JP2012022228A - 電子写真感光体 - Google Patents

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JP2012022228A JP2010161386A JP2010161386A JP2012022228A JP 2012022228 A JP2012022228 A JP 2012022228A JP 2010161386 A JP2010161386 A JP 2010161386A JP 2010161386 A JP2010161386 A JP 2010161386A JP 2012022228 A JP2012022228 A JP 2012022228A
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Abstract

【課題】接着性、ブロッキング特性が良好で、明部電位や残留電位などの電位特性に優れ、黒点の発生やメモリーの発生が無く、またこれらの特性が環境変動の影響を受けることのない優れた特性を有する電子写真感光体を提供することを目的としている。
【解決手段】導電性支持体上に少なくとも下引き層と感光層を順次積層して成る電子写真感光体において、該下引き層が少なくとも下記一般式(1)で表される構造の繰り返し単位を含む共重合ポリアミド樹脂を含有するものあることを特徴とする電子写真感光体。
【化1】
Figure 2012022228

【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真感光体に関し、更に詳しくは、複写機、プリンター等に使用される電子写真感光体の下引き層に関する。
電子写真感光体は、導電性支持体上に感光層を形成して構成されるが、感光層の接着性向上、塗布性改善、帯電性能改善を目的として、導電性支持体と感光層の間に下引き層が設けられている。
従来、下引き層の材料としては、例えば、カゼイン、ゼラチン、ポリエチレン、ポリエステル、フェノール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エポキシ樹脂、ポリウレタン、エチルセルロース、メチルセルロース、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸等が使用されている。
通常の電子写真感光体においては、接地された導電性支持体(以下導電層ともいう)と感光層の間の電気的接触は、微視的には均一ではなく、例えば導電層側からのキャリア注入が、場所によって異なるために、感光体表面に保持される電荷分布に局所的に差異が生じる。これは現像後に、画像欠陥として顕在化し、ポジ型現像プロセスにおいては黒地に白い斑点、ネガ型現像プロセスにおいては、白地に黒い斑点となる。特にネガ型反転現像プロセスにおける黒い斑点は、地カブリと同様に画像品質を著しく損なうものである。
この問題を解決する手段として、導電層と感光層の間に設けた下引き層にキャリア注入のブロッキング機能を持たせる方法がある。しかし、ブロッキング性能が高すぎると感光体の感度が低下したり、露光後の残留電位の上昇といった問題が生じる。これらの問題を解決することを目的に可溶性ポリアミド樹脂が電子写真感光体用の下引き層として好ましく用いられている(例えば特許文献1〜5参照)。
しかし、有機溶媒可溶性のポリアミド樹脂を主成分とした下引き層は、アミド結合の存在のために高湿環境下で湿度の影響を受けやすく、画像上に黒点、あるいはメモリー効果によるゴースト、濃度ムラなどの画像欠陥を生じてしまうという問題があった。
これらの高湿環境下での問題点を解決するため、重合脂肪酸とジアミンとを縮合して成るポリアミド樹脂を用いた下引き層が提案されている(例えば特許文献6参照)。
特開昭52−25638号公報 特開昭58−95351号公報 特開昭60−168157号公報 特開平2−181158号公報 特開平2−183265号公報 特開2006−208474号公報
特許文献6で示したポリアミド樹脂の場合は、環境変動に伴う電気特性の変動の抑制に関しては特に優れているが、一般的なポリアミド樹脂に比べてあまりにもアミド結合の含有比率が少ないことと、結晶性を阻害するような官能基を含むことのために、概して融点が低く、100℃以下の低融点になってしまう事もある。例えば、特許文献6に記載されたポリアミド樹脂のPA−100(富士化成(株)製)の融点(融解温度)は84℃であり、PA−201(富士化成(株)製)の融点は122℃であることが公表されている。このようなポリアミド樹脂は、感光層の乾燥工程で100〜130℃に加熱されることで、下引き層を構成する樹脂が溶融し、レベリング(平滑化)するために、導電性支持体(以下基体ともいう)の粗面化の効果が薄れ干渉縞が現れたり、粗面化された基体の一部が露出して、ブロッキング効果が損なわれてしまう。また、ポリアミド樹脂を含む層と感光層の界面が溶融してしまう事で、界面均一性が乱れてしまい、発生した電荷や基板に流れていくべき電荷がトラップされる率も増えてしまうため、使用環境に関係なく電子写真感光体の明部電位や残留電位も悪くなってしまうことが判明した。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、接着性、ブロッキング特性が良好で、明部電位や残留電位などの電位特性に優れ、黒点の発生やメモリーの発生が無く、またこれらの特性が環境変動の影響を受けることのない優れた特性を有する電子写真感光体を提供することを目的としている。
本発明の上記課題は以下の構成により達成される。
1.導電性支持体上に少なくとも下引き層と感光層を順次積層して成る電子写真感光体において、該下引き層が少なくとも下記一般式(1)で表される構造の繰り返し単位を含む共重合ポリアミド樹脂を含有するものあることを特徴とする電子写真感光体。
Figure 2012022228
(一般式(1)の中で、Rを含む繰り返し単位は、下記一般式(2)または下記一般式(3)で表されるものであり、Rを含む繰り返し単位は、下記一般式(4)または下記一般式(5)で表されるものであり、RとRの炭素原子数はそれぞれ34個である。RとRは同じでも異なっていてもよく、炭素原子数2個から15個のアルキレン基またはアリーレン基を表す。mとnの比率は、m/n=10/90以上90/10以下の範囲であり、m+n=k+lである。)
Figure 2012022228
(式中、R、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から12個のアルキレン基を表し、R、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から12個のアルキル基を表す。)
Figure 2012022228
(式中、R、R10はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から10個のアルキレン基を表し、R11、R12はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から10個のアルキル基を表す。)
Figure 2012022228
(式中、R13、R14はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から10個のアルキレン基を表し、R15とR16は、同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から10個のアルキル基、アリル基を表す。R15とR16は互に結合を形成して、飽和、不飽和の炭化水素環を構成しても良く、該炭化水素環はアルキル基で置換されていてもよい。)
Figure 2012022228
(式中、R17、R18はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から10個のアルキレン基を表し、R19とR20は、それぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から10個のアルキル基を表す。R19とR20は互に結合を形成して、飽和、不飽和の炭化水素環を構成しても良く、該炭化水素環はアルキル基で置換されていてもよい。)
2.前記下引き層が金属酸化物無機微粒子を含有することを特徴とする前記1に記載の電子写真感光体。
3.前記金属酸化物無機微粒子が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、アルミナから選択されるものであることを特徴とする前記1または前記2に記載の電子写真感光体。
本発明は以上の構成とすることにより、接着性に優れ、残留電位の上昇が無く、黒点の発生やメモリーの発生が無く画像性能も優れ、かつ高湿環境下においてもこれらの特性が安定して維持される電子写真感光体を得ることができる。
本発明の画像メモリーの評価に用いた原稿のパターンの模式図である。
以下本発明を実施するための形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に少なくとも前記一般式(1)で表される構造の繰り返し単位を含む共重合ポリアミド樹脂を含有する下引き層を有する。この共重合ポリアミド樹脂は、ジカルボン酸とジアミンとから構成されている。
本発明で言うジカルボン酸とは、不飽和脂肪酸を重合して得られる重合脂肪酸であって、特に炭素数が36個のジカルボン酸を主成分としている。
このジカルボン酸を構成成分とする共重合ポリアミド樹脂は、電子写真感光体の下引き層として一般的に広く用いられているナイロン12と比較して、相対的にアミド結合の個数が少ないので、高湿環境下においても水分の影響を受けることが無く、また、水素結合も少なくなるので、有機溶媒に対する溶解性も向上する。
即ち、明部電位や残留電位を良好にし、かつそれらの特性の環境変動による影響を最小限にするためには、単にアミド結合の含有比率を減らすだけでなく、溶解性を阻害しない範囲で適度な結晶性をも確保して融点を高くすることが好ましい。ジクロロメタンやジクロロエタンなどの沸点が60℃未満の低沸点溶媒を感光層の塗布液の溶媒として用いることでも解決は可能であるが、これらの溶媒は大気汚染など環境影響が大きいという問題があり必ずしも好ましい溶媒とは言えない。
本発明は、上記観点からなされたもので、即ち、導電性支持体上に少なくとも下引き層と感光層とを順次積層して成る電子写真感光体において下記一般式(1)で表される繰り返し単位を含む共重合ポリアミド樹脂を含有することを特徴としている。
Figure 2012022228
(一般式(1)の中で、Rを含む繰り返し単位は、下記一般式(2)または下記一般式(3)で表されるものであり、Rを含む繰り返し単位は、下記一般式(4)または下記一般式(5)で表されるものであり、RとRの炭素原子数はそれぞれ34個である。RとRは同じでも異なっていてもよく、炭素原子数2個から15個のアルキレン基またはアリーレン基を表す。mとnの比率は、m/n=10/90以上90/10以下の範囲であり、m+n=k+lである。)
Figure 2012022228
(式中、R、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から12個のアルキレン基を表し、R、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から12個のアルキル基を表す。)
Figure 2012022228
(式中、R、R10はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から10個のアルキレン基を表し、R11、R12はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から10個のアルキル基を表す。)
Figure 2012022228
(式中、R13、R14はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から10個のアルキレン基を表し、R15とR16は、同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から10個のアルキル基、アリル基を表す。R15とR16は互に結合を形成して、飽和、不飽和の炭化水素環を構成しても良く、該炭化水素環はアルキル基で置換されていてもよい。)
Figure 2012022228
(式中、R17、R18はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から10個のアルキレン基を表し、R19とR20は、それぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から10個のアルキル基を表す。R19とR20は互に結合を形成して、飽和、不飽和の炭化水素環を構成しても良く、該炭化水素環はアルキル基で置換されていてもよい。)
ここで、前記「Rを含む繰り返し単位」とは下記一般式(6)で表され、「Rを含む繰り返し単位」とは下記一般式(7)で表されるものをいう。
Figure 2012022228
上記一般式(6)および一般式(7)において、RおよびRは、前記一般域(1)における説明と同義の構造を表す。
ここで、ジカルボン酸由来の成分について、前記一般式(1)におけるRを含む繰り返し単位とRを含む繰り返し単位に相当する両方の成分を含み、かつ両方の成分の比率を規定することで、アミド結合の含有比率を増やすことなく、ポリアミド樹脂の融点を感光層の乾燥温度より高温に出来るので、環境変動の影響を最小限に抑制するだけでなく、明部電位や残留電位を含めた感光体特性を特に良好に出来ることを見出したものである。しかも、骨格の違う2種類のジカルボン酸成分を用いることで、感光体の製造工程で経由する乾燥温度で融解しないので、共重合ポリアミド樹脂を含む層の界面で電荷がトラップされる事もなく、良好な電気特性を維持する事が可能であると考えられる。
を含む繰り返し単位(上記一般式(6))とRを含む繰り返し単位(上記一般式(7))の比率、つまり、一般式(1)中のm/n比については、10/90〜90/10が適当であり、特に好適には、25/75〜75/25である。
m/n比が10/90を下回ると、ポリアミド樹脂の融点向上効果が少なくなってしまうために、ポリアミド樹脂を含む層の界面の溶融による電気特性悪化の問題がある。m/n比が90/10を上回ると、ポリアミド樹脂の融点降下や、ポリアミド樹脂を含む層の界面の溶融については特に問題はないが、ポリアミド樹脂の溶液の安定性が低下してしまい、完成した感光体において塗布膜のムラが発生することで、黒ポチの欠陥が発生しやすいという問題がある。
本発明においては、少なくとも前記一般式(1)で規定した2種類のジカルボン酸由来の構造を有する化合物を用いることが前提であるが、本発明の範囲を損なわない範囲で、その他のジカルボン酸構造を有する化合物を混ぜてもよい。
本発明で用いる共重合ポリアミド樹脂の重量平均分子量は、5000〜30000のものが好適であるが、溶解度や粘度や融点の制御性の意味から、特に8000〜15000のものが好ましい。
以上のことから本発明の共重合ポリアミド樹脂は、電子写真感光体の下引き層として用いた時に、ムラのない良好な下引き膜を所望の厚さで形成することが可能になり、その結果、接着性、ブロッキング特性が良好で、明部電位や残留電位などの電位特性に優れ、黒点の発生やメモリーの発生が無く、またこれらの特性が環境変動の影響を受けることがなく、良好な画像を安定して得ることができる優れた特性を有する電子写真感光体を得ることが出来るものと考えられる。
次に本発明の電子写真感光体の構成について詳細に説明する。
本発明の下引き層には、前記一般式(1)で表されるポリアミド樹脂を含有することを特徴としており、該ポリアミド樹脂はジカルボン酸とジアミンとから後述する公知の合成方法により合成することができる。
(ジカルボン酸)
本発明の共重合ポリアミド樹脂に使用できる前記一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)、および一般式(5)で表されるジカルボン酸成分としては、例えば以下の構造を有するものが挙げられるが、本発明に使用可能なジカルボン酸成分はこれらに限定されるものではない。
Figure 2012022228
Figure 2012022228
Figure 2012022228
Figure 2012022228
Figure 2012022228
Figure 2012022228
Figure 2012022228
Figure 2012022228
(ジカルボン酸の合成方法)
本発明で用いられるジカルボン酸は前記一般式(2)、一般式(3)及び一般式(4)、一般式(5)で表されるもので、これらのジカルボン酸は公知の方法で合成することが出来る。即ち、例えば特開2001−278837号公報、特開2005−2085号公報記載に開示されている方法で合成することができる。
(ジアミン)
また、本発明のポリアミド樹脂の合成に用いられるジアミンは公知のジアミンが用いられ、特に限定されるものではないが、例えば、エチレンジアミン、1,4−ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、メタキシリレンジアミンなどを挙げることができる。これらの中では特にヘキサメチレンジアミンが本発明に有効に使用することが出来る。ジアミンについては、特に2種類の使用にこだわるものではなくて、特性を損なわない範囲において、1種類だけを用いてもよいし、3種類以上を併用してもよい。
(共重合ポリアミド樹脂の合成方法)
本発明の共重合ポリアミド樹脂は、公知の方法で容易に合成することが出来る。例えば、少量の酸触媒存在下で、ジカルボン酸溶液、ジアミン溶液を混合して加熱することで縮合反応が進み、ポリアミド樹脂を合成する事ができる。また、ショッテン・バウマン法に従って、水酸化ナトリウム水溶液に溶解したジアミン溶液に、低極性の有機溶媒に溶解した2種類のジカルボン酸ジクロライド溶液を加えて、界面重合反応を進行させる事で合成することもできる。
(金属酸化物無機微粒子)
本発明の下引き層には金属酸化物無機微粒子を添加することが出来る。本発明の下引き層に有効に使用される金属酸化物無機微粒子としては、導電性、またはn型半導体特性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、アルミナなどの微粒子が好ましい金属酸化物微粒子として挙げることができる。
(下引き層の塗布)
本発明の下引き層は、重合脂肪酸とジアミンとを縮合して成るポリアミド樹脂を、必要に応じて金属酸化物の微粒子とともに、溶媒に溶解または分散し、得られた下引き層形成用塗布液を導電性支持体上に塗布し、乾燥させることによって製造することが出来る。
下引き用の溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、ヘプタノール、ヘキサノール、などの炭素数1個〜6個のアルコール、及びベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭素数6個〜12個の芳香族炭化水素系の溶媒が好ましい溶媒として挙げられる。これらは単独、若しくは混合溶媒として用いられるが、本発明の下引き用溶媒としては、これらに限定されるものではない。
下引き層の厚さは、特に限定されるものではないが、好ましくは、0.001μm〜50μmであり、更に好ましくは、0.05μm〜5μmである。
次に本発明の感光体の構成について説明する。
(感光体の層構成)
本発明の感光体は、導電性支持体の上に、感光層を形成してなるものである。感光層は、その層構成を特に制限するものではなく、具体的な層構成として、例えば以下に示すものがある。
(1)導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層と電荷輸送層を順次積層した層構成
(2)導電性支持体上に、下引き層を有し、その上に電荷輸送材料と電荷発生材料とを含有する単層を順次積層した層構成
(3)導電性支持体上に、下引き層、電荷輸送層、電荷発生層を順次積層した層構成
本発明の感光体は、上記(1)〜(3)いずれの層構成のものでもよく、これらの中でも、導電性支持体上に、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層を順次設けて作製された層構成のものが特に好ましい。
(導電性支持体)
本発明で用いられる支持体は、導電性を有するものであればいずれのものでもよく、例えば、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛及びステンレスなどの金属をドラムまたはシート状に成形したもの、アルミニウムや銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートしたもの、アルミニウム、酸化インジウム及び酸化スズなどをプラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単独またはバインダー樹脂と共に塗布して導電層を設けた金属、プラスチックフィルム及び紙などが挙げられる。
(感光層)
前述した様に、本発明の感光体を構成する感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能を1つの層に付与した単層構造の他に、電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に感光層の機能を分離させた層構成のものがより好ましい。この様に、機能分離型の層構成とすることにより、繰り返し使用に伴う残留電位の上昇を小さく制御できる他、各種の電子写真特性を目的に合わせて制御し易いメリットがある。負帯電性感光体は下引き層の上に電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)を設ける構成をとり、正帯電性感光体は下引き層の上に電荷輸送層(CTL)、その上に電荷発生層(CGL)を設ける構成をとる。好ましい感光層の層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光体である。
以下に、感光層の具体例として機能分離型の負帯電感光体の感光層の各層について説明する。
(電荷発生層)
本発明で形成される電荷発生層は、電荷発生物質とバインダー樹脂を含有するもので、電荷発生物質をバインダー樹脂溶液中に分散させてなる塗布液を塗布して形成されたものが好ましい。
電荷発生物質は、スーダンレッドやダイアンブルー等のアゾ原料、ピレンキノンやアントアントロン等のキノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔料、インジゴ及びチオインジゴ等のインジゴ顔料、フタロシアニン顔料等があり、これらに限定されるものではない。これらの電荷発生物質は単独もしくは公知のバインダー樹脂中に分散させる形態で使用することができる。
電荷発生層を形成するバインダー樹脂としては、公知の樹脂を用いることができ、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、並びにこれらの樹脂の内2つ以上を含む共重合体樹脂(例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂)及びポリ−ビニルカルバゾール樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
電荷発生層の形成は、バインダー樹脂を溶媒で溶解した溶液中に分散機を用いて電荷発生物質を分散して塗布液を調製し、塗布液を塗布機で一定の膜厚に塗布し、塗布膜を乾燥して作製することが好ましい。
電荷発生層に使用するバインダー樹脂を溶解し塗布するための溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、テトラヒドロフラン、1−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ピリジン及びジエチルアミン等を挙げられるが、これらに限定されるものではない。
電荷発生物質の分散手段としては、超音波分散機、ボールミル、サンドグラインダー及びホモミキサー等が使用できるが、これらに限定されるものではない。
バインダー樹脂に対する電荷発生物質の混合割合は、バインダー樹脂100質量部に対して電荷発生物質1〜600質量部が好ましく、50〜500質量部がより好ましい。電荷発生層の膜厚は、電荷発生物質の特性、バインダー樹脂の特性及び混合割合等により異なるが0.01〜5μmが好ましく、0.05〜3μmがより好ましい。なお、電荷発生層用の塗布液は塗布前に異物や凝集物を濾過することで画像欠陥の発生を防ぐことができる。前記顔料を真空蒸着することによって形成すこともできる。
(電荷輸送層)
本発明で形成される電荷輸送層は、少なくとも層内に電荷輸送物質とバインダー樹脂を含有するものであり、電荷輸送物質をバインダー樹脂溶液中に溶解、塗布して形成される。
電荷輸送物質は、公知の化合物を用いることが可能で、例えば、以下のようなものが挙げられる。すなわち、カルバゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾロン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、トリアリールアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン及びポリ−9−ビニルアントラセン等。これらの化合物を単独あるいは2種類以上混合して使用することができる。
また、電荷輸送層用のバインダー樹脂は公知の樹脂を用いることが可能で、例えば、以下の様なものがある。すなわち、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリルニトリル共重合体樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体樹脂等が挙げられる。これらの中でもポリカーボネート樹脂が好ましく、さらに、ビスフェノールA(BPA)、ビスフェノールZ(BPZ)、ジメチルBPA、BPA−ジメチルBPA共重合体等のタイプのポリカーボネート樹脂が耐クラック性、耐磨耗性、帯電特性の視点から好ましいものである。
電荷輸送層は塗布法に代表される公知の方法で形成することが可能であり、例えば、塗布法では、バインダー樹脂と電荷輸送物質を溶解して塗布液を調製し、塗布液を一定の膜厚で塗布後、乾燥処理することにより所望の電荷輸送層を形成することができる。
上記バインダー樹脂と電荷輸送物質を溶解する溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン等が挙げられる。なお、電荷輸送層形成用の塗布液を作製する際に使用する溶媒は上記のものに限定されるものではない。
バインダー樹脂と電荷輸送物質の混合比率は、バインダー樹脂100質量部に対して電荷輸送物質を10〜500質量部とすることが好ましく、20〜100質量部とすることがより好ましい。
電荷輸送層の厚さは、電荷輸送物質やバインダー樹脂の特性、及び、これらの混合比等により異なるが、5〜40μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。
電荷輸送層中には、公知の酸化防止剤を添加することが可能で、例えば特開2000−305291号公報記載の酸化防止剤が使用できる。
また、本発明の感光体を構成する下引き層、電荷発生層、電荷輸送層等の各層は公知の塗布方法により形成することができる。具体的には、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法、ビームコーティング法、円形量規制型塗布法等が挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(ポリアミド樹脂(1)の合成)
まず、窒素導入口及び溜去管を取り付けた1000mlのセパラブルフラスコに、下記構造式のジカルボン酸1を282.5g、および下記構造式のジカルボン酸2を282.5g、ヘキサメチレンジアミンを116.2g、リン酸を0.003gを仕込み、窒素還流下で230℃まで加熱をした。1時間の間、前記温度で維持した後で、24kPa(180mmHg)まで減圧することで、重合反応を進行させて、ポリアミド樹脂1を合成した。
得られた樹脂を、GPC(Gel Permeation Chromatography)「東ソー(株)製:HLC−8220」にて、分子量を測定した。溶媒としてはHFIP(ヘキサフルオロイソプロピルアルコール)、分子量標準には、ポリメチルメタクリレート標準を用いた。
Figure 2012022228
以上の方法で、以下の構造を有する下記の構造式で表されるポリアミド樹脂(1)を作成した。
Figure 2012022228
(ポリアミド樹脂(2)〜(6)、比較用ポリアミド樹脂(1)〜(3)の合成)
上記ポリアミド樹脂(1)の合成反応と同様に、出発原料、混合比を調製し、下記ポリアミド樹脂(2)〜(6)、比較用ポリアミド樹脂(1)〜(3)を合成した。
Figure 2012022228
Figure 2012022228
Figure 2012022228
(実施例1)
(感光体1の作成)
(支持体)
円筒形アルミニウム支持体の表面を切削加工し、表面粗さRz=1.5(μm)の導電性支持体を用意した。
(下引き層形成)
以下の組成で配合を行い、サンドミルによる分散を行い、バッチ式で11時間の分散を行い、下引き層塗布液を作成した。
前記ポリアミド樹脂(1) 10質量部
酸化チタン粒子(1次粒径35nm、酸化チタン粒子100質量部に対して、15質量部のシリコーンオイルを用いて表面処理を実施したものを使用) 35質量部
エタノール/トルエン=1/1(質量部) 500質量部
前記下引き層塗布液を前記導電性基体の上に浸漬塗布法で塗布して、130℃で30分の乾燥を行い、乾燥膜厚2μmの下引き層を形成した。
(電荷発生層の形成)
電荷発生物質:チタニルフタロシアニン顔料(Cu−Kα特性X線回折スペクトル測定で5少なくとも27.3°の位置に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニン顔料) 20質量部
ポリビニルブチラール樹脂(#6000−C:電気化学工業社製) 10質量部
酢酸t−ブチル 700質量部
4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン 300質量部
を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を前記下引き層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
(電荷輸送層の形成)
電荷輸送物質:CTM(下記化合物A) 150質量部
バインダー:ポリカーボネート樹脂「ユーピロン−Z300」(三菱ガス化学社製)
200質量部
酸化防止剤(Irganox1010:BASFジャパン社製) 6質量部
溶媒:トルエン/テトラヒドロフラン=2/8(部) 1000質量部
シリコンオイル(KF−54:信越化学社製) 1質量部
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に、浸漬塗布法を用いて、130℃で50分乾燥後膜厚25μmの電荷輸送層を形成し感光体1を作製した。
Figure 2012022228
(実施例2)
実施例1で用いたポリアミド樹脂(1)を、前述の構造式で表されるポリアミド樹脂(2)に代えた以外は、実施例1と同様にして感光体2を作成した。
(実施例3)
実施例1で用いたポリアミド樹脂(1)を、前述の構造式で表されるポリアミド樹脂(3)に代えた以外は、実施例1と同様にして感光体3を作成した。
(実施例4)
実施例1で用いたポリアミド樹脂(1)を、前述の構造式で表されるポリアミド樹脂(4)に代えた以外は、実施例1と同様にして感光体4を作成した。
(実施例5)
実施例1で用いたポリアイド樹脂(1)を、前述の構造式で表されるポリアミド樹脂(5)に代えた以外は、実施例1と同様にして感光体5を作成した。
(実施例6)
実施例1で用いたポリアミド樹脂(1)を、前述の構造式で表されるポリアミド樹脂(6)に代えた以外は、実施例1と同様にして感光体6を作成した。
(比較例1)
実施例1で用いたポリアミド樹脂(1)を、前述の構造式で表される比較用ポリアミド樹脂(1)に代えた以外は、実施例1と同様にして感光体7を作成した。
(比較例2)
実施例1で用いたポリアミド樹脂(1)を、前述の構造式で表される比較用ポリアミド樹脂(2)に代えた以外は、実施例1と同様にして感光体8を作成した。
(比較例3)
実施例1で用いたポリアミド樹脂(1)を、前述の構造式で表される比較用ポリアミド樹脂(3)に代えて、下引き層塗布液の配合組成を以下のように変えた以外は、実施例1と同様にして感光体9を作成した。
(評価)
以上のようにして作製した本発明の感光体と比較用感光体を以下の方法により評価した。
(電気特性の評価)
フルカラー複合機「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)を用いて、ブラックの現像器の位置に電位計の測定プローブを置き、高温高湿環境(30℃80%RH、以後、HH環境と略記する)と常温常湿環境(23℃50%RH、以後、NN環境と略記する)で、感光体の表面電位Voを−600V、現像バイアス電位Vbを−460V、印刷速度を高速、露光量を最大に設定して、明部電位VL、残留電位Vrの評価を行った。
(画像特性の評価)
画像評価は、市販のフルカラー複合機「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)製)を用いて評価した。尚、上記フルカラー複合機は画像形成ユニットを4組有しているが、本評価ではブラック位置に感光体を装着して、ブラック単色で印刷を行い評価した。画像評価は以下のようにして、黒点評価とメモリー評価のふたつについて行った。
(黒点評価)
HH環境およびNN環境において、感光体の表面電位Voを−900V、現像バイアス電位Vbを−760V、印刷速度を高速、露光量を最大に設定して、A3白色コート紙(80g/m)で画像印刷を行い、感光体の周期で現われる黒点の評価を行った。黒点の総合判定基準は次のとおりである。
(判定基準)
◎;感光体の周期と一致して認められた黒点が、全く存在しない。
○;感光体の周期と一致して認められた黒点が、A4当たりで4個以下であり、かつ、全く目立たないので、特に問題でない。
○△;感光体の周期と一致して認められた黒点が、A4当たりで5個以上8個以下であり、合格境界レベルである。
△;感光体の周期と一致して認められた黒点が、A4当たりで9個以上20個以下であり、実用上の問題がある。
×;感光体の周期と一致して認められた黒点が、A4当たりで全体で21個以上であり、実用上の大きな問題がある。
(メモリー評価)
HH環境およびNN環境において、感光体の表面電位Voを−900V、現像バイアス電位Vbを−760V、印刷速度を高速、露光量を最大に設定して、A3のコニカミノルタCFペーパー(80g/m)を用いて、図1で示した評価用画像の印刷を連続で合計5枚行い、メモリーの評価を行った。メモリー評価は、30mm×50mmの5個の黒ベタパターン部から感光体1回転後に相当する部位にメモリー効果によって現われる黒化部分(濃度の高い部分)の反射濃度と、該1回転後相当部位のすぐ外側のハーフトーンパターン部の反射濃度を測定して、反射濃度差の絶対値を算出する方法を用いた。反射濃度差測定を合計で25組(5ヶ所×5枚)行い平均値で評価判定した。反射濃度の評価はマクベス反射濃度計を用いた。メモリーの総合判定基準は次のとおりである。
メモリーが発生すると、このハーフトーン部分に円筒状の感光体の円周に対応する部分に黒ベタパターン画像が再現される。判定基準は以下の通りである。
(判定基準)
◎;すべての反射濃度差の絶対値が0.03以下であり、かつ、目視でもメモリーを全く検知できない。
○;すべての反射濃度差の絶対値が0.03以下であるが、目視でかすかなメモリーを検知できるパターンが一部含まれる。しかし、実用上は特に問題ない。
○△;すべての反射濃度差の絶対値の最大値が0.05以下であり、かつ、目視でかすかなメモリーを検知できるパターンが一部含まれる。すなわち、合格境界レベルである。
△;すべての反射濃度差の絶対値の最大値が0.06以上0.10以下であり、明瞭にメモリーを検知できるパターンが含まれており、実用上問題がある。
×;反射濃度差の絶対値の最大値が0.11以上のものが含まれてあり、メモリーの検知も明瞭であり、実用上も大いに問題がある。
評価用画像の詳細は、以下の図1に示す。
(評価結果)
以上のようにして行った評価結果について、電位特性については表1に、黒点評価については表2に、メモリー評価については表3にそれぞれ示した。
Figure 2012022228
以上より、表1、表2実施例1〜実施例6の本発明の感光体においては、HH環境、NN環境のいずれにおいても、VL、Vrの変動がなく、かつ、十分に低い値であり、実用的である。しかし、比較例1、比較例2の本発明外の感光体7、感光体8においては、HH環境とNN環境の両方において、本発明の感光体に比べてVL、Vrが高くて、好適ではない。さらに、比較例3の本発明外の感光体9においては、HH環境とNN環境で比較しても、VL、Vrの値が変動しており、実用的ではない。
Figure 2012022228
表2の結果から明らかなように、本発明の感光体は比較用感光体に比べて、HH環境、NN環境とも黒点の発生が少なく良好である。
Figure 2012022228
表3の結果から明らかなように、本発明の感光体は比較用感光体に比べて、HH環境、NN環境ともメモリーの発生が少なく良好である。
以上の結果から本発明の感光体は比較用に感光体に比べて、電位特性、画像特性とも極めて良好で優れた特性を有していることが分かる。

Claims (3)

  1. 導電性支持体上に少なくとも下引き層と感光層を順次積層して成る電子写真感光体において、該下引き層が少なくとも下記一般式(1)で表される構造の繰り返し単位を含む共重合ポリアミド樹脂を含有するものあることを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 2012022228
    (一般式(1)の中で、Rを含む繰り返し単位は、下記一般式(2)または下記一般式(3)で表されるものであり、Rを含む繰り返し単位は、下記一般式(4)または下記一般式(5)で表されるものであり、RとRの炭素原子数はそれぞれ34個である。RとRは同じでも異なっていてもよく、炭素原子数2個から15個のアルキレン基またはアリーレン基を表す。mとnの比率は、m/n=10/90以上90/10以下の範囲であり、m+n=k+lである。)
    Figure 2012022228
    (式中、R、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から12個のアルキレン基を表し、R、Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から12個のアルキル基を表す。)
    Figure 2012022228
    (式中、R、R10はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から10個のアルキレン基を表し、R11、R12はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から10個のアルキル基を表す。)
    Figure 2012022228
    (式中、R13、R14はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から10個のアルキレン基を表し、R15とR16は、同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から10個のアルキル基、アリル基を表す。R15とR16は互に結合を形成して、飽和、不飽和の炭化水素環を構成しても良く、該炭化水素環はアルキル基で置換されていてもよい。)
    Figure 2012022228
    (式中、R17、R18はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から10個のアルキレン基を表し、R19とR20は、それぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素原子数4個から10個のアルキル基を表す。R19とR20は互に結合を形成して、飽和、不飽和の炭化水素環を構成しても良く、該炭化水素環はアルキル基で置換されていてもよい。)
  2. 前記下引き層が金属酸化物無機微粒子を含有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記金属酸化物無機微粒子が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、アルミナから選択されるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子写真感光体。
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