JP2012056506A - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイドドアと乗員の身体との間に侵入しようとするシートクッションによる袋体の上方移動を抑制できるサイドエアバッグ装置を得る。
【解決手段】インフレータ22が作動して袋体32にガスが供給されると、上下に3分割された袋体32のうち最も容量が小さな最下段の第1袋部38が膨張展開し、その一部が乗員14の大腿部とシートクッション16の上面との間の隙間に入り込んで下側から乗員14の大腿部に当接する。このため、第1袋部38、ひいては、袋体32が上昇しようとすると、乗員14の大腿部が第1袋部38に上側から干渉するので、第1袋部38、ひいては、袋体32の上昇が防止又は抑制される。これにより、車両室内側に侵入したサイドドアに押圧されたシートクッション16が盛り上がり、サイドドアと乗員14との間における袋体32の展開領域に侵入して第1袋部38が押し上げられることを防止又は抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、シートに着座した乗員の身体とサイドドアとの間で袋体を膨張展開させるサイドエアバッグ装置に関する。
下記特許文献1に開示されているサイドエアバッグ装置では、袋体の膨張展開が完了した状態で乗員の肩部に対応した位置での袋体の車幅方向寸法をKw、乗員の胸部に対応した位置での袋体の車幅方向寸法をMw、乗員の腹部に対応した位置での袋体の車幅方向寸法をHw、乗員の腰部に対応した位置での袋体の車幅方向寸法をYwとした場合、Kw>Mw>Hw>Ywとなるように袋体の形状や構造が設定されている。膨張展開状態の袋体が上記の式のような関係となることで、側突により車幅方向内側へ変形したサイドドアが膨張展開した袋体を介して乗員に与える荷重が乗員の肩部、胸部、腹部、及び腰部で略等しくなる。
特開2007−83835号の公報
ところで、側突により車幅方向内側へ変形したサイドドアがシートのシートクッションを押圧すると、シートクッションの車幅方向外側端部とその近傍部分が上方へ盛り上がるように変形する。このように変形したシートクッションは、サイドドアと乗員の身体との間に侵入し、サイドドアと乗員の身体との間で膨張展開した袋体を上方へ押し上げようとする。
本発明は、上記事実を考慮して、サイドドアと乗員の身体との間に侵入しようとするシートクッションによる袋体の上方移動を抑制できるサイドエアバッグ装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係るサイドエアバッグ装置は、ガスが供給されることでシートバックの車幅方向外側端部の前側に膨張展開する袋体と、作動することで前記袋体にガスを供給するガス供給手段と、を備え、更に、前記袋体は、シートクッションとシートに着座した乗員の大腿部との間で前記シートの前後方向に伸びるように膨張展開する第1袋部と、前記第1袋部の上方で前記シートの前後方向に伸びるように膨張展開する第2袋部と、を有し、前記第1袋部及び前記第2袋部の膨張展開が完了した状態では前記第1袋部と前記第2袋部とが前記大腿部を上下に挟み込むように構成している。
請求項1に記載の本発明に係るサイドエアバッグ装置では、ガス供給手段が作動することで袋体にガスが供給されると、シートを構成するシートバックの車幅方向外側端部の前側で袋体が膨張展開する。この袋体は第1袋部と第2袋部とを有しており、第1袋部はガス供給手段から供給されたガスによってシートを構成するシートクッションとシートに着座した乗員の大腿部との間でシートの前後方向に伸びるように膨張展開する。
これに対して、袋体の第2袋部はガス供給手段からの供給されたガスによって第1袋部よりも上方でシートの前後方向に伸びるように膨張展開し、第1袋部及び第2袋部の膨張展開が完了すると、着座した乗員の大腿部は第1袋部と第2袋部とによって上下に挟まれる。この状態では、第1袋部が乗員の大腿部に当接(干渉)し、これにより、袋体の上方への移動が抑制される。
請求項2に記載の本発明に係るサイドエアバッグ装置は、請求項1に記載の本発明において、前記第2袋部よりも前記第1袋部の膨張展開が先行するように構成している。
請求項2に記載の本発明に係るサイドエアバッグ装置では、ガス供給手段が作動して袋体にガスが供給されると、第2袋部よりも第1袋部の膨張展開が先行する。これにより、第1袋部が早期に乗員の大腿部に当接し、袋体の上方移動を早期に抑制できる。
請求項3に記載の本発明に係るサイドエアバッグ装置は、請求項2に記載の本発明において、前記第2袋部よりも前記第1袋部の容量を小さく設定している。
請求項3に記載の本発明に係るサイドエアバッグ装置では、第2袋部よりも第1袋部の容積が小さいため、仮に、ガス供給手段から第1袋部へのガスの供給量とガス供給手段から第2袋部へのガスの供給量とが同じであっても、第2袋部よりも先に第1袋部の膨張展開が完了する。このため、第1袋部が早期に乗員の大腿部に当接し、袋体の上方移動を早期に抑制できる。
請求項4に記載の本発明に係るサイドエアバッグ装置は、請求項2又は請求項3に記載の本発明において、前記ガス供給手段と前記第1袋部とを直接繋いで前記ガス供給手段にて発生したガスを前記第1袋部に供給する接続手段と、前記第1袋部と前記第2袋部との間を仕切るように設けられて、前記第1袋部と前記第2袋部とを連通すると共に、前記第1袋部の膨張展開が完了するまでは前記第1袋部から前記第2袋部へのガスの流入を遮断し又は前記ガス供給手段から前記第1袋部へのガスの供給量よりも第1袋部から第2袋部へのガスの流入量を少なく制限する連通部が形成された仕切手段と、を備えている。
請求項4に記載の本発明に係るサイドエアバッグ装置では、接続手段によってガス供給手段と第1袋部とが直接接続される。このため、ガス供給手段にて発生したガスは第1袋部に直接供給される。
また、第1袋部と第2袋部とは仕切手段により仕切られている。この仕切手段には連通部が形成されており、この連通部を介して第1袋部と第2袋部とが連通しているため、第1袋部から第2袋部へガスが流れ込むことができる。但し、この連通部は第1袋部の膨張展開が完了するまでガス供給手段から第1袋部へのガスの供給量よりも第1袋部から第2袋部へのガスの流入量を少なく制限するように形状等が設定される。このため、第1袋部の膨張展開が第2袋部の膨張展開よりも先行する。
請求項5に記載の本発明に係るサイドエアバッグ装置は、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の本発明において、前記第2袋部よりも容量が大きく、前記ガスが供給されることにより前記第2袋部の上方で膨張展開する第3袋部を含めて前記袋体を構成している。
請求項5に記載の本発明に係るサイドエアバッグ装置では、ガス供給手段が作動することで袋体にガスが供給されると、第1袋部や第2袋部と共に袋体を構成する第3袋部が膨張展開する。この第3袋部は第1袋部及び第2袋部よりも容量が大きく、しかも、第2袋部の上方で膨張展開するので、乗員の腰部よりも上側、例えば、乗員の腹部や胸部等を保護できる。
請求項6に記載の本発明に係るサイドエアバッグ装置は、請求項5に記載の本発明において、前記第3袋部の膨張展開が、前記第2袋部よりも先行し且つ前記第1袋部よりも遅れるように設定している。
請求項6に記載の本発明に係るサイドエアバッグ装置では、ガス供給手段が作動することで袋体にガスが供給されると、第3袋部が第2袋部よりも先行し、且つ、第1袋部よりも送れて膨張展開する。このため、袋体は、第1袋部、第3袋部、第2袋部の順番に膨張展開が完了し、膨張展開する第2袋部が上方へ移動しようとすると、既に膨張展開している第3袋部が上から第2袋部を押さえ込み、第2袋部の上昇を規制する。これにより、第1袋部及び第2袋部を、より一層確実に乗員の腰部近傍で膨張展開させることができる。
以上説明したように、請求項1に記載の本発明に係るサイドエアバッグ装置は、膨張展開した袋体が上方へ移動することを抑制できる。
請求項2に記載のサイドエアバッグ装置では、乗員の大腿部に下方から当接する第1袋部の膨張展開が第2袋部の膨張展開よりも先行するので乗員の大腿部に第1袋部を早期に当接させることができ、袋体の上方移動を早期に抑制できる。
請求項3及び請求項4に記載のサイドエアバッグ装置では、乗員の大腿部に下方から当接する第1袋部を早期に膨張展開させることができ、袋体の上方移動を早期に抑制できる。
請求項5に記載の本発明に係るサイドエアバッグ装置は、第2袋部の上方で膨張展開した第3袋部によって乗員の腰部よりも上側、例えば、乗員の腹部や胸部等を保護できる。
請求項6に記載の本発明に係るサイドエアバッグ装置は、第2袋部の上昇を第3袋部で抑制でき、第1袋部及び第2袋部を、より一層確実に乗員の腰部近傍で膨張展開させることができる。
本発明の一実施の形態に係るサイドエアバッグ装置の構成を概略的に示す側面断面図である。 本発明の一実施の形態に係るサイドエアバッグ装置の構成を概略的に示す正面断面図で、(A)は第1袋部及び第3袋部が膨張展開した状態を示し、(B)は更に第2袋部が膨張展開した状態を示す。 本発明の一実施の形態に係るサイドエアバッグ装置の変形例の構成を概略的に示す側面断面図である。
次に、本発明の一実施の形態を図1及び図2を用いて説明する。なお、各図において矢印FRは本サイドエアバッグ装置10が搭載された車両用シート12の前方(車両用シート12が搭載された車両の前方)を示し、矢印UPは車両用シート12の上方(車両用シート12が搭載された車両の上方)を示し、矢印OUTは車両用シート12の幅方向外方(車両用シート12が搭載された車両の幅方向外方)を示す。
<本実施形態の構成>
図1には本実施の形態に係るサイドエアバッグ装置10が搭載された車両用シート12の主要部の構成が概略的な側面図にて示されている。この図に示されるように、車両用シート12は乗員14が着座するシートクッション16を備えている。このシートクッション16の後端部には車両用シート12の背凭れとしての機能を有するシートバック18が設けられている。このシートバック18の内部における車幅方向外側の端部近傍にはサイドエアバッグ装置10を構成するガス発生手段としてのインフレータ22が設けられている。
インフレータ22は長手方向が概ね車両用シート12の上下方向に対して前後方向に傾斜した向きに沿い、その長手方向両端が閉止された円筒形状に形成されている。インフレータ22の内部には燃焼することで瞬時に大量のガスを発生するガス発生剤や、ガス発生剤を燃焼させるための着火剤、この着火剤を燃焼させるための着火装置等が設けられている。着火装置が作動することで着火剤が着火され、これによりガス発生剤が燃焼してガスが発生すると、インフレータ22の長手方向下端部に設けられたガス噴出部24からインフレータ22の外側へガスが噴出されるようになっている。
また、サイドエアバッグ装置10は袋体32を備えている。袋体32は車両用シート12の後方へ向けて開口した袋状に形成されている。この袋体32の内側における袋体32の開口端近傍には上記のインフレータ22が全部又は長手方向中間部よりも下側が入り込んでいる。詳細な図示は省略するが、通常、袋体32は折り畳まれた状態でシートバック18の内側にインフレータ22と共に収納されている。インフレータ22が作動してガス噴出部24からガスが噴出されると、このガスの圧力で袋体32は膨張し、シートバック18の表皮の前面と側面とを縫合している縫合部の近傍を内側から押圧して縫合部を破断させる。これにより、縫合部が開口すると、図1に示されるように、シートバック18の車幅方向外側端の近傍で且つシートバック18の前方側へ袋体32が膨張展開する。
この袋体32の内側には仕切手段としてのテザー34、36がそれぞれ設けられている。テザー34、36の各々は長手方向が車両用シート12の前後方向に沿い、幅方向が車両用シート12の左右方向に沿った細幅帯状に形成されている。
テザー34の長手方向後端部は袋体32の開口端よりも下方で、膨張展開状態の袋体32の後端に縫合されて連結されている。また、テザー34の長手方向前端部は膨張展開状態の袋体32の前端に縫合されて連結されている。さらに、テザー34の幅方向両端部は膨張展開状態の袋体32における車両用シート12の左右方向両側にそれぞれ縫合されて連結されている。
一方、テザー36の長手方向後端部は袋体32の開口端よりも下方で、膨張展開状態の袋体32の後端に縫合されて連結されている。また、テザー36の長手方向前端部は膨張展開状態の袋体32の前端に縫合されて連結されている。さらに、テザー36の幅方向両端部は膨張展開状態の袋体32における車両用シート12の左右方向両側にそれぞれ縫合されて連結されている。
このように、袋体32の内部空間はテザー34、36によって上下に3つに仕切られており、袋体32におけるテザー36よりも下側の部分は第1袋部38とされ、袋体32におけるテザー34とテザー36との間の部分は第2袋部40とされ、袋体32におけるテザー34よりも上側の部分は第3袋部42とされている。
図1に示されるように、袋体32の膨張展開状態で、第1袋部38の上下寸法は第2袋部40の上下寸法よりも短く、しかも、第1袋部38の容量(容積)は第2袋部40の容量よりも小さくなるように袋体32内におけるテザー36の縫合位置が設定されており、膨張展開した第1袋部38はシートクッション16に着座した乗員14の大腿部における上下方向中間部よりも下側で乗員14の腰部と対向する。これに対して、膨張展開した第2袋部40はシートクッション16に着座した乗員14の大腿部における上下方向中間部よりも上側で乗員14の腰部と対向する。
また、袋体32の膨張展開状態で、第3袋部42の上下寸法は第2袋部40の上下寸法よりも長い(更に言えば、本実施の形態では、第3袋部42の上下寸法は第2袋部40の上下寸法と第1袋部38の上下寸法との和よりも長い)。しかも、第3袋部42の容量は第2袋部40の容量よりも大きく(更に言えば、本実施の形態では、第3袋部42の容量は第2袋部40の容量と第1袋部38の容量との和よりも大きく)なるように、袋体32内におけるテザー34の縫合位置が設定されており、膨張展開した第3袋部42はシートクッション16に着座した乗員14の腹部や胸部、肩部と対向する。
一方、サイドエアバッグ装置10はガス分配手段として接続手段を構成するディフューザ52を備えている。ディフューザ52は全体的に布や折り畳み可能なシート材により形成されており、袋体32内における袋体32の開口端近傍に設けられている。ディフューザ52は筒状部54を備えている。筒状部54は筒形状に形成されており、その上端は第3袋部42の内側で開口している。また、筒状部54の上下方向中間部よりも下側は、テザー34及びテザー36を貫通しており、筒状部54の下端は第1袋部38の内側で開口している。
また、ディフューザ52はインフレータ収容部56を備えている。インフレータ収容部56は少なくとも後端が開口した筒形状に形成されており、その内側には上記のインフレータ22が全部又は長手方向中間部よりも下側が入り込んでいる。また、開口しているインフレータ収容部56の前端はテザー34よりも上側で筒状部54に繋がっており、インフレータ収容部56の内側と筒状部54との内側とが連通している。
詳細な図示は省略するが、通常、ディフューザ52は袋体32と共に折り畳まれた状態でシートバック18の内側に収納されている。インフレータ22が作動してガス噴出部24からガスが噴出されると、このガスの圧力でインフレータ収容部56及び筒状部54が膨らんで筒状部54内をガスが通過する。筒状部54内を通過したガスは、筒状部54の上端部から放出されて袋体32の第3袋部42を膨張展開させると共に筒状部54の下端部から放出されて袋体32の第1袋部38を膨張展開させる。
すなわち、本サイドエアバッグ装置10では、インフレータ22にて発生したガスは、ディフューザ52を介して第1袋部38と第3袋部42へ供給されるが、ディフューザ52は第2袋部40内にて開口していないので、第2袋部40にガスが直接供給されることはない。
また、上方のテザー34の長手方向中間部には連通部としての孔部62が形成されており、孔部62を介して第3袋部42と第2袋部40とが互いに連通している。さらに、下方のテザー36の長手方向中間部には連通部としての孔部64が形成されており、孔部64を介して第1袋部38と第2袋部40とが互いに連通している。上記のように、インフレータ22から第2袋部40にガスが直接供給されることはないが、第1袋部38及び第3袋部42に供給されたガスが孔部62や孔部64を通過することで第2袋部40にガスが流入し、このガスの圧力で第2袋部40が膨張展開する。
<第1の実施形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
例えば、所謂「側突」が生じた場合等、図2に示されるように、車幅方向外側からの所定の大きさ以上の荷重がサイドドア72に付与されるとサイドエアバッグ装置10が作動する。サイドエアバッグ装置10が作動するとインフレータ22内の着火装置が着火剤を点火してガス発生剤を瞬時に燃焼させる。ガス発生剤が燃焼することでインフレータ22内においてガスが発生すると、このガスはガス噴出部24からインフレータ22外へ噴出される。
インフレータ22のガス噴出部24側はディフューザ52のインフレータ収容部56内に配置されているので、インフレータ22外へ噴出されたガスはインフレータ収容部56及び筒状部54を膨らませると共に、筒状部54の上端部から袋体32の第3袋部42内に供給されて第3袋部42を膨張展開させ、更に、筒状部54の下端部から袋体32の第1袋部38内に供給されて第1袋部38を膨張展開させる。このように、第1袋部38及び第3袋部42が膨張することで、シートバック18における表皮の前面と側面との縫合部近傍が押圧されると、縫合部において破断が生じ、袋体32がシートバック18の前方側へ膨出する。
この状態で更にインフレータ22にて発生したガスは、ディフューザ52の上下両端から第3袋部42や第1袋部38へ供給されて第3袋部42や第1袋部38を乗員14とサイドドア72との間で膨張展開させる。ここで、第1袋部38と第2袋部40とはテザー36の孔部64を介して連通しており、第3袋部42と第2袋部40とはテザー34の孔部62を介して連通しているものの、図2の(A)に示されるように、第1袋部38や第3袋部42に供給されたガスは、孔部62や孔部64における通過抵抗によって第1袋部38や第3袋部42がある程度まで膨張展開するか、又は、第1袋部38や第3袋部42の膨張展開が完了するまで第2袋部40に流入せず、第1袋部38や第3袋部42の膨張展開に供される。
また、ディフューザ52の筒状部54を通過したガスは、第1袋部38と第3袋部42とに供給されるが、第1袋部38の容量は第3袋部42の容量よりも十分に小さいため、例えば、第1袋部38と第3袋部42との各々に対する単位時間あたりのガスの供給量が同じであっても、第3袋部42よりも早く第1袋部38が膨張展開する。
このように早期に膨張展開した第1袋部38は、シートクッション16に着座した乗員14の大腿部における上下方向中間部よりも下側で乗員14の腰部と対向するため、第1袋部38の一部は乗員14の大腿部とシートクッション16の上面との間の隙間に入り込んで下側から乗員14の大腿部に当接する。このため、第1袋部38、ひいては、袋体32が上昇しようとすると、乗員14の大腿部が第1袋部38に上側から干渉するので、第1袋部38、ひいては、袋体32の上昇が防止又は抑制される。
これにより、車幅方向外側からの荷重を受けて車両室内側に侵入したサイドドア72がシートクッション16を押圧することでシートクッション16が盛り上がり、サイドドア72と乗員14との間における袋体32の展開領域に侵入することを、上昇規制された第1袋部38により防止又は抑制でき、また、袋体32の展開領域に侵入しようとするシートクッション16に第1袋部38が押し上げられて上昇することを防止又は抑制できる。
また、第1袋部38がある程度まで膨張展開するか、又は、第1袋部38の膨張展開が完了すると、筒状部54の下端部から第1袋部38に供給されたガスは、テザー36の孔部64を通過して第2袋部40に流入して第2袋部40を膨張展開させる。図1及び図2の(B)に示されるように、膨張展開した第2袋部40はシートクッション16に着座した乗員14の大腿部における上下方向中間部よりも上側で乗員14の腰部と対向するため、先に膨張展開した第1袋部38と共に乗員14の腰部を保護する。
ここで、第2袋部40にガスが供給されて第2袋部40の膨張展開が開始された状態で第3袋部42には既にガスが供給されて、第2袋部40はある程度膨張している。このため、膨張展開している第2袋部40が第1袋部38を伴い上昇しようとすると、既に第2袋部40の上方で膨張展開している第3袋部42が第2袋部40に干渉して、第2袋部40の上昇を防止又は抑制する。このため、第1袋部38と第2袋部40とが乗員14の腰部の側方から移動することを効果的に防止又は抑制できる。
また、膨張展開が完了した第2袋部40はシートクッション16に着座した乗員14の大腿部における上下方向中間部よりも上側で乗員14の腰部と対向するため、図2の(B)に示されるように、膨張展開が完了した第2袋部40は、先に膨張展開が完了した第1袋部38と共に乗員14の大腿部を上下に挟み込む。これにより、更に、第1袋部38や第2袋部40の不用意な移動が規制され、乗員14の腰部を第1袋部38及び第2袋部40により効果的に保護できる。
しかも、膨張展開した第3袋部42は、乗員14の腹部や胸部、肩部の側方で乗員14の身体とサイドドア72との間に介在して乗員14の腹部や胸部、肩部を保護するが、上記のように第1袋部38や第2袋部40の不用意な移動を規制できることで、第3袋部42の不用意な移動を規制できるので、乗員14の腹部や胸部、肩部を効果的に保護できる。
なお、本実施の形態では、第1袋部38や第3袋部42に供給されたガスがテザー34の孔部62やテザー36の孔部64を通過することで第2袋部40に供給される構成であったが、これは第1袋部38や第3袋部42の膨張展開を第2袋部40の膨張展開よりも先行させるための一手段に過ぎず、第1袋部38や第3袋部42の膨張展開を第2袋部40の膨張展開よりも先行させるため構成がこのような構成に限定されるものではない。
例えば、図3に示されるように、テザー34、36に孔部62、64を形成せずにテザー34とテザー36との間に設けられた筒状の分岐筒82の基端部を筒状部54に繋げてインフレータ22にて発生したガスを第1袋部38や第3袋部42を介さずに第2袋部40に供給する構成としたうえで、更に、膨張展開が第1袋部38、第3袋部42、第2袋部40の順番となるように、筒状部54の上端及び下端の開口断面積を含む開口形状や分岐筒82の開口断面積を含む開口形状を適宜に設定してもよい。さらに、図示は省略するが、図3に示される構成で更に孔部62及び孔部64の少なくとも一方を設けてもよい。
また、本実施の形態は、テザー34、36により袋体32に第1袋部38、第2袋部40、第3袋部42を形成する構成であったが、袋体32に第1袋部38、第2袋部40、第3袋部42を形成するための仕切手段の構成がこのような構成に限定されるものではなく、例えば縫合やシーム溶着によって袋体32に第1袋部38、第2袋部40、第3袋部42を形成する構成としてもよい。更に言えば、第1袋部38、第2袋部40、第3袋部42にそれぞれ対応した3つの袋体を独立して形成して、縫合等により繋げる構成としてもよい。
さらに、本サイドエアバッグ装置10が搭載される車両用シート12は、運転席や助手席等のフロントシートでもよいし、リヤシートであってもよく、具体的な設置位置に限定されるものではない。
10 サイドエアバッグ装置
12 車両用シート
14 乗員
16 シートクッション
18 シートバック
22 インフレータ(ガス供給手段)
32 袋体
34 上方のテザー(仕切手段)
36 下方のテザー(仕切手段)
38 第1袋部
40 第2袋部
42 第3袋部
52 ディフューザ(接続手段)

Claims (6)

  1. ガスが供給されることでシートバックの車幅方向外側端部の前側に膨張展開する袋体と、
    作動することで前記袋体にガスを供給するガス供給手段と、
    を備え、更に、前記袋体は、
    シートクッションとシートに着座した乗員の大腿部との間で前記シートの前後方向に伸びるように膨張展開する第1袋部と、
    前記第1袋部の上方で前記シートの前後方向に伸びるように膨張展開する第2袋部と、
    を有し、前記第1袋部及び前記第2袋部の膨張展開が完了した状態では前記第1袋部と前記第2袋部とが前記大腿部を上下に挟み込むように構成されたサイドエアバッグ装置。
  2. 前記第2袋部よりも前記第1袋部の膨張展開が先行するように構成した請求項1に記載のサイドエアバッグ装置。
  3. 前記第2袋部よりも前記第1袋部の容量を小さく設定した請求項2に記載のサイドエアバッグ装置。
  4. 前記ガス供給手段と前記第1袋部とを直接繋いで前記ガス供給手段にて発生したガスを前記第1袋部に供給する接続手段と、
    前記第1袋部と前記第2袋部との間を仕切るように設けられて、前記第1袋部と前記第2袋部とを連通すると共に、前記第1袋部の膨張展開が完了するまでは前記第1袋部から前記第2袋部へのガスの流入を遮断し又は前記ガス供給手段から前記第1袋部へのガスの供給量よりも第1袋部から第2袋部へのガスの流入量を少なく制限する連通部が形成された仕切手段と、
    を備える請求項2又は請求項3に記載のサイドエアバッグ装置。
  5. 前記第2袋部よりも容量が大きく、前記ガスが供給されることにより前記第2袋部の上方で膨張展開する第3袋部を含めて前記袋体を構成した請求項1から請求項4の何れか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  6. 前記第3袋部の膨張展開が、前記第2袋部よりも先行し且つ前記第1袋部よりも遅れるように設定した請求項5に記載のサイドエアバッグ装置。
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