JP2012052095A - インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インクの蒸発安定性に優れ、かつ、記録媒体の種類によらずに画像濃度の高い優れた画像を得ることができるインク、該インクを用いたインクカートリッジ及びインクジェット記録方法の提供。
【解決手段】自己分散顔料、及び、塩を含有してなり、前記自己分散顔料が、水素結合性を有する基及び2つのホスホン酸基を少なくとも含む官能基が粒子表面に結合している顔料であり、前記2つのホスホン酸基のカウンターイオンが、K+及びNH4 +の少なくとも一方を含み、塩が、K+及びNH4 +の少なくとも一方のカチオンと、ハロゲンイオンなどの特定の群から選ばれるアニオンとが結合して構成され、前記インク中のカチオン濃度が0.04mol/L以上であり、前記インクの15質量%を蒸発させて得られた液体の25℃における粘度が、3.5mPa・s未満であるインク。
【選択図】なし

Description

本発明は、インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方法に用いるインクには、近年、記録した画像における画像濃度をより一層向上することが求められている。画像を記録する記録媒体の中でも普通紙にはインクの浸透性が異なる様々な種類のものが存在し、その違いは画像特性に影響を及ぼす。特に、インクの浸透性が高い記録媒体は画像濃度が低下しやすい傾向がある。インクジェット記録方法の普及が著しい近年にあっては、このような浸透性が高い記録媒体を含め、記録媒体の種類によらずに、記録した画像が高い画像濃度を達成することが要求されている。
上記要求に対し、粒子表面にカルボン酸基などの官能基を結合させた自己分散顔料と塩を含有するインクによって、文字品位や画像濃度を向上させることに関する提案がある(特許文献1〜3参照)。特許文献2及び3には、顔料粒子の表面における官能基の密度をより高めることで、記録画像の画像濃度を向上することができることが記載されている。また、カルシウムとの反応性の指標であるカルシウム指数に基づき、カルシウムとの反応性が高い官能基を結合させた自己分散顔料を含有するインクによって画像濃度を向上させることに関する提案もある(特許文献4参照)。そして、特許文献4には、粒子表面にホスホン酸基を結合させた自己分散顔料が記載されている。
特開2000−198955号公報 特開2008−001891号公報 特開2002−080763号公報 特表2009−515007号公報
上記したように、従来、自己分散顔料及び塩を含有するインクによって画像濃度を高めることができるとされていたが、本発明者らの検討によれば、浸透性が高い記録媒体における画像濃度は未だ不十分である。さらに、インクに塩を多く含有させることで画像濃度をさらに高めることはできるが、物流時や使用時などにインクの蒸発が生じた際に、インク中の顔料の分散状態が不安定となり、蒸発安定性が得られなくなるという別の課題が生じる。
したがって、本発明の目的は、インクの蒸発安定性に優れ、かつ、記録媒体の種類によらずに画像濃度の高い優れた画像を得ることができるインク、該インクを用いたインクカートリッジ及びインクジェット記録方法を提供することにある。
上記の目的は、以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明にかかるインクは、自己分散顔料、及び、塩を含有するインクジェット用のインクであって、前記自己分散顔料が、水素結合性を有する基及び2つのホスホン酸基を少なくとも含む官能基が粒子表面に結合している顔料であり、かつ、該2つのホスホン酸基のカウンターイオンがK+及びNH4 +の少なくとも一方を含み、前記塩が、K+及びNH4 +の少なくとも一方のカチオンと、Cl-、Br-、I-、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、NO2 -、NO3 -、SO4 2-、CO3 2-、HCO3 -、HCOO-、(COO-2、COOH(COO-)、CH3COO-、C24(COO-2、C65COO-、C64(COO-2、PO4 3-、HPO4 2-、及びH2PO4 -からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオンとが結合して構成され、インク中のカチオン濃度が0.04mol/L以上であり、インクの15質量%を蒸発させて得られた液体の25℃における粘度が3.5mPa・s未満であることを特徴とする。
本発明によれば、インクの蒸発安定性に優れ、かつ、記録媒体の種類によらずに画像濃度の高い優れた画像が得られるインク、該インクを用いたインクカートリッジ及びインクジェット記録方法を提供することができる。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を挙げて本発明を詳細に説明する。なお、以下の記載で、インクジェット用のインクのことを、単に「インク」と省略して記載することがある。また、2つのホスホン酸基のことをビスホスホン酸基、2つのホスホン酸基を有する顔料を「ビスホスホン酸型自己分散顔料」と記載することがある。本発明において、各種の物性値は、特に断りのない限り、25℃における値である。
記録媒体に付与されたインク中の自己分散顔料は、インク中の水分などの蒸発やインクの浸透などにより、インクの成分比率の変化が生じ、これに伴って、その分散状態が不安定化し、凝集が引き起こされる。この際に、顔料粒子の表面に結合させる官能基の構造と、塩とを、後述する本発明の組み合わせにすることによって、カルボン酸型の自己分散顔料と塩とを含有する従来のインクを用いて得られる画像と比較し、その画像濃度が大きく向上することがわかった。具体的には、先ず、顔料として、水素結合性を有する基及び2つのホスホン酸基を少なくとも含む官能基が粒子表面に結合し、かつ、カウンターイオンがK+やNH4 +である自己分散顔料を用いる。一方、該顔料と併用する塩に、K+及びNH4 +の少なくとも一方のカチオンと、特定の群からなるアニオンとから構成される塩とを組み合わせて用いる。本発明者らは、かかる本発明の構成によって、自己分散顔料と塩を含有する従来のインクと比較して、記録される画像の画像濃度が顕著に向上することを見出した。
このような効果が得られるメカニズムを、本発明者らは以下のように推測している。先ず、官能基にビスホスホン酸基が含まれる顔料と、特定の塩との組み合わせに関しては、基本的には、このような顔料が、記録媒体に含まれているカルシウムと強く反応することで、前記した画像濃度を向上する効果が得られる。このことは、ビスホスホン酸は、モノホスホン酸に比べて、カルシウムとの反応性が強いことからも裏付けられる。例えば、カルシウムとの反応性を測るうえで一つの目安となるカルシウム塩の20℃における溶解度に着目すると、モノカルボン酸とビスカルボン酸とでは下記の違いがある。モノカルボン酸である酢酸カルシウムの溶解度は40g/水100mLであるのに対し、ビスカルボン酸であるシュウ酸カルシウムは6.7×10-4g/水100mLであり、カルボン酸1molあたりの溶解度で比較しても2価のものの方が溶解度は低い。これらのカルボン酸における事実から、ホスホン酸に関しても、モノホスホン酸に比べてビスホスホン酸の方が、カルシウム塩としての溶解度が低くなることが予想される。つまりモノホスホン酸に比べ、ビスホスホン酸の方がカルシウムとの反応性が高いことが推測される。これは、特許文献4に記載のカルシウム指数を比較することでも確認することができる。
ただし、本発明者らの検討によれば、以下に示す事実が判明した。すなわち、官能基にビスホスホン酸が含まれる顔料を含有するインクであっても、インクに特定の塩が添加されていない場合には、浸透性の高い記録媒体では、カルシウムとの反応による顔料の凝集よりもインクの浸透の影響が大きくなる。そして、この場合には顔料が記録媒体の表面近傍に残らず、画像濃度の向上の程度は限定されてしまうため、画像濃度の向上における大きな効果が望めなくなる。これに対し、インクに特定の塩を添加することで、インク中の水分などの蒸発やインクの浸透などが生じた際に、インク中の顔料の分散状態をある程度不安定化させれば、画像濃度の向上が効率よく図られることがわかった。すなわち、インクの構成を本発明のようにして、インクが記録媒体に付与された後に、素早くカルシウムと反応させ、浸透性の高い記録媒体においても記録媒体の表面近傍に顔料を多く残すようにして、画像濃度の向上を図ることが重要である。
次に、顔料の官能基に含まれるビスホスホン酸のカウンターイオンと、インクに添加する塩のカチオンの種類の組み合わせについて説明する。本発明で用いる顔料の官能基に含まれるホスホン酸を塩として、すなわち、リン酸塩(リン酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、リン酸カルシウム)として考えると、その溶解度は下記表1に示す通りである。表1からわかるように、リン酸カルシウムに比べ、リン酸カリウムやリン酸アンモニウムのほうが溶解度は大きい。なお、本発明で用いる顔料を構成する2つのホスホン酸基のカウンターイオン(M)は、解離定数の関係で水素原子も含まれる場合があるが、便宜上、当量で中和された塩として考える。
Figure 2012052095
この結果から、リン酸塩の溶解度が高いカリウム及びアンモニウムの少なくとも一方の塩をインクに添加することで、カルシウムとの反応を選択的に生じさせ、リン酸カルシウム塩の析出などにより顔料の凝集が促進されると推測される。また、カルシウムなどの多価金属との反応において、顔料の官能基に含まれるホスホン酸はカルシウムと錯体を形成すると考えられ、その結果、より大きな顔料の凝集体が形成され、画像濃度が高くなるものと考えられる。
一方、官能基に含まれるホスホン酸を塩、すなわちリン酸塩として考えると、インクに、リチウムやナトリウムの塩を含有させた場合は、下記のように、画像濃度の向上の点で有利ではない。まず、リチウムやナトリウムは、カリウム及びアンモニウムに比べてリン酸塩としての溶解度が小さいため、アルカリ金属塩(リン酸リチウム、リン酸ナトリウム)として顔料が凝集しやすくなる。そのために、インクが記録媒体に付与された際に素早い反応が望まれるカルシウムとの反応が阻害されてしまい、凝集体はそれ程大きく成長しなくなり、結果として、前記したカリウム及びアンモニウムの塩を用いた場合に比べて画像濃度の向上が期待できない。
また、ビスホスホン酸型以外で従来のインクに多用されている、カルボン酸基を含む官能基を有する自己分散顔料では、下記の理由から、本発明のビスホスホン酸型自己分散顔料と、K+やNH4 +との組み合わせで見られた顕著な効果はないと考えられる。すなわち、表1に示すように、カルボン酸基を含む官能基を有する自己分散顔料では、官能基に含まれるカルボン酸基のカルシウム塩とアルカリ金属塩の溶解度差が小さく、また、アルカリ金属塩種による溶解度の違いも大きくない。これらのことから、カルボン酸型自己分散顔料では、本発明のような効果を得ることはできない。
つまり、本発明のインクでは、官能基に含まれるホスホン酸基の塩(カルシウム塩、アルカリ金属塩)の溶解度差に着目し、このことから、インクの蒸発安定性と、画像濃度の向上の両立を実現している。本発明では、官能基に含まれるホスホン酸基の塩としてインクに添加する塩に由来するカチオンの塩と、官能基に含まれるホスホン酸基のカルシウム塩との溶解度差が大きくなるようなカウンターイオンと塩のカチオンの種類を組み合わせることが重要である。本発明においては、上記溶解度比の差が5,000以上であるような組み合わせがより好ましい。
また、本発明者らは、ビスホスホン酸型自己分散顔料を含有するインクの蒸発安定性における、官能基導入量とインクに添加する塩の量の関係を調べた。その結果、インクの蒸発安定性は、塩の量ではなくインク中のカチオン濃度に依存することがわかった。ここで、官能基導入量によって、インク中の官能基由来のカチオン量は異なる。さらに、画像濃度の向上については、官能基導入量の影響は相対的に小さく、むしろインクに添加する塩の量に大きく依存することがわかった。しかし、インクの蒸発安定性が維持できる塩の量については、官能基導入量に依存することがわかった。この理由について、本発明者らは以下のように推測している。
本発明で用いる自己分散顔料は、官能基の末端部分にビスホスホン酸基という嵩高い親水性基が存在し、かつ、顔料粒子の表面と官能基におけるビスホスホン酸基との間に水素結合性を有する基が存在するものであるため、顔料の分散状態はより安定となる。詳しくは、このような構造を有する自己分散顔料では、官能基の末端部分と、顔料粒子の表面の間に水分子が捕捉された状態になるため、水和によって顔料の分散状態はより安定となると考えられる。この際、官能基導入量が低い程、官能基の末端部分の親水性基と顔料粒子の表面に存在することができる水分子の数が多くなり、それに伴って水和斥力の増大で顔料の分散状態がより安定化する。このため、共存できる電解質濃度、すなわち、塩の量が上昇することになる。上記のことは、インクの蒸発安定性が維持できる塩の量は、自己分散顔料の官能基導入量に依存することを意味する。
したがって、ビスホスホン酸型自己分散顔料の場合、官能基導入量が低いと、インクの蒸発安定性を維持できるインク中の電解質濃度を高めることが可能になる。その結果、該顔料を用いたインクは、インクが記録媒体に付与された後の水分などの蒸発やインクの浸透などに伴い顔料の凝集がより促進されることで、官能基導入量の高い顔料に比べて、インクの蒸発安定性を維持しつつ、高い画像濃度の達成が可能となる。ただし、インクの蒸発安定性を維持することが可能なインク中のカチオン濃度は、インクの組成によって変わり得る。例えば、インク中の水溶性有機溶剤の誘電率が大きいと、蒸発安定性を維持することができる塩の量は増える。
これらの結果より、本発明では、画像濃度と蒸発安定性の両立の観点において、画像濃度については、インク中のカチオン濃度を0.04mol/L以上とし、その効果が得られる濃度範囲を規定した。さらに、インクの蒸発安定性については、その性能を確保できるカチオン濃度の上限がインクの組成により変わり得るため、インクの15質量%を蒸発させて得られた液体(蒸発率15%の液体)の25℃における粘度が3.5mPa・s未満であると規定した。そして、これらを規定することによって、幅広いインク組成においても、上記両立が図られるという考えに至り、本発明を完成した。
なお、蒸発率15%という数値は、物流時や使用時などの状況を考慮した場合に起こり得るインクの蒸発量に対しても十分に高い値である。実際に想定される条件よりもより厳しい条件において評価した蒸発安定性が十分であれば、本発明のインクが十分な蒸発安定性を有すると言える。
<インク>
以下、本発明のインクを構成する各成分やインクの物性について詳細に説明する。
(顔料)
顔料の種類としては、例えば、有機顔料や、カーボンブラックなどの無機顔料が挙げられ、インクジェット用のインクに使用可能なものをいずれも用いることができる。また、調色などの目的のために、顔料に加えてさらに染料などを併用してもよい。本発明においては、顔料としてカーボンブラックを用いたブラックのインクとすることが特に好ましい。インク中の顔料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上15.0質量%以下、さらには1.0質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。
本発明のインクに用いる顔料は、水素結合性を有する基及び2つのホスホン酸基を少なくとも含む官能基が顔料粒子の表面に結合し、前記2つのホスホン酸基のカウンターイオンが、少なくともK+及びNH4 +の少なくとも一方を含む自己分散顔料である。このような自己分散顔料を用いることにより、顔料をインク中に分散するための分散剤の添加が不要となる、又は分散剤の添加量を少量とすることができる。
インク中において、ホスホン酸基−PO(O〔M1〕)2は、その一部が解離した状態及び全てが解離した状態のいずれであってもよい。つまり、−PO3-1 +(一塩基塩)、及び−PO3 2-(M1 +2(二塩基塩)のいずれかの形態を取り得る。したがって、M1 +として表されるカウンターイオンは、少なくともK+及びNH4 +の少なくとも一方を含み、他の一つはH+であってもよいことになる。本発明においては、2つのホスホン酸基が官能基の末端にあること、つまり、顔料粒子の表面と2つのホスホン酸基の間に水素結合性を有する基などを含む原子団が存在することが好ましい。
また、本発明のインクに用いる自己分散顔料粒子の表面に結合させる官能基には、水素結合性を有する基が含まれることを要する。水素結合性を有する基の具体例としては、アミド基、アミノ基、ケトン基、エステル基、ヒドロキシ基などが挙げられる。さらに、官能基には、炭素原子数1乃至12の直鎖又は分岐のアルキレン基、フェニレン基やナフチレン基などのアリーレン基が含まれることが好ましい。本発明においては、官能基に−C64−CONH−(ベンズアミド構造)が含まれることが特に好ましい。
本発明においては、顔料粒子の表面に結合させる官能基に、−CQ(PO3〔M122の構造が含まれていることがより好ましい。ここで、式中のQは、水素原子、R、OR、SR、及びN(R)2のいずれかであり、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アシル基、アラルキル基、及びアリール基のいずれかである。Rが炭素原子を含む基である場合、その基に含まれる炭素原子の数は1乃至18であることが好ましい。具体的には、アルキル基としては、メチル基、エチル基など、アシル基としては、アセチル基、ベンゾイル基など、アラルキル基としてはベンジル基など、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基など、がそれぞれ挙げられる。M1はそれぞれ独立に、H、K、及びNH4のいずれかであり、K及びNH4の少なくとも一方を含む。本発明においては、前記Qが水素原子である、−CH(PO3〔M122の構造を含む官能基を顔料粒子の表面に結合させることが特に好ましい。
〔官能基導入量〕
ビスホスホン酸型自己分散顔料ではない、先に述べた特許文献2及び3において検討されているようなカルボン酸基などのイオン性基が結合している従来の自己分散顔料の場合は、官能基導入量をより高めることにより、画像濃度の向上が図られていた。これは、官能基による立体障害の影響と、インク中の水溶性有機溶剤との親和性がある、顔料粒子の表面における官能基が結合していない部分の面積を小さくすることで、顔料に対して水溶性有機溶剤を溶媒和させにくくすることができるためである。
しかし、カルボン酸型のものに比べて、ビスホスホン酸型自己分散顔料は凝集能が強く(表1におけるアルカリ金属塩の溶解度を参照)、インク中のカチオン濃度に敏感である。そのため、インクの蒸発安定性をより高いレベルで得るためには、官能基由来のカチオン量を少なくできるため、官能基導入量はより低いことが好ましい。一方、画像濃度については、ビスホスホン酸型自己分散顔料は、カルシウムと非常に強く反応するため、官能基導入量の影響はほとんど受けないが、インクに添加する塩の量には左右される。このことから、画像濃度をより高いレベルで得るためにも、上記と同様に、カチオン濃度に対する許容度を高めるために、官能基導入量をより低くすることが好ましい。
以上より、画像濃度と蒸発安定性とを高いレベルで両立するためには、従来のカルボン酸型自己分散顔料と異なり、ビスホスホン酸型自己分散顔料においては、官能基導入量はより低いことが好ましく、具体的には、0.38mmol/g以下が好ましい。ただし、官能基導入量が低過ぎると、顔料の分散状態が不安定になり、インクの保存安定性が十分に得られない場合があるため、ビスホスホン酸型自己分散顔料の官能基導入量は0.10mmol/g以上であることが好ましい。なお、官能基導入量の単位は、顔料固形分1g当たりの官能基のミリモル数である。
本発明において行われる自己分散顔料粒子の表面への官能基導入量は、下記のようにしてリンを定量することで測定することができる。詳しくは、先ず、顔料(固形分)の含有量が0.03質量%程度になるように顔料分散液を純水で希釈してA液を調製する。また、5℃で、80,000rpm、15時間の条件で顔料分散液について超遠心分離を行い、顔料が除去された上澄みの液体を採取し、これを純水で80倍程度に希釈してB液を調製する。得られたA液及びB液について、ICP発光分光分析装置などにより、リンの定量をそれぞれに行い、これらA液及びB液について測定値から求められるリン量の差分から、ホスホン酸基の量を算出することができる。そして、顔料への官能基導入量は、ホスホン酸基の量/n(nは1つの官能基に含まれるホスホン酸基の数を示し、モノなら1、ビスなら2、トリスなら3となる)により算出することができる。ここで、官能基に含まれるホスホン酸基の数が不明である場合には、NMRなどによりその構造を解析することで知ることができる。なお、上記では顔料分散液を用いて測定する方法について述べたが、インクを用いても同様に測定することができるし、勿論、官能基導入量の測定方法は上記のものに限られるものではない。
(カチオンとアニオンとが結合して構成される塩)
本発明のインクは、カチオンとアニオンとが結合して構成される塩を含有することを一つの特徴とする。そして、前記カチオンは、K+及びNH4 +の少なくとも一方である。さらに、前記アニオンは、Cl-、Br-、I-、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、NO2 -、NO3 -、SO4 2-、CO3 2-、HCO3 -、HCOO-、(COO-2、COOH(COO-)、CH3COO-、C24(COO-2、C65COO-、C64(COO-2、PO4 3-、HPO4 2-、及びH2PO4 -からなる群から選ばれる少なくとも1種である。つまり、インクに添加する塩は、カリウム又はアンモニウムの塩であることを要する。インク中における塩の形態は、その一部が解離した状態、又は全てが解離した状態のいずれの形態であってもよい。このような塩を使用することで、インクの蒸発安定性と記録された画像における画像濃度とを高いレベルで両立することができる。
本発明のインクに用いることができるカチオンとアニオンとが結合して構成される塩としては、以下のものが挙げられる。例えば、(M2)Cl、(M2)Br、(M2)I、(M2)ClO、(M2)ClO2、(M2)ClO3、(M2)ClO4、(M2)NO2、(M2)NO3、(M22SO4、(M22CO3、(M2)HCO3、HCOO(M2)、(COOM22、COOH(COOM2)、CH3COOM2、C24(COOM22、C65COOM2、C64(COOM22、(M23PO4、(M22HPO4、(M2)H2PO4が挙げられる。なお、上記M2は、カリウム及びアンモニウムの少なくとも一方である。本発明においては、塩を構成するアニオンが、C24(COO-2、C64(COO-2、及びSO4 2-からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが特に好ましい。これらのアニオンを含んで構成される塩は、インクが蒸発した際においても、インクの保存安定性が特に優れ、また、高いレベルの画像濃度が得られるため特に好適である。
インクには本発明の効果が十分得られる範囲の塩が含有されていればよい。具体的には、インク中の塩の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、0.05質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。含有量が10.0質量%を超えると、インクの保存安定性が十分に得られない場合があり、0.05質量%未満であると、本発明の効果が十分に得られない場合がある。
塩の含有量に関して本発明者らが詳細な検討を行った結果、以下の2つの要件を満足するように塩の含有量を決定してインクの設計をすることが特に好ましいことがわかった。その一つは、インクの40質量%を蒸発させて得られた液体における顔料の粒子径が、蒸発前の初期のインクにおける顔料の粒子径と比べて1.2倍以上となるようにすることが好ましい。なお、本発明における顔料の粒子径は体積平均粒子径を指し、後述する実施例においては、濃厚系粒度分布測定装置FPAR−1000(商品名、大塚電子製)を用いて顔料の粒子径を測定した。さらに、インクの15質量%を蒸発させて得られた液体の25℃における粘度が3.5mPa・s未満となるように塩の含有量を決定することが特に好ましい。なお、この場合の「蒸発前の初期のインク」とは、本発明のインクを収容したインクカートリッジが販売される形態であるプラスチックの包装袋を開封した時点でのインクのことであり、インクを調製した時点のインクと同等の状態である。
本発明者らの検討によれば、塩の添加による記録媒体における顔料の凝集促進やそれによる画像濃度の向上に対する効果は、インクを40質量%蒸発させた際の顔料の粒子径によりある程度予測できることがわかった。すなわち、本発明者らの検討によれば、蒸発前の初期のインクに比べて、40質量%を蒸発させて得られた液体における顔料の粒子径が1.2倍以上である場合には、画像濃度を十分に高める効果が得られたとより確実に判断できることがわかった。なお、蒸発前の初期のインクに比べて、40質量%を蒸発させて得られた液体における顔料の粒子径は、10.0倍以下であることが好ましい。また、インクを15質量%蒸発させた液体の25℃における粘度が3.5mPa・s以上となると、インクジェット記録方式における信頼性において十分な性能が得られない場合がある。このため、インクを15質量%蒸発させた液体の粘度についても規定する必要があることもわかった。なお、インクを15質量%蒸発させた液体の25℃における粘度は、1.0mPa・s以上であることが好ましい。
(カチオン濃度)
本発明のインク中に存在するカチオンは、顔料の官能基のカウンターイオンと、塩を構成するカチオンと、に由来するK+及びNH4 +である。勿論、本発明の効果が得られる範囲で、これら以外のカチオンが含有されていてもよい。本発明においては、インク中のカチオン濃度が0.04mol/L以上であることが必要である。なお、本発明者らの検討によれば、0.04mol/L未満であると画像濃度が得られないことが分かった。また、インク中のカチオン濃度の上限は、上述の蒸発時の顔料の粒子径やインクの粘度にも関係し、0.09mol/L以下であることが好ましい。その上限が0.09mol/Lを超えると、インクの蒸発安定性が十分に得られない場合があるので好ましくない。
また、インク中のK+及びNH4 +の濃度の合計が、インク中のアルカリ金属イオンとアンモニウムイオンの濃度の合計を基準として、モル換算で73%以上であることがより好ましい。すなわち、この値が73%未満であると、画像濃度が十分に得られない場合がある。なお、上述の通り、本発明のインク中には、K+及びNH4 +以外のカチオンが存在していてもよい。ただし、本発明の効果をより高いレベルで得るには、インク中に存在するカチオンのうち、K+及びNH4 +が占める割合はできるだけ高くすることが好ましい。したがって、インク成分の不純物などとして意図せずに混入してしまうようなカチオンを除いては、インク中のカチオンの全てがK+及びNH4 +であることが特に好ましい。同様の理由により、インク中にはカルシウムなどの多価金属や2価以上のカチオンを実質的に含有しないことが好ましい。
(水性媒体)
本発明のインクには、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を含有させることができる。水としては脱イオン水を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましい。また、インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましい。水溶性有機溶剤としては、アルコール類、グリコール類、グリコールエーテル類、含窒素化合物類などのインクジェット用のインクに使用可能なものをいずれも用いることができ、1種又は2種以上をインクに含有させることができる。
(その他の添加剤)
本発明のインクには、上記成分の他に、尿素やその誘導体、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの常温で固体の水溶性有機化合物を含有させてもよい。インク中の常温で固体の水溶性有機化合物の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上20.0質量%以下であることが好ましく、3.0質量%以上10.0質量%以下であることがさらに好ましい。また、必要に応じて、界面活性剤、樹脂、pH調整剤、消泡剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、キレート剤などの種々の添加剤を含有させてもよい。
本発明においては、例えば、アセチレングリコール系、フッ素系、シリコーン系、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系などの界面活性剤をインクに含有させることが好ましい。インク中の界面活性剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.05質量%以上2.0質量%以下であることが好ましい。
(インクの物性)
本発明のインクは、25℃において、寿命時間50m秒における動的表面張力が40mN/m以上であることが好ましく、さらには45mN/m以上であることが好ましい。このような特性を満足することにより、記録媒体の表面上に顔料を特に効率よく存在させることができ、より高い画像濃度を得ることができる。本発明においては、インクの動的表面張力の測定には最大泡圧法を採用した。この方法では、測定対象の液体中に浸したプローブ(細管)の先端部分から押し出された気泡を放出するのに必要な最大圧力を測定して、表面張力を求める。また、本発明において、「寿命時間」とは、最大泡圧法測定においてプローブの先端部分から気泡が形成される際の、気泡が離れた後に新しい表面が形成されてから最大泡圧時(気泡の曲率半径とプローブ先端部分の半径が等しくなったとき)までの時間を意味する。
本発明のインクが上述の動的表面張力の特性を満足するようにするためには、上記で挙げた界面活性剤の中でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを使用することが特に好ましい。さらには、使用するポリオキシエチレンアルキルエーテルは、グリフィン法により求められるHLB値が13以上20以下であり、アルキル基の炭素原子数が12以上20以下のものが特に好適である。そして、インク中のポリオキシエチレンアルキルエーテルの含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.05質量%以上2.0質量%以下であることが好ましく、0.05質量%以上1.0質量%以下であることがさらに好ましい。
また、上述したように本発明のインクは、その15質量%を蒸発させて得られた液体の25℃における粘度が3.5mPa・s未満であることを要する。この条件を満足するインクとするためには、インク中の各成分の含有量を以下の範囲内においてそれぞれ決定することが特に好ましい。すなわち、インク全質量を基準とした、顔料の含有量が1.0質量%以上5.0質量%以下、水溶性有機溶剤の含有量が10.0質量%以上40.0質量%以下、塩の含有量が0.05質量%以上1.0質量%以下であることが好ましい。このような含有量の範囲内とすれば、先に述べた、インクの40質量%を蒸発させて得られた液体における顔料の粒子径が、蒸発前の初期のインクにおける顔料の粒子径と比べて1.2倍以上であることも容易に満たすことができる。なお、蒸発させていない状態のインクの25℃における粘度は、一般的なインクジェット用のインクと同等とすればよい。具体的には、25℃における粘度が1.0mPa・s以上5.0mPa・s以下であることが好ましく、1.0mPa・s以上3.0mPa・s以下であることがさらに好ましい。
本発明においては、インクの25℃における静的表面張力が、28mN/m以上45mN/m以下であることが好ましい。また、インクの25℃におけるpHは、5以上9以下であることが好ましい。
<インクカートリッジ>
本発明のインクカートリッジは、インクと、このインクを収容するインク収容部とを備える。そして、インク収容部に収容されているインクが、上記で説明した本発明のインクである。インクカートリッジの構造としては、インク収容部が、負圧によりインクを含浸した状態で保持する負圧発生部材を収容する負圧発生部材収容室、及び、負圧発生部材により含浸されない状態でインクを収容するインク収容室で構成されるものが挙げられる。又は、上記のようなインク収容室を持たず、インクの全量を負圧発生部材により含浸した状態で保持する構成や、負圧発生部材を持たず、インクの全量を負圧発生部材により含浸されない状態で収容する構成のインク収容部としてもよい。さらには、インク収容部と記録ヘッドとを有するように構成された形態のインクカートリッジとしてもよい。
<インクジェット記録方法>
本発明のインクジェット記録方法は、上記で説明した本発明のインクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出させて記録媒体に画像を記録する方法である。インクを吐出する方式としては、インクに力学的エネルギーを付与する方式や、インクに熱エネルギーを付与する方式が挙げられ、本発明においては、熱エネルギーを利用するインクジェット記録方法を採用することが特に好ましい。本発明のインクを用いること以外、インクジェット記録方法の工程は公知のものとすればよい。
上述のメカニズムを考慮すると、カルシウムを含有する記録媒体に画像を記録するために上記で説明した本発明のインクを用いることがより好ましい。このような記録媒体としては、光沢紙や普通紙が挙げられるが、中でも普通紙を用いることが特に好ましい。勿論、本発明のインクジェット記録方法において使用することができる記録媒体はこれらに限られるものではない。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記実施例により限定されるものではない。なお、以下の記載で、「部」及び「%」とあるものは特に断らない限り質量基準である。
<顔料分散液の調製>
(顔料の官能基導入量)
先ず、顔料の官能基導入量を測定する方法を説明する。測定対象である顔料の含有量が0.03%程度になるように顔料分散液を純水で希釈してA液を調製した。また、5℃で、80,000rpm、15時間の条件で顔料分散液について超遠心分離を行い、ビスホスホン酸型自己分散顔料が除去された上澄みの液体を採取し、これを純水で80倍程度に希釈してB液を調製した。上記のようにして得た測定用試料のA液及びB液について、ICP発光分光分析装置(SPS5100;SIIナノテクノロジー製)を用いてリンの定量を行った。そして、得られたA液及びB液におけるリン量の差分からホスホン酸基の量を求め、1つの官能基に含まれるホスホン酸基の数で割ることで、顔料への官能基導入量を算出した。
(顔料分散液A)
20g(固形分)のカーボンブラック、9mmolの((4−アミノベンゾイルアミノ)−メタン−1,1−ジイル)ビスホスホン酸一ナトリウム塩(処理剤)、20mmolの硝酸、及び200mLの純水を混合した。この際、カーボンブラックには、ブラックパールズ880(商品名、キャボット製)を用い、混合は、シルヴァーソン混合機を用いて、室温で6,000rpmにて混合した。30分後、この混合物に少量の水に溶解させた20mmolの亜硝酸ナトリウムをゆっくり添加した。この混合によって混合物の温度は60℃に達し、この状態で1時間反応させた。その後、水酸化ナトリウム水溶液を用いて、混合物のpHを10に調整した。30分後、20mLの純水を加え、スペクトラムメンブランを用いてダイアフィルトレーションを行い、その後、顔料の含有量が10.0%となるようにして、分散液を得た。このようにして、顔料粒子の表面に、−C64−CONH−CH−(PO(OH)(ONa))(PO(OH)2)基が結合している自己分散顔料が水中に分散された状態の比較例で使用する顔料分散液Aを得た。官能基の導入量は0.33mmol/gであった。
(顔料分散液B)
上記で得られた顔料分散液Aに対して、イオン交換法によりナトリウムイオンをカリウムイオンに置換して、顔料の含有量が10.0%である分散液を得た。このようにして、顔料粒子の表面に、−C64−CONH−CH−(PO(OH)(OK))(PO(OH)2)基が結合している自己分散顔料が水中に分散された状態の実施例に使用できる顔料分散液Bを得た。官能基の導入量は0.33mmol/gであった。
(顔料分散液C)
上記で得られた顔料分散液Aに対して、イオン交換法によりナトリウムイオンをアンモニウムイオンに置換して、顔料の含有量が10.0%である分散液を得た。このようにして、顔料粒子の表面に、−C64−CONH−CH−(PO(OH)(ONH4))(PO(OH)2)基が結合している自己分散顔料が水中に分散された状態の実施例に使用できる顔料分散液Cを得た。官能基の導入量は0.33mmol/gであった。
(顔料分散液D)
先の顔料分散液Aの調製において、用いた処理剤の量を、9mmolから7mmolに変えた以外は、顔料分散液Aと同様の手順で分散液を調製した。さらに、イオン交換法によりナトリウムイオンをアンモニウムイオンに置換して、顔料の含有量が10.0%である分散液を得た。このようにして、顔料粒子の表面に、−C64−CONH−CH−(PO(OH)(ONH4))(PO(OH)2)基が結合している自己分散顔料が水中に分散された状態の実施例に使用できる顔料分散液Dを得た。官能基の導入量は0.28mmol/gであった。
(顔料分散液E)
先の顔料分散液Aの調製において、用いた処理剤の量を9mmolから11mmolに変えた以外は、顔料分散液Aと同様の手順で分散液を調製した。さらに、イオン交換法によりナトリウムイオンをアンモニウムイオンに置換して、顔料の含有量が10.0%である分散液を得た。このようにして、顔料粒子の表面に、−C64−CONH−CH−(PO(OH)(ONH4))(PO(OH)2)基が結合している自己分散顔料が水中に分散された状態の実施例に使用できる顔料分散液Eを得た。官能基の導入量は0.38mmol/gであった。
(顔料分散液F)
先の顔料分散液Aの調製において、用いた処理剤の量を、9mmolから14mmolに変えた以外は、顔料分散液Aと同様の手順で分散液を調製した。さらに、イオン交換法によりナトリウムイオンをアンモニウムイオンに置換して、顔料の含有量が10.0%である分散液を得た。このようにして、顔料粒子の表面に、−C64−CONH−CH−(PO(OH)(ONH4))(PO(OH)2)基が結合している自己分散顔料が水中に分散された状態の実施例に使用できる顔料分散液Fを得た。官能基の導入量は0.46mmol/gであった。
(顔料分散液G)
アレンドロン酸ナトリウムを用いて、(4−(4−アミノベンゼンスルホニルアミノ)−1−ヒドロキシブタン−1,1−ジイル)ビスホスホン酸ナトリウムを合成した。この際、アレンドロン酸ナトリウムには、(4−アミノ−1−ヒドロキシブタン−1,1−ジイル)ビスホスホン酸の一ナトリウム塩(Zentiva製)を用いた。500mLのビーカーを用いて、34g(104mmol)のアレンドロン酸塩を150mLの純水中に加え、濃水酸化ナトリウム水溶液を用いて液体のpHを11に調整して溶解させた。これに、100mLのテトラヒドロフラン中に溶解させた25g(110mmol)のニトロフェニルスルホニルクロライドを滴下した。この際、水酸化ナトリウム水溶液をさらに加えて、液体のpHを10〜11に保った。滴下が終わった後、この液体を室温でさらに2時間撹拌した。その後、真空中でテトラヒドロフランを蒸発させ、そして、この液体のpHを4になるように調整し、固体を析出させた。4℃にて一晩冷却した後、この固体をろ過して、純水で洗浄、乾燥させることで、(4−(4−アミノベンゼンスルホニルアミノ)−1−ヒドロキシブタン−1,1−ジイル)ビスホスホン酸ナトリウムを得た。
20g(固形分)のカーボンブラック、8mmolの(4−(4−アミノベンゼンスルホニルアミノ)−1−ヒドロキシブタン−1,1−ジイル)ビスホスホン酸ナトリウム(処理剤)、20mmolの硝酸、及び200mLの純水を混合した。この際、カーボンブラックには、ブラックパールズ880(商品名、キャボット製)を用い、混合は、シルヴァーソン混合機を用いて、室温で6,000rpmにて混合した。30分後、この混合物に少量の水に溶解させた20mmolの亜硝酸ナトリウムをゆっくり添加した。この混合によって混合物の温度は60℃に達し、この状態で1時間反応させた。その後、水酸化ナトリウム水溶液を用いて、混合物のpHを10に調整した。30分後、20mLの純水を加え、スペクトラムメンブランを用いてダイアフィルトレーションを行い、その後、イオン交換法によりナトリウムイオンをアンモニウムイオンに置換して、顔料の含有量が10.0%となるようにして、分散液を得た。このようにして、顔料粒子の表面に、−C64−SO2−NH−C46(OH)(PO(OH)(ONH4))(PO(OH)2)基が結合している自己分散顔料が水中に分散された状態の実施例に使用できる顔料分散液Gを得た。官能基の導入量は0.29mmol/gであった。
(顔料分散液H)
先の顔料分散液Aの調製において、用いた処理剤の量と種類を、7mmolの4−アミノベンジルホスホン酸(シグマアルドリッチ製)に変えた以外は、顔料分散液Aと同様の手順で分散液を調製した。さらに、イオン交換法によりナトリウムイオンをアンモニウムイオンに置換して、顔料の含有量が10.0%となるようにして、分散液を得た。このようにして、顔料粒子の表面に、−C64−CH2−(PO(ONH42)基が結合している自己分散顔料が水中に分散された状態の比較例で使用する顔料分散液Hを得た。官能基の導入量は0.33mmol/gであった。
(顔料分散液I)
5.5gの水に5gの濃塩酸を溶かした溶液に、5℃に冷却した状態で1.5gの4−アミノ−1,2−ベンゼンジカルボン酸(処理剤、東京化成工業製)を加えた。次に、この溶液の入った容器をアイスバスに入れて液を撹拌することにより溶液を常に10℃以下に保った状態とし、これに5℃の水9gに1.8gの亜硝酸カリウムを溶かした溶液を加えた。この溶液をさらに15分間撹拌後、6g(固形分)のカーボンブラックであるブラックパールズ880(商品名、キャボット製)を撹拌下で加えた。その後、さらに15分間撹拌した。得られたスラリーについてスペクトラムメンブランを用いてダイアフィルトレーションを行った後、粒子を十分に水洗し、110℃のオーブンで乾燥させた。さらに、イオン交換法によりカリウムイオンをアンモニウムイオンに置換して、顔料の含有量が10.0%となるように純水を加えて分散させ分散液を得た。このようにして、顔料粒子の表面に、−C63−(COONH42基が結合している自己分散顔料が水中に分散された状態の比較例で使用する顔料分散液Iを得た。官能基の導入量は、イオン交換法を行う前の分散液中のカリウムイオン濃度を、ICP発光分光分析装置(SPS5100;SIIナノテクノロジー製)を用いて測定し、得られたカリウムイオン濃度から換算して求めた。官能基の導入量は0.40mmol/gであった。
<インクの調製>
表2に示す各成分(単位:%)を混合し、十分に撹拌した後、ポアサイズが2.5μmであるポリプロピレンフィルター(ポール製)にて加圧ろ過を行って、各インクを調製した。なお、表1中の「NIKKOL BL−9EX」は、日光ケミカルズ製のポリオキシエチレンラウリルエーテルであり、グリフィン法により求められるHLB値が13.6、エチレンオキサイド基の付加モル数が9の界面活性剤である。また、アセチレノールE100は、川研ファインケミカル製のアセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物であり、エチレンオキサイド基の付加モル数が10の界面活性剤である。
Figure 2012052095
Figure 2012052095
Figure 2012052095
<インクの主特性の測定>
(インクのカチオン濃度)
上記で得られたインク中の顔料(固形分)の含有量が吸光度換算で0.03%となるように純水を用いて希釈した液体について、ICP発光分光分析装置(SPS5100;SIIナノテクノロジー製)を用いて、インク中のカチオン濃度を測定した。NH4 +濃度はICP発光分光分析装置では測定できないため、上記と同様の液体について、アンモニウム電極を接続したイオン/pH計(サーモ・エレクトロン製)を用いて測定した。結果を表3に示した。
(インクの動的表面張力)
上記で得られた各インクについて、最大泡圧法を利用したBubble Pressure Tensiometer BP2 MK2(商品名、Kruss製)を用いて、25℃における動的表面張力を測定した。評価基準は以下の通りである。結果を表3に示した。
A:寿命時間50m秒における動的表面張力が40mN/m以上であった。
B:寿命時間50m秒における動的表面張力が40mN/m未満であった。
(インク中の塩含有量の判定)
画像濃度の向上に有効な程度に塩がインクに含有されているか否かは、蒸発前のインクにおける顔料の粒子径と、インクの40%を蒸発させて得られた液体における顔料の粒子径とを比べることでおおよそ把握することができる。先ず、上記で得られた各インクについて顔料の粒子径を測定した。また、各インクをそれぞれ開放系の容器に入れ、温度60℃の条件でインクを蒸発させ、初期の質量の60%になるまで各インクを濃縮、つまり、40%を蒸発させ、液体を得た。得られた各液体について顔料の粒子径を測定した。なお、顔料の粒子径は、濃厚系粒度分布測定装置FPAR−1000(商品名、大塚電子製)を用いて測定した体積平均粒子径である。そして、蒸発前後の顔料の粒子径の変化率(蒸発後の顔料の粒子径/蒸発前の顔料の粒子径)の値を求め、インク中の塩含有量の判定を行った。評価基準は以下の通りである。結果を表3に示した。本発明においては、下記の評価基準でAである場合を画像濃度の向上に有効な程度に塩が含有されているもの、そうでない場合をBとした。
A:顔料の粒子径の変化率が1.2倍以上であった。
B:顔料の粒子径の変化率が1.2倍未満であった。
<インクの評価>
(画像濃度)
上記で得られた各インクを充填したインクカートリッジを、熱エネルギーによりインクを吐出する記録ヘッドを搭載したインクジェット記録装置PIXUS MP480(商品名、キヤノン製)にセットした。なお、上記のインクジェット記録装置では、解像度が600dpi×600dpiであり、1/600インチ×1/600インチの単位領域に、1滴当たりの質量が25ng±10%であるインク滴を1滴付与する条件を記録デューティが100%であると定義する。そして、次の3種の記録媒体(普通紙)に、記録デューティが100%であるベタ画像(2cm×2cm/1ライン)を記録した。記録媒体には、下記のものをそれぞれ用いた。すなわち、Canon Extra Multifunctional Paper、Office Planner(以上、キヤノン製)、Xerox 4024 Premium Multipurpose White Paper(ゼロックス製)を用いた。記録の1日後に、反射濃度計Macbeth RD−918(商品名、マクベス製)を用いて、3種の記録媒体におけるベタ画像の画像濃度を測定し、その平均値により画像濃度の評価を行った。評価基準は以下の通りである。結果を表3に示す。本発明においては、下記の評価基準でAA及びAを許容できるレベル、B及びCを許容できないレベルとした。
AA:平均値が1.45以上であった。
A:平均値が1.35以上1.45未満であった。
B:平均値が1.25以上1.35未満であった。
C:平均値が1.25未満であった。
(蒸発インクの粘度・蒸発安定性)
上記で得られた各インクをそれぞれ開放系の容器に入れ、温度30℃、相対湿度10%の条件でインクを蒸発させ、初期の質量の85%になるまで各インクを濃縮、つまり、インクの質量の15%を蒸発させ、液体を得た。得られた各液体について、E型粘度計(RE−80L;TOKI製)を用いて、25℃における粘度を測定し、蒸発安定性の評価を行った。なお、上述の通り、蒸発率15%という数値は、物流時や使用時などの状況を考慮した場合に起こり得るインクの蒸発量に対しても十分に高い値であり、実際に想定される条件よりもより厳しいものである。したがって、このように厳しい条件において評価した蒸発安定性が十分であれば、インクが十分な蒸発安定性を有すると言える。評価基準は以下の通りである。結果を表3に示した。本発明においては、下記の評価基準でA及びBを許容できるレベル、Cを許容できないレベルとした。
A:インクを15%蒸発させた液体の粘度が3.0mPa・s未満であった。
B:インクを15%蒸発させた液体の粘度が3.0mPa・s以上3.5mPa・s未満であった。
C:インクを15%蒸発させた液体の粘度が3.5mPa・s以上であった。
Figure 2012052095
上記実施例において使用したもの以外で、本発明で規定するアニオンの塩を使用したインクについても、実施例1及び4と同様にして評価を行った。具体的には、実施例1及び4における塩のアニオンをそれぞれ異なるものとした以外は上記と同様の評価を行った。その結果、カリウム塩については実施例1、アンモニウム塩については実施例4とほぼ同等の結果が得られた。

Claims (9)

  1. 自己分散顔料、及び、塩を含有するインクジェット用のインクであって、
    前記自己分散顔料は、水素結合性を有する基及び2つのホスホン酸基を少なくとも含む官能基が粒子表面に結合している顔料であり、かつ、該2つのホスホン酸基のカウンターイオンがK+及びNH4 +の少なくとも一方を含み、
    前記塩は、K+及びNH4 +の少なくとも一方のカチオンと、Cl-、Br-、I-、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、NO2 -、NO3 -、SO4 2-、CO3 2-、HCO3 -、HCOO-、(COO-2、COOH(COO-)、CH3COO-、C24(COO-2、C65COO-、C64(COO-2、PO4 3-、HPO4 2-、及びH2PO4 -からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオンとが結合して構成され、
    インク中のカチオン濃度が0.04mol/L以上であり、
    インクの15質量%を蒸発させて得られた液体の25℃における粘度が3.5mPa・s未満であることを特徴とするインク。
  2. 前記官能基が、−CQ(PO3〔M122(式中のQは、水素原子、R、OR、SR、及びN(R)2のいずれかであり、該Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アシル基、アラルキル基、及びアリール基のいずれかである。式中のM1はそれぞれ独立に、H、K、及びNH4のいずれかであり、かつ、K及びNH4の少なくとも一方を含む。)の構造を含む請求項1に記載のインク。
  3. 前記官能基におけるQが、水素原子である請求項2に記載のインク。
  4. 前記水素結合性を有する基が、アミド基、アミノ基、ケトン基、エステル基、及びヒドロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインク。
  5. 前記自己分散顔料に結合している官能基の導入量が、0.38mmol/g以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインク。
  6. 前記塩を構成するアニオンが、C24(COO-2、C64(COO-2、及びSO4 2-からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインク。
  7. 前記インク中のカチオン濃度が、0.09mol/L以下である請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインク。
  8. インクと、前記インクを収容するインク収容部とを備えたインクカートリッジであって、
    前記インクが、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のインクであることを特徴とするインクカートリッジ。
  9. インクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出させて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    前記インクが、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
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