JP2012041195A - 光学素子成形素材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉛以外の易還元成分を多く含む光学ガラス製光学素子をプレス成形法により製造する場合のプレス成形前のガラス製光学素子成形素材であって、光学ガラス中の易還元成分の還元を抑制してプレス成形時の光学ガラスの型への付着を確実に防止し、表面欠陥のない光学素子を高い生産性、原価面を両立させながら安定的に製造する方法を提供する。
【解決手段】三次元形状を有し、かつ、光学特性を実質的に担うコアガラス1と該コアガラスの少なくとも光学機能面となる面に被覆された表面層2とからなるガラス製光学素子成形素材において、前記表面層の少なくともコアガラスと接する部分が質量%表示で、SiO:78.0〜83.0、NaO:3.5〜5.0、Al:0.5〜2.5、B:9.5〜16.5、の化学成分を有するホウケイ酸塩ガラスであることを特徴とする光学素子成形素材10。
【選択図】図1

Description

本発明は、プレス成形に好適なガラス製光学素子成形素材であって、特に、型との反応を抑制し、型との融着がなく、プレス成形後の型表面に曇りが発生せず、プレス成形体(光学素子)の表面に着色が発生しない、ガラス製光学素子成形素材及びその製造方法に関する。
近年、ガラスレンズなどの光学ガラス素子をプレス成形し、成形面を研磨等せずにそのまま使用することを可能とする直接プレス成形法が注目されている。この方法を簡単に説明すると、光学素子として所望の特性を有し、かつ、上型、下型、胴型から構成されるプレス成形型内にセット可能な三次元形状を有する光学素子成形素材を前記プレス成形型内にセットして成形可能な温度まで加熱し、プレスして所望の形状を付与し、冷却してプレス成形型から取り出して光学素子とするものである。
直接プレス成形法において、ガラス製光学素子成形素材がプレス成形時に型と融着すると、部分的な剥離により所望の形状を得ることができないばかりか、型表面に残留している融着物を完全に除去しないと型として使用できないためプレス成形の生産性が著しく低下する。したがって、光学素子成形素材が、プレス成形型と反応して発生する融着の防止が生産性、形状精度確保の点で重要である。
また、ガラス製光学素子成形素材の化学成分中に酸化鉛成分等の揮発(金属に還元)しやすい成分を多く含む場合には、鉛のような当該成分の構成金属原子がプレス成形型表面に付くことがある。このような場合には、プレス成形型表面に付いた構成金属原子を除去することが必要となり生産性が大きく低下するが、それ以外に、組成変化により光学素子が所望の特性を得られなくおそれもあり、光学素子製造に大きな影響を与える。
また、光学素子に曇りや発泡などの成形不良が発生することもあり、生産性に大きな影響を及ぼすおそれがある。なお、発泡のメカニズムは、例えば、Bi成分の場合、Bi+2C(汚れなど)→2Bi+CO↑+CO↑又は、還元反応によるBi→2Bi+1.5Oと推定される。
これらの対策として光学素子成形素材ガラスの表面に別組成のガラスで被覆する方法が特許文献1〜4に提案されている。いずれの特許文献においても、プレス成形時に表面被覆層を未軟化状態に保つことにより成形時における型と光学素子成形素材の反応や融着を防止しようとするものである。なお、特許文献1〜3の開示時点では、光学ガラスとしては、酸化鉛を含むものが大部分であったので、特許文献1〜3では実質的には、酸化鉛を含む光学ガラスを対象としているが、最近は、鉛成分の入っていない光学ガラスが主流となっており、揮発(金属に還元)しやすい化学成分(以下、易還元成分ともいう)としては、WO、TiO、Bi、Nb等が含有されることが多い。
特許文献1には、光学素子成形素材のガラス(内部ガラス)の表面にガラス転移点が前記内部ガラスのガラス転移点よりも高いガラスを被覆してプレス成形する方法が開示されている。特許文献1に記載の方法では、光学ガラス材料を電子銃を用いた真空蒸着法により成膜する場合には蒸発材料である光学ガラス材料が蒸発時に著しく発泡したり、膜組成と光学ガラス組成の乖離が激しく所望の膜が得られないという欠点があった。
特許文献2には、酸化ケイ素を内部ガラスの表面に被覆してプレス成形する方法が開示されている。特許文献2に記載の方法では、酸化ケイ素が成形時にも全く軟化しないため、表面クラックの発生が著しいという欠点があった。
特許文献3には、化学成分が質量%表示で、SiO:36.7、PbO:57.5、KO:4.2、NaO:0.8、:Al:3、からなる重フリント(鉛)ガラスをコアガラスとし、その表面に、化学成分が質量%表示で、SiO:84、NaO:3、Al:3、B:10 からなるホウケイ酸塩ガラスを蒸着用ガラスとして使用し、真空蒸着し表面層を形成して光学素子製造用ガラスブランクとする方法が開示されている。
しかし、特許文献3は、鉛成分を含有する光学ガラスに対するものであり、鉛成分を含有しない光学ガラスであって、WO、TiO、Bi、Nb等の還元しやすい成分を含むものをコアガラスとする場合については、記載がない。コアガラスと表面層との相性が悪いと表面層が形成しにくい、又は形成した表面層が密着性が悪く剥離しやすいなどの問題が発生するおそれがあるので、この点も重要である。
特許文献4には、易還元成分(W、Ti、Bi、Nb)を含む光学ガラスをコアガラスとする場合に、表面層にコアガラスより還元成分が少ないか又は還元成分を含まないガラスを被覆した光学素子成形素材が開示されている。しかしながら、易還元成分数を減らしたガラス組成では、蒸着時に原料が発泡する等、膜形成法として蒸着法を採用することは生産の安定性等の面で問題となるおそれがある。また、表面層の化学組成が、コアガラスと異なる場合については、記載がない。
いずれにせよ、鉛を含有しない光学ガラスをコアガラスとし、それと相性が良く、しかも主要な化学組成が異なる表面層を形成した光学素子成形素材についての具体的な提案はなされていない。
特公平2−1778号公報 特公平2−1779号公報 特許第2651266号公報 特開2007−269544号公報
本発明は、鉛以外の易還元成分を多く含む光学ガラス製光学素子をプレス成形法により製造する場合のプレス成形前のガラス製光学素子成形素材であって、前記光学ガラスをコアガラスとし、特定組成のホウケイ酸塩ガラスからなる表面層でコアガラスを被覆したことを特徴とする光学素子成形素材の提供により、光学ガラス中の易還元成分の還元を抑制してプレス成形時の光学ガラスの型への付着を確実に防止し、表面欠陥のない光学素子を高い生産性、原価面を両立させながら安定的に製造することを目的とする。
本発明は、三次元形状を有し、かつ、光学特性を実質的に担うコアガラスと該コアガラスの少なくとも光学機能面となる面に被覆された表面層とからなるガラス製光学素子成形素材において、前記表面層の少なくともコアガラスと接する部分が質量%表示で、SiO:78.0〜83.0、NaO:3.5〜5.0、Al:0.5〜2.5、B:9.5〜16.5、の化学成分を有するホウケイ酸塩ガラスであることを特徴とする光学素子成形素材を提供する。
別の本発明は、上型、下型、胴型から構成されるプレス成形型内にセット可能な三次元形状を有し、光学素子として所望の特性を実質的に担うコアガラスと該コアガラスの少なくとも光学機能面となる面に被覆された表面層からなるガラス製光学素子成形素材の製造方法であって、前記表面層の少なくとも第1層として、前記コアガラスの表面に、質量%表示で、SiO:78.0〜83.0、NaO:3.5〜5.0、Al:0.5〜2.5、B:9.5〜16.5、の化学成分を有するホウケイ酸塩ガラス層をホウケイ酸塩ガラス原料から真空蒸着法で形成することを特徴とする光学素子成形素材の製造方法を提供する。
また、別の本発明は、光学素子成形素材を上型、下型、胴型で構成される成形型内にセットし、加熱して光学素子成形素材を軟化させてプレス成形して光学素子を製造する方法において、光学素子成形素材として請求項1又は2記載の光学素子成形素材を用いることを特徴とする光学素子の製造方法を提供する。
さらに、別の本発明は、光学素子としての所望の特性を実質的に担うコアガラスと、該コアガラスの少なくとも光学機能面となる面に被覆された表面層からなり、かつ閉じた三次元形状を有する、ガラス製光学素子であって、前記表面層が1層の単層膜又は2層以上の多層膜からなり、かつ、コアガラスと接する層(1層目)が質量%表示で、SiO:78.0〜83.0、NaO:3.5〜5.0、Al:0.5〜2.5、B:9.5〜16.5の化学成分を有するホウケイ酸塩ガラス層であること特徴とするガラス製光学素子を提供する。
本発明によれば、プレス成形温度において、鉛以外の易還元成分を多く含有する光学ガラスを成形材料としても、特定組成のホウケイ酸塩ガラスにより表面を被覆しているため、還元を抑制又は防止できる。したがって、プレス成形時に型と前記成形材料との融着が発生せず、還元されると発生する曇りや発泡を防止できる。また、易還元成分が還元すると、光学ガラス組成が変動し、最悪の場合、ガラス製光学素子の着色、表面欠陥の発生、屈折率の変動、アッベ数の変動等所望の光学特性を出せないおそれがあるが、それらを防止できる。
したがって、本発明により型の清掃が不要となるか、簡素化されて容易となり、プレス成形の生産性が著しく向上し、しかも安定したプレス成形が可能となる。さらに、本発明により、鉛を含有しない光学ガラスをコアガラスとして、特定組成のホウケイ酸塩ガラスにより表面を被覆しているため、コアガラスと表面層との密着性が良好であり、表面層の耐久性があるため、成形工程での不良発生率を著しく低減でき、生産性向上への寄与が大きい。
本発明による光学素子成形素材(以下、本成形素材という)は、三次元形状を有し、基本的にはプレス成形型内にセット可能なものである。このような三次元形状としては、球状、略球状、楕円球状、略楕円球状、涙滴状、円柱状、角柱状などの形状が具体的なものとして挙げられる。
別の言い方をすれば、プレス成形型を使用してプレス成形により光学素子としての最終形状が付与できる形状を本成形素材が有していることである。図5に本成形素材10とプレス成形型60の関係を表す断面図を示す。図5のプレス成形型60は、上型61と、下型62と、胴型63とで構成される代表的なものであるが、本発明において、これに限られるものではない。例えば、図6では、胴型63は、1個のリングであるが、場合によっては、2個のリングとしてもよい。本成形素材10は、上型61と下型62の間に載置されて、プレス成形される。
本成形素材は、光学素子としての光学特性を実質的に担うコアガラスと、該コアガラスの少くとも光学機能となる面に被覆された表面層とからなる。本成形素材の断面図の一例を図1に示す。図中、1はコアガラスを、2は表面層のガラスを、10は、本成形素材全体を、それぞれ示す。以下の図に関する説明では、特に、断らない限り、同一符号は、同一のものを指す。
図1では、表面層2が、コアガラス1の全面を被覆している場合を示すが、本発明は必ずしもこれに限られるわけではなく、光学機能面など主要な部分のみを一部被覆してもよい。図2は、そのような部分的な被覆とした場合を示すもので、表面層2が、コアガラス1の光学機能面3aのみを被覆し、非光学機能面3bは被覆していない場合を示す。図2のように、周辺部に被覆していない部分(以下、非被覆部とも称す)を設けると、非被覆部は、被覆部に比べて滑りにくくなる。そのためプレス成形型内で本成形素材の過剰な滑りを防止でき、成形不良を低減できる。
また、図2のような表面層を部分的被覆とした成形素材の非被覆部、3b部分を芯取り加工で除去することにより光学機能面の最外周まで被覆部とすることができ、レンズの光線有効径がレンズの直径と非常に近接したものに対応することもできる。なお、部分的な被覆としては、片面を全面被覆し、反対面を全く被覆しない様な態様でもよい。
このような部分的な被覆は、例えば、図6に示すようなマスキング付成膜治具70を用いることによって製造できる。マスキング付成膜治具70は、上治具71と下治具72とで構成され、コアガラス1を上下から挟み込んで固定する。なお、上治具71と下治具72との固定は図示しないボルトナットなどの固定手段により固定し、必要に応じて間に間隔調整用のスペーサを介在させてもよい。上治具71には蒸着用の開口面73が、下治具72には、同様に開口面74が形成されており、部分的に表面層2を形成できるようになっている。図中、75,76はそれぞれ蒸着方向を示す。
なお、本明細書において、光学特性を実質的に担うとは、コアガラスの光学特性と、光学素子として要求される光学特性との差が実用上問題とならないレベルで、同一であるとの意味である。光学特性以外の特性についても同様の意味で使用するものとする。
本成形素材において、コアガラスとなる光学ガラスは、光学素子としての所望の光学特性を有するものであれば、特に、制限されないが、基本的に鉛成分を含有しない(鉛フリーとも称する)ものであり、易還元成分であるWO、TiO、Bi、Nb等の成分を多く含有するものであると、本発明による特徴が顕著に発揮されるため好ましい。
コアガラスの一例としては、P−Bi−Nb系ガラスであって、モル%表示で、P:8〜30、Bi:2〜53、Nb:7〜33、B:0〜13、GeO:0〜40、BaO:0〜6、LiO:0〜26、NaO:0〜22、KO:0〜10、TiO:0〜8、WO:0〜10、SiO:0〜5、などが具体的なものとして挙げられる。
易還元成分の合計Bi+TiO+Nb+WO:25〜70モル%であると好ましい。これらのガラスの特性としては、屈折率n:1.80〜2.02、アッベ数ν:18〜26、ガラス転移点Tg:440〜520℃、屈伏点At:480〜560℃、等が好ましく例示される。
コアガラスの別の一例としては、P−B−NaO−KO−Bi−Nb−WO系ガラスであって、モル%表示で、P:22〜32、B:3〜8、NaO:2〜20、KO:1〜5、Bi:12〜20、Nb:12〜20、WO:5〜12、LiO:0〜20、TiO:0〜10、などが具体的なものとして挙げられる。
易還元成分の合計Bi+TiO+Nb+WO:38〜50モル%であると好ましい。これらのガラスの特性としては、屈折率n:1.90〜1.95、アッベ数ν:18〜24、ガラス転移点Tg:440〜520℃、屈伏点At:470〜520℃、等が好ましく例示される。
コアガラスの別の一例としては、B−Bi−TeO系ガラスであって、モル%表示で、B:15〜30、Bi:30〜48、TeO:0.1〜20、P:0〜20、SiO:0〜20、Al:0〜5、LiO:0〜20、TiO:0〜15、ZnO:0〜15、CaO:0〜8、SrO:0〜5、BaO:0〜5、などが具体的なものとして挙げられる。
易還元成分の合計Bi+TiO:30〜60モル%であると好ましい。これらのガラスの特性としては、屈折率n:2.00〜2.20、アッベ数ν:14〜20、ガラス転移点Tg:330〜460℃、屈伏点At:360〜490℃、等が好ましく例示される。
本成形素材において、表面層としては、1層からなる単層膜又は2層以上からなる多層膜のいずれでもよいが、いずれにしてもコアガラスと接する層(1層目)が質量%表示で、SiO:78.0〜83.0、NaO:3.5〜5.0、Al:0.5〜2.5、B:9.5〜16.5、の化学成分を有するホウケイ酸塩ガラスであることを特徴とする。
SiO含有量を78.0〜83.0%とするのは、SiO含有量が83%を超えると、蒸着材の溶融温度が高くなりすぎ生産性の低下又は蒸着装置の交換部品の交換頻度がはやくなる等のおそれがある。一方、SiO含有量が78%未満であると易還元成分の揮発防止効果が不充分となるおそれがある。
NaO含有量を3.5〜5.0%とするのは、蒸着法での電子銃による溶融防止及び突沸防止のためである。NaO含有量を3.8〜4.8%とするのが好ましい。
Al含有量を0.5〜2.5%とするのは、Al含有量が2.5%を超えると、蒸着材の溶融温度が高くなりすぎ生産性の低下又は蒸着装置の交換部品の交換頻度がはやくなる等のおそれがある。一方、Al含有量が0.5%未満であると、易還元成分の揮発防止効果が不充分となるおそれがある。
含有量を9.5〜16.5%とするのは、表面層の膜にクラックが発生するのを防止し、ひいては成形品(光学素子)に不良が発生するのを防止するためである。B含有量が10.5〜14.5%であると同様の理由で好ましい。
本成形素材において、表面層の組成としては、SiO、NaO、Al、Bの各成分がこの範囲内であれば、他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、KOなどが挙げられる。また、含む場合の含有量は、KOの場合には、0.1〜3.0%とすると、蒸着時の突沸防止のため好ましい。
表面層を上記特定組成のホウケイ酸塩ガラスとすることによって、コアガラス組成中の易還元成分の揮発を効果的に防止でき所望の効果が得られる。また、コアガラスと上記ホウケイ酸塩ガラスとは、熱膨張係数、ガラス転移点温度、屈伏点温度において差が見られるが、これによってコアガラスから表面層が剥離等することはなく、コアガラスと表面層との密着性がよい。
前記特定組成のホウケイ酸塩ガラス層の膜厚は、5〜25nmであると好ましい。膜厚が5nm未満であるとコアガラス中の易還元成分の還元防止効果が小さくなり、一方、前記膜厚が25nmを超えるとプレス成形時にコアガラス内にクラックが入るおそれがある他に膜形成時間が長時間となり生産性が悪い。前記膜厚が8〜20nmであるとさらに好ましい。前記膜厚が9〜15nmであると特に好ましい。なお、本明細書では、膜厚dは、光学式膜厚モニタで測定した光学膜厚(膜厚をd、膜の屈折率nとすると、n×dで表される)値を膜の屈折率nで割ることによって算出された値とする。
また、上記説明では、表面層を1層として説明したが、本発明は、これに限られるものはなく、2層以上の複数層からなるものでも良い。表面層を2層とする場合には、前記特定組成のホウケイ酸塩ガラスからなる第1層目の上に、カーボン膜を被覆すると、型と成形品(光学素子)との融着がなく離型性及び滑り性に優れるため、コアガラス組成によっては好ましいものとなる。カーボン膜を被覆する場合には、炭化水素系ガスの熱分解法、プラズマCVD法、及びカーボンターゲットを使用したスパッタリング法などが膜形成に好適な方法として挙げられる。カーボン膜の膜厚としては、2〜20nmであると、比較的短時間で膜形成でき、しかも離型性などの効果が発揮されるためである。
カーボン以外の膜組成としては、炭化水素系又はMoSの膜なども型との離型性及び滑り性などの点で好ましい。また、表面層を前記組成範囲内で組成を異にする複数のホウケイ酸塩ガラス層としても良い。
一方、表面層が多層膜の場合には、層数が多くなると工程が増えるため、生産性及び原価面からは層数を2又は3程度、すなわち、2層又は3層程度が好ましい。図3は、表面層が2層の場合の本成形素材の概略断面図を示し、図中、2aは表面層の第1層を、2bは表面層の第2層をそれぞれ示す。
コアガラスに前記表面層を形成する方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法などが好ましい作成法として挙げられる。真空蒸着法は、スパッタリング法などに比べて装置が簡易であり、しかも膜形成速度も大きいことなどから、特に、原価の低い、表面層を形成するのに好適である。以下、真空蒸着法について説明する。
真空蒸着は、蒸着源、蒸着源にあてるための電子を発生させる電子銃及びサンプル保持台、を備えた密閉されたチャンバ内を真空雰囲気とし、電子銃から出た電子を蒸着源にあててコアガラス表面に、前記ホウケイ酸塩ガラス組成を有する表面層を形成する方法である。
真空蒸着装置の概略図を図4に示す。図中、50は真空蒸着装置全体、51は真空チャンバ、52はコアガラス1を加熱しながら蒸着のため保持するドーム、53はドーム52を加熱するためのヒータ、54は真空チャンバ51内を真空にするための排気口、55は特定組成のホウケイ酸塩ガラスからなる蒸着源、56は電子銃、をそれぞれ示す。なお、ヒータ53及び電子銃56には図示しない電気回路に接続されており、排気口54も図示しない真空排気系に接続されている。
蒸着条件としては、チャンバ内圧力が10−3Pa以下であれば生産性及び膜品質の点で好ましい。温度条件としては、コアガラスを250〜400℃の温度まで加熱するのが好ましい。温度が250℃未満であると、蒸着源から膜原料がうまく蒸発しないおそれがあり、一方、温度が400℃を超えると、膜形成に時間がかかるようになり生産性が低下するおそれがある他、形状が変化するおそれがあるためである。
また、上記蒸着源としては、膜組成に近いホウケイ酸塩ガラスであると好ましい。具体的には、蒸着用ホウケイ酸塩ガラス原料は、化学成分が質量%表示で、SiO:78.0〜83.0、NaO:3.5〜5.0、Al:0.5〜2.5、B:9.5〜16.5である。上記組成を有するホウケイ酸塩ガラス材料を使用して真空蒸着すると、真空蒸着中の発泡がなく、膜にドロップレットと称される欠陥が発生せず、成膜された膜の組成、物性が安定するなどの利点がある。
次に、本成形素材を光学素子とするためのプレス成形法について説明する。成形に使用するプレス成形型としては、図5に示すような、上型、下型及び胴型からなるものが代表的である。これらの型材質は、WC粒子を結合相で結合した超硬合金質のもの又はSiCなどのセラミックス質のものが好適に使用される。光学機能面を形成する上型及び下型の成形面は、鏡面研磨されてプレス成形面がそのまま光学素子として利用できるようになっている。
さらに、上型及び下型の成形面は、型表面を保護して型の耐久性を向上させるため、又は型からの成形品の離型性を向上させるために貴金属系又はカーボン系の膜を形成しておくとさらに好ましい。前記貴金属膜としては、Ir−Re組成の膜が好適なものとして挙げられる。その場合には、Ti膜を下地膜とすると密着性が向上するためさらに好ましい。
次に、前記プレス成形型をN雰囲気としたチャンバ内にセットし、上型及び下型を上下の加熱ブロック間で挟んで成形するガラスの粘度が10d・Pa・s程度になる温度まで加熱(輻射加熱などの別手段で加熱してもよい)し、所定温度になったところで加熱ブロックの片方を加圧シリンダで移動させながら加圧する。成形条件としては、成形圧力は100〜5000N程度、成形時間は0.1〜1分間程度が好適な条件として挙げられる。加圧後、その後、所定の冷却速度で降温し、上下型の温度が成形するガラスのTg温度より30℃程度低い温度に達した時点で加圧シリンダを逆方向に移動させ、成形体を、プレス成形型から取り出し、チャンバより回収する。
なお、本成形素材をプレス成形後、光学素子として使用する前に必要に応じて前記表面層の上に、さらに、反射防止膜を成膜することが好ましい。反射防止膜を成膜する場合には、光学素子としての特性は、表面層と反射防止膜とを合わせたものとなるので、反射防止膜を設計する際には、表面層の膜厚、屈折率等を考慮する。
本成形素材の表面層の屈折率は、1.47〜1.49程度であるので、反射防止膜(以下、AR膜とも称す)としては、複数の層からなり、表面層と接する層は、表面層よりも屈折率が大きく、成膜性に優れ、しかも前記ホウケイ酸塩ガラスと相性のよい、ZrOとTiOの混合物からなる層(以下、ZT層)及びAl層が好ましいものとして挙げられる。具体的には、表面層の上にくる、最初の層は、ZT層か、Al層のいずれかとし、次に残りの層とするのが好ましい。
その場合の各膜厚としては、最初のZT層を20〜70nmとし、次のAl層を10〜40nmとし、さらに最表面のMgF層を、50〜200nmとするのが好ましい一例として挙げられる。ZT層と、Al層との層構造を一つの単位として複数積層してもよい。
これら反射防止層の形成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、などが好ましい方法として挙げられる。以下、真空蒸着の場合について一例を説明する。ZT層又はAl層を真空蒸着する場合には、酸素ガス導入雰囲気下で圧力を10−2Pa程度とし、一方、MgF層を真空蒸着する場合には、酸素ガス導入せずに圧力を10−3Pa程度とし、基板温度を250〜350℃程度とする。
なお、AR膜は、第1層をコアガラスよりも屈折率の低い物質とし、その上の第2層を第1層より屈折率の高い物質とし、以下、同様に所望の光学特性となるように屈折率の低い物質と屈折率の高い物質とを交互に積層することで目的の機能を達成できる。そこで、コアガラスの屈折率が1.6以上、より好ましくは1.7以上の場合には、本発明の表面層の屈折率が1.47〜1.49程度であるので、本発明の表面層自身をAR膜の第1層としても良い。
特許文献4などでは、AR膜を形成する際に、コアガラスに形成された表面層を剥離する態様が記載されている。そのような場合には、AR膜の均一性を高めるためには、表面層を完全に剥がす必要があり、表面層には、コアガラスとの密着性ではなく、それとは反対の剥離性が要求される。剥がす手段としては、酸性又はアルカリ性水溶液を使用した化学的手段が代表的なものである。したがって、この場合の表面層は、密着性が低い、又は耐酸・耐アルカリ性に劣ることとなり、AR膜の第1層としての使用は、実質的に難しい。
本成形素材をプレス成形した、又は必要に応じてさらに反射防止膜を形成した成形品は、デジタルスチルカメラ用レンズ、デジタルビデオカメラ用レンズ、カメラ付携帯電話用レンズなどの光学素子として好適なものであり、特に、鉛を含まず、WO、TiO、Bi、Nb等の揮発しやすい成分を含む光学ガラスを前記光学素子とする場合に有用である。
以下、本発明の実施例を説明する。なお、本発明は、これらの実施例に限定されて解釈されるものではない。
[コアガラス材の調製]
表1〜表6に示す組成(モル%)ガラスを外径φ7mm、中心肉厚4.3mm、曲率半径が両面とも7mm、コバ厚:2.4mm、体積0.13cmの両凸レンズ形状に研削・研磨加工によりコアガラス材とした。なお、表1〜表6には、各組成のガラスの特性を併せて示す。
[コアガラス材へのホウケイ酸塩ガラス表面層の形成]
表1〜表6に示すコアガラス材を超音波洗浄機を用いて通常のガラス洗浄工程により洗浄後、表面に真空蒸着法でホウケイ塩ガラスの表面層を形成した。蒸着源としては、質量%表示で、SiO:80%、B:12.7%、Al:2.3%、NaO:4.0%の組成を有するホウケイ酸塩ガラス(AGCテクノグラス社製、商品名:TE−32)を使用した。このガラスのガラス転移温度:580℃、屈折率nd:1.474、熱膨張係数:33×10−7/℃である。
蒸着条件としては、コアガラス材を300℃に加熱し、真空チャンバ内の圧力を1×10−3Pa以下になるまで排気した後、前記組成を有するホウケイ酸塩ガラスを電子銃により蒸発させ、各表に記載してある所定の膜厚まで表面層を成膜して評価用の光学素子成形素材とした。
[プレス成形]
直径18mm×高さ50mmの超硬合金製円柱を加工して、概略の曲率半径が16mmの凹形状の非球面プレス面(約φ14mm)を有する一対の上下型からなる光学ガラスレンズ用のプレス成形型を作成した。上下型のプレス面を0.1μmのダイヤモンド砥粒を用いて鏡面に研磨した後、この鏡面に、スパッタリング法により、50nmのTi膜を形成した後、IrとReの比率が質量比で4:1の組成の被覆膜を250nmの膜厚に形成することにより、プレス成形型を作成した。
次に、上記で調製した評価用の光学素子成形素材をプレス成形型内にセットして、成形機チャンバに載置した。チャンバ内を真空ポンプで真空引きした後、Nガスを導入してチャンバ内をN雰囲気にした後、ヒーターブロックで上型及び下型を加熱することにより光学素子成形素材の粘度が10−9d・Pa・s程度になる温度に達したらその温度で3分間維持後、成形圧力3000Nで1分間プレスしてレンズ状に成形した。その後、冷却速度100℃/分で降温し、上下型の温度がサンプルのTg温度より30℃低い温度に達した時点で加圧を止めてプレス成形型から取り出して評価用サンプルとした。
[評価]
得られた各光学素子成形素材について、高輝度光源を使用して目視で曇りの有無、着色の有無を評価し、顕微鏡でドロプレット(μmサイズの蒸着物質が付着する欠陥で表面に形成されるぼそぼそ状のもの)の有無とその状態及びクラックの有無とその状態、をそれぞれ評価し、結果を合わせて示す。
例1〜例33の全てのサンプルについて、着色及びドロプレットは観察されなかったが、ホウケイ酸塩ガラスの膜厚が2nmと薄い場合(例8及び例13)には、やや曇りが観察された。また、ホウケイ酸塩ガラスの膜厚が35nmと厚い場合(例7及び例12)には、表面に軽微なクラックが観察された。
[比較実験]
例1〜例6において、表面層の組成をホウケイ酸塩ガラスから、アルミナ(キヤノンオプトロン社製、純度99.9%以上)に変更した以外は、例1〜例6と同様にしてサンプルを作成した。結果を表7に例34〜例39として示す。同様にして、表面層の組成をホウケイ酸塩ガラスから青板ガラス(アズワン社製、商品名:スライドガラス、ガラス組成は一般用青板ガラスと同じ)に変更した以外は、例1〜例6と同様にしてサンプルを作成した。結果を表8に例40〜例45として示す。
表7より、アルミナ表面層にもクモリ防止効果があることが認められたが、ガラス表面の着色を防ぐ効果はないことがわかる。アルミナ表面層は通常の蒸着物質の中では緻密とされている物質であるが、着色を防止できるほどは緻密さが無い。すなわち、通常の蒸着物質では本発明の効果が得られないことを示唆する結果が得られた。
表8より、青板ガラス表面層は成膜の時点でスプラッシュ(蒸着物質が局所的又は急減に溶融する現象でμmサイズの液滴となりドロップレットの原因となる)が激しく、ドロップレットのある膜となっており、成形するまでもなく外観不良であるが、クモリ防止効果と着色防止効果の有無を確認するために試験を行った。結果、青板ガラスコートには、クモリ防止効果も着色防止効果も無いことが判明した。きちんとした膜が成膜できず、ボソボソの状態の膜しか付けれないためと思われる。
[成形品への反射防止膜コート]
例24の成形素材(屈折率2.18265)に対して、ホウケイ酸塩ガラス表面層の上に反射防止膜として、真空蒸着法によりZT層及びAl層(以下、アルミナ層)を交互に積層し、最上層にMgF層を形成して表9〜表11の多層膜構成を有する光学素子を準備した。なお、表9〜表11では、本発明の表面層をAR膜の第1層目として記載した。
蒸着条件はZT層又はAl層を真空蒸着する場合には、酸素ガス導入雰囲気下で圧力を10−2Pa程度とし、一方、MgF層を真空蒸着する場合には、酸素ガス導入せずに圧力を10−3Pa程度とし、基板温度を250〜350℃程度とする。ZT層を蒸着するための蒸着源として、キヤノンオプトロン社製、商品名:OH5を使用した。
この3個のサンプルに対して反射率特性をレンズ反射率測定装置(オリンパス社製、商品名:USPM−RU)により測定した。結果を図7〜9に示す。図7〜9の横軸は、波長(nm)であり、縦軸は、反射率である。図より明らかなように可視光(400nm〜750nm)での反射率が低く実用上問題のないことが確認された。
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本発明により、ガラス製光学素子のガラス組成がBiなどの易還元成分を含有する場合でも特定組成のホウケイ酸塩ガラスを表面層に形成することにより、前記易還元成分の還元を防ぎ、プレス成形に好適な成形素材とすることができる。本発明による光学素子成形素材を使用してプレス成形すると、易還元成分の型への付着等を防止でき、高精度な光学素子を生産性よく、しかも、曇りや発泡などの不良品を発生することなく生産できるため、各種光学特性を有するガラス製品の提供に有用である。
本光学素子成形素材の概略断面図(表面層がコアガラス全面に形成されている場合)。 本光学素子成形素材の概略断面図(表面層がコアガラス表面の一部に形成されている場合)。 本光学素子成形素材をプレス成形する場合の典型的な型の概略断面図。 本発明の実施において用いられるプレス成形装置の断面を示す概略図。 本発明における、コアガラスに表面層を成膜するに使用される真空蒸着装置概略断面図。 本光学素子成形素材に表面層を形成するためのマスキング付成膜治具の一例。 本光学素子成形素材をレンズにプレス成形後、反射防止膜を形成した場合の反射率特性の測定結果。 同上。 同上。
符号の説明
1:コアガラス、2:表面層、、2a:表面層の第1層、2b:表面層の第2層、3a:光学機能面、3b:非光学機能面、10:本発明の光学素子成形素材、50:真空蒸着装置全体、51:真空チャンバ、52:ドーム、53:ヒータ、54:排気口、55:蒸着源、56:電子銃、57:ガス導入口、60:プレス成形型、61:上型、62:下型、63:胴型、70:マスキング付成膜治具、71:上治具、72:下治具、73:上治具の蒸着用開口面、74:下治具の蒸着用開口面、75:蒸着方向、76:蒸着方向。

Claims (7)

  1. 三次元形状を有し、かつ、光学特性を実質的に担うコアガラスと該コアガラスの少なくとも光学機能面となる面に被覆された表面層とからなるガラス製光学素子成形素材において、前記表面層の少なくともコアガラスと接する部分が質量%表示で、SiO:78.0〜83.0、NaO:3.5〜5.0、Al:0.5〜2.5、B:9.5〜16.5、の化学成分を有するホウケイ酸塩ガラスであることを特徴とする光学素子成形素材。
  2. 前記ホウケイ酸塩ガラス層の上に、カーボン層を積層した請求項1記載の光学素子成形素材。
  3. 前記ホウケイ酸塩ガラス層の膜厚が、5〜25nmである請求項1又は2記載の光学素子成形素材。
  4. 上型、下型、胴型から構成されるプレス成形型内にセット可能な三次元形状を有し、光学素子として所望の特性を実質的に担うコアガラスと該コアガラスの少なくとも光学機能面となる面に被覆された表面層からなるガラス製光学素子成形素材の製造方法であって、前記表面層の少なくとも第1層として、前記コアガラスの表面に、質量%表示で、SiO:78.0〜83.0、NaO:3.5〜5.0、Al:0.5〜2.5、B:9.5〜16.5、の化学成分を有するホウケイ酸塩ガラス層をホウケイ酸塩ガラス原料から真空蒸着法で形成することを特徴とする光学素子成形素材の製造方法。
  5. 前記ホウケイ酸塩ガラス原料は、化学成分が質量%表示で、SiO:78.0〜83.0、NaO:3.5〜5.0、Al:0.5〜2.5、B:9.5〜16.5である請求項4記載の光学素子成形素材の製造方法。
  6. 光学素子成形素材を上型、下型、胴型で構成される成形型内にセットし、加熱して光学素子成形素材を軟化させてプレス成形して光学素子を製造する方法において、光学素子成形素材として請求項1、2又は3記載の光学素子成形素材を用いることを特徴とする光学素子の製造方法。
  7. 光学素子としての所望の特性を実質的に担うコアガラスと、該コアガラスの少なくとも光学機能面となる面に被覆された表面層からなり、三次元形状を有する、ガラス製光学素子であって、前記表面層が1層の単層膜又は2層以上の多層膜からなり、かつ、コアガラスと接する層(1層目)が質量%表示で、SiO:78.0〜83.0、NaO:3.5〜5.0、Al:0.5〜2.5、B:9.5〜16.5の化学成分を有するホウケイ酸塩ガラス層であること特徴とするガラス製光学素子。
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