の液晶
装置におけるカラーフィルタ基板および着色層の構成
を、便宜上3原色1組の断面図として示している。実施
形態3のカラーフィルタ基板11は、液晶層に対して外
側となる第1の面に複数の行列配置された凹部12…が
形成されている。これらの凹部は実施形態1の場合と同
様に均一な深さに形成されている。そしてそれぞれの凹
部12…には、隣接する3つの凹部に、実施形態2の場
合と同様にそれぞれ固有の厚さを有する着色層63R,
63G,63Bが形成されて1組を形成している。各凹
部12中で着色層63R,63G,または63Bが形成
された上部には空隙が生じているが、この空隙には透明
な紫外線硬化型樹脂による充填層が、カラーフィルタ基
板11の第1の面に接して形成された被覆層64と一体
に成形されている。このカラーフィルタ基板11は、着
色層63R,63G,63Bがそれぞれ固有の厚さを有
することによって3原色の色濃度のバランスが調整され
ている。しかも凹部12の深さは均一であるので、カラ
ーフィルタ基板のプレス成形に際して、着色層の厚さと
略等しくなるように高さが異なる凸部を有するプレス型
を用いる必要がなく、プレス型の作製コストが実施形態
2の場合より低減できる。
【0036】異なる厚さを有する着色層が均一な深さの
凹部に形成されたことによって生じる空隙は透明な充填
層が充填され、この充填層に被覆層が一体に成形されて
いるので、この被覆層の外側面は平坦かつ一様であり、
この上に密着して補償層17や偏光板18を貼着するこ
とができ、ヘイズなどの空気層に起因する障害がない視
認性の良好な画像が得られる。前記の充填層と一体に成
形された被覆層は、例えば凹部12…に着色層63R,
63G,63Bが形成されたカラーフィルタ基板11に
スピンコータまたはナイフエッジなどを用いて紫外線硬
化型樹脂を、凹部12の空隙が充填されるように塗布
し、紫外線硬化することなどにより容易に成形すること
ができる。
【0037】(実施形態4)図6は、実施形態4の反射
型フルカラーパッシブマトリクス液晶装置の層構成を示
す断面図である。以下の説明において、図1に示した実
施形態1の液晶装置と同様の要素は、図1と同じ番号を
付しその説明を省略または簡略化する。
【0038】図6に示す液晶装置は、基本的には実施形
態1のものと同様に2枚のポリカーボネート製透明基板
すなわちカラーフィルタ基板11および対向基板21と
シール部材32とで囲まれた空隙に液晶が充填された構
成を有している。ただし、カラーフィルタ基板11は非
表示面側に、対向基板21は表示面側に配置されてい
る。
【0039】カラーフィルタ基板11,対向基板21の
内面にはそれぞれ液晶層31を駆動するための信号線1
4,走査線24が形成されている。
【0040】非表示面側のカラーフィルタ基板11に
は、液晶層31に対して外側となる第1の面に複数の行
列配置された凹部12…が形成され、それぞれの凹部1
2には隣接する3画素が1組となって着色層13R,1
3G,または13B(総称して「着色層13」という)
が形成され、複数の前記3原色の組が縦横に行列配置さ
れて、この液晶装置における画像表示面を形成してい
る。この実施形態では凹部12の深さと各着色層の厚さ
とは略等しくされ、いずれも約1μmである。
【0041】この着色層が形成されたカラーフィルタ基
板11の第1の面には反射層71が形成されている。カ
ラーフィルタ基板11に形成された信号線14とその間
隙は平坦化層15によって平坦化され、この上に配向層
16が形成されている。また対向基板21に形成された
走査線24上にも同様に配向層26が形成されている。
液晶層31内にはスペーサ33が分散配置されている。
対向基板21の外側面(表示面側)には順次、補償層
(位相差板)17および偏光板18が形成されている。
【0042】実施形態4の液晶装置は、図示しないドラ
イバによって選択された走査線24と選択された信号線
14との間に電位差が印加されると、その交点位置すな
わち指定された画素内の液晶分子が配向を変化させ、偏
光板18から入射した外光が反射層71で反射され再び
偏光板18を通って出射するまでの光路で通過光量が制
御される。この光路中に着色層13が挿入されているの
で通過光は画素ごとに特有の色に着色され、それぞれの
色光が表示面から出射され視認されるようになる。この
液晶装置は、着色層13が液晶層31に対して外側とな
るようにカラーフィルタ基板11が装着されているの
で、液晶層に対向する面は信号線14R,14G,14
B(総称して「信号線14」という)が形成されている
のみであり、配向層16も平坦化され、液晶層31の厚
さ、すなわちセルギャップを高い精度で均一に維持する
ことができる。また着色層13の不純物などにより液晶
層31が汚染されることもない。これにより高い表示品
位の反射型液晶装置が得られている。この液晶装置のカ
ラーフィルタ基板11,対向基板21はプラスチック製
であるので厚さが薄く可撓性で割れ難くかつ軽量であ
る。
【0043】この液晶装置は、カラーフィルタ基板11
の凹部12が形成された第1の面とは反対側の面に、液
晶駆動用の信号線14が形成されているので、1枚のカ
ラーフィルタ基板11がカラーフィルタと液晶駆動回路
基板とを兼ねることになり、カラーフィルタを別体のパ
ネルとして製造しこれをガラス基板に貼付する従来の反
射型液晶装置に比べると、この点でも液晶装置全体の厚
さを大幅に薄くすることができる。また液晶装置の製造
に際しては、組立て時にカラーフィルタと信号線との煩
雑な位置合わせ作業が省略できるなどの利点がある。
【0044】実施形態4の液晶装置は下記の製造方法に
より製造した。
【0045】図7(a)〜図7(e)は実施形態4の液
晶装置の製造工程を、便宜上1画素ユニットの断面図と
して示している。 図7(a):〔カラーフィルタ基板の作製〕 ロールプレス機の一方の型ロール51に縦320μm、
横100μm、高さ1μmの長方形凸部52を5μmの間
隙を隔てて行列配置し、このロールプレス機に、厚さ2
50μmのアクリル樹脂ロールシートからなるプラスチ
ック板10を通して熱圧を施し、第1の面に凹部12が
形成されたカラーフィルタ基板11の原反ロールを作製
した。 図7(b):〔液晶駆動用回路の形成〕 前記原反ロールのカラーフィルタ基板11となる部位
(以下この部位についてのみ説明する)の平坦な第2の
面にスパッタリングによりITO層を成膜し、フォトリ
ソグラフィ技術を用いて信号線間隙をエッチングして除
去し、信号線14R,14G,14Bを形成した。この
とき露光マスクはカラーフィルタ基板11の第1の面に
形成された凹部12を参照して位置合わせを行った。信
号線形成後、この上にロールコート法により平坦化層1
5を形成した。
【0046】また同様に、対向基板21となるアクリル
樹脂ロールシートの一方の面にも、前記と同様にスパッ
タリングとフォトリソグラフィ技術とを用いて走査線2
4を形成した。 図7(c):〔着色層の形成〕 前記カラーフィルタ基板11の各凹部12…に、インク
ジェットプリンタを用いて、順次R,G,Bの各色イン
クを充填し、乾燥して着色層13R,13G,13Bを
形成した。 図7(d):〔液晶素子の組立て〕 カラーフィルタ基板11の第2の面と対向基板21の走
査線側の面とにそれぞれ配向膜16,26を成膜し、そ
れぞれ所定の方向に配向処理を行い、一方の配向膜上に
スペーサ33を散布し、かつ配向膜の外縁にシール部材
32を印刷した上でカラーフィルタ基板11および対向
基板21の配向膜側を対向させ、すなわちカラーフィル
タ基板の凹部12…が液晶層に対して外側となるように
向けて、双方の基板をシール部材32を介して接着し、
形成されたセルをロールから切り取り、双方の基板とシ
ール部材とによって囲まれた空間に液晶を注入して液晶
層31を形成した後封止して液晶素子を作製した。 図7(e):〔液晶装置の製造〕 この液晶素子の対向基板21側の面に補償層17および
偏光板18を貼付し、カラーフィルタ基板11の第1の
面には、予めアルミニウムからなる反射層を片面に蒸着
により形成した反射板71を貼着し、実施形態4の液晶
装置を製造した。
【0047】(実施形態5)図8は、実施形態5の液晶
装置におけるカラーフィルタ基板11およびその外側に
形成される反射層72の構成を、便宜上3原色1組の断
面図として示している。
【0048】実施形態5の液晶装置は、カラーフィルタ
基板11および反射層72の構成が異なる以外は実施形
態4の反射型液晶装置と同様の構成を有している。従っ
てここでは、カラーフィルタ基板11および反射層72
の構成についてのみ詳しく説明する。本実施形態におい
て、カラーフィルタ基板11はポリカーボネート製透明
基板からなり、液晶層に対して外側となる第1の面に複
数の行列配置された凹部12…が形成され、それぞれの
凹部12には隣接する3画素が1組となって着色層13
R,13G,または13B(総称して「着色層13」と
いう)が形成され、複数の前記3原色の組が縦横に行列
配置されて、この液晶装置における画像表示面を形成し
ている。
【0049】カラーフィルタ基板11の第2の面には、
液晶層を駆動するための信号線14…がそれぞれ着色層
13と重畳するように形成されている。
【0050】本実施形態において着色層13はいずれも
インクジェットプリンタを用いて形成され、プリンタイ
ンクの物性と液滴噴射条件の制御とによって、凹部12
に充填された後の着色層の表示面が不規則な凹凸面を形
成している。そして、この基板11の第1の面にアルミ
ニウムからなる反射層72が蒸着されている。従ってこ
の反射層72が着色層13と接触する面、すなわち画素
となる面には不規則な凹凸が形成されている。
【0051】実施形態5の反射型液晶装置は、反射層7
2が凹凸面とされているので、入射した光Lが反射層7
2において乱反射され、視角による明度の変化が平均化
される。
【0052】(実施形態6)図9は、実施形態6の半反
射半透過型フルカラーパッシブマトリクス液晶装置の層
構成を示す断面図である。以下の説明において、図1に
示した実施形態1と同様の要素は、それぞれ同じ番号を
付しその説明を省略または簡略化する。
【0053】図9に示す液晶装置は、基本的には実施形
態1のものと同様に2枚のポリカーボネート製透明基板
すなわち表示面側のカラーフィルタ基板11および非表
示面側の対向基板21とシール部材32とで囲まれた空
隙に液晶層31が形成された構成を有している。
【0054】カラーフィルタ基板11,対向基板21の
内面にはそれぞれ液晶を駆動するための信号線14,走
査線22が形成されている。本実施形態においては、信
号線14はITOから形成され、走査線22はアルミニ
ウムなどからなる半透過反射板から形成されている。
【0055】表示面側のカラーフィルタ基板11には、
液晶層31に対して外側となる第1の面に複数の行列配
置された凹部12…が形成され、それぞれの凹部12に
は着色層13R,13G,または13B(総称して「着
色層13」という)が形成され、隣接するこれら3原色
の着色層が1組を形成している。
【0056】この実施形態では凹部12の深さと各着色
層の厚さとは等しくされ、いずれも1μmである。この
着色層が形成されたカラーフィルタ基板11の第1面上
には順次、前方散乱板19、第2位相差板172、第1
位相差板171および偏光板18が貼着されている。カ
ラーフィルタ基板11に形成された信号線14とその間
隙は平坦化層15によって平坦化され、この上に配向層
16が形成されている。また対向基板21に形成された
走査線22上にも同様に配向層26が形成されている。
液晶層31内にはスペーサ33が分散配置されている。
対向基板21の外側面には第3位相差板27および偏光
板28が形成され、更に非表示面となる対向基板21の
外側には蛍光管41および導光板42からなるバックラ
イト40が配設されている。
【0057】実施形態6の液晶装置は、外界が暗くバッ
クライト40が点灯された状態では実施形態1と同様に
透過光によりカラー画像が表現される。外界が明るくバ
ックライト40が非点灯であれば、半透過反射板からな
る走査線22は背面が暗いので反射層となり、実施形態
4と同様に反射光によりカラー画像が表現される。すな
わち外界の明暗に応じてバックライト40の点灯/非点
灯が選択でき節電になる。
【0058】(実施形態7)図10(a),10(b)
は、実施形態7の液晶装置におけるカラーフィルタ基板
の、3原色1組を示す断面図および平面図である。
【0059】実施形態7のカラーフィルタ基板65は、
着色層13R,13G,13Bが形成される凹部66…
の周囲に遮光層68が形成されている。この遮光層68
は、各凹部66…の周囲に格子状に形成された溝67に
インクジェットプリンタにより黒インクが充填されて形
成されている。実施形態7の液晶装置における前記カラ
ーフィルタ基板65以外の構成は実施形態1のものと実
質的に同様である。
【0060】実施形態7の液晶装置は各画素を構成する
着色層13の周囲に黒色インクによる遮光層68、いわ
ゆるブラックマトリクスが形成されているので、各画素
の境界が明確になり、液晶装置内部において発生するヘ
イズが吸収されて明快で色彩コントラストが高い画像が
得られる。この遮光層68は溝67内に形成されるので
カラーフィルタ基板65の外側面に位相差板や偏光板を
装着する際の障害にはならない。カラーフィルタ基板6
5に凹部66と共に溝67を形成するには、例えばキャ
スト型やプレス型において凹部66…に対応する凸部の
周囲に溝67に対応する凸条を成形しておけばよい。以
上、本発明の液晶装置を、フルカラーパッシブマトリク
ス液晶表示装置の実施形態により説明したが、本発明は
要は着色層の形成された凹部が液晶層に対して外側に向
くように透明基板が装着されていればよいのであるか
ら、透明基板の材質は前記プラスチックに限定されるも
のではなく、必要ならガラス基板であってもよく、液晶
層の構成や駆動回路要素なども前記実施形態に限定され
るものではない。すなわち前記パッシブマトリクス方式
の液晶装置に限定されるものではなく、TFT(薄膜ト
ランジスタ;Thin Film Transistor)方式、TFD(薄
膜ダイオード;Thin Film Diode)方式などの液晶装置
であってもよい。
【0061】本発明の液晶装置は前記のように表示品位
と機械的強度に優れ、軽く薄くしかも歩留りよく安価に
製造できるので、腕時計、携帯電話、ページャー(page
r)、PHS(Personal Handy-phone System)、PDA(pe
rsonal digital assistant)、カー・ナビゲーション・
システムなど、携帯用や車載用などの情報機器分野で特
に有利に使用することができる。
【0062】以下、本発明の液晶装置を備えた電子機器
の具体例について説明する。
【0063】図11は、携帯電話の一例を示した斜視図
である。この図において、符号1000は携帯電話本体
を示し、符号1001は本発明の液晶装置を用いた画像
表示部を示している。
【0064】図12は、腕時計型電子機器の一例を示し
た斜視図である。この図において、符号1100は時計
本体を示し、符号1101は本発明の液晶装置を用いた
画像表示部を示している。
【0065】図13は、ワードプロセッサ、パーソナル
コンピュータなどの携帯型情報処理装置の一例を示した
斜視図である。この図において、符号1200は情報処
理装置、符号1202はキーボードなどの入力部、符号
1206は本発明の液晶装置を用いた画像表示部を示し
ている。
【0066】図11ないし図13に示す電子機器は、前
記の液晶装置を用いた画像表示部を備えたものであるの
で、カラーフィルタの着色層が液晶層に悪影響を及ぼさ
ず、表示品位と機械的強度に優れ、軽く薄くしかも歩留
りよく安価に製造できる優れた電子機器となっている。
【0067】また図示しないが、前記の液晶装置は単板
式のカラープロジェクタにおけるライトバルブとしても
使用することができる。
【0068】
【発明の効果】本発明の液晶装置は、透明基板の一方の
面に着色層形成用の凹部が形成され、この凹部に着色層
が形成され、この透明基板が、液晶層に対して前記凹部
を外側に向けて装着されたものであるので、着色層が液
晶層に悪影響を及ぼさず、表示品位と機械的強度に優
れ、軽く薄くしかも歩留りよく安価に製造できる優れた
電子機器となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1の液晶装置の層構成を示す断面図
である。
【図2】 実施形態1の液晶装置の層構成を示す平面図
である。
【図3】 3(a)〜3(e)は順次実施形態1の液晶
装置の製造工程を示す断面図である。
【図4】 実施形態2の液晶装置におけるカラーフィル
タ基板および着色層の構成を示す断面図である。
【図5】 実施形態3の液晶装置におけるカラーフィル
タ基板および着色層の構成を示す断面図である。
【図6】 実施形態4の液晶装置の層構成を示す断面図
である。
【図7】 7(a)〜7(e)は順次実施形態4の液晶
装置の製造工程を示す断面図である。
【図8】 実施形態5の液晶装置におけるカラーフィル
タ基板の構成を示す断面図である。
【図9】 実施形態6の液晶装置の層構成を示す断面図
である。
【図10】 10(a)は実施形態7の液晶装置におけ
るカラーフィルタ基板の断面図、10(b)はその平面
図である。
【図11】 携帯電話の一例を示した斜視図である。
【図12】 腕時計型電子機器の一例を示した斜視図で
ある。
【図13】 携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図
である。
【図14】 従来の透過型カラー液晶表示装置の一例を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 画素ユニット 11,61,65 カラーフィルタ基板 12,62,62R,62G,62B,66 凹部 13,13R,13G,13B,63,63R,63
G,63B 着色層 14,14R,14G,14B 信号線 15 平坦化層 16 配向層 17 補償層 18、28 偏光板 21 対向基板 24 走査線 31 液晶層 32 シール部材 33 スペーサ 40 バックライト 64 被覆層 67 溝 68 遮光層 71 反射層 72 透明凹凸層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H048 BA64 BA66 BB02 BB07 BB10 BB44 2H090 JA04 JA05 JB03 JC03 JC12 KA05 KA08 LA06 LA09 LA10 LA15 LA20 2H091 FA02Y FA08Y FA11Y FA16Y FC12 FC29 GA01 HA07 HA10 LA12 LA13 LA15 5G435 AA06 AA18 BB12 BB15 EE25 GG12 KK05 LL07 LL10 LL17

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性を有する基板と、液晶層を具備す
    る液晶装置において、 前記基板は第1の面とその第1の面と対向する第2の面
    を有し、前記第1の面側には凹部が形成され、且つその
    凹部内に着色層を有し、前記液晶層は前記第2の面側に
    位置することを特徴とする液晶装置。
  2. 【請求項2】 前記基板が可撓性を有する基板であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の液晶装置
    において、 複数の前記凹部を有してなり、 隣接する前記凹部からなる組にはそれぞれ異なる色の着
    色層を具備することを特徴とする液晶装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の液晶装置において、 前記各凹部のそれぞれに対応する前記着色層は、各々そ
    の膜厚が異なることを特徴とする液晶装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項3に記載の液晶装置
    において、 前記凹部の深さと、その凹部に形成された着色層の膜厚
    とが略等しいことを特徴とする液晶装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項3に記載の液晶装置
    において、 前記凹部内には前記着色層、及び無機材或いは有機材か
    らなる実質的に透明な層を具備することを特徴とする液
    晶装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6に記載の液晶装置
    において、 前記基板の前記第1の面側に反射層を具備することを特
    徴とする液晶装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項6に記載の液晶装置
    において、 前記基板の前記第1の面側に偏光板、位相差板又は散乱
    板を具備することを特徴とする液晶装置。
  9. 【請求項9】 透光性を有する基板と、液晶層を具備す
    る液晶装置を製造する方法において、 前記基板の第1の面側には凹部を形成し、その凹部内に
    着色層を形成する工程、前記第1の面と対向する第2の
    面が液晶層側に向くように前記基板を配置する工程を具
    備することを特徴とする液晶装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記凹部を形成する工程において、 一方の型面に前記凹部に対応する凸部を有するキャスト
    型を用い、キャスト法又は連続キャスト法により前記基
    板の第1の面に前記凹部を形成することを特徴とする請
    求項9に記載の液晶装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記基板の第1の面に凹部を形成する
    工程において、 前記基板を軟化点以上の温度に加熱し、前記第1の面に
    前記凹部に対応する凸部を有する押型を押圧するプレス
    法により前記基板の前記第1の面に前記凹部を形成する
    ことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の液晶
    装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記凹部に着色層を形成する工程にお
    いて、 前記着色層をインクジェット印刷法により形成すること
    を特徴とする請求項9乃至請求項11のいずれかに記載
    の液晶装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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