JP2012028105A - 分析電子顕微鏡のシャッタ機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エネルギーフィルタを用いた分析電子顕微鏡において、前記エネルギーフィルタの磁気セクターマグネットにおいて、対極面を含むポールの一部を電気的に絶縁して静電偏向板として使用する静電偏向手段を有し、該静電偏向手段を用いて前記エネルギーフィルタの入射電子をエネルギー分散と垂直方向に偏向し、この偏向機能を利用して受光面に対するシャッタとして機能させるように構成する。
【選択図】図4
Description
1)露光時間が長いため試料にダメージを与える。このようなダメージを避けるため、コンデンサ絞り等で照射量を下げざるをえない。
2)従って、分析時間が長くなる。そのため、試料ドリフトの影響を受けやすくなる。このため、特に原子分解能レベルでの分析には不利となる。
(実施例1)
図4は本発明の実施例1の要部の構成例を示す図である。図において、(a)は偏向マグネット(セクターマグネット)の上面図、(b)はそのE−E断面図である。(a)において、11は光軸である。(b)において、20はヨークであり、外側を取り巻いている。21はヨーク20の内部に設けられているポール(磁極)である。該ポール21とヨーク20は電気的に絶縁されており、ポール21の両端には偏向用の電圧が印加されるようになっている。
tanθ=E・l/χE
但し、
χE≒mV2/e=2φ(1+ε・φ)/(1+2ε・φ)≒3.44E+5(for200kV)
ここで、lは図3に示す偏向板1又は4の縦方向の長さである。また、θは偏向角、φは電子の加速電圧、εは相対論補正の定数である。
θ≒46mrad→S’上変位量ΔY=4.6mmとなる。このように構成された装置の動作を説明すれば、以下の通りである。この動作は、CCDによりスペクトルを撮影・記録する際の動作である。
1)CCD露光を開始する。
2)露光を終了し、CCD読み出しと同期して偏向板に矩形の静電圧を印加する。
3)Ωフィルタを通過する電子はY方向に偏向され、クロスオーバS’点及びその近傍に配置された絞りによって遮られることで、カメラに対してシャッタとして機能する。実施例1で用いるシャッタは静電偏向器を用いた静電シャッタであり、メカニカルシャッタとは異なり、高速で50mmsec程度のシャッタを容易に実現することができる。
4)CCDの読み出し終了と同期して偏向板の電圧印加を終える。これにより、電子は偏向板の間を通過することができるようになる。
(実施例2)
図5は本発明の実施例2の要部の構成例を示す図である。図4と同一のものは、同一の符号を付して示す。この実施例は、対極ギャップ内に静電偏向板を設け、静電偏向板は磁極に対して絶縁されている。他の構成は実施例1と同じである。図において、20はヨーク、21はポール(磁極)、25はポール21と対極して設けられた上下一対の静電偏向板である。該静電偏向板25はポール21とは電気的に絶縁されている。
(実施例3)
図6は本発明の実施例3の要部の構成例を示す図である。図4,図5と同一のものは、同一の符号を付して示す。この実施例は外ヨーク部分を切り離し、対極面を含むポールの全体を電気的に絶縁することによって静電偏向板としたものである。図において、20はヨーク、21はポールである。ヨーク20の一部を切り離し、絶縁層である空気若しくは絶縁体の間隙40を設けてある。この結果、上下のヨークに偏向用電圧を印加することにより、静電偏向器として利用することができる。その動作は実施例1と同じである。
1)露光時間が短くなる。そのため、照射量を上げても試料のダメージを避けることができる。
2)従って分析時間が短くなる。そのため、試料ドリフトの影響を受けにくくなる。特に原子分解能レベルでの分析には有利である。
11 光軸
20 ヨーク
21 ポール
Claims (9)
- エネルギーフィルタを用いた分析電子顕微鏡において、
前記エネルギーフィルタの磁気セクターマグネットにおいて、対極面を含むポールの一部を電気的に絶縁して静電偏向板として使用する静電偏向手段を有し、
該静電偏向手段を用いて前記エネルギーフィルタの入射電子をエネルギー分散と垂直方向に偏向し、
この偏向機能を利用して電子ビームの受光面に対するシャッタとして機能させるように構成したことを特徴とする分析電子顕微鏡のシャッタ機構。 - 前記静電偏向手段は、対極面を含むポールの一部を電気的に絶縁して構成されることを特徴とする請求項1記載の分析電子顕微鏡のシャッタ機構。
- 前記静電偏向手段は、対極ギャップ内に静電偏向板を設けて構成されることを特徴とする請求項1記載の分析電子顕微鏡のシャッタ機構。
- 前記静電偏向手段は、外ヨーク部分を切り離し、対極面を含むポールの全体を電気的に絶縁して構成されることを特徴とする請求項1記載の電子顕微鏡のシャッタ機構。
- 前記エネルギーフィルタを通過した電子ビームを遮る絞りを設置する場合において、該絞りはエネルギー分散面近傍に設けることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の電子顕微鏡のシャッタ機構。
- 前記絞りはエネルギーフィルタのマグネットに偏向機能を持たせた場合、そのマグネットの後方の位置に設けることを特徴とする5記載の電子顕微鏡のシャッタ機構。
- 前記絞りは円形の穴を設けた部品、或いは電子ビームの静電偏向方向と垂直なエッジを持つ直線的な部品で構成されることを特徴とする請求項5又は6記載の電子顕微鏡のシャッタ機構。
- 前記絞りには位置調整機能を設けたことを特徴とする請求項5乃至7の何れか1項に記載の電子顕微鏡のシャッタ機構。
- 前記エネルギーフィルタをΩフィルタで構成させる場合、Ωフィルタを構成する最外側のセクターマグネットに偏向機能を持たせたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の電子顕微鏡のシャッタ機構。
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JP2010164631A JP2012028105A (ja) | 2010-07-22 | 2010-07-22 | 分析電子顕微鏡のシャッタ機構 |
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Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2010
- 2010-07-22 JP JP2010164631A patent/JP2012028105A/ja active Pending
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