JP2012049052A - 非水電解質電池用セパレータおよび非水電解質電池 - Google Patents

非水電解質電池用セパレータおよび非水電解質電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 高温時における非水電解質電池の安全性を高め得るセパレータと、該セパレータを有する非水電解質電池を提供する。
【解決手段】非水電解質電池に用いられるセパレータであって、樹脂多孔質膜の両面に耐熱多孔質層を有しており、総厚みが30μm以下であり、かつ前記耐熱多孔質層の厚みが、片面あたり3〜5μmであり、200℃における熱収縮率が10%未満であることを特徴とする非水電解質電池用セパレータと、該セパレータを有する非水電解質電池により、前記課題を解決する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高温時における非水電解質電池の安全性を高め得るセパレータと、該セパレータを有する非水電解質電池に関するものである。
非水電解質電池の一種であるリチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が高いと言う特徴から、携帯電話やノート型パーソナルコンピューターなどの携帯機器の電源として広く用いられている。携帯機器の高性能化に伴ってリチウムイオン二次電池の高容量化が進む傾向にあり、安全性の確保が重要となっている。また、近年では、地球温暖化防止策として、CO削減を推進する動きが世界規模で展開されているが、その一環として、例えば自動車業界において、電気自動車やハイブリッド電気自動車のモータ駆動用バッテリーとしてのリチウムイオン二次電池の開発が進められている。
例えば、車載用リチウムイオン二次電池においては、大容量でかつ高出力特性を確保し得るような正極材料(正極活物質)が求められる。一般には、Ni系正極材料が、容量が大きいことが知られているが、その一方で、充電時の熱的安定性が低いため、内部短絡が生じた場合の安全性の向上が求められる。
リチウムイオン二次電池において内部短絡が生じた場合、局所的な発熱によって短絡部分では、より高温となることがあると考えられる。そのため、例えばリチウムイオン二次電池において汎用されているポリオレフィン製の微多孔膜からなる従来のセパレータでは、短絡時の熱によってセパレータが収縮し、正極と負極との接触面積(短絡面積)が増大する虞がある。
このようなセパレータの熱収縮による短絡を防止し、電池の安全性を高める技術として、例えば、ベースとなる樹脂製の多孔質膜(微多孔膜)の表面に耐熱性の高い層を形成した多層構造のセパレータが提案されている(例えば、特許文献1〜6)。
特開2006−351386号公報 特開2007−273123号公報 特開2007−273443号公報 特開2007−280911号公報 特開2007−294437号公報 国際公開第2009/44741号
特許文献5や特許文献6に記載されているセパレータでは、例えば、150℃での熱収縮が高度に抑制されており、高い安全性を有する電池を構成可能である。しかしながら、内部短絡発生時にセパレータの温度が局所的に150℃を上回る温度に上昇した際に、セパレータの局所的な収縮や劣化が問題となる虞もあり、このような点で、前記の技術は未だ改善の余地を残している。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高温時における非水電解質電池の安全性を高め得るセパレータと、該セパレータを有する非水電解質電池を提供することにある。
前記目的を達成し得た本発明の非水電解質電池用セパレータは、樹脂多孔質膜の両面に耐熱多孔質層を有しており、総厚みが30μm以下であり、かつ前記耐熱多孔質層の厚みが、片面あたり3〜5μmであり、200℃における熱収縮率が10%未満であることを特徴とするものである。
また、本発明の非水電解質電池は、正極、負極、非水電解液および本発明の非水電解質電池用セパレータを有することを特徴とするものである。
本発明によれば、高温時における非水電解質電池の安全性を高め得るセパレータと、該セパレータを有する非水電解質電池を提供することができる。すなわち、本発明の非水電解質電池は、高温時における安全性が優れている。
本発明の非水電解質電池用セパレータ(以下、単に「セパレータ」という)は、正極と負極との短絡を防止し、イオンを透過するセパレータ本来の機能を有する樹脂多孔質膜の両面に、セパレータの耐熱性を高めるための耐熱多孔質層を有しており、200℃における熱収縮率が、10%未満、好ましくは5%以下である。
本発明のセパレータでは、このような高い耐熱収縮性を有しており、これにより、例えば、電池の内部短絡発生時に、セパレータの温度が局所的に上昇しても熱収縮が生じ難く、正極と負極との接触面積の更なる増大を防止して、電池内が異常過熱した際の安全性を高めている。
本明細書でいう「200℃における熱収縮率」は、具体的には、後述する実施例で用いた方法により2方向の熱収縮率を測定し、より大きい方の値をセパレータの熱収縮率とする。
本発明のセパレータでは、樹脂多孔質膜の両面に耐熱多孔質層を設けることで、200℃における熱収縮率を前記のように小さくしており、また、セパレータ全体の強度を向上させて破膜抑制効果を高め、安全性および信頼性の高い電池を構成可能としている。
樹脂多孔質膜の両面に形成する耐熱多孔質層のうち、一方を、耐熱性無機微粒子を主体として含有する耐熱多孔質層(A)とし、他方を、樹脂微粒子を含有し、かつ構成成分の全体積中における樹脂微粒子の割合が20〜90体積%である耐熱多孔質層(B)とすることが好ましい。
樹脂多孔質膜の両面に耐熱多孔質層を形成することで、セパレータ全体の熱収縮を良好に抑制できるが、これらの耐熱多孔質層のうちの少なくとも一方に、樹脂微粒子を含有させることで、非常に高い温度下(例えば200℃程度)において、セパレータの劣化を抑えて、その状態をより良好に保つことができることから、高温下における電池の安全性をより高めることができる。
耐熱多孔質層(A)に係る耐熱性無機微粒子は、その主体となり、基材となる樹脂多孔質膜の高温下における収縮および破膜を抑える役割を担っている。また、電池内が異常に発熱し、例えば樹脂多孔質膜がポリオレフィンのように高温で溶融しやすい樹脂により構成されている場合に、樹脂多孔質膜が溶融した際にも、耐熱性無機微粒子を主体として含有する耐熱多孔質層(A)によって正極と負極とが隔てられ、電池の安全性および信頼性を保つことができる。
本明細書でいう耐熱性無機微粒子に係る「耐熱性」とは、少なくとも200℃において変形などの形状変化が目視で観察されないことを意味している。耐熱性無機微粒子の有する耐熱性(耐熱温度)は、300℃以上であることがより好ましい。
耐熱性無機微粒子としては、電気絶縁性を有しており、電気化学的に安定で、更に後述する非水電解液や、耐熱多孔質層(A)形成用組成物(溶媒を含む組成物)に用いる溶媒に安定であり、高温状態で非水電解液に溶解しないものであれば、特に制限はない。
このような耐熱性無機微粒子の具体例としては、例えば、酸化鉄、SiO(シリカ)、Al(アルミナ)、TiO、BaTiO、ZrOなどの酸化物微粒子;窒化アルミニウム、窒化ケイ素などの窒化物微粒子;フッ化カルシウム、フッ化バリウム、硫酸バリウムなどの難溶性のイオン結晶微粒子;シリコン、ダイヤモンドなどの共有結合性結晶微粒子;タルク、モンモリロナイトなどの粘土微粒子;ベーマイト、ゼオライト、アパタイト、カオリン、ムライト、スピネル、オリビン、セリサイト、ベントナイトなどの鉱物資源由来物質またはそれらの人造物;などの無機微粒子が挙げられる。また、金属微粒子;SnO、スズ−インジウム酸化物(ITO)などの酸化物微粒子;カーボンブラック、グラファイトなどの炭素質微粒子;などの導電性微粒子の表面を、電気絶縁性を有する材料(例えば、前記の電気絶縁性の耐熱性無機微粒子を構成する材料など)で表面処理することで、電気絶縁性を持たせた微粒子であってもよい。耐熱性無機微粒子には、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。耐熱性無機微粒子としては、酸化鉄、シリカ、アルミナ、TiO、BaTiO、ZrO、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、フッ化バリウム、ダイヤモンド、ベーマイト、ゼオライト、カオリンなどの耐熱温度が300℃以上のものがより好ましく、シリカ、アルミナ、ベーマイトが更に好ましく、ベーマイトが特に好ましい。
耐熱性無機微粒子は、大きすぎると、耐熱多孔質層(A)を薄く形成することが難しくなり、また、Li(リチウム)イオンの運動の障害となって、例えば電池の出力密度を低下させる虞があることから、その平均粒子径が、2μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。一方、耐熱性無機微粒子が小さすぎると、その表面積が大きくなるため、耐熱多孔質層(A)中での耐熱性無機微粒子の分散性が低下したり、耐熱性無機微粒子の付着水が増加して、電池内の水分量の制御が困難となる。電池内の水分量が多くなると、電池特性が低下する虞がある。よって、こうした問題の発生を抑えて、良好な特性の電池を構成し得るようにする観点から、耐熱性無機微粒子の平均粒子径は、0.05μm以上であることが好ましく、0.1μm以上であることがより好ましい。
なお、本明細書でいう耐熱性無機微粒子および後記の樹脂微粒子の平均粒子径は、レーザー散乱粒度分布計(例えば、HORIBA社製「LA−920」)を用い、微粒子を膨潤させたり溶解させたりしない媒体(例えば水)に分散させて測定した体積基準の積算分率における50%での粒径(D50)である。
耐熱多孔質層(A)は耐熱性無機微粒子を主成分として含むが、ここでいう「主成分として含む」とは、耐熱性無機微粒子を、耐熱多孔質層(A)の構成成分の全体積中、70体積%以上含むことを意味している。耐熱多孔質層(A)における耐熱性無機微粒子の量は、耐熱多孔質層(A)の構成成分の全体積中、80体積%以上であることが好ましく、90体積%以上であることがより好ましい。耐熱多孔質層(A)中の耐熱性無機微粒子を前記のように高含有量とすることで、セパレータ全体の熱収縮を良好に抑制することができる。また、耐熱多孔質層(A)には、耐熱性無機微粒子同士を結着したり耐熱多孔質層(A)と樹脂多孔質膜とを結着したりするためにバインダを含有させることが好ましく、このような観点から、耐熱多孔質層(A)における耐熱性無機微粒子量の好適上限値は、例えば、耐熱多孔質層(A)の構成成分の全体積中、99体積%である。なお、耐熱多孔質層(A)における耐熱性無機微粒子の量を70体積%未満とすると、例えば、耐熱多孔質層(A)中のバインダ量を多くする必要が生じるが、その場合には耐熱多孔質層(A)の空孔がバインダによって埋められてしまい、例えばセパレータとしての機能を喪失する虞があり、また、開孔剤などを用いて多孔質化した場合には、耐熱性無機微粒子同士の間隔が大きくなりすぎて、熱収縮を抑制する効果が低下する虞がある。
耐熱多孔質層(A)には、耐熱性無機微粒子同士を結着したり、耐熱多孔質層(A)と樹脂多孔質膜とを接着したりする目的で、バインダを含有させることが好ましい。バインダとしては、耐熱多孔質層(A)の構成成分同士を良好に接着でき、電気化学的に安定で、更に非水電解液に対して安定であれば特に制限はない。具体的には、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA、酢酸ビニル由来の構造単位が20〜35モル%のもの)、アクリレート共重合体、フッ素系ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリウレタン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの樹脂が挙げられ、また、これらの樹脂の一部に、非水電解液への溶解を防止するために架橋構造を導入したものも用いることができる。これらのバインダは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、架橋構造を有するアクリレート共重合体が特に好ましい。
耐熱多孔質層(A)におけるバインダの量は、バインダの使用による耐熱多孔質層(A)と樹脂多孔質膜との接着性向上効果や、耐熱性無機微粒子同士の接着性向上効果をより良好に確保する観点から、耐熱性無機微粒子100質量部に対して、1質量部以上であることが好ましく、2質量部以上であることがより好ましい。ただし、耐熱多孔質層(A)において、バインダの量が多すぎると、耐熱多孔質層(A)の空孔が塞がれて、負荷特性に代表される電池特性が低下する虞がある。よって、耐熱多孔質層(A)におけるバインダの量は、耐熱性無機微粒子100質量部に対して、20質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることがより好ましい。
また、耐熱多孔質層(A)は、耐熱性無機微粒子およびバインダの量が前記の各好適値を満たす範囲で、他の成分を含有していてもよい。このような成分としては、例えば、後述する耐熱多孔質層(B)に使用される樹脂微粒子が挙げられる。
耐熱多孔質層(A)の厚みは、セパレータの熱収縮を制御し、かつ導電性の異物が混入した場合における内部短絡による発火などを防止して、電池の信頼性を高める観点から、3μm以上であり、4μm以上であることが好ましい。ただし、耐熱多孔質層(A)が厚すぎると、セパレータの全厚みが大きくなってしまい、電池の負荷特性の低下が引き起こされたり、電池容量の向上が困難となったりする虞がある。よって、耐熱多孔質層(A)の厚みは、5μm以下であり、4.5μm以下であることが好ましい。
耐熱多孔質層(B)に係る樹脂微粒子は、高温下におけるセパレータの劣化を抑えて、セパレータの状態を良好に維持する役割を担っている。その理由は定かではないが、例えば、耐熱性無機微粒子を主体として含有する耐熱多孔質層(A)と樹脂多孔質膜とから構成されるセパレータでは、高温環境下(例えば200℃程度)で僅かではあるが収縮が生じると、収縮時の応力によって破壊が進行し、セパレータが劣化する虞があるが、本発明のセパレータでは、耐熱多孔質層(B)の含有する樹脂微粒子によって、収縮時の応力を緩和でき、破壊の進行が抑えられるためではないかと考えられる。
耐熱多孔質層(B)に用いられる樹脂微粒子を構成する材料(樹脂)は、耐熱性および電気絶縁性を有しており、非水電解液に対して安定であり、更に、電池の作動電圧範囲において酸化還元されにくい電気化学的に安定な材料が好ましい。より具体的には、スチレン樹脂[ポリスチレン(PS)など]、SBR、アクリル樹脂(PMMAなど)、ポリアルキレンオキシド[ポリエチレンオキシド(PEO)など]、フッ素樹脂(PVDFなど)、およびこれらの誘導体よりなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂の架橋体;尿素樹脂;ポリウレタン;などが例示できる。樹脂微粒子には、前記例示の樹脂を1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、樹脂微粒子は、必要に応じて、樹脂に添加される公知の各種添加剤、例えば、酸化防止剤などを含有していても構わない。
また、樹脂微粒子は、その構成樹脂のガラス転移温度(Tg)付近で電池の非水電解液を吸収して膨潤する性質を有しており、その性質を利用して、電池内が高温となった際にイオン伝導に関与し得る非水電解液の量を減らして、電池の安全性を更に高めることできる。よって、樹脂微粒子の構成樹脂は、そのTgが、50〜130℃であることが好ましい。本明細書でいう樹脂のTgは、JIS K 7121の規定に準じて、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される値である。
前記の構成材料の中でも、スチレン樹脂架橋体、アクリル樹脂架橋体およびフッ素樹脂架橋体が好ましく、前記のTgを満たすアクリル樹脂架橋体がより好ましく、架橋PMMAが特に好ましい。
樹脂微粒子も、耐熱多孔質層(A)に係る耐熱性無機微粒子と同様に、大きすぎると、耐熱多孔質層(B)を薄く形成することが難しくなり、また、例えば電池の出力密度を低下させる虞があることから、その平均粒子径が、2μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。一方、樹脂微粒子が小さすぎると、その表面積が大きくなるため、耐熱多孔質層(B)中での樹脂微粒子の分散性が低下したり、樹脂微粒子の付着水が増加して、電池内の水分量の制御が困難となる。電池内の水分量が多くなると、電池特性が低下する虞がある。よって、こうした問題の発生を抑えて、良好な特性の電池を構成し得るようにする観点から、樹脂微粒子の平均粒子径は、0.05μm以上であることが好ましく、0.1μm以上であることがより好ましい。
耐熱多孔質層(B)における樹脂微粒子の量は、耐熱多孔質層(B)の構成成分の全体積中、20体積%以上であり、45体積%以上であることが好ましい。耐熱多孔質層(B)中の樹脂微粒子の含有量を前記のようにすることで、高温環境下におけるセパレータの劣化を良好に抑制できる。
ただし、耐熱多孔質層(B)が樹脂微粒子を過度に含有すると、樹脂微粒子同士が凝集し耐熱多孔質層(B)の表面の平滑性が低下することによって生じる内部抵抗変化や、樹脂微粒子が電池の非水電解液を吸収するなどにより、電池の負荷特性などの電池性能の低下が生じる虞がある。また、耐熱多孔質層(B)には、樹脂微粒子同士を結着したり耐熱多孔質層(B)と樹脂多孔質膜とを結着したりするためにバインダを含有させることが好ましい。このような観点から、耐熱多孔質層(B)における樹脂微粒子の量は、耐熱多孔質層(B)の構成成分の全体積中、90体積%以下であり、70体積%以下であることが好ましい。
耐熱多孔質層(B)には、樹脂微粒子同士を結着したり、耐熱多孔質層(B)と樹脂多孔質膜とを接着したりする目的で、バインダを含有させることが好ましい。バインダには、耐熱多孔質層(A)に使用し得るものとして先に例示した各種バインダと同じものが使用でき、架橋構造を有するアクリレート共重合体が特に好ましい。
耐熱多孔質層(B)におけるバインダの量は、バインダの使用による耐熱多孔質層(B)と樹脂多孔質膜との接着性向上効果や、樹脂微粒子同士の接着性向上効果をより良好に確保する観点から、樹脂微粒子100質量部に対して、1質量部以上であることが好ましく、2質量部以上であることがより好ましい。ただし、多孔質層(B)において、バインダの量が多すぎると、耐熱多孔質層(B)の空孔が塞がれて、負荷特性に代表される電池特性が低下する虞がある。よって、耐熱多孔質層(B)におけるバインダの量は、樹脂微粒子100質量部に対して、20質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることがより好ましい。
また、耐熱多孔質層(B)は、樹脂微粒子およびバインダの量が前記の各好適値を満たす範囲で、他の成分を含有していてもよい。このような成分としては、例えば、前記の耐熱多孔質層(A)に使用される耐熱性無機微粒子が挙げられる。
耐熱多孔質層(B)の厚みは、高温環境下におけるセパレータの劣化を良好に抑制する観点から、3μm以上であり、4μm以上であることが好ましい。ただし、耐熱多孔質層(B)が厚すぎると、セパレータの全厚みが大きくなってしまい、電池の負荷特性の低下が引き起こされたり、電池容量の向上が困難となったりする虞がある。よって、耐熱多孔質層(B)の厚みは、5μm以下であり、4.5μm以下であることが好ましい。
セパレータに係る樹脂多孔質膜の構成材料としては、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンなどのポリエチレン(PE);ポリプロピレン(PP);などのポリオレフィンが挙げられ、これらのうちの1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。2種以上のポリオレフィンを用いた樹脂多孔質膜としては、例えば、PE層の両面にPP層を形成した3層構造のポリオレフィン製の多孔質膜が挙げられる。これらのポリオレフィンは、融点、すなわち、JIS K 7121の規定に準じて、DSCを用いて測定される融解温度が80〜180℃の熱可塑性樹脂であり、セパレータが、このようなポリオレフィンで構成された樹脂多孔質膜を有していることで、80〜180℃でポリオレフィンが軟化してセパレータの空孔が閉塞される、いわゆるシャットダウン特性を確保することができる。
セパレータに係る前記のシャットダウン特性は、例えば、モデルセルの温度による抵抗上昇により評価することが可能である。すなわち、正極、負極、セパレータ、および非水電解液を備えたモデルセルを作製し、このモデルセルを高温槽中に保持し、5℃/分の速度で昇温しながらモデルセルの内部抵抗値を測定し、測定された内部抵抗値が、加熱前(室温で測定した抵抗値)の5倍以上となる温度を測定することで、この温度をセパレータの有するシャットダウン温度として評価することができる(本明細書でいうセパレータのシャットダウン温度は、この方法により測定された値である)。
なお、樹脂多孔質膜を構成する樹脂の融点は、低すぎると、電池が通常使用される温度領域において電池特性の低下を引き起こす虞があることから、80℃以上であることが好ましい。ただし、樹脂多孔質膜を構成する樹脂の融点が高すぎると、電池の熱暴走にシャットダウンが追いつかなくなる虞があることから、その融点は、180℃以下であることが好ましく、150℃以下であることがより好ましく、130℃以下であることが更に好ましい。
すなわち、セパレータのシャットダウン温度は、80℃以上であることが好ましく、また、180℃以下であることが好ましく、150℃以下であることがより好ましく、130℃以下であることが更に好ましい。
樹脂多孔質膜としては、例えば、従来から知られている溶剤抽出法や、乾式または湿式延伸法などにより形成された孔を多数有するイオン透過性の多孔質膜(電池のセパレータとして汎用されている微多孔膜)を用いることができる。
なお、樹脂多孔質膜がポリオレフィンを構成樹脂とする場合、樹脂多孔質膜を構成する成分の全体積のうち、ポリオレフィンが50体積%以上であることが好ましい。また、樹脂多孔質膜がポリオレフィンを構成樹脂とする場合、樹脂多孔質膜におけるポリオレフィンの含有量は、シャットダウン特性をより良好に確保する観点から、例えば、下記のようであることがより好ましい。セパレータの全構成成分中におけるポリオレフィンの体積は、10体積%以上であることが好ましく、20体積%以上であることがより好ましい。更に、ポリオレフィンの体積が、樹脂多孔質膜の全構成成分中、70体積%以上であることがより好ましく、80体積%以上であることが更に好ましい(ポリオレフィンが100体積%であってもよい。)。更に、樹脂多孔質膜の両面に形成された耐熱多孔質層[例えば、耐熱多孔質層(A)および耐熱多孔質層(B)]の空孔率が、いずれも30〜70%であり、かつポリオレフィンの体積が、樹脂多孔質膜の両面に形成された耐熱多孔質層の空孔体積の合計量の50%以上であることが好ましい。
樹脂多孔質膜の厚みは、電池のシャットダウン特性を良好に確保する観点から、9μm以上であることが好ましく、12μm以上であることがより好ましい。また、セパレータの全厚みを小さくして、電池の容量や出力密度を向上させる観点から、樹脂多孔質膜の厚みは、20μm以下であることが好ましく、17μm以下であることがより好ましい。
セパレータの全厚みは、十分な強度を確保する観点から、18μm以上であることが好ましく、21μm以上であることがより好ましい。ただし、セパレータが厚すぎると、電池の出力特性などが低下する虞があることから、セパレータの全厚みは、30μm以下であり、27μm以下であることが好ましい。
セパレータの空孔率としては、非水電解液の保液量を確保してイオン透過性を良好にするために、乾燥した状態で、30%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましい。一方、セパレータ強度の確保と内部短絡の防止の観点から、セパレータの空孔率は、乾燥した状態で、70%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましい。なお、セパレータの空孔率:P(%)は、セパレータの厚み、面積あたりの質量、構成成分の密度から、下記(1)式を用いて各成分iについての総和を求めることにより計算できる。
P ={1−(m/t)/(Σa・ρ)}×100 (1)
ここで、前記式中、a:全体の質量を1としたときの成分iの比率、ρ:成分iの密度(g/cm)、m:セパレータの単位面積あたりの質量(g/cm)、t:セパレータの厚み(cm)である。
また、前記(1)式において、mを耐熱多孔質層(A)の単位面積あたりの質量(g/cm)とし、tを耐熱多孔質層(A)の厚み(cm)とすることで、前記(1)式を用いて耐熱多孔質層(A)の空孔率:P(%)を求めることもできる。この方法により求められる耐熱多孔質層(A)の空孔率は、30〜70%であることが好ましい。
更に、前記(1)式において、mを耐熱多孔質層(B)の単位面積あたりの質量(g/cm)とし、tを耐熱多孔質層(B)の厚み(cm)とすることで、前記(1)式を用いて耐熱多孔質層(B)の空孔率:P(%)を求めることもできる。この方法により求められる耐熱多孔質層(B)の空孔率は、30〜70%であることが好ましい。
また、前記(1)式において、mを樹脂多孔質膜の単位面積あたりの質量(g/cm)とし、tを樹脂多孔質膜の厚み(cm)とすることで、前記(1)式を用いて樹脂多孔質膜の空孔率:P(%)を求めることもできる。この方法により求められる樹脂多孔質膜の空孔率は、30〜70%であることが好ましい。
本発明のセパレータに係る耐熱多孔質層(A)および耐熱多孔質層(B)においては、耐熱性無機微粒子や樹脂微粒子、バインダなどの凝集によって、表面にひび割れが生じやすくなる。耐熱多孔質層(A)および耐熱多孔質層(B)の表面が粗く、ひび割れなどが生じていると、セパレータにおけるイオンの通り道が限定されてしまい、電池の負荷特性の低下が引き起こされたり、電池容量の向上が困難となったりする虞がある。
よって、耐熱多孔質層(A)および耐熱多孔質層(B)においては、それらの表面(樹脂多孔質膜側とは反対側の表面)の平滑性が高いことが望ましく、具体的は、これらの表面において、JIS B 0601に準拠した方法により求められる十点平均高さRzが、3μm未満であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。
耐熱多孔質層(A)および耐熱多孔質層(B)の表面の十点平均高さRzは、具体的には、耐熱多孔質層(A)および耐熱多孔質層(B)表面の粗さ曲線から、その平均線の方向に基準長さLだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から、最も高い山頂から5番目までの山頂の標高(Yp)の絶対値の平均値と、最も低い谷底から5番目までの谷底の標高(Yv)の絶対値の平均値との和、すなわち、下記(2)式により求められる。
Rz = (|Yp1+Yp2+Yp3+Yp4+Yp5|
+ |Yv1+Yv2+Yv3+Yv4+Yv5|)/5 (2)
前記(2)式中、Yp1、Yp2、Yp3、Yp4およびYp5は、それぞれ、粗さ曲線から平均線方向に抜き取った基準長さLの部分における、平均線から最も高い山頂の標高、2番目に高い山頂の標高、3番目に高い山頂の標高、4番目に高い山頂の標高、および5番目に高い山頂の標高であり、Yv1、Yv2、Yv3、Yv4およびYv5は、それぞれ、前記基準長さLの部分における、平均線から最も低い谷底の標高、2番目に低い谷底の標高、3番目に低い谷底の標高、4番目に低い谷底の標高、および5番目に低い谷底の標高である。
耐熱多孔質層(A)および耐熱多孔質層(B)の表面の平滑性悪化の主な要因としては、これらの層が含有する微粒子(特に樹脂微粒子)の凝集が挙げられる。よって、例えば、耐熱多孔質層(B)の場合には、後述する耐熱多孔質層(B)形成用組成物に公知の分散剤を加えたり、無機フィラー[例えば、耐熱多孔質層(A)に使用し得る耐熱性無機微粒子]を加えたりするなどして、組成物中の樹脂微粒子の分散性を高め、これにより耐熱多孔質層(B)中の樹脂微粒子の凝集を抑制することで、耐熱多孔質層(B)表面の十点平均高さRzを前記の値に調整することができる。また、耐熱多孔質層(A)においては、耐熱性無機微粒子は、耐熱多孔質層(B)に係る樹脂微粒子よりも凝集し難いため、例えば、後述する耐熱多孔質層(A)形成用組成物を用いて耐熱多孔質層(A)を形成することで、その表面の十点平均高さRzを前記の値に調整することが可能である場合が多いが、必要があれば、耐熱多孔質層(A)形成用組成物に公知の分散剤を加え、これを用いて耐熱多孔質層(A)を形成してもよい。
また、本発明のセパレータは、そのガーレー値により表される透気度をa(sec)、樹脂多孔質膜のガーレー値により表される透気度をb(sec)としたとき、下記(3)式により求められる透気度の増加率が、30%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましい。
透気度の増加率(%) = 100×(a−b)/a (3)
樹脂多孔質膜の両面に耐熱多孔質層が形成されることで、ガーレー値により表される透気度が増加するが、その増加率を前記のように抑えることで、セパレータのイオン透過性を良好に保つことができる。
本明細書でいうセパレータおよび樹脂多孔質膜のガーレー値は、JIS P 8117に準拠した方法で測定され、0.879g/mmの圧力下で100mlの空気が膜を透過する秒数で示される値である。
本発明のセパレータは、例えば、耐熱多孔質層の構成材料を媒体中に分散させたり溶解させたりして調製した耐熱多孔質層形成用組成物を、樹脂多孔質膜の表面に塗布し、乾燥して耐熱多孔質層を形成する方法を製造することができる。以下、耐熱多孔質層として耐熱多孔質層(A)および耐熱多孔質層(B)を有するセパレータを例に取り、その製造方法を詳細に説明する。
耐熱多孔質層(A)を形成するには、例えば、耐熱多孔質層(A)を構成する耐熱性無機微粒子やバインダなどを、水や有機溶媒といった媒体に分散させてスラリー状やペースト状の耐熱多孔質層(A)形成用組成物(バインダは、媒体に溶解していてもよい)を調製し、これを樹脂多孔質膜の表面に塗布し、乾燥する方法を採用することができる。
また、耐熱多孔質層(B)を形成するには、例えば、耐熱多孔質層(B)を構成する樹脂微粒子およびバインダなどを、水や有機溶媒といった媒体に分散させてスラリー状やペースト状の耐熱多孔質層(B)形成用組成物(バインダは、媒体に溶解していてもよい)を調製し、これを樹脂多孔質膜の表面[耐熱多孔質層(A)の形成面とは反対側の表面]塗布し、乾燥する方法を採用することができる。
耐熱多孔質層(A)形成用組成物や耐熱多孔質層(B)形成用組成物を塗布するにあたっては、例えば、これらの組成物を公知の塗工装置により塗布する方法が採用できる。耐熱多孔質層(A)形成用組成物や耐熱多孔質層(B)形成用組成物を塗布する際に使用できる塗工装置としては、例えば、グラビアコーター、ナイフコーター、リバースロールコーター、ダイコーターなどが挙げられる。
耐熱多孔質層(A)形成用組成物や耐熱多孔質層(B)形成用組成物に用いられる媒体は、耐熱性無機微粒子や樹脂微粒子などを均一に分散でき、また、バインダを均一に溶解または分散できるものであればよいが、例えば、トルエンなどの芳香族炭化水素、テトラヒドロフランなどのフラン類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類など、一般的な有機溶媒が好適に用いられる。なお、これらの媒体に、界面張力を制御する目的で、アルコール(エチレングリコール、プロピレングリコールなど)、または、モノメチルアセテートなどの各種プロピレンオキサイド系グリコールエーテルなどを適宜添加してもよい。また、バインダが水溶性である場合、エマルジョンとして使用する場合などでは、前記の通り水を媒体としてもよく、この際にもアルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)を適宜加えて界面張力を制御することもできる。
耐熱多孔質層(A)形成用組成物および耐熱多孔質層(B)形成用組成物は、その固形分含量を、例えば10〜80質量%とすることが好ましい。
なお、樹脂多孔質膜には、耐熱多孔質層(A)や耐熱多孔質層(B)との接着性を高めるために、表面改質を行うことができる。特に、樹脂多孔質膜がポリオレフィン製である場合には、表面の接着性が一般に高くないため、表面改質が有効であることが多い。
樹脂多孔質膜の表面改質方法としては、例えば、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、紫外線照射処理などが挙げられる。なお、環境問題への対応の観点から、例えば耐熱多孔質層(A)形成用組成物や多孔質層(B)形成用組成物の媒体には水を用いることがより望ましく、このことからも、表面改質によって、樹脂多孔質膜の表面の親水性を高めておくことは非常に好ましい。
本発明の非水電解質電池は、本発明のセパレータを有していればよく、その他の構成および構造については特に制限はなく、従来から知られている非水電解質電池で採用されている構成および構造を適用することができる。
なお、本発明の非水電解質電池には、一次電池(リチウムイオン一次電池など)と二次電池(リチウムイオン二次電池など)とが含まれるが、以下には、特に主要な態様であるリチウムイオン二次電池について、詳細に説明する。
リチウムイオン二次電池の形態としては、スチール缶やアルミニウム缶などを外装缶として使用した筒形(角筒形や円筒形など)などが挙げられる。また、金属を蒸着したラミネートフィルムを外装体としたソフトパッケージ電池とすることもできる。
正極としては、従来から知られているリチウムイオン二次電池に用いられている正極であれば特に制限はない。例えば、活物質として、Li1+xMO(−0.1<x<0.1、M:Co、Ni、Mnなど)で表されるリチウム含有遷移金属酸化物;LiMnなどのリチウムマンガン酸化物;LiMnのMnの一部を他元素で置換したLiMn(1−x);オリビン型LiMPO(M:Co、Ni、Mn、Fe);LiMn0.5Ni0.5;Li(1+a)MnNiCo(1−x−y)(−0.1<a<0.1、0<x<0.5、0<y<0.5);などを適用することが可能であり、これらの正極活物質に公知の導電助剤(カーボンブラックなどの炭素材料など)やPVDFなどの結着剤などを適宜添加した正極合剤を、集電体を芯材として成形体に仕上げたものなどを用いることができる。
正極の集電体としては、アルミニウムなどの金属の箔、パンチングメタル、網、エキスパンドメタルなどを用い得るが、通常、厚みが10〜30μmのアルミニウム箔が好適に用いられる。
正極側のリード部は、通常、正極作製時に、集電体の一部に正極合剤層を形成せずに集電体の露出部を残し、そこをリード部とすることによって設けられる。ただし、リード部は必ずしも当初から集電体と一体化されたものであることは要求されず、集電体にアルミニウム製の箔などを後から接続することによって設けてもよい。
負極としては、従来から知られているリチウムイオン二次電池に用いられている負極であれば特に制限はない。例えば、活物質として、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、炭素繊維などの、リチウムを吸蔵、放出可能な炭素系材料の1種または2種以上の混合物が用いられる。また、Si、Sn、Ge、Bi、Sb、Inなどの元素およびその合金、リチウム含有窒化物、または酸化物などのリチウム金属に近い低電圧で充放電できる化合物、もしくはリチウム金属やリチウム/アルミニウム合金も負極活物質として用いることができる。これらの負極活物質に導電助剤(カーボンブラックなどの炭素材料など)やPVDFなどの結着剤などを適宜添加した負極合剤を、集電体を芯材として成形体に仕上げたものが用いられる他、前記の各種合金やリチウム金属の箔を単独、若しくは集電体上に形成したものを用いてもよい。
負極に集電体を用いる場合には、集電体としては、銅製やニッケル製の箔、パンチングメタル、網、エキスパンドメタルなどを用い得るが、通常、銅箔が用いられる。この負極集電体は、高エネルギー密度の電池を得るために負極全体の厚みを薄くする場合、厚みの上限は30μmであることが好ましく、また、下限は5μmであることが望ましい。
負極側のリード部も、正極側のリード部と同様に、通常、負極作製時に、集電体の一部に負極剤層(負極活物質を有する層)を形成せずに集電体の露出部を残し、そこをリード部とすることによって設けられる。ただし、この負極側のリード部は必ずしも当初から集電体と一体化されたものであることは要求されず、集電体に銅製の箔などを後から接続することによって設けてもよい。
電極は、前記の正極と前記の負極とを、本発明のセパレータを介して積層した積層電極体や、更にこれを巻回した巻回電極体の形態で用いることができる。
なお、本発明のセパレータが、耐熱多孔質層(A)および耐熱多孔質層(B)を有する場合には、前記の通り、耐熱多孔質層(B)に含まれる樹脂微粒子が、Tg付近で非水電解液を吸収して膨潤し得るため、耐熱多孔質層(B)を正極と対向させることが好ましく、これにより、電池内温度の上昇時における正極と非水電解液との熱暴走反応を抑制することができる。
非水電解液には、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、プロピオン酸メチル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールサルファイト、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチル−テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどの1種のみからなる有機溶媒、または2種以上の混合溶媒に、例えば、LiClO、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiCFSO、LiCFCO、LiC2F(SO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiC2n+1SO(n≧2)、LiN(RfOSO[ここで、Rfはフルオロアルキル基]などのリチウム塩から選ばれる少なくとも1種を溶解させることによって調製したものが使用される。このリチウム塩の電解液中の濃度としては、0.5〜1.5mol/lとすることが好ましく、0.9〜1.25mol/lとすることがより好ましい。
本発明の非水電解質電池は、自動車用途や電動工具、各種電子機器の電源用途などを始めとして、従来から知られている非水電解質電池(リチウムイオン二次電池など)が用いられている各種用途と同じ用途にも適用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではない。
実施例1
<セパレータの作製>
水600g中に、耐熱性無機微粒子である多面体形状のベーマイト合成品(アスペクト比1.4、D50=0.63μm)500gと、バインダであるアクリレート共重合体(モノマー成分としてブチルアクリレートを主成分とする市販のアクリレート共重合体)7.5gとを、スリーワンモーターを用いて1時間攪拌して分散させて、均一な耐熱多孔質層(A)形成用組成物を調製した。
前記の耐熱多孔質層(A)形成用組成物を二つに分け、一方には、樹脂微粒子(架橋樹脂微粒子)である架橋PMMA微粒子の水分散体[D50=0.5μm、Tg=105℃、固形分比率40質量%])を、組成物中のベーマイト合成品と、架橋PMMA微粒子との比率が体積比で50:50になるように加え、均一に分散させて耐熱多孔質層(B)形成用組成物を調製した。
また、セパレータ用の樹脂多孔質膜として、厚みが16μm、空孔率が45%で、PE層の両面にPP層を有する三層構造のPP/PE/PP製微多孔膜を用意し、その両面にコロナ放電処理を施した。そして、PP/PE/PP製微多孔膜の片面に耐熱多孔質層(A)形成用組成物を、ダイコーターを用いて、乾燥後の厚みが5.0μmになるように均一に塗布し、乾燥して耐熱多孔質層(A)を形成した。また、PP/PE/PP製微多孔膜のもう一方の表面に、耐熱多孔質層(B)形成用組成物を、ダイコーターを用いて、乾燥後の厚みが5.0μmになるように均一に塗布し、乾燥して耐熱多孔質層(B)を形成し、セパレータを得た。
前記のセパレータに係る耐熱多孔質層(A)では、ベーマイトの比重を3g/cm、バインダの比重を1g/cmとして算出した耐熱性微粒子の体積比率が、95.7体積%であり、耐熱多孔質層(B)では、前記のベーマイトの比重およびバインダの比重を用い、更に架橋PMMAの比重を1g/cmとして算出した樹脂微粒子の体積比率が、48.9体積%であった。
<正極の作製>
正極活物質であるLiNi0.6Mn0.2Co0.2:86.2質量%と、導電助剤である黒鉛:9.0質量%およびアセチレンブラック:1.8質量%とを混合し、ここに、正極活物質、導電助剤および結着剤からなる正極合剤中において3質量%となる量のPVDF(結着剤)を含むNMP溶液を加え、よく混練して正極合剤含有スラリーを調製した。正極集電体となる厚みが20μmのアルミニウム箔の両面に、乾燥後の正極合剤層の質量が、正極集電体の片面あたり11.6mg/cmとなる量で前記のスラリーを均一に塗布し、その後80℃で乾燥し、更にロールプレス機で圧縮成形して正極を得た。なお、正極合剤含有スラリーをアルミニウム箔に塗布する際には、アルミニウム箔の一部が露出するようにした。前記正極の正極合剤層の厚みは、集電体(アルミニウム箔)の片面あたり、26μmであった。
前記の正極を、正極合剤層の大きさが800mm×48mmで、かつアルミニウム箔の露出部を含むように裁断し、更に、電流を取り出すためのアルミニウム製リード片を、アルミニウム箔の露出部に溶接した。
<負極の作製>
負極活物質である天然黒鉛:90質量%と、導電助剤であるアセチレンブラック:4.7質量%とを混合し、ここに、負極活物質、導電助剤および結着剤からなる負極合剤中において5.3質量%となる量のPVDF(結着剤)を含むNMP溶液を加え、よく混練して負極合剤含有スラリーを調製した。負極集電体となる厚みが20μmの圧延銅箔の両面に、乾燥後の負極合剤層の質量が、負極集電体の片面あたり5.0mg/cmとなる量で前記のスラリーを均一に塗布し、その後80℃で乾燥し、更にロールプレス機で圧縮成形して負極を得た。なお、負極合剤含有スラリーを圧延銅箔に塗布する際には、圧延銅箔の一部が露出するようにした。前記負極の負極合剤層の厚みは、集電体(圧延銅箔)の片面あたり、21μmであった。
前記の負極を、負極合剤層の大きさが850mm×52mmで、かつ圧延銅箔の露出部を含むように裁断し、更に、電流を取り出すためのニッケル製リード片を、圧延銅箔の露出部に溶接した。
<電池の組み立て>
前記の正極と前記の負極とを、前記のセパレータを、その耐熱多孔質層(B)が正極と対向するように介在させつつ重ね合わせ、渦巻状に巻回して巻回電極体とした。この巻回電極体を、アルミニウムラミネートフィルム外装体に挿入し、非水電解液(エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネートとを2:4:4の体積比で混合した溶媒に、LiPFを1mon/lの濃度で溶解させた溶液)を外装体内に注入した後に、外装体の開口部を熱融着して、長さ65mm、直径18mmの円筒形の巻回電極体を内部に有するラミネート形リチウムイオン二次電池を作製した。得られた電池の定格容量は1150mAhであった。
実施例2
ベーマイト合成品と架橋PMMA微粒子との比率が、体積比で30:70となるようにした以外は実施例1と同様にして耐熱多孔質層(B)形成用組成物を調製し、この耐熱多孔質層(B)形成用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製した。このセパレータに係る耐熱多孔質層(B)では、ベーマイトの比重を3g/cm、バインダの比重を1g/cm、架橋PMMAの比重を1g/cmとして算出した架橋PMMA微粒子の体積比率が、69.1体積%であった。
そして、このセパレータを用いた以外は、実施例1と同様にしてラミネート形リチウムイオン二次電池を作製した。この電池の定格容量は、実施例1の電池と同じである。
実施例3
ベーマイト合成品と架橋PMMA微粒子との比率が、体積比で70:30となるようにした以外は実施例1と同様にして耐熱多孔質層(B)形成用組成物を調製し、この耐熱多孔質層(B)形成用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製した。このセパレータに係る耐熱多孔質層(B)では、ベーマイトの比重を3g/cm、バインダの比重を1g/cm、架橋PMMAの比重を1g/cmとして算出した架橋PMMA微粒子の体積比率が、29.1体積%であった。
そして、このセパレータを用いた以外は、実施例1と同様にしてラミネート形リチウムイオン二次電池を作製した。この電池の定格容量は、実施例1の電池と同じである。
実施例4
水600g中に、実施例1で用いたものと同じ架橋PMMA微粒子の水分散体を1000g加え、更に、実施例1で用いたものと同じバインダを43.3g加え、スリーワンモーターを用いて1時間攪拌して分散させ、耐熱多孔質層(B)形成用組成物を調製した。
前記の耐熱多孔質層(B)形成用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製した。このセパレータに係る耐熱多孔質層(B)では、バインダの比重を1g/cm、架橋PMMAの比重を1g/cmとして算出した樹脂微粒子の体積比率が、95.8体積%であった。
そして、このセパレータを用いた以外は、実施例1と同様にしてラミネート形リチウムイオン二次電池を作製した。この電池の定格容量は、実施例1の電池と同じである。
比較例1
ベーマイト合成品と架橋PMMA微粒子との比率が、体積比で90:10となるようにした以外は実施例1と同様にして耐熱多孔質層(B)形成用組成物を調製し、この耐熱多孔質層(B)形成用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製した。このセパレータに係る耐熱多孔質層(B)では、ベーマイトの比重を3g/cm、バインダの比重を1g/cm、架橋PMMAの比重を1g/cmとして算出した架橋PMMA微粒子の体積比率が、9.6体積%であった。
そして、このセパレータを用いた以外は、実施例1と同様にしてラミネート形リチウムイオン二次電池を作製した。この電池の定格容量は、実施例1の電池と同じである。
比較例2
耐熱多孔質層(B)を形成しなかった以外は、実施例1と同様にしてセパレータを作製した。そして、このセパレータを用いた以外は、実施例1と同様にしてラミネート形リチウムイオン二次電池を作製した。この電池の定格容量は、実施例1の電池と同じである。
実施例および比較例の電池、並びに、これらの電池に用いたセパレータ(実施例および比較例のセパレータ)について、以下の各評価を行った。
<セパレータの熱収縮率測定>
セパレータを縦5cm、横10cmの長方形に切り取り、黒インクで縦方向に平行に3cm、横方向に平行に3cmの十字線を描いた。なお、セパレータを長方形に切り取るにあたっては、その縦方向が、セパレータを構成するPP/PE/PP製微多孔膜の機械方向(MD)となるようにし、前記十字線は、その交点が、セパレータ片の中心となるようにした。その後、セパレータ片を、200℃に保った恒温槽内に吊るし、1時間放置した。その後、セパレータ片を取り出して冷却した後、縦方向および横方向に描いた線の長さd(mm)をを計測し、下記式によって、縦方向、横方向のそれぞれについて、熱収縮率(%)を算出した。
熱収縮率 = 100×(30−d)/30
<透気度の増加率>
各セパレータ、およびこれらのセパレータに用いたPP/PE/PP製微多孔膜を、それぞれ4cm×4cmの正方形に切り取り、ガーレー試験機(吉田製作所製「ガーレー式デンソメーター Atype」)を用いて、これらのガーレー値を測定した。そして、前記(3)式を用いて、各セパレータにおける透気度の増加率を算出した。
<耐熱多孔質層(A)および耐熱多孔質層(B)表面の十点平均高さRz>
各セパレータの耐熱多孔質層(A)および耐熱多孔質層(B)表面の十点平均高さRzは、株式会社アルバック製の「DekTak 3ST」を用い、測定レンジ800μmとして測定した。
<負荷特性測定>
各電池について、定格容量に対して電流値1/2C(mA)で4.2Vまで充電した後、所定電流値で3.0Vまで放電して、各電流値での放電容量を測定した。なお、放電電流値は1/2Cと10Cとした。そして、1/2Cでの放電容量に対する10Cでの放電容量の比を百分率で表して、容量維持率を求めた。この容量維持率が大きいほど、電池の負荷特性が良好であるといえる。
<200℃昇温試験>
各電池を、1/Cの定電流で2.5Vまで放電させた状態で恒温槽に入れ、電池の抵抗値を測定しながら5℃/分の昇温速度で200℃まで昇温させ、更に200℃で60分電池を保持し、その間の短絡の有無を確認した。
実施例並びに比較例のセパレータに係る耐熱多孔質層(A)および耐熱多孔質層(B)の構成を表1に示し、前記の各評価結果を表2に示す。
なお、表2において、実施例1〜4に関する「200℃昇温試験時に抵抗が低下した温度」の欄の「−」は、200℃で60分保持しても抵抗が低下しなかったことを意味している。
表2に示す通り、実施例1〜4のセパレータは、200℃において縦、横のいずれも収縮していない。そして、これらのセパレータを用いた実施例1〜4の電池は、200℃昇温試験時に抵抗の低下が生じておらず、200℃において縦方向に大きく収縮したり破損したりしているセパレータを用い、200℃昇温試験時に、170〜180℃の温度で抵抗が低下した比較例1、2の電池に比べて、内部が高温となった際の安全性および信頼性が良好である。
また、耐熱多孔質層(A)および耐熱多孔質層(B)の表面の十点平均高さが小さなセパレータを用いた実施例1〜3の電池は、これらの値が大きなセパレータを用いた実施例4の電池に比べて、負荷特性測定時の容量維持率が高く、負荷特性が良好である。

Claims (10)

  1. 非水電解質電池に用いられるセパレータであって、
    樹脂多孔質膜の両面に耐熱多孔質層を有しており、
    総厚みが30μm以下であり、かつ前記耐熱多孔質層の厚みが、片面あたり3〜5μmであり、
    200℃における熱収縮率が10%未満であることを特徴とする非水電解質電池用セパレータ。
  2. 樹脂多孔質膜の両面に存在する耐熱多孔質層のうち、一方は、耐熱性無機微粒子を主体として含有する耐熱多孔質層(A)であり、
    他方は、樹脂微粒子を含有し、かつ構成成分の全体積中における前記樹脂微粒子の割合が20〜90体積%である耐熱多孔質層(B)である請求項1に記載の非水電解質電池用セパレータ。
  3. 耐熱多孔質層(B)の含有する樹脂微粒子は、ガラス転移温度が50〜130℃のアクリル樹脂架橋体で構成されている請求項2に記載の非水電解質電池用セパレータ。
  4. 耐熱多孔質層(B)の含有する樹脂微粒子の平均粒子径が、0.05〜2μmである請求項2または3に記載の非水電解質電池用セパレータ。
  5. 耐熱多孔質層(A)の含有する耐熱性無機微粒子は、耐熱温度が300℃以上である請求項2〜4のいずれかに記載の非水電解質電池用セパレータ。
  6. 耐熱多孔質層(A)の含有する耐熱性無機微粒子の平均粒子径が、0.05〜2μmである請求項2〜5のいずれかに記載の非水電解質電池用セパレータ。
  7. 非水電解質電池用セパレータのガーレー値により表される透気度をa(sec)、樹脂多孔質膜のガーレー値により表される透気度をb(sec)としたとき、下記式により求められる透気度の増加率が、30%以下である請求項1〜6のいずれかに記載の非水電解質電池用セパレータ。
    透気度の増加率(%) = 100×(a−b)/a
  8. 耐熱多孔質層(A)および耐熱多孔質層(B)の表面における十点平均高さRzが、3μm未満である請求項2〜7のいずれかに記載の非水電解質電池用セパレータ。
  9. 樹脂多孔質膜が、融点が80〜180℃のポリオレフィン製の樹脂膜である請求項1〜8のいずれかに記載の非水電解質電池用セパレータ。
  10. 正極、負極、非水電解液および請求項1〜9のいずれかに記載の非水電解質電池用セパレータを有することを特徴とする非水電解質電池。
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