JP2012028498A - ノイズ抑制構造を有する回路基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板表面に部品を実装することなくノイズを抑制できる回路基板を提供する。
【解決手段】本発明の回路基板11では、第1の配線層1に信号配線12を配置し、第2の配線層2にグランドプレーンを配置し、第3の配線層3に金属板(共振板)13を配置する。第2の配線層2にはスリット17を設け、スリット17で分割された一方のグランドプレーン14´の端と金属板13の端とがビア16で接続され、金属板13の他方の端は、グランドプレーン14にビア15で接続(短絡)される。この構成により、金属板13とグランドプレーン14とで並行平板伝送路を構成する。スリット17がこの並行平板伝送路の入力部となり他端が短絡終端されることにより、スリット17から短絡端側をみた入力インピーダンスは金属板13の長さdがλ/4となる周波数において非常に大きな値となる。この回路基板の構造により特定の周波数のノイズを抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、携帯電話や無線搭載パソコン、さらには携帯型情報端末などのような無線利用機器を含む電子・電気機器に適用可能なプリント配線基板等の回路基板のノイズ抑制構造に関する。
回路基板上にLSI等の半導体素子が多数実装される電子機器において、各部品が生じさせる電磁ノイズが他の部品に影響を及ぼし、誤動作を生じさせるという問題がある。このノイズの伝搬経路としては、電源分配系を経由して影響を及ぼす場合と、信号配線に直接影響する場合とがある。
電源分配系が原因となるノイズの一例を図19に示す。回路基板1001上にLSI1002〜1005が実装されており、LSI1002からLSI1003へ、またLSI1004からLSI1005にそれぞれ信号配線1006、1007を経由して高速信号が伝送されている。また、基板上にはバイパスコンデンサ1008が実装されている。基板表面においてこれらの部品の周囲にはグランドプレーンが形成されており、基板の内層には電源プレーンが形成されている。そして、基板上には電源1009が実装されており、電源プレーンとグランドプレーンに接続されている。
この図19に示す回路基板の動作を図20を参照して説明する。図20はバイパスコンデンサが実装されていない場合のブロック図である。LSI1002から1003に信号が流れると、トランジスタのOn/Offのスイッチング動作に伴い電源1009から電源またはグランドプレーンを充放電電流が伝搬する。このとき、電源プレーンまたはグランドプレーン上に寄生するインダクタンス成分により、LSI1002、1004の電源電圧は低下し、LSI1004には電源ノイズとして影響が現れてしまう。
このような電圧降下を抑制するために、LSIの近傍にバイパスコンデンサを実装することが行われてきた。図21はバイパスコンデンサが実装される場合のブロック図である。それぞれのLSIの電源端子とグランド端子の間にコンデンサ1008が挿入されている。LSI1002からLSI1003に信号が流れた際、充放電電流は、まず、バイパスコンデンサ1008から供給される。このため、LSI1002とコンデンサとで形成されるループの外側には高周波電流は流れないため、他のLSIへの影響を低減することができる。
次に、信号配線が直接ノイズを受ける例を図22に示す。図19の例と同様に、LSI1002からLSI1003へ、またLSI1004からLSI1005にそれぞれ信号配線1006、1007を経由して高速信号が伝送されている。ここで、高速信号が信号配線1006を伝搬する際、それによる電磁界が空間や基板を伝搬して信号配線1007に結合することがある。すると、これがノイズとなってLSI1004から出力された高速信号を劣化させてしまう。
このような信号配線に結合されるノイズを除去するために、信号配線にフィルタを挿入することが行われる。一例として、図22では信号配線に直列にチップインダクタ1010を、並列にチップコンデンサ1100を挿入し、T型のフィルタを形成している。このフィルタは高周波を除去するLPF(Low Pass Filter)として機能するので、高周波のノイズを除去することができる。インダクタとコンデンサを用いたLPFの例としては、図23に示すように、図(A)インダクタを信号配線に直列に挿入、図(B)コンデンサを信号配線とグランドの間に並列に挿入、図(C)インダクタを直列に、コンデンサを並列にL字型に挿入、図(D)インダクタとコンデンサをT型に挿入、図(E)インダクタとコンデンサをπ型に挿入、などが挙げられる。これらを図24に示す回路の点線部分に挿入することによって、信号配線に結合する高周波ノイズを除去することができる。
また、コンデンサやフィルタを基板上に実装する以外のノイズ抑制方法として、基板内に磁性体などのノイズ抑制層を設ける方法がある。例えば、第1、第2の導体層の間に絶縁層上に金属材料を蒸着させたノイズ抑制層を挿入する。
なお、関連する回路基板装置及び設計支援装置がある(特許文献1を参照)。この特許文献1に記載の回路基板装置は、回路基板の電源・グランド層の形状が複雑となる場合でも、少ない数の終端素子で電源・グランド層に起因する不要放射を抑制することを目的としている。
また、関連するプリント配線基板がある(特許文献2を参照)。この特許文献2に記載のプリント配線基板は、1GHz以上の高周波帯域での複数の電源系間の干渉度を抑制できるようにし、高周波帯域を利用する高密度実装機器を可能にすることを目的にしている。
特開2001−332825号公報 特開2009−252919号公報
しかしながら、上記のノイズを除去する手法にはインダクタやコンデンサを基板上に実装する必要がある。このため、基板上に部品を実装する領域が必要になり、基板の大型化を招く。また、部品のコストに加えて、部品の管理コスト、実装にかかる作業工数やリードタイムが増加してしまう。さらに、信号配線にフィルタを挿入する場合には個々の配線に対して割り当てていかなければならないので、設計工数が増大してしまう。装置によっては1つの基板にコンデンサ、インダクタを数十〜数百個も実装することもあるため、これらの面積、コスト、設計・製造時間の増大は無視できないほど大きくなる。
また、ノイズ抑制層を基板内に設ける手法は、通常の基板製造プロセスに別のプロセスを追加する必要がある。そのため、信頼性や歩留まりの低下、リードタイムの増加、製造コストの上昇を招く。同時に、基板厚みが厚くなり、装置の薄型化を阻害してしまう。
本発明は上述の課題を解決するノイズ抑制構造を有する回路基板を提供することにある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、第1の配線層、第2の配線層、第3の配線層の順に順次積層された3層以上の配線層を有する回路基板であって、第3の配線層に金属板が形成され、かつ第1の配線層と第2の配線層に導体が対向して形成されて伝送線路を構成し、第2の配線層に形成された導体は伝送線路の進行方向に交差する方向に形成されたスリットによって少なくとも2つ以上に分断されており、分断されたそれぞれの導体が第3の配線層に形成された金属板と1つ以上の層間接続ビアによって接続されて構成されることを特徴とする。
また、本発明のノイズ抑制構造を有する回路基板は、第1の配線層、第2の配線層、第3の配線層の順に順次積層された3層以上の配線層を有する回路基板において、第3の配線層に金属板が形成され、かつ第1の配線層と第2の配線層のそれぞれに形成された導体が対向して配置されて伝送線路を構成し、その伝送線路に交差する開口部が第2の配線層の導体に設けられ、前記開口部の前記伝送線路の進行方向に沿う方向の両側に前記第2の配線層の導体と前記第3の配線層の金属板と層間接続するビアが1つ以上配置されて構成されることを特徴とする。
本発明のノイズ抑制構造を有する回路基板においては、第2の配線層の導体、例えばグランドプレーンにはスリットが設けられており、スリットで分割されたグランドプレーンのそれぞれは金属板とビアで接続される。このようにして、金属板とグランドプレーンとで並行平板伝送路を構成する。この並行平板伝送路はスリットが入力部となり、並行平板伝送路のもう一方の端は短絡終端されている。このため、スリットから並行平板伝送路の短絡端側をみた入力インピーダンスは金属板の長さがλ/4となる周波数において非常に大きい値となる。従って、金属板の長さをノイズの周波数に合わせて調整することにより、伝送線路を伝搬してきたノイズを減衰させることができる。このように本発明のノイズ抑制構造を有する回路基板では、基板上に部品を追加したり特別な製造プロセスを追加したりすることなく、電源分配系や信号配線を伝搬するノイズを除去でき、かつ小型化が可能となる。さらに、本発明のノイズ抑制構造では、グランドプレーンを信号配線または電源プレーンに隣接した配線層に配置することができ、間に別の配線層を挿入する必要がない。このため、層構成の設計自由度が高く、また信号配線または電源プレーンとグランドプレーンとの結合を強化でき、信号特性を良好に保つことができる。
また、本発明のノイズ抑制構造を有する回路基板においては、第2の配線層の導体、例えばグランドプレーンには開口部が設けられており、開口部の伝送線路の進行方向に沿う方向の両側を第3の配線層の金属板と層間接続する。このようにして、金属板とグランドプレーンとで並行平板伝送路を構成する。この並行平板伝送路は開口部が入力部となり、並行平板伝送路もう一方の端は短絡終端されている。このため、開口部から並行平板伝送路の短絡端側をみた入力インピーダンスは金属板の長さがλ/4となる周波数において非常に大きい値となる。従って、金属板の長さをノイズの周波数に合わせて調整することにより、伝送線路を伝搬してきたノイズを減衰させることができる。なお、この開口部を有する回路基板においては、グランドプレーン上に幅の広いスリットを設ける必要がないため、より設計自由度が高く、適用範囲が広い利点がある。
本発明の第1の実施形態に係わる回路基板の構造を示す図である。 図1に示す回路基板の信号配線に関する等価回路を示す図である。 第1の実施形態の変形例を示す図である。 第1の実施形態の回路基板を適用した電子機器の例を示す図である。 図4に示す電子機器における信号配線37の伝送特性の電磁界解析を行った結果を示す図である。 金属板の長さdを変化させた時のSパラメータのうちの挿入損失を表すS21の周波数特性を示す図である。 金属板とグランドプレーンとで挟まれた並行平板の特性インピーダンスZgを変化させた時のS21の周波数特性を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係わる回路基板の構造を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係わる回路基板の構造を示す図である。 図9に示す回路基板の等価回路を示す図である。 図9に示す回路基板におけるバイパス配線の影響を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係わる回路基板の構造を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係わる回路基板の構造を示す図である。 本発明の第6の実施形態に係わる回路基板の構造を示す図である。 第6の実施形態の変形例を示す図である。 本発明の第7の実施形態に係わる回路基板の構造を示す図である。 本発明の第8の実施形態に係わる回路基板の構造を示す図である。 本発明の第9の実施形態に係わる回路基板の構造を示す図である。 電源分配系が原因となるノイズの一例を示す図である。 図19に示す回路基板のバイパスコンデンサが実装されていない場合のブロック図である。 図19に示す回路基板のバイパスコンデンサが実装されている場合のブロック図である。 信号配線が直接ノイズを受ける例を示す図である。 インダクタとコンデンサを用いたLPFの例を示す図である。 LPFの挿入箇所の例を示す図である。
次に、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係わる回路基板の構造を示す図である。図1(A)は断面図、図1(B)は各配線層の展開図である。図1を参照して、まず、第1の実施形態の回路基板の構造について説明する。
図1に示す3つの配線層を有する回路基板11において、第1の配線層1に信号配線12が形成され、第2の配線層2にグランドプレーン14とグランドプレーン14´が形成され、第3の配線層3に金属板13が形成されている。グランドプレーン14とグランドプレーン14´との間には信号配線12に交差する方向(横方向:図1(B)上のY方向)に所定の幅を持つスリット17が設けられ、両者は分断されている。そして、金属板13は左端に直線状に配置された層間接続ビア(単に「ビア」とも呼ぶ)15によってグランドプレーン14に短絡され、同様に右端に配置された層間接続ビア16によってグランドプレーン14´に短絡されている。
図1に示す例では、ビア16により、グランドプレーン14´の端部(スリット17側の端部)と、金属板13の一方の端部とが同じ位置で重なるようにして接続される。また、金属板13の他方の端部は、ビア15により、スリット17から所定距離離れた位置において、グランドプレーン14に接続される。すなわち、スリット17の一端が、金属板13を短絡する一方のビア16の直近に位置するように配置される。ここで、第2の配線層2に設けられたスリットまたは開口部から、第2の配線層2の導体と第3の配線層3の金属板とを接続するビアまでの距離が、減衰するノイズの周波数における波長の1/4に設定されている。
次に、図1に示す回路基板の機能について説明する。図2は、図1に示す回路基板の信号配線に関する等価回路である。図中の円筒21〜24は伝送線路を表す回路モデルであり、円筒の中心から左右に伸ばされている端子が信号配線、円筒の下から出ている端子が信号のリファレンス端子を表している。図中の円筒同士を接続する線は回路モデル同士の接続を表し、配線長などの電気的な意味は持たない。
伝送線路モデル(伝送線路)21は、図1において信号配線12とグランドプレーン14とで構成されるスリット17より左側の領域のマイクロストリップラインを表している。同様に、信号配線12とグランドプレーン14´とで構成される伝送線路モデル(伝送線路)22はスリット17より右側の領域のマイクロストリップラインを表している。そして、並行平板伝送路(伝送線路)23は金属板13とグランドプレーン14とで構成される並行平板型の伝送線路を表している。ここで、並行平板伝送路23が、右側の2つの端子が伝送線路22と23のリファレンス端子に接続されており、左側の2つの端子が短絡していることが特徴である。
金属板13の開放端A−A‘から短絡部を見た入力インピーダンスZinは、並行平板伝送路23の特性インピーダンスをZg、金属板のビア間の距離をdとすると式(1)よって表される。なお、βは伝送路の波数である。
Figure 2012028498
「d=λ/4」となる周波数においては式(2)のようになり、入力インピーダンスが無限大になる。
Figure 2012028498
従ってこの周波数においては金属板13とグランドプレーン14で挟まれた領域が共振器として機能し、リターン電流の伝搬を阻害する。このようにして、本実施形態のノイズ抑制構造は、マイクロストリップラインを伝搬してきた信号のうち「d=λ/4」となる周波数の奇数倍の周波数の信号を帯域除去することができる。
ここで、並行平板伝送路の特性インピーダンスZgは式(3)で求めることができる。
Figure 2012028498
ただし、μは回路基板の比透磁率、εは回路基板の比誘電率、bは金属板13とグランドプレーン14との間隔、aは金属板13の幅である。この金属板13の幅aと基板の厚みbを変化させることにより特性インピーダンスZgを変化させることができ、それにより共振器の入力インピーダンスZinを調整して帯域除去する帯域幅と減衰量を制御することができる。
なお、共振板の長さdは、ノイズの周波数をf、光速をcとすると式(4)から求めることができる。
Figure 2012028498
次に、回路基板の製造方法について説明する。本実施形態の回路基板には一般的に用いられている回路基板を使用する。例えば、有機材料(エポキシ、ポリイミド、フッ素樹脂、PPE樹脂、フェノール樹脂等)を使用した基板や、セラミック、ガラス、シリコン、コンポジット材などの絶縁材料を用いた基板を用いることができる。各層のパターンニングの形成はエッチングや印刷等の技術を用いる。また層間接続ビアは、絶縁材料にレーザー照射やドリル加工によって穴を形成し、金属ペースト充填やめっき等によって導通させることによって形成する。
なお、本実施形態では3層基板を用いたが、本発明の適用はこれに限るものではなく、3層より多い配線層を有する回路基板に用いることができる。すなわち、4層以上の配線層を有する基板において、そのうちの3つの配線層に本発明の構造を適用することによってノイズ除去の効果を得ることができる。
また、図1に示す例においては、スリット17の左右にビア15,16のそれぞれが複数本配置されていたが、本発明の適用はこの限りではなく、図3の変形例に示すように、ビア15,16のそれぞれが1本だけであっても良い。さらに、図1に示す例においては、1つのスリット17によりグランドプレーンが2つに分断される例について説明したが、2つ以上のスリットによってグランドプレーンを3つ以上に分断し、それぞれのスリットに対応して、図1に示す金属板13とビア15,16とで構成される共振構造を配置するようにもできる。
また、図4は、第1の実施形態の回路基板を適用した電子機器の例を示す図である。
図4において、回路基板31上にLSI32〜35が実装されており、LSI32とLSI33との間に信号配線が形成され、また、LSI34とLSI35との間に信号配線が形成されている。LSI32からLSI33には1.8GHzの周波数成分を有するクロック信号が伝送され、LSI34からLSI35へは信号配線37を通じて500MbpSのデジタル信号が伝送されている。そして、LSI32の出力信号の一部が信号配線37にノイズとして結合している。
回路基板31の点線Bで示した領域には、図1に示した共振構造が形成されている。回路基板31は「比誘電率εr=4.4」の3層基板であり、第1と第2の配線層間の絶縁層の基板厚みは60μm、第2と第3の配線層間の絶縁層の基板厚みbは150μm、金属板の厚みは20μm、金属板の幅aは5mm、ビア間の長さdは18mmである。また、信号配線37の全体の長さは30mmで、金属板の右端とLSI35との間が6mm、左端からLSI34までの距離が6mmである。金属板の長さは18mmであるが、スリットの長さが0.5mmなので、金属板13とグランドプレーン14とが向かい合う部分の長さは17.5mmとなる。マイクロストリップラインの特性インピーダンスは約50Ωとなるよう、信号配線の幅は0.1mmとしている。
信号配線37の伝送特性を3次元電磁界シミュレータで電磁界解析を行った結果を図5に示す。この図は信号配線のSパラメータのうち挿入損失を表すS21であり、LSI34から出力された信号に対するLSI35に到達する信号の振幅の割合を示す。2.0GHzとその奇数倍の周波数においてS21が著しく小さくなるが、その他の周波数ではS21はほぼ0dBに近い値になっている。これは、特定の周波数においては信号が著しく減衰するがその他の周波数の信号は透過する帯域除去フィルタのような振舞いをすることを意味する。従って、信号配線37は図1に示した共振構造を途中に有することにより、LSI34から出力された500MbpSの信号はLSI35に到達するが、LSI32から到来する2.0GHzのノイズは除去され、良好な信号伝送を行うことができる。
図5には電磁界解析の結果に併せて等価回路による計算結果も示している。等価回路における各パラメータの値は、信号配線37のマイクロストリップラインの特性インピーダンスZはZ1=51.6Ωであり、金属板とグランドプレーンとで挟まれた並行平板の特性インピーダンスZgは式(3)より5.4Ωであった。3次元電磁界解析の結果と等価回路による計算結果とが良く一致している。
この等価回路を用いて金属板の設計手法について説明する。図6は金属板の長さdを変化させた時のS21の周波数特性である。長さが「d=21mm、17.5mm、12mm」と変化するに従い、減衰が最大となる周波数が1.75GHz、2.0GHz、3.0GHzと変化している。これらの周波数はそれぞれの金属板がλ/4となる周波数である。従って、除去すべきノイズの周波数に応じて、金属板の長さをその周波数における基板内の波長λの1/4とすることにより、帯域除去する周波数を制御することができる。
図7は、金属板13とグランドプレーン14とで挟まれた並行平板伝送路の特性インピーダンスZgを変化させた時のS21の周波数特性である。特性インピーダンスがZg=1Ω、15Ω、50Ωと大きくなるに従って、減衰の最大値が17dB、41dB、51dBと大きくなり、また減衰帯域も広がっている。これは、式(1)で示される通り並行平板の入り口から見た入力インピーダンスZinがZgに比例するため、Zgが大きいほど基板内の波長がλ/4に近くなる周波数において入力インピーダンスが大きくなるからである。このように、本発明のノイズ抑制機構はその減衰量と帯域を並行平板の特性インピーダンスZgによって制御できるが、特性インピーダンスは並行平板の間隔bと幅aの比b/aに比例するので、金属板の幅と基板厚みを制御することによって減衰量と帯域を制御できる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照して説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態に係わる回路基板の構造を示す図であり、図8(A)が断面図、図8(B)が各配線層の展開図である。以下、図8を参照して、第2の実施形態の回路基板の構造について説明する。
図8に示す3つの配線層を有する回路基板71において、第1の配線層1に電源プレーン72が、第2の配線層2にグランドプレーン74とグランドプレーン74´が、第3の配線層3に金属板73が形成されている。グランドプレーン74とグランドプレーン74´との間には横方向(Y方向)に所定の幅を持つスリット77が設けられ、両者は分断されている。そして、金属板73は左端に直線状に配置された層間接続ビア75によってグランドプレーン74に短絡され、同様に右端に配置された層間接続ビア76によってグランドプレーン74´に短絡されている。
次に、図8に示す回路基板71の機能について説明する。電源プレーン72を信号配線とみなすと、電源プレーン72とグランドプレーン74から成る電源分配系は一種の伝送線路と考えることができる。信号の伝搬方向が図8の左右の方向(図上でX方向)であるとすると、この電源分配系の等価回路は第1の実施形態と同じく図2で表現できる。本実施形態の場合は、図2の伝送線路モデル(伝送線路)21は図8においてスリット77より左側の電源プレーン72とグランドプレーン74で構成される並行平板伝送路を表す。同様に、伝送線路モデル(伝送線路)22はスリット77より右側において電源プレーン72とグランドプレーン74´で構成される並行平板伝送路を表す。また、伝送線路モデル(伝送線路)23は金属板73とグランドプレーン74とで構成される並行平板伝送路を表している。
本実施形態の特徴は、伝送線路21と22のそれぞれのリファレンス端子のみが並行平板伝送路(伝送線路)23に接続されていることと、並行平板伝送路(伝送線路)23の他方の端子が短絡していることにある。この並行平板伝送路23の長さ、すなわち金属板73の長さdが波長の1/4となる周波数においてはこの部分の入力インピーダンスが無限大になり、電源分配系全体の信号の減衰が大きくなる。従って、本実施形態の回路基板71は全体として、金属板73の長さdが波長の1/4となる周波数の奇数倍の周波数を減衰帯域の中心とする帯域除去フィルタとして振舞う。この減衰の大きさや減衰の帯域幅は並行平板伝送路(伝送線路)23の特性インピーダンスで制御できる。実際の基板の設計においては、減衰帯域の中心周波数は金属板の長さdで、減衰の大きさや帯域幅は金属板の幅aと基板の厚みbで制御する。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について図面を参照して説明する。
図9は、本発明の第3の実施形態に係わる回路基板の構造を示す図であり、図9(A)が断面図、図9(B)が各配線層の展開図である。図9を参照して、第3の実施形態の回路基板の構造について説明する。
図9に示す第3の実施形態の回路基板では、図1に示した第1の実施形態と同様に、第1の配線層1に信号配線12が、第2の配線層2にグランドプレーン14と14´が、第3の配線層3に金属板13が形成されており、金属板13の両端がグランドプレーン14,14´に短絡されている。この図9に示す第3の実施形態の回路基板が、図1に示した第1の実施形態の回路基板と異なる点は、スリット17で分断されたグランドプレーン14と14´とが、バイパス配線(配線パターン)18で接続されている点である。他の構成は図1に示す回路基板と同様である。
次に、図9に示す回路基板の機能について説明する。この回路基板の等価回路を図10に示す。図2に示した第1の実施形態の等価回路と同様、金属板13とグランドプレーン14とで並行平板伝送路(伝送線路)23が構成され、その左側(図面上で左側)が短絡終端されている。そして、並行平板伝送路(伝送線路)23の右側の端子がマイクロストリップライン(伝送線路)21と22のリファレンス端子に接続されている。第1の実施の形態と異なる点は、マイクロストリップライン(伝送線路)21,22のリファレンス端子同士がインダクタ91によって表されるバイパス配線(配線パターン)18で接続されている点である。
このバイパス配線18の影響を図11を参照して説明する。まず、並行平板伝送路(伝送線路)23の入力端子C−C‘から見た入力アドミタンスYin´は式(5)で表される。
Figure 2012028498
ここで、Zgは並行平板伝送路の特性インピーダンス、βは伝送路の波数、dは金属板の長さである。d=λ/4となる周波数においてはtanβd=∞となり、入力アドミタンスが0、すなわち入力インピーダンスが無限大になる。
マイクロストリップラインのリファレンス端子との接続点B−B´から見た入力アドミタンスは、インダクタ91のインダクタンス値をLとすると、式(6)で表される。
Figure 2012028498
このYinが0の時、マイクロストリップラインを伝搬する信号が減衰される。
第1の実施形態(図1を参照)の回路構成はバイパス配線18がないため「L=∞」に相当し、図11に示す「d=λ/4」となる式(7)で示す周波数fにおいてはYin=0となる。
Figure 2012028498
バイパス配線があるとLが有限の値をとり、Lが小さいほどYinのグラフが下に移動する。例えば「L1>L2」の時、「L=L2」のグラフが下側に移動する。信号の伝搬が抑制されるのは「Yin=0」となる時であり、Lが小さくなるとその周波数が高域に移動する。バイパス配線が太くなるとLが小さくなるため、ノイズの伝搬が抑制される周波数が高域になる。さらにLが小さくなって「L→0」となると、「Yin=0」となる周波数は
Figure 2012028498
となり、さらに高くなるが、これより高い周波数には移動しない。
このように、グランドプレーン14と14´とをバイパス配線18で接続することにより、等価的にインダクタで短絡することになり、ノイズを減衰させる周波数を高域に移動させることができる。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について図面を参照して説明する。
図12は、本発明の第4の実施形態に係わる回路基板の構造を示す図である。図12(A)は断面図、図12(B)は各配線層の展開図である。
図12に示す回路基板では、図1に示した第1の実施の形態と同様に、第1の配線層1に信号配線12が、第2の配線層2にグランドプレーン14と14´が、第3の配線層3に金属板13が形成されており、金属板13の両端がグランドプレーンに短絡されている。図12に示す第4の実施形態の回路基板が、図1に示した第1の実施形態の回路基板と異なる点は、基板上にチップインダクタ111が実装され、チップインダクタ111の2つの端子それぞれがスリット17で分断されたグランドプレーン14と14´とに接続されている点である。他の構成は図1に示す回路基板と同様である。
この回路基板の等価回路は第3の実施の形態と同様に図10になり、マイクロストリップラインのリファレンス端子間に挿入されたインダクタ91によって減衰する周波数が高域に移動する。従って、減衰する周波数は、金属板13がショートされるビア間距離dだけでなく、並行平板の特性インピーダンス、すなわち金属板13の幅aと基板厚みbと、チップインダクタ111のインダクタンス値とで制御することができる。
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態について図面を参照して説明する。
図13は、本発明の第5の実施形態に係わる回路基板の構造を示す図である。図13(A)は断面図、図13(B)は各配線層の展開図である。図13を参照して、第5の実施形態の回路基板の構造について説明する。
図13に示す回路基板は、図1に示した第1の実施形態と同様に、第1の配線層1に信号配線12が、第2の配線層2にグランドプレーン14が、第3の配線層3に金属板13が形成されており、金属板13の両端がグランドプレーン14に短絡されている。この第5の実施形態の回路基板が、図1に示した第1の実施形態の回路基板と異なる点は、グランドプレーン14に開口部121が設けられている点である。他の構成は図1に示す回路基板と同様である。
この開口部121は、金属板13を短絡する一方のビア16の直近に配置される。この構成により、金属板13とグランドプレーン14とで並行平板伝送路(伝送線路)を構成し、この伝送線路は開口部121が伝送線路の入力部となり伝送線路のもう一方の端は短絡終端される。このように、金属板13とグランドプレーン14とで伝送線路を構成することにより、開口部121から伝送線路の短絡端側をみた入力インピーダンスは金属板の長さがλ/4となる周波数において非常に大きい値となる。従って、金属板13の長さをノイズの周波数に合わせて調整することにより、伝送線路を伝搬してきたノイズを減衰させることができる。
この第5の実施形態の回路基板の等価回路は、第3の実施の形態と同様に図10になる。この第5の実施形態の場合、マイクロストリップラインのリターン電流が、点線122で示すように開口部121の周囲を迂回して流れるが、開口部121が小さいほど迂回して流れるリターン電流122が多くなり、インダクタ91のインダクタンス値は小さい値になる。その結果、ノイズが減衰する周波数は高域に移動する。この第5の実施形態の回路基板では第1乃至第4の実施の形態のようにグランドプレーン上に幅の広いスリットを設ける必要が無いため、より設計自由度が高く、適用範囲が広い利点がある。
[第6の実施形態]
次に、本発明の第6の実施形態について図面を参照して説明する。
図14は、本発明の第6の実施形態に係わる回路基板の構造を示す図である。図14(A)は断面図、図14(B)は各配線層の展開図である。図14を参照して、第6の実施形態の回路基板の構造について説明する。
図14に示す回路基板は、図13に示した第5の実施形態の回路基板と同様に、第1の配線層1に信号配線12が、第2の配線層2にグランドプレーン14が、第3の配線層3に金属板13が形成されており、金属板13の両端がグランドプレーン14に短絡されている。図14に示す第6の実施形態の回路基板が、図13に示す第5の実施形態の回路基板と異なる点は、グランドプレーン14に設けられた開口部131に、開口部131の端部(図(B)上のY方向の端部)から信号の伝搬方向(X方向)に所定の幅と長さを持って延伸する溝状に形成される開口部131a,131bが追加されている点である。他の構成は図13に示す回路基板と同様である。
この第6の実施形態の回路基板の等価回路は、第5の実施形態と同様に図10になる。この実施形態の場合、リターン電流の流れる経路は点線132に示すように、大きく迂回する。そのため、電流が流れにくくなり、インダクタ91のインダクタンス値は大きな値となる。その結果、ノイズが減衰する周波数の高域への移動量は少なくなり、「d=λ/4」となる周波数の近傍で「Yin=0」となる。
このように、第6の実施形態の回路基板は、グランドプレーン上に大きな開口部を設ける必要が無いため設計の自由度が高く、同時に低周波に減衰周波数を設定できることが利点である。また、図14に示す例では、縦方向(X方向)の溝が金属板13から遠ざかる方向に設けられているが、本発明の適用はこれに限るものではない。例えば、図15に示すように、縦方向(X方向)の溝を金属板13側に設けることもできる。
[第7の実施形態]
次に、本発明の第7の実施形態について図面を参照して説明する。
図16は本発明の第7の実施形態に係わる回路基板の構造を示す図である。図16(A)は断面図、図16(B)は各配線層の展開図である。図16を参照して、第7の実施形態の回路基板の構造について説明する。
図16に示す回路基板は、第1の配線層1に複数の信号配線151と152が、第2の配線層2にグランドプレーン14が、第3の配線層3に金属板13が形成されている。グランドプレーン14には開口部154が設けられている。そして、信号の伝搬方向に交差する方向(Y方向)にならんだビア15によって金属板13の左端がグランドプレーン14に短絡され、同様に金属板13の右端がビア16で短絡されている。この第7の実施形態が図15に示した第6の実施形態と異なる点は、信号配線151,152が複数ある点と、開口部154の中央部に縦方向(X方向)のスリットが追加されて信号配線151,152のリターン電流が分離され、金属板13とグランドプレーン14で構成される並行平板伝送路が独立している点である。他の構成は図15に示す回路基板と同様である。
本発明の回路基板では、グランドプレーン14上を流れるリターン電流が並行平板伝送路に流れ込むことが特徴であるが、第7の実施形態のように並行平板を縦方向のスリットによって仕切ることにより、複数配線のリターン電流がそれぞれ異なる並行平板伝送路に流れ込むことになる。すなわち、それぞれの信号配線が独立した減衰器を有することになるので、信号のリターン電流が他の信号に影響を及ぼすことなく、低クロストーク特性を維持できる。
[第8の実施形態]
次に、本発明の第8の実施形態について図面を参照して説明する。先の実施の形態、例えば、図1に示した第1の実施形態ではスリットが金属板を短絡する一方のビアの直近に配置されていたが、スリットをビアから離して配置することにより、任意の異なる2つの周波数でノイズを減衰させることができる。
図17は、本発明の第8の実施形態に係わる回路基板の構造を示す図である。図17(A)は断面図、図17(B)は各配線層の展開図である。図17を参照して、第8の実施形態の回路基板の構造について説明する。
図17に示す第8の実施形態の回路基板は、第1の実施形態と同様、第1の配線層1に信号配線12が、第2の配線層2にグランドプレーン14と14´が形成され、第3の配線層3に金属板13が形成されている。そして、金属板13の両端がビア15と16によりグランドプレーン14,14´に短絡されている。グランドプレーン14と14´の間にはスリット17が設けられている。本実施の形態の特徴は、左端のビア15からスリット17までの距離がd1、右端のビア16からスリット17までの距離がd2となっている点である。他の構成は図1に示す回路基板と同様である。
このスリット17を境にした左右の領域が、第1の実施の形態で説明した原理によってそれぞれ独立してノイズの減衰を行う。すなわち、スリット17より左側の領域は「λ/4=d1」となる周波数でノイズを減衰し、スリット17より右側の領域は「λ/4=d2」となる周波数でノイズを減衰する。距離d1とd2はそれぞれ独立して設計することができるので、任意の2つの周波数の信号を減衰させることができる。
[第9の実施形態]
次に、本発明の第9の実施形態について図面を参照して説明する。上述した第1乃至第8の実施の形態では、信号配線(または電源プレーン)から片側の隣接配線層のみにグランドプレーンと金属板からなるノイズ抑制機構が配置されていたが、信号配線の両側の配線層にノイズ抑制機構を設けても良い。
図18は、本発明の第9の実施形態に係わる回路基板の構造を示す図である。図18(A)は断面図、図18(B)は各配線層の展開図である。図18を参照して、第9の実施形態の回路基板の構造について説明する。
図18に示す第9の実施形態の回路基板は、5つの配線層を有する回路基板170において第1の配線層1に信号配線172が形成され、第2の配線層2にスリット17Aによって分断されたグランドプレーン173と173´が形成される。また、第4の配線層4にスリット17Bによって分断されたグランドプレーン174と174´が形成され、第3の配線層3と第5の配線層5にそれぞれ金属板175と176が形成されている。そして、金属板175は左端がビア177でグランドプレーン173に、右端がビア178でグランドプレーン173´に短絡されている。同様に、金属板176は左端がビア179でグランドプレーン174に、右端がビア171でグランドプレーン174´に短絡されている。
金属板175のビア間の距離はd3、金属板176のビア間の距離はd4であり、それぞれが第1の実施形態で説明した原理によって独立してノイズの減衰を行う。すなわち、金属板175とグランドプレーン173で構成される並行平板伝送路が「λ/4=d3」となる周波数でノイズの減衰を行い、同様に金属板176とグランドプレーン174とで構成される並行平板伝送路が「λ/4=d4」となる周波数でノイズの減衰を行う。
このように、第9の実施形態では、信号配線の上下の配線層それぞれにノイズ抑制機構を設けることにより、任意の2つの周波数でノイズを減衰させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、ここで本発明と上記実施形態の対応関係について補足して説明しておく。
上記実施形態において、本発明における第1の配線層は配線層1が、第2の配線層は配線層2が、第3の配線層は配線層3が、第4の配線層は配線層4が、第5の配線層は配線層5がそれぞれ対応する。また、本発明におけるスリットは、例えば図1に示すスリット17が対応する。また、本発明における開口部は、例えば図13に示す開口部121が対応する。また、本発明における金属板は、例えば図1に示す金属板13が対応し、本発明における層間接続ビアは、例えば、図1に示すビア15,16が対応する。
(1)そして、上記実施形態においては、図1の第1の実施形態の回路基板11に示すように、第1の配線層1、第2の配線層2、第3の配線層3の順に順次積層された3層以上の配線層を有する回路基板において、第3の配線層3に金属板13が形成され、かつ第1の配線層1と第2の配線層2に導体(信号配線12とグランドプレーン14,14´)が対向して形成されて伝送線路を構成し、第2の配線層に形成された導体(グランドプレーン)は伝送線路の進行方向に交差する方向(Y方向)に形成されたスリット17によって2つに分断されており、それぞれの導体(グランドプレーン14,14´)が第3の配線層3に形成された金属板13と1つ以上の層間接続ビア15,16によって接続されて構成される。
このような構成の回路基板では、金属板13とグランドプレーン14とで並行平板伝送路を構成する。この並行平板伝送路は、スリット17が入力部となり端部が短絡終端されている。このため、スリット17から並行平板伝送路の短絡端側をみた入力インピーダンスは金属板13の長さがλ/4となる周波数において非常に大きい値となる。第1の配線層1の信号配線12上を電流が流れる際、そのリターン電流がグランドプレーン14,14´上を流れるが、そのリターン電流の伝搬が並行平板伝送路のノイズ抑制構造によって減衰される。従って、金属板13の長さをノイズの周波数に合わせて調整することにより、伝送線路を伝搬してきたノイズを減衰させることができる。このように本実施形態の回路基板では、基板上に部品を追加したり特別な製造プロセスを追加したりすることなく、電源分配系や信号配線を伝搬するノイズを除去でき、かつ小型化が可能となる。さらに、グランドプレーン14を信号配線12または電源プレーンに隣接した配線層に配置することができ、間に別の配線層を挿入する必要がない。このため、層構成の設計自由度が高く、また信号配線または電源プレーンとグランドプレーンとの結合を強化でき、信号特性を良好に保つことができる。
(2)また、上記実施形態において、図12の第4の実施形態に示すように、スリット17により2つ以上に分断された第2の配線層2の導体14,14´同士がインダクタンス素子(例えば、チップインダクタ111)で接続されて構成される。
これにより、ノイズを減衰させる周波数を高域に移動させることができるとともに、並行平板伝送路の特性インピーダンスを、金属板13の幅と基板厚みと、インダクタンス素子のインダクタンス値とで制御することができる。
(3)また、上記実施形態において、図9の第3の実施形態に示すように、インダクタンス素子が回路基板の配線層に形成される導体の配線パターン18で構成される。
このような構成の回路基板では、スリット17で分断されたグランドプレーン14と14´とが、バイパス配線18で接続されている。このように、グランドプレーン14と14´とをバイパス配線18で接続することにより、等価的にインダクタで短絡することになり、ノイズを減衰させる周波数を高域に移動させることができる。
(4)また、上記実施形態において、図12の第4の実施形態に示すように、インダクタンス素子が、回路基板に表面実装または内蔵されたチップインダクタ111で構成される。これにより、ノイズを減衰させる周波数を高域に移動させることができるとともに、並行平板伝送路の特性インピーダンスを、金属板13の幅と基板厚みと、チップインダクタ111のインダクタンス値とで制御することができる。
(5)また、上記実施形態において、図13の第5の実施形態に示すように、第1の配線層1、第2の配線層2、第3の配線層3の順に順次積層された3層以上の配線層を有する回路基板において、第3の配線層3に金属板13が形成され、かつ第1の配線層1と第2の配線層2のそれぞれに形成された導体(信号配線12とグランドプレーン14)が対向して配置されて伝送線路を構成し、その伝送線路に交差する開口部121が第2の配線層2の導体(グランドプレーン14)に設けられ、開口部121の伝送線路の進行方向に沿う方向の両側に第2の配線層2の導体(グランドプレーン14)と第3の配線層3の金属板13と層間接続するビア15,16が1つ以上配置されて構成される。
このような構成の回路基板では、金属板13とグランドプレーン14とで並行平板伝送路を構成する。この並行平板伝送路は開口部121が入力部となり、伝送線路のもう一方の端は短絡終端されている。このため、開口部121から並行平板伝送路の短絡端側をみた入力インピーダンスは金属板13の長さがλ/4となる周波数において非常に大きい値となる。従って、金属板13の長さをノイズの周波数に合わせて調整することにより、伝送線路を伝搬してきたノイズを減衰させることができる。なお、この開口部121を有する回路基板においては、グランドプレーン14上に幅の広いスリットを設ける必要がないため、より設計自由度が高く、適用範囲が広い利点がある。
(6)また、上記実施形態においては、図14の第6の実施形態に示すように、開口部121が第2の配線層2の導体の幅方向全体をまたがることなく一部に設けられており、かつその開口部121の伝送線路に交差する方向(Y方向)の両端側のそれぞれには、伝送線路の進行方向(図上でX方向)に平行に所定の幅と長さを持って延伸する溝状の開口部131a,131bがさらに接続されて構成される。
このような構成の回路基板では、グランドプレーン14に設けられた開口部131に、信号の伝搬方向(X方向)に溝状に形成される開口部131a,131bが追加されている。この構成の場合、リターン電流の流れる経路は点線132に示すように、大きく迂回する。そのため、電流が流れにくくなり、インダクタ91のインダクタンス値は大きな値となる。その結果、ノイズが減衰する周波数の高域への移動量は少なくなる。このように、本実施形態の回路基板は、グランドプレーン上に大きな開口部を設ける必要が無いため設計の自由度が高く、同時に低周波に減衰周波数を設定できる利点がある。
(7)また、上記実施形態において、図1、図3、図9等の実施形態に示すように、第1の配線層1に形成された導体が信号配線12であるように構成される。
これにより、信号配線12に流れるノイズ電流を低減することができる。
(8)また、上記実施形態において、図8の第2の実施形態に示すように、第1の配線層1に形成された導体が面状であるように構成される。
これにより、第1の配線層1に形成された電源プレーン等に流れるノイズ電流を低減することができる。
(9)また、上記実施形態において、図16の第7の実施形態に示すように、第1の配線層1に複数の信号配線151と152が、第2の配線層2にグランドプレーン14が、第3の配線層3に金属板13が形成され、グランドプレーン14の開口部154の中央部に縦方向(X方向)のスリットが追加されて信号配線151,152のリターン電流が分離され、金属板13とグランドプレーン14で構成される並行平板伝送路が独立している。
これにより、グランドプレーン上を流れるリターン電流が並行平板伝送路に流れ込むとともに、並行平板を縦方向のスリットによって仕切ることにより、複数配線のリターン電流がそれぞれ異なる並行平板伝送路に流れ込むことになる。すなわち、それぞれの信号配線が独立した減衰器を有することになるので、信号のリターン電流が他の信号に影響を及ぼすことなく、低クロストーク特性を維持できる。
(10)また、上記実施形態において、図18の第9の実施形態に示すように、第1の配線層1の下層に第2の配線層2と第3の配線層3が順次積層されるとともに、第1の配線層の上層に、第2の配線層と同様の第4の配線層4、及び第3の配線層と同様の第5の配線層5が順次積層されて構成される。
このような構成の回路基板では、図18に示すように、5つの配線層を有する回路基板170において第1の配線層1に信号配線172が形成され、第2の配線層2にスリット17Aによって分断されたグランドプレーン173と173´が形成される。また、第4の配線層4にスリット17Bによって分断されたグランドプレーン174と174´が形成され、第3の配線層3と第5の配線層5にそれぞれ金属板175と176が形成されている。そして、金属板175は左端(図上のX方向で左側)がビア177でグランドプレーン173に、右端がビア178でグランドプレーン173´に短絡されている。同様に、金属板176は左端がビア179でグランドプレーン174に、右端がビア171でグランドプレーン174´に短絡されている。このように、信号配線172の上下の配線層それぞれにノイズ抑制機構を設けることにより、任意の2つの周波数でノイズを減衰させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の回路基板は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。また、本発明は、携帯電話や無線搭載パソコン、さらには携帯型情報端末などのような無線利用機器を含む電子・電気機器に適用可能なプリント基板等の回路基板のノイズ抑制構造に有効である。
1・・・第1の配線層、2・・・第2の配線層、3・・・第3の配線層、4・・・第4の配線層、5・・・第5の配線層、11・・・回路基板、12・・・信号配線、13・・・金属板、14,14´・・・グランドプレーン、15,16・・・層間接続ビア、17,17A,17B・・・スリット、18・・・バイパス配線(配線パターン)、21,22・・・伝送線路(マイクロストリップライン)、23・・・並行平板伝送路(伝送線路)、31・・・回路基板、37・・・信号配線、71・・・回路基板、72・・・電源プレーン、73・・・金属板、74・・・グランドプレーン、75,76・・・層間接続ビア、77・・・スリット、91・・・インダクタ、111・・・チップインダクタ、121・・・開口部、131,131a,131b・・・開口部、151,152・・・信号配線、153・・・層間接続ビア、170・・・回路基板、171・・・層間接続ビア、172・・・信号配線、173,173´、174,174´・・・グランドプレーン、175,176・・・金属板、177,178,179・・・層間接続ビア

Claims (10)

  1. 第1の配線層、第2の配線層、第3の配線層の順に順次積層された3層以上の配線層を有する回路基板であって、第3の配線層に金属板が形成され、かつ第1の配線層と第2の配線層に導体が対向して形成されて伝送線路を構成し、第2の配線層に形成された導体は伝送線路の進行方向に交差する方向に形成されたスリットによって少なくとも2つ以上に分断されており、分断されたそれぞれの導体が第3の配線層に形成された金属板と1つ以上の層間接続ビアによって接続されて構成されることを特徴とするノイズ抑制構造を有する回路基板。
  2. 前記2つ以上に分断された第2の配線層の導体同士がインダクタンス素子で接続されて構成されることを特徴とする請求項1に記載のノイズ抑制構造を有する回路基板。
  3. 前記インダクタンス素子が回路基板の配線層に形成される導体の配線パターンで構成されることを特徴とする請求項2に記載のノイズ抑制構造を有する回路基板。
  4. 前記インダクタンス素子が、回路基板に表面実装または内蔵されたインダクタンス部品で構成されることを特徴とする請求項2に記載のノイズ抑制構造を有する回路基板。
  5. 第1の配線層、第2の配線層、第3の配線層の順に順次積層された3層以上の配線層を有する回路基板であって、第3の配線層に金属板が形成され、かつ第1の配線層と第2の配線層のそれぞれに形成された導体が対向して配置されて伝送線路を構成し、その伝送線路に交差する開口部が第2の配線層の導体に設けられ、前記開口部の前記伝送線路の進行方向に沿う方向の両側に前記第2の配線層の導体と前記第3の配線層の金属板と層間接続するビアが1つ以上配置されて構成されることを特徴とするノイズ抑制構造を有する回路基板。
  6. 前記開口部が第2の配線層の導体の幅方向全体をまたがることなく一部に設けられており、かつその開口部の前記伝送線路に交差する方向の両端側のそれぞれまたは中央部には前記伝送線路の進行方向に平行に所定の幅と長さを持って延伸する溝状の開口部がさらに接続されて構成されることを特徴とする請求項5に記載のノイズ抑制構造を有する回路基板。
  7. 前記第1の配線層に形成された導体が信号配線であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のノイズ抑制構造を有する回路基板。
  8. 前記第1の配線層に形成された導体が面状であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のノイズ抑制構造を有する回路基板。
  9. 前記第1の配線層の下層に第2の配線層と第3の配線層が順次積層されるとともに、前記第1の配線層の上層に、前記第2の配線層と同様の第4の配線層、及び前記第3の配線層と同等の第5の配線層が順次積層されることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のノイズ抑制構造を有する回路基板。
  10. 前記第2の配線層に設けられたスリットまたは開口部から、前記第2の配線層の導体と前記第3の配線層の金属板とを接続するビアまでの距離が、減衰するノイズの周波数における波長の1/4に設定されていることを特徴とする、前記請求項1から8のいずれかに記載のノイズ抑制構造を有する回路基板。
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