JP2012021709A - 空調コントローラおよび空調制御方法 - Google Patents

空調コントローラおよび空調制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012021709A
JP2012021709A JP2010160057A JP2010160057A JP2012021709A JP 2012021709 A JP2012021709 A JP 2012021709A JP 2010160057 A JP2010160057 A JP 2010160057A JP 2010160057 A JP2010160057 A JP 2010160057A JP 2012021709 A JP2012021709 A JP 2012021709A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mixing loss
operation mode
unit
air conditioner
change command
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010160057A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Nango
侑 南郷
Noriyuki Kawai
詔之 河合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2010160057A priority Critical patent/JP2012021709A/ja
Publication of JP2012021709A publication Critical patent/JP2012021709A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Abstract

【課題】利用者からの空調機の運転モードの変更指令が原因で生じる混合ロスを抑制することを可能にする。
【解決手段】コントローラ10は、変更検知部12cと、混合ロス判断部12dとを備える。変更検知部12cは、利用者からの第1空調機の運転モードの変更指令を検知する。混合ロス判断部12dは、変更検知部12cにより変更指令が検知された場合に、第1空調機と、第2空調機との間で混合ロスが生じる可能性があるか否かを判断する。第2空調機は、第1空調機と同じ空間S内に存在する。
【選択図】図2

Description

本発明は、空調コントローラおよび空調制御方法に関する。
従来より、同じ空間内の複数の空調機間で混合ロスが現在生じている可能性があるか否かを判断する技術が公知である(例えば、特許文献1の特開2007−315681号公報)。なお、混合ロスとは、同じ空間内の複数の空調機が異なる運転モードで運転することに起因するエネルギーロスであり、例えば、同じ空間内に冷房運転中の空調機と暖房運転中の空調機とが混在している場合において、一方の空調機で暖められた(あるいは冷やされた)空気が他方の空調機の空調負荷の増加をもたらし、無駄にエネルギーを消費することを言う。
ところで、通常、一般の利用者は、混合ロスという概念にあまり馴染みがない。従って、利用者は、例えば、インテリアゾーンの空調機を冷房設定にし、ぺリメータゾーンの空調機を暖房設定にする等、同じ空間内の複数の空調機に混合ロスを生じさせ得る指令を与えてしまうことがあり得る。ところが、特許文献1では、消費電力量データ等の空調機の運転実績データに基づいて、混合ロスが現在生じている可能性があるか否かを判断しているに過ぎない。従って、特許文献1では、利用者からの指令が原因で生じる混合ロスを抑制することが困難である。
本発明の課題は、利用者からの空調機の運転モードの変更指令が原因で生じる混合ロスを抑制することを可能にする空調コントローラおよび空調制御方法を提供することにある。
本発明の第1観点に係る空調コントローラは、変更検知部と、混合ロス判断部とを備える。変更検知部は、利用者からの第1空調機の運転モードの変更指令を検知する。混合ロス判断部は、変更検知部により変更指令が検知された場合に、第1空調機と、第2空調機との間で混合ロスが生じる可能性があるか否かを判断する。第2空調機は、第1空調機と同じ空間内に存在する。
ここでは、利用者からの空調機の運転モードの変更指令が検知された場合に、その空調機と他の空調機との間で混合ロスが生じる可能性があるか否かが判断される。言い換えると、利用者からの運転モードの変更指令がトリガーとなり、混合ロスの発生の可能性が判断される。従って、利用者からの空調機の運転モードの変更指令が原因で生じる混合ロスを抑制することが可能になる。
本発明の第2観点に係る空調コントローラは、第1観点に係る空調コントローラであって、混合ロス判断部は、第1空調機および第2空調機の運転モードの異同を判断することにより、混合ロスが生じる可能性があるか否かを判断する。
ここでは、同じ空間内の複数の空調機間の運転モードの異同に応じて、混合ロスの発生の可能性が判断される。従って、混合ロスの発生の可能性を適切に判断することができる。
本発明の第3観点に係る空調コントローラは、第1観点又は第2観点に係る空調コントローラであって、情報出力部をさらに備える。情報出力部は、混合ロス判断部により混合ロスが生じる可能性があると判断された場合に、混合ロスが生じる可能性がある旨を示す情報を利用者に対し出力する。
ここでは、混合ロスが生じる可能性があると判断された場合に、その旨が利用者に対し提示される。従って、利用者は、自身からの運転モードの変更指令が原因となる混合ロスの発生の可能性を把握することができる。
本発明の第4観点に係る空調コントローラは、第3観点に係る空調コントローラであって、情報出力部は、混合ロス判断部により混合ロスが生じる可能性があると判断された場合に、混合ロスを防止するような第1空調機および第2空調機の少なくとも一方の操作方法をさらに利用者に対し出力する。
ここでは、混合ロスが生じる可能性があると判断された場合に、その旨とともに、混合ロスを防止するための空調機(第1空調機および第2空調機の少なくとも一方)の操作方法が利用者に対し提示される。従って、利用者は、自身からの運転モードの変更指令が原因となる混合ロスの発生の可能性を把握し、必要に応じて混合ロスを防止するための適切な操作を採ることができる。
本発明の第5観点に係る空調コントローラは、第1観点又は第2観点に係る空調コントローラであって、運転制御部をさらに備える。運転制御部は、混合ロス判断部により混合ロスが生じる可能性があると判断された場合に、混合ロスが防止されるように第1空調機および第2空調機の少なくとも一方を制御する。
ここでは、混合ロスが生じる可能性があると判断された場合に、混合ロスが防止されるように空調機(第1空調機および第2空調機の少なくとも一方)が自動的に制御される。従って、混合ロスの発生を自動的に防止することができる。
本発明の第6観点に係る空調コントローラは、第1観点から第4観点のいずれかに係る空調コントローラであって、運転制御部をさらに備える。運転制御部は、変更指令に従って第1空調機の運転モードを変更する。運転制御部は、混合ロス判断部により混合ロスが生じる可能性があるか否かが判断されるまで、変更指令に従って第1空調機の運転モードを変更するのを待機する。
ここでは、利用者からの運転モードの変更指令が検知された場合に、直ちにその変更指令に従って空調機の運転モードが変更されるのではなく、混合ロスが生じる可能性があるか否かが判断されるまで、空調機の運転モードが変更されない。従って、利用者からの運転モードの変更指令が原因となる混合ロスの発生を未然に防止することが可能になる。
本発明の第7観点に係る空調コントローラは、第6観点に係る空調コントローラであって、確認部をさらに備える。確認部は、混合ロス判断部により混合ロスが生じる可能性があると判断された場合に、変更指令の実行の可否を確認する確認情報の入力を利用者から受け取る。運転制御部は、確認部が確認情報の入力を受け取るまで、変更指令に従って第1空調機の運転モードを変更するのを待機する。
ここでは、利用者からの運転モードの変更指令が検知された場合に、直ちにその変更指令に従って空調機の運転モードが変更されるのではなく、まず混合ロスが生じる可能性があるか否かが判断され、その可能性があると判断される場合には、利用者からの確認が取られるまで、空調機の運転モードが変更されない。従って、利用者からの運転モードの変更指令が原因となる混合ロスの発生を未然に防止することが可能になる。
本発明の第8観点に係る空調コントローラは、第1観点から第4観点のいずれかに係る空調コントローラであって、運転制御部をさらに備える。運転制御部は、変更検知部により変更指令が検知された場合に、混合ロス判断部により混合ロスが生じる可能性があるか否かが判断されるより前に、利用者からの変更命令に従って第1空調機の運転モードを変更する。
ここでは、利用者からの運転モードの変更指令が検知された場合に、一旦その変更指令に従って空調機の運転モードが変更され、その後、混合ロスの発生の可能性が判断される。従って、利用者からの運転モードの変更指令が原因となる混合ロスがたとえ生じたとしても、早期に解消させることが可能になる。
本発明の第9観点に係る空調コントローラは、第1観点から第8観点のいずれかに係る空調コントローラであって、運転モードには、冷房運転モードおよび暖房運転モードが含まれる。
ここでは、利用者からの冷房運転モード、暖房運転モード等への運転モードの変更指令が原因となる混合ロスを抑制することができる。
本発明の第10観点に係る空調制御方法は、利用者からの第1空調機の運転モードの変更指令を検知するステップと、変更指令が検知された場合に、第1空調機と、第1空調機と同じ空間内に存在する第2空調機との間で混合ロスが生じる可能性があるか否かを判断するステップとを備える。
ここでは、利用者からの空調機の運転モードの変更指令が検知された場合に、その空調機と他の空調機との間で混合ロスが生じる可能性があるか否かが判断される。言い換えると、利用者からの運転モードの変更指令がトリガーとなり、混合ロスの発生の可能性が判断される。従って、利用者からの空調機の運転モードの変更指令が原因で生じる混合ロスを抑制することが可能になる。
本発明の第1観点に係る空調コントローラでは、利用者からの空調機の運転モードの変更指令が原因で生じる混合ロスを抑制することが可能になる。
本発明の第2観点に係る空調コントローラでは、混合ロスの発生の可能性を適切に判断することができる。
本発明の第3観点に係る空調コントローラでは、利用者は、自身からの運転モードの変更指令が原因となる混合ロスの発生の可能性を把握することができる。
本発明の第4観点に係る空調コントローラでは、利用者は、自身からの運転モードの変更指令が原因となる混合ロスの発生の可能性を把握し、必要に応じて混合ロスを防止するための適切な操作を採ることができる。
本発明の第5観点に係る空調コントローラでは、混合ロスの発生を自動的に防止することができる。
本発明の第6観点および第7観点に係る空調コントローラでは、利用者からの運転モードの変更指令が原因となる混合ロスの発生を未然に防止することが可能になる。
本発明の第8観点に係る空調コントローラでは、利用者からの運転モードの変更指令が原因となる混合ロスがたとえ生じたとしても、早期に解消させることが可能になる。
本発明の第9観点に係る空調コントローラでは、利用者からの冷房運転モード、暖房運転モード等への運転モードの変更指令が原因となる混合ロスを抑制することができる。
本発明の第10観点に係る空調制御方法では、利用者からの空調機の運転モードの変更指令が原因で生じる混合ロスを抑制することが可能になる。
本発明の一実施形態に係る空調管理システムの全体構成を示す図。 本発明の一実施形態に係るコントローラの構成を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係る操作端末の構成を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係る手元リモコンの構成を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係る操作方法決定テーブルを示す図。 本発明の一実施形態に係る混合ロス抑制処理の流れを示すフローチャート。 本発明の一実施形態に係る警告確認画面を示す図。 変形例に係る混合ロス抑制処理の流れを示すフローチャート。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るコントローラ10(空調コントローラ)および手元リモコン9a,9b(空調コントローラ)を含む空調管理システム1ついて説明する。
(1)空調管理システムの全体構成
図1に示すように、空調管理システム1は、物件A内に配置される空調設備7,8を管理するシステムであり、同じく物件A内に配置されるコントローラ10と、操作端末50と、手元リモコン9a,9bとを有する。
コントローラ10は、通信線7b,8bを介してそれぞれ空調設備7,8に接続されており、空調設備7,8の動作を集中的に監視および制御する装置である。操作端末50は、物件A内に施設されているLAN6を介してコントローラ10に接続されており、利用者がコントローラ10経由で空調設備7,8を操作するための操作インターフェースである。なお、図1には示されていないが、LAN6内には、物件A内の利用者が使用する図示されないコンピュータや、プリンタ等のネットワーク機器が存在しているものとする。LAN6は、イーサネット(登録商標)等の汎用の通信プロトコルを実装しており、通信線7b,8bは、空調設備7,8専用の通信プロトコルを実装している。
手元リモコン9a,9bは、それぞれ専用の通信線7c,8cを介して空調設備7,8に接続されており、利用者がそれぞれ空調設備7,8を操作するため操作インターフェースである。
(2)空調設備
図1に示すように、空調設備7は、室外機70と、室外機70に冷媒配管7aを介して並列に接続される複数の室内機71,72,・・・とを有し、1の冷媒回路を形成している。同様に、空調設備8は、室外機80と、室外機80に冷媒配管8aを介して並列に接続される複数の室内機81,82,・・・とを有し、1の冷媒回路を形成している。
空調設備7に含まれる室内機71,72,・・・と、空調設備8に含まれる室内機81,82,・・・とは、同じ室内空間S内に設置されている。室内空間Sは、オフィスフロアや飲食店などの開けた広い1つの空間である。室内機71,72,・・・,81,82,・・・は、室内空間Sの天井に適当な間隔を空けて配置されており、協調して室内空間Sを空調する。
室内機71,72,・・・,81,82,・・・は、それぞれ室内制御部71a,72a,・・・,81a,82a,・・・を有し、室外機70,80は、それぞれ室外制御部70a,80aを有する。室内制御部71a,72a,・・・と、室外制御部70aと、コントローラ10とは、通信線7bを介して互いに接続されている。同様に、室内制御部81a,82a,・・・と、室外制御部80aと、コントローラ10とは、通信線8bを介して互いに接続されている。
室内制御部71a,72a,・・・および室外制御部70aは、互いに協調しつつ、手元リモコン9a又はコントローラ10からの運転指令(例えば、室内機71,72,・・・の起動又は停止を命じたり、室内機71,72,・・・の設定温度の変更を命じたり、室内機71,72,・・・の運転モードの変更を命じたりするもの)に従って、同じ冷媒回路に属する各種部品の動作を制御し、室内空間Sを空調する。具体的には、圧縮機の周波数、各種ファンの回転数および各種弁の開度の調整等を行う。同様に、室内制御部81a,82a,・・・および室外制御部80aは、互いに協調しつつ、手元リモコン9b又はコントローラ10からの運転指令(例えば、室内機81,82,・・・の起動又は停止を命じたり、室内機81,82,・・・の設定温度の変更を命じたり、室内機81,82,・・・の運転モードの変更を命じたりするもの)に従って、同じ冷媒回路に属する各種部品の動作を制御し、室内空間Sを空調する。具体的には、圧縮機の周波数、各種ファンの回転数および各種弁の開度の調整等を行う。
なお、室内機71,72,・・・,81,82,・・・の運転設定(起動/停止、設定温度、および冷房/暖房/自動の熱交換が実質的にされている状態に係る運転モード等に関するものを含む。)は、室内機単位での設定が可能になっている。自動運転モードとは、室内温度を設定温度に保つべく、冷房運転モードと暖房運転モードとが自動的に切り替えられる運転モードのことを言う。
室内制御部71a,72a,・・・,81a,82a,・・・は、それぞれ室内機71,72,・・・,81,82,・・・の動作等に関する情報(以下、監視データという)をコントローラ10からの命令に応じてコントローラ10に送信する。室内機71,72,・・・,81,82,・・・の監視データには、室内機71,72,・・・,81,82,・・・の運転設定、室内温度、室内機71,72,・・・,81,82,・・・に含まれる各種部品の状態値(例えば、室内ファンの回転数、冷媒回路の所定の位置における冷媒の温度および圧力を含む)を示すデータが含まれる。
一方、室外制御部70a,80aは、それぞれ室外機70,80の動作等に関する情報(以下、監視データという)をコントローラ10からの命令に応じてコントローラ10に送信する。室外機70,80の監視データには、外気温度、および室外機70,80に含まれる各種部品の状態値(例えば、圧縮機の周波数、室外ファンの回転数、冷媒回路の所定の位置における冷媒の温度および圧力を含む)を示す情報が含まれる。
なお、室内温度、外気温度、ならびに室内機71,72,・・・,81,82,・・・および室外機70,80に含まれる各種部品の状態値は、図示されないセンサ等により検知される。
ところで、上記のとおり、同じ室内空間S内に配置される室内機71,72,・・・,81,82,・・・の運転モードは、同時に互いに異なるものに設定され得る。従って、室内機71,72,・・・,81,82,・・・間では、混合ロスが生じる可能性がある。混合ロスとは、同じ空間内の複数の空調機、特に互いに隣接する空調機どうしが異なる運転モードで運転することに起因するエネルギーロスであり、例えば、同じ空間内に冷房運転中の空調機と暖房運転中の空調機とが混在している場合において、一方の空調機で暖められた(あるいは冷やされた)空気が他方の空調機の空調負荷の増加をもたらし、無駄にエネルギーを消費することを言う。なお、室内機71,72,・・・,81,82,・・・の運転モードが同時に互いに異なるものに設定される状況としては、例えば、冬場において、窓等を介して外気の冷気の影響を強く受ける室内空間S内のぺリメータゾーンには暖房が必要となり、OA機器等が配置される室内空間S内のインテリアゾーンには、冷房が必要となるような状況が想定される。
(3)コントローラ
コントローラ10は、空調設備7,8の動作を集中的に監視および制御する装置であり、図2に示すように、通信部11と、制御部12と、記憶部15とを有する。
通信部11は、通信線7b,8bおよびLAN6の両方の通信プロトコルに対応しており、両者間の相違を吸収し、空調設備7,8をLAN6に接続可能にするネットワークアダプタである。
制御部12は、CPU、ROMおよびRAM等から構成されており、記憶部15内のプログラムを読み出して実行することにより、データ収集部12a、運転制御部12b、変更検知部12c、混合ロス判断部12d、情報出力部12eおよび確認部12fとして動作する。
データ収集部12aは、所定の時間間隔で(本実施形態では、1分毎に)又はその他のタイミングで、室内機71,72,・・・,81,82,・・・の監視データをそれぞれ室内制御部71a,72a,・・・81a,82a,・・・から収集する。さらに、データ収集部12aは、所定の時間間隔で(本実施形態では、1分毎に)又はその他のタイミングで、室外機70,80の監視データをそれぞれ室外制御部70a,80aから収集する。データ収集部12aにより収集された監視データは、記憶部15内に確保されている所定の記憶領域に蓄積される。
運転制御部12bは、利用者が操作端末50を操作して入力した運転指令を、その入力後原則として直ちに、適当な室内機71,72,・・・,81,82,・・・に送信する。また、運転制御部12bは、記憶部15内に記憶されている運転スケジュールに従って、適当な運転指令を適当なタイミングで適当な室内機71,72,・・・,81,82,・・・に送信する。例えば、「室内機71を、毎日9時から11時まで、設定温度27℃で、冷房運転モードで運転させる」という運転スケジュールが組まれている場合には、運転制御部12bは、毎日9時になると、起動指令とともに、設定温度を27℃に、運転モードを冷房運転モードに設定する指令を室内制御部71aに送信し、11時までの間に運転設定の変更が検出されると、変更の検出後、所定時間の経過後に同様の指令を室内制御部71aに再度送信する。なお、記憶部15内の運転スケジュールは、利用者が操作端末50を操作して入力したものであるか、あるいは、コントローラ10が物件Aの遠隔に存在する遠隔管理センター内の遠隔管理サーバにインターネットを介して接続されている場合には、遠隔管理サーバからダウンロードされるものである。
変更検知部12cは、利用者からの室内機71,72,・・・,81,82,・・・の運転モードの変更指令をリアルタイムで検知する。具体的には、変更検知部12cは、利用者が操作端末50を操作して入力した運転指令又は運転スケジュールが操作端末50からコントローラ10に送信されてくる度に、直ちにその運転指令又は運転スケジュールが室内機71,72,・・・,81,82,・・・の少なくともいずれか1台の運転モードの変更を命じるものであるか否かを判断する。利用者が操作端末50を操作して入力した運転指令又は運転スケジュールは、その入力後直ちに、操作端末50からコントローラ10に送信される。従って、変更検知部12cは、室内機71,72,・・・,81,82,・・・の運転モードの変更指令を、利用者によるその入力操作とほぼ同時に検知する。
混合ロス判断部12dは、変更検知部12cにより室内機71,72,・・・,81,82,・・・の少なくともいずれか1台の運転モードの変更指令が検知された場合に、直ちに混合ロス抑制処理の実行を開始する。混合ロス判断部12dは、混合ロス抑制処理に含まれる混合ロス判定ルーチンを実行する。混合ロス判定ルーチンは、変更検知部12cにより検知された運転モードの変更指令の対象である室内機(以下、対象機と呼ぶ。)の運転モードと、対象機に隣接する室内機(以下、隣接機と呼ぶ。)の運転モードとの間で混合ロスが生じる可能性があるか否かを判断する処理である。また、混合ロス判断部12dは、混合ロス判定ルーチンの結果、対象機と隣接機との間で混合ロスが生じる可能性があると判断された場合には、両者間の混合ロスを防止するような対象機および隣接機の操作方法を導出する。
情報出力部12eは、混合ロス判定ルーチンの結果、対象機と隣接機との間で混合ロスが生じる可能性があると判断された場合に、直ちに、その旨を示すメッセージとともに、混合ロス判断部12dにより導出された対象機および隣接機の操作方法を示すメッセージを利用者に対し出力する。
確認部12fは、混合ロス判定ルーチンの結果、対象機と隣接機との間で混合ロスが生じる可能性があると判断された場合に、直ちに、混合ロス抑制処理のトリガーとなった運転モードの変更指令の実行の可否を確認する確認情報の入力を利用者から受け付ける。
記憶部15は、フラッシュメモリ等から構成されている。記憶部15には、室内機位置データ15aおよび操作方法決定テーブル15b(図5参照)が格納されている。本実施形態では、室内機位置データ15aは、室内空間S内における室内機71,72,・・・,81,82,・・・の位置をマップ的に示すデータであり、各室内機に隣接する全ての室内機を特定可能な情報である。操作方法決定テーブル15bについては、後述する。
なお、空調管理システム1における情報処理上、室内機71,72,・・・,81,82,・・・は、それぞれに割り振られているIDによって特定される。従って、室内機位置データ15aを参照し、特定の室内機に隣接する室内機が特定される際には、当該IDが利用される。
(4)操作端末
操作端末50は、汎用のパーソナルコンピュータであり、図3に示すように、通信部51、制御部52、出力部53、入力部54および記憶部55を有する。利用者は、操作端末50を操作することにより、LAN6内のコントローラ10にアクセスし、コントローラ10経由で空調設備7,8を集中的に監視および制御する。なお、利用者は、空調設備7,8の管理目的以外の用途でも、操作端末50を使用することができる。
通信部51は、操作端末50をLAN6に接続可能するネットワークインターフェースである。制御部52は、CPU、ROMおよびRAM等から構成されている。出力部53は、ディスプレイおよびスピーカ等から構成されている。入力部54は、キーボードおよびマウス等から構成されている。記憶部55は、ハードディスク等から構成されている。
(5)手元リモコン
以下、手元リモコン9aについて説明するが、空調設備7を空調設備8と、室内機71,72,・・・を室内機81,82,・・・と、室外機70を室外機80と、室内制御部71a,72a,・・・を室内制御部81a,82a,・・・と、室外制御部70aを室外制御部80aと、通信線7cを通信線8cと読み替えることにより、手元リモコン9bについても同様であるものとする。
手元リモコン9aは、室内空間Sの壁面に配置されており、利用者から空調設備7に対する運転指令又は運転スケジュールの入力を受け付ける。手元リモコン9aは、専用の通信線7cを介して室内制御部71aに接続されている。
図4に示すように、手元リモコン9aは、通信部91、制御部92、出力部93、入力部94および記憶部95を有する。
通信部91は、手元リモコン9aと室内制御部71aとを通信線7cを介して接続可能にするネットワークインターフェースである。制御部92は、CPU、ROMおよびRAM等から構成されており、記憶部95内のプログラムを読み出して実行することにより、データ収集部92a、運転制御部92b、変更検知部92c、混合ロス判断部92d、情報出力部92eおよび確認部92fとして動作する。出力部93は、ディスプレイ等から構成されている。入力部94は、操作ボタン等から構成されている。記憶部95は、フラッシュメモリ等から構成されている。
データ収集部92aは、適当なタイミングで、室内機71,72,・・・の監視データをそれぞれ室内制御部71aおよび室内制御部71a経由で室内制御部72a,・・・から収集する。さらに、データ収集部92aは、適当なタイミングで、室外機70の監視データを室内制御部71a経由で室外制御部70aから収集する。
運転制御部92bは、利用者から室内機71,72,・・・に対する運転指令又は運転スケジュールの入力を受け付ける。運転制御部92bは、利用者が入力部94を操作して入力した運転指令を、その入力後原則として直ちに、適当な室内機71,72,・・・に送信する。また、運転制御部92bは、記憶部95内に記憶されている運転スケジュールに従って、適当な運転指令を適当なタイミングで適当な室内機71,72,・・・に送信する。例えば、「室内機71を、毎日9時から11時まで、設定温度27℃で、冷房運転モードで運転させる」という運転スケジュールが組まれている場合には、運転制御部92bは、毎日9時になると、起動指令とともに、設定温度を27℃に、運転モードを冷房運転モードに設定する指令を室内制御部71aに送信し、11時までの間に運転設定の変更が検出されると、変更の検出後、所定時間の経過後に同様の指令を室内制御部71aに再度送信する。なお、記憶部95内の運転スケジュールは、利用者が入力部94を操作して入力したものである。
変更検知部92cは、利用者からの室内機71,72,・・・の運転モードの変更指令をリアルタイムで検知する。具体的には、変更検知部92cは、利用者が運転指令又は運転スケジュールを入力する度に、直ちにその運転指令又は運転スケジュールが室内機71,72,・・・の少なくともいずれか1台の運転モードの変更を命じるものであるか否かを判断する。従って、変更検知部92cは、室内機71,72,・・・の運転モードの変更指令を、利用者によるその入力操作とほぼ同時に検知する。
混合ロス判断部92dは、変更検知部92cにより室内機71,72,・・・の少なくともいずれか1台の運転モードの変更指令が検知された場合に、直ちに混合ロス抑制処理の実行を開始する。混合ロス判断部92dは、混合ロス抑制処理に含まれる混合ロス判定ルーチンを実行する。混合ロス判定ルーチンは、変更検知部92cにより検知された運転モードの変更指令の対象である室内機(以下、対象機と呼ぶ。)の運転モードと、対象機に隣接する室内機(以下、隣接機と呼ぶ。)の運転モードとの間で混合ロスが生じる可能性があるか否かを判断する処理である。また、混合ロス判断部92dは、混合ロス判定ルーチンの結果、対象機と隣接機との間で混合ロスが生じる可能性があると判断された場合には、両者間の混合ロスを防止するような対象機および隣接機の操作方法を導出する。
情報出力部92eは、混合ロス判定ルーチンの結果、対象機と隣接機との間で混合ロスが生じる可能性があると判断された場合に、直ちに、その旨を示すメッセージとともに、混合ロス判断部12dにより導出された対象機および隣接機の操作方法を示すメッセージを利用者に対し出力する。
確認部92fは、混合ロス判定ルーチンの結果、対象機と隣接機との間で混合ロスが生じる可能性があると判断された場合に、直ちに、混合ロス抑制処理のトリガーとなった運転モードの変更指令の実行の可否を確認する確認情報の入力を利用者から受け付ける。
記憶部95には、室内機位置データ95aおよび操作方法決定テーブル95b(図5参照)が格納されている。室内機位置データ95aは、室内機位置データ15aと同様のデータである。操作方法決定テーブル95bは、操作方法決定テーブル15bと同様のデータである。
(6)混合ロス抑制処理
(6−1)コントローラが実行する場合
以下、図6を参照しつつ、コントローラ10により実行される混合ロス抑制処理について説明する。混合ロス抑制処理は、上記のとおり、変更検知部12cにより室内機71,72,・・・,81,82,・・・の少なくともいずれか1台の運転モードの変更指令が検知されたことをトリガーとして直ちに実行される。
まず、ステップS1として、混合ロス判定ルーチンが実行される。ステップS1では、混合ロス判断部12dは、図5に示す操作方法決定テーブル15bを参照することにより、対象機と隣接機との間で混合ロスが生じる可能性があるか否かを判断する。上記のとおり、対象機とは、混合ロス抑制処理のトリガーとなった運転モードの変更指令の対象である室内機であり、隣接機とは、対象機に隣接する室内機である。
具体的には、混合ロス判断部12dは、混合ロス抑制処理のトリガーとなった運転モードの変更指令を実行するとした場合の、対象機の運転モードを特定する。また、混合ロス判断部12dは、室内機位置データ15aを参照することにより、隣接機を特定する。続いて、混合ロス判断部12dは、特定した隣接機の運転モードを特定する。ステップS1で特定される隣接機の運転モードとは、原則として隣接機の現在の運転モードであるが、運転スケジュールの形式で、対象機に対する運転モードの変更指令と同時に隣接機に対する運転モードの変更指令も入力されている場合には、その運転スケジュールを実行するとした場合の、隣接機の運転モードである。なお、隣接機の現在の運転モードは、データ収集部12aを介して隣接機の室内制御部に問い合わせることにより、特定される。続いて、混合ロス判断部12dは、特定した対象機の運転モードと、特定した隣接機の運転モードとを操作方法決定テーブル15bに照合することにより、両者間で混合ロスが生じる可能性があるか否かを判断する。そして、両者間で混合ロスが生じる可能性があると判断される場合には、ステップS2に進み、両者間で混合ロスが生じる可能性がないと判断される場合には、混合ロス判定処理を終了する。操作方法決定テーブル15bは、図5に示すように、対象機の運転モードと隣接機の運転モードとが同じ場合には、混合ロスの発生の可能性がない旨を、対象機の運転モードと隣接機の運転モードとが異なる場合には、混合ロスの発生の可能性がある旨を規定している。従って、混合ロス判定ルーチンは、特定した対象機の運転モードと、特定した隣接機の運転モードとの異同を判断することにより、両者間で混合ロスが生じる可能性があるか否かを判断する処理である。
ステップS2では、混合ロス判断部12dは、操作方法決定テーブル15bを参照することにより、対象機と隣接機との間での混合ロスを防止するような対象機および隣接機の操作方法を導出する。操作方法決定テーブル15bは、図5に示すように、対象機の運転モードと隣接機の運転モードとの組み合わせに応じた、両者間の混合ロスを防止するような対象機および隣接機の操作方法を規定している。
続くステップS3では、情報出力部12eは、対象機と隣接機との間で混合ロスが生じる可能性がある旨を利用者に警告すべく、メッセージ「混合ロスが生じる可能性があります」を操作端末50のディスプレイ上に表示させる。同時に、情報出力部12eは、対象機と隣接機との間での混合ロスを防止するためのお勧めの操作方法を利用者に教えるべく、ステップS2で導出された対象機および隣接機の操作方法を示すメッセージを操作端末50のディスプレイ上に表示させる。
続くステップS4では、確認部12fは、混合ロス抑制処理のトリガーとなった運転モードの変更指令の実行の可否を利用者に確認すべく、確認メッセージである「本当に対象機の運転モードを変更しますか?」および確認ボタンを操作端末50のディスプレイ上にステップS3のメッセージとともに表示させる(図7参照)。確認ボタンは、「はい」「いいえ」の2者択一で選択可能なボタン群である。利用者は、ステップS3で出力されたメッセージを見、混合ロスの発生の可能性を考慮した上で、自身が入力した運転モードの変更指令の実行の可否を最終的に判断し、確認ボタンを押す。利用者は、「はい」ボタンを押すことにより、運転モードの変更指令の実行を最終的に許可する旨の確認情報を、「いいえ」ボタンを押すことにより、運転モードの変更指令の実行を中止する旨の確認情報を入力する。利用者により「はい」ボタンが押された場合には、ステップS5に進み、その後、ステップS6に進む。「いいえ」ボタンが押された場合には、ステップS5をスキップして、ステップS6に進む。
ステップS5では、運転制御部12bは、混合ロス抑制処理のトリガーとなった運転モードの変更指令を、対象機の室内制御部に送信する。つまり、運転制御部12bは、運転モードの変更指令が利用者により操作端末50に入力された後、混合ロス判断部12dにより混合ロス判定ルーチンが実行され、その後、確認部12fがその運転モードの変更指令の実行を最終的に許可する旨の確認情報の入力を受け取るまで、その運転モードの変更指令に従って対象機の運転モードを変更するのを待機する。
続くステップS6では、ステップS3,4で表示された警告確認画面が操作端末50のディスプレイ上から消去される。その後、混合ロス抑制処理は終了する。
(6−2)手元リモコンが実行する場合
手元リモコン9a,9bは、コントローラ10と同様に、図6に示される混合ロス抑制処理を実行する。以下、手元リモコン9aにより実行される混合ロス抑制処理について説明するが、空調設備8を空調設備7と、室内制御部81a,82a,・・・を室内制御部71a,72a,・・・と読み替えることにより、手元リモコン9bにより実行される場合も同様とする。混合ロス抑制処理は、上記のとおり、手元リモコン9aの変更検知部92cにより室内機71,72,・・・の少なくともいずれか1台の運転モードの変更指令が検知されたことをトリガーとして直ちに実行される。
まず、ステップS1として、混合ロス判定ルーチンが実行される。ステップS1では、手元リモコン9aの混合ロス判断部92dは、図5に示す操作方法決定テーブル95bを参照することにより、対象機と隣接機との間で混合ロスが生じる可能性があるか否かを判断する。
具体的には、混合ロス判断部92dは、混合ロス抑制処理のトリガーとなった運転モードの変更指令を実行するとした場合の、対象機の運転モードを特定する。また、混合ロス判断部92dは、室内機位置データ95aを参照することにより、隣接機を特定する。続いて、混合ロス判断部92dは、特定した隣接機の運転モードを特定する。ステップS1で特定される隣接機の運転モードとは、原則として隣接機の現在の運転モードであるが、運転スケジュールの形式で、対象機に対する運転モードの変更指令と同時に隣接機に対する運転モードの変更指令も入力されている場合には、その運転スケジュールを実行するとした場合の、隣接機の運転モードである。なお、隣接機の現在の運転モードは、手元リモコン9aのデータ収集部92aを介して隣接機の室内制御部に問い合わせることにより、特定される。また、隣接機が空調設備8に属する、すなわち、他の冷媒回路に属する場合には、データ収集部92aは、コントローラ10経由で空調設備8に属する室内制御部81a,82a,・・・から隣接機の現在の運転モードを取得するものとする。続いて、混合ロス判断部92dは、特定した対象機の運転モードと、特定した隣接機の運転モードとを操作方法決定テーブル95bに照合することにより、両者間で混合ロスが生じる可能性があるか否かを判断する。そして、両者間で混合ロスが生じる可能性があると判断される場合には、ステップS2に進み、両者間で混合ロスが生じる可能性がないと判断される場合には、混合ロス判定処理を終了する。操作方法決定テーブル95bは、図5に示すように、対象機の運転モードと隣接機の運転モードとが同じ場合には、混合ロスの発生の可能性がない旨を、対象機の運転モードと隣接機の運転モードとが異なる場合には、混合ロスの発生の可能性がある旨を規定している。従って、混合ロス判定ルーチンは、特定した対象機の運転モードと、特定した隣接機の運転モードとの異同を判断することにより、両者間で混合ロスが生じる可能性があるか否かを判断する処理である。
ステップS2では、手元リモコン9aの混合ロス判断部92dは、操作方法決定テーブル95bを参照することにより、対象機と隣接機との間での混合ロスを防止するような対象機および隣接機の操作方法を導出する。操作方法決定テーブル95bは、図5に示すように、対象機の運転モードと隣接機の運転モードとの組み合わせに応じた、両者間の混合ロスを防止するような対象機および隣接機の操作方法を規定している。
続くステップS3では、手元リモコン9aの情報出力部92eは、対象機と隣接機との間で混合ロスが生じる可能性がある旨を利用者に警告すべく、メッセージ「混合ロスが生じる可能性があります」を手元リモコン9aの出力部93のディスプレイ上に表示させる。同時に、手元リモコン9aの情報出力部92eは、対象機と隣接機との間での混合ロスを防止するためのお勧めの操作方法を利用者に教えるべく、ステップS2で導出された対象機および隣接機の操作方法を示すメッセージを手元リモコン9aの出力部93のディスプレイ上に表示させる。
続くステップS4では、手元リモコン9aの確認部92fは、混合ロス抑制処理のトリガーとなった運転モードの変更指令の実行の可否を利用者に確認すべく、確認メッセージである「本当に対象機の運転モードを変更しますか?」および確認ボタンを手元リモコン9aの出力部93のディスプレイ上にステップS3のメッセージとともに表示させる(図7参照)。確認ボタンは、「はい」「いいえ」の2者択一で選択可能なボタン群である。利用者は、ステップS3で出力されたメッセージを見、混合ロスの発生の可能性を考慮した上で、自身が入力した運転モードの変更指令の実行の可否を最終的に判断し、確認ボタンを押す。利用者は、「はい」ボタンを押すことにより、運転モードの変更指令の実行を最終的に許可する旨の確認情報を、「いいえ」ボタンを押すことにより、運転モードの変更指令の実行を中止する旨の確認情報を入力する。利用者により「はい」ボタンが押された場合には、ステップS5に進み、その後、ステップS6に進む。「いいえ」ボタンが押された場合には、ステップS5をスキップして、ステップS6に進む。
ステップS5では、手元リモコン9aの運転制御部92bは、混合ロス抑制処理のトリガーとなった運転モードの変更指令を、対象機の室内制御部に送信する。つまり、運転制御部92bは、運転モードの変更指令が利用者により入力部94に入力された後、混合ロス判断部92dにより混合ロス判定ルーチンが実行され、その後、確認部92fがその運転モードの変更指令の実行を最終的に許可する旨の確認情報の入力を受け取るまで、その運転モードの変更指令に従って対象機の運転モードを変更するのを待機する。
続くステップS6では、ステップS3,4で表示された警告確認画面が手元リモコン9aの出力部93のディスプレイ上から消去される。その後、混合ロス抑制処理は終了する。
(7)特徴
(7−1)
上記実施形態では、利用者からの室内機71,72,・・・,81,82,・・・の少なくともいずれか1台の運転モードの変更指令が検知された場合に、その室内機(対象機)と、対象機と同じ空間内の他の室内機(隣接機)との間の運転モードの異同に応じて、両者間で混合ロスが生じる可能性があるか否かが判断される。言い換えると、利用者からの室内機71,72,・・・,81,82,・・・の少なくともいずれか1台の運転モードの変更指令がトリガーとなり、混合ロスの発生の可能性が判断される。
また、混合ロスが生じる可能性があると判断された場合には、その旨とともに、混合ロスを防止するための対象機および隣接機の操作方法が利用者に対し提示される。従って、利用者は、自身からの運転モードの変更指令が原因となる混合ロスの発生の可能性を把握し、必要に応じて混合ロスを防止するための適切な操作を採ることができる。
以上より、利用者からの室内機の運転モードの変更指令が原因で生じる混合ロスを抑制することができる。
(7−2)
上記実施形態では、利用者からの運転モードの変更指令が検知された場合に、直ちにその運転モードの変更指令に従って対象機の運転モードが変更されるのではなく、まず混合ロスが生じる可能性があるか否かが判断され、その可能性があると判断される場合には、利用者からの確認が取られるまで、対象機の運転モードが変更されない。従って、利用者からの運転モードの変更指令が原因となる混合ロスの発生を未然に防止することが可能になる。
(8)変形例
(8−1)変形例1A
上記実施形態では、空調設備7,8を、室内機71,72,・・・,81,82,・・・の運転設定が室内機単位で可能なタイプの空調設備とした。しかしながら、本発明は、このようなタイプの空調設備を対象とするものに限定されず、例えば、運転モードの設定については、冷媒回路単位でしかできないタイプの空調設備を対象とするものであってもよい。また、1のコントローラ10が集中的に管理する空調設備7,8の冷媒回路の数も2つでなくてもよく、1つでも、3つ以上であってもよい。
(8−2)変形例1B
上記実施形態において、室内機位置データ15a,95aの代わりに、同じ区画に属する室内機どうしをグループ化するグループデータを利用してもよい。混合ロスを生じさせる可能性のある室内機どうしを空調コントローラ10および手元リモコン9a,9bが認識できるようにする情報であれば、他の任意の情報を利用することができる。
(8−3)変形例1C
上記実施形態では、対象機と隣接機との間で混合ロスが生じる可能性があると判断された場合には、対象機および隣接機の両方を対象として、両者間の混合ロスを防止するような操作方法が導出される。しかしながら、対象機および隣接機の少なくとも一方を対象として、両者間の混合ロスを防止するような操作方法が導出されるようにしてもよい。
(8−4)変形例1D
上記実施形態において、図6に示される混合ロス抑制処理の代わりに、図8に示される混合ロス抑制処理を実行するようにしてもよい。
図8の混合ロス抑制処理は、ステップS3〜S6の代わりにステップS7が実行される点で、図6の混合ロス抑制処理と相違する。ステップS7では、運転制御部12b,92bは、ステップS2で導出された対象機および隣接機の操作方法に従って、対象機および隣接機を制御する。具体的には、運転制御部12b,92bは、ステップS2で導出された対象機および隣接機の操作方法に従う運転指令を対象機および隣接機の室内制御部に送信する。
本変形例によれば、対象機と隣接機との間での混合ロスが防止されるように、対象機および隣接機が自動的に制御される。従って、混合ロスの発生が自動的に防止される。
(8−5)変形例1E
上記実施形態では、ステップS1〜S4が実行されるまで、ステップS5が実行されない。言い換えると、ステップS1〜S4が実行されるまで、運転制御部12b,92bが、混合ロス抑制処理のトリガーとなった運転モードの変更指令に従って対象機の運転モードを変更するのを待機する。しかしながら、ステップS5を別のタイミング、例えば、ステップS1の前、ステップS1の後、ステップS2の後、又はステップS3の後等に実行するようにしてもよい。
具体的に、ステップS5をステップS1が終了するより前に実行する場合を考える。この場合、運転制御部12b,92bは、変更検知部12c,92cにより運転モードの変更指令が検知された場合に、混合ロス判断部12d,92dにより混合ロスが生じる可能性があるか否かの判断が終了するより前に、利用者からの運転モードの変更命令に従って対象機の運転モードを変更する。つまり、利用者からの運転モードの変更指令が検知された場合に、一旦その変更指令に従って空調機の運転モードが変更され、その後、混合ロスの発生の可能性が判断される。本変形例によれば、利用者からの運転モードの変更指令が原因となる混合ロスがたとえ生じたとしても、早期に解消させることが可能になる。
(8−6)変形例1F
上記変形例1A〜1Eの特徴を、任意に組み合わせてもよい。
7,8 空調設備
9a,9b 手元リモコン
10 コントローラ
12b,92b 運転制御部
12c,92c 変更検知部
12d,92d 混合ロス判断部
12e,92e 情報出力部
12f,92f 確認部
71,72,・・・,81,82,・・・ 室内機
特開2007−315681号公報

Claims (10)

  1. 利用者からの第1空調機(71,72,・・・,81,82,・・・)の運転モードの変更指令を検知する変更検知部(12c,92c)と、
    前記変更検知部により前記変更指令が検知された場合に、前記第1空調機と、前記第1空調機と同じ空間(S)内に存在する第2空調機(71,72,・・・,81,82,・・・)との間で混合ロスが生じる可能性があるか否かを判断する混合ロス判断部(12d,92d)と、
    を備える、
    空調コントローラ(10,9a,9b)。
  2. 前記混合ロス判断部(12d,92d)は、前記第1空調機(71,72,・・・,81,82,・・・)および前記第2空調機(71,72,・・・,81,82,・・・)の前記運転モードの異同を判断することにより、前記混合ロスが生じる可能性があるか否かを判断する、
    請求項1に記載の空調コントローラ(10,9a,9b)。
  3. 前記混合ロス判断部(12d,92d)により前記混合ロスが生じる可能性があると判断された場合に、前記混合ロスが生じる可能性がある旨を示す情報を前記利用者に対し出力する情報出力部(12e,92e)、
    をさらに備える、
    請求項1又は2に記載の空調コントローラ(10,9a,9b)。
  4. 前記情報出力部(12e,92e)は、前記混合ロス判断部(12d,92d)により前記混合ロスが生じる可能性があると判断された場合に、前記混合ロスを防止するような前記第1空調機(71,72,・・・,81,82,・・・)および前記第2空調機(71,72,・・・,81,82,・・・)の少なくとも一方の操作方法をさらに前記利用者に対し出力する、
    請求項3に記載の空調コントローラ(10,9a,9b)。
  5. 前記混合ロス判断部(12d,92d)により前記混合ロスが生じる可能性があると判断された場合に、前記混合ロスが防止されるように前記第1空調機(71,72,・・・,81,82,・・・)および前記第2空調機(71,72,・・・,81,82,・・・)の少なくとも一方を制御する運転制御部(12b,92b)、
    をさらに備える、
    請求項1又は2に記載の空調コントローラ(10,9a,9b)。
  6. 前記変更指令に従って前記第1空調機(71,72,・・・,81,82,・・・)の前記運転モードを変更する運転制御部(12b,92b)、
    をさらに備え、
    前記運転制御部は、前記混合ロス判断部(12d,92d)により前記混合ロスが生じる可能性があるか否かが判断されるまで、前記変更指令に従って前記第1空調機の前記運転モードを変更するのを待機する、
    請求項1〜4のいずれかに記載の空調コントローラ(10,9a,9b)。
  7. 前記混合ロス判断部(12d,92d)により前記混合ロスが生じる可能性があると判断された場合に、前記変更指令の実行の可否を確認する確認情報の入力を前記利用者から受け取る確認部(12f,92f)、
    をさらに備え、
    前記運転制御部(12b,92b)は、前記確認部が前記確認情報の入力を受け取るまで、前記変更指令に従って前記第1空調機(71,72,・・・,81,82,・・・)の前記運転モードを変更するのを待機する、
    請求項6に記載の空調コントローラ(10,9a,9b)。
  8. 前記変更検知部(12c,92c)により前記変更指令が検知された場合に、前記混合ロス判断部(12d,92d)により前記混合ロスが生じる可能性があるか否かが判断されるより前に、前記利用者からの前記変更命令に従って前記第1空調機(71,72,・・・,81,82,・・・)の前記運転モードを変更する運転制御部(12b,92b)、
    をさらに備える、
    請求項1〜4のいずれかに記載の空調コントローラ(10,9a,9b)。
  9. 前記運転モードには、冷房運転モードおよび暖房運転モードが含まれる、
    請求項1〜8のいずれかに記載の空調コントローラ(10,9a,9b)。
  10. 利用者からの第1空調機(71,72,・・・,81,82,・・・)の運転モードの変更指令を検知するステップと、
    前記変更指令が検知された場合に、前記第1空調機と、前記第1空調機と同じ空間(S)内に存在する第2空調機(71,72,・・・,81,82,・・・)との間で混合ロスが生じる可能性があるか否かを判断するステップと、
    を備える、
    空調制御方法。
JP2010160057A 2010-07-14 2010-07-14 空調コントローラおよび空調制御方法 Pending JP2012021709A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010160057A JP2012021709A (ja) 2010-07-14 2010-07-14 空調コントローラおよび空調制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010160057A JP2012021709A (ja) 2010-07-14 2010-07-14 空調コントローラおよび空調制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012021709A true JP2012021709A (ja) 2012-02-02

Family

ID=45776125

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010160057A Pending JP2012021709A (ja) 2010-07-14 2010-07-14 空調コントローラおよび空調制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012021709A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013217515A (ja) * 2012-04-04 2013-10-24 Mitsubishi Electric Corp 空調用リモートコントローラー
WO2014115317A1 (ja) * 2013-01-25 2014-07-31 三菱電機株式会社 空気調和システム
JP2019066107A (ja) * 2017-10-02 2019-04-25 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 空調システム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013217515A (ja) * 2012-04-04 2013-10-24 Mitsubishi Electric Corp 空調用リモートコントローラー
WO2014115317A1 (ja) * 2013-01-25 2014-07-31 三菱電機株式会社 空気調和システム
JP6021951B2 (ja) * 2013-01-25 2016-11-09 三菱電機株式会社 空気調和システム
US10006653B2 (en) 2013-01-25 2018-06-26 Mitsubishi Electric Corporation Air-conditioning system
JP2019066107A (ja) * 2017-10-02 2019-04-25 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 空調システム
JP7082310B2 (ja) 2017-10-02 2022-06-08 三菱電機ビルソリューションズ株式会社 空調システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5611458B2 (ja) 空調管理装置、空調システム、画像データ設定方法及びプログラム
US7669433B2 (en) Multi-air conditioner central control system
JP6455554B2 (ja) マルチ空気調和機
WO2012053230A1 (ja) 空調制御装置、空調制御方法及びプログラム
EP1610069B1 (en) Air conditioning system and method for controlling the same
WO2020110424A1 (ja) 漏洩検知装置及び漏洩検知システム
JP2014074509A (ja) 空調システム
JP6320528B2 (ja) 空気調和システム
KR101460925B1 (ko) 엔지니어링 장치 및 포인트 정보 작성 방법
JP2008249233A (ja) 空気調和システム
JP2012026594A (ja) 空調制御装置
JP2012021709A (ja) 空調コントローラおよび空調制御方法
KR20170107316A (ko) 공기조화기 시스템
JP2010281466A (ja) 設備機器およびその管理ユニット
JP4387757B2 (ja) 空調機データ提供システムおよび空調機データ提供方法
JP2005127618A (ja) 空調機の集中管理システム
WO2020003447A1 (ja) 空気調和システム
KR102140067B1 (ko) 공기조화기 및 그 동작방법
JP6490307B2 (ja) 施設管理システム
JP2000111128A (ja) 空気調和機
JP2018119755A (ja) 空気調和システム
JP2007147167A (ja) 風向制御システム、風向制御方法
KR102205162B1 (ko) 공기조화기 시스템 및 그 동작방법
JP5835262B2 (ja) 表示装置
JP2015075307A (ja) 端末装置及びプログラム