JP2012026408A - 携帯型エンジン作業機 - Google Patents

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一 後藤
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智雅 西河
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Abstract

【課題】低振動化を実現した携帯型エンジン作業機を提供する。
【解決手段】エンジン2により駆動される携帯型エンジン作業機1であって、エンジン2は、ピストン20にコンロッド23を介して接続され、クランクケース17に回転可能に支持されるクランク軸25と、クランク軸25と略平行に設けられ、クランク軸25と逆方向に回転する逆回転カウンタウェイト部37が設けられる逆回転バランサ軸38と、クランク軸25と略平行に設けられ、クランク軸25と同方向に回転する同回転カウンタウェイト部42が設けられる同回転バランサ軸43と、を備え、シリンダボア18の軸線19方向視において、ピストン20と、逆回転カウンタウェイト部37と、同回転カウンタウェイト部42とが、略一直線上に配置される。
【選択図】図2

Description

本発明は、チェンソー等の携帯型エンジン作業機に関する。
チェンソー等の携帯型エンジン作業機は、エンジンで発生する振動やソーチェン等の切断部分で発生する衝撃の伝達を抑制するための対策が行なわれている。この振動対策としては、例えば特許文献1に示されるチェンソーのように、ソーチェンが取付けられたエンジンを収容するケーシングと、作業者が把持するハンドルを有するフレームとを、複数の防振用コイルバネを介して結合するものがある。
実開平6−35697号公報
ところで、上述の携帯型エンジン作業機に設けられた複数の防振用コイルバネでは、振動の伝達を完全に遮断することは困難であり、作業者が把持するハンドルを有するフレームは複数の防振用コイルバネを介して、励振されてしまうことがある。また、携帯型エンジン作業機に用いられる単気筒エンジンでは、ピストンが往復動する際に発生するピストン往復動方向(上下方向)の振動をクランク軸に設けたクランクウェイトにより低減させている。しかし、クランク軸に設けたクランクウェイトは、上下方向の振動の低減に効果があるものの、左右方向の振動の低減は困難であるという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、低振動化を実現した携帯型エンジン作業機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明にかかる携帯型エンジン作業機は、
エンジンにより駆動される作業工具を備える携帯型エンジン作業機であって、
前記エンジンは、
シリンダブロックに形成されるシリンダボア内に往復動可能に収容されるピストンと、
該ピストンにコンロッドを介して接続され、クランクケースに回転可能に支持されるクランク軸と、
前記クランク軸と略平行に設けられ、前記クランク軸と逆方向に回転する第1カウンタウェイトが設けられる第1バランサ軸と、
前記クランク軸と略平行に設けられ、前記クランク軸と同方向に回転する第2カウンタウェイトが設けられる第2バランサ軸と、を備え、
前記シリンダボアの軸線方向視において、前記ピストンと、前記第1カウンタウェイトと、前記第2カウンタウェイトとが、略一直線上に配置される、
ことを特徴とする。
さらに、前記クランク軸の軸線方向視において、
前記クランク軸の回転中心と、前記第1バランサ軸の回転中心と、前記第2バランサ軸の回転中心とが、略一直線上に配置されてもよい。
また、前記シリンダボアの軸線方向に関して、前記第1バランサ軸より下死点から上死点に向かう方向にマフラまたはエアクリーナの一方を配置し、前記第2バランサ軸より下死点から上死点に向かう方向にマフラまたはエアクリーナの他方を配置してもよい。
さらに、前記クランク軸はクランクウェイトを更に備え、前記クランク軸の軸方向視において、前記クランク軸の回転中心と、前記クランクウェイトおよびクランクピンを含む前記クランク軸の重心とが、略一致することが好ましい。
また、前記シリンダボアの軸線と、前記クランクウェイトの重心と、前記第1カウンタウェイトの重心と、前記第2カウンタウェイトの重心とが、略前記シリンダボアの軸線を通る平面上に配置されてもよい。
さらに、前記第1カウンタウェイトおよび前記第2カウンタウェイトはそれぞれ、比重の異なる2種類の材料から構成されてもよい。
また、前記クランクウェイトは、バランサ駆動ギヤを備え、
前記第1バランサ軸は、前記バランサ駆動ギヤに噛合する第1従動ギヤを備え、
前記クランク軸と前記第2バランサ軸との間には、前記バランサ駆動ギヤに噛合する中間ギヤを備える中間軸が配置され、
前記第2バランサ軸は、前記中間ギヤに噛合する第2従動ギヤを備えてもよい。
さらに、前記バランサ駆動ギヤは、前記クランクウェイトに形成され、
前記第1従動ギヤは、前記第1カウンタウェイトに形成され、
前記第2従動ギヤは、前記第2カウンタウェイトに形成されてもよい。
また、前記バランサ駆動ギヤと、前記第1従動ギヤと、前記第2従動ギヤと、前記中間ギヤとは、それぞれ、各ギヤ間の噛合位置を合わせるための位置決めマークを外側表面に備えてもよい。
本発明によれば、携帯型エンジン作業機に用いられるエンジンは、シリンダボアの軸線方向視において、ピストンと、クランク軸と逆方向に回転する第1バランサ軸に設けられる第1カウンタウェイトと、クランク軸と同方向に回転する第2バランサ軸に設けられる第2カウンタウェイトとが、略一直線上に配置されるので、エンジンで発生する振動を抑制することが可能となり、携帯型エンジン作業機の低振動化を達成することができる。
本発明に係るエンジンチェンソーの斜視図。 図1の要部を断面で示した側面図。 図2のエンジンのピストン、クランク軸部分を拡大して示した部分断面図。 図2の要部を拡大して示した斜視図。 図4の上面図。 本発明の変形例を示すピストンおよびクランク軸周辺の要部を拡大して示した斜視図。 図6の上面図。 本発明の別の変形例を示す図6に対応する図。 本発明のカウンタウェイト部分の変形例を示す斜視図。
以下、本発明の実施形態を添付の図面に沿って説明する。図1に示すように、エンジンチェンソー(携帯型エンジン作業機、以下チェンソー)1は、2サイクルエンジン等のエンジン、キャブレター、マフラ4を収容するとともにソーチェン(作業工具)5を案内する平板状のガイドバー6、フロントハンドガード7が取付けられたケーシング8と、作業者が把持するフロントハンドル9と、燃料タンク10と、エンジンの出力を調整するトリガ12を備えたリヤハンドル13とを備えたフレーム部14とを備える。ケーシング8とフレーム部14とは、リヤハンドル13のトリガ12近傍に設けられてケーシング8とフレーム部14とを連結するコイルバネ15、フレーム部14のガイドバー6側の端部近傍に設けられてケーシング8とフレーム部14とを連結するコイルバネ15等、複数のコイルバネ15を介して連結される。
図2に示すように、ケーシング8の内部に収容されるエンジン2は、シリンダブロック16と、シリンダブロック16に取付けられるクランクケース17を備える。シリンダブロック16にはシリンダボア18が形成され、シリンダボア18内ではシリンダボア18の軸線19方向に、ピストン20が上死点と下死点との間で上下に往復動する。クランクケース17には、シリンダボア18に連通するクランク室21が形成される。ピストン20は、ピストンピン22、コンロッド23およびクランクピン24を介して、クランクケース17のクランク室21内に回転可能に支持されるクランク軸25に接続される。シリンダボア18内には、ピストン20の頂面とシリンダボア18の周壁面および天井壁面により囲まれる燃焼室26が画成される。シリンダボア18の上方(図の上方)の頂部には点火プラグ27が取付けられる。
シリンダボア18の内周壁には排気開口28と、吸気開口29と、掃気開口(図示せず)が開口する。排気開口28と、吸気開口29と、掃気開口は、それぞれ、シリンダブロック16に形成された排気ポート30、吸気ポート31、掃気通路に接続する。シリンダブロック16には、排気ポート30と連通するようにマフラ4が接続し、吸気ポート31と連通するようにインシュレータ32が接続する。インシュレータ32にはエアクリーナ33に繋がるキャブレター3が接続する。キャブレター3にはトリガ12の操作がスロットルケーブル11を介して伝達される。
クランクケース17のクランク室21内に支持されるクランク軸25は、クランクウェイト部(クランクウェイト)34と外周にギヤが設けられたギヤ付きクランクウェイト部(クランクウェイト、バランサ駆動ギヤ)35を有する。またクランク室21内には、クランク軸25と略平行に、逆回転ギヤ部(第1従動ギヤ)36と逆回転カウンタウェイト部(第1カウンタウェイト)37を有する逆回転バランサ軸(第1バランサ軸)38と、中間ギヤ部(中間ギヤ)39を有する中間軸40と、同回転ギヤ部(第2従動ギヤ)41と同回転カウンタウェイト部(第2カウンタウェイト)42を有する同回転バランサ軸(第2バランサ軸)43とが、それぞれ回転可能に支持される。シリンダボア18の軸線19方向(上下方向)に関して、クランク軸25と逆回転バランサ軸38と同回転バランサ軸43は、略同じ位置に配置される。また、シリンダボア18の軸線19およびクランク軸25の軸線44と垂直な方向、つまりガイドバー6の突出方向に関して、逆回転バランサ軸38はクランク軸25よりガイドバー6側のマフラ4の下方に配置され、同回転バランサ軸43はクランク軸25よりリヤハンドル13側のキャブレター3の下方に配置される。
図2乃至図4に示すように、クランク軸25に設けられたギヤ付きクランクウェイト部35は、クランク軸25の軸線44方向視においてクランク軸25とクランクピン24との間でクランク軸25とクランクピン24とを挟むように、ギヤ付きクランクウェイト部35をクランク軸25の軸線44方向に貫通する貫通孔部45が形成される。また、クランク軸25の軸線44方向視において、ギヤ付きクランクウェイト部35のクランク軸25を挟んでクランクピン24の反対側、つまり、図2、図4において貫通孔部45の下方はクランクウェイト部35と略重なるように中実に形成される。そして、貫通孔部45を形成したギヤ付きクランクウェイト部35とクランクウェイト部34とにより、クランクピン24に相当するウェイトアンバランスを補正している。
図2、図4に示すように、ギヤ付きクランクウェイト部35の外周に設けられたギヤには、逆回転バランサ軸38の逆回転ギヤ部36の外周に設けられたギヤが噛合し、クランク軸25の回転は逆回転バランサ軸38に伝達される。また、ギヤ付きクランクウェイト部35のギヤには、中間軸40の中間ギヤ部39の外周に設けられたギヤが噛合し、クランク軸25の回転は中間軸40に伝達される。さらに、中間ギヤ部39のギヤには、同回転バランサ軸43の同回転ギヤ部41の外周に設けられたギヤが噛合し、クランク軸25の回転は中間軸40を介して同回転バランサ軸43に伝達される。図2に矢印で示すように、クランク軸25と逆回転バランサ軸38および中間軸40は互いに逆方向に回転し、クランク軸25と同回転バランサ軸43は互いに同方向に回転する。また、ギヤ付きクランクウェイト部35のギヤの歯数と、逆回転ギヤ部36のギヤの歯数と、同回転ギヤ部41のギヤの歯数はそれぞれ等しく、クランク軸25と逆回転バランサ軸38と同回転バランサ軸43は等速(同じ回転数)で回転する。逆回転バランサ軸38の逆回転カウンタウェイト部37と、同回転バランサ軸43の同回転カウンタウェイト部42と、クランク軸25のクランクウェイト部34は、それぞれ、ピストン20とコンロッド23の上死点と下死点との間の上下移動と逆位相で、つまり、ピストン20が上死点に位置する場合に、シリンダボア18の軸線19方向に関して逆回転カウンタウェイト部37、同回転カウンタウェイト部42、およびクランクウェイト部34が最もピストン20から離れる(図2、4中に示すように最下点となる)ように、上下に移動する。なお、ギヤ付きクランクウェイト部35、逆回転ギヤ部36、中間ギヤ部39、および同回転ギヤ部41のそれぞれの歯底近傍の同じ方向に面する円板面の所定位置には、組立て時に各軸の位置(各軸の位相)を合わせるための位置決めマーク46が設けられる。また、逆回転カウンタウェイト部37と同回転カウンタウェイト部42とは、両者により、ピストン20の上昇時または下降時にコンロッド23およびピストン20により生じる慣性力を相殺するような略同じ運動エネルギーを有するよう質量や重心位置等が決められる。逆回転カウンタウェイト部37と同回転カウンタウェイト部42の質量は、例えば、逆回転カウンタウェイト部37の質量と逆回転カウンタウェイト部37の重心における最大速度の積と同回転カウンタウェイト部42の質量と同回転カウンタウェイト部42の重心における最大速度の積の和が、常用回転数におけるピストン20およびコンロッド23の質量とピストン20とコンロッド23の重心における最大速度と積と略一致するように決めてもよい。さらに、図5に示すように、シリンダボア18の軸線19方向視において、逆回転カウンタウェイト部37の重心47の位置と、同回転カウンタウェイト部42の重心48の位置と、ピストン20の重心およびシリンダボア18の軸線19と略一致するクランクウェイト部34とギヤ付きクランクウェイト部35を合わせた重心の位置は、略一直線上に位置し、コンロッド23の動作平面と略一致するシリンダボア18の軸線19を通る平面49内に位置するように配置される。
このように構成されたチェンソー1によれば、エンジン2が始動してクランク軸25が回転すると、逆回転バランサ軸38と同回転バランサ軸43も回転することになる。そして、ピストン20の上死点と下死点との間の上下移動に対して、クランク軸25のクランクウェイト部34、逆回転バランサ軸38の逆回転カウンタウェイト部37、同回転バランサ軸43の同回転カウンタウェイト部42はそれぞれ逆位相で上下動する。したがって、ピストン20とコンロッド23が上下移動する際に生じる慣性力は、ピストン20と逆位相で上下移動するクランクウェイト部34、ギヤ付きクランクウェイト部35、逆回転カウンタウェイト部37、同回転カウンタウェイト部42により相殺することが可能となり、エンジン2の振動を抑制し、チェンソー1の低振動化を達成することができる。
また、シリンダボア18の軸線19方向視において、逆回転カウンタウェイト部37の重心47の位置と、同回転カウンタウェイト部42の重心48の位置と、シリンダボア18の軸線19と略一致するクランクウェイト部34とギヤ付きクランクウェイト部35を合わせた重心の位置は、略一直線上に位置し、コンロッド23の動作平面と略一致するシリンダボア18の軸線19を通る平面49内に位置するように配置される。そして、チェンソー1の前後方向に関しては、逆回転バランサ軸38の逆回転カウンタウェイト部37と同回転バランサ軸43の同回転カウンタウェイト部42とは互いに逆位相で前後方向に移動する。したがって、ピストン20の移動方向に対応する上下方向の振動を相殺する際に逆回転カウンタウェイト部37と同回転カウンタウェイト部42それぞれにより発生する、チェンソー1の前後方向の振動も互いに相殺することが可能となり、エンジン2の振動を抑制し、チェンソー1の低振動化を達成することができる。
さらに、シリンダボア18の軸線19およびクランク軸25の軸線44と垂直な方向、つまりガイドバー6の突出方向に関して、逆回転バランサ軸38はクランク軸25よりガイドバー6側のマフラ4の下方に配置され、同回転バランサ軸43はクランク軸25よりリヤハンドル13側のキャブレター3の下方に配置される。したがって、マフラ4下方やキャブレター3下方のチェンソー1のデッドスペースに逆回転バランサ軸38の逆回転カウンタウェイト部37や同回転バランサ軸43の同回転カウンタウェイト部42を設けることが可能となり、エンジン2の大型化ならびにチェンソー1の大型化を抑制しながら低振動化を達成することができる。
また、ギヤ付きクランクウェイト部35と同回転ギヤ部41との間の動力の伝達を小径の中間ギヤ部39により伝達するようにしたため、エンジン2の大型化を更に抑制しながら、同回転カウンタウェイト部42を逆回転カウンタウェイト部37と逆方向に回転させることが可能となる。
また、カウンタウェイト37,42及び伝達ギヤ35,36,39,41がそれぞれクランクケース17のクランク室21内に収容配置されていることにより、チェンソー1の大型化を抑制できると共に、組み付けが容易となり、更に駆動中に供給される潤滑油により各伝達ギヤ間の潤滑を行なうことが可能となる。
また、ギヤ付きクランクウェイト部35、逆回転ギヤ部36、中間ギヤ部39、および同回転ギヤ部41のそれぞれの歯底近傍の同じ方向に面する円板面の所定位置には、位置決めマーク46が設けられる。このため、エンジン2へのクランク軸25、逆回転バランサ軸38、中間軸40、同回転バランサ軸43の組み付け時の位置決めを正確かつ容易に行うことが可能となり、作業性が向上するとともに各軸の位相を確実に合わせてエンジン2並びにチェンソー1の低振動化を達成することが可能となる。
なお、本発明は必ずしも上述の実施形態の構成に限られるものでは無い。例えば、上述のクランク軸25、逆回転バランサ軸38、同回転バランサ軸43に変えて、図6、図7に示すクランク軸125、逆回転バランサ軸138、同回転バランサ軸143を用いてもよい。なお、以下の説明において、上述と同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明は省略する。この場合、クランク軸125には、クランク軸125の軸方向にコンロッド23を挟んで外周に同じ歯数のギヤが設けられ略同形状の第1ギヤ付きクランクウェイト部126と第2ギヤ付きクランクウェイト部127が設けられる。第1ギヤ付きクランクウェイト部126と第2ギヤ付きクランクウェイト部127は、それぞれ、クランク軸125の軸方向に貫通する貫通孔部128が形成され、クランクピン24に相当するウェイトアンバランスを補正している。
第1ギヤ付きクランクウェイト部126の外周に設けられたギヤには、逆回転バランサ軸138の逆回転ギヤ部136の外周に設けられたギヤが噛合し、クランク軸125の回転は逆回転バランサ軸138に伝達される。また、第2ギヤ付きクランクウェイト部127の外周に設けられたギヤには、中間軸40の中間ギヤ部139の外周に設けられたギヤが噛合し、クランク軸25の回転は中間軸40に伝達される。さらに、中間ギヤ部139のギヤには、同回転バランサ軸143の同回転ギヤ部141の外周に設けられたギヤが噛合し、クランク軸125の回転は中間軸40を介して同回転バランサ軸143に伝達される。なお、クランク軸125と逆回転バランサ軸138および中間軸40は互いに逆方向に回転し、クランク軸125と同回転バランサ軸143は互いに同方向に回転する。また、第1および第2ギヤ付きクランクウェイト部126、127のギヤの歯数と、逆回転ギヤ部136のギヤの歯数と、同回転ギヤ部141のギヤの歯数はそれぞれ等しく、クランク軸125と逆回転バランサ軸138と同回転バランサ軸143は等速(同じ回転数)で回転する。
クランク軸125の軸方向に関して、逆回転ギヤ部136の第2ギヤ付きクランクウェイト部127側には逆回転カウンタウェイト部137が設けられる。そして、同回転ギヤ部131の第1ギヤ付きクランクウェイト部126側には同回転カウンタウェイト部142が設けられる。なお、逆回転ギヤ部136、同回転ギヤ部141、中間ギヤ部139には、それぞれ、クランク軸125の軸方向に貫通する、逆回転ギヤ部貫通孔150、同回転ギヤ部貫通孔151、中間ギヤ部貫通孔152が形成される。また、逆回転ギヤ部貫通孔150はクランク軸125の軸方向視において、逆回転カウンタウェイト部137と重ならない位置に形成され、同回転ギヤ部貫通孔151も同様にクランク軸125の軸方向視において、同回転カウンタウェイト部142と重ならない位置に形成される。そして、図7に示すように、シリンダボア18の軸線19方向視において、逆回転カウンタウェイト部137の重心160の位置(あるいは、逆回転カウンタウェイト部137と逆回転ギヤ部136の両者の重心の位置であってもよい)と、同回転カウンタウェイト部142の重心161の位置(あるいは、同回転カウンタウェイト部142と同回転ギヤ部141の両者の重心の位置であってもよい)と、ピストン20の重心およびシリンダボア18の軸線19と略一致する第1および第2ギヤ付きクランクウェイト部126、127を合わせた重心の位置は、略一直線上あるいはシリンダボア18の軸線19を通る平面170内に位置するように配置される。また、逆回転カウンタウェイト部137の重心160と同回転カウンタウェイト部142の重心161は、シリンダボア18の軸線19を挟んで略対称の位置に配置される。
この構成の場合には、上述の場合と同様にピストン20の慣性力を相殺してエンジン2の振動を低減できる。また、逆回転カウンタウェイト部137の重心160と、同回転カウンタウェイト部142の重心161とは、コンロッド23の動作面あるいはシリンダボア18の軸線19を通りクランク軸125に垂直な面49からずれている。しかし、クランク軸125に第1および第2ギヤ付きクランクウェイト部126、127を設けることで、逆回転カウンタウェイト部137の重心160と、同回転カウンタウェイト部142の重心161とは、シリンダボア18の軸線19を挟んで略対称に配置することが出来る。このため、ピストン20の動作による慣性力を相殺し、低振動化させることが可能となる。さらに、逆回転ギヤ部136、同回転ギヤ部141、中間ギヤ部139には、それぞれ、クランク軸125の軸方向に貫通する、逆回転ギヤ部貫通孔150、同回転ギヤ部貫通孔151、中間ギヤ部貫通孔152が形成されるので、エンジン2ならびにチェンソー1の軽量化を図ることが可能となる。
なお、逆回転ギヤ部136、同回転ギヤ部141、中間ギヤ部139には、必ずしも逆回転ギヤ部貫通孔150、同回転ギヤ部貫通孔151、中間ギヤ部貫通孔152を設ける必要は無い。例えば図8に示すように貫通孔の無い逆回転ギヤ部236、同回転ギヤ部241、中間ギヤ部239としてもよい。この場合には、クランク室21の空気容積を増加させることが抑制され、クランク室21内での1次圧縮を低下させることがなくなり、エンジン2の出力の低下を抑制することができる。
また、図9に示すように、逆回転カウンタウェイト部37、137、同回転カウンタウェイト部42、142に対して、逆回転バランサ軸38、138、同回転バランサ軸43、143を挟んで略円柱状の外形を形成するように、中空の樹脂等で構成されたカバー部材200を取付けてもよい。この場合、カバー部材200が見かけ上の逆回転カウンタウェイト部37、137、同回転カウンタウェイト部42、142の体積が増加するので、クランク室21の空気容積を減少させることが可能となるので、クランク室21内での1次圧縮の低下が抑制され、エンジン2の出力の低下を抑制することができる。また、カバー部材200は中空の樹脂等で構成されるため、クランクウェイト部34、逆回転カウンタウェイト部37、137、同回転カウンタウェイト部42、142の偏心量の減少を抑えることができる。
なお、本発明に係る携帯型エンジン作業機は、上述の実施の形態で説明したチェンソー1への適用に限定されるものでは無く、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、上述のチェンソー1に変えて、エンジンカッターやヘッジトリマに適用してもよい。また、逆回転バランサ軸38、138と同回転バランサ軸43、143の位置は、必ずしも上述のように逆回転バランサ軸38、138がマフラ4の下方に位置することに限られるものでは無く、同回転バランサ軸43、143がマフラ4の下方に位置し、逆回転バランサ軸38、138がキャブレター3の下方に位置するように配置してもよい。
1 チェンソー
2 エンジン
3 キャブレター
4 マフラ
5 ソーチェン
6 ガイドバー
8 ケーシング
9 フロントハンドル
13 リヤハンドル
14 フレーム部
15 コイルバネ
16 シリンダブロック
17 クランクケース
18 シリンダボア
20 ピストン
21 クランク室
22 ピストンピン
23 コンロッド
24 クランクピン
25 クランク軸
26 燃焼室
34 クランクウェイト部
35 ギヤ付きクランクウェイト部
36 逆回転ギヤ部
37 逆回転カウンタウェイト部
38 逆回転バランサ軸
39 中間ギヤ部
40 中間軸
41 同回転ギヤ部
42 同回転カウンタウェイト部
43 同回転バランサ軸
45 貫通孔
46 位置決めマーク

Claims (9)

  1. エンジンにより駆動される作業工具を備える携帯型エンジン作業機であって、
    前記エンジンは、
    シリンダブロックに形成されるシリンダボア内に往復動可能に収容されるピストンと、
    該ピストンにコンロッドを介して接続され、クランクケースに回転可能に支持されるクランク軸と、
    前記クランク軸と略平行に設けられ、前記クランク軸と逆方向に回転する第1カウンタウェイトが設けられる第1バランサ軸と、
    前記クランク軸と略平行に設けられ、前記クランク軸と同方向に回転する第2カウンタウェイトが設けられる第2バランサ軸と、を備え、
    前記シリンダボアの軸線方向視において、前記ピストンと、前記第1カウンタウェイトと、前記第2カウンタウェイトとが、略一直線上に配置される、
    ことを特徴とする携帯型エンジン作業機。
  2. 前記クランク軸の軸線方向視において、
    前記クランク軸の回転中心と、前記第1バランサ軸の回転中心と、前記第2バランサ軸の回転中心とが、略一直線上に配置される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型エンジン作業機。
  3. 前記シリンダボアの軸線方向に関して、前記第1バランサ軸より下死点から上死点に向かう方向にマフラまたはエアクリーナの一方を配置し、前記第2バランサ軸より下死点から上死点に向かう方向にマフラまたはエアクリーナの他方を配置する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の携帯型エンジン作業機。
  4. 前記クランク軸はクランクウェイトを更に備え、
    前記クランク軸の軸方向視において、前記クランク軸の回転中心と、前記クランクウェイトおよびクランクピンを含む前記クランク軸の重心とが、略一致する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の携帯型エンジン作業機。
  5. 前記シリンダボアの軸線と、前記クランクウェイトの重心と、前記第1カウンタウェイトの重心と、前記第2カウンタウェイトの重心とが、略前記シリンダボアの軸線を通る平面上に配置される、
    ことを特徴とする請求項4に記載の携帯型エンジン作業機。
  6. 前記第1カウンタウェイトおよび前記第2カウンタウェイトはそれぞれ、比重の異なる2種類の材料から構成される、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の携帯型エンジン作業機。
  7. 前記クランクウェイトは、バランサ駆動ギヤを備え、
    前記第1バランサ軸は、前記バランサ駆動ギヤに噛合する第1従動ギヤを備え、
    前記クランク軸と前記第2バランサ軸との間には、前記バランサ駆動ギヤに噛合する中間ギヤを備える中間軸が配置され、
    前記第2バランサ軸は、前記中間ギヤに噛合する第2従動ギヤを備える、
    ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の携帯型エンジン作業機。
  8. 前記バランサ駆動ギヤは、前記クランクウェイトに形成され、
    前記第1従動ギヤは、前記第1カウンタウェイトに形成され、
    前記第2従動ギヤは、前記第2カウンタウェイトに形成される、
    ことを特徴とする請求項7に記載の携帯型エンジン作業機。
  9. 前記バランサ駆動ギヤと、前記第1従動ギヤと、前記第2従動ギヤと、前記中間ギヤとは、それぞれ、各ギヤ間の噛合位置を合わせるための位置決めマークを外側表面に備える、
    ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の携帯型エンジン作業機。
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