JP2012044809A - 永久磁石の樹脂封止方法及び同方法に使用する樹脂封止装置 - Google Patents

永久磁石の樹脂封止方法及び同方法に使用する樹脂封止装置 Download PDF

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Abstract

【課題】不必要な部分への樹脂注入を行わずに、永久磁石を積層鉄心に樹脂によって固定する永久磁石の樹脂封止方法及び同方法を使用する樹脂封止装置を提供する。
【解決手段】複数の鉄心片11を積層した積層鉄心10に複数の磁石挿入部14と磁石挿入部14に開口部15を介して連通する空間部16が形成され、各磁石挿入部14に入れた永久磁石13を樹脂封止する方法であって、積層鉄心10を軸方向両側から挟持して磁石挿入部14を塞ぐ上型24又は下型20のいずれか一方に立設されて、空間部16を挿通して、開口部15を空間部16側から閉じる閉塞部材21を配置する第1工程と、永久磁石13が挿入され、閉塞部材21で開口部15が閉塞された磁石挿入部14に上型24又は下型20のいずれか一方に設けた樹脂溜め部25から押し出した樹脂17を充填する第2工程とを有し、閉塞部材21の突出寸法は、積層鉄心10の最大積層厚より大きい。
【選択図】図3

Description

本発明は、積層鉄心に永久磁石を樹脂によって固定する(マグネットモールドによる)永久磁石の樹脂封止方法及び同方法に使用する樹脂封止装置に関する。
従来、樹脂封止により永久磁石を積層鉄心(複数の鉄心片を積層して形成した積層体)に固定して回転子積層鉄心を製造する方法として、例えば、特許文献1に記載された発明が知られている。特許文献1に記載された発明では、先ず、複数の貫通孔が形成された鉄心片をプレス加工により製造し、この鉄心片をかしめ又は溶接等の固着手段により積層一体化して、貫通孔の連通により形成される磁石挿入孔を複数備えた積層体(積層鉄心)を形成している。次いで、積層体の各磁石挿入孔に永久磁石をそれぞれ挿入し、磁石挿入孔と挿入された永久磁石との間に形成される樹脂注入部に液状の樹脂を注入し、硬化させて磁石挿入孔内に永久磁石を固定することで回転子積層鉄心を製造している。
特開2002−34187号公報
しかしながら、特許文献1の樹脂封止方法においては、樹脂注入を行う樹脂注入部が閉鎖空間であることが前提であり、図15(A)に示すように、回転子積層鉄心100に形成された永久磁石101を挿入する磁石挿入孔102が閉鎖されておらず開口部103を介して外側空間に連通する場合、また、図16(A)に示すように、回転子積層鉄心104に形成された永久磁石106(図16(B)参照)を挿入する磁石挿入孔105の一部に設けられた開口部105aを介して外側空間に連通する場合は、磁石挿入孔102、105が閉鎖空間になるように、回転子積層鉄心100、104を外側から覆って磁石挿入孔102、105に形成された開口部103、105aを塞ぐための閉塞部材(図示せず)を樹脂注入封止設備(図示せず)に設ける等の周辺設備を新たに設置しなければならないという問題や、場合によっては回転子積層鉄心100、104の形状を変更しなければならないという問題が生じる。更に、磁石挿入孔102、105の開口部103、105aを閉塞部材でそれぞれ塞ぐことができても、図15(B)、図16(B)に示すように、開口部103、105aの外側領域まで樹脂107、108を充填することになって、樹脂107、108の注入量が増加し、回転子積層鉄心100、104の重量アップ及びコストアップの問題が生じる。
また、樹脂注入部が閉鎖空間であっても、図17(A)に示すように、回転子積層鉄心109に形成された永久磁石110を挿入する磁石挿入孔111の容積に占める樹脂注入部112の容積の割合が大きいと、図17(B)に示すように、永久磁石110と磁石挿入孔111との隙間(樹脂注入部112)を樹脂113で満たす場合、樹脂を余分に注入することによる回転子積層鉄心の重量アップとコストアップの問題が生じる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、設備の大がかりな改造や導入を伴わず、本来不必要な部分への樹脂注入を行わずに、永久磁石を積層鉄心に樹脂によって固定することが可能な永久磁石の樹脂封止方法及び同方法に使用する樹脂封止装置を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る永久磁石の樹脂封止方法は、複数の鉄心片を積層した積層鉄心に複数の磁石挿入部と該磁石挿入部に開口部を介して連通する空間部が形成され、前記各磁石挿入部に入れた永久磁石を樹脂封止する方法であって、
前記積層鉄心を軸方向両側から挟持して前記磁石挿入部を塞ぐ上型又は下型のいずれか一方に立設されて、前記空間部を挿通して、前記開口部を前記空間部側から閉じる閉塞部材を配置する第1工程と、
前記永久磁石が挿入され、前記閉塞部材で前記開口部が閉塞された前記磁石挿入部に前記上型又は前記下型のいずれか一方に設けた樹脂溜め部から押し出した樹脂を充填する第2工程とを有し、
前記閉塞部材の突出寸法は、前記積層鉄心の最大積層厚より大きく、前記開口部を閉じた状態の前記閉塞部材の先端は、該閉塞部材が立設する前記上型又は前記下型のいずれか一方に対向する前記上型又は前記下型に設けられた掛止部に嵌入している。
第1の発明に係る永久磁石の樹脂封止方法において、前記閉塞部材による前記開口部の閉塞時には、該開口部に該閉塞部材が当接又は近接していることが好ましい。
第1の発明に係る永久磁石の樹脂封止方法において、前記閉塞部材は可動であって、前記閉塞部材による前記開口部の閉塞時には、該開口部に該閉塞部材が当接又は近接していることが好ましい。
第1の発明に係る永久磁石の樹脂封止方法において、前記開口部に前記閉塞部材が近接した際に、該閉塞部材と該開口部との間には、樹脂に添加する充填粒子の最小粒径以下の隙間が存在してもよい。
前記目的に沿う第2の発明に係る永久磁石の樹脂封止装置は、複数の鉄心片を積層した積層鉄心に複数の磁石挿入部と該磁石挿入部に開口部を介して連通する空間部が形成され、前記各磁石挿入部に永久磁石を挿入し、前記積層鉄心を軸方向両側から上型及び下型を用いて挟持して前記磁石挿入部を塞ぎ、前記上型又は前記下型のいずれか一方に設けた樹脂溜め部から押し出した樹脂を前記磁石挿入部に注入して前記永久磁石を該磁石挿入部に固定する永久磁石の樹脂封止装置であって、
前記上型又は前記下型のいずれか一方には、前記空間部を挿通して、前記開口部を前記空間部側から閉じる閉塞部材が立設され、
前記閉塞部材の突出寸法は、前記積層鉄心の最大積層厚より大きく、前記開口部を閉じた状態の前記閉塞部材の先端は、該閉塞部材が立設する前記上型又は前記下型のいずれか一方に対向する前記上型又は前記下型に設けられた掛止部に嵌入している。
第2の発明に係る永久磁石の樹脂封止装置において、前記閉塞部材は可動であって、前記閉塞部材による前記開口部の閉塞時には、該開口部に該閉塞部材が当接又は近接していることが好ましい。
第1の発明に係る永久磁石の樹脂封止方法及び第2の発明に係る永久磁石の樹脂封止装置においては、積層鉄心を軸方向両側から挟持する上型又は下型のいずれか一方に、空間部を挿通して磁石挿入部と空間部とを連通する開口部を空間部側から閉じる閉塞部材を配置するので、磁石挿入部が閉鎖空間となって、本来不必要な部分への樹脂の注入を防止することができ、樹脂使用量が削減できる。その結果、積層鉄心の軽量化が図れると共に、製造コストの低減が可能になる。
また、閉塞部材は、例えば、従来使用している樹脂封止装置の上型又は下型のいずれか一方に設けることができるので、大がかりな設備の導入や改造が不必要になって、設備コストの上昇を防ぐことができると共に、樹脂封止に要する時間が短縮されて作業性(生産性)が向上する。
そして、閉塞部材の突出寸法が、積層鉄心の鉄心本体の最大積層厚より大きく、開口部を閉じた状態の閉塞部材の先端が、閉塞部材が立設する上型又は下型のいずれか一方に対向する上型又は下型に設けられた掛止部に嵌入しているので、上型及び下型により、閉塞部材の長手方向の両側が位置決めされて、樹脂の充填時における閉塞部材の大きな位置ずれを防止して、樹脂漏れを防ぐことができる。
第1の発明に係る永久磁石の樹脂封止方法において、閉塞部材による開口部の閉塞時に、開口部に閉塞部材が当接している場合、開口部を確実に閉塞させて樹脂漏れを起こすことなく、永久磁石の外側に形成される樹脂注入部に必要量の樹脂を充填することができる。また、閉塞部材による開口部の閉塞時に、開口部に閉塞部材が近接している場合、閉塞部材と開口部が互いに接触することにより生じる磨耗損傷を回避すると共に、樹脂漏れを起こすことなく、永久磁石の外側に形成される樹脂注入部に必要量の樹脂を充填することができる。
第1の発明に係る永久磁石の樹脂封止方法及び第2の発明に係る永久磁石の樹脂封止装置において、閉塞部材が可動の場合、開口部と閉塞部材との距離を任意に調整することが可能となる。このため、開口部を確実に閉塞させて、永久磁石の外側に形成される樹脂注入部に必要量の樹脂を充填したい場合は、閉塞部材を開口部に当接させる。閉塞部材と開口部の磨耗損傷を回避しながら、樹脂漏れを起こすことなく、永久磁石の外側に形成される樹脂注入部に必要量の樹脂を充填したい場合は、閉塞部材が開口部に近接するように位置調整する。
第1の発明に係る永久磁石の樹脂封止方法において、開口部に閉塞部材が近接した際に、閉塞部材と開口部との間に、樹脂に添加する充填粒子の最小粒径以下の隙間が存在する場合、磁石挿入部に樹脂を押し出して充填する際に、樹脂中の充填粒子は隙間に侵入することができず、隙間は磁石挿入部側から充填粒子で閉塞されるため、樹脂漏れを確実に防止することができる。これによって、はみ出した樹脂のトリミングの必要がなくなり、永久磁石の樹脂封止作業の生産性が向上すると共に、製造コストを低減できる。
本発明の第1の実施の形態に係る永久磁石の樹脂封止方法で製造された積層鉄心の平面図である。 同永久磁石の樹脂封止方法で製造された積層鉄心の一部を切欠いた部分斜視図である。 同永久磁石の樹脂封止方法で使用する樹脂封止装置の側断面図である。 図3のP−P矢視断面図である。 図3のQ−Q矢視断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る永久磁石の樹脂封止方法で製造された積層鉄心の部分斜視図である。 同永久磁石の樹脂封止方法で製造された積層鉄心の部分平面図である。 同永久磁石の樹脂封止方法で使用する樹脂封止装置の側断面図である。 図8のR−R矢視断面図である。 図8のS−S矢視断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る永久磁石の樹脂封止方法で製造された積層鉄心の部分斜視図である。 同永久磁石の樹脂封止方法で使用する樹脂封止装置の部分側断面図である。 図12のT−T矢視断面図である。 図12のU−U矢視断面図である。 従来例に係る回転子積層鉄心において、(A)は磁石挿入孔に永久磁石を挿入したときの説明図、(B)は磁石挿入孔に挿入した永久磁石を樹脂封止したときの説明図である。 従来例に係る回転子積層鉄心において、(A)は磁石挿入孔に永久磁石を挿入する前の説明図、(B)は磁石挿入孔に挿入した永久磁石を樹脂封止したときの説明図である。 従来例に係る回転子積層鉄心において、(A)は磁石挿入孔に永久磁石を挿入したときの説明図、(B)は磁石挿入孔に挿入した永久磁石を樹脂封止したとき説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1、図2に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る永久磁石の樹脂封止方法により製造された積層鉄心の一例である回転子積層鉄心10は、複数の鉄心片11を積層して形成され、中央の軸孔12の周囲に永久磁石13を挿入する複数の磁石挿入部14が形成され、磁石挿入部14の一方には、開口部15を介して磁石挿入部14に連通する空間部16が形成されている。そして、磁石挿入部14に永久磁石13を封入するために使用した樹脂17が空間部16に向けて露出している。回転子積層鉄心10内に、空間部16を形成することにより、回転子積層鉄心10の重量を軽くでき、回転子積層鉄心10の回転、停止の応答性を高めることができる。また、磁石挿入部14に永久磁石13を封入するために使用した樹脂17が、開口部15の位置で空間部16に向けて露出し、空間部16内への樹脂17の注入が防止されているので、樹脂使用量が削減されて、回転子積層鉄心10の軽量化及び製造コストの低減が可能になる。
本発明の第1の実施の形態に係る永久磁石の樹脂封止方法に使用する樹脂封止装置18は、図3〜図5に示すように、複数の鉄心片11を積層した回転子積層鉄心10に複数の磁石挿入部14と磁石挿入部14に開口部15を介して連通する空間部16が形成され、各磁石挿入部14に永久磁石13を挿入し、回転子積層鉄心10を軸方向両側から上型24及び下型20を用いて挟持して磁石挿入部14を塞ぎ、上型24に設けた樹脂溜め部25から押し出した液状の樹脂17を磁石挿入部14に注入して永久磁石13を磁石挿入部14に固定する装置である。ここで、下型20は、樹脂封止装置18の図示しないフレームに支持されて上下動する昇降プレート19に載置されている。また、上型24は、下型20の上方に下型20と対向するように、フレームの上部に取付けられた図示しない上固定プレートに固定部材23を介して取付けられている。
樹脂溜め部25は上型24を上下に貫通して設けられ、上型24の底部(回転子積層鉄心10の鉄心本体に接する上型24の下面側)には、樹脂溜め部25の底部と、上型24及び下型20で挟持された回転子積層鉄心10の磁石挿入部14の上端部とを連通して液状の樹脂17を磁石挿入部14内に導く樹脂流路26が形成されている。また、樹脂溜め部25内には、プランジャー25aがそれぞれ挿入され、各プランジャー25aは、上固定プレートに設けられた図示しないプランジャー駆動手段(例えば、流体圧シリンダ)と連結部材25bを介して接続している。これによって、各プランジャー25aを樹脂溜め部25内で同じタイミングで昇降させることができる。
なお、上型24には、図示しない加熱手段(例えば、電気ヒータ)が設けられ、樹脂溜め部25に装入した樹脂17を溶融させて液状にすると共に、プランジャー25aを予熱して、樹脂17の押し出しを容易にしている。
下型20には、空間部16を挿通して、開口部15を空間部16側から閉じる閉塞部材の一例であるピン部材21を下型20に立設するために、ピン部材21の基端部が嵌入して固定される立設部21aが設けられている。そして、ピン部材21の突出寸法は、回転子積層鉄心10の最大積層厚より大きく、開口部15を閉じた状態のピン部材21の先端は、下型20に対向する上型24に貫通して設けられた掛止部28に嵌入している。更に、下型20の中央部には、回転子積層鉄心10の軸孔12に嵌入して、下型20に載置された回転子積層鉄心10の下型20に対する位置決め(下型20の軸心位置と回転子積層鉄心10の軸心位置の一致、及び下型20の軸心回りにおける回転子積層鉄心10の周方向角度位置の設定)を行うガイド軸22が設けられている。
ここで、下型20に設けた立設部21aにピン部材21の基端部を嵌入した際にピン部材21の側部と立設部21aの内周面との間に形成される隙間、下型20に立設したピン部材21の先端を掛止部28に嵌入した際に、ピン部材21の側部と掛止部28の内周面との間に形成される隙間は、それぞれ樹脂17に添加した充填粒子の最小粒径以下になるように調整されている。
これによって、ピン部材21が空間部16を挿通した際に、ピン部材21の側部が開口部15に当接もしくは僅少の隙間を有して近接し、開口部15がピン部材21により閉じられる(閉塞される)。なお、閉塞時のピン部材21の側部と開口部15との間に形成される隙間は、樹脂17に添加する充填粒子(フィラー)の最小粒径以下にすることができる。また、ピン部材21の長手方向の両側が、下型20及び上型24により位置決めされているので、樹脂17の充填時におけるピン部材21の大きな位置ずれが防止でき、樹脂17の漏れを防ぐことができる。
本発明の第1の実施の形態に係る永久磁石の樹脂封止方法は、図3〜図5に示すように、 複数の鉄心片11を積層して形成され、中央の軸孔12の周囲に複数の磁石挿入部14が形成され、しかも、近接して配置された対となる磁石挿入部14の間には空間部16が設けられ、磁石挿入部14の一方側(空間部16側)にそれぞれ設けられた開口部15を介して、磁石挿入部14は空間部16に連通している回転子積層鉄心10において、各磁石挿入部14に入れた永久磁石13を、樹脂封止装置18を用いて樹脂封止する際の方法である。そして、第1の実施の形態に係る永久磁石の樹脂封止方法は、樹脂封止装置18に設けられた昇降プレート19に取付けられた下型20に回転子積層鉄心10を載置して、下型20の中央部のガイド軸22を回転子積層鉄心10の軸孔12に嵌入させ、回転子積層鉄心10の下型20に対する位置決めを行うと共に、回転子積層鉄心10の空間部16に、下型20の立設部21aに立設されているピン部材21をそれぞれ挿通させ、開口部15が空間部16側から閉じられるようにピン部材21を配置する第1工程を有している。
更に、第1の実施の形態に係る永久磁石の樹脂封止方法は、図3〜図5に示すように、下型20に載置された回転子積層鉄心10の磁石挿入部14に永久磁石13を挿入する処理1と、昇降プレート19を上昇させて、上型24及び下型20で回転子積層鉄心10を軸方向(上下方向)両側から挟持する処理2と、ピン部材21で開口部15が閉塞されると共に、上型24及び下型20で上下がそれぞれ閉塞された状態の磁石挿入部14に、上型24に設けた樹脂溜め部25内に充填された液状の樹脂17をプランジャー25aを用いて押し出し、樹脂流路26を介して磁石挿入部14に(すなわち、永久磁石13と磁石挿入部14との間の隙間)に樹脂17を充填する処理3とを備えた第2工程を有する。
ここで、ピン部材21の側部と立設部21aの内周面との間に形成される隙間、ピン部材21の側部と掛止部28の内周面との間に形成される隙間は、いずれも樹脂17に添加した充填粒子の最小粒径以下なので、ガイド軸22を介して回転子積層鉄心10を下型20に位置決めして載置し、回転子積層鉄心10の空間部16に下型20に立設したピン部材21をそれぞれ挿通して開口部15を空間部16側から閉じると共に、回転子積層鉄心10を軸方向両側から上型24及び下型20で挟持すると、ピン部材21の位置ずれを防止してピン部材21の側部と開口部15との間の隙間を樹脂17に添加する充填粒子の最小粒径以下にすることができる。このため、充填粒子を含んだ樹脂17が、上記の各隙間内に侵入しようとすると、樹脂17内の充填粒子は各隙間を通過することができないため、各隙間の磁石挿入部14側に充填粒子が堆積する。このため、各隙間が充填粒子により閉塞されて、樹脂17の漏れが防止される。
なお、充填粒子としては、例えば、粒径が20〜70μmのシリカ粒子が使用される。この場合、ピン部材21の側部と開口部15との隙間、ピン部材21の側部と掛止部28の内周面との間の隙間、ピン部材21の側部と立設部21aの内周面との間の隙間は、それぞれ20μm以下にする。
図6、図7に示すように、本発明の第2の実施の形態に係る永久磁石の樹脂封止方法により製造された積層鉄心の一例である回転子積層鉄心29は、複数の鉄心片30を積層して形成され、中央の軸孔31の周囲に永久磁石32を挿入する複数の磁石挿入部33が形成され、磁石挿入部33は、開口部34を介して空間部35(回転子積層鉄心29の半径方向外側の外部空間に開口するように回転子積層鉄心29の外周部に設けられている)に連通している。そして、磁石挿入部33に永久磁石32を封入するために使用した樹脂17が開口部34で空間部35に向けて露出している。回転子積層鉄心29の外周側に、空間部35を形成することにより、回転子積層鉄心29の重量を軽くでき、回転子積層鉄心29の回転、停止の応答性を高めることができる。また、磁石挿入部33に永久磁石32を封入するために使用した樹脂17が、開口部34の位置で空間部35に向けて露出し、空間部35への樹脂17の流出が防止されているので、樹脂使用量が削減されて、回転子積層鉄心29の軽量化及び製造コストの低減が可能になる。
本発明の第2の実施の形態に係る永久磁石の樹脂封止方法に使用する樹脂封止装置36は、図8〜図10に示すように、複数の鉄心片30を積層した回転子積層鉄心29に複数の磁石挿入部33と磁石挿入部33に開口部34を介して連通する空間部35が形成され、各磁石挿入部33に永久磁石32を挿入し、回転子積層鉄心29を軸方向両側から上型43及び下型38を用いて挟持して磁石挿入部33を塞ぎ、上型43に設けた樹脂溜め部44から押し出した液状の樹脂17を磁石挿入部33に注入して永久磁石32を磁石挿入部33に固定する装置である。ここで、下型38は、樹脂封止装置36の図示しないフレームに支持されて上下動する昇降プレート37に載置されている。また、上型43は、下型38の上方に下型38と対向するように、フレームの上部に取付けられた図示しない上固定プレートに固定部材42を介して取付けられている。
樹脂溜め部44は上型43を上下に貫通して設けられ、上型43の底部(回転子積層鉄心29に接する上型24の下面側)には、樹脂溜め部44の底部と、上型43及び下型38で挟持された回転子積層鉄心29の磁石挿入部33の上端部とを連通して液状の樹脂17を磁石挿入部33内に導く樹脂流路46が形成されている。また、樹脂溜め部44内には、プランジャー45がそれぞれ挿入され、各プランジャー45は、上固定プレートに設けられた図示しないプランジャー駆動手段(例えば、流体圧シリンダ)と連結部材(図示せず)を介して接続している。これによって、各プランジャー45を樹脂溜め部44内で同じタイミングで昇降させることができる。
なお、上型43には、図示しない加熱手段(例えば、電気ヒータ)が設けられ、樹脂溜め部44に装入した樹脂17を溶融させて液状にすると共に、プランジャー45を予熱して、樹脂17の押し出しを容易にしている。
下型38の中央部には、回転子積層鉄心29の軸孔31に嵌入して、下型38に載置された回転子積層鉄心29の下型38に対する位置決め(下型38の軸心位置と回転子積層鉄心29の軸心位置の一致、及び下型38の軸心回りにおける回転子積層鉄心29の周方向角度位置の設定)を行うガイド軸41が設けられている。更に、下型38には、下型38に載置された回転子積層鉄心29の空間部35を挿通し、開口部34の閉塞時には、下型38に形成された長孔からなるガイド部40に沿って、図示しない駆動機構により開口部34との間に僅少の隙間が形成されるまで近接することにより、開口部34を空間部35側から閉じる閉塞部材の一例であるピン部材39が立設されている。なお、ピン部材39の突出寸法は、回転子積層鉄心29の最大積層厚より大きく、開口部34を閉じた状態のピン部材39の先端は、下型38に対向する上型43に貫通して設けられた掛止部48に嵌入している。
ここで、ピン部材39を下型38に対して立設状態で移動させる駆動機構の位置決め精度は、樹脂17に添加した充填粒子の最小粒径以下であり、ピン部材39が掛止部48に嵌入した際に、ピン部材39の側部と掛止部48の内周面との間に形成される隙間は樹脂17に添加した充填粒子の最小粒径以下になるように調整されている。
これによって、ピン部材39が空間部35を挿通した際に、ピン部材39の側部が開口部34に当接もしくは僅少の隙間を有して近接し、開口部34がピン部材39により閉じられる(閉塞される)。なお、閉塞時のピン部材39の側部と開口部34との間に形成される隙間は、樹脂17に添加する充填粒子の最小粒径以下にすることができる。また、ピン部材39の長手方向の両側が、下型38(駆動機構)及び上型43により位置決めされているので、樹脂17の充填時におけるピン部材39の大きな位置ずれが防止でき、樹脂17の漏れを防ぐことができる。
本発明の第2の実施の形態に係る永久磁石の樹脂封止方法は、図8〜図10に示すように、 複数の鉄心片30を積層して形成され、中央の軸孔31の周囲に複数の磁石挿入部33が形成された回転子積層鉄心29において、各磁石挿入部33に入れた永久磁石32を、樹脂封止装置36を用いて樹脂封止する方法である。ここで、各磁石挿入部33の一方側(回転子積層鉄心29の外周側)には開口部34が設けられ、各磁石挿入部33は、開口部34を介して、回転子積層鉄心29の外側の外部空間に開口するように回転子積層鉄心29の外周部に設けられた空間部35と連通している。そして、第2の実施の形態に係る永久磁石の樹脂封止方法は、樹脂封止装置36に設けられた昇降プレート37に取付けられた下型38の中央部のガイド軸41を回転子積層鉄心29の軸孔31に嵌入させ、回転子積層鉄心29の下型38に対する位置決めを行うと共に、回転子積層鉄心29の空間部35に、下型38に立設されているピン部材39をそれぞれ挿通させ、開口部34が空間部35側から閉じられるようにピン部材39を配置する第1工程を有している。
更に、第2の実施の形態に係る永久磁石の樹脂封止方法は、図8〜図10に示すように、下型38に載置された回転子積層鉄心29の磁石挿入部33に永久磁石32を挿入する処理1と、昇降プレート37を上昇させて、上型43及び下型38で回転子積層鉄心29を軸方向(上下方向)両側から挟持する処理2と、ピン部材39で開口部34が閉塞されると共に、上型43及び下型38で上下がそれぞれ閉塞された状態の磁石挿入部33に、上型43に設けた樹脂溜め部44内に充填した液状の樹脂17をプランジャー45を用いて押し出し、樹脂流路46を介して磁石挿入部33(すなわち、永久磁石32と磁石挿入部33との間の隙間)に樹脂17を充填する処理3とを備えた第2工程を有する。
ここで、ピン部材39を下型38に対して立設状態で移動させる駆動機構の位置決め精度(隙間)、ピン部材39の側部と掛止部48の内周面との間に形成される隙間は、いずれも樹脂17に添加した充填粒子の最小粒径以下なので、ガイド軸41を介して回転子積層鉄心29を下型38に位置決めして載置し、回転子積層鉄心29の空間部35に下型38に立設したピン部材39をそれぞれ挿通して開口部34を空間部35側から閉じると共に、回転子積層鉄心29を軸方向両側から上型43及び下型38で挟持すると、ピン部材39の位置ずれを防止してピン部材39の側部と開口部34との間の隙間を樹脂17に添加する充填粒子の最小粒径以下にすることができる。このため、充填粒子を含んだ樹脂17が、上記の各隙間内に侵入しようとすると、樹脂17内の充填粒子は各隙間を通過することができないため、各隙間の磁石挿入部33側に充填粒子が堆積する。このため、各隙間が充填粒子により閉塞されて、樹脂17の漏れが防止される。
なお、充填粒子としては、例えば、粒径が20〜70μmのシリカ粒子が使用される。この場合、ピン部材39の側部と開口部34との隙間、ピン部材39の側部と掛止部48の内周面との間の隙間は、それぞれ20μm以下にする。
本発明の第3の実施の形態に係る永久磁石の樹脂封止方法により製造された環状の積層鉄心49は、図11にその一部を直線状に展開して示すように、複数の鉄心片50を積層して形成され、積層鉄心49の内部に永久磁石51を挿入する複数の磁石挿入部52が形成され、磁石挿入部52の外側には空間部53、54、55が形成され、磁石挿入部52と空間部53、54、55を仕切る壁部の一部に、磁石挿入部52と空間部53、54、55を連通する開口部56、57がそれぞれ設けられている。そして、磁石挿入部52に永久磁石51を封入するために使用した樹脂17が、開口部56、57の位置で空間部53、54、55に向けてそれぞれ露出している。磁石挿入部52と空間部53、54、55を仕切る壁部の一部に磁石挿入部52と空間部53、54、55を連通する開口部56、57を形成することにより、積層鉄心49の剛性の減少を抑制しながら積層鉄心49の重量を軽くでき、積層鉄心49の応答性を高めることができる。また、磁石挿入部52に永久磁石51を封入するために使用した樹脂17が、開口部56、57の位置で空間部53、54、55に向けてそれぞれ露出し、空間部53、54、55への樹脂の流出が防止されているので、樹脂使用量が削減されて、積層鉄心49の軽量化及び製造コストの低減が可能になる。
本発明の第3の実施の形態に係る永久磁石の樹脂封止方法に使用する樹脂封止装置58は、図12〜図14に示すように、複数の鉄心片50を積層した積層鉄心49に複数の磁石挿入部52と磁石挿入部52に開口部56、57を介して連通する空間部53、54、55が形成され、各磁石挿入部52に永久磁石51を挿入し、積層鉄心49を軸方向両側から上型65及び下型60を用いて挟持して磁石挿入部52を塞ぎ、上型65に設けた樹脂溜め部66から押し出した液状の樹脂17を磁石挿入部52に注入して永久磁石51を磁石挿入部52に固定する装置である。ここで、下型60は、樹脂封止装置58の図示しないフレームに支持されて上下動する昇降プレート59に載置されている。また、上型65は、下型60の上方に下型60と対向するように、フレームの上部に取付けられた図示しない上固定プレートに固定部材64を介して取付けられている。
樹脂溜め部66は上型65を上下に貫通して設けられ、上型65の底部(積層鉄心49に接する上型65の下面側)には、樹脂溜め部66の底部と、上型65及び下型60で挟持された積層鉄心49の磁石挿入部52の上端部とを連通して液状の樹脂17を磁石挿入部52内に導く樹脂流路68が形成されている。また、樹脂溜め部66内には、プランジャー67がそれぞれ挿入され、各プランジャー67は、上固定プレートに設けられた図示しないプランジャー駆動手段(例えば、流体圧シリンダ)と図示しない連結部材を介して接続している。これによって、各プランジャー67を樹脂溜め部66内で同じタイミングで昇降させることができる。
なお、上型65には、図示しない加熱手段(例えば、電気ヒータ)が設けられ、樹脂溜め部66に装入した樹脂17を溶融させて液状にすると共に、プランジャー67を予熱して、樹脂17の押し出しを容易にしている。
下型60には、空間部53、54、55をそれぞれ挿通して、開口部56、57を空間部53、54、55側から閉じる閉塞部材の一例であるピン部材61、62、63を下型60に立設するために、ピン部材61、62、63の基端部が嵌入して固定される立設部61a、62a、63aが設けられている。そして、ピン部材61、62、63の突出寸法は、積層鉄心49の最大積層厚より大きく、開口部56、57を閉じた状態のピン部材61、62、63の先端は、下型60に対向する上型65に貫通して設けられた掛止部70、71、72にそれぞれ嵌入している。更に、下型60には、下型20に載置された積層鉄心49の位置決めを行うガイド部材(図示せず)が設けられている。
ここで、下型60に設けた立設部61a、62a、63aにピン部材61、62、63の基端部を嵌入した際にピン部材61、62、63の側部と立設部61a、62a、63aの内周面との間に形成される隙間、下型60に立設したピン部材61、62、63の先端を掛止部70、71、72に嵌入した際に、ピン部材61、62、63の側部と掛止部70、71、72の内周面との間に形成される隙間は、それぞれ樹脂17に添加した充填粒子の最小粒径以下になるように調整されている。これによって、ピン部材61、62、63が空間部53、54、55を挿通した際に、ピン部材61、62、63の側部が開口部56、57に当接もしくは僅少の隙間を有して近接し、開口部56、57がピン部材61、62、63により閉じられる(閉塞される)。なお、閉塞時のピン部材61、62、63の側部と開口部56、57との間に形成される僅少の隙間は、樹脂17に添加する充填粒子の最小粒径以下にする。
また、ピン部材61、62、63の長手方向の両側が、下型60及び上型65により位置決めされているので、樹脂17の充填時におけるピン部材61、62、63の大きな位置ずれが防止でき、樹脂17の漏れを防ぐことができる。なお、ピン部材61、62、63が掛止部70、71、72に嵌入した際に、ピン部材61、62、63の側部と掛止部70、71、72の内周面との間に形成される隙間が、樹脂17に添加した充填粒子の最小粒径以下になるように、掛止部70、71、72の寸法が調整されている。
本発明の第3の実施の形態に係る永久磁石の樹脂封止方法は、図12〜図14に示すように、樹脂封止装置58に設けられた昇降プレート59に取付けられた下型60に積層鉄心49を載置し、積層鉄心49の空間部53、54、55に下型60の立設部61a、62a、63aに立設されているピン部材61、62、63をそれぞれ挿通させて、開口部56、57が空間部53、54、55側から閉じられるようにピン部材61、62、63を配置する第1工程を有している。
更に、第3の実施の形態に係る永久磁石の樹脂封止方法は、図12〜図14に示すように、下型60に載置された積層鉄心49の磁石挿入部52に永久磁石51を挿入する処理1と、昇降プレート59を上昇させて、上型65及び下型60で積層鉄心49を軸方向(上下方向)両側から挟持する処理2と、ピン部材61、62、63で開口部56、57が閉塞されると共に、上型65及び下型60で上下がそれぞれ閉塞された状態の磁石挿入部52に、上型65に設けた樹脂溜め部66内に充填された液状の樹脂17をプランジャー67を用いて押し出し、樹脂流路68を介して磁石挿入部52に(すなわち、永久磁石51と磁石挿入部52との間の隙間)に樹脂17を充填する処理3とを備えた第2工程を有する。
ここで、ピン部材61、62、63の側部と立設部61a、62a、63aの内周面との間に形成される隙間、ピン部材61、62、63の側部と掛止部70、71、72の内周面との間に形成される隙間は、いずれも樹脂17に添加した充填粒子の最小粒径以下なので、ガイド部材を介して積層鉄心49を下型60に位置決めして載置し、積層鉄心49の空間部53、54、55に下型60に立設したピン部材61、62、63をそれぞれ挿通して開口部56、57を空間部53、54、55側から閉じると共に、積層鉄心49を軸方向両側から上型65及び下型60で挟持すると、ピン部材61、62、63の位置ずれを防止してピン部材61、62、63の側部と開口部56、57との間の隙間を樹脂17に添加する充填粒子の最小粒径以下にすることができる。このため、充填粒子を含んだ樹脂17が、上記の各隙間内に侵入しようとすると、樹脂17内の充填粒子は各隙間を通過することができないため、各隙間の磁石挿入部52側に充填粒子が堆積して、各隙間が充填粒子により閉塞されて、樹脂17の漏れが防止される。
なお、充填粒子としては、例えば、粒径が20〜70μmのシリカ粒子が使用される。この場合、ピン部材61、62、63と開口部56、57との隙間、ピン部材61、62、63の側部と掛止部70、71、72の内周面との間の隙間、下型60の立設部61a、62a、63aの内周面とピン部材61、62、63の側部との間の隙間は、それぞれ20μm以下にする。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載した構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。
例えば、第1、第2の実施の形態では、下型にピン部材(閉塞部材)を立設させたが、上型にピン部材を立設させてもよい。
また、第2の実施の形態で、駆動機構を設けず、ガイド部をピン部材の形状に合わせて(ガイド部をピン部材の嵌入が可能な形状に)形成し、ピン部材が空間部内に配置された際に、開口部を空間部側から閉じるように(ピン部材が開口部に当接もしくは僅少の隙間を有して近接するように)してもよい。
更に、第2の実施の形態で、掛止部の形状をガイド部と同一の形状にすると共に、掛止部に嵌入したピン部材の先端部を保持する保持機構を設け、ピン部材が開口部に当接もしくは僅少の隙間を有して近接した際に、ピン部材の先端部の位置を掛止部内で固定できるようにしてもよい。これによって、積層鉄心を上型及び下型で軸方向両側から挟持した後、ピン部材を移動させて開口部を空間部側から閉じることができる。
10:回転子積層鉄心、11:鉄心片、12:軸孔、13:永久磁石、14:磁石挿入部、15:開口部、16:空間部、17:樹脂、18:樹脂封止装置、19:昇降プレート、20:下型、21:ピン部材、21a:立設部、22:ガイド軸、23:固定部材、24:上型、25:樹脂溜め部、25a:プランジャー、25b:連結部材、26:樹脂流路、28:掛止部、29:回転子積層鉄心、30:鉄心片、31:軸孔、32:永久磁石、33:磁石挿入部、34:開口部、35:空間部、36:樹脂封止装置、37:昇降プレート、38:下型、39:ピン部材、40:ガイド部、41:ガイド軸、42:固定部材、43:上型、44:樹脂溜め部、45:プランジャー、46:樹脂流路、48:掛止部、49:積層鉄心、50:鉄心片、51:永久磁石、52:磁石挿入部、53、54、55:空間部、56、57:開口部、58:樹脂封止装置、59:昇降プレート、60:下型、61:ピン部材、61a:立設部、62:ピン部材、62a:立設部、63:ピン部材、63a:立設部、64:固定部材、65:上型、66:樹脂溜め部、67:プランジャー、68:樹脂流路、70、71、72:掛止部

Claims (6)

  1. 複数の鉄心片を積層した積層鉄心に複数の磁石挿入部と該磁石挿入部に開口部を介して連通する空間部が形成され、前記各磁石挿入部に入れた永久磁石を樹脂封止する方法であって、
    前記積層鉄心を軸方向両側から挟持して前記磁石挿入部を塞ぐ上型又は下型のいずれか一方に立設されて、前記空間部を挿通して、前記開口部を前記空間部側から閉じる閉塞部材を配置する第1工程と、
    前記永久磁石が挿入され、前記閉塞部材で前記開口部が閉塞された前記磁石挿入部に前記上型又は前記下型のいずれか一方に設けた樹脂溜め部から押し出した樹脂を充填する第2工程とを有し、
    前記閉塞部材の突出寸法は、前記積層鉄心の最大積層厚より大きく、前記開口部を閉じた状態の前記閉塞部材の先端は、該閉塞部材が立設する前記上型又は前記下型のいずれか一方に対向する前記上型又は前記下型に設けられた掛止部に嵌入していることを特徴とする永久磁石の樹脂封止方法。
  2. 請求項1記載の永久磁石の樹脂封止方法において、前記閉塞部材による前記開口部の閉塞時には、該開口部に該閉塞部材が当接又は近接していることを特徴とする永久磁石の樹脂封止方法。
  3. 請求項1記載の永久磁石の樹脂封止方法において、前記閉塞部材は可動であって、前記閉塞部材による前記開口部の閉塞時には、該開口部に該閉塞部材が当接又は近接していることを特徴とする永久磁石の樹脂封止方法。
  4. 請求項2又は3記載の永久磁石の樹脂封止方法において、前記開口部に前記閉塞部材が近接した際に、該閉塞部材と該開口部との間には、樹脂に添加する充填粒子の最小粒径以下の隙間が存在することを特徴とする永久磁石の樹脂封止方法。
  5. 複数の鉄心片を積層した積層鉄心に複数の磁石挿入部と該磁石挿入部に開口部を介して連通する空間部が形成され、前記各磁石挿入部に永久磁石を挿入し、前記積層鉄心を軸方向両側から上型及び下型を用いて挟持して前記磁石挿入部を塞ぎ、前記上型又は前記下型のいずれか一方に設けた樹脂溜め部から押し出した樹脂を前記磁石挿入部に注入して前記永久磁石を該磁石挿入部に固定する永久磁石の樹脂封止装置であって、
    前記上型又は前記下型のいずれか一方には、前記空間部を挿通して、前記開口部を前記空間部側から閉じる閉塞部材が立設され、
    前記閉塞部材の突出寸法は、前記積層鉄心の最大積層厚より大きく、前記開口部を閉じた状態の前記閉塞部材の先端は、該閉塞部材が立設する前記上型又は前記下型のいずれか一方に対向する前記上型又は前記下型に設けられた掛止部に嵌入していることを特徴とする永久磁石の樹脂封止装置。
  6. 請求項6記載の永久磁石の樹脂封止装置において、前記閉塞部材は可動であって、前記閉塞部材による前記開口部の閉塞時には、該開口部に該閉塞部材が当接又は近接していることを特徴とする永久磁石の樹脂封止装置。
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