JP2012023790A - 巻線機 - Google Patents
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Abstract
【課題】多極電機子の個々の極が線材で個別に巻き付けられているものを、全自動で不良品なく製造する方法とそのための巻線機を提供する。
【解決手段】線材係止装置、カット&ホールド装置および線材押え装置を備えた、巻線ノズル方式の巻線機を用いることにより、全自動で効率的に多極電機子に巻き線を行なうことができるようになることを見出した。このことにより、本発明の多極電機子の巻線機および本発明の製造方法で作製される多極電機子は、個々の極が個別の線材で巻き線されているため、容易に次の工程に用いることができ、生産性の向上が図れるようになった。
【選択図】図6
【解決手段】線材係止装置、カット&ホールド装置および線材押え装置を備えた、巻線ノズル方式の巻線機を用いることにより、全自動で効率的に多極電機子に巻き線を行なうことができるようになることを見出した。このことにより、本発明の多極電機子の巻線機および本発明の製造方法で作製される多極電機子は、個々の極が個別の線材で巻き線されているため、容易に次の工程に用いることができ、生産性の向上が図れるようになった。
【選択図】図6
Description
本発明は、線材(フープ線)の新たな保持装置と切断装置を備えた多極電機子の巻線機に関するものである。
巻線ノズルを用いた多極電機子の巻線機において、多極電機子に巻き付けられた線材の末端が多極電機子上に倒れ込み、巻線ノズルから繰り出される線材に巻き込まれることを防止するため、多極電機子の上部にフック状の金具を設置し、多極電機子に巻き付けられた巻き線の間をつなぐタップ線を引っ掛けて固定することが行なわれている(特許文献1、2)。
しかしながら、線材が巻き付けられた多極電機子は、特許文献2(図10)に示されるようにループ状に多くのタップ線が出ているため、フック状金具からの完全な脱離が難しく、タップ線を切断する際の手間となっている。更に線材の切断に際して、線材に張力が掛かると、線材が細い場合には多極電機子の巻線部分の根元で切断されることがよく起こり、不良品発生の原因となっている。しかも、このタップ線の切断は作業者が手作業で行なっているので、効率化が図り難い状況になっている。
以上のように、これまでの技術では、図1に示されるような、多数のタップ線が多極電機子から出ている状態のものを、フック状金具を使用せず、またループ状のタップ線を経由せずに作製することは困難であった。従って、図1に示されるような多数のタップ線が出ている多極電機子の製造に関して、全自動で効率的に製造できる方法が求められている状況であった。
しかしながら、線材が巻き付けられた多極電機子は、特許文献2(図10)に示されるようにループ状に多くのタップ線が出ているため、フック状金具からの完全な脱離が難しく、タップ線を切断する際の手間となっている。更に線材の切断に際して、線材に張力が掛かると、線材が細い場合には多極電機子の巻線部分の根元で切断されることがよく起こり、不良品発生の原因となっている。しかも、このタップ線の切断は作業者が手作業で行なっているので、効率化が図り難い状況になっている。
以上のように、これまでの技術では、図1に示されるような、多数のタップ線が多極電機子から出ている状態のものを、フック状金具を使用せず、またループ状のタップ線を経由せずに作製することは困難であった。従って、図1に示されるような多数のタップ線が出ている多極電機子の製造に関して、全自動で効率的に製造できる方法が求められている状況であった。
本発明の課題は、多極電機子の巻線機において、多極電機子に巻き付けられた線材の末端が固定されており、巻線ノズルから繰り出される線材に巻き込まれることを阻止できる新たな線材保持装置と、多極電機子に巻き付けられた線材の末端をループ状のタップ線(フープ線)にすることなく、効率的に切断できる切断装置を備えた巻線機を提供することであり、更には図1のような多極電機子に関して人手を借りずに全自動で製造できる巻線機を提供することにある。
本発明は、図1のような多極電機子の製造方法に関するものであるが、その特徴は多極電機子に線材が巻き付けられ、巻き線が終了したときにタップ線の切断が終わっていることである。これまでの特許文献1や2のような製造方法であると、線材の巻き付けが終わった後、多極電機子を一度取り出して、ループ状のタップ線(フープ線)の切断を人の手で行なっている。一方、従来の製造方法に単に線材の切断工程を組み込むだけでは、切り出されたフープ線の末端が多極電機子の上に倒れこみ易く、巻線ノズルから繰り出される線材に巻き込まれ易くなっている。
そこで、本発明者らは、全自動で図1で示されるような多極電機子の製造方法を種々検討した結果、図2のa)で示されるような錨状の治具(線材係止装置)、及び/又は面ファスナーの鉤状部材を使用した図2のb)で示される治具(線材係止装置)を使用することによって、切断した線材を線材係止装置で保持することができることを見出した。更に図3で示される線材を切断する装置(カット&ホールド装置)を使用すれば、ループ状のタップ線(フープ線)の切断を容易に行えるようになることを見出した。そこで、これらの線材係止装置、カット&ホールド装置を備えた巻線機を使用すれば、図4〜図5に示す方法により、容易に多極電機子に線材を巻き付けることができることを見出した。その結果、図6に示される線材が巻き付けられた多極電機子を全自動で容易に製造することができるようになった。
そこで、本発明者らは、全自動で図1で示されるような多極電機子の製造方法を種々検討した結果、図2のa)で示されるような錨状の治具(線材係止装置)、及び/又は面ファスナーの鉤状部材を使用した図2のb)で示される治具(線材係止装置)を使用することによって、切断した線材を線材係止装置で保持することができることを見出した。更に図3で示される線材を切断する装置(カット&ホールド装置)を使用すれば、ループ状のタップ線(フープ線)の切断を容易に行えるようになることを見出した。そこで、これらの線材係止装置、カット&ホールド装置を備えた巻線機を使用すれば、図4〜図5に示す方法により、容易に多極電機子に線材を巻き付けることができることを見出した。その結果、図6に示される線材が巻き付けられた多極電機子を全自動で容易に製造することができるようになった。
なお、この多極電機子のコアは、図7に示されるように、上下の円柱状の治具で固定されているので、図6の円柱状の治具を解放することにより、図1の線材を巻き付けた多極電機子を容易に製造できるようになった。また、円柱状治具とは多角柱状治具も含む。
本発明者は、これらの知見に基いて、本発明を完成した。
本発明者は、これらの知見に基いて、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)円柱状治具の外周に、錨状及び/又は鉤状の多数の突起を備えている線材係止装置が設置されていることを特徴とする、多極電機子のコアを固定する円柱状治具。
(2)錨状及び/又は鉤状の多数の突起が、樹脂製または金属製の錨状又は鉤状の形状を持つ多数の突起である、上記(1)に記載の円柱状治具。
(3)樹脂製の鉤状の形状を持つ多数の突起が、面ファスナーの鉤状部材である、上記(2)に記載の円柱状治具。
(4)錨状及び/又は鉤状の多数の突起が、金属製の錨状又は鉤状の形状を持つ多数の突起と、面ファスナーの鉤状部材が共に用いられているものである、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の円柱状治具。
(1)円柱状治具の外周に、錨状及び/又は鉤状の多数の突起を備えている線材係止装置が設置されていることを特徴とする、多極電機子のコアを固定する円柱状治具。
(2)錨状及び/又は鉤状の多数の突起が、樹脂製または金属製の錨状又は鉤状の形状を持つ多数の突起である、上記(1)に記載の円柱状治具。
(3)樹脂製の鉤状の形状を持つ多数の突起が、面ファスナーの鉤状部材である、上記(2)に記載の円柱状治具。
(4)錨状及び/又は鉤状の多数の突起が、金属製の錨状又は鉤状の形状を持つ多数の突起と、面ファスナーの鉤状部材が共に用いられているものである、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の円柱状治具。
(5)上記(1)〜(4)の治具とカット&ホールド装置、線材押え装置を備えたことを特徴とする、巻線ノズルを使用する多極電機子の巻線機。
(6)上記線材係止装置が、錨状の多数の突起を有する部材と面ファスナーの鉤状部材とで構成されている、上記(5)に記載の多極電機子の巻線機。
(7)上記線材押え装置が、樹脂製の平板状の部材を使用した装置である、上記(5)又は(6)に記載の多極電機子の巻線機。
(6)上記線材係止装置が、錨状の多数の突起を有する部材と面ファスナーの鉤状部材とで構成されている、上記(5)に記載の多極電機子の巻線機。
(7)上記線材押え装置が、樹脂製の平板状の部材を使用した装置である、上記(5)又は(6)に記載の多極電機子の巻線機。
(8)以下の工程からなる、一つの極毎に一本の線材で個別に巻き付けられている多極電機子の製造方法であって、
a)線材の末端をカット&ホールド装置で保持し、円柱状治具に設置された錨状及び/又は鉤状の多数の突起の上方に、上記装置が配置されると共に、巻線ノズルが多極電機子のコアの下方に来るように配置する、
b)線材押え装置で、線材を上記(1)〜(4)のいずれかに記載の円柱状治具に押し付け、錨状及び/又は鉤状の多数の突起で線材を円柱状治具に保持させる、
c)巻線ノズルで多極電機子の一つの極に線材を巻き付ける、その後、巻線ノズルが多極電機子のコアの下に来たところで停止させると同時に、カット&ホールド装置の先端を伸展させ、線材を解放する、そして多極電機子のコアが回転移動し、新たな巻き付け対象の極が巻線ノズルの前に設定される、
d)巻線ノズルを円柱治具から遠ざかる方向(矢印方向)に移動させ、カット&ホールド装置の先端を収縮させる、
e)巻線ノズルから引き出される線材の下部にカット&ホールド装置を移動させる、
f)カット&ホールド装置の先端を伸展させ、
g)伸展部に線材を掛けて上記の突起の上方に引き上げる、
h)線材押え装置で、線材を円柱状治具に押し付け、錨状及び/又は鉤状の多数の突起で線材を円柱状治具に保持させる、
i)巻線ノズルを円柱状治具に近づく方向(矢印方向)に移動させ、
j)二つめの極に線材を巻き付ける、その後、カット&ホールド装置の先端を収縮させ線材を切断した後再び伸展させ線材を解放する、
k)これを順次行なって、全ての巻き付け対象に線材を巻き付けて行く、
l)最後に カット&ホールド装置の先端を収縮させ、線材を切断すると共に、巻線ノズルと直接接続している線材部分を保持する、
ことを行う多極電機子の製造方法。
(9)上記線材係止装置が、錨状の多数の突起を有する部材と面ファスナーの鉤状部材とで構成されている、上記(8)に記載の多極電機子の製造方法。
(10)線材押え装置が、樹脂製の平板状の部材を使用した装置である、多極電機子の製造方法。
a)線材の末端をカット&ホールド装置で保持し、円柱状治具に設置された錨状及び/又は鉤状の多数の突起の上方に、上記装置が配置されると共に、巻線ノズルが多極電機子のコアの下方に来るように配置する、
b)線材押え装置で、線材を上記(1)〜(4)のいずれかに記載の円柱状治具に押し付け、錨状及び/又は鉤状の多数の突起で線材を円柱状治具に保持させる、
c)巻線ノズルで多極電機子の一つの極に線材を巻き付ける、その後、巻線ノズルが多極電機子のコアの下に来たところで停止させると同時に、カット&ホールド装置の先端を伸展させ、線材を解放する、そして多極電機子のコアが回転移動し、新たな巻き付け対象の極が巻線ノズルの前に設定される、
d)巻線ノズルを円柱治具から遠ざかる方向(矢印方向)に移動させ、カット&ホールド装置の先端を収縮させる、
e)巻線ノズルから引き出される線材の下部にカット&ホールド装置を移動させる、
f)カット&ホールド装置の先端を伸展させ、
g)伸展部に線材を掛けて上記の突起の上方に引き上げる、
h)線材押え装置で、線材を円柱状治具に押し付け、錨状及び/又は鉤状の多数の突起で線材を円柱状治具に保持させる、
i)巻線ノズルを円柱状治具に近づく方向(矢印方向)に移動させ、
j)二つめの極に線材を巻き付ける、その後、カット&ホールド装置の先端を収縮させ線材を切断した後再び伸展させ線材を解放する、
k)これを順次行なって、全ての巻き付け対象に線材を巻き付けて行く、
l)最後に カット&ホールド装置の先端を収縮させ、線材を切断すると共に、巻線ノズルと直接接続している線材部分を保持する、
ことを行う多極電機子の製造方法。
(9)上記線材係止装置が、錨状の多数の突起を有する部材と面ファスナーの鉤状部材とで構成されている、上記(8)に記載の多極電機子の製造方法。
(10)線材押え装置が、樹脂製の平板状の部材を使用した装置である、多極電機子の製造方法。
本発明の多極電機子の製造方法とそれに用いる治具、巻線機により、図1に示されるような多極電機子を全自動で効率的に製造することができるようになった。その結果、線材の切断時の不良品の発生が抑制され、品質の安定した多極電機子の製造が行なえるようになった。
−本発明の第一の態様−
本発明の第一の態様は、線材係止装置が設置された円柱状治具に関するものである。本発明の線材係止装置について、図2や図9、図10の図面を参照して詳細に説明する。図2は本発明の線材係止装置に関する一つの実施の形態の外観構成を示す斜視図である。即ち、図2のa)で示される錨状の部材、又は図2のb)で示される面ファスナーの鉤状部材を使用した治具である。本発明の線材係止装置が設置された円柱状治具は、図7に示されるように、多極電機子のコアを上から押さえつけて固定する治具を兼ねている。また、この錨状の部材は、金属製又は樹脂製で作製され、上記円柱状治具に固定されている。
更に、図9と図10に示されるように、錨状治具の形は色々な形状のものを取ることができる。即ち、一度錨状の部材の中に入った線材が飛び出さない形状のものであればよい。更に、図9のb)、図12、図14に示されるように、錨状の部材と面ファスナーの鉤状部材を併用することができる。
本発明の第一の態様は、線材係止装置が設置された円柱状治具に関するものである。本発明の線材係止装置について、図2や図9、図10の図面を参照して詳細に説明する。図2は本発明の線材係止装置に関する一つの実施の形態の外観構成を示す斜視図である。即ち、図2のa)で示される錨状の部材、又は図2のb)で示される面ファスナーの鉤状部材を使用した治具である。本発明の線材係止装置が設置された円柱状治具は、図7に示されるように、多極電機子のコアを上から押さえつけて固定する治具を兼ねている。また、この錨状の部材は、金属製又は樹脂製で作製され、上記円柱状治具に固定されている。
更に、図9と図10に示されるように、錨状治具の形は色々な形状のものを取ることができる。即ち、一度錨状の部材の中に入った線材が飛び出さない形状のものであればよい。更に、図9のb)、図12、図14に示されるように、錨状の部材と面ファスナーの鉤状部材を併用することができる。
−本発明の第二の態様−
本発明の第二の態様は、図1に示される多極電機子の製造方法に関するものである。即ち、本発明の製造方法は、前述の線材係止装置と図3で示される線材を切断する装置(カット&ホールド装置)を使用して、図4〜図5のa)〜l)に示す工程を順次経由して多極電機子に線材を巻き付ける方法である。更に本発明の製造方法では、図6に示されるような線材が巻き付けられた多極電機子を製造した後、図7に示される円柱状の治具を多極電機子のコアから離すことにより、図1に示される多極電機子を製造する方法も含むものである。本発明の巻き線方法は、特許文献1に示される巻線ノズルを使用するフライヤー巻線機での多極電機子の巻き線方法を改良した方法である。
本発明の「カット&ホールド装置」とは、図3で示される装置を言い、目的に応じて、種々の形状のものを使用することができる。例えば特許文献1の図13に示される形状の装置を改良して使用することもできる。
本発明の「線材押え装置」とは、切断されたフープ線を図14に示されるように本発明の線材係止装置に絡み付かせるために、線材を円柱状治具に押し当てる装置であり、円柱の形状に添って湾曲した、樹脂性又は金属製の棒状の部材、あるいは円柱の形状に添って湾曲したカーブの切込みを持つ樹脂性又は金属製の板状の平板の部材を使用した装置である。
本発明の製造方法は、図7で示されるように、多極電機子のコアを巻線機にセットし、線材係止装置が付いた円柱状治具で固定することから始まり、その後、図4〜図5に示された番号の工程の順に、それぞれの装置が作動して、線材を多極電機子のコアに巻きつけて行く。最後には、図6に示される多極電機子が製造され、上記円柱状治具を離すことにより、図1に示す巻き線の行なわれた多極電機子を作製すると言う一連の工程を含むものである。
本発明の第二の態様は、図1に示される多極電機子の製造方法に関するものである。即ち、本発明の製造方法は、前述の線材係止装置と図3で示される線材を切断する装置(カット&ホールド装置)を使用して、図4〜図5のa)〜l)に示す工程を順次経由して多極電機子に線材を巻き付ける方法である。更に本発明の製造方法では、図6に示されるような線材が巻き付けられた多極電機子を製造した後、図7に示される円柱状の治具を多極電機子のコアから離すことにより、図1に示される多極電機子を製造する方法も含むものである。本発明の巻き線方法は、特許文献1に示される巻線ノズルを使用するフライヤー巻線機での多極電機子の巻き線方法を改良した方法である。
本発明の「カット&ホールド装置」とは、図3で示される装置を言い、目的に応じて、種々の形状のものを使用することができる。例えば特許文献1の図13に示される形状の装置を改良して使用することもできる。
本発明の「線材押え装置」とは、切断されたフープ線を図14に示されるように本発明の線材係止装置に絡み付かせるために、線材を円柱状治具に押し当てる装置であり、円柱の形状に添って湾曲した、樹脂性又は金属製の棒状の部材、あるいは円柱の形状に添って湾曲したカーブの切込みを持つ樹脂性又は金属製の板状の平板の部材を使用した装置である。
本発明の製造方法は、図7で示されるように、多極電機子のコアを巻線機にセットし、線材係止装置が付いた円柱状治具で固定することから始まり、その後、図4〜図5に示された番号の工程の順に、それぞれの装置が作動して、線材を多極電機子のコアに巻きつけて行く。最後には、図6に示される多極電機子が製造され、上記円柱状治具を離すことにより、図1に示す巻き線の行なわれた多極電機子を作製すると言う一連の工程を含むものである。
−本発明の第三の態様−
本発明の第三の態様は、図11に示される多極電機子の巻線機に関するものである。即ち、本発明の巻線機は、線材係止装置、カット&ホールド装置および線材押え装置を備えた、巻線ノズルを使用する多極電機子の巻線機に関するものである。巻線ノズルを使用する多極電機子の巻線機としては、公知の巻線機を目的に合わせて適宜採用することができる、例えば、特許文献1や特許文献2のフライヤー方式の巻線機を使用することができる。更には、図11で示されるように、巻線ノズルに楕円運動を行なわせるノズル巻線装置を設置して行なうことも出来る。
以下に、本発明の巻線機を図11の記載に基づいて、その詳細を説明する。本発明の巻線機100は、ベース1に設けられたベース2、割出回転用モータ取付板3、支持部材4にそれぞれの機器が取り付けられて構成されている。
割出回転用モータ取付板3には割出回転用モータ5を固定する。割出回転用モータ5の軸には多極電機子50を固定するための受け治具6が取り付けられる。多極電機子50の上方向にはシリンダー7と多極電機子50を上から押さえる押え治具30が設けられる。押え治具30にはフープ(タップ)線を保持する線材係止装置31が設けられている。シリンダー7はそのシリンダー軸7aを介して押え治具30を多極電機子50に押し付けることにより、多極電機子50を固定する。多極電機子50の上方側面にはシリンダー8とスタート線及びフィニッシュ線(図4〜図5参照)を保持切断するためのカット&ホールド装置60が設けられている。
本発明の第三の態様は、図11に示される多極電機子の巻線機に関するものである。即ち、本発明の巻線機は、線材係止装置、カット&ホールド装置および線材押え装置を備えた、巻線ノズルを使用する多極電機子の巻線機に関するものである。巻線ノズルを使用する多極電機子の巻線機としては、公知の巻線機を目的に合わせて適宜採用することができる、例えば、特許文献1や特許文献2のフライヤー方式の巻線機を使用することができる。更には、図11で示されるように、巻線ノズルに楕円運動を行なわせるノズル巻線装置を設置して行なうことも出来る。
以下に、本発明の巻線機を図11の記載に基づいて、その詳細を説明する。本発明の巻線機100は、ベース1に設けられたベース2、割出回転用モータ取付板3、支持部材4にそれぞれの機器が取り付けられて構成されている。
割出回転用モータ取付板3には割出回転用モータ5を固定する。割出回転用モータ5の軸には多極電機子50を固定するための受け治具6が取り付けられる。多極電機子50の上方向にはシリンダー7と多極電機子50を上から押さえる押え治具30が設けられる。押え治具30にはフープ(タップ)線を保持する線材係止装置31が設けられている。シリンダー7はそのシリンダー軸7aを介して押え治具30を多極電機子50に押し付けることにより、多極電機子50を固定する。多極電機子50の上方側面にはシリンダー8とスタート線及びフィニッシュ線(図4〜図5参照)を保持切断するためのカット&ホールド装置60が設けられている。
シリンダー8はそのシリンダー軸8aを介してカット&ホールド装置60を上下することにより、スタート線及びフィニッシュ線を多極電機子50上部に持ち上げ保持する。また、シリンダー9とスタート線及びフィニッシュ線を線材係止装置31に絡みつかせる線材押え装置40も設けられる。シリンダー9はそのシリンダー軸9aを介して線材押え装置40を前後することにより、スタート線及びフィニッシュ線を線材係止装置31に押し込み絡みつかせる。
巻線ノズル駆動部70は巻線ノズル駆動モータ11、回転体12、連結ロッド13、揺動体14及び巻線ノズル10を備える。回転体12は、有効長さdの短冊状をなし、巻線ノズル駆動モータ11の出力軸11aと供回りするように固定端が圧入、焼き嵌め、キー挿入などにより出力軸11aに固定されている。揺動体14は、有効長さD(D>d)の短冊状をなし、固定端が支持部材15(静止系)に回転可能に固定されている。そして、連結ロッド13の下端及び上端がそれぞれ回転体12及び揺動体14の各自由端に回転自在に連結され、回転体12、連結ロッド13及び揺動体14で四節のリンク機構を構成している。即ち、揺動体14の固定端と回転体12の固定端との間に存在する実体が静止節、回転体12が原動節、連結ロッド13が中間節、揺動体14が従動節となる。
巻線ノズル10は、細い筒状部を有し、連結ロッド13の中間における適宜の位置に固定され、その筒状部にワイヤWが通されている。この巻線ノズル駆動部において、巻線ノズル駆動モータ11を駆動させると、回転体12が回転し、その回転運動が連結ロッド13を介して揺動体14に伝達されるが、揺動体14の有効長さDが回転体12のそれdよりも長いので、揺動体14の自由端は所定の円弧に沿って往復しながら揺動する。従って、巻線ノズル10は、回転体12の円運動と揺動体14の揺動とで合成される擬似的な長円状の軌道を描きながら、多極電極子の極51の周囲を旋回し、ワイヤWを極51に巻付ける。
巻線ノズル駆動部70は巻線ノズル駆動モータ11、回転体12、連結ロッド13、揺動体14及び巻線ノズル10を備える。回転体12は、有効長さdの短冊状をなし、巻線ノズル駆動モータ11の出力軸11aと供回りするように固定端が圧入、焼き嵌め、キー挿入などにより出力軸11aに固定されている。揺動体14は、有効長さD(D>d)の短冊状をなし、固定端が支持部材15(静止系)に回転可能に固定されている。そして、連結ロッド13の下端及び上端がそれぞれ回転体12及び揺動体14の各自由端に回転自在に連結され、回転体12、連結ロッド13及び揺動体14で四節のリンク機構を構成している。即ち、揺動体14の固定端と回転体12の固定端との間に存在する実体が静止節、回転体12が原動節、連結ロッド13が中間節、揺動体14が従動節となる。
巻線ノズル10は、細い筒状部を有し、連結ロッド13の中間における適宜の位置に固定され、その筒状部にワイヤWが通されている。この巻線ノズル駆動部において、巻線ノズル駆動モータ11を駆動させると、回転体12が回転し、その回転運動が連結ロッド13を介して揺動体14に伝達されるが、揺動体14の有効長さDが回転体12のそれdよりも長いので、揺動体14の自由端は所定の円弧に沿って往復しながら揺動する。従って、巻線ノズル10は、回転体12の円運動と揺動体14の揺動とで合成される擬似的な長円状の軌道を描きながら、多極電極子の極51の周囲を旋回し、ワイヤWを極51に巻付ける。
巻線ノズル駆動モータ11と支持部材15はリニアベアリング16が取り付けられた送り部材17にビス等で固定される。リニアベアリング16を内蔵した送り部材17は二本のリニアロッド18にガイドされ多極電機子50に対して進退する方向に移動可能となっている。ベース2には、二本のリニアロッド18の両端部を固定するホルダー19が取り付けられている。また、送り部材17を移動させるための送り用モータ20が取り付けられる。送り用モータ20はカップリング(図示なし)を介してボールねじ装置21により回転運動を直線運動に変換し、送り部材を多極電機子50に対して進退する方向に移動することを可能にする。
なお、カット&ホールド装置および線材押え装置については、前述と同じ意味を表わす。
なお、カット&ホールド装置および線材押え装置については、前述と同じ意味を表わす。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれによってなんら限定されるものではない。
実施例1:線材係止装置が設置された円柱状治具の作製
銅線で作製された錨状の部材を円柱状治具の上部に設置する。その下部に面ファスナーの鉤状部材を接着させて、図12の写真に示されるような円柱状治具を作成する。
実施例1:線材係止装置が設置された円柱状治具の作製
銅線で作製された錨状の部材を円柱状治具の上部に設置する。その下部に面ファスナーの鉤状部材を接着させて、図12の写真に示されるような円柱状治具を作成する。
実施例2:本発明の巻線機で巻きつけられた多極電機子の作製
実施例1の線材係止装置が付いた円柱状治具を使用し、カット&ホールド装置および線材押え装置を備えた、巻線ノズル方式の巻線機で、多極電機子に巻き線を行なった。その結果を図13の写真で示す。図13の写真の下部には、巻き線が行なわれた多極電機子が示されており、図13の写真の上部には切断されたフープ線(タップ線)が線材係止装置に保持されている状態が示されている。更に、線材係止装置部分の拡大写真を、図14に示す。このように、錨状の部材の中に入った線材は、外に倒れ出ることがないので、巻線ノズルに巻き込まれることがなく、不良品の発生がなくなった。更に、フープ線がつながっておらず、個々に切断されているので、円柱状治具が離れる際、錨状の部材や面ファスナーの鉤状部材に引っかかることがなく、速やかに、図1の多極電機子を回収することができた。
実施例1の線材係止装置が付いた円柱状治具を使用し、カット&ホールド装置および線材押え装置を備えた、巻線ノズル方式の巻線機で、多極電機子に巻き線を行なった。その結果を図13の写真で示す。図13の写真の下部には、巻き線が行なわれた多極電機子が示されており、図13の写真の上部には切断されたフープ線(タップ線)が線材係止装置に保持されている状態が示されている。更に、線材係止装置部分の拡大写真を、図14に示す。このように、錨状の部材の中に入った線材は、外に倒れ出ることがないので、巻線ノズルに巻き込まれることがなく、不良品の発生がなくなった。更に、フープ線がつながっておらず、個々に切断されているので、円柱状治具が離れる際、錨状の部材や面ファスナーの鉤状部材に引っかかることがなく、速やかに、図1の多極電機子を回収することができた。
本発明の線材係止装置、カット&ホールド装置および線材押え装置を備えた、巻線ノズル方式の巻線機を用いることにより、全自動で効率的に多極電機子に巻き線を行なうことができるようになった。更に、本発明で製造される多極電機子は、個々の極が図1に示されるように個別の線材で巻き線されているため、容易に次の工程に用いることができ、生産性と不良品の発生を改善できるようになった。
Claims (7)
- 円柱状治具の外周に、錨状及び/又は鉤状の多数の突起を備えている線材係止装置が設置されていることを特徴とする、多極電機子のコアを固定する円柱状治具。
- 錨状及び/又は鉤状の多数の突起が、樹脂製または金属製の錨状又は鉤状の形状を持つ多数の突起である、請求項1に記載の円柱状治具。
- 樹脂製の鉤状の形状を持つ多数の突起が、面ファスナーの鉤状部材である、請求項2に記載の円柱状治具。
- 錨状及び/又は鉤状の多数の突起が、金属製の錨状又は鉤状の形状を持つ多数の突起と、面ファスナーの鉤状部材が共に用いられているものである、請求項1〜3のいずれかに記載の円柱状治具。
- 上記請求項1〜4の円柱状治具、カット&ホールド装置および線材押え装置を備えたことを特徴とする、巻線ノズルを使用する多極電機子の巻線機。
- 上記線材係止装置が、錨状の多数の突起を有する部材と面ファスナーの鉤状部材とで構成されている、請求項5に記載の多極電機子の巻線機。
- 上記線材押え装置が、樹脂製の平板状の部材を使用した装置である、請求項5又は6に記載の多極電機子の巻線機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010157396A JP2012023790A (ja) | 2010-07-12 | 2010-07-12 | 巻線機 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6996433B2 (ja) | 2018-06-27 | 2022-01-17 | 株式会社デンソー | ステータの製造装置及び製造方法 |
-
2010
- 2010-07-12 JP JP2010157396A patent/JP2012023790A/ja active Pending
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