JP2014145383A - 車両用変速機 - Google Patents

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英貴 中嶋
Shinji Kitaoka
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【課題】径方向の段差構造を有する回転シャフトと、この回転シャフトの縮径部にニードルベアリングを介して相対回転可能に設けられる遊転ギヤとを含む車両用変速機において、回転シャフトの強度を確保するとともに、この回転シャフトの拡径部に向かうニードルベアリングの動作を規制するのに有効な技術を提供する。
【解決手段】本発明に係る車両用変速機101は、相対的に径の異なる縮径部11a及び拡径部11bが軸方向Xに連接する段差構造17を有する回転シャフト11と、回転シャフト11の縮径部11aにニードルベアリング15を介して相対回転可能に設けられる遊転ギヤ12と、回転シャフト11の拡径部11bに相対回転不能に設けられ、ハブスリーブ22介して遊転ギヤ12に係合可能なクラッチハブ21と、回転シャフト11の軸方向に関し拡径部11bに向かうニードルベアリング15の動作を規制するための規制機構31と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載される車両用変速機に関する。
特開2012−7698号公報(特許文献1)には、車両用変速機の一例が開示されている。この車両用変速機では、出力軸である回転シャフトに遊転ギヤが相対回転可能に設けられており、回転シャフトの外周面と遊転ギヤの内周面との間に軸受としてのニードルベアリングが介装されている。
特開2012−7698号公報
ところで、上記特許文献1に記載のような車両用変速機では、回転シャフトに相対的に径の異なる縮径部及び拡径部が軸方向に連接する段差構造を設けることが可能である。回転シャフトの縮径部の外周面と遊転ギヤの内周面との間にニードルベアリングが介装されている場合、このニードルベアリングの軸方向の動作が段差構造の拡径部によって効果的に阻止される。この構造を採用する際、縮径部と拡径部との連接領域に形成される隅部のR(曲率半径)を相対的に大きく設定することによってこの隅部での応力集中を回避できるが、隅部のRが大き過ぎるとニードルベアリングがこの隅部に乗り上げ、これにより生じる摩耗等によってニードルベアリングの本来の機能が発揮されないおそれがある。従って、回転シャフトに径方向の段差構造を有するこの種の車両用変速機の設計に際しては、隅部のRが大きい場合でもニードルベアリングがこの隅部に乗り上げ難い構造が要請される。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、径方向の段差構造を有する回転シャフトと、この回転シャフトの縮径部にニードルベアリングを介して相対回転可能に設けられる遊転ギヤとを含む車両用変速機において、回転シャフトの強度を確保するとともに、この回転シャフトの拡径部に向かうニードルベアリングの動作を規制するのに有効な技術を提供することである。
この目的を達成するために、本発明に係る車両用変速機は、回転シャフト、遊転ギヤ、クラッチハブ、規制機構を含む。
回転シャフトは、相対的に径の異なる縮径部及び拡径部が軸方向に連接する段差構造を有する。この段差構造において縮径部と拡径部との連接領域には所定のR(曲率半径)の隅部が形成される。遊転ギヤは、回転シャフトの縮径部にニードルベアリングを介して相対回転可能に設けられる。クラッチハブは、回転シャフトの拡径部に相対回転不能に設けられ、ハブスリーブを介して遊転ギヤに係合可能である。このクラッチハブがハブスリーブを介して遊転ギヤに係合すると、遊転ギヤの回転が回転シャフトに伝達される。規制機構は、回転シャフトの軸方向に関し拡径部に向かうニードルベアリングの動作を規制する機能を果たす。このニードルベアリングの動作は、典型的には遊転ギヤが回転シャフトの軸方向に関しクラッチハブに向かう荷重(スラスト荷重)を受けたとき、この遊転ギヤとの間に作用する摩擦力によって発生し得る。この場合、回転シャフトのうち縮径部と拡径部との連接領域に形成される隅部にニードルベアリングが乗り上げるのを規制機構によって阻止できる。その分、回転シャフトの隅部のRを相対的に大きく設定でき、この隅部での応力集中を回避してシャフト強度を確保することができる。
本発明に係る更なる形態の車両用変速機では、規制機構が介装部材によって構成されるのが好ましい。この介装部材は、回転シャフトの軸方向に関し回転シャフトの拡径部とニードルベアリングとの間に介装され、且つ遊転ギヤの内周面及び回転シャフトの縮径部の外周面のうちの少なくとも一方に取り付けられる。これにより、介装部材が回転シャフトの拡径部に向けて移動するニードルベアリングに接触することによって、ニードルベアリングの動作を規制することができる。この場合、規制機構は遊転ギヤの内周面又は回転シャフトの縮径部の外周面に取り付けられた1又は複数の介装部材を利用したものであってもよいし、或いは遊転ギヤの内周面及び回転シャフトの縮径部の外周面のそれぞれに取り付けられた1又は複数の介装部材を利用したものであってもよい。
本発明に係る更なる形態の車両用変速機では、介装部材は圧入固定によって遊転ギヤの内周面に取り付けられているのが好ましい。これにより、介装部材の取り付け構造を簡素化することができる。
本発明に係る更なる形態の車両用変速機では、遊転ギヤは、駆動源の駆動力によって回転する固定ギヤに斜歯同士で噛み合い、当該噛み合い時に回転シャフトの軸方向に関しクラッチハブに向かう荷重(スラスト荷重)を受ける。この場合、ニードルベアリングは回転シャフトの拡径部に向かう動作を起こし易いため、規制機構が特に効果的である。
本発明に係る更なる形態の車両用変速機は、更にフリクションダンパーを含むのが好ましい。このフリクションダンパーは、遊転ギヤに生じる径方向の振動を抑制するために回転シャフトの軸方向に関し回転シャフトの拡径部とニードルベアリングとの間に介装されている。これにより、遊転ギヤに生じる径方向の振動やそれに伴う異音の発生をフリクションダンパーによって抑制することができる。
以上のように、本発明によれば、径方向の段差構造を有する回転シャフトと、この回転シャフトの縮径部にニードルベアリングを介して相対回転可能に設けられる遊転ギヤとを含む車両用変速機において、回転シャフトの強度を確保するとともに、この回転シャフトの拡径部に向かうニードルベアリングの動作を規制することが可能になった。
本発明に係る一実施形態の車両用変速機101の部分断面図である。 図1中の車両用変速機101の領域Aの拡大図である。 図2中の介装部材40にフリクションダンパー50が取り付けられた変更例を示す図である。 別実施の形態の車両用変速機102の部分断面図である。 別実施の形態の車両用変速機103の部分断面図である。 別実施の形態の車両用変速機104の部分断面図である。
以下、本実施の形態の車両用変速機について図面を参照しつつ説明する。
図1には、車両に搭載される車両用変速機101の一部が示されている。この車両用変速機101は、本発明の「車両用変速機」に相当するものであり、車両の駆動源であるエンジンの駆動出力軸と車両の駆動輪とを結ぶ動力伝達系統に介装される。この車両用変速機101では、車両の駆動輪との間で動力伝達系統を形成する出力軸としての回転シャフト11に軸受であるニードルベアリング15を介して遊転ギヤ(「変速ギヤ」ともいう)12が組付けられている。
回転シャフト11は、軸受を介してケーシング(共に図示省略)に相対回転可能に支持されている。この回転シャフト11は、径方向Yの段差構造17を有する。この段差構造17では、相対的に径の異なる縮径部11a及び拡径部11bが軸方向Xに連接しており、この連接領域に所定のR(曲率半径)の隅部17aが形成されている。この回転シャフト11が本発明の「回転シャフト」に相当する。
遊転ギヤ12は、回転シャフト11の縮径部11aの周りに円環状に設けられており、回転シャフト11に対してニードルベアリング15を介して相対回転可能に支持されている。このニードルベアリング15が本発明の「ニードルベアリング」に相当する。また、この遊転ギヤ12は、クラッチハブ21に対してニードルベアリング16を介して相対回転可能に支持され、且つこのニードルベアリング16によってクラッチハブ21に向かう軸方向Xの移動が阻止される。この遊転ギヤ12が本発明の「遊転ギヤ」に相当する。
ニードルベアリング15,16はいずれも、ニードル(針)状の細いローラが複数組み込まれた軸受である。特に、ニードルベアリング15では、回転シャフト11の縮径部11aの外周全体にわたって複数の細いローラが配置されている。
なお、この車両用変速機101は、車両エンジンの駆動出力軸に接続される入力軸(図示省略)と、この入力軸に固定され且つ遊転ギヤ12の外歯12aに常時に噛み合う外歯10aを有する固定ギヤ10とを備えている。これにより、車両エンジンの駆動力は、固定ギヤ10、遊転ギヤ12、及びハブスリーブ22及びクラッチハブ21を介して回転シャフト11に伝達される。この場合、固定ギヤ10の外歯10a及び遊転ギヤ12の外歯12aはいずれも斜歯として構成されており、遊転ギヤ12は、駆動源の駆動力によって回転する固定ギヤ10に斜歯同士で噛み合う。
また、遊転ギヤ12に隣接した領域(図1において遊転ギヤ12の左側)には、同期装置20が設けられている。この同期装置20は、クラッチハブ21と、ハブスリーブ22と、ギヤピース23と、シンクロナイザリング24とを含む。
クラッチハブ21は、回転シャフト11の拡径部11bに相対回転不能に設けられている。このクラッチハブ21は、回転シャフト11から軸方向Xと交差する径方向Yに延出する環状のフランジ部13と、回転シャフト11の外周に組み付けられたスナップリング14とによって両側から挟持されており、これにより軸方向Xの移動が阻止されている。また、このクラッチハブ21は、遊転ギヤ12と同軸状に構成され、回転シャフト11と共に軸周り方向に一体回転可能になるように、回転シャフト11に対してスプライン結合しており、またハブスリーブ22を介して遊転ギヤ12に係合可能である。このクラッチハブ21がハブスリーブ22を介して遊転ギヤ12に係合すると、遊転ギヤ12の回転が回転シャフト11に伝達される。このクラッチハブ21の外周には複数の外歯スプライン21aが形成されている。このクラッチハブ21が、本発明の「クラッチハブ」に相当する。
ハブスリーブ22は、クラッチハブ21の外周に円環状に形成されてクラッチハブ21の外周に組付けられており、その内周に複数の内歯スプライン22aを備えている。これら内歯スプライン22aは、ハブスリーブ22がクラッチハブ21に対して回転シャフト11の軸方向Xに移動可能となるように、クラッチハブ21の複数の外歯スプライン21aと係合(噛合)している。また、このハブスリーブ22は、その外周部分に当該ハブスリーブ22を軸方向Xに駆動するためのシフトフォーク(図示省略)が係合するように構成されている。このハブスリーブ22が、本発明の「ハブスリーブ」に相当する。
ギヤピース23は、遊転ギヤ12のうちクラッチハブ21との対向領域(図1において遊転ギヤ12の左側)に一体的に形成され、その外周には、ハブスリーブ22の複数の内歯スプライン22aと係合(噛合)が可能な複数の外歯スプライン23aが形成されている。複数の外歯スプライン23aは、ハブスリーブ22の第1位置(中立位置)で複数の内歯スプライン22aに係合しない非係合状態を形成する一方で、ハブスリーブ22の第2位置(シフト位置)で複数の内歯スプライン22aに係合する係合状態を形成する。
シンクロナイザリング24は、ギヤピース23の周りに円環状に形成されて、軸方向Xに関してはクラッチハブ21とギヤピース23との間に配置されている。このシンクロナイザリング24は、遊転ギヤ12の回転とハブスリーブ22の回転とを同期させる機能を果たす。この目的のため、ハブスリーブ22がシフトフォーク(図示省略)によって第1位置(中立位置)から第2位置(シフト位置)へとシフト(移動)したとき、このシンクロナイザリング24は、遊転ギヤ12(ギヤピース23)とハブスリーブ22との間の領域(具体的には、ギヤピース23とシンクロナイザリング24との間の係合部25)にて摩擦係合力を生じさせることができ、これにより遊転ギヤ12とハブスリーブ22とが互いに一体回転可能に連結される。また、このシンクロナイザリング24の外周には、ハブスリーブ22の複数の内歯スプライン22aと係合(噛合)が可能な複数の外歯スプライン24aが形成されている。
この同期装置20においては、ハブスリーブ22が第1位置(中立位置)にあるとき、ハブスリーブ22の内歯スプライン22aは、クラッチハブ21の外歯スプライン21aのみに係合(噛合)する。一方で、ハブスリーブ22が第2位置(シフト位置)に設定された状態では、ハブスリーブ22の内歯スプライン22aは、クラッチハブ21の外歯スプライン21a、シンクロナイザリング24の外歯スプライン24a及びギヤピース23の外歯スプライン23aの異なる3つの部位に同時に係合(噛合)する。これにより、遊転ギヤ12の回転とハブスリーブ22の回転とが同期する。この場合、遊転ギヤ12の回転が、ハブスリーブ22及びクラッチハブ21を介して回転シャフト11に伝達され、これによりエンジンの駆動力が回転シャフト11に伝達される。
ところで、上記構成の車両用変速機101では、図2が参照されるように、遊転ギヤ12は軸方向Xに関しクラッチハブ21に向かう方向(以下、「第1方向」ともいう)のスラスト荷重Taを受ける。これは、互いに噛み合う固定ギヤ10の外歯10a及び遊転ギヤ12の外歯12aがいずれも斜歯として構成されていることに起因する。この場合、遊転ギヤ12を支持するニードルベアリング15は、回転シャフト11の縮径部11aの外周面と遊転ギヤ12の内周面12bとの間に挟まれているため、遊転ギヤ12との間の摩擦力によってこの遊転ギヤ12と同様に第1方向のスラスト荷重Tbを受ける。特に、エンジンの駆動力が固定ギヤ10及び遊転ギヤ12を介して回転シャフト11に伝達される動力伝達状態では、遊転ギヤ12及びニードルベアリング15のそれぞれに作用する第1方向のスラスト荷重Ta,Tbがともに増大する。このとき、ニードルベアリング15がスラスト荷重Tbによって回転シャフト11の隅部17aに近接する第1方向に移動すると、このニードルベアリング15が隅部17aに乗り上げ易くなる。この場合、ニードルベアリング15が隅部17aに乗り上げると、これにより生じる摩耗等によってニードルベアリング15の本来の機能が発揮されないおそれがある。
そこで、本実施の形態の車両用変速機101は規制機構31を備えている。この規制機構31は、回転シャフト11の軸方向Xに関し拡径部11bに向かうニードルベアリング15の動作を規制する機能を果たす。この規制機構31は、図2に示されるように、軸方向Xに関し回転シャフト11の拡径部11bとニードルベアリング15との間に介装される介装部材40によって構成されている。必要に応じて、この介装部材40を複数設けることもできる。この規制機構31及び介装部材40がそれぞれ、本発明の「規制機構」及び「介装部材」に相当する。
介装部材40は、円環状に構成されて遊転ギヤ12の内周面12bに取り付けられる固定部41と、円環状に構成されて固定部41から径方向内側へ延出する延出部42とを備えている。この介装部材40は、典型的には固定部41における圧入固定によって遊転ギヤ12の内周面12bに取り付けられ、回転シャフト11と一体状に構成されるのが好ましい。これにより、介装部材40の取り付け構造を簡素化することができる。延出部42は、遊転ギヤ12の内周面12b(ニードルベアリング15との対向面)よりも回転シャフト11の縮径部11aの外周面に近接するように径方向内側へ突出している。これにより、介装部材40は、ニードルベアリング15が第1方向に移動する際、このニードルベアリング15に接触することによってニードルベアリング15のためのストッパーとして作用する。その結果、回転シャフト11のうち縮径部11aと拡径部11bとの連接領域に形成される隅部17aにニードルベアリング15が乗り上げるのをこの介装部材40によって阻止できる。その分、回転シャフト11の隅部17aのRを相対的に大きく設定でき、この隅部17aでの応力集中を回避してシャフト強度を確保することができる。特に、固定ギヤ10及び遊転ギヤ12が斜歯同士で噛み合う構造では、ニードルベアリング15は回転シャフト11の拡径部11bに向かう動作を起こし易いため、この介装部材40(規制機構31)が特に効果的である。
この介装部材40は、ニードルベアリング15の第1方向の移動を妨げる機能を少なくとも果たす部材であればよい。従って、介装部材40は、ニードルベアリング15に作用する第1方向のスラスト荷重Tbによって遊転ギヤ12から離脱することなく遊転ギヤ12に完全に固定される形態は勿論、ニードルベアリング15に作用する第1方向のスラスト荷重Tbによって遊転ギヤ12から離脱する形態を採り得る。要するに、ニードルベアリング15の第1方向の移動が介装部材40によって阻害されれば、その阻害の程度は問わない。
上記構成の規制機構31では、介装部材40にフリクションダンパー50を取り付けることもできる。図3が参照される変更例では、介装部材40及びフリクションダンパー50が一体状に構成されている。フリクションダンパー50は、軸方向Xに関し回転シャフト11の拡径部11bとニードルベアリング15との間に介装されている。このフリクションダンパー50は、介装部材40に固定される固定部51と、この固定部51から回転シャフト11の縮径部11aの外周面に向けて延出する延出部52とを備えている。延出部52は、典型的にはゴムや樹脂等の弾性材料によって構成され、回転シャフト11の縮径部11aの外周面に接触することで、遊転ギヤ12に生じる径方向の振動を抑制する機能を果たす。これにより、遊転ギヤ12に生じる径方向の振動やそれに伴う異音の発生をフリクションダンパー50によって抑制することができる。特にこのフリクションダンパー50を介装部材40と一体化することによって、介装部材40及びフリクションダンパー50の取り付けを同時に行うことができ取り付けが容易になる。一方で、このフリクションダンパー50を遊転ギヤ12に直に取り付けることもできる。このフリクションダンパー50が本発明の「フリクションダンパー」に相当する。
更に、上記の規制機構31の構成を必要に応じて変更することもできる。この変更に係る別実施の形態の車両用変速機102〜104については図4〜図6が参照される。
図4に示す車両用変速機102は、上記の規制機構31の変更例としての規制機構32を備えている。この規制機構32では、遊転ギヤ12の一部が介装部材40に相当する部位をなす。具体的には、遊転ギヤ12の内周面12bのうちニードルベアリング15からクラッチハブ21側へ外れた部位を回転シャフト11の縮径部11aの外周面に近接するように径方向内側へ突出させた円環状の突出部12cを用いる。この突出部12cは、軸方向Xに関し回転シャフト11の拡径部11bとニードルベアリング15との間に介在している。これにより、遊転ギヤ12の突出部12cは、ニードルベアリング15が第1方向に移動する際、このニードルベアリング15に接触することによってニードルベアリング15のためのストッパーとして作用する。この場合、遊転ギヤ12の突出部12cにフリクションダンパー50と同様の機能を果たす部材を設けることもできる。また、必要に応じては、突出部12cに相当する部位を軸方向Xの異なる位置に複数設けることもできる。
図5に示す車両用変速機103は、上記の規制機構31の変更例としての規制機構33を備えている。この規制機構33では、円環状のスナップリング18を介装部材40に相当する部材として利用している。このスナップリング18は、遊転ギヤ12の内周面12bに取り付けられ、且つ軸方向Xに関し回転シャフト11の拡径部11bとニードルベアリング15との間に介装されている。これにより、スナップリング18は、ニードルベアリング15が第1方向に移動する際、このニードルベアリング15に接触することによってニードルベアリング15のためのストッパーとして作用する。この場合、スナップリング18或いは遊転ギヤ12にフリクションダンパー50と同様の機能を果たす部材を設けることもできる。また必要に応じては、スナップリング18に相当する部材を複数設けることもできる。
図6に示す車両用変速機104は、上記の規制機構31の変更例としての規制機構34を備えている。この規制機構34では、円環状のスナップリング19を介装部材40に相当する部材として利用している。このスナップリング19は、回転シャフト11の縮径部11aの外周面に取り付けられ、且つ軸方向Xに関し回転シャフト11の拡径部11bとニードルベアリング15との間に介装されている。これにより、スナップリング19は、ニードルベアリング15が第1方向に移動する際、このニードルベアリング15に接触することによってニードルベアリング15のためのストッパーとして作用する。この場合、スナップリング19或いは遊転ギヤ12にフリクションダンパー50と同様の機能を果たす部材を設けることもできる。また必要に応じては、スナップリング19に相当する部材を複数設けることもできる。
本発明は、上記の典型的な実施形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
上記の実施形態では、介装部材40が固定部41における圧入固定によって遊転ギヤ12に取り付けられる場合について記載したが、本発明では、介装部材40に相当する部材を圧入固定以外の形態によって遊転ギヤ12に取り付けることもできる。
上記の実施形態では、回転シャフト11の軸方向Xに関し拡径部11bに向かうニードルベアリング15の動作を規制する4つの規制機構31,32,33,34について記載したが、本発明ではこれら4つの規制機構のうちの複数が複合された構造を採用することもできる。
上記の実施形態では、拡径部11bに向かうニードルベアリング15の動作を規制するために、ニードルベアリング15に接触する手段を用いる場合について記載したが、本発明では、ニードルベアリング15に作用する第1方向のスラスト荷重Tb自体を規制する手段を採用することもできる。例えば、遊転ギヤ12にスラスト荷重Taが作用した場合でも、ニードルベアリング15に作用するスラスト荷重Tbが規制されて、ニードルベアリング15が拡径部11bに向けて移動し難くする構造が挙げられる。具体例として、遊転ギヤ12とニードルベアリング15との間に相対的に摩擦係数の小さい部材や領域を介在させることができる。これにより、前述の規制機構31,32,33,34を用いる場合と同様に、回転シャフト11の隅部17aにニードルベアリング15が乗り上げるのを阻止できる。
10…固定ギヤ、10a…外歯、11…回転シャフト、11a…縮径部、11b…拡径部、12…遊転ギヤ、12a…外歯、12b…内周面、12c…突出部、13…フランジ部、14…スナップリング、15…ニードルベアリング、16…ニードルベアリング、17…段差構造、17a…隅部、18,19…スナップリング、20…同期装置、21…クラッチハブ、21a…外歯スプライン、22…ハブスリーブ、22a…内歯スプライン、23…ギヤピース、23a…外歯スプライン、24…シンクロナイザリング、24a…外歯スプライン、25…係合部、31,32,33,34…規制機構、40…介装部材、41…固定部、42…延出部、50…フリクションダンパー、51…固定部、52…延出部、101,102,103,104…車両用変速機

Claims (5)

  1. 相対的に径の異なる縮径部及び拡径部が軸方向に連接する段差構造を有する回転シャフトと、
    前記回転シャフトの前記縮径部にニードルベアリングを介して相対回転可能に設けられる遊転ギヤと、
    前記回転シャフトの前記拡径部に相対回転不能に設けられ、ハブスリーブを介して前記遊転ギヤに係合可能なクラッチハブと、
    前記回転シャフトの軸方向に関し前記拡径部に向かう前記ニードルベアリングの動作を規制するための規制機構と、
    を含む、車両用変速機。
  2. 請求項1に記載の車両用変速機であって、
    前記規制機構は、前記回転シャフトの軸方向に関し前記回転シャフトの前記拡径部と前記ニードルベアリングとの間に介装され、且つ前記遊転ギヤの内周面及び前記回転シャフトの前記縮径部の外周面のうちの少なくとも一方に取り付けられた介装部材によって構成される、車両用変速機。
  3. 請求項2に記載の車両用変速機であって、
    前記介装部材は圧入固定によって前記遊転ギヤの内周面に取り付けられている、車両用変速機。
  4. 請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の車両用変速機であって、
    前記遊転ギヤは、駆動源の駆動力によって回転する固定ギヤに斜歯同士で噛み合い、当該噛み合い時に前記回転シャフトの軸方向に関し前記クラッチハブに向かう荷重を受ける、車両用変速機。
  5. 請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の車両用変速機であって、
    更に、前記遊転ギヤに生じる径方向の振動を抑制するために前記回転シャフトの軸方向に関し前記回転シャフトの前記拡径部と前記ニードルベアリングとの間に介装されたフリクションダンパーを含む、車両用変速機。
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