JP2012026527A - フリクションダンパ - Google Patents

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Yasuyuki Mizutani
泰之 水谷
Yosuke Hayashi
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Abstract

【課題】前記フリクションダンパの前記歯車軸への係止を可能にすること。
【解決手段】 歯車軸2と、前記歯車軸2に対して軸受3を介して相対回転可能に保持された歯車4との間にフリクションダンパ5が挿入される変速機1において、前記フリクションダンパが、弾性体50と芯金54によって構成され、前記芯金54が前記弾性体50内に介挿固着されるとともに、前記芯金54の一部が、前記歯車軸2の少なくとも一部に係合されることにより前記フリクションダンパが前記歯車軸2に係止されるフリクションダンパ
【選択図】図1

Description

本発明は、歯車軸と、前記歯車軸と軸受を介して相対回転可能に保持された歯車との間にフリクションダンパが挿入される変速機において、前記フリクションダンパが、弾性体と芯金によって構成され、前記芯金が前記弾性体内に介挿固着されるとともに、前記芯金の一部が、前記歯車軸の少なくとも一部に係合されることにより、前記フリクションダンパが前記歯車軸に係止されるフリクションダンパに関する。
第1の従来のフリクションダンパにおいては、図7に示されるように、変速機において、歯車軸GSと、前記歯車軸GSと軸受Bを介して相対回転可能に保持された歯車Gとの間にフリクションダンパFDが挿入され、当該フリクションダンパFDが、前記歯車軸GSの外周面に圧入して嵌着される芯金Sと、当該芯金Sの外周面に当該芯金Sと一体的に成形され、前記歯車Gの内周面と摺接する弾性体Rによって構成されるものであった。
また、第2の従来のフリクションダンパにおいては、図8に示されるように、フリクションダンパFDが、前記第1の従来のフリクションダンパと同様に、芯金Sと弾性体Rで構成されるものの、当該芯金Sの長手方向に、前記第1の従来のフリクションダンパとは異なり、凸形状爪SNを設け、クラッチハブCHの内周面の複数箇所に配設された凹形状溝Hに係合させることにより、フリクションダンパFDを固定するものであった。
図9は、前記凸形状爪SNと前記凹形状溝Hの係合状態を示す説明図であり、図10は、図8におけるA−A線に沿う断面図である。
上記第1および第2の従来のフリクションダンパにおいては、当該フリクションダンパの変速機への組付けにあたり、前記芯金Sを歯車軸GSへ圧入、または芯金Sの一部をクラッチハブに設けられた溝部に係合させることにより、フリクションダンパを固定し、芯金Sと一体成形された弾性体Rにより歯打音を防止するフリクショントルクを発生させるものであった。
なお、当該従来技術は特許公報等により公知となったものではないため、先行技術文献情報の記載を省略する。
上記第1のフリクションダンパにおいては、上述したように、前記フリクションダンパFDの変速機への組付けに際し、圧入により組付けを行うものであるため、当該フリクションダンパFDを圧入するための設備が別途必要になるという問題があった。
さらに、かかる圧入により、図11に示されるように、当該フリクションダンパFDの芯金Sと歯車軸GSの外周面とが金属接触することとなり、当該金属接触部分、すなわち、ニードルベアリングに代表される軸受NBの転動面において、当該金属接触により金属粉、すなわち異物が発生するとともに、転動面の面荒れが生じるという問題があった。
また、上記第2のフリクションダンパにおいては、上述したように、芯金Sの長手方向に凸形状爪SNを設け、クラッチハブCHの内周面の複数箇所に配設された凹形状溝Hに係合させることにより、フリクションダンパFDを固定するものであるため、図12に示されるように、歯車軸とクラッチハブの係合部とフリクションダンパ配設部との間にスナップリングSRを設ける態様においては、当該スナップリングSRに遮られ、前記芯金Sの凸形状爪SNを前記クラッチハブCHの内周面の複数箇所に配設された凹形状溝Hに係合させることができず、フリクションダンパFDを固定することができないという問題があった。
そこで本発明者らは、歯車軸と、前記歯車軸と軸受を介して相対回転可能に保持された歯車との間にフリクションダンパが挿入される変速機において、前記フリクションダンパが、弾性体と芯金によって構成され、前記芯金が前期弾性体内に介挿固着されるとともに、前記芯金の一部が、前記歯車軸の少なくとも一部に係合されることにより前記フリクションダンパが前記歯車軸に係止されるという本発明の技術的思想に着眼して、さらに研究開発を重ねた結果、フリクションダンパの歯車軸への係止を可能にするという目的を達成する本発明に到達した。
本発明(請求項1に記載の第1発明)のフリクションダンパは、
歯車軸と、前記歯車軸と軸受を介して相対回転可能に保持された歯車との間にフリクションダンパが挿入される変速機において、
前記フリクションダンパが、弾性体と芯金によって構成され、
前記芯金が前記弾性体内に介挿固着されるとともに、前記芯金の一部が、前記歯車軸の少なくとも一部に係合されることにより前記フリクションダンパが前記歯車軸に係止される
ものである。
本発明(請求項2に記載の第2発明)のフリクションダンパは、
前記第1発明において、
前記歯車軸の外周に配設された第1の係合手段と前記フリクションダンパの前記芯金の前記一部に配設された第2の係合手段とが互いに係合することにより前記フリクションダンパが前記歯車軸に係止される
ものである。
本発明(請求項3に記載の第3発明)のフリクションダンパは、
前記第2発明において、
前記第1の係合手段が、前記歯車軸の外周に形成された凹形状部で構成され、
前記第2の係合手段が、前記フリクションダンパの前記芯金の前記一部に形成された凸形状部で構成されている
ものである。
本発明(請求項4に記載の第4発明)のフリクションダンパは、
前記第3発明において、
前記凹形状部が、前記歯車軸の外周に突設されたスプラインで構成され、
前記凸形状部が、前記スプラインと噛み合うように前記フリクションダンパに形成された凸形状爪で構成されている
ものである。
本発明(請求項5に記載の第5発明)のフリクションダンパは、
前記第4発明において、
前記凸形状爪が、前記フリクションダンパの芯金の前記一部が折曲された折曲部により構成され、少なくとも一つ配設されている
ものである。
本発明(請求項6に記載の第6発明)のフリクションダンパは、
前記第4発明または前記第5発明において、
前記スプラインが、クラッチハブと歯車軸とを結合するスプラインを延長して形成したものである
ものである。
本発明(請求項7に記載の第7発明)のフリクションダンパは、
前記第2発明において、
前記第1の係合手段が、前記歯車軸の外周に形成された凸形状部で構成され、
前記第2の係合手段が、前記芯金の前記一部に形成された凹形状部で構成されている
ものである。
上記構成より成る第1発明のフリクションダンパは、歯車軸と、前記歯車軸と軸受を介して相対回転可能に保持された歯車との間にフリクションダンパが挿入される変速機において、前記フリクションダンパが、弾性体と芯金によって構成され、前記芯金が前記弾性体内に介挿固着されるとともに、前記芯金の一部が、前記歯車軸の少なくとも一部に係合されることにより前記フリクションダンパが前記歯車軸に係止されるので、前記フリクションダンパの前記歯車軸への安定かつ確実な係止を可能にするという効果を奏する。
上記構成より成る第2発明のフリクションダンパは、前記第1発明において、前記歯車軸の外周に配設された第1の係合手段と前記フリクションダンパの前記芯金の前記一部に配設された第2の係合手段とが互いに係合することにより前記フリクションダンパが前記歯車軸に係止されるので、前記第1および第2の係合手段の互いの係合による前記フリクションダンパの前記歯車軸への係合を可能にするという効果を奏する。
上記構成より成る第3発明のフリクションダンパは、前記第2発明において、前記第1の係合手段を構成する前記歯車軸の外周に形成された凹形状部に、前記第2の係合手段を構成する前記フリクションダンパの前記芯金の前記一部に形成された凸形状部が係合することにより、前記フリクションダンパの前記歯車軸への係合を可能にするという効果を奏する。
上記構成より成る第4発明のフリクションダンパは、前記第3発明において、前記凹形状部を構成する前記歯車軸の外周に突設されたスプラインに、前記凸形状部を構成する前記フリクションダンパに形成された凸形状爪が噛み合うことにより、前記フリクションダンパの前記歯車軸への係合を可能にするとともに、歯車軸とクラッチハブの係合用として歯車軸の外周面に設けられたスプラインをかかるフリクションダンパの固定用にも併用できるため、加工工程の低減、部品点数および装置の簡素化及び製造コストの削減を可能にするという効果を奏する。
上記構成より成る第5発明のフリクションダンパは、前記第4発明において、前記凸形状爪を構成する前記フリクションダンパの芯金の前記一部が折曲された折曲部が、少なくとも一つ配設されているので、前記フリクションダンパの前記歯車軸への係合を可能にするとともに、芯金とは別個の係合部材を用いることなく、当該芯金の一部を利用することによりフリクションダンパを歯車軸の外周面に設けられたスプラインに係合させることができ、部材数の低減、装置の簡素化及び製造コストの削減を可能にするという効果を奏する。
上記構成より成る第6発明のフリクションダンパは、前記第4発明または前記第5発明において、前記歯車軸の外周に配設された前記スプラインが、クラッチハブと歯車軸とを結合するスプラインを延長して形成したものであるので、歯車軸とクラッチハブの係合用として歯車軸の外周面に設けられたスプラインをかかるフリクションダンパの固定用にも併用できるため、加工工程の低減、部品点数および装置の簡素化及び製造コストの削減を可能にするという効果を奏する。
上記構成より成る第7発明のフリクションダンパは、前記第2発明において、前記第1の係合手段を構成する前記歯車軸の外周に形成された凸形状部が、前記第2の係合手段を構成する前記芯金の前記一部に形成された凹形状部に係合することにより、前記フリクションダンパの前記歯車軸への係合を可能にするという効果を奏する。
本発明の第1実施例のフリクションダンパが介挿された変速機の一部を示す断面図である。 本第1実施例のフリクションダンパの介挿状態を示す要部拡大断面図である。 本第1実施例のフリクションダンパの正面図および正面図中のA−A線に沿う縦断面図である。 本第1実施例のフリクションダンパの要部を拡大した断面図およびその欠截斜視図である。 本第1実施例のフリクションダンパの凸形状爪とスプラインの係合状態を示す断面図である。 本第1実施例のフリクションダンパの凸形状爪とスプラインの係合状態を示す斜視図である。 第1の従来の構成におけるフリクションダンパを示す断面図である。 第2の従来の構成におけるフリクションダンパを示す断面図である。 第2の従来の構成におけるフリクションダンパのクラッチハブの溝部と芯金の凸形状爪の係合状態を示す断面図である。 第2の従来の構成におけるフリクションダンパの図8におけるA−A線に沿う断面図である。 第1の従来の構成におけるフリクションダンパの固定方法を示す断面図である。 第2の従来の構成におけるフリクションダンパの固定方法を示す断面図である。 本第2実施例のフリクションダンパの介挿状態を示す要部拡大断面図である。 本発明の変形例のフリクションダンパの介挿状態を示す要部拡大断面図である。
以下本発明の最良の実施の形態について実施例に基づき、図面を用いて具体的に説明する。
本第1実施例のフリクションダンパは、図1に示されるように、歯車軸2と、前記歯車軸2に対して軸受3を介して相対回転可能に保持された歯車4との間にフリクションダンパ5が挿入される変速機1において、前記フリクションダンパが、弾性体50と芯金54によって構成され、前記芯金54が前記弾性体50内に介挿固着されるとともに、前記芯金54の一部が、前記歯車軸2の少なくとも一部に係合されることにより前記フリクションダンパが前記歯車軸2に係止されるものである。
手動変速機1は、本発明のフリクションダンパ5を備えており、図1は、その一部を示すものである。
歯車軸2は、前記変速機1に備えられ、前記ベアリング3を介して前記歯車4を回転可能に支持するものである。前記ベアリング3は、環状の転動体としての、例えばニードルローラベアリングに代表されるものであり、前記の通り、前記歯車軸2と前記歯車4の間に同軸的に介装され、前記歯車4を転動自在に支持するものである。歯車4は、図示しないエンジンのクランクシャフトに前記歯車軸2を介して回転連結して回転するものである。
前記歯車4は、図1に示されるように内周面41および外周面42を備えた環状の部材40によって構成され、前記外周面42の一端に幅広の歯車部43が形成され、該歯車部43に対して軸方向において間隔を隔てて幅の狭いスプライン部44が形成されるとともに、該スプライン部44に対して軸方向に連続して小径のテーパー面によって構成される摩擦面45が形成されている。
前記歯車軸2には、図1に示されるように前記歯車4に対向してクラッチハブ6が配設され、該クラッチハブ6には軸方向移動可能なカップリングスリーブ7が配設されている。
前記クラッチハブ6上の前記カップリングスリーブ7と前記歯車4の前記スプライン部44との間には、内周面81が前記歯車4のテーパー面によって構成される前記摩擦面45に当接して相対回転可能であって軸方向に移動可能なシンクロナイザリング8が介挿されている。
前記歯車2の外周面21には、スナップリング9が配設される小径部20と、フリクションダンパ5の芯金54と係合するスプライン22および前記クラッチハブ6の内周面に形成されたスプライン60と係合するスプライン23が配設されている。
フリクションダンパ5は、当該フリクションダンパ5を備えた変速機1の要部拡大図である図2に示されるように、前記歯車軸2の外周面21と前記歯車4の内周面41との間に同軸的に介挿されたベアリング3の図中右方の環状のスペースに配設されたスプライン22と、前記歯車4の内周面41との間に挿入されものである。
前記弾性体50は、図3(A)に示されるようにリング状部材によって構成され、図3(A)中のA−A線に沿う縦断面図を示す図3(B)および図3(B)中要部であるB部拡大断面図およびB部拡大斜視図である図4(A)および図4(B)に示されるように、略コの字状の縦断面形状を有し、フリクショントルク発生部としてのリップ部52と、前記芯金54とリップ部52とを連結する連結部53と、前記連結部53に連結して前記芯金54が介挿されるベース部55とから成るゴム状弾性体の一体成形品より成るもので、前記芯金54の外周面に配設されているものである。
前記芯金54は、図3(B)、図4(A)及び(B)に示されるように略S字状の縦断面形状を有する環状の金属部材により構成されるものである。
さらに、前記芯金54の短手部分である屈曲部542は、前記芯金54の長手部分である直線状部分541から外周方向に折り曲げられ、前記弾性体50の前記連結部53内に介挿配置されるものである。
一方、前記芯金54のもう一つの屈曲部543は、図3、図4に示すように、前記芯金54の円周方向複数箇所において、前記芯金の直線状部分541から内周方向に折り曲げられ、図6に示すように、凸形状爪として、前記歯車軸2の外周面21に形成されたスプライン22の2つの凸部220に挟まれた溝部221に係合を可能にするように構成されているものである。
前記弾性体50の前記リップ部52は、図3および図4に示されるように前記連結部53の上端から延在形成されるものであり、自由状態においては前記連結部53の上端から遠ざかるにつれ半径方向外方に広がるように傾斜して形成されているものであり、前記リップ部52の先端は、図2に示されるように、前記歯車4の内周面41に圧縮当接するものである。
以下上記構成より成る本第1実施例のフリクションダンパの作用および効果について説明する。
上記構成より成る本第1実施例のフリクションダンパは、歯車軸2と、前記歯車軸2と軸受3を介して相対回転可能に保持された歯車との間にフリクションダンパが挿入される変速機において、前記フリクションダンパが、弾性体50と芯金54によって構成され、前記芯金54が前記弾性体50内に介挿固着されるとともに、前記芯金54の一部が、前記歯車軸2の少なくとも一部に係合されることにより前記フリクションダンパが前記歯車軸2に係止されるので、前記フリクションダンパの前記歯車軸2への確実な係止を可能にするとともに、前記フリクションダンパの安定な作動を実現するという効果を奏する。
また本第1実施例のフリクションダンパは、前記歯車軸2へのフリクションダンパの圧入嵌着が制限され、クラッチハブ6との連結固定も困難な場合に有効であるという作用効果を奏する。
さらに本第1実施例のフリクションダンパは、既存の歯車伝達装置にフリクションダンパを追加設置する場合においては、簡単にフリクションダンパを係止固定することができるという作用効果を奏する。
上記構成より成る本第1実施例のフリクションダンパは、上述の変速機1において、図2に示されるように前記歯車軸2の外周面21に形成されたスプライン22と前記歯車4の内周面41との間に介挿されるものであり、その配設の際において、上述した芯金54の凸形状爪543を前記スプライン22の溝部221に係合させることによりフリクションダンパ5を固定するため、従来技術とは異なり、歯車軸2の外周面21と芯金54の内周面との圧入嵌着を回避することができるものである。
したがって、フリクションダンパ5の変速機1への組付時の圧入設備を不要なものとし、組付工程を容易なものにするとともに、圧入嵌着を回避することで組付時の異物の発生を防止し、転動面としての歯車軸2の外周面21の面荒れを回避するという効果を奏する。
また前記リップ部52が、前記歯車4の内周面41に圧縮当接することで、その接触面において、両者が摺動する際の摩擦によって所定のフリクショントルクが発生することにより、エンジンのクランク軸の不整振動による歯車における歯打音の発生を防止するという効果を奏する。
また、前記フリクションダンパ5の固定を、前記芯金54の凸形状爪543と前記歯車軸2の外周面21に形成されたスプライン22の溝部221との係合により行うので、前記フリクションダンパの固定を可能にするとともに、図1及び図2に示すように、歯車軸2の小径部20にスナップリング9を配設し、フリクションダンパ5とクラッチハブ6との連結固定が困難な場合においても、フリクションダンパの固定を可能にするという効果を奏する。
さらに、前記凸形状爪543が、前記フリクションダンパ5の芯金54の一部が折曲された折曲部により構成されているので、芯金54とは別個の部材を用いることなく、当該芯金54の一部を利用することによりフリクションダンパ5を歯車軸2の外周面21に設けられたスプライン22に係合させることができ、部材数の低減、装置の簡素化及び製造コストの削減を可能にするという効果を奏する。
また、前記スプライン22を前記クラッチハブ6の内周面に形成されたスプライン60との係合用に配設されたスプライン23を延長して形成すれば、かかるクラッチハブ6の係合用として歯車軸2の外周面21に配設されたスプライン23を、フリクションダンパの固定用としてのスプライン22として併用できるため、加工工程の低減、装置の簡素化及び製造コストの削減を可能にするという効果を奏する。
本第2実施例のフリクションダンパは、前記第1実施例のフリクションダンパにおいて、前記芯金54の凸形状爪543を前記歯車軸2の外周面21に配設されたスプライン22の溝部221に係合させることによりフリクションダンパ5を固定していたのに対して、図13に示されるように前記芯金54の内周面にもスプライン544を形成し、当該スプライン544と前期歯車軸2の外周面21に配設されたスプライン22との係合によりフリクションダンパ5を固定する点が相違点であり、以下相違点を中心に説明する。
上記構成より成る本第2実施例のフリクションダンパは、上述の変速機1において、図13に示されるように、前記歯車軸2の外周面21に配設されたスプライン22と前記歯車4の内周面41の間に介挿されるものであり、その配設の際において、上述した芯金54のスプライン544を前記スプライン22の溝部221に係合させることによりフリクションダンパ5を係止するため、従来技術とは異なり、歯車軸2の外周面21と芯金54の内周面との圧入嵌着を回避することができるものである。
したがって、フリクションダンパ5の変速機1への組付時の圧入設備を不要なものとし、組付工程を容易なものにするとともに、圧入嵌着を回避することで組付時の異物の発生を防止し、転動面としての歯車軸2の外周面21の面荒れを回避するとともに、前記歯車軸の外周のスプライン22と前記芯金54の前記スプライン544の軸方向の全体に亘る係合により係止するものであるため、前記フリクションダンパの安定した係止を可能にするという効果を奏する。
また前記リップ部52が、前記歯車4の内周面41に圧縮当接することで、その接触面において、両者が摺動する際の摩擦によって所定のフリクショントルクが発生することにより、エンジンのクランク軸の不整振動による歯車における歯打音の発生を防止するという効果を奏する。
また、フリクションダンパ5の固定を、芯金54のスプライン544を前記スプライン22の溝部221に係合させることにより行うので、図1及び図2に示すように、歯車軸2の小径部20にスナップリング9を配設し、フリクションダンパ5とクラッチハブ6との連結固定が困難な場合においても、フリクションダンパの固定を可能にするという効果を奏する。
また、前記スプライン22を前記クラッチハブ6の内周面に形成されたスプライン60との係合用に配設されたスプライン23を延長して形成すれば、かかるクラッチハブ6の係合用として歯車軸2の外周面21に配設されたスプライン23を、フリクションダンパの固定用としてのスプライン22として併用できるため、加工工程の低減、部品点数の低減および装置の簡素化及び製造コストの削減を可能にするという効果を奏する。
上述の実施例は、説明のために例示したもので、本発明としてはそれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更および付加が可能である。
また上述の第1実施例および第2実施例においては、図3および図4に示されるように一例として、連結部53から遠ざかるにつれ半径方向外方に広がるように傾斜して形成されたリップ部52について説明したが、本発明としてはそれに限定されるものではなく、必要に応じて、かかるリップ部は、前記歯車4の内周面41に圧縮当接することで、その接触面において、両者が摺動する際の摩擦によってフリクショントルクを発生させるものであればいかなる形状および構成とすることも可能である。
さらに上述の第2実施例においては、図13に示されるように一例として前記芯金54のスプライン544を前記スプライン22の溝部221に係合させることによりフリクションダンパ5を固定する例について説明したが、本発明としてはそれに限定されるものではなく、必要に応じて、例えば、上述の第1実施例における凸形状爪を歯車軸2の外周面21に形成し、かかる凸形状爪22Mに前記芯金54のスプライン544を係合させる態様や、図14に示されるように当該凸形状爪に対応する部位の前記芯金54の軸方向の一端に形成した矩形穴54Hに係合させる態様も実施可能であり、フリクションダンパ5が略L字状の芯金54の中心部の重心に近い屈曲位置で係止されるものであるため、シンプルな構成により安定した係止が実現されるという効果を奏するものである。
歯車軸と、前記歯車軸と軸受を介して相対回転可能に保持された歯車との間にフリクションダンパが挿入される変速機において、前記フリクションダンパが、弾性体と芯金によって構成され、前記芯金が前期弾性体内に介挿固着されるとともに、前記芯金の一部が、前記歯車軸の少なくとも一部に係合されることにより前記フリクションダンパが前記歯車軸に係止され、前記フリクションダンパの前記歯車軸への係止を可能にする用途に適用できる。
1 手動変速機
2 歯車軸
3 ニードルベアリング
4 歯車
5 フリクションダンパ
50 弾性体
52 リップ部
53 連結部
54 芯金

Claims (7)

  1. 歯車軸と、前記歯車軸と軸受を介して相対回転可能に保持された歯車との間にフリクションダンパが挿入される変速機において、
    前記フリクションダンパが、弾性体と芯金によって構成され、
    前記芯金が前記弾性体内に介挿固着されるとともに、前記芯金の一部が、前記歯車軸の少なくとも一部に係合されることにより前記フリクションダンパが前記歯車軸に係止される
    ことを特徴とするフリクションダンパ。
  2. 請求項1において、
    前記歯車軸の外周に配設された第1の係合手段と前記フリクションダンパの前記芯金の前記一部に配設された第2の係合手段とが互いに係合することにより前記フリクションダンパが前記歯車軸に係止される
    ことを特徴とするフリクションダンパ。
  3. 請求項2において、
    前記第1の係合手段が、前記歯車軸の外周に形成された凹形状部で構成され、
    前記第2の係合手段が、前記フリクションダンパの前記芯金の前記一部に形成された凸形状部で構成されている
    ことを特徴とするフリクションダンパ。
  4. 請求項3において、
    前記凹形状部が、前記歯車軸の外周に突設されたスプラインで構成され、
    前記凸形状部が、前記スプラインと噛み合うように前記フリクションダンパに形成された凸形状爪で構成されている
    ことを特徴とするフリクションダンパ。
  5. 請求項4において、
    前記凸形状爪が、前記フリクションダンパの芯金の前記一部が折曲された折曲部により構成され、少なくとも一つ配設されている
    ことを特徴とするフリクションダンパ。
  6. 請求項4または請求項5において、
    前記スプラインが、クラッチハブと歯車軸とを結合するスプラインを延長して形成したものである
    ことを特徴とするフリクションダンパ。
  7. 請求項2において、
    前記第1の係合手段が、前記歯車軸の外周に形成された凸形状部で構成され、
    前記第2の係合手段が、前記芯金の前記一部に形成された凹形状部で構成されている
    ことを特徴とするフリクションダンパ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102777508A (zh) * 2012-07-30 2012-11-14 长城汽车股份有限公司 一种同步器及变速器
JP2014145383A (ja) * 2013-01-28 2014-08-14 Aisin Ai Co Ltd 車両用変速機
JP7371425B2 (ja) 2019-10-01 2023-10-31 スズキ株式会社 車両用駆動装置

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