JP2012050223A - ステータのコア部材の製造装置 - Google Patents
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【解決手段】所定方向に搬送される鋼板の搬送経路に対応して配置され、鋼板に対し、環状磁性部材を構成する磁極ティース5のティース鍔部5b,5cの所定の突出長さの輪郭以外の輪郭を形成する打ち抜き加工を行う第1及び第2金型と、鋼板19に、環状磁性部材のティース鍔部5b,5cの所定の突出長さの輪郭を形成するための打ち抜き加工を行う回転移動金型28とを備え、回転移動金型28が、ティース基部5aとティース鍔部5b,5cの連結部からティース鍔部5b,5cの先端に向かって幅が狭くなるように鋼板19を打ち抜き加工する形状を有する。
【選択図】図9
Description
このように製造されたステータのコア部材を用いた回転電機では、始動時のトルクリップルや運転中のコギングトルクの低減効果が得られることが知られている。
このため、従来のコア部材の製造装置により製造されるコア部材を用いて構成される回転電機では、コギングトルクとトルクリップルの低減、及びトルクの増加の両方を実現することができない。
まず、ステータのコア部材の製造装置の説明に先立って、ステータのコア部材の製造装置を用いて製造されるステータのコア部材の構成について説明する。
図1はこの発明の実施の形態1に係るステータのコア部材の製造装置を用いて製造されるステータのコア部材の斜視図、図2はこの発明の実施の形態1に係るステータのコア部材の製造装置を用いて製造されるステータのコア部材の平面図、図3はこの発明の実施の形態1に係るステータのコア部材の製造装置を用いて製造されるステータのコア部材を内周側から見た要部正面図、図4は図2のA部拡大図である。
分割コア部材3は、長尺の平板状に作製された分割ヨーク4と、分割ヨーク4の長手方向の一端と他端の間の中間部から分割ヨーク4の厚み方向に直交する方向に突出するティース基部5a、及びティース基部5aの先端の両側に概略分割ヨークに平行な方向(分割ヨーク4の周方向)に突出されるティース鍔部5b,5cを有する磁極ティース5とで構成される。
そして、第1環状磁性部材2Aは、分割ヨーク4が環状に並べられ、ティース基部5aが分割ヨーク4の内側に配置されるように複数の分割コア部材3を配列して構成される。つまり、第1環状磁性部材2Aでは、分割ヨーク4が、分割コア部材3の連結方向に沿って連結され、分割ヨーク4の連結方向に関して、各分割ヨーク4の中間部からティース基部5aが分割ヨーク4の内側に突出される。
即ち、磁極ティース5のティース基部5aからのティース鍔部5b,5cの突出長さは、第1及び第2環状磁性部材2A,2Bの積層方向の一側から他側に向かって、第1及び第2環状磁性部材の層が変わるごとに順次増減され、隣接するティース鍔部5b,5cの先端間で構成される隙間が、ステータのコア部材1Aの一端から他端に至るまで連続するように設定されている。
図5はこの発明の実施の形態1に係るステータのコア部材の製造装置の側面図、図6はこの発明の実施の形態1に係るステータのコア部材の製造装置の平面図、図7はこの発明の実施の形態1に係るステータのコア部材の製造装置の第2プレス機構の要部側断面図である。
第1プレス機構11Aは、上下に相対して配置される上台板17及び下台板18と、珪素鋼からなる長尺の鋼板19を上台板17及び下台板18の間で、所定方向(図5中の矢印の方向)に搬送させる搬送機構(図示せず)と、鋼板19の搬送方向の上流側に配置され、上台板17及び下台板18に設置される上型13A及び下型13Bからなり、鋼板19の所定部位を、打ち抜き加工、またはカシメ加工する第1金型12Aと、鋼板19の搬送方向の下流側に第1金型12Aと所定の間隔をあけて配置され、上台板17及び下台板18に設置される上型15A及び下型15Bからなり、鋼板19の所定部位を打ち抜き加工する第2金型14Aと、を備える。
図8はこの発明の実施の形態1に係るステータのコア部材の製造装置の動作、及び環状磁性部材を構成する分割コア部材を形成する工程を説明する平面図である。
以上のように、第1及び第2金型12A,14Aにより、第1及び第2環状磁性部材2A,2Bを構成する分割コア部材3のティース鍔部5b,5cの所定の突出長さの輪郭以外の輪郭を形成するための打ち抜き以外の打ち抜き加工が行われる。
図9はこの発明の実施の形態1に係るステータのコア部材の製造装置において、分割コア部材のティース鍔部を、所定の突出長さの輪郭に打ち抜くための回転移動金型の形状を説明する図である。
なお、回転移動金型28による鋼板のプレス加工は、第2金型14Aによる鋼板19のプレス加工に先立って行われるが、図9では、説明の便宜上、第2金型によるプレス加工を行った後の第1環状磁性部材2Aの形状を図示している。
そして、スロット開口7aがスキューされるように、それぞれ分割コア部材3を環状に連結して構成される第1及び第2環状磁性部材2A,2Bを積層して構成されるステータのコア部材1Aにおいて、ティース基部5aとティース鍔部5b,5cの連結部からティース鍔部5b,5cの先端に向かってティース鍔部5b,5cの幅が狭くなる。従って、ステータのコア部材の製造装置10Aを用いて作製したステータのコア部材1Aを有する回転電機では、コギングトルクとトルクリップルの低減、及びトルクの増加の両方を実現することができる。
まず、この実施の形態2に係る発明のステータのコア部材の製造装置の説明に先立って、ステータのコア部材の製造装置において、分割ヨーク部および磁極ティースの各輪郭を形成するための第1金型の形状を説明する図である。
他のステータのコア部材1Bの構成は、ステータのコア部材1Aと同様である。
また、ステータのコア部材1Bは、ステータのコア部材1Aの製造と略同様に製造される。
即ち、図11に示されるように、鋼板19を打ち抜く第1金型12Aの上型13Aの部位の断面形状が、ティース基部5aとティース鍔部5b,5cの連結部に近い側を打ち抜く部位ほど、漸次幅狭となるように形成されている。
これにより、ティース基部5aの先端側からティース鍔部5b,5cの先端に向かう磁極ティース5の部位の幅が狭くなる。
従って、この実施の形態2のコア部材の製造装置を用いて作製したステータのコア部材1Bを有する回転電機では、コギングトルクとトルクリップルの低減、及びトルクの増加の両方を実現することができる。
まず、この実施の形態3に係る発明のステータのコア部材の製造装置の説明に先立って、ステータのコア部材の製造装置を用いて製造されるステータのコア部材の構成について説明する。
図16はこの発明の実施の形態3に係るステータのコア部材の製造装置の動作、及び環状磁性部材を構成する分割コア部材を形成する工程を説明する平面図である。
図17はこの発明の実施の形態3に係るステータのコア部材の製造装置の直線移動金型の形状を説明する平面図である。
なお、直線移動金型43による鋼板19のプレス加工は、第2金型14Bによる鋼板のプレス加工に先立って行われるが、図17では、説明の便宜上、第2金型14Bによる打ち抜き加工を行った後の鋼板19の形状を図示している。
第1及び第2の環状磁性部材2A,2Bは、積層されて抜きかしめ33により固着一体化されて、図12に示すように、隣接するティース鍔部5b,5c間の隙間で構成されるスロット開口7aが第1及び第2環状磁性部材2A,2Bの積層方向に対してスキューされ、かつ、ティース鍔部5b,5cの先端が、ティース基部5aとの連結部側の部位より幅の狭いステータのコア部材1Cが完成する。
より詳しくは、各第1及び第2環状磁性部材2A,2Bを構成する複数の分割コア部材3を形成するための鋼板19内の領域が、所定の直線方向に所定の間隔で配置され、直線移動金型43は、鋼板19に対する打ち抜き部45を、所定の直線方向に移動させて鋼板19を打ち抜き可能に設置されている。
この実施の形態4に係る発明のステータのコア部材の製造装置を用いて製造されるステータのコア部材は、実施の形態1と同様である。
図18はこの発明の実施の形態4にかかる発明のステータのコア部材の製造装置の第1金型及び回転移動金型の形状を説明する平面図であり、第1金型及び回転移動金型が鋼板の所定部位を打ち抜いている様子を示している。
そして、前述の図16の矢印Cでの鋼板19を打ち抜く第3金型12Bの上型13Cの形状が、図18に示されるように、鋼板19の隣接する分割コア部材3の形成予定領域における分割ヨーク4の端部間を分離するように設定されている。
以下、実施の形態1と同様に分割コア部材3を環状に配置して第1及び第2環状磁性部材2A,2Bとし、実施の形態1と同様に第1及び第2環状磁性部材2A,2Bを積層することで、ステータのコア部材1Aを得ることができる。
まず、この実施の形態5に係る発明のステータのコア部材の製造装置の説明に先立って、ステータのコア部材の製造装置を用いて製造されるステータのコア部材の構成について説明する。
図19はこの発明の実施の形態5に係る発明のステータのコア部材の製造装置により製造されるステータのコア部材の平面図である。
図20はこの発明の実施の形態5に係るステータのコア部材の製造装置の回転移動金型の形状を説明する図である。
ただし、鋼板19に設定された複数の分割コア部材3の形成領域のうち、ティース鍔部5b,5cの所定の突出長さの輪郭を形成するための打ち抜き加工を行う回転移動金型28を構成する上型28Aの打ち抜き部29が、図20に示されるように、ティース基部5aの基端部での周方向の位置に対応する周方向の位置まで移動して鋼板19を打ち抜くことが可能に構成されている。
これにより、スロット開口7aは、第1及び第2環状磁性部材2A,2Bの積層方向に対し、大きくスキューすることが可能となり、コギングトルクとトルクリップルの低減効果、及びトルクの増加効果をより大きく得ることができる。
Claims (6)
- 鋼板を加工して形成される板状の複数の分割コア部材を環状に連結した環状磁性部材を複数備え、上記分割コア部材は、連結方向に沿って配置される分割ヨークと、上記分割ヨークの連結方向の中間部から突出されるティース基部、及び上記ティース基部の先端から突出されるティース鍔部を有する磁極ティースとを備え、隣接する上記ティース鍔部間の隙間が連なるように複数の上記環状磁性部材を積層して構成されるステータのコア部材を製造するためのステータのコア部材の製造装置であって、
所定方向に搬送される上記鋼板の搬送経路に対応して配置され、上記鋼板に対し、上記環状磁性部材を構成する分割コア部材の上記ティース鍔部の所定の突出長さの輪郭以外の輪郭を形成するための打ち抜き加工を行う金型と、上記鋼板に対し、上記ティース鍔部の所定の突出長さの輪郭を形成するための打ち抜き加工を行う移動金型とを備え、
上記金型及び上記移動金型の少なくとも一方が、上記ティース基部と上記ティース鍔部の連結部から上記ティース鍔部の先端に向かって幅が狭くなるように上記鋼板を打ち抜き加工する形状を有することを特徴とするステータのコア部材の製造装置。 - 上記移動金型が、上記ティース鍔部の先端側の幅を、上記ティース基部側より狭くなるように上記鋼板を打ち抜き加工する形状を有することを特徴とする請求項1に記載のステータのコア部材の製造装置。
- 上記金型が、上記ティース基部と上記ティース鍔部との連結部の幅を、上記ティース鍔部の先端側の幅より広くするように上記鋼板を打ち抜き加工する形状を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のステータのコア部材の製造装置。
- 各上記環状磁性部材を構成する複数の上記分割コア部材の上記鋼板における形成領域が、周方向に所定のピッチで配列されるように設定され、
上記移動金型は、上記鋼板に対する打ち抜き部を、上記鋼板に直交する軸心まわりに回転移動させ、複数の上記分割コア部材の形成領域の中心が、上記軸心と交わる位置で上記鋼板を打ち抜くことが可能に設置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のステータのコア部材の製造装置。 - 各上記環状磁性部材を構成する複数の上記分割コア部材の上記鋼板における形成領域が、所定の直線方向に所定の間隔で配置され、
上記移動金型は、上記鋼板に対する打ち抜き部を、上記所定の直線方向に移動させて上記鋼板を打ち抜くことが可能に設置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のステータのコア部材の製造装置。 - 上記移動金型は、各上記環状磁性部材を構成する複数の上記分割コア部材の上記鋼板における形成領域のうち、上記ティース基部の先端側に入り込む位置まで移動して上記鋼板を打ち抜くことが可能に構成されている請求項4または請求項5に記載のステータのコア部材の製造装置。
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