JP2012023222A - 電子部品の製造方法 - Google Patents

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【課題】厚い導体層あるいは厚いセラミック層を備えた電子部品を、インクジェット方式によって製造できるようにする。
【解決手段】インクジェット方式によって、パターン形成面上にセラミックペースト及び/又は導体ペーストを吐出して電子回路を形成する電子部品の製造方法である。前記セラミックペースト及び/又は導体ペーストとして、ズリ速度20(1/s)での粘度が1Pa・s以上65Pa・s以下の高粘度ペーストを使用する。ズリ速度20(1/s)での粘度が1Pa・s以上45Pa・s以下であり、且つ1Hz、1Paでの粘弾性測定によるtanδ(G″/G′)が1.2以上のペーストを使用することが好ましい。
【選択図】図4

Description

本発明は、インクジェット方式により、導体ペーストやセラミックペーストをパターン形成面上に吐出させて電子回路を形成する電子部品の製造方法に関するものである。この技術は、例えば積層インダクタなどの積層チップ部品や多層回路基板の製造などに有用である。
積層チップ部品の製造方法としては、スクリーン印刷方式により、セラミックペースト及び導体ペーストを印刷積層する製造プロセスが実用化されている。しかし、スクリーン印刷方式は、形成パターンに応じた多種類のスクリーンを必要とするなどの問題があり、それを解決できる技術としてインクジェット方式の採用が提案されている(特許文献1参照)。これは、導体ペーストの噴射により内部電極を形成し、内部電極の厚みを吸収するために該内部電極が形成されていない残余部分にセラミックスラリーを噴射することによりセラミック層を形成する方法である。
しかし、一般にインクジェット方式で使用するインクの粘度は100cp(0.1Pa・s)以下と低く、従来技術では、「高粘度」のインクといっても、例えば特許文献2にあるように、〜200cP(〜0.2Pa・s)程度である。このような「高粘度」と言われているインクでも、スクリーン印刷で使用しているようなペーストに比べると1桁以上粘度が低く、そのため厚いパターンを形成することは困難である。これは、インクジェット方式による配線技術が、近年、主にフォトリソグラフィやスパッタを使用した微細配線技術に代わる技術として研究開発が進められているためである。また、電子部品用の電極インキに関しては、例えば特許文献3に記載があるが、ここでも厚く印刷することは想定されておらず、インク粘度は低い。
ところで、インクジェット方式はスクリーン印刷方式に比べて、
(1)必要な部分のみを印刷できるためセラミック材料の無駄が少ないこと、
(2)スクリーンが不必要なため設計変更が容易であること、
(3)非接触方式であるため段差があっても良好な印刷が可能であること、
などの利点がある。
そのため、特に積層構造の電子部品の製造への応用において、インクジェット方式は有用と考えられる。その際、比較的大きな電流を流す必要がある電子部品(例えば3〜10A程度の電流を流す積層チップインダクタなど)では、電気抵抗を下げるために導体の断面積を大きくする必要がある。しかし、多くの場合、チップ部品のサイズには制約があるため導体パターンの幅を過度に広げることができない。また、パターン幅が細い方が高密度な配線を実現できる。そこで、パターン幅を広げないまま、パターンをより高く(より厚く)形成する必要がある。しかし、従来のインクジェット方式では、厚く印刷することが必要となるような電子部品の製造は現実的ではなかった。前述の特許文献1でも、使用するペーストの性状や手法などについては具体的に開示されていない。
特開平9−232174号公報 特開平9−141876号公報 特開2000−327964号公報
本発明が解決しようとする課題は、厚い導体層あるいは厚いセラミック層を備えた電子部品を、インクジェット方式によって製造できるようにすることである。
本発明は、インクジェット方式によって、パターン形成面上にセラミックペースト及び/又は導体ペーストを吐出して電子回路を形成する電子部品の製造方法において、前記セラミックペースト及び/又は導体ペーストとして、ズリ速度20(1/s)での粘度が1Pa・s以上65Pa・s以下の高粘度ペーストを使用することを特徴とする電子部品の製造方法である。なお、本発明は「インクジェット方式」を利用するものであるため、吐出物を「インク」と表現するのが一般的であるが、本発明における吐出物は、通常のインクの粘度領域よりも遙かに粘度が高いことから、違いを明確にするために「ペースト」と表記している。
また本発明は、インクジェット方式によって、パターン形成面上にセラミックペースト及び/又は導体ペーストを吐出して電子回路を形成する電子部品の製造方法において、前記インクジェット方式は、ピエゾ素子にパルス電圧を印加することによりペーストを吐出する型式であり、前記セラミックペースト及び/又は導体ペーストとして、ズリ速度20(1/s)での粘度が1Pa・s以上65Pa・s以下であり、且つ1Hz、1Paでの粘弾性測定によるtanδ(G″/G′)が1.1以上のペーストを使用することを特徴とする電子部品の製造方法である。より好ましくは、前記セラミックペースト及び/又は導体ペーストとして、ズリ速度20(1/s)での粘度が1Pa・s以上45Pa・s以下であり、且つ1Hz、1Paでの粘弾性測定によるtanδ(G″/G′)が1.2以上のペーストを使用することである。
インクジェット方式が、ピエゾ素子に電圧を印加することによりペーストを吐出する型式の場合、ピエゾ素子に印加するパルス電圧のパルス幅を100μs以上200μs以下とする。また、ペーストは40℃以上70℃以下に加熱して吐出させることが好ましい。更に、エア圧によってペーストをインクジェット装置に供給する際、供給圧力を30kPa以上100kPa以下とすることが好ましい。これらペースト加熱温度と供給圧力を変化させることで、吐出するペースト滴の幅・高さ・断面積を調整することが可能であり、設計に合わせて調整することができる。
例えば、導体ペーストを吐出させて導体パターンを形成する第1のステップと、前記導体パターンの周囲を埋めるようにセラミックペーストを吐出させて絶縁層を形成する第2のステップとを、その順に組み合わせて電子回路を形成し、それを繰り返して電子部品を製造する。あるいは、形成すべき導体パターンに対応した溝パターンが形成されるようにセラミックペーストを吐出させて絶縁層を形成する第1のステップと、前記溝パターン内に導体ペーストを吐出させて導体パターンを形成する第2のステップとを、その順に組み合わせて電子回路を形成し、それを繰り返して電子部品を製造する。
電子部品として積層インダクタを製造する場合には、例えばセラミックスペーストとしてフェライト粉末とバインダを混合したフェライトペーストを、導体ペーストとして銀粉末とバインダを混合した銀ペーストを使用する。
本発明方法によれば、インクジェット方式による高粘度ペーストの安定的な吐出が可能となることで、厚い膜を必要とする電子部品を、スクリーン印刷方式に代わる新たな製造プロセスによって製造することが可能となる。これにより、工業的規模でスクリーンレスで部品作製が可能になり、多品種・少量生産および設計変更などが容易となる。また、非接触方式であるため、段差などがあってもきれいなパターンを形成でき、新たな部品設計が可能となる。
本発明で用いるインクジェット装置の概略図。 パターン形成面に付着したペーストドットのイメージ図。 ペースト粘度とドット高さの関係を示すグラフ。 ペーストの吐出状態と粘度およびtanδの関係を示す説明図。 電子回路を形成する第1の方法を示す説明図。 この第1の方法における印刷状況を示す説明図。 電子回路を形成する第2の方法を示す説明図。 この第2の方法における印刷状況を示す説明図。
本発明では、インクジェット方式によって、パターン形成面上にセラミックペースト及び/又は導体ペーストを吐出して必要な電子回路を形成し電子部品を製造する。前記セラミックペースト及び/又は導体ペーストとしては、常温において、ズリ速度20(1/s)での粘度が1Pa・s以上65Pa・s以下の高粘度ペーストを使用する。ここで、ペースト粘度を1Pa・s以上と規定したのは、厚い膜厚を実現するためにペーストの吐出量を増やす必要があり、そのためにはペースト粘度を上げる必要があったからである。因みに、実験の結果、インクジェット方式による高粘度ペーストの吐出において、ペースト粘度の対数とドット高さは比例関係があることが判明しており、最低限必要なドット高さからペースト粘度が求まる。ペースト粘度を65Pa・s以下と規定したのは、きれいなドットを形成するために必要だからである。因みに、粘度が高すぎるとペーストの供給が困難になる。なお、通常のインクジェット装置に使用されるような0.1Pa・s以下のインクでは、粘度挙動としてはほぼニュートン流体となるが、1Pa・s以上の高粘度ペーストの場合、多くは非ニュートン流体となるためズリ速度によって粘度が異なる。そこで本発明では、ズリ速度20(1/s)での粘度を基準としている。
ここで好ましくは、前記セラミックペースト及び/又は導体ペーストとして、ズリ速度20(1/s)での粘度が1Pa・s以上45Pa・s以下であり、且つ1Hz、1Paでの粘弾性測定によるtanδ(G″/G′)が1.1以上、より好ましくは1.2以上のペーストを使用することである。それによって、ペーストを安定的に吐出させることができる。インクジェット方式が、ピエゾ素子にパルス電圧を印加することによりペーストを吐出させる型式の場合、吐出時には、ピエゾ素子の伸長によりペーストを押し出し、ぞの後、ピエゾ素子の収縮段階でペーストが切れて液滴にする必要がある。ペーストのtanδが低すぎる場合、弾性が強くペーストが切れ難いため液滴となり難くノズル周辺にペーストが溜まる現象が見られる。そのため、ペーストのtanδは1.1以上である必要があり、より好ましくは、tanδを1.2以上とする。
ピエゾ素子に印加するパルスのパルス幅を変化させた時、ピエゾ素子に印加するパルス幅は100μs以上200μs以下の範囲にて良好な吐出が可能となる。これは、パルス幅が100μs未満ではピエゾ素子の伸張の反応が遅れ吐出に十分な圧力を印加できず、パルス幅が200μsを超えると伸張後の収縮が遅くなるため液滴化に必要な「引き」工程が遅くなりペーストが液滴化し難くなるためである。
また、ペーストを40℃以上70℃以下に加熱することにより、安定的な吐出が可能となる。温度が高くなるほどペースト粘度が低下し、付着時につぶれ易くなり、吐出後の幅は広がり、高さは低くなる。更に、エア圧によってペーストをインクジェット装置に供給する際に、供給圧力を30kPa以上100kPa以下とすると、同様に安定的な吐出が可能となる。供給圧力が高いほど吐出圧力も高くなるため、幅が広がり高さが低下し、ペースト供給量が増えるため断面積が増加する。
従って、加熱温度と供給圧力の変化によって、吐出の厚み・幅・断面積をコントロール可能であり、設計に合わせて微調整することができる。
具体的には、導体ペーストを吐出させて導体パターンを形成する第1のステップと、前記導体パターンの周囲を埋めるようにセラミックペーストを吐出させて絶縁層を形成する第2のステップとを、その順に組み合わせて電子回路を形成し、そのような操作を必要回数繰り返して、各層に所定の導体パターンが形成されるように積層し、焼成することによって電子部品を製造する。電子部品の形成は、上記とは逆に、形成すべき導体パターンに対応した溝パターンが形成されるようにセラミックペーストを吐出させて絶縁層を形成する第1のステップと、前記溝パターン内に導体ペーストを吐出させて導体パターンを形成する第2のステップとを、その順に組み合わせてもよい。
種類と粘度の異なる種々のペースト試料を調整し、インクジェット装置を用いて吐出試験を行い、ペーストを評価した。
まずセラミックペーストとしてフェライト粉末とバインダを混合することでフェライトペーストを作製し、導体ペーストとして銀粉末とバインダを混合することで銀ペーストを作製した。その際、粉末とバインダの混合比を変化させることで、粘度の異なるペーストを得た。作製した各ペーストについて粘度および粘弾性測定を行った。粘度測定は、E型粘度計(RE550東機産業株式会社製)にてズリ速度を変化させた時の粘度測定を実施しズリ速度2(1/s)及び20(1/s)の時の粘度を測定した。粘弾性測定は、粘弾性測定機(MARS RheoWin HAKKE社製)を用いて、1Hz、1Paの交流応力を印加した時の損失正接tanδ(G″/G′)と複素弾性率Gを求めた。
試験に使用したインクジェット装置の概略を図1に示す。ペースト吐出機構は、エア圧力によりペースト10を吐出室12に供給し、該吐出室12に供給したペーストをピエゾ素子14の伸縮運動によってノズル16から吐出させる構造である。吐出室12ならびにペーストタンク18の外側にヒータ20,22を取り付けて、ペーストの加熱が行えるように構成している。なお、符号24はバネを表している。
ペーストの評価は、ドット1個分を吐出させ、その高さと径を測定することで行った。図2は、基板30上に付着したペーストドット32のイメージを示している。ペースト粘度とドット高さの関係を図3に示す。図3に示すように、ドット高さはペースト粘度の対数に比例することが分かる。この結果から、電子部品製造に必要な膜厚を得るには、1Pa・s以上の粘度が必要であることが分かる。特に、高電流タイプの電子部品(例えば3〜10A程度の大電流タイプの積層インダクタなど)では、10Pa・s以上のペースト粘度とすることが好ましい。それによって、ドット高さ25μm以上が得られる。ところで、電子部品に形成する導体パターンの幅は、通常、300〜400μm程度である。ノズル径を100μmとすると、銀ペーストを吐出させて基板(パターン形成面)上に付着したドット径は300μm程度となり、良好なパターンを形成できる。
作製した各ペーストの粘度及び粘弾性測定値と吐出試験結果を表1及び表2に示す。表1はフェライトペースト、表2は銀ペーストについての結果であり、それぞれ一定量以上のペーストが吐出可能で綺麗なドットを形成できるものを吐出○とし、10分間以上連続吐出が可能で40×40mm程度の面積を安定して塗りつぶすことができたペーストを安定○とした。それらをまとめたのが図4である。横軸をペースト粘度、縦軸をtanδとし、表1及び表2の吐出試験結果から、安定吐出可(吐出○、安定○)・吐出可不安定(吐出○、安定×)・吐出難(吐出△、安定×)を書き込んでいる。図4から明らかなように、ペーストを吐出させるためには粘度を65kPa・s以下、且つtanδを1.1以上とする必要がある。特に、粘度45kPa・s以下、且つtanδ1.2以上で安定吐出が可能となる。
Figure 2012023222
Figure 2012023222
表3はフェライトペースト(試料6)について加熱温度・供給圧力を変化させたときの評価結果を、表4は銀ペースト(試料11)について加熱温度・供給圧力を変化させたときの評価結果を、それぞれ示している。評価方法については、図3に示すように、1滴分のペーストドットの高さ・径・断面積にて評価している。表3及び表4から明らかなように、温度が高いほどドット径は広がり、高さは低くなる。また、供給圧力が高いほどドット径が広がり、高さが低下し、断面積が増加する。なお、いずれのペーストも、加熱温度が40℃未満では吐出が安定せず、80℃を超えると飛散のためにドットが汚くなる。供給圧力は20kPa未満では吐出が安定せず、100kPaを超えると飛散のためにドットが汚くなる。
Figure 2012023222
Figure 2012023222
表5は、試料6のフェライトペーストについて、ピエゾ素子に印加するパルス波形及びパルス幅を変化させたときの吐出評価結果を示す。パルス波形にかかわらず、100μs未満でも200μsを超えても綺麗なドットを形成することが難しかった。パルス幅が短すぎると、吐出時にペーストがノズル先端から伸びきらず、逆にパルス幅が長すぎてもペーストが押し出されるだけで引きのタイミングが悪く、いずれにしても十分な吐出力を与えられないためである。これらのなかでは、パルス幅150μsの矩形波駆動が最良であった。
Figure 2012023222
次に、インクジェット方式を適用し、フェライトペーストと銀ペーストを吐出させて電子部品(ここではインダクタ)を製造する方法について説明する。ここで、フェライトペーストと銀ペーストの吐出は、上記の結果に基づき、安定に吐出させることができ且つドットを綺麗にできる条件で行う。なお、インクジェット装置として、フェライトペースト用と銀ペースト用の2種を用意する。
図5は、電子回路を形成する第1の方法を示している。まず、第1のステップとして、インクジェット装置から銀ペーストを連続して吐出させて、図5のAに示すように、基板表面が平坦に形成された下層のフェライト基板40上に銀ペーストによりコイルとなる銀パターン42を印刷する。この下層のフェライト基板40は、予め吐出させたフェライトペーストによって形成されているものである。次に、第2のステップとして、インクジェット装置からフェライトペーストを連続して吐出させて、図5のBに示すように、前記の銀パターン42の周囲をフェライトペーストで埋めるように上層のフェライト基板44を印刷する。この後、銀パターン上を必要に応じてフェライトペーストで覆って上層のフェライト基板の表面を平坦化処理する。このような第1のステップと第2のステップを繰り返すことでコイルを内包する積層体が得られ、それを焼成することにより積層インダクタを製造することができる。
この第1の方法における印刷状況を図6に示す。Aは平面を表しており、BはそのM−M断面を表している。この場合は、銀ペーストのドット列46により印刷された銀パターンの左右にフェライトペーストのドット列48がそれぞれかぶさった状況となる。
図7は、電子回路を形成する第2の方法を示している。まず、第1のステップとして、インクジェット装置からフェライトペーストを連続して吐出させて、図7のAに示すように、基板表面に銀線印刷用となる所定のパターン形状の溝50を有するフェライト基板52を印刷する。次に、第2のステップとして、インクジェット装置から銀ペーストを連続して吐出させて、前記の溝50内に銀ペーストを埋め込んでコイルとなる銀パターン54を印刷する。この後、銀パターン上を必要に応じてフェライトペーストで覆って上層のフェライト基板の表面を平坦化処理する。このような第1のステップと第2のステップを繰り返すことでコイルを内包する積層体が得られ、それを焼成することにより積層インダクタを製造することができる。
この第2の方法における印刷状況を図8に示す。Aは平面を表しており、BはそのN−N断面を表している。左側と右側のフェライトペーストによるドット列56との間に生じる溝内に、銀ペーストによるドット列58が後から埋め込まれて銀パターンが印刷されている。従って、この場合は、銀ペーストのドット列58により印刷された銀パターンの左右がフェライトペーストのドット列56にかぶさった状況となる。そのため、フェライト基板60の上面を基準としたときに、銀パターンの高さを高くする(厚く印刷する)ことができる。
積層インダクタを製造するに際しては、各層を形成した後、次の層を形成する前に、乾燥処理(例えば、ホットプレート上で100℃、10分間程度)を施し、ペースト中の溶剤のガス抜きと硬化とを行う。最終的には、積層体を、例えば920℃、24時間程度にわたって焼成することで、各層同士が密着した状態で硬化された積層インダクタが得られる。
10 ペースト
12 吐出室
14 ピエゾ素子
16 ノズル
18 ペーストタンク
20,22 ヒータ
30 基板
32 ペーストドット

Claims (9)

  1. インクジェット方式によって、パターン形成面上にセラミックペースト及び/又は導体ペーストを吐出して電子回路を形成する電子部品の製造方法において、
    前記セラミックペースト及び/又は導体ペーストとして、ズリ速度20(1/s)での粘度が1Pa・s以上65Pa・s以下の高粘度ペーストを使用することを特徴とする電子部品の製造方法。
  2. インクジェット方式によって、パターン形成面上にセラミックペースト及び/又は導体ペーストを吐出して電子回路を形成する電子部品の製造方法において、
    前記インクジェット方式は、ピエゾ素子にパルス電圧を印加することによりペーストを吐出する型式であり、前記セラミックペースト及び/又は導体ペーストとして、ズリ速度20(1/s)での粘度が1Pa・s以上65Pa・s以下であり、且つ1Hz、1Paでの粘弾性測定によるtanδ(G″/G′)が1.1以上のペーストを使用することを特徴とする電子部品の製造方法。
  3. 前記セラミックペースト及び/又は導体ペーストとして、ズリ速度20(1/s)での粘度が1Pa・s以上45Pa・s以下であり、且つ1Hz、1Paでの粘弾性測定によるtanδ(G″/G′)が1.2以上のペーストを使用する請求項2記載の電子部品の製造方法。
  4. ピエゾ素子に印加するパルス電圧のパルス幅を100μs以上200μs以下とする請求項2又は3に記載の電子部品の製造方法。
  5. ペーストを40℃以上70℃以下に加熱して吐出させる請求項4記載の電子部品の製造方法。
  6. エア圧によってペーストをインクジェット装置に供給する際、供給圧力を30kPa以上100kPa以下とする請求項4又は5に記載の電子部品の製造方法。
  7. 導体ペーストを吐出させて導体パターンを形成する第1のステップと、前記導体パターンの周囲を埋めるようにセラミックペーストを吐出させて絶縁層を形成する第2のステップとを、その順に組み合わせて電子回路を形成する請求項1乃至6のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
  8. 形成すべき導体パターンに対応した溝パターンが形成されるようにセラミックペーストを吐出させて絶縁層を形成する第1のステップと、前記溝パターン内に導体ペーストを吐出させて導体パターンを形成する第2のステップとを、その順に組み合わせて電子回路を形成する請求項1乃至6のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
  9. セラミックスペーストがフェライトペーストであり、導体ペーストが銀ペーストである請求項1乃至8のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
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