JP2012046880A - パネルの目地構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】不定形シーリング材と定形材との間に空隙が形成されることを防止して定形材の離脱や水分の浸入による劣化を防ぐ。
【解決手段】2枚のパネル1の連接部に凹状に形成された溝2と、該溝2の底面側に打設された不定形シーリング材3と、該不定形シーリング材3の表面3aが未硬化のうちに溝2に装填され、当該不定形シーリング材3の表面3aの接着力によって保持された定形材4と、を含み、定形材4は、未硬化の状態の不定形シーリング材3よりも高い剛性を有し、少なくとも一部が不定形シーリング材3に埋設される突部4aを当該定形材4の裏面に備えている。
【選択図】図5

Description

本発明は、パネルの目地構造に関する。さらに詳述すると、本発明は、建物の外壁等におけるパネルの目地構造の改良に関する。
建物の外壁パネル間の目地を水密構造とするため、当該目地部に形成された溝や空隙に不定形シーリング材を打設したり、定形シーリング材又はガスケットと呼ばれる定形材を装填したりすることが行われている。また、不定形シーリング材と定形材の組み合わせによる目地構造も存在する。
出願人は特許文献1に記載のように、改修時に不定形シーリング材は除去せず、定形材のみを除去し、定形材の除去によって形成された空間に新たな不定形シーリング材を打設することで、防水性能を維持することができる目地構造を開発した。このような目地構造では改修時の手間を大幅に削減することができるが、定形材に突起を形成すると、定形材の製造に手間やコストがかかるという問題があった。
そこで、出願人は、不定形シーリング材が未硬化のうちに定形材を溝に押し込んで不定形シーリング材に密着させ、不定形シーリング材の表面の接着力で定形材を保持させる目地構造を新たに開発した。このような目地構造の場合、定形材に突起を設ける必要がなく、単純な形状でコスト的に有利な目地構造とすることができる。
特開2006−283509号公報
しかしながら、不定形シーリング材と定形材との密着が不十分で、不定形シーリング材と定形材との間に空隙が形成されてしまう可能性があり、空隙に閉じ込められた空気が温度変化によって膨張して定形材を離脱させるおそれ、空隙内に浸入した雨水等の水分の凍結膨張によって定形材を離脱させるおそれ、あるいは、浸入した水分による加水分解や水分に含まれる不純物の作用によって不定形シーリング材等の劣化が促進されるおそれがある。
そこで、本発明は、不定形シーリング材と定形材との間に空隙が形成されることを防止して、定形材の離脱や不定形シーリング材の劣化を防ぐことができるパネルの目地構造を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するため、本発明にかかるパネルの目地構造は、2枚のパネルの連接部に凹状に形成された溝と、該溝の底面側に打設された不定形シーリング材と、該不定形シーリング材の表面が未硬化のうちに当該不定形シーリング材の表面を覆うように溝に装填され、当該不定形シーリング材の表面の接着力によって保持された定形材と、を含み、定形材は、先細り状の突部を当該定形材の裏面に備えたことを特徴とする。
本発明にかかる目地構造においては、定形材を溝に押し込んだ際、定形材は、突部で余剰の不定形シーリング材を徐々に横方向に押し出しながら不定形シーリング内に分け入るので、定形材の裏面が全面的に不定形シーリング材に密着した状態とすることができ、不定形シーリング材と定形材との間に空隙が形成されることを防止することができる。また、突部が形成されているぶん定形材の接着面積が増加するため、定形材を安定して保持することが可能である。更には、突部が先細り状となっているので、改修の際に定形材を不定形シーリング材から取り外しやすいという利点もある。
上述したパネルの目地構造において、溝が当該溝の両壁に形成されて該溝を途中から幅狭にする段部と、溝における段部よりも表面寄りの部分である第1溝部と、溝における段部よりも深い部分であり、第1溝部よりも幅狭の第2溝部と、を含み、不定形シーリング材が第2溝部に打設され、定形材が第1溝部に装填されていることが好ましい。このような目地構造においては、定形材を溝に押し込むことによって余剰の不定形シーリング材が段部表面や定形材側面に回り込んで不定形シーリング材と定形材との接触面が広がり、定形材に対する保持力が向上する。
また、本発明にかかるパネルの目地構造は、2枚のパネルの連接部に凹状に形成された溝と、該溝の底面側に打設された不定形シーリング材と、該不定形シーリング材の表面が未硬化のうちに溝に装填され、当該不定形シーリング材の表面の接着力によって保持された定形材と、を含み、定形材は、当該定形材の裏面側と側面側あるいは表面側とを連通する通気孔を有することを特徴とする。
本発明にかかる目地構造においては、定形材を溝に押し込む際、当該定形材と不定形シーリング材との間の空気が、通気孔を経由して外部空間へと放出されるので、定形材と不定形シーリング材との間に空隙が形成されるのを防ぐことができる。また、仮に不定形シーリング材と定形材4の間に空隙が形成され、空気が残留したり水分が浸入してきたりしても、空隙と外気空間とが連通しているので、空気や水分が閉塞された空間に閉じ込められることがない。従って、定形材は空気や水の膨張によって離脱することなく安定して保持される。
また、本発明にかかるパネルの目地構造において、定形材が溝に装填された後に当該定形材およびパネルの表面に上塗りされた上塗り塗膜層をさらに備えることも好ましい。この目地構造によれば、水分が溝と定形材との隙間を経由して不定形シーリング材と定形材との間に浸入することが防止でき、定形材をより安定して保持することも可能である。
本発明によれば、不定形シーリング材と定形材との間に空隙が形成されることを防止して定形材の離脱や水分の浸入による劣化を防ぐことができる。
隣接する外壁パネルの連接部(目地)に形成された目地構造の一例を示す図である。 外壁パネルの表面から溝の底面に至るまでの範囲に塗膜層が形成された目地構造を示す図である。 溝に不定形シーリング材が打設された目地構造を示す図である。 突部を備えた定形材が溝に押し込まれた状態の目地構造を示す図である。 外壁パネルの表面から定形材もろとも上塗り塗料が吹き付け塗装された目地構造を示す図である。 突部の他の形状例を示す定形材の概略図である。 突部の他の形状例を示す定形材の概略図である。 突部の他の形状例を示す定形材の概略図である。 通気孔を備えた定形材の一例を示す概略図である。 通気孔の他の形状例を示す定形材の概略図である。 通気孔の他の形状例を示す定形材の概略斜視図である。 溝の両壁に段部が形成されている場合の目地構造の一例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態の一例を図面に基づいて説明する。
図1〜図7に、本発明にかかるパネルの目地構造を建物の外壁を構成する外壁パネルに適用した場合の一例を示す。本実施形態における外壁パネル1の目地構造は、外壁パネル1,1の間の連接部に凹状に形成された溝2の底面2a側に不定形シーリング材3を打設し、該不定形シーリング材3の表面が未硬化のうちに溝2に定形材4を装填してなる水密の構造である。
外壁パネル1は、例えば一般的に流通しているALC(Autoclaved Light-weight Concrete;軽量気泡コンクリート)からなる板状部材であり、例えば鉄骨造建物の外周部に取り付けられて外壁を構成する。なお、外壁パネル1の他の具体例としては、PCa板、GRC、押出し成形セメント板、窯業系サイディング、金属サイディング、塗装鋼板、金属パネル、ガラス、石材等が挙げられる。
外壁パネル1の表面側の端縁部は切り欠かれており、2枚の外壁パネル1を連接することによって、その連接部に凹状の溝2が形成されている(図1等参照)。なお、特に図示していないが、この溝2は深くなるにつれ幅狭となるように、溝2の側面が傾斜したものや階段状に段差が設けられたものであってもよい。
不定形シーリング材3は、溝2に打設されて外壁パネル1間の連接部(目地)を水密構造とするものである(図3等参照)。不定形シーリング材3としては、外壁パネルの材質等に応じて一般的に流通している湿式シーリング材を適宜選択して用いることができ、特にALCからなる外壁パネルに対しては、柔軟性に富み、地震等の外力により変形した際に母材の破壊を生じさせにくい変成シリコーン系、アクリルウレタン系、ポリウレタン系等のシーリング材が好ましい。また、具体例として、JIS A 5758:1997に規定されるシリコーン系、変性シリコーン系、ポリサルファイド系、アクリルウレタン系、ポリウレタン系、変性ポリサルファイド系、アクリル系、SBR系、ブチルゴム系、ポリイソブチレン系のものなどが挙げられる。ペースト状の不定形シーリング材3は例えばシーリングガンを用いて溝2に打設され、その後、へらを用いてその表面3aを加圧することで溝2に密実に充填されると同時に表面3aが平滑に仕上げられる。
定形材4は、不定形シーリング材3が耐用年数に達した際に、溝2に新たな不定形シーリング材を打設する為の打設しろを予め確保しておく為のものであり、溝2の幅寸法に対応した幅寸法を有し、上述の不定形シーリング材3に重ね合わされるように溝2に装填される。
定形材4は、上述した不定形シーリング材3の表面3aが硬化するまでの間に溝2に装填され、当該不定形シーリング材3の表面3aの接着力によって保持される(図4参照)。より具体的には、不定形シーリング材3が未硬化で表面3aに粘着性がある状態で、当該不定形シーリング材3の表面3aと定形材4とが密着するように定形材4を溝2へ装填され、不定形シーリング材3が未硬化の状態では該不定形シーリング材3の粘着性による接着力によって保持され、また不定形シーリング材3が硬化するにつれて化学的な接着力によって保持される。このように不定形シーリング材3が有する接着力を利用して定形材4を保持することとすれば、接着材などを別途使用する必要がない。なお、定形材4は、一般的に建築用ガスケット材として流通しているプラスチック系や合成ゴム系の材料で形成することができるが、このように不定形シーリング材3の接着力によって保持されることからすれば、当該不定形シーリング材3との接着性能が良好な塩化ビニルやTPU(熱可塑性ポリウレタン)や天然ゴムなどであることが好ましい。
このような不定形シーリング材3と定形材4の組み合わせによる目地構造において、建物の新築当初から所定年数(不定形シーリング材3の耐用年数)が経過して改修が必要となった際に、一般的には、不定形シーリング材3を除去したうえで新たな不定形シーリング材を打設するものであるところを、不定形シーリング材3を除去することなく定形材4のみを除去し、このとき溝2に形成される空隙に新規な不定形シーリング材を打設することを可能としている。この点を考慮すると、定形材4の厚さは改修後に求められる性能(耐用年数)に応じたものとしておくことが好ましい。例えば、新築当初に溝2に打設された不定形シーリング材3と同等の性能を有する新規な不定形シーリング材を改修時に当該空隙に打設し、次回の改修までの期間を新築から最初の改修までの期間と同等とすることを意図する場合には、定形材4の厚さを、定形シーリング材3の厚さとほぼ等しい厚さに確保しておくことが好ましい。また、改修時、当初打設された不定形シーリング材3よりも高性能な不定形シーリング材を用いることが想定される場合は、その性能の度合いに応じて定形材4の厚さを小さくすることもできる。
さらに、定形材4は、未硬化の状態の不定形シーリング材3よりも高い剛性を有するとともに、断面三角屋根状のすなわち先細り状の突部4aを定形材4の裏面(不定形シーリング材3と接触する面)の略中央に備えている(図4参照)。このような突部4aを備えた定形材4を溝2に押し込んだ際、定形材4はその突部4aで余剰の不定形シーリング材3を徐々に横方向に押し出しながら不定形シーリング3内に分け入るので、定形材4の裏面が全面的に不定形シーリング材3に密着した状態となる(図4参照)。
塗膜層5は、外壁パネル1の表面から溝2の底面2aにかけて塗布された塗料によって形成されている。塗料は、例えば合成樹脂エマルジョンあるいは溶液形合成樹脂などであり、塗装範囲は、少なくとも当該外壁パネル1の表面から溝2の底面2a(を構成する切り欠き面)に至るまでの範囲である。本実施形態では、建物の躯体に取り付けられる前の段階、例えば外壁パネル1の製造工場等において、外壁パネル1の表面に塗料を予め塗布して塗膜層5を形成しているが、外壁パネル1を建物の躯体に取り付けた後に塗料を塗布して塗膜層5を形成することもできる(図2等参照)。
続いて、外壁パネル1の目地構造の施工手順について以下に説明する(図1等参照)。
まず、予め工場において表面及び溝2の底面2aに塗装を施して塗膜層5が形成された外壁パネル1を、建物の外周部に連接するように取り付ける。このとき、隣接する外壁パネル1の間の連接部(目地)に溝2が形成される(図1参照)。
続いて、溝2の不定形シーリング材3が接触する面に適宜プライマーを塗布したのち、溝2にシーリングガンを用いて不定形シーリング材3を打設し(図3参照)、その後、へらを用いて加圧することで、当該不定形シーリング材3を溝2に密実に打設しながらその表面3aを平滑に仕上げる。この際、溝2の表面側には定形材4の装填しろを確保しておく。
次に、この不定形シーリング材3の表面3aが硬化する前に、定形材4を溝2に装填し、該不定形シーリング材3の表面3aの接着力によって保持させる(図4参照)。具体的には、作業者らが定形材4を溝2に押し込むといった動作により、定形材4を不定形シーリング材3の表面3aに密着させてその粘着力によって接着させることができる。
その後、外壁パネル1と定形材4の表面に同時に上塗り塗料を吹き付けて上塗り塗膜層6を形成する(図5参照)。
ここまで説明したように、本実施形態における外壁パネル1の目地構造によれば、不定形シーリング材3の接着力を利用して定形材4を保持させるため該定形材4に突起部等を設ける必要がなく、低コスト化を図ることが可能である。
また、不定形シーリング材3を打設した後、直ちに定形材4を装填することができるうえ、その際に不定形シーリング材3には美観的性能が要求されないため仕上げ工事が簡略化でき、工期短縮、費用削減を図ることが可能である。
また、未硬化の状態の不定形シーリング材3よりも高い剛性を有するとともに、先細り状の突部4aを備えた定形材4を用いることで、突部4aの尖端で不定形シーリング材3を徐々に押し分けながら定形材4を密着させることができ、全面を同時に密着させる場合と比べて空隙が形成されるのを効果的に抑止することができる。従って、閉塞された空隙に閉じ込められた空気や空隙に浸入した水分による定形材4の離脱や不定形シーリング材3の劣化を防ぐことができる。しかも、突部4aが形成されているぶん定形材4の不定形シーリング材3に対する接着面積が増加するため、特に保持力が十分でない不定形シーリング材3の未硬化時においても当該定形材4をより安定して保持することが可能である。さらには、突部4aが先細り状になっているので、改修の際に定形材4を不定形シーリング材3から取り外しやすいという利点もある。
なお、図4に示した定形材4の突部4aは好適な一例にすぎない。上述したように、先細り状(すなわち、突部の先端方向に向かうにつれて幅寸法が減少し、且つ頂部が両裾部の内側に位置する形状)であり、改修の際に除去しやすく、且つ不定形シーリング材3と定形材4との間に空隙が形成されるのを効果的に抑止することができるのであれば、突部4aの具体的な形状や形態は特に限定されることはない。ここで簡単に他の例を示しておくと、突部4aは当該定形材4の裏面の中央付近ではなく端付近(例えば側面に連なる辺)がもっとも突出するように形成されていてもよい(図6参照)。あるいは、突部4aは、定形材4の裏面全体に形成されるばかりでなく、裏面の一部のみを傾斜面として当該部分に形成されていてもよい(図7参照)。さらには、突部4aは、定形材4の裏面の全体に湾曲状に形成されていてもよい(図8参照)。
ここまで、中実に構成された定形材4を用いる場合について説明したが、細孔などからなる通気孔4bを備える定形材4を用いることも好ましい。このような目地構造について以下に説明する(図9〜図11等参照)。
図9に示す外壁パネル1の目地構造において、定形材4は、当該定形材4の裏面側と表面側とを連通する通気孔4bを備えている。このような定形材4を溝2に押し込む際、当該定形材4と不定形シーリング材3との間の空気が、通気孔4bを経由して外部空間へと放出されるので、これら定形材4と不定形シーリング材5との間に空隙が形成されるのを防ぐことができる。また、仮に不定形シーリング材3と定形材4の間に空隙が形成され、空気が残留したり、水分が浸入してきたとしても、空隙と外気空間とが連通しているので、空気や水分が閉塞された空間に閉じ込められることがない。従って、定形材4は空気や水の膨張によって離脱することなく安定して保持される。
ここでは定形材4の裏面側と表面(裏面とは反対の面)側とを連通する通気孔4bを例示したが、通気孔4bは、この他、定形材4の側面側に連通していてもよい(図10参照)。また、長尺の定形材4の小口面側に連通に通気孔4bが連通していてもよい(図11参照)。また、図9〜11では説明の為、1本又は2本の通気孔4bが大きな径でチューブ状に表記されているが、多数の通気孔を備えていていてもよく、また、様々な面側に連通していてもよい。このような定形材4の具体例としては、例えばスポンジのように合成樹脂を発泡させた多孔質素材を棒状に成形したものが考えられる。このような定形材4の場合は、必ずしも未硬化の状態の不定形シーリング材3よりも高い剛性を有する必要は無く、定形材4が溝の形状に柔軟に変形してもよい。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
また、上述した実施形態では、予め塗装が施されて塗膜層5が形成された状態で施工現場へと搬入される外壁パネル1を例示したが、この他、例えば予め形成される塗膜層5を下塗り塗膜層のみとして、定形材4を装填した後に外壁パネル1の表面から定形材4の表面にかけて上塗り塗料6を塗装して上塗り塗膜層を形成することもできる(図5参照)。
また、上述した実施形態では、不定形シーリング材3の接着力を利用して定形材4を保持するようにしたが、場合によっては、不定形シーリング材3の粘着力によって定形材4を一時的に保持し、別手段(例えば上塗り塗料6)で当該定形材4をさらに堅固かつ永続的に保持することも可能である(図5参照)。
また、本実施形態では溝2の内壁に段差のない場合を例示して説明したが、溝2の両壁に段部7が、当該溝2を途中から幅狭にするように形成されている場合にも本発明を適用することができる(図12参照)。このような段部7により、溝2には、当該段部7よりも表面寄りの第1溝部21と、段部7よりも深い部分に形成される第2溝部22とが形成されている。この場合、図からも明らかなように、第2溝部22は第1溝部21よりも幅狭に形成されている。第2溝部22には不定形シーリング材3が打設され、第1溝部21には定形材4が装填される(図4等参照)。このような目地構造においては、定形材4を溝2に押し込むことによって第2溝部22から第1溝部21に溢れた不定形シーリング材3が段部7および定形材4の側面に回り込んで接触面が広がるので、定形材4に対する保持力が向上する。また、溝2に定形材4を押し込む際、このような段部7があれば定形材4を必要以上に押し込むおそれがない。
1…外壁パネル(パネル)、2…溝、2a…溝の底面、3…不定形シーリング材、3a…不定形シーリング材の表面、4…定形材、4a…突部、4b…通気孔、6…上塗り塗料(上塗り塗膜層)、7…段部、21…第1溝部、22…第2溝部

Claims (4)

  1. 2枚のパネルの連接部に凹状に形成された溝と、
    該溝の底面側に打設された不定形シーリング材と、
    該不定形シーリング材の表面が未硬化のうちに当該不定形シーリング材の表面を覆うように前記溝に装填され、当該不定形シーリング材の表面の接着力によって保持された定形材と、を含み、
    前記定形材は、先細り状の突部を当該定形材の裏面に備えたことを特徴とするパネルの目地構造。
  2. 前記溝が前記溝の両壁に形成されて該溝を途中から幅狭にする段部と、前記溝における前記段部よりも表面寄りの部分である第1溝部と、前記溝における前記段部よりも深い部分であり、前記第1溝部よりも幅狭の第2溝部と、を含み、前記定形材の突部が前記第2溝部の位置に対応しており、前記不定形シーリング材が前記第2溝部に打設され、
    前記定形材が前記第1溝部に装填されていることを特徴とする、請求項1に記載のパネルの目地構造。
  3. 2枚のパネルの連接部に凹状に形成された溝と、
    該溝の底面側に打設された不定形シーリング材と、
    該不定形シーリング材の表面が未硬化のうちに前記溝に装填され、当該不定形シーリング材の表面の接着力によって保持された定形材と、を含み、
    前記定形材は、当該定形材の裏面側と側面側あるいは表面側とを連通する通気孔を有することを特徴とするパネルの目地構造。
  4. 前記定形材が前記溝に装填された後に当該定形材および前記パネルの表面に上塗りされた上塗り塗膜層をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のパネルの目地構造。
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