JP2012032649A - フォトマスク修正方法およびレーザ加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より低い透過率のフォトマスクのハーフトーンパターンの修正を可能にする。
【解決手段】Qスイッチ周波数が1Hzから1kHzの範囲内に設定されたCVD加工用レーザ発振器11から出射される、1パルス当りの照射エネルギ密度が40mJ/cm以上、もしくは、照射パワー密度が1MW/cm以上の紫外レーザ光、および、クロムカルボニルガスからなる原料ガスを用いてフォトマスク2のハーフトーンパターンの修正部分にCVD膜を成膜する。本発明は、例えば、フォトマスクの修正を行うレーザ加工装置に適用できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、フォトマスク修正方法およびレーザ加工装置に関し、特に、フォトマスクのハーフトーンパターンの修正を行う場合に用いて好適なフォトマスク修正方法およびレーザ加工装置に関する。
従来、フォトマスクの欠陥部の修正方法の一つとして、レーザCVD(Chemical Vapor Deposition)法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来、フォトマスクのハーフトーンパターンの欠陥部の修正時のCVD膜の成膜工程において、例えば、QスイッチNd:YLFレーザまたはQスイッチNd:YAGレーザの第四高調波(FHG、波長263nmまたは266nm)が用いられている。そして、レーザ光の強度を低くし(例えば、1パルス当たりの照射エネルギ密度が10〜30mJ/cm)、原料ガスであるクロムカルボニルガスの濃度を薄くすることにより、成膜速度を原料ガスの供給量でほぼ律速しながら、CVD膜を堆積することが可能になる。こうすることで、CVD膜の透過率分布がレーザ光の強度分布の影響を受けにくくなり、透過率がほぼ均一なCVD膜を成膜することができる。また、成膜速度が低い(例えば、0.5nm/s前後)ため、透過率の微調整が容易になる。
なお、Qスイッチ周波数は、例えば、レーザ光の平均出力が最大となる2〜4kHzに設定される。
特開2007−232964号公報
ところで、CVD膜の透過率Tと膜厚dの関係は、CVD膜の反射率R、吸収係数αを用いて、次式(1)により求められる(ただし、実際には、CVD膜で生じる多重干渉の影響があるため、透過率αは、式(1)で求まる値から増減する)。
T=(1−R)×e−αd ・・・(1)
式(1)から、透過率Tは、膜厚dが厚くなるほど小さくなり、吸収係数αが小さくなるほど大きくなることが分かる。
上述した従来の成膜方法により得られるCVD膜は、酸化クロムIII(Cr)が主成分となる。酸化クロムIIIを主成分とするCVD膜は、FPD(Flat Panel Display)用のフォトマスクの露光波長(水銀の輝線 i線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm))に対する吸収係数αが低い。そのため、目標とする透過率Tに対して必要な膜厚dが厚くなる。
例えば、酸化クロムIIIを主成分とするCVD膜のi線に対する吸収係数は、約9×10cm−1程度であり、i線に対する透過率を40%にするために必要な膜厚は約90nm、10%にするために必要な膜厚は約250nmとなる。
一方、CVD膜の膜厚が厚くなると、ハーフトーンパターンの修正時に成膜したCVD膜をZAP加工により整形するときにクラックが生じ、その後の洗浄などの工程でCVD膜が剥離してしまう恐れがある。そのため、上述した従来のCVD膜の成膜方法は、i線に対する透過率が40%以下のハーフトーンパターンの修正に適用することが困難であった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、より低い透過率のフォトマスクのハーフトーンパターンの修正を可能にするためのものである。
本発明の一側面のフォトマスク修正方法は、フォトマスクの修正を行うフォトマスク修正方法であって、Qスイッチ周波数が1Hzから1kHzの範囲内に設定されたレーザ発振器から出射される、1パルス当りの照射エネルギ密度が40mJ/cm以上、もしくは、照射パワー密度が1MW/cm以上の紫外レーザ光、および、クロムカルボニルガスからなる原料ガスを用いて前記フォトマスクのハーフトーンパターンの修正部分にCVD膜を成膜することを特徴とする。
本発明の一側面においては、フォトマスクのハーフトーンパターンの修正部分に、金属クロムの膜質のCVD膜が成膜される。
従って、より低い透過率のフォトマスクのハーフトーンパターンの修正が可能になる。
このレーザ発振器は、例えば、CW(Continuous Wave)励起のQスイッチNd:YLFレーザにより構成される。この紫外レーザ光は、例えば、QスイッチNd:YLFレーザの第4高調波(FHG、発振波長263nm)のレーザ光とされる。
このフォトマスク修正方法においては、パルス幅が40ns以下、かつ、照射パワー密度が1MW/cm以上の紫外レーザ光、または、パルス幅が40nsを超え、かつ、1パルス当りの照射エネルギ密度が40mJ/cmを超える紫外レーザ光を用いるようにすることができる。
これにより、紫外レーザ光のパルス幅に限定されることなく、より低い透過率のフォトマスクのハーフトーンパターンの修正が可能になる。
本発明の一側面のレーザ加工装置は、フォトマスクの修正を行うレーザ加工装置であって、紫外レーザ光を発振するQスイッチレーザ発振手段と、クロムカルボニルガスからなる原料ガスを前記フォトマスクのハーフトーンパターンの修正部分近傍に供給する原料ガス供給手段と、前記Qスイッチレーザ発振手段のQスイッチ周波数、並びに、紫外レーザ光の1パルス当りの照射エネルギ密度および照射パワー密度を制御するレーザ制御手段とを備え、前記Qスイッチレーザ発振手段のQスイッチ周波数を1Hzから1kHzの範囲内に設定し、紫外レーザ光の1パルス当りの照射エネルギ密度を40mJ/cm以上、または、紫外レーザ光の照射パワー密度を1MW/cm以上に設定して、紫外レーザ光を前記修正部分に照射し、前記修正部分にCVD膜を生成することを特徴とする。
本発明の一側面においては、フォトマスクのハーフトーンパターンの修正部分に、金属クロムの膜質のCVD膜が成膜される。
従って、より低い透過率のフォトマスクのハーフトーンパターンの修正が可能になる。
このQスイッチレーザ発振手段は、例えば、CW(Continuous Wave)励起のQスイッチNd:YLFレーザにより構成される。この紫外レーザ光は、例えば、QスイッチNd:YLFレーザの第4高調波(FHG、発振波長263nm)のレーザ光とされる。この原料ガス供給手段は、例えば、ガスユニットおよび原料ガス供給・排気ユニットにより構成される。このレーザ制御手段は、例えば、コンピュータ、または、各種のプロセッサにより構成される。
本発明の一側面によれば、フォトマスクのハーフトーンパターンを修正することができる。特に、本発明の一側面によれば、より低い透過率のフォトマスクのハーフトーンパターンの修正が可能になる。
本発明を適用したレーザ加工装置の一実施の形態を示すブロック図である。 CVDレーザ光の照射時間とCVD膜の平均透過率との関係を示すグラフである。 CVD膜の平均透過率と透過率ムラとの関係を示すグラフである。 レーザ加工装置により実行されるフォトマスク修正処理を説明するためのフローチャートである。 ハーフトーンパターン修正前のフォトマスクの例を模式的に示す図である。 ハーフトーンパターン除去後のフォトマスクの例を模式的に示す図である。 修正部分にCVD膜を成膜した後のフォトマスクの例を模式的に示す図である。 成膜したCVD膜を整形した後のフォトマスクの例を模式的に示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.変形例
<1.実施の形態>
[レーザ加工装置の構成例]
図1は、本発明を適用したレーザ加工装置1の一実施の形態を示すブロック図である。レーザ加工装置1は、ハーフトーンパターンを有するフォトマスク2の修正を行う装置である。レーザ加工装置1は、CVD加工用レーザ発振器11、レーザ照射強度均一化光学系12、ZAP加工用レーザ発振器13、レーザ照射強度均一化光学系14、可変スリット15、結像加工光学系16、ガスユニット17、原料ガス供給・排気ユニット18、マスクホルダ19、XYステージ20、透過照明21、透過照明レンズ22、観察光学系23、プローブ光源24、透過光強度測定器25、および、制御部26を含むように構成される。
CVD加工用レーザ発振器11は、例えば、CW(Continuous Wave)励起のQスイッチNd:YLFレーザにより構成され、第4高調波(FHG、発振波長263nm)のレーザ光(以下、CVDレーザ光とも称する)を発振し、出射する。
レーザ照射強度均一化光学系12は、可変スリット15を通過するCVDレーザ光の強度分布をほぼ均一にするための光学系である。例えば、レーザ照射強度均一化光学系12は、ビームエキスパンダでCVDレーザ光のビーム径を拡大し、強度差の小さいビーム中央部を可変スリット15の開口に入射させることにより、可変スリット15を通過するCVDレーザ光の空間方向の強度分布を平均化する。また、レーザ照射強度均一化光学系12は、ガルバノメータなどによりレーザビームを遥動させて、可変スリット15を通過するCVDレーザ光の時間方向の強度分布を平均化する。さらに、レーザ照度強度均一化光学系12は、CVDレーザ光の照射パワー密度を調節するための光アッテネータを備える。
ZAP加工用レーザ発振器13は、例えば、パルス励起のQスイッチNd:YLFレーザにより構成され、発振繰り返し周波数が50Hz以下の第3高調波(THG、発振波長355nm)のレーザ光(以下、ZAPレーザ光と称する)を発振し、出射する。この近紫外光のレーザ光をZAPレーザ光として用いることにより、フォトマスク2のガラス基板にダメージを与えずに、微細な修正加工を実現することが可能になる。なお、この波長が355nm付近の近紫外光のレーザ光は、フォトマスクの修正を行うリペア装置において、ZAP加工用のレーザ光として従来から一般的に用いられている。
レーザ照射強度均一化光学系14は、レーザ照射強度均一化光学系12と同様の構成を有しており、可変スリット15を通過するZAPレーザ光の空間方向および時間方向の強度分布をほぼ均一にする。また、レーザ照射強度均一化光学系14は、ZAPレーザ光の照射パワー密度を調節するための光アッテネータを備える。
なお、以下、CVDレーザ光とZAPレーザ光とを特に区別する必要がない場合、単にレーザ光と称する。
可変スリット15は、2枚1組のナイフエッジが2組設けられており、各組のナイフエッジの間隔を調整することにより、矩形の開口の大きさを変えることができる。また、可変スリット15は、光軸回りに全体を回転させる機構を有している。
結像加工光学系16は、可変スリット3を通過したレーザ光をフォトマスク2の表面で結像させる光学系である。結像加工光学系16は、例えば、対物レンズ14a、結像レンズ(不図示)、ダイクロイックミラー(不図示)、レーザ光の光路を形成するミラー(不図示)、可変スリット15通過後のレーザ光の出力を測定するレーザ出力測定器(不図示)などにより構成される。また、結像加工光学系16は、レーザ光による可変スリット15の開口の像である照射スポットを、フォトマスク2上で所定の速度でスキャンさせるために対物レンズ16aを微動させる微動ステージ16bを備える。
ガスユニット17は、原料ガスであるクロムカルボニルガスを搬送するためのキャリアガス、および、パージガスを原料ガス供給・排気ユニット18に供給する。また、ガスユニット17は、原料ガス供給・排気ユニット18の吸引口から吸引されるガスに含まれる原料ガスを熱分解し、フィルタにより捕捉する。なお、フォトマスク2の加工部に供給する原料ガスの濃度は、制御部26の制御の基に、原料ガスの容器の温度を調節して発生する原料ガスの濃度を調節したり、パージガスおよびキャリアガスの流量を調節することにより調節される。
原料ガス供給・排気ユニット18は、キャリアガスおよびパージガスをフォトマスク2の加工部に供給する。原料ガスは、キャリアガスによりフォトマスク2の加工部に供給される。パージガスは、フォトマスク2の加工部から空気を除去する。また、原料ガス供給・排気ユニット18は、原料ガスが外部に漏れないように吸引する吸引口を備え、吸引したガスをガスユニット17に供給する。これにより、フォトマスク2の加工部近傍の空間が、原料ガス雰囲気に保たれる。そして、フォトマスク2の加工部近傍の空間が、原料ガス雰囲気に保たれた状態でCVDレーザ光が加工部に照射されることにより、加工部にCVD膜が堆積する。
また、原料ガス供給・排気ユニット18は、レーザ光、観察照明光およびプローブ光を透過する窓板を備える。パージガスは、その窓板がCVD加工されることを防止する役割も果たす。
マスクホルダ19は、XYステージ20上に搭載され、フォトマスク2の位置を固定する。
XYステージ20は、制御部26の制御の基に、マスクホルダ19を水平方向に移動させ、マスクホルダ19に保持されているフォトマスク2の加工位置の位置決めを行う。
透過照明21は、フォトマスクの透過像を生成するための観察照明光を出射する。透過照明21から出射された観察照明光は、透過照明レンズ22によりフォトマスク2の表面において集光される。そして、フォトマスク2を透過した観察照明光は、結像加工光学系16内のダイクロイックミラー(不図示)により観察光学系23の方向に反射される。観察光学系23は、観察照明光によるフォトマスク2の表面の像(以下、観察像と称する)を結像する。ユーザは、その観察像を接眼レンズ(不図示)等を介して観察することが可能である。また、観察光学系23に撮像素子を設けて、観察像を撮影することにより得られる画像を表示することも可能である。
プローブ光源24は、制御部26の制御の基に、フォトマスク2の露光を行う露光機の光源波長、または、それに近い波長の光(プローブ光)を出射する。プローブ光源24から出射されたプローブ光は、結像加工光学系16、原料ガス供給・排気ユニット18の窓板を通過して、フォトマスク2に照射される。フォトマスク2を透過したプローブ光は、透過照明レンズ22により集光され、透過光強度測定器25に入射する。
透過光強度測定器25は、フォトマスク2を透過したプローブ光の強度を測定し、測定結果を示す信号を制御部26に供給する。
なお、制御部26の制御の基に、透過照明21および透過光強度測定器25を移動し、透過照明レンズ22の光軸上に、透過照明21および透過光強度測定器25のうちのいずれかを選択して設置することが可能である。
制御部26は、例えば、コンピュータまたは各種のプロセッサ等により構成され、レーザ加工装置1の各部の制御を行う。例えば、制御部26は、CVD加工用レーザ発振器11のQスイッチ周波数やCVDレーザ光のパルス幅等を調節する。また、制御部26は、レーザ照射強度均一化光学系12の光アッテネータを制御して、CVDレーザ光の照射パワー密度を調節する。さらに、制御部26は、ZAP加工用レーザ発振器13のQスイッチ周波数やZAPレーザ光のパルス幅等を調節する。また、制御部26は、レーザ照射強度均一化光学系14の光アッテネータを制御して、ZAPレーザ光の照射パワー密度を調節する。
さらに、制御部26は、結像加工光学系16の微動ステージ16bを制御して、照射スポットのスキャン速度を調節する。また、制御部26は、ガスユニット17を制御して、原料ガスの濃度、並びに、パージガスおよびキャリアガスの流量を調節する。さらに、制御部26は、XYステージ20を制御して、フォトマスク2の水平方向の位置を移動させる。また、制御部26は、透過照明21および透過光強度測定器25の位置の設定を行う。さらに、制御部26は、透過光強度測定器25によるプローブ光の強度の測定結果に基づいて、フォトマスク2のハーフトーンパターン等の透過率を求める。
[ハーフトーンパターン修正時のCVD加工条件]
ここで、レーザ加工装置1において、フォトマスク2のハーフトーンパターンの欠陥部を修正するときのCVD加工条件について検討する。
ハーフトーンパターンの修正時に成膜したCVD膜をZAP加工により整形するときにクラックが発生するのを防止するためには、近紫外光であるZAPレーザ光に対する吸収係数が大きく、かつ、膜厚が薄いCVD膜を成膜するようにすればよい。
近紫外光に対する吸収係数が大きく、膜厚が薄いCVD膜を得るには、従来のバイナリマスクの白欠陥の修正時と同様の条件でCVD加工を行うようにすればよい。すなわち、上述した従来のハーフトーンパターンの修正時よりも原料ガスの濃度を濃くし、CVDレーザ光の強度を強くして、金属クロムの性質がより強い膜質のCVD膜を成膜するようにすればよい。
例えば、Qスイッチ周波数を2kHz(パルス幅(半値全幅)およそ40ns)、CVDレーザ光の平均照射パワー密度を80〜200W/cm、1パルス当りの照射エネルギ密度を40〜100mJ/cm、照射パワー密度(=1パルス当りの照射エネルギ密度/レーザ光パルス幅(半値全幅))を1〜2.5MW/cmに設定し、原料ガスの濃度を適宜調節することにより、吸収係数が十分に大きい金属的な膜質のCVD膜を得ることができる。
実際、従来のバイナリマスクの白欠陥修正では、このCVD加工条件で、吸収係数が3×10cm−1前後(OD3前後(透過率0.1%前後)となる膜厚150nm前後)のCVD膜を堆積させている。
これにより、透過率が低くても、ZAP加工時および加工後にクラックが生じないCVD膜を成膜することが可能になる。例えば、i線に対する吸収係数が約2.3×10cm−1以上、すなわちi線に対する透過率が40%で、膜厚が40nm以下のCVD膜を成膜することが容易になる。そして、透過率の低いハーフトーンパターンの欠陥部の修正が可能になる。
また、従来のCVD加工条件で成膜した酸化クロムIIIを主成分とするCVD膜は、上述したように、FPD用のフォトマスクの露光波長(i線、h線、g線)に対する吸収係数が低いため、露光波長により透過率が大きく変化する。これに対して、このCVD加工条件で成膜したCVD膜は、膜質が金属クロムに近くなるため、i線、h線、g線に対する吸収係数がほぼ同じになり、露光波長の違いによる透過率の差を小さくすることができる。
しかしながら、このCVD加工条件では、CVD膜の堆積速度が100nm/s前後と速くなり、膜厚の制御が困難になる。さらに、CVD膜の吸収係数が、近紫外光であるZAPレーザ光に対してだけでなく、i線、h線、g線に対しても大きくなり、わずかな膜厚の違いで透過率が大きく変化する。そのため、CVD膜の透過率を所望の値に設定するのが難しく、また、CVD膜内の膜厚の不均一による透過率ムラが大きくなってしまう。
そこで、次に、透過率ムラを小さくする方法について検討する。
図2は、パルス幅(半値全幅)が約40ns、1パルス当りの照射エネルギ密度が約40mJ/cm(照射パワー密度が約1MW/cm)のCVDレーザ光による照射スポットを石英基板上でスキャンさせてCVD膜を堆積させる場合に、Qスイッチ周波数とスキャン速度を変化させたときの、CVDレーザ光の照射時間とCVD膜のi線に対する平均透過率の測定結果の例を示すグラフである。なお、CVDレーザ光の照射時間は、スキャン方向の照射スポットのサイズ÷スキャン速度により求められる。また、図2の横軸は照射時間(単位は秒)、縦軸は平均透過率(単位は%)を示している。
図3は、図2と同様の条件における、i線に対する平均透過率とスキャン方向の透過率ムラの測定結果の例を示すグラフである。なお、透過率ムラは、スキャン方向の透過率の最大値と最小値の差により表される。また、図3の横軸は平均透過率(単位は%)を示し、縦軸は透過率ムラ(単位は%)を示している。
図2から、Qスイッチ周波数が低くなるほど、CVD膜の平均透過率を低くするのに必要な照射時間が長くなることが分かる。すなわち、Qスイッチ周波数が低くなるほど、CVD膜の堆積速度が遅くなる。例えば、Qスイッチ周波数が2kHzの場合と比較して、Qスイッチ周波数が1kHzの場合、CVD膜の堆積速度は約1/2になり、Qスイッチ周波数が0.5kHzの場合、CVD膜の堆積速度は約1/4になる。これにより、膜厚の制御が容易になり、所望の透過率により近いCVD膜を得ることができる。
また、図3から、Qスイッチ周波数が低くなるほど、スキャン方向の透過率ムラが減少し、スキャン方向の膜厚の均一性が向上することが分かる。上述したようにQスイッチ周波数が低くなるほど、CVD膜の堆積速度が遅くなり、所望の透過率のCVD膜を得るために必要なCVDレーザ光の照射時間が長くなる。その結果、照射時間より短い時間内のCVDレーザ光の振動、スキャン速度の変動、出力強度の変動が平均化され、CVD膜内の膜厚が均一化されることにより透過率ムラが改善される。また、Qスイッチ周波数が低くなり、CVDレーザ光の照射を行う時間間隔(CVDレーザ光の休止期間)が長くなると、その間にCVD膜の先端部における原料ガス分子の表面吸着量が飽和するため、成長核の形成が安定して行われ、CVD膜の堆積速度が安定することも、透過率ムラの改善の一つの要因である。
図3の測定結果より、透過率ムラが4%以下となる平均透過率の範囲は、Qスイッチ周波数が2.0kHzの場合に20%以下となるのに対し、Qスイッチ周波数が1.0kHz、0.5kHzの場合で、それぞれおよそ40%以下、49%以下となる。従って、透過率ムラの許容レベルを4%(±2%)とすると、Qスイッチ周波数を1.0kHz以下に設定すれば、従来修正できなかった透過率40%未満のハーフトーンパターンを修正するのに十分なCVD膜を堆積させることができる。
なお、このとき、いずれのQスイッチ周波数においても、i線に対する平均透過率が40%となる膜厚は40nm以下、i線に対する平均透過率が10%となる膜厚は100nm以下であった。これは、i線に対するCVD膜の吸収係数が、約2.3×10cm−1以上になることを示している。
また、Qスイッチ周波数を1kHzより高く設定しても、原料ガス濃度またはCVDレーザ光の照射パワー密度を低減することにより、CVD膜の堆積速度を低下させてCVDレーザ光の照射時間を延ばすことは可能である。しかし、Qスイッチ周波数を高くすると、CVD膜の先端部の成長核の形成が不安定になるため、透過率ムラは悪化してしまう。
なお、図2および図3の測定結果は、CVDレーザ光のパルス幅が約40nsのときのものであるが、さらに、40ns以外の場合、例えば、パルス幅が数nsから100ns程度の範囲内で異なる場合について検討する。
以下、金属的な膜質のCVD膜を得るために必要な、CVDレーザ光1パルス当りの石英基板の表面温度の上昇幅をΔTとする。また、以下、CVD膜内の熱拡散長(κCVD×τ)1/2(κCVDはCVD膜の熱伝達係数、τはCVDレーザ光のパルス幅)が膜厚よりも十分大きいので、CVD膜が一様に温度変化するものとする。さらに、以下、石英基板への熱伝達を、C×ρ×(κ×τ)1/2×ΔT(Cは石英基板の比熱、ρは石英基板の密度、κは石英基板の熱伝達係数)と近似する。そうすると、ΔTは次式により表される。
ΔT=P×τ/(CCVD×ρCVD×d+C×ρ×(κ×τ)1/2) ・・・(2)
ただし、PはCVDレーザ光の照射パワー密度、CCVDはCVD膜の比熱、ρCVDはCVD膜の密度、dはCVD膜の膜厚を表す。
これにより、同じ表面温度の上昇幅ΔTが得られる照射パワー密度P、照射エネルギ密度P×τは次式のようになる。
P=ΔT×(CCVD×ρCVD×d/τ+C×ρ×(κ/τ)1/2) ・・・(3)
P×τ=ΔT×(CCVD×ρCVD×d+C×ρ×(κ×τ)1/2) ・・・(4)
式(3)および式(4)により、パルス幅τに対して、照射パワー密度Pは単調に減少し、照射エネルギ密度P×τは単調に増加することが分かる。
実際に、パルス幅が40nsより短い、例えば、約7nsのCVDレーザ光を用いて実験したところ、1パルス当りの照射エネルギ密度を約25mJ/cm(照射パワー密度を約3.5MW/cm)に設定することにより、金属的な膜質のCVD膜を成膜することが可能であった。これを図2および図3の実験時と比較すると、照射パワー密度は、1MW/cmから3.5MW/cmに上昇し、照射エネルギ密度は、40mJ/cmから25mJ/cmに低下している。これは、上述した式(3)および式(4)により表されるパルス幅τと、照射パワー密度Pおよび照射エネルギ密度P×τとの関係を裏付けるものである。
従って、パルス幅が40ns以下の場合、CVDレーザ光の照射パワー密度を1.0MW/cm以上(1パルス当りの照射エネルギ密度を40mJ/cm以下)に設定し、パルス幅が40nsを超える場合、CVDレーザ光の照射パワー密度を1.0MW/cm未満(1パルス当りの照射エネルギ密度を40mJ/cm超)に設定することにより、金属的な膜質のCVD膜を成膜することが可能であると言える。
なお、CVDレーザ光の照射エネルギ密度または照射パワー密度は、堆積させるCVD膜およびフォトマスクの遮光膜にダメージを与える値よりも低く設定する必要がある。
また、以上の値は、CVD加工条件(例えば、CVDレーザ光の照射時間、原料ガスの濃度、照射スポットのサイズ、CVD加工のサイズなど)、フォトマスクの基板の材質、遮光膜の構成(例えば、単層膜、2層膜、3層膜など)、材質および膜厚などにより異なり、さらにその成膜条件によっても異なる。
さらに、金属的な膜質のCVD膜を得られるように原料ガスの条件が適切に設定されていれば、Qスイッチ周波数に下限を設ける必要はない。ただし、Qスイッチ周波数を下げるほど、ハーフトーンパターンの修正品質(例えば、透過率ムラなど)の向上を期待できる一方、修正に要する時間が長くなる。従って、フォトマスク修正の経済性、例えば、修正時間と修正品質、フォトマスクの製品価格、納期等を考慮して、Qスイッチ周波数を適切な値に設定することが望ましい。
例えば、従来のハーフトーンパターンの修正方法では、3分程度の照射時間を必要としているが、これは、本実施の形態において、Qスイッチ周波数を約1Hzに設定した場合の照射時間に相当する。従って、修正時間を従来と同レベル以上にすることを条件とすれば、Qスイッチ周波数の下限値は1Hzとなる。
また、図3の測定結果から、より確実に透過率ムラを許容レベル以下にするためには、Qスイッチ周波数を0.5kHz以下に設定することが望ましい。
[ハーフトーンパターン修正処理]
次に、図4のフローチャートを参照して、レーザ加工装置1により実行されるフォトマスク修正処理について説明する。なお、以下、図5のフォトマスク2上に形成されたハーフトーンパターンのハーフトーン膜51ににより形成されるハーフトーンパターンに欠陥52が生じており、そのハーフトーンパターンの修正を行う場合を例に挙げて説明する。
ステップS1において、レーザ加工装置1は、欠陥パターンを整形する。例えば、レーザ加工装置1は、ZAPレーザ光をハーフトーン膜51に照射し、ZAP加工によりハーフトーン膜51を除去する。
なお、ステップS1の処理の後、ZAP加工の残滓や飛び散りなどに起因するCVD膜の均一不良を防ぐために、フォトマスク2の洗浄が行われる場合がある。
ステップS2において、レーザ加工装置1は、目標透過率の範囲を設定する。具体的には、レーザ加工装置1は、修正するハーフトーンパターンと同じ形状かつ透過率で、欠陥の生じていない、フォトマスク2上のハーフトーンパターンを参照パターンとし、プローブ光および透過光強度測定器25を用いて、実際の露光波長における参照パターンの透過率を測定する。そして、制御部26は、測定した参照パターンの透過率を中心とする所定の範囲を、目標透過率の範囲に設定する。
ステップS3において、レーザ加工装置1は、CVD加工条件を設定する。具体的には、制御部26は、レーザ加工装置1のCVD加工条件を、図2および図3を参照して上述したCVD加工条件に設定する。すなわち、制御部26は、CVD加工用レーザ発振器11のQスイッチ周波数を1Hzから1.0kHzの範囲内、より望ましくは、1Hzから0.5kHzの範囲内に設定する。また、制御部26は、ガスユニット17を制御して、原料ガスであるクロムカルボニルガスの濃度を所定の値に設定する。
さらに、制御部26は、レーザ照射強度均一化光学系12の光アッテネータを制御して、CVDレーザ光の平均照射パワー密度を所定の値に設定する。このとき、CVDレーザ光のパルス幅が40nm以下の場合、CVDレーザ光の照射パワー密度が1.0MW/cm以上、1パルス当りの照射エネルギ密度が40mJ/cm以下になるように、平均照射パワー密度が設定され、パルス幅が40nmを超える場合、CVDレーザ光の照射パワー密度が1.0MW/cm未満、1パルス当りの照射エネルギ密度が40mJ/cm超になるように、平均照射パワー密度が設定される。
また、制御部26は、予め準備されている目標透過率と、照射スポットのスキャン速度あるいはスキャン回数との対照テーブルに基づいて、スキャン速度あるいはスキャン回数を設定する。このとき、CVD膜の透過率のばらつき範囲を考慮して、CVD膜の露光波長における透過率が、目標透過率の範囲を下回らないように、スキャン速度あるいはスキャン回数が設定される。
ステップS4において、レーザ加工装置1は、ステップS3の処理で設定されたCVD加工条件の下で、CVD加工を行う。これにより、例えば、図7に示されるように、ハーフトーン膜51が除去された跡(すなわち、ハーフトーンパターンの修正部分)にCVD膜61が成膜される。
なお、CVD加工を行う前に、加工表面におけるCVD膜の核形成を容易にするために、加工時の照射パワー密度またはそれ以上のパワー密度でCVDレーザ光をフォトマスク2の加工部に照射するようにしてもよい。
ステップS5において、レーザ加工装置1は、加工部の透過率を測定する。すなわち、ステップS2の処理と同様にして、新たに成膜したCVD膜61の透過率が測定される。
ステップS6において、レーザ加工装置1は、透過率が目標透過率の範囲内であるか否かを判定する。すなわち、レーザ加工装置1は、ステップS5の処理で測定したCVD膜61の透過率が、ステップS2の処理で設定した目標透過率の範囲内であるか否かを判定し、目標透過率の範囲外であると判定した場合、処理はステップS7に進む。
ステップS7において、レーザ加工装置1は、透過率が目標透過率の範囲より高いか否かを判定する。すなわち、レーザ加工装置1は、ステップS5の処理で測定したCVD膜61の透過率が、ステップS2の処理で設定した目標透過率の範囲より高いか否かを判定し、目標透過率の範囲より高いと判定した場合、処理はステップS8に進む。
ステップS8において、レーザ加工装置1は、CVD加工条件を調整する。具体的には、レーザ加工装置1は、Qスイッチ周波数、原料ガス濃度、平均照射パワー密度を予め定められた値に変更する。また、レーザ加工装置1は、予め準備されている、透過率の測定結果と目標透過率との差と、照射スポットのスキャン速度との対照テーブルを基づいて、スキャン速度を設定する。
なお、このとき、CVD膜の露光波長における透過率の微調整を容易にするために、CVD膜の成膜速度ができるだけ遅くなるように、Qスイッチ周波数、原料ガス濃度、平均照射パワー密度を設定するのが望ましい。ただし、従来のハーフトーンパターン修正時と同様のCVD加工条件に設定しても、この後のステップS9の処理で増加するCVD膜61の膜厚は小さいため、ZAP加工によりCVD膜61にクラックが発生する可能性は非常に低い。
ステップS9において、レーザ加工装置1は、透過率微調整のためのCVD加工を行う。すなわち、レーザ加工装置1は、ステップS7の処理で設定したCVD加工条件でCVD加工を行い、CVD膜61の膜厚を若干量厚くすることにより、CVD膜61の透過率を微調整する。
その後、処理はステップS5に戻り、ステップS6において、透過率が目標透過率の範囲内であると判定されるか、ステップS7において、透過率が目標透過率の範囲より低いと判定されるまで、ステップS5乃至S9の処理が繰り返し実行され、CVD膜61の透過率の微調整が行われる。
一方、ステップS7において、透過率が目標透過率の範囲より低いと判定された場合、すなわち、CVD膜61の膜厚を厚くしすぎた場合、処理はステップS1に戻り、ステップS1以降の処理が実行される。すなわち、新たに生成されたCVD膜61がZAP加工により除去され、CVD膜の成膜から再度やり直される。
一方、ステップS6において、透過率が目標透過率の範囲内であると判定された場合、処理はステップS10に進む。
ステップS10において、レーザ加工装置1は、CVD膜を整形する。例えば、レーザ加工装置1は、図8に示されるように、成膜したCVD膜61のうち所定のパターンからはみ出ているCVD膜61A,61BをZAP加工により除去し、CVD膜61Cのみを残す。なお、このとき、図2および図3を参照して上述したCVD加工条件でCVD膜61が成膜されているので、CVD膜61に対してZAP加工を行ってもクラックは生じない。
その後、フォトマスク修正処理は終了する。
以上のようにして、i線に対する透過率が40%以下のハーフトーンパターンの修正が可能になる。また、修正したハーフトーンパターンの露光波長の違いによる透過率の差を小さくすることができる。
<2.変形例>
なお、以上の説明では、ハーフトーン膜51を全て除去してから、ハーフトーンパターンを修正する例を示したが、欠陥52の周辺のハーフトーン膜51のみを除去してからハーフトーンパターンを修正するようにしてもよい。
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
1 レーザ加工装置
2 フォトマスク
11 CVD加工用レーザ発振器
12 レーザ照射強度均一化光学系
13 ZAP加工用レーザ発振器
14 レーザ照射強度均一化光学系
15 可変スリット
16 結像加工光学系
16a 対物レンズ
16b 微動ステージ
17 ガスユニット
18 原料ガス供給・排気ユニット
24 プローブ光源
25 透過光強度測定器
26 制御部

Claims (3)

  1. フォトマスクの修正を行うフォトマスク修正方法において、
    Qスイッチ周波数が1Hzから1kHzの範囲内に設定されたレーザ発振器から出射される、1パルス当りの照射エネルギ密度が40mJ/cm以上、もしくは、照射パワー密度が1MW/cm以上の紫外レーザ光、および、クロムカルボニルガスからなる原料ガスを用いて前記フォトマスクのハーフトーンパターンの修正部分にCVD膜を成膜する
    ことを特徴とするフォトマスク修正方法。
  2. パルス幅が40ns以下、かつ、照射パワー密度が1MW/cm以上の紫外レーザ光、または、パルス幅が40nsを超え、かつ、1パルス当りの照射エネルギ密度が40mJ/cmを超える紫外レーザ光を用いる
    ことを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク修正方法。
  3. フォトマスクの修正を行うレーザ加工装置において、
    紫外レーザ光を発振するQスイッチレーザ発振手段と、
    クロムカルボニルガスからなる原料ガスを前記フォトマスクのハーフトーンパターンの修正部分近傍に供給する原料ガス供給手段と、
    前記Qスイッチレーザ発振手段のQスイッチ周波数、並びに、紫外レーザ光の1パルス当りの照射エネルギ密度および照射パワー密度を制御するレーザ制御手段と
    を備え、
    前記Qスイッチレーザ発振手段のQスイッチ周波数を1Hzから1kHzの範囲内に設定し、紫外レーザ光の1パルス当りの照射エネルギ密度を40mJ/cm以上、または、紫外レーザ光の照射パワー密度を1MW/cm以上に設定して、紫外レーザ光を前記修正部分に照射し、前記修正部分にCVD膜を生成する
    ことを特徴とするレーザ加工装置。
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