JP2012026856A - 熱式空気流量センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、表面の最も近く(最上位)に形成されるシリコン酸化膜の吸湿を抑制し、計測誤差を低減した熱式空気流量センサを提供することにある。
【解決手段】上記目的を達成するために、本発明の熱式空気流量センサは、表面の最も近く(最上層)に形成されるシリコン酸化膜4に、シリコン,酸素又はアルゴンや窒素等の不活性元素の中から少なくともいずれか一つの原子又は分子を用いてイオン打ち込みを行い、シリコン酸化膜4に含まれる原子の濃度をイオン打ち込みを行う前よりも高める。
【選択図】 図2

Description

本発明は、空気流量計に用いられる測定素子であって、発熱抵抗体と温度を計測する測温抵抗体とを備えて空気流量を測定する熱式空気流量センサに関する。
空気流量計として、空気量を直接検知できる熱式の空気流量計が主流になっている。特に、半導体マイクロマシニング技術により製造された測定素子を備えた熱式の空気流量計では、コストが低減できることや、低電力で駆動できることなどから注目されている。このような熱式の空気流量計に用いられる測定素子(熱式空気流量センサ)としては、特開平10−311750号公報に提案されているものがある。この公報に提案されている熱式空気流量センサは、半導体基板上に電気絶縁膜が形成され、この電気絶縁膜上に発熱抵抗体や測温抵抗体が形成されており、さらに発熱抵抗体,測温抵抗体の上には電気絶縁体が形成されている。また、発熱抵抗体や測温抵抗体が形成された領域は、半導体基板の裏面側から異方性エッチングすることにより半導体基板の一部が除去されてダイヤフラム構造となっている。
特開平10−311750号公報
特開平10−311750号公報に提案されている熱式空気流量センサでは、発熱抵抗体や測温抵抗体が形成されている領域はダイヤフラム構造となっており、表面が直接環境に曝されている。この熱式空気流量センサの表面は電気絶縁膜で覆われているが、この電気絶縁膜としては通常CVD(chemical Vapor Deposition)法によって形成されたシリコン酸化膜が用いられる。一般にCVD法によって形成したシリコン酸化膜を構成する原子の密度は、熱を加えて酸化膜を形成した熱酸化膜に比べて粗であることから吸湿し易いものとなっている。CVD法によって形成した表面のシリコン酸化膜が吸湿すると、その体積が膨張して膜応力が変化する。表面のシリコン酸化膜の膜応力が変化すると、半導体基板部分が除去されているダイヤフラムはその形状が膜厚方向に変化する。ダイヤフラムの形状が変化すると、ダイヤフラムの領域内に形成されている測温抵抗体が歪んでしまい、空気流量の計測結果に誤差が生じることになる。
本発明の目的は、表面の最も近く(最上位)に形成されるシリコン酸化膜の吸湿を抑制し、計測誤差を低減した熱式空気流量センサを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の熱式空気流量センサは、表面の最も近く(最上層)に形成されるシリコン酸化膜にイオン打ち込みを行うことによって、このシリコン酸化膜に含まれる原子の濃度(密度)をイオン打ち込みを行う前と比べて高くする。
さらに具体的には、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された発熱抵抗体と測温抵抗体とシリコン酸化膜を含む電気絶縁体と、半導体基板の一部を除去して形成したダイヤフラム部とを有し、前記発熱抵抗体及び前記測温抵抗体が前記ダイヤフラム部上に形成され、前記発熱抵抗体及び前記測温抵抗体の上層に電気絶縁体として形成されたシリコン酸化膜を備えた熱式空気流量センサにおいて、最上層に配置されたシリコン酸化膜にイオンを打ち込むことにより、少なくとも前記ダイヤフラム部を覆う領域の、前記シリコン酸化膜に含まれる原子の濃度を、イオンの打ち込みを行う前の前記シリコン酸化膜と比べて高くしたものである。
このとき、前記シリコン酸化膜の膜厚方向において、表面側の少なくとも一部の範囲にイオン打ち込み層を形成するようにすると良い。
また、シリコンを熱酸化することによって前記半導体基板上に形成された熱酸化膜と、前記熱酸化膜に対して上層に形成された前記発熱抵抗体及び前記測温抵抗体と、前記発熱抵抗体及び前記測温抵抗体に対して上層に形成され表面に露出する前記シリコン酸化膜とを備え、前記イオン打ち込み層に含まれる原子の濃度を、前記熱酸化膜に含まれる原子の濃度以上に高くすると良い。
また、前記シリコン酸化膜はCVD法により形成され、前記イオン打ち込み層は前記シリコン酸化膜の表面側に形成され、前記シリコン酸化膜の下層との界面側にはイオン打ち込みを行う前の組成を維持したシリコン酸化膜が存在するようにすると良い。
また、前記イオン打ち込み層に打ち込まれるイオンは、シリコン,酸素又は不活性元素の少なくともいずれか一つの原子又は分子を含むようにすると良い。
また、前記不活性元素は、アルゴン又は窒素の少なくともいずれか一つを含むと良い。
また、イオン打ち込み層は前記ダイヤフラム部を覆う領域のみに設け、前記ダイヤフラム部の外側にイオン打ち込みを行わない領域を設けると良い。
本発明によれば、シリコン酸化膜の吸湿を抑制できるので、湿度等の環境が変化した場合の空気流量検出特性の変化を抑制することができる。
本願に係る第一実施例における測定素子の概略平面図である。 本願に係る第一実施例における拡大断面図である。 ダイヤフラム部6の反り量を表す図。 CVD法で作成したシリコン酸化膜4における酸化シリコン(SiO2)の密度に対するイオン打ち込み層5の酸化シリコン(SiO2)の密度の比を示したグラフ。 熱酸化膜2における酸化シリコン(SiO2)の密度に対するシリコン酸化膜4における酸化シリコン(SiO2)の密度比を示したグラフ。 図5に対して酸化シリコン(SiO2)の密度比の分布を改善した例。 イオン打ち込み層5をダイヤフラム部6を含む領域に設け、ダイヤフラム部6の外側にイオン打ち込みを行わない領域を設けた例。 ダイヤフラム部6の端部に保護膜となるPIQ膜を堆積した例。
以下、本発明の実施例を説明する。
本発明の第一の実施例である熱式空気流量センサを図1と図2を用いて説明する。図1は熱式空気流量センサの概略平面図、図2は図1のA−A′位置における拡大断面図である。
本実施例の熱式空気流量センサ(熱式空気流量計に用いられる測定素子)は、図1に示すように、半導体基板としてのシリコン基板1,発熱抵抗体10,空気温度を測定するための測温抵抗体9,11,端子電極12,ダイヤフラム部6を備えて構成されている。なお、8はダイヤフラム部6の端部である。
図2を用いて本実施例の製造方法を説明する。
シリコン基板1を熱酸化して下部電気絶縁膜となる熱酸化膜2を形成し、熱酸化膜2の上に多結晶ケイ素(Si)を堆積してパターニングを行うことにより、発熱抵抗体10,測温抵抗体9,11を形成する。多結晶Siはリンなどをドープして抵抗値を調整する。発熱抵抗体10,測温抵抗体9,11は多結晶Siではなくプラチナ,モリブデン等の金属体で形成してもよい。発熱抵抗体10,測温抵抗体9,11の上に上部電気絶縁膜となる窒化ケイ素(SiN)膜3や、シリコン酸化膜4をCVD法により堆積する。その後、シリコン酸化膜4にシリコン(Si)や酸素(O又はO2)を単体で或いはこれらの両方をイオン打ち込みにより打ち込み、700〜850℃で30〜60分程度のアニールを行い、イオン打ち込み層5を形成する。図1に示す端子電極12は多結晶Si堆積後に、アルミニウムや金等を堆積して形成する。最後に、裏面よりシリコン酸化膜等をマスク材として、KOHなどのエッチング液を用いてダイヤフラム部6を形成する。ダイヤフラム部6は、ドライエッチング法を用いて形成しても良い。図2の符号8は、マスク材であるエッチングマスク端部の位置を示しており、符号8で示すエッチングマスク端部から外側をマスク材で覆い、エッチングを行うことにより、ダイヤフラム部6の部分のシリコン基板材が除去される。
次に、本実施例の作用効果について説明する。
本実施例では、上部絶縁電極膜は窒化ケイ素(SiN)膜3及びシリコン酸化膜4の二層の膜で構成されているが、さらに多くの層からなる膜で構成しても良い。いずれにしても、上部絶縁電極膜の最上層に配置されるシリコン酸化膜4はCVD法で形成されているため、熱酸化膜に比べて膜を構成する原子(または分子、以下では単に原子という)の密度(濃度)が粗になる。そのため、水分等を吸収し易く、吸湿し易い。CVD法で最上層に形成したシリコン酸化膜4が吸湿すると、膜が膨張するので膜応力が変化する。ダイヤフラム部6ではシリコン基板1の一部が除去されているため、最上層のシリコン酸化膜4の膜応力の変化の影響を受けてダイヤフラム部6の形状が変化する。
図3は、ダイヤフラム部6の反り量を表す図であり、図1のA−A′線上での、ダイヤフラム部6の両端部間における反り量を表している。ダイヤフラム部6の形状変化は、図3に示すように、ダイヤフラム部6が膜厚方向に反るように生じるのが一般的である。測温抵抗体9,11はダイヤフラム部6の上に形成されているため、ダイヤフラム部6の形状が変化すると、測温抵抗体9,11に歪が発生すると共に、吸湿量の変化に伴う膜応力の変化により測温抵抗体9,11の歪量が変化することになる。測温抵抗体9,11の歪量が変化するとピエゾ抵抗効果により抵抗値が変化して、測定される空気流量に誤差を生じる。
吸湿による膜応力変化は、CVD法で作製した最上層のシリコン酸化膜4を構成する原子の密度(濃度)が低いことが原因である。そのため、最上層のシリコン酸化膜4を構成する原子の密度(濃度)を高める目的で、シリコン酸化膜4を堆積した後に、シリコン酸化膜4にシリコンと酸素とアルゴンや窒素等の不活性元素との中から少なくともいずれか一つの原子又は分子を打ち込み、その後、欠陥回復のためのアニールを700〜850℃程度で行う。
本実施例では、CVD法で作成したシリコン酸化膜4にイオン打ち込みを行ってイオン打ち込み層5を形成する。シリコン酸化膜4は二酸化ケイ素(SiO2)から成る膜である。従って、イオン打ち込みを行った場合は、イオン打ち込み層5には少なくとも分子が含まれており、分子と共にシリコンや酸素やその他の不純物の原子が含まれる場合もあり得る。本実施例においては、原子や分子の種類を問わず、膜に含まれる全ての原子と分子を構成する原子とをトータルした原子の濃度(密度)が重要である。そこで、本明細書においては、膜に含まれる全ての原子と分子を構成する原子とをトータルした原子の濃度(密度)を、単に「原子濃度」或いは「原子の濃度」と表記する。
本実施例では、シリコン及び酸素をシリコン酸化膜4にイオン打ち込みしているため、二酸化ケイ素(SiO2)の密度が異なるものの、イオン打ち込み層5もイオン打ち込みを行っていない他の部分(層)4aと同様にシリコン酸化膜の層であることに変わりはない。後述するように、イオン打ち込みによってアルゴンや窒素のような不活性元素を打ち込んだ場合は、イオン打ち込み層5は不純物を含むシリコン酸化膜の層になる。いずれにしても、図2に示すように、CVD法で作成したシリコン酸化膜4の上面側の一部4bにイオン打ち込み層5が構成され、下面側(深層側)の一部4aはイオン打ち込みを行う前のシリコン酸化膜4と同じ組成を有するシリコン酸化膜の層として残ることになる。
シリコン酸化膜4の厚さが小さい場合や大きな吸湿抑制効果が要求される場合などは、シリコン酸化膜4の層全体がイオン打ち込み層5となる場合もあり得る。
図4は、CVD法で作成したシリコン酸化膜4を構成する二酸化ケイ素(SiO2)の密度を基準として、この二酸化ケイ素(SiO2)の濃度(密度)に対するイオン打ち込み層5の二酸化ケイ素(SiO2)の濃度(密度)の比を示したグラフである。横軸はシリコン酸化膜4の表面から下地膜との界面(本実施例では、SiN膜3)に向かって膜厚方向にとった距離である。図4に示すように、表面近傍の二酸化ケイ素(SiO2)の濃度(密度)を下地膜との界面近傍(イオン打ち込みを行っていないシリコン酸化膜4)の二酸化ケイ素(SiO2)の濃度よりも高くすることができるので、吸湿を抑制することができ、膜応力の変化も抑制できるので、空気流量の計測誤差を小さくすることができる。
次に、図5を用いて、イオンの打ち込み量について説明する。図5は、熱酸化膜2における二酸化ケイ素(SiO2)の密度を基準として、この二酸化ケイ素(SiO2)の密度に対するシリコン酸化膜4における二酸化ケイ素(SiO2)の密度比を表している。尚、横軸はシリコン酸化膜4の表面から下地膜との界面(本実施例では、SiN膜3)に向かって膜厚方向にとった距離である。
CVD法等で作製したシリコン酸化膜4にシリコンと酸素とアルゴンや窒素等の不活性元素との中から選ばれた少なくともいずれか一つの原子又は分子を打ち込むことで、イオン打ち込み層5に含まれる原子の濃度(密度)が向上するため、少量の打ち込み量でも効果があることは言うまでもない。我々が行った実験によれば熱酸化膜2の吸湿による膜応力変化は認められなかった。そのため、好ましくは、イオン打ち込み層5を構成する原子の密度を熱酸化膜2を構成する原子の密度と等しく、或いは熱酸化膜2を構成する原子の密度よりも高くするとよい。
図5に示すように、イオン打ち込み層5では、その膜厚方向の一部の範囲で二酸化ケイ素(SiO2)の濃度(密度)が熱酸化膜2の二酸化ケイ素(SiO2)の濃度(密度)以上に大きくなるように、シリコン及び酸素がイオン打ち込みされている。
図6は、図5に対して、二酸化ケイ素(SiO2)の濃度比(密度比)の分布を改善した例を示している。吸湿は表面から起こるので、イオン打ち込み層5を構成する原子の濃度(密度)は、図6に示すように、表面近傍で高くなるように設定するとよい。図6はCVD法で作製したシリコン酸化膜の場合について記載したが、熱酸化膜も同様に原子濃度は表面近傍で高くなるように設定することが好ましい。原子濃度(原子密度)の向上により目的は達成されるので、シリコンと酸素の原子濃度を同時に高めるのではなく、シリコン或いは酸素を単体でイオン打ち込みしても良い。
シリコン酸化膜4に含まれる原子の濃度(密度)を高くすることはシリコンや酸素ではなくその他の元素でも可能である。活性元素を打ち込むと電気絶縁性が劣化する場合があるので、その他不純物元素としては不活性元素(例えば、アルゴン,窒素)をイオン打ち込みすると良い。そのときの濃度比(密度比)に対する考え方は、図4,図5,図6で説明したことと同様である。
膜応力変化によるダイヤフラム形状の変化は、応力が変化する膜がダイヤフラム部6上に配置された場合に起こる。これはシリコン基板1では基板の厚みが厚く剛性が高いので、シリコン基板1上でシリコン酸化膜4の膜応力が変化しても、ダイヤフラム部6の形状は変化しない。そのため、イオン打ち込み層5は、図7に示すように、ダイヤフラム部6を含む領域に設け、ダイヤフラム部6の外側にイオン打ち込みを行わない領域を設けても良い。或いは、ダイヤフラム部6の外側の領域では、ダイヤフラム部6を含む領域に対して、イオン打ち込み量を少なくしても良い。
イオン打ち込みを行っていないシリコン酸化膜4aやイオン打ち込み層5を構成するシリコンや酸素等の原子の濃度(密度)はSIMS分析等により測定が可能である。
本実施例は発熱抵抗体10及び測温抵抗体9,11の下層膜となる電気絶縁膜として、熱酸化膜2を仮定したが、熱酸化膜とSiN膜の複合膜でも本効果が有効であることは言うまでもない。すなわち、ダイヤフラム構造で、そのダイヤフラム部を膜等で構成している場合には、ダイヤフラム形状の膜応力依存性が顕著であるので、この構造の場合には上記で示した方法が有効となる。
本実施例では、シリコン酸化膜にイオン打ち込み層を形成したが、吸湿して膜応力変化が存在する膜であれば、その他の膜でも有効である。現状では、シリコン酸化膜4としては、CVD法で作成した膜やプラズマTEOS酸化膜などが一般的であるが、最上層に形成したシリコン酸化膜4、或いはこのシリコン酸化膜4と同様に配置されて用いられる膜に含まれる原子の濃度(密度)が熱酸化膜2よりも小さくなり、吸湿し易い膜となる作成方法が用いられる場合には、本実施例のシリコン酸化膜4、或いはこのシリコン酸化膜4と同様に配置されて用いられる膜へのイオン打ち込みは有効である。
ダストからの測定素子の保護を目的として、図8に示すように、ダイヤフラム部6の端部にPIQ膜13等の保護膜を堆積する場合があるが、PIQ膜13の堆積はダイヤラム部6の端部近傍のみであるので、このような場合にも本方法は有効である。
1 シリコン基板
2 熱酸化膜
3 SiN膜
4 シリコン酸化膜
5 イオン打ち込み層
6 ダイヤフラム部
7 エッチングマスク端部
8 ダイヤフラム部の端部
9,11 測温抵抗体
10 発熱抵抗体
12 端子電極
13 PIQ膜

Claims (7)

  1. 半導体基板と、前記半導体基板上に形成された発熱抵抗体と測温抵抗体とシリコン酸化膜を含む電気絶縁体と、半導体基板の一部を除去して形成したダイヤフラム部とを有し、前記発熱抵抗体及び前記測温抵抗体が前記ダイヤフラム部上に形成され、前記発熱抵抗体及び前記測温抵抗体の上層に電気絶縁体として形成されたシリコン酸化膜を備えた熱式空気流量センサにおいて、
    最上層に配置されたシリコン酸化膜にイオンを打ち込むことにより、少なくとも前記ダイヤフラム部を覆う領域の、前記シリコン酸化膜に含まれる原子の濃度を、イオンを打ち込みを行う前の前記シリコン酸化膜と比べて高くしたことを特徴とする熱式空気流量センサ。
  2. 請求項1に記載の熱式空気流量センサにおいて、
    前記シリコン酸化膜の膜厚方向において表面側の少なくとも一部の範囲にイオン打ち込み層を形成したことを特徴とする熱式空気流量センサ。
  3. 請求項2に記載の熱式空気流量センサにおいて、
    シリコンを熱酸化することによって前記半導体基板上に形成された熱酸化膜と、前記熱酸化膜に対して上層に形成された前記発熱抵抗体及び前記測温抵抗体と、前記発熱抵抗体及び前記測温抵抗体に対して上層に形成され表面に露出する前記シリコン酸化膜とを備え、
    前記イオン打ち込み層に含まれる原子の濃度を、前記熱酸化膜に含まれる原子の濃度以上に高くしたことを特徴とする熱式空気流量センサ。
  4. 請求項2又は3に記載の熱式空気流量センサにおいて、
    前記シリコン酸化膜はCVD法により形成され、
    前記イオン打ち込み層は前記シリコン酸化膜の表面側に形成され、前記シリコン酸化膜の下層との界面側にはイオン打ち込みを行う前の組成を維持したシリコン酸化膜が存在することを特徴とする熱式空気流量センサ。
  5. 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の熱式空気流量センサにおいて、
    前記イオン打ち込み層に打ち込まれるイオンは、シリコン,酸素又は不活性元素の少なくともいずれか一つの原子又は分子を含むことを特徴とする熱式空気流量センサ。
  6. 請求項5に記載の熱式空気流量センサにおいて、
    前記不活性元素は、アルゴン又は窒素の少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする熱式空気流量センサ。
  7. 請求項2乃至6のいずれか1項に記載の熱式空気流量センサにおいて、
    イオン打ち込み層は前記ダイヤフラム部を覆う領域のみに設け、前記ダイヤフラム部の外側にイオン打ち込みを行わない領域を設けたことを特徴とする熱式空気流量センサ。
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