JP2012051790A - 光学素子成形用金型の加工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガラス素材Mをプレス成形して光学素子を成形するための光学素子成形用金型1の加工方法であって、超硬合金もしくは炭化ケイ素からなる型母材2の表面上に形成された表面層3の表面部に加熱酸化層5が設けられている光学素子成形用金型1の表面部の少なくとも一部を除去する工程と、上記表面部の少なくとも一部を除去した表面層3を加熱してその表面部を酸化する再加熱工程と、を有する。
【選択図】図1
Description
また、超硬合金もしくは炭化ケイ素からなる型母材の表面に白金、パラジウム、イリジウム、オスミウム、ルテニウム、レニウムからなる表面層を形成し、この表面層と基材との間に中間層を備えることにより、ガラス素材に接触する表面層の粗さが増加することを防止したもの(例えば、特許文献2参照)も知られている。
また、特許文献2の成形用金型では、成形中にガラス素材からこの素材中の酸素が成形用金型の表面層に移行(拡散)し、表面層が酸化反応を起こすため、成形中にガラス素材と表面層との間の反応性が高くなってしまう。すると、このような反応によって成形中にガラス素材が表面層に溶着してしまい、成形後、成形品の離型性が悪くなって金型から成形品を取り出しにくくなり、極端な場合には成形不良が発生してしまうおそれもある。
なお、本発明において「表面部の少なくとも一部を除去する」とは、基本的には「表面部の全面に亙り、最表面を含んだ一定の厚さの層を除去する」ことを指しており、除去工程の後に加熱酸化層が残存しているか否かは問わない。
この光学素子成形用金型の加工方法によれば、このような成形用金型の表面部の少なくとも一部を除去した後、表面層を再加熱してその表面部に加熱酸化層を新たに形成するので、型母材の表面粗さに近い粗さを有するとともに、成形を繰り返した後でも成形品の離型性の良好な表面層を備えた光学素子成形用金型を提供することができる。
このようにすれば、得られる成形用金型は成形時に酸化されにくくなり、したがって、成形後成形品の離型性が悪くなって金型から成形品が取り出しにくくなる、といった不都合が防止される。
まず、本発明の光学素子成形用金型の加工方法の加工対象である光学素子成形用金型について説明する。図1、図2は本発明の光学素子成形用金型の加工方法の加工対象である光学素子成形用金型の一実施形態を示す図であり、これらの図において符号1は光学素子成形用金型(以下、成形用金型と記す)である。この成形用金型1は、プレス成形によって凸レンズ(光学素子)を製造するためのもので、本実施形態では、図1に示すように一対の成形用金型1、1間にガラス素材Mを挟持し、その状態でプレス成形するようにしたものである。
なお、この型母材2の材質としては、特に、タングステンカーバイド(WC)を主成分とする超硬合金が、耐久性に優れているなどの点で好適とされ、したがって本実施形態では、このタングステンカーバイドを主成分とする超硬合金によって形成されているものとする。
まず、タングステンカーバイドを主成分とする超硬合金を所望形状に加工して型母材2とし、さらに成形面3a側となる表面を図1に示した凹面状に仕上げ表面2aとする。
次に、クロムをターゲットとするイオンビームスパッタ法によって上記型母材2の表面2aにクロムを成膜し、厚さ200nm(2000Å)のクロム膜からなる金属層6を形成する。
次いで、白金とイリジウムとの合金をターゲットとするイオンビームスパッタ法により、上記窒化物層7上に白金とイリジウムとの合金(Pt−Ir)を成膜し、厚さ300nm(3000Å)の表面層3を形成する。
その後、表面層3を均一に研磨し、光学素子に望ましいとされる表面粗さRa(0.5μm以下)に仕上げる。
なお、上記の金属層6、窒化物層7、表面層3の形成については、イオンビームスパッタ法以外にも、例えばRFスパッタ法や蒸着等のPVD(物理的気相成長法)法、CVD(化学的気相成長法)等を用いることもできる。
この加熱工程では、大気加熱炉を用いて大気雰囲気中で型母材2を加熱し、その表面部(表面層3の成形面3a側)を加熱酸化するが、その際の加熱温度としては、型母材2が実質的に酸化しない温度とするのが好ましい。ここで、「実質的に酸化しない」とは、前述したように、この加熱処理による型母材2の酸化が、単に大気中に放置した場合の酸化と同程度にしか進まないことを意味している。
このようにすれば、この加熱工程において型母材2が酸化劣化しないため、得られる成形用金型1は、特に型母材2について耐久性に優れたものとなり、したがって、型母材2の酸化劣化に起因する成形性の低下なども抑制された、良好なものとなる。
まず、図1に示したように、上記製造方法で得られた成形用金型1を一対用意し、これらの成形面3a(加熱酸化層5)を互いに対向させる。そして、これら成形面3a、3a間にガラス素材Mを配し、成形用金型1、1によって所定の加圧力でプレス成形することにより、光学素子(凸レンズ)を得る。このとき、ガラス素材Mを軟化させるべく、ヒータ等の加熱手段(図示せず)によって成形用金型1を加熱する。
したがって、加熱酸化層5を形成しない従来の成形用金型を用いた場合では、ガラス素材Mの成形面3a(表面層3)への溶着が多く確認されていたのに対し、本実施形態の方法で作製された成形用金型1を用いた場合では、ガラス素材Mの溶着がないため、光学素子を効率良く安定的に成形することができ、これによって生産性の向上を図ることができる。
したがって、この光学素子成形用金型の加工方法によれば、成形を所定回数行った後に、成形用金型1の表面部の表面側を除去し、さらにこの表面層3を再度加熱するので、所定回数の成形を行うたびに表面層3に新たな加熱酸化層5を形成することができ、これにより、常に成形品の離型性が良好であり、成形不良の発生が防止された状態で、成形を行うことができる。
図3のグラフに示すように、表面層3の形成直後(成膜直後)では酸素濃度が30数%であったのに対し、加熱を行って加熱酸化層5を形成した後(加熱後)では、50数%と、20%程度上昇した。
その後、成形を繰り返した後(成形後)には60%近くにまでなり、酸化劣化が起こり易くなる。そこで、表面研磨を行うことで、一旦20数%程度にまで酸素濃度を落とし、その後再度加熱(再加熱)を行うことにより、50%近くまで酸素濃度を上げることができる。
また、成形を繰り返し続けると、酸素濃度が70%を越え、酸化劣化に起因するガラスの溶着が起こり易くなることが分かる。
また、型母材2や表面層3を構成する材料についても、上記の材料以外にも種々のものが使用可能である。
Claims (2)
- ガラス素材をプレス成形して光学素子を成形するための光学素子成形用金型の加工方法であって、
超硬合金もしくは炭化ケイ素からなる型母材の表面上に形成された表面層の表面部に加熱酸化層が設けられている光学素子成形用金型の表面部の少なくとも一部を除去する工程と、
上記表面部の少なくとも一部を除去した表面層を加熱してその表面部を酸化する再加熱工程と、を有することを特徴とする光学素子成形用金型の加工方法。 - 上記表面層を、
白金、パラジウム、イリジウム、オスミウム、ルテニウム、レニウム、ハフニウム、タンタルから選択される少なくとも一種類の元素、
もしくはこれら元素を含む合金で形成することを特徴とする請求項1に記載の光学素子成形用金型の加工方法。
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