JP2012041475A - 筆記具用水性インク組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】顔料、水及び水溶性有機溶剤、並びに顔料分散剤を含む筆記具用インク組成物であって、前記水溶性有機溶剤が、20〜30MPa1/2の範囲のSP値及び20℃で、3mmHg〜100mmHgの蒸気圧を有し、そして、前記顔料分散剤が、エチレンオキサイドの付加モル数が10以上であるポリオキシエチレン多環フェニルエーテル系界面活性剤であることを特徴とする筆記具用水性インク組成物。
【選択図】なし
Description
(1)顔料、水及び水溶性有機溶剤、並びに顔料分散剤を含む筆記具用インク組成物であって、
前記水溶性有機溶剤が、20〜30MPa1/2の範囲のSP値及び20℃で、3mmHg〜100mmHgの蒸気圧を有し、そして
前記顔料分散剤が、エチレンオキサイドの付加モル数が10以上であるポリオキシエチレン多環フェニルエーテル系界面活性剤であることを特徴とする筆記具用水性インク組成物。
速乾性のインク組成物を得るためには、前掲の特開2004−292552号公報に記載されているように、揮発性の高い(蒸気圧の大きい)有機溶剤を用いる。しかし、蒸気圧の大きい溶剤の中には、低極性であり、SP値が水と比較して小さい溶剤が多く含まれる。このようなSP値が水と比較して小さい溶剤を水性インク組成物に用いると、経時的に、インク材料の溶解バランスが悪化したり、顔料の分散状態が悪くなることで、顔料が凝集沈降したり、著しいインク増粘が起こることが分かった。
メタノール(29.7、92.3mmHg)
エタノール(26.6、43.5mmHg)
n−プロパノール(24.6、15mmHg)
2−プロパノール(23.5、33mmHg)
エチレングリコールモノメチルエーテル(24.8、6.20mmHg)
エチレングリコールモノエチルエーテル(23.5、3.75mmHg)
プロピレングリコールモノメチルエーテル(20.4、6.68mmHg)
プロピレングリコールモノエチルエーテル(20.0、3.98mmHg)
更に、スチレン、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタアクリル酸、メタアクリル酸エステル、アクリルニトリル、オレフィン系モノマーを重合して得られる樹脂エマルションや、中空樹脂エマルション、または、これらのエマルション自身を着色剤で染着して得られる染着樹脂粒子からなる有機多色顔料等を、発色性を補助する目的で加えることができる。
固着剤は、水中に樹脂成分を分散したディスパージョンやエマルションを用いることが好ましく、固着剤の量は、当該ディスパージョン或いはエマルションの不揮発分として0.5〜5質量%の範囲が好ましい。固着剤の量が、0.5質量未満であると、インクの筆記面への固着性が悪くなり、また5質量%を超えると、インク組成物の経時的な安定性が悪くなり好ましくない。
本発明に用いる粘性調整剤としては、例えば、アルカリ増粘型エマルション及びアルカリ剤などが挙げられる。アルカリ増粘型エマルションは、例えば、ポリアクリル酸類またはそのアンモニウム塩、ナトリウム塩、ポリアクリルアマイドなどが挙げられる。また、天然多糖類又はその誘導体は、水溶液中でゲルのマトリックスを形成する特性を有するものであり、例えば、キサンタンガム、グアーガム、カゼイン、アラビアガム、ゼラチン、カラギーナン、アルギン酸、トラガカントガム、ローカストビーンガム又はこれらの誘導体などが挙げられる。特に天然多糖類を用いる場合には、インクの経時安定性の観点から、分子鎖に電荷を持たないものが好ましい。
これらの粘性調製剤の含有量は、インク組成物の粘度が好適な範囲内となるように調整されるものであり、インク組成物全量に対して、0.05〜1.0質量%となるのが好ましい。含有量が0.05質量%未満であると、裏写りが生じ易くなる好ましくない。また、1.0質量%を越えると、粘度が高くなり過ぎて筆記不良となるため、好ましくない。
上記粘性調整剤の中でも、インクの経時安定性の観点から、アルカリ増粘型エマルションが最も好ましい。
特に、前記溶剤を10質量%以上配合した場合には、リン酸エステル系界面活性剤を潤滑剤として用いることで、筆記具へ用いた場合のインク追従性が良くなる効果も得られるため好ましい。リン酸エステル系界面活性剤はHLB8.0以上のものを0.1〜1.5質量%配合することが更に好ましい。
(a)コート紙乾燥性
25℃60%環境の恒温恒湿室でニューユポ80(株式会社ユポ・コーポレーション)へ三菱鉛筆と筆記し所定時間経過後に消しゴムEP-60(三菱鉛筆株式会社)で擦過し乾燥性を評価した。
◎: 5秒以内に乾燥する。
○:5〜10秒で乾燥する。
△:10〜15秒で乾燥する。
◆: 15〜30秒で乾燥する。
×:30秒では乾燥しない。
試作リフィールをペン先が暴露された状態で25℃60%環境の恒温恒湿室で24時間下向きに放置した後、PPC用紙へ直径2cm程度の円を連続して描くように5周螺旋筆記し、カスレ(紙へインクが転写されない状態)を評価した。
◎: カスレが無く良好に筆記できる。
○: 半周以内の僅かなカスレで筆記には問題ない。
△: 半周〜2周のカスレが発生。
◆: 2周〜5周のカスレが発生。
×: 5周以内に筆記することが出来ない。
試作リフィールをペン先が暴露された状態で50℃DRY環境の恒温恒湿槽で10日間下向きに放置した後、PPC用紙へ直径2cm程度の円を連続して描くように20周螺旋筆記し、カスレ(紙へインクが転写されない状態)を評価した。
◎: カスレが無く良好に筆記できる。
○: 半周〜2周のカスレで筆記には問題ない。
△: 2周〜5周のカスレが発生。
◆: 5周〜10周のカスレが発生。
×: 10周以上のカスレが発生。
PPC用紙を3枚重ね三菱鉛筆と筆記し、筆記に用いた紙を1枚目と数え、PPC用紙3枚目までのインク写り具合を以下のように判定した。
◎:PPC用紙1枚目の裏側にインクが写っていない。
○:PPC用紙1枚目の裏側にインクが写っている。PPC用紙2枚目にはインクが写っていない。
△:PPC用紙2枚目の表側にインクが移っているが、裏側はインクが写っていない。
◆:PPC用紙2枚目の裏側にインクが写っている。PPC用紙3枚目にはインクが写っていない。
×:PPC用紙三枚目にインクが写っている。
25℃60%環境下の恒温恒湿室でニューユポ80(株式会社ユポ・コーポレーション)へ三菱鉛筆と筆記し2時間経過後にアンモニア水溶液へ浸漬、浸漬から24時間経過後に描線の残存状態を評価した。
◎:浸漬前と変化無し。
○:浸漬前と比較して僅かに薄い。
△:描線の劣化は観察されるが、容易に判読できる。
◆:描線が劣化し、判読しづらい。
×:描線の劣化が著しく判読不能。
PPC用紙に5周丸書きし、筆感の軽さを以下のように判定した。
◎:非常に軽い。
○:軽い。
△:普通。
◆:重い。
×:使用に耐えない。
ペン体を50℃の条件下で3ヶ月放置し、筆記性を確認した。
◎:初期と変化無し。
○:初期と比較して僅かな変化はあるが、筆記に問題なし。
△:描線の劣化は観察されるが、筆記可能。
◆:描線の劣化が著しい。
×:筆記できない。
Claims (5)
- 顔料、水及び水溶性有機溶剤、並びに顔料分散剤を含む筆記具用インク組成物であって、前記水溶性有機溶剤が、20〜30MPa1/2の範囲のSP値及び20℃で、3mmHg〜100mmHgの蒸気圧を有し、そして、前記顔料分散剤が、エチレンオキサイドの付加モル数が10以上であるポリオキシエチレン多環フェニルエーテル系界面活性剤であることを特徴とする筆記具用水性インク組成物。
- 前記水溶性有機溶剤が、アルコールまたはグリコールエーテルである請求項1に記載された筆記具用水性インク組成物。
- 前記水溶性有機溶剤が、インキ組成物の全量に対して5〜45質量%の範囲であるが、但し全溶剤量に対して50質量%越えない範囲で添加されている請求項1又は2に記載された筆記具用水性インク組成物。
- 前記水溶性有機溶剤が、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール及びプロピレングリコールモノメチルエーテルから成る群より選ばれる1種又は2種以上の有機溶剤である請求項1〜3のいずれか一項に記載の筆記具用水性インク組成物。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の筆記具用水性インク組成物を含んでなる水性ボールペン。
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