JP7403151B2 - 巻線機 - Google Patents
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Description
ロータリアクチュエータ41の回転軸41aには線材Wをノズル10に案内するための中空部41bが形成されている。回転軸41aは軸受け41cにより回転自在に支持されている。2つの軸受け41cの間には、ラック41d及びピニオン41eが配置されており、ピニオン41eは回転軸41aと一体的に固定され、ラック41dは図中手前・奥行き方向に移動可能に支持されている。ラック41dを図示しないエアー等の駆動源により手前・奥行き方向に移動させることにより、回転軸41aを正転・逆転させることができる。ノズル回動ユニット40には回転軸41aの回動角を制限する角度調整用ストッパが備えられていて、第1の姿勢と第2の姿勢のそれぞれで角度の微調整ができる構造になっている。その他、ノズル回動ユニットを中空モータを用いて構成することもできる。
まず、コアCをコア受け治具21に固定する。このとき、前工程の終了時にノズル10から引き出された終端部が図示しない線クランプ装置にクランプされている。このとき、図5に示すように、ノズル左右移動装置12、ノズル前後移動装置13及びノズル上下移動装置14により、ノズル10の先端が下方を向くように配置されている。
続いて、図3に示すように、ノズル左右移動装置12、ノズル前後移動装置13、ノズル上下移動装置14により、ノズル10の先端がコアCの端面に立設された端末線処理(絡げ)を行う端子に隣接するように移動させる。このときのノズル保持具11の姿勢を「第1の姿勢」という。このとき、ノズル10は垂直方向下方を向いており、ノズル10の長手方向N1がコアCのスロットSLの長手方向V1となす角は0°、スロットSLの奥行き方向V2となす角は90°である。
端末線処理が終了すると、極a1への巻線を行う。まず、ノズル左右移動装置12、ノズル前後移動装置13及びノズル上下移動装置14により、ノズル10がコアCに衝突しない位置、本実施形態ではコアCの上方、に退避させ、ノズル回動ユニット15によりノズル保持具11を、回転軸線Aを中心に180°回動させる。このとき、図4に示すように、ノズル10は先端がコアCの半径方向の外方に向かって突出するように水平方向(スロットSLの奥行き方向V2)を向いており、コアCのスロットSLの長手方向V1となす角は90°である。このように、ノズル回動ユニット15によりノズル10を回動させるだけで、端子の立設方向である垂直方向からノズル10の向きを巻線に適した所定の向き(ノズル10の長手方向N1がスロットSLの奥行き方向V2と平行)に切り替えることができる。このときのノズル保持具11の姿勢を「第2の姿勢」という。ここでは、ノズル10はコアCの下方に配置されているが、コアCの上方に配置してもよい。
上記の巻線が終了した後、第1の姿勢に戻り、線材Wを第2端子P2に絡げる端末線処理を行う。これにより、U相の巻線が終了する。
U相の巻線が終了した後、ノズル10を線クランプ装置周りに周回させて、線材Wの終端部を線クランプ装置にクランプし、切断する。
上記のU相巻線が終了した後、第1の姿勢で線材Wを第3端子P3に絡げる端末線処理を行う。続いて第2の姿勢に戻り、第2極a2、第5極a5、第8極a8、第11極a11への巻線を行い、再び第1の姿勢に戻り第4端子P4に線材Wを絡げて端末線処理を行う。これにより、V相の巻線が終了する。V相の巻線が終了した後、ノズル10を線クランプ装置周りに周回させて、線材Wの終端部を線クランプ装置にクランプし、切断する。
傾斜角θは、40°≦θ≦50°の範囲とすることが好ましい。これによれば、ピンの立設方向(垂直方向)に対して、ノズル10の傾斜を10°以内とすることができるので、端末線処理を良好な状態で行うことができる。
本発明の巻線機Mによれば、回動手段をコアの側方ではなく、上方(または下方)に配置することができるので、ノズル10から回動手段までの距離を短くすることができる。これにより、ノズル10を保持するノズル保持具11を小型化することができ、ノズル保持具11の剛性を高くするとともに、軽量化することができる。また、回動手段によりノズル保持具11を回動軸線周りに回動させるという簡単な動作で、端末線処理を行う第1の姿勢と、巻線処理を行う第2の姿勢と、を切り替えることができる。回動手段は、線材が内部を通じてノズルに案内される中空部を備えているので、巻線処理でノズル保持具を駆動するときに、線材がコアに引っかかったりすることがない。また、線材Wがたるまないように張力を付与する図示しない張力付与装置からノズルまでの線材Wの経路を従来よりも短くできるので、よりきれいに巻線することができる。
本発明の巻線機は、アウターローター型コア、ストレートコア、積層コア等の巻線処理にも適用することができる。
10…ノズル
11…ノズル保持具
11a…挿入部材
11b…取付部材
11c…プーリ
12…ノズル左右移動装置
12a…ノズル左右移動用モータ
12b…ノズル左右移動用ボールねじ
12c…左右リニアガイド
13…ノズル前後移動装置
13a…ノズル前後移動用モータ
13b…ノズル前後移動用ボールねじ
13c…前後リニアガイド
14…ノズル上下移動装置
14a…ノズル上下移動用モータ
14b…ノズル上下移動用タイミングベルト
14c…ノズル上下リニアガイド
15…ノズル回動ユニット
151…回動用ロータリシリンダ
151a…シャフト
151b…タイミングプーリ
152…スピンドル
152a…筐体
152b…スピンドル軸
152c…中空部
152d…タイミングプーリ
153…タイミングベルト
2…コア割出装置
21…コア保持治具
22…コア割出用モータ
30…台座
40…ノズル回動ユニット
41…ロータリアクチュエータ
41a…回転軸
41b…中空部
41c…軸受け
41d…ラック
41e…ピニオン
a(1-12)、ao、as…極
C、Co、Cs…コア
W…線材
P(1-6)、Po、Ps…端子
SL、SLo、SLs…スロット
Y、Yo、Ys…ヨーク
θ…傾斜角
Claims (6)
- ヨーク部から突出する複数の極を有するコアの極に対し、線材の巻線を行うための巻線機であって、
線材を案内するためのノズルと、
前記ノズルを保持するノズル保持具と、
前記ノズル保持具を移動させるとともに、線材の巻線を行うために駆動する移動手段と、
を備え、
前記移動手段は、前記ノズル保持具を、前記ノズルの長手方向に対して傾斜角θが40°≦θ≦50°で傾斜する回動軸線を中心に回動させる回動手段を備え、
前記回動手段は、前記線材が内部を通じて前記ノズルに案内される中空部を備え、
前記ノズル保持具は、
先端に前記ノズルが取り付けられ、前記ノズルをスロットに挿入可能に構成された挿入部材と、
前記挿入部材を前記回動手段に取り付ける取付部材と、を備え、
前記回動手段により前記ノズル保持具を回動軸線周りに回動させる工程を含み、前記移動手段を駆動することにより、端末線処理部において線材の端末線処理を行う第1の姿勢と、前記ノズルの長手方向が前記スロットの長手方向に対して略垂直であって前記ノズルの先端が前記スロットの奥行き方向に向かうように前記ノズルを配置して極に対して巻線処理を行う第2の姿勢と、に切り替え可能であることを特徴とする巻線機。 - 前記回動手段はロータリシリンダであって、前記中空部はロータリシリンダの回転軸であるシャフトの長手方向に貫通して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の巻線機。
- 前記ノズルの先端は前記回動軸線上に位置することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の巻線機。
- 前記第1の姿勢と前記第2の姿勢との切り替えは、前記回動手段により前記ノズル保持具を回動軸線周りに180°回動させる工程を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の巻線機。
- 前記コアは、外周を形成するヨーク部から半径方向内側に突出する複数の極を有するインナーローター型コアであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の巻線機。
- 前記コアは、周状に形成されたヨーク部から半径方向外側に突出する複数の極を有するアウターローター型コアまたは帯状のヨーク部に複数の極が並列して配置されて形成されるストレートコアであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の巻線機。
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