JP2016121769A - 一方向クラッチおよび逆入力防止クラッチ - Google Patents

一方向クラッチおよび逆入力防止クラッチ Download PDF

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Abstract

【課題】係合子となる転動体を互いに当接する状態で組み込んだ一方向クラッチにおいて、クラッチ動作の安定性を確保しつつ、空転トルクのバラツキの低減を図る。
【解決手段】互いに当接するころ(転動体)4を外輪1と回転軸2の間の楔形空間3の狭小部に押し込むC形ばね5の両端に設けたフック部5a、5bのうち、ころ4の一つと当接する他端のフック部5bを湾曲させることにより、その他端側フック部5bがころ4をころ4の配列のピッチ円P1付近で押圧できるようにして、外輪1と回転軸2の間でトルク伝達を行うときの両部材1、2のロック動作の安定性を向上させるとともに、C形ばね5の他端側フック部5bの噛み込みを生じにくくして、スムーズな空転動作が得られるようにした。また、その結果、C形ばね5のばね定数を小さく設定して、各部品の寸法誤差による空転トルクのバラツキを抑えることもできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、係合子となる転動体を互いに当接する状態で組み込んだ一方向クラッチと逆入力防止クラッチに関する。
一方向クラッチは、外方部材の内周面と内方部材の外周面の一方に、所定の一方向に傾斜するカム面を複数設け、他方を円筒面として、外方部材と内方部材の間に周方向の一側で狭小となる楔形空間を複数形成し、各楔形空間に係合子となる転動体を収容して、これらの各転動体を弾性部材で楔形空間の狭小部に押し込む(外方部材および内方部材と係合させる)ことにより、外方部材と内方部材のうちの一方の部材が所定方向に回転するときに、両部材がロックして他方の部材にトルクが伝達され、一方の部材が逆方向に回転するときには、両部材のロック状態が解除されて一方の部材のみが空転するようにしたものが多い。
また、上記のような一方向クラッチには、転動体の配置数を多くしてトルク伝達能力を大きくするために、すべての転動体を互いに当接する状態で組み込んだものがある(転動体がころの場合は総ころ形式と呼ばれる)。そして、総ころ形式の一方向クラッチに対して、各ころを楔形空間の狭小部に押し込む弾性部材をクラッチへの組み込みが容易で損傷しにくいものとするために、その弾性部材として外方部材と内方部材の間でころの配列に沿って延びるように配置されるC形ばねを用い、このC形ばねを弾性縮径させた状態で、その一端に設けたフック部が外方部材または内方部材に係止され、他端に設けたフック部がころの一つに当接するように組み込むことが提案されている(特許文献1参照。)。
一方、逆入力防止クラッチは、入力部材に入力トルクが加えられたときは、その回転を出力部材に伝達し、出力部材に逆入力トルクが加えられたときは、入力部材が回転しないようにする機能を有するクラッチである。
この逆入力防止クラッチの具体的な構成としては、例えば、同一軸心のまわりに回転する入力部材と出力部材との間に、入力部材の回転を僅かな角度遅れをもって出力部材に伝達するトルク伝達手段を設け、出力部材の外周面に所定の一方向に傾斜するカム面と他方向に傾斜するカム面をそれぞれ連続して複数設け、これらの各カム面と対向する円筒面を有する固定部材を設けて、出力部材と固定部材の間に、周方向の一側で狭小となる第1の楔形空間と周方向の他側で狭小となる第2の楔形空間をそれぞれ連続して複数形成し、各楔形空間に係合子となる転動体としてのころを互いに当接する状態で収容し、各ころを第1または第2の楔形空間の狭小部に押し込む弾性部材としてのコイルばねを設け、第1の楔形空間の狭小部と第2の楔形空間の狭小部が周方向で対向する位置に、入力部材と一体回転するように連結された保持器の柱部を挿入したものがある(特許文献2参照。)。
上記特許文献2に記載された逆入力防止クラッチでは、各ころがコイルばねの弾性力で第1または第2の楔形空間の狭小部に押し込まれて、固定部材および出力部材と係合しているので、出力部材にいずれの方向の逆入力トルクが加えられても、出力部材が固定部材にロックされ、入力部材も回転しない。一方、入力部材に入力トルクが加えられたときには、入力部材がいずれの方向に回転しても、入力部材と一体に回転する保持器の柱部が、回転方向で対向するころをコイルばねの弾性力に抗して第1または第2の楔形空間の広大側へ押し出すことにより、出力部材がロック状態から解放された後、入力部材と出力部材との間に設けられたトルク伝達手段によって出力部材へのトルク伝達が行われ、出力部材が回転するようになっている。
特許第3989702号公報 特許第4806264号公報
ところで、前記特許文献1の一方向クラッチでは、C形ばねの両端にクラッチ軸方向に直線的に延びるフック部が設けられており、その他端側フック部が全長にわたってカム面と接する状態でころの一つを押圧するようになっているので、ころをその配列のピッチ円付近で押圧することができず、外方部材と内方部材のうちの一方の部材が所定方向に回転するときに、両部材のロック動作が不安定となって他方の部材の回転が不規則に変化することがある。
また、外方部材と内方部材のうち、カム面が設けられた方の部材が所定方向と逆の方向に回転するときに、C形ばねの他端側フック部がころとカム面との間に噛み込むことにより、そのカム面側の部材が空転できなくなり、もう一方の部材も同じ方向に回転してしまうおそれがある。
これに対し、C形ばねを太い線材(線径の大きい丸線材や一辺が大きい角線材)で形成すれば、その他端側フック部がころと当接する位置がころの配列のピッチ円に近づき、上述したような外方部材と内方部材のロック不良や他端側フック部の噛み込みは生じにくくなるが、C形ばねの断面2次モーメントが大きくなってばね定数が大きくなるので、各部品の寸法誤差によって空転トルクが大きくばらつくようになる。
一方、前記特許文献2の逆入力防止クラッチでは、第1の楔形空間の広大部と第2の楔形空間の広大部が周方向で対向する位置にコイルばねが組み込まれるので、ころの配置数を多くしてトルク伝達能力を大きくしようとすると、コイルばねの組込みスペースは大きくとれないことになる。このため、出力部材に逆入力トルクが加えられたときに安定したロック動作を得るには、比較的ばね定数の大きいコイルばねを用いることが必要になる。しかし、コイルばねのばね定数が大きいと、入力部材に入力トルクが加えられることにより、保持器の柱部がころを第1または第2の楔形空間の広大側へ押し出して出力部材と固定部材のロック状態を解除するときに、ころの移動量分だけコイルばねを圧縮するのに必要な力が大きくなって、回転トルクが大きくなりやすいという問題がある。
そこで、本発明は、係合子となる転動体を互いに当接する状態で組み込んだ一方向クラッチおよび逆入力防止クラッチにおいて、クラッチ動作の安定性を確保しつつ、一方向クラッチの空転トルクのバラツキや逆入力防止クラッチの回転トルクの低減を図ることを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、外方部材の内周面と内方部材の外周面の一方に、所定の一方向に傾斜するカム面を連続して複数設け、他方を円筒面として、前記外方部材と内方部材の間に周方向の一側で狭小となる楔形空間を連続して複数形成し、前記各楔形空間に転動体を互いに当接する状態で収容し、前記外方部材と内方部材の間に前記転動体の配列に沿って延びるC形ばねを配置し、前記C形ばねを弾性縮径させた状態で、その一端を前記外方部材または内方部材に係止するとともに、他端に設けたフック部を前記転動体の一つに当接させて、このC形ばねの弾性力により前記各転動体を前記楔形空間の狭小部に押し込むようにした一方向クラッチにおいて、前記C形ばねの他端のフック部を湾曲させた構成を採用した。
すなわち、転動体を互いに当接する状態で組み込んだ一方向クラッチに対しては、一端を係止されるC形ばねの他端に設けられて転動体の一つに当接するフック部を、湾曲した形態で形成することにより、そのフック部が転動体を転動体の配列のピッチ円付近で押圧できるようにして、外方部材と内方部材の間でトルク伝達を行うときの両部材のロック動作の安定性を向上させ、外方部材または内方部材を空転させようとするときには、C形ばねの他端側フック部の噛み込みを生じにくくして、スムーズな空転動作が得られるようにしたのである。また、その結果、C形ばねをばね定数の小さい(細い)線材で形成できるようになるので、各部品の寸法誤差による空転トルクのバラツキを抑えることができる。
ここで、前記C形ばねの他端のフック部を、前記転動体の配列のピッチ円付近の少なくとも2点で転動体の一つに当接させるようにすれば、外方部材と内方部材のロック動作の安定性を一層高めることができ、C形ばねの他端側フック部の噛み込みをより確実に防止できるようになる。
また、本発明は、同一軸心のまわりに回転する入力部材と出力部材との間に、入力部材の回転を僅かな角度遅れをもって出力部材に伝達するトルク伝達手段を設け、前記出力部材の外周面または内周面に、所定の一方向に傾斜するカム面と他方向に傾斜するカム面をそれぞれ連続して複数設け、これらの各カム面と対向する円筒面を有する固定部材を設けて、前記出力部材と固定部材の間に、周方向の一側で狭小となる第1の楔形空間と周方向の他側で狭小となる第2の楔形空間をそれぞれ連続して複数形成し、前記各楔形空間に転動体を互いに当接する状態で収容し、前記各転動体を前記第1または第2の楔形空間の狭小部に押し込む弾性部材を設け、前記第1の楔形空間の狭小部と第2の楔形空間の狭小部が周方向で対向する位置に、前記入力部材と一体回転するように連結された保持器の柱部を挿入した逆入力防止クラッチにおいて、前記弾性部材として、前記出力部材と固定部材の間で前記転動体の配列に沿って延びるように配置され、弾性縮径した状態で、その両端に設けたフック部がそれぞれ前記転動体の一つに当接するように組み込まれるC形ばねを用い、このC形ばねの両端のフック部を湾曲させた構成を採用した。
すなわち、転動体を互いに当接する状態で組み込んだ逆入力防止クラッチに対しては、転動体を押圧する弾性部材として、それぞれ転動体の一つに当接する両端のフック部が湾曲したC形ばねを用いることにより、逆入力トルクに対して安定したロック動作が得られるようにしたのである。また、その結果、従来のコイルばねを用いる場合よりもばね定数を小さく設定して、出力部材と固定部材のロック状態を解除するのに必要な力を小さくできるので、回転トルクの低減を図ることができる。
また、前記C形ばねの両端のフック部を、前記転動体の配列のピッチ円付近の少なくとも2点で転動体の一つに当接させるようにすれば、逆入力トルクに対するロック動作の安定性を一層高めることができる。
上述したように、本発明の一方向クラッチは、転動体の一つに当接するフック部が湾曲したC形ばねを用いることにより、そのフック部が転動体を転動体の配列のピッチ円付近で押圧できるようにしたものであるから、ロック動作の安定性が高いうえ、C形ばねのフック部の噛み込みが生じにくく、スムーズな空転動作が得られる。また、その結果、C形ばねのばね定数を小さく設定して、各部品の寸法誤差による空転トルクのバラツキを抑えることもできる。
そして、本発明の逆入力防止クラッチは、転動体を押圧する弾性部材として、それぞれ転動体の一つに当接する両端のフック部が湾曲したC形ばねを用いたものであるから、逆入力トルクに対するロック動作の安定性を確保しながら、従来のコイルばねを用いる場合よりもばね定数を小さく設定して、回転トルクの低減を図ることができる。
第1実施形態の一方向クラッチの縦断正面図 図1のII−II線に沿った断面図 a、bは、それぞれC形ばねの他端側フック部の変形例を示す断面図 第2実施形態の逆入力防止クラッチの縦断正面図 図4のV−V線に沿った断面図
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。図1および図2は第1実施形態の一方向クラッチを示す。この一方向クラッチは、外輪(外方部材)1の内周面に所定の一方向に傾斜するカム面1aを連続して複数設け、外輪1に通される回転軸(内方部材)2の外周面を円筒面として、外輪1と回転軸2の間に周方向の一側で狭小となる楔形空間3を連続して複数形成し、各楔形空間3にころ(係合子となる転動体)4を互いに当接する状態で収容し、外輪1と回転軸2の間でころ4の配列に沿って延びるように配置したC形ばね5で各ころ4を楔形空間3の狭小部に押し込むようにした総ころ形式のものである。
前記外輪1の外周面には、軸方向に延びる複数の突条1bがトルク伝達手段として一体形成されている。また、外輪1の内周面には、その周方向の1箇所に、後述するようにC形ばね5の一端を係止するための係止溝1cが設けられている。
前記C形ばね5は、丸線材で形成されており、その両端にクラッチ軸方向に沿って延びるフック部5a、5bが設けられている。その一端のフック部5aは直線的に延びるように形成されており、他端のフック部5bはクラッチ径方向断面で略くの字状に湾曲するように形成されている。
そして、このC形ばね5は、弾性縮径した状態で、その一端のフック部5aが外輪1の係止溝1cの一側壁で係止され、他端のフック部5bが、外輪1の係止溝1cの他側壁の近傍に配されたころ4の外周面にころ4の配列のピッチ円P1付近の2点で当接するように組み込まれている。これにより、C形ばね5の弾性力による押圧力が、C形ばね5と当接するころ4からそれ以外の全てのころ4に伝達され、各ころ4が楔形空間3の狭小部に押し込まれて外輪1および回転軸2と係合するようになっている。
この一方向クラッチは、上記の構成であり、回転軸2に入力トルクが加えられる場合に、図1において回転軸2が時計回りに回転すると、ころ4を介して外輪1と回転軸2とがロックして回転軸2のトルクが外輪1に伝達され、回転軸2が反時計回りに回転するときは、外輪1と回転軸2のロック状態が解除されて回転軸2のみが空転する。逆に、外輪1に入力トルクが加えられる場合は、外輪1が反時計回りに回転すると回転軸2にトルクが伝達され、外輪1が時計回りに回転するときは、外輪1と各ころ4とC形ばね5が一体に空転する。
ここで、この一方向クラッチでは、C形ばね5の他端側フック部5bが湾曲した形態で形成され、ころ4をころ4の配列のピッチ円P1付近の2点で押圧しているので、従来のC形ばねを用いた場合に、その他端側フック部が全長にわたってカム面の近傍でころを押圧するのに比べて、外輪1と回転軸2の間でトルク伝達を行うときの両部材1、2のロック動作の安定性が高いうえ、外輪1または回転軸2を空転させようとするときには、C形ばね5の他端側フック部5bの噛み込みが生じにくく、スムーズな空転動作が得られる。また、その結果、C形ばね5をばね定数の小さい(細い)線材で形成できるので、各部品の寸法誤差による空転トルクのバラツキが小さいという利点もある。
図3はC形ばね5の他端側フック部5bの変形例を示す。そのうち、図3(a)は他端側フック部5bを略環状に湾曲させて、図2の例と同様に2点でころ4に当接させた例であり、図3(b)は他端側フック部5bを波状に湾曲させて、3点でころ4に当接させた例である。これらの例のようにC形ばね5の他端側フック部5bがころ4の配列のピッチ円P1付近でころ4と当接する箇所の数を2点以上とすれば、その当接箇所を1点のみとするよりも、外輪1と回転軸2のロック動作の安定性が高まるので好ましい。
図4および図5は第2実施形態の逆入力防止クラッチを示す。この逆入力防止クラッチは、入力軸(入力部材)11と、出力軸12および内輪13からなる出力部材14と、ハウジング15、外輪16および押え蓋17からなる固定部材18と、内輪13と外輪16との間に挿入される2本の柱部19aを有する保持器19と、保持器19の両柱部19a間に組み込まれるころ(係合子となる転動体)20と、内輪13と外輪16の間でころ20の配列に沿って延びるように配置される2つのC形ばね21とを備えている。
前記入力軸11は、その先端付近に二面幅部を有する係合部11aが設けられ、この係合部11aが内輪13の中央に設けられた係合穴13aに挿入されるとともに、小径先端部11bが出力軸12の端面中央に設けられた軸穴12aに嵌めこまれて、出力軸12と同一軸心のまわりに回転するようになっている。
前記出力部材14は、出力軸12と内輪13とを一体回転するように連結したものである。そして、その内輪13の係合穴13aには、入力軸11の係合部11aの二面幅部と僅かな隙間をおいて対向する二面幅部が形成され、入力軸11の回転が僅かな角度遅れをもって内輪13および出力軸12に伝達されるようになっている。
前記固定部材18は、ハウジング15の内周に外輪16と押え蓋17を順に嵌めこんだものである。その外輪16は、ハウジング15によって回転不能に拘束され、押え蓋17によって抜け止めされている。
前記保持器19は、入力軸11を通す円板部19bの周縁の相対する位置に柱部19aを設けたもので、その円板部19bが入力軸11の係合部11aの外周に嵌合固定されて、入力軸11と一体に回転するようになっている。
また、図4に示すように、前記内輪13の外周面には、所定の一方向に傾斜するカム面13bと他方向に傾斜するカム面13cがそれぞれ連続して複数設けられており、これにより、内輪13と外輪16の間に、周方向の一側で狭小となる第1の楔形空間22aと周方向の他側で狭小となる第2の楔形空間22bがそれぞれ連続して複数形成されている。連続する楔形空間22a、22bには、ころ20が互いに当接する状態で収容され、第1の楔形空間22aの狭小部と第2の楔形空間22bの狭小部が周方向で対向する位置に、保持器19の柱部19aが挿入されている。
また、前記各C形ばね21は、丸線材で形成されており、その両端にクラッチ軸方向に沿って延び、クラッチ径方向断面で略くの字状に湾曲するフック部21aが設けられている。そして、弾性縮径した状態で、一端のフック部21aが第1の楔形空間22aに収容されたころ20の一つに、他端のフック部21aが第2の楔形空間22bに収容されたころ20の一つに、それぞれころ20の配列のピッチ円P2付近の2点で当接するように組み込まれている。これにより、各C形ばね21が、その弾性力で、各ころ20を第1または第2の楔形空間22a、22bの狭小部に押し込むようになっている。
この逆入力防止クラッチは、上記の構成であり、各ころ20がC形ばね21の弾性力で第1または第2の楔形空間22a、22bの狭小部に押し込まれて、外輪16および内輪13と係合しているので、出力軸12にいずれの方向の逆入力トルクが加えられても、出力部材14が固定部材18にロックされ、入力軸11も回転しない。
一方、入力軸11に入力トルクが加えられたときには、入力軸11がいずれの方向に回転しても、入力軸11と一体に回転する保持器19の柱部19aが、回転方向で対向するころ20をC形ばね21の弾性力に抗して第1または第2の楔形空間22a、22bの広大側へ押し出すことにより、出力部材14がロック状態から解放される。そして、入力軸11がさらに回転してその係合部11aの二面幅部が内輪13の係合穴13aの二面幅部と係合すると、入力軸11の回転が内輪13を介して出力軸12に伝達される。
ここで、この逆入力防止クラッチでは、互いに当接する状態で組み込まれたころ20を押圧する弾性部材としてC形ばね21を用い、その両端のフック部21aを湾曲した形態で形成して、両端のフック部21aがそれぞれころ20をころ20の配列のピッチ円P2付近の2点で押圧するようにしたので、逆入力トルクに対するロック動作の安定性を確保しながら、従来のコイルばねを用いる場合よりもばね定数を小さく設定して、回転トルクの低減を図ることができる。
また、C形ばね21の両端のフック部21aは、その湾曲した形態によってころ20と内輪13のカム面13b、13cとの間に噛み込みにくくなっているので、入力軸11に入力トルクが加えられたときに、保持器19の柱部19aがころ20をスムーズに第1または第2の楔形空間22a、22bの広大側へ押し出して、出力部材14と固定部材18のロック状態を解除することができる。
さらに、第1の楔形空間22aの広大部と第2の楔形空間22bの広大部が周方向で対向する位置のスペースには、C形ばね21の両端のフック部21aが挿入されているだけなので、従来のコイルばねを組み込む場合に比べて、保持器19の柱部19aがころ20を押すときのころ20の移動量を大きく設定して、出力部材14と固定部材18のロック状態の解除がより確実に行われるようにすることができる。
なお、上述した各実施形態では、係合子となる転動体としてころ4、20を用いた一方向クラッチおよび逆入力防止クラッチについて説明したが、本発明は、転動体としてころ以外のボール等を用いた一方向クラッチや逆入力防止クラッチにももちろん適用することができる。
また、本発明の一方向クラッチでは、カム面と円筒面の配置を第1実施形態と逆にして、内方部材の外周面にカム面を設け、外方部材の内周面を円筒面としてもよい。一方、本発明の逆入力防止クラッチでは、出力部材と固定部材の配置を第2実施形態と逆にして、内周面にカム面を設けた出力部材の内側に、外周円筒面を有する固定部材を配するようにしてもよい。
1 外輪(外方部材)
1a カム面
2 回転軸(内方部材)
3 楔形空間
4 ころ(転動体)
5 C形ばね
5a、5b フック部
11 入力軸(入力部材)
11a 係合部
12 出力軸
13 内輪
13a 係合穴
13b、13c カム面
14 出力部材
15 ハウジング
16 外輪
17 押え蓋
18 固定部材
19 保持器
19a 柱部
20 ころ(転動体)
21 C形ばね
21a フック部
22a 第1の楔形空間
22b 第2の楔形空間
P1、P2 ピッチ円

Claims (4)

  1. 外方部材の内周面と内方部材の外周面の一方に、所定の一方向に傾斜するカム面を連続して複数設け、他方を円筒面として、前記外方部材と内方部材の間に周方向の一側で狭小となる楔形空間を連続して複数形成し、前記各楔形空間に転動体を互いに当接する状態で収容し、前記外方部材と内方部材の間に前記転動体の配列に沿って延びるC形ばねを配置し、前記C形ばねを弾性縮径させた状態で、その一端を前記外方部材または内方部材に係止するとともに、他端に設けたフック部を前記転動体の一つに当接させて、このC形ばねの弾性力により前記各転動体を前記楔形空間の狭小部に押し込むようにした一方向クラッチにおいて、前記C形ばねの他端のフック部を湾曲させたことを特徴とする一方向クラッチ。
  2. 前記C形ばねの他端のフック部を、前記転動体の配列のピッチ円付近の少なくとも2点で転動体の一つに当接させたことを特徴とする請求項1に記載の一方向クラッチ。
  3. 同一軸心のまわりに回転する入力部材と出力部材との間に、入力部材の回転を僅かな角度遅れをもって出力部材に伝達するトルク伝達手段を設け、前記出力部材の外周面または内周面に、所定の一方向に傾斜するカム面と他方向に傾斜するカム面をそれぞれ連続して複数設け、これらの各カム面と対向する円筒面を有する固定部材を設けて、前記出力部材と固定部材の間に、周方向の一側で狭小となる第1の楔形空間と周方向の他側で狭小となる第2の楔形空間をそれぞれ連続して複数形成し、前記各楔形空間に転動体を互いに当接する状態で収容し、前記各転動体を前記第1または第2の楔形空間の狭小部に押し込む弾性部材を設け、前記第1の楔形空間の狭小部と第2の楔形空間の狭小部が周方向で対向する位置に、前記入力部材と一体回転するように連結された保持器の柱部を挿入した逆入力防止クラッチにおいて、前記弾性部材として、前記出力部材と固定部材の間で前記転動体の配列に沿って延びるように配置され、弾性縮径した状態で、その両端に設けたフック部がそれぞれ前記転動体の一つに当接するように組み込まれるC形ばねを用い、このC形ばねの両端のフック部を湾曲させたことを特徴とする逆入力防止クラッチ。
  4. 前記C形ばねの両端のフック部を、前記転動体の配列のピッチ円付近の少なくとも2点で転動体の一つに当接させたことを特徴とする請求項3に記載の逆入力防止クラッチ。
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