JP2008184507A - ボールペン用油性インキ - Google Patents
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Abstract
【構成】 着色剤と、有機溶剤と、セルロース誘導体及び/又はムコ多糖類と、ポリグリセリン脂肪酸エステルとを少なくとも含有する油性ボールペン用インキ。
【選択図】 なし
Description
特許文献1に記載の発明のように、特定の非イオン系界面活性剤を用いたり、特許文献2に記載の発明のように、不揮発性の溶剤をインキ中に補助的に添加したりする事で、インキ組成物の乾燥を極力抑制して、常にボールを濡れた状態にし、初筆カスレを抑制することが試みられている。
しかし、ポリグリセリン脂肪酸エステルは環構造を持たない鎖状の骨格で、鎖を伸ばした状態で皮膜を形成するので、皮膜中には空隙が多く、溶剤を保持する性質が弱いため、溶剤の揮発を遅らせるだけであり徐々に乾燥は進行してしまう。
溶剤の揮発を十分に抑制するには大量に添加する必要があるが、インキ粘度の上昇を伴うので通常の筆跡にも中抜けやカスレを生じる問題があった。
炭素数2以上のアルキル基を有するセルロース系樹脂や、アセチル基を有するムコ多糖類は、付加されているアルキル基や官能基の骨格が大きく、付加モル数が多いので、分子内で立体障害を形成し、結晶化し難く、溶剤に十分に溶解する。そして、その疎水性骨格がポリグリセリン脂肪酸エステルに吸着し、OH基が溶媒和することによって十分に混和した安定な分散状態が形成されると推察される。このように、炭素数2以上のアルキル基を有するセルロース系樹脂や、アセチル基を有するムコ多糖類が十分に混和して吸着した状態でポリグリセリン脂肪酸エステルが皮膜化すると、炭素数2以上のアルキル基を有するセルロース系樹脂や、アセチル基を有するムコ多糖類によって、多くの水酸基が導入された状態となり、内部に有機溶剤を保留させた状態の皮膜を形成することができると推察される。
よって、長期間に渡って柔らかくて脆い状態を保持する事ができ、ペン先を露出させた状態で長期間放置した後でも、筆記時に非常に弱い力を加えるだけで容易く破れ、初筆カスレする事なく筆記でき、ペン先を下向きにして放置した時のインキ洩れも防止する事ができるものである。
着色剤としては、従来ボールペン用インキに用いられている油溶性の染料及び顔料の全てが使用できる。
油性染料の一例を挙げると、SPILON BLACK GMH SPECIAL、SPILON RED C−GH、SPILON RED C−BH、SPILON BLUE C−RH、SPILON BLUE BPNH、SPILON YELLOW C−2GH、SPILON VIOLET C−RH、S.P.T.ORANGE6、S.P.T.BLUE111(以上、保土ヶ谷化学工業(株)製)などのアイゼンスピロンカラー、アイゼンSOT染料やORIENT SPRIT BLACK AB、VALIFAST BLACK 3804、VALIFAST RED 1320、VALIFAST RED 1360、VALIFAST ORANGE 2210、VALIFAST BLUE 1605、VALIFAST VIOLET 1701、VALIFAST BLUE 1601、VALIFAST BLUE 1603、VALIFAST BLUE 1621、VALIFAST BLUE 2601、VALIFAST YELLOW 1110、VALIFAST YELLOW 3104、VALIFAST YELLOW 3105、VALIFAST YELLOW 1109(以上、オリエント化学工業(株)製)などのバリファストカラー、オリエントオイルカラーやローダミンBベース、ソルダンレッド3R、メチルバイオレット2Bベース、ビクトリアブルーF4R、ニグロシンベースLK等や、ネオスーパーブルーC−555(以上、中央合成化学(株)製)等の従来公知の一般的なものが使用できる。これらはインキ中の溶剤のうち少なくとも一つに可溶でなければならない。
顔料の一例としては、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサン系顔料、ベリノン、ベリレン系顔料、ジケトピロロピロール顔料等の有機顔料や、酸化鉄、カーボンブラック、酸化チタン、カドミウムレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、群青、紺青等の無機系顔料及び蛍光顔料、樹脂粒子を染料で着色した顔料で使用樹脂がインキ溶剤に溶解しないものが挙げられる。これらを具体的に挙げると、 黒色顔料としてはカーボンブラックが使用できる。その一例を挙げると、プリンテックス3、同25、同30、同35、同40、同45、同55、同60、同75、同80、同85、同90、同95、同300、スペシャルブラック4、同5、同100、同250、同550(以上デグサヒュルスジャパン(株)製)。三菱カーボンブラック#2700、同#2650、同#2600、同#2400、同#2350、同#2300、同#2200、同#1000、同#990、同#980、同#970、同#960、同#950、同#900、同#850、同#750、同#650、同#52、同#50、同#47、同#45、同#45L、同#44、同#40、同#33、同#32、同#30、同#25、同#20、同#10、同#5、同#95、同#260、同CF9、同MCF88、同MA600、同MA77、同MA7、同MA11、同MA100、同MA100R、同MA100S、同MA220、同MA230(以上、三菱化学(株)製)、トーカブラック#8500/F、同#8300/F、同#7550SB/F、同#7400、同#7360SB/F、同#7350/F、同#7270SB、同#7100/F、同#7050(以上、東海カーボン(株)製)等が挙げられる。
青色顔料としては例えばC.I.Pigment Blue 2、同9、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:6、同16、同17、同28、同29、同36、同60、同68、同76、同80等が使用できる。
赤色の顔料としてはC.I.Pigment Red 2、同3、同5、同8、同14、同17、同22、同23、同31、同48:1、同48:2、同48:3、同48:4、同53:1、同53:2、同57:1、同112、同122、同144、同146、同149、同166、同170、同175、同176、同177、同179、同184、同185、同187、同188、同202、同207、同208、同209、同210、同211、同213、同214、同242、同253、同254、同255、同256、同257、同264、同266、同268、同270、同272等が使用できる。
黄色の顔料としてはC.I.Pigment Yellow 1、同3、同12、同13、同14、同16、同17、同55、同73、同74、同79、同81、同83、同93、同94、同95、同97、同109、同110、同111、同120、同128、同133、同136、同138、同139、同147、同151、同154、同155、同167、同173、同174、同175、同176、同180、同185、同191、同194、同213等が使用できる。
橙色の顔料としてはC.I.Pigment Orange5、同13、同16、同34、同36、同38、同43、同62、同68、同72、同74等がある。
緑色の顔料としてはC.I.Pigment Green7、同36、同37等が使用できる。
紫色の顔料としてはC.I.Pigment Violet19、同23等が使用出来る。
これらの着色剤の使用量は全インキ組成物に対し1重量%以上40重量%以下が好適に使用でき、十分な筆跡堅牢性を得るためには3重量%以上20重量%以下がより好ましい。使用量が1重量%より少ないと筆跡が薄すぎて耐光性試験や耐溶剤性試験を行ったときに紙面上に残る着色剤の量が少なくなり筆跡の判読がし難くなる。40重量%より多いと配合時の溶解不足や経時的な沈降による目詰まりによる筆記不能、またはインキ中の固形分の増加により書き味が重くなる不具合を生じやすくなる。また、これらの着色剤は単独で使用しても2種類以上を併用して使用しても良い。
例えば、フェニルグリコール、フェニルジグリコール、ベンジルモノグリコール、ベンジルジグリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールターシャリブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メチル−3−メトキシ−1−ブチルアセテート等のグリコールエーテル類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、3−メチル−1,3ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール等のグリコール類、ベンジルアルコール、β−フェニルエチルアルコール、α−メチルベンジルアルコール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−3−メトキシペンタノール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、イソデシルアルコール、イソトリデシルアルコール等のアルコール類、メチルイソプロピルエーテル、エチルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル等のエーテル類、酢酸−2−エチルヘキシル、イソ酪酸イソブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等のエステル類を挙げることができる。
これらの溶剤は単独あるいは組み合わせて使用でき、その使用量は油性インキ組成物全量に対し10重量%以上90重量%以下が好ましい。
脂肪酸残基の数は、ボール表面における脆い皮膜の形成に影響し、脂肪酸残基が分子内に2個以上あるとポリグリセリン脂肪酸エステルがゲル化しやすくなるので、より皮膜が形成されやすく、高い初筆カスレ防止効果が得られる。また、これらの使用量は油性インキ組成物に対し0.01〜20.0重量%使用でき、好ましくは0.02〜5.0重量%使用できる。0.01重量%以下の添加では、初筆カスレを十分防止する事が出来ず、20.0重量%以上の添加では、インキの流動性が低くなって文字掠れが生じたり、インキ中の固形分量が多くなってしまい、他の配合物に制約を与えたりしてしまう。
分子内に炭素数2以上のアルキル基を有するセルロース系樹脂、アセチル基を有するムコ多糖類から選ばれる1種もしくは2種以上の混合物の使用量は全インキ組成物に対し、0.01〜10.0重量%使用でき、好ましくは0.02〜3.0重量%使用でき、これらは単独で用いても良いし、2種以上組み合わせて用いても良い。0.01重量%未満の添加では、添加量が少なすぎて分子内に炭素数2以上のアルキル基を有するセルロース系樹脂、アセチル基を有するムコ多糖類から選ばれる1種もしくは2種以上の混合物の効果が現れず、5.0重量%以上の添加では、インキの粘度が高くなりすぎて流動性が悪くなるため、書き味が重くなり、文字掠れも大きくなる。
本発明においては、スチレンモノマーと分子内にカルボン酸基を有するモノマーとの共重合体で、ベンジルモノグリコール及び/又はベンジルポリグリコールへの溶解性と、顔料への親和性のバランスが良好なため、特に良好な経時的分散安定性が得られる。
スチレンモノマーと分子内にカルボン酸基を有するモノマーとの共重合体の一例としては、SMA EF30、SMA EF40、SMA1440、SMA17352、SMA2625、SMA3840(以上、川原油化(株)製)等のスチレン−マレイン酸樹脂や、アラスター700(荒川化学工業(株)製)等のスチレン−マレイン酸樹脂半エステル、ジョンクリル67、ジョンクリル678、ジョンクリル586、ジョンクリル611、ジョンクリル680、ジョンクリル682、ジョンクリル683、ジョンクリル690(以上、ジョンソンポリマー(株)製)等のスチレン−アクリル樹脂が挙げられる。
これらは単独で用いても良いし、2種以上組み合わせて用いても良い。
油性インキ組成物を製造するには、上記で分散した顔料と他の成分、例えば粘度調整用樹脂や溶剤、潤滑剤、水溶性多糖類等を混合し、ホモミキサー等の撹拌機にて均一になるまで溶解・混合することで得られるが、場合によって混合した油性インキ組成物をさらに分散機にて分散したり、得られた油性インキ組成物を濾過や遠心分離機に掛けて粗大粒子や不溶解成分を除いたりすることは何ら差し支えない。
(実施例1)
スペシャルブラック4(カーボンブラック、デグサヒュルスジャパン(株)製)
20.0部
SPILON RED C−GH(油性染料、保土谷化学工業(株)製) 1.2部
ジメチルジグリコール(日本乳化剤(株)製) 50.0部
ベンジルジグリコール(日本乳化剤(株)製) 21.55部
SMA1440(スチレン−マレイン酸共重合体、分子量7000、酸価185、川原油化(株)製) 4.0部
KLUCEL M(ヒドロキシプロピルセルロース、三晶(株)製) 3.0部
ヒアルロン酸(ムコ多糖類、和光純薬工業(株)製) 0.15部
ニッコールヘキサグリン7−S(ヘプタステアリン酸ヘキサグリセリル、日光ケミカルズ(株)製) 0.1部
上記成分のうち、SMA1440、ジメチルジグリコール、ベンジルグリコールの全量を約70℃で加熱攪拌し、均一に溶解させた後スペシャルブラック4の全量を加え均一に混合した。これを室温まで放冷してから3本ロールミルで10回通しを行い黒色のペーストを得た。次いで、残りの成分の全量を加え、約70℃に加熱し、プロペラ攪拌機で均一になるまで混合撹拌、溶解するまで2時間攪拌して黒色の油性インキを得た。
PERMANENT RED FRR(C.I.Pigment Red 2、クラリアントジャパン(株)製) 15.0部
SPILON RED C−BH(油性染料、保土谷化学工業(株)製) 1.2部
イソブチルジグリコール(日本乳化剤(株)製) 33.2部
フェニルセルソルブ 40.0部
ジョンクリル678(スチレン−アクリル酸共重合体、分子量8500、酸価215、ジ
ョンソンポリマー(株)製) 10.0部KLUCEL H(ヒドロキシプロピルセルロース、三晶(株)製) 0.1部
ニッコールデカグリン5−S(ペンタステアリン酸デカグリセリル、日光ケミカルズ(株)製) 0.5部
上記成分のうち、ジョンクリル678、イソブチルジグリコール、フェニルセルソルブの全量を約70℃で加熱攪拌し、均一に溶解させた後PERMANENT RED FRRの全量を加え均一に混合した。これを室温まで放冷してから3本ロールミルで10回通しを行い、赤色のペーストを得た。次いで、残りの成分の全量を加え、約70℃に加熱し、プロペラ攪拌機で均一になるまで混合撹拌、溶解するまで2時間攪拌して赤色の油性インキを得た。
hostaperm Blue P−BFS(c.i.pigment BLUE15:4、クラリアントジャパン(株)製) 5.0部
SPILON RED C−GH(前述) 1.2部
VALIFAST BLUE 1603(C.I.DIRECT BLUE 86とC.I.BASIC BLUE 7との造塩染料、オリエント化学工業(株)製) 6.0部
プロピレングリコールブチルエーテル(日本乳化剤(株)製) 30.3部
ソルフィットファイングレード(3−メチル−3−メトキシブタノール、(株)クラレ製) 45.0部
ジョンクリル682(スチレン−アクリル酸共重合体、分子量1700、酸価238、ジ
ョンソンポリマー(株)製) 3.0部
ジョンクリルHPD671(スチレン−アクリル酸共重合体、分子量17250、酸価214、ジョンソンポリマー(株)製) 3.0部
SMA1000(スチレン−無水マレイン酸共重合体、アトフィナ・ジャパン(株)製) 4.0部
BERMOCOLL EBS481FQ(エチルヒドロキシエチルセルロース、アクゾノーベル(株)製) 0.5部
ニッコールテトラグリン5−S(ペンタステアリン酸テトラグリセリル、日光ケミカルズ(株)製) 2.0部
上記成分のうち、ジョンクリル682、ジョンクリルHPD671、プロピレングリコールブチルエーテル、ソルフィットファイングレードの全量を約70℃で加熱攪拌し、均一に溶解させた後hostaperm Blue P−BFSの全量を加え均一に混合した。これを室温まで放冷してから3本ロールミルで10回通しを行い青色のペーストを得た。次いで、残りの成分の全量を加え、約70℃に加熱し、プロペラ攪拌機で均一になるまで混合撹拌、溶解するまで2時間攪拌して青色の油性インキを得た。
Oil Black HBB(オリエント化学工業(株)製) 7.0部
SPILON RED C−BH(前述) 1.0部
イソプロピルグリコール(日本乳化剤(株)製) 10.0部
フェニルジグリコール(日本乳化剤(株)製) 28.7部
ヘキシレングリコール(日本乳化剤(株)製) 38.6部
NATROSOL PLUS330(疎水化ヒドロキシエチルセルロース、三晶(株)製) 2.2部
メトローズSNB−30T(エチルヒドロキシメチルセルロース、信越化学工業(株)製) 2.0部
エトセル10(エチルセルロース、日進化成(株)製) 0.5部
ニッコールデカグリン10−O(デカオレイン酸デカグリセリル、日光ケミカルズ(株)製) 10.0部
上記成分のうち、NATROSOL PLUS330、メトローズSNB−30T、エトセル10、イソプロピルグリコール、フェニルジグリコール、ヘキシレングリコールの全量を約70℃で加熱攪拌し、均一に溶解させた後、残りの成分の全量を加え、さらにプロペラ攪拌機で2時間攪拌して黒色の油性インキを得た。
スペシャルブラック4(カーボンブラック、デグサヒュルスジャパン(株)製)
20.0部
ネオスーパーブルーC−555(C.I.SOLVENT BLUE70、中央合成化学(株)製) 4.0部
SPILON RED C−GH(油性染料、保土谷化学工業(株)製) 1.2部
VALIFAST YELLOW 1151(油性染料、オリエント化学工業(株)製)
1.2部
ベンジルグリコール(日本乳化剤(株)製) 23.8部
ブチルグリコール(日本乳化剤(株)製) 40.0部
SMA1440(スチレン−マレイン酸共重合体、分子量7000、酸価185、川原油化(株)製) 4.0部
メトローズ60SH−10000(メチルヒドロキシプロピルセルロース、日新化成(株)製) 0.8部
ニッコールヘキサグリン5−S(ペンタステアリン酸ヘキサグリセリル、日光ケミカルズ(株)製) 5.0部
上記成分のうち、SMA1440、ベンジルグリコール、ブチルグリコールの全量を約70℃で加熱攪拌し、均一に溶解させた後スペシャルブラック4の全量を加え均一に混合した。これを室温まで放冷してから3本ロールミルで10回通しを行い黒色のペーストを得た。次いで、残りの成分の全量を加え、約70℃に加熱し、プロペラ攪拌機で均一になるまで混合撹拌、溶解するまで2時間攪拌して黒色の油性インキを得た。
実施例1において、KLUCEL Mとヒアルロン酸を除して、代わりにルビスコール K−30(ポリビニルピロリドン、アイエスピー・ジャパン(株)製)を添加した以外は同様になして黒色の油性インキ組成物を得た。
実施例1において、ニッコールヘキサグリン7−Sを除して、代わりにニッコールヘキサグリン1−S(モノステアリン酸ヘキサグリセリル、日光ケミカルズ(株)製)を添加した以外は同様になして黒色の油性インキ組成物を得た。
実施例1において、ニッコールヘキサグリン7−Sを除して、代わりにフォスファノールRA600(P.O.Eアルキルエーテルリン酸、東邦化学工業(株)製)を添加した以外は同様になして黒色の油性インキ組成物を得た。
実施例1において、ベンジルグリコールを除して、代わりにエクセノール2020(ポリプロピレングリコール、旭硝子ウレタン(株)製)を添加した以外は同様になして黒色の油性インキ組成物を得た。
上記実施例及び比較例で得たボールペン用油性インキを市販の油性ボールペン(.e−ball、製品符号 BK127、ぺんてる(株)製(ボール径φ0.7))と同構造の筆記具に0.3g充填し、遠心機にて遠心力(1000rpm、5分間)を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンを作製した。
Claims (1)
- 少なくとも、着色剤と、有機溶剤と、分子内に炭素数2以上のアルキル基を有するセルロース系樹脂、アセチル基を有するムコ多糖類から選ばれる1種もしくは2種以上の混合物と、下記一般式(数1)で表される分子内に少なくとも2個以上の脂肪酸残基を含むポリグリセリン脂肪酸エステルとを含有するボールペン用油性インキ。
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